特許第6043978号(P6043978)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6043978
(24)【登録日】2016年11月25日
(45)【発行日】2016年12月14日
(54)【発明の名称】2段式2孔パンチ器
(51)【国際特許分類】
   B26D 7/01 20060101AFI20161206BHJP
   B26F 1/32 20060101ALI20161206BHJP
【FI】
   B26D7/01 G
   B26F1/32 U
【請求項の数】1
【全頁数】23
(21)【出願番号】特願2012-171470(P2012-171470)
(22)【出願日】2012年7月16日
(65)【公開番号】特開2014-18946(P2014-18946A)
(43)【公開日】2014年2月3日
【審査請求日】2015年6月19日
(73)【特許権者】
【識別番号】510153205
【氏名又は名称】北村 和久
(72)【発明者】
【氏名】北村 和久
【審査官】 細川 翔多
(56)【参考文献】
【文献】 実開平02−097600(JP,U)
【文献】 実開昭63−193696(JP,U)
【文献】 特開平10−217200(JP,A)
【文献】 登録実用新案第3086153(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B26D 7/01
B26F 1/32
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
用紙に圧迫痕を付ける押付刃を2孔用孔開けパンチ器に設け、該パンチ器本体に基準点を設けて該圧迫痕と位置を合わせると、パンチ軸刃が用紙辺の中央から等距離に二つのパンチ孔を穿孔することができることを特徴とする2段式2孔パンチである。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、用紙の一辺の中央に2孔を容易に位置決めして穿孔できる、2段式2孔パンチ器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、2孔用孔開けパンチ器で用紙の一辺の中央部分に孔を開ける時は、パンチ器本体に内蔵したガイドを引き出して用紙に当てて中心位置を割り出すか、用紙を二つ折りして用紙の中心にできた折り痕を該孔開けパンチ器の中心位置に合わせて孔を開けていた。また、孔開けパンチ器に内蔵した二つのガイドが連動して用紙を挟み、中心位置を決めることができる孔開けパンチ(特許文献4、特許文献5)も知られている。
【先行技術文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−198726号公報
【特許文献2】実開平01−170594号公報
【特許文献3】実開平01−163097号公報
【特許文献4】実開昭60−127897号公報
【特許文献5】実開昭57−108900号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
そのために、次のような問題点があった。
(イ)用紙辺の中心位置を決める為に孔開けパンチ器本体からガイドを引き出すと、構造的に大きくなり扱いにくい。
(ロ)中心位置を決める為のガイドを引き出す操作と、用紙をセットして穿孔する操作の二つの異なる作業があり煩わしい。
(ハ)用紙辺の中心位置を出す為に、用紙を二つ折りする作業が孔開け作業と連続せず作業効率が悪い。
本発明は、以上の問題点を解決しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
用紙に線状の圧迫痕を付ける押付刃を2孔用孔開けパンチ器に設け、該パンチ器本体に基準点を設けて該圧迫痕と位置を合わせると、パンチ軸刃が用紙辺の中央から等距離に二つのパンチ孔を穿孔することができることを特徴とする2段式2孔パンチである。
【発明の効果】
【0006】
その結果、次の効果がある。
(イ)躯体がコンパクトになり扱いやすい。
(ロ)用紙の挿入とレバー操作で孔の位置決めと孔開けができ、作業効率が良い。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】本発明の斜視図
図2】本発明のA−A断面図
図3】本発明の使用状態を示す斜視図
図4】本発明のB−B断面図
図5】本発明のC−C断面図
図6】本発明のC−C断面の押付刃(14)周辺の拡大断面図
図7】本発明の操作によって形成された用紙の平面図
図8】本発明の使用状態を示す斜視図
図9】本発明の操作によって形成された用紙の平面図
図10】本発明の使用状態を示す正面斜視図
図11】本発明の操作によって形成された用紙の平面図
図12】本発明の使用状態を示す正面斜視図
図13】本発明の操作によって形成された用紙の平面図
図14】本発明の実施例2の斜視図
図15】本発明の実施例2のD−D断面図
図16】本発明の実施例2の使用状態を示す斜視図
図17】本発明の実施例2のE−E断面図
図18】本発明の実施例2のF−F断面図
図19】本発明の実施例2の使用状態を示す斜視図
図20】本発明の実施例2の使用状態を示す正面斜視図
図21】本発明の実施例2の使用状態を示す正面斜視図
図22】本発明の実施例3の使用状態を示す斜視図
図23】本発明の実施例3のG−G断面図
図24】本発明の実施例3の使用状態を示す斜視図
図25】本発明の実施例3のH−H断面図
図26】本発明の実施例3のI−I断面図
図27】本発明の実施例3の使用状態を示す斜視図
図28】本発明の実施例3の使用状態を示す正面斜視図
図29】本発明の実施例3の使用状態を示す正面斜視図
図30】本発明の実施例4の斜視図
図31】本発明の実施例4の正面図
図32】本発明の実施例4のJ−J断面図
図33】本発明の実施例4の基準痕用紙挿入部(8)周辺の拡大斜視図
図34】本発明の実施例4の使用状態を示す正面斜視図
図35】本発明の実施例4の使用状態を示す正面斜視図
図36】本発明の実施例4の使用状態を示す正面斜視図
図37】本発明の実施例4の使用状態を示す正面斜視図
図38】本発明の実施例5の斜視図
図39】本発明の実施例5のK−K断面図
図40】本発明の実施例5の使用状態を示す斜視図
図41】本発明の実施例5のL−L断面図
図42】本発明の実施例5のM−M断面図
図43】本発明の実施例5のM−M断面の押付刃(14)周辺の拡大断面図
図44】本発明の実施例5の使用状態を示す斜視図
図45】本発明の実施例5の使用状態を示す正面斜視図
図46】本発明の実施例5の使用状態を示す正面斜視図
【発明を実施するための形態】
【実施例1】
【0008】
以下、本発明の実施の形態について説明する。
(イ)図1及び図2に示すように2孔パンチ器(1)のベース(2)上面に一定の間隔で2個のパンチ孔(12)を設ける。
(ロ)図1及び図2に示すように2個のパンチ孔(12)の上にフレーム(3)をそれぞれ止着し、フレーム(3)の中に支点ピン(5)を取り付け、該支点ピン5)でフレーム(3)と繋がった回動可能なレバー(4)を該フレーム(3)の上部に設置する。レバー(4)は支点ピン(5)に装着したバネ(7)で常時上方に付勢している。それぞれのフレーム(3)に設置されたレバー(4)は後方で繋がり一体となっている。
