【実施例】
【0055】
実施例1.
組換えラットA1アデノシン受容体を発現しているCHO細胞からの膜の調製
1.170 x gで10分間遠心分離することによって懸濁液からCHO細胞を収集する。
2.1容積(50mL)のPBSで細胞を2回洗浄する。
**残りのステップは全て氷上または4℃で実施される
**
3.冷却した緩衝液Aにペレットを再懸濁する(元々の培養容積50mL当たり5mL)。
4.細胞をポリトロン(ブリンクマン社)で20秒間ホモジナイズする。
5.ホモジネートを1000 x gで、4℃で10分間遠心分離する。
6.上清を収集し、30,000 x gで30分間遠心分離する。
7.上清を捨て、ペレットを保存する。
8.緩衝液Aでペレットを2回洗浄する。
9.ペレットを緩衝液B中でピペッティングすることによって穏やかに再懸濁し、2mgタンパク質/mLの最終濃度を達成する
10.膜懸濁液を25μL単位の一定分量に分注し、急速凍結(snap freeze)する。
11.膜懸濁液の一定分量を−80℃で保存する。
【表1】
【0056】
実施例2.
CHO細胞内で発現している組換えラットA1アデノシン受容体についての、[3H]1,3ジプロピル−8−シクロペンチルキサンチン(DPCPX)の親和性を決定するための飽和結合研究
飽和結合アッセイのために、組換えラットA1アデノシン受容体(5〜20μgタンパク質/ウェル)で安定にトランスフェクトされたCHO細胞から調製された膜を、ウェル毎に濃度を増加させた[3H]−DPCPX(パーキンエルマー社、ケンブリッジ、マサチューセッツ州)(0.01nM〜10nM)と共に、200μLの最終アッセイ容積でインキュベートする。各濃度の[3H]−DPCPXについて、全結合および非特異的結合を3回決定する。全結合は競合リガンドの非存在下で定義され、非特異的結合はDPCPX(シグマ・アルドリッチ社、セントルイス、ミズーリ州)(10μM)の存在下で決定される。DPCPXストック溶液はDMSO中で調製される(アッセイ中のDMSOの最終濃度は、≦0.01%である)。アッセイ緩衝液は、50mM Tris HCl(pH7.4)、10mM MgCl
2、およびアデノシンデアミナーゼ(シグマ・アルドリッチ社)(0.2ユニット/mL)からなる。全アッセイ成分をポリプロピレン製の、ディープウェルプレート(サーモフィッシャーサイエンティフィック社、ウォルサム、マサチューセッツ州)に添加し、次いでプレートを穏やかに攪拌し、成分を混合する。アッセイは無菌技術、無菌試薬、および無菌消耗品を用いて行われる。膜を60分間25℃でインキュベートし、次いで、自動真空マニホールド(Mach III、トムテック社、ハムデン、コネチカット州)を用いて、GF/B濾過マット(パーキンエルマー社)に通す迅速濾過によってアッセイを終結させる。各ウェルを、300μLの氷冷洗浄緩衝液(Tris−HCl[50mM、pH7.4]およびMgCl
2[10mM])で迅速に4回洗浄する。濾過マットを乾燥し、固体シンチラント(scintillant)(パーキンエルマー社)にはめ込み、シンチレーションカウンター(1450Microbeta、パーキンエルマー社)を用いて3時間計数する。アッセイ用に希釈した膜サンプルの一定分量を、基準としてBSAを用いるBCAアッセイ(サーモフィッシャーサイエンティフィック社)を用いて全タンパク質を定量化するために用いる。[3H]−DPCPXの各濃度について、データを、特異的CPM結合(CPM bound)(全CPM結合と非特異的CPM結合の間の差異)として表し、次いでfmol/mgタンパク質に変換する。データは[3H]−DPCPXの濃度に対する特異的結合(fmol/mgタンパク質)としてプロットし、次いでワンサイトモデル(one-site model)を用いる非線形回帰(曲線適合)によって分析し、K
DおよびB
max(GraphPad Prism、バージョン5.01、ラ・ホーヤ、カリフォルニア州)を決定する。最低でも3つの独立した実験からの最終データを、平均値±SEMとして表す。
【0057】
実施例3.
