(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
扉に取り付けられる錠ケースと、前記錠ケースに装着されるシリンダー錠と、前記錠ケース内に配置されて前記シリンダー錠に作動連結されるデッドボルトとを備え、前記シリンダー錠をキーにより施錠方向に操作することにより、前記シリンダー錠に連動して前記デッドボルトが前記錠ケースの錠面から外側に突出して扉枠側の受け部に係合され、前記シリンダー錠をキーにより解錠方向に操作することにより、前記デッドボルトが前記錠ケースの錠面から内側に引き込まれて、扉枠側の受け部から離脱される形式のデッドボルト錠において、
前記シリンダー錠に設けられ、前記キーの操作により、前記錠ケース内で前記シリンダー錠の軸芯回りの所定の角度範囲に設定された所定の回動始端位置と所定の回動終端位置との間で回動可能なレバーと、
前記デッドボルトの先端側に前記デッドボルトの一方又は両方の側面を開口して形成されたロック爪収容部に配設され、前記デッドボルトの可動方向に対して略直角方向に向けて出没可能なロック爪と、
前記デッドボルトに設けられ、前記デッドボルトが前記錠ケースの錠面から内側の所定のデッドボルト引き込み位置に引き込まれた状態で、前記シリンダー錠の施錠操作により前記レバーの前記回動始端位置から前記回動終端位置に向かう途中の所定の回動位置で前記レバーに係合し、前記レバーにより前記回動終端位置に達する前の所定の位置まで押圧されて、前記デッドボルトを前記錠ケースの錠面から外側の所定のデッドボルト突出位置まで突出させる押し出し係合部、及び前記デッドボルトが前記デッドボルト突出位置に突出された状態で、前記シリンダー錠の解錠操作により前記レバーの前記回動終端位置から前記回動始端位置に向かう途中の所定の回動位置で前記レバーに係合し、前記レバーにより前記回動終端位置に達するまで押圧されて、前記デッドボルトを前記デッドボルト引き込み位置まで引き込む引き入れ係合部と、
前記錠ケース内に、前記デッドボルトと並列に配置されて、前記錠ケースの錠面から前記デッドボルトに従動して突出又は引き込み可能にかつ前記デッドボルト突出位置に突出された状態のデッドボルトに対してさらに前記デッドボルトの突出方向に又はその反対方向に所定の距離だけスライド可能に組み込まれ、前記デッドボルトに対向する面にラックを有するラックプレートと、前記ラックプレートに設けられ、前記ラックプレートが前記デッドボルトとともに前記錠ケース内に引き込まれた状態で、前記シリンダー錠の施錠操作により前記レバーの前記回動始端位置から前記回動終端位置に向かう途中の所定の回動位置で前記デッドボルトの押し出し係合部とともに前記レバーに係合し、前記レバーにより前記回動終端位置まで押圧されて、前記ラックプレートを前記デッドボルトに従動させて前記錠ケースの錠面から外側の所定の位置まで突出させ、さらに、前記デッドボルト突出位置まで突出された状態のデッドボルトに対して前記ラックプレートのみをさらに前記デッドボルトの突出方向に所定の距離だけ送り出す送り出し係合部、及び前記ラックプレートが前記デッドボルト突出位置に突出されたデッドボルトに対して前記所定の距離だけ送り出された状態で、前記シリンダー錠の解錠操作により前記レバーの前記回動終端位置から前記回動始端位置に向かう途中の所定の回動位置で前記レバーに係合し、前記ラックプレートのみを前記所定の距離だけ送り戻し、前記ラックプレートの前記所定の距離の送り戻しにより前記デッドボルトの引き入れ係合部に係合されて、引き続き、前記ラックプレートを前記回動終端位置まで押圧し、前記ラックプレートを前記デッドボルトに従動させて前記錠ケース内に送り入れる従動係合部と、前記デッドボルトの先端側の内部に前記ロック爪に近接して回転可能に軸支され、前記ラックプレートのラックに噛合されるピニオンギヤと、前記ロック爪の一部に設けられ、前記ピニオンギヤに噛合されるラックとを有し、前記ロック爪と前記シリンダー錠とを作動連結し、前記シリンダー錠に連動して前記ロック爪を可動する動力伝達機構と、
を備え、
前記シリンダー錠の施錠操作により、前記デッドボルトを前記受け部に係合させ、前記受け部に係合された前記デッドボルトから前記ロック爪を突出し、前記デッドボルトを鉤形にして、前記受け部に係合させ、
前記シリンダー錠の解錠操作により、前記ロック爪を前記デッドボルトに没入して、前記デッドボルトを前記受け部から離脱させる、
ことを特徴とするデッドボルト錠。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、この種のデッドボルト錠は、板金扉に取り付けて使用する場合、特に板金が薄いと、板金扉は比較的小さな力を加えるだけでも簡単に変形するため、板金扉を破壊的に強く引けば、板金扉は変形し、扉側のデッドボルトと扉枠側の受け部が完全に係合されている状態でも、板金扉の変形とともに、デッドボルトが受け部から外れて、扉が開いてしまう、という問題がある。
【0005】
本発明は、このような従来の問題を解決するもので、この種のデッドボルト錠において、板金扉に取り付けて使用する場合に、板金扉を破壊的に強く引いて変形させても、デッドボルトを受け部から外れないようにして又は外れにくくして、扉が開くのを防止すること、を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明
(1)は、
扉に取り付けられる錠ケースと、前記錠ケースに装着されるシリンダー錠と、前記錠ケース内に配置されて前記シリンダー錠に作動連結されるデッドボルトとを備え、前記シリンダー錠をキーにより施錠方向に操作することにより、前記シリンダー錠に連動して前記デッドボルトが前記錠ケースの錠面から外側に突出して扉枠側の受け部に係合され、前記シリンダー錠をキーにより解錠方向に操作することにより、前記デッドボルトが前記錠ケースの錠面から内側に引き込まれて、扉枠側の受け部から離脱される形式のデッドボルト錠において、
