特許第6042906号(P6042906)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ダウ グローバル テクノロジーズ エルエルシーの特許一覧

特許6042906改良された溶融強度を有するエチレン系ポリマーおよびそのプロセス
<>
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6042906
(24)【登録日】2016年11月18日
(45)【発行日】2016年12月14日
(54)【発明の名称】改良された溶融強度を有するエチレン系ポリマーおよびそのプロセス
(51)【国際特許分類】
   C08F 210/02 20060101AFI20161206BHJP
   C08F 2/38 20060101ALI20161206BHJP
【FI】
   C08F210/02
   C08F2/38
【請求項の数】15
【全頁数】25
(21)【出願番号】特願2014-549098(P2014-549098)
(86)(22)【出願日】2012年12月10日
(65)【公表番号】特表2015-503636(P2015-503636A)
(43)【公表日】2015年2月2日
(86)【国際出願番号】US2012068727
(87)【国際公開番号】WO2013095969
(87)【国際公開日】20130627
【審査請求日】2015年9月28日
(31)【優先権主張番号】61/579,067
(32)【優先日】2011年12月22日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】502141050
【氏名又は名称】ダウ グローバル テクノロジーズ エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100092783
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100095360
【弁理士】
【氏名又は名称】片山 英二
(74)【代理人】
【識別番号】100120134
【弁理士】
【氏名又は名称】大森 規雄
(74)【代理人】
【識別番号】100187964
【弁理士】
【氏名又は名称】新井 剛
(74)【代理人】
【識別番号】100104282
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 康仁
(72)【発明者】
【氏名】ジョン・オー・オズビー
(72)【発明者】
【氏名】シーン・ダブリュ・エワート
【審査官】 岡谷 祐哉
(56)【参考文献】
【文献】 特開昭62−263207(JP,A)
【文献】 特表平10−507785(JP,A)
【文献】 特表平09−510181(JP,A)
【文献】 特開2006−176587(JP,A)
【文献】 特表平07−506393(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C08C 19/00− 19/44
C08F 6/00−246/00
C08F 2/00− 2/60
CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも以下:エチレン、および構造1から選択されるモノマー連鎖移動剤(モノマーCTA):
【化1】

式中
Lは、飽和炭化水素、置換飽和炭化水素、不飽和炭化水素、または置換不飽和炭化水素から選択され;
は、水素、飽和炭化水素、置換飽和炭化水素、不飽和炭化水素、または置換不飽和炭化水素から選択され;
は、水素、飽和炭化水素または置換飽和炭化水素から選択され;
は、水素、飽和炭化水素または置換飽和炭化水素から選択され;
は、飽和炭化水素、置換飽和炭化水素、不飽和炭化水素、または置換不飽和炭化水素から選択される;
から形成されるエチレン系ポリマー。
【請求項2】
Lが、飽和炭化水素または置換飽和炭化水素から選択される、請求項1に記載のエチレン系ポリマー。
【請求項3】
Lが、以下:
a)−(CH−:式中、n≧2である;
b)−(CHCHO)−CHCH−:式中、n≧1である;
c)−(CHCH(CH)O)−CHCH(CH)−:式中、n≧1である;
d)−(CHCH(CHCH)O)−CHCH(CHCH)−:式中、n≧1である;
e)−CH−CH(OH)−CH−;
f)−CH(CH)−CH−;
g)−CH−CH(CH)−;
h)−CH(CH)−CH−および−CH−CH(CH)−の組み合わせ;
i)−CH(CHCH)−CH−;
j)−CH−CH(CHCH)−;ならびに
k)−CH(CHCH)−CH−および−CH−CH(CHCH)−の組み合わせ;
からなる群から選択される、請求項1または請求項2に記載のエチレン系ポリマー。
【請求項4】
Lがアルキレンである、請求項1〜3のいずれか1項に記載のエチレン系ポリマー。
【請求項5】
が、水素またはアルキル基である、請求項1〜4のいずれか1項に記載のエチレン系ポリマー。
【請求項6】
が、水素またはアルキル基である、請求項1〜5のいずれか1項に記載のエチレン系ポリマー。
【請求項7】
が、C2n+1:式中、n≧1である;から選択される、請求項1〜6のいずれか1項に記載のエチレン系ポリマー。
【請求項8】
が、水素またはアルキル基である、請求項1〜7のいずれか1項に記載のエチレン系ポリマー。
【請求項9】
が、C2n+1:式中、n≧1である;から選択される、請求項1〜8のいずれか1項に記載のエチレン系ポリマー。
【請求項10】
がアルキル基である、請求項1〜9のいずれか1項に記載のエチレン系ポリマー。
【請求項11】
請求項1〜10のいずれか1項に記載のエチレン系ポリマーを含む組成物。
【請求項12】
請求項11に記載の組成物から形成される少なくとも1つの構成要素を含む物品。
【請求項13】
請求項1〜10のいずれかに記載のエチレン系ポリマーを調製するためのプロセスであって、構造1のモノマー連鎖移動剤の存在下にエチレンを重合することを含むプロセス。
【請求項14】
重合が、少なくとも1つの管型反応器において行われる、請求項13に記載のプロセス。
【請求項15】
重合が、150MPa〜350MPaの少なくとも1つの圧力、および100℃〜380℃の少なくとも1つの温度において行われる、請求項13または請求項14に記載のプロセス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の参照
本願は、2011年12月22日に提出された米国仮特許出願第61/579,067号の利益を主張するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の低密度ポリエチレン(LDPE)は、良好な加工性を有するが、フィルムまたは押出コーティング用途で用いられるときには、高い溶融強度が依然として望まれている。
【0003】
米国特許公開公報第2008/0242809号には、エチレンとコモノマーとのコポリマーの調製のためのプロセスであって、重合が290℃と350℃との間のピーク温度において管型反応器にて行われるプロセスが開示されている。コモノマーは、二官能以上の(メタ)アクリレートであり、エチレンコポリマーの量に対して0.008モル%と0.200モル%との間の量で用いられる。
【0004】
国際公開第WO2007/110127号には、エチレンコポリマーを含む押出コーティング組成物が開示されている。エチレンコポリマーは、300℃と350℃との間のピーク温度において管型反応器における重合プロセスによって得られ、コモノマーは、二官能のα,ω−アルカジエンである。
【0005】
