(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0039】
化学線(13nm)を利用したEUVマスクの検査には、数多くの課題が課されており、初期の検査ノードのマスク検査技術から出発する。本明細書には、検査システムの模範的な光学設計と特徴が記載される。これらの光学設計と特性を利用して、光マスクブランク検査、パターン光マスク検査、光マスクの空中造影、及び一般的なウェーハ検査を実行することができる。
【0040】
図1Aは、遮蔽のない光学配置を含む模範的な検査システム100を示す。この実施形態では、検査システム100は、光束をマスク101から実質的に検出器102上の点へ反射する4つの鏡M1、M2、M3、M4を含む。本明細書には、鏡に関する標準的な表記法が用いられることに、即ち、検査表面からの光を受光、反射する鏡がM1と表記され、鏡M1からの光を受光、反射する鏡がM2と表記されている等に留意すること。この光学配置では、照射源は、光103を生成し、その光は、1つ以上の鏡M1、M2、M3、及びM4(M3及びM4が、この模範的な配置で示される)の穴を通過し得ることに留意すること。この照射源は、検出器102と実質的に同じ位置であり得るので、簡略化のために示されていない。特に、検出光は、光システムにより遮蔽されておらず、光学配置は、遮蔽されていないことを特徴とし得る。
【0041】
マスク101から検出器102までの距離が、鏡M1〜M4に対して縮尺を合わせて示される場合、領域104により表示されるように、実際にははるかに長いことに留意すること。言い換えると、
図1Aは、マスク101から検出器102までの距離ではなく、マスク101及び鏡M1〜M4の相対的配置を表すように整えられている。例えば、この実施形態では、マスク101(OBJ)から検出器102までの距離は、2500mmである。
【0042】
図1Bの表110には、
図1Aに示される光学配置の指示書が示される。本明細書には、当業者によく知られているOSLO(レイアウト及び最適化用光学ソフトウェア)ファイルを利用して、光学配置が記載されている。従って、SRFは、光学配置内の各表面を表記する。表110には、鏡以外の光学要素が記載されるが、簡略化のために
図1Aには示されていないことに留意すること。
【0043】
表110では、ガラス表記は、(鏡の)反射面REFLECT又は(表面として数学的に特徴付けられる)湾曲面AIRを指す。半径は、表面の曲率半径を指す。厚さは、次の表面までの距離(mm)を指す。絞り半径は、その表面の開口の半径である。OBJは、物体(ゼロ表面)(例えば、マスク又はウェーハ)を指し、AS及びASTは、開口絞りを指し、IMSは、検出器102(即ち、画像センサ)を指し、Vは、設計変数(最適な光システム効率を作り出すように最適化されている)を指し、Pは、「拾い上げ」変数(前の表面の上記の値である)を指し、Sは、その開口の数学的に解かれた光束径である。「−−−」は、特定表面に、対応するパラメータがない(例えば、OBJに、曲率半径がない)ことを示す。特定表面の非球面データ、即ち、2、3、4、5、及び6は、
図1Cの表120に示される。AS0、AS1、AS2、AS3、AS4、及びAS5が、光学分野の当業者に知られている非球面パラメータを指すことに留意すること。
【0044】
この配置では、検査システム100は、100倍の倍率を与えることができ、NAが0.25である。検査システム100は、74mm×18.5mmの検出器面にわたって、(13nmで)0.03波形rmsよりも良好な波面補正を与えることができる。マスク010(OBJ)から検出器102までの距離は、約2〜3mである。
図1Dに示される一実施形態では、(EUV照射を可視光に変換する)シンチレータ105と少なくとも1つの拡大システム106(例えば、可視顕微鏡)とを含み、両方とも検出器の前に置くことにより、倍率を更に増すことができる。別の実施形態では、拡大システム106を実装するために電磁気ズーム(x線ズーム管)を有するマイクロチャンネルプレート(検出光を電子に変換する光カソードアレイ)を含むことよっても、倍率を増すことができる。一実施形態では、シンチレータ/光カソード105と拡大システム106とを加えることにより、拡大率を500倍〜1000倍に増すことができる。
【0045】
図2Aは、遮蔽のない光学配置を含む模範的な検査システム200を示す。この実施形態では、光束を検査システム200は、マスク201から検出器202へ反射する6つの鏡M1、M2、M3、M4、M5、及びM6を含み、6回の跳ね返りを利用する。鏡M1、M2、M3、及びM4が、検査システム100(
図1A)に示されるものと同じく、跳ね返り易くするように配置されており、従って光学配置のこの領域が、
図1Aにより詳細に示されていること留意すること。
図2Bの表210には、
図2Aに示される光学配置の指示書が示される。
図2Cの表220には、特定表面の非球面データ、即ち、2、3、5、及び6が示される。
図2Dの表230には、球面の偏心データ(DCX、DCY、DCZ)及び傾きデータ(TLA、TLB、TLC)、即ち、8、9、10、11、及び13が示される。表220内のDTは、偏心/傾きの順序を示し、例えば、DT=1であるので、偏心は、傾きの前に実施される。
【0046】
この配置では、検査システム200は、1000倍の倍率を与えることができ、NAが0.25である。検査システム200は、74mm×18.5mmの検出器面にわたって、(13nmで)0.03波形rmsよりも良好な波面補正を与えることができる。この実施形態では、マスク201(OBJ)から検出器202までの距離は、約2〜3mである。球面鏡である鏡M5及びM6が、再帰性望遠光学部品として働き、マスク201から検出器202までの全距離を低減することができることに留意すること。
【0047】
図3は、検査システム100に記載される光学部品(例えば、
図1AのM1、M2、M3、及びM4)と2重開口部品301とを含む模範的な空中造影システム300を示す。
図4Aは、模範的な2重開口部品310を示す。この実施形態では、2重開口部品301は、検出開口401と照射開口402とを含む。
