(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
長尺のルーバー部材と、前記ルーバー部材の長手方向の各端部のうち、少なくとも一方の端部の端面を覆うカバー部材と、前記カバー部材を前記ルーバー部材に固定するための棒状の固定部材とを含むルーバー組立体であって、
前記ルーバー部材は、筒状に形成されるルーバー本体と、取付け対象物に固定される2つの取付け片とを含み、
前記ルーバー本体は、前記長手方向に延びる案内溝が形成される2つの案内部を有し、
前記2つの案内部は、前記ルーバー本体の内面から互いに近接する方向に突出し、かつ、案内溝が互いに対向して形成され、
前記2つの取付け片は、前記ルーバー本体の外面から前記長手方向に垂直な幅方向に突出し、かつ前記幅方向に垂直な厚み方向に間隔をあけて、前記長手方向に平行に延びて形成され、
前記カバー部材は、板状のカバー本体と、前記カバー本体の一方の主面から垂直に立ち上がり、前記幅方向に延びる板状の案内片とを含み、
前記案内片は、前記幅方向一端部に一方の案内部の案内溝に挿脱自在に挿入される一方側案内部と、前記幅方向他端部に他方の案内部の案内溝に挿脱自在に挿入される他方側案内部と、前記幅方向に延びる係合孔が形成される係合部とを有し、
前記固定部材は、
前記2つの取付け片の間で前記ルーバー本体を貫通して、前記係合孔に挿入され、
案内片の長手方向の寸法は、前記2つの案内部の案内溝の底部との間の離間距離よりも短く、案内片の厚み寸法は案内溝の溝幅よりも小さいことを特徴とするルーバー組立体。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従来技術では、カバー部材111をルーバー材110に固定する際には、作業者が手作業でカバー部材111を、各ビス孔112a,112bと各タッピングホール102,103とが同一軸線上に位置するように配置し、この状態を維持したままビス113a,113bを挿入および螺着してルーバー材110に固定する必要があるので、カバー部材111の位置決めが難しく、ルーバー組立体200の組立て時における組立作業の作業性が悪いという問題がある。
【0007】
従来技術のカバー部材111は、ビス113a,113bの軸部が挿入されてルーバー材110に固定されるものであるので、ビス113a,113bの頭部が外方に露出して、ルーバー組立体200の美感が損なわれるという問題がある。
【0008】
本発明の目的は、組立て時における組立作業の作業性がよく、美感のよいルーバー組立体を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、長尺のルーバー部材と、前記ルーバー部材の長手方向の各端部のうち、少なくとも一方の端部の端面を覆うカバー部材と、前記カバー部材を前記ルーバー部材に固定するための棒状の固定部材とを含むルーバー組立体であって、
前記ルーバー部材は、筒状に形成されるルーバー本体と、取付け対象物に固定される2つの取付け片とを含み、
前記ルーバー本体は、前記長手方向に延びる案内溝が形成される2つの案内部を有し、
前記2つの案内部は、前記ルーバー本体の内面から互いに近接する方向に突出し、かつ、案内溝が互いに対向して形成され、
前記2つの取付け片は、前記ルーバー本体の外面から前記長手方向に垂直な幅方向に突出し、かつ前記幅方向に垂直な厚み方向に間隔をあけて、前記長手方向に平行に延びて形成され、
前記カバー部材は、板状のカバー本体と、前記カバー本体の一方の主面から垂直に立ち上がり、前記幅方向に延びる板状の案内片とを含み、
前記案内片は、前記幅方向一端部に一方の案内部の案内溝に挿脱自在に挿入される一方側案内部と、前記幅方向他端部に他方の案内部の案内溝に挿脱自在に挿入される他方側案内部と、前記幅方向に延びる係合孔が形成される係合部とを有し、
前記固定部材は、
前記2つの取付け片の間で前記ルーバー本体を貫通して、前記係合孔に挿入され
、
案内片の長手方向の寸法は、前記2つの案内部の案内溝の底部との間の離間距離よりも短く、案内片の厚み寸法は案内溝の溝幅よりも小さいことを特徴とするルーバー組立体である。
【0010】
また本発明は、前記係合孔は、タッピングホールであり、
