(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記収納ユニットは、前記収納ユニットの前記電源および前記搭載スロットに挿入されている前記ブレードサーバの前記電力供給手段から電力を入力し、何れか一方の電力を前記第2の挿抜検出手段と前記第2の記録手段に前記電力を供給する電源切り替え手段を備え、
前記電源切り替え手段は、前記収納ユニットから供給されている前記電力が停止した場合に、前記電力供給手段を選択して、出力する請求項2乃至3の何れかに記載のブレードサーバ挿抜記録システム。
【発明を実施するための形態】
【0012】
(第1の実施の形態)
図を参照して、本発明の第1の実施の形態について説明する。
図2は本発明の第1の実施の形態のブレードサーバ挿抜記録システム50のブロック構成図である。ブレードサーバ挿抜記録システム50は、ブレードサーバ20と収納ユニット11からなる。
【0013】
ブレードサーバ20は、収納ユニット11に複数搭載され、収納ユニット11から電力の供給をうけて情報処理を行う。ブレードサーバ20は、ブレードサーバ挿抜記録装置1、時計モジュール5、ブレードサーバの識別挿抜用機構100−1からなる。
【0014】
ブレードサーバ挿抜記録装置1は、第1の挿抜検出部2、第1の記憶部3、電力供給部4からなる。
【0015】
複数のブレードサーバ20を収納する収納ユニット11は、搭載スロット10および第2の挿抜検出部6、第2の記憶部7、電源切り替え部8、ユニット電源9からなる。
【0016】
搭載スロット10は搭載スロットの識別挿抜検出用機構100を含む。
【0017】
本実施の形態のブレードサーバ挿抜記録システム50の第1の挿抜検出部2、第2の挿抜検出部6、時計モジュール5は、論理回路、記憶装置等で構成される。第1の挿抜検出部2、第2の挿抜検出部6はプログラム制御により動作するコンピュータであるブレードサーバ20および収納ユニット11の処理装置であってもよい。この場合、第1の挿抜検出部2、第2の挿抜検出部6は、コンピュータが備える処理装置が、記憶装置に格納されたプログラムを読み込んで実行することで実現しても良い。なお、時計モジュール5は、第1の挿抜検出部2または第2の挿抜検出部6に包含されてもよい。更に時刻のデータは外部から供給されても良い。第1の記憶部3、第2の記憶部7は、コンピュータが備えるディスク装置等を包含してもよい。
【0018】
図3に、搭載スロット識別、ブレードサーバ挿抜検出機構の概要を示す。搭載スロットの識別挿抜検出用機構100およびブレードサーバ20にある第1の挿抜検出部2の検出回路の概要を示す。
図3の(A)にブレードサーバ20が搭載スロット10に挿入する前の検出回路の状態を示す。
図3の(B)にブレードサーバ20が搭載スロット10に挿入した後の検出回路の状態を示す。第1の挿抜検出部2の検出回路はマイクロスイッチなどの電気信号を接続あるいは切断するスイッチである。搭載スロット10に備えられた搭載スロットの識別挿抜検出用機構100は押しピンなどであり、ブレードサーバ20に搭載しているマイクロスイッチの接点を駆動する為にマイクロスイッチの本体から一部突出した棒状の部分(以後プランジャと称する)を押し下げる。搭載スロットの識別挿抜検出用機構100の押しピンの位置は、ブレードサーバ20の第1の挿抜検出部2の検出回路のマイクロスイッチにあるプランジャ部の設置位置と一致する場所に配置される。したがって、ブレードサーバ20が搭載スロット10に挿入され、搭載スロット10にブレードサーバ20が完全挿入されたときに搭載スロットの識別挿抜検出用機構100の押しピンがマイクロスイッチにあるプランジャ部を押し下げて、マイクロスイッチの接点が閉じる。第1の挿抜検出部2の検出回路は、マイクロスイッチ(S1)の接点が開閉することによりブレードサーバ20が搭載スロット10に挿抜したことを検出する。第1の挿抜検出部2の検出回路の識別子を検出する素子は、複数のマイクロスイッチ(S2、S3、S4)である。これらの複数のマイクロスイッチの接点信号から、第1の挿抜検出部2が搭載スロット10の識別子を読み出す。