[3H]−DPCPXで標識されたCHO細胞由来の膜内で発現している組換えラットA1アデノシン受容体についての、BW A844U−Euの親和性(Ki)を決定するための競合結合研究
競合結合アッセイ用に、組換えラットA1アデノシン受容体(5〜20μgタンパク質/ウェル)で安定にトランスフェクトされたCHO細胞から調製された膜を、[3H]−DPCPX(飽和結合研究で定義されているK
Dで)と共に、200μLの最終アッセイ容積でインキュベートする。全結合は競合リガンドの非存在下で定義され、非特異的結合はDPCPX(10μM)の存在下で決定される。アッセイ緩衝液は、50mM Tris HCl(pH7.4)、10mM MgCl
2、およびアデノシンデアミナーゼ(0.2ユニット/mL)からなる。ユーロピウムと共役したBW A844U(BW A844U−Eu)を、0.01nM〜10μMの範囲の濃度で評価する。BW A844U−Euストック溶液をDMSO中で調製する(アッセイ中のDMSOの最終濃度は、≦0.01%である)。コントロールリガンドはCPA(N
6−シクロペンチルアデノシン)(シグマ・アルドリッチ社、セントルイス、ミズーリ州)(0.01nM〜10μM)およびDPCPX(0.01nM〜10μM)である。DPCPXおよびCPAのストック溶液は、DMSO中で調製する(アッセイ中のDMSOの最終濃度は、≦0.01%である)。各アッセイポイントを3回評価する。全アッセイ成分をポリプロピレン製の、ディープウェルプレート(サーモフィッシャーサイエンティフィック社)に添加し、プレートを穏やかに攪拌し、成分を混合する。アッセイは、無菌技術、無菌試薬、および無菌消耗品を用いて行われる。膜を60分間25℃でインキュベートし、次いで真空マニホールド(Mach III、トムテック社、ハムデン、コネチカット州)を用いて、GF/B濾過マット(パーキンエルマー社)に通す迅速濾過によってアッセイを終結させる。各ウェルを300μLの氷冷洗浄緩衝液(Tris−HCl[50mM、pH7.4]およびMgCl
2[10mM])で迅速に4回洗浄する。濾過マットを乾燥し、固体シンチラント(scintillant)(パーキンエルマー社)にはめ込み、次いでシンチレーションカウンター(1450Microbeta、パーキンエルマー社)を用いて3時間計数する。各濃度の試験リガンドについて、パーセント特異的結合を、[(結合−非特異的結合)/(全結合−非特異的結合)]
*100として計算する。データを競合リガンドのlog濃度に対するパーセント特異的結合としてプロットする。競合的結合モデルを用いる非線形回帰(曲線適合)によってデータを分析し、Ki(GraphPad Prism、バージョン5.01)を決定する。最低でも3つの独立した実験からの最終データを、平均値±SEMとして表す。
【0058】
実施例4.
CHO細胞由来の膜内で発現している組換えラットA1アデノシン受容体についての、BW A844U−Euに対する親和性(KD)を決定するための時間分解蛍光(TRF)飽和結合研究
TRF飽和結合アッセイのために、組換えラットA1アデノシン受容体(5〜20μgタンパク質/ウェル)で安定にトランスフェクトされたCHO細胞から調製された膜を、ウェル毎に濃度を増加させたBW A844U−Eu(0.01nM〜1μM)と共に200μLの最終アッセイ容積でインキュベートする。BW A844U−Euストック溶液をDMSO中で調製する(アッセイ中のDMSOの最終濃度は、≦0.01%である)。BW A844U−Euの各濃度について、全結合および非特異的結合を決定する。全結合は競合リガンドの非存在下で定義される。非特異的結合はN
6−R−フェニルイソプロピルアデノシン(R−PIA、シグマ・アルドリッチ社)(100μM)の存在下で決定される。R−PIAストック溶液は、エンドトキシンを含まない水で調製する。アッセイ緩衝液は、50mM Tris HCl(pH7.4)、10mM MgCl
2、およびアデノシンデアミナーゼ(0.2ユニット/mL)からなる。各アッセイポイントは3回評価する。全アッセイ成分をAcrowell(商標)96ウェルフィルタープレート(ポール・ライフ・サイエンス社、アナーバー、ミシガン州)に添加し、プレートを穏やかに攪拌し、成分を混合する。アッセイは無菌技術、無菌試薬、および無菌消耗品を用いて行われる。膜を60分間25℃でインキュベートし、次いで真空マニホールド(ポール・ライフ・サイエンス社)を用いるAcrowell(商標)フィルタープレートのBioTraceポリビニリデンフルオライドフィルターを通す迅速濾過によって、アッセイを終結させる。各ウェルを300μLの氷冷洗浄緩衝液(Tris−HCl[50mM、pH7.4]およびMgCl
2[10mM])で迅速に4回洗浄する。各ウェルの蛍光は、TRFが可能なマイクロプレートリーダー(Infinite F−200 PRO、テカン社、グレーディヒ、オーストリア)で、320nmの励起および620nmの発光で測定する。アッセイ用に希釈した膜サンプルの一定分量を、基準としてBSAを用いるBCAアッセイ(サーモフィッシャーサイエンティフィック社)を用いて全タンパク質を定量化するために用いる。BW A844U−Euの各濃度について、データは特異的結合(全結合と非特異的結合の間の差異)として表し、次いでfmol/mgタンパク質に変換する。データをBWA844U−Euの濃度に対する特異的結合(fmol/mgタンパク質)としてプロットし、次いで、ワンサイトモデル(one-site model)を用いる非線形回帰(曲線適合)によって分析し、K
DおよびB
maxを決定する(GraphPad Prism、バージョン5.01)。少なくとも3つの独立した実験からの最終データは、平均値±SEMとして表す。
【0059】
実施例5.
