特許第6044260号(P6044260)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6044260
(24)【登録日】2016年11月25日
(45)【発行日】2016年12月14日
(54)【発明の名称】半導体ウェハ及び半導体装置の製造方法
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/822 20060101AFI20161206BHJP
   H01L 27/04 20060101ALI20161206BHJP
   G03F 7/20 20060101ALI20161206BHJP
   H01L 21/66 20060101ALI20161206BHJP
【FI】
   H01L27/04 T
   G03F7/20 521
   H01L21/66 B
【請求項の数】9
【全頁数】28
(21)【出願番号】特願2012-232799(P2012-232799)
(22)【出願日】2012年10月22日
(65)【公開番号】特開2014-86493(P2014-86493A)
(43)【公開日】2014年5月12日
【審査請求日】2015年7月2日
(73)【特許権者】
【識別番号】308014341
【氏名又は名称】富士通セミコンダクター株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100087479
【弁理士】
【氏名又は名称】北野 好人
(72)【発明者】
【氏名】斉藤 祥子
(72)【発明者】
【氏名】岡田 朋之
(72)【発明者】
【氏名】竹内 寛時
(72)【発明者】
【氏名】直江 光史
(72)【発明者】
【氏名】峯村 雅彦
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 由博
(72)【発明者】
【氏名】金野 吉人
(72)【発明者】
【氏名】稲田 泰彦
(72)【発明者】
【氏名】稲岡 智彰
(72)【発明者】
【氏名】佐次田 直也
【審査官】 宇多川 勉
(56)【参考文献】
【文献】 特開2009−081243(JP,A)
【文献】 特開2009−111060(JP,A)
【文献】 特開2007−073725(JP,A)
【文献】 特開2008−192809(JP,A)
【文献】 特開2005−183642(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/822
G03F 7/20
H01L 21/66
H01L 27/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のショット領域にパターンがそれぞれ転写された半導体ウェハであって、
前記複数のショット領域の各々には、チップ領域が複数ずつ形成され、
前記複数のショット領域の各々の複数の前記チップ領域のうちの第1のチップ領域には、第1の態様で繰り返し配列された複数の第1のダミーパターンが形成されており、
前記複数のショット領域の各々の前記複数のチップ領域のうちの第2のチップ領域には、前記第1のダミーパターンの第1の配列方向を回転させた第2の配列方向を有し、前記第1の態様と異なる第2の態様で繰り返し配列された複数の第2のダミーパターンが形成されている
ことを特徴とする半導体ウェハ。
【請求項2】
請求項1記載の半導体ウェハにおいて、
前記第2の配列方向は前記第1の配列方向から回転角度45度回転させた配列方向である
ことを特徴とする半導体ウェハ。
【請求項3】
請求項1又は2記載の半導体ウェハにおいて、
前記第1配列方向と前記第2のダミーパターンの形状とは、同じである
ことを特徴とする半導体ウェハ。
【請求項4】
請求項1又は2記載の半導体ウェハにおいて、
前記第1のダミーパターンの形状と前記第2のダミーパターンの形状とは、互いに異なっている
ことを特徴とする半導体ウェハ。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれか1項に記載の半導体ウェハにおいて、
前記第1のダミーパターン及び前記第2のダミーパターンは、複数の金属配線層のうちの最上層の金属配線層に形成されている
ことを特徴とする半導体ウェハ。
【請求項6】
請求項1乃至5のいずれか1項に記載の半導体ウェハにおいて、
前記第2のチップ領域は、前記複数のショット領域の各々に1つずつ設けられており、
