(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記首部は、前記首部が前記現像ローラに近づくにつれて前記入口チャンバから前記現像ローラまで大きくならない幅を有し、前記幅が前記軸に対して垂直である、請求項1に記載の現像装置。
前記入口チャンバが前記入口開口に隣接する第1の断面積、及び前記第2の端部に近接する第2の断面積を有し、前記第1の断面積が前記第2の断面積よりも大きい、請求項1〜5の何れかに記載の現像装置。
前記フロアの前記第2の窪んだ部分が、前記軸に沿って前記入口開口から、前記入口開口から少なくとも80mmまで延在する、請求項1〜7の何れかに記載の現像装置。
前記入口チャンバを形成するように互いに結合される別個の構成要素を提供する容器の第1及び第2の半体を形成する第1と第2の電極を更に含み、前記装置が、前記入口チャンバの下で前記入口チャンバを閉じるために前記第1と前記第2の電極間で封止するシールを更に含む、請求項1〜11の何れかに記載の現像装置。
【図面の簡単な説明】
【0002】
【
図2】
図1のプリンタの例示的な現像装置の断面図である。
【
図3】例示のために一部が除去された
図2の現像装置の斜視図である。
【
図4】
図2の現像装置内でのインク流の例を示す等角流れモデルである。
【0003】
例示的な具現化形態の詳細な説明
図1は、1つの例示的な具現化形態に従って印刷媒体12上に画像を形成するように構成された、時としてオフセットカラー印刷機の一部として具現化されるイメージングシステム又はプリンタ10の略図である。プリンタ10は、現像装置20を含む。後述されるように、現像装置20のそれぞれは、強化された現像の均一性および性能を提供することができるアーキテクチャを有する。
【0004】
現像剤ユニット又は現像装置20に加えて、プリンタ10は、光導電体14、帯電装置16、イメージャ(imager:描画装置)18、電荷消去装置22、中間体転写部材24、ドライヤ28、30、刷り部材32、及び光導電体清浄ステーション34を含む。光導電体14は一般に、時としてフォトイメージングプレート(photo imaging plate:PIP)と呼ばれる電子写真表面42を支持する円筒形ドラム40からなる。電子写真表面42は、帯電され且つイメージャ18からの光を受け取る際に選択的に放電されるように構成された表面からなる。表面42はドラム40により支持されているように示されるが、代案として表面42は、複数のローラにより支持されたエンドレスベルトの一部として提供され得る。そのような具現化形態において、エンドレスベルトの外面は、帯電され且つ画像の形態の静電界を生成するように選択的に放電されるように構成され得る。
【0005】
帯電装置16は、表面42を静電的に帯電するためのデバイスを含む。図示された特定の例において、帯電装置16は、6つのコロトロン又はスコロトロン46を含む。他の具現化形態において、表面42を静電的に帯電するための他のデバイスが利用され得る。
【0006】
イメージャ18は一般に、画像を形成するように表面42上に光を照射するための任意のデバイスを含む。図示された例において、イメージャ18は、光導電体14が軸48を中心として回転する際に、表面42を横切って移動する走査レーザを含む。光またはレーザ50が当たる表面42のこれらの部分は、導電性になり、表面42上に画像(及び潜像)を形成するために静電荷を放電する。
【0007】
イメージャ18が走査レーザを含むものとして図示および説明されるが、イメージャ18は代案として、選択的に光を放出する、又は光が表面42上に選択的に当たることを可能にするように構成された他のデバイスを含む。例えば、他の具現化形態において、イメージャ18は代案として、光を選択的に遮断し且つ光が表面42へと選択的に通過することを可能にする液晶材料を使用する1つ又は複数のシャッタデバイスを含むことができる。他の具現化形態において、イメージャ18は代案として、光遮断状態と光透過状態との間で枢動、摺動または物理的に移動する個別的なマイクロ又はナノ光遮断シャッタを含むシャッタを含むことができる。
【0008】
更に他の具現化形態において、表面42は代案として、ピクセルのアレイの能動アレイ又は受動アレイを形成するトランジスタ又は金属−絶縁体−金属(MIM)デバイスのような、スイッチング機構のアレイを用いて選択的に帯電または選択的に放電されるように構成された個別的なピクセルのアレイを含む電子写真表面からなることができる。そのような具現化形態において、帯電装置16は省略され得る。