図3を参照し直して、照射開口402は、鏡M0により反射された照射光302を受光する。鏡M4、M3、M2、及びM1(その順番で)は、光をマスク101(点線)に戻すように誘導する。次に、マスク101からの反射光は、鏡M1、M2、M3、及びM4(その順番で)(実線)を介して検出器102に再び戻るように誘導される。特に、鏡M4により反射された後に、その反射光は、検出器102に突き当たる前に、検出開口401(
図4Aを参照すること)を通過する。
【0048】
一実施形態では、検出開口401と照射開口402の両方は、直径が、マスク101でのEUVリソグラフィー造影のNAと同じである。言い換えれば、開口401及び402の直径は、実際のステッパ又はスキャナでのマスク照射に利用されるNAに整合するように選択することができる。例えば、縮小率4倍の0.25NAリソグラフィーシステムに対して、照射開口は、0.0625NAであり得る。(現時点の実施例は、0.25NA(完全)に対応し、NA(開口)=0.25/4=0.0625であり、照射は、角度が6°であることに留意すること。この角度は、開口間の距離を変えることにより変化し得る。)
【0049】
特に、この2重開口部品の利用と検出開口401と照射開口402を分離により、斜角造影から生じるマスク101上のキーストン歪みを有利に補正することができる。別の利点として、検出開口401と照射開口402の両方は、照射ビームを整形し、それにより、正確な空中造影が容易になる。異なる寸法の開口と異なる距離Dにより、異なる種類のステッパ/スキャナに関連する条件を補うことができることに留意すること。
【0050】
マスクを作製するEUVリソグラフィー光学部品が中央の遮蔽を利用する一実施形態では、それ自体の中央遮蔽を有する2重開口部品を利用することができる。
図4Bでは、検出開口411と照射開口412とを含む模範的な2重開口部品410を示す。検出開口411及び照射開口412は、検出開口401及び照射開口402(
図4A)と同じように機能し、同じ利点を与える。
【0051】
2重開口301が、検査システム100(
図1A)に記載される光学配置を参照しながら記載されるが、2重開口の利用を、本明細書に記載される全ての光学配置(例えば、1A、1D、2A、及び5A)に適用できることに留意すること。開口301が含まれる場合、光学配置の指示書は、同じままである。
【0052】
一実施形態では、検出開口411と照射開口412の両方は、直径が、マスクでのEUVリソグラフィー造影NAと同じである。検出開口411と照射開口412を分離する距離Dは、マスク上へのEUVリソグラフィー照射角度により定めることができる。特に、検出開口411と照射開口412の両方は、照射ビームを整形し、それにより、正確な空中造影を与えることができる。空中造影のために、検出開口411と遮蔽415に対する中央遮蔽比は、EUVリソグラフィーに利用される上記のもの(即ち、寸法、位置等)である。このように、遮蔽415は、開口照射を利用して、EUVリソグラフィーシステムでの条件を再現することができる。
【0053】
図5Aは、遮蔽のある光学配置を含む模範的な検査システム500を示す。この実施形態では、検査システム500は、光束をマスク501から実質的に検出器502上の点へ反射する2つの鏡M1及びM2を含む。この実施形態では、光束503は、鏡M1とM2の両方を(便宜上図示されていない、それらの中心の穴を介して)通過することに留意すること。従って、照射源は、検出器502と実質的に同じ位置から始まることを特徴とする。検出器502は、照射が検査システム500に導入される場所である中心の光を収集することができないので、この配置は、遮蔽されていることを特徴とする。
図5Bの表510には、
図5Aに示される光学設計の指示書が示される。
図5Cの表520には、特定表面の円錐データ(CC)及び多項式非球面データ(AD、AE、AF、AG)、即ち、3及び5が示される。
【0054】
この配置では、検査システム500は、750倍の倍率を与えることができ、NAが0.25である。検査システム500は、74mm×18.5mmの検出器面にわたって、(13nmでの)0.03波形rmsよりも良好な波面補正を与えることができる。この実施形態では、マスク501(OBJ)から検出器502への距離が、約2〜3mである。
【0055】
図6Aの表610には、
図5に示される遮蔽のある光学配置の別の実施形態の指示書が示される。この光学配置は、無限補正され、100μの照射野を有する。
図6Bの表620には、特定表面の円錐データ及び多項式非球面データ,即ち4及び6が示される。
【0056】
図7Aの表710には、4つの鏡と遮蔽のある光学配置の指示書が示される。
図7Bの表720には、特定表面の円錐データ及び多項式非球面データ、即ち、4及び6が示される。この配置では、EUV検査システムは、100倍の倍率を与えることができ、NAが0.25である。そのような検査システムは、74mm×18.5mmの検出器面にわたって、(13nmでの)0.03波形rmsよりも良好な波面補正を与えることができる。検査面での視野は、110ミクロンである。この事例では、物体から画像までの距離が、3015mmである。光学設計は、斜角(遮蔽のある)照射を利用するので、暗視野用途に利用することができることに留意すること。
【0057】
一実施形態では、上記の検査システム/空中造影システム内の検出器に、背面が薄く加工されたシリコン製の時間遅延積分センサモジュール(以下に更に詳しく記載される)を利用することができる。電流式背面薄型加工のTDIセンサモジュールは、通常、寸法が、各x及びy次元で、おおよそ数千画素に限定される。要求される感度でこれらのセンサを利用することにより(物理的画素寸法は、おおよそ16ミクロン×16ミクロンであり、その結果得られる画像のショット雑音を最小限にするのに十分な全てのウェルを与えるのに必要とされる寸法である)、マスク平面での全TDI画像の視野は、100〜200ミクロンの程度である(個別の画素寸法は、検査面で数十ナノメートルである)。検査面から反射された(又は、透過性EUVマスクの場合、透過された)光を高NAで収集して、感度を高くすることより、可変なEUV光を高い効率で利用できることが確保される。