【0019】
なお、本例では、搭載スロット10に配置した信号接続用コネクタをリセプタクル、ブレードサーバ20に配置した信号接続用コネクタをプラグと称する。
【0020】
図4に、ブレードサーバ識別、挿抜検出用機構の概要を示す。
図4の(A)はブレードサーバ20が搭載スロット10に挿入する前の検出回路の状態を示す。
図4の(B)はブレードサーバ20が搭載スロット10に挿入した検出回路の状態を示す。第2の挿抜検出部6の検出回路はマイクロスイッチなどの電気信号を接続あるいは切断するスイッチである。ブレードサーバ20に備えられたブレードサーバの識別挿抜検出用機構100−1は押しピンなどであり、搭載スロット10に搭載しているマイクロスイッチの接点を駆動する為にマイクロスイッチのプランジャを押し下げる。ブレードサーバの識別挿抜検出用機構100−1の押しピンの位置は、搭載スロット10の第2の挿抜検出部6の検出回路のマイクロスイッチにあるプランジャ部の設置位置と一致する場所に配置される。したがって、ブレードサーバ20が搭載スロット10に挿入され、搭載スロット10にブレードサーバ20が完全挿入されたときにブレードサーバの識別挿抜検出用機構100−1の押しピンがマイクロスイッチにあるプランジャ部を押し下げて、マイクロスイッチの接点が閉じる。第2の挿抜検出部6の検出回路は、マイクロスイッチ(S11)の接点が開閉することによりブレードサーバ20が搭載スロット10に挿抜したことを検出する。第2の挿抜検出部6の検出回路の識別子を検出する素子は、複数のマイクロスイッチ(S12、S13、S14)である。これらの複数のマイクロスイッチの接点信号から、第2の挿抜検出部6がブレードサーバ20の識別子を読み出す。
【0021】
なお、マイクロスイッチは、搭載スロット10のリセプタクルの端子とブレードサーバ20のプラグの端子との接続を利用したスイッチ、ホトダイオードとLEDを組み合わせて光の有無を電気信号に変換させて実現したスイッチ、永久磁石とリードスイッチなどの磁気の作用を用いて接点の開閉を行うスイッチ、などでも良い。
【0022】
図5は、電源切り替え部8の概要を示す。電源切り替え部8は、収納ユニット11に備えられているユニット電源9とブレードサーバ20に搭載された各々の電力供給部4から供給されている電力のうち1つを選択して、収納ユニット11に備えられた第2の挿抜検出部6及び第2の記録部7に電力を供給する。
図5は、スイッチ素子がダイオードである例を示す。なお、スイッチ素子は、ダイオード以外に、FET、トランジスタなどの半導体素子であってもよい。
【0023】
図6に第1の記録部3を示す。第1の記録部3は不揮発性のメモリである。第1の記録部3のメモリが、第1の挿抜検出部2から受け取った各種の情報を一覧表の形式で記録する。一覧表の列方向の欄には、ブレードサーバ識別子、時刻、操作(挿入又は抜去)、スロット識別子および収納ユニット識別子などの欄を含む。第1の記録部3が、ブレードサーバ20の挿入および抜去の度に、一覧表の最後の行に続いて新たな行を追加して、記録を行う。ブレードサーバ識別子は、ブレードサーバ20を個別に管理するために管理者が固有の番号を予め定める。本装置の利用を開始する前に、情報処理装置の利用者がコンソールなどの外部の装置を用いて、第1の記録部3のメモリのブレードサーバ識別子を記録する欄に前述のブレードサーバ識別子の書き込みを行う。なお、ブレードサーバ識別子の書き込みは、ブレードサーバ20の製造工程の途中などで書き込む方法でも良い。
図6の(A)、(B)、(C)は、3台のブレードサーバ20の例であり、それぞれ41、245、402の識別子が付与されていることを示している。
【0024】
時刻は、ブレードサーバ20の挿抜の操作を行った時刻である。