前記シリンダー錠に設けられ、前記キーの操作により、前記錠ケース内で前記シリンダー錠の軸芯回りの所定の角度範囲に設定された所定の回動始端位置と所定の回動終端位置との間で回動可能なレバーと、
前記デッドボルト
の先端側に
前記デッドボルトの一方又は両方の側面を開口して形成されたロック爪収容部に配設され、前記デッドボルトの可動方向に対して略直角方向に向けて出没可能
なロック爪と、
前記デッドボルトに設けられ、前記デッドボルトが前記錠ケースの錠面から内側の所定のデッドボルト引き込み位置に引き込まれた状態で、前記シリンダー錠の施錠操作により前記レバーの前記回動始端位置から前記回動終端位置に向かう途中の所定の回動位置で前記レバーに係合し、前記レバーにより前記回動終端位置に達する前の所定の位置まで押圧されて、前記デッドボルトを前記錠ケースの錠面から外側の所定のデッドボルト突出位置まで突出させる押し出し係合部、及び前記デッドボルトが前記デッドボルト突出位置に突出された状態で、前記シリンダー錠の解錠操作により前記レバーの前記回動終端位置から前記回動始端位置に向かう途中の所定の回動位置で前記レバーに係合し、前記レバーにより前記回動終端位置に達するまで押圧されて、前記デッドボルトを前記デッドボルト引き込み位置まで引き込む引き入れ係合部と、
前記錠ケース内に、前記デッドボルトと並列に配置されて、前記錠ケースの錠面から前記デッドボルトに従動して突出又は引き込み可能にかつ前記デッドボルト突出位置に突出された状態のデッドボルトに対してさらに前記デッドボルトの突出方向に又はその反対方向に所定の距離だけスライド可能に組み込まれ、前記デッドボルトに対向する面にラックを有するラックプレートと、前記ラックプレートに設けられ、前記ラックプレートが前記デッドボルトとともに前記錠ケース内に引き込まれた状態で、前記シリンダー錠の施錠操作により前記レバーの前記回動始端位置から前記回動終端位置に向かう途中の所定の回動位置で前記デッドボルトの押し出し係合部とともに前記レバーに係合し、前記レバーにより前記回動終端位置まで押圧されて、前記ラックプレートを前記デッドボルトに従動させて前記錠ケースの錠面から外側の所定の位置まで突出させ、さらに、前記デッドボルト突出位置まで突出された状態のデッドボルトに対して前記ラックプレートのみをさらに前記デッドボルトの突出方向に所定の距離だけ送り出す送り出し係合部、及び前記ラックプレートが前記デッドボルト突出位置に突出されたデッドボルトに対して前記所定の距離だけ送り出された状態で、前記シリンダー錠の解錠操作により前記レバーの前記回動終端位置から前記回動始端位置に向かう途中の所定の回動位置で前記レバーに係合し、前記ラックプレートのみを前記所定の距離だけ送り戻し、前記ラックプレートの前記所定の距離の送り戻しにより前記デッドボルトの引き入れ係合部に係合されて、引き続き、前記ラックプレートを前記回動終端位置まで押圧し、前記ラックプレートを前記デッドボルトに従動させて前記錠ケース内に送り入れる従動係合部と、前記デッドボルトの先端側の内部に前記ロック爪に近接して回転可能に軸支され、前記ラックプレートのラックに噛合されるピニオンギヤと、前記ロック爪の一部に設けられ、前記ピニオンギヤに噛合されるラックとを有し、前記ロック爪と前記シリンダー錠と
を作動連結
し、前記シリンダー錠に連動して前記ロック爪を可動する動力伝達機構と
、
を備え、
前記シリンダー錠の施錠操作により、前記デッドボルトを前記受け部に係合させ、前記受け部に係合された前記デッドボルトから前記ロック爪を突出し、前記デッドボルトを鉤形にして、前記受け部に係合させ、
前記シリンダー錠の解錠操作により、前記ロック爪を前記デッドボルトに没入して、前記デッドボルトを前記受け部から離脱させる、
ことを要旨とする。
【0007】
上記目的を達成するために、本発明(2)は、
扉に取り付けられる錠ケースと、前記錠ケースに装着されるシリンダー錠と、前記錠ケース内に配置されて前記シリンダー錠に作動連結されるデッドボルトとを備え、前記シリンダー錠をキーにより施錠方向に操作することにより、前記シリンダー錠に連動して前記デッドボルトが前記錠ケースの錠面から外側に突出して扉枠側の受け部に係合され、前記シリンダー錠をキーにより解錠方向に操作することにより、前記デッドボルトが前記錠ケースの錠面から内側に引き込まれて、扉枠側の受け部から離脱される形式のデッドボルト錠において、
前記シリンダー錠
に設けられ、
前記キーの操作により、
前記錠ケース内で前記シリンダー錠の軸芯回りの所定の角度範囲に設定された所定の回動始端位置と所定の回動終端位置との間で回動可能なレバー
と、
前記デッドボルトの先端側に前記デッドボルトの一方又は両方の側面を開口して形成されたロック爪収容部に配設され、前記デッドボルトの可動方向に対して略直角方向に向けて出没可能なロック爪と、
前記デッドボルト
に設けられ、前記デッドボルトが前記錠ケースの錠面から内側の所定のデッドボルト引き込み位置に引き込まれた状態で、前記シリンダー錠の施錠操作により前記レバーの前記回動始端位置から前記回動終端位置に向かう途中の所定の回動位置で前記レバーに係合し、前記レバーにより前記回動終端位
置まで押圧されて、前記デッドボルトを前記錠ケースの錠面から外側の所定のデッドボルト突出位置まで突出させる押し出し係合部、及び前記デッドボルトが前記デッドボルト突出位置に突出された状態で、前記シリンダー錠の解錠操作により前記レバーの前記回動終端位置から前記回動始端位置に向かう途中の所定の回動位置で前記レバーに係合し、前記レバーにより前記回動終端位置に達するまで押圧されて、前記デッドボルトを前記デッドボルト引き込み位置まで引き込む引き入れ係合部
と、
前記錠ケース内に、前記デッドボルトと並列に配置されて、前記錠ケースの錠面から前記デッドボルトに従動して突出又は引き込み可能にかつ前記デッドボルト突出位置に突出された状態の
前記デッドボルトに対し