【0058】
効率のためには、EUVプラズマも高NAで収集されるので、EUVプラズマ自体は、寸法が、直径で100〜200ミクロンの程度でなければならない。従って、パターン化用マスク検査システムの照射領域が更に小さくなるにつれて、EUVステッパに必要とされる広がりとはかなり異なる広がりが必要とされる。
【0059】
実際の副次システムを利用して、これらの寸法の極めて高輝度で効率的なEUVプラズマを生成するためには、EUVレーザにより生成されるプラズマ(20〜50keVの温度)が初期のターゲット寸法から直径で100〜200μの寸法まで広がる時間よりも少ない時間で、プラズマを生成するレーザが、そのエネルギーを与えることが必要である。パルス長が20〜25nsの程度であるCO
2レーザは、本明細書に記載されるEUVリソグラフィーシステム用途の広がりに合致する広がりを有するEUV光を生成するのに適切であり得る。プラズマを利用して試料を照射するための模範的な技術は、2010年4月27日にKLAテンコール・テクノロジー社に交付された米国特許第7,705,531号に記載され、本明細書に参照として組み込まれている。
【0060】
プラズマ膨張速度は、EUVプラズマで、ナノ秒当たりおおよそ50〜100ミクロンであり、CO
2放射の吸収臨界密度は、大部分のCO
2プラズマが膨張EUVプラズマの光冠中に吸収されるほど十分低いので、これらの中赤外レーザは、EUV検査システムに適していない。同様に、従来のQスイッチ式1ミクロン波長レーザ(各パルスは、レーザ利得及び冷却共振器減衰時間に応じて、数十ナノ秒以上であることが多い)では、レーザパルスの前端が、プラズマ内に吸収されるときのみ、そのパルスの(時間的)後端で、プラズマが、効率的な1ミクロン波長吸収に必要な密度を下回る密度で膨張するのが見られることになる。その結果、1ミクロンの13mm光への変換効率は、極めて低くなり、例えば、1パーセントを更に下回ることになる。
【0061】
現在まで、最も効率的なレーザにより生成されるプラズマは、変換効率が2〜6%の範囲であるSn又はXe系(及びある程度のLi系)プラズマである。1キロワット平均出力(例えば、1〜4ナノ秒パルス1ミクロン波長レーザ)により励起され、実質的な立体角(例えば、5ラジアンの立体角)にわたって収集され、この同じ光学部品により中間焦点に伝送されるSn又はXe(又はLi)のEUV源からの変換効率が、1〜2%と仮定すれば、13.4mm(±2%帯域)での帯域内EUV照射を、3〜10ワットの程度で提供することができる。
【0062】
ターゲット(例えば、Sn又はXe)が1ミクロン波長励起照射を効率的に吸収するように、ターゲットは、適切な数のEUV発光種を含まなければならない。従って、ターゲット寸法は、a)十分な吸収体を与え、b)残留物を最小限にし(吸収体は、あまり多くはない)、c)EUVプラズマ径を直径で100〜200ミクロンにするように、励起源に整合されなければならない。プラズマを十分に加熱するために必要なピーク出力が、おおよそ5×10
10〜10
11W/cm
2であることを認識して、最小光源径が誘導される。従って、1ミクロン波長源は、(中程度のNA光学部品を利用して)10ミクロンに近いスポット径に伝送されることになる(1ミクロン波長源が、ほぼ回折限界であると仮定し、実際のパルス幅が、1nsの程度に限定されると仮定する)。
【0063】
適切な光源径を与える光子生成のための模範的な材料として、Xe、Sn、Li、又は、低インピーダンス担体材料(質量制限光源とも呼ばれる)内にドープされるこれらの材料が挙げられる。一実施形態では、5kHzを越える、好ましくは、25〜100kHzの範囲内の繰り返し率で、1〜3キロワットの平均出力で動作する1ミクロン波長(Yb又はNd系)レーザ又は高周波変換(ほぼ0.5ミクロンまでの)Yb又はNd系レーザからの短いパルス(3又は4ナノ秒未満)を利用して、これらの圧縮プラズマを生成することができる。この光源に利用される滴径は、通常、直径が、50ミクロン未満であり、好ましくは、30ミクロンの程度である。
【0064】
有利には、上記のレーザ駆動装置技術は、レーザにより励起される極めて高輝度のEUVプラズマを与え得る。このプラズマは、EUVマスク/ウェーハ検査に必要とされる広がりの放射/照射を効率的に与えることができる。このレーザにより生成されるプラズマ(LPP)光源は、EUVマスク/ウェーハの高解像度の検査/空中造影に必要とされる高い倍率を与えることができる、実際に作製可能な反射性EUV光学部品と結合することができる。
【0065】
EUV検査システムの他の光源として、放電により生成されるプラズマ(DPP)光源(高出力、低輝度)又はプラズマレンズ光源(低出力、中間輝度)が挙げられ得る。模範的なDPP光源は、XTREMEテクノロジー社(日本国、東京のウシオ電機株式会社の子会社)により開発されている。模範的な市販のプラズマレンズ光源は、フランス国、クルタボッフのナノUV社により提供される。模範的な市販のLPP光源は、カリフォルニア州、サンディエゴのサイマー社により、又は、日本国、小山市のギガフォトン社により提供されることに留意すること。
【0066】
一実施形態では、検出器は、複数のTDIセンサモジュールと共に実装され得る。各TDIセンサモジュールは、駆動及び信号処理のための局所回路を有利に含み得る。これらのTDIセンサモジュールを含むモジュールアレイにより、等価な領域の大型モノリシックデバイスに対して、駆動及び処理要求を低くしつつ、デバイスの製造し易さが増す。模範的なTDIセンサモジュール及びモジュール式アレイは、2009年10月7日にKLAテンコール社により出願され「局所駆動及び信号処理回路を有する高速検査用TDIセンサモジュール」と題する米国特許出願第12/575,376号に記載され、本明細書に参照として組み込まれている。
【0067】
図8Aは、局所駆動及び信号処理回路(本明細書では、局所回路とも呼ばれる)を含む模範的なTDIセンサモジュール800の上面図を示す。具体的には、TDIセンサモジュール800は、TDIセンサ802、TDIセンサ802からの信号を処理する処理回路803、時間調節及び直列駆動回路804、及び画素ゲート駆動回路805を含む。
