特許第6044250号(P6044250)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6044250
(24)【登録日】2016年11月25日
(45)【発行日】2016年12月14日
(54)【発明の名称】記録媒体カセット、記録装置
(51)【国際特許分類】
   B65H 1/26 20060101AFI20161206BHJP
【FI】
   B65H1/26 310H
   B65H1/26 310F
【請求項の数】8
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2012-225747(P2012-225747)
(22)【出願日】2012年10月11日
(65)【公開番号】特開2014-76884(P2014-76884A)
(43)【公開日】2014年5月1日
【審査請求日】2015年9月24日
(73)【特許権者】
【識別番号】000002369
【氏名又は名称】セイコーエプソン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100116665
【弁理士】
【氏名又は名称】渡辺 和昭
(74)【代理人】
【識別番号】100164633
【弁理士】
【氏名又は名称】西田 圭介
(74)【代理人】
【識別番号】100179475
【弁理士】
【氏名又は名称】仲井 智至
(72)【発明者】
【氏名】小高 俊和
【審査官】 冨江 耕太郎
(56)【参考文献】
【文献】 特開2011−93324(JP,A)
【文献】 特開2012−76872(JP,A)
【文献】 特開2007−145524(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65H1/26
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
記録部によって記録された記録媒体を排出する記録装置に着脱可能に装着される記録媒体カセットであって、
操作部を設け、前記記録部に給送するための第1の記録媒体を載置する第1の載置部と、
前記第1の載置部に対し開閉するように前記第1の載置部の上側に位置し、閉じた状態において前記操作部が対向する領域に開口部が設けられ、前記記録部から排出された前記第1の記録媒体を載置する記録媒体受け部と、を備え、
前記記録媒体受け部には、前記開口部を開閉するカバーが備えられたことを特徴とする記録媒体カセット。
【請求項2】
請求項1に記載の記録媒体カセットであって、
前記操作部は、前記第1の記録媒体の端部の位置を規制することを特徴とする記録媒体カセット。
【請求項3】
第2の記録媒体を載置する第2の載置部が、前記第1の載置部の下側の位置に、前記第1の載置部より給送方向の長さが長く設けられ、前記第1の載置部は、前記給送方向において前記第2の載置部に対してスライド移動可能に備えられた請求項1または請求項2に記載の記録媒体カセットと、
前記記録媒体カセットの上方に位置し、前記第1の記録媒体および前記第2の記録媒体を給送する給送部と、
前記給送部によって給送された前記第1の記録媒体および前記第2の記録媒体に記録する記録部と、
前記記録部によって記録された前記第1の記録媒体および前記第2の記録媒体を排出する排出部と、を備え、
前記第1の載置部が前記給送方向における上流側の位置にあるとき、前記第2の記録媒体が前記給送部によって給送され、
前記第1の載置部が前記給送方向における下流側の位置にあるとき、前記第1の記録媒体が前記給送部によって給送され、
前記操作部は、前記第2の載置部に対する前記第1の載置部の前記給送方向における位置を規定することを特徴とする記録装置。
【請求項4】
請求項3に記載の記録装置であって、
前記カバーは、前記カバーが前記開口部を閉じた状態において前記記録媒体受け部の載置面より下方に設けられたことを特徴とする記録装置。
【請求項5】
請求項3または請求項4に記載の記録装置であって、
前記カバーは、回動することを特徴とする記録装置。
【請求項6】
請求項3または請求項4に記載の記録装置であって、
前記カバーは、スライドすることを特徴とする記録装置。
【請求項7】
請求項5に記載の記録装置であって、
前記開口部における、前記カバーの回動軸と反対側の縁部に凹部を設け、前記凹部の底面は、前記カバーの上面より下方に位置することを特徴とする記録装置。
【請求項8】
請求項6に記載の記録装置であって、