(ハ)図2に示すようにフレーム(3)内にはレバー(4)と軸ピン(6)で繋がったパンチ軸刃(13)を垂直に設け、更に二つあるパンチ軸刃(13)のうちの一つのパンチ軸刃(13)に押付刃(14)を水平に止着する。レバー(4)の圧下に連動して降下するパンチ軸刃(13)と共に押付刃(14)も降下し、図6に示すようにパンチ軸刃(13)の最下点で押付刃(14)がフレーム(3)の底部に設置した押付台(15)に設けた溝(16)に収まるように設置する。
(ニ)図1及び図2に示すようにバネ(7)の付勢力で常時上方に保持されるレバー(4)に連動して、押付刃(14)も常時上方に引き上げられ押付台(15)との間に一定の間隔が開いている。該間隔と同位置にフレーム(3)の正面から側面の一部に至ってフレーム(3)を水平に切り欠き、用紙(17)がフレーム(3)の外から挿入できるよう基準痕用紙挿入部(8)を設ける。
(ホ)図2に示すように切り欠いた基準痕用紙挿入部(8)の開口部の高さは、挿入した用紙(17)が押付刃(14)に当たって損傷しないよう押付刃(14)と押付台(15)の間隔よりも狭くする。
(ヘ)図1に示すようにフレーム(3)を切り欠いて基準痕用紙挿入部(8)を設ける際、二つのフレーム(3)のうち押付刃(14)を中に設けていないフレーム(3)の外側の側壁を一か所切り欠かずに残し、突当たり部(11)とする。
(ト)図1及び図2に示すようにベース(2)とフレーム(3)の間の一部に用紙(17)を挿入する為の空間を設け穿孔用紙挿入部(9)とする。
(チ)図2に示すようにレバー(4)と軸ピン(6)で繋がったパンチ軸刃(13)は、レバー(4)の圧下に連動して降下し、ベース(2)のパンチ孔(12)に垂直に嵌入するよう設置する。
(リ)図8及び図12に示すように、穿孔用紙挿入部(9)の最奥部のベース(2)上面で2個のパンチ軸刃(13)の中央に中心基準点(20)を表示し、該中心基準点(20)から該穿孔用紙挿入部(9)の最奥部に沿って横並びで突き当たり部(11)側に向かって短辺基準点(22)と長辺基準点(21)を表示する。
(ヌ)上記(リ)の長辺基準点(21)と中心基準点(20)の間隔は、2孔パンチ器(1)で扱う紙の寸法の規格であるISO216やJIS規格P0138に基づいた紙の規格長辺寸法の2分の1の長さから図5に示すように押付刃(14)の刃から突き当たり部(11)までの基準寸法(23)を差し引いた長さとし、該長さを長辺中心寸法(24)とする。
(ル)上記(リ)の短辺基準点(22)と中心基準点(20)の間隔は、2孔パンチ器(1)で扱う紙の寸法の規格であるISO216やJIS規格P0138に基づいた紙の規格短辺寸法の2分の1の長さから図5に示すように押付刃(14)の刃から突き当たり部(11)までの基準寸法(23)を差し引いた長さとし、該長さを短辺中心寸法(25)とする。
(オ)紙の寸法の規格はISO216、JIS規格のP0138の他にレターサイズがあり、紙の規格長辺寸法及び規格短辺寸法は該規格に基づくものとする。例としてA4用紙の長辺の近似値は297mm、短辺の近似値は210mm。B5用紙の長辺の近似値は257mm、短辺の近似値は182mmである。
本発明は以上のような構造である。
本発明を利用するときは、図9に示すように用紙(17)の長辺(18)の中央に二つの孔(28)を穿孔する場合、図3に示すように用紙(17)の長辺(18)を奥にして基準痕用紙挿入部(8)に該用紙(17)を挿入する。該用紙(17)の片方の短辺(19)は突当たり部(11)に押し当てて用紙(17)を揃える。次に図4及び図5に示すようにレバー(4)を圧下して連動するパンチ軸刃(13)に水平に止着した押付刃(14)を降下させ、用紙(17)に押しつけると押付刃(14)と押付台(15)に挟まれた用紙(17)が圧迫されて押付刃(14)に接触した最上部の用紙(17)に線状の圧迫痕が付く。図7に示すように該用紙(17)の長辺(18)に付いた線状の圧迫痕を基準痕(10)とする。この際、用紙(17)を損傷しない程度に押付刃(14)の刃先は丸めておく。図6に示すように基準痕用紙挿入部(8)に挿入する用紙(17)が1枚もしくは2枚で、用紙(17)に弾力が無く圧迫痕が付かない場合は、押付刃(14)を最下点まで降下させて押付台(15)に設けた溝(16)の中まで該押付刃(14)を降下させると該押付刃(14)と該溝(16)に挟まれた該用紙(17)に折り曲げによる線状の基準痕(10)を付けることができる。図5に示すように突当たり部(11)と押付刃(14)との間の長さを基準寸法(23)とするので押付刃(14)が用紙(17)の長辺(18)に基準痕(10)を付けた結果、図7に示すように用紙(17)の長辺(18)に付いた該基準痕(10)は短辺(19)と平行に形成され、該基準痕(10)と該短辺(19)の間隔が基準寸法(23)となる。基準寸法(23)は2孔パンチ器(1)固有の寸法となり、以後の二つの孔(28)の位置決めにおいて基本の長さとして利用する。次に図8に示すように用紙(17)を穿孔する為に該用紙(17)を穿孔用紙挿入部(9)に挿入する際は、基準痕(10)の付いた長辺(18)を奥にして挿入する。その際該用紙(17)の長辺(18)に付いた基準痕(10)と該穿孔用紙挿入部(9)の最奥部に表示された長辺基準点(21)の位置を一致させる。図8に示すようにベース(2)に表示される該長辺基準点(21)と中心基準点(20)との位置関係は、2孔パンチ器(1)で扱う用紙(17)を想定して該当する紙の寸法規格であるISO216やJIS規格P0138の寸法に基づき、紙の規格長辺寸法の2分の1を算出し、該規格長辺寸法の2分の1から図5に示す基準寸法(23)を差し引いた残りの長さを長辺中心寸法(24)として長辺基準点(21)と中心基準点(20)の間隔とする。したがって図8に示すように上記の想定に該当した用紙(17)の長辺(18)の基準痕(10)とベース(2)に表示された長辺基準点(21)の位置を一致させると、用紙(17)の基準痕(10)から長辺(18)の中心に向かって長辺中心寸法(24)の長さの位置が用紙(17)の長辺(18)の2分の1の位置であり且つ長辺(18)の中心位置となる。故にベース(2)に表示された長辺基準点(21)から長辺中心寸法(24)の間隔の位置に表示された中心基準点(20)と用紙の長辺(18)の中心位置が一致することになる。更に図5に示すようにベース(2)の中心基準点(20)は二つのパンチ軸刃(13)の中心に位置するので、用紙(17)の長辺(18)の基準痕(10)とベース(2)に表示された長辺基準点(21)の位置を一致させて、レバー(4)を圧下し、二つのパンチ軸刃(13)を降下させると、図9に示すように二つの孔(28)が用紙(17)の長辺(18)の中央から等距離の位置に自動的に穿孔することができる。