【0068】
一実施形態では、処理回路803は、相関2重信号抽出(CDS)機能及び他のアナログ前端(AFE)機能(例えば、アナログ利得制御)、アナログ・デジタル変換(ADC)、並びに、背景レベル補正と画素毎の利得及び偏差補正と線形補正と検索表(LUT)とデータ圧縮等のデジタル後処理を与えることができる。その処理は、固定されてもよく、検査システムからの追加の可能な実時間入力に依存して、副画素補間、デジタル飽和を回避するためのアナログ制御、画像位置変位、及び画像空間歪み補正等の機能を実行してもよい。一実施形態では、局所処理回路803は、様々な捕獲画像をアナログ又はデジタル領域で操作する(以下に、更に詳しく記載される)ことにより、検査システムの画像分析コンピュータ内の通信及び処理帯域を保存することができる。
【0069】
時間調整及び直列駆動回路804は、TDIに対するクロックの時間調節及び駆動を制御することができる。再設定パルス生成、多重相直列レジスタクロック生成、及びADC同期化等の特徴を含んでもよい。これにより、高クロック速度で高SNR(信号対雑音比)を得るのに必要とされる極めて正確な時間調節が可能になる。
【0070】
画素ゲート駆動回路805は、検査画像運動及び他のTDIセンサとデータ捕獲を同期化するように、より緩やかであるが、高電流のTDIゲート駆動信号を与える。画素ゲート駆動回路805は、通常、矩形波及び/又は正弦波の3相又は4相駆動波形を与え得る。より一般的に、画素ゲート駆動回路805は、デジタル・アナログ変換を利用し、任意の関数を生成して、センサの電荷輸送、熱分散、及びSNRが最適化され得る。本明細書に参照として組み込まれている「TDIセンサの連続クロック化」と題する米国特許出願第10/992,063号に、このデジタル・アナログ変換が更に詳しく記載されている。
【0071】
有利には、局所駆動回路は、各TDIセンサモジュールが、それ自体の個別の組の駆動装置(即ち、駆動装置804及び805)を有することを意味する。これらの個別の駆動装置は、電流が著しく少ないことが必要とされ、従って、従来の大面積TDIセンサ駆動装置よりも著しく小さい場合がある。特に、(TDIセンサモジュールに接続する)複数の小型駆動装置から高信頼性高電流波形を局所に分散することは、たとえ全ての電流が同じ場合でも、1つの大型駆動装置から波形を分散することよりもシステム規模を変更しやすい。
【0072】
一実施形態では、各々の処理回路803、時間調節及び直列駆動回路804、及び画素ゲート駆動回路805は、PCB(印刷回路基板)801上のTDIセンサ802の周囲に配置される集積回路上に実装することができる。駆動/処理回路を実装するのに利用されるICの数が、実施形態に基づいて変化し得ることに留意すること。一実施形態では、PCB801は、多重層セラミック基板を利用して実装され得る。
図8Bは、PCB801に接続されるデータ伝達装置807(例えば、10ギガビット光学式伝達装置)を含む模範的なPCB801の側面図を示す。PCB801は、TDIセンサモジュール800の駆動/処理回路に接続している配線(簡略化のために図示されず)を含む。PCBは、センサシステムのための超高真空界面を与え、信号及び電力が、センサ側の高質の真空領域とファイバ側の低質の真空領域又は大気圧に近い領域との間を通過するのを可能にし得ることに留意すること。一実施形態では、TDIセンサモジュール800とシステムレベル検査部品808との間の駆動/処理データの伝達を可能にするように、光ファイバ806をデータ伝達装置807に取り付けることができる。別の実施形態では、低電圧差動信号伝送(LVDS)又は類似の電気的信号伝送及びデジタル多重処理を利用して、TDIセンサモジュール800からのデジタルデータを基板の外に伝達することができる。工業規格から、又は、電子又は光高速デジタル通信の当業者により指示された、特定のプロトコルを選択することができる。
【0073】
図9は、TDIセンサモジュール901の模範的なモジュール式アレイ900(センサモジュールアレイとも呼ばれる)を示す。TDIの周りに位置する駆動/処理回路が、既定の空間を占めていることに留意すること。従って、隣接する行のTDIセンサは、連続的走査配置に利用される場合、少なくとも100%の画像範囲が得られるように配列され得る。例えば、
図9に示される一実施形態では、隣接する行の駆動/処理回路により作り出される間隙内にTDIセンサが位置するように、上部の行は、下部の行に対して中心を外して置くことができる。画像範囲内に間隙がないことを確保するために、各TDIの幅は、TDIセンサ間の空間以上である。この配置では、検査されるウェーハ/マスク/レチクルが、TDI画像操作方向902に移動しているときに、センサモジュールアレイ900は、EUV波長での100%の画像捕獲を確保することができる。
【0074】
一実施形態では、TDIセンサ間の或る最小限の重なり合いにより、隣接する行から、冗長なデータが与えられる場合がある。この冗長データにより、例えば、TDIセンサモジュール901により生成される画像データの正確な配列が確保され得る。最小限の重なり合いの一実施形態では、検査システムは、末端画素に利用される1つのTDIセンサモジュールからデータを任意に選択することができる。別の実施形態では、末端画素付近で高質のデータが得られるように、検出システムは、副画素デジタル処理を利用して、複数のTDIセンサモジュールからデータを結合し、配列することができる。
【0075】
モジュール式アレイ900に有効なデータレートは、単一の大型TDIセンサよりも著しく高いことに留意すること。このレートが得られるのは、モジュール式アレイの効率的な全寸法及び出力チャンネルの数が、単一のTDIセンサ内に実際に作製され得るものよりも大きくすることができるからである。更に、モジュール式アレイ内に、任意の行数のTDIセンサモジュールを含むことができる、即ち、TDIセンサモジュールにより、システム規模を変更し易くなることに留意すること。このシステム規模の変更により、追加システムの順応性及び性能が与えられる。
【0076】