前記カバーに凹部を設けたことを特徴とする記録装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、記録媒体カセット、記録装置に関する。
【背景技術】
【0002】
プリンター、複写機などの記録装置には、装置本体に対して着脱可能な記録媒体カセットを備えたものがある。記録媒体カセットには、用紙などの記録媒体が積載され、最上部の用紙に給送ローラーが回転しながら当接し、装置本体内部に用紙が給送される。
このような記録媒体カセットには、上段トレイ、下段トレイを二段重ね、異なるサイズの用紙や異なる種類の用紙をそれぞれのトレイに載置するものがある。さらに、上段トレイの上方には、記録されて排紙された用紙が載置される排紙トレイを備えた記録媒体カセットがある。
例えば、特許文献1における用紙カセットは、上段トレイ、下段トレイ、排紙トレイを備え、上段トレイは、下段トレイに対してスライド可能にそなえられる。上段トレイには、下段トレイに対する上段トレイの位置を規定するための操作レバーが設けられ、使用者は、操作レバーを操作し、下段トレイに対する上段トレイの位置によって、装置本体内部に給送される用紙を選択する。また、上段トレイや下段トレイには、エッジガイドがスライド可能に備えられ、使用者は、エッジガイドを操作して載置された用紙の下端部の位置を規制する。
排紙トレイには、これらの操作レバーやエッジガイドが露出する開口部が設けられ、使用者は、排紙トレイが上段トレイを覆う状態で、開口部から指を入れて、上段トレイに設けられた操作レバーやエッジガイドを操作することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2012−76871号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、排紙トレイに開口部が設けられていると、開口部から用紙カセットの内側に埃や塵が入ってしまい、用紙カセットの内壁や用紙カセットに載置された用紙に埃や塵が付着するという課題がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
【0006】
[適用例1]記録部によって記録された記録媒体を排出する記録装置に着脱可能に装着される記録媒体カセットであって、操作部を設け、前記記録部に給送するための第1の記録媒体を載置する第1の載置部と、前記第1の載置部の上側に位置し、前記操作部が対向する領域に開口部が設けられ、前記記録部から排出された前記第1の記録媒体を載置する記録媒体受け部と、を備え、前記記録媒体受け部には、前記開口部を開閉するカバーが備えられたことを特徴とする記録媒体カセット。
【0007】
本適用例によれば、記録媒体受け部には、開口部を開閉するカバーが備えられる。これにより、開口部から記録媒体カセットの内側に埃や塵が侵入することを抑制し、記録媒体カセットの内壁や記録媒体カセットに載置された記録媒体に埃や塵が付着することを抑制できる。
【0008】
[適用例2]前記操作部は、前記第1の記録媒体の端部の位置を規制することを特徴とする上記記録媒体カセット。
【0009】
本適用例によれば、第1の記録媒体の端部の位置を規制する操作部が露出する開口部から記録媒体カセットの内側に埃や塵が侵入することを抑制する。
【0010】
[適用例3]第2の記録媒体を載置する第2の載置部が、前記第1の載置部の下側の位置に、前記第1の載置部より給送方向の長さが長く設けられ、前記第1の載置部は、前記給送方向において前記第2の載置部に対してスライド移動可能に備えられた上記記録媒体カセットと、前記記録媒体カセットの上方に位置し、前記第1の記録媒体および前記第2の記録媒体を給送する給送部と、前記給送部によって給送された前記第1の記録媒体および前記第2の記録媒体に記録する記録部と、前記記録部によって記録された前記第1の記録媒体および前記第2の記録媒体を排出する排出部と、を備え、前記第1の載置部が前記給送方向における上流側の位置にあるとき、前記第2の記録媒体が前記給送部によって給送され、前記第1の載置部が前記給送方向における下流側の位置にあるとき、前記第1の記録媒体が前記給送部によって給送され、前記操作部は、前記第2の載置部に対する前記第1の載置部の前記給送方向における位置を規定することを特徴とする記録装置。
【0011】
本適用例によれば、第2の載置部に対する第1の載置部の位置を規定する操作部が露出する開口部から記録媒体カセットの内側に埃や塵が侵入することを抑制する。
【0012】
[適用例4]前記カバーは、前記カバーが前記開口部を閉じた状態において前記記録媒体受け部の載置面より下方に設けられたことを特徴とする上記記録装置。
【0013】
