(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
電子マネーに用いるトークンである親トークンおよび子トークンと、ユーザが電子マネー決済する際に用いる端末装置と、トークンの利用を管理するトークン管理装置とから少なくとも構成される電子マネーシステムであって、
前記端末装置は、電子マネー決済を行うユーザが所持する前記子トークンの個体番号を読み取り、前記子トークンの個体番号とユーザの決済金額を含む決済確認要求を前記トークン管理装置へ送信し、前記トークン管理装置から決済許可通知を受信すると、前記子トークンに決済金額をチャージした後、前記子トークンの残高から決済金額を減算することで、前記子トークンを用いた電子マネー決済を行う電子マネー決済手段と、前記子トークンを紛失したユーザが所持する前記親トークンの個体番号を読み取り、前記親トークンの個体番号を含むトークン失効要求を前記トークン管理装置へ送信するトークン失効手段を備え、
前記トークン管理装置は、前記親トークンの個体番号に紐付けて前記子トークンの個体番号と前記親トークンの残高を記憶したトークンDBと、前記決済確認要求を前記端末装置から受けると、前記決済確認要求に含まれる前記子トークンの個体番号が前記トークンDBに登録されているか確認し、前記決済確認要求に含まれる前記子トークンの個体番号が前記トークンDBに登録されている場合、前記子トークンの個体番号を紐付けている前記親トークンの個体番号を特定し、決済金額が、特定した前記親トークンの個体番号に紐付けられた残高以下の場合、前記端末装置に対して前記決済許可通知を送信した後、特定した前記親トークンの個体番号に紐付けられた残高から決済金額を減算する決済管理手段と、前記トークン失効要求を前記端末装置から受けると、前記トークンDBを参照し、前記トークン失効要求に含まれる前記親トークンの個体番号に紐付けられた前記子トークンの個体番号を無効にして、前記親トークンの個体番号と前記子トークンの個体番号の紐付けを解除する失効管理手段を備え、
ていることを特徴とする電子マネーシステム。
前記端末装置は、電子マネーをチャージするユーザが所持する前記親トークンの個体番号を読み取り、前記親トークンの個体番号を含むチャージ確認要求を前記トークン管理装置へ送信し、前記トークン管理装置からチャージ許可通知を受信すると、前記チャージ許可通知で示される金額を前記親トークンの残高から減算した後、チャージ金額を前記親トークンにチャージするチャージ手段を備え、
前記トークン管理装置の前記トークンDBは、前記親トークンの個体番号に紐付けて前記子トークンの個体番号、前記親トークンの残高および前記子トークンを利用した電子マネー決済の決済総額を記憶し、前記トークン管理装置は、前記チャージ確認要求を前記端末装置から受けると、前記トークンDBを参照し、前記チャージ確認要求に含まれる前記親トークンの個体番号に紐付けられた決済総額を含む前記チャージ許可通知を前記端末装置に対して送信した後、前記親トークンの個体番号に紐付けられた決済総額を初期化すると共に、前記親トークンの個体番号に関連付けられた残高にチャージ金額を加算するチャージ管理手段を備え、前記トークン管理装置の前記決済管理手段は、前記決済確認要求を受けて、前記親トークンの個体番号に紐付けられた残高から決済金額を減算した後、前記親トークンの個体番号に紐付けられた決済総額に決済金額を加算する、
ことを特徴とする、請求項1に記載した電子マネーシステム。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、紛失したトークンの個体番号を記したリストを作成するには、ユーザがトークンの個体番号を控えておき、トークンを紛失した際、紛失したトークンの個体番号を電子マネーの運営会社に届け出る必要があるが、トークンの個体番号を控えておらず、ユーザが、紛失したトークンの個体番号を電子マネーの運営会社に届けられないケースも多く、また、電子マネーは現金扱いされるため、紛失したトークンを失効する手続きも確立されていないケースが多い。
【0007】
そこで、本発明は、ユーザがトークンを紛失した際、トークンの個体番号を控えておかなくとも、ユーザが紛失したトークンの失効手続きを容易に行うことができ、かつ、トークンの不正利用を防止できる電子マネーシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述した課題を解決する第1の発明は、電子マネーに用いるトークンである親トークンおよび子トークンと、ユーザが電子マネー決済する際に用いる端末装置と、トークンの利用を管理するトークン管理装置とから少なくとも構成される電子マネーシステムである。
