特許第6044083号(P6044083)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6044083
(24)【登録日】2016年11月25日
(45)【発行日】2016年12月14日
(54)【発明の名称】積層型電池およびその製造方法
(51)【国際特許分類】
   H01M 10/04 20060101AFI20161206BHJP
   H01M 2/26 20060101ALI20161206BHJP
   H01M 2/34 20060101ALI20161206BHJP
【FI】
   H01M10/04 Z
   H01M2/26 A
   H01M2/34 B
【請求項の数】10
【全頁数】22
(21)【出願番号】特願2012-36530(P2012-36530)
(22)【出願日】2012年2月22日
(65)【公開番号】特開2013-30456(P2013-30456A)
(43)【公開日】2013年2月7日
【審査請求日】2014年12月24日
(31)【優先権主張番号】特願2011-137704(P2011-137704)
(32)【優先日】2011年6月21日
(33)【優先権主張国】JP
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】000003997
【氏名又は名称】日産自動車株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000671
【氏名又は名称】八田国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】金 泰元
(72)【発明者】
【氏名】久島 和実
【審査官】 市川 篤
(56)【参考文献】
【文献】 特開2004−158344(JP,A)
【文献】 特開平02−186568(JP,A)
【文献】 国際公開第2010/105790(WO,A1)
【文献】 国際公開第99/033136(WO,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2011/0135996(US,A1)
【文献】 特表2010−529617(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01M 10/04−10/0587
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1セパレータと正極あるいは負極の一方の電極とを有する第1サブアセンブリと、第2セパレータと前記正極あるいは前記負極の他方の電極とを有する第2サブアセンブリと、が順次積層されてなる積層体を有する積層型電池であって、
前記正極および前記負極は、略矩形であり、発電した電気を外部に取り出すための集電部を有しており、
前記集電部は、前記正極および前記負極の辺部から突出しており、
前記正極の前記集電部と前記負極の前記集電部とは、積層方向においてオーバーラップしないように設定されており、
前記第1サブアセンブリの前記一方の電極における積層方向に位置する一方の面は、前記一方の電極において少なくとも前記集電部に配置されている絶縁性の樹脂部材を介して、前記第1セパレータにおける前記一方の面に面する側と接合されることで、前記一方の電極と前記第1セパレータとが一体化されており、
前記第2サブアセンブリの前記他方の電極における積層方向に位置する一方の面は、前記他方の電極において少なくとも前記集電部に配置されている絶縁性の樹脂部材を介して、前記第2セパレータにおける前記一方の面に面する側と接合されることで、前記他方の電極と前記第2セパレータとが一体化されていることを特徴とする積層型電池。
【請求項2】
第1セパレータ、第2セパレータ、および、前記第1セパレータと前記第2セパレータとの間に配置される正極あるいは負極の一方を有するサブアセンブリと、前記正極あるいは前記負極の他方と、が順次積層されてなる積層体を有する積層型電池であって、
前記サブアセンブリにおいて、
前記正極あるいは前記負極の一方における積層方向に位置する一方の面および他方の面は、樹脂部材が接合された部位を有し、前記第1セパレータは、前記一方の面に面する側に、前記樹脂部材に接合された部位を有し、前記第2セパレータは、前記他方の面に面する側に、前記樹脂部材に接合された部位を有することで、前記第1セパレータと前記正極あるいは前記負極の一方と前記第2セパレータとが一体化されており、
前記正極および前記負極は、発電した電気を外部に取り出すための集電部を有しており、前記樹脂部材は、絶縁性を有しており、少なくとも前記集電部に配置されている
ことを特徴とする積層型電池。
【請求項3】
前記樹脂部材は、絶縁性を有する基材と、当該基材における積層方向に位置する両面に配置される粘着剤と、を有することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の積層型電池。
【請求項4】
負極、セパレータ、正極、セパレータが順次積層されてなる積層体を有する積層型電池であって、
前記正極および前記負極は、略矩形であり、発電した電気を外部に取り出すための集電部を有しており、
前記集電部は、前記正極および前記負極の辺部から突出しており、
前記正極の前記集電部と前記負極の前記集電部とは、積層方向においてオーバーラップしないように設定されており、
前記正極あるいは前記負極における積層方向に位置する少なくとも一方の面は、前記正極あるいは前記負極において少なくとも前記集電部に配置されている絶縁性の樹脂部材を介して、前記セパレータにおける前記少なくとも一方の面に面する側と接合されており、
前記樹脂部材は、絶縁性を有する基材と、当該基材における積層方向に位置する両面に配置される粘着剤と、を有することを特徴とする積層型電池。
【請求項5】
前記正極あるいは前記負極における前記積層方向に位置する両面は、前記正極あるいは前記負極において少なくとも前記集電部に配置されている絶縁性の樹脂部材を介して、前記セパレータにおける前記両面に面する側と接合されていることを特徴とする請求項4に記載の積層型電池。
