【文献】
旦代 智哉 他,アプリケーションのリアルタイム性に応じたソフトウエア無線端末のシステム/通信モード切換え法に関する検討,電子情報通信学会技術研究報告,日本,社団法人電子情報通信学会,2005年,Vol.105 No.217,p.117−124,SR2005-38
【文献】
田野 哲 他,ソフトウェア無線技術,NTT DoCoMoテクニカル・ジャーナル ,社団法人電気通信協会,2002年,Vol.10 No.2,p.47−58
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記ビットエラーレート検出手段によるビットエラーレートの増大は検出されないが前記誤り種類判定手段により誤り種類の変化が検出されたことに応じて、前記訂正方法切替手段は、前記訂正方法記憶手段に応じて、誤り訂正方法を、変化した誤り種類に対応する誤り訂正方法に切り替えることを特徴とする請求項1に記載の光無線システム。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1に例示される背景技術では、送信されたパケットの欠落パケット復元率、パケット連続欠落率、パケット欠陥率を含むパケット欠落情報を復号化装置から受信することに応じて、FECパケットの挿入および生成方法を決定するものである。誤り訂正方法を変更する前の段階でパケット欠落が発生しており、通信品質が一時的にせよ悪化してしまう恐れがあり問題である。
【0005】
また、上記特許文献2に例示される背景技術では、実際のパケットロスが発生する前にパケットロスの発生を予測するものではある。しかしながら、予測の判断となる情報はパケットジッタやインターバルタイムの観測結果であり、これらはネットワーク上のトラフィックの混雑度に応じて変化するものである。引用文献2は、トラフィックの集中に伴うパケットロスの発生を軽減するために、トラフィックの混雑度を示すパケットジッタやインターバルタイムを観測してパケットロスを予測するものである。ネットワーク上の通信量に応じて誤り訂正方法を変化させるものである。
【0006】
また、上記特許文献3に例示される背景技術では、クロスローク雑音の有無等による伝送路の状態に応じて訂正符号などを切り替えるものである。互いに異なる伝送線に係る送信器および受信器の配置に応じて、伝送によるクロストーク雑音の影響の受けやすさが異なることを利用する。送信器や受信器の配置位置や伝送方向に応じて訂正符号を切り替えるものである。
【0007】
引用文献2、3は何れも、トラフィックの混雑度や伝送方向の別など、通信や伝送自体の条件に関して誤り訂正方法の選択・切替を行なうものに過ぎない。
【0008】
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、光無線通信において、光信号が伝播する光学レンズの表面や光信号の伝播空間などの通信環境において、塵や埃等の環境要因や使用状況、および経年変化等により、伝送品質が変化する場合にも、通信品質を所定の品質に維持することを可能とする光無線システム
および電子部品装着装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を鑑みてなされた本願の請求項1に記載の光無線システムは、電子部品装着装置において電子部品の基板への実装作業に係る各種の情報を伝送するシステムである。また、請求項
3に記載の電子部品装着装置は、電子部品の基板への実装作業に係る各種の情報を光無線により伝送する。受光部、検出器、第1レベル低下検出手段、および切替準備手段を備えている。受光部は、受光した光信号を電気信号に変換する。検出器は、受光部により変換された電気信号のレベルを検出する。第1レベル低下検出手段は、検出器により検出される電気信号の信号レベルが低下したことを検出する。切替準備手段は、第1レベル低下検出手段により信号レベルが低下したことの検出に応じて、誤り訂正方法を所定の誤り訂正方法に切り替えるためのパラメータの事前設定を行なう。
【0010】
また
、第2レベル低下検出手段および訂正方法切替手段を備えている。第2レベル低下検出手段は、検出器により検出された電気信号の信号レベルが、第1レベル低下検出手段での検出後、更に低下したことを検出する。訂正方法切替手段は、第2レベル検出手段による信号レベルの低下検出に応じて、誤り訂正方法を、切替準備手段により事前設定が行なわれている誤り訂正方法に切り替える。
【0011】
また
、第1または第2レベル低下検出手段により信号レベルの低下を検出したことに応じて動作する、レベル記憶手段および誤り種類判定手段を備えている。レベル記憶手段は、検出器により検出される信号レベルを時系列に記憶する。誤り種類判定手段は、レベル記憶手段に記憶されている時系列の信号レベルに応じて、誤り種類を判定する。
【0012】
また
、訂正方法記憶手段を備えている。訂正方法記憶手段は、誤り種類ごとに、誤り訂正方法と該誤り訂正方法に対応するパラメータとが記憶されている。切替準備手段は、誤り種類判定手段により判定された誤り種類に応じて、訂正方法記憶手段により誤り訂正方法に対応するパラメータを決定する。
【0013】
また