【0009】
現像剤ユニット20は、表面42上の静電荷に基づいて表面42に印刷材料54を付着し、表面42上の画像を現像するためのデバイスを含む。図示された特定の例において、印刷材料54は一般に、液体キャリア及び着色剤粒子を含む液体インクまたは流体インクからなる。着色剤粒子は、2μm(ミクロン)未満のサイズを有するが、他のサイズも他の具現化形態において使用され得る。図示された例において、印刷材料54は一般に、表面42に付着される前に、最高6重量%、公称では2重量%の着色剤粒子または固形物を含む。一具現化形態において、着色剤粒子は、熱溶解性接着剤を含むトナーバインダー樹脂を含む。1つの特定の具現化形態において、印刷材料54は、ヒューレットパッカード社から市販されているHEWLETT-PACKERED ELECTRO INKからなる。
図2に関連して後述されるように、各現像剤ユニット20は、その現像電極のサイズ、形状、及び配置に対して強化された柔軟性を提供するアーキテクチャを有する。この柔軟性は、より大きな製造公差を可能にし且つ強化された現像の均一性および性能を提供することができる一層コンパクトな現像剤ユニットを促進する。
【0010】
電荷消去装置22は、表面42に沿って位置して、表面42から残された電荷を取り除くように構成されたデバイスを含む。一具現化形態において、電荷消去装置22は、LED消去ランプを含むことができる。特定の具現化形態において、消去装置22は、他のデバイスを含むことができ又は省かれてもよい。
【0011】
中間体転写部材24は、印刷材料54を表面42から印刷媒体12へ転写するように構成された部材を含む。中間体転写部材24は、弾性的に圧縮可能であり且つ静電的に帯電されるように構成された外面66を含む。表面66が弾性的に圧縮可能であるので、表面66は、印刷媒体12の凸凹状態に適合し且つ適応する。表面66が静電的に帯電されるように構成されているので、表面66は、表面42から表面66への印刷材料54の転写を容易にするように或る電圧に帯電され得る。
【0012】
図示された特定の具現化形態において、中間体転写部材24は、ドラム68、及び表面66を提供する外側ブランケット70を含む。ドラム68は一般に、ブランケット70を支持するシリンダ(円筒体)からなる。一具現化形態において、ドラム68は、熱伝導性材料、例えばアルミニウムような金属から形成される。そのような具現化形態において、ドラム68は、表面66を加熱する内部ヒータ(図示せず)を収容する。
【0013】
ブランケット70は、ドラム68に巻き付けられて表面66を提供する。1つの特定の具現化形態において、ブランケット70はドラム68に付着される。ブランケット70は、1つ又は複数の弾性的に圧縮可能な層を含み且つ1つ又は複数の導電層を含み、それにより表面66が適合すること及び帯電されることが可能になる。中間体転写部材24が表面66を提供するブランケット70を支持するドラム68を含むように示されているが、中間体転写部材24は代案として、表面42及び圧縮可能ローラ32に接触または近接する、複数のローラにより支持されたエンドレスベルトからなることができる。
【0014】
ドライヤ28及び30は、表面66上の印刷材料54を部分的に乾燥させることを容易にするためのデバイスを含む。ドライヤ28及び30は、中間体転写部材24の周囲に配置され、表面66の方へ空気を送り且つ表面66から空気を引き抜くように構成される。図示された特定の例において、ドライヤ28は、空気のナイフを形成する出口スリット80を介して空気を強制的に送り、出口ポート82を介して空気を引き抜く又は吸い上げる。同様に、ドライヤ30は、チャンバ84を介して表面66の方へ空気を強制的に送り、チャンバ86を介して表面66から空気を吸い取る又は引き抜く。他の具現化形態において、他のドライヤ又は乾燥機構が使用されることができ、又はドライヤ28及び30は省かれ得る。
【0015】
圧胴32は、部材24と圧胴32との間に間隙(ニップ)94を形成するように、中間体転写部材24に隣接するシリンダを含む。媒体12は一般に、中間体転写部材24と圧胴32との間に供給され、この場合、印刷材料54が、間隙94において中間体転写部材24から媒体12へ転写される。刷り部材32がシリンダ又はローラとして示されているが、刷り部材32は代案として、エンドレスベルト、又は中間体転写部材24が移動する静止表面を含むことができる。