リポ多糖(LPS)/エンドトキシンについてのA1アデノシン受容体TRF競合結合アッセイ
競合結合アッセイのために、組換えラットA1アデノシン受容体(5〜20μgタンパク質/ウェル)で安定にトランスフェクトされたCHO細胞から調製された膜を、BW A844U−Euと共に、上記の飽和結合研究によって決定されたK
Dでインキュベートする。全結合は競合リガンドの非存在下で定義される。非特異的結合はN
6−R−フェニルイソプロピルアデノシン(R−PIA)(100μM)の存在下で決定される。R−PIAストック溶液はエンドトキシンを含まない水で調製される。アッセイ緩衝液は、50mM Tris HCl(pH7.4)、10mM MgCl
2、およびアデノシンデアミナーゼ(0.2ユニット/mL)からなる。試験リガンドはLPS/エンドトキシン(USP社、ロックビル、メリーランド州)(0.01−750ng/mL)[またはポジティブコントロールとしてのCPA)(0.01nM−1μM)]である。LPSストック溶液は、10,000エンドトキシンユニット(1000ngに相当)を、333μLのエンドトキシンを含まない水に溶解することによって調製される。CPAストック溶液は、DMSO中で調製される(アッセイ中のDMSOの最終濃度は、≦0.01%である)。最終アッセイ容積は200μLである。各アッセイポイントを3回評価する。全アッセイ成分をAcrowell(商標)96ウェルフィルタープレート(ポール・ライフ・サイエンス社)に添加し、次いでプレートを穏やかに攪拌し、成分を混合する。アッセイは無菌技術、無菌試薬、および無菌消耗品を用いて行われる。アッセイ成分を60分間25℃でインキュベートし、次いで真空マニホールド(ポール・ライフ・サイエンス社)を用いるAcrowell(商標)フィルタープレートのBioTraceポリビニリデンフルオライドフィルターを通す迅速濾過によって、アッセイを終結させる。各ウェルを300μLの氷冷洗浄緩衝液(Tris−HCl[50mM、pH7.4]およびMgCl
2[10mM])で迅速に2〜4回洗浄する。各ウェルの蛍光を、TRFが可能なマイクロプレートリーダー(Infinite F−200 PRO、テカン社、グレーディヒ、オーストリア)で、320nmの励起および620nmの発光で測定する。各濃度の試験リガンドについて、パーセント特異的結合を、[(結合−非特異的結合)/(全結合−非特異的結合)]
*100として計算する。データは競合リガンドの濃度[logモル濃度(CPA)およびlog g/mL(LPS)]に対するパーセント特異的結合としてプロットし、次いで競合的結合モデルを用いた非線形回帰(曲線適合)によって分析し、Ki(GraphPad Prism、バージョン5.01)を決定する。最低でも3つの独立したアッセイからの最終データは、平均値±SEMとして表す。
【0060】
実施例6.
フルオロフォア、U−Lightでタグ付けした組換えラットA1アデノシン受容体アクセプターについてのポリクローナル抗体の、[3H]DPCPXの結合に対する効果を測定するためのA1アデノシン受容体飽和結合研究
組換えラットA1アデノシン受容体(5〜20μgタンパク質/ウェル)で安定にトランスフェクトされたCHO細胞から調製された膜を、ウェル毎に濃度を増加させた[3H]−DPCPX(パーキンエルマー社、ケンブリッジ、マサチューセッツ州)(0.01nM〜10nM)と共に、アクセプターフルオロフォア、ULight(パーキンエルマー社)でタグ付けした組換えラットA1アデノシン受容体についてのポリクローナル抗体(1:10〜1:10,000)の存在下または非存在下でインキュベートする。各濃度の[3H]−DPCPXについて、抗体有りおよび無しで、全結合および非特異的結合を決定する。全結合は競合リガンドの非存在下で定義される。非特異的結合はDPCPX(シグマ・アルドリッチ社、セントルイス、ミズーリ州)(10μM)の存在下で決定される。DPCPXストック溶液はDMSO中で調製される(アッセイ中のDMSOの最終濃度は、≦0.01%である)。アッセイ緩衝液は、50mM Tris HCl(pH7.4)、10mM MgCl
2、およびアデノシンデアミナーゼ(シグマ・アルドリッチ社)(0.2ユニット/mL)からなる。全アッセイ容積は200μLである。各アッセイポイントは3回評価する。全アッセイ成分をポリプロピレン製の、ディープウェルプレート(サーモフィッシャーサイエンティフィック社、ウォルサム、マサチューセッツ州)に添加し、次いでプレートを穏やかに攪拌し、成分を混合する。アッセイは無菌技術、無菌試薬、および無菌消耗品を用いて行われる。膜を60分間25℃でインキュベートし、次いで、自動真空マニホールド(Mach III、トムテック社、ハムデン、コネチカット州)を用いてGF/B濾過マット(パーキンエルマー社)を通す迅速濾過によって、アッセイを終結させる。各ウェルを300μLの氷冷洗浄緩衝液(Tris−HCl[50mM、pH7.4]およびMgCl
2[10mM])で迅速に4回洗浄する。濾過マットを乾燥し、固体シンチラント(scintillant)(パーキンエルマー社)にはめ込み、シンチレーションカウンター(1450Microbeta、パーキンエルマー社)を用いて3時間計数する。アッセイ用に希釈した膜サンプルの一定分量を、基準としてBSAを用いるBCAアッセイ(サーモフィッシャーサイエンティフィック社)を用いて全タンパク質を定量化するために用いる。データは特異的CPM結合(全CPM結合と非特異的CPM結合の間の差異)として表し、[3H]−DPCPXの濃度に対する特異的結合(fmol/mgタンパク質)としてプロットし、次いでワンサイトモデル(one-site model)を用いる非線形回帰(曲線適合)によって分析し、K
DおよびB
max(GraphPad Prism、バージョン5.01、ラ・ホーヤ、カリフォルニア州)を決定する。最低でも3つの独立した実験からの最終データ(K
DおよびB
max)は、平均値±SEMとして表す。アクセプターフルオロフォア、ULightでタグ付けした組換えラットA1アデノシン受容体についてのポリクローナル抗体の、A1アデノシン受容体リガンド認識部位に対する効果を評価するために、独立データ(unpaired data)についてのスチューデントt−検定を用い、[3H]−DPCPXのK
DおよびB
maxを抗体の非存在下および存在下で比較する。P値<0.05であれば、有意に異なると考えられる。
【0061】
実施例7.