【0009】
第1の発明において、前記端末装置は、ユーザが所持する前記子トークンを用いて電子マネー決済を行えるように、電子マネー決済を行うユーザが所持する前記子トークンの個体番号を読み取り、前記子トークンの個体番号
とユーザの決済金額を含む決済確認要求を前記トークン管理装置へ送信し、前記トークン管理装置から決済許可通知を受信すると、
前記子トークンに決済金額をチャージした後、前記子トークンの残高から決済金額を減算することで、前記子トークンを用いた電子マネー決済を行う電子マネー決済手段を備え、更に、ユーザが所持する前記子トークンを失効できるように、前記子トークンを紛失したユーザが所持する前記親トークンの個体番号を読み取り、前記親トークンの個体番号を含むトークン失効要求を前記トークン管理装置へ送信するトークン失効手段を備える。
【0010】
前記トークン管理装置は、前記親トークンの個体番号に紐付けて前記子トークンの個体番号を記憶したトークンDBを備え、前記子トークンが失効されている場合、前記子トークンを用いた電子マネー決済を停止できるように、前記決済確認要求を前記端末装置から受けると、前記決済確認要求に含まれる前記子トークンの個体番号が前記トークンDBに登録されているか確認し、前記決済確認要求に含まれる前記子トークンの個体番号が前記トークンDBに登録されている場合、
前記子トークンの個体番号を紐付けている前記親トークンの個体番号を特定し、決済金額が、特定した前記親トークンの個体番号に紐付けられた残高以下の場合、前記端末装置に対して前記決済許可通知を送信
した後、特定した前記親トークンの個体番号に紐付けられた残高から決済金額を減算する決済管理手段を備え、更に、ユーザが紛失した前記子トークンを失効できるように、前記トークン失効要求を前記端末装置から受けると、前記トークンDBを参照し、前記トークン失効要求に含まれる前記親トークンの個体番号に紐付けられた前記子トークンの個体番号を無効に
して、前記親トークンの個体番号と前記子トークンの個体番号の紐付けを解除する失効管理手段を備えている。
【0012】
更に、第
2の発明は、第
1の発明に記載した電子マネーシステムにおいて、前記親トークンに電子マネーをチャージした際に、前記子トークンを利用した電子マネー決済に金額を前記親トークンの残高から減算できるようにした発明で、前記端末装置は、電子マネーをチャージするユーザが所持する前記親トークンの個体番号を読み取り、前記親トークンの個体番号を含むチャージ確認要求を前記トークン管理装置へ送信し、前記トークン管理装置からチャージ許可通知を受信すると、前記チャージ許可通知で示される金額を前記親トークンの残高から減算した後、チャージ金額を前記親トークンにチャージするチャージ手段を備える。
【0013】
また、前記トークン管理装置の前記トークンDBは、前記親トークンの個体番号に紐付けて前記子トークンの個体番号、前記親トークンの残高および前記子トークンを利用した電子マネー決済の決済総額を記憶し、前記トークン管理装置は、前記チャージ確認要求を前記端末装置から受けると、前記トークンDBを参照し、前記チャージ確認要求に含まれる前記親トークンの個体番号に紐付けられた決済総額を含む前記チャージ許可通知を前記端末装置に対して送信した後、前記親トークンの個体番号に紐付けられた決済総額を初期化すると共に、前記親トークンの個体番号に関連付けられた残高にチャージ金額を加算するチャージ管理手段を備え、前記トークン管理装置の前記決済管理手段は、前記決済確認要求を受けて、前記親トークンの個体番号に紐付けられた残高から決済金額を減算した後、前記親トークンの個体番号に紐付けられた決済総額に決済金額を加算する。
【発明の効果】
【0014】
上述した本発明によれば、親トークンの個体番号に紐付けて子トークンの個体番号がトークン管理装置に記憶されるため、ユーザが子トークンの個体番号を控えておかなくとも、ユーザが所持する親トークンから個体番号を読み取れば、ユーザが所持する子トークンの個体番号がわかり、トークン管理装置側で紛失した子トークンを失効させることができる。また、親トークンの個体番号と子トークンの個体番号の紐付けを解除することで、紛失された子トークンの不正使用を防止できる。
【発明を実施するための形態】
【0016】