図13に示すように用紙(17)の短辺(19)の中央に二つの孔(28)を穿孔する場合も長辺(18)に穿孔する場合と同様に図10に示すように用紙(17)の短辺(19)を奥にして基準痕用紙挿入部(8)に該用紙(17)を挿入する。該用紙(17)の片方の長辺(18)は突当たり部(11)に押し当てて揃える。次に図4及び図5に示すようにレバー(4)を圧下して連動するパンチ軸刃(13)に水平に止着した押付刃(14)を降下させ、用紙(17)に押しつけると押付刃(14)と押付台(15)に挟まれた用紙(17)が圧迫されて押付刃(14)に接触した最上部の用紙(17)に線状の圧迫痕が付く。図11に示すように該用紙(17)の短辺(19)に付いた線状の圧迫痕を基準痕(10)とする。図5に示すように突当たり部(11)と押付刃(14)の刃との間の長さを基準寸法(23)とするので押付刃(14)が用紙(17)の短辺(19)に基準痕(10)を付けた結果、図11に示すように用紙(17)の短辺(19)に付いた該基準痕(10)は長辺(18)と平行に形成され、該基準痕(10)と該長辺(18)の間隔が基準寸法(23)となる。次に図12に示すように用紙(17)を穿孔する為に該用紙(17)を穿孔用紙挿入部(9)に挿入する際は、基準痕(10)の付いた短辺(19)を奥にして挿入する。その際該用紙(17)の短辺(19)に付いた基準痕(10)と該穿孔用紙挿入部(9)の最奥部に表示された短辺基準点(22)の位置を一致させる。図12に示すようにベース(2)に表示される該短辺基準点(22)と中心基準点(20)との位置関係は、2孔パンチ器(1)で扱う用紙(17)を想定して該当する紙の寸法規格であるISO216やJIS規格P0138の寸法に基づき、紙の規格短辺寸法の2分の1を算出し、該規格短辺寸法の2分の1から図5に示す基準寸法(23)を差し引いた残りの長さを短辺中心寸法(25)として短辺基準点(22)と中心基準点(20)の間隔とする。したがって図12に示すように上記の想定に該当した用紙(17)の短辺(19)の基準痕(10)とベース(2)に表示された短辺基準点(22)の位置を一致させると、用紙(17)の基準痕(10)から短辺(19)の中心に向かって短辺中心寸法(25)の長さの位置が用紙(17)の短辺(19)の2分の1の位置であり且つ短辺(19)の中心位置となる。故にベース(2)に表示された短辺基準点(22)から短辺中心寸法(25)の間隔の位置に表示された中心基準点(20)と用紙の短辺(19)の中心位置が一致することになる。更に図5に示すようにベース(2)の中心基準点(20)は二つのパンチ軸刃(13)の中心に位置するので、用紙(17)の短辺(19)の基準痕(10)とベース(2)に表示された短辺基準点(22)の位置を一致させて、レバー(4)を圧下し、二つのパンチ軸刃(13)を降下させると、図13に示すように二つの孔(28)が用紙(17)の短辺(19)の中央から等距離の位置に自動的に穿孔することができる。
【実施例2】
【0009】
以下、本発明の第2実施の形態について説明する。
(イ)図14及び図15に示すように2孔パンチ器(1)のベース(2)上面に一定の間隔で2個のパンチ孔(12)を設ける。
(ロ)図14及び図15に示すように2個のパンチ孔(12)の上にフレーム(3)をそれぞれ止着し、フレーム(3)の中に支点ピン(5)を取り付け、該支点ピン(5)でフレーム(3)と繋がった回動可能なレバー(4)を該フレーム(3)の上部に設置する。それぞれのフレーム(3)に設置されたレバー(4)は後方で繋がり一体となっている。(ハ)図15に示すようにフレーム(3)内にはレバー(4)と軸ピン(6)で繋がったパンチ軸刃(13)を垂直に設ける。レバー(4)は該パンチ軸刃(13)に装着したバネ(7)で常時上方に付勢し、同時にパンチ軸刃(13)も上方に保持されている。
(ニ)図14図15及び図18に示すように二つあるレバー(4)の前部のうちのひとつのレバー(4)の前部の裏面に刃先を下向きにした押付刃(14)を止着する。レバー(4)の先端正面から側面の一部に至ってレバー(4)上面と平行に切り欠き、用紙(17)が外から挿入できるように基準痕用紙挿入部(8)を設ける。基準痕用紙挿入部(8)の開口部は該開口部の上端が押付刃(14)の刃先と同位置になるよう設定する。該基準痕用紙挿入部(8)の開口部の高さは2孔パンチ器(1)が穿孔可能な用紙(17)の最多枚数の厚みが収容できる高さとする。
(ホ)図14に示すようにレバー(4)を切り欠き基準痕用紙挿入部(8)を設ける際、押付刃(14)を設置していないレバー(4)の外側の側壁を一か所切り欠かずに残し、突当たり部(11)とする。
(ヘ)図15に示すように押付刃(14)の直下のフレーム(3)上部に押受ピン(30)を取り付け、フレーム(3)と該押受ピン(30)で繋がった回動可能な押付台受(29)を設置する。該押受台受(29)の上面には軟質樹脂又はゴム材の押付台(15)を貼り付ける。
(ト)図15に示すように押付台受(29)を貫通する押受ピン(30)は該押付台受(29)の中心より奥の位置に取り付けている為、該押付台受(29)と押付台(15)は正面の基準痕用紙挿入部(8)の入り口に向かって挿入される用紙(17)を受ける形に傾斜している。
(チ)図17に示すようにレバー(4)を圧下すると支点ピン(5)を中心にして回動したレバー(4)に連動した押付刃(14)が降下し、フレーム(3)上部に取り付けた押付台(15)に接近する。レバー(4)を最下点まで圧下させたとき押付刃(14)が軟質樹脂又はゴム材で形成された押付台(15)を押しつけた状態で停止するよう該押付台(15)を設置する。この時押付ピン(30)を中心に回動する押付台(15)と押付台受(29)は押付刃(14)と平行に接触する。
(リ)図14及び図15に示すようにベース(2)とフレーム(3)の間の一部に用紙(17)を挿入する為の空間を設け穿孔用紙挿入部(9)とする。
(ヌ)図15に示すようにレバー(4)と軸ピン(6)で繋がったパンチ軸刃(13)は、レバー(4)の圧下に連動して降下し、ベース(2)のパンチ孔(12)に垂直に嵌入するよう設置する。
(ル)図19及び図21に示すように穿孔用紙挿入部(9)の最奥部のベース(2)上面で2個のパンチ軸刃(13)の中央に中心基準点(20)を表示し、該中心基準点(20)から該穿孔用紙挿入部(9)の最奥部に沿って横並びで突き当たり部(11)側に向かって短辺基準点(22)と長辺基準点(21)を表示する。
(オ)上記(ル)の長辺基準点(21)と中心基準点(20)の間隔は、2孔パンチ器(1)で扱う紙の寸法の規格であるISO216やJIS規格P0138に基づいた紙の規格長辺寸法の2分の1の長さから図18に示すように押付刃(14)の刃から突き当たり部(11)までの基準寸法(23)を差し引いた長さとし、該長さを長辺中心寸法(24)とする。
(ワ)上記(ル)の短辺基準点(22)と中心基準点(20)の間隔は、2孔パンチ器(1)で扱う紙の寸法の規格であるISO216やJIS規格P0138に基づいた紙の規格短辺寸法の2分の1の長さから図18に示すように押付刃(14)の刃から突き当たり部(11)までの基準寸法(23)を差し引いた長さとし、該長さを短辺中心寸法(25)とする。
本発明は以上のような構造である。