【請求項6】
前記樹脂部材は、活物質が配置されている領域にさらに配置されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の積層型電池。
【請求項7】
負極、セパレータ、正極、セパレータが順次積層されてなる積層体を有する積層型電池の製造方法であって、
前記正極および前記負極は、略矩形であり、発電した電気を外部に取り出すための集電部を有しており、
前記集電部は、前記正極および前記負極の辺部から突出しており、
前記正極の前記集電部と前記負極の前記集電部とは、積層方向においてオーバーラップしないように設定されており、
前記正極あるいは前記負極における積層方向の少なくとも一方の面を、前記正極あるいは前記負極において少なくとも前記集電部に配置されている絶縁性の樹脂部材を介して、前記セパレータにおける前記少なくとも一方の面に面する側と接合する
ことを特徴とする積層型電池の製造方法。
【請求項8】
前記正極あるいは前記負極における前記積層方向の両面を、前記正極あるいは前記負極において少なくとも前記集電部に配置されている絶縁性の樹脂部材を介して、前記セパレータにおける前記両面に面する側と接合することを特徴とする請求項7に記載の積層型電池の製造方法。
【請求項9】
前記樹脂部材を、活物質が配置されている領域にさらに配置することを特徴とする請求項7又は請求項8に記載の積層型電池の製造方法。
【請求項10】
前記樹脂部材は、絶縁性を有する基材と、当該基材における積層方向に位置する両面に配置される粘着剤と、を有することを特徴とする請求項7〜9のいずれか1項に記載の積層型電池の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、積層型電池およびその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
積層型電池は、正極、セパレータ、負極およびセパレータが順次積層されてなる積層体を有しており、積層時の位置ズレは、電池容量の低下(有効発電面積の減少)や短絡等を引き起こす虞がある。そのため、袋状セパレータに正極を配置することで、積層時の位置ズレを抑制している(例えば、特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平7−302616号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、袋状セパレータの内部における正極の位置決めのため、正極の4端面に対応する4箇所を熱融着しており、作業工数が多いため、生産性の向上が困難である問題を有する。また、熱融着は、厚みを薄くしかつ穴などの欠陥を生じる虞があるため、正極の外周部位と熱融着部位との間に一定の隙間を確保する必要があり、袋状セパレータのサイズを削減することによる電池の小型化が困難である問題を有する。
【0005】
本発明は、上記従来技術に伴う課題を解決するためになされたものであり、良好な生産性を有しかつ小型化が容易である積層型電池およびその製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するための本発明の一様相は、第1セパレータと正極あるいは負極の一方の電極とを有する第1サブアセンブリと、第2セパレータと前記正極あるいは前記負極の他方の電極とを有する第2サブアセンブリと、が順次積層されてなる積層体を有する積層型電池である。前記正極および前記負極は、略矩形であり、発電した電気を外部に取り出すための集電部を有しており、前記集電部は、前記正極および前記負極の辺部から突出しており、前記正極の前記集電部と前記負極の前記集電部とは、積層方向においてオーバーラップしないように設定されている。前記第1サブアセンブリの前記一方の電極における積層方向に位置する一方の面は、前記一方の電極において少なくとも前記集電部に配置されている絶縁性の樹脂部材を介して、前記第1セパレータにおける前記一方の面に面する側と接合されることで、前記一方の電極と前記第1セパレータとが一体化されており、前記第2サブアセンブリの前記他方の電極における積層方向に位置する一方の面は、前記他方の電極において少なくとも前記集電部に配置されている絶縁性の樹脂部材を介して、前記第2セパレータにおける前記一方の面に面する側と接合されることで、前記他方の電極と前記第2セパレータとが一体化されている。
上記目的を達成するための本発明の別の一様相は、第1セパレータ、第2セパレータ、および、前記第1セパレータと前記第2セパレータとの間に配置される正極あるいは負極の一方を有するサブアセンブリと、前記正極あるいは前記負極の他方と、が順次積層されてなる積層体を有する積層型電池である。そして、前記サブアセンブリにおいて、前記正極あるいは前記負極の一方における積層方向に位置する一方の面および他方の面は、樹脂部材が接合された部位を有し、前記第1セパレータは、前記一方の面に面する側に、前記樹脂部材に接合された部位を有し、前記第2セパレータは、前記他方の面に面する側に、前記樹脂部材に接合された部位を有することで、前記第1セパレータと前記正極あるいは前記負極の一方と前記第2セパレータとが一体化されており、前記正極および前記負極は、発電した電気を外部に取り出すための集電部を有しており、前記樹脂部材は、絶縁性を有しており、少なくとも前記集電部に配置されている。
上記目的を達成するための本発明の別の一様相は、負極、セパレータ、正極、セパレータが順次積層されてなる積層体を有する積層型電池である。前記正極および前記負極は、略矩形であり、発電した電気を外部に取り出すための集電部を有しており、前記集電部は、前記正極および前記負極の辺部から突出しており、前記正極の前記集電部と前記負極の前記集電部とは、積層方向においてオーバーラップしないように設定されている。そして、前記正極あるいは前記負極における積層方向に位置する少なくとも一方の面は、前記正極あるいは前記負極において少なくとも前記集電部に配置されている絶縁性の樹脂部材を介して、前記セパレータにおける前記少なくとも一方の面に面する側と接合されており、前記樹脂部材は、絶縁性を有する基材と、当該基材における積層方向に位置する両面に配置される粘着剤と、を有する。
