(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6043022
(24)【登録日】2016年11月18日
(45)【発行日】2016年12月14日
(54)【発明の名称】半導電性グラフェン構造、このような構造の形成方法およびこのような構造を含む半導体デバイス
(51)【国際特許分類】
H01L 29/786 20060101AFI20161206BHJP
H01L 51/05 20060101ALI20161206BHJP
H01L 51/30 20060101ALI20161206BHJP
C01B 31/02 20060101ALI20161206BHJP
【FI】
H01L29/78 617T
H01L29/28 100A
H01L29/28 250E
H01L29/78 618B
H01L29/78 617U
C01B31/02 101Z
【請求項の数】45
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2016-518148(P2016-518148)
(86)(22)【出願日】2014年7月15日
(65)【公表番号】特表2016-525790(P2016-525790A)
(43)【公表日】2016年8月25日
(86)【国際出願番号】US2014046611
(87)【国際公開番号】WO2015017117
(87)【国際公開日】20150205
【審査請求日】2016年3月25日
(31)【優先権主張番号】13/954,017
(32)【優先日】2013年7月30日
(33)【優先権主張国】US
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】595168543
【氏名又は名称】マイクロン テクノロジー, インク.
(74)【代理人】
【識別番号】100074099
【弁理士】
【氏名又は名称】大菅 義之
(74)【代理人】
【識別番号】100106851
【弁理士】
【氏名又は名称】野村 泰久
(72)【発明者】
【氏名】ミード,ロイ イー.
(72)【発明者】
【氏名】パンディ,スミート シー.
【審査官】
小野 久子
(56)【参考文献】
【文献】
特開2013−008680(JP,A)
【文献】
国際公開第2011/025045(WO,A1)
【文献】
特開2013−016791(JP,A)
【文献】
特開2009−277803(JP,A)
【文献】
LIAO, Lei, et al.,Graphene-dielectric integration for graphene transistors,Materials Sicence and Engineering R,2010年11月22日,Vol.70,P.354-370
【文献】
ALABOSON, M.P.Justice, et al,,Templating Sub-10 nm Atomic Layer Deposited Oxide Nanostructures on Graphene via One-Dimensional Organic Self-Assembled Monolayers,Nano Letters,2013年 3月 6日,Vol.13,P.5763-5770
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 29/786
H01L 51/05
H01L 51/30
C01B 31/00−31/36
JSTPlus(JDreamIII)
JST7580(JDreamIII)
JSTChina(JDreamIII)
Scopus
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
グラフェン材料と、
前記グラフェン材料の少なくとも一部の上のグラフェン格子マッチング材料と、
を含み、
前記グラフェン格子マッチング材料は、六角形結晶構造を有するMgCO3を含む、
ことを特徴とする半導体構造。
【請求項2】
前記半導体構造は、少なくとも0.5eVのエネルギーバンドギャップを有する、
ことを特徴とする請求項1に記載の半導体構造。
【請求項3】
前記半導体構造は、1eVから2eVのエネルギーバンドギャップを有する、
ことを特徴とする請求項1に記載の半導体構造。
【請求項4】
前記半導体構造は、1.7eVのエネルギーバンドギャップを有する、
ことを特徴とする請求項1に記載の半導体構造。
【請求項5】
前記グラフェン材料上の前記グラフェン格子マッチング材料の4つ以上のモノレイヤー
または3つ以下のモノレイヤーを含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の半導体構造。
【請求項6】
前記グラフェン格子マッチング材料は、4.05Åから4.47Åの格子定数を有する、
ことを特徴とする請求項1に記載の半導体構造。
【請求項7】
前記グラフェン格子マッチング材料は誘電材料である、
