特許第6043471号(P6043471)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6043471
(24)【登録日】2016年11月18日
(45)【発行日】2016年12月14日
(54)【発明の名称】入力デバイスとその制御方法
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/041 20060101AFI20161206BHJP
【FI】
   G06F3/041 530
【請求項の数】15
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2011-96363(P2011-96363)
(22)【出願日】2011年4月22日
(65)【公開番号】特開2012-27898(P2012-27898A)
(43)【公開日】2012年2月9日
【審査請求日】2014年4月22日
(31)【優先権主張番号】10-2010-0071109
(32)【優先日】2010年7月22日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】390019839
【氏名又は名称】三星電子株式会社
【氏名又は名称原語表記】Samsung Electronics Co.,Ltd.
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100091214
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 進介
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(72)【発明者】
【氏名】文 鐘 普
(72)【発明者】
【氏名】崔 恩 碩
(72)【発明者】
【氏名】兪 浩 濬
(72)【発明者】
【氏名】崔 相 彦
(72)【発明者】
【氏名】盧 昌 洙
【審査官】 西田 聡子
(56)【参考文献】
【文献】 特開2010−108071(JP,A)
【文献】 特許第4176017(JP,B2)
【文献】 特開2008−242958(JP,A)
【文献】 特開2008−129823(JP,A)
【文献】 国際公開第2010/029599(WO,A1)
【文献】 特開2006−268313(JP,A)
【文献】 特開2010−152685(JP,A)
【文献】 特開2009−048245(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/041
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力デバイスの制御方法であって、
前記入力デバイスに含まれるタッチ領域を介して使用者のタッチが入力されるステップと;
複数の把持位置のうち使用者の把持位置を認識して、前記入力デバイスに含まれる前記タッチ領域に対応する認識領域を介して前記タッチ領域に入力される前記使用者のタッチを認識し、使用者の把持位置と前記認識された使用者のタッチに基づいて、前記タッチ領域に対応する前記認識領域の範囲を可変して割り当てるステップと;
を含み、
前記認識領域の範囲を可変して割り当てるステップは、
前記認識された使用者のタッチが、前記複数の把持位置のうちのどの把持位置から入力されているかを判断するステップと;
前記の判断されたタッチが入力された把持位置に対応する方向に、前記認識領域を偏して前記認識領域の範囲を可変して割り当てるステップと;
を含む、入力デバイスの制御方法。
【請求項2】
前記認識領域を複数個のセル領域に区画して少なくとも一部のセル領域が不均一に分割されたセル座標系によって前記タッチ領域に対応する前記認識領域の範囲を可変して割り当てることを特徴とする請求項1に記載の入力デバイスの制御方法。
【請求項3】
前記認識された使用者のタッチに基づいて、前記認識領域の範囲を可変して割り当てるステップは、前記タッチ領域上の位置に基づいて、前記認識領域の範囲を可変して割り当てるステップを含むことを特徴とする請求項1に記載の入力デバイスの制御方法。
【請求項4】