【0007】
上記目的を達成するための本発明の別の一様相は、負極、セパレータ、正極、セパレータが順次積層されてなる積層体を有する積層型電池の製造方法であり、前記正極および前記負極は、略矩形であり、発電した電気を外部に取り出すための集電部を有しており、前記集電部は、前記正極および前記負極の辺部から突出しており、前記正極の前記集電部と前記負極の前記集電部とは、積層方向においてオーバーラップしないように設定されている。当該製造方法においては、前記正極あるいは前記負極における積層方向の少なくとも一方の面を、前記正極あるいは前記負極において少なくとも前記集電部に配置されている絶縁性の樹脂部材を介して、前記セパレータにおける前記少なくとも一方の面に面する側と接合する。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、正極あるいは負極の少なくとも一方とセパレータとは一体化されているため、積層作業時における位置ズレの抑制(位置決め)が容易であり、良好な生産性(作業性)を有する。また、一体化は、正極あるいは負極の少なくとも一方の面に位置する部位と、セパレータにおける前記少なくとも一方の面に面する側に位置する部位とを、樹脂部材を介して接合することによって実行されており、正極、負極、セパレータのサイズに対する影響は少ないため、小型化が容易である。さらに、樹脂部材は、絶縁性を有しており、少なくとも集電部に配置されているため、集電部の短絡が抑制される。つまり、良好な生産性を有しかつ小型化が容易である積層型電池およびその製造方法を提供することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】実施の形態1に係る積層型電池を説明するための分解斜視図である。
図2図1に示されるサブアセンブリを説明するための分解斜視図である。
図3図1に示されるサブアセンブリの前方部を説明するための断面図である。
図4図1に示されるサブアセンブリの後方部を説明するための断面図である。
図5】実施の形態1に係る変形例1を説明するための分解斜視図である。
図6】実施の形態1に係る変形例1の集電部を説明するための断面図である。
図7】実施の形態1に係る変形例1の集電部から離間した位置における前方辺部を説明するための断面図である。
図8】実施の形態1に係る変形例2を説明するための断面図である。
図9】実施の形態1に係る変形例3を説明するための分解斜視図である。
図10】実施の形態1に係る変形例4を説明するための分解斜視図である。
図11】実施の形態1に係る変形例5を説明するための分解斜視図である。
図12】実施の形態1に係る変形例6を説明するための分解斜視図である。
図13】実施の形態2に係る積層型電池を説明するための分解斜視図である。
図14図13に示されるサブアセンブリを説明するための分解斜視図である。
図15】実施の形態2に係る変形例1を説明するための分解斜視図である。
図16】実施の形態2に係る変形例2を説明するための分解斜視図である。
図17】実施の形態2に係る変形例3を説明するための分解斜視図である。
図18】実施の形態2に係る変形例4を説明するための分解斜視図である。
図19】実施の形態3に係る積層型電池を説明するための分解斜視図である。
図20図19に示される第1サブアセンブリを説明するための分解斜視図である。
図21図20に示される第1サブアセンブリの前方部を説明するための断面図である。
図22図19に示される第2サブアセンブリを説明するための分解斜視図である。
図23図22に示される第2サブアセンブリの前方部を説明するための断面図である。
図24】実施の形態4に係る積層型電池を説明するための分解斜視図である。
図25図24に示される第1サブアセンブリを説明するための分解斜視図である。
図26図24に示される第2サブアセンブリを説明するための分解斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しつつ説明する。
【0011】
図1は、実施の形態1に係る積層型電池を説明するための分解斜視図、図2は、図1に示されるサブアセンブリを説明するための分解斜視図、図3および図4は、図1に示されるサブアセンブリの前方部および後方部を説明するための断面図である。
【0012】
実施の形態1に係る積層型電池100は、例えば、略矩形のリチウムイオン二次電池からなり、外装材110と、電池本体を構成する積層体120を有する。
【0013】
外装材110は、上部112および下部114からなり、外部からの衝撃や環境劣化を防止するために使用されており、上部112および下部114を構成するシート材の外周部の一部または全部を、熱融着により接合することで形成される。シート材は、軽量化および熱伝導性の観点から、アルミニウム、ステンレス、ニッケル、銅などの金属(合金を含む)をポリプロピレンフィルム等の絶縁体で被覆した高分子−金属複合ラミネートフィルムから構成されることが好ましい。なお、符号114Aおよび114Bは、外装材110の前方辺部および後方辺部を示している。
【0014】
積層体120は、負極130とサブアセンブリ122とを順に積層することにより、構成される。サブアセンブリ122は、正極150およびセパレータ170,180を有する。セパレータ170,180は、正極150の積層方向Sの両側に配置される。負極130およびサブアセンブリ122の積層数は、必要な容量などを考慮し、適宜設定される。
【0015】
負極130は、略矩形であり、負極集電体140および活物質層145を有する。負極集電体140は、高導電性部材からなり、発電した電気を外部に取り出すための負極集電部132を有する。活物質層145は、リチウムを挿入および脱離可能な負極活物質が配置されている領域(含有している領域)であり、負極集電部132を除いた負極集電体140の両面に配置され、負極集電体140に電気的に接触している。負極130の外周部位は、負極集電部132が配置された前方辺部134Aと、前方辺部と相対する後方辺部134Bと、前方辺部134Aと後方辺部134Bとを連結しかつ相対する側方辺部134C,134Dとから構成される。なお、符号159は、外装材110の前方辺部114Aに対する正極集電部152の接合領域を示している。