前記固定部材は、前記係合孔に螺合するタッピングネジであることを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、ルーバー材のルーバー本体は、長手方向に延びる案内溝が形成される2つの案内部を有し、前記2つの案内部は、ルーバー本体の内面から互いに近接する方向に突出し、かつ、案内溝が互いに対向して形成される。またルーバー材の取付け片は、ルーバー本体の外面から前記長手方向に垂直な幅方向に突出し、かつ前記幅方向に垂直な厚み方向に間隔をあけて、前記長手方向に平行に延びて形成される。
【0012】
またカバー部材の案内片は、前記幅方向一端部に一方の案内部の案内溝に挿脱自在に挿入される一方側案内部と、前記幅方向他端部に他方の案内部の案内溝に挿脱自在に挿入される他方側案内部と、前記幅方向に延びる係合片が形成される係合部とを有
し、案内片の長手方向の寸法は、前記2つの案内部の案内溝の底部との間の離間距離よりも短く、案内片の厚み寸法は案内溝の溝幅よりも小さい。
【0013】
そして、固定部材は、2つの取付け片の間でルーバー本体を貫通して、前記係合孔に挿入される。
【0014】
このような構成を採用することによって、本発明は、カバー部材の各案内部を、ルーバー部材の各案内溝に挿入して、カバー部材を容易に位置決めすることができるので、カバー部材をルーバー材に取付けるに際して、カバー部材をルーバー材に対して自ずと位置決めされた状態で装着することができる。
【0015】
これによって、カバー部材のルーバー材に対する装着作業を容易に行うことが可能となり、多数のルーバー組立体を建物の外壁または内壁などの取付け対象物に取付ける際に、ルーバー組立体の組立て時における組立作業の作業性を格段に向上することができる。
【0016】
また固定部材は2つの取付け片の間でルーバー本体を貫通して、係合部の係合孔に挿入されるので、カバー部材をルーバー材に固定することができ、カバー部材がルーバー材から離脱することが防がれる。
【0017】
また固定部材は2つの取付け片の間でルーバー本体を貫通して、係合部の係合孔に挿入されるので、ルーバー組立体を取付け対象物に取付けた際には、固定部材をカバー部材によって覆うことができ、固定部材が外部に露呈することを防ぐことができる。
【0018】
これによって、美感の向上されたルーバー組立体を実現することができる。
【0019】
また本発明によれば、係合孔はタッピングホールであり、固定部材は係合孔に螺合するタッピングネジであるので、固定部材を係合孔に螺合させて、カバー部材をルーバー材に強固に固定することができる。
【発明を実施するための形態】
【0021】
図1は、本発明の第1実施形態に係るルーバー組立体1を示す分解斜視図である。
ルーバー組立体1は、ルーバー材2と、カバー部材3と、固定部材4とを含んで構成される。ルーバー組立体1は、建物の壁面に取り付けられ、建物の内部または外部の美感を向上する意匠材として機能する。本実施形態では、ルーバー組立体1は、建物内の壁面に取り付けられる内装用の意匠材である。
【0022】
ルーバー材2は、たとえばアルミニウム合金の押出成型材から成る長尺材である。ルーバー材2の断面は、長手方向に関して一様に形成される。ルーバー材2は、四角筒状に形成されるルーバー本体10と、取付け対象物に固定される2つの取付け片11A,11Bとを含む。
【0023】
ルーバー本体10は、四角筒状に限られず、円筒状あるいは多角筒状など筒状であれば特に限定されない。
【0024】
ルーバー本体10は、長手方向に沿って延びる案内溝13が形成される2つの案内部12A,12Bを有する。2つの案内部12A,12Bは、ルーバー本体10の内面から互いに近接する方向に突出して形成される。各案内溝13は、互いに対向して形成される。
【0025】
本実施形態では、2つの案内部12A,12Bは、断面が略C字状のタッピングホールによって実現される。ただし、案内部12A,12Bは、この形状に限られることはなく、たとえば長手方向に垂直な断面が凹状の突部によって実現してもよい。
【0026】
2つの取付け片11A,11Bは、ルーバー本体10の外面から、ルーバー材2の長手方向に垂直な幅方向に突出して形成され、長手方向に平行に延びる。2つの取付け片11A,11Bは、前記幅方向に垂直な厚み方向に間隔をあけて形成される。
【0027】