別の実施形態では、検出データの集積は、TDIセンサモジュールの列を配列することにより増加し得る。例えば、
図10は、TDIセンサモジュール1010の3行1001、1002、1003、及び1004を含む模範的なモジュール式アレイ1000を示す。この実施形態では、行1001〜1003は、同じ(又は、極めて類似した)光学画像データ標本を捕獲し、処理する。従って、モジュール式アレイ1000は、検査されるウェーハ/マスク/レチクルの各々の刈幅に、データの流れを有利に与えることができる。この集積化は、プラズマ光源(ショット雑音を生成するので、本質的に不安定である)に関連する揺らぎを最小限にすることができ、そうでなければ、検査は困難になり得る。この配置は、プラズマ光源副次システムの均一性及び安定性に対する要求も低減することができ、それにより、検査システムの製造し易さ及び動作寿命が向上する。
【0077】
この実施形態でのセンサ間の間隙により失われる他の部分の検査表面は、ウェーハ/マスク/レチクルを間隙距離だけ(左又は右に)移動し、次に、別の刈幅を包含するように別のTDI画像走査を実行することにより、検査することができる。これは、交互処理配置と呼ばれる。TDIセンサモジュールの列の間の間隔は、TDI画像走査数を補填することにより変化し得る、即ち、間隔が大きくなれば、TDI画像走査数(従って、刈幅の数)が増えることに留意すること。更に、幾つかの実施形態では、単一行のTDIセンサモジュールでも利用することができ、その場合、TDIセンサモジュール間の間隔により、100%の検査範囲に適用するのに必要な刈幅の数が定められることに留意すること。
【0078】
EUV検査にモジュール式アレイを利用する1つの利点は、検査表面、即ち、ウェーハ、マスク、又はレチクルが、部分的に照射されるのみを必要とすることである(
図12を参照して、更に詳しく記載される)。このように照射を分散することより、その照射に関連する熱も有利に分散することができるので、熱を隣接する冷たい領域へより迅速に分散させることが可能であり、従って、高速検査中に検査表面が損傷する潜在性を低減することができる。
【0079】
モジュール式アレイを利用する別の利点は、信号対雑音比(SNR)が向上することである。一般に、可視光の光子のエネルギーは、1つの電子を伝導状態に励起するのに十分であることに留意すること。即ち、1つの光子により、通常、信号を生成する僅か1つの電子が生じる。しかしながら、光子のエネルギーが高くなるにつれて、追加の電子が、伝導状態に入り、収集される場合がある。例えば、EUV(13nm)では、1つの光子のエネルギーが、約25個の電子を伝導状態に十分に励起する。そのために、EUV光では、画素毎の所与のTDIセンサ電子井戸容量の最大の光子検出レベルが、実際に25分の1である。その上、光子ショット雑音に対する画像SNRは、収集される光子の平方根に比例するので、EUVの場合のSNRは、可視光の場合と比べて低い。
【0080】
上記のモジュール式アレイは、検査システムの雑音特性(即ち、SNR)を有利に改善する。具体的には、2つのTDIセンサモジュールが冗長な画像データを収集することにより、SNRを2の平方根だけ改善することができ、拡張することにより、N個のTDIセンサモジュールが冗長データを収集することにより、SNRをNの平方根だけ改善することができる。
【0081】
モジュール式アレイを利用する追加の利点は、低輝度の照射で見出すことができる。
図11A及び11Bは、模範的な中空光均質装置、又は、上記のモジュール式アレイと共に利用され得る「光導体」配置を示す。これらの配置では、複数のTDIセンサモジュールに、低輝度光源による照射を効率的に分配することができる。例えば、
図11Aの光導体配置は、光源1100と、光源1100からの光を収集し、当該技術分野で周知の「反射性レンズ」を利用して主要な中空光導体1102に光を再び誘導するする収集装置1101とを含む。EUV波長に必要な収集装置は、フレネルレンズの原理に類似する反射性外殻で構成され得ることを留意すること。複数の転向光導体1103(2つ図示される)は、等量の光を光導体1102から関連する分配光導体1104に誘導する。分配光導体1104からの光を利用して、モジュール式アレイの2つのTDIセンサモジュール(簡略化のために図示されず)を照射することができる。
【0082】
EUVに適切な材料を利用して、光導体1102及び1103を形成することができる。例えば、EUV照明に中空反射型光導体を利用することができる。EUV照射に斜入射反射光学部品を利用して、光分配と均一性の両方を制御することができることに留意すること。不必要な反射によりシステムの全光効率が低減するので、向上する照射均一性と照射出力要求との間には代償関係がある。必要な均一性を作り出す光導体の長さは最小限であることが望ましい。光導体均質装置は、鏡反射効率が高い場合に有利であり得るが、マスク検査には強いて必要とされない。
【0083】
図11Bは、鏡式収集装置を含む光導体配置を示す。具体的に、この実施形態では、光源1110は、その光を鏡式収集装置1111に誘導し、次に、その鏡式収集装置は、その光を主要な中空光導体1112に反射、集束させる。複数の転向光導体1113(2つ図示される)は、等量の光を主要な光導体1112から関連する分配光導体1114に誘導する。分配光導体1114からの光を利用して、モジュール式アレイの2つのTDIセンサモジュール(簡略化のために図示されず)を照射することができる。
【0084】
特定のモジュール式アレイの実施形態に、即ち、照明されるべき複数のTDIセンサモジュールに、異なる光導体配置を利用することができることに留意すること。例えば、