本適用例によれば、記録装置から排出された記録媒体がカバーに衝突し、停止したり、湾曲してしまったりすることを抑制できる。
【0014】
[適用例5]前記カバーは、回動することを特徴とする上記記録装置。
【0015】
本適用例によれば、開口部をカバーによって開閉できる。
【0016】
[適用例6]前記カバーは、スライドすることを特徴とする上記記録装置。
【0017】
本適用例によれば、開口部をカバーによって開閉できる。
【0018】
[適用例7]前記開口部における、前記カバーの回動軸と反対側の縁部に凹部を設け、前記凹部の底面は、前記カバーの上面より下方に位置することを特徴とする上記記録装置。
【0019】
本適用例によれば、カバーの側面に指が当接できるので、使用者は、カバーを容易に回動させることができる。
【0020】
[適用例8]前記カバーに凹部を設けたことを特徴とする上記記録装置。
【0021】
本適用例によれば、使用者は、凹部を指でスライド方向に押圧すれば、指がカバーに対して滑ることが抑制されるので、使用者は、カバーを容易にスライドさせることができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】プリンターの概略構成を示す模式図。
図2】用紙カセットの斜視図。
図3】(a)は、カバーの斜視図、(b)は、排出トレイに備えられたカバーを示す斜視図。
図4】(a)は、カバーの斜視図、(b)は、排出トレイに設けられた開口部を示す斜視図。
図5】(a)は、排出トレイに備えられたカバーを示す斜視図、(b)は、排出トレイに凹部が形成された部分の断面図。
図6】操作レバーの操作によって、揺動部材が揺動し、摺動部材が移動する機構を説明するための斜視図。
図7】連結部の部分を拡大した斜視図。
図8】用紙カセットの斜視図。
図9】実施形態2における用紙カセットの概略斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0023】
(実施形態1)
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1(a)、(b)は、本発明に係る記録装置の一例であるプリンター1の概略構成を示す模式図である。記録媒体カセットとしての用紙カセット2は、プリンター1の筐体23の底部に着脱可能に装着される。用紙カセット2は、第1の記録媒体としての用紙P2を載置する第1の載置部としての上段トレイ4、第2の記録媒体としての用紙P1を載置する第2の載置部としての下段トレイ3を備える。
【0024】
用紙P2は、はがきなどの用紙であり、用紙P1は、用紙P2と比較して大きいサイズのA4、B5サイズなどの用紙である。尚、用紙サイズはこれに限定されるものでなく、上段トレイ4に載置される用紙サイズは、下段トレイ3に載置される用紙サイズよりも小さなサイズであれば良い。
【0025】
上段トレイ4は、下段トレイ3に対して給送方向Xにおいてスライド移動する。図1(a)は、上段トレイ4が、下段トレイ3に対して給送方向Xにおける上流側にあるときを示す。図1(b)は、上段トレイ4が、下段トレイ3に対して給送方向Xにおける下流側にあるときを示す。
【0026】
給送ローラー22は、揺動軸20を有して揺動するアーム21に備えられる。図1(a)の上段トレイ4が、下段トレイ3に対して給送方向Xにおける上流側にあるとき、給送ローラー22が回転しながら積層された用紙P1の最上部に当接することにより、用紙P1は、給送方向X下流側に給送される。図1(b)の上段トレイ4が、下段トレイ3に対して給送方向Xにおける下流側にあるとき、給送ローラー22が回転しながら積層された用紙P2の最上部に当接することにより、用紙P2は、給送方向X下流側に給送される。すなわち、上段トレイ4の給送方向Xにおける位置によって、用紙P1または用紙P2を選択することができる。
【0027】
傾斜面300は、下段トレイ3に設けられ、複数の用紙P1,P2が重なって給送されたときに、分離するために設けられる。傾斜面300を通過した用紙P1,P2は、搬送用駆動ローラー10と搬送用従動ローラー11とのローラー対および搬送用駆動ローラー13と搬送用従動ローラー14とのローラー対によって搬送経路12を搬送され、液体としてのインクを噴射する記録ヘッド16と媒体支持部17との間に送られる。なお、用紙の重送を防止する防止構造は、プリンター1の装置本体側に設けても良い。
【0028】
