特許第6044170号(P6044170)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6044170
(24)【登録日】2016年11月25日
(45)【発行日】2016年12月14日
(54)【発明の名称】記録装置
(51)【国際特許分類】
   B41J 29/13 20060101AFI20161206BHJP
   B65H 1/00 20060101ALI20161206BHJP
   B65H 1/02 20060101ALI20161206BHJP
   B41J 13/00 20060101ALI20161206BHJP
【FI】
   B41J29/12 A
   B65H1/00 Z
   B65H1/02 A
   B41J13/00
【請求項の数】5
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2012-178015(P2012-178015)
(22)【出願日】2012年8月10日
(65)【公開番号】特開2014-34183(P2014-34183A)
(43)【公開日】2014年2月24日
【審査請求日】2015年7月29日
(73)【特許権者】
【識別番号】000002369
【氏名又は名称】セイコーエプソン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(72)【発明者】
【氏名】▲宇▼津木 康
(72)【発明者】
【氏名】今井 大介
(72)【発明者】
【氏名】大橋 一順
(72)【発明者】
【氏名】▲吉▼川 真一朗
【審査官】 小宮山 文男
(56)【参考文献】
【文献】 特開2011−219201(JP,A)
【文献】 登録実用新案第3092370(JP,U)
【文献】 特開平11−292315(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B41J 29/13
B41J 13/00
B65H 1/00
B65H 1/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
媒体を給送方向に給送する給送部と、
該給送部から給送された前記媒体に対して記録を施す記録部と、
前記給送部及び前記記録部を収容するとともに前記媒体の挿入口が形成された本体ケースと、
前記媒体を支持するための媒体支持部及び該媒体支持部に支持された前記媒体の前記給送方向と交差する幅方向における端部に当接可能な突部を有し、かつ、前記挿入口を覆蓋する閉位置から回動することで前記挿入口を露出させるとともに前記媒体を積載可能な開位置に変位する媒体支持体と、
前記本体ケースにおいて、前記閉位置に配置された前記媒体支持体の前記突部と対向する位置に、前記突部を収容可能に形成された収容部と、
を備え
前記媒体支持体は、前記本体ケースに保持される支持本体部と、該支持本体部に対して回動可能に取り付けられ、前記媒体を積載可能な使用位置から回動することで前記支持本体部側に収納される収納位置に変位する延設部とを有し、
前記支持本体部には、前記収納位置に収納された前記延設部を係止可能な係止部が形成されていることを特徴とする記録装置。
【請求項2】
媒体を給送方向に給送する給送部と、
該給送部から給送された前記媒体に対して記録を施す記録部と、
前記給送部及び前記記録部を収容するとともに前記媒体の挿入口が形成された本体ケースと、
前記媒体を支持するための媒体支持部及び該媒体支持部に支持された前記媒体の前記給送方向と交差する幅方向における端部に当接可能な突部を有する媒体支持体と、
を備え、
前記媒体支持体は、前記本体ケースに保持される支持本体部と、該支持本体部に対して回動可能に取り付けられ、前記媒体を積載可能な使用位置から回動することで前記支持本体部側に収納される収納位置に変位する延設部とを有し、
前記突部は前記支持本体部から突設されている一方、前記延設部には前記収納位置に収納された場合に前記突部と対向する位置に、前記突部を挿入可能な挿入部が形成されていることを特徴とする記録装置。
【請求項3】
前記支持本体部には、前記収納位置に収納された前記延設部を係止可能な係止部が形成されていることを特徴とする請求項2に記載の記録装置。
【請求項4】