前記認識された使用者のタッチに基づいて、前記認識領域の範囲を可変して割り当てるステップは、前記タッチ領域の形態に基づいて、前記認識領域の範囲を可変して割り当てるステップを含むことを特徴とする請求項1に記載の入力デバイスの制御方法。
【請求項5】
前記認識された使用者のタッチに基づいて、前記認識領域の範囲を可変して割り当てるステップは、タッチ形態に基づいて、前記認識領域の範囲を可変して割り当てるステップを含むことを特徴とする請求項1に記載の入力デバイスの制御方法。
【請求項6】
前記認識された使用者のタッチに基づいて、前記認識領域の範囲を可変して割り当てるステップは、タッチ速度に基づいて、前記認識領域の範囲を可変して割り当てるステップを含むことを特徴とする請求項1に記載の入力デバイスの制御方法。
【請求項7】
前記認識された使用者のタッチに基づいて、前記認識領域の範囲を可変して割り当てるステップは、使用者の特性に基づいて、前記認識領域の範囲を可変して割り当てるステップを含むことを特徴とする請求項1に記載の入力デバイスの制御方法。
【請求項8】
前記認識された使用者のタッチに基づいて、前記認識領域の範囲を可変して割り当てるステップは、タッチ媒体に基づいて、前記認識領域の範囲を可変して割り当てるステップを含むことを特徴とする請求項1に記載の入力デバイスの制御方法。
【請求項9】
使用者のタッチを入力されるタッチ領域及び前記タッチ領域に対応して使用者の把持位置と前記タッチ領域に入力された前記使用者のタッチを認識する認識領域を含むタッチパネルと;
複数の把持位置のうち使用者の把持位置と前記認識された使用者のタッチに基づいて、前記タッチ領域に対応する前記認識領域の範囲を可変して割り当てる制御部と;
を含み、
前記制御部は、
前記認識された使用者のタッチが、前記複数の把持位置のうちのどの把持位置から入力されているかを判断し;
前記の判断されたタッチが入力された把持位置に対応する方向に、前記認識領域を偏して前記認識領域の範囲を可変して割り当てる;
ように構成されることを特徴とする入力デバイス。
【請求項10】
前記制御部は、前記認識領域を複数個のセル領域に区画して少なくとも一部のセル領域が不均一に分割されたセル座標系によって前記タッチ領域に対応する前記認識領域の範囲を可変して割り当てることを特徴とする請求項9に記載の入力デバイス。
【請求項11】
前記制御部は、前記タッチ領域上の位置に基づいて、前記認識領域の範囲を可変して割り当てるように構成されることを特徴とする請求項9に記載の入力デバイス。
【請求項12】
前記制御部は、前記タッチ領域の形態に基づいて、前記認識領域の範囲を可変して割り当てるように構成されることを特徴とする請求項9に記載の入力デバイス。
【請求項13】
前記制御部は、タッチ形態に基づいて、前記認識領域の範囲を可変して割り当てるように構成されることを特徴とする請求項9に記載の入力デバイス。
【請求項14】
前記制御部は、タッチ速度に基づいて、前記認識領域の範囲を可変して割り当てるように構成されることを特徴とする請求項9に記載の入力デバイス。
【請求項15】
前記制御部は、使用者の特性に基づいて、前記認識領域の範囲を可変して割り当てるように構成されることを特徴とする請求項9に記載の入力デバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、入力デバイスとその制御方法に関するものとして、より詳しくは多様な基準によってタッチパッドの認識領域を動的に割り当てることによって使用者の意図に符合されるタッチ地点を認識することができる入力デバイスとその制御方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
TVリモコンや携帯電話には多数のボタンで構成されたキーパッドが存在する。この場合、リモコンや携帯電話などの様々な機能を操作するためには該当する機能に対応するボタンを配置すべきである。
【0003】
タッチを利用して座標を抽出する既存のタッチパッドの場合、把持された形態やタッチされる媒介体の移動半径や形態が反映されずにその座標系が固定されていて把持された手とタッチするその指の移動形態によって誤差が発生することになる。
【0004】