前記第2のチップ領域以外の前記複数のチップ領域は、いずれも前記第1のチップ領域である
ことを特徴とする半導体ウェハ。
【請求項7】
請求項1乃至5のいずれか1項に記載の半導体ウェハにおいて、
前記第2のチップ領域は、各々の前記ショット領域における中央部に位置しており、
各々の前記ショット領域では、前記第2のチップ領域を中心として、複数の第3のチップ領域が第1の方向に配列されており、複数の第4のチップ領域が前記第1の方向に交差する第2の方向に配列されており、
各々の前記第3のチップ領域には、前記第1の態様と異なる第3の態様で繰り返し配列された複数の第3のダミーパターンが形成されており、
各々の前記第4のチップ領域には、前記第1の態様と異なる第4の態様で繰り返し配列された複数の第4のダミーパターンが形成されている
ことを特徴とする半導体ウェハ。
【請求項8】
複数のパターン領域を有するレチクルであって、前記複数のパターン領域のうちの第1のパターン領域には、第1の態様で繰り返し配列された複数の第1のダミーパターンが形成されており、前記複数のパターン領域のうちの第2のパターン領域には、前記第1のダミーパターンの第1の配列方向を回転させた第2の配列方向を有し、前記第1の態様と異なる第2の態様で繰り返し配列された複数の第2のダミーパターンが形成されているレチクルを用いて、半導体ウェハ上の複数のショット領域の各々に順次露光を行う工程を有する
ことを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項9】
請求項8記載の半導体装置の製造方法において、
前記露光を行う工程の前に、前記半導体ウェハ上に導電膜を形成する工程と;前記導電膜上にフォトレジスト膜を形成する工程とを更に有し、
前記露光を行う工程では、前記フォトレジスト膜に対して露光を行い、
前記露光を行う工程の後に、前記フォトレジスト膜を現像する工程と;前記フォトレジスト膜をマスクとして導電膜をエッチングする工程とを有する
ことを特徴とする半導体装置の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体ウェハ及び半導体装置の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体ウェハには、複数の半導体チップが形成される。
【0003】
半導体ウェハに形成された複数の半導体チップに対しては、半導体チップを個片化する前の段階で試験が行われる。かかる試験は、一次試験(PT:Primary Test)と称される。
【0004】
一次試験においては、まず、第1番目に試験を行う半導体チップであるスタートチップ(基準チップ)の決定が行われる。そして、スタートチップを起点として、複数の半導体チップに対して順次試験が行われる。
【0005】
一次試験が行われた後には、スクライブラインに沿って半導体ウェハがダイシングされ、半導体チップが個片化される。
【0006】
個片化された半導体チップは順次搬送されることとなるが、個片化された半導体チップを搬送する際には、一次試験の際のスタートチップを検出することが重要である。一次試験の際のスタートチップを検出することにより、各半導体チップと試験結果とを対応させることが可能となるためである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2008−53474号公報
【特許文献2】特開2005−136135号公報
【特許文献3】特開2008−102360号公報
【特許文献4】特開平9−306910号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、半導体ウェハが大口径化し、且つ、チップサイズが縮小するのに伴い、半導体ウェハに形成される半導体チップの数が多くなり、スタートチップを把握するのが困難となる傾向がある。
【0009】
本発明の目的は、半導体チップの識別を容易化し得る半導体ウェハ及び半導体装置の製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
実施形態の一観点によれば、複数のショット領域にパターンがそれぞれ転写された半導体ウェハであって、 前記複数のショット領域の各々には、チップ領域が複数ずつ形成され、前記複数のショット領域の各々の複数の前記チップ領域のうちの第1のチップ領域には、第1の態様で繰り返し配列された複数の第1のダミーパターンが形成されており、前記複数のショット領域の各々の前記複数のチップ領域のうちの第2のチップ領域には、前記第1のダミーパターンの第1の配列方向を回転させた第2の配列方向を有し、前記第1の態様と異なる第2の態様で繰り返し配列された複数の第2のダミーパターンが形成されていることを特徴とする半導体ウェハが提供される。