キャリッジ15は、用紙P1,P2の幅方向Y(図面垂直方向)へ延設されたガイド軸(図示せず)に案内されながら移動手段(図示せず)の動力によって幅方向Yに往復移動するように構成されている。記録ヘッド16は、キャリッジ15に設けられており、インクを用紙P1,P2に対して吐出することができるように設けられている。
【0029】
媒体支持部17は、記録ヘッド16と対向する位置に設けられ、用紙P1,P2を支持し、用紙P1,P2と記録ヘッド16との間の距離を所定の間隔にすることができるように構成されている。
【0030】
排出用駆動ローラー18と排出用従動ローラー19とのローラー対は、記録ヘッド16によって記録された用紙P1,P2を記録媒体受け部としての排出トレイ5へ送ることができるように設けられている。スタッカー6は、筐体23に設けられた開口部24から突出して排出トレイ5に備えられ、排出トレイ5とともに、排出された用紙P3,P4を載置する。尚、スタッカー6は設けず、排出トレイ5のみで構成しても良い。
【0031】
本実施形態の給送部30は、揺動軸20、アーム21、給送ローラー22を含んで構成され、記録部40は、キャリッジ15、記録ヘッド16、媒体支持部17を含んで構成され、排出部50は、排出用駆動ローラー18と排出用従動ローラー19とのローラー対を含んで構成される。尚、本実施形態の記録部40は、インクを吐出するインクジェット式の記録ヘッド16を備えたが他の構成でもよい。例えば、トナーを用紙P1,P2に付着させ、熱と圧力をかけて用紙Pに記録する所謂、レーザープリンターの構成でもよい。
【0032】
図2(a)、(b)は、用紙カセット2の斜視図である。図2(a)は、上段トレイ4が下段トレイ3に対して給送方向X上流側の位置にあるときを示し(図1(a)参照)、図2(b)は、上段トレイ4が下段トレイ3に対して給送方向X下流側の位置にあるときを示す(図1(b)参照)。
【0033】
図2(a)の下段トレイ3の第2の載置面としての載置面308には、用紙P1が載置される。用紙P1の幅方向Yの両端部の位置は、一対のエッジガイド305によって規制され、用紙P1の給送方向X上流側の端部の位置は、エッジガイド309(図8(b)参照)によって規制される。
【0034】
図2(a)の下段トレイ3の給送方向Xの下流側の壁部307には、一対の凹部304が形成され、図2(b)の上段トレイ4が給送方向Xの下流側の位置にあるとき、上段トレイ4の給送方向Xの下流側に設けられた一対の突出部411が挿入する。
【0035】
前述したように、下段トレイ3の給送方向Xの下流側の壁部307には、傾斜面300が設けられ、図1(a)、(b)の給送ローラー22によって給送されるときに重送された用紙P1,P2を分離する。
【0036】
載置面308の鉛直方向Zにおける上方(以降は、上方という)には、スライド部400と、載置部401とによって構成される上段トレイ4が位置する。上段トレイ4は、排出トレイ5の鉛直方向Zにおける下方(以降は、下方という)に位置する。載置部401における、給送方向Xにおける上流側の端部401a、幅方向Yにおける両側の端部401b,401cを破線で示す。
【0037】
載置部401は、回動軸S2を有し、スライド部400に対して回動可能に連結される。下段トレイ3の幅方向Yにおける両側の壁部306には、ガイドレール301が給送方向Xに延設される。また、幅方向Yにおける両側の壁部306には、給送方向Xに延びる開口部310が設けられる。
【0038】
スライド部400の幅方向Yの両側に設けられ、幅方向Yの外側に突出する突出部410は、開口部310を貫通した状態で、ガイドレール301と給送方向Xに摺動する。このような構成により、載置部401は、用紙P2を水平状態に載置した状態で、給送方向Xに移動する。
【0039】
排出トレイ5には、開口部500が設けられる。開口部500は、図2(b)に示す上段トレイ4が給送方向Xにおける下流側の位置にあるときに、エッジガイド403と対向する位置にある。排出トレイ5には、開口部500を開閉するカバー510が備えられる。これにより、カバー510を開けた状態で開口部500にエッジガイド403が露出する。
【0040】
図3(a)は、カバー510の斜視図である。カバー510には、凹部511が形成される。凹部511の底面511aは、カバー510の上面510aより下方にある。これにより、排出部50から排出された図1(a)、(b)の用紙P3,P4がカバー510に衝突して湾曲したり、停止したりすることを抑制できる。従って、排出された用紙P3,P4を、図2(a)、(b)の排出トレイ5における載置面502に載置できる。
【0041】