ことを特徴とする請求項1に記載の半導体構造。
【請求項8】
前記グラフェン格子マッチング材料は、前記グラフェン材料の格子定数または結合長の倍数の±5%以内の格子定数を有する、
ことを特徴とする請求項1に記載の半導体構造。
【請求項9】
酸化型シリコン材料上の結晶化Cu(111)材料、結晶化Cu(111)材料上前記グラフェン材料をさらに含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の半導体構造。
【請求項10】
グラフェン材料と、
前記グラフェン材料の少なくとも一部の上のグラフェン格子マッチング材料と、
を含み、
前記グラフェン格子マッチング材料は、六角形結晶構造を有するホウ酸アルミニウムを含む、
ことを特徴とする半導体構造。
【請求項11】
前記半導体構造は、少なくとも0.5eVのエネルギーバンドギャップを有する、
ことを特徴とする請求項10に記載の半導体構造。
【請求項12】
前記半導体構造は、1eVから2eVのエネルギーバンドギャップを有する、
ことを特徴とする請求項10に記載の半導体構造。
【請求項13】
前記グラフェン材料上の前記グラフェン格子マッチング材料の4つ以上のモノレイヤーまたは3つ以下のモノレイヤーを含む、
ことを特徴とする請求項10に記載の半導体構造。
【請求項14】
前記グラフェン格子マッチング材料は、前記グラフェン材料の格子定数または結合長の倍数の±5%以内の格子定数を有する、
ことを特徴とする請求項10に記載の半導体構造。
【請求項15】
酸化型シリコン材料上の結晶化Cu(111)材料、結晶化Cu(111)材料上の前記グラフェン材料をさらに含む、
ことを特徴とする請求項10に記載の半導体構造。
【請求項16】
グラフェン材料と、
前記グラフェン材料の少なくとも一部の上のグラフェン格子マッチング材料と、
を含み、
前記グラフェン格子マッチング材料は、前記グラフェン材料の格子定数または結合長の倍数の±5%以内の格子定数を有し、Ni3TeO6、Li2ReO3,LiNbO3,NiTiO3,MgTiO3,MgSiO3,FeTiO3,GeMnO3,LiAsO3,CaCO3,LuBO3,MnCO3,FeCO3,YbBO3またはNaNO3から成る3元系材料の群から選択される1つの材料を含む、
ことを特徴とする半導体構造。
【請求項17】
前記半導体構造は、少なくとも0.5eVのエネルギーバンドギャップを有する、
ことを特徴とする請求項16に記載の半導体構造。
【請求項18】
前記半導体構造は、1eVから2eVのエネルギーバンドギャップを有する、
ことを特徴とする請求項16に記載の半導体構造。
【請求項19】
前記グラフェン材料上の前記グラフェン格子マッチング材料の4つ以上のモノレイヤーまたは3つ以下のモノレイヤーを含む、
ことを特徴とする請求項16に記載の半導体構造。
【請求項20】
前記グラフェン格子マッチング材料は誘電材料である、
ことを特徴とする請求項16に記載の半導体構造。
【請求項21】
酸化型シリコン材料上の結晶化Cu(111)材料、結晶化Cu(111)材料上前記グラフェン材料をさらに含む、
ことを特徴とする請求項16に記載の半導体構造。
【請求項22】
グラフェン材料と、
前記グラフェン材料の少なくとも一部の上のグラフェン格子マッチング材料と、
を含み、
前記グラフェン格子マッチング材料は、前記グラフェン材料の格子定数または結合長の倍数の±5%以内の格子定数を有し、Ti2O3,Rh2O3,Fe2O3,Cr2O3,V2O3,またはGa2O3から成る2元系材料の群から選択される1つの材料を含む、
ことを特徴とする半導体構造。
【請求項23】
前記半導体構造は、少なくとも0.5eVのエネルギーバンドギャップを有する、
ことを特徴とする請求項22に記載の半導体構造。
【請求項24】
前記半導体構造は、1eVから2eVのエネルギーバンドギャップを有する、
ことを特徴とする請求項22に記載の半導体構造。
【請求項25】
前記グラフェン材料上の前記グラフェン格子マッチング材料の4つ以上のモノレイヤーまたは3つ以下のモノレイヤーを含む、
ことを特徴とする請求項22に記載の半導体構造。
【請求項26】
前記グラフェン格子マッチング材料は誘電材料である、
ことを特徴とする請求項22に記載の半導体構造。
【請求項27】
酸化型シリコン材料上の結晶化Cu(111)材料、結晶化Cu(111)材料上前記グラフェン材料をさらに含む、
ことを特徴とする請求項22に記載の半導体構造。
【請求項28】
ソースと、
ドレインと、
ゲート構造と、
前記ソースおよび前記ドレインのうちの少なくとも一つに隣接する半導電性グラフェン構造と、を含み、
前記半導電性グラフェン構造は、
グラフェン材料と、
前記グラフェン材料の少なくとも一部の上のグラフェン格子マッチング材料と、
を含み、
前記グラフェン格子マッチング材料は、六角形結晶構造を有するMgCO3を含む、
ことを特徴とする半導体デバイス。
【請求項29】