【0016】
正極150は、略矩形であり、正極集電体160および活物質層165を有する。正極集電体160は、高導電性部材からなり、発電した電気を外部に取り出すための正極集電部152を有する。活物質層165は、リチウムを挿入および脱離可能な正極活物質が配置されている領域(含有している領域)であり、正極集電部152を除いた正極集電体160の両面に配置され、正極集電体160に電気的に接触している。正極150の外周部位は、正極集電部152が配置された前方辺部154Aと、前方辺部と相対する後方辺部154Bと、前方辺部154Aと後方辺部154Bとを連結しかつ相対する側方辺部154C,154Dとから構成される。
【0017】
本実施の形態においては、負極130のサイズは、正極150のサイズより大きく形成されている。負極集電部132および正極集電部152は、外装材110の上部112と下部114との間から外部に延長しており、外装材110の密閉性を確保するため、外装材110との接触部位は、接合されている。負極集電部132および正極集電部152は、オーバーラップしないよう、その位置および形状が設定されている。
【0018】
セパレータ170,180は、略矩形であり、電解液を含有する微多孔性シート(膜)からなる電解質層を構成し、負極130と正極150との間に配置される。セパレータ170,180のサイズは、活物質層145,165が配置されている領域のサイズより大きく形成されている。セパレータ170,180の外周部位は、正極集電部152および負極集電部132に相対する前方辺部174A,184Aと、前方辺部174A,184Aと相対する後方辺部174B,184Bと、前方辺部174A,184Aと後方辺部174B,184Bとを連結しかつ相対する側方辺部174C,184Dとから構成される。
【0019】
サブアセンブリ122は、正極150における積層方向Sに位置する両面の外面部位に接合されたフィルム状の樹脂部材190に、セパレータ170,180の前方辺部(内面部位)174A,184Aを、それぞれ接合することによって形成されている。
【0020】
つまり、正極150における積層方向Sに位置する両面は、樹脂部材190が接合された前方辺部154Aを有し、セパレータ170,180は、樹脂部材190に接合された前方辺部174A,184Aを有しており、正極150とセパレータ170,180とは一体化されているため、積層作業時における位置ズレの抑制(位置決め)が容易であり、良好な生産性(作業性)を有する。また、一体化は、正極150の両面に位置する外周部位154A(接合領域156)と、セパレータ170,180における前記両面に面する側の外周部位174A,184A(接合領域176,186)を接合することによって実行されており、負極130、正極150、セパレータ170,180のサイズに対する影響は少ないため、積層型電池100の小型化が容易である。したがって、良好な生産性を有しかつ小型化が容易である積層型電池およびその製造方法を提供することが可能である。
【0021】
樹脂部材190は、絶縁性を有しており、本実施の形態においては、正極集電部152に配置されている。したがって、正極集電部152の短絡を抑制することも可能である。なお、符号192は、正極150に対する樹脂部材190の接合領域を示している。
【0022】
正極150に対する樹脂部材190の接合方法および樹脂部材190に対するセパレータ170,180の接合方法は、特に限定されず、熱溶着、超音波溶着、レーザ溶着、誘導加熱溶着、接着材等を適宜利用することが可能である。接合領域は、単一の閉じた領域からなる形態に限定されず、複数の閉じた領域(例えば、離間して並置された点状領域の集合)によって構成することも可能である。
【0023】
樹脂部材190は、例えば、絶縁性を有する基材と、当該基材における積層方向Sに位置する両面に配置される粘着剤とを有する両面粘着テープによって構成される場合、セパレータ170,180の接合に際し、例えば、接着材を配置したり、熱融着装置を使用することが不要であるため、作業工数を削減し、生産性を向上させることが可能である。
【0024】
基材は、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリアミド系合成繊維からなる群から選択された樹脂である。粘着剤は、例えば、合成ゴム、ブチルゴム、合成樹脂、アクリルからなる群から選択された耐溶剤性を有する材料である。
【0025】
なお、負極130の活物質層145に係る負極活物質としては、容量および出力特性の観点から、炭素材料および合金系負極材料を適用することが好ましい。炭素材料は、例えば、グラファイト、カーボンブラック、活性炭、カーボンファイバ、コークス、ソフトカーボン、ハードカーボンである。正極150の活物質層165に係る正極活物質としては、容量および出力特性の観点から、リチウム−遷移金属複合酸化物を適用することが好ましい。リチウム−遷移金属複合酸化物は、例えば、LiCoOなどのLi・Co系複合酸化物、LiNiOなどのLi・Ni系複合酸化物、スピネルLiMnなどのLi・Mn系複合酸化物、LiFeOである。合金系負極材料は、例えば、ケイ素、酸化ケイ素、二酸化錫、炭化ケイ素、錫であり、リチウムと合金化し得る元素を含むことが好ましい。
【0026】
活物質層145,165は、バインダや導電助剤等の添加剤をさらに含有する。
【0027】
バインダは、例えば、ポリアミック酸、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエーテルニトリル(PEN)、ポリイミド(PI)、ポリアミド(PA)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、ポリアクリロニトリル(PAN)、ポリメチルアクリレート(PMA)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、またはこれらの混合物である。