前記給送部には、前記幅方向における第1端側に配置される固定媒体案内部と、該固定媒体案内部よりも前記幅方向の第2端側となる位置に前記幅方向への移動が可能な状態で配置される可動媒体案内部とが設けられ、
前記突部は、前記媒体支持体の前記幅方向における前記第1端側に設けられていることを特徴とする請求項1〜請求項3のうち何れか一項に記載の記録装置。
【請求項5】
前記給送部は、前記媒体支持体に支持された前記媒体を前記給送方向に給送するための給送ローラーを有し、
前記媒体の給送経路において、前記給送ローラーは前記幅方向の前記第1端側寄りに配置されていることを特徴とする請求項4に記載の記録装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、用紙などの媒体を積載可能な状態から回動することで装置本体側に収容される媒体支持体を備える記録装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、記録装置の一例であるインクジェット式プリンターには、用紙などの媒体を積載可能な状態から、回動することで装置本体側に収容される回動式のペーパーサポートを備えるものがある。こうしたペーパーサポートは、用紙を積載可能な開位置に配置された場合に装置本体に設けられた用紙の挿入口を露出させる一方、開位置からの回動により装置本体側に収容された場合には挿入口を覆う閉位置に配置される(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−276931号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、こうしたペーパーサポートは、傾斜した状態で用紙を支持するため、特に多数の用紙を積載した場合には、用紙がばらついたり、傾いたりしてしまうことがある。そのため、多数の用紙を安定して積載するには、積載した用紙の給送方向と交差する幅方向における端部に当接するエッジガイドをペーパーサポートに設けるのが好ましい。しかし、こうしたエッジガイドはペーパーサポートから突出する態様となるため、ペーパーサポートを装置本体側に収容した場合に装置が大型化してしまうという課題がある。
【0005】
なお、こうした課題は、ペーパーサポートを有するプリンターに限らず、用紙のような媒体を積載可能な回動式の媒体支持体を備える記録装置においては、概ね共通したものとなっている。
【0006】
本発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、装置の大型化を抑制しつつ、多数の媒体を安定して積載することができる記録装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決する記録装置は、媒体を給送方向に給送する給送部と、該給送部から給送された前記媒体に対して記録を施す記録部と、前記給送部及び前記記録部を収容するとともに前記媒体の挿入口が形成された本体ケースと、前記媒体を支持するための媒体支持部及び該媒体支持部に支持された前記媒体の前記給送方向と交差する幅方向における端部に当接可能な突部を有し、かつ、前記挿入口を覆蓋する閉位置から回動することで前記挿入口を露出させるとともに前記媒体を積載可能な開位置に変位する媒体支持体と、前記本体ケースにおいて、前記閉位置に配置された前記媒体支持体の前記突部と対向する位置に、前記突部を収容可能に形成された収容部と、を備える。
【0008】
この構成によれば、媒体支持部に多数の媒体を積載した場合にも、媒体支持体に設けられた突部が媒体の幅方向における端部に当接することで、媒体支持部上における媒体のばらつきや傾きを抑制することができる。また、媒体支持体が閉位置に配置される場合に、媒体支持体に設けられた突部は本体ケースに形成された収容部に収容されるので、突部を設けることによる装置の大型化を抑制することができる。したがって、装置の大型化を抑制しつつ、多数の媒体を安定して積載することができる。
【0009】