前記ソースおよび前記ドレインのうちの少なくとも一つは、非改変グラフェンを含む、
ことを特徴とする請求項28に記載の半導体デバイス。
【請求項30】
前記グラフェン格子マッチング材料は、前記グラフェン材料の格子定数または結合長の倍数の±5%以内の格子定数を有し、前記ゲート構造と直接接触する、
ことを特徴とする請求項28に記載の半導体デバイス。
【請求項31】
前記半導電性グラフェン構造の前記グラフェン格子マッチング材料に重なるゲート誘電材料をさらに含み、前記ゲート構造は前記ゲート誘電材料上に重なる、
ことを特徴とする請求項28に記載の半導体デバイス。
【請求項32】
グラフェン材料と、
前記グラフェン材料の少なくとも一部の上のグラフェン格子マッチング材料と、を含み、
前記グラフェン格子マッチング材料は、前記グラフェン材料の格子ベクトル、または前記グラフェン材料のグラフェン結合と整列した単位セルベクトルを有する六角形結晶構造のMgCO3を含む、
ことを特徴とする半導体構造。
【請求項33】
前記グラフェン材料の格子ベクトルと整列した前記グラフェン格子マッチング材料の前記単位セルベクトルの大きさは、前記グラフェン材料の前記格子ベクトルの大きさの倍数の±5%以内である、
ことを特徴とする請求項32に記載の半導体構造。
【請求項34】
前記グラフェン材料のグラフェン結合と整列した前記グラフェン格子マッチング材料の前記単位セルベクトルの大きさは、前記グラフェン材料の前記グラフェン結合長の倍数の±5%以内である、
ことを特徴とする請求項32に記載の半導体構造。
【請求項35】
前記グラフェン格子マッチング材料は、4.05Åから4.47Åの
格子定数を有し、前記半導体構造は少なくとも0.5eVのエネルギーバンドギャップを有する、
ことを特徴とする請求項32に記載の半導体構造。
【請求項36】
前記半導体構造は、1.7eVのエネルギーバンドギャップを有する、
ことを特徴とする請求項32に記載の半導体構造。
【請求項37】
前記グラフェン材料の下にあるp型にドープされたポリシリコン基板をさらに含む、
ことを特徴とする請求項32に記載の半導体構造。
【請求項38】
前記グラフェン材料の下にあるシリコンカーバイド基板をさらに含む、
ことを特徴とする請求項32に記載の半導体構造。
【請求項39】
前記グラフェン材料の下にある基板をさらに含み、前記基板は、酸化されたシリコン材料上の結晶化した銅(111)を含み、前記グラフェン材料は前記結晶化した銅(111)材料上に位置する、
ことを特徴とする請求項32に記載の半導体構造。
【請求項40】
ソースと、
ドレインと、
ゲート構造と、
前記ソースまたは前記ドレインのうちの少なくとも一つに隣接し、前記ゲート構造の下に位置する半導電性グラフェン構造と、を含み、
前記半導電性グラフェン構造は、
グラフェン材料と、
前記グラフェン材料の少なくとも一部の上のグラフェン格子マッチング材料であって、
前記グラフェン材料の格子ベクトルまたは前記グラフェン材料のグラフェン結合と整列した
単位セルベクトルを有する六角形結晶構造のMgCO3を含む、グラフェン格子マッチング材料と、
を含む、
ことを特徴とする半導体デバイス。
【請求項41】
前記半導電性グラフェン構造の前記グラフェン格子マッチング材料の上に重なるゲート誘電材料をさらに含み、
前記グラフェン格子マッチング材料は、前記ゲート誘電材料の少なくとも一部であり、
前記ゲート構造は、前記ゲート誘電材料の上に重なる、
ことを特徴とする請求項40に記載の半導体デバイス。
【請求項42】
前記グラフェン格子マッチング材料の前記グラフェン材料のグラフェン結合と整列した前記単位セルベクトルの大きさは、前記グラフェン材料の前記グラフェン結合長の倍数の±5%以内である、
ことを特徴とする請求項40に記載の半導体デバイス。
【請求項43】
前記半導電性グラフェン構造は、前記ソースと前記ドレインとの間にあって少なくとも0.5eVのエネルギーバンドギャップを有する、
ことを特徴とする請求項40に記載の半導体デバイス。
【請求項44】
前記半導電性グラフェン構造は、1.7eVのエネルギーバンドギャップを有する、
ことを特徴とする請求項40に記載の半導体デバイス。
【請求項45】
前記半導電性グラフェン構造の下に下部ゲート構造をさらに含む、
ことを特徴とする請求項40に記載の半導体デバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2013年7月30日に出願された米国特許出願整理番号13/954,017“SEMICONDUCTING GRAPHENE STRUCTURES, METHODS OF FORMING SUCH STRUTURES AND SEMICONDUCTOR DEVICES INCLUDING SUCH STRUCTURES”の出願日の利益を享受する権利を主張する。
【0002】