て前記デッドボルトの突出方向に又はその反対方向に所定の距離だけスライド可能に組み込まれ、前記デッドボルトに対向する面にラックを有するラックプレートと、前記ラックプレートに設けられ、
前記デッドボルトの引き入れ係合部と前記シリンダー錠のレバーとの間に配置されて、前記引き入れ係合部又は前記レバーとの係合により、前記ラックプレートを前記デッドボルトに従動させる従動係合部、及び前記デッドボルトの引き入れ係合部と前記ラックプレートの従動係合部との間に介装され、前記ラックプレートの従動係合部を前記レバー側に向けて押圧付勢し、前記デッドボルト突出位置に突出された状態の前記デッドボルトに対して前記ラックプレートのみを前記デッドボルトの突出方向に所定の距離だけスライドさせるばね部材と、前記デッドボルトの先端側の内部に前記ロック
爪に近接して回転可能に軸支され、前記ラックプレートのラックに噛合されるピニオンギヤと、前記ロック爪の一部に設けられ、前記ピニオンギヤに噛合されるラックとを有
し、前記ロック爪と前記シリンダー錠とを作動連結し、前記シリンダー錠に連動して前記ロック爪を可動する動力伝達機構と、
を備え、
前記シリンダー錠の施錠操作により、前記デッドボルトを前記受け部に係合させ、前記受け部に係合された前記デッドボルトから前記ロック爪を突出し、前記デッドボルトを鉤形にして、前記受け部に係合させ、
前記シリンダー錠の解錠操作により、前記ロック爪を前記デッドボルトに没入して、前記デッドボルトを前記受け部から離脱させる、
ことを要旨とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明のデッドボルト錠によれば、シリンダー錠の施錠操作により、デッドボルトを受け部に係合させ、この受け部に係合されたデッドボルトからロック爪を突出し、デッドボルトを鉤形にして、受け部に係合させるようにしたので、ロック爪を受け部の任意の位置で係合ピンなどの係合部材などに扉の引張方向に抗する方向に係止させることで、このデッドボルト錠を板金扉に取り付けて使用した場合に、板金扉を破壊的に強く引いて変形させても、デッドボルトを受け部から外れないようにして又は外れにくくして、扉が開くのを防止することができる。また、このデッドボルト錠は、シリンダー錠の解錠操作により、ロック爪をデッドボルトに没入して、デッドボルトを受け部から離脱させるので、デッドホルトをロック爪が受け部に干渉することなく、受け部から円滑に離脱させることができる。
【発明を実施するための形態】
【0011】
次に、この発明を実施するための形態について図を用いて説明する。
図1乃至
図8に第1の実施の形態を示している。なお、
図12、
図13にその要部を意匠的に示している。
図1及び
図2に示すように、デッドボルト錠U1は、扉に取り付けられる錠ケース1と、錠ケース1に装着されるシリンダー錠2と、錠ケース1内に配置されてシリンダー錠2に作動連結されるデッドボルト3Aとを備え、シリンダー錠2をキーにより施錠方向に操作することにより、シリンダー錠2に連動してデッドボルト3Aが錠ケース1の錠面101から外側に突出して扉枠側の受け部に係合され、シリンダー錠をキーにより解錠方向に操作することにより、デッドボルト3Aが錠ケース1の錠面101から内側に引き込まれて、扉枠側の受け部から離脱される形式を取る。
そして、このデッドボルト錠U1では、特に、デッドボルト3Aに、このデッドボルト3Aの可動方向に対して略直角方向に向けて出没可能に配設されるロック爪4と、ロック爪4とシリンダー錠2との間に作動連結され、シリンダー錠2に連動してロック爪4を可動する動力伝達機構5Aとを備え、シリンダー錠2の施錠操作により、デッドボルト3を受け部に係合させ、この受け部に係合されたデッドボルト3からロック爪4を突出し、デッドボルト3Aを鉤形にして、受け部に係合させ、また、シリンダー錠2の解錠操作により、ロック爪4をデッドボルト3Aに没入して、デッドボルト3Aを受け部から離脱させるようになっている。
【0012】
図1及び
図3に示すように、錠ケース1は、正面に開口を有する略ボックス形の本体ケース10と、本体ケース10の正面開口に取り付けられ、正面開口を塞ぐ蓋11とにより構成される。この場合、本体ケース10は、略矩形の箱形に形成され、背面と4側面とからなり、4側面のうちの1側面が錠面101でその中央にデッドボルト3Aの出没口100が形成される。また、この本体ケース10は背面の四隅に取付ねじのためのねじ挿通部102が形成され、その一方の対角線上の各ねじ挿通部102の内側近傍にねじ座103が取り付けられる。蓋11は、本体ケース10の正面開口に対応する略矩形のプレートからなり、四隅は取付ねじが挿通可能に切り欠かれ、本体ケース10の各ねじ座103に対応する位置にねじ挿通部113が形成される。このようにして錠ケース1は、本体ケース10内にデッドボルト3A及びシリンダー錠2の動力伝達機構5Aを構成する各部材が組み込まれ、本体ケース10の正面開口に蓋11が取り付けられて組み立てられる。なお、蓋11は、各ねじ挿通部113から通されたねじ114が本体ケース10の各ねじ座103に締結されて、本体ケース10に取り付けられる。
【0013】
図1、
図2及び
図3に示すように、シリンダー錠2は、一般に知られているシリンダー錠で、ローター21の正面から背面に向けて鍵孔20が形成され、このローター21の背面側の端部にはレバー(回転カム)22がローター21の径方向に突出して取り付けられる。このシリンダー錠2は錠ケース1の蓋11の略中央に連結され、レバー22が本体ケース10内に回動可能に配置される。このようにしてシリンダー錠2の鍵孔20にキー(図示省略)を差し込み、キーの回転操作により、錠ケース1内でレバー22がシリンダー錠2の軸芯回りの所定の角度範囲に設定された所定の回動始端位置と所定の回動終端位置との間で回動可能に構成される。
【0014】
図3に示すように、デッドボルト3Aは略長方形(この場合、横方向に長い長方形)のプレートからなり、短手方向の一方の端部(この場合、左端部)が先端部で、その反対(この場合、右端部)が基端部になっている。