上記課題を解決する記録装置は、媒体を給送方向に給送する給送部と、該給送部から給送された前記媒体に対して記録を施す記録部と、前記給送部及び前記記録部を収容するとともに前記媒体の挿入口が形成された本体ケースと、前記媒体を支持するための媒体支持部及び該媒体支持部に支持された前記媒体の前記給送方向と交差する幅方向における端部に当接可能な突部を有する媒体支持体と、を備え、前記媒体支持体は、前記本体ケースに保持される支持本体部と、該支持本体部に対して回動可能に取り付けられ、前記媒体を積載可能な使用位置から回動することで前記支持本体部側に収納される収納位置に変位する延設部とを有し、前記突部は前記支持本体部から突設されている一方、前記延設部には前記収納位置に収納された場合に前記突部と対向する位置に、前記突部を挿入可能な挿入部が形成されている。
上記記録装置において、前記媒体支持体は、前記本体ケースに保持される支持本体部と、該支持本体部に対して回動可能に取り付けられ、前記媒体を積載可能な使用位置から回動することで前記支持本体部側に収納される収納位置に変位する延設部とを有し、前記突部は前記支持本体部から突設されている一方、前記延設部には前記収納位置に収納された場合に前記突部と対向する位置に、前記突部を挿入可能な挿入部が形成されていることが好ましい。
【0010】
この構成によれば、媒体支持体は延設部を有するので、サイズの大きい媒体であっても安定して積載することができる。また、延設部は使用位置から回動することで支持本体部側に収納されるので、装置の大型化を抑制することができる。そして、延設部が収納位置に配置された場合には、媒体支持体に設けられた突部が延設部に形成された挿入部に挿入されるので、突部と延設部との干渉を回避することができる。
【0011】
上記記録装置において、前記支持本体部には、前記収納位置に収納された前記延設部を係止可能な係止部が形成されていることが好ましい。
この構成によれば、延設部が収納位置に収納された場合には、支持本体部に設けられた係止部が延設部を係止するので、延設部を収納位置から回動させることなく、媒体支持体を開位置と閉位置との間で変位させることができる。
【0012】
上記記録装置において、前記給送部には、前記幅方向における第1端側に配置される固定媒体案内部と、該固定媒体案内部よりも前記幅方向の第2端側となる位置に前記幅方向への移動が可能な状態で配置される可動媒体案内部とが設けられ、前記突部は、前記媒体支持体の前記幅方向における前記第1端側に設けられていることが好ましい。
【0013】
この構成によれば、固定媒体案内部及び突部によって媒体の幅方向における第1端側の位置決めを行うとともに、可動媒体案内部によって媒体の幅方向における第2端側の位置決めを行うことができる。
【0014】
上記記録装置において、前記給送部は、前記媒体支持体に支持された前記媒体を前記給送方向に給送するための給送ローラーを有し、前記媒体の給送経路において、前記給送ローラーは前記幅方向の前記第1端側寄りに配置されていることが好ましい。
【0015】
この構成によれば、給送ローラーは給送経路において幅方向の第1端側寄りに配置されているので、可動媒体案内部によって第1端側に寄せられた媒体を給送する場合に、媒体が給送方向に対して傾いてしまう斜行を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】一実施形態の記録装置の斜視図。
図2】記録装置が備える媒体支持体及び給送部を示す斜視図。
図3】使用状態とされた媒体支持体の一部を拡大して示す斜視図。
図4】媒体支持体が使用状態とされた記録装置の斜視図。
図5】媒体支持体及び蓋部が開位置に配置された記録装置の斜視図。
図6】媒体支持体が使用状態とされた記録装置の断面図。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、記録装置をインクジェット式プリンターに具体化した一実施形態について、図を参照して説明する。
図1に示すように、本実施形態のプリンター11は、略直方体形状の本体ケース12を備えている。
【0018】
本体ケース12の一側面には、プリンター11の各種操作を行うための操作部(例えば操作ボタン)13が配置されている。また、本体ケース12の一側面において操作部13の下方には、排紙口14が開口している。さらに、本体ケース12において排紙口14の下方には、伸縮式の排紙トレイ15が収容されている。
【0019】