図6(A)のブレードサーバ識別子41の1項目の例は、2012年5月23日16時20分にブレードサーバ20が挿入されたことを示す。
【0025】
操作は、ブレードサーバ20が挿入されたのか抜去されたのかを示している。
図6(A)のブレードサーバ識別子41の1項目の例は、挿入の操作であることを示す。
【0026】
スロット識別子は収納ユニット11内に複数ある搭載スロット10の中で、どの搭載スロット10にブレードサーバ20が挿入されたのかを示す。
図6(A)のブレードサーバ識別子41の1項目の例は、搭載スロット識別子4に挿入されたことを示す。
【0027】
収納ユニット11の識別子はマシンルームに多数設置してある収納ユニット11の中で、どの収納ユニット11にブレードサーバ20を搭載したのかを示す。
図6(A)にあるブレードサーバ識別子41の1項目の例は、収納ユニット#1に挿入したことを示す。
【0028】
図7に第2の記録部7を示す。第2の記録部7は不揮発性のメモリである。第2の記録部7のメモリが、第1の挿抜検出部2および第2の挿抜検出部6から受け取った各種の情報を各種の情報を一覧表の形式で記録する。一覧表の列方向の欄には、収納ユニット識別子、時刻、操作(挿入又は抜去)、スロット識別子およびブレードサーバ識別子の欄を含む。第2の記録部7が、挿入、抜去した度に一覧表の最後の行に続いて新たな行を追加して、記録を行う。
【0029】
収納ユニット識別子は、収納ユニット11を個別に管理するために管理者が固有の収納ユニット識別子を予め定める。本装置の利用を開始する前に、情報処理装置の利用者がコンソールなどの外部の装置を用いて、第2の記録部7のメモリにある収納ユニット識別子を記録する欄に、前述の収納ユニット識別子の書き込みを行う。なお、収納ユニット識別子は、収納ユニット11の製造工程の途中などで書き込む方法でも良い。
図7(A)、(B)、(C)は、3台の収納ユニット11の例であり、それぞれ#1、#2、#5の識別子が付与されていることを示している。
【0030】
時刻は、収納ユニット11に、ブレードサーバ20の挿抜の操作を行った時刻である。
図7(A)に収納ユニット識別子#1の1項目の例は、2012年5月23日14時25分にブレードサーバ20が挿入されたこと示す。
【0031】
操作は、収納ユニット11にブレードサーバ20が挿入されたのか抜去されたのかを示す。
図7(A)の収納ユニット識別子#1の1項目の例は、挿入の操作であることを示す。
【0032】
搭載スロット識別子は収納ユニット11内に複数ある搭載スロット10のなかで、どの搭載スロット10にブレードサーバ20が挿入されたかを示す。
図7(A)の収納ユニット#1の1項目の例は、搭載スロット識別子3にブレードサーバ20が挿入されたことを示す。
【0033】
ブレードサーバ識別子は、収納ユニット11に挿入したブレードサーバ20の識別子である。
図7(A)の収納ユニット#1の1項目の例はブレードサーバ20の識別子が245であることを示している。
【0034】
ブレードサーバ挿抜記録装置1が、ブレードサーバ20に備えられていて、搭載スロット10にブレードサーバ20が挿抜されたことを検出し、挿抜の時刻、搭載スロット10の識別子、収納ユニット11の識別子を記録する。
【0035】
第1の挿抜検出部2が、ブレードサーバ20が搭載スロット10に挿抜されたことを検出する。第1の挿抜検出部2が検出した信号の変化から挿入あるいは抜去のいずれであるかを判断し、その結果を出力する。第1の挿抜検出部2が、ブレードサーバ20が搭載スロット10に挿入されたときに、それぞれの搭載スロット10に備えられている押しピンなどの機構がブレードサーバ20にあるマイクロスイッチを駆動することで、搭載スロット10の識別子を読み出して出力する。第1の挿抜検出部2が、ブレードサーバ20が搭載スロット10に挿抜したことを検出した時に、ブレードサーバ20の内部に備えられている時計モジュール5から時刻を取り込み、取り込んだ挿抜時刻を出力する。
【0036】