図3(b)は、排出トレイ5に備えられたカバー510を示す斜視図である。開口部500の給送方向Xにおける上流側と下流側には、幅方向Yに延設された溝部504が形成される。使用者は、指の先を凹部511の底面511aに当接させながら、溝部504に沿ってカバー510を幅方向Yにスライドさせ、開口部500を開閉することができる。
【0042】
カバー510の上面510aは、載置面502より下方に位置する。これにより、プリンター1の排出部50から排出された用紙P3,P4がカバー510に衝突し、停止したり、湾曲してしまったりすることを抑制できる。
【0043】
図2(b)に示すように、上段トレイ4の載置面409には、用紙P2が載置される。用紙P2における幅方向Yの両端部の位置は、一対のエッジガイド402によって規制され、用紙P2の給送方向X上流側の端部の位置は、カバー510を開けた状態で開口部500に露出するエッジガイド403によって規制される。
【0044】
また、排出トレイ5には、開口部501を開閉するカバー520が備えられる。図4(a)は、カバー520の斜視図である。カバー520は、一対の軸受け部523を端部にそれぞれ設けた一対の支持部522を有する。
【0045】
図4(b)は、排出トレイ5に設けられた開口部501を示す斜視図である。開口部501の幅方向Yにおける図面右側には、一対の軸部524が設けられる。図5(a)は、排出トレイ5に備えられたカバー520を示す斜視図である。カバー520の軸受け部523に軸部524が挿入された状態で、カバー520は、回動軸S3を支点として回動方向D3に回動する。
【0046】
開口部501の幅方向Yにおける回動軸S3と反対側の縁部には、凹部521が形成される。図5(b)は、給送方向X方向から見た図で、図5(a)の排出トレイ5に凹部521が形成された位置A−A´に示す部分の断面図である。
【0047】
カバー520の上面520aは、載置面502より下方に位置する。これにより、プリンター1の排出部50から排出された用紙P3,P4がカバー520に衝突し、停止したり、湾曲してしまったりすることを抑制できる。
【0048】
また、凹部521の底面521aは、カバー520の上面520aより下方に位置する。これにより、使用者は、指の先端部を凹部521に差し入れ、カバー520の側面520bに当接させながら、カバー520を回動させることができる。
【0049】
図2(a)、(b)の上段トレイ4に設けられた固定部407と操作レバー408とが、カバー520を開けた状態で、排出トレイ5に設けられた開口部501に露出する。固定部407は、載置部401に固定される。操作レバー408は、載置部401に対して給送方向Xにおいてスライド可能に備えられる。使用者が、固定部407と操作レバー408とを指で摘むと、揺動部材406が揺動し、摺動部材404が幅方向Yに移動する。
【0050】
図6は、上述の操作レバー408の操作によって、揺動部材406が揺動し、摺動部材404が移動する機構を説明するための斜視図である。図6は、使用者が、固定部407と操作レバー408とを指で摘んでいるときの状態を示す。
【0051】
揺動部材406は、一方の端部406bが摺動部材404に設けられた突出部404b,404cによって規制される回動範囲において、回動軸S4を回動支点として回動可能に備えられる。揺動部材406の他方の端部406aは、操作レバー408を設けた連結レバー412の係合部412aと係合する。
【0052】
使用者が、図2(a)、(b)の固定部407と操作レバー408とを指で摘むと、操作レバー408は、給送方向X上流側にスライドする。すると、図6の揺動部材406は、連結レバー412を介して回動軸S4を回動支点として反時計方向D4に回動し、揺動部材406の端部406bは、摺動部材404に設けられた突出部404bを幅方向Yにおける内側方向Y1に押圧する。
【0053】
これにより、摺動部材404は、内側方向Y1に移動し、摺動部材404の端部404aは、図2(a)、(b)に示す下段トレイ3の壁部306に形成された貫通孔302,303から離脱した状態になり、上段トレイ4の給送方向Xの移動が可能になる。
【0054】
摺動部材404は、バネ部材405によって幅方向Yにおける外側方向Y2に付勢されている。そのため、使用者が、固定部407と操作レバー408とを指で摘んでいない状態では、摺動部材404は、外側方向Y2に移動し、摺動部材404の端部404aが、貫通孔302,303に挿入し、上段トレイ4の給送方向Xにおける移動が規制される。
【0055】
また、揺動部材406の端部406bが突出部404bに外側方向Y2に押圧されるので、揺動部材406は、時計方向D5に回動し、操作レバー408は、連結レバー412を介して給送方向X下流側にスライドする。