米国特許第5,539,075号には、エチレンと少なくとも1種のモノマーとの重合であって、該モノマーは、エチレンと重合可能であり、少なくとも8個の炭素原子、および少なくとも1個が末端である少なくとも2個の非共役二重結合からなる鎖を有するポリ不飽和コモノマーを含み、約100〜300MPaの圧力および約80〜300℃の温度にてラジカル開始剤の作用下に起こる重合が開示されている。ポリ不飽和コモノマーは、好ましくは8〜16個の炭素原子を有するα,ω−アルカジエンであり、より好ましくは1,9−デカジエンである。該重合には、ポリ不飽和コモノマーとは別に、水酸基、アルコキシ基、カルボニル基、カルボキシル基およびエステル基から選択される少なくとも1種の官能基を好ましくは含有する別のビニル不飽和モノマーが関与していてもよい。生成したエチレンコポリマーは、高い不飽和度を有しており、エチレンコポリマーの架橋または反応性基のグラフト化に用いることができる。
【0006】
国際公開第WO97/45465号には、不飽和エチレンコポリマー、その生成方法、および架橋構造を生成するためのその使用が開示されている。不飽和エチレンコポリマーは、エチレンと少なくとも1種のモノマーとの高圧プロセスによるラジカル重合によって得られたポリマーであって、該モノマーが、エチレンと重合可能であり、式(I):H2C=CH−O−R−CH=CH2(式中、R=−(CH2)m−O−、−(CH2CH2O)n−、または−CH2−C6H10−CH2−O−であり、m=2〜10、およびn=1〜5である)のジ不飽和コモノマーを含む、該ポリマーを含む。好ましくは、式(I)のコモノマーは、1,4−ブタンジオールジビニルエーテルである。
【0007】
Tung,L.H.ら、Preparation of Polystyrene with Long Chain Branches via Free Radical Polymerization、J.Polym.Sci.,Polym.Chem.Ed.,(1981)、19、2027−39には、少量の連鎖移動モノマーの、スチレンとのフリーラジカル共重合への使用が開示されている。試験したコモノマーのうち、ビニルベンジルチオールは、分枝構造を有するポリスチレンを生じた。分枝は、分布の低分子量端において主に生じるとして開示されている。ビニルベンジルチオールはまた、分子量分布を幅広くするのに有効な因子であることも見出された。
【0008】
Tung,L.H.,Branching Kinetics in Copolymerization of Styrene with a Chain−Transfer Monomer、J.Polym.Sci.,Polym.Chem.Ed.,(1981)、19、3209−3217には、理論分子量と、連鎖移動モノマー(例えば、ビニルベンジルチオール)を用いたスチレンによる重合に関する分枝度とを演算するための重合速度論の使用が開示されている。
【0009】
Liu,J.ら、Branched Polymer via Free Radical Polymerization of Chain Transfer Monomer:A Theoretical and Experimental Investigation、J.Polym.Sci.Part A:Polym.Chem.,(2007)、46、1449−59には、重合性ビニル基およびテロゲン基の両方を含有する連鎖移動モノマーのフリーラジカル重合のための数学的モデルが開示されている。開発されたモデルは、4−ビニルベンジルチオール(VBT)の単重合、およびこれのスチレンとの共重合によって実験的に確証されたものであり、これに従ってポリマーの分子構築が予知されるとして開示されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
他の重合は、WO2012/057975に開示されている。しかし、議論されているように、特にフィルムおよび押出コーティングの用途では、改良された溶融強度を有するエチレン系ポリマー、例えば低密度ポリエチレン(LDPE)が依然として必要とされている。かかる要求などは、以下の本発明によって満足される。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は、少なくとも以下:エチレン、および構造1から選択されるモノマー連鎖移動剤(モノマーCTA):
【化1】
式中
Lは、飽和炭化水素、置換飽和炭化水素、不飽和炭化水素、または置換不飽和炭化水素から選択され;
R1は、水素、飽和炭化水素、置換飽和炭化水素、不飽和炭化水素、または置換不飽和炭化水素から選択され;
R2は、水素、飽和炭化水素または置換飽和炭化水素から選択され;
R3は、水素、飽和炭化水素または置換飽和炭化水素から選択され;
R4は、飽和炭化水素、置換飽和炭化水素、不飽和炭化水素、または置換不飽和炭化水素から選択される;
から形成されるエチレン系ポリマーを提供する。
【発明を実施するための形態】
【0012】
上記議論のように、本発明は、少なくとも以下:エチレン、および構造1から選択されるモノマー連鎖移動剤(モノマーCTA):
【化2】
式中
Lは、飽和炭化水素、置換飽和炭化水素、不飽和炭化水素、または置換不飽和炭化水素から選択され;
R1は、水素、飽和炭化水素、置換飽和炭化水素、不飽和炭化水素、または置換不飽和炭化水素から選択され;
R2は、水素、飽和炭化水素または置換飽和炭化水素から選択され;
R3は、水素、飽和炭化水素または置換飽和炭化水素から選択され;
R4は、飽和炭化水素、置換飽和炭化水素、不飽和炭化水素、または置換不飽和炭化水素から選択される;
から形成されるエチレン系ポリマーを提供する。
【0013】
エチレン系ポリマーは、本明細書に記載のように、2つ以上の実施形態の組み合わせを含んでいてよい。
【0014】
一実施形態において、Lは、飽和炭化水素または置換飽和炭化水素から選択される。
【0015】
一実施形態において、L(または−L−)は、以下:
a)−(CH−:式中、n≧2である;
b)−(CHCHO)−CHCH−:式中、n≧1である;
c)−(CHCH(CH)O)−CHCH(CH)−:式中、n≧1である;
d)−(CHCH(CHCH)O)−CHCH(CHCH)−:式中、n≧1である;
e)−CH−CH(OH)−CH−;
f)−CH(CH)−CH−;
g)−CH−CH(CH)−;
h)−CH(CH)−CH−および−CH−CH(CH)−の組み合わせ;
i)−CH(CHCH)−CH−;
j)−CH−CH(CHCH)−;ならびに
k)−CH(CHCH)−CH−および−CH−CH(CHCH)−の組み合わせ
からなる群から選択される。
【0016】
一実施形態において、Lは、以下:
a)−(CH−:式中、n≧2である;
b)−(CHCHO)−CHCH−:式中、n≧1である;
c)−(CHCH(CH)O)−CHCH(CH)−:式中、n≧1である;
d)−(CHCH(CHCH)O)−CHCH(CHCH)−:式中、n≧1である;ならびに
e)−CH−CH(OH)−CH
からなる群から選択される。
【0017】
一実施形態において、L(または−L−)は、少なくとも2個の炭素原子を含むアルキレンである。さらなる実施形態において、Lは、−CHCH−、−CHCHCH−、−CH(CH)−CH−、−CH−CH(CH)−、−CHCHCHCH−、−CH−C(CH−CH−から選択される。
【0018】
一実施形態において、R1は、水素、飽和炭化水素、または置換飽和炭化水素から選択される。
【0019】
一実施形態において、R1は、飽和炭化水素または置換飽和炭化水素から選択される。
【0020】
一実施形態において、R1は、水素、または置換飽和炭化水素から選択される。
【0021】
一実施形態において、R1は、水素、または飽和炭化水素から選択される。
【0022】
一実施形態において、R1は、水素、またはアルキル基から選択される。
【0023】
一実施形態において、R2は、水素または飽和炭化水素である。さらなる実施形態において、R2は、水素である。別の実施形態において、R2は、飽和炭化水素である。
【0024】
一実施形態において、R2は、水素またはアルキル基である。さらなる実施形態において、R2は、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、またはシクロヘキシルから選択される。
【0025】
一実施形態において、R2は、C2n+1:式中、n≧1である;から選択される。さらなる実施形態において、nは1〜20であり、さらにnは1〜10であり、さらにnは1〜6である。