本開示は、種々の実施形態において、概して、半導電性グラフェン構造、このような構造の形成方法、このような構造を含む半導体デバイスに関する。より詳細には、本発明の実施形態は、グラフェン材料およびグラフェン材料と直接接触するグラフェン格子マッチング材料を有する半導電性グラフェン構造およびこのような構造の形成方法に関する。
【背景技術】
【0003】
シリコンは、電界効果トランジスタ(FET)デバイスを含む種々の半導体デバイスの作製用に使用されてきた。シリコンの処理限界は、概して、約10nmのライン幅であると考えられる。速度および集積密度を増加させながら、半導体デバイスの寸法を縮小するための継続的な需要によって、シリコン半導体材料は、その処理限界に徐々に近づいている。
【0004】
グラフェンは、グラファイトの単一原子層(即ち、モノレイヤー)である。グラフェンは、二次元構造を有し、平面方向に導電性を有する。グラフェン格子は、120度の角度の炭素・炭素結合、1.42Åの炭素・炭素結合長(r
o.g)および約2.46Åの格子定数を有する六角形アレイに配列された炭素原子を含む。グラフェンは、約15,000cm
2/Vsの高い電荷移動度、1×10
8A/cm
2を超える高電流伝達能力および良好な熱伝達性を有する。したがって、グラフェンは、FETデバイスを含む種々の半導体デバイス内のシリコンを置換するための次世代材料として研究されている。
【0005】
グラフェンは、ゼロエネルギーバンドギャップ材料である(即ち、グラフェンの伝導帯と価電子帯との間にはエネルギーギャップが存在しない)。対照的に、半導体材料は、伝導帯と価電子帯との間にエネルギーバンドギャップを有する。そのゼロエネルギーバンドギャップのために、グラフェンは、非常に大きいオフ電流およびその結果として、動作電流の非常に小さいオン/オフ比(以降、“オン・オフ比”とする)を有する。このような低いオン/オフ比は、FETデバイスの大集積化および高速動作を制限する。さらに、グラフェンの非常に大きいオフ電流によって、非改変(unmodified)グラフェンを使用するFETデバイス(即ち、大面積グラフェン)は、スイッチによってオフすることができず、論理用途に対しては適切ではない。
【0006】
グラフェンのバンドギャップ構造を改変(例えば、開放)する(modify)ための種々の試みが行われてきた。一つのアプローチは、グラフェンナノリボンとして知られる、数十ナノメートルに満たない幅の狭いリボンへと切断することによって、非改変グラフェンを一次元に限定することである。グラフェンナノリボンのエネルギーバンドギャップは、ナノリボンの幅に反比例する。したがって、従来のFETデバイスに対して有用なエネルギーバンドギャップを有するグラフェンを得るために、はっきりと画定された端部を有する非常に狭いグラフェンナノリボンが必要となる。これまで、均一な幅で、端部の粗さが少なく、良好な品質を有する数ナノメートルの寸法のグラフェンを製造することが困難であった。したがって、その良好な特性に関わらず、FETデバイスなどの半導体デバイスにグラフェンナノリボンを組み込むことは、制限されてきた。
【0007】
グラフェンシリコンハイブリッド構造は、トライオードデバイスの作製用に研究されてきたが、グラフェン・シリコンショットキーバリアを制御するためにゲート電圧を調整することによって、約10
5のオン/オフ比が達成されることがある。グラフェンはゼロエネルギーバンドギャップを有するが、グラフェンとシリコンとの界面におけるフェルミ準位ピンニングの欠如によって、バリアの高さを0.2eVにすることが可能となる。
【0008】
米国特許8,247,806は、グラフェンチャネル層を有するFETデバイスを開示する。グラフェンはゼロエネルギーバンドギャップを有するが、FETデバイスのオン/オフ比は、ゲート構造に電圧を印加することによって増加し、それによって、フェルミ面のエネルギーレベルを変化させる。
【0009】
シリコンベース材料に対する置換として、半導体デバイス内のグラフェンの利用を可能とするために、グラフェンのエネルギーバンドギャップを改変する方法に対するニーズが存在する。
【0010】
さらに、標準的な相補的金属酸化物半導体(CMOS)処理技術と互換性があって、最小限の処理動作で製造可能なFETデバイスに対するニーズが存在する。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1A】六角形結晶構造を有する炭酸マグネシウム(MgCO
3)の構造の等角図である。
【
図1C】六角形MgCO
3上にグラフェン材料を有する半導電性グラフェン構造の構造側面図である。
【
図2A】グラフェン(G)とグラフェン格子マッチング材料(GLM)との間の結晶アラインメントを示す上面図であって、グラフェン格子マッチング材料の単位セルベクトル
【数1】
は、グラフェン格子ベクトルと整列する。
【
図2B】グラフェン(G)とグラフェン格子マッチング材料(GLM)との間の結晶アラインメントを示す上面図であって、グラフェン格子マッチング材料の単位セルベクトル
【数2】
は、グラフェン結合と整列する。
【