なお、本実施形態においては、反重力方向を上方向、重力方向を下方向として、上方向及び下方向に沿う方向を上下方向Zとして図示する。また、本体ケース12の排紙口14が開口した一側面をプリンター11の前面とする一方、その反対側の側面を後面として、後面側から前面側に向かう方向を搬送方向Yとして図示する。さらに、上下方向Z及び搬送方向Yと交差(本実施形態においては直交)する方向を幅方向Xとして図示する。そして、本実施形態においては、幅方向Xが本体ケース12の長手方向となっている。
【0020】
本体ケース12の上側後部には、回動式の媒体支持体16と、本体ケース12内のメンテナンス等を行う場合に開閉される蓋部17とを開閉可能に保持する保持部18が設けられている。また、蓋部17には、閉状態とされた場合に媒体支持体16と上下方向Zに重複する位置に、媒体支持体16を収容するための支持体収容部19が凹設されている。媒体支持体16及び蓋部17は、プリンター11の不使用時などには図1に示す閉位置に配置される。そして、媒体支持体16及び蓋部17は、前端側が上方に向けて回動することで開位置に配置される。
【0021】
図2に示すように、媒体支持体16が開位置に配置されることで、媒体の一例である用紙Sを挿入するために本体ケース12の上側後部に形成された挿入口12aが露出する。また、挿入口12aが露出すると、挿入口12aを通じて本体ケース12内に収容された給送部20の一部が視認可能となる。なお、給送部20は、挿入口12aを通じて本体ケース12内に挿入された用紙Sを給送方向Fに給送するものである。
【0022】
給送部20には、ホッパー22と、一対のエッジガイド23,24とが設けられている。なお、幅方向Xにおいて右側(第1端側)に設けられた固定媒体案内部の一例であるエッジガイド23は固定されている一方、幅方向Xにおいて左側(第2端側)に設けられた可動媒体案内部の一例であるエッジガイド24は幅方向Xに移動可能に設けられている。
【0023】
媒体支持体16は、本体ケース12に対して基端側(図1では下端側)が係合する支持本体部25と、支持本体部25よりも幅方向X及び給送方向Fにおける長さが短い延設部26とを備えている。支持本体部25の基端側には、本体ケース12の保持部18と対向する位置から、一対の第1回動軸27が幅方向Xに突設されている。そして、支持本体部25の対をなす第1回動軸27は、保持部18に形成された軸受け部18aに回動可能に支持されている。
【0024】
閉位置において本体ケース12の支持体収容部19と対向する支持本体部25の表面25a側には、延設部26を収納可能な収納部28が形成されている。なお、図2において、延設部26は収納部28に収納された収納位置に配置されている。
【0025】
収納部28は、給送方向Fに延びるとともに幅方向Xに並ぶ一対の収納リブ29によって構成されている。また、延設部26及び収納部28は、プリンター11が記録可能な用紙Sの最大サイズ(例えば、A4サイズ)の幅方向Xにおける長さと対応するように形成されている。
【0026】
支持本体部25の表面25a側には、用紙Sを支持するための媒体支持部32が形成されている。本実施形態において、媒体支持部32は、給送方向Fに延びるとともに幅方向Xに並ぶ複数の本体側案内リブ33によって構成されている。
【0027】
支持本体部25の表面25a側には、幅方向Xにおける第1端側(図2における右端側)に突部34が突設されている。なお、突部34の左面側には、媒体支持部32に支持された用紙Sの給送方向Fと交差する幅方向Xにおける端部に当接可能な位置決め面35が形成されている。一方、突部34の右面側には、補強リブ36が複数(本実施形態では2つ)設けられている。また、延設部26には、収納部28に収納された場合に突部34と対応する位置に、挿入部の一例としての挿通孔38が形成されている。
【0028】
図3に示すように、延設部26には、給送方向Fにおける基端側(図2における下端側)から、一対の第2回動軸37が幅方向Xに突設されている。一方、対をなす収納リブ29には、傾斜姿勢において上端側となる部分に一対の軸孔29dが形成されている。そして、延設部26は第2回動軸37が軸孔29dに挿通されることで、支持本体部25に対して回動可能に支持されている。
【0029】
また、対をなす収納リブ29には、収納部28に収納された延設部26を係止するための一対の係止部29aが形成されている。なお、係止部29aは、給送方向Fに延びる板ばね部29bと、板ばね部29bの先端側から収納部28の内側に向けて突設された係止爪29cとを有している。