【0028】
導電助剤は、活物質層145,165の導電性を向上させるために配合される添加物であり、例えば。アセチレンブラック等のカーボンブラック、グラファイト、気相成長炭素繊維などの炭素材料である。
【0029】
負極集電体140および正極集電体160の素材は、例えば、鉄、ステンレス鋼、クロム、ニッケル、マンガン、チタン、モリブデン、バナジウム、ニオブ、アルミニウム、銅、銀、金、白金およびカーボンである。電子伝導性、電池作動電位という観点からは、アルミニウムや銅が好ましい。
【0030】
セパレータ170,180は、多孔性(ポーラス)のPE(ポリエチレン)、PP(ポリプロピレン)などのポリオレフィンから形成され、通気性を有する。また、セパレータ170,180の素材として、PP/PE/PPの3層構造をした積層体、耐熱層/ポリオレフィンの2層構造をした積層体、耐熱層/ポリオレフィン/耐熱層の3層構造をした積層体、ポリオレフィン/耐熱層/ポリオレフィンの3層構造をした積層体、ポリアミド、ポリイミド、アラミド、不織布を、利用することも可能である。耐熱層の素材は、酸化アルミニウムなどのセラミック材料を利用することが可能であるが、特に限定されない。不織布は、例えば、綿、レーヨン、アセテート、ナイロン、ポリエステルである。
【0031】
セパレータ170,180は、電解質が浸透することによって、イオンの透過性および電気伝導性を呈することとなる。セパレータ170,180が含有する電解液は、例えば、液体電解質、ポリマー電解質である。
【0032】
液体電解質は、可塑剤である有機溶媒に支持塩であるリチウム塩が溶解した形態を有する。可塑剤として適用される有機溶媒は、例えば、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート(EC)、ビニレンカーボネートなどの環状カーボネート類や、ジメチルカーボネート、メチルエチルカーボネート、ジエチルカーボネート(DEC)などの鎖状カーボネート類である。支持塩は、例えば、LiPF、LiBF、LiClO、LiAsF、LiTaF、LiAlCl、Li10Cl10等の無機酸陰イオン塩や、LiCFSO、Li(CFSON、Li(CSON等の有機酸陰イオン塩である。
【0033】
ポリマー電解質は、電解液を含むゲル電解質と電解液を含まない真性ポリマー電解質に分類される。ゲル電解質は、イオン伝導性ポリマーからなるマトリックスポリマーに、液体電解質が注入されてなる構成を有する。イオン伝導性ポリマーは、例えば、ポリエチレンオキシド(PEO)、ポリプロピレンオキシド(PPO)、およびこれらの共重合体である。真性ポリマー電解質は、上記のマトリックスポリマーに支持塩(リチウム塩)が溶解してなる構成を有し、可塑剤である有機溶媒を含まない。
【0034】
次に、実施の形態1に係る変形例1〜6を順次説明する。
【0035】
図5は、実施の形態1に係る変形例1を説明するための分解斜視図、図6は、実施の形態1に係る変形例1の集電部を説明するための断面図。図7は、実施の形態1に係る変形例1の集電部から離間した位置における前方辺部を説明するための断面図、図8は、実施の形態1に係る変形例2を説明するための断面図である。
【0036】
変形例1においては、樹脂部材190は、正極集電部152および活物質層165の両方に配置されており、セパレータ170,180と正極150とは、2箇所で接合されている。具体的には、正極150は、正極集電部152に位置する接合領域156と、前方辺部154Aに沿って延長している接合領域156Aと、を有し、セパレータ170,180は、正極150の接合領域156,156Aに相対して位置合わされた接合領域176,176A,186,186Bを有する。この場合、接合強度を向上させることが可能である。
【0037】
なお、正極集電部152に位置する樹脂部材190と、セパレータ170,180との接合(接合領域156,176,186)は、図8の変形例2に示されるように、必要に応じ、省略することも可能である。
【0038】
図9〜12は、実施の形態1に係る変形例3〜6を説明するための分解斜視図である。
【0039】
樹脂部材190は、正極150の活物質層165に配置することも可能であり、この場合、樹脂部材190の配置位置(セパレータ170,180の接合位置)に関する自由度が良好である。
【0040】
例えば、図9に示されるように、樹脂部材190を、正極150の後方辺部154Bに配置し、後方辺部154B(およびセパレータ170,180の後方辺部174B,184B)に沿って延長している接合領域156B,176B,186Bを形成することも可能である(変形例3)。
【0041】
また、図10に示されるように、樹脂部材190を、正極150の側方辺部154Cに配置し、側方辺部154C(およびセパレータ170,180の側方辺部174C,184C)に沿って延長している接合領域156C,176C,186Cを形成したり(変形例4)、図11に示されるように、側方辺部154Dに配置し、側方辺部154D(およびセパレータ170,180の側方辺部174D,184D)に沿って延長している接合領域156D,176D,186Dを形成したり(変形例5)、することも可能である。さらに、図12に示されるように、樹脂部材190を、正極150の側方辺部154C,154Dの両方に配置し、接合領域156C,156D,176C,176D,186C,186Dを形成することも可能である(変形例6)。
【0042】
以上のように、実施の形態1においては、正極とセパレータとは一体化されているため、積層作業時における位置ズレの抑制(位置決め)が容易であり、良好な生産性(作業性)を有する。また、一体化は、正極の両面に位置する部位と、セパレータにおける前記両面に面する側に位置する部位とを、樹脂部材を介して接合することによって実行されており、負極、正極、セパレータのサイズに対する影響は少ないため、積層型電池の小型化が容易である。したがって、良好な生産性を有しかつ小型化が容易である積層型電池およびその製造方法を提供することが可能である。
【0043】
また、樹脂部材が、絶縁性を有しており、正極集電部に配置される場合、正極集電部の短絡を抑制することも可能である。