【0026】
一実施形態において、R3は、水素または飽和炭化水素である。さらなる実施形態において、R3は、水素である。別の実施形態において、R3は、飽和炭化水素である。
【0027】
一実施形態において、R3は、水素またはアルキル基である。さらなる実施形態において、R3は、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、またはシクロヘキシルから選択される。
【0028】
一実施形態において、R3は、C2n+1:式中、n≧1である;から選択される。さらなる実施形態において、nは1〜20であり、さらにnは1〜10であり、さらにnは1〜6である。
【0029】
一実施形態において、R4は、飽和炭化水素または置換飽和炭化水素から選択される。
【0030】
一実施形態において、R4は、飽和炭化水素から選択される。
【0031】
一実施形態において、R4は、アルキルである。さらなる実施形態において、R4は、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、またはシクロヘキシルから選択される。
【0032】
一実施形態において、R4は、C2n+1:式中、n≧1である;からなる群から選択される。さらなる実施形態において、nは1〜20であり、さらにnは1〜10であり、さらにnは1〜6である。
【0033】
一実施形態において、エチレン系ポリマーは、反応した形態で、ポリマーの重量基準でエチレン系ポリマー骨格炭素1000モルあたり少なくとも0.050モルのモノマーCTAを含む。
【0034】
一実施形態において、エチレン系ポリマーは、反応した形態で、ポリマーの重量基準でエチレン系ポリマー骨格炭素1000モルあたり10モル以下のモノマーCTAを含む。
【0035】
一実施形態において、エチレン系ポリマーは、反応した形態で、ポリマーの重量基準でエチレン系ポリマー骨格炭素1000モルあたり5モル以下のモノマーCTAを含む。
【0036】
一実施形態において、エチレン系ポリマーは、反応した形態で、ポリマーの重量基準で少なくとも0.03重量%のモノマーCTAを含む。
【0037】
一実施形態において、エチレン系ポリマーは、10分あたりのグラム(g/10分)で0.01〜1000、典型的には0.05〜100、より典型的には0.1〜50のメルトインデックス(I2)を有する。
【0038】
一実施形態において、エチレン系ポリマーは、0.3〜100g/10分、1〜50g/10分、または2〜20g/10分のメルトインデックス(I2)を有する。
【0039】
一実施形態において、エチレン系ポリマーは、立方センチメートルあたりのグラム(g/ccまたはg/cm)で0.91以上、0.92以上、または0.93以上の密度を有する。
【0040】
一実施形態において、エチレン系ポリマーは、立方センチメートルあたりのグラム(g/ccまたはg/cm)で0.96以下、0.95以下、または0.94以下の密度を有する。
【0041】
一実施形態において、エチレン系ポリマーは、0.91〜0.96g/cc、0.91〜0.95g/cc、または0.91〜0.94g/ccの密度を有する。
【0042】
本発明は、上記の本発明エチレン系ポリマーを含む組成物も提供する。
【0043】
一実施形態において、組成物は、0.94g/cc以下の密度を有する別のエチレン/α−オレフィンインターポリマーをさらに含む。
【0044】
一実施形態において、組成物は、1以上の特性、例えば、密度、メルトインデックス(I2)、Mw、MnまたはMw/Mnにおいて本発明エチレン系ポリマーと異なる別のエチレン系ポリマーをさらに含む。
【0045】
本発明は、本明細書に記載の本発明組成物から形成される少なくとも1つの構成要素を含む物品も提供する。
【0046】
一実施形態において、物品は、フィルムまたはコーティング(例えば、押出コーティング)である。
【0047】
一実施形態において、物品は、フィルムである。
【0048】
一実施形態において、物品は、コーティングである。さらなる実施形態において、物品は、押出コーティングである。
【0049】
本発明エチレン系ポリマーは、本明細書に記載の2つ以上の実施形態の組み合わせを含んでいてよい。
【0050】
本発明組成物は、本明細書に記載の2つ以上の実施形態の組み合わせを含んでいてよい。
【0051】
本発明物品は、本明細書に記載の2つ以上の実施形態の組み合わせを含んでいてよい。
【0052】
本発明は、本明細書に記載の本発明エチレン系ポリマーを形成するためのプロセスであって、構造1のモノマー連鎖移動剤(モノマーCTA)の存在下にエチレンを重合することを含むプロセスも提供する。さらなる実施形態において、該プロセスは、少なくとも1種のフリーラジカル開始剤および構造1のモノマー連鎖移動剤(モノマーCTA)の存在下にエチレンを重合することをさらに含む。さらなる実施形態において、該プロセスは、少なくとも1種のフリーラジカル開始剤および少なくとも2個の構造1のモノマー連鎖移動剤(モノマーCTA)の存在下にエチレンを重合することをさらに含む。
【0053】
一実施形態において、エチレンは、少なくとも20モルppm(反応フィード中の全モノマーの量を基準にして)のモノマー連鎖移動剤(モノマーCTA)の存在下に重合される。
【0054】
一実施形態において、重合圧力は、100MPa以上である。
【0055】
一実施形態において、重合は、少なくとも1つの管型反応器または少なくとも1つのオートクレーブにおいて行われる。
【0056】
一実施形態において、重合は、少なくとも1つのオートクレーブにおいて行われる。
【0057】
一実施形態において、重合は、少なくとも1つの管型反応器において行われる。さらなる実施形態において、重合は、150MPa〜350MPaの少なくとも1つの圧力において行われる。さらなる実施形態において、重合は、100℃〜380℃の少なくとも1つの温度において行われる。
【0058】
一実施形態において、モノマー連鎖移動剤は、重合に添加されるエチレンおよびモノマーCTAの合計モルを基準にして0.0020〜0.3000モル%の量で重合に添加される。さらなる実施形態において、重合は、2つの反応器において行われる。別の実施形態において、重合は、1つの反応器において行われる。
【0059】
本発明プロセスは、本明細書に記載の2つ以上の実施形態の組み合わせを含んでいてよい。
【0060】
本発明エチレン系ポリマーが発見され、これは、少なくとも以下:本明細書に記載のエチレンおよびモノマー連鎖移動剤;から調製される。モノマー連鎖移動剤は、分子の一方の端部には炭素−炭素二重結合、他方の端部には反応性連鎖移動を可能にする化学官能基を好ましくは有する。本発明ポリマーは、従来のLDPEと比較して改良された(より高い)溶融強度を有する。
【0061】
プロセス
高分枝エチレン系ポリマーを生成するために、高圧フリーラジカル開始の重合プロセスが典型的には用いられる。2つの異なる高圧フリーラジカル開始の重合プロセスが知られている。第1のタイプでは、1つ以上の反応ゾーンを有するかき混ぜ式オートクレーブ容器が用いられる。オートクレーブ反応器は、開始剤もしくはモノマーフィード、または両方のためのいくつかの注入点を通常有する。第2のタイプでは、ジャケット付の管が反応器として用いられ、これは、1つ以上の反応ゾーンを有する。好適には、限定的でないが、反応器の長さは、100〜3000メートル(m)、または1000〜2000メートルであってよい。いずれのタイプの反応器でも、反応ゾーンの開始は、反応の開始剤、エチレン、連鎖移動剤(またはテロマー)、コモノマー、ならびにこれらの組み合わせのいずれかの側部注入によって典型的には定義される。高圧プロセスは、1つ以上の反応ゾーンを有するオートクレーブもしくは管型反応器において、またはそれぞれ1つ以上の反応ゾーンを有するオートクレーブおよび管型反応器の組み合わせにおいて実施され得る。
【0062】
一実施形態において、開始剤は、フリーラジカル重合が誘発されるべき反応ゾーンの前に注入される。
【0063】