【0011】
実施形態の他の観点によれば、複数のパターン領域を有するレチクルであって、前記複数のパターン領域のうちの第1のパターン領域には、第1の態様で繰り返し配列された複数の第1のダミーパターンが形成されており、前記複数のパターン領域のうちの第2のパターン領域には、前記第1のダミーパターンの第1の配列方向を回転させた第2の配列方向を有し、前記第1の態様と異なる第2の態様で繰り返し配列された複数の第2のダミーパターンが形成されているレチクルを用いて、半導体ウェハ上の複数のショット領域の各々に順次露光を行う工程を有することを特徴とする半導体装置の製造方法が提供される。
【発明の効果】
【0012】
開示の半導体ウェハ及び半導体装置の製造方法によれば、第1のチップ領域に繰り返し配列された第1のダミーパターンの配列の態様と、第2のチップ領域に繰り返し配列された第2のダミーパターンの配列の態様とが、互いに異なっている。このため、第1のチップ領域と第2のチップ領域とを外観観察により容易に識別することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1図1は、半導体ウェハ、ショット領域及びチップ領域の関係を概念的に示す平面図である。
図2図2は、図1の一部を拡大して示した図である。
図3図3は、第1実施形態による半導体装置を示す断面図である。
図4図4は、第1実施形態による半導体装置の製造方法を示す工程断面図(その1)である。
図5図5は、第1実施形態による半導体装置の製造方法を示す工程断面図(その2)である。
図6図6は、第1実施形態による半導体装置の製造方法を示す工程断面図(その3)である。
図7図7は、第1実施形態による半導体装置の製造方法を示す工程断面図(その4)である。
図8図8は、第1実施形態による半導体装置の製造方法を示す工程断面図(その5)である。
図9図9は、第1実施形態による半導体装置の製造方法において用いられるレチクルを示す平面図である。
図10図10は、第1実施形態による半導体装置の製造方法を示す工程断面図(その6)である。
図11図11は、第1実施形態による半導体装置の製造方法を示す工程断面図(その7)である。
図12図12は、第1実施形態による半導体装置の製造方法を示す工程断面図(その8)である。
図13図13は、第1実施形態による半導体装置の製造方法を示す工程断面図(その9)である。
図14図14は、第1実施形態による半導体装置の製造方法を示す工程断面図(その10)である。
図15図15は、第1実施形態の変形例(その1)による半導体ウェハの一部を拡大して示す平面図である。
図16図16は、第1実施形態の変形例(その2)による半導体ウェハの一部を拡大して示す平面図である。
図17図17は、第1実施形態の変形例(その3)による半導体ウェハの一部を拡大して示す平面図である。
図18図18は、第2実施形態による半導体ウェハの一部を示す平面図である。
図19図19は、第2実施形態による半導体装置の製造方法において用いられるレチクルを示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
[第1実施形態]
第1実施形態による半導体ウェハ及び半導体装置の製造方法を図1乃至図14を用いて説明する。
【0015】
(半導体ウェハ)
まず、本実施形態による半導体ウェハについて図1乃至図3を用いて説明する。
【0016】
図1は、半導体ウェハ、ショット領域及びチップ領域の関係を概念的に示す平面図である。
【0017】
図1に示すように、半導体ウェハ10に対し、複数のショット領域(露光ショット領域)12が位置する。図1において、ショット領域12は、太い実線を用いて示されている。ショット領域12は、レチクルを用いた1ショットの露光の際に一括して露光される領域である。
【0018】
図2は、図1の一部を拡大して示した図である。
【0019】
図2において、ショット領域12は、破線を用いて示されている。
【0020】