、ビットエラーレート検出手段および書替手段を備えている。ビットエラーレート検出手段は、訂正方法切替手段による誤り訂正方法の切り替えに応じて、受信データのビットエラーレートを検出する。書替手段は、ビットエラーレート検出手段によりビットエラーレートの増大を検出したことに応じて、訂正方法記憶手段に記憶されている誤り種類ごとの誤り訂正方法と該誤り訂正方法に対応するパラメータとの対応関係を書き替える。訂正方法切替手段は、書き換えられた訂正方法記憶手段に応じて、誤り訂正方法を切り替える。
【0014】
また、請求項
2に記載の光無線システムは、請求項
1に記載の光無線システムにおいて、ビットエラーレート検出手段によるビットエラーレートの増大は検出されないが誤り種類判定手段により誤り種類の変化が検出されたことに応じて、訂正方法切替手段は、訂正方法記憶手段に応じて、誤り訂正方法を、変化した誤り種類に対応する誤り訂正方法に切り替える。
【発明の効果】
【0015】
請求項1に記載の光無線システムおよび請求項
3に記載の電子部品装着装置では、光信号から電気信号に変換された信号の信号レベルが検出される。信号レベルが低下したことが検出されると、光無線に対して設定されている誤り訂正方法を所定の誤り訂正方法に切り替えるためのパラメータの事前設定が行われる。ここで、パラメータとは、誤り訂正方法を動作させるために必要なパラメータであり、誤り訂正に供される各種のビット構成や個々のビット構成に含まれるビット数、あるいは処理ルーチンの初期設定などの事前に設定しておくことの可能なパラメータである。
【0016】
電気信号の信号レベルの低下は、無線に供される光信号の強度の低下を意味する。ここで、光無線における光信号の強度の低下とは、光信号の送受信に係るレンズ等の光学系に付着する塵や埃等のゴミや油性成分等、あるいは光信号の伝搬路に浮遊するゴミ等の浮遊物等による、光信号の散乱や透過性の悪化に起因するものである。こうしたゴミ等に起因する光信号の強度低下を通信エラーに至る前の段階で検出して、誤り訂正方法の切り替え準備のためにパラメータを事前設定しておく。光の強度低下が更に大きくなり通信エラーが発生する場合に備えて誤り訂正方法に係るパラメータを事前に設定しておくので、実際に通信エラーが発生した際に迅速に所定の誤り訂正方法に切り替えることができる。
【0017】
通信環境に応じた複数の誤り訂正方法を備えながら、一度に動作するのは一つの誤り訂正方法として必要に応じて切り替えることができるので、複数の誤り訂正方法を動作状態にして維持しておく必要はない。消費電力の低減を図ることができる。更に、誤り訂正方法の切り替えに当っては、切り替えの候補となる誤り訂正方法のパラメータを事前に設定しておくことができるので、切り替えを迅速に行うことができる。
【0018】
また、信号レベルが更に低下したことを検出して、事前設定がされているパラメータに応じた誤り訂正方法に切り替える。
【0019】
これにより、信号レベルが更に低下して光信号の散乱が大きくなりあるいは透過性が悪化して、通信エラーが既設定の誤り訂正方法では十分に対処できないおそれのあるレベルに到達した場合に、事前に設定されていたパラメータに応じて迅速に誤り訂正方法を切り替えることができる。通信環境の悪化に伴い光信号の強度低下が進んだとしても、迅速に新たな誤り訂正方法に切り替えて通信エラーの訂正を行うことができる。通信環境の変化に際しても、通信品質の一次的な悪化を招くことなく所定の通信品質を切れ目なく維持することができる。
【0020】
また、信号レベルの低下は時系列に記憶され、この記憶に基づいて、誤りの種類が判断される。
【0021】
信号レベルの低下の履歴は、光システムの状態や通信環境の状況などにより異なる。信号レベルの低下の履歴を見れば、光学系への塵や埃などのゴミ等の付着や光信号の伝搬路に浮遊する塵や埃などの光の透過性の悪化によるものであるか、気温や機器の発熱などに伴う機器の温度変化による発光特性の変化によるものであるか、光学素子の経年変化によるものであるか、などを特定することができる。時系列に記憶された信号レベルの低下履歴から、発生する恐れのある誤りの種類を判定することができる。
【0022】
また、誤り種類ごとに、誤り訂正方法と該誤り訂正方法に対応するパラメータとが記憶されている。
【0023】
これにより、切替準備手段は、信号レベルの低下に対応する誤り種類に応じて、訂正方法記憶手段に記憶されている誤り訂正方法とそのパラメータを選択して事前設定を行うことができる。
【0024】
また、誤り訂正方法を切り替えた後、ビットエラーレートが増大したら、訂正方法記憶手段に記憶されている誤り種類ごとの誤り訂正方法と該誤り訂正方法に対応するパラメータとの対応関係を書き替え、書き替えられた対応関係に応じて新たな誤り訂正方法に切り替える。
【0025】
これにより、信号レベルの低下に応じて誤り訂正方法を切り替えてもビットエラーレートが増大することが検出されれば、切り替えられた誤り訂正方法の元となった誤り種類と誤り訂正方法との対応関係が不適格であるおそれがあるので、対応関係を書き替える。書きかえられた対応関係に基づいて誤り訂正方法を切り替えることができる。
【0026】
請求項
