特許第6044085号(P6044085)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6044085
(24)【登録日】2016年11月25日
(45)【発行日】2016年12月14日
(54)【発明の名称】コジェネレーションシステム
(51)【国際特許分類】
   F24H 1/00 20060101AFI20161206BHJP
   H01M 8/00 20160101ALI20161206BHJP
   H01M 8/04 20160101ALI20161206BHJP
   H01M 8/04225 20160101ALI20161206BHJP
   H01M 8/04302 20160101ALI20161206BHJP
【FI】
   F24H1/00 631A
   H01M8/00 Z
   H01M8/04 H
   H01M8/04 Z
   H01M8/04 X
【請求項の数】3
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2012-52861(P2012-52861)
(22)【出願日】2012年3月9日
(65)【公開番号】特開2013-185784(P2013-185784A)
(43)【公開日】2013年9月19日
【審査請求日】2014年11月25日
(73)【特許権者】
【識別番号】000000011
【氏名又は名称】アイシン精機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100089082
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 脩
(72)【発明者】
【氏名】後藤 俊介
【審査官】 黒石 孝志
(56)【参考文献】
【文献】 特開2009−168275(JP,A)
【文献】 特開2009−15799(JP,A)
【文献】 特開平7−322373(JP,A)
【文献】 特許第3983213(JP,B2)
【文献】 特開2004−118535(JP,A)
【文献】 特開昭56−87929(JP,A)
【文献】 特開2009−252556(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F24H 1/00
H01M 8/00
H01M 8/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
負荷装置に電力を供給する発電装置と、
前記発電装置の排熱を回収した湯水を貯湯するとともに湯水使用装置に該湯水を供給する貯湯槽と、
前記発電装置の運転を制御する制御装置と、
操作者がオンしている間にオン信号を、オフしている間にオフ信号を前記制御装置に出力する複数のスイッチと、前記スイッチの操作状態の表示をする表示部とを有する操作装置と、を備え、
前記制御装置は、前記スイッチからのオン信号が所定時間連続して入力されたときに該スイッチがオンされたことを前記表示部に表示させる入力操作表示部と、
前記入力操作表示部によって前記スイッチがオンされた旨の表示がされた後に、前記所定時間以上連続して入力されている前記スイッチからのオン信号がオフ信号に切り替ったときに前記スイッチがオンされたことを確定する入力操作確定部と、
前記入力操作確定部によってオンされたことが確定されたスイッチに対応する操作を実行させる操作実行部と、
前記複数のスイッチのうち1つからオン信号が前記所定時間以上連続して入力されているときであって、前記複数のスイッチのうち他の1つからオン信号が入力された場合に、前記複数のスイッチのうち1つのオン信号の入力操作を取り消す第1入力操作取消部と、
を備えているコジェネレーションシステム。
【請求項2】
前記操作装置は前記スイッチを3つ以上備え、
前記制御装置は、前記3つ以上のスイッチのうち2つからオン信号が前記所定時間以上連続して入力されているときであって、前記3つ以上のスイッチのうち他の1つからオン信号が入力された場合に、前記複数のスイッチのうち2つのオン信号の入力操作を取り消す第2入力操作取消部をさらに備えている請求項1に記載のコジェネレーションシステム。
【請求項3】
前記発電装置は燃料電池発電装置である請求項1又は2に記載のコジェネレーションシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コジェネレーションシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
コジェネレーションシステムの一形式として、特許文献1に示されているものが知られている。特許文献1の図1に示されているように、コジェネレーションシステムは、外部熱源装置としての発電機駆動用ガスエンジンまたは燃料電池等の熱電併給装置1の排熱を加熱手段2の熱源として利用し、貯湯タンク3内の湯水を循環加熱回路4を通して加熱手段2により加熱して貯湯タンク3内に貯湯するものである。
【0003】