本発明を利用するときは、図9に示すように用紙(17)の長辺(18)の中央に二つの孔(28)を穿孔する場合、図16に示すように用紙(17)の長辺(18)を奥にして基準痕用紙挿入部(8)に該用紙(17)を挿入する。該用紙(17)の片方の短辺(19)は突当たり部(11)に押し当てて用紙(17)を揃える。次に図17及び図18に示すようにレバー(4)を圧下して連動する押付刃(14)を降下させ、該押付刃(14)と押付台(15)の間にある用紙(17)に押しつけると該用紙(17)が圧迫されて押付刃(14)に接触した最上部の用紙(17)に線状の圧迫痕が付く。図7に示すように該用紙(17)の長辺(18)に付いた線状の圧迫痕を基準痕(10)とする。この際、用紙(17)を損傷しない程度に押付刃(14)の刃先は丸めておく。基準痕用紙挿入部(8)に挿入された用紙(17)が1枚もしくは2枚で用紙(17)に弾力が無く圧迫痕が付きにくい場合でも押付台(15)が軟質樹脂又はゴム材で形成されていて弾力がある為、押付刃(14)が用紙(17)を押しつけてそのまま押付台(15)に食い込むと容易に該用紙(17)に基準痕(10)をつけることができる。図18に示すように2孔パンチ器(1)の突当たり部(11)と押付刃(14)の刃との間の長さを基準寸法(23)とするので押付刃(14)が用紙(17)の長辺(18)に基準痕(10)を付けた結果、図7に示すように用紙(17)の長辺(18)に付いた該基準痕(10)は短辺(19)と平行に形成され、該基準痕(10)と該短辺(19)の間隔が基準寸法(23)となる。基準寸法(23)は2孔パンチ器(1)固有の寸法となり、以後の二つの孔の位置決めにおいて基本の長さとして利用する。次に図19に示すように用紙(17)を穿孔する為に該用紙(17)を穿孔用紙挿入部(9)に挿入する際は、基準痕(10)の付いた長辺(18)を奥にして挿入する。その際該用紙(17)の長辺(18)に付いた基準痕(10)と該穿孔用紙挿入部(9)の最奥部に表示された長辺基準点(21)の位置を一致させる。図19に示すようにベース(2)に表示される該長辺基準点(21)と中心基準点(20)との位置関係は、2孔パンチ器(1)で扱う用紙(17)を想定して該当する紙の寸法規格であるISO216やJIS規格P0138の寸法に基づき、紙の規格長辺寸法の2分の1を算出し、該規格長辺寸法の2分の1から図18に示す基準寸法(23)を差し引いた残りの長さを長辺中心寸法(24)として長辺基準点(21)と中心基準点(20)の間隔とする。したがって図19に示すように上記の想定に該当した用紙(17)の長辺(18)の基準痕(10)とベース(2)に表示された長辺基準点(21)の位置を一致させると、用紙(17)の基準痕(10)から長辺(18)の中心に向かって長辺中心寸法(24)の長さの位置が用紙(17)の長辺(18)の2分の1の位置であり且つ長辺(18)の中心位置となる。故にベース(2)に表示された長辺基準点(21)から長辺中心寸法(24)の間隔の位置に表示された中心基準点(20)と用紙の長辺(18)の中心位置が一致することになる。更に図18に示すようにベース(2)の中心基準点(20)は二つのパンチ軸刃(13)の中心に位置するので、用紙(17)の長辺(18)の基準痕(10)とベース(2)に表示された長辺基準点(21)の位置を一致させて、レバー(4)を圧下し、二つのパンチ軸刃(13)を降下させると、図9に示すように二つの孔(28)が用紙(17)の長辺(18)の中央から等距離の位置に自動的に穿孔することができる。
図13に示すように用紙(17)の短辺(19)の中央に二つの孔(28)を穿孔する場合も長辺(18)に穿孔する場合と同様に図20に示すように用紙(17)の短辺(19)を奥にして基準痕用紙挿入部(8)に該用紙(17)を挿入する。該用紙(17)の片方の長辺(18)は突当たり部(11)に押し当てて揃える。次に図16図17に示すようにレバー(4)を圧下して連動する押付刃(14)を降下させ、該押付刃(14)と押付台(15)の間にある用紙(17)に押しつけると該用紙(17)が圧迫されて押付刃(14)に接触した最上部の用紙(17)に線状の圧迫痕が付く。図11に示すように該用紙(17)の短辺(19)に付いた線状の圧迫痕を基準痕(10)とする。図18に示すように2孔パンチ器(1)の突当たり部(11)と押付刃(14)刃との間の長さを基準寸法(23)とするので押付刃(14)が用紙(17)の短辺(19)に基準痕(10)を付けた結果、図11に示すように用紙(17)の短辺(19)に付いた該基準痕(10)は長辺(18)と平行に形成され、該基準痕(10)と該長辺(18)の間隔が基準寸法(23)となる。次に図21に示すように用紙(17)を穿孔する為に該用紙(17)を穿孔用紙挿入部(9)に挿入する際は、基準痕(10)の付いた短辺(19)を奥にして挿入する。その際該用紙(17)の短辺(19)に付いた基準痕(10)と該穿孔用紙挿入部(9)の最奥部に表示された短辺基準点(22)の位置を一致させる。図21に示すようにベース(2)に表示される該短辺基準点(22)と中心基準点(20)との位置関係は、2孔パンチ器(1)で扱う用紙(17)を想定して該当する紙の寸法規格であるISO216やJIS規格P0138の寸法に基づき、紙の規格短辺寸法の2分の1を算出し、該規格短辺寸法の2分の1から図18に示す基準寸法(23)を差し引いた残りの長さを短辺中心寸法(25)として短辺基準点(22)と中心基準点(20)の間隔とする。したがって図21に示すように上記の想定に該当した用紙(17)の短辺(19)の基準痕(10)とベース(2)に表示された短辺基準点(22)の位置を一致させると、用紙(17)の基準痕(10)から短辺(19)の中心に向かって短辺中心寸法(25)の長さの位置が用紙(17)の短辺(19)の2分の1の位置であり且つ短辺(19)の中心位置となる。故にベース(2)に表示された短辺基準点(22)から短辺中心寸法(25)の間隔の位置に表示された中心基準点(20)と用紙の短辺(19)の中心位置が一致することになる。更に図18に示すようにベース(2)の中心基準点(20)は二つのパンチ軸刃(13)の中心に位置するので、用紙(17)の短辺(19)の基準痕(10)とベース(2)に表示された短辺基準点(22)の位置を一致させて、レバー(4)を圧下し、二つのパンチ軸刃(13)を降下させると、図13に示すように二つの孔(28)が用紙(17)の短辺(19)の中央から等距離の位置に自動的に穿孔することができる。
【実施例3】
【0010】
以下、本発明の第3実施の形態について説明する。
(イ)図22及び図23に示すように2孔パンチ器(1)のベース(2)上面に一定の間隔で2個のパンチ孔(12)を設ける。
(ロ)図24及び図25に示すように2個のパンチ孔(12)の上にフレーム(3)をそれぞれ止着し、フレーム(3)の中に支点ピン(5)を取り付け、該支点ピン(5)でフレーム(3)と繋がった回動可能なレバー(4)を該フレーム(3)の上部に設置する。レバー(4)は支点ピン(5)に装着したバネ(7)で常時上方に付勢している。それぞれのフレーム(3)に設置されたレバー(4)は後方で繋がり一体となっている。
(ハ)図25に示すようにフレーム(3)内にはレバー(4)と軸ピン(6)で繋がったパンチ軸刃(13)を垂直に設ける。図23に示すようにパンチ軸刃(13)はレバー(4)の圧下に連動して降下し、ベース(2)のパンチ孔(12)に垂直に嵌入するよう設置する。
(ニ)図22及び図23に示すようにレバー(4)を圧下させると支点ピン(5)を中心に該レバー(4)が回動し、該レバー(4)の先端が上方に持ち上げられてフレーム(3)との間に空間が生じる。該空間を基準痕用紙挿入部(8)とする。該基準痕用紙挿入部(8)の底面には押付台(15)を設置する。該押付台(15)は二つのフレーム(3)の上部に橋渡しして設置し、一方の縁端は上方に垂直に折り曲げ突当たり部(11)とする。図26に示すように他方の縁端はフレーム(3)の側面の外側と同じ位置に切り揃える。フレーム(3)外側と位置を揃えた該縁端の上部にあるレバー(4)の内側側面に押付刃(14)を止着する。
(ヘ)図24及び図25に示すようにレバー(4)の圧下を解放してバネ(7)の付勢力で該レバー(4)が上方に保持された状態になると該レバー(4)の先端に設けた基準痕用紙挿入部(8)が閉じ、押付刃(14)も連動して降下する。該押付刃(14)はフレーム(3)の外側面と位置を揃えた押付台(15)の縁端をかすめて降下するよう設置する。