ここから、本発明の好適な実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0017】
図1は、実施形態にかかる電子マネーシステム1の構成を説明する図である。
図1に図示したように、実施形態にかかる電子マネーシステム1において、電子マネーを利用するユーザ6は、プリペイド型の電子マネーに対応したトークンとして親トークン2と子トークン3を所持する。なお、
図1では、ユーザ6が所持する子トークン3を1枚としているが、ユーザ6が所持する子トークン3は複数枚であってもよい。
【0018】
更に、実施形態にかかる電子マネーシステム1には、ユーザ6が利用する店舗などに設置される端末装置4と、ユーザ6が所持するトークンを管理するトークン管理装置5が含まれ、端末装置4とトークン管理装置5はネットワーク7を介して接続している。なお、
図1では、電子マネー決済に利用される端末装置4を一台としているが、電子マネー決済に利用される端末装置4は複数台であってもよい。
【0019】
まず、ユーザ6が所持する親トークン2と子トークン3について説明する。親トークン2と子トークン3としては、Edy(登録商標)に対応したICカードなど、電子マネーに対応した汎用的なトークンを利用でき、ここでは詳細な説明を省くが、親トークン2および子トークン3に利用されるトークンには、トークン毎に固有の個体番号が記憶されている。
【0020】
なお、
図1では、トークンをICカードとして記載しているが、トークンの形態はICカードに限定されず、キーホルダー型やリストバンド型等の形態も考えられる。
【0021】
ユーザ6が所持する親トークン2は、ユーザ6の手元(例えば、ユーザ6の自宅)に置かれるトークンで、ユーザ6が電子マネーをチャージする際は親トークン2が用いられる。また、子トークン3は、店舗などにおける電子マネー決済にユーザ6が使用するトークンである。
【0022】
次に、
図1で図示した電子マネーシステム1を構成する端末装置4について説明する。端末装置4は、ユーザ6が利用する店舗(例えば、コンビニエンスストア)のレジなどに設置される装置で、例えば、電子マネーに対応したPOSレジスタを端末装置4として利用できる。
【0023】
図2は、端末装置4のブロック図である。端末装置4には、ユーザ6が所持する親トークン2および子トークン3とデータ通信するリーダライタ43が接続され、更に、端末装置4のCPUを動作させるコンピュータプログラムによって実現される機能として、電子マネーを親トークン2にチャージする際に動作するチャージ手段41と、子トークン3を用いた電子決済を行う際に動作する電子マネー決済手段40と、子トークン3を失効する際に動作するトークン失効手段43を備える。
【0024】
次に、
図1で図示した電子マネーシステム1を構成するトークン管理装置5について説明する。
【0025】
図3は、トークン管理装置5のブロック図である。トークン管理装置5は、汎用的なサーバを利用して実現される装置で、
図3に図示したように、DB(DB: DataBase)として、ユーザ6が所持するトークンを管理するためトークンDB53を備えている。
【0026】
図4は、トークン管理装置5が備えるトークンDB53を説明する図である。トークン管理装置5が備えるトークンDB53には、トークン管理装置5に登録されている親トークン2毎に、親トークン2の個体番号に紐付けして、親トークン2と紐付けする子トークン3の個体番号と、親トークン2の残高と、親トークン2に紐付けされる子トークン3を利用した電子マネー決済の決済総額が記憶される。
【0027】
また、
図3に図示したように、トークン管理装置5は、トークン管理装置5のCPUを動作させるコンピュータプログラムによって実現される機能として、トークンDB53を参照し、電子マネー決済を管理する決済管理手段50と、チャージを管理するチャージ管理手段51と、子トークン3の失効を管理する失効管理手段52を備えている。
【0028】
ここから、
図1で図示した電子マネーシステム1の動作を説明しながら、本実施形態の内容について詳細に説明する。
【0029】
図5は、親トークン2に電子マネーをチャージする時の動作を説明する図で、
図6は、
図5の補足図である。
【0030】
親トークン2に電子マネーをチャージする際、親トークン2にチャージするチャージ金額が決定され、ユーザ6が端末装置4のリーダライタ43に親トークン2を認識させると、端末装置4のチャージ手段41は、リーダライタ43が親トークン2から読み取った個体番号とユーザ6が指定したチャージ金額を含むチャージ確認要求をトークン管理装置5に対して送信する(S1)。