図3A】平面波およびハイブリッド汎関数(HSE06)を用いた密度汎関数理論(DFT)を使用して計算された、非改変グラフェンの電子状態密度(EDOS)を示す。
【
図3B】平面波およびハイブリッド汎関数(HSE06)を用いた密度汎関数理論(DFT)を使用して計算された、バルク六角形MgCO
3の電子状態密度(EDOS)を示す。
【
図3C】平面波およびハイブリッド汎関数(HSE06)を用いた密度汎関数理論(DFT)を使用して計算された、グラフェンとグラフェン上のグラフェン格子マッチング材料とを含む半導電性グラフェン構造の電子状態密度(EDOS)を示す。
【
図4A】一実施形態の半導体デバイスの側面図である。
【
図4B】
図4Aに示される半導体デバイスの側面図に沿った、対応するエネルギーバンドを示すグラフである。
【
図5】別の実施形態の半導体デバイスの側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下の説明は、本開示の実施形態の十分な説明を提供するために、材料種、材料の厚さおよび処理条件などの具体的詳細事項を提供する。しかしながら、本開示の実施形態はこれらの具体的詳細事項を使用することなく実現されてもよいことを当業者は理解するであろう。実際には、本開示の実施形態は、本産業で使用される従来の作製技術と組み合わせて実現されてもよい。
【0013】
さらに、本明細書で提供される記述は、半導体デバイス構造を形成するための完全なプロセスフローを形成せず、以下に記述される半導体デバイス構造は、完全な半導体デバイスを形成しない。以下に詳細に記述されるのは、本開示の実施形態を理解するのに必要なプロセス動作および構造のみである。完全な半導体デバイスを形成するための追加動作は、従来の作製技術によって実施されてもよい。本出願に添付する図面も例示するためだけのものであって、したがって、必ずしも同じ縮尺で描かれているとは限らない。図面間の共通の構成要素は、同一の参照符号を保持することがある。
【0014】
本明細書で用いられるように、“実質的に(substantially)”という語が、所与のパラメータ、特性または条件に対して言及される場合、許容可能な製造公差内など、小程度の相違で所与のパラメータ、特性または条件が満足されることを当業者が理解する程度を意味する。
【0015】
本明細書で用いられるように、“基板(substrate)”という語は、さらなる材料が形成されるベース材料または構造を意味し、含む。基板は、例えば、半導体基板、支持構造上のベース半導体材料、金属電極またはその上に形成される一つ以上の材料、構造もしくは領域を有する半導体基板であってもよい。基板は、従来のシリコン基板または半導電性材料の層を含む他のバルク基板であってもよい。本明細書で用いられるように、“バルク基板(bulk substrate)”という語は、シリコンウェーハのみを意味し、含むわけではなく、シリコンオンサファイア(SOS)基板およびシリコンオングラス(SOG)基板、ベース半導体基板上のシリコンのエピタキシャル層、または、シリコン−ゲルマニウム(Si
1−xGe
x、ここでxは、例えば、0.2から0.8の間のモル分率である)、ゲルマニウム(Ge)、ヒ化ガリウム(GaAs)、窒化ガリウム(GaN)またはリン化インジウム(InP)など他の半導体もしくは光電子材料などのシリコンオンインシュレータ(SOI)基板も意味し、含む。さらに、以下の記述において“substrate(基板)”に対して言及が行われるとき、それより前の処理動作は、ベース半導体構造または基板内の材料、領域または接合を形成するために実施される。一実施形態においては、基板は、シリコン基板などのシリコン含有材料である。基板はドープされてもよいし、されなくてもよい。一実施形態においては、基板は、p型にドープされたポリシリコンであってもよい。一実施形態においては、基板は、従来の100mmシリコン酸化物材料などの、酸化型シリコン材料上の結晶化Cu(111)材料である。別の実施形態においては、基板はシリコンカーバイドである。
【0016】
半導電性グラフェン構造は、グラフェン材料と、グラフェン材料の少なくとも一部の上のグラフェン格子マッチング材料とを含んでもよく、グラフェン格子マッチング材料は、グラフェンの格子定数または結合長の倍数の約±5%内の格子定数を有する。グラフェンの格子定数は、約2.46Åであり、その結合長は約1.42Åである。4.26Åの距離は、グラフェンの結合長の三倍である。この距離の±5%以内の格子定数(約4.05Åから4.47Å)を有する六角形材料は、グラフェン結合長についてマッチングされたグラフェン格子である。グラフェン材料上に酸素を含有するグラフェン格子マッチング材料を形成することによって、グラフェン格子マッチング材料の格子定数が、グラフェン材料の結合長の5%以内である場合、グラフェン材料は、導電性材料から半導電性材料に変換される。グラフェン格子マッチング材料は、二つの材料間の界面でグラフェン材料に結合される。この範囲外の格子定数を有するグラフェン格子マッチング材料を使用することによって、グラフェンとグラフェン格子マッチング材料との界面における顕著な歪みを引き起こし、結晶構造を崩壊させ、格子緩和の可能性を増加させることがある。この結晶構造の崩壊は、欠陥状態を作り出し、それが今度は性能を低下させることになる。さらなるグラフェン格子マッチング材料は、異なる整数倍(例えば、1倍、2倍、4倍など)を含み、グラフェンの結合長にマッチングするのに加えてグラフェンの格子定数にマッチングすると考えられ得る。