(ト)図24及び図25に示すようにベース(2)とフレーム(3)の間の一部に用紙(17)を挿入する為の空間を設け穿孔用紙挿入部(9)とする。
(チ)図27及び図29に示すように穿孔用紙挿入部(9)の最奥部のベース(2)上面の2個のパンチ軸刃(13)の中央に中心基準点(20)を表示し、該中心基準点(20)から該穿孔用紙挿入部(9)の最奥部に沿って横並びで突き当たり部(11)側に向かって短辺基準点(22)と長辺基準点(21)を表示する。
(リ)上記(チ)の長辺基準点(21)と中心基準点(20)の間隔は、2孔パンチ器(1)で扱う紙の寸法の規格であるISO216やJIS規格P0138に基づいた紙の規格長辺寸法の2分の1の長さから図26に示すように押付刃(14)の刃から突き当たり部(11)までの基準寸法(23)を差し引いた長さとし、該長さを長辺中心寸法(24)とする。
(ヌ)上記(チ)の短辺基準点(22)と中心基準点(20)の間隔は、2孔パンチ器(1)で扱う紙の寸法の規格であるISO216やJIS規格P0138に基づいた紙の規格短辺寸法の2分の1の長さから図26に示すように押付刃(14)の刃から突き当たり部(11)までの基準寸法(23)を差し引いた長さとし、該長さを短辺中心寸法(25)とする。
本発明は以上のような構造である。
本発明を利用するときは、図9に示すように用紙(17)の長辺(18)の中央に二つの孔(28)を穿孔する場合、図22及び図23に示すようにレバー(4)を圧下させて支点ピン(5)を中心に該レバー(4)を回動し該レバー(4)の先端を持ち上げてフレーム(3)との間に用紙(17)を挿入できる基準痕用紙挿入部(8)を生じさせる。用紙(17)の長辺(18)を奥にして基準痕用紙挿入部(8)に用紙(17)を挿入し、該用紙(17)の片方の短辺(19)は突当たり部(11)に押し当てて用紙(17)を揃える。用紙(17)は二つのフレーム(3)にまたがる押付台(15)の上に置かれる。次に図24及び図25に示すようにレバー(4)の圧下を解放してバネ(7)の付勢力で該レバー(4)が上方に保持された状態になると該レバー(4)の先端に設けた該基準痕用紙挿入部(8)が閉じ、押付刃(14)も連動して降下する。図25及び図26に示すように押付台(15)の上に置かれた用紙(17)は、該押付台(15)の縁端をかすめるように降下する押付刃(14)に挟まれて剪断力が発生し押付刃(14)に接した最上部の用紙(17)に線状の圧迫痕が付く。図7に示すように該用紙(17)の長辺(18)に付いた線状の圧迫痕を基準痕(10)とする。この際、用紙(17)を損傷しないよう押付刃(14)の刃先は少し丸めておく。図26に示すように突当たり部(11)と押付刃(14)の刃との間の長さを基準寸法(23)とするので押付刃(14)が用紙(17)の長辺(18)に基準痕(10)を付けた結果、図7に示すように用紙(17)の長辺(18)に付いた該基準痕(10)は短辺(19)と平行に形成され、該基準痕(10)と該短辺(19)の間隔が基準寸法(23)となる。次に図27に示すように用紙(17)を穿孔する為に該用紙(17)を穿孔用紙挿入部(9)に挿入する際は、基準痕(10)の付いた長辺(18)を奥にして挿入する。その際該用紙(17)の長辺(18)に付いた基準痕(10)と該穿孔用紙挿入部(9)の最奥部に表示された長辺基準点(21)の位置を一致させる。図27に示すようにベース(2)に表示される該長辺基準点(21)と中心基準点(20)との位置関係は、2孔パンチ器(1)で扱う用紙(17)を事前に想定して該当する紙の寸法規格であるISO216やJIS規格P0138の寸法に基づき、紙の規格長辺寸法の2分の1を算出し、該規格長辺寸法の2分の1から図26に示す基準寸法(23)を差し引いた残りの長さを長辺中心寸法(24)として長辺基準点(21)と中心基準点(20)の間隔とする。したがって図27に示すように上記の想定に該当した用紙(17)の長辺(18)の基準痕(10)とベース(2)に表示された長辺基準点(21)の位置を一致させると、用紙(17)の基準痕(10)から長辺(18)の中心に向かって長辺中心寸法(24)の長さの位置が用紙(17)の長辺(18)の2分の1の位置であり且つ長辺(18)の中心位置となる。故にベース(2)に表示された長辺基準点(21)から長辺中心寸法(24)の間隔の位置に表示された中心基準点(20)と用紙の長辺(18)の中心位置が一致することになる。更に図26に示すようにベース(2)の中心基準点(20)は二つのパンチ軸刃(13)の中心に位置するので、用紙(17)の長辺(18)の基準痕(10)とベース(2)に表示された長辺基準点(21)の位置を一致させて、レバー(4)を圧下し、二つのパンチ軸刃(13)を降下させると、図9に示すように二つの孔(28)が用紙(17)の長辺(18)の中央から等距離の位置に自動的に穿孔することができる。
図13に示すように用紙(17)の短辺(19)の中央に二つの孔(28)を穿孔せる場合も長辺(18)に穿孔する場合と同様に図22及び図23に示すようにレバー(4)を圧下させて支点ピン(5)を中心に該レバー(4)を回動し該レバー(4)の先端を持ち上げてフレーム(3)との間に用紙(17)を挿入できる基準痕用紙挿入部(8)を生じさせる。用紙(17)の短辺(19)を奥にして基準痕用紙挿入部(8)に用紙(17)を挿入し、該用紙(17)の片方の長辺(18)は突当たり部(11)に押し当てて用紙(17)を揃える。用紙(17)は二つのフレーム(3)にまたがる押付台(15)の上に置かれる。次に図24及び図25に示すようにレバー(4)の圧下を解放してバネ(7)の付勢力で該レバー(4)が上方に保持された状態になると該レバー(4)の先端に設けた該基準痕用紙挿入部(8)が閉じ、押付刃(14)も連動して降下する。図25及び図26に示すように押付台(15)の上に置かれた用紙(17)は、該押付台(15)の縁端をかすめるように降下する押付刃(14)に挟まれて剪断力が発生し押付刃(14)に接した最上部の用紙(17)に線状の圧迫痕が付く。図11に示すように該用紙(17)の短辺(19)に付いた線状の圧迫痕を基準痕(10)とする。この際、用紙(17)を損傷しない程度に押付刃(14)の刃先は丸めておく。図26に示すように突当たり部(11)と押付刃(14)の刃との間の長さを基準寸法(23)とするので押付刃(14)が用紙(17)の短辺(19)に基準痕(10)を付けた結果、図11に示すように用紙(17)の短辺(19)に付いた該基準痕(10)は長辺(18)と平行に形成され、該基準痕(10)と該長辺(18)の間隔が基準寸法(23)となる。次に図29に示すように用紙(17)を穿孔する為に該用紙(17)を穿孔用紙挿入部(9)に挿入する際は、基準痕(10)の付いた短辺(19)を奥にして挿入する。その際該用紙(17)の短辺(19)に付いた基準痕(10)と該穿孔用紙挿入部(9)の最奥部に表示された短辺基準点(22)の位置を一致させる。図29に示すようにベース(2)に表示される該短辺基準点(22)と中心基準点(20)との位置関係は、2孔パンチ器(1)で扱う用紙(17)を事前に想定して該当する紙の寸法規格であるISO216やJIS規格P0138の寸法に基づき、紙の規格短辺寸法の2分の1を算出し、該規格短辺寸法の2分の1から図26に示す基準寸法(23)を差し引いた残りの長さを短辺中心寸法(25)として短辺基準点(22)と中心基準点(20)の間隔とする。したがって図30に示すように上記の想定に該当した用紙(17)の短辺(19)の基準痕(10)とベース(2)に表示された短辺基準点(22)の位置を一致させると、用紙(17)の基準痕(10)から短辺(19)の中心に向かって短辺中心寸法(25)の長さの位置が用紙(17)の短辺(19)の2分の1の位置であり且つ短辺(19)の中心位置となる。故にベース(2)に表示された短辺基準点(22)から短辺中心寸法(25)の間隔の位置に表示された中心基準点(20)と用紙の短辺(19)の中心位置が一致することになる。更に図26に示すようにベース(2)の中心基準点(20)は二つのパンチ軸刃(13)の中心に位置するので、用紙(17)の短辺(19)の基準痕(10)とベース(2)に表示された短辺基準点(22)の位置を一致させて、レバー(4)を圧下し、二つのパンチ軸刃(13)を降下させると、図13に示すように二つの孔(28)が用紙(17)の短辺(19)の中央から等距離の位置に自動的に穿孔することができる。