デッドボルト3Aの先端部内部には、プレートの平面状の両側面先端の略中央を開口し、両側面間を貫通して、ロック爪4のためのロック爪収容部301が形成され、このロック爪収容部301にプレートの基端部方向に連続してピニオンギヤ52のためのピニオンギヤ収容部302が貫通形成される。デッドボルト3Aの先端部側は一定の範囲が基端部側の幅よりも少し小さく形成されて、その境界部分に段差部303が設けられる。
デッドボルト3Aの一方の側縁部(この場合、上側縁部)には、その基端部側に切り欠き30が略長方形に形成される。この切り欠き30の一端(この場合、左端)は、一方の側縁部側がデッドボルト3Aの基端部方向に略凸形形状に形成されて、凸形形状部31と一方の側縁部に対して直角方向に延びる縁部32とからなる。なお、この場合、凸形形状部31は、突出先端部が略半円形で、突出先端部から外側に延びる縁部は一方の側縁部の一部になっていて、突出先端部から内側に延びる縁部は、一方の側縁部に対して所定角度の鋭角に斜めに延びる縁部と、この斜めの縁部から一方の側縁部と平行に延びる縁部とからなる。一方、この切り欠き30の他端(この場合、右端)は、一方の側縁部に対して直角に延びる縁部33になっている。
デッドボルト3Aの一方の面(錠ケース1に組み立て時、蓋11側になる面)は切り欠き30とは反対の他方の側縁部側が凹状に形成される。デッドボルト3Aの他方の面(錠ケース1に組み立て時、本体ケース10側になる平面)には、その幅方向中央に先端部のロック爪収容部301から基端部方向に所定の範囲(概ね切り欠き30の他端縁部33当たり)まで後述するラックプレート51のためのガイド溝34が形成される。
デッドボルト3Aはこのように形成され、先端部から段差部303までの先端部側の一定の範囲が錠ケース1の錠面101から突出又は引き込まれる部分となり、この部分を錠ケース1の錠面101の出没口100に向け、凹状の部分を有する一方の面を蓋11側に、ガイド溝34を有する他方の面を本体ケース10側にして、錠ケース1内に2つのねじ座103間に支持(挟持)されて配置され、このねじ座103及び錠面101の出没口100をガイドにして、錠ケース1の錠面101から突出又は引き込み可能に組み込まれる。そして、この錠ケース1に連結されたシリンダー錠2のレバー22がデッドボルト3Aの一方の面の凹状に形成された部分に回動可能に配置されてデッドボルト3Aに作動連結され、このシリンダー錠2との関係で、デッドボルト3Aの凸形形状部31は、デッドボルト3Aが錠ケース1内に引き込まれた状態で、シリンダー錠2の施錠操作により錠ケース1内でレバー22の回動始端位置から回動終端位置に向かう途中の所定の回動位置でレバー22に係合され、このレバー22により回動終端位置に達する前の所定の回動位置まで押圧されて、デッドボルト3Aを錠ケース1の錠面101から外側の所定のデッドボルト突出位置まで突出させる押し出し係合部をなし(以下、凸形形状部31を押し出し係合部31という。)、デッドボルト3Aの切り欠き30の他端の縁部33は、デッドボルト3Aがデッドボルト突出位置に突出された状態で、シリンダー錠2の解錠操作により錠ケース1内でレバー22の回動終端位置から回動始端位置に向かう途中の所定の回動位置でレバー22に係合され、このレバー22により回動終端位置に達するまで押圧されて、デッドボルト3Aを錠ケース1の錠面101から内側の所定のデッドボルト引き込み位置まで引き込む引き入れ係合部をなす(以下、切り欠き30の他端縁部33を引き入れ係合部33という。)。
【0015】
図3に示すように、ロック爪4は、デッドボルト3Aの先端側のロック爪収容部301に嵌合可能にかつロック爪収容部301から少し突出可能にロック爪収容部301の軸芯方向の寸法よりも長く形成されて、ロック爪収容部301に出没可能に配置される。このロック爪4にはデッドボルト3Aの基端部方向に向けられる面に、ラック41が形成される。
【0016】
動力伝達機構5Aは、錠ケース1内に、デッドボルト3Aの下面に並列に配置されて、錠ケース1の錠面101からデッドボルト3Aに従動して突出又は引き込み可能にかつデッドボルト突出位置に突出された状態のデッドボルト3Aに対してさらにデッドボルトの突出方向に又はその反対方向に所定の距離だけスライド可能に組み込まれて、デッドボルト3Aに対向する面にラック511を有するラックプレート51と、デッドボルト3Aの先端部側の内部にロック爪4に近接して回転可能に軸支され、ラックプレート51のラック511に噛合されるピニオンギヤ52と、ロック爪4の一部に設けられ、ピニオンギヤ52に噛合される既述のラック41とを有する。
この場合、ラックプレート51は、デッドボルト51の他方の面(本体ケース10側の面)のガイド溝34に係合可能に、幅がガイド溝34の幅と略同じが少し小さく、長さがガイド溝34より小さい所定の長さに形成される。ラック511はこのラックプレート51の一方の側面の先端側にデッドボルト3A先端部側のピニオンギヤ収容部302に対応して設けられる。また、このラックプレート51の一方の側縁部(この場合、上側縁部)には基端部側に側方に向けて延長部512が設けられる。この延長部512はデッドボルト3Aの切り欠き30の一端の押し出し係合部31と他端の引き入れ係合部33との間に配置可能な大きさの略L字形に形成される。この延長部512は一端にデッドボルト3Aの切り欠き30一端の押し出し係合部31に対応して、この押し出し係合部31に衝接可能に係止片513が(延長部本体に対して直角に)立ち上げ形成され、他端にデッドボルト3Aの切り欠き30他端の引き入れ係合部33に対応して、この引き入れ係合部33に衝接可能に係止片514が(延長部本体に対して直角に)立ち上げ形成される。