図12は、光を受光する開口集合1201(明快さのために末端断面として図示される)と、光をTDIモジュール式アレイ1203に誘導する複数の光導体1202(8つの光導体が図示される)とを含む光導体配置を示す。この実施形態では、光導体1202は、対で積み重ねされ、各光導体は、モジュール式アレイ1203のTDIセンサの特定の列(この配置では、8列)と中心を合わせて配置される。具体的には、点線を用いて表される光導体1202は、TDIモジュール式アレイ1203のTDIセンサの上部の行と関連する列と中心を合わせて置かれるのに対し、破線を用いて表される光導体は、TDIモジュール式アレイ1303のTDIセンサの底部の行と関連する列と中心を合わせて置かれる。特に、開口集合1201では、既定の倍率を有する各々の開口が、TDIセンサ形状と実質的に整合する。一実施形態では、整形された開口アレイ1204は、各々の光導体により発光された光を更に遮断する開口を含むことができる。光導体を含む全ての実施形態では、整形された開口1204を利用して、発光された光がTDIセンサと同じ形状であることを確保することができることに留意すること。
【0085】
図13は、各々の光源が対応するセンサを有するように整えられた多重光源配置1302を示す。例えば、光学配置1306は、光1304Aを光源1301から検査表面1305へ誘導することができる。光学配置1306は、上記の鏡配置うちの1つを更に含むことができ、その光学配置は、次に、検査表面1305からの反射光1304B(光1304Aと一致する)をセンサ1307へ誘導する。従って、この実施形態では、光学配置1306は、1つの光源に関連する、検査表面1305からの反射光を、モジュール式アレイ1303内の対応するセンサへ誘導することができる。この多重光源により、EUV検査に適切なNA及び倍率を達成しつつ、低輝度光源が利用し易くなり得る。
【0086】
更に、複数行のセンサを利用して同じ領域を検査する事例では、第1行の群の光源中心波長は、第2行の群とは異なる波長に調整することができる。この特徴により、材料のコントラストを高めることができ、この特徴を利用して、EUVマスクの製造誤差を有利に検出することができる。
【0087】
図14は、上記のモジュール式アレイと共に利用され得る簡略化された検査システム1300を示す。検査表面1407は、
図11〜12を参照しながら上に考察された光導体の実施形態のうちのいずれかにより照射される。検査システム1400は、通常、表面1407の任意の所望の部分を照射し、検査するのを可能にする走査装置1408も含む。そのような走査及び照射装置並びに方法は、当業者に知られている。表面1407からの光1406(反射光、散乱光、回折光等)は、光学システム1402により受光される。光学システム1402は、表面1407から光を受光し、一部分の光を、上に考察された配置のうちの1つに配置された複数のTDIセンサモジュール1403、1404、及び1405上に誘導するように設定される。通常、光学システム1402は、各々のTDIセンサモジュール1403、1404、及び1405が表面1407の複合画像を形成することができるように整えられた、複数の光学要素(例えば、上記の鏡、対物レンズ系、ビーム分割器、及び他の光学部品)を含む。これらの画像は、電子データ信号又は光データ信号として、広範囲の信号及び画像を処理操作する能力を有する画像処理器1401に伝送される。特に、画像処理器1401は、画像を保存し、画像を処理及び再構築する、並びに、表面1407にある欠陥の場所を確定し、定量化し、分類する能力を有し得る。
【0088】
TDIセンサモジュール及びTDIセンサアレイは、上に詳細に記載されるが、EUV検査システムは、TDIの代わりに、瞬時蒸発モード(一連の静止画像を生成する)又は従来のCCD(電荷結合デバイス)フレーム伝送読み出しを実行するセンサモジュール/アレイを含み得ることに留意すること。
【0089】
本発明の図示される実施形態は、付属の図面を参照しながら詳細に記載されているが、本明細書に記載される実施形態は、包括的であること、又は、本発明を開示された正確な形態に限定することを意図していない。そのように、多くの修正及び変更は明らかであろう。
【0090】
例えば、上記の検査システムを容易に拡張して、より高いNAを得ることができる。具体的には、その光学配置に1つ以上の追加の鏡を加えることができる。反射率が60%を越え得るこれらの鏡を追加することにより、拡大率を増すことができるので、解像度(従って、NA)が増加し得る。追加の鏡により光学経路も長くなることに留意すること。
【0091】
上記のシステムを利用して、全NA暗視野検査を実行できることに留意すること。代わりに、照射にそのNAの一部分(例えば、半分)を利用して、明視野レチクル検査を行うことができる。暗視野検査では、検査表面からの鏡面反射光が収集されない。この造影モードは、散乱欠陥に対するコントラストと感度を高めることに寄与する。明視野検査では、その鏡面反射光が収集され、それは、物体の反射の僅かな差を検出することに寄与する。別の実施形態では、光カソード、続いて、電磁気式拡大器を利用して、倍率を上げることができる。適切なEUV感受性光カソードと共に、当該分野で周知の画像増幅装置又は画像変換導体設計を利用して、拡大用途の副次システムが構築されてもよい。マイクロチャンネルプレートに基づく設計により、光が欠乏する用途でも信号レベルを増すことができる。
【0092】
模範的な設計の最高倍率は、極度に小さな欠陥を再調査し、検査物体のナノスケールの特徴を観察するのに適している。従って、高倍率の能力は、これらのシステムの利点である。その再調査には、検査マスクの倍率がより高いことが一般に要求される。なぜなら、多くの場合、欠陥とその欠陥に関連する位置とを速やかに見出すことが優先される高速検査と比べて、欠陥をより良く解像することを必要とするからである。
【0093】
上記の特定の光学配置の実施形態は、長さが約2〜3メートルの光学経路を有利に与えることができるが、他の実施形態は、経路が僅かに長くても、短くてもよいことに留意すること。従って、そのような光学配置の実施形態の一般的記述は、光学経路が5メートル未満であるものとして記述され得る。
【0094】
従って、本発明の範囲は、以下の請求項及びそれらの均等物により定義されることが意図されている。
なお、本発明は、以下の形態として構成することもできる。
[形態1]
極紫外線(EUV)検査システムであって、
検査表面に向けられた光源と、
複数のセンサモジュールを含む、前記検査表面から偏向された光を検出するための検出器と、
5メートル長未満の光学経路内で少なくとも100倍の倍率を与える複数の鏡を含む、前記光を前記検査表面から前記検出器へ誘導するための光学配置と