このコジェネレーションシステムにおいては、リモコン16a,16bのスイッチ操作により入力されるユーザからの要求指令や、予め搭載された所定のプログラム及び回路基板等による自動制御指令を受けて、本体コントローラ15により加熱運転、給湯運転、湯張り運転、暖房運転及び追焚運転等の種々の運転に係る制御が行われる。貯湯タンク3の貯湯が十分なときに、リモコン16a,16bの例えばふろ自動スイッチ163aをON操作すると、本体コントローラ15に湯張り要求指令の信号を出力して貯湯タンク3内の貯湯を用いた湯張りを実行させる。これに対し、貯湯タンク3の貯湯が不足しているときであって熱電併給装置1が加熱運転中であれば、本体コントローラ15に対する信号の出力を保留し、リモコン16a,16bの表示部162に湯張りを解除するか、湯張りを実行するか、熱電併給装置1による排熱回収が終了するまで待機してから湯張りを実行するかの選択をユーザに促し、ユーザが各スイッチ163b,163cを操作することで、本体コントローラ15に各スイッチ163b,163cに応じた信号を出力して上記の各処理を実行させる。
【0004】
また、特許文献2には給湯装置の作動を制御するリモコン装置の一例として風呂リモコン1が開示されており、この風呂リモコン1は十字ボタン3により押し操作される上下及び左右各々一対のスイッチ6を備えている。この風呂リモコン1は、何れかのスイッチ6が押されてオンとなってもこのスイッチ操作が受け付けられず、マイコン5に内蔵されているタイマがスタートして所定時間経過するまでに他のスイッチ6がオンにならなければその時点で初めてスイッチ操作が受け付けられる。これに対し、スイッチ6が押されてオンとなってタイマが所定時間経過するまでに他のスイッチ6がオンになると、先にオンとなったスイッチ操作と、所定時間経過するまでに行われた2度目のスイッチ操作の双方ともにキャンセルされる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2004−263911号公報
【特許文献2】特許第3983213号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述した特許文献1に記載されているコジェネレーションシステムにおいては、貯湯タンク3の貯湯が十分であるときに、リモコン16a,16bのふろ自動スイッチ163aをON操作すると、本体コントローラ15に湯張り要求指令の信号を出力して貯湯タンク3内の貯湯を用いた湯張りを実行させている。このように、スイッチ163aをオン操作すると、直ちに湯張りの処理が実行され、スイッチを押した直後に押し間違えに気付いても、湯張りの処理が開始しているためにその処理を強制的に中止させるしかなかった。
【0007】
また、貯湯タンク3の貯湯が不足しているときであって熱電併給装置1が加熱運転中であれば、本体コントローラ15に対する湯張り要求指令の信号の出力は保留されるが、その後にユーザが各スイッチ163b,163cを操作するとこれらに応じた信号が本体コントローラ15に出力されて、これらの信号に応じた処理が実行される。このときにも、各スイッチ163b,163cを押した直後に押し間違えに気付いても、これらのスイッチに応じた処理が開始しているためにその処理を強制的に中止させるしかなかった。
【0008】
また、引用文献2に記載の風呂リモコン1は、スイッチ6が押されてオンとなっても、タイマが所定時間経過するまでスイッチ操作が受け付けられず、タイマにより所定時間経過するまでに他のスイッチ6がオンになると、先にオンとなったスイッチ操作と、所定時間経過するまでに行われた2度目のスイッチ操作の双方ともにキャンセルされるものである。しかし、このスイッチ6が押されてオンとなった後からスイッチ操作が受け付けられるまでの時間はタイマにより一定であるので、ユーザの感覚と一致せずに違和感を感じることがあり、また、ユーザがスイッチ6を押してもこのスイッチ6に対応した処理がされないと勘違いをしてしまうことがあった。
【0009】
本発明は、上述した各問題を解消するためになされたもので、スイッチ操作を目視にて確認することができるようにして、スイッチの押し間違えが起きにくいコジェネレーションシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するため、請求項1に係る発明は、負荷装置に電力を供給する発電装置と、発電装置の排熱を回収した湯水を貯湯するとともに湯水使用装置に該湯水を供給する貯湯槽と、前記発電装置の運転を制御する制御装置と、操作者がオンしている間にオン信号を、オフしている間にオフ信号を前記制御装置に出力する複数のスイッチと、スイッチの操作状態の表示をする表示部とを有する操作装置と、を備え、制御装置は、スイッチからのオン信号が所定時間連続して入力されたときに該スイッチがオンされたことを表示部に表示させる入力操作表示部と、入力操作表示部によってスイッチがオンされた旨の表示がされた後に、所定時間以上連続して入力されているスイッチからのオン信号がオフ信号に切り替ったときにスイッチがオンされたことを確定する入力操作確定部と、入力操作確定部によってオンされたことが確定されたスイッチに対応する操作を実行させる操作実行部と、複数のスイッチのうち1つからオン信号が所定時間以上連続して入力されているときであって、複数のスイッチのうち他の1つからオン信号が入力された場合に、複数のスイッチのうち1つのオン信号の入力操作を取り消す第1入力操作取消部と、を備えている。
【0012】
請求項2に係る発明は、請求項1において、操作装置はスイッチを3つ以上備え、制御装置は、3つ以上のスイッチのうち2つからオン信号が所定時間以上連続して入力されているときであって、3つ以上のスイッチのうち他の1つからオン信号が入力された場合に、複数のスイッチのうち2つのオン信号の入力操作を取り消す第2入力操作取消部をさらに備えている。
