特許第6043404号(P6043404)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6043404成形補助アセンブリ、モールド装置、及び、成形方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6043404
(24)【登録日】2016年11月18日
(45)【発行日】2016年12月14日
(54)【発明の名称】成形補助アセンブリ、モールド装置、及び、成形方法
(51)【国際特許分類】
   B29C 33/44 20060101AFI20161206BHJP
【FI】
   B29C33/44
【請求項の数】7
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2015-106250(P2015-106250)
(22)【出願日】2015年5月26日
【審査請求日】2015年8月14日
(73)【特許権者】
【識別番号】595153789
【氏名又は名称】チュエイ−リウ ワン
(74)【代理人】
【識別番号】100093779
【弁理士】
【氏名又は名称】服部 雅紀
(72)【発明者】
【氏名】チュエイ−リウ ワン
【審査官】 ▲高▼橋 理絵
(56)【参考文献】
【文献】 特開昭56−101835(JP,A)
【文献】 実開平04−096311(JP,U)
【文献】 特開昭62−214917(JP,A)
【文献】 特開平04−308716(JP,A)
【文献】 実開昭61−095507(JP,U)
【文献】 実開平05−000418(JP,U)
【文献】 実開昭56−156627(JP,U)
【文献】 特開平10−085896(JP,A)
【文献】 特開平09−216259(JP,A)
【文献】 特公昭50−002621(JP,B1)
【文献】 米国特許第04278417(US,A)
【文献】 米国特許第05456593(US,A)
【文献】 米国特許第04576568(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B29C 33/00−33/76
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
収容空間、および、前記収容空間と連通する開孔が形成されている成形面を有するモールドの成形を補助する成形補助アセンブリであって、
成形補助部材および作動部材を備え、
前記成形補助部材は、前記モールドの前記開孔に対応し、穿孔および前記穿孔の内側に位置する第一抵触部を有し、
前記作動部材は、前記穿孔に挿し込まれている棒体であり、前記モールドの前記収容空間に設けられており、第二抵触部を有し、
前記第二抵触部が前記成形補助部材の前記第一抵触部に対応かつ抵触可能であり、
前記第一抵触部及び前記第二抵触部のうちの少なくとも一方は、斜面及び弧面のうちの少なくとも一方を有し、前記作動部材が移動するとき、前記成形面からの前記成形補助部材の突出または没入をコントロールすることを特徴とする成形補助アセンブリ。
【請求項2】
前記作動部材は、端部の両側に位置する2個のサポート抵触部を有し、
前記第二抵触部は、前記第一サポート抵触部及び前記第二サポート抵触部に連接されており、
前記作動部材が移動するとき、前記成形補助部材の前記第一抵触部は、前記第二抵触部に案内され、対応する前記第一サポート抵触部または前記第二サポート抵触部へと移動することを特徴とする請求項に記載の成形補助アセンブリ。
【請求項3】
成形補助機能を有するモールド装置であって、
少なくとも1個の成形補助アセンブリと、モールドとを備え、
前記モールドは、収容空間、および、前記収容空間と連通する開孔が形成されている成形面を有し、
前記成形補助アセンブリは、成形補助部材及び作動部材を有し、
前記成形補助部材は、前記モールドの前記開孔に対応する位置に位置し、穿孔および前記穿孔の内側に位置する第一抵触部を有し、
前記作動部材は、前記穿孔に挿し込まれている棒体であり、前記モールドの前記収容空間に挿入されており、前記成形補助部材の前記第一抵触部に対応かつ抵触可能な第二抵触部を有し、
前記第一抵触部及び前記第二抵触部のうちの少なくとも一方は、斜面及び弧面のうちの少なくとも一方を有し、前記作動部材移動するとき、前記成形面からの前記成形補助部材の突出または没入をコントロールすることを特徴とする成形補助機能を有するモールド装置。