リポ多糖(LPS)/エンドトキシンについての標準曲線を作成し、試験サンプル中のLPSのレベルを測定するための、A1アデノシン受容体均一時間分解蛍光(HTRF)競合アッセイ
標準LPS/エンドトキシン標準曲線を作成するために、組換えラットA1アデノシン受容体(5〜20μgタンパク質/ウェル)を発現しているCHO細胞膜を、アクセプターフルオロフォア、ULight(パーキンエルマー社)でタグ付けした組換えラットA1アデノシン受容体についてのポリクローナル抗体(1:10〜1:10,000)およびBW A844U−Eu(0.5〜20nM)(上記の飽和結合研究によって決定されたおおよそのK
D)の存在下で、Greiner white96ウェルプレート(グライナー・バイオワン・ノースアメリカ社、モンロー、ノースカロライナ州)内でインキュベートする。全結合は試験リガンドの非存在下で定義され、非特異的結合はR−PIA(100μM)の添加によって定義される。活性化リガンド、LPS/エンドトキシン(USP社、ロックビル、メリーランド州)は、0.01〜750ng/mLの範囲の8つの濃度で評価される。LPS/エンドトキシンストック溶液は、10,000エンドトキシンユニット(1000ngに相当)を333μLのエンドトキシンを含まない水に溶解することによって調製される。付加的アッセイ成分は、アッセイ緩衝液(Tris−HCl[50mM、pH7.4]、MgCl
2[10mM]、およびアデノシンデアミナーゼ(0.2ユニット/mL)を含む。全アッセイ容積は200μLである。各アッセイポイントは3回評価する。全アッセイ成分をプレートに添加し、次いでプレートを穏やかに攪拌し、成分を混合する。アッセイは無菌技術、無菌試薬、および無菌消耗品を用いて行われる。膜を60分間25℃でインキュベートする。インキュベーション後、HTRFが可能なマイクロプレートリーダー(Infinite F−200 PRO、テカン社、グレーディヒ、オーストリア)で、320nmの励起ならびに665および620nmでの発光で、蛍光を測定する。全測定(total)、非特異的測定(nonspecific)、およびLPSについてのデータは、665と620での測定の比(665/620)として表す。次いで、基礎活性を、全比測定と非特異的比測定の間の差異として計算する。LPSについてのパーセント(%)基礎活性は、以下のように計算する:[(試験条件−非特異的)/(基礎活性)]
*100。LPSについての濃度反応曲線は、LPS(g/mL)のlog濃度に対する%基礎活性の関数としてプロットする。この曲線を、勾配変化のある法面(variable slope)を有するS字型の用量反応曲線を用いる非線形回帰(GraphPad Prism、バージョン5.04、グラフパッド・ソフトウェア社、ラ・ホーヤ、カリフォルニア州)によって分析し、EC50を決定する。各標準曲線は、最低でも3つの独立した実験を表し、最終データは平均値±SEMとして表す。
【0062】
試験サンプル中のLPS/エンドトキシンレベルを測定するために、組換えラットA1アデノシン受容体(5〜20μgタンパク質/ウェル)を発現しているCHO細胞膜を、アクセプターフルオロフォア、ULight(パーキンエルマー社)でタグ付けしたラットA1アデノシン受容体についてのポリクローナル抗体(1:10〜1:10,000)およびBW A844U−Eu(0.5〜20nM)(上記の飽和結合研究によって決定されたおおよそのK
D)ならびに試験サンプルまたはLPS(10pg/mL 1ng/mL、10ng/mL、および100ng/mL)を含むポジティブコントロールの存在下で、Greiner white96ウェルプレート(グライナー・バイオワン・ノースアメリカ社、モンロー、ノースカロライナ州)内でインキュベートする。全結合は競合リガンドの非存在下で定義される。非特異的結合はN
6−R−フェニルイソプロピルアデノシン(R−PIA)(100μM)の存在下で決定される。R−PIAストック溶液はエンドトキシンを含まない水で調製される。ポジティブLPSコントロール用に、エンドトキシンストック溶液を、10,000エンドトキシンユニット(1000ngに相当)を333μLのエンドトキシンを含まない水に溶解することによって調製する。付加的アッセイ成分は、アッセイ緩衝液(Tris−HCl[50mM、pH7.4]、MgCl