第1の記憶部3が、第1の挿抜検出手段2が出力した搭載スロット10の識別子、挿抜時刻および収納ユニット11の識別子を記録する。
【0037】
電力供給部4が、収納ユニット11からの電力の供給が停止された場合に、第1の挿抜検出部2、第1の記録部3および第2の挿抜検出部6、第2の記録部7に電力の供給を継続して行う。
【0038】
時計モジュール5は、ブレードサーバ20に備えられている時計であり、第1の挿抜検
出部2および第2の挿抜検出部6からの読み出し要求を受けて、時刻データを第1の挿抜検出部2および第2の挿抜検出部6に送出する。
【0039】
収納ユニット11が、複数の搭載スロット10、第2の挿抜検出部6、第2の記録部7、電源切り替え部8、ユニット電源9を搭載している。
【0040】
搭載スロット10は、一面を開口部とする中空の立方体の箱である。搭載スロット10は、ブレードサーバ20を搭載スロット10の開口部から挿入する構造である。搭載スロット10が、ガイドレールなどのブレードサーバ20を機械的に保持する金具を、箱の上下の板の内側を向いた面に一組備えている。搭載スロット10が、ブレードサーバ20を挿入したときにブレードサーバ20のプラグが突き当たる奥側の板に、リセプタクルを備えている。搭載スロット10が、ブレードサーバ20を接続するリセプタクルの近傍に、押しピンの形状をした搭載スロットの挿抜検出用機構100を備えている。搭載スロット10の奥側の板に取り付けているリセプタクルおよびブレードサーバ20のプラグが、各種信号を接続する端子群を備えている。前述のリセプタクルには、ブレードサーバ20に搭載した電力供給部4から収納ユニット11にある電源切り替え部8へ電力を供給するための端子が割り当てられている。搭載スロット10は、収納ユニット11に複数を隣接して搭載することが出来る。
【0041】
なお、搭載スロット10が箱の形である例を示したが、搭載スロット10が複数並べられ、隣接している箱のそれぞれ隣り合った板を取り外し、全体として大きな空間である構造でも良い。この場合、搭載スロット10の識別子はブレードサーバ20との接続を行うリセプタクルの位置を表す。
【0042】
第2の挿抜検出部6が、搭載スロット10にブレードサーバ20が挿抜されたことを検出する。第2の挿抜検出部6が、ブレードサーバ20の識別子を読み取り、出力する。第2の挿抜検出部6が、ブレードサーバ20に備えられた時計モジュール5から挿抜時刻を読み取り、出力する。第2の挿抜検出部6が、第1の記録部3から搭載スロット10の識別子を読み出し、出力する。
【0043】
第2の記録部7が、第2の挿抜検出部6が出力した搭載スロット10の識別子と、ブレードサーバ20が搭載スロット10に挿抜された時刻とを記録する。第2の記録部7が、第2の挿抜検出手段6が出力したブレードサーバ20の識別子と、挿抜時刻と、を当該搭載スロット10に対応させて記録する。第2の記録部7が、収納ユニット11の識別子を記録している。第2の記録部7が、ブレードサーバ20を挿入あるいは抜去のいずれの操作であるかを記録する。
【0044】
電源切り替え部8が、ユニット電源9および搭載スロット10に挿入されているブレードサーバ20の電力供給部4から電力を受け取り、何れか一方の電力を第2の挿抜検出部6と第2の記録部7に供給する。電源切り替え部8が、ユニット電源9からの電力の供給が停止された場合に、搭載スロット10に複数搭載したブレードサーバ20の電力供給手段4の中から少なくとも1つ以上を選択して、出力する。
【0045】
ユニット電源9が、それぞれのブレードサーバ20に、搭載スロット10を経由して、電力を供給する。ユニット電源9が、電源切り替え部8を経由して第2の挿抜検出部6、第2の記録部7に電力を供給する。
【0046】
なお、第2の挿抜検出部6と第2の記録部7が、収納ユニット11に1組備えられている構成の例を説明したが、第2の挿抜検出部6と第2の記録部7が、搭載スロット10の各々のリセプタクルの近傍にそれぞれ設置した構成でもよい。