【請求項4】
前記作動部材は、端部の両側に位置する2個のサポート抵触部を有し、
前記第二抵触部は、前記第一サポート抵触部及び前記第二サポート抵触部に連接されており、
前記作動部材が移動するとき、前記成形補助部材の前記第一抵触部は、前記第二抵触部に案内され、対応する前記第一サポート抵触部または前記第二サポート抵触部へと移動することを特徴とする請求項に記載の成形補助機能を有するモールド装置。
【請求項5】
前記モールドは、前記収容空間を囲む内周面、および、前記開孔に対応するカウンターシンクを有し、
前記内周面は、前記作動部材に密着し、
前記成形補助部材は、前記カウンターシンクに挿入されていることを特徴とする請求項に記載の成形補助機能を有するモールド構造。
【請求項6】
前記モールドは、相互に結合可能であるオスモールド及びメスモールドを有し、
前記成形補助アセンブリは、前記オスモールドに設置されていることを特徴とする請求項に記載の成形補助機能を有するモールド構造。
【請求項7】
前記オスモールドは、間隔を開けて連続に設置されている複数のオスモールド成形部を有し、少なくとも2個の前記オスモールド成形部に、前記成形補助アセンブリが設置されており、
前記成形補助アセンブリの前記作動部材は、すべて、移動部材に連接されていることを特徴とする請求項に記載の成形補助機能を有するモールド装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、成形補助アセンブリ、モールド装置、及び、成形方法に関する。
【背景技術】
【0002】
モールドの設計では、完成品の型抜きを考慮する必要がある。
そのため、モールド成形面の設計では、できる限り簡単にする必要があるが、比較的複雑な完成品を成形することができない。
これにより、必要な製品構造を得るために、射出成形後、完成品はさらに一度或いは数度の加工を経る必要がある。
こうして、製造に必要な時間は長くなり、作業における人的コストは高くなり、且つ物料コストも比較的高くなってしまう。
また、二次加工時には、測定誤差、加工誤差、バリ除去等の問題も発生するため、製品の質は不安定で、精度は劣る。
よって、いかにしてモールドによりより複雑な完成品を成形し、必要となる製造工程、時間を短縮するかは、モールド成形で解決が待たれる問題である。
【0003】
特許文献1の「気動ネイルガンの一体成形モールド改良」は、多数の伸縮作動を制御できる挿入ピンを利用する。
挿入ピンは、完成品の成形の後、モールドを退出するため、完成品の型抜きを妨げることはない。
挿入ピンにより、補助部材には、気圧室、パーツ固定ネジ孔、出排気孔等の必要な構造が成形される。
【0004】
しかしながら、上記した前案では多数組の油圧部材により、挿入ピンを駆動するため、必要なパーツが比較的複雑で、設備コストが比較的高く、さらに前案は気動ネイルガンに対するモールド設計であり、そのモールド構造を、電池ボックスの成形に適用することはできない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】台湾特許第215202号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
先行技術の説明で分かるとおり、多数組の油圧部材により挿入ピンを駆動するため、必要なパーツが複雑で設備コストが高く、さらに気動ネイルガンに対するモールド設計であるため、そのモールド構造を電池ボックスの成形に適用することはできない欠点がある。
【0007】
本発明の目的は、製品が必要な製造工程および時間を短縮することが可能な成形補助アセンブリ、モールド装置、及び、成形方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明による成形補助機能を有するモールド装置は、モールド、および少なくとも1個の成形補助アセンブリを有する。
モールドは、収容空間を形成する。
モールドは、成形面を有する。成形面には、収容空間と連通する開孔を有する。
少なくとも1個の成形補助アセンブリは、成形補助部材及び作動部材を有し、成形補助部材は、モールドの開孔に対応する位置に位置する。
成形補助部材上は、第一抵触部を有し、作動部材は、モールドの収容空間に挿入されている。