故に、タッチパッドの領域を区部してボタンとして使用する時、該当誤差によって意図してないボタンがクリックされる誤謬だけではなくタッチパッド上を移動するすべての動作にあって間違っている座標値が発生することがある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
故に、本発明の目的はタッチパッドの大きさ及び形態、タッチパッドを把持している使用者の手の接触位置と面積によって認識領域を動的に割り当てて実際の使用者が意図した座標と実際の指がタッチパッドに接触した座標間の差を減少させることによって誤動作を防止するための装置及び方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記目的は、本発明によって、入力デバイスの制御方法にあって、前記入力デバイスに含まれるタッチ領域を通じて使用者のタッチが入力される段階;及び前記入力デバイスに含まれて前記タッチ領域に対応される認識領域を通じて前記タッチ領域に入力された前記使用者のタッチを認識して、所定の基準によって前記タッチ領域に対応される前記認識領域の範囲を可変して割り当てる段階を含む入力デバイスの制御方法によって達成されることができる。
【0007】
前記入力デバイスの制御方法にあって、前記認識領域を複数個のセル領域に区画して少なくとも一部のセル領域が不均一に分割されたセル座標によって前記タッチ領域に対応される前記認識領域の範囲を可変して割り当てることができる。前記入力デバイスの制御方法にあって、前記所定の基準は、前記タッチ領域上の位置を含むことができる。前記入力デバイスの制御方法にあって、前記所定の基準は、前記タッチ領域の形態を含むことができる。前記入力デバイスの制御方法にあって、前記所定の基準は、タッチ形態を含むことができる。前記入力デバイスの制御方法にあって、前記所定の基準は、タッチ速度を含むことができる。前記入力デバイスの制御方法にあって、前記所定の基準は、使用者の特性を含むことができる。前記入力デバイスの制御方法にあって、前記所定の基準は、タッチ媒体を含むことができる。前記入力デバイスの制御方法にあって、前記使用者のタッチに対応するセル領域を認識して、これに基づいてディスプレイ装置に信号を送信する段階を更に含むことができる。
【0008】
一方、前記目的は、本発明によって、入力デバイスにあって、使用者のタッチを入力されるタッチ領域及び前記タッチ領域に対応されて前記タッチ領域に入力された前記使用者のタッチを認識する認識領域を含むタッチパネル;及び所定の基準によって前記タッチ領域に対応される前記認識領域の範囲を可変して割り当てる制御部を含む入力デバイスによって達成されることができる。
【0009】
前記入力デバイスにあって、前記制御部は、前記認識領域を複数個のセル領域に区画して少なくとも一部のセル領域が不均一に分割されたセル座標によって前記タッチ領域に対応される前記認識領域の範囲を可変して割り当てることができる。前記入力デバイスにあって、前記所定の基準は、前記タッチ領域上の位置を含むことができる。前記入力デバイスにあって、前記所定の基準は、前記タッチ領域の形態を含むことができる。前記入力デバイスにあって、前記所定の基準は、タッチ形態を含むことができる。前記入力デバイスにあって、前記所定の基準は、タッチ速度を含むことができる。前記入力デバイスにあって、前記所定の基準は、使用者の特性を含むことができる。前記入力デバイスにあって、前記所定の基準は、タッチ媒体を含むことができる。前記入力デバイスにあって、ディスプレイ装置と通信を行なう通信部を更に含めて、前記制御部は、前記使用者のタッチに対応するセル領域を認識して、これに基づいて前記ディスプレイ装置に信号を送信するように前記通信部を制御することができる。
【0010】
一方、前記目的は、本発明によって、入力デバイス及びディスプレイ装置を含むシステムの制御方法にあって、前記入力デバイスに含まれるタッチ領域を通じて使用者のタッチを入力される段階;前記入力デバイスに含まれて前記タッチ領域に対応される認識領域を通じて前記タッチ領域に入力された前記使用者のタッチを認識して、所定の基準によって前記タッチ領域に対応される前記認識領域の範囲を可変して割り当てる段階;前記入力デバイスが、認識された前記使用者のタッチに基づいて前記ディスプレイ装置に制御信号を送信する段階;及び前記ディスプレイ装置が、前記入力デバイスから受信された制御信号に基づいて前記ディスプレイ装置の制御を行なう段階を含むシステムの制御方法によって達成されることができる。