を備えるEUV検査システム。
[形態2]
形態1に記載のEUV検査システムであって、
前記光学経路が、約2〜3メートルである、EUV検査システム。
[形態3]
形態1に記載のEUV検査システムであって、
前記光学配置が、
EUV光を可視光に変換するシンチレータ、および、EUV光を電子に変換する光カソード、のうちの1つと、
光を前記検査表面から前記シンチレータ/光ダイオードへ4回の反射で誘導する遮蔽のない配置内の4つの鏡と、
更なる倍率のために前記シンチレータ/光ダイオードと前記検出器と間に結合される拡大システムと、を含む、EUV検査システム。
[形態4]
形態3に記載のEUV検査システムであって、
前記光学配置が、0.25の開口数(NA)と500倍〜10000倍の倍率とを与える、EUV検査システム。
[形態5]
形態3に記載のEUV検査システムであって、
光束を整形する2重開口部品を更に含み、それにより、空中検査が容易になる、EUV検査システム。
[形態6]
形態5に記載のEUV検査システムであって、
前記2重開口部品が、照射開口と検出開口とを含み、前記検査表面を作り出すのに利用されるEUVリソグラフィー光学部品が中央遮蔽を用いた場合、前記検出開口内に遮蔽が与えられる、EUV検査システム。
[形態7]
形態3に記載のEUV検査システムであって、
前記検出器が、モジュール式アレイを含み、前記モジュール式アレイが、単一行内に前記複数のセンサモジュールを含む、EUV検査システム。
[形態8]
形態3に記載のEUV検査システムであって、
前記検出器が、モジュール式アレイを含み、前記モジュール式アレイが、少なくとも2行に配置される前記複数のセンサモジュールを含み、一方の行の前記センサモジュールが、いずれかの隣接する単数又は複数の行の前記センサモジュールに対して鉛直方向に中心を外して置かれる、EUV検査システム。
[形態9]
形態8に記載のEUV検査システムであって、
1つ置きの行の前記センサモジュールが、鉛直方向に中心を合わせて配置される、EUV検査システム。
[形態10]
形態3に記載のEUV検査システムであって、
前記検出器が、モジュール式アレイを含み、前記モジュールアレイが、少なくとも2行に配置される前記複数のセンサモジュールを含み、一方の行の前記センサモジュールが、いずれかの隣接する単数又は複数の行の前記センサモジュールに対して鉛直方向に中心を合わせて配置される、EUV検査システム。
[形態11]
形態1に記載のEUV検査システムであって、
前記光学部品が、
遮蔽のない配置内の6つの鏡を含み、前記遮蔽のない配置が、光を前記検査表面から前記検出器へ6回の反射で誘導する、EUV検査システム。
[形態12]
形態11に記載のEUV検査システムであって、
前記遮蔽のない配置が、0.25の開口数(NA)と1000倍の倍率と与える、EUV検査システム。
[形態13]
形態11に記載のEUV検査システムであって、
光束を整形する2重開口部品を更に含むことにより、空中検査が容易になる、EUV検査システム。
[形態14]
形態13に記載のEUV検査システムであって、
前記2重開口部品が、照射開口と検出開口とを含み、前記検査表面を作り出すのに利用されるEUVリソグラフィー光学部品が中央遮蔽を用いた場合、前記検出開口内に遮蔽が与えられる、EUV検査システム。
[形態15]
形態11に記載のEUV検査システムであって、
前記検出器が、モジュール式アレイを含み、前記モジュール式アレイが、単一行内に複数のセンサモジュールを含む、EUV検査システム。
[形態16]
形態11に記載のEUV検査システムであって、
前記検出器が、モジュール式アレイを含み、前記モジュール式アレイが、少なくとも2行に配置される前記複数のセンサモジュールを含み、一方の行の前記センサモジュールが、いずれかの隣接する単数又は複数の行の前記センサモジュールに対して鉛直方向に中心を外して置かれる、EUV検査システム。
[形態17]
形態16に記載のEUV検査システムであって、
1つ置きの行の前記センサモジュールが、鉛直方向に中心を合わせて配置される、EUV検査システム。
[形態18]
形態11に記載のEUV検査システムであって、
前記検出器が、モジュール式アレイを含み、前記TDIアレイが、少なくとも2行に配置される前記複数のセンサモジュールを含み、一方の行の前記センサモジュールが、いずれかの隣接する単数又は複数の行の前記センサモジュールに対して鉛直方向に中心を合わせて配置される、EUV検査システム。
[形態19]
形態3に記載のEUV検査システムであって、
前記光学配置が、遮蔽のある配置内に2つの鏡を含み、前記遮蔽のある配置が、光を前記検査表面から検出器へ4回の反射で誘導する、EUV検査システム。
[形態20]
形態19に記載のEUV検査システムであって、
前記遮蔽のない配置が、0.25の開口数(NA)と750倍の倍率と与えるEUV検査システム。
[形態21]
形態19に記載のEUV検査システムであって、
光束を整形する2重開口部品を更に含むことにより、空中検査が容易になるEUV検査システム。
[形態22]
形態21に記載のEUV検査システムであって、
前記2重開口部品が、照射開口と検出開口とを含み、前記物体を作り出すのに利用されるEUVリソグラフィー光学部品が中央遮蔽を用いた場合、前記検出開口内に遮蔽が与えられるEUV検査システム。
[形態23]
形態19に記載のEUV検査システムであって、
前記検出器が、モジュール式アレイを含み、前記モジュール式アレイが、単一行内に複数のセンサモジュールを含むEUV検査システム。
[形態24]
形態19に記載のEUV検査システムであって、
前記検出器が、モジュール式アレイを含み、前記モジュール式アレイが、少なくとも2行に配置される複数のセンサモジュールを含み、一方の列の前記センサモジュールが、いずれかの隣接する単数又は複数の行の前記センサモジュールに対して鉛直方向に中心を外して置かれるEUV検査システム。
[形態25]
形態24に記載のEUV検査システムであって、
1つ置きの行の前記センサモジュールが、鉛直方向に中心を合わせて配置されるEUV検査システム。
[形態26]
形態19に記載のEUV検査システムであって、