【0016】
清浄ステーション34は、中間体転写部材24と帯電装置16との間で表面42に近接して配置される。清浄ステーション34は、残されたインク及び電荷を表面42から取り除くように構成された1つ又は複数のデバイスを含む。図示された特定の例において、清浄ステーション34は、ローラ86と88との間の表面42にわたって、液体キャリアのような冷却液体を流す。付着されたトナー粒子は、吸収作用をするローラ88により除去される。ローラ88の吸収材料により拾い上げられた粒子および液体は、スキージーローラ90によりスキージーのように取り除かれる。表面42の清浄プロセスは、表面42から残っているあらゆるトナー又はインクをこすり取るスクレーパブレード92を用いてステーション34により仕上げられ、液体キャリアが清浄ステーション34から出ないようにする。他の具現化形態において、他の清浄ステーションが使用されることができ、又は清浄ステーション34は省かれ得る。
【0017】
動作において、帯電装置16は、表面42を静電的に帯電する。表面42は、イメージャ18からの光にさらされる。特に、表面42は、デジタルファイルからの命令をレーザ50のオン/オフ命令に変換するラスターイメージプロセッサにより制御されるレーザ50にさらされる。これは、表面42のこれら静電的に放電された部分に形成されている潜像という結果になる。インク現像剤ユニット20は、帯電された状態を維持する表面42のこれら部分にインクを付着することにより表面42上に画像を現像(生成)する。図示された具現化形態において、印刷材料54は、各現像剤ユニット20の現像ローラ60に付着される前に、着色剤粒子の約2%の固形物を含む。印刷材料54は、表面42に付着される前に、現像ローラ60上に約20%の固形物を有する約6μm(ミクロン)の厚さの薄膜を有する。
【0018】
ひとたび表面42上の画像が現像されたならば、消去装置22が表面42上の残っているあらゆる電荷を消去し、インク画像が中間体転写部材24の表面66に転写される。図示された具現化形態において、印刷材料54は、表面66上で比較的良好な結合力を備える、約85%の固体着色剤粒子からなる約1.4μm(ミクロン)の厚さの層を形成する。
【0019】
ひとたび印刷材料が表面66に転写されたならば、着色剤粒子のトナーバインダ樹脂または熱溶解性接着剤を形成するための印刷材料54の固形物を融解するように、熱が印刷材料54に印加される。ドライヤ28及び30は、融解された液体着色剤粒子を部分的に乾燥する。従って、表面66上に画像を形成する融解された着色剤粒子の層は、転写部材24と圧胴32との間を通過する媒体12に転写される。図示された具現化形態において、融解された着色剤粒子は、約90℃で印刷媒体12に転写される。融解された着色剤粒子の層は、中間体転写部材24と圧胴32との間に形成された間隙に接触することで媒体12に凝固する。その後、表面42の残っているあらゆる印刷材料54が清浄ステーション34により除去される。
【0020】
これら動作は、作成されるべき最終画像の準備のために色毎に繰り返される。他の具現化形態において、時として「マルチショット」プロセスと呼ばれる、表面66に一度に1つの色分解を形成する代わりに、上述したプロセスは、媒体12に転写されて付着される前に、全ての色分解が中間体転写部材24の表面66上に層状にされるワンショット色プロセスを使用するように変更され得る。
【0021】
図2〜
図3は、1つの現像ユニット20を詳細に示す。各現像剤ユニット20は一般に、トナー又はインク入口チャンバ100、首部104、主電極108、背後電極110、現像ローラ112、スキージーローラ114、スキージーキャップ116、現像剤清浄システム118、及び出口チャンバ又はリザーバ120を含む。入口チャンバ100は、印刷材料またはインクがチャンバ100に供給される入口開口122を有するキャビティを含む。図示された例において、チャンバ100は、リザーバ120により部分的に取り囲まれ、リザーバ120内に位置する。チャンバ100は、入口開口122から遠端部126まで現像ローラ112の回転軸に平行に延びる内部容積124を有する。チャンバ100は、フロア128及び一対の対向する側壁
129により画定または形成された断面積を有する。
【0022】
フロア128は、入口開口122と遠端部126との間に延在し、窪んだ部分130及び高い部分132(