2に記載の光無線システムでは、誤り訂正方法を切り替えた後、ビットエラーレートは増大しないが誤り種類が変化したことが検出されたら、訂正方法記憶手段に記憶されている対応関係から、訂正方法切替手段は、検出された誤り種類に対応する誤り訂正方法に切り替えることができる。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下、本発明の実施形態として、図を参照しつつ詳しく説明する。初めに、本願の光無線システムを適用することが可能な例として、
図1ないし
図5を参照して、電子部品装着装置の構成について説明する。
【0029】
図1に、電子部品装着装置(以下、「装着装置」と略す場合がある)10を示す。その図は、装着装置10の外装部品の一部を取り除いた斜視図である。装着装置10は、1つのシステムベース12と、そのシステムベース12の上に互いに隣接されて並んで配列された2つの電子部品装着機(以下、「装着機」と略す場合がある)16とを含んで構成されており、回路基板に電子部品を装着する作業を行うものとされている。なお、以下の説明において、装着機16の並ぶ方向をX軸方向とし、その方向に直角な水平の方向をY軸方向と称する。
【0030】
装着装置10の備える装着機16の各々は、主に、フレーム部20とそのフレーム部20に上架されたビーム部22とを含んで構成された装着機本体24と、回路基板をX軸方向に搬送するとともに設定された位置に固定する搬送装置26と、その搬送装置26によって固定された回路基板に電子部品を装着する装着ヘッド28と、ビーム部22に配設されて装着ヘッド28をX軸方向およびY軸方向に移動させる移動装置30と、フレーム部20の前方に配設され装着ヘッド28に電子部品を供給する電子部品供給装置(以下、「供給装置」と略す場合がある)32とを備えている。
【0031】
搬送装置26は、2つのコンベア装置40、42を備えており、それら2つのコンベア装置40、42は、互いに平行、かつ、X軸方向に延びるようにフレーム部20のY軸方向での中央部に配設されている。2つのコンベア装置40、42の各々は、電磁モータ44(
図5参照)によって各コンベア装置40、42に支持される回路基板をX軸方向に搬送する構造とされている。さらに、コンベア装置40、42の各々は、基板保持装置46(
図5参照)を有しており、所定の位置において回路基板を固定的に保持する構造とされている。
【0032】
また、装着ヘッド28は、搬送装置26によって保持された回路基板に対して電子部品を装着するものであり、下面に電子部品を吸着する吸着ノズル50を有している。吸着ノズル50は、正負圧供給装置52(
図5参照)を介して負圧エア、正圧エア通路に通じており、負圧にて電子部品を吸着保持し、僅かな正圧が供給されることで保持した電子部品を離脱する構造とされている。さらに、装着ヘッド28は、吸着ノズル50を昇降させるノズル昇降装置54(
図5参照)および吸着ノズル50をそれの軸心回りに自転させるノズル自転装置56(
図5参照)を有しており、保持する電子部品の上下方向の位置および電子部品の保持姿勢を変更することが可能とされている。なお、吸着ノズル50は、装着ヘッド28に着脱可能とされており、電子部品のサイズ、形状等に応じて変更することが可能とされている。
【0033】
移動装置30は、その装着ヘッド28をフレーム部20上の任意の位置に移動させるものであり、装着ヘッド28をX軸方向に移動させるためのX軸方向スライド機構(図示省略)と、装着ヘッド28をY軸方向に移動させるためのY軸方向スライド機構(図示省略)とを備えている。Y軸方向スライド機構は、Y軸方向に移動可能にビーム部22に設けられたY軸スライダ(図示省略)と、駆動源としての電磁モータ64(
図5参照)とを有しており、その電磁モータ64によって、Y軸スライダがY軸方向の任意の位置に移動可能とされている。また、X軸方向スライド機構は、X軸方向に移動可能にY軸スライダに設けられたX軸スライダ66と、駆動源としての電磁モータ68(
図5参照)とを有しており、その電磁モータ68によって、X軸スライダ66がX軸方向の任意の位置に移動可能とされている。そして、そのX軸スライダ66に装着ヘッド28が取り付けられることで、装着ヘッド28は、移動装置30によって、フレーム部20上の任意の位置に移動可能とされている。なお、装着ヘッド28は、X軸スライダ66にワンタッチで着脱可能とされており、種類の異なる作業ヘッド、例えば、ディスペンサヘッド等に変更することが可能とされている。
【0034】
また、供給装置32は、ベースとしてのフレーム部20の前方側の端部に配設されており、フィーダ型の供給装置とされている。供給装置32は、電子部品がテーピング化されたテープ化部品70(
図2参照)をリール72に巻回させた状態で収容する複数のテープフィーダ74と、それら複数のテープフィーダ74の各々に収容されているテープ化部品70を送り出す複数の送出装置75(
図5参照)とを有しており、テープ化部品70から電子部品を装着ヘッド28への供給位置に順次供給する構造とされている。
【0035】
テープ化部品70は、
図2に示すように、多数の収容凹部78および送り穴80が等ピッチで形成されたキャリアテープ82と、収容凹部78に収容される電子部品84と、キャリアテープ82の電子部品84が収容された収容凹部78を覆うトップカバーテープ86とから構成されている。一方、テープフィーダ74は、