【0031】
トークン管理装置5のチャージ管理手段51は、チャージ確認要求を端末装置4から受信すると、チャージ確認要求に含まれる親トークン2の個体番号がトークンDB53に登録されているか確認し(S2)、トークンDB53に登録されていなければ、チャージの不許可通知を端末装置4へ送信して(S3b)、この手順を終了する。
【0032】
また、チャージ確認要求に含まれる親トークン2の個体番号がトークンDB53に登録されている場合、トークン管理装置5のチャージ管理手段51は、チャージ確認要求に含まれる親トークン2の個体番号に紐付けられた決済総額を含むチャージ許可通知を端末装置4へ送信する(S3a)。
【0033】
端末装置4のチャージ手段41は、チャージ許可通知をトークン管理装置5から受信すると、チャージの許可通知に含まれる決済総額を、リーダライタ43が認識している親トークン2の残高から減算することで、子トークンを利用した電子マネー決済の総額を親トークン2の残高から減算する(S4)。
【0034】
次に、端末装置4のチャージ手段41は、減算後の親トークン2の残高にチャージ金額を加算して(S5)、チャージ実行通知をトークン管理装置5へ送信する(S6)。
【0035】
トークン管理装置5のチャージ管理手段51は、チャージ完了通知が端末装置4から送信されると、トークンDB53を参照し、チャージ確認要求に含まれる親トークン2の個体番号に紐付けられた決済総額を初期化し(S7)、更に、この親トークン2の個体番号に関連付けられている残高に、チャージ確認要求に含まれるチャージ金額を加算した後(S8)、チャージ完了通知を端末装置4へ送信して(S9)、この手順を終了する。
【0036】
親トークン2に電子マネーをチャージする際の親トークン2の残高等が
図6(a)の場合、親トークン2の残高と、トークン管理装置5が管理している親トークン2の残高の差は、この時点における決済総額になる。
【0037】
図5のS4が実行されることで、親トークン2の残高から決済総額が減算されることで、親トークン2の残高と、トークン管理装置5が管理している親トークン2の残高の差はなくなり、また、
図5のS7が実行されることで、トークン管理装置5が管理している決済総額は初期化される。
【0038】
また、
図5のS5とS8が実行されることで、親トークン2の残高と、トークン管理装置5が管理している親トークン2の残高はチャージ金額だけ増加するが、この時点において、親トークン2の残高と、トークン管理装置5が管理している親トークン2の残高の差はない。
【0039】
図7は、電子マネー決済する際の動作を説明する図で、
図8は
図7の補足図である。
【0040】
ユーザ6が子トークン3を利用して電子マネー決済する際、電子マネーの決済金額が確定し、ユーザ6が端末装置4のリーダライタ43に子トークン3を認識させると、端末装置4の電子マネー決済手段40は、リーダライタ43が子トークン3から読み取った子トークン3の個体番号と決済金額を含む決済確認要求をトークン管理装置5に対して送信する(S10)。
【0041】
トークン管理装置5の決済管理手段50は、電子マネー決済に利用される子トークン3の個体番号と決済金額を含む決済確認要求を端末装置4から受信すると、決済確認要求に含まれる子トークン3の個体番号がトークンDB53に登録されているか確認する(S11)。
【0042】
トークン管理装置5の決済管理手段50は、決済確認要求に含まれる子トークン3の個体番号がトークンDB53に登録されていなければ、決済不許可通知を端末装置4へ送信して(S12b)、この手順を終了する。
【0043】
また、トークン管理装置5の決済管理手段50は、決済確認要求に含まれる子トークン3の個体番号がトークンDB53に登録されている場合、決済確認要求に含まれる子トークン3の個体番号を紐付けしている親トークン2の個体番号を特定し(S12a)、決済金額が、この親トークン2の個体番号に関連付けられている残高以下であるか確認する(S13)。
【0044】
トークン管理装置5の決済管理手段50は、決済金額が、トークン管理装置5側で管理している親トークン2の残高を超えていれば、決済不許可通知を端末装置4へ送信して(S12b)、この手順を終了する。
【0045】