図3に示される)を含む。窪んだ部分130は、高い部分132と入口開口122との間に延在する、高い部分132に対する切り欠き、凹部、戻り止め又は急斜面を含む。窪んだ部分130は、入口開口122の下に、基本的には入口開口122の最下部の下に延在する。窪んだ部分130は、入口開口122に直接隣接する増大した断面積を入口チャンバ100に提供する。結果として、流体が入口キャビティ又はチャンバ100へと入る際に、窪んだ部分130により、入口開口122の下のインク又は液体の流れが、首部104へとすぐに上昇するインクの流れを低減または阻止することを可能にする。窪んだ部分130は、現像ローラ112へ及び現像ローラ112に沿って、より均一なインク流量分布を容易にする。
【0023】
図示された例示的な具現化形態において、フロア128の窪んだ部分130は、入口開口122から離れて端部126の方へ十分な軸距離だけ延在し、その結果、入口チャンバ100の断面積が端部126の方へ十分な距離だけ増大され、入口開口122において生じる可能性がある圧力スパイクに対処または当該圧力スパイクを吸収し、その結果、高い部分132より前で流れ圧力が平らになる。一具現化形態において、窪んだ部分130は、入口開口122から端部126の方へ少なくとも80mm延在する。一具現化形態において、窪んだ部分130は、入口開口122に隣接または近接して、少なくとも120%、公称では130%まで入口チャンバ100の断面積を増大する。
【0024】
図示された例示的な具現化形態において、インクは、入口開口122を介して30mm
3/分の速度で供給される。そのような具現化形態において、窪んだ部分の部材130は公称では、入口開口122から端部126の方へ100mm延在する。インクが入口開口122を介して他の速度(異なる長さを有する現像ローラ126に適応するために)で供給される他の具現化形態において、窪んだ部分は、入口開口122から端部126の方へ他の距離だけ延在する。
【0025】
高い部分132は窪んだ部分130から端部126まで延在する。高い部分132は、流れを分散させるために、端部126の方へ他のデッドスペースを占有する。図示された例において、高い部分132は更に、端部126から入口開口122に向かう下向きに傾斜している又は斜めになっている。結果として、高い部分132は、現像装置20の使用後でプリンタ10から現像装置20を取り外す前に、現像装置20内に残留するインクの排出を容易にする。一具現化形態において、高い部分132は、5度以下および公称では3度の傾斜角を有する。結果として、当該傾斜角は、排出を容易にするのに十分であるが、首部104の軸方向の長さに沿った且つ現像ローラ112の軸方向の長さに沿ったインク流の均一な分布へのその影響を低減する又は最小限にするのに十分に小さい。一具現化形態において、フロア128の高い部分132は、入口チャンバ100の底部に挿入されたウェッジ(くさび)により提供される。他の具現化形態において、フロア128の部分132は、他の構造体により提供されることができ、他の傾斜を有することができ、又は他の延長部分を有することができる。
【0026】
入口開口122は、インクが入口チャンバ100内へ入れられる開口を、入口チャンバの一端に含む。入口開口122は、フロア128の窪んだ部分130に隣接するキャビティまたは体積(容積)の上に広がる。断面積または直径において入口開口122は、圧力スパイクを低減する且つ入口開口122に隣接する入口チャンバ100内でのインク流の停滞を妨げるのに十分に大きい。結果として、インク開口122のサイズは更に、首部104及び現像ローラ112の軸方向の長さに沿った均一なインク流分布を容易にすることに役立つ。
【0027】
一具現化形態において、入口開口122は、入口開口122に隣接して広がる入口チャンバ100の断面積の少なくとも75%(現像ローラ112の回転軸に平行な方向に面して)の断面積を有する。一具現化形態において、入口開口122は、高い部分128と窪んだ部分130の接合部における入口チャンバ100の断面積の少なくとも90%の断面積(現像ローラ112の回転軸に平行な方向に面して)を有する。図示された例示的な具現化形態において、現像ローラ112は、771mmの長さを有するが、入口開口122は少なくとも30mmの直径を有する。他の具現化形態において、入口開口122は、流入量および現像ローラ112の長さに応じた他の寸法を有することができる。
【0028】