【実施例4】
【0011】
以下、本発明の第4実施の形態について説明する。
(イ)図31及び図32に示すように2孔パンチ器(1)のベース(2)上面に一定の間隔で2個のパンチ孔(12)を設ける。
(ロ)図31及び図32に示すように2個のパンチ孔(12)の上にフレーム(3)をそれぞれ止着し、フレーム(3)の中に支点ピン(5)を取り付け、フレーム(3)と該支点ピン(5)で繋がった回動可能なレバー(4)を該フレーム(3)の上部に設置する。それぞれのフレーム(3)に設置された二つのレバー(4)は後方で繋がり一体となっている。
(ハ)図32に示すようにフレーム(3)内にはレバー(4)と軸ピン(6)で繋がったパンチ軸刃(13)を垂直に設置する。レバー(4)は該パンチ軸刃(13)に装着したバネ(7)で常時上方に付勢し、同時にパンチ軸刃(13)も上方に保持されている。
(ニ)図32に示すようにレバー(4)と軸ピン(6)で繋がったパンチ軸刃(13)は、レバー(4)の圧下に連動して降下しベース(2)のパンチ孔(12)に垂直に嵌入するよう設置する。
(ホ)図30に示すように2孔パンチ器(1)本体の最下部に設置されている樹脂製の屑受カバー(31)の底の裏面の正面側の片方の隅に押付刃(14)を下向きに設け、他方の正面の隅には用紙(17)を差し込む空間を設ける。
(ヘ)図30及び図33に示すように上記(ホ)の押付刃(14)と向かい合わせに該押付刃(14)と同じ幅の突当たり部(11)を設け、該突当たり部(11)の奥に屑受カバー(31)の正面縁端と平行に正面突当たり部(33)を一定の長さで設け、該突当たり部(11)と該正面突当たり部(33)の底面に用紙(17)を乗せる用紙受台(32)を水平に設ける。上記(ホ)の空間は、該突当たり部(11)と該正面突当たり部(33)と該用紙受台(32)の間にできたコの字型の空間で基準痕用紙挿入部(8)とする。
(ト)図30及び図31に示すように基準痕用紙挿入部(8)の空間の高さは2孔パンチ器(1)が穿孔可能な用紙(17)の最多枚数の厚みが収納できる高さとする。
(チ)図30及び図32に示すように屑受カバー(31)の底の裏面から下に突き出た押付刃(14)の高さと基準痕用紙挿入部(8)の構成部分の高さを一致させる。又2孔パンチ器(2)の水平を保つ為屑受カバー(31)の底の裏面奥の二つの隅にも該高さと同じ高さの脚部(34)を設ける。
(リ)図32に示すようにベース(2)とフレーム(3)の間の一部に用紙(17)を挿入する為の空間を設け、穿孔用紙挿入部(9)とする。
(ヌ)図35及び図37に示すように、穿孔用紙挿入部(9)の最奥部のベース(2)上面で2個のパンチ軸刃(13)の中央に中心基準点(20)を表示し、該中心基準点(20)から該穿孔用紙挿入部(9)の最奥部に沿って横並びで突き当たり部(11)側に向かって短辺基準点(22)と長辺基準点(21)を表示する。
(ル)上記(ヌ)の長辺基準点(21)と中心基準点(20)の間隔は、2孔パンチ器(1)で扱う紙の寸法の規格であるISO216やJIS規格P0138に基づいた紙の規格長辺寸法の2分の1の長さから図31に示すように押付刃(14)の刃から突き当たり部(11)までの基準寸法(23)を差し引いた長さとし、該長さを長辺中心寸法(24)とする。
(オ)上記(ヌ)の短辺基準点(22)と中心基準点(20)の間隔は、2孔パンチ器(1)で扱う紙の寸法の規格であるISO216やJIS規格P0138に基づいた紙の規格短辺寸法の2分の1の長さから図31に示すように押付刃(14)の刃から突き当たり部(11)までの基準寸法(23)を差し引いた長さとし、該長さを短辺中心寸法(25)とする。
本発明は以上のような構造である。
本発明を利用するときは、図9に示すように用紙(17)の長辺(18)の中央に二つの孔(28)を穿孔する場合、図31及び34に示すように用紙(17)の長辺(18)を奥にして基準痕用紙挿入部(8)に用紙を挿入する。該用紙(17)の長辺(18)は正面突当たり部(33)に押し当てて屑受カバー(31)の縁端と平行に揃え、片方の短辺(19)は突当たり部(11)に押し当てて用紙(17)を揃える。2孔パンチ器(1)を机上に置いた場合、図31及び図34に示すように用紙(17)を基準痕用紙挿入部(8)に挿入すると同時に該用紙(17)は押付刃(14)の下になり、押付刃(14)と机に挟まれた状態になる。この時2孔パンチ器(1)全体を人が体重をかけて上から圧迫すると押付刃(14)が用紙(17)の長辺(18)に線状の圧迫痕を付ける。この際押付刃(14)が用紙(17)を損傷しないよう押付刃(14)の刃先は丸めておく。図31に示すように突当たり部(11)と押付刃(14)との間の長さを基準寸法(23)とするので押付刃(14)が用紙(17)の長辺(18)に基準痕(10)を付けた結果、図7に示すように用紙(17)の長辺(18)に付いた該基準痕(10)は短辺(19)と平行に形成され、該基準痕(10)と該短辺(19)の間隔が基準寸法(23)となる。基準寸法(23)は2孔パンチ器(1)固有の寸法となり、以後の二つの孔(28)の位置決めにおいて基本の長さとして利用する。次に図35に示すように用紙(17)を穿孔する為に該用紙(17)を穿孔用紙挿入部(9)に挿入する際は、基準痕(10)の付いた長辺(18)を奥にして挿入する。その際該用紙(17)の長辺(18)に付いた基準痕(10)と該穿孔用紙挿入部(9)の最奥部に表示された長辺基準点(21)の位置を一致させる。図35に示すようにベース(2)に表示される該長辺基準点(21)と中心基準点(20)との位置関係は、2孔パンチ器(1)で扱う用紙(17)を想定して該当する紙の寸法規格であるISO216やJIS規格P0138の寸法に基づき、紙の規格長辺寸法の2分の1を算出し、該規格長辺寸法の2分の1から図31に示す基準寸法(23)を差し引いた残りの長さを長辺中心寸法(24)として長辺基準点(21)と中心基準点(20)の間隔とする。したがって図35に示すように上記の想定に該当した用紙(17)の長辺(18)の基準痕(10)とベース(2)に表示された長辺基準点(21)の位置を一致させると、用紙(17)の基準痕(10)から長辺(18)の中心に向かって長辺中心寸法(24)の長さの位置が用紙(17)の長辺(18)の2分の1の位置であり且つ長辺(18)の中心位置となる。故にベース(2)に表示された長辺基準点(21)から長辺中心寸法(24)の間隔の位置に表示された中心基準点(20)と用紙の長辺(18)の中心位置が一致することになる。更に図35に示すようにベース(2)の中心基準点(20)は二つのパンチ軸刃(13)の中心に位置するので、用紙(17)の長辺(18)の基準痕(10)とベース(2)に表示された長辺基準点(21)の位置を一致させて、レバー(4)を圧下し、二つのパンチ軸刃(13)を降下させると、図9に示すように二つの孔(28)が用紙(17)の長辺(18)の中央から等距離の位置に自動的に穿孔することができる。