図3に示すように、そのテープ化部品70が巻回されるリール72を保持するリール保持部88と、そのリール72から引き出されたテープ化部品70が上端面に延在させられるフィーダ本体90とから構成されている。
【0036】
フィーダ本体90内部には、
図4に示すように、テープ化部品70のキャリアテープ82に形成された送り穴80に係合するスプロケット92が内蔵されており、そのスプロケット92が回転させられることで、キャリアテープ82にトップカバーテープ86が貼着された状態のテープ化部品70が、フィーダ本体90の上端面において、リール72から離間する方向に送り出される。そして、剥離装置(図示省略)によって、キャリアテープ82からトップカバーテープ86が剥ぎ取られることで、フィーダ本体90の上端面の先端部において、電子部品84が収容された収容凹部78が順次解放され、その解放された収容凹部78から電子部品84が吸着ノズル50によって取り出される。
【0037】
また、テープフィーダ74は、フレーム部20の前方側の端部に固定的に設けられたテープフィーダ装着台(以下、「装着台」と略す場合がある)100に着脱可能とされている。装着台100は、フレーム部20の上面に設けられたスライド部102と、そのスライド部102の搬送装置26に近い側の端部に立設された立設面部106とから構成されている。スライド部102には、Y軸方向に延びるように複数のスライド溝108が形成されており、それら複数のスライド溝108の各々に、テープフィーダ74のフィーダ本体90の下縁部を嵌合させた状態でスライドさせることが可能とされている。そして、フィーダ本体90の下縁部を嵌合させた状態で立設面部106に接近させる方向にスライドさせることで、フィーダ本体90のテープ化部品70の送り出し方向である送出方向の側の側壁面110が立設面部106に取り付けられる。これにより、テープフィーダ74が装着台100に装着される。
【0038】
その立設面部106には、上記複数のスライド溝108に対応して、複数のコネクタ接続部112が設けられている。一方、立設面部106に取り付けられるテープフィーダ74の側壁面110には、コネクタ114が設けられたおり、テープフィーダ74の側壁面110が立設面部106に取り付けられた際に、コネクタ114がコネクタ接続部112に接続されるようになっている。また、テープフィーダ74の側壁面110には、コネクタ114を上下方向に挟むように1対の立設ピン116が設けられており、装着台100の立設面部106のコネクタ接続部112を上下方向に挟むように形成された1対の嵌合穴118に嵌合されるようになっている。
【0039】
また、装着台100の上部には、
図4に示すように、カバー120が開閉可能に設けられている。カバー120は、装着機16のビーム部22の前方側の端部に、X軸方向に延びる軸線まわりに回動可能に取り付けられており、装着台100を覆う閉位置と、装着台100を開放する開位置との間で回動可能とされている。装着台100にテープフィーダ74が装着された状態で、カバー120が閉じられると、その装着されているテープフィーダ74のフィーダ本体90がカバー120によって覆われるようになっている。
【0040】
そのカバー120の下端部には、3個の表示ランプ122(図では1個のみ示されている)が設けられた表示部124が取り付けられており、装着台100にテープフィーダ74が装着された状態で、カバー120が閉じられると、その表示部124がフィーダ本体90の上方に位置するようになっている。なお、表示部124は、複数のスライド溝108に対応して、複数設けられており、それら複数の表示部124の表示ランプ122は、テープフィーダ74を装着台100に装着する際に点灯され、複数のスライド溝108のいずれにテープフィーダ74を装着すべきかを案内するものとして使用される。また、表示部124には、各種の指令用や確認用などのスイッチ123(
図5参照)が備えられている。
【0041】
また、装着機16は、マークカメラ130(
図5参照)およびパーツカメラ132(
図1、5参照)を備えている。マークカメラ130は、下方を向いた状態でX軸スライダ66の下面に固定されており、移動装置30によって移動させられることで、回路基板の表面を任意の位置において撮像することが可能となっている。一方、パーツカメラ132は、上を向いた状態でフレーム部20の搬送装置26と供給装置32との間に設けられており、装着ヘッド28の吸着ノズル50によって吸着保持された電子部品を撮像することが可能となっている。マークカメラ130によって得られた画像データおよび、パーツカメラ132によって得られた画像データは、画像処理装置134(
図5参照)において処理され、回路基板に関する情報、基板保持装置46による回路基板の保持位置誤差、吸着ノズル50による電子部品の保持位置誤差等が取得される。
【0042】
さらに、装着機16は、