従来の連鎖移動剤は、分子量を制御するのに用いられることが多い。好ましい実施形態において、1つ以上の従来の連鎖移動剤(CTA)が本発明重合プロセスに添加される。用いられ得る典型的なCTAとして、限定されないが、プロピレン、イソブタン、n−ブタン、1−ブテン、メチルエチルケトン、アセトン、酢酸エチル、プロピオンアルデヒド、ISOPAR(ExxonMobil Chemical Co.)、およびイソプロパノールが挙げられる。一実施形態において、プロセスにおいて用いられるCTAの量は、全反応混合物の0.03〜10重量%である。プロセスは、新たなエチレンの分布、リサイクルエチレンの分布および/またはCTAの分布を用いてもよい;例えば、以下の特許文献:国際出願第PCT/US12/059469号、PCT/US12/064284号、PCT/US12/066102号、ならびに国際公開第WO2012/044504号、WO2011/075465号およびWO2012/044503号(それぞれの出願および公開は、参照により本明細書に組み込まれる)を参照されたい。
【0064】
一実施形態において、プロセスは、転換効率を改良するためにプロセスリサイクルループを含んでいてよい。
【0065】
エチレン系ポリマーの生成に用いられるエチレンは精製エチレンであってよく、これは、ループリサイクルストリームから極性成分を除去することによって、または反応系構成を用いることによって得られ、これにより、新たなエチレンのみが本発明ポリマーを作製するのに用いられる。エチレン系ポリマーを作製するのに精製エチレンが必要とされることは典型的なことではない。かかる場合には、リサイクルループからのエチレンが用いられてよい。
【0066】
一実施形態において、エチレン系ポリマーは、エチレンおよび1種以上のコモノマーを、好ましくは1種のコモノマーを含む。コモノマーとして、限定されないが、α−オレフィン、アクリレート、メタクリレートおよびアルデヒドが挙げられ、それぞれ、20個以下の炭素原子を典型的には有する。α−オレフィンコモノマーは、3〜10個の炭素原子を有していてよく、代替では、α−オレフィンコモノマーは、3〜8個の炭素原子を有していてよい。例示的なα−オレフィンコモノマーは、限定されないが、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−ノネン、1−デセン、および4−メチル−1−ペンテンが挙げられる。
【0067】
一実施形態において、エチレン系ポリマーは、エチレンと、唯一のモノマー単位として少なくとも1種のモノマーCTAとを含む。
【0068】
モノマー連鎖移動剤
モノマーCTA(mCTA)は、コモノマーであって、コモノマーの一方の端部が共重合によって組み込む(または反応する)ことができ、コモノマーの別の部分が、連鎖移動によって組み込む(または完全にもしくは部分的に反応)することができる。しかし、いくつかの化合物は、反応しなくてもよく、連鎖移動によって最小限にのみ反応してもよい。
【0069】
モノマー連鎖移動剤(モノマーCTA)は、構造1:
【化3】
式中、
Lは、飽和炭化水素、置換飽和炭化水素、不飽和炭化水素、または置換不飽和炭化水素から選択され;
R1は、水素、飽和炭化水素、置換飽和炭化水素、不飽和炭化水素、または置換不飽和炭化水素から選択され;
R2は、水素、飽和炭化水素または置換飽和炭化水素から選択され;
R3は、水素、飽和炭化水素または置換飽和炭化水素から選択され;
R4は、飽和炭化水素、置換飽和炭化水素、不飽和炭化水素、または置換不飽和炭化水素から選択される;
から選択される。
【0070】
モノマー連鎖移動剤は、本明細書に記載の2つ以上の実施形態の組み合わせを含んでいてよい。
【0071】
一実施形態において、Lは、飽和炭化水素または置換飽和炭化水素から選択される。
【0072】
一実施形態において、L(または−L−)は、以下:
a)−(CH−:式中、n≧2である;
b)−(CHCHO)−CHCH−:式中、n≧1である;
c)−(CHCH(CH)O)−CHCH(CH)−:式中、n≧1である;
d)−(CHCH(CHCH)O)−CHCH(CHCH)−:式中、n≧1である;
e)−CH−CH(OH)−CH−;
f)−CH(CH)−CH−;
g)−CH−CH(CH)−;
h)−CH(CH)−CH−および−CH−CH(CH)−の組み合わせ;
i)−CH(CHCH)−CH−;
j)−CH−CH(CHCH)−;ならびに
k)−CH(CHCH)−CH−および−CH−CH(CHCH)−の組み合わせ
からなる群から選択される。
【0073】
一実施形態において、Lは、以下:
a)−(CH−:式中、n≧2である;
b)−(CHCHO)−CHCH−:式中、n≧1である;
c)−(CHCH(CH)O)−CHCH(CH)−:式中、n≧1である;
d)−(CHCH(CHCH)O)−CHCH(CHCH)−:式中、n≧1である;ならびに
e)−CH−CH(OH)−CH
からなる群から選択される。
【0074】
一実施形態において、L(または−L−)は、少なくとも2個の炭素原子を含むアルキレンである。さらなる実施形態において、Lは、−CHCH−、−CHCHCH−、−CH(CH)−CH−、−CH−CH(CH)−、−CHCHCHCH−、−CH−C(CH−CH−から選択される。
【0075】
一実施形態において、R1は、水素、飽和炭化水素、または置換飽和炭化水素から選択される。
【0076】
一実施形態において、R1は、飽和炭化水素または置換飽和炭化水素から選択される。
【0077】
一実施形態において、R1は、水素、または置換飽和炭化水素から選択される。
【0078】
一実施形態において、R1は、水素、または飽和炭化水素から選択される。
【0079】
一実施形態において、R1は、水素、またはアルキル基から選択される。
【0080】
一実施形態において、R1は、水素である。
【0081】
一実施形態において、R1は、アルキルである。さらなる実施形態において、R1は、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、またはシクロヘキシル、さらにはメチル、エチル、またはプロピルから選択される。
【0082】
一実施形態において、R1(または−R1)は、以下:Hまたは−(C2n+1):式中、n≧1である;から選択される。さらなる実施形態において、nは、1〜20であり、さらには、nは、1〜10であり、さらには、nは、1〜6であり、さらには、nは、1〜3である。
【0083】
一実施形態において、R1(または−R1)は、以下:−(C2n+1):式中、n≧1である;からなる群から選択される。さらなる実施形態において、nは、1〜20であり、さらには、nは、1〜10であり、さらには、nは、1〜6であり、さらには、nは、1〜3である。
【0084】
一実施形態において、R2は、水素、飽和炭化水素または置換飽和炭化水素から選択される。
【0085】
一実施形態において、R2は、飽和炭化水素または置換飽和炭化水素から選択される。
【0086】
一実施形態において、R2は、水素または置換飽和炭化水素から選択される。
【0087】
一実施形態において、R2は、水素または飽和炭化水素から選択される。
【0088】
一実施形態において、R2は、水素またはアルキルから選択される。
【0089】
一実施形態において、R2は、水素である。
【0090】
一実施形態において、R2は、アルキルである。さらなる実施形態において、R2は、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、またはシクロヘキシル、さらにはメチル、エチル、またはプロピルから選択される。
【0091】
一実施形態において、R2(または−R2)は、以下:Hまたは−(C2n+1):式中、n≧1である;から選択される。さらなる実施形態において、nは、1〜20であり、さらには、nは、1〜10であり、さらには、nは、1〜6であり、さらには、nは、1〜3である。
【0092】
一実施形態において、R2(または−R2)は、以下:−(C2n+1):式中、n≧1である;から選択される。さらなる実施形態において、nは、1〜20であり、さらには、nは、1〜10であり、さらには、nは、1〜6であり、さらには、nは、1〜3である。