図13に示すように用紙(17)の短辺(19)の中央に二つの孔(28)を穿孔する場合も長辺(18)に穿孔する場合と同様に、図31及び図36に示すように用紙(17)の短辺(19)を奥にして基準痕用紙挿入部(8)に用紙を挿入する。該用紙(17)の短辺(19)は正面突当たり部(33)に押し当てて屑受カバー(31)の縁端と平行に揃え、片方の長辺(18)は突当たり部(11)に押し当てて用紙(17)を揃える。2孔パンチ器(1)を机上に置いた場合、図31及び図36に示すように用紙(17)を基準痕用紙挿入部(8)に挿入すると同時に該用紙(17)は押付刃(14)の下になり、押付刃(14)と机に挟まれた状態になる。この時2孔パンチ器(1)全体を人が体重をかけて上から圧迫すると押付刃(14)が用紙(17)の短辺(19)に線状の圧迫痕を付ける。この際押付刃(14)が用紙(17)を損傷しないよう押付刃(14)の刃先は丸めておく。図31に示すように突当たり部(11)と押付刃(14)との間の長さを基準寸法(23)とするので押付刃(14)が用紙(17)の短辺(19)に基準痕(10)を付けた結果、図11に示すように用紙(17)の短辺(19)に付いた該基準痕(10)は長辺(18)と平行に形成され、該基準痕(10)と該長辺(18)の間隔が基準寸法(23)となる。基準寸法(23)は2孔パンチ器(1)固有の寸法となり、以後の二つの孔(28)の位置決めにおいて基本の長さとして利用する。次に図37に示すように用紙(17)を穿孔する為に該用紙(17)を穿孔用紙挿入部(9)に挿入する際は、基準痕(10)の付いた短辺(19)を奥にして挿入する。その際該用紙(17)の短辺(19)に付いた基準痕(10)と該穿孔用紙挿入部(9)の最奥部に表示された短辺基準点(22)の位置を一致させる。図37に示すようにベース(2)に表示される該短辺基準点(22)と中心基準点(20)との位置関係は、2孔パンチ器(1)で扱う用紙(17)を想定して該当する紙の寸法規格であるISO216やJIS規格P0138の寸法に基づき、紙の規格長辺寸法の2分の1を算出し、該規格長辺寸法の2分の1から図31に示す基準寸法(23)を差し引いた残りの長さを短辺中心寸法(25)として短辺基準点(22)と中心基準点(20)の間隔とする。したがって図37に示すように上記の想定に該当した用紙(17)の短辺(19)の基準痕(10)とベース(2)に表示された短辺基準点(22)の位置を一致させると、用紙(17)の基準痕(10)から短辺(19)の中心に向かって短辺中心寸法(25)の長さの位置が用紙(17)の短辺(19)の2分の1の位置であり且つ短辺(19)の中心位置となる。故にベース(2)に表示された短辺基準点(22)から短辺中心寸法(25)の間隔の位置に表示された中心基準点(20)と用紙の短辺(19)の中心位置が一致することになる。更に図37に示すようにベース(2)の中心基準点(20)は二つのパンチ軸刃(13)の中心に位置するので、用紙(17)の短辺(19)の基準痕(10)とベース(2)に表示された短辺基準点(22)の位置を一致させて、レバー(4)を圧下し、二つのパンチ軸刃(13)を降下させると、図13に示すように二つの孔(28)が用紙(17)の短辺(19)の中央から等距離の位置に自動的に穿孔することができる。
【実施例5】
【0012】
以下、本発明の実施の形態について説明する。
(イ)図38及び図39に示すように2孔パンチ器(1)のベース(2)上面に一定の間隔で2個のパンチ孔(12)を設ける。
(ロ)図38及び図39に示すように2個のパンチ孔(12)の上にフレーム(3)をそれぞれ止着し、フレーム(3)の中に支点ピン(5)を取り付け、該支点ピン(5)でフレーム(3)と繋がった回動可能なレバー(4)を該フレーム(3)の上部に設置する。レバー(4)は支点ピン(5)に装着したバネ(7)で常時上方に付勢している。それぞれのフレーム(3)に設置されたレバー(4)は後方で繋がり一体となっている。
(ハ)図39に示すようにフレーム(3)内にはレバー(4)と軸ピン(6)で繋がったパンチ軸刃(13)を垂直に設け、更に二つあるパンチ軸刃(13)のうちの一つのパンチ軸刃(13)に押付刃(14)を水平に止着する。レバー(4)の圧下に連動して降下するパンチ軸刃(13)と共に押付刃(14)も降下し、図43に示すようにパンチ軸刃(13)の最下点で押付刃(14)がフレーム(3)の底部に設置した押付台(15)に設けた溝(16)に収まるように設置する。
(ニ)図38及び図39に示すようにバネ(7)の付勢力で常時上方に保持されるレバー(4)に連動して、押付刃(14)も常時上方に引き上げられ押付台(15)との間に一定の間隔が開いている。該間隔と同位置にフレーム(3)の正面から側面の一部に至ってフレーム(3)を水平に切り欠き、用紙(17)がフレーム(3)の外から挿入できるよう基準痕用紙挿入部(8)を設ける。
(ホ)図39に示すように切り欠いた基準痕用紙挿入部(8)の開口部の高さは、挿入した用紙(17)が押付刃(14)に当たって損傷しないよう押付刃(14)と押付台(15)の間隔よりも狭くする。
(ヘ)上記(ハ)の押付台(15)は図38に示すように二つのフレーム(3)の底部に橋渡しして設置し、二つの基準痕用紙挿入部(8)の底面を形成する。該押付台(15)の一方の縁端は上方に折り曲げて突当たり部(11)とし、該突当たり部(11)は二つのフレーム(3)のうち押付刃(14)を中に設けていないフレーム(3)の外側の側壁の外に張り出して設置する。他方の縁端はフレーム(3)の側面の外側と同じ位置に切りそろえる。
(ト)図38及び図39に示すようにベース(2)とフレーム(3)の間の一部に用紙(17)を挿入する為の空間を設け穿孔用紙挿入部(9)とする。
(チ)図39に示すようにレバー(4)と軸ピン(6)で繋がったパンチ軸刃(13)は、レバー(4)の圧下に連動して降下し、ベース(2)のパンチ孔(12)に垂直に嵌入するよう設置する。
(リ)図44及び図46に示すように、穿孔用紙挿入部(9)の最奥部のベース(2)上面で2個のパンチ軸刃(13)の中央に中心基準点(20)を表示し、該中心基準点(20)から該穿孔用紙挿入部(9)の最奥部に沿って横並びで突き当たり部(11)側に向かって短辺基準点(22)と長辺基準点(21)を表示する。
(ヌ)上記(リ)の長辺基準点(21)と中心基準点(20)の間隔は、2孔パンチ器(1)で扱う紙の寸法の規格であるISO216やJIS規格P0138に基づいた紙の規格長辺寸法の2分の1の長さから図42に示すように押付刃(14)の刃から突き当たり部(11)までの基準寸法(23)を差し引いた長さとし、該長さを長辺中心寸法(24)とする。
(ル)上記(リ)の短辺基準点(22)と中心基準点(20)の間隔は、2孔パンチ器(1)で扱う紙の寸法の規格であるISO216やJIS規格P0138に基づいた紙の規格短辺寸法の2分の1の長さから図42に示すように押付刃(14)の刃から突き当たり部(11)までの基準寸法(23)を差し引いた長さとし、該長さを短辺中心寸法(25)とする。