図5に示すように、制御装置140を備えている。制御装置140は、CPU、ROM、RAM等を備えたコンピュータを主体とするコントローラ142と、上記電磁モータ44、64、68、基板保持装置46、正負圧供給装置52、ノズル昇降装置54、ノズル自転装置56、送出装置75の各々に対応する複数の駆動回路144と、複数の表示部124に設けられた複数の表示ランプ122の各々に対応する複数の制御回路146とを備えている。コントローラ142には、各駆動回路144を介して搬送装置、移動装置等の駆動源が接続されており、搬送装置、移動装置等の作動を制御することが可能とされている。また、図示はされていないが、電磁モータ44、64、68、基板保持装置46、正負圧供給装置52、ノズル昇降装置54、ノズル自転装置56、送出装置75等の各駆動部にはセンサが備えられている。各駆動部の位置情報や動作情報等を取得するセンサである。これらのセンサからの情報はコントローラ142に送られる。また、コントローラ142には、各制御回路146を介して複数の表示ランプ122に接続されており、それら複数の表示ランプ122の各々を制御可能に点灯することが可能とされている。また、複数の表示部124に設けられている各種のスイッチ123からは、各制御回路146に対してスイッチ入力に伴う各種の制御信号が送られる。さらに、コントローラ142には、マークカメラ130およびパーツカメラ132によって得られた画像データを処理する画像処理装置134が接続されている。
【0043】
装着機16では、上述した構成によって、搬送装置26に保持された回路基板に対して、装着ヘッド28によって電子部品の装着作業を行うことが可能とされている。具体的に説明すれば、まず、搬送装置26によって、回路基板を装着作業位置まで搬送するとともに、その位置において回路基板を固定的に保持する。次に、移動装置30によって、装着ヘッド28を回路基板上に移動させ、マークカメラ130によって、回路基板を撮像する。その撮像により回路基板の種類、搬送装置26による回路基板の保持位置誤差が取得される。その取得された回路基板の種類に応じた電子部品を、供給装置32のテープフィーダ74によって供給し、その電子部品の供給位置に、装着ヘッド28を移動装置30によって移動させる。これにより、装着ヘッド28の吸着ノズル50によって電子部品が吸着保持される。
【0044】
続いて、電子部品を保持した状態の装着ヘッド28を、移動装置30によってパーツカメラ132上に移動させ、パーツカメラ132によって、装着ヘッド28に保持された電子部品を撮像する。その撮像により電子部品の保持位置誤差が取得される。そして、移動装置30によって、装着ヘッド28を回路基板上の装着位置に移動させ、装着ヘッド28によって、回路基板および電子部品の保持位置誤差に基づいて装着ノズル50を自転させた後に、電子部品が装着される。
【0045】
さて、本願の光無線システムは、上記の電子部品装着装置10に例示される電子部品装着装置や電子部品の実装装置、あるいはその他の様々な製造ラインにおいて稼働する自動機などに適用することが可能なシステムである。上述したように、電子部品装着装置10では、マークカメラ130やパーツカメラ132からの画像データが、画像処理装置134を介して制御装置140のコントローラ142に伝送される。制御装置140からは、駆動回路144により電磁モータ44、64、68、基板保持装置46、正負圧供給装置52、ノズル昇降装置54、ノズル自転装置56、送出装置75等の各種の可動装置が駆動制御され、制御回路146により表示ランプ122の点灯制御やスイッチ123から信号の受信が行われる。
【0046】
また、図示はされていないが、電磁モータ44、64、68、基板保持装置46、正負圧供給装置52、ノズル昇降装置54、ノズル自転装置56、送出装置75等の各種の可動装置からは、サーボモータなどのトルク情報や位置情報等のサーボ制御に必要なサーボ制御情報がリアルタイムで制御装置140にフィードバックされる。これらの情報に基づいて駆動回路144による駆動制御が行われる。また、搬送装置26、装着ヘッド28、移動装置30、供給装置32必要に応じて、各種のセンサやスイッチが設置されおり、各種装置の稼働状況に合わせて、あるいは人為的なスイッチの押下により制御装置140に信号が伝送される。
【0047】
光無線システムにおいては、伝送路上に埃や塵等の異物が介在することにより、光信号が散乱され光の透過性が悪化する等の通信への悪影響が懸念される。例えば、光学系のレンズ等の受発光部の表面に、埃や塵あるいは油分などが付着することにより、光信号が散乱され光の透過性が悪化する場合が考えられる。また、光信号の伝送路に埃や塵等の浮遊物がある場合にも、散乱や透過性の悪化等の悪影響が懸念される。また、光無線システムを構成する機器の特性によっても通信状態が変化することが考えられる。例えば、機器周辺の気温や機器自体の発熱による機器の温度上昇に伴う動作特性の変化や、動作特性の経年変化などが考えられる。
【0048】
こうした状況は、受信側での光信号の強度を下げ伝送データを正しく伝搬できないなど、いわゆる通信エラーを生ぜしめる要因となる。こうした通信エラーに対しては、従来より誤り訂正に係る各種の方法が提案されてきており、通信環境に応じて発生する通信エラーごとにエラー訂正が可能な訂正方法が提案されている。例えば、ランダム誤りに対しては、その程度に応じて、パリティチェックによるもの、リード・ソロモン符号によるもの等が知られている。また、バースト誤りに対しては、その程度に応じて、ハミング符号によるもの、BCH符号によるもの、畳み込み符号によるものなどが知られている。
【0049】