作動部材は、成形補助部材の第一抵触部に対応し抵触可能である第二抵触部を有する。
第一抵触部及び第二抵触部のうちの少なくとも一方は、斜面及び弧面のうちの少なくとも一方であり、作動部材が移動されるとき、成形面からの成形補助部材の突出或いは没入がコントロールされる。
【0009】
本発明による成形補助機能を有するモールド装置は、成形補助部材に穿孔が設置されており、第一抵触部は、穿孔の内側に位置する。
作動部材は、棒体である。棒体は、成形補助部材の穿孔に挿し込まれている。
【0010】
本発明による成形補助機能を有するモールド装置は、作動部材は、端部の両側に位置する2個のサポート抵触部を有する。
第二抵触部は、第一サポート抵触部及び第二サポート抵触部に連接されており、作動部材が移動するとき、成形補助部材の第一抵触部は、第二抵触部に案内され、対応する第一サポート抵触部または第二サポート抵触部へと移動する。
【0011】
本発明による成形補助機能を有するモールド装置は、モールドには、収容空間を囲む内周面、および、開孔に対応するカウンターシンクを有する。内周面は、作動部材に密着する。成形補助部材は、カウンターシンクに進入されている。
【0012】
本発明による成形補助機能を有するモールド装置は、モールドは、相互に結合可能であるオスモールド及びメスモールドを有する。前述少なくとも1個の成形補助アセンブリは、オスモールド上に設置されている。
【0013】
本発明による成形補助機能を有するモールド装置は、オスモールドは、間隔を開けて連続に設置されている複数のオスモールド成形部を有する。少なくとも2個のオスモールド成形部に、成形補助アセンブリが設置されている。成形補助アセンブリの作動部材は、すべて、移動部材に連接されている。
【0014】
本発明による成形方法は、
成形補助部材をモールドの成形面に突出させ、成形面および成形補助部材により、別の成形面を共同で形成するステップと、
成形物料をモールドの成形面に注入し、成形物料により、別の成形面に対応する形を成形するステップと、
作動部材の斜面或いは/及び弧面の案内により、モールドの成形面から成形補助部材を没入させ、成形物料の型抜きを行うステップと、を含む。
【0015】
本発明は以下の効果を有する。
1、本発明は成形補助部材の作動を制御し、モールドの成形面を改変し、形態が比較的複雑な完成品の生産に便を図り、且つ完成品の型抜きを妨げない。これにより、完成品は数度の加工を経なくとも、必要な形態を得ることができ、製造に必要な時間、人的コスト、物料コストを節約でき、二次加工により加工誤差、バリ等問題を回避でき、完成品の歩留まりを高めることができる。
2、本発明は斜面原理を利用し、成形補助部材の作動を制御するため、作動は省力且つ簡易で、パーツはシンプルであり、製造、組み立てに便利で、モールド装置の開発にかかるコストを削減することができる。
3、本発明のモールドの内周面は作動部材の周縁に対応して密着するため、作動部材はモールドの内周面に沿って比較的安定して移動が可能である。
4、本発明のモールド装置は、完成品の狭窄内部空間中の特定位置に応用し必要な孔(電池ボックス内部の隔板など)を形成するために応用され、高い実用性を備える。
5、本発明のモールド装置は、単一移動部材により、多数組の成形補助アセンブリの作動部材を同時に移動させられ、制御が簡易で便利である。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明の一実施形態によるモールド装置の立体組合せ及び部分断面を示す模式図である。
図2】本発明の一実施形態によるモールド装置を示す分解斜視図である。
図3】本発明の一実施形態によるモールド装置を示す断面図である。
図4】本発明の一実施形態によるモールド装置を示す断面図である。
図5】本発明の一実施形態によるモールド装置を射出成形モールドに応用する使用ステップを示すフローチャートである。
図6】本発明の一実施形態によるモールド装置を射出成形モールドに応用し、クランピング前の状態を示す模式図である。
図7】本発明の一実施形態によるモールド装置を射出成形モールドに応用し、クランピング後の状態を示す模式図であり、成形補助部材が成形面を延長する様子を示す。
図8】本発明の一実施形態によるモールド装置を射出成形モールドに応用し、クランピング後射出成形の状態を示す模式図である。