【0093】
一実施形態において、R3は、水素、飽和炭化水素または置換飽和炭化水素から選択される。
【0094】
一実施形態において、R3は、飽和炭化水素または置換飽和炭化水素から選択される。
【0095】
一実施形態において、R3は、水素または置換飽和炭化水素から選択される。
【0096】
一実施形態において、R3は、水素または飽和炭化水素から選択される。
【0097】
一実施形態において、R3は、水素またはアルキルから選択される。
【0098】
一実施形態において、R3は、水素である。
【0099】
一実施形態において、R3は、アルキルである。さらなる実施形態において、R2は、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、またはシクロヘキシルから、さらにはメチル、エチル、またはプロピルから選択される。
【0100】
一実施形態において、R3(または−R3)は、以下:Hまたは−(C2n+1):式中、n≧1である;から選択される。さらなる実施形態において、nは、1〜20であり、さらには1〜10、さらには1〜6であり、さらには、nは、1〜3である。
【0101】
一実施形態において、R3(または−R3)は、以下:−(C2n+1):式中、n≧1である;から選択される。さらなる実施形態において、nは、1〜20であり、さらには、nは、1〜10であり、さらには、nは、1〜6であり、さらには、nは、1〜3である。
【0102】
一実施形態において、R4は、飽和炭化水素または置換飽和炭化水素から選択される。
【0103】
一実施形態において、R4は、置換飽和炭化水素から選択される。
【0104】
一実施形態において、R4は、飽和炭化水素から選択される。
【0105】
一実施形態において、R4は、アルキルである。さらなる実施形態において、R4は、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、またはシクロヘキシル、さらにはメチル、エチル、またはプロピルから選択される。
【0106】
一実施形態において、R4(または−R4)は、以下:−(C2n+1):式中、n≧1である;からなる群から選択される。さらなる実施形態において、nは、1〜20であり、さらには、nは、1〜10であり、さらには、nは、1〜6であり、さらには、nは、1〜3である。
【0107】
一実施形態において、R2およびR3は、環構造を形成する。さらなる実施形態において、R2およびR3は、C5〜C8環を形成する。さらなる実施形態において、R2およびR3は、C5〜C6環構造を形成する。
【0108】
一実施形態において、R2、R3およびR4は、環構造を形成する。さらなる実施形態において、R2およびR3は、C8〜C10環を形成する。
【0109】
記述の構造において見られるように、記
【化4】
は、(E)および(Z)異性体の混合物を表す。例えば、March、J.,Advanced Organic Chemistry、3rd Ed.,John Wiley & Sons、Inc.,1985、pp.109−110を参照されたい。
【0110】
一実施形態において、モノマー連鎖移動剤は、以下:
【化5】
およびこれらの組み合わせからなる群から選択され;R1、R3およびR4は、それぞれ、最も幅広い定義である(発明の概要を参照されたい)。
【0111】
構造A〜Cでは、一実施形態において、L(または−L−)は、飽和炭化水素、置換飽和炭化水素、不飽和炭化水素、または置換不飽和炭化水素から選択される。一実施形態において、Lは、飽和炭化水素または置換飽和炭化水素から選択される。一実施形態において、Lは、以下:a)−(CH−:式中、n≧2である;b)−(CHCHO)−CHCH−:式中、n≧1である;c)−(CHCH(CH)O)−CHCH(CH)−:式中、n≧1である;d)−(CHCH(CHCH)O)−CHCH(CHCH)−:式中、n≧1である;e)−CH−CH(OH)−CH−;f)−CH(CH)−CH−;g)−CH−CH(CH)−;h)−CH(CH)−CH−および−CH−CH(CH)−の組み合わせ;i)−CH(CHCH)−CH−;j)−CH−CH(CHCH)−;ならびにk)−CH(CHCH)−CH−および−CH−CH(CHCH)−の組み合わせからなる群から選択される。さらなる実施形態において、L(または−L−)は、以下:a)−(CH−:式中、n≧2である;b)−(CHCHO)−CHCH−:式中、n≧1である;c)−(CHCH(CH)O)−CHCH(CH)−:式中、n≧1である;d)−(CHCH(CHCH)O)−CHCH(CHCH)−:式中、n≧1である;ならびにe)−CH−CH(OH)−CH−からなる群から選択される。別の実施形態において、Lは、少なくとも2個の炭素原子を有するアルキレンである。さらなる実施形態において、L(または−L−)は、−CHCH−、−CHCHCH−、−CH(CH)−CH−、−CH−CH(CH)−、−CHCHCHCH−、−CH−C(CH−CH−から選択される。
【0112】
構造A〜Cでは、一実施形態において、R1は、水素、飽和炭化水素、または置換飽和炭化水素から選択される。
【0113】
構造A〜Cでは、一実施形態において、R1は、飽和炭化水素または置換飽和炭化水素から選択される。
【0114】
構造A〜Cでは、一実施形態において、R1は、水素、または置換飽和炭化水素から選択される。
【0115】
構造A〜Cでは、一実施形態において、R1は、水素、または飽和炭化水素から選択される。
【0116】
構造A〜Cでは、一実施形態において、R1は、水素、またはアルキル基から選択される。
【0117】
構造A〜Cでは、一実施形態において、R1は、水素である。
【0118】
構造A〜Cでは、一実施形態において、R1は、アルキルである。さらなる実施形態において、R1は、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、またはシクロヘキシル、さらにはメチル、エチル、またはプロピルから選択される。
【0119】
構造A〜Cでは、一実施形態において、R1(または−R1)は、以下:Hまたは−(C2n+1):式中、n≧1である;から選択される。さらなる実施形態において、nは、1〜20であり、さらには、nは、1〜10であり、さらには、nは、1〜6であり、さらには、nは、1〜3である。
【0120】
構造A〜Cでは、一実施形態において、R1(または−R1)は、以下:−(C2n+1):式中、n≧1である;からなる群から選択される。さらなる実施形態において、nは、1〜20であり、さらには、nは、1〜10であり、さらには、nは、1〜6であり、さらには、nは、1〜3である。
【0121】
構造A〜Cでは、一実施形態において、R3は、水素、飽和炭化水素または置換飽和炭化水素から選択される。
【0122】
構造A〜Cでは、一実施形態において、R3は、飽和炭化水素または置換飽和炭化水素から選択される。
【0123】
構造A〜Cでは、一実施形態において、R3は、水素または置換飽和炭化水素から選択される。
【0124】
構造A〜Cでは、一実施形態において、R3は、水素または飽和炭化水素から選択される。
【0125】
構造A〜Cでは、一実施形態において、R3は、水素またはアルキルから選択される。
【0126】
構造A〜Cでは、一実施形態において、R3は、水素である。
【0127】
構造A〜Cでは、一実施形態において、R3は、アルキルである。さらなる実施形態において、R3は、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、またはシクロヘキシル、さらにはメチル、エチル、またはプロピルから選択される。
【0128】
構造A〜Cでは、一実施形態において、R3(または−R3)は、以下:Hまたは−(C2n+1):式中、n≧1である;から選択される。さらなる実施形態において、nは、1〜20であり、さらには、nは、1〜10であり、さらには、nは、1〜6であり、さらには、nは、1〜3である。