【0047】
次に、図を用いて本発明の第1の実施の形態のブレードサーバ挿抜記録システム50の動作を説明する。
【0048】
先ず収納ユニット11のAC電源が切断されており、収納ユニット11にブレードサーバ20が全く挿入されていない状況から説明する。
【0049】
ブレードサーバ20が一台も搭載されていない状態では、収納ユニット11に搭載している第2の挿抜検出部6と第2の記録部7に電力の供給がない為、収納ユニット11に搭載している第2の挿抜検出部6と第2の記録部7が動作していない。
【0050】
一方、搭載スロット10に挿入される前のブレードサーバ20は、ブレードサーバ20の内部に搭載しているブレードサーバ挿抜記録装置1の第1の挿抜検出部2と第1の記録部3が、ブレードサーバ挿抜記録装置1の電力供給部4から電力の供給をうけて、動作している。従って、ブレードサーバ20の第1の挿抜検出部2が信号の変化を観測している状態である。
【0051】
ここで、
図8を参照して、ブレードサーバ20の第1の記録部3の動作を説明する。
【0052】
ブレードサーバ20が搭載スロット10に挿入される前の段階では、第1の挿抜検出部2が信号の変化を観測し、信号の変化を検知しない場合は状態の変化を検知するまで観測を繰り返す(S100:NO)。
【0053】
次に、搭載スロット10にブレードサーバ20を挿入し、搭載スロット10のリセプタクルにブレードサーバ20のプラグが接続された状態にする。
図3の(A)のから
図3の(B)の状態になる。ここで、ブレードサーバ20が挿入されたことにより、搭載スロット10を経由して収納ユニット11にブレードサーバ20の電力供給部4から電力が供給される。収納ユニット11の第2の挿抜検出部6と第2の記録部7に電力の供給が始まる。なお、収納ユニット11の第2の挿抜検出部6と第2の記録部7が動作を開始する内容については後述する。
【0054】
挿入されたブレードサーバ20のブレードサーバ挿抜記録装置1に備えられた第1の挿抜検出部2が、搭載しているマイクロスイッチの接点が閉じることで、状態の変化を検知する(S100:YES)。
【0055】
次に、第1の挿抜検出部2がブレードサーバ20に備えられている時計モジュール5から時刻を読み出し、第1の記録部3に対して時刻データを出力する(S101)。
【0056】
マイクロスイッチS1の接点が開いている状態から閉じている状態に変化したことから、第1の挿抜検出部2がブレードサーバ20の挿入であると判断する(S102:YES)。
【0057】
第2の挿抜検出部6が、第2の記録部7から収納ユニット11の識別子を読み出し、第1の挿抜検出部2へ出力する(S103)。
図7(A)に第2の記録部7の内容の一例を示す。
図7の(A)は収納ユニット11の識別子が#1であることが記載されている。
【0058】
次に第1の挿抜検出部2の検出回路が搭載スロット10の識別子を読み出して、第1の記録部3に出力する(S104)。
【0059】
搭載スロット10の識別子を読み出す仕組みの例を、
図3を用いて説明する。
図3の(A)に示す様に、搭載スロットの識別挿抜検出用機構100は、P1、P2、P3、P4で示す位置に押しピンが配置されている。P1が挿抜検出用であり、押しピンによりマイクロスイッチのプランジャが押されて、挿入の検出が出来る。P2、P3、P4の押しピンの有無の組み合わせが識別子を表している。
図3の(B)の様に搭載スロット10にブレードサーバ20が挿入されると、P2の押しピンがS2のスイッチを押し、P4の押しピンがS4のスイッチを押し、P3の位置に押しピンがないため、S3のスイッチは押されない。従って、マイクロスイッチが検出した信号は、S1=1、S2=1、S3=0、S4=1となり、P2、P3、P4の押しピンの有無で表した識別子が、S2、S3、S4で読み出される。
【0060】