【0044】
樹脂部材を、正極の活物質層に配置する場合、樹脂部材の配置位置(セパレータの接合位置)に関する自由度が良好である。
【0045】
樹脂部材を、例えば、絶縁性を有する基材と、当該基材における積層方向に位置する両面に配置される粘着剤とを有する両面粘着テープによって構成される場合、セパレータの接合に際し、例えば、接着材を配置したり、熱融着装置を使用することが不要であるため、作業工数を削減し、生産性を向上させることが可能である。
【0046】
次に、実施の形態2に係る積層型電池を説明する。
【0047】
図13は、実施の形態2に係る積層型電池を説明するための分解斜視図、図14は、図13に示されるサブアセンブリを説明するための分解斜視図である。なお、以下において、実施形態1と同様の機能を有する部材については類似する符号を使用し、重複を避けるため、その説明を省略する。
【0048】
実施の形態2は、負極および正極の集電部構成に関し、実施の形態1と概して異なる。
【0049】
詳述すると、実施の形態2に係る積層型電池200は、上部212および下部214からなる外装材210と、電池本体を構成する積層体220を有する。なお、符号214Aおよび214Bは、外装材210の前方辺部および後方辺部を示している。
【0050】
積層体220は、負極230とサブアセンブリ222とを順に積層することにより、構成される。サブアセンブリ222は、正極250およびセパレータ270,280を有する。セパレータ270,280は、正極250の積層方向Sの両側に配置される。
【0051】
負極230の負極集電部232は、後方辺部234Bの略中央に配置される。正極250の正極集電部252は、前方辺部254Aの略中央に配置される。後方辺部234Bと前方辺部254Aとは、相対かつ離間しているため、正極集電部252および負極集電部232は、オーバーラップしない。なお、符号234Aは、前方辺部を示し、符号234C,234Dは、側方辺部を示している。
【0052】
サブアセンブリ222は、正極250における積層方向Sに位置する両面の外面部位に接合されたフィルム状の樹脂部材(図3の符号190参照)に、セパレータ270,280の前方辺部(内面部位)274A,284Aを、それぞれ接合することによって形成されている。
【0053】
つまり、正極250における積層方向Sに位置する両面は、樹脂部材が接合された前方辺部254Aを有し、セパレータ270,280は、樹脂部材に接合された前方辺部274A,284Aを有しており、正極250とセパレータ270,280とは一体化されているため、積層作業時における位置ズレの抑制(位置決め)が容易であり、良好な生産性(作業性)を有する。また、一体化は、樹脂部材を介して外周部位254A,274A,284A(接合領域256,276,286)を接合することによって実行されており、負極230、正極250、セパレータ270,280のサイズに対する影響は少ないため、積層型電池200の小型化が容易である。したがって、良好な生産性を有しかつ小型化が容易である積層型電池およびその製造方法を提供することが可能である。なお、符号259は、外装材210の前方辺部214Aに対する正極集電部252の接合領域を示している。
【0054】
次に、実施の形態2に係る変形例1〜4を順次説明する。
【0055】
図15は、実施の形態2に係る変形例1を説明するための分解斜視図である。
【0056】
実施の形態1の変形例1(図5参照)と同様に、樹脂部材を、正極集電部252および活物質層の両方に配置し、セパレータ270,280と正極250とを、2箇所で接合することも可能である。具体的には、正極250に、正極集電部252に位置する接合領域256と、前方辺部254Aに沿って延長している接合領域256Aと、を配置し、セパレータ270,280に、正極250の接合領域256,256Aに相対して位置合わされた接合領域276,276A,286,286Bを配置することにより、接合強度を向上させることが可能である。
【0057】
図16〜18は、実施の形態2に係る変形例2〜4を説明するための分解斜視図である。
【0058】
樹脂部材290の配置位置(セパレータ270,280の接合位置)に関する自由度を良好とするため、樹脂部材を、正極250の活物質層に配置することも可能である。
【0059】
例えば、図16に示されるよう、実施の形態1の変形例3(図9参照)と同様に、樹脂部材を、正極250の後方辺部254Bに配置する場合、後方辺部254B(およびセパレータ270,280の後方辺部274B,284B)に沿って延長している接合領域256B,276B,286Bを形成することが可能である。
【0060】
また、図17に示されるよう、実施の形態1の変形例4(図10参照)と同様に、樹脂部材を、正極250の側方辺部254Cに配置する場合、側方辺部254C(およびセパレータ270,280の側方辺部274C,284C)に沿って延長している接合領域256C,276C,286Cを形成することが可能である。なお、実施の形態1の変形例5(図11参照)と同様に、樹脂部材を、側方辺部254Dに配置することも可能である。
【0061】
また、図18に示されるよう、実施の形態1の変形例6(図12参照)と同様に、樹脂部材を、正極250の側方辺部254C,254Dの両方に配置する場合、接合領域256C,256D,276C,276D,286C,286Dを形成することが可能である。
【0062】
以上のように、実施の形態2においては、負極集電部および正極集電部が相対かつ離間して配置される構成を有する場合において、良好な生産性を有しかつ小型化が容易である積層型電池およびその製造方法を提供することが可能である。
【0063】
次に、実施の形態3に係る積層型電池を説明する。
【0064】
図19は、実施の形態3に係る積層型電池を説明するための分解斜視図、図20は、図19に示される第1サブアセンブリを説明するための分解斜視図、図21は、図20に示される第1サブアセンブリの前方部を説明するための断面図、図22は、図19に示される第2サブアセンブリを説明するための分解斜視図、図23は、図22に示される第2サブアセンブリの前方部を説明するための断面図である。