このようにしてラックプレート51はデッドボルト3Aの他方の面のガイド溝34に嵌め込まれ、先端のラック511がデッドボルト3A先端部内部のピニオンギヤ52に対向配置され、延長部512の各係止片513、514がデッドボルト3Aの切り欠き30内に挿入配置されて、錠ケース1の錠面101からデッドボルト3Aに従動して突出又は引き込み可能にかつデッドボルト突出位置に突出された状態のデッドボルト3Aに対してさらにデッドボルト3Aの突出方向に又はその反対方向に所定の距離だけスライド可能に組み込まれる。そして、錠ケース1に連結されたシリンダー錠2のレバー22がデッドボルト3Aの一方の面の凹状に形成された部分に回動可能に配置されて、このレバー22との関係で、ラックプレート51の一端の係止片513は、ラックプレート51がデッドボルト3Aとともに錠ケース1内に引き込まれた状態で、シリンダー錠2の施錠操作によりレバー22の回動始端位置から回動終端位置に向かう途中の所定の回動位置でデッドボルト3Aとともにレバー22に係合され、このレバー22により回動終端位置まで押圧されて、ラックプレート51をデッドボルト3Aに従動させて錠ケース1の錠面101から外側の所定の位置まで突出させ、さらに、デッドボルト突出位置まで突出された状態のデッドボルト3Aに対してラックプレート51のみをデッドボルト3Aの突出方向に所定の距離だけ送り出す送り出し係合部をなし(以下、ラックプレート51の一端の係止片513を送り出し係合部513という。)、ラックプレート51の他端の係止片514は、ラックプレート51が錠ケース1の錠面101から外側の所定の位置まで突出され、さらに、所定の距離だけ送り出された状態で、シリンダー錠2の解錠操作によりレバー22の回動終端位置から回動始端位置に向かう途中の所定の回動位置でレバー22に係合され、ラックプレート51のみを所定の距離だけ送り戻し、このラックプレート51の所定の距離の送り戻しにより、デッドボルト3Aの引き入れ係合部33に係合されて、引き続き、ラックプレート51を回動終端位置まで押圧し、ラックプレート51をデッドボルト3Aに従動させて錠ケース1内に送り入れる従動係合部をなす(以下、ラックプレート51の他端の係止片514を従動係合部514という。)。
ピニオンギヤ52はデッドボルト3A先端部側のピニオンギヤ収容部302にこのピニオンギヤ収容部302の両側面間に通された軸により回転可能に取り付けられ、ロック爪4はデッドボルト3先端部側のロック爪収容部301に一方の面(蓋11側の面)の開口から出没可能に(この場合、ロック爪4の先端部が一方の面(蓋11側の面)の開口にから突出するときは、ロック爪4の後端部が他方の面(本体ケース10側の面)の開口に没入し、反対に、ロック爪4の先端部が一方の面(蓋11側の面)の開口に没入するときは、ロック爪4の後端部が他方の面(本体ケース10側の面)の開口から突出されるように)取り付けられて、ラック41がピニオンギヤ52に噛合される。
このようにしてシリンダー錠2が、ラックプレート51のラック511、ピニオンギヤ52及びロック爪4のラック41からなる動力伝達機構5Aを介して、ロック爪4に作動連結される。
【0017】
図4乃至
図8にデッドボルト錠U1の動作を示している。なお、この場合、デッドボルト錠U1は板金扉に取り付けられ、その扉枠にはデッドボルトの受け部が形成され、この受け部に係合ピンPが設けられているものとする。
図4は、デッドボルト3Aが錠ケース1の錠面101から内側の所定のデッドボルト引き込み位置に引き込まれ、ラックプレート51がデッドボルト3Aとともに錠ケース1内に引き込まれた状態で、この状態から、
図8(A1)、(B1)、及び
図8(A2)、(B2)に示すように、シリンダー錠2の施錠操作によりレバー22を回動始端位置から回動終端位置に向けて回動させると、回動始端位置から回動終端位置に向かう途中の所定の回動位置でレバー22がデッドボルト3Aの押し出し係合部31とラックプレート51の送り出し係合部513に係合し、
図8(A3),(B3)に示すように、これらの係合部31,513が、まず、レバー22により回動終端位置に達する前の所定の位置まで押圧されて、
図5、
図6に示すように、デッドボルト3Aをラックプレート51とともに錠ケース1の錠面101から外側の所定のデッドボルト突出位置まで突出させ、続いて、ラックプレート51の送り出し係合部513がレバー22によりさらに回動終端位置まで押圧されて、デッドボルト突出位置まで突出された状態のデッドボルト3Aに対してラックプレート51のみをさらにデッドボルト3Aの突出方向に所定の距離だけ送り出す。このラックプレート51の所定の距離の送り出しにより、
図7に示すように、ラックプレート51のラック511に噛合されたピニオンギヤ52がロック爪4のラック41に対してロック爪4の先端方向に回転し、ロック爪4をロック爪収容部301の一方の開口に向けて送り、ロック爪4をデッドボルト3Aの先端から突出する。これにより、デッドボルト3Aは鉤形(略L字形)になって、扉枠の受け部に係合し、デッドボルト3Aの一方の側面(蓋11側の側面)が係合ピンPに当接し、デッドボルト3Aのロック爪4が係合ピンPに係止される。このロック爪4の係止により、板金扉を破壊的に強く引いて変形させ、デッドボルト3Aに引張り方向の大きな力を作用させても、この力に抗し、デッドボルト3Aは受け部から外れない又は外れにくくなる。
また反対に、
図7に示すように、デッドボルト3Aが錠ケース1の錠面101から外側の所定のデッドボルト突出位置まで突出され、ラックプレート51がさらにデッドボルト3Aの突出方向に所定の距離だけ送り出された状態から、シリンダー錠2の解錠操作によりレバー22を回動終端位置から回動始端位置に向けて回動させると、
図8(A3),(B3)、及び