図9】本発明の一実施形態によるモールド装置を射出成形モールドに応用し、クランピング後の状態を示す模式図であり、成形補助部材は成形面を収縮する様子を示す。
図10】本発明の一実施形態によるモールド装置を射出成形モールドに応用し、型抜き後の状態を示す模式図である。
図11】本発明の一実施形態による射出成形を経たモールド成形の部材を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
(一実施形態)
図1及び図2に示すとおり、本発明の一実施形態による成形補助機能を有するモールド装置は、モールド1及び複数の成形補助アセンブリ2を有する。
【0018】
モールド1内部には、収容空間11を形成する。
モールド1上には、成形面12を有する。
成形面12は、成形部材表面に用いられ、成形面12上には、収容空間11に通じる開孔121を設置する。
モールド1は、開孔121に対応する位置に、カウンターシンク122を陥没するように設置する。
モールド1は、本実施形態では、オスモールドにより例示が、これに制限されず、メスモールド、或いは単一成形モールドとすることもできる。
収容空間11は、円孔形通路などであるが、これに制限されず、方孔形通路等規則的、或いは不規則な多辺形通路でもよい。
【0019】
成形補助アセンブリ2は、成形補助部材21及び作動部材22を有する。
成形補助部材21は、モールド1に対応する開孔121位置に設置し、成形補助部材21上には、第一抵触部211を設置する。
成形補助部材21上には、貫通状の穿孔212を設置し、第一抵触部211は、穿孔212の内周に隣り合う。
【0020】
作動部材22は、モールド1の収容空間に設置される。
作動部材22は、棒体であり、棒体の水平断面の形状は、モールド1の収容空間11に対応する。
これにより、作動部材22は、モールド1に沿って、収容空間11の内周面111に隣り合い、比較的安定して作動移動を行う。
作動部材22は、端部220を有し、端部220は、作動部材22の穿孔212に通して設置する。
【0021】
端部220には、2個のサポート抵触部221A、221B、及び2個のサポート抵触部221A、221Bにそれ連接する第二抵触部222を設置する。
サポート抵触部221Aは、作動部材22の片側に位置され、もう一つのサポート抵触部221Bは、作動部材22の反対側に位置される。
第二抵触部222は、成形補助部材2の第一抵触部211に対応して抵触する。
第二抵触部222は、本実施形態では傾斜面で、傾斜面は、2個のサポート抵触部221A、221Bが相互に相対して徐々に傾斜し形成されるが、これに制限されず、弧面、或いは連続した部分傾斜面及び部分弧面であっても良い。
【0022】
作動部材22は、棒体の延伸方向に沿って軸線を形成し、サポート抵触部221Aは、片側径方向へ向かい軸線から離れ、もう一つのサポート抵触部221Bは、反対側の径方向へ向かい軸線から離れる。
【0023】
図3及び図4に示すとおり、成形補助アセンブリ2の作動部材22が移動すると、成形補助部材21の第一抵触部211は、作動部材22の第二抵触部222の案内を受ける。
サポート抵触部221Aは、もう一つのサポート抵触部221Bへと移動し、或いはもう一つのサポート抵触部221Bからサポート抵触部221Aへと移動する。
こうして、成形補助部材21は、モールド1の成形面12へと突出、或いは没入する。
成形補助部材21が、モールド1の成形面12に没入すると、一端は、カウンターシンク122に入る。
【0024】
本実施形態では、モールド1には、二組の成形補助アセンブリ2を設置するが、これに制限されず、成形補助アセンブリ2は一組或いは二組以上でもよく、成形しようとする部材の形態に応じて決定する。
【0025】
図5及び図6に示すとおり、本発明実施形態を射出成形モールドに応用し、射出成形モールド1Aは、電池ボックス、特に電池ボックスの狭窄内部の特定位置に必要な孔を成形するために用いる。
【0026】
射出成形モールド1Aは、相互に対応して合するメスモールド10及びオスモールド10’を有する。
オスモールド10’は、複数のオスモールド成形部10A、10B、10C、10D、10E、10Fを有する。
【0027】
オスモールド成形部10A、10B、10C、10D、10E、10Fは、間隔を開けて設置し、台体100上に共同で設置され、台体100には、一対のシリンダー101を設置する。