2[10mM]、およびアデノシンデアミナーゼ(0.2ユニット/mL)を含む。全アッセイ容積は200μLである。各アッセイポイントは3回評価する。全アッセイ成分をプレートに添加し、次いでプレートを穏やかに攪拌し、成分を混合する。アッセイは無菌技術、無菌試薬、および無菌消耗品を用いて行われる。膜を60分間25℃でインキュベートする。インキュベーション後、HTRFが可能なマイクロプレートリーダー(Infinite F−200 PRO、テカン社、グレーディヒ、オーストリア)で、320nmの励起ならびに665および620nmでの発光で蛍光を測定する。全測定(total)、非特異的測定(nonspecific)、試験サンプル、およびポジティブLPSコントロールについてのデータは、665と620での測定の比(665/620)として表す。次いで、基礎活性を、全比測定と非特異的比測定の間の差異として計算する。試験サンプルまたはポジティブLPSコントロールについてのパーセント(%)基礎活性は、次のように計算する:[(試験条件−非特異的)/(基礎活性)]
*100。試験サンプルまたはポジティブコントロール中のLPSのレベルは、サンプルまたはポジティブコントロールについての%基礎活性の単位で表した蛍光測定を、上記のHTRF競合アッセイでLPSについての標準曲線を作成するための既知濃度のLPSを添加されたサンプルについての%基礎活性測定と比較することによって、LPSについての標準曲線から決定される。
【0063】
実施例8.
リポ多糖(LPS)/エンドトキシンについての標準曲線を作成し、試験サンプル中のLPSのレベルを測定するための、A1アデノシン受容体TRF Eu−GTP結合アッセイ
標準LPS/エンドトキシン標準曲線を作成するために、組換えラットA1アデノシン受容体を発現しているCHO細胞(1ユニット/ウェル、およそ20μgタンパク質/ウェルに相当;パーキンエルマー社、ウォルサム、マサチューセッツ州)から調製された膜を、Acrowellフィルタープレート(ポール・ライフ・サイエンス社、アナーバー、ミシガン州)内で、LPS/エンドトキシン(USP社、ロックビル、メリーランド州)(0.01〜750ng/mL)の存在下でプレインキュベートする。エンドトキシンストック溶液は、10,000エンドトキシンユニット(1000ngに相当)を333μLのエンドトキシンを含まない水に溶解することによって調製される。付加的アッセイ成分は、アッセイ緩衝液(Tris−HCl[50mM、pH7.4]、MgCl
2[10mM]、NaCl[100mM])、GDP(10μM)、サポニン(125μg/mL)、およびアデノシンデアミナーゼ(0.2ユニット/mL)を含む。全試薬および緩衝液は、エンドトキシンを含まない水を用いて調製される。60分間プレインキュベーションされる全容積は150μLである。25℃でのプレインキュベーション後、50μLのEu−GTP(パーキンエルマー社)を添加し、10nMの最終Eu−GTP濃度を200μLの全容積で達成する。各アッセイポイントは3回評価する。全結合はLPSの非存在下で定義され、非特異的結合はGTPγS(10μM)の添加によって定義される。アッセイは無菌技術、無菌試薬、および無菌消耗品を用いて行われる。25℃で30分間インキュベーションした後、真空マニホールド(ポール・ライフ・サイエンス社、アナーバー、ミシガン州)を用いる濾過によってアッセイを終結させる。フィルタープレートのBioTraceポリビニリデンフルオライドフィルターで膜を捕捉する。各ウェルを、300μLの洗浄緩衝液(Tris−HCl[50mM、pH7.4]およびMgCl
2[10mM])で2〜4回洗浄する。各ウェルの蛍光は、Infinite F−200 PRO(テカン社、グレーディヒ、オーストリア)で、320nmの励起波長、620nmの発光波長、および109のゲインセッティングで蛍光トップリード(top read)を用いて決定する。Eu−GTP基礎活性は、全Eu−GTP結合および非特異的Eu−GTP結合の間の差異として計算する。パーセント(%)基礎は、次のように計算される:[(試験条件−非特異的)/(基礎活性)]