【0129】
構造A〜Cでは、一実施形態において、R3(または−R3)は、以下:−(C2n+1):式中、n≧1である;から選択される。さらなる実施形態において、nは、1〜20であり、さらには、nは、1〜10であり、さらには、nは、1〜6であり、さらには、nは、1〜3である。
【0130】
構造A〜Cでは、一実施形態において、R4は、飽和炭化水素または置換飽和炭化水素から選択される。
【0131】
構造A〜Cでは、一実施形態において、R4は、置換飽和炭化水素から選択される。
【0132】
構造A〜Cでは、一実施形態において、R4は、飽和炭化水素から選択される。
【0133】
構造A〜Cでは、一実施形態において、R4は、アルキルである。さらなる実施形態において、R4は、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、またはシクロヘキシル、さらにはメチル、エチル、またはプロピルから選択される。
【0134】
構造A〜Cでは、一実施形態において、R4(または−R4)は、以下:−(C2n+1):式中、n≧1である;からなる群から選択される。さらなる実施形態において、nは、1〜20であり、さらには、nは、1〜10であり、さらには、nは、1〜6であり、さらには、nは、1〜3である。
【0135】
一実施形態において、モノマー連鎖移動剤は、以下の構造2:
【化6】
式中、R1、R2、R3およびR4には、それぞれ、最も幅広い定義が付与される(発明の概要を参照されたい)
から選択される。
【0136】
構造2では、一実施形態において、R1は、水素、飽和炭化水素、または置換飽和炭化水素から選択される。
【0137】
構造2では、一実施形態において、R1は、飽和炭化水素または置換飽和炭化水素から選択される。
【0138】
構造2では、一実施形態において、R1は、水素、または置換飽和炭化水素から選択される。
【0139】
構造2では、一実施形態において、R1は、水素、または飽和炭化水素から選択される。
【0140】
構造2では、一実施形態において、R1は、水素、またはアルキル基から選択される。
【0141】
構造2では、一実施形態において、R1は、水素である。
【0142】
構造2では、一実施形態において、R1は、アルキルである。さらなる実施形態において、R1は、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、またはシクロヘキシル、さらにはメチル、エチル、またはプロピルから選択される。
【0143】
構造2では、一実施形態において、R1(または−R1)は、以下:Hまたは−(C2n+1):式中、n≧1である;から選択される。さらなる実施形態において、nは、1〜20であり、さらには、nは、1〜10であり、さらには、nは、1〜6であり、さらには、nは、1〜3である。
【0144】
構造2では、一実施形態において、R1(または−R1)は、以下:−(C2n+1):式中、n≧1である;からなる群から選択される。さらなる実施形態において、nは、1〜20であり、さらには、nは、1〜10であり、さらには、nは、1〜6であり、さらには、nは、1〜3である。
【0145】
構造2では、一実施形態において、R2は、水素、飽和炭化水素または置換飽和炭化水素から選択される。
【0146】
構造2では、一実施形態において、R2は、飽和炭化水素または置換飽和炭化水素から選択される。
【0147】
構造2では、一実施形態において、R2は、水素または置換飽和炭化水素から選択される。
【0148】
構造2では、一実施形態において、R2は、水素または飽和炭化水素から選択される。
【0149】
構造2では、一実施形態において、R2は、水素またはアルキルから選択される。
【0150】
構造2では、一実施形態において、R2は、水素である。
【0151】
構造2では、一実施形態において、R2は、アルキルである。さらなる実施形態において、R2は、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、またはシクロヘキシル、さらにはメチル、エチル、またはプロピルから選択される。
【0152】
構造2では、一実施形態において、R2(または−R2)は、以下:Hまたは−(C2n+1):式中、n≧1である;から選択される。さらなる実施形態において、nは、1〜20であり、さらには、nは、1〜10であり、さらには、nは、1〜6であり、さらには、nは、1〜3である。
【0153】
構造2では、一実施形態において、R2(または−R2)は、以下:−(C2n+1):式中、n≧1である;から選択される。さらなる実施形態において、nは、1〜20であり、さらには、nは、1〜10であり、さらには、nは、1〜6であり、さらには、nは、1〜3である。
【0154】
構造2では、一実施形態において、R3は、水素、飽和炭化水素または置換飽和炭化水素から選択される。
【0155】
構造2では、一実施形態において、R3は、飽和炭化水素または置換飽和炭化水素から選択される。
【0156】
構造2では、一実施形態において、R3は、水素または置換飽和炭化水素から選択される。
【0157】
構造2では、一実施形態において、R3は、水素または飽和炭化水素から選択される。
【0158】
構造2では、一実施形態において、R3は、水素またはアルキルから選択される。
【0159】
構造2では、一実施形態において、R3は、水素である。
【0160】
構造2では、一実施形態において、R3は、アルキルである。さらなる実施形態において、R3は、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、またはシクロヘキシル、さらにはメチル、エチル、またはプロピルから選択される。
【0161】
構造2では、一実施形態において、R3(または−R3)は、以下:Hまたは−(C2n+1):式中、n≧1である;から選択される。さらなる実施形態において、nは、1〜20であり、さらには、nは、1〜10であり、さらには、nは、1〜6であり、さらには、nは、1〜3である。
【0162】
構造2では、一実施形態において、R3(または−R3)は、以下:−(C2n+1):式中、n≧1である;から選択される。さらなる実施形態において、nは、1〜20であり、さらには、nは、1〜10であり、さらには、nは、1〜6であり、さらには、nは、1〜3である。
【0163】
構造2では、一実施形態において、R4は、飽和炭化水素または置換飽和炭化水素から選択される。
【0164】
構造2では、一実施形態において、R4は、置換飽和炭化水素から選択される。
【0165】
構造2では、一実施形態において、R4は、飽和炭化水素から選択される。
【0166】
構造2では、一実施形態において、R4は、アルキルである。さらなる実施形態において、R4は、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、またはシクロヘキシル、さらにはメチル、エチル、またはプロピルから選択される。
【0167】
構造2では、一実施形態において、R4(または−R4)は、以下:−(C2n+1):式中、n≧1である;からなる群から選択される。さらなる実施形態において、nは、1〜20であり、さらには、nは、1〜10であり、さらには、nは、1〜6であり、さらには、nは、1〜3である。
【0168】
構造2では、一実施形態において、R2およびR3は、環構造を形成する。さらなる実施形態において、R2およびR3は、C5〜C8環を形成する。さらなる実施形態において、R2およびR3は、C5〜C6環構造を形成する。
【0169】
構造2では、一実施形態において、R2、R3およびR4は、環構造を形成する。さらなる実施形態において、R2およびR3は、C8〜C10環を形成する。
【0170】
一実施形態において、モノマー連鎖移動剤は、以下:
【化7】
およびこれらの組み合わせからなる群から選択される。
【0171】
上記議論のように、記
【化8】