図8(A2),(B2)に示すように、回動終端位置から回動始端位置に向かう途中の所定の回動位置でレバー22がラックプレート51の従動係合部514に係合し、このレバー22によりラックプレート51のみを所定の距離だけ送り戻し、このラックプレート51の所定の距離の送り戻しにより、ラックプレート51のラック511に噛合されたピニオンギヤ52がロック爪4のラック41に対してロック爪4の後端部方向に回転し、ロック爪4をロック爪収容部301の他方の開口に向けて送り、ロック爪4をデッドボルト3Aの先端に没入する。そして、このラックプレート51の所定の距離の送り戻しにより、ラックプレート51の従動係合部514がデッドボルト3Aの引き入れ係合部33に係合され、引き続き、これらの係合部514、33がレバー22により回動終端位置に達するまで押圧されて、デッドボルト3Aは所定のデッドボルト引き込み位置まで引き込まれ、ラックプレート51はデッドボルト3Aに従動して錠ケース1内に送り入れられる。このとき、デッドボルト3Aの引き入れ係合部33、及びラックプレート51の従動係合部514はシリンダー錠2のレバー33に押圧された状態になり、また、ロック爪4の先端部がデッドボルト3内で錠ケース1の蓋11の内面に押えられて、このデッドボルト3A、ラックプレート51の引き込み状態が保持される。
【0018】
以上説明したように、このデッドボルト錠U1によれば、シリンダー錠2の施錠操作により、デッドボルト3を受け部に係合させ、この受け部に係合されたデッドボルト3からロック爪4を突出し、デッドボルト3Aを鉤形にして、受け部に係合させるようにしたので、ロック爪4を、受け部の任意の位置で係合ピンなどの係合部材などに扉の引張方向に抗する方向に係止させることで、このデッドボルト錠U1を板金扉に取り付けて使用した場合に、板金扉が破壊的に強く引かれて変形されても、デッドボルト3Aを受け部から外れないようにして又は外れにくくして、扉が開くのを防止することができる。また、このデッドボルト錠U1は、シリンダー錠2の解錠操作により、ロック爪4をデッドボルト3に没入して、デッドボルト3Aを受け部から離脱させるので、デッドホルト3をロック爪4が受け部に干渉することなく、受け部から円滑に離脱させることができる。
【0019】
図9、
図10及び
図11に第2の実施の形態を示している。なお、
図12、
図13にその要部を意匠的に示している。
図9に示すように、このデッドボルト錠U2もまた、基本的に、扉に取り付けられる錠ケース1と、錠ケース1に装着されるシリンダー錠2と、錠ケース1内に配置されてシリンダー錠2に作動連結されるデッドボルト3Bとを備え、シリンダー錠2をキーにより施錠方向に操作することにより、シリンダー錠2に連動してデッドボルト3Bが錠ケース1の錠面101から外側に突出して扉枠側の受け部に係合され、シリンダー錠2をキーにより解錠方向に操作することにより、デッドボルト3Bが錠ケース1の錠面101から内側に引き込まれて、扉枠側の受け部から離脱される形式を取り、そして、デッドボルト3Bにこのデッドボルト3Bの可動方向に対して略直角方向に向けて出没可能に配設されるロック爪4と、ロック爪4とシリンダー錠2との間に作動連結され、シリンダー錠2に連動してロック爪4を可動する動力伝達機構5Bとを備え、シリンダー錠2の施錠操作により、デッドボルト3Bを受け部に係合させ、この受け部に係合されたデッドボルト3Bからロック爪4を突出し、デッドボルト3Bを鉤形にして、受け部に係合させ、また、シリンダー錠2の解錠操作により、ロック爪4をデッドボルト3Bに没入して、デッドボルト3Bを受け部から離脱させるようになっている。
以下、各部について詳しく説明する。なお、以下の説明では、第1の実施の形態と異なる部材についてのみ、新たな符号を付して詳しく説明し、第1の実施の形態と共通の部材については、第1の実施の形態と同じ符号を付して、その重複した説明を省略する。
【0020】
図9に示すように、錠ケース1、シリンダー錠2は、概ね第1の実施の形態と同様である。なお、この場合、
図10、
図11に示すように、錠ケース1の本体ケース10の背面の所定の位置(ここでは、一方の側部側で錠面101寄り)に、デッドボルト3Bの突出及び引き込み方向に向けて所定の長さにガイドピン38のためのガイド溝104が設けられる。
【0021】
図9に示すように、デッドボルト3Bは、第1の実施の形態と同様に、略長方形(この場合、横方向に長い長方形)のプレートからなり、短手方向の一方の端部(この場合、左端部)が先端部、その反対(この場合、右端部)が基端部で、先端部側の一定の範囲が基端部側の幅よりも少し小さく形成されて、その境界部分に段差部303が設けられ、先端部内部には、ピニオンギヤ収容部302、ロック爪収容部301が貫通形成されて、それぞれに、ピニオンギヤ52、ロック爪4が取り付けられる。
このデッドボルト3Bは一方の面(錠ケース1に組み立て時、蓋11側になる面)の一部が凹凸状に形成される。この場合、デッドボルト3Bの一方の側縁部(この場合、上側縁部)で長手方向中間よりも少し基端部側の所定の位置を第1の起点p1として他方の側縁部(この場合、下側縁部)方向に他方の側縁部に対して直角に少し延びる第1のラインL1と、第1のラインL1に連続し、第1のラインL1に対して先端部方向に直角に延びる第2のラインL2と、第2のラインL2に連続し、第2のラインL2に対して他方の側縁部方向に直角に他方の側縁部まで延びる第3のラインL3と、一方の側縁部(この場合、上側縁部)で第1の起点p1よりも基端部側の所定の位置を第2の起点p2として他方の側縁部まで他方の側縁部に対して略直角に延びる第4のラインL4とで囲まれた範囲が凹状に、その他の部分が凸状に形成され、また、凹状の範囲には、第2の起点p2から第4のラインL4に沿って第4のラインL4の略中央の位置までを長辺とし、第2の起点p2と、第1,第2の起点p1,p2間の所定の位置との間を短辺として略長方形の切り欠き35が形成される。このようにしてデッドボルト3Bは、一方の側縁部に沿って細長い略長方形の凸段部361が切り欠き35に向けて形成され、切り欠き35と基端部との間に基端部に沿って細長い略長方形の凸段部362が形成される。
また、このデッドボルト3Bの他方の面(錠ケース1に組み立て時、本体ケース10側になる面)にはその幅方向中央に先端部のロック爪収容部301から基端部方向に所定の範囲(概ね切り欠き35のデッドボルト基端部側の縁部当たり)までラックプレート53のためのガイド溝37が形成される。