*100。LPSについての濃度反応標準曲線を、LPS(g/mL)のlog濃度に対するEu−GTP%基礎活性の関数としてプロットする。勾配変化のある法面(variable slope)を有するS字型の用量反応曲線を用いる非線形回帰(GraphPad Prism、バージョン5、グラフパッド・ソフトウェア社、ラ・ホーヤ、カリフォルニア州)によって標準曲線を分析し、EC50を決定する。各標準曲線は最低でも3つの独立した実験を表し、最終データは平均値±SEMとして表す。
【0064】
試験サンプル中のLPS/エンドトキシンレベルを測定するために、組換えラットA1アデノシン受容体を発現しているCHO細胞(1ユニット/ウェル、およそ20μgタンパク質/ウェルに相当;パーキンエルマー社、ウォルサム、マサチューセッツ州)から調製された膜を、Acrowellフィルタープレート(ポール・ライフ・サイエンス社、アナーバー、ミシガン州)内で、試験サンプルまたはLPS/エンドトキシン(USP社、ロックビル、メリーランド州)(10pg/mL 1ng/mL、10ng/mL、および100ng/mL))を含むポジティブコントロールの存在下でプレインキュベートする。ポジティブLPSコントロール用に、エンドトキシンストック溶液を、10,000エンドトキシンユニット(1000ngに相当)を333μLのエンドトキシンを含まない水に溶解することによって調製する。付加的アッセイ成分は、アッセイ緩衝液(Tris−HCl[50mM、pH7.4]、MgCl
2[10mM]、NaCl[100mM])、GDP(10μM)、サポニン(125μg/mL)、およびアデノシンデアミナーゼ(0.2ユニット/mL)を含む。全試薬および緩衝液は、エンドトキシンを含まない水を用いて調製される。60分間プレインキュベーションする全容積は150μLである。25℃でのプレインキュベーション後、50μLのEu−GTP(パーキンエルマー社)を添加し、10nMの最終Eu−GTP濃度を200μLの全容積で達成する。各アッセイポイントは3回評価する。全結合はLPSの非存在下で定義され、非特異的結合はGTPγS(10μM)の添加によって定義される。アッセイは無菌技術、無菌試薬、および無菌消耗品を用いて行われる。25℃で30分間インキュベーションした後、真空マニホールド(ポール・ライフ・サイエンス社、アナーバー、ミシガン州)を用いる濾過によってアッセイを終結させる。フィルタープレートのBioTraceポリビニリデンフルオライドフィルターで膜を捕捉する。各ウェルを、300μLの洗浄緩衝液(Tris−HCl[50mM、pH7.4]およびMgCl
2[10mM])で2〜4回洗浄する。各ウェルの蛍光は、320nmの励起波長、620nmの発光波長、および109のゲインセッティングで蛍光トップリード(top read)を用いるInfinite F−200 PRO(テカン社、グレーディヒ、オーストリア)で決定する。Eu−GTP基礎活性は、全Eu−GTP結合と非特異的Eu−GTP結合の間の差異として計算される。パーセント(%)基礎活性は、次のように計算される:[(試験条件−非特異的)/(基礎活性)]
*100。試験サンプルまたはポジティブコントロール中のLPSのレベルは、サンプルまたはポジティブコントロールについての%基礎活性の単位で表している蛍光測定を、上記のTRF Eu−GTP結合アッセイでLPSについての標準曲線を作成するための既知濃度のLPSを添加されたサンプルについての%基礎活性測定と比較することによって、LPSについての標準曲線から決定される。
【0065】
図1は、LPS(g/mL)のlog濃度に対する%基礎活性の関数としてプロットした、TRF Eu−GTP結合アッセイに由来するLPSについての濃度反応標準曲線を示す。TRF Eu−GTP結合アッセイについての詳細は、実施例8に記載されている。この標準曲線を、勾配変化のある法面(variable slope)を有するS字型の用量反応曲線を用いる非線形回帰(GraphPad Prism、バージョン5、グラフパッド・ソフトウェア社、ラ・ホーヤ、カリフォルニア州)によって分析し、EC50を決定する。標準曲線は、LPSの濃度(10pg/mL〜100ng/mL)についての8〜10個の独立したアッセイの平均値を表している。このアッセイの感度は10pg/mLである。
【0066】
実施例9.