以下の実施形態では、電子部品装着装置10における光無線通信によるデータ伝送において、通信エラーの状況が変化することを事前に検出しておき、通信エラーの変化に際して、変化した通信エラーに適合した誤り訂正方法に迅速に切り替えるものである。様々に変化する通信環境に依存して通信エラーの頻度と誤りの種類が変化する中、事前に設定しておいたパラメータに従って的確な誤り訂正方法を迅速に選択して適用するので、通信環境に拘わらず通信品質を維持することが可能な光無線システムである。具体例により以下に説明する。
【0050】
図6は、電子部品装着装置10に実施形態に係る光無線システムを適用する場合の構成を模式的に示す図である。電子部品装着装置10のうち、制御装置140と制御装置140以外の部分との間で各種のデータ伝送を行なう際に光無線システムが利用される。
【0051】
制御装置140は、PC等のコンピュータシステムで構成されるコントローラ142により制御される。コントローラ142は、画像ボード140A、駆動制御ボード140B、およびI/Oボード140Cを介してインターフェースされる。画像ボード140Aは、画像データの送受信を制御するボードである。駆動制御ボード140Bは、電磁モータを動作させる際の指令である動作指令や、電磁モータからフィードバックされるトルク情報や位置情報などのサーボ制御情報の入出力を制御するボードである。I/Oボード140Cは、ランプ表示の制御や各種のセンサ,スイッチなどからの信号の授受を制御するボードである。
【0052】
画像ボード140A、駆動制御ボード140B、およびI/Oボード140Cは、光無線装置3を介して伝送路7の一端に接続され、伝送路7において光無線による通信が行われる。伝送路7の他端は光無線装置1を介して、カメラ13X、電磁モータM、およびランプ・センサ・スイッチ12Xに接続されている。ここで、カメラ13Xはマークカメラ130あるいはパーツカメラ132に例示される撮像装置であり、電磁モータMは
図5に示される電磁モータ44、64、68やその他の可動装置である。尚、ランプ・センサ・スイッチ12Xは表示部124に設けられている表示ランプ122やスイッチ123の他、搬送装置26、装着ヘッド28、移動装置30、供給装置32等に必要に応じて設置されている。
【0053】
図6に例示される光無線システムでは、カメラ13Xにより撮像された画像データ、電磁モータMより取得されるトルク情報や位置情報などのサーボ制御情報、およびランプ・センサ・スイッチ12Xから出力される各種のI/O信号が、光無線装置1を介して光無線信号として伝送路7を伝送する。伝送した光無線信号は光無線装置3により受信され、各ボードに転送される。画像データは画像ボード140Aに転送され、サーボ制御情報は駆動制御ボード140Bに転送され、I/O信号はI/Oボード140Cに転送される。光無線装置3により受信された画像データ、サーボ制御情報、I/O信号は、コントローラ142において処理される。
【0054】
一方、コントローラ142により、電磁モータMやその他の可動装置を制御する動作指令、および表示ランプ122を点灯制御する表示信号が、駆動制御ボード140B、およびI/Oボード140Cから光無線装置3を介して伝送路7を伝送し、光無線装置1より電磁モータMやその他の可動装置、および表示ランプ122等に対して送信され各種の制御が行われる。
【0055】
図7では、光無線装置3を構成する各ブロックについて説明する。伝送路7を介して送受信される光信号は受発光部3Aにより受発光される。受発光部3Aは、光信号と電気信号との間を相互に変換する機能を有するブロックである。具体的には、フォトダイオードにより受光した光信号を電気信号に変換し、レーザダイオードにより送信すべき電気信号を光信号に変換する。
【0056】
フォトダイオードにより変換された電気信号RDは受信されたデータ信号である。電気信号RDはレベル検出器3Bおよび制御部3Cに入力される。レベル検出器3Bにおいて、電気信号RDの信号レベルとして、電圧信号あるいは電流信号の大きさを検出し検出信号VDETが出力される。以下では、電気信号RDは電圧信号である場合について説明する。電気信号RDは、光信号の強度に応じた電圧値を有する信号であるので、レベル検出器3Bにより、間接的に光信号の強度を検出することとなる。
【0057】
制御部3Cでは、
図8〜
図10において後述する信号処理を行う。検出信号VDETにより示される電気信号RDの信号強度に応じて、誤り訂正方法の切り換えの準備や切り替えの実行等を行い、それらの設定に基づいて、受信データである電気信号RDの誤り訂正を含む複合化の処理を行い、また、切り替えられた誤り訂正方法に基づいて送信データの符号化の処理を行う。尚、制御部3Cからの指令に基づいて、CPU3Dにより誤り訂正方法変更の処理が行われる。
【0058】
次に、
図8に示される制御モジュールの構成図を参照しながら、
図9、10に記載の誤り訂正方法の切り替えの処理フローについて説明する。
【0059】
電源が投入されると(S1)、「誤り訂正方法準備/切替機構モジュール」(M1)は「誤り訂正方法記憶モジュール」(M9)が記憶している誤り種類と誤り訂正方法およびそのパラメータの対応関係を示す情報により、初期設定として予め定められた誤り訂正方法を決定する(S3)。「誤り訂正方法準備/切替機構モジュール」(M1)は「誤り訂正モジュール」(M20)に対して、処理(S3)で決定された誤り訂正方法を指令し、各種のパラメータに基づいて、「復号化モジュール」(M21)および「符号化モジュール」(M23)を設定して、誤り訂正処理が起動される。