また、トークン管理装置5の決済管理手段50は、決済金額が、トークン管理装置5側で管理している親トークン2の残高以下であれば、決済許可通知を端末装置4に対して送信する(S14)。
【0046】
端末装置4の電子マネー決済手段40は、決済許可通知をトークン管理装置5から受信すると、決済金額を子トークン3に書き込むことで、決済金額を子トークン3にチャージした後、子トークン3の残高から決済金額を減算する(S15)。なお、決済金額を子トークン3にチャージするのは、決済金額を子トークン3にチャージしなければ、子トークン3から決済金額を減算できないからである。
【0047】
端末装置4の電子マネー決済手段40は、子トークン3の残高から決済金額を減算すると、決済実行通知をトークン管理装置5へ送信する(S16)。
【0048】
トークン管理装置5の決済管理手段50は、決済実行通知を端末装置4から受信すると、トークン管理装置5側で管理している親トークン2の残高から決済金額を減算し(S17)、トークン管理装置5側で管理している決済総額に決済金額を加算した後(S18)、決済完了通知を端末装置4へ送信して(S19)、この手順を終了する。
【0049】
子トークン3を利用した電子マネー決済を行う際の親トークン2の残高等が
図8(a)の場合、親トークン2の残高と、トークン管理装置5側で管理している親トークン2の残高の差はないが、
図7のS17が実行されることで、
図8(b)のように、トークン管理装置5側で管理している親トークン2の残高からのみ決済金額が減算され、更に、
図7のS18が実行されることで、トークン管理装置5側で管理している決済総額に決算金額が加算される。
【0050】
また。
図7のS15が実行されることで、
図8(c)のように、子トークン3の残高に決済金額がチャージされた後、
図8(d)のように、子トークン3の残高から決済金額が減算されて、電子マネー決済が行われる。
【0051】
なお、
図8(d)のように、電子マネー決済が行われることで、親トークン2の残高と、トークン管理装置5側で管理している親トークン2の残高の差が生じるが、上述しているように、この差は、親トークン2に電子マネーをチャージする際に解消される。
【0052】
また、
図7の手順において、決済金額が、トークン管理装置5側で管理している親トークン2の残高以下であることを確認しているため、親トークン2に格納されている残高を超えて、電子マネー決済が行われることはない。
【0053】
図9は、子トークン3を失効する際の動作を説明する図である。子トークン3を紛失したユーザ6が、親トークン2を持参して店舗等に出向き、端末装置4のリーダライタ43に親トークン2を認識させると、端末装置4のトークン失効手段43は、リーダライタ43が子トークン3から読み取った親トークン2の個体番号を含む失効確認要求をトークン管理装置5に対して送信する(S20)。
【0054】
トークン管理装置5の失効管理手段52は、失効確認要求を端末装置4から受信すると、失効確認要求に含まれる親トークン2の個体番号に関連付けられた子トークン3の個体番号を無効化して、親トークン2の個体番号と子トークン3の個体番号の紐付けを解除した後(S21)、失効完了通知を端末装置4へ送信して(S22)、この手順は終了する。
【0055】
このように、本実施形態にかかる電子マネーシステム1によれば、
図4で図示しているように、親トークン2の個体番号に関連付けて、親トークン2に紐付けする子トークン3の個体番号がトークン管理装置5側に記憶されるため、ユーザ6が子トークン3の個体番号を控えておかなくとも、ユーザ6が所持する親トークン2から個体番号を読み取れば、ユーザ6が所持する子トークンの個体番号がわかり、トークン管理装置5側で紛失した子トークンを失効させることができる。
【0056】
また、子トークン3で決済するたびに必要な金額を電子マネーとしてチャージし、減額するしくみであるため、基本的に子トークン3に格納されている電子マネーの残額は常に「0」で、子トークン3単体では利用でないため、ユーザが子トークン3を紛失した際、親トークン2の個体番号と子トークン3の個体番号の紐付けを解除しさえすれば、紛失した子トークン3を即使用不能にすることができる。
【0057】
具体的には、親トークン2の個体番号と紛失した子トークン3の個体番号の紐付けを解除すれば、
図7の手順において、電子マネー決済に利用される子トークン3の個体番号がトークンDB53に登録されていないことになるため、紛失された子トークン3の不正使用を防止できる。