は、(E)および(Z)異性体の混合物を表す。例えば、March、J.,Advanced Organic Chemistry、3rd Ed.,John Wiley & Sons、Inc.,1985、pp.109−110を参照されたい。
【0172】
一実施形態において、本発明ポリマーは、は、本明細書に開示されているように少なくとも2個のモノマー連鎖移動剤の存在下に重合される。
【0173】
モノマーCTAは、本明細書に記載の2つ以上の実施形態の組み合わせを含んでいてよい。
【0174】
構造1のモノマー連鎖移動剤は、本明細書に記載の2つ以上の実施形態の組み合わせを含んでいてよい。
【0175】
構造A〜Cのいずれかのモノマー連鎖移動剤は、本明細書に記載の2つ以上の実施形態の組み合わせを含んでいてよい。
【0176】
構造2のモノマー連鎖移動剤は、本明細書に記載の2つ以上の実施形態の組み合わせを含んでいてよい。
【0177】
開始剤
本発明エチレン系ポリマーは、フリーラジカル重合プロセスによって調製され得る。本プロセスにおいて用いられるフリーラジカル開始剤のタイプは臨界のものではなく、所要の温度操作ウィンドウに基づいて具体的な開始剤が選択される。一般に用いられるフリーラジカル開始剤として、有機パーオキサイド、例えば、パーエステル、パーケタール、パーオキシケトン、パーカーボネートおよび環状多官能パーオキサイドが挙げられる。
【0178】
例示的な有機パーオキサイドとして、限定されないが、環状パーオキサイド、ジアシルパーオキサイド、ジアルキルパーオキサイド、ヒドロパーオキサイド、パーオキシカーボネート、パーオキシジカーボネート、パーオキシエステル、およびパーオキシケタールが挙げられる。好ましい開始剤は、t−ブチルパーオキシピバレート、ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシアセテートおよびt−ブチルパーオキシ−2−ヘキサノエート、またはこれらの混合物である。他の好適な開始剤として、アゾジカルボン酸エステル、アゾジカルボン酸ジニトリルおよび1,1,2,2−テトラメチルエタン誘導体、ならびに所望の操作温度範囲においてフリーラジカルを形成することが可能な他の成分が挙げられる。
【0179】
これらの有機パーオキシ開始剤は、重合可能なモノマーの重量基準で典型的には0.001〜0.2重量%、さらには0.005〜0.2重量%の従来量で用いられる。パーオキサイドは、好適な溶媒、例えば、炭化水素溶媒中での希釈溶液として典型的には注入される。一実施形態において、これらの有機パーオキシ開始剤は、重合可能なモノマーの重量基準で0.001〜0.2重量%の量で用いられる。
【0180】
添加剤
本発明組成物は、1種以上の添加剤を含んでいてよい。添加剤として、限定されないが、安定剤、可塑化剤、耐電防止剤、顔料、染料、核形成剤、充填剤、スリップ剤、難燃剤、加工助剤、煙抑制剤、粘度制御剤および耐ブロッキング剤が挙げられる。ポリマー組成物は、例えば、本発明ポリマーの重量基準で、合わせた重量で10%未満の1種以上の添加剤を含んでいてよい。
【0181】
一実施形態において、本発明のポリマーは、1種以上の安定剤、例えば、抗酸化剤、例えば、IRGANOX1010、IRGANOX1076およびIRGAFOS168(BASFから現在入手可能)によって処理される。概して、該ポリマーは、押出または他の溶融プロセスの前に1種以上の安定剤によって処理される。
【0182】
本発明ポリマーと他のポリマーとのブレンドおよび混合物は、実施可能である。本発明ポリマーとブレンドするのに好適なポリマーとして、天然および合成ポリマーが挙げられる。ブレンドのための例示的なポリマーとして、プロピレン系ポリマー(例えば、ポリプロピレン、アイソタクチックポリプロピレン、アタクチックポリプロピレン、およびランダムプロピレン/エチレンコポリマーを耐衝撃性改質);種々のタイプのエチレン系ポリマー、例えば、高圧フリーラジカルLDPE、チーグラー−ナッタLLDPE、「シングルサイト触媒化」PE、例えば、複数の反応器PE(チーグラー−ナッタPEと「シングルサイト触媒化」PEとの「反応器内」でのブレンド、例えば、米国特許第6,545,088号(Kolthammerら);同第6,538,070号(Cardwellら);同第6,566,446号(Parikhら);同第5,844,045号(Kolthammerら);同第5,869,575号(Kolthammerら)および同第6,448,341号(Kolthammerら)に開示されている生成物)、エチレン−ビニルアセテート(EVA)、エチレン/ビニルアルコールコポリマー;ポリスチレン;耐衝撃性改質ポリスチレン;ABS;スチレン/ブタジエンブロックコポリマーおよびその水素化誘導体(SBSおよびSEBS);ならびに熱可塑性ポリウレタンが挙げられる。
【0183】
用途
本発明のポリマーは、単層および多層フィルム;成形品、例えば、モールド成形、射出成形、またはロト成形品;コーティング;ファイバ;および織または不織布を含めた有用な物品を製造するための、種々の従来の熱可塑性製作プロセスにおいて使用され得る。
【0184】
本発明ポリマーは、押出コーティングにおいて、ならびに、限定されないが、透明シュリンクフィルム、照合シュリンクフィルム、キャストストレッチフィルム、サイレージフィルム、ストレッチフード、シーラント、およびおむつのバックシートを含めた種々のフィルムにおいて用いられてよい。
【0185】
他の好適な用途として、限定されないが、ワイヤおよびケーブル、ガスケットおよびプロファイル、接着剤;履物用部品、および自動内装部品が挙げられる。
【0186】
定義
用語「炭化水素」は、本明細書で用いられるとき、炭素および水素原子のみを含有する化学化合物または置換基を称する。
【0187】
用語「置換炭化水素」は、本明細書で用いられるとき、少なくとも1種のヘテロ原子(例えば、酸素(O)または窒素(N))を含む炭化水素を称する。
【0188】
用語「組成物」は、本明細書で用いられるとき、該組成物を含む材料の混合物、ならびに該組成物の材料から形成された反応生成物および分解生成物を含む。
【0189】
用語「ブレンド」または「ポリマーブレンド」は、用いられるとき、2種以上のポリマーの混合物を称する。ブレンドは、混和性であってもなくてもよい(分子レベルで分離された相ではない)。ブレンドは、分離された相であってもなくてもよい。ブレンドは、透過型電子顕微鏡、光散乱、x−線散乱、および当該分野において公知の他の方法から決定された1つ以上のドメイン構成を含有していてもしていなくてもよい。ブレンドは、2種以上のポリマーをマクロレベルで(例えば、樹脂を溶融ブレンド、もしくは配合)またはミクロレベルで(例えば、同じ反応器内での同時形成)物理的に混合することによって行われてよい。
【0190】
用語「ポリマー」は、同じまたは異なるタイプのいずれかのモノマーを重合することによって調製される化合物を称する。総称「ポリマー」は、このように、用語「ホモポリマー」(微量の不純物がポリマー構造内に混入されていてよいという理解のもと、唯1種のモノマーから調製されるポリマーを称する)、および以下に定義する用語「インターポリマー」を包含する。
【0191】
用語「インターポリマー」は、少なくとも2種の異なるタイプのモノマーの重合によって調製されるポリマーを称する。総称「インターポリマー」は、コポリマー(2種の異なるモノマーから調製されるポリマーを称する)、および2種以上の異なるタイプのモノマーから調製されるポリマーを含む。
【0192】
用語「エチレン系ポリマー」は、ポリマーの重量基準で多量の重合エチレンを含み、場合により、少なくとも1種のコモノマーを含んでいてよいポリマーを称する。
【0193】
用語「エチレン系インターポリマー」は、インターポリマーの重量基準で多量の重合エチレンを含み、少なくとも1種のコモノマーを含んでいてよいインターポリマーを称する。
【0194】
用語「エチレン/α−オレフィンインターポリマー」は、インターポリマーの重量基準で多量の重合エチレンを含み、α−オレフィンを含むインターポリマーを称する。
【0195】
用語「プロピレン系ポリマー」は、ポリマーの重量基準で多量の重合プロピレンを含み、場合により、少なくとも1種のコモノマーを含んでいてよいポリマーを称する。