【0060】
光無線通信による情報伝送が継続する間、レベル検出器3B(
図7参照)により、受信された光信号が変換された電気信号RDの電圧レベルの低下を検出している(S7:NO)。電圧レベルの低下が検出されると(S7:YES)、「電圧レベル記憶モジュール」(M3)に低下した電圧レベルを記憶する(S9)。そして、「誤り種類判定モジュール」(M7)は、「電圧レベル記憶モジュール」(M3)により記憶された電気信号RDの電圧レベルの時系列の低下情報に基づいて光無線通信により発生している誤り種類を決定する(S11)。電気信号RDの電圧レベルの時系列の低下情報によれば、通信環境を推測することができる。例えば、光学系への塵や埃などのゴミ等の付着や光信号の伝搬路に浮遊する塵や埃などの光の透過性の悪化により電圧レベルが低下しているのであるか、気温や機器の発熱などに伴う機器の温度変化による発光特性の変化により電圧レベルが低下しているのであるか、光学素子の経年変化により電圧レベルが低下しているのであるか、などを特定することができる。これにより、発生する恐れのある誤りの種類を判定することができる。
【0061】
処理(S11)により誤り種類の決定がされた後、処理(S3)と同様に、「誤り訂正方法準備/切替機構モジュール」(M1)は「誤り訂正方法記憶モジュール」(M9)が記憶している誤り種類と誤り訂正方法およびそのパラメータの対応関係を示す情報により、初期設定に代えて処理(S11)で決定した誤り種類に応じた誤り訂正方法を決定し(S13)、「誤り訂正方法準備/切替モジュール」(M1)は決定された誤り訂正方法のパラメータを事前設定して切り替えの準備を整える(S15)。
【0062】
その後も光無線通信による情報伝送が継続ており、その間、レベル検出器3B(
図7参照)により、受信された光信号が変換された電気信号RDの電圧レベルの低下が検出される(S17:NO)。電圧レベルの更なる低下が検出されると(S17:YES)、処理(S19)に移行する。
【0063】
ここで、電気信号RDは、受発光部3Aで変換される際、デジタル信号として変換することもできる。デジタル信号に変換されれば、電圧レベルの低下はデジタルコードの低下として検出される。デジタル値により電圧レベルの低下を検出する構成では、デジタル処理を容易に行うことができる。
【0064】
処理(S19)では、「誤り訂正方法準備/切替機構モジュール」(M1)は処理(S15)においてパラメータが事前設定され準備されている新たな誤り訂正方法への切り替えを指令する。この後、処理(S9)〜(S11)と同様に、「電圧レベル記憶モジュール」(M3)に低下した電圧レベルを記憶し、「誤り種類判定モジュール」(M7)は、「電圧レベル記憶モジュール」(M3)により記憶された電気信号RDの電圧レベルの時系列の低下情報に基づいて光無線通信により発生している誤り種類を決定する(S21)。
【0065】
その後、「ビットエラーレート(BER)測定モジュール」(M13)がビットエラーレート(BER)を測定する(S23)。「ビットエラーレート(BER)記憶モジュール」(M11)は、「ビットエラーレート(BER)測定モジュール」(M13)で測定されたビットエラーレート(BER)と、「誤り種類判定モジュール」(M7)で決定された誤り種類とを対応付けて記憶する(S25)。
【0066】
ビットエラーレート(BER)と誤り種類との対応付け記憶の後、誤り種類の変化の有無とビットエラーレート(BER)の変化の有無を判断する(S27、S29、S37)。
【0067】
誤り種類もビットエラーレート(BER)も変化していない場合には(S27:NO、S29:NO)、これらの変化の兆候が見えていない状態である。処理(S7)に戻り、新たな誤り訂正方法のパラメータを事前設定するタイミングである電気信号RDの電圧レベルの低下を待つ(S7:NO)。
【0068】
誤り種類は変化していないが(S27:NO)ビットエラーレート(BER)が変化した場合には(S29:YES)、処理(S31)〜処理(S35)の処理を行った上で、処理(S7)に移行する。すなわち、CPU3Dで処理される「誤り訂正方法変更モジュール」は「ビットエラーレート(BER)記憶モジュール」(M11)の情報により「誤り訂正方法記憶モジュール」(M9)に記憶されている誤り種類と誤り訂正方法およびそのパラメータとの対応関係の情報を更新する(S31)。更新された「誤り訂正方法記憶モジュール」(M9)は、対応関係が変更されたことを「誤り訂正方法切替モジュール」(M5)に通知し(S33)、「誤り訂正方法切替モジュール」(M5)は「誤り訂正方法記憶モジュール」(M9)の対応関係に基づいて、誤り訂正方法を切り替える(S35)。その後、処理(S7)に戻り、新たな誤り訂正方法のパラメータを事前設定するタイミングである電気信号RDの電圧レベルの低下を待つ(S7:NO)。
【0069】