【0011】
一方、前記目的は、本発明によって、入力デバイス及びディスプレイ装置を含むシステムにあって、使用者のタッチを入力されるタッチ領域及び前記タッチ領域に対応されて前記タッチ領域に入力された前記使用者のタッチを認識する認識領域を含んで所定の基準によって前記タッチ領域に対応される前記認識領域の範囲を可変して割り当てて、認識された前記使用者のタッチ基づいて前記ディスプレイ装置に制御信号を送信する入力デバイス;及び前記入力デバイスから受信された制御信号に基づいて前記ディスプレイ装置の制御を行なうディスプレイ装置を含むシステムによって達成されることができる。
【発明の効果】
【0012】
以上説明したように、本発明によると、タッチパッドの大きさ及び形態、タッチパッドを把持している使用者の手の接触位置と面積によって認識領域を動的に割り当てて実際に使用者が意図した座標と実際に指がタッチパッドに接触した座標間の差を減少させることによって誤動作を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明の一実施例による入力デバイスの構成を図示したブロック図である。
図2a】本発明の一実施例によってタッチ領域と認識領域を動的に割り当てる場合を図示した図面である。
図2b】本発明の一実施例によってタッチ領域と認識領域を動的に割り当てる場合を図示した図面である。
図3a】一般的なセル座標系を図示した図面である。
図3b】本発明の一実施例によるセル座標系を図示した図面である。
図4a】本発明の一実施例によるセル座標系の例を図示した図面である。
図4b】本発明の一実施例によるセル座標系の例を図示した図面である。
図4c】本発明の一実施例によるセル座標系の例を図示した図面である。
図4d】本発明の一実施例によるセル座標系の例を図示した図面である。
図5】本発明の一実施例による入力デバイスの制御過程を図示した図面である。
図6】本発明の一実施例によるディスプレイ装置の構成を図示したブロック図である。
図7】本発明の一実施例によるディスプレイ装置の制御過程を図示した図面である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、添付した図面を参考して本発明の実施例に対して本発明が属する技術分野で通常の知識を持ったものが用意に実施することができるように詳しく説明する。本発明はいろいろ相異な形態に具現されることができてここで説明する実施例に限らない。本発明を明確に説明するために説明と関係ない部分は省略して、明細書全体を通じて同一又は類似した構成要所に対しては同一な参照符号をつけるようにする、
【0015】
図1は本発明の一実施例による入力デバイスの構成を図示したブロック図である。
【0016】
本発明の一実施例による入力デバイス100はリモートコントロール、キーボード及び移動端末などを含むことができる。また、複数個のキーを含んで、前記複数個のキーを通じた使用者の入力に対応してディスプレイ装置600を制御することができる補助デバイスなら、本発明の一実施例による入力デバイス100になることができる。
【0017】
本発明の一実施例による入力デバイス100は通信部110、タッチパネル120及び制御部130を含むことができる。
【0018】
通信部110はディスプレイ装置600と通信を行なうことができる。通信部110が行なう通信は赤外線通信、ブルートゥース通信、近距離(Local Area Network LAN)通信、無線ラン(Wireless LAN:WLAN)通信、ジグビー(Zigbee)通信及びワイファイ(Wi-Fi)通信など多様な形態の有無線通信である。
【0019】
図2a及び図2bに図示されたように、タッチパネル120はタッチ領域及び認識領域を含むことができる。
【0020】