【0030】
図4に示すように、本体ケース12の支持体収容部19には、媒体支持体16が閉状態とされた場合に突部34と対向する位置に、突部34を収容可能に形成された収容部の一例としての収容凹部39が凹設されている。また、延設部26が収納位置から第2回動軸37を中心に回動されて図4に示す使用位置に変位すると、延設部26の表面26a側に形成された媒体支持部40が露出する。本実施形態において、媒体支持部40は、給送方向Fに延びるとともに幅方向Xに並ぶ複数の補助案内リブ41によって構成されている。
【0031】
媒体支持体16は、図4に示すように支持本体部25が開位置に配置されるとともに延設部26が使用位置に配置される使用状態において、複数の用紙Sが積層された用紙束Pを支持可能となる。そして、媒体支持体16に積載された用紙束Pは、幅方向Xにおける端部が突部34の位置決め面35及びエッジガイド23,24に当接することで、幅方向Xにおける位置決めがなされる。
【0032】
延設部26の幅方向Xにおける両端側には、基端側となる部分から表面25a側に向けて一対の被係合部42が突設されている。対をなす被係合部42には、収納部28に収納された場合に係止部29aと対応する位置に、一対の被係止孔43が形成されている。そして、延設部26が使用位置から回動して収納位置に変位すると、支持本体部25に設けられた係止部29aが被係止孔43に係合することで、延設部26が収納位置に保持される。
【0033】
図5に示すように、蓋部17が開位置に配置されることで、本体ケース12の上壁44及びこの上壁44に形成された開口部45が露出する。なお、蓋部17の下面側には、支持体収容部19の裏面側となる凸部46が形成されている。また、凸部46には、収容凹部39の裏面側となる凸部47が形成されている。
【0034】
本体ケース12内において開口部45のやや後方となる位置には、幅方向Xに延設される本体フレーム48が固定されている。本体フレーム48には、キャリッジ49が幅方向Xに沿って往復移動可能な状態で保持されている。キャリッジ49の上部には、液体の一例としてのインクを収容した複数のインクカートリッジ50が着脱可能に装着される。なお、インクカートリッジ50の着脱は、蓋部17を開状態にして、開口部45を通じてキャリッジ49の上部を露出させた状態で行われる。
【0035】
図6に示すように、キャリッジ49の下面側には、インクを噴射可能な記録部51が保持されている。また、記録部51の下面側には、図示しない複数の液体噴射ノズルが開口している。
【0036】
本体ケース12内には、給送部20を構成する給送ローラー52と、給送ローラー52によって給送された用紙Sを搬送方向Yに搬送するための搬送ローラー53,54とが収容されている。なお、給送ローラー52は、媒体支持体16に支持された用紙Sを給送方向Fに給送するために、給送方向Fにおいてホッパー22の下流側となる位置であって、幅方向Xにおいて第1端側(前側から見た場合には右側)寄りとなる位置に配置されている。
【0037】
ホッパー22は、媒体支持体16によって上端側が支持された用紙Sの下端側を支持可能な板状をなすとともに、板状に形成された部分の上面側に、給送方向下流側に向けて低くなる傾斜面55を有している。また、ホッパー22は、その上端側を中心として下端側が揺動可能になっている。
【0038】
ホッパー22は、図6に示す退避位置から図6おける反時計方向に揺動して、退避位置よりも給送ローラー52側となる給送位置に配置された場合に、用紙束Pの下端側を給送ローラー52側に押し出す。そのため、ホッパー22が給送位置に配置された状態で給送ローラー52が回転すると、ホッパー22に支持された用紙束Pの最上部に位置する用紙Sが給送方向Fの下流側に向けて給送される。
【0039】
搬送方向Yにおいて搬送ローラー53と搬送ローラー54との間には、用紙Sを支持するための支持部材56が配置されている。そして、搬送ローラー53,54によって搬送方向Yに搬送される用紙Sに対して、インクカートリッジ50から供給されたインクを記録部51が噴射することで、記録(印刷)が行われる。そして、記録が行われた用紙Sは、搬送ローラー53,54の回転に伴って排紙口14を通じて本体ケース12の外側に排出される。
【0040】