【0013】
また、請求項に係る発明は、請求項1または請求項2において、発電装置は燃料電池発電装置である。
【発明の効果】
【0014】
上記のように構成した請求項1に係る発明においては、制御装置は、入力操作表示部によりスイッチからのオン信号が所定時間連続して入力されたときに該スイッチがオンされたことを表示部に表示させ、入力操作確定部により入力操作表示部によってスイッチがオンされた旨の表示がされた後に、所定時間以上連続して入力されているスイッチからのオン信号がオフ信号に切り替ったときにスイッチがオンされたことを確定させ、操作実行部により入力操作確定部によってオンされたことが確定されたスイッチに対応する操作を実行させている。このように、操作者がスイッチをオン操作したことを表示した表示部を目視で確認してからスイッチをオフ操作したときに初めてスイッチがオン操作されたことが確定するようになる。これにより、スイッチの操作間違えに起因した発電装置の強制的な運転中止を減らすことができ、コジェネレーションシステムの無駄な運転によって生じるエネルギーロスを削減することができる。操作装置はスイッチを複数備え、制御装置は、第1入力操作取消部により複数のスイッチのうち1つからオン信号が所定時間以上連続して入力されているときであって、複数のスイッチのうち他の1つからオン信号が入力された場合に、複数のスイッチのうち1つのオン信号の入力操作を取り消すようにした。これにより、操作者がスイッチのうちの1つをオン操作しているときに、オン操作しているスイッチを間違えたことに気付けば、複数のスイッチのうちの残る1つをオン操作することにより、オン操作しているスイッチの入力操作が取り消され、スイッチ部の操作間違えに起因した発電装置の強制的な運転中止を減らすことができる。
【0016】
上記のように構成した請求項2に係る発明においては、請求項1において、操作装置はスイッチを3つ以上備え、制御装置は、第2入力操作取消部により3つ以上のスイッチのうち2つからオン信号が所定時間以上連続して入力されているときであって、3つ以上のスイッチのうち他の1つからオン信号が入力された場合に、3つ以上のスイッチのうち2つのオン信号の入力操作を取り消すようにした。これにより、操作者が3つ以上のスイッチのうちの2つをオン操作しているときに、オン操作しているスイッチを間違えたことに気付けば、3つ以上のスイッチのうちの残る1つをオン操作することにより、オン操作しているスイッチの入力操作が取り消され、スイッチの操作間違えに起因した発電装置の強制的な運転中止を減らすことができる。
【0017】
上記のように構成した請求項3に係る発明においては、請求項1または請求項2において、発電装置は燃料電池発電装置を用いたものである。燃料電池発電装置は高温で運転させることがあるが、上述したようにスイッチの操作間違えが減るとともに、スイッチの操作間違えを取り消すことができるので、燃料電池発電装置を不必要に起動及び停止させることに起因した耐久性の低下を抑制することができる。また定期メンテナンス等で、運転時間等の情報リセット操作を行う時も、同様に表示後のリセットを可能にすることにより、操作間違いを低減出来る。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本発明によるコジェネレーションシステムの一実施形態の概要を示す概要図である。
図2図1に示す操作装置の正面図である。
図3図1に示す燃料電池発電装置を示すブロック図である。
図4図1に示す制御装置で実行される制御プログラム(1つのスイッチの操作入力)のフローチャートである。
図5図1に示す制御装置で実行される制御プログラム(2つのスイッチの操作入力)のフローチャートである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、本発明によるコジェネレーションシステムの一実施形態について説明する。図1はこのコジェネレーションシステムの概要を示す概要図である。このコジェネレーションシステムは、負荷装置21に電力を供給する発電装置10と、発電装置10の排熱を回収した湯水を貯湯するとともに湯水使用装置26a,26bに該湯水を供給する貯湯槽31と、発電装置10の運転を制御する制御装置40と、操作者の操作により発電装置10に対する操作指令を制御装置40に出力する操作装置41とを備えている。
【0020】
発電装置10は、燃料電池発電装置であり、直流電力を発生する発電器11と、発電器11から供給された直流電力を交流電力に変換して出力する変換器(例えばインバータ)12とを備えている。なお、発電装置10としては、燃料電池発電装置の他に、ディーゼルエンジン、ガスエンジン、ガスタービン、マイクロガスタービンなどの原動機とこの原動機によって駆動される発電機から構成されたものでもよい。
【0021】
発電器11は、燃料供給源13に接続されており、燃料供給源13から燃料が投入されて、その投入された燃料を利用して発電するものである。変換器12は、電力使用場所20に設置されている複数の負荷装置21に送電線15を介してそれぞれ接続されており、変換器12から出力される交流電力は必要に応じて各負荷装置21に供給されている。
【0022】