前記タッチ領域は使用者のタッチを入力される。この場合、タッチ領域には複数個のキーが表示されることができて、使用者はタッチ領域に表示された複数個のキーを通じて使用者のタッチを入力することができる。前記使用者のタッチはタッチ形態、ドラッグ(drag)形態及びプッシュ形態などを含むことができる。
【0021】
前記認識領域はタッチ領域に対応されて前記タッチ領域に入力された使用者のタッチを認識する。
【0022】
制御部130は所定の基準によってタッチ領域に対応される認識領域の分割された部分の範囲、大きさ、形態又はその組合を可変して割り当てることができる。
【0023】
一実施例によると、制御部130は認識領域を複数個のセル領域に区画して少なくとも一部のセル領域が不均一に分割されたセル座標系によってタッチ領域に対応される認識領域の範囲を可変して割り当てることができる。すなわち、制御部130は認識領域を複数個のセルに分割することができる。複数個のセルはタッチ領域のセル又はボタンに対応して、それぞれの大きさ及び/又は形態は同じでなくなることができる。
【0024】
前記所定の基準は、いろいろ変形されることができる。
【0025】
前記所定の基準は、タッチ領域上の位置を含むことができる。例えば、タッチ領域を把持する軸の位置から遠く離れているタッチ領域上の位置か又は近いタッチ領域上の位置かの可否によって、タッチ領域に対応される認識領域の範囲を可変して割り当てることができる。
【0026】
前記所定の基準は、タッチ領域の形態を含むことができる。例えば、タッチ領域に含まれる複数個のキーが屈曲形態の入力ボタンに刻印されたか、又は平らな形態のタッチボタンに具現されたかの可否によって、タッチ領域に対応される認識領域の範囲を可変して割り当てることができる。また、タッチ領域の大きさによって、例えば、タッチ領域が入力デバイス100の外側前面にプールタッチスクリーンに具現されたか、又は外側一面にタッチパッドに具現されたかの可否によって、タッチ領域に対応される認識領域の範囲を可変して割り当てることもできる。
【0027】
前記所定の基準は、タッチ形態を含むことができる。例えば、シングルタッチ形態か又はマルチタッチ形態かの可否によって、タッチ領域に対応される認識領域の範囲を可変して割り当てることができる。
【0028】
前記所定の基準は、タッチ速度を含むことができる。例えば、タッチ速度が速いか又は遅いかの可否によって、タッチ領域に対応される認識領域の範囲を可変して割り当てることができる。
【0029】
前記所定の基準は、使用者の特性を含むことができる。例えば、使用者の把持習慣、年齢、性別及び身体サイズなどによって指の移動半径が変わる可能性があって、これを反映してタッチ領域に対応される認識領域の範囲を可変して割り当てることができる。こういう使用者の特性は先に入力されて認識領域の範囲割り当てる時反映されることができる。
【0030】
前記所定の基準は、タッチ媒体を含むことができる。例えば、タッチ媒体が使用者の指なのか、又は入力ペンなのかの可否によって、タッチ領域に対応される認識領域の範囲を可変して割り当てることができる。
【0031】
前記所定の基準は、入力デバイス100が行なう機能を含むことができる。例えば、入力デバイス100が情報入力機能を遂行するのか又はドローイング機能を遂行するかの可否によって、タッチ領域に対応される認識領域の範囲を可変して割り当てることができる。
【0032】
図2a及び図2bは本発明の一実施例によってタッチ領域と認識領域とを動的に割り当てる場合を各々図示した図面である。
【0033】
タッチ領域(表示領域)210、220、230は物理的な領域である。つまり、タッチ領域210,220,230は使用者に見せられて、使用者は前記タッチ領域210,220,230を基準に使用者のタッチを入力することができる。図2a及び図2bを参照すると、実線で区画される領域がタッチ領域210、220,230である。この場合、タッチ領域210,220,230上には複数個のキー(1ないし0、AないしX)が表示されている。
【0034】
認識領域(入力領域)211,221,231は論理的な領域である。つまり、認識領域211,221,231は仮想的な領域であるから使用者に見せられない。図2a及び図2bを参照すると、点線で表示される領域が認識領域211,221,231である。タッチ領域210、220,230に入力された使用者のタッチはそれに対応する認識領域211,221,231にタッチの入力と認識される。