図示された例において、入口開口122は開いており、バルブ131が閉じている。図示された例において、バルブ機構131は、プリンタ10から現像装置20を切り離すことに応じて開口122を自動的に閉じ、プリンタ10へ現像装置20を接続することに応じて入口開口122を自動的に開く。他の具現化形態において、入口開口122は、他の機構により開閉され得る。
【0029】
首部104は、入口チャンバ100から現像ローラ112まで延在する。首部104は、入口チャンバ100から現像ローラ112までの妨げられることのないインク流路135を形成する。この開示のために、首部104により提供される流路に関する用語「妨げられることのない」は、インク流路が、流れ乱流の停滞部分または領域を形成する可能性がある、バッフルのような任意の急峻な又は極端な流れ狭窄部を含まないことを意味する。この開示のために、急峻な又は極端な流れ狭窄部は、狭窄部の両側における流路の直接隣接する断面積より少なくとも50%小さい断面積(開口のサイズ)を有する流れ狭窄部である。図示された例示的な具現化形態において、首部104により提供されるインク流路は、首部104により提供される流路の長さの中間点から現像ローラ112までの任意の場所において大きくならない、現像ローラ112の回転軸に垂直な幅を有する。図示された例示的な具現化形態において、首部104により提供されるインク流路は、入口チャンバ122の頂部(
図2において看取されるように)から現像ローラ112までの任意の場所を大きくしない、現像ローラ112の回転軸に垂直な幅を有する。首部104が妨げられることのないインク流路を形成するので、インクの流れは、圧力スパイク又は流れの不均一性を形成する可能性がある乱流になりにくい。
【0030】
妨げられることのないことに加えて、首部104により提供されるインク流路は、比較的細い又は狭く、比較的長い。首部104が細くて長いインク流路を提供するので、首部104は、その長さにわたって強化された圧力低下を提供して、現像ローラ112まで供給されるインク流の均一性を強化する。言い換えれば、インク流は、インク流路135を出る際に現像ローラ112の軸方向の長さに沿って一層均一に分散される。図示された例において、首部104により提供されるインク流路135は、現像ローラ112の回転軸に垂直な幅を有し、当該幅は、首部104に沿った流路の中間点から現像ローラ112まで、及び公称では入口流体チャンバ100の頂部から現像ローラ112まで、4mm以下である。一具現化形態において、首部104により提供されるインク流路の長さの大部分は、4mm未満および公称では2mmである、現像ローラ112の回転軸に垂直な幅を有する。一具現化形態において、首部104により提供されるインク流路は、少なくとも65mm及び公称では75mmの長さ(主要な流路の中心線に沿って測定された)を有する。他の具現化形態において、首部104により提供されるインク流路135は、幾何学的形状、寸法および現像装置20内の利用可能なスペースに応じて可能とされるような、より大きい長さを有することができる。
【0031】
図示された例において、首部104により提供される流路135は、少なくとも1mmおよび公称では少なくとも1.5mmである、現像ローラ112の回転軸に垂直な幅を有する。結果として、首部104は、流路135に沿った流れの閉塞または遮断になりにくい。他の具現化形態において、首部104は、より小さい幅を有することができる。
【0032】
図4は、現像装置20内および現像装置20に沿った流速を示す、現像装置20内および現像装置20に沿ったインク流の流れモデルである。上述したように、入口開口122の比較的大きな断面積は、入口速度を減速し、よどみ点および圧力スパイクを低減する。フロア128の窪んだ部分130に隣接する場所140において示されるように、入口開口122から最初に入るインク流は落ちて、増大した断面積に流れ、首部104の流路135へと直接的な上方への即時のインク流を阻止または低減する。首部104のインク流路135が比較的長くて((
図2に示されるように)入口チャンバ100から現像ローラ112に隣接する排出点まで延びる長さ)、狭い(現像ローラ112の回転軸に垂直な方向において)ので、入口チャンバ100内および入口チャンバ100に沿った、並びに首部104の流路135内および流路135に沿ったインク流の速度は、実質的に均一であり、首部104の長さに沿って及び現像ローラ112の軸方向の長さに沿って8%を超えて変動しない。