さらに、この他方の面には、
図10、
図11に示すように、一方の側部側で先端部寄りの所定の位置にガイドピン38がばね部材39を介して弾性的に突設され、錠ケース1の本体ケース10のガイド溝104に係合可能になっている。この場合、デッドボルト3Bが錠ケース1内の所定の引き込み位置に引き込まれている状態で、ガイドピン38はガイド溝104のデッドボルト基端部側の端部に係合され、デッドボルト3Bが錠ケース1の外部のデッドボルト突出位置に達する前の所定の位置にある状態で、ガイドピン38はガイド溝104のデッドボルト先端部側の端部に係合され、デッドボルト3Bが錠ケース1の外部のデッドボルト突出位置に達すると、ガイドピン38はガイド溝104のデッドボルト先端部側の端部から本体ケース10の内面に乗り上げられる。
デッドボルト3Bはこのように形成され、先端部から段差部303までの先端部側の一定の範囲が錠ケース1の錠面101から突出又は引き込まれる部分となり、この部分を錠ケース1の錠面101の出没口100に向け、凹凸状の一方の面を蓋11側に、ガイド溝37を有する他方の面を本体ケース10側にして、錠ケース1内に2つのねじ座103間に支持(挟持)されて配置され、このねじ座103及び錠面101の出没口100をガイドにして、錠ケース1の錠面101から突出又は引き込み可能に組み込まれる。そして、この錠ケース1に連結されたシリンダー錠2のレバー22がデッドボルト3Bの一方の面の凹状に形成された部分に回動可能に配置されてデッドボルト3Bに作動連結されて、シリンダー錠2との関係で、デッドボルト3Bの一方の側縁部に沿って細長い略長方形の凸段部361は、デッドボルト3Bが錠ケース1の錠面101から内側の所定のデッドボルト引き込み位置に引き込まれた状態で、シリンダー錠2の施錠操作によりレバー22の回動始端位置から回動終端位置に向かう途中の所定の回動位置でレバー22に係合され、このレバー22により回動終端位置まで押圧されて、デッドボルト3Bを錠ケース1の錠面101から外側の所定のデッドボルト突出位置まで突出させる押し出し係合部をなし(以下、凸段部361を押し出し係合部361という。)、デッドボルト3Bの基端部に沿って細長い略長方形の凸段部362は、デッドボルト3Bがデッドボルト突出位置に突出された状態で、シリンダー錠2の解錠操作によりレバー22の回動終端位置から回動始端位置に向かう途中の所定の回動位置でレバー22に係合され、このレバー22により回動終端位置に達するまで押圧されて、デッドボルト3Bをデッドボルト引き込み位置まで引き込む引き入れ係合部をなす(以下、凸段部362を引き入れ係合部362という。)。
【0022】
ロック爪4は、第1の実施の形態と同様である。
【0023】
動力伝達機構5Bは、錠ケース1内に、デッドボルト3Bの下面に並列に配置され、錠ケース1の錠面101からデッドボルト3Bに従動して突出又は引き込み可能にかつデッドボルト突出位置に突出された状態のデッドボルト3Bに対してデッドボルト3Bの突出方向に又はその反対方向に所定の距離だけスライド可能に組み込まれて、デッドボルト3Bに対向する面にラック531(
図10、
図11参照)を有するラックプレート53と、ラックプレート53に設けられて、デッドボルト3Bの引き入れ係合部362とシリンダー錠2のレバー22との間に配置され、引き入れ係合部362又はレバー22との係合により、ラックプレート53をデッドボルト3Bに従動させる従動係合部534と、デッドボルト3Bの引き入れ係合部362とラックプレート53の従動係合部534との間に介装され、従動係合部534をレバー22側に向けて押圧付勢し、デッドボルト突出位置に突出された状態のデッドボルト53に対してラックプレート53をデッドボルト3Bの突出方向に所定の距離だけスライドさせるばね部材535と、デッドボルト3Bの先端部側の内部にロック爪4に近接して回転可能に軸支され、ラックプレート53のラック531に噛合されるピニオンギヤ52と、ロック爪4の一部に設けられ、ピニオンギヤ52に噛合されるラック41とを有する。
この場合、ラックプレート53は、デッドボルト3Bの他方の面(本体ケース10側の面)のガイド溝37に係合可能に、幅がガイド溝37の幅と略同じが少し小さく、長さがガイド溝37より小さい所定の長さに形成される。ラック531はこのラックプレート53の一方の側面の先端部側にデッドボルト3Bの先端部のピニオンギヤ収容部302に対応して設けられる。また、このラックプレート53の一方の側縁部(この場合、上側縁部)には基端部側に側方に向けて延長部532が設けられる。この延長部532はデッドボルト3Bの切り欠き35と略同じ大きさ及び形状に形成され、ラックプレート53全体が略L字形になっている。この延長部532には、デッドボルト3Bの切り欠き35を通してデッドボルト3Bの引き入れ係合部362又はシリンダー錠2のレバー22に係合可能に、従動係合部534が(延長部532本体に対して直角に)立ち上げ形成される。このラックプレート53は、デッドボルト3Bの他方の面のガイド溝37に嵌め込まれ、先端部のラック531がデッドボルト3B先端部内部のピニオンギヤ52に対向配置され、延長部532の従動係合部534がデッドボルト3Bの切り欠き35内に挿入配置されて、ラックプレート53の従動係合部534とデッドボルト3Bの引き入れ係合部362又はシリンダー錠2のレバー22との係合により、ラックプレート53が錠ケース1の錠面101からデッドボルト3Bに従動して突出又は引き込み可能にかつデッドボルト突出位置に突出された状態のデッドボルト3Bに対してデッドボルト3Bの突出方向に又はその反対方向に所定の距離だけスライド可能に組み込まれ、デッドボルト3Bの引き入れ係合部362とラックプレート53の従動係合部534との間にラックプレート53をレバー22に向けて押圧可能にばね部材535としてコイルスプリングが介装される。このようにして錠ケース1に連結されたシリンダー錠2のレバー22がデッドボルト3Bの一方の面の凹状に形成された部分内で、デッドボルト3Bの押し出し係合部361に係合可能に、また、ラックプレート53の従動係合部534にデッドホルト3Bの引き入れ係合部362とともに係合可能になっている。