次に、第1の挿抜検出部2が、第1の記録部3に、挿入時刻と、挿入であることの記録と、S104の工程で第1の挿抜検出部2が取り込んだ搭載スロット10の識別子およびS103の工程で第2の挿抜検出部6が出力した収納ユニット11の識別子を記録する(S106)。工程S106の、抜去の記録の例として、
図6の(A)のブレードサーバ識別子41の1項が該当する。表によると、それぞれの記録は、挿入時刻が2012年5月23日16時20分であり、操作が挿入であり、搭載スロット10の識別子が5であり、収納ユニット11の識別子が#1であることを示している。工程S106が終了すると、処理がS100の工程に戻る。
【0061】
次に、ブレードサーバ20が抜去された場合のフローを説明する。先ず、ブレードサーバ20が、少なくとも1台以上が収納ユニット11に搭載している状態とする。ここで、ブレードサーバ20を搭載スロット10から抜去する。
図3(B)に示すS1の接点が
図3(A)に示す様に開く。
【0062】
このとき、抜去したブレードサーバ20に搭載されたブレードサーバ挿抜記録装置1にある第1の挿抜検出部2が、搭載しているマイクロスイッチS1の状態の変化を検知する(S100:YES)。
【0063】
次に、第1の挿抜検出部2がブレードサーバ20に備えられている時計モジュール5から時刻を読み出し、第1の記録部3に対して時刻データを出力する(S101)。
【0064】
次に、第1の挿抜検出部2が、マイクロスイッチS1の接点が閉じている状態から開いている状態に変化したことから、ブレードサーバ20が抜去されたと判断する(S102:NO)
次に、第1の挿抜検出部2が第1の記録部3の記録の中で、最後に記録した搭載スロット10の識別子と収納ユニット11の識別子を読み出す(S105)。工程S105の、最後に挿入した記録の例として、
図6の(B)のブレードサーバ識別子が245の3項を示す。3項には、搭載スロット10の識別子が8、収納ユニット11の識別子が#2であることを記載している。
【0065】
次に、第1の挿抜検出部2が、第1の記録部3に、抜去時刻と、抜去であることの記録と、S105の工程で第1の挿抜検出部2が取り込んだ搭載スロット10の識別子およびS105の工程で第1の挿抜検出部2が読み出した収納ユニット11の識別子を記録する(S107)。工程S107の、抜去の記録の例として、
図6の(B)のブレードサーバ識別子245の4項が該当する。表によると、それぞれの記録は、抜去時刻が2012年6月26日14時55分であり、操作が抜去であり、搭載スロット10の識別子が8であり、収納ユニット11の識別子が#2であることを示している。工程S107が終了すると、処理がS100の工程に戻る。
【0066】
次に、収納ユニット11に備えられている第2の記録部7にブレードサーバ20を挿入する記録の処理フローを説明する。本例では、収納ユニット11のユニット電源9が停止し、また、ブレードサーバ20が全く搭載されていない状態で、搭載スロット10にブレードサーバ20を挿入した場合の処理ブローについて
図9を参照して説明する。
【0067】
第2の挿抜検出部6と第2の記録部7は、電力の供給がない状態である為、全く動作していない状態にある。この様な状態でブレードサーバ20が搭載スロット10挿入されると、ブレードサーバ20にある電力供給部4の電力が、収納ユニット11にある電源切り替え部8を経由して第2の挿抜検出部6および第2の記録部7に電力の供給が開始される。
【0068】
図5を用いて、電源切り替えの動作を説明する。先ず、ユニット電源9からの電力の供給がない状態である。次に、ブレードサーバ20が搭載スロット10の例えば#1に挿入される。搭載スロット#1からの電力が電源切り替え部8に供給され、内部のダイオードのスイッチ機能により、第2の挿抜検出部6および第2の記録部7に電力が供給される。このとき、ユニット電源9およびその他の搭載スロット10へ、搭載スロット#1からの電力が逆流しないことは、言うまでもない。
【0069】