【0033】
再度、
図2を参照すると、主電極108は、現像ローラ112に隣接して支持される導電部材を含む。背後電極110は、主電極108と並んで現像ローラ112に隣接して支持される導電部材を含む。図示された例において、背後電極110は、首部104及びその流路135を形成するために主電極108と協働する。図示された例において、主電極108及び背後電極110は更に、入口チャンバ100を実質的に画定する全体構造の対向する半体を形成するように協働し、この場合、フロア128の高い部分132は、電極108、110内および電極108、110間に形成または配置されたウェッジにより提供される。
【0034】
図2により示されるように、主電極108及び背後電極110により形成された2つの半体は、下側端部において、シール150により互いに結合または封止される。図示された例において、シール150は、入口チャンバ100の下に実質的に位置し、入口チャンバ100を密封するために電極108、110の一方から延びて、電極108、110の他方に対して弾性的に付勢および押し付けられるポリマー又はプラスチックのブレードを含む。入口チャンバ100が2つの別個の半体から形成されるので、電極108及び110は、例えば型抜きによって、より容易に製造される。シール150がエラストマーであり、弾性的にフレキシブルであるので、シール150は、電極108、110により提供される2つの半体の寸法間の製造上のばらつきに適応するように曲がることができる。結果として、電極108、110は、より緩和された製造公差で1つになることができる。
【0035】
他の具現化形態において、電極108、110は、入口チャンバ100及び/又は首部104の部分を追加的に形成および画定する1つ又は複数の構造体から独立して形成され得る、又は設けられ得る。例えば、電極108及び110は、首部104の下側部分および入口チャンバ100を形成する別個の構造体に接続または結合され得る。別の具現化形態において、電極108、110は、首部104の下側部分を形成することができるが、入口チャンバ100を形成するために首部104から延びる他の構造体に接続される。
【0036】
現像ローラ112は、回転可能に駆動されるように構成されたローラを含み、当該ローラは、ローラ112が回転する際に、帯電されたインク粒子またはインクの着色剤粒子を引き付けるように、電極108と110の電圧とは異なる電圧に帯電される。ローラ112は、ローラ112により支持されている帯電インク粒子が帯電されている表面42のこれら部分に更に引き付けられる及び引き寄せられるように、帯電される。
【0037】
スキージーローラ114は、ローラ112の表面から余分なインクを取り除く。特定の具現化形態において、スキージーローラ114は、ローラ112の表面上のインクの厚さ又は濃度を制御するために選択的に帯電され得る。図示された例において、電極108、110及びスキージーローラ114は、表面42(
図1に示された)に実質的に転写される、ローラ112の表面上に約20%の固形物からなる実質的に均一な6μm(ミクロン)厚さの薄膜を形成するように、ローラ112に対して適切に帯電される。
【0038】
スキージーキャップ116は、電極108とスキージーローラ114との間に延在する。スキージーキャップ116は、スキージーローラ114においてあふれ出ることを阻止する。
【0039】
現像剤清浄システム118は、表面42に転写されなかった印刷材料またはインクを現像ローラ112から除去する。除去されたインクは、液体または流体の着色剤粒子または固形分が正確に監視または制御されるリザーバ
120に移動する。図示された例において、現像剤清浄システム118は、現像剤クリーナー162、スポンジローラ164、及びスキージーローラ166を含む。
【0040】
現像剤クリーナー162は、ローラ112の表面から印刷材料を引き付ける及び除去するように帯電された表面を有するローラを含む。現像ローラ112が約−450Vの電荷を有する1つの特定の具現化形態において、クリーナー162は約−125Vの電荷を有する。現像装置クリーナー162は、リザーバ120の上側部分の近くに現像ローラ112に近接して位置する。図示された特定の例において、クリーナー162は、ワイパ164と係合状態であると同時に、軸168を中心として回転可能に駆動されるように構成される。クリーナー162はローラとして示されているが、クリーナー162は代案として、1つ又は複数のローラにより移動可能に支持されたベルトを含み、この場合、ベルトの表面は、現像ローラ112に近接して配置され、現像ローラ112から印刷材料を除去するために帯電され得る。