【0065】
実施の形態3は、サブアセンブリの構成に関し、実施の形態1と概して異なる。
【0066】
詳述すると、実施の形態3に係る積層型電池300は、上部312および下部314からなる外装材310と、電池本体を構成する積層体320を有する。なお、符号314Aおよび314Bは、外装材110の前方辺部および後方辺部を示している。
【0067】
積層体320は、図19に示されるように、負極330の下方に、第1サブアセンブリ322Aと第2サブアセンブリ322Bとを順に積層することにより、構成される。第1サブアセンブリ322Aは、図20に示されるように、正極350およびセパレータ370を有する。第2サブアセンブリ322Bは、図22に示されるように、負極330およびセパレータ380を有する。セパレータ370およびセパレータ380は、正極350および負極330の積層方向Sの一方の両側に配置される。
【0068】
負極330は、負極集電体340、活物質層345および負極集電部332を有し、その外周部位は、負極集電部332が配置された前方辺部334Aと、前方辺部334Aと相対する後方辺部334Bと、前方辺部334Aと後方辺部334Bとを連結しかつ相対する側方辺部334C,334Dとから構成される。正極350は、正極集電体360、活物質層365および正極集電部352を有し、その外周部位は、正極集電部352が配置された前方辺部354Aと、前方辺部と相対する後方辺部354Bと、前方辺部354Aと後方辺部354Bとを連結しかつ相対する側方辺部354C,354Dとから構成される。
【0069】
セパレータ370,380の外周部位は、正極集電部352および負極集電部332に相対する前方辺部374A,384Aと、前方辺部374A,384Aと相対する後方辺部374B,384Bと、前方辺部374A,384Aと後方辺部374B,384Bとを連結しかつ相対する側方辺部374C,384Dとから構成される。
【0070】
第1サブアセンブリ322Aは、図21に示されるように、正極350における積層方向Sに位置する一方の面の外面部位に接合された樹脂部材390に、セパレータ370の前方辺部(内面部位)374Aを接合することによって形成されている。
【0071】
つまり、正極350における積層方向Sに位置する一方の面は、樹脂部材390が接合された前方辺部354Aを有し、セパレータ370は、樹脂部材390に接合された前方辺部374Aを有し、正極350とセパレータ370とは一体化されているため、積層作業時における位置ズレの抑制(位置決め)が容易である。また、一体化は、正極350の一方の面に位置する外周部位354A(接合領域356)と、セパレータ370における前記一方の面に面する側の外周部位374A(接合領域376)を接合することによって実行されており、正極350およびセパレータ370のサイズに対する影響は少ない。
【0072】
第2サブアセンブリ322Bは、図23に示されるように、負極330における積層方向Sに位置する一方の面の外面部位に接合された樹脂部材390に、セパレータ380の前方辺部(内面部位)384Aを接合することによって形成されている。
【0073】
つまり、負極330における積層方向Sに位置する一方の面は、樹脂部材390が接合された前方辺部334Aを有し、セパレータ380は、樹脂部材390に接合された前方辺部384Aを有し、負極330とセパレータ380とは一体化されているため、積層作業時における位置ズレの抑制(位置決め)が容易である。また、一体化は、負極330の一方の面に位置する外周部位334A(接合領域336)と、セパレータ380における前記一方の面に面する側の外周部位384A(接合領域386)を接合することによって実行されており、負極330およびセパレータ380のサイズに対する影響は少ない。
【0074】
なお、符号339は、外装材310の前方辺部314Aに対する負極集電部332の接合領域を示し、符号359は、外装材310の前方辺部314Aに対する正極集電部352の接合領域を示している。
【0075】
以上のように、実施の形態3においては、正極とセパレータおよび負極とセパレータが、それぞれ一体化されているため、積層作業時における位置ズレの抑制(位置決め)が容易であり、良好な生産性(作業性)を有する。また、一体化は、正極および負極の一方の面に位置する部位と、セパレータにおける前記一方の面に面する側に位置する部位とを、樹脂部材を介して接合することによって実行されており、負極、正極、セパレータのサイズに対する影響は少ないため、積層型電池の小型化が容易である。したがって、正極および負極における積層方向に位置する一方の面にのみ樹脂部材(セパレータ)が接合される場合において、良好な生産性を有しかつ小型化が容易である積層型電池およびその製造方法を提供することが可能である。
【0076】
次に、実施の形態4に係る積層型電池を説明する。
【0077】
図24は、実施の形態4に係る積層型電池を説明するための分解斜視図、図25は、図24に示される第1サブアセンブリを説明するための分解斜視図、図26は、図24に示される第2サブアセンブリを説明するための分解斜視図である。
【0078】
実施の形態4は、負極および正極の集電部構成に関し、実施の形態3と概して異なる。
【0079】
詳述すると、実施の形態4に係る積層型電池400は、図24に示されるように、上部412および下部414からなる外装材410と、電池本体を構成する積層体420を有する。なお、符号414Aおよび414Bは、外装材410の前方辺部および後方辺部を示している。
【0080】
積層体420は、負極430の下方に、第1サブアセンブリ422Aと第2サブアセンブリ422Bとを順に積層することにより、構成される。第1サブアセンブリ422Aは、図25に示されるように、正極450およびセパレータ470を有する。第2サブアセンブリ422Bは、図26に示されるように、負極430およびセパレータ480を有する。セパレータ470およびセパレータ480は、正極450および負極430の積層方向Sの一方の側に配置される。
【0081】