具体的には、取付け片11Aは、一方の側壁10aと一方の主面10Aとの交差部に連なり、ルーバー本体10の幅方向に突出し、ルーバー本体10の長手方向沿って延びる。取付け片11Aは、長手方向に垂直な断面が略L字状に形成される。取付け片11Bは、一方の側壁10aと他方の主面10Bとの交差部に連なり、ルーバー本体10の幅方向に突出し、ルーバー本体10の長手方向に沿って延びる。取付け片11Bは、断面が略J字状に形成される。2つの取付け片11A,11Bは、ルーバー本体10の長手方向にわたって一様に形成される。
【0028】
図2は、カバー部材3を示す図である。
図2(1)は、カバー部材3の正面図であり、
図2(2)は、カバー部材3の右側面図であり、
図2(3)は、カバー部材3の底面図である。
図1も参照して説明する。
【0029】
カバー部材3は、板状のカバー本体21と、カバー本体21の一方の主面から垂直に立ち上がり、ルーバー材2の幅方向に延びる案内片22とを含む。カバー本体21は、ルーバー材2の長手方向一端部に形成される端面を塞ぐ。
【0030】
案内片22は、一方の案内部12Aの案内溝13に挿脱自在に挿入される一方側案内部23aと、他方の案内部12Bの案内溝13に挿脱自在に挿入される他方側案内部23bと、ルーバー材2の幅方向に延びる係合孔25が形成される係合部24とを有する。
【0031】
本実施形態では、一方側案内部23aおよび他方側案内部23bは、カバー本体21の一方の主面から垂直に立ち上がり、ルーバー材2の幅方向に延びる板状部23の長手方向の各端部によって実現される。板状部23の長手方向の寸法L1は、案内部12Aの案内溝13の底部と、案内部12Bの案内溝13の底部との間の離間距離よりも僅かに短い長さに選ばれる。また板状部23の厚み寸法T1は、各案内溝13の溝幅よりも小さく設定される。
【0032】
また係合部24の長手方向の寸法L2は、案内部12Aの案内溝13の先端部と案内部12Bの案内溝13の先端部との間の離間距離よりも小さく設定される。本実施形態では、係合部24は、長手方向に垂直な断面が略C字状のタッピングホールによって実現される。ただし係合部24はこの形状に限られず、たとえば円筒状や四角筒状であってもよく、ルーバー材2の幅方向に延びる係合孔25が形成されていれば、特に限定されない。
【0033】
カバー本体21の長手方向の寸法L3は、ルーバー材2の幅方向の寸法と同一であり、カバー本体21の幅方向の寸法L4は、ルーバー材2の厚み方向の寸法と同一である。したがって、ルーバー材2の長手方向の一端部の端面に、カバー部材3を取り付けると、前記端面は、カバー本体21によって塞がれる。
【0034】
図3は、取付部材5を示す正面図である。取付部材5は、取付け対象物にビスなどによって固定される。本実施形態において取付け対象物は、建物の内壁部である。取付部材5は、長手方向(
図3の紙面に垂直な方向)に一様に延びる長尺材である。
【0035】
取付部材5は、略板状のベース部31と、ベース部31の主面から垂直に突出する2つの突出片32a,32bとを有する。ベース部31は、取付け対象物に当接し、ビスなどによって固定される。突出片32a,32bの各先端部には、断面が矢じり状の係合部33a,33bが形成される。突出片32a,32bの突出方向の中間部には、取付部材5の長手方向に垂直な幅方向(
図4において左右方向)に沿って、互いに近接するように突出する屈曲部34a,34bがそれぞれ形成される。屈曲部34a,34bは、断面が略L字状に形成され、取付部材5の長手方向に一様に形成される。
【0036】
図4は、嵌合部材6を示す正面図である。嵌合部材6は、ルーバー本体10と取付け片11A,11Bによって規定される凹部に取付けられ、取付部材5に嵌合することによって、ルーバー材2を取付け対象物に固定する。
【0037】
嵌合部材6は、長手方向(
図4において紙面に垂直な方向)に垂直な断面が略逆U字状に形成される長尺材である。嵌合部材6は、板状の板状部40と、板状部40の長手方向に垂直な幅方向(
図4において左右方向)一方に屈曲して連なり、前記長手方向および前記幅方向に垂直な厚み方向一方に延びる断面が略L字状の第1取付け片41と、板状部40の前記幅方向他方に屈曲して連なり、前記厚み方向一方に延びる断面が略逆L字状の第2取付け片42と、板状部40の幅方向中央から前記厚み方向一方に突出する突出片部43とを有する。
【0038】