このように、第2の挿抜検出部6に電力の供給が開始されることにより、第2の挿抜検出部6の回路の初期化が実行される(S50)。
【0070】
次に、第2の挿抜検出部6が、時計モジュール5から時刻を読み出し、第2の記録部7に出力する(S51)。
【0071】
更に、第2の挿抜検出部6が、全ての搭載スロット10にあるブレードサーバ20の挿入検出スイッチの状態を観測し、スイッチが閉じている搭載スロット10を検索する。第2の挿抜検出部6が、検索により発見したブレードサーバ20の識別子を読み出して、第2の記録部7に出力する(S52)。第2の挿抜検出部6が、ブレードサーバ20が挿入された搭載スロット10の識別子を第2の記録部7に出力する(S53)。
【0072】
次に、第2の挿抜検出部6が、第2の記録部7に、挿入時刻と、挿入であることの記録と、S53の工程で第2の挿抜検出部6が取り込んだ搭載スロット10の識別子およびS52の工程で第2の挿抜検出部6が読み出した収納ユニット11の識別子を記録する(S54)。
第2の記録部7の記録内容の例として、
図7(B)の表の1項で説明する。表によると、それぞれの記録は、収納ユニット11の識別子が#2であり、時刻が2012年5月26日の14時55分であり、操作がブレードサーバ20の挿入であり、搭載スロット10の識別子が8であり、挿入したブレードサーバ20の識別子が245であることを記載している。
【0073】
工程S54が終了すると、処理がS200の工程に移る。
【0074】
次に、第2の挿抜検出部6および第2記録部7に電力が供給されている状態で、ブレードサーバ20を挿入する場合の処理フローについて
図10を用いて説明する。
【0075】
ブレードサーバ20が搭載スロット10に挿入される前では、第2の挿抜検出部6が信号の変化を検知せず、状態変化の観測を継続する(S200:NO)
ブレードサーバ20が搭載スロット10に挿入されると、収納ユニット11にある第2の挿抜検出部6が、搭載スロット10に備えられているマイクロスイッチの接点が閉じることで、状態の変化を検知する(S200:YES)。
【0076】
第2の挿抜検出部6が、ブレードサーバ20に備えられている時計モジュール5から時刻を読み出し、第2の記録部7に対して時刻データを出力する(S201)。
【0077】
次に、第2の挿抜検出部6が、マイクロスイッチの信号の変化を観測し、接点が開いている状態から閉じている状態に変化したことからブレードサーバ20が挿入されたと判断する(S202:YES)
第2の挿抜検出部6が、ブレードサーバ20が挿入された搭載スロット10の識別子を出力する(S204)。
【0078】
次に第2の挿抜検出部6の検出回路がブレードサーバ20の識別子を読み出して、第2の記録部7に出力する(S205)。
【0079】
ブレードサーバ20の識別子を検出する仕組みの例を、
図4を用いて説明する。
図4の(A)に示す様に、ブレードサーバの識別挿抜検出用機構100−1は、P11、P12、P13、P14で示す位置に押しピンが配置されている。P11が挿抜検出用であり、押しピンによりマイクロスイッチのプランジャが押されて、挿入の検出が出来る。P12、P13、P14の押しピンの有無の組み合わせが識別子を表している。
図4の(B)の様に搭載スロット10にブレードサーバ20が挿入されると、P13の押しピンがS13のスイッチを押し、P14の押しピンがS14のスイッチを押し、P12の位置に押しピンがないため、S12のスイッチは押されない。従って、マイクロスイッチが検出した信号は、S11=1、S12=0、S13=1、S14=1となり、P12、P13、P14の押しピンの有無で表した識別子が、S12、S13、S14で読み取れる。
【0080】
次に、第2の挿抜検出部6が、第2の記録部7に、挿入時刻と、挿入であることの記録と、S204の工程で出力した搭載スロット10の識別子およびS205の工程で第2の挿抜検出部6が出力したブレードサーバ20識別子を記録する(S207)。第2の記録部7の記録内容の例として、