次に、本実施形態のプリンター11の作用について説明する。
媒体支持体16は、閉位置から回動することで用紙Sを積載可能な開位置に変位する。また、プリンター11の給送部20には、多数(例えば、100枚)の用紙Sが積層された用紙束Pをセット可能となっている。
【0041】
そして、用紙束Pを給送部20にセットした場合には、用紙束Pの上端側が開位置に配置された媒体支持体16によって支持される一方、用紙束Pの下端側がエッジガイド23,24によって位置決めされる。このとき、突部34の位置決め面35が用紙束Pの幅方向Xにおける端部に当接することで、用紙束Pのばらつきや傾きが抑制される。
【0042】
一方、プリンター11の使用が終了した場合には、使用位置にある延設部26を回動させて支持本体部25の収納部28に収納した後に、開位置にある媒体支持体16を回動させて蓋部17の支持体収容部19に収容する。これにより、媒体支持体16を装置本体側にコンパクトに収容することが可能になる。
【0043】
このとき、媒体支持体16の支持本体部25から突設された突部34は、延設部26の挿通孔38に挿入されるとともに本体ケース12の収容凹部39に収容されるので、媒体支持体16を収容した場合に装置本体の大型化が抑制される。なお、本体ケース12に突部34を挿通可能な挿通孔を設けた場合には、この挿通孔を通じて本体ケース12内に塵埃等が入り込む虞がある。これに対して、本実施形態では本体ケース12内と連通しない収容凹部39に突部34が収容されるので、こうした虞が回避される。
【0044】
ここで、媒体支持体16は、本体ケース12に保持される支持本体部25と、支持本体部25に対して回動可能に取り付けられた延設部26とを有している。そして、支持本体部25は、支持体収容部19に収容可能なサイズとなるように給送方向Fにおける長さが短くなっているが、媒体支持体16は回動式の延設部26を有しているので、給送方向Fにおける長さが長い用紙Sを安定して積載することが可能になる。
【0045】
また、延設部26は、用紙Sを積載可能な使用位置から回動することで支持本体部25側に収納される収納位置に変位するので、コンパクトに収容することが可能である。さらに、延設部26には挿通孔38が形成されているので、収納部28への収納時に突部34と干渉することがない。そして、支持本体部25には、収納位置に収納された延設部26を係止可能な係止部29aが形成されているので、媒体支持体16を開位置と閉位置との間で変位させる場合に、延設部26を収納位置に保持しておくことが可能となる。
【0046】
なお、エッジガイド23は幅方向Xにおける第1端側(図2では右側)に固定されている一方、エッジガイド24はエッジガイド23よりも幅方向Xの第2端側(図2では左側)となる位置に、幅方向Xへの移動が可能な状態で配置されている。また、突部34は、媒体支持体16の幅方向Xにおける第1端側に設けられている。
【0047】
そのため、最大サイズよりも小さいサイズの用紙(例えば、はがきサイズの用紙)に対して記録を行う場合には、移動可能なエッジガイド24で用紙を突部34側に寄せることで、用紙の幅方向Xにおける位置決めが行われる。そして、給送ローラー52は突部34と同様に幅方向Xの第1端側に配置されているので、第1端側に寄せられた用紙の斜行を抑制しつつ、給送方向Fに給送することが可能になる。
【0048】
上記実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)媒体支持部32に多数の用紙Sを積載した場合にも、媒体支持体16に設けられた突部34が用紙Sの幅方向Xにおける端部に当接することで、媒体支持部32上における用紙Sのばらつきや傾きを抑制することができる。また、媒体支持体16が閉位置に配置される場合に、媒体支持体16に設けられた突部34は本体ケース12に形成された収容凹部39に収容されるので、突部34を設けることによる装置の大型化を抑制することができる。したがって、装置の大型化を抑制しつつ、多数の用紙Sを安定して積載することができる。
【0049】
(2)媒体支持体16は延設部26を有するので、サイズの大きい用紙Sであっても安定して積載することができる。また、延設部26は使用位置から回動することで支持本体部25側に収納されるので、装置の大型化を抑制することができる。そして、延設部26が収納位置に配置された場合には、媒体支持体16に設けられた突部34が延設部26に形成された挿通孔38に挿入されるので、突部34と延設部26との干渉を回避することができる。