誤り種類もビットエラーレート(BER)も変化した場合には(S27:YES、S29:YES)、処理(S31)〜処理(S35)と同様の処理である処理(S43)〜処理(S47)の処理を行った上で、処理(S7)に移行する。「誤り訂正方法記憶モジュール」(M9)に記憶されている対応関係を変更した上で、新たな対応関係に基づいて誤り訂正方法を切り替える。その後、処理(S7)に戻り、新たな誤り訂正方法のパラメータを事前設定するタイミングである電気信号RDの電圧レベルの低下を待つ(S7:NO)。
【0070】
誤り種類は変化したが(S27:YES)ビットエラーレート(BER)は変化していない場合には(S29:NO)、処理(S39)〜処理(S41)の処理を行ったうえで、処理(S7)に移行する。すなわち、「誤り種類判定モジュール」(M7)は「誤り訂正方法切替モジュール」(M5)に決定された誤り種類を通知する(S39)。通知を受けた「誤り訂正方法切替モジュール」(M5)は「誤り訂正方法記憶モジュール」(M9)に記憶されている対応関係に基づいて誤り訂正方法を切り替える(S41)。その後、処理(S7)に戻り、新たな誤り訂正方法のパラメータを事前設定するタイミングである電気信号RDの電圧レベルの低下を待つ(S7:NO)。
【0071】
以上、詳細に説明した通り、本実施形態によれば、電子部品装着装置10に備えられる機器間の情報伝搬に供される光無線通信において、受発光部3Aにおいて電気信号RDに変換された信号の電圧レベルの低下をレベル検出器3Bで検出しておく。第1段階での電圧レベルの低下を検出することに応じて(S7)、初期設定として「誤り訂正方法記憶モジュール」(M9)において記憶されている誤り訂正方法に係るパラメータを事前設定して切り替えの準備をする(S15)。処理(S15)によりパラメータの事前設定をして準備をした後に、更に電圧レベルが低下したことを検出したことに応じて(S17:YES)、誤り訂正方法を事前に準備しておいた方法に切り替える(S19)。
【0072】
これにより、通信環境が悪化して更に信号レベルが低下して現状の誤り訂正方法では対応しきれないほどの通信エラーが発生してしまう前に、新たな誤り訂正方法を起動する準備をすることができる。更なる信号レベルの低下に伴い通信エラーの頻度や誤り種類が変化した際に、これらの誤りに対応することができる誤り訂正方法に迅速に切り替えることができる。
【0073】
誤り訂正方法を通信環境の変化に応じて迅速に切り替えることができるので、現在動作している誤り訂正方法と通信環境の変化の際に起動すべき誤り訂正方法とを同時に起動しておく必要がなく、消費電力の低減に資することができる。
【0074】
また、「電圧レベル記憶モジュール」(M3)により電圧レベルの低下が時系列に記憶されるので、時系列の電圧レベルの推移に基づいて、「誤り種類判定モジュール」(M7)により誤り種類を決定することができる(S11)。また、「ビットエラーレート(BER)測定モジュール」(M13)によりビットエラーレート(BER)が測定され(S23)、「ビットエラーレート(BER)記憶モジュール」(M11)に記憶される。この際、「誤り種類判定モジュール」(M7)において決定された誤り種類との間で関連付けが行われた上で記憶される(S25)。
【0075】
また、処理(S27)以降において、取得された誤り種類とビットエラーレート(BER)とに応じて、誤り種類に応じた誤り訂正方法に切り替えが行われる(S39)〜(S41)。または、CPU3Dにより処理される「誤り訂正方法変更モジュール」により、「誤り訂正方法記憶モジュール」(M9)に記憶されている誤り種類と誤り訂正方法およびそのパラメータとの対応関係が変更された上で、誤り訂正方法の切り替えが行われる。これにより、より的確な誤り訂正方法に切り替えることができる。
【0076】
ここで、受発光部3Aは受光部の一例であり、レベル検出器3Bは検出器の一例である。また、
図9の処理(S7)は第1レベル低下検出手段の一例であり、処理(S15)および「誤り訂正方法準備/切替モジュール」(M1)は切替準備手段の一例である。また、
図9の処理(S17)は第2レベル低下検出手段の一例であり、処理(S19)および「誤り訂正方法準備/切替モジュール」(M1)は訂正方法切替手段の一例である。また、
図9の処理(S9)および「電圧レベル記憶モジュール」(M3)はレベル記憶手段の一例であり、処理(S11)および「誤り種類判定モジュール」(M7)は誤り種類判定手段の一例である。また、「誤り訂正方法記憶モジュール」(M9)は訂正方法記憶手段の一例である。また、
図10の処理(S23)および「ビットエラーレート(BER)測定モジュール」(M13)はビットエラーレート検出手段の一例であり、
図10の処理(S31)、(S43)、および「ビットエラーレート(BER)記憶モジュール」(M11)からCPU3Dで処理される「誤り訂正方法変更モジュール」を経て「誤り訂正方法記憶モジュール」(M9)による処理は書替手段の一例である。
【0077】
尚、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内での種々の改良、変更が可能であることは言うまでもない。
例えば、本実施形態では、光無線による通信を例に説明したが、本願はこれに限定されるものではない。有線の通信においても同様に適用でき、光通信ではなく電気通信においても同様に適用することができる。
また、複数の電子部品装着装置10を束ねて多重化通信を行なう際にも適用可能である。