【0017】
幾つかの実施形態においては、グラフェン格子マッチング材料は、グラフェンの格子定数または結合長の倍数の約±5%以内の格子定数を有する六角形結晶構造を有してもよい。
【0018】
六角形結晶構造とグラフェンの結合長の倍数の約±5%以内の格子定数とを有するグラフェン格子マッチング材料の例は、炭酸マグネシウム(MgCO
3)またはホウ酸アルミニウムを含むが、そのいずれにも限定はされない。しかしながら、以下により詳細に記述されるように、他の材料は、グラフェン格子マッチング材料として使用されてもよい。
【0019】
図1Aは、炭素原子(C)、マグネシウム原子(Mg)および酸素原子(O)の記号を有する六角形MgCO
3の構造の等角図である。MgCO
3の単位セル寸法は、約4.45(X軸)、4.45(Y軸)および13.71(Z軸)である。六角形MgCO
3の格子定数はグラフェンの結合長の倍数の約±5%以内であるため、炭酸マグネシウムはグラフェン格子マッチング材料として使用されてもよい。グラフェンとMgCO
3との間の結合は安定であって、グラフェンと接触する酸素原子あたりの結合エネルギーは0.8eVである。
【0020】
図1Bは、グラファイトのモノレイヤー(単一層)であるグラフェンの構造の等角図を示す。
【0021】
図1Cは、半導電性グラフェン構造の構造側面図であり、六角形MgCO
3は、グラフェン格子マッチング材料として使用され、グラフェンのエネルギーギャップを改変するためにグラフェン上に形成される。グラフェン格子マッチング材料は、グラフェンに結合される。グラフェン格子マッチング材料は、漏洩または直接のトンネル効果を防ぐために十分な厚さで形成されてもよい。
図1Aおよび
図1Cにおいては、MgCO
3は、グラフェンとの界面を形成する(即ち、反応する)外部モノレイヤーである1つのモノレイヤーを含め、3つのモノレイヤーを有するように図示される。MgCO
3の外部モノレイヤー上の酸素原子は、グラフェンの炭素原子に結合されてもよい。
【0022】
図1Aおよび
図1Cは3つのモノレイヤーを有するMgCO
3を図示するが、MgCO
3は3つ未満のモノレイヤーを有することもあるし、または4つ以上のモノレイヤーを有することもあることを理解されたい。
【0023】
幾つかの実施形態においては、半導電性グラフェン材料は、グラフェン格子マッチング材料のモノレイヤーを含んでもよい。幾つかの実施形態においては、半導電性グラフェン材料は、直接のトンネル効果を引き起こし得る望ましくない漏洩問題を防ぐために、グラフェン格子マッチング材料の4つ以上のモノレイヤーを含んでもよい。
【0024】
半導電性グラフェン構造の形成方法は、グラフェン材料上にグラフェン格子マッチング材料を形成することを含んでもよく、グラフェン格子マッチング材料は、グラフェン材料の格子定数または結合長の倍数の約±5%以内の格子定数を有する。
【0025】
グラフェン格子マッチング材料は、任意の従来技術を使用してグラフェン材料上に形成されてもよい。限定しない例として、グラフェン格子マッチング材料は、原子層堆積(ALD)、化学蒸着(CVD)、物理蒸着(PVD)またはエピタキシャル成長プロセスを使用してグラフェン材料上に形成されてもよい。幾つかの実施形態においては、グラフェン格子マッチング材料は、グラフェン材料に結合されてもよい。グラフェン格子マッチング材料およびグラフェン材料は、二つの材料の界面において反応してもよい。限定しない例として、グラフェン格子マッチング材料は、グラフェン材料上のグラフェン格子マッチング材料の成長中に、アニーリングまたは熱を加えることによってグラフェン材料に結合されてもよい。
【0026】
グラフェン格子マッチング材料の周期性は、グラフェンに対するグラフェン格子マッチング材料の単位セルベクトルの重ね合わせおよびアラインメントに影響を及ぼすことがある。グラフェンとグラフェン格子マッチング材料との間の結晶アラインメントを達成するために、グラフェン格子マッチング材料を選択するうえで、二つの要因が考慮される可能性がある。二つの要因とは、グラフェン格子マッチング材料の単位セルベクトルの方向と、単位セルベクトルの大きさである。
【0027】
単位セルベクトルの方向は、グラフェンについて、グラフェン格子マッチング材料の方向づけを決定することがある。
図2Aおよび