【0056】
使用者は、固定部407を支点として操作レバー408を摘んで操作することにより、上段トレイ4を給送方向Xに移動させた後、摺動部材404の端部404aを、給送方向X上流側にある貫通孔302に貫通させるか、給送方向X下流側にある貫通孔303に貫通させるかによって、下段トレイ3に対する上段トレイ4の位置を規定することができる。
【0057】
排出トレイ5の載置面502には、図1(a)、(b)の排出用駆動ローラー18と排出用従動ローラー19とによって排出された用紙P3,P4が載置される。
【0058】
排出トレイ5の給送方向Xの上流側には、板状のスタッカー6がスライド可能に収容され、スタッカー6を排出トレイ5から引き出した状態において、排出された用紙P3,P4の給送方向Xの上流側を支持することができる。
【0059】
用紙カセット2の給送方向Xの上流側の端部には、回動軸S1を有し、下段トレイ3に対して排出トレイ5を回動可能に連結する一対の連結部7が設けられる。図7(a)、(b)は、連結部7の部分を拡大した斜視図である。
【0060】
図7(a)は、図2(a)、(b)の排出トレイ5が下段トレイ3の一部を覆う状態すなわち載置面502が水平状態にある。排出トレイ5には、載置面502から鉛直方向Zにおける下側に形成された段差部503から給送方向Xの上流側に突出する突出部704が形成される。下段トレイ3の給送方向Xの上流側の壁部710には、固定部700が設けられる。突出部704は、固定部700に対して回動軸S1によって回動可能に連結される。
【0061】
回動部材701は、突出部704に固定され、突出部704の回動に伴って回動する。回動部材701には、外周側に突出する係合部702が設けられる。固定部700には、幅方向Yの外側に突出する被係合部703が設けられる。
【0062】
図7(b)は、図7(a)、図2(a)の排出トレイ5を回動方向D1に回動させ、下段トレイ3が露出する状態にある。図7(b)の回動部材701の係合部702は、被係合部703に当接して係合する。これにより、排出トレイ5の回動が規制される。
【0063】
図8(a)は、上段トレイ4に用紙P2を載置する状態における用紙カセット2の斜視図である。図2(a)の状態にある排出トレイ5の回動軸S1を回動支点として回動方向D1(排出トレイ5が載置面308から離れる回動方向)に回動させると、図8(a)に示すように、上段トレイ4が露出する状態となる。すなわち図8(a)の状態では、載置面409の上方に排出トレイ5が位置しない。そのため、使用者が、載置面409に用紙P2を載置する作業を容易にできる。
【0064】
図8(b)は、下段トレイ3に用紙P1を載置する状態における用紙カセット2の斜視図である。図8(a)の状態にある上段トレイ4を給送方向X下流側の位置にスライド移動させ、回動軸S2を載置面308における給送方向X下流側の端部の位置に移動させる。そして、載置部401を、回動軸S2を支点として回動方向D2(載置部401が載置面308から離れる回動方向)に回動させると、図8(b)に示す状態となる。
【0065】
図8(b)の状態では、下段トレイ3の載置面308が露出する領域が広い状態にある。また、載置面308の給送方向Xにおける中央部における上方に排出トレイ5や上段トレイ4が位置することにより、上から見たときに載置面308が給送方向Xにおいて分断されることがない。そのため、使用者が、載置面308に用紙P1を載置する作業を容易にできる。
【0066】
以上、本実施形態で説明した記録媒体カセットとしての図2(a)、(b)の用紙カセット2は、第1の記録媒体としての用紙P2を載置する載置面409を有する第1の載置部としての上段トレイ4と、上段トレイ4の鉛直方向Zにおける下側に位置し、第2の記録媒体としての用紙P1を載置する第2の載置部としての下段トレイ3と、上段トレイ4の鉛直方向Zにおける上側に位置し、プリンター1の記録部40によって記録され、排出部50から排出された用紙P3,P4が載置される記録媒体受け部としての排出トレイ5を備える。
【0067】
上段トレイ4は、下段トレイ3に対して給送方向Xに移動可能に備えられる。上段トレイ4は、用紙P2の給送方向X上流側の端部の位置を規制する操作部としてのエッジガイド403や、下段トレイ3に対する上段トレイ4の位置を規定する操作部としての、固定部407および操作レバー408を備える。
【0068】