リポ多糖(LPS)/エンドトキシンについての標準曲線を作成し、試験サンプル中のLPSのレベルを測定するための、A1アデノシン受容体HTRF GTP結合アッセイ
標準LPS/エンドトキシン標準曲線を作成するために、組換えラットA1アデノシン受容体を発現しているCHO細胞膜(インビトロジェン社)(5〜20μgタンパク質/ウェル)を、LPS/エンドトキシン(USP社、ロックビル、メリーランド州)(0.01−750ng/mL)と共に、Greiner whiteマイクロタイター96ウェルプレート内でインキュベートする。LPSストック溶液は、10,000エンドトキシンユニット(1000ngに相当)を333μLのエンドトキシンを含まない水に溶解することによって調製する。全結合はLPSの非存在下で定義され、非特異的結合はGTPγS(10μM)の添加によって定義される。付加的アッセイ成分は、アッセイ緩衝液(Tris−HCl[50mM、pH7.4]、MgCl
2[10mM]、NaCl[100mM])、GDP(10μM)、サポニン(125μg/mL)、およびアデノシンデアミナーゼ(0.2ユニット/mL)を含む。30〜60分間25℃でインキュベーション後、ULight(パーキンエルマー社)でタグ付けした組換えラットA1アデノシン受容体についてのポリクローナル抗体(1:10〜1:10,000)およびEu−GTP(パーキンエルマー社)(5〜20nM)をアッセイに添加する。全アッセイ容積は200μlである。各アッセイポイントは3回評価する。アッセイは無菌技術、無菌試薬、および無菌消耗品を用いて行われる。さらに30〜60分間インキュベーションした後、蛍光を、テカン社製Infinite F−200 PRO(テカン社、グレーディヒ、オーストリア)で、320nmの励起ならびに665および620nmでの発光で測定する。全測定(total)、非特異的測定(nonspecific)、およびLPSについてのデータは、665と620での測定の比(665/620)として表す。次いで、Eu−GTP基礎活性を、全比測定と非特異的比測定の間の差異として計算する。LPSについてのパーセント(%)基礎活性は、次のように計算する:[(試験条件−非特異的)/(基礎活性)]
*100。LPSについての濃度反応曲線は、LPS(g/mL)のlog濃度に対する%基礎活性の関数としてプロットする。この曲線を、勾配変化のある法面(variable slope)を有するS字型の用量反応曲線を用いる非線形回帰(GraphPad Prism、バージョン5.04、グラフパッド・ソフトウェア社、ラ・ホーヤ、カリフォルニア州)によって分析し、EC50を決定する。各標準曲線は最低でも3つの独立した実験を表し、最終データは平均値±SEMとして表す。
【0067】
試験サンプル中のLPS/エンドトキシンレベルを測定するために、組換えラットA1アデノシン受容体を発現しているCHO細胞膜(インビトロジェン社)(5〜20μgタンパク質/ウェル)を、試験サンプルまたはLPS/エンドトキシン(USP社、ロックビル、メリーランド州)(10pg/mL 1ng/mL、10ng/mL、および100ng/mL))を含むポジティブコントロールと共に、Greiner whiteマイクロタイター96ウェルプレート内でインキュベートする。ポジティブLPSコントロール用に、エンドトキシンストック溶液を、10,000エンドトキシンユニット(1000ngに相当)を333μLのエンドトキシンを含まない水に溶解することによって調製する。全結合はLPSの非存在下で定義され、非特異的結合はGTPγS(10μM)の添加によって定義される。付加的アッセイ成分は、アッセイ緩衝液(Tris−HCl[50mM、pH7.4]、MgCl
2[10mM]、NaCl[100mM])、GDP(10μM)、サポニン(125μg/mL)、およびアデノシンデアミナーゼ(0.2ユニット/mL)を含む。30〜60分間25℃でインキュベーションした後、ULight(パーキンエルマー社)でタグ付けした組換えラットA1アデノシン受容体についてのポリクローナル抗体(1:10〜1:10,000)およびEu−GTP(パーキンエルマー社)(5〜20nM)をアッセイに添加する。全アッセイ容積は200μlである。各アッセイポイントは3回評価する。アッセイは無菌技術、無菌試薬、および無菌消耗品を用いて行われる。さらに30〜60分間インキュベーションした後、蛍光を、テカン社製Infinite F−200 PRO(テカン社、グレーディヒ、オーストリア)で、320nmの励起ならびに665および620nmでの発光で測定する。全測定(total)、非特異的測定(nonspecific)、試験サンプル、およびポジティブLPSコントロールについてのデータは、665と620での測定の比(665/620)として表す。次いで、Eu−GTP基礎活性を、全比測定と非特異的比測定の間の差異として計算する。試験サンプルまたはポジティブLPSコントロールについてのパーセント(%)基礎活性は、次のように計算する:[(試験条件−非特異的)/(基礎活性)]
*100。試験サンプルまたはポジティブコントロール中のLPSのレベルは、サンプルまたはポジティブコントロールについての%基礎活性の単位で表した蛍光測定を、上記のHTRF GTP結合アッセイでLPSについての標準曲線を作成するための既知濃度のLPSを添加されたサンプルについての%基礎活性測定と比較することによって、LPSについての標準曲線から決定される。
【0068】
実施例10.