板状部40の幅方向の寸法L5は、2つの取付け片11A,11Bの各先端部間の離間距離よりも僅かに短い値に選ばれる。これによって、板状部40は、2つの取付け片11A,11Bの各先端部間から、2つの取付け片11A,11Bによって規定される凹部内に嵌り込むことができる。
【0039】
第1取付け片41は、嵌合部材6の長手方向に関して一様に形成される。第1取付け片41は、第2取付け片42側に突出する係合突起45と、ルーバー材2の取付け片11Bに当接するフランジ部46とを有する。
【0040】
第2取付け片42は、嵌合部材6の長手方向に関して一様に形成される。第2取付け片42は、第1取付け片41側に突出する係合突起47と、ルーバー材2の取付け片11Aに当接するフランジ部48とを有する。
【0041】
突出片部43は、板状部40の幅方向中央であって、長手方向一端部よりも僅かに長手方向中央よりの位置から、長手方向他端部よりも僅かに長手方向中央よりの位置にわたって形成される。突出片部43は、嵌合部材6の厚み方向一方に突出して形成され、先端部に、嵌合部材6の幅方向に突出する2つの突起49a,49bが形成される。
【0042】
図5は、ルーバー材2の壁面への取付け手順を示す模式図であり、
図6は、ルーバー材2が壁面に取付けられた状態を示す拡大断面図である。以下においては、ルーバー材2を、鉛直方向と平行に、建物の壁面に取り付ける手順を示す。
【0043】
先ず、建物の壁面に、取付部材5を該壁面に沿って配置し、ビスによって固定する。
【0044】
次に、ルーバー材2の2つの取付け片11A,11B間に、嵌合部材6を嵌まり込ませて、フランジ部46と取付け片11Bおよびフランジ部48と取付け片11Aとを当接させ、嵌合部材6の長手方向の各端部とルーバー本体10とを、ビスによって固定して、嵌合部材6をルーバー材2に固定する。本実施形態では、3つの嵌合部材6を、ルーバー材2の長手方向に間隔をあけて、ルーバー材2に固定する。
【0045】
そして、取付部材5の係合部33a,33bと、嵌合部材6の係合突起45,47とをそれぞれ係合させることによって、取付部材5と嵌合部材6とを係合し、ルーバー材2を壁面に固定する。このようにして、ルーバー材2が取付け対象物である壁面に取り付けられる。
【0046】
図7は、ルーバー組立体1の上端部を示す図であり、
図8は、
図7の切断面線VIII−VIIIから見た断面図である。以下、カバー部材3の取り付けについて説明する。
【0047】
カバー部材3は、ルーバー材2の長手方向の少なくとも一方の端部の端面を覆う。カバー部材3は、一方側案内部23aをルーバー材2の案内部12Aに形成される案内溝13に差込み、他方側案内部23bをルーバー材2の案内部12Bに形成される案内溝13に差込むことによって、カバー本体21が位置決めされる。
【0048】
次に一方側案内部23aおよび他方側案内部23bをさらに各案内溝13に沿って差込むことにより、カバー本体21がルーバー材2の長手方向の端部の端面を覆った状態で、前記端面に当接する。
【0049】
この状態で、たとえばビス、ねじ、丸棒などの棒状の固定部材4を、取付け片11A,11B側から、ルーバー本体10を貫通させて、係合孔25に挿入する。これによって、カバー部材3がルーバー材2に固定される。本実施形態において、固定部材4はタッピングネジによって実現される。
【0050】
ルーバー組立体1は、ルーバー材2の長手方向の各端部に形成される各端面に、カバー部材3を取り付け、取付け対象物に固定される取付部材5に嵌合部材6を嵌合させて構築される。カバー部材3の取り付けは、嵌合部材6よりも先であってもよく、後であってもよい。いずれの場合であっても、固定部材4は取付け片11A,11Bおよび取付け対象物によって覆われ、外部に露出することはない。
【0051】
本実施形態によれば、ルーバー組立体1は、カバー部材3の各案内部23a,23bを、ルーバー本体10の各案内溝13に挿入して、カバー部材3を容易に位置決めすることができるので、カバー部材3をルーバー材2に取付けるに際して、カバー部材3をルーバー材2に対して自ずと位置決めされた状態で装着することができる。
【0052】
これによって、カバー部材3のルーバー材2に対する装着作業を容易に行うことが可能となり、多数のルーバー組立体1を建物の外壁または内壁などの取付け対象物に取付ける際に、ルーバー組立体1の組立て時における組立作業の作業性を格段に向上することができる。