本発明は以上のような構造である。
本発明を利用するときは、図9に示すように用紙(17)の長辺(18)の中央に二つの孔(28)を穿孔する場合、図40に示すように用紙(17)の長辺(18)を奥にして基準痕用紙挿入部(8)に該用紙(17)を挿入する。該用紙(17)の片方の短辺(19)は突当たり部(11)に押し当てて用紙(17)を揃える。次に図41及び図42に示すようにレバー(4)を圧下して連動するパンチ軸刃(13)に水平に止着した押付刃(14)を降下させ、用紙(17)に押しつけると押付刃(14)と押付台(15)に挟まれた用紙(17)が圧迫されて押付刃(14)に接触した最上部の用紙(17)に線状の圧迫痕が付く。図7に示すように該用紙(17)の長辺(18)に付いた線状の圧迫痕を基準痕(10)とする。この際、用紙(17)を損傷しない程度に押付刃(14)の刃先は丸めておく。図43に示すように基準痕用紙挿入部(8)に挿入する用紙(17)が1枚もしくは2枚で、用紙(17)に弾力が無く圧迫痕が付かない場合は、押付刃(14)を最下点まで降下させて押付台(15)に設けた溝(16)の中まで該押付刃(14)を降下させると該押付刃(14)と該溝(16)に挟まれた該用紙(17)に折り曲げによる線状の基準痕(10)を付けることができる。図42に示すように突当たり部(11)と押付刃(14)との間の長さを基準寸法(23)とするので押付刃(14)が用紙(17)の長辺(18)に基準痕(10)を付けた結果、図7に示すように用紙(17)の長辺(18)に付いた該基準痕(10)は短辺(19)と平行に形成され、該基準痕(10)と該短辺(19)の間隔が基準寸法(23)となる。基準寸法(23)は2孔パンチ器(1)固有の寸法となり、以後の二つの孔(28)の位置決めにおいて基本の長さとして利用する。次に図44に示すように用紙(17)を穿孔する為に該用紙(17)を穿孔用紙挿入部(9)に挿入する際は、基準痕(10)の付いた長辺(18)を奥にして挿入する。その際該用紙(17)の長辺(18)に付いた基準痕(10)と該穿孔用紙挿入部(9)の最奥部に表示された長辺基準点(21)の位置を一致させる。図44に示すようにベース(2)に表示される該長辺基準点(21)と中心基準点(20)との位置関係は、2孔パンチ器(1)で扱う用紙(17)を想定して該当する紙の寸法規格であるISO216やJIS規格P0138の寸法に基づき、紙の規格長辺寸法の2分の1を算出し、該規格長辺寸法の2分の1から図42に示す基準寸法(23)を差し引いた残りの長さを長辺中心寸法(24)として長辺基準点(21)と中心基準点(20)の間隔とする。したがって図44に示すように上記の想定に該当した用紙(17)の長辺(18)の基準痕(10)とベース(2)に表示された長辺基準点(21)の位置を一致させると、用紙(17)の基準痕(10)から長辺(18)の中心に向かって長辺中心寸法(24)の長さの位置が用紙(17)の長辺(18)の2分の1の位置であり且つ長辺(18)の中心位置となる。故にベース(2)に表示された長辺基準点(21)から長辺中心寸法(24)の間隔の位置に表示された中心基準点(20)と用紙の長辺(18)の中心位置が一致することになる。更に図42に示すようにベース(2)の中心基準点(20)は二つのパンチ軸刃(13)の中心に位置するので、用紙(17)の長辺(18)の基準痕(10)とベース(2)に表示された長辺基準点(21)の位置を一致させて、レバー(4)を圧下し、二つのパンチ軸刃(13)を降下させると、図9に示すように二つの孔(28)が用紙(17)の長辺(18)の中央から等距離の位置に自動的に穿孔することができる。
図13に示すように用紙(17)の短辺(19)の中央に二つの孔(28)を穿孔する場合も長辺(18)に穿孔する場合と同様に図45に示すように用紙(17)の短辺(19)を奥にして基準痕用紙挿入部(8)に該用紙(17)を挿入する。該用紙(17)の片方の長辺(18)は突当たり部(11)に押し当てて揃える。次に図41及び図42に示すようにレバー(4)を圧下して連動するパンチ軸刃(13)に水平に止着した押付刃(14)を降下させ、用紙(17)に押しつけると押付刃(14)と押付台(15)に挟まれた用紙(17)が圧迫されて押付刃(14)に接触した最上部の用紙(17)に線状の圧迫痕が付く。図11に示すように該用紙(17)の短辺(19)に付いた線状の圧迫痕を基準痕(10)とする。図42に示すように突当たり部(11)と押付刃(14)の刃との間の長さを基準寸法(23)とするので押付刃(14)が用紙(17)の短辺(19)に基準痕(10)を付けた結果、図11に示すように用紙(17)の短辺(19)に付いた該基準痕(10)は長辺(18)と平行に形成され、該基準痕(10)と該長辺(18)の間隔が基準寸法(23)となる。次に図46に示すように用紙(17)を穿孔する為に該用紙(17)を穿孔用紙挿入部(9)に挿入する際は、基準痕(10)の付いた短辺(19)を奥にして挿入する。その際該用紙(17)の短辺(19)に付いた基準痕(10)と該穿孔用紙挿入部(9)の最奥部に表示された短辺基準点(22)の位置を一致させる。図46に示すようにベース(2)に表示される該短辺基準点(22)と中心基準点(20)との位置関係は、2孔パンチ器(1)で扱う用紙(17)を想定して該当する紙の寸法規格であるISO216やJIS規格P0138の寸法に基づき、紙の規格短辺寸法の2分の1を算出し、該規格短辺寸法の2分の1から図42に示す基準寸法(23)を差し引いた残りの長さを短辺中心寸法(25)として短辺基準点(22)と中心基準点(20)の間隔とする。したがって図46に示すように上記の想定に該当した用紙(17)の短辺(19)の基準痕(10)とベース(2)に表示された短辺基準点(22)の位置を一致させると、用紙(17)の基準痕(10)から短辺(19)の中心に向かって短辺中心寸法(25)の長さの位置が用紙(17)の短辺(19)の2分の1の位置であり且つ短辺(19)の中心位置となる。故にベース(2)に表示された短辺基準点(22)から短辺中心寸法(25)の間隔の位置に表示された中心基準点(20)と用紙の短辺(19)の中心位置が一致することになる。更に図42に示すようにベース(2)の中心基準点(20)は二つのパンチ軸刃(13)の中心に位置するので、用紙(17)の短辺(19)の基準痕(10)とベース(2)に表示された短辺基準点(22)の位置を一致させて、レバー(4)を圧下し、二つのパンチ軸刃(13)を降下させると、図13に示すように二つの孔(28)が用紙(17)の短辺(19)の中央から等距離の位置に自動的に穿孔することができる。

【符号の説明】
【0013】
1 2段式2孔パンチ器
2 ベース
3 フレーム
4 レバー
5 支点ピン
6 軸ピン
7 バネ
8 基準痕用紙挿入部
9 穿孔用紙挿入部
10 基準痕
11 突当たり部
12 パンチ孔
13 パンチ軸刃
14 押付刃
15 押付台
16 溝
17 用紙
18 長辺
19 短辺
20 中心基準点
21 長辺基準点
22 短辺基準点
23 基準寸法
24 長辺中心寸法
25 短辺中心寸法
26 長辺中心
27 短辺中心
28 孔
29 押付台受
30 押受ピン
31 屑受カバー
32 用紙受台
33 正面突当たり部
34 脚部
図1
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