【0050】
(3)延設部26が収納位置に収納された場合には、支持本体部25に設けられた係止部29aが延設部26を係止するので、延設部26を収納位置から回動させることなく、媒体支持体16を開位置と閉位置との間で変位させることができる。
【0051】
(4)エッジガイド23及び突部34によって用紙Sの幅方向Xにおける第1端側の位置決めを行うとともに、エッジガイド24によって用紙Sの幅方向Xにおける第2端側の位置決めを行うことができる。
【0052】
(5)給送ローラー52は給送経路において幅方向Xの第1端側寄りに配置されているので、エッジガイド24によって第1端側に寄せられた用紙Sを給送する場合に、用紙Sが給送方向Fに対して傾いてしまう斜行を抑制することができる。
【0053】
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
・本体ケース12において、突部34を収容可能な挿通孔や切欠部などを収容部としてもよい。
【0054】
・延設部26において、突部34を挿入可能な凹部や切欠部などを挿入部としてもよい。
・給送ローラー52を幅方向Xにおける中央に配置するとともに、突部34及び収容凹部39を幅方向Xにおける両端側に設けてもよい。この場合には、用紙Sを幅方向Xにおける両端側において位置決めすることができる。
【0055】
・媒体支持体16が延設部26を備えない構成としてもよいし、媒体支持体16が係止部29aを備えない構成としてもよい。
・媒体支持体16は、プリンター11を備える複合機やFAXなどに適用してもよい。
【0056】
・媒体は用紙に限らず、フィルムや金属板、布帛などでもよい。
・プリンター11は、インクジェット式プリンターの他、レーザープリンターやドラム方式プリンター、タンデム方式等プリンター、熱転写式プリンター(昇華型プリンターを含む)またはノンインパクトプリンターでもよいし、ドットインパクトプリンターなどのインパクトプリンターでもよい。
【0057】
・プリンター11は、上記実施形態のようなシリアルプリンターの他、幅方向Xにおいて媒体の幅全体と対応した全体形状をなすフルラインヘッド型プリンターなどのラインプリンターでもよい。
【0058】
・インクカートリッジ50は、上記実施形態のようにキャリッジ49上に搭載される所謂オンキャリタイプのインクカートリッジであってもよいし、本体ケース12内においてキャリッジ49以外の所定箇所に搭載される所謂オフキャリタイプのインクカートリッジであってもよい。
【0059】
・上記実施形態において、記録装置は、インク以外の他の流体(液体や、機能材料の粒子が液体に分散または混合されてなる液状体、ゲルのような流状体、流体として流して噴射できる固体を含む)を噴射したり吐出したりして記録を行う流体噴射装置であってもよい。例えば、液晶ディスプレイ、EL(エレクトロルミネッセンス)ディスプレイ及び面発光ディスプレイの製造などに用いられる電極材や色材(画素材料)などの材料を分散または溶解のかたちで含む液状体を噴射して記録を行う液状体噴射装置であってもよい。また、ゲル(例えば物理ゲル)などの流状体を噴射する流状体噴射装置、トナーなどの粉体(粉粒体)を例とする固体を噴射する粉粒体噴射装置(例えばトナージェット式記録装置)であってもよい。そして、これらのうち何れか一種の流体噴射装置に本発明を適用することができる。なお、本明細書において「流体」とは、例えば液体(無機溶剤、有機溶剤、溶液、液状樹脂、液状金属(金属融液)等を含む)、液状体、流状体、気体、粉粒体(粒体、粉体を含む)などが含まれる。
【符号の説明】
【0060】
11…記録装置の一例としてのプリンター、12…本体ケース、12a…挿入口、16…媒体支持体、20…給送部、23…固定媒体案内部の一例であるエッジガイド、24…可動媒体案内部の一例であるエッジガイド、25…支持本体部、26…延設部、29a…係止部、32…媒体支持部、34…突部、38…挿入部の一例としての挿通孔、39…収容部の一例としての収容凹部、51…記録部、52…給送ローラー、F…給送方向、S…媒体の一例としての用紙、X…幅方向。
図1
図2
図3
図4
図5
図6