【0053】
また固定部材4は2つの取付け片11A,11Bの間でルーバー本体10を貫通して、係合部24の係合孔25に挿入されるので、カバー部材3をルーバー材2に固定することができ、カバー部材3がルーバー材2から離脱することが防がれる。
【0054】
また固定部材4は2つの取付け片11A,11Bの間でルーバー本体10を貫通して、係合部24の係合孔25に挿入されるので、ルーバー組立体1を取付け対象物に取付けた際には、固定部材4を取付け片11A,11Bによって覆うことができ、固定部材4が外部に露呈することを防ぐことができる。
【0055】
これによって、美感の向上されたルーバー組立体1を実現することができる。
【0056】
また本実施形態によれば、係合孔25はタッピングホールであり、固定部材4は係合孔25に螺合するタッピングネジであるので、固定部材4を係合孔25に螺合させて、カバー部材3をルーバー材2に強固に固定することができる。
【0057】
図9は、本発明の第2実施形態に係るルーバー組立体1Aを示す分解斜視図であり、
図10は、カバー部材3Aを示す図である。
図10(1)は、カバー部材3Aの正面図であり、
図10(2)は、カバー部材3Aの右側面図であり、
図10(3)は、カバー部材3Aの底面図である。
【0058】
ルーバー組立体1Aは、ルーバー組立体1とカバー部材の構成が異なるのみであり、他の構成は同一である。したがって、ルーバー組立体1と同一の構成には、同一参照符号を付して、重複を避けるため説明は省略する。
【0059】
カバー部材3Aは、板状のカバー本体21Aと、カバー本体21Aの一方の主面から垂直に立ち上がり、ルーバー材2の幅方向に延びる案内片22Aとを含む。カバー本体21Aは、ルーバー材2の長手方向一端部に形成される端面を塞ぐ。
【0060】
案内片22Aは、カバー本体21Aから垂直に立ち上がる立ち上がり部60Aと、ルーバー材2の幅方向に延びる係合孔25Aが形成される係合部24Aと、一方の案内部12Aの案内溝13に挿脱自在に挿入される一方側案内部23Aaと、他方の案内部12Bの案内溝13に挿脱自在に挿入される他方側案内部23Abとが形成される板状部23Aを有する。
【0061】
本実施形態では、一方側案内部23Aaおよび他方側案内部23Abは、カバー本体21Aの一方の主面から垂直に立ち上がり、ルーバー材2の幅方向に延びる板状部23Aの長手方向の各端部によって実現される。板状部23Aの長手方向の寸法L5は、案内部12Aの案内溝13の底部と、案内部12Bの案内溝13の底部との間の離間距離よりも僅かに短い長さに選ばれる。また板状部23Aの厚み寸法T2は、各案内溝13の溝幅よりも小さく設定される。
【0062】
また係合部24Aの長手方向の寸法は、係合部24の長手方向の寸法と同じである。本実施形態では、係合部24Aは、長手方向に垂直な断面が略C字状のタッピングホールによって実現される。ただし係合部24Aはこの形状に限られず、たとえば円筒状や四角筒状であってもよく、ルーバー材2の幅方向に延びる係合孔25Aが形成されていれば、特に限定されない。
【0063】
カバー本体21Aの長手方向および幅方向の寸法は、カバー本体21と同一である。したがって、ルーバー材2の長手方向の一端部の端面に、カバー部材3Aを取り付けると、前記端面は、カバー本体21Aによって塞がれる。
【0064】
図11は、ルーバー組立体1Aの上端部を示す図であり、
図12は、
図11の切断面線XII−XIIから見た断面図である。以下、カバー部材3Aの取り付けについて説明する。
【0065】
カバー部材3Aは、ルーバー材2の長手方向の少なくとも一方の端部の端面を覆う。カバー部材3Aは、一方側案内部23Aaをルーバー材2の案内部12Aに形成される案内溝13に差込み、他方側案内部23Abをルーバー材2の案内部12Bに形成される案内溝13に差込むことによって、カバー本体21Aが位置決めされる。
【0066】
次に一方側案内部23Aaおよび他方側案内部23Abをさらに各案内溝13に沿って差込むことにより、カバー本体21Aがルーバー材2の長手方向の端部の端面を覆った状態で、前記端面に当接する。
【0067】