腸管穿孔モデル(CLP)誘導性敗血症を患うラットの血中LPSを測定するための、エンドトキシン・アッセイ・アクティビティ(EAA(商標))アッセイの感度および特異性と比較したA1アデノシン受容体HTRF GTP結合アッセイについての感度および特異性
CLP誘導性敗血症のラットモデル:動物の外科手術および毎日のモニタリング
全ての外科手術および動物管理はNIHガイドラインに従い、動物管理委員会によって認可されている。雄性で無菌のスプラーグドーリーラット(275〜325g、ハーラン社、インディアナポリス、インディアナ州)を、実験前に食物および水に自由にアクセスできる陽圧隔離キャレル(carrels)内で飼育し、その後BSL−2バイオハザード実験室内で飼育する。実験を通して一般的な麻酔(3%イソフルラン、97%O
2)下におき、無菌技術を用い、腹側の頸部中央部(midventral neck)に2cmの切開を施し、左頸動脈および右頸静脈を露出させ、カテーテル処置をする(PE−50;クレイ・アダムス、パーシッパニー、ニュージャージー州)。ベースラインの生命徴候(直腸温度、脈動および平均動脈圧、頸動脈の脈拍数、呼吸頻度、立毛の程度、存在(presence)もしくは眼窩周囲出血または鼻汁)を決定し、血液学、血液ガス、血漿サンプル、および培養のために初期動脈血サンプルを得る(1.0mL)。採取された血液を3x容積の無菌0.9%NaCl(生理食塩水、NS)と交換する。外科的切開を閉じ、麻酔を中止し、意識が戻るまで(典型的には3〜5分)動物をモニターし、次いでそのケージに戻す。カテーテルをステンレス鋼バネ内で遮蔽し、ケージの蓋に固定したスイベル(インステック社)に乗せ、自由に動き、食物および水にアクセスできるようにする。翌朝(18〜24時間後)、動物に再度麻酔をかけ、腹側中央部(midventral abdominal)に無菌で4cmの切開を施し、腸を露出させる。3−0絹糸を有する回盲弁の下に腸を穏やかに格納し、次いでその腸間膜表面および腸間膜反対側表面の両方にA19−ゲージ針で、その「徹底的な(through and through)」穿通によって盲腸内に2つの穿孔を空ける。穿孔処理した盲腸を、少なくとも50μLの糞便が穿通された表面のそれぞれに押し出されるまで穏やかに圧迫し、次いで腸を穏やかに腹部に再挿入し、切開を閉じる。液体サポートのために、1回の術後NS急速投与を提供する(50mL/kg皮下注射)。血行動態のための動物のモニタリングは、CLP後、少なくとも0、3、6、24、および32時間で記録される。CLPを乗り切った全動物をイソフルラン過量投与によって人道的に屠殺し、気胸を観察し、32時間での最終出血の直後に検視する。
【0069】
LPS測定用の血漿サンプル
頸動脈の動脈血サンプルをCLP直前(t=0時間)、ならびにCLP後t=6時間、24時間、および32時間、または死亡が観察された時(TOD)(このTODがCLP後32時間よりも早い場合)に得る。頸動脈の動脈血サンプルは、正常なコントロール(CLP無し)で同一時点にて得る。これらの動脈サンプルは、正常なコントロール(CLP無し)(n=25)およびCLPを有する動物(n=25)でのLPS測定のために用いられる。計画案についてのサンプルサイズ評価へのアプローチは、良性の診断特性を示す0.75のROC曲線下面積(AUC)を有する新たな試験(HTRF LPSアッセイ)に基づいた。陽性群由来の25および陰性群由来の25のサンプルサイズは、0.05の有意水準で両側z−検定を用いた0.5のAUC(例えば、偶然のみの基準)と比較すると、92%検出力(power)を達成する。陽性および陰性群応答に由来する測定の標準偏差は等しいと想定される。AUCが0.8まで増加すると、検出力(Power)はより高くなる(98%)。
【0070】
サンプリングする前に、頸動脈の動脈カテーテルポートをベタジンで調製する。上で示した各時点で、1.0mLの動脈血を採取し、EAAアッセイについての製造者の使用説明書によりバイアルに添加し、全血中のLPSを測定する。全血サンプルを、製造者の使用説明書に従ってEAAで試験する。同一時点での0.4mLの第2の動脈血(arterial bleed)を、K
3EDTAを含有する1mLのシリンジ内に収集し、すぐに氷上または冷蔵庫内に置く(4℃で1時間以下)。この血液を3000rpmで15分間、4℃で遠心分離し、少なくとも0.2mLの血漿を得る。血漿を無菌的に無菌ピペットで無菌クライオバイアルに移し、HTRF LPSアッセイで血漿中のLPSを測定する。HTRF LPSアッセイのために、過塩素酸法を用いて血漿からLPSを抽出する(Obayashi, J Lab Clin Med 104:321-330, 1984)。各動脈サンプリング後、採取された血液の3x容積を頸静脈カテーテルで無菌NSと交換する。
【0071】
HTRF LPSアッセイ対EAA LPSアッセイについての診断感度および特異性
LPS測定は、各アッセイについて、すなわちHTRFまたはEAAアッセイについて作成されたLPSについての標準曲線から決定される。真陰性、真陽性、偽陰性、および偽陽性測定は、動物についてCLP有りおよび無しで決定される。診断感度、および診断特異性は、HTRFおよびEAAアッセイについて計算され、独立データ(unpaired data)についてのスチューデントt検定を使用して分析しされる。
統計的有意性:データは独立データ(unpaired data)についてのスチューデントt検定で分析される;有意水準はP<0.05で設定される。
【0072】
本発明が属する分野の当業者であれば、本発明の原理を利用してその精神または特徴から逸脱することなく、特に前述の教示を考慮して、他の実施態様をもたらす修正をなしうるであろう。したがって、記載された実施態様は全ての点において説明のためにのみ提供されており、限定する意図はないと考えられるべきであり、それゆえ本発明の範囲は、前述の記載または図面よりも、むしろ添付の特許請求の範囲によって示される。結果的に、本発明は特定の実施態様を参照して記載されている一方、当業者に明らかな構造、配列、および材料などの修正もまた出願人が特許請求の範囲に記載している本発明の範囲内に含まれる。