負極430の負極集電部432は、後方辺部434Bの略中央に配置される。正極450の正極集電部452は、前方辺部454Aの略中央に配置される。後方辺部434Bと前方辺部454Aとは、相対かつ離間しているため、正極集電部452および負極集電部432は、オーバーラップしない。なお、符号434Aおよび符号434C,434Dは、負極430の前方辺部および側方辺部を示し、符号454Bおよび符号454C,454Dは、正極450の後方辺部および側方辺部を示している。
【0082】
第1サブアセンブリ422Aは、正極450における積層方向Sに位置する一方の面の外面部位に接合された樹脂部材(図21の符号390参照)に、セパレータ470の前方辺部(内面部位)474Aを接合することによって形成されている。
【0083】
つまり、正極450における積層方向Sに位置する一方の面は、樹脂部材が接合された前方辺部454Aを有し、セパレータ470は、樹脂部材に接合された前方辺部474Aを有し、正極450とセパレータ470とは一体化されているため、積層作業時における位置ズレの抑制(位置決め)が容易である。また、一体化は、正極450の一方の面に位置する外周部位454A(接合領域456)と、セパレータ470における前記一方の面に面する側の外周部位474A(接合領域476)を接合することによって実行されており、正極450およびセパレータ470のサイズに対する影響は少ない。
【0084】
第2サブアセンブリ422Bは、負極430における積層方向Sに位置する一方の面の外面部位に接合された樹脂部材(図23の符号390参照)に、セパレータ480の前方辺部(内面部位)484Aを接合することによって形成されている。
【0085】
つまり、負極430における積層方向Sに位置する一方の面は、樹脂部材490が接合された前方辺部434Aを有し、セパレータ480は、樹脂部材に接合された前方辺部484Aを有し、負極430とセパレータ480とは一体化されているため、積層作業時における位置ズレの抑制(位置決め)が容易である。また、一体化は、負極430の一方の面に位置する外周部位434A(接合領域436)と、セパレータ480における前記一方の面に面する側の外周部位484A(接合領域486)を接合することによって実行されており、負極430およびセパレータ480のサイズに対する影響は少ない。
【0086】
なお、符号439は、外装材410の前方辺部414Aに対する負極集電部432の接合領域を示し、符号459は、外装材410の前方辺部414Aに対する正極集電部452の接合領域を示している。
【0087】
以上のように、実施の形態4においては、正極および負極における積層方向に位置する一方の面にのみ樹脂部材(セパレータ)が接合されており、かつ、負極集電部および正極集電部が相対かつ離間して配置される構成を有する場合において、良好な生産性を有しかつ小型化が容易である積層型電池およびその製造方法を提供することが可能である。
【0088】
本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲で種々改変することができる。例えば、サブアセンブリを、負極とセパレータによって構成し、サブアセンブリと正極とを順に積層して積層体を形成することも可能である。
【0089】
また、双極型二次電池に適用することも可能である。さらに、実施の形態1に係る変形例1〜6および実施の形態2に係る変形例1〜4を、実施の形態3および実施の形態4に、それぞれ適宜適用することも可能である。
【符号の説明】
【0090】
100,300 積層型電池、
110,310 外装材、
112,312 上部、
114,314 下部、
114A,314A 前方辺部、
114B,314B 後方辺部、
120,320 積層体、
122,322A,322B サブアセンブリ、
130,330 負極、
132,332 負極集電部、
134A,334A 前方辺部、
134B,334B 後方辺部、
134C,134D,334C,334D 側方辺部、
140,340 負極集電体、
145,345 活物質層、
150,350 正極、
152,352 正極集電部、
154A,354A 前方辺部、
154B,354B 後方辺部、
154C,154D,354C,354D 側方辺部、
156,156A〜156D,159,356,359 接合領域、
160,360 正極集電体、
165,365 活物質層、
170,180,370,380 セパレータ、
174A,184A,374A,384A 前方辺部、
174B,184B,374B,384B 後方辺部、
174C,174D,184C,184D,374C,374D,384C,384D 側方辺部、
176,176A〜176D,186,186A〜186D,376,386 接合領域、
190,390 樹脂部材、
192,392 接合領域、
200,400 積層型電池、
210,410 外装材、
212,412 上部、
214,414 下部、
214A,414A 前方辺部、
214B,414B 後方辺部、
220,420 積層体、
222,422A,422B サブアセンブリ、
230,430 負極、
232,432 負極集電部、
234A,434A 前方辺部、
234B,434B 後方辺部、
234C,234D,434C,434D 側方辺部、
250,450 正極、
252,452 正極集電部、
254A,454A 前方辺部、
254B,454B 後方辺部、
254C,254D,454C,454D 側方辺部、
256,256A〜256D,259,456,459 接合領域、
270,280,470,480 セパレータ、
274A,284A,474A,484A 前方辺部、
274B,284B,474B,484B 後方辺部、
274C,274D,284C,284D,474C,474D,484C,484D 側方辺部、
276,276A〜276D,286,286A〜286D,476,486 接合領域、
336,339 接合領域、
436,439 接合領域、
S 積層方向。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26