ピニオンギヤ52はデッドボルト3B先端部側のピニオンギヤ収容部302にこのピニオンギヤ収容部302の両側面間に通された軸により回転可能に取り付けられ、ロック爪4はデッドボルト3B先端部側のロック爪収容部301に一方の面(蓋11側の面)の開口から出没可能に取り付けられて、ラック41がピニオンギヤ52に噛合される。
このようにしてシリンダー錠2が、ラックプレート53のラック531、ピニオンギヤ52及びロック爪4のラック41からなる動力伝達機構5Bを介して、ロック爪4に作動連結される。
【0024】
図10、
図11にデッドボルト錠U2の動作を示している。なお、この場合、デッドボルト錠U2は板金扉に取り付けられ、その扉枠にはデッドボルト3Bの受け部が形成され、この受け部に係合ピンPが設けられているものとする。
図11(A3)、(B3)は、デッドボルト3Bが錠ケース1の錠面101から内側の所定のデッドボルト引き込み位置に引き込まれ、ラックプレート53がデッドボルト3Bとともに錠ケース1内に引き込まれた状態で、この状態では、デッドボルト3Bのガイドピン38が錠ケース1のガイド溝104の基端部側の端部に係合される。
この状態から、
図10(A1)、(B1)に示すように、シリンダー錠2の施錠操作によりレバー22を回動始端位置から回動終端位置に向けて回動させると、回動始端位置から回動終端位置に向かう途中の所定の回動位置でレバー22がデッドボルト3Bの押し出し係合部361に係合し、
図10(A2)、(B2)及び
図10(A3)、(B3)に示すように、この係合部361がレバー22により回動終端位置に向けて押圧され、デッドボルト3Bは錠ケース1の錠面101から外側の所定のデッドボルト突出位置に突出され、ラックプレート53は従動係合部534とデッドボルト3Bの引き入れ係合部362との係合によりデッドボルト3Bに従動して錠面101の外側に突出される。この間、デッドボルト3Bのガイドピン38は錠ケース1のガイド溝104を先端部側の端部へ移動し、先端部側の端部から本体ケース10の内面に乗り上げられる。そして、デッドボルト3Bの押し出し係合部361がレバー22により回動終端位置まで押圧されると、ラックプレート53の従動係合部534がばね部材535の付勢力により、レバー22に向けて押圧され、デッドボルト突出位置に突出された状態のデッドボルト3Bに対してラックプレート53のみがデッドボルト3Bの突出方向に所定の距離だけスライドする。このラックプレート53の所定の距離の送り出しにより、ラックプレート53のラック531に噛合されたピニオンギヤ52がロック爪4のラック41に対してロック爪4の先端部方向に回転し、ロック爪4をロック爪収容部301の一方の開口に向けて送り、ロック爪4をデッドボルト3Bの先端から突出する。これにより、デッドボルト3Bは鉤形(略L字形)になって、扉枠の受け部に係合し、デッドボルト3Bの一方の側面(蓋11側の側面)が係合ピンPに当接し、デッドボルト3Bのロック爪4が係合ピンPに係止される。このロック爪4の係合ピンPに対する係止により、板金扉を破壊的に強く引いて変形させ、デッドボルト3Bに引張り方向の大きな力を作用させても、この力に抗し、デッドボルト3Bは受け部から外れない又は外れにくくなる。
また反対に、
図11(A1)、(B1)は、デッドボルト3Bが錠ケース1の錠面101から外側の所定のデッドボルト突出位置まで突出され、ラックプレート53がデッドボルト3Bの突出方向に所定の距離だけ送り出された状態で、この状態では、デッドボルト3Bのガイドピン38は錠ケース1のガイド溝104の先端部側の端部から本体ケース10の内面に乗り上げられている。この状態から、シリンダー錠2の解錠操作により、ばね部材535の付勢力に抗して、レバー22を回動終端位置から回動始端位置に向けて回動させると、
図11(A2)、(B2)に示すように、レバー22がラックプレート53の従動係合部534に係合し、このレバー22によりラックプレート53のみを所定の距離だけ送り戻し、このラックプレート53の所定の距離の送り戻しにより、ラックプレート53のラック531に噛合されたピニオンギヤ52がロック爪4のラック41に対してロック爪4の後端部方向に回転し、ロック爪4をロック爪収容部301の他方の開口に向けて送り、ロック爪4をデッドボルト3Bの先端に没入する。また、このラックプレート53を所定の距離だけ送り戻すと、ラックプレート53の従動係合部534がデッドボルト3Bの引き入れ係合部362に衝接してレバー22とデッドボルト3Bの引き入れ係合部362が係合し、引き続き、このレバー22によりラッチプレート53の従動係合部534とともにデッドボルト3Bの引き入れ係合部362が回動終端位置に達するまで押圧されて、デッドボルト3Bは所定のデッドボルト引き込み位置まで引き込まれ、ラックプレート53はデッドボルト3Bに従動して錠ケース1内に送り入れられる。この間、デッドボルト3Bのガイドピン38は錠ケース1のガイド溝104を移動し、ガイド溝104の基端部側の端部に係合される。このようにしてデッドボルト3Bの引き入れ係合部362はシリンダー錠2のレバー22に押圧された状態となり、ロック爪4の先端部がデッドボルト3B内で錠ケース1の蓋11の内面に押えられるので、このデッドボルト3B、ラックプレート53の引き込み状態が保持される。
【0025】
このようにしても第1の実施例と同様の効果を奏することができる。
【0026】
なお、第1、第2の各実施の形態では、動力伝達機構5A、5Bをラックとピニオンを用いて構成したが、複数の歯車の組み合わせからなる動力伝達機構を採用してもよい。