負荷装置21は、電灯、アイロン、テレビ、洗濯機、電気コタツ、電気カーペット、エアコン、冷蔵庫などの電気器具である。なお、変換器12と電力使用場所20とを接続する送電線15には電力会社の系統電源16も接続されており(系統連系)、発電装置10の発電量より負荷装置21の総電力消費量が上回った場合、その不足電力を系統電源16から受電して補うようになっている。電力計22は、負荷装置21にて消費された電力消費量を検出するものであり、電力使用場所20で使用される全ての負荷装置21の合計電力消費量を検出して、制御装置40に送信するようになっている。
【0023】
また、発電器11の排熱は排熱回収システム30により回収されている。排熱回収システム30は、発電器11の排熱と貯湯水との間で熱交換することで排熱を貯湯水に回収して蓄える排熱回収系である。排熱回収システム30は、貯湯水を貯湯する貯湯槽31と、貯湯水が循環する貯湯水循環ライン32と、発電器11からの排熱と貯湯水との間で熱交換が行われる熱交換器33とを備えている。
【0024】
貯湯槽31は、1つの柱状容器を備えており、その内部に温水が層状に、すなわち上部の温度が最も高温であり下部にいくにしたがって低温となり下部の温度が最も低温であるように貯留されるようになっている。貯湯槽31の柱状容器の下部には水供給源14からの水道水などの水(低温の水)が補給され、貯湯槽31に貯留された高温の温水が貯湯槽31の柱状容器の上部から導出されるようになっている。
【0025】
貯湯水循環ライン32の一端は貯湯槽31の下部に、他端は貯湯槽31の上部に接続されている。貯湯水循環ライン32上には、貯湯水循環ポンプ32aと熱交換器33とが配設されている。貯湯水循環ポンプ32aは、貯湯槽31の下部の貯湯水を吸い込んで貯湯水循環ライン32に通水させて貯湯槽31の上部に吐出するものである。
【0026】
熱交換器33は、発電器11からの排燃と貯湯槽31から供給される貯湯水とを熱交換するものである。熱交換器33は、ケーシング33aを備えており、ケーシング33aの上部には、発電器11から燃焼排ガスが導出される接続管34が接続されている(図3参照)。ケーシング33aの下部には、発電器11の排気口に接続されている排気管35(図3参照)が接続されている。ケーシング33aの底部には、純水器36に接続されている凝縮水供給管37が接続されている(図3参照)。ケーシング33a内には、貯湯水循環ライン32に接続されている熱交換部(凝縮部)33bが配設されている(図3参照)。
【0027】
このように構成された熱交換器33においては、発電器11からの排熱は、接続管34を通ってケーシング33a内に導入され、貯湯水が流通する熱交換部33bを通る際に貯湯水との間で熱交換が行われ凝縮されるとともに冷却される。発電器11の排熱とは、例えば、燃料電池発電装置の場合、燃料電池53の燃焼排ガスや蒸発部51や改質部52の排熱などをいい、エンジン発電装置の場合、エンジンの排熱などが挙げられる。しかし、それに限定せず発電機それ自体の熱など回収可能な排熱なら何でも利用できる。
【0028】
また、貯湯槽31には、図1に示すように、給湯管38が接続されている。給湯管38には、貯湯槽31に貯留している湯水を給湯として利用する湯水使用場所25に設置されている複数の湯利用機器(湯水利用装置)26aが接続されている。この湯利用機器26aとしては、浴槽、シャワ、キッチン(キッチンの蛇口)、洗面所(洗面所の蛇口)などがある。また、給湯管38には、貯湯槽31の湯水を熱源として利用する湯水使用場所25に設置されている熱利用機器(湯水利用装置)26bが接続されている。この熱利用機器26bとしては、浴室暖房、床暖房、浴槽の湯の追い炊き機構などがある。なお、熱利用機器26bは貯湯槽31の湯水を直接利用する場合や貯湯槽31の湯水を間接的に利用する場合がある。
【0029】
制御装置40は、マイクロコンピュータ(図示省略)を有しており、マイクロコンピュータは、バスを介してそれぞれ接続された入出力インターフェース、CPU、RAMおよびROM(いずれも図示省略)を備えている。CPUは、図4及び図5のフローチャートに対応したプログラムを実行して、操作装置41の各種スイッチ42の操作入力に対する制御をしている。RAMは同プログラムの実行に必要な変数を一時的に記憶するものであり、ROMは前記プログラムを記憶するものである。
【0030】
図2は操作装置41を示す図である。操作装置41は、操作者がオンしている間にオン信号を、オフしている間にオフ信号を制御装置40に出力するスイッチ42と、スイッチ42の操作状態の表示をする表示部43とを有する。操作装置41は6つのスイッチ42(42a〜42f)と、8つの表示ランプ(表示部)43(43a〜43h)と、LEDディスプレイ(表示部)44とを備えている。スイッチ42a〜42fは、操作者によりオンされている間にオン信号を、オフされている間にオフ信号を制御装置40に出力し、各スイッチ42a〜42fに対応した操作指令を出力するためのものである。スイッチ42aは負荷装置21の消費電力に応じて発電装置10を自動運転させるためのスイッチである。スイッチ42bは、負荷装置21の消費電力に対応することなく発電装置10を運転させるためのスイッチである。スイッチ42cは、スイッチ42a,42bにより運転させた発電装置10の運転を停止させるためのスイッチである。スイッチ42d〜42fは、発電装置10の運転プログラムを選択及び実行等するためのものである。具体的にはLEDディスプレイ(表示部)44を確認して発電装置の運転状態の確認、設定、運転時間等の状態リセット、メンテナンス用の運転などが実行できる。また、これらのスイッチ42a〜42fのうちの2つを同時にオン操作すると、これらのオン操作に対応する操作指令が出力される。各スイッチ42a〜42cの左側に配置された各表示ランプ43a〜43cは、各スイッチ42a〜42cの操作状態に対応して点灯(表示)する。また、他の表示ランプ43d〜432f及びLEDディスプレイ44は、発電装置10の状態を表示するものである。