【0035】
使用者が親指などの指でタッチパネル120をタッチする場合、指はタッチパネル120と直交する軸として指の内側節に位置する軸を中心に回転移動する。このような動きには、使用者が指を無理がなくて楽に動ける程度のどのように制限される半径、すなわち、楽な動き半径又は楽な移動半径があるごとができる。このような楽な動き半径は指の回転移動する軸から所定距離以内の範圍であるごとができる。もし、使用者の指が楽な移動半径を外れた領域をタッチすれば、つまり、使用者が指の回転移動する軸から距離が遠い位置をタッチすれば、実際には使用者が意図した位置より軸に近い位置がタッチされることができる。故に、こういうことを反映してタッチ領域210,220,230に対応する認識領域211,221,231の範囲を動的に割り当てることができる。
【0036】
図2aはシングルタッチの場合である。図2aでは使用者が右手を使用して入力デバイス100上のタッチ領域210にタッチする場合を仮定する。タッチ地点が使用者の右手から遠くなるほど、実際には使用者が意図した位置の座標より使用者の右手に近い位置の座標が検出される。故に、タッチ領域210に対応する認識領域211は左右方向にはタッチ領域210に比べて右の方に偏していて、上下方向にはタッチ210領域に比べて下の方に偏している。すなわち、認識領域211のセルらの境界は、指の回転移動する軸に向かって、例えば図2aでは右下のそばの方に偏する。また、使用者の右手から遠くなるほどこのような偏した程度はさらに大きくなる。言いかえれば、指の回転移動する軸から遠い認識領域211のセルらの境界は軸から近いセルらの境界よりさらに偏する。
【0037】
図2aに図示されたように、使用者がタッチ領域210上の地点215をタッチした場合、実際にタッチ領域210上では数字5のキーをタッチしたことになる。しかし、地点215は数字1のキーに対応する認識領域211の部分に属する。故に入力デバイス100は使用者が数字1のキーを入力したことに認識する。
【0038】
図2bはマルチタッチの場合である。図2bでは入力デバイス100上に二つのタッチ領域220,230、つまり第1タッチ領域220及び第2タッチ領域230が存在して、使用者が両手を使用して第1タッチ領域220及び第2タッチ領域230をタッチする場合を仮定する。
【0039】
使用者は動作の便宜上左手を使用して第1タッチ領域220にタッチして、右手を使用して第2タッチ領域230にタッチする。この場合、タッチ地点が使用者の手から遠くなるほど、すなわち、指の回転移動する軸から遠くなるほど、実際に使用者が意図した位置より使用者の手に近い位置がタッチされる。具体的に、第1タッチ領域220の場合、タッチ地点が使用者の左手から遠くなるほど使用者が意図した地点の座標の代わりに使用者の左手に近い地点の座標が検出される。故に、認識領域221は左右方向には第1タッチ領域220に比べて左側に偏していて、上下方向には第1タッチ領域220に比べて下側に偏している。また、使用者の左手から遠くなるほど偏した程度は大きくなる。一方、第2タッチ領域230は図2aに図示されたことと似よって、タッチ領域230に対応する認識領域231の範囲が割り当てられる。
【0040】
図2bに図示されたように、使用者が第1タッチ領域220上の地点222をタッチした場合、実際に第1タッチ領域220上ではアルファベットHのキーをタッチしたことになる。しかし、地点222はアルファベットCのキーに対応する認識領域221の部分に属する。故に、入力デバイス100は使用者がアルファベットCのキーを入力したことに認識する。また、使用者が第2タッチ領域230上の地点232をタッチした場合、第2タッチ領域230上ではアルファベットKのキーをタッチしたことになる。しかし、地点232はアルファベットDのキーに対応する認識領域231の範囲に属する。故に、入力デバイス100は使用者がアルファベットDのキーを入力したことに認識する。
【0041】
このように、タッチ領域に対応する認識領域の範囲を動的に割り当てる場合、使用者の意図とは無関係な使用者の動きによった歪曲を補正することができるので、使用者の正確な意図に符合される使用者の入力が可能になる。