図7(A)の表の3項で説明する。図を参照すると、収納ユニット11の識別子が#1である。時刻が2012年5月23日の16時20分である。操作がブレードサーバ20の挿入である。搭載スロット10の識別子が4である。挿入したブレードサーバ20の識別子が41である。
【0081】
工程S207終了すると、処理がS200の工程に戻る。
【0082】
次に、ブレードサーバ20が抜去された場合のフローを説明する。
【0083】
ブレードサーバ20は、少なくとも1台以上が搭載スロット10に挿入されている状態とする。ここで、ブレードサーバ20を搭載スロット10から抜去する。
図4の(B)の様にS11の接点が閉じているが、抜去により、
図4の(A)の様にS11の接点が開き信号が変化する。このとき、抜去したブレードサーバ20に搭載されたブレードサーバ挿抜記録装置1にある第2の挿抜検出部6が、搭載しているマイクロスイッチの状態の変化を検知する(S200:YES)。
【0084】
次に、第2の挿抜検出部6がブレードサーバ20に備えられている時計モジュール5から時刻を読み出し、第2の記録部7に対して時刻データを出力する(S201)。
【0085】
次に、第2の挿抜検出部6が、マイクロスイッチS11の接点が閉じている状態から開いている状態に変化したことから、ブレードサーバ20が挿入されたのではなく、抜去されたと判断する(S202:NO)
第2の記録部7が、ブレードサーバ20が抜去された搭載スロット10の識別子を第2の記録部7に出力する(S206)。
【0086】
次に、第2の挿抜検出部6が、第2の記録部7に、抜去時刻と、抜去であることの記録と、S206の工程で第2の挿抜検出部6が出力した搭載スロット10の識別子およびS203の工程で第2の挿抜検出部6が出力したブレードサーバ20の識別子を記録する(S208)。第2の記録部7の記録内容の例として、
図7(A)の表の2項で説明する。
図を参照すると、それぞれの記録は、ユニット識別子が#1であり、抜去時刻が2012年5月23日15時25分であり、操作が抜去であり、搭載スロット10の識別子が3であり、ブレードサーバ20の識別子が245であることを示している。
【0087】
工程S208終了すると、処理がS200の工程に戻る。
【0088】
以上の様に、本発明のブレードサーバ挿抜記録システム50は、収納ユニット11の電源の有無にかかわらず、挿抜の詳細な記録が出来る。その理由は、収納ユニット11とブレードサーバ20の両方に記憶手段を備え、ブレードサーバ20の内部に電力供給部4を備えているからである。
(第2の実施の形態)
第2の実施の形態について
図1を用いて説明する。本発明の第2の実施の形態のブレー
ドサーバ挿抜記録装置1は、第1の挿抜検出部2、第1の記録部3、電力供給部4からな
る。
【0089】
第1の挿抜検出部2が、ブレードサーバ20が搭載スロット10に挿入されたことを検
出して、搭載スロット10の識別子と挿入時刻を出力する。
【0090】
第1の記録部3が、第1の挿抜検出部2が出力した搭載スロット10の識別子と、挿入時刻を記録する。
【0091】
収納ユニット11からの電力の供給が停止された場合に、電力供給部4が第1の挿抜検出部2と第1の記録部3に電力の供給を継続する。
【0092】
本発明の本発明のブレードサーバ挿抜記録装置1は、ブレードサーバ20の挿入および抜去の履歴を、収納ユニット11の電源の投入の有無に係らず記憶することが出来る。その理由は、ブレードサーバ20の内部に電源を有し、収納ユニット11からの電源供給が途絶えてもブレードサーバ挿抜記録装置1の第1の挿抜検出部2、第1の記録部3が動作するからである。
【0093】
以上、実施形態(及び実施例)を参照して本顔発明を説明したが、本顔発明は上記実施形態(及び実施例)に限定されるものではない。本顔発明の構成や詳細には、本顔発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。