図2Bは、グラフェン(G)上に六角形結晶構造を有するグラフェン格子マッチング材料(GLM)の二つの異なる方向づけを図示する。六角形グラフェン格子マッチング材料(破線で示される、GLM)は、グラフェン(G)の二次元結晶構造上に重ねられる。グラフェン格子マッチング材料(GLM)の単位セルベクトルは、
図2Aに示されるようにグラフェン格子ベクトルと整列するか、または
図2Bに示されるようにグラフェン結合と整列する。
図2Aおよび
図2Bの間の主な相違点は、グラフェン格子に対するグラフェン格子マッチング材料の単位セルの相対的な方向づけである。
【0028】
図2Aにおいては、グラフェン格子マッチング材料(GLM)の単位セルベクトルは、グラフェン格子ベクトルと整列する。ベクトル
は、グラフェン格子マッチング材料の単位セルの適切な方向づけを示し、ベクトル
は以下のように定義されてもよい。
【0029】
ここで、r
0,gはグラフェン結合長、a
gはグラフェン格子定数、
はx軸の方向における単位ベクトル、
はy軸の方向における単位ベクトルである。
【0030】
図2Bにおいては、グラフェン格子マッチング材料(GLM)の単位セルベクトルは、グラフェン結合と整列する。ベクトル
は、グラフェン格子マッチング材料(GLM)の単位セルの適切な方向づけを示し、ベクトル
は以下のように定義されてもよい。
【0031】
ここで、r
0,gはグラフェン結合長、a
gはグラフェン格子定数、
はx軸の方向における単位ベクトル、
はy軸の方向における単位ベクトルである。
【0032】
単位セルベクトルの方向(即ち、グラフェン格子についてのグラフェン格子マッチング材料の方向づけ)に加えて、ベクトルの大きさは、グラフェン材料とグラフェン格子マッチング材料との間の適切な結晶アラインメントを決定する。
【0033】
グラフェン格子マッチング材料の単位セルベクトルがグラフェン格子ベクトルと整列する場合に、グラフェンとグラフェン格子マッチング材料との間の望ましい周期的アラインメントを達成するために、グラフェン格子マッチング材料の単位セルベクトルの大きさは、以下の式(1)に示されるように、グラフェン材料の格子定数(a
g)のm倍であってもよい。
【数3】
【0034】
グラフェン格子マッチング材料の単位セルベクトルがグラフェン結合と整列する場合に、グラフェンとグラフェン格子マッチング材料との間の望ましい周期的アラインメントを達成するために、グラフェン格子マッチング材料の単位セルベクトルの大きさは、以下の式(2)に示されるように、グラフェン材料のグラフェン結合長(r
o,g)のm倍であってもよい。
【数4】
【0035】
グラフェン上のグラフェン格子マッチング材料の形成は、グラフェン材料の周期性を実質的に変化させることなく、グラフェン材料のエネルギーバンドギャップを改変する可能性がある。
【0036】
半導電性グラフェン構造は、少なくとも約0.5eVのエネルギーバンドギャップを有してもよい。幾つかの実施形態においては、半導電性グラフェン構造は、約1eVから約2eVのエネルギーバンドギャップを有してもよい。
【0037】
非改変グラフェン材料、グラフェン格子マッチング材料および半導電性グラフェン構造の電子状態密度(EDOS)は、平面波およびハイブリッド(混合)汎関数(例えば、HSE06,B3LYPなど)と、密度汎関数理論(DFT)を使用して計算されてもよい。
図3A、
図3Bおよび
図3Cは、非改変グラフェンと、バルク六角形MgCO
3と、グラフェンおよび六角形MgCO
3を有する半導電性グラフェン構造のEDOSを示す。
【0038】
図3Aに示されるように、非改変グラフェンのエネルギーバンドギャップはゼロである。六角形MgCO
3のエネルギーバンドギャップは、
図3Bに示されるように、約7.27eVである。グラフェンと、グラフェン格子マッチング材料として六角形MgCO
3とを有する半導電性グラフェン構造は、
図3Cに示されるように、約1.7eVのエネルギーバンドギャップを有する。したがって、グラフェンのエネルギーバンドギャップは、グラフェン材料上に六角形MgCO
3を形成することによってゼロeVから約1.7eVに増加してもよい。したがって、半導電性グラフェン構造は、FET、トライオード、ダイオードまたは抵抗性スイッチングデバイスを含むがそのいずれにも限定されない種々の半導体デバイス内のシリコンベース材料に対する代替物として使用されてもよい。
【0039】
さらに、六角形MgCO
3は、(
図3Bに示されるように)約7.27eVのエネルギーバンドギャップおよび約8.1の誘電率を有する。このように、六角形MgCO
3は、FETデバイス用のゲート誘電材料などの誘電材料としても機能することがある。
【0040】
MgCO
3に加えて、グラフェン材料の格子定数または結合長の倍数の約±5%以内の格子定数を有する他の結晶構造が、グラフェン格子マッチング材料として使用されてもよい。グラフェン格子マッチング材料の例は、Ni
3TeO
6、Li
2ReO
3,LiNbO
3,NiTiO
3,MgTiO
3,MgSiO
3,FeTiO
3,GeMnO