【0041】
スポンジローラ164は、1つ又は複数の圧縮可能な吸収性スポンジ状材料から形成された、回転可能に駆動されるローラを含む。スポンジローラ164は、クリーナー162及び電極110のそれぞれからスラッジ(沈積物)及び他のインク粒子を更に除去またはふき取るように、クリーナー162、電極110及びスキージーローラ166と接触するように広がる。他の具現化形態において、現像剤清浄システム118は、クリーナー162、電極110またはワイパ164の1つ又は複数から蓄積物を除去するための他の構造または機構を含むことができる。
【0042】
スキージーローラ166は、スポンジローラ164から印刷材料を除去するように、スポンジローラ164の底面を押す又は絞るように支持された回転可能なローラを含む。他の具現化形態において、スキージーローラ166は、スポンジローラ164の上または下に配置されたスクレーパーブレードを選択して、省かれてもよい。
【0043】
動作において、入口122を介して供給されるインクは、入口チャンバ100に沿って、電極108と110との間の首部104を通って上へと現像ローラ112の方へ流れる。インクの一部は、ギャップ142にわたって現像ローラ112によって汲み上げられる。ローラ112上に現像されていないインクの一部は、戻り通路182を介してチャンバ100の内部196に戻る。
【0044】
出口チャンバ又はリザーバ120は、入口チャンバ100の下にあり且つ出口開口200を有する細長いキャビティを含む。リザーバ120は、リザーバ120の内部196への通路182を介して戻される、ギャップ142にわたって流れたインクを受け取る。図示された例において、リザーバ120は、端部126から出口開口200まで下方に傾斜するフロア204を有する。図示された例において、フロア204は、リザーバ120の実質的に全長にわたって傾斜する。フロア204の傾斜は、現像装置20の使用後且つプリンタ10から現像装置20を取り除く前に、現像装置20内に残留するインクの排出を容易にする。一具現化形態において、フロア204は、5度以下および公称では3度の傾斜角を有する。一具現化形態において、フロア204は、入口リザーバ20の底部へ挿入されたウェッジにより提供される。他の具現化形態において、フロア204は、他の構造体により提供されることができ、他の傾斜を有することができ、又は他の延長部分を有することができる。
【0045】
出口開口200は、インクが現像装置20から排出される開口を、リザーバ120の一方の端部に含む。図示された例において、出口開口200は、入口開口122と同じ面に広がる。他の具現化形態において、出口開口200は、対向する面、端部126に位置する。入口開口122と同様に、出口開口200は、プリンタ10から現像装置20を切り離すことに応じて自動的に閉じるバルブ208を含む。
【0046】
全体的に見て、現像装置20は、小さなスロットにより、及び入口チャンバ100と現像ローラ112との間の流体流路でのそのような急峻な流れ狭窄部により生じる速い速度により生じる可能性がある誘導的乱流なしに、現像ローラ20による均一な層流を提供する。更に、そのような急峻な流れ狭窄部を取り除くことにより、スラッジの蓄積の可能性、及び空気の閉じ込めが低減される。より均一なインクの層流を現像ローラ112へ提供することにより、印刷品質が高められ得る。
【0047】
本開示は例示的な具現化形態に関連して説明されたが、当業者ならば、特許請求の範囲の内容の思想および範囲から逸脱せずに、形態および細部に変更を行うことができることは認識するであろう。例えば、様々な例示的な具現化形態が1つ又は複数の利点を提供する1つ又は複数の特徴を含むように説明されたかもしれないが、説明された特徴が、説明された例示的な具現化形態または他の代替の具現化形態において、お互いに入れ換えられることができ又は代案としてお互いに組み合わされ得ることが意図されている。本開示の技術が比較的複雑であるので、当該技術の全ての変更は予測できない。例示的な具現化形態に関連して説明され、以下の特許請求の範囲に記載された本開示は、できる限り広くなることが明白に意図されている。例えば、特に断りのない限り、単一の特定の要素を記載する請求項は、複数のそのような特定の要素も包含する。