そして、排出トレイ5には、排出トレイ5が上段トレイ4を覆う状態において、エッジガイド403が対向する領域に位置する開口部500が設けられ、排出トレイ5は、幅方向Yにスライドして開口部500を開閉するカバー510を備える。また、排出トレイ5には、固定部407および操作レバー408が対向する領域に位置する開口部501が設けられ、排出トレイ5は、回動可能に備えられて開口部501を開閉するカバー520を備える。
【0069】
この構成によれば、開口部500,501から用紙カセット2の内側に埃や塵が侵入することを抑制し、用紙カセット2の内壁や用紙カセット2に載置された用紙P1,P2に埃や塵が付着することを抑制できる。
【0070】
また、カバー510,520は、載置面502より下方に設けられる。これにより、プリンター1の排出部50から排出された用紙P3,P4がカバー510,520に衝突し、停止したり、湾曲してしまったりすることを抑制できる。(図3(b)、図5(a)参照)。
【0071】
また、図5(a)の開口部501の載置面502側における、カバー520の回動軸S3と反対側の縁部に凹部521が設けられ、図5(b)の凹部521の底面521aは、カバー520の上面520aより下方に位置する。これにより、カバー520の側面520bに指が当接できるので、使用者は、カバー520を容易に回動させることができる。
【0072】
また、図3(b)のカバー510の載置面502側に凹部511が設けられる。これにより、使用者が指を凹部511に当接させて幅方向Yに押圧させるとき、指がカバー510に対して滑ることが抑制されるので、使用者は、カバー510を容易にスライドさせることができる。
【0073】
(実施形態2)
実施形態1では、第1の載置部としての上段トレイ4の鉛直方向Zにおける下側に第2の載置部としての下段トレイ3を備えた用紙カセット2について説明したが、実施形態2では、第2の載置部としてのトレイを備えずに、第1の載置部としてのトレイを備えた用紙カセットについて説明する。図9は、実施形態2における用紙カセット100の概略斜視図である。本実施形態の記録装置としてのプリンターには、実施形態1で説明した給送部30、記録部40、排出部50が備えられる。
【0074】
記録媒体カセットとしての用紙カセット100は、給送部30に給送される第1の記録媒体としての用紙P5を載置する載置面102を有する第1の載置部としての給送トレイ101を備える。用紙カセット100には、操作部として、用紙P5の幅方向Yの端部の位置を規制するエッジガイド104,105、用紙P5の給送方向X上流側の端部の位置を規制するエッジガイド103が備えられる。
【0075】
給送トレイ101の鉛直方向Zにおける上側には、記録媒体受け部としての排出トレイ110が備えられる。排出トレイ110には、記録部40によって記録され、排出部50から排出された用紙が載置される載置面117が設けられる。排出トレイ110は、給送トレイ101に対して回動軸S5を支点として回動可能に備えられる。排出トレイ110には、排出トレイ110が給送トレイ101を覆う状態において、エッジガイド103と対向する領域に開口部111が設けられ、排出トレイ110は、開口部111を開閉するカバー114を備える。
【0076】
また、排出トレイ110には、開口部112,113が設けられ、排出トレイ110は、開口部112,113を開閉するカバー115,116を備える。排出トレイ110が給送トレイ101を覆い、カバー115,116が開いた状態において、エッジガイド104,105の一部が露出する。使用者は、エッジガイド104,105を操作し、用紙P5の端部の位置を規制する。
【0077】
このような構成により、排出トレイ110が給送トレイ101を覆う状態において、カバー114,115,116を閉じると、用紙カセット100の内壁や用紙P5に埃や塵が付着することを抑制できる。
【符号の説明】
【0078】
1…プリンター、2,100…用紙カセット、3…下段トレイ、4…上段トレイ、5,110…排出トレイ、15…キャリッジ、16…記録ヘッド、17…媒体支持部、18…排出用駆動ローラー、19…排出用従動ローラー、20…揺動軸、21…アーム、22…給送ローラー、30…給送部、40…記録部、50…排出部、101…給送トレイ、102,117,308,409,502…載置面、103,104,105,305,309,402,403…エッジガイド、111,112,113,500,501…開口部、114,115,116,510,520…カバー、407…固定部、408…操作レバー、X…給送方向、Z…鉛直方向、P1〜P5…用紙、S1〜S5…回動軸。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9