【0031】
次に、図3を参照して発電装置10が燃料電池発電装置である場合について詳述する。図3はこの燃料電池発電装置50の概要を示す概要図である。この燃料電池発電装置50は、蒸発部51、改質部52および燃料電池53を備えている。
【0032】
蒸発部51は、後述する燃焼ガスにより加熱されて、供給された改質水を蒸発させて水蒸気を生成するとともに、供給された改質用原料を予熱するものである。蒸発部51は、このように生成された水蒸気と予熱された改質用原料を混合して改質部52に供給するものである。改質用原料としては天然ガス、LPGなどの改質用気体燃料、灯油、ガソリン、メタノールなどの改質用液体燃料があり、本実施形態においては天然ガスにて説明する。
【0033】
この蒸発部51には、一端(下端)が水タンク61内に配設された給水管62の他端が接続されている。水タンク61には水供給源14から水道水が供給されるようにしてもよい。給水管62には、改質水ポンプ62aが設けられている。改質水ポンプ62aは、蒸発部51に改質水を供給するとともにその改質水供給量(供給流量(単位時間あたりの流量))を調整するものである。
【0034】
また、蒸発部51には、燃料供給源13からの改質用原料が改質用原料供給管63を介して供給されている。改質用原料供給管63には、上流から順番に一対の改質用原料バルブ(図示省略)、流量センサ63a、脱硫器63b、および原料ポンプ63cが設けられている。改質用原料バルブは改質用原料供給管63を開閉する電磁開閉弁である。流量センサ63aは、燃料電池53に供給されている燃料(改質用原料)の流量すなわち単位時間あたりの流量を検出するものであり、その検出結果を制御装置40に送信している。脱硫器63bは改質用原料中の硫黄分(例えば、硫黄化合物)を除去するものである。原料ポンプ63cは、燃料電池53に燃料(改質用原料)を供給する供給装置であり、制御装置40からの制御指令値にしたがって燃料供給源からの燃料供給量(供給流量(単位時間あたりの流量))を調整するものである。
【0035】
改質部52は、後述する燃焼ガスにより加熱されて水蒸気改質反応に必要な熱が供給されることで、蒸発部51から供給された混合ガス(改質用原料、水蒸気)から改質ガスを生成して導出するものである。改質部52内には、触媒(例えば、RuまたはNi系の触媒)が充填されており、混合ガスが触媒によって反応し改質されて水素ガスと一酸化炭素ガスが生成されている(いわゆる水蒸気改質反応)。これと同時に、水蒸気改質反応にて生成された一酸化炭素と水蒸気が反応して水素ガスと二酸化炭素とに変成するいわゆる一酸化炭素シフト反応が生じている。これら生成されたガス(いわゆる改質ガス)は燃料電池53の燃料極に導出されるようになっている。改質ガスは、水素、一酸化炭素、二酸化炭素、水蒸気、未改質の天然ガス(メタンガス)、改質に使用されなかった改質水(水蒸気)を含んでいる。なお、水蒸気改質反応は吸熱反応であり、一酸化炭素シフト反応は発熱反応である。
【0036】
燃料電池53は、燃料極、空気極(酸化剤極)、および両極の間に介装された電解質からなる複数のセル53aが積層されて構成されている。本実施形態の燃料電池は、固体酸化物形燃料電池であり、電解質として固体酸化物の一種である酸化ジルコニウムを使用している。燃料電池53の燃料極には、燃料として水素、一酸化炭素、メタンガスなどが供給される。動作温度は400〜1000℃程度である。なお、400℃以下でも定格以下の発電量の発電は可能である。水素だけではなく天然ガスや石炭ガスなども直接燃料として用いることが可能である。この場合、改質部23は省略することができる。
【0037】
セル53aの燃料極側には、燃料である改質ガスが流通する燃料流路53bが形成されている。セル53aの空気極側には、酸化剤ガスである空気(カソードエア)が流通する空気流路53cが形成されている。
【0038】
燃料電池53は、マニホールド54上に設けられている。マニホールド54には、改質部52からの改質ガスが改質ガス供給管64を介して供給される。燃料流路53bは、その下端(一端)がマニホールド54の燃料導出口に接続されており、その燃料導出口から導出される改質ガスが下端から導入され上端から導出されるようになっている。カソードエアブロワ65a(カソードエア送出(送風)手段)によって送出されたカソードエアはカソードエア供給管65を介して供給され、空気流路53cの下端から導入され上端から導出されるようになっている。
【0039】
燃料電池53においては、燃料極に供給された燃料と空気極に供給された酸化剤ガスによって発電が行われる。すなわち、燃料極では、下記化1および化2に示す反応が生じ、空気極では、下記化3に示す反応が生じている。すなわち、空気極で生成した酸化物 イオン(O2−)が電解質を透過し、燃料極で水素と反応することにより電気エネルギーを発生させている。したがって、燃料流路53bおよび空気流路53cからは、発電に使用されなかった改質ガスおよび酸化剤ガス(空気)が導出する。