この状態で、たとえばビス、ねじ、丸棒などの棒状の固定部材4を、取付け片11A,11B側から、ルーバー本体10を貫通させて、係合孔25Aに挿入する。これによって、カバー部材3Aがルーバー材2に固定される。本実施形態において、固定部材4はタッピングネジによって実現される。
【0068】
ルーバー組立体1Aは、ルーバー材2の長手方向の各端部に形成される各端面に、カバー部材3Aを取り付け、取付け対象物に固定される取付部材5に嵌合部材6を嵌合させて構築される。カバー部材3Aの取り付けは、嵌合部材6よりも先であってもよく、後であってもよい。いずれの場合であっても、固定部材4は取付け片11A,11Bおよび取付け対象物によって覆われ、外部に露出することはない。
【0069】
ルーバー組立体1Aによっても、ルーバー組立体1と同じ効果を達成することができる。
【0070】
図13は、本発明の第3実施形態に係るルーバー組立体1Bを示す分解斜視図であり、
図14は、カバー部材3Bを示す図である。
図14(1)は、カバー部材3Bの正面図であり、
図14(2)は、カバー部材3Bの右側面図であり、
図14(3)は、カバー部材3Bの底面図である。
【0071】
ルーバー組立体1Bは、ルーバー組立体1とカバー部材の構成が異なるのみであり、他の構成は同一である。したがって、ルーバー組立体1と同一の構成には、同一参照符号を付して、重複を避けるため説明は省略する。
【0072】
カバー部材3Bは、板状のカバー本体21Bと、カバー本体21Bの一方の主面から垂直に立ち上がり、ルーバー材2の幅方向に延びる案内片22Bとを含む。カバー本体21Bは、ルーバー材2の長手方向一端部に形成される端面を塞ぐ。
【0073】
案内片22Aは、カバー本体21Bから垂直に立ち上がり、一方の案内部12Aの案内溝13に挿脱自在に挿入される一方側案内部23Baと、他方の案内部12Bの案内溝13に挿脱自在に挿入される他方側案内部23Bbとが形成される板状部23Bと、板状部23Bの長手方向一方の端部に形成される係合部24Bとを有する。
【0074】
板状部23Aの長手方向の寸法L6は、案内部12Aの案内溝13の底部と、案内部12Bの案内溝13の底部との間の離間距離よりも僅かに短い長さに選ばれる。また板状部23Bの厚み寸法T3は、各案内溝13の溝幅よりも小さく設定される。
【0075】
本実施形態では、係合部24Bは、板状部23Bの長手方向一方から長手方向他方に退避する切欠きによって実現される。
【0076】
カバー本体21Bの長手方向および幅方向の寸法は、カバー本体21と同一である。したがって、ルーバー材2の長手方向の一端部の端面に、カバー部材3Bを取り付けると、前記端面は、カバー本体21Bによって塞がれる。
【0077】
図15は、ルーバー組立体1Bの上端部を示す図であり、
図16は、
図15の切断面線XVI−XVIから見た断面図である。以下、カバー部材3Bの取り付けについて説明する。
【0078】
カバー部材3Bは、ルーバー材2の長手方向の少なくとも一方の端部の端面を覆う。カバー部材3Bは、一方側案内部23Baをルーバー材2の案内部12Aに形成される案内溝13に差込み、他方側案内部23Bbをルーバー材2の案内部12Bに形成される案内溝13に差込むことによって、カバー本体21Bが位置決めされる。
【0079】
次に一方側案内部23Baおよび他方側案内部23Bbをさらに各案内溝13に沿って差込むことにより、カバー本体21Bがルーバー材2の長手方向の端部の端面を覆った状態で、前記端面に当接する。
【0080】
この状態で、たとえばビス、ねじ、丸棒などの棒状の固定部材4を、取付け片11A,11B側から、ルーバー本体10を貫通させて、係合部24Bである切欠きに挿入する。これによって、カバー部材3Bがルーバー材2に固定される。本実施形態において、固定部材4はタッピングネジによって実現される。
【0081】
ルーバー組立体1Bは、ルーバー材2の長手方向の各端部に形成される各端面に、カバー部材3Bを取り付け、取付け対象物に固定される取付部材5に嵌合部材6を嵌合させて構築される。カバー部材3Bの取り付けは、嵌合部材6よりも先であってもよく、後であってもよい。いずれの場合であっても、固定部材4は取付け片11A,11Bおよび取付け対象物によって覆われ、外部に露出することはない。
【0082】
ルーバー組立体1Bによっても、ルーバー組立体1と同じ効果を達成することができる。