若干のオスモールド成形部10B、10C、10Eには、成形補助アセンブリ2を設置し、各成形補助アセンブリ2の作動部材22はすべて台体100を通過し、移動部材23を共同で連接する。
移動部材23は、一対のシリンダー101の伸縮棒102に連接され、これによりシリンダー101の伸縮棒102は伸縮作動し、移動部材23を連動し、成形補助アセンブリ2の作動部材22を移動させる。
【0028】
図7に示すとおり、使用時には、先ず、メスモールド10とオスモールド10’とを対応させて合わせる。
続いて、シリンダー101の伸縮棒102の作動を駆動し、移動部材23は、台体100から離れる方向へと移動する。
これにより、各成形補助アセンブリ2の作動部材22は、移動部材23により引かれ、成形補助アセンブリ2の成形補助部材21を移動させて作動部材22のサポート抵触部221A上に対応させる(図3参照)。
これにより、成形補助部材21は、オスモールド成形部10B、10C、10Eから突出し、オスモールド成形部に隣り合う成形面12に接触する。
こうして、成形面と成形補助部材21とは、もう一つの成形面を共同で形成する。
【0029】
好ましくは、オスモールド成形部に隣り合う成形面12には、成形補助部材21に対応する定位溝123を設置し、これにより成形補助部材21はより正確に定位される。
【0030】
図8に示すとおり、成形物料をメスモールド10とオスモールド10’との間に注入し、成形物料Dを成形する。
【0031】
図9に示すとおり、成形物料Dの冷卻固化と部材Aの形成を待ち、シリンダー101の伸縮棒102の作動を駆動する。
これにより、移動部材23は成形補助アセンブリ2の作動部材22を移動させ、これにより成形補助アセンブリ2の成形補助部材21を作動部材22に対応するもう一つのサポート抵触部221B上へと移動させる(図4参照)。
これにより、成形補助部材21は、オスモールド成形部10B、10C、10Eに没入する。
【0032】
図10に示すとおり、最後に、メスモールド10とオスモールド10’とを、相対させて開き、型抜部材Bにより、部材Aの射出成形モールド1Aからの退出を補助する。
【0033】
図11は、上記した加工ステップを経て成形した部材Aが電池ボックスであることを示す。
電池ボックスは、複数の隔板A1上の所定位置に、若干の貫通孔A2を設置する(本実施形態では、貫通孔A2の数は5個であるが、これに制限されない)。
【0034】
前述した本発明の実施形態は本発明を限定するものではなく、よって、本発明により保護される範囲は後述される特許請求の範囲を基準とする。
【符号の説明】
【0035】
1 モールド、
1A 射出成形モールド、
11 収容空間、
111 内周面、
12 成形面、
121 開孔、
122 カウンターシンク、
123 定位溝、
10 メスモールド、
10’ オスモールド、
10A、10B、10C、10D、10E、10F オスモールド成形部、
100 台体、
101 シリンダー、
102 伸縮棒、
2 成形補助アセンブリ、
21 成形補助部材、
211 第一抵触部、
212 穿孔、
22 作動部材、
220 端部、
221A、221B サポート抵触部、
222 第二抵触部、
23 移動部材、
A 完成品、
B 型抜き部材、
D 成形物料。
【要約】
【課題】 成形補助アセンブリ、モールド装置、及び成形方法を提供する。
【解決手段】モールド1は、収容空間11を形成し、モールド1上には成形面12を有し、成形面12上には収容空間11に通じる開孔121を設置する。成形補助アセンブリ2は成形補助部材21及び作動部材22を有する。成形補助部材21はモールド1に対応する開孔121位置に設置し、作動部材22はモールド1の収容空間11に挿入し、作動部材22は成形補助部材21の成形面12に対する突出或いは没入をコントロールする。これによりモールド1の成形面12を改変し、形態が比較的複雑な部材の生産に便を図り、且つ部材の型抜きを妨げることはない。こうして部材は数度の二次加工を経なくとも、必要な形態を得ることができ、製品の生産コストを効果的に引き下げ、部材の歩留まりを高めることができる。
【選択図】 図1
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11