(化1)
+O2−→HO+2e
(化2)
CO+O2−→CO+2e
(化3)
1/2O+2e→O2−
【0040】
そして、燃料流路53bおよび空気流路53cから導出した、発電に使用されなかった改質ガス(アノードオフガス)は、燃料電池53と蒸発部51(改質部52)の間の燃焼空間55にて、発電に使用されなかった酸化剤ガス(カソードオフガス)によって燃焼され、その燃焼ガス(火炎)によって蒸発部51および改質部52が加熱される。さらには、燃料電池発電装置50内を動作温度に加熱している。その後、燃焼ガスは排気口から接続管34を通って熱交換器33に排気される。
【0041】
上述した燃料電池発電装置50においては、制御装置40は負荷装置21の消費電力に応じて、改質用原料バルブの開閉、原料ポンプ63c、改質水ポンプ62aおよびカソードエアブロワ65aの駆動を制御して燃料電池53にて発電させ、燃料電池53にて発電させた電力を負荷装置21に供給する。
【0042】
次に、上述したコジェネレーションシステムにおける操作装置41のスイッチ42a〜42cからの操作入力に対する制御を図4及び図5を参照して説明する。制御装置40は、図示しない主電源が投入されると、図4に示すステップ100および図5に示すステップ200から始まる各プログラムを実行する。図4に示すステップ100から始まるフローチャートは、スイッチ42a〜42cの1つをオン操作したときの操作入力をするときのプログラムであり、図5に示すステップ200から始まるフローチャートは、スイッチ42a〜42cの2つをオン操作したときの操作入力をするときのプログラムである。なお、これらプログラムが開始されたときにはフラグF1、F2、F3及びF4は0に設定されている。フラグF1はスイッチ42a〜42cの1つがオン操作されていることを示し、フラグF2はスイッチ42a〜42cの1つがオン操作されて所定時間として2秒経過していることを示し、フラグF3はスイッチ42a〜42cの2つがオン操作されていることを示し、フラグF4はスイッチ42a〜42cの2つからオン操作されて所定時間として2秒経過していることを示す。
【0043】
制御装置40は、図4に示すプログラムを開始すると、フラグF2、F1は共に0であるので、ステップ102,104で「YES」、「YES」と判定し、プログラムをステップ106に進める。制御装置40は、スイッチ42a〜42fの1つがオン操作されてオン信号が入力されていなければ、ステップ106で「NO」と判定し、プログラムをステップ108に進めて本フローチャートを一旦終了する。
【0044】
制御装置40は、スイッチ42a〜42cの1つがオン操作されると、ステップ106で「YES」と判定し、ステップ110でフラグF1を1に設定する。これにより、次回の処理以降ではフラグF1が1であるので、制御装置40は、ステップ104で「NO」と判定し、プログラムをステップ112に進めることができる。
【0045】
制御装置40は、スイッチ42a〜42cの1つをオン操作をした状態で所定時間として2秒経過していなければステップ112で「NO」と判定し、ステップ114に進める。制御装置40は、スイッチ42a〜42cの1つのオン操作した状態が続いていれば、ステップ114で「NO」と判定し、プログラムをステップ108に進めて本フローチャートを一旦終了する。
【0046】
これに対し、操作者が所定時間経過する前にスイッチ42a〜42cの1つのオン操作を解除すると、制御装置40は、ステップ114で「YES」と判定し、ステップ116に進める。次に、制御装置40は、ステップ116でフラグF1を0に設定し、プログラムをステップ108に進めて本フローチャートを一旦終了する。このように、操作者がスイッチ42a〜42cの1つに単に接触してしまったときや、オン操作をしてすぐに間違ったスイッチを押したことに気付いて解除した(オフ操作した)ときには、各スイッチ42a〜42cのオン操作が確定しない。
【0047】
制御装置40は、スイッチ42a〜42cの1つのオン操作をした状態で所定時間経過すると、ステップ112で「YES」と判定し、ステップ118でオン操作しているスイッチ42a〜42cに対応した表示ランプ43a〜43cを点灯させるとともに、ステップ120でフラグF2を1に設定する。これにより、次回の処理以降ではフラグF2が1であるので、制御装置40は、ステップ102で「NO」と判定し、プログラムをステップ122に進めることができる。
【0048】
制御装置40は、スイッチ42a〜42cの1つのオン操作をした状態で、他のスイッチ42a〜42fの1つによりオン操作されることなく、かつオン操作したスイッチ42a〜42cの1つをオン操作した状態が解除されない(オフ操作されない)場合には、ステップ122,124で「NO」、「NO」と判定し、プログラムをステップ108に進めて本フローチャートを一旦終了する。
【0049】