前記検出器が、モジュール式アレイを含み、前記TDIアレイが、少なくとも2行に配置される前記複数のセンサモジュールを含み、一方の行の前記センサモジュールが、いずれかの隣接する単数又は複数の行の前記センサモジュールに対して鉛直方向に中心を合わせて配置されるEUV検査システム。
[形態27]
形態1に記載のEUV検査システムであって、
前記光源が、100〜200ミクロンの直径を有するプラズマである検査システム。
[形態28]
形態27に記載のEUV検査システムであって、
前記プラズマが、EUV発光体を備えたレーザを利用して生成されるEUV検査システム。
[形態29]
形態28に記載のEUV検査システムであって、
前記EUV発光体が、錫、キセノン、リチウム、若しくは、錫、キセノン、又はリチウムを用いてドープされたターゲットのうちの1つであるEUV検査システム。
[形態30]
形態29に記載のEUV検査システムであって、
前記レーザが、5kHzを上回る繰り返し率、1〜4キロワットの平均出力で操作されるイッテルビウム系レーザとネオジウム系レーザのうちの1つであるEUV検査システム。
[形態31]
形態29に記載のEUV検査システムであって、
前記レーザが、前記プラズマを生成するために4ナノ秒未満のパルスを利用して操作されるEUV検査システム。
[形態32]
形態28に記載のEUV検査システムであって、
前記レーザが、高調波変換Yb系レーザとNd系レーザのうちの1つであるEUV検査システム。
[形態33]
形態32に記載のEUV検査システムであって、
前記レーザが、第1高調波を利用して名目上0.5ミクロンで操作されるEUV検査システム。
[形態34]
形態33に記載のEUV検査システムであって、
前記レーザが、名目上2ナノ秒、100kHz未満の繰り返し率のパルスを利用するEUV検査システム。
[形態35]
形態34に記載のEUV検査システムであって、
前記レーザが、35〜50ミクロンの滴径を利用するEUV検査システム。
[形態36]
形態28に記載のEUV検査システムであって、
前記EUVレーザの照射のスポット径が、30〜50ミクロンであるEUV検査システム。
[形態37]
形態1に記載のEUV検査システムであって、
前記光源が、レーザにより生成されるプラズマ(LPP)光源の1つを含むEUV検査システム。
[形態38]
形態1に記載のEUV検査システムであって、
前記光源が、放電により生成されるプラズマ(DPP)光源を含むEUV検査システム。
[形態39]
形態1に記載のEUV検査システムであって、
前記光源が、プラズマレンズ光源を含むEUV検査システム。
[形態40]
形態39に記載のEUV検査システムであって、
前記照射が、複数の照射源を含むEUV検査システム。
[形態41]
形態40に記載のEUV検査システムであって、
前記照射源の一群の照射中心波長が、前記照射源の別の群と3nm以上異なるEUV検査システム。
[形態42]
形態1に記載のEUV検査システムであって、
前記光源が、前記検査表面上に光を分配し、前記検査表面上で熱を平面方向に分散し易くするEUV検査システム。
[形態43]
形態42に記載のEUV検査システムであって、
前記光源が、複数の光導体を含むEUV検査システム。
[形態44]
形態42に記載のEUV検査システムであって、
前記光源が、開口集合を含み、既定の倍率を有する各開口が、センサ形状に実質的に整合するEUV検査システム。
[形態45]
形態1に記載のEUV検査システムであって、
前記複数のセンサモジュールが、時間遅延積分(TDI)、瞬時蒸発モード、及びCCD(電荷結合デバイス)フレーム伝送読み出しのうちの少なくとも1つを実行するEUV検査システム。
[形態46]
形態1に記載のEUV検査システムであって、
前記検査表面が、EUVブランクマスク、EUVパターン化用マスク、及び前記EUVパターン化用マスクを利用して作製されたパターンウェーハのうちの1つであるEUV検査システム。
[形態47]
形態1に記載のEUV検査システムであって、
前記光学配置が、
遮蔽のない配置内の4つの鏡を含み、前記遮蔽のない配置が、光を前記検査表面から前記検出器へ4回の反射で誘導するEUV検査システム。
[形態48]
形態47に記載のEUV検査システムであって、
前記光学配置が、0.25の開口数(NA)と100倍の倍率とを与えるEUV検査システム。
[形態49]
形態47に記載のEUV検査システムであって、
光束を整形する2重開口部品を更に含むことにより、空中検査が容易になるEUV検査システム。
[形態50]
形態47に記載のEUV検査システムであって、
前記2重開口部品が、照射開口と検出開口とを含み、前記検査表面を作り出すのに利用されるEUVリソグラフィー光学部品が中央遮蔽を用いた場合、前記検出開口内に遮蔽が与えられるEUV検査システム。
[形態51]
形態47に記載のEUV検査システムであって、
前記検出器が、モジュール式アレイを含み、前記モジュール式アレイが、単一行内に前記複数のセンサモジュールを含むEUV検査システム。
[形態52]
形態47に記載のEUV検査システムであって、
前記検出器が、モジュール式アレイを含み、前記モジュール式アレイが、少なくとも2行に配置される前記複数のセンサモジュールを含み、一方の行の前記センサモジュールが、いずれかの隣接する単数又は複数の行の前記センサモジュールに対して鉛直方向に中心を外して置かれるEUV検査システム。
[形態53]
形態52に記載のEUV検査システムであって、
1つ置きの行の前記センサモジュールが、鉛直方向に中心を合わせて配置されるEUV検査システム。
[形態54]
形態53に記載のEUV検査システムであって、
前記照射が、複数の照射源で構成されるEUV検査システム。
[形態55]
形態53に記載のEUV検査システムであって、
前記照射が、プラズマレンズ源で構成されるEUV検査システム。
[形態56]
形態47に記載のEUV検査システムであって、
前記検出器が、モジュール式アレイを含み、前記モジュール式アレイが、少なくとも2行に配置される前記複数のセンサモジュールを含み、一方の行の前記センサモジュールが、いずれかの隣接する単数又は複数の行の前記センサモジュールに対して鉛直方向に中心を外して置かれるEUV検査システム。