【0042】
図3aは一般的にセル座標系を図示した図面で、図3bは本発明の一実施例によったセル座標系を図示した図面である。
【0043】
セル座標系は認識領域を複数個のセル領域に区画して、各セル領域には座標が設定されることができる。図3aを参照すると、セル座標系310によって14*14個のセルが区画されて、各セルが位置した行及び列によって座標(x,y)が設定されることができる。例えば、左側最上段を基準とする時、第1行の第1列に位置したセル領域の座標は(1,1)である。この場合、座標(1,1)が設定されたセル領域内のどの位置をタッチしても、入力デバイス100では該当セル領域がタッチされたことに認識する。
【0044】
図3aに図示されたように一般的なセル座標系310は複数個のセル領域を均一に分割する。このようなセル座標系310によってタッチ領域を区画する場合、入力デバイス100は使用者がタッチした地点をそのまま認識する。この場合、認識領域とタッチ領域とは合致する。
【0045】
図3bに図示されたように、本発明の一実施例によるセル座標系320は少なくとも一部のセル領域を不均一に分割する。この場合、少なくとも一部のセル領域は、上述の通り、使用者の動きによる楽な移動半径及び使用者の意図などを考慮して不均一に分割される。このようなセル座標系320によってタッチ領域を区画する場合、入力デバイス100は使用者の意図に符合される補正されたタッチ地点を認識する。
【0046】
図4aないし図4dは本発明の一実施例によるセル座標系の様々な例を図示した図面である。
【0047】
本発明の一実施例によるセル座標系410,420,430,440は把持領域上の位置、タッチパッド形態、把持方法などに基づいて多様に生成されることができる。
【0048】
タッチパッドの形態によってタッチパッドと使用者指の移動半径間に差が発生する場合、使用者の不便によってタッチ地点が歪曲されることがある。故に、タッチ地点が歪曲されるのを防止するために、タッチパッドの形態を反映してセル座標系を生成することができる。
【0049】
図4a及び図4bでは把持領域上の位置によってセル座標系410,420が生成される。一般的に、入力デバイス100の楽な移動半径を外れた領域の場合該当座標より楽な移動半径に近い座標に検出される傾向がある。図4aで、右の指と対角線の方に一番遠く離れた左側最上段領域(X領域)及び右の指後ろに位置した右側最下段領域(Y領域)は楽な移動半径内の領域ではない。真ん中の領域は相対的に楽な移動半径内の領域になる。これを反映するために、該当座標より楽な移動半径に近い座標に検出されるように、X領域及びY領域に含まれるセル領域は真ん中の方向に傾いて複数のセル領域を分割する。また、入力デバイス100の楽な移動半径を外れた領域をタッチする場合タッチ面積が大きく検出される傾向がある。これを反映するために、X領域及びY領域に含まれるセル領域の面積が大きくなるように複数のセル領域を分割する。
【0050】
図4bで、左指と対角線の方に一番遠く離れた右側最上段領域(U領域)及び左手指後ろに位置した左側最下段領域(V領域)は楽な移動半径内の領域ではない。真ん中の領域は相対的に楽な移動半径内の領域になる。これを反映するために、該当座標より楽な移動半径に近い座標に検出されるように、U領域及びV領域に含まれるセル領域は真ん中の方向に傾いて複数のセル領域を分割する。また、入力デバイス100の楽な移動半径を外れた領域をタッチする場合タッチ面積が大きく検出される傾向がある。これを反映するために、U領域及びV領域に含まれるセル領域の面積が大きくなるように複数のセル領域を分割する。
【0051】
図4cではタッチ形態によってセル座標系430が生成される。
【0052】
マルチタッチができるタッチパッドの場合、両手によってタッチされる指の移動半径がお互い影響を与える。故に、これによる影響がシングルタッチとは違ってセル座標系430に反映されることがある。両手各々に対応するセル領域は図4a及び図4bで説明したように分割されるので、詳しい説明は省略する。
【0053】
図4dではタッチパッドの形態によるセル座標系440が生成される。
【0054】