これに対し、制御装置40は、スイッチ42a〜42cの1つのオン操作をした状態で、他のスイッチ42a〜42fの1つによりオン操作されることなく、オン操作したスイッチ42a〜42cの1つをオン操作した状態から解除すると、ステップ122,124で「NO」、「YES」と判定し、ステップ126に進める。制御装置40は、ステップ126で操作したスイッチ42a〜42cの1つのオン操作を確定させる。制御装置40は、ステップ127において、ステップ126(入力操作確定部)によってオンされたことが確定されたスイッチに対応する操作を実行させる。そして、制御装置40は、ステップ128でフラグF1、F2を共に0に設定し、プログラムをステップ108に進めて本フローチャートを一旦終了する。このように、操作者がスイッチ42a〜42cの1つのオン操作をスイッチ42a〜42cに対応した表示ランプ43a〜43cにより確認してからオン操作を解除する(オフ操作をする)ことで、オン操作されたスイッチ42a〜42cのオン操作が確定することになる。
【0050】
また、制御装置40は、スイッチ42a〜42cの1つのオン操作をした状態で、他のスイッチ42a〜42fの1つによりオン操作されると、ステップ122で「YES」と判定し、ステップ130に進める。制御装置40は、ステップ130でスイッチ42a〜42cの1つのオン操作を取り消すとともに、ステップ118で点灯させた表示ランプ43a〜43cを消灯させる。次に、制御装置40は、ステップ132でフラグF1、F2を共に0に設定し、プログラムをステップ108に進めて本フローチャートを一旦終了する。このように、操作者がスイッチ42a〜42cの1つのオン操作をスイッチ42a〜42cに対応した表示ランプ43a〜43cにより確認し、間違ったスイッチを押したことに気付いたときに、オン操作していない他のスイッチ42a〜43fの1つをオン操作すれば、オン操作していたスイッチ42a〜42cの入力操作が取り消される。
【0051】
次に、ステップ200のフローチャートについて説明する。制御装置40は、図5に示すプログラムを開始すると、フラグF4、F3は共に0であるので、ステップ202,204で「YES」、「YES」と判定し、プログラムをステップ206に進める。制御装置40は、スイッチ42a〜42cの2つが同時にオン操作されてオン信号が入力されていなければ、ステップ206で「NO」と判定し、プログラムをステップ208に進めて本フローチャートを一旦終了する。
【0052】
制御装置40は、スイッチ42a〜42cのうち2つが同時にオン操作されると、ステップ206で「YES」と判定し、ステップ210でフラグF3を1に設定する。これにより、次回の処理以降ではフラグF3が1であるので、制御装置40は、ステップ204で「NO」と判定し、プログラムをステップ212に進めることができる。
【0053】
制御装置40は、スイッチ42a〜42cのうちの2つを同時にオン操作した状態で所定時間として2秒経過していなければステップ212で「NO」と判定し、ステップ214に進める。制御装置40は、スイッチ42a〜42cのうちの2つを同時にオン操作した状態が続いていれば、ステップ214で「NO」と判定し、プログラムをステップ208に進めて本フローチャートを一旦終了する。
【0054】
これに対し、操作者が所定時間経過する前にスイッチ42a〜42cのうちの2つのオン操作を止めると、制御装置40は、ステップ214で「YES」と判定し、ステップ216に進める。次に、制御装置40は、ステップ216でフラグF3を0に設定し、プログラムをステップ208に進めて本フローチャートを一旦終了する。このように、操作者がスイッチ42a〜42cのうちの2つを同時に接触してしまったときや、2つを同時にオン操作をしてすぐに間違ったスイッチを押したことに気付いて解除したときには、各スイッチ42a〜42cの2つのオン操作による入力操作が確定しない。
【0055】
制御装置40は、スイッチ42a〜42cのうちの2つのオン操作をした状態で所定時間経過すると、ステップ212で「YES」と判定し、ステップ218でオン操作しているスイッチ42a〜42cに対応した表示ランプ43a〜43cを点灯させるとともに、ステップ220でフラグF4を1に設定する。これにより、次回の処理以降ではフラグF4が1であるので、制御装置40は、ステップ202で「NO」と判定し、プログラムをステップ222に進めることができる。
【0056】
制御装置40は、スイッチ42a〜42cのうちの2つのオン操作をした状態で、他のスイッチ42a〜42fの1つによりオン操作されることなく、オン操作したスイッチ42a〜42cのうちの2つをオン操作した状態が解除されないと、ステップ222,224で「NO」、「NO」と判定し、プログラムをステップ208に進めて本フローチャートを一旦終了する。
【0057】
これに対し、制御装置40は、スイッチ42a〜42cのうちの2つのオン操作をした状態で、他のスイッチ42a〜42fの1つによりオン操作されることなく、オン操作したスイッチ42a〜42cのうちの2つをオン操作した状態から解除すると、ステップ222,224で「NO」、「YES」と判定し、ステップ226に進める。制御装置40は、ステップ226で操作したスイッチ42a〜42cのうちの2つのオン操作を確定させる。制御装置40は、ステップ227において、ステップ226(入力操作確定部)によってオンされたことが確定されたスイッチに対応する操作を実行させる。そして、制御装置40は、ステップ228でフラグF3、F4を共に0に設定し、プログラムをステップ208に進めて本フローチャートを一旦終了する。このように、操作者がスイッチ42a〜42cのうちの2つのオン操作をスイッチ42a〜42cに対応した表示ランプ43a〜43cにより確認してからオン操作を解除することで、スイッチ42a〜42cのうちの2つに対応する操作指令の入力が確定することになる。
【0058】