【0196】
用語「含む(comprising)」、「含む(including)」、「有する(having)」およびこれらの派生語は、任意の追加の構成要素、ステップまたは手順について、同じものが具体的に開示されていてもいなくても、その存在を排除することを意図していない。あらゆる疑いを回避するために、用語「含む(comprising)」を用いて特許請求されている全ての組成物には、反対のことが別途記述されていない限り、任意の追加の添加剤、補助剤、または化合物が、ポリマーまたは他のもので含まれていてよい。反対に、用語「から本質的になる」は、任意の他の構成要素、ステップまたは手順について、これらが操作性に必須でないときを除いて、これらをあらゆる引き続く列挙から排除している。用語「からなる(consisting of)」は、具体的に描出または列挙されていないあらゆる構成要素、ステップ、または手順を排除する。
【0197】
試験方法
密度
密度を測定するサンプルを、ASTM D1928に従って作製した。サンプルを374°F(190℃)および30,000psiで3分間、次いで70°F(21℃)および30,000psiで1分間押圧した。サンプルの押圧の1時間以内に、ASTM D792、方法Bを用いて密度測定を行った。
【0198】
メルトインデックス
メルトインデックス、またはI2を、ASTM D1238に従って190℃/2.16kgの条件で測定し、10分あたりの溶出したグラムで報告した。I10をASTM D1238に従って190℃/10kgの条件で測定し、10分あたりの溶出したグラムで報告した。
【0199】
溶融強度
溶融強度を、Goeettfert Rheotens71.97(Goeettfert Inc.;Rock Hill、SC)を用いて190℃で測定した。溶融したサンプル(約25〜50g)を、長さ30mmおよび直径2mmのフラットな入り口角(180度)を備えたGoeettfert Rheotester2000毛管レオメータによって供給した。サンプルをバレル(L=300mm、直径=12mm)内に供給し、圧縮し、10分間溶融させた後、所与のダイ直径で38.2s−1の壁せん断速度に相当する、0.265mm/sの一定のピストンスピードで押し出した。押出物は、ダイ出口の100mm下側にあるRheotensのホイールを通過し、これを、2.4mm/sの加速度でホイールによって下方に引っ張った。ホイールで示された力(cN)をホイールの速度の関数として記録した(mm/s)。ストランド速度の関数(mm/s)としての力(cN)の2つの曲線が重なるまで、サンプルを少なくとも2回繰り返し、次いで、ストランド破断において最も高速を有した曲線を報告した。溶融強度を、ストランド破断前のプラトー力(cN)として報告した。
【0200】
実験
モノマーCTA合成(2−(メタクリロイルオキシ)エチル2−アセチルペンタ−2−エノエート混合物)
磁気攪拌した1000mLの丸底フラスコに、200mLのプロピオンアルデヒドおよび587mLの2−(メタクリロイルオキシ)エチル3−オキソブタノエートを添加した。反応混合物を氷浴において0℃まで冷却し、次いで3〜5mLのピペリジンを1分かけて滴加した。混合物を0℃で2時間撹拌し、次いで2〜2.5時間かけて自然に室温まで温めた。反応混合物に30mLの3N HClを約1分かけてゆっくりと添加し、ピペリジン(piperdine)を中和した。混合物を分離漏斗内に注ぎ、次いで150mLの脱イオン水を添加した。混合物を振り、次いで水層を分離して廃棄した。反応混合物を150mLの脱イオン水で後3回洗浄し、各回において、次いでMgSO上で乾燥させた。反応混合物をろ過し、次いで、10質量ppmの4−ヒドロキシ−TEMPOによって安定化させた。乾燥させた反応混合物をさらに精製することなく用いた。
【0201】
本発明エチレン系ポリマーA−1およびA−2ならびに対照A−0
モノマーCTA溶液 − 未希釈の2−(メタクリロイルオキシ)エチル 2−アセチルペンタ−2−エノエート混合物(以下、メタクリレートmCTA)をステンレス鋼製供給容器内に投入し、酢酸エチルで希釈して、溶液の重量基準で最終濃度を3重量%とした。この容器を窒素パッド下に維持した。
【0202】
開始剤混合物 − パーオキサイド開始剤であるtert−ブチルパーオキシアセテート(ISOPAR(商標)H中50.4gの20重量%溶液)およびdi−tert−ブチルパーオキサイド(ISOPAR(商標)H中14.21gの20重量%溶液)を、ステンレス鋼製供給容器において4.46kgのISOPAR Eと混合した。容器を窒素パッド下に維持した。
【0203】
対照(A−0) − エチレンを、5500g/時間(197モル/時間)、1930バールの圧力で、かき混ぜ式(1600rpm)の300mLの高圧CSTR(連続撹拌槽型反応器)反応器内に注入した。プロピレン(CTA)をエチレンストリームに62バールの圧力および107g/時間(2.54モル/時間)のレートで添加した後、混合物を1930バールに圧縮し、反応器内に注入した。パーオキシド開始剤混合物を1930バールの圧力および7.2×10−2g/時間のレートでCSTR反応器の側壁を通して反応器に直接添加した。エチレンのポリマーへの転換率は、反応器に入るエチレンの質量基準で12.4重量%であり、平均反応温度は223℃であった。4.25g/10分のメルトインデックス(I2)を有するエチレン系ポリマーを形成した。およそ600gのこのエチレン系ポリマー(A−0)を収集した。反応重合条件を以下の表1にまとめる。ポリマーの特性を以下の表2に示す。
【0204】
本発明エチレン系ポリマーA−1
プロピレン(CTA)を62バールの圧力および163g/時間(3.87モル/時間)のレートでエチレンストリームに添加した後、混合物を1930バールに圧縮し、反応器(上記A−0を参照されたい)内に注入した。メタクリレートmCTAの酢酸エチル溶液(上記を参照されたい)を1930バールの圧力および82.3g/時間(9.7ミリモル/時間)のレートでエチレン−プロピレン混合物中にポンピングした後、該混合物を反応器内に注入した。パーオキサイド開始剤混合物を、1930バールの圧力および8.8×10−2g/時間のレートで側壁を通して反応器に直接添加した。エチレンのポリマーへの転換率は、反応器に入るエチレンの質量基準で11.9重量%であり、平均反応温度は218℃であった。4.27g/10分のメルトインデックス(I2)を有するエチレン系ポリマーを形成した。およそ950gのこのエチレン系ポリマー(A−1)を収集した。反応重合条件を以下の表1にまとめる。ポリマーの特性を以下の表2に示す。
【0205】
本発明エチレン系ポリマーA−2
プロピレン(CTA)を62バールの圧力および175g/時間(4.16モル/時間)のレートでエチレンストリームに添加した後、混合物を1931バールに圧縮し、反応器(上記A−0を参照されたい)内に注入した。メタクリレートmCTAの酢酸エチル溶液(上記を参照されたい)を1931バールの圧力および165g/時間(19.5ミリモル/時間)のレートでエチレン−プロピレン混合物中にポンピングした後、該混合物を反応器内に注入した。パーオキサイド開始剤混合物を、1930バールの圧力および7.5×10−2g/時間のレートで側壁を通して反応器に直接添加した。エチレンのポリマーへの転換率は、反応器に入るエチレンの質量基準で10.1重量%であり、平均反応温度は217℃であった。4.23g/10分のメルトインデックス(I2)を有するエチレン系ポリマーを形成した。およそ770gのこのエチレン系ポリマー(A−2)を収集した。反応重合条件を以下の表1にまとめる。ポリマーの特性を以下の表2に示す。
【0206】
表2で分かるように、本発明エチレン系ポリマー(A−1、A−2)が、比較ポリマー(A−0)よりも有意に高い溶融強度(同様のメルトインデックスで)を有することが発見された。溶融強度が高いほど、押出コーティングおよびフィルムの製作に関するポリマー加工性を改良する。
【0207】
【表1】
【0208】
【表2】