タッチパッドに含まれるタッチ領域が縦の方向に配列されるか又は横の方向に配列されるかの可否によって使用者の把持形態が変わることがある。使用者が右手で入力する場合を仮定する時、一般的に使用者は右側中心領域(M領域)を軸に動く。故に、M領域から遠く離れるほどセル領域の面積が大きくなるように複数のセル領域を分割することができる。
【0055】
図5は本発明の一実施例による入力デバイスの制御過程を図示した図面である。
【0056】
入力デバイス100は入力デバイス100に含まれるタッチ領域を通じて使用者のタッチを入力される(S501)。
【0057】
入力デバイス100はタッチ領域に対応される認識領域を通じて前記タッチ領域に入力された前記使用者のタッチを認識して、所定の基準によって前記タッチ領域に対応される前記認識領域の範囲を可変して割り当てる(S502)。
【0058】
入力デバイス100は認識された使用者のタッチに対応してディスプレイ装置600に信号を送信する(S503)。この場合、ディスプレイ装置600は入力デバイス100から受信された制御信号に基づいて前記ディスプレイ装置600の制御を行なうことができる。
【0059】
一方、図1ないし図5で説明した内容は、入力デバイス100ではないディスプレイ装置600に具現されることもある。これに対しては図6及び図7を参照して説明する。
【0060】
図6は本発明の一実施例によるディスプレイ装置の構成を図示したブロック図である。
【0061】
本発明の一実施例によるディスプレイ装置600は大型ディスプレイ(Large Format Display:LFD)、デジタルTV、移動端末、ラップトップコンピューター、デスクトップコンピューターなどを含むことができる。また、複数個のキーを含めて、前記複数個のキーを通じた使用者の入力に対応してディスプレイ装置600を制御することができる電子デバイスなら、本発明の一実施例によるディスプレイ装置600になることができる。
【0062】
本発明の一実施例によるディスプレイ装置600はディスプレイ部610、映像処理部620及び制御部630を含むことができる。
【0063】
ディスプレイ部610は使用者のタッチを入力されるタッチ領域及び前記タッチ領域に対応されて前記タッチ領域に入力された前記使用者のタッチを認識する認識領域を含むことができる。
【0064】
映像処理部620は映像を処理してディスプレイ部610に表示することができる。このために、映像処理部620はデコーディング(decoding)、スケーリング、明るさ調節、コントラスト(対比)調節、明暗調節及びイメージエンハンスメント(image enhancement)の中少なくとも一つを行なうことができる。
【0065】
制御部630は所定の基準によって前記タッチ領域に対応される前記認識領域の範囲を可変して割り当てることができる。
【0066】
制御部630は使用者のタッチを認識して、これに対応して映像を処理するように映像処理部620を制御することができる。
【0067】
図7は本発明の一実施例によるディスプレイ装置の制御過程を図示した図面である。
【0068】
ディスプレイ装置600はディスプレイ装置600に含まれるタッチ領域を通じて使用者のタッチを入力される(S701)。
【0069】
ディスプレイ装置600はタッチ領域に対応される認識領域を通じて前記タッチ領域に入力された前記使用者のタッチを認識して、所定の基準によって前記タッチ領域に対応される前記認識領域の範囲を可変して割り当てる(S702)。
【0070】
ディスプレイ装置600は認識された使用者のタッチに対応して所定の制御動作を行なう(S703)。
【0071】
本発明のいくつかの実施例が図示されて説明されたが、本発明が属する技術分野の通常の知識を持った当業者なら本発明の原則や精神から離れずに本実施例を変形できるのをわかる事である。発明の範囲は添付された請求項とその均等物によって決められる。
【符号の説明】
【0072】
100:入力デバイス
110:通信部
120:タッチパネル
130:制御部
600:ディスプレイ装置
610:ディスプレイ部
620:映像処理部
630:制御部
図1
図2a
図2b
図3a
図3b
図4a
図4b
図4c
図4d
図5
図6
図7