また、制御装置40は、スイッチ42a〜42cのうちの2つのオン操作をした状態で、他のスイッチ42a〜42fの1つによりオン操作されると、ステップ222で「YES」と判定し、ステップ230に進める。制御装置40は、ステップ230でスイッチ42a〜42cのうちの2つのオン操作を取り消すとともに、ステップ218で点灯させた表示ランプ43a〜43cを消灯させる。次に、制御装置40は、ステップ232でフラグF3、F4を共に0に設定し、プログラムをステップ208に進めて本フローチャートを一旦終了する。このように、操作者がスイッチ42a〜42cのうちの2つのオン操作をスイッチ42a〜42cに対応した表示ランプ43a〜43cにより確認し、間違ったスイッチを押したことに気付いたときに、オン操作していない他のスイッチ42a〜43fの1つをオン操作すれば、オン操作していたスイッチ42a〜42cの入力操作が取り消される。
【0059】
上述した説明から明らかなように、本実施形態においては、制御装置40は、入力操作表示部(ステップ118)によりスイッチ42a〜42cの1つをオン操作したときのオン信号が所定時間連続して入力されたときにスイッチ42a〜42cがオン操作されたことを各スイッチ42a〜42cに対応した表示ランプ43a〜43cに表示させている。
【0060】
制御装置40は、入力操作確定部(ステップ126)により入力操作表示部によってスイッチ42a〜42cの1つがオンされた旨の表示がされた後に、所定時間以上連続して入力されているスイッチ42a〜42cの1つからのオン信号がオフ信号に切り替ったときに該スイッチがオンされたことを確定させている。そして、操作実行部(ステップ227)により入力操作確定部によってオンされたことが確定されたスイッチに対応する操作を実行させている。このように、操作者がスイッチ42a〜42cの1つをオン操作したことを表示した表示ランプ43a〜43cを目視で確認してからスイッチ42a〜42cのオン操作を解除した(オフ操作をした)ときに初めてスイッチ42a〜42cがオン操作されたことが確定するようになる。
【0061】
これにより、スイッチ42a〜42cの操作間違えに起因した発電装置10の強制的な運転中止を減らすことができ、コジェネレーションシステムの無駄な運転によって生じるエネルギーロスを削減することができる。また、スイッチ42a〜42cの1つを所定時間以上連続してオン操作した後に、このオン操作を解除する(オフ操作する)ことでスイッチ42a〜42cの1つのオン操作が確定するので、背景技術で説明したような操作者の入力操作に対する違和感を感じさせることがない。
【0062】
また、制御装置40は、第1入力操作取消部(ステップ130)によりスイッチ42a〜42cのうち1つをオン操作したときのオン信号が所定時間以上連続して入力されているときであって、スイッチ42a〜42fのうち他の1つをオン操作したときのオン信号が入力された場合に、スイッチ42a〜42cのうち1つのオン操作したときのオン信号の入力操作を取り消すようにした。
【0063】
これにより、操作者がスイッチ42a〜42cのうちの1つをオン操作しているときに、オン操作しているスイッチ42a〜42cを間違えたことに気付けば、スイッチ42a〜42fのうちの残る1つをオン操作することにより、オン操作しているスイッチ42a〜42cの入力操作が取り消され、スイッチ42a〜42cの操作間違えに起因した発電装置10の強制的な運転中止を減らすことができる。
【0064】
また、制御装置40は、第2入力操作取消部(ステップ230)によりスイッチ42a〜42cのうち2つを同時にオン操作したときのオン信号が所定時間以上連続して入力されているときであって、スイッチ42a〜42fのうち他の1つをオン操作したときのオン信号が入力された場合に、スイッチ42a〜42cのうち2つを同時にオン操作したときのオン信号の入力操作を取り消すようにした。
【0065】
これにより、操作者がスイッチ42a〜42cのうちの2つをオン操作しているときに、オン操作しているスイッチ42a〜42cを間違えたことに気付けば、スイッチ42a〜42fのうちの残る1つを押すことにより、押しているスイッチ42a〜42cの入力操作が取り消され、スイッチ42a〜42cの操作間違えに起因した発電装置10の強制的な運転中止を減らすことができる。
【0066】
また、この実施形態の発電装置10は燃料電池発電装置50を用いたものである。燃料電池発電装置50は高温で運転させることがあるが、上述したようにスイッチ42a〜42cの操作間違えが減るとともに、スイッチ42a〜42cの操作間違えを操作入力が確定する前に取り消すことができるので、燃料電池発電装置を不必要に起動及び停止させることに起因した耐久性の低下を抑制することができる。
【0067】
上述した実施の形態においては、スイッチ42a〜42cの入力操作について説明したが、本発明はこれに限られるものでなく、他のスイッチ42d〜42fの入力操作をしたときに、入力操作表示部により他の表示ランプ43d〜43hまたはLEDディスプレイ44に表示させるようにしてもよい。
【符号の説明】
【0068】
10…発電装置、26a,26b…湯水使用装置、31…貯湯槽、40…制御装置、41…操作装置(入力操作表示部、入力操作確定部、第1および第2入力操作取消部)、42(42a〜42f)…スイッチ、43(43a〜43h)…表示ランプ(表示部)。
図1
図2
図3
図4
図5