3,LiAsO
3,Al
2O
3,Ti
2O
3,Rh
2O
3,Fe
2O
3,Cr
2O
3,CaCO
3,V
2O
3,LuBO
3,MnCO
3,FeCO
3,Ga
2O
3,YbBO
3またはNaNO
3であってもよいが、そのいずれにも限定はされない。
【0041】
幾つかの実施形態においては、100mmSiウェーハなどの従来の酸化型Siウェーハ上の結晶化Cu(111)は、基板として使用されてもよい。グラフェンは、本技術分野で既知の従来の酸化型100mmSiウェーハ上の結晶化Cu(111)上に成長することがある。結晶化Cu(111)構造上のグラフェンの形成後、グラフェン格子マッチング材料は、半導電性グラフェン構造を作成するために、グラフェン上に形成されてもよい。
【0042】
半導電性グラフェン構造は、種々の半導体構造およびデバイスの作製において使用され、従来の作製処理技術を使用し、最小限数の処理動作で製造可能である。
【0043】
一実施形態においては、半導電性グラフェン構造は、FETデバイスの作製において使用され、FETデバイスに対する従来の作製処理技術を使用し、本明細書で詳細に記述されない。
【0044】
FETデバイスなどの半導体デバイスは、ソース、ドレイン、ゲート構造、ソースおよびドレインのうちの少なくとも一つに隣接する半導電性グラフェン構造を含んでもよく、半導電性グラフェン構造は、グラフェン材料と、グラフェン材料の少なくとも一部の上のグラフェン格子マッチング材料とを含んでもよく、グラフェン格子マッチング材料は、グラフェン材料の格子定数または結合長の倍数の約±5%以内の格子定数を有する。
【0045】
幾つかの実施形態においては、半導体デバイスのソースおよびドレインのうちの少なくとも一つは、非改変グラフェンを含んでもよい。
【0046】
幾つかの実施形態においては、半導電性グラフェン構造のグラフェン格子マッチング材料は、ゲート構造と直接接触し、それによって誘電ゲート材料としても機能する。
【0047】
幾つかの実施形態においては、FETデバイスは、グラフェン格子マッチング材料とゲート構造との間の誘電ゲート材料をさらに含んでもよい。
【0048】
図4Aは、一実施形態の半導体デバイス400の側面図であって、デバイスは、ソース(401)、ドレイン(402)、半導電性グラフェン構造(403)、ゲート構造(404)および基板(410)を含む。ソース(401)およびドレイン(402)は、グラフェン材料(G)を各々含む。半導電性グラフェン構造(403)は、ソース(401)およびドレイン(402)に隣接する。半導電性グラフェン構造(403)は、グラフェン材料(G)と、グラフェン材料の少なくとも一部の上のグラフェン格子マッチング材料(GLM)とを含む。グラフェン格子マッチング材料(GLM)は、ゲート構造(404)に直接接触する。したがって、半導電性グラフェン構造(403)のグラフェン格子マッチング材料(GLM)は、ゲート誘電材料としても機能してもよい。
【0049】
図4Bは、
図4Aに示される半導体デバイスの側面図に沿って、対応するエネルギーバンドを示すグラフである。ソース(401)およびドレイン(402)の各々は、非改変グラフェンで作成され、したがって、各々は、ゼロエネルギーバンドギャップを有する。ソース(401)およびドレイン(402)の間に配置された半導電性グラフェン構造(403)は、約1.7eVのエネルギーバンドギャップを示す。
【0050】
図5は、一実施形態の半導体デバイス500の側面図であり、デバイスは、基板(510)と、ソース(501)と、ドレイン(502)と、ソース(
501)をドレイン(502)に接続し、半導電性グラフェン構造(503)を含むチャネル材料と、ゲート構造(504)と、半導電性グラフェン構造(503)およびゲート構造(504)の間のゲート誘電材料(505)とを含む。半導電性グラフェン構造(503)は、グラフェン材料(G)と、グラフェン材料の少なくとも一部の上のグラフェン格子マッチング材料(GLM)とを含んでもよい。
【0051】
図4Aの半導体デバイス400および
図5の半導体デバイス500が図示されているが、半導体デバイスの他の構造が形成されてもよいことを理解されたい。限定しない例として、半導体デバイスは、
図4Aおよび
図5に示されるように、上部ゲート構造を有してもよく、ゲート構造は、半導電性グラフェン構造、ソースおよびドレイン上に配置される。さらに、別の限定しない例として、半導体デバイスは低部ゲート構造を有し、ゲート構造は、半導電性グラフェン構造、ソースおよびドレイン下に配置される。
【0052】
本開示は、種々の改変および代替形態が可能であるが、特定の実施形態が図面に例示として示され、本明細書に詳細に記述された。しかしながら、本開示は、開示された特定の形態に限定することを意図するものではない。むしろ、本開示は、以下の添付の請求項およびその法的均等物によって定義されるように、本開示の範囲内にある全ての改変、均等物および代替物を包含するものである。