ショット領域12には、複数のチップ領域(半導体チップ領域、半導体チップ形成領域、半導体チップ)14a、14bが設けられている。ここでは、例えば、4行3列の12個のチップ領域14a、14bが設けられている。チップ領域14aは、通常の半導体チップ(通常チップ)となるものである。一方、チップ領域14bは、目印の半導体チップ(目印チップ)として機能し得るものである。目印のチップ領域(目印チップ領域、目印チップ形成領域、半導体チップ、目印チップ)14bは、各々のショット領域12内に例えば1つずつ設けられる。ここでは、目印のチップ領域14bを、各々のショット領域12に対して1つずつ設ける場合を例に説明する。目印チップ領域14b以外のチップ領域14aは、通常のチップ領域(通常チップ領域、通常チップ形成領域、通常チップ)である。チップ領域14a、14bのサイズは、例えば1mm×1mm〜5mm×5mm程度である。ここでは、チップ領域14a、14bのサイズを、例えば3mm×3mm程度とする。
【0021】
各々のチップ領域14a、14bは、スクライブライン(スクライブライン領域)SLによって確定されている。図1において、スクライブラインSLは、細い実線を用いて示されている。図2においては、スクライブラインSLは、一点鎖線を用いて示されている。
【0022】
なお、半導体ウェハ10の各々のチップ領域14a、14bに半導体チップが形成された後には、スクライブラインSLに沿って切断が行われ、半導体チップ14a、14bが個片化されることとなる。
【0023】
また、目印となる半導体チップ14bは、目印として用いられるのみならず、通常の製品としても用い得る。
【0024】
図3は、本実施形態による半導体装置を示す断面図である。図3における紙面左側は、通常の半導体チップが形成される領域14a、即ち、通常チップ領域14aの一部を示している。図3における紙面右側は、目印となる半導体チップが形成される領域14b、即ち、目印チップ領域14bの一部を示している。図3に示す通常チップ領域14aのうちの紙面左側は、電極パッドが形成される領域2aを示しており、図3に示す通常チップ領域14aのうちの紙面右側は、デバイスパターンが形成される領域4aを示している。また、図3に示す目印チップ領域14bのうちの紙面左側は、電極パッドが形成される領域2bを示しており、図3に示す目印チップ領域14bのうちの紙面右側は、デバイスパターンが形成される領域4bを示している。
【0025】
半導体ウェハ10には、素子領域16を確定する素子分離領域18が形成されている。
【0026】
素子領域16には、トランジスタ20等が形成されている。トランジスタ20は、ゲート絶縁膜22を介して半導体ウェハ10上に形成されたゲート電極24と、ゲート電極24の両側における素子領域16内に形成されたソース/ドレイン拡散層26とを有している。
【0027】
トランジスタ20等が形成された半導体ウェハ10上には、例えば二酸化シリコンの層間絶縁膜28が形成されている。層間絶縁膜28には、トランジスタ20のソース/ドレイン拡散層26に接続された導体プラグ30が埋め込まれている。
【0028】
層間絶縁膜28上には、例えばSiC(SiOC)の絶縁膜(エッチングストッパ膜)30が形成されている。絶縁膜31上には、例えば二酸化シリコンの絶縁膜32が形成されている。絶縁膜31と絶縁膜32とにより層間絶縁膜34が形成されている。
【0029】
層間絶縁膜34には、例えばダマシン法により、例えばCuにより形成された配線(第1金属配線層)36が埋め込まれている。なお、CMP(Chemical Mechanical Polishing、化学的機械的研磨)用のCuのダミーパターン(図示せず)も層間絶縁膜34に埋め込まれている。CMP用のダミーパターンは、ウェハ面内における研磨速度の均一化を図るためのものである。
【0030】
層間絶縁膜34上には、例えばSiC(SiOC)の絶縁膜(Cu拡散防止膜)38が形成されている。絶縁膜38上には、例えば二酸化シリコンの絶縁膜40が形成されている。絶縁膜38と絶縁膜40とにより層間絶縁膜42が形成されている。
【0031】
層間絶縁膜42には、例えばデュアルダマシン法により、例えばCuにより形成された配線(第2金属配線層)44及び導体プラグ46が埋め込まれている。導体プラグ46は、配線36に接続されている。なお、層間絶縁膜42には、CMP用のCuのダミーパターン(図示せず)も埋め込まれている。
【0032】
層間絶縁膜42上には、例えばSiC(SiOC)の絶縁膜(Cu拡散防止膜)48が形成されている。絶縁膜48上には、例えば二酸化シリコンの絶縁膜50が形成されている。絶縁膜48と絶縁膜50とにより層間絶縁膜52が形成されている。
【0033】
層間絶縁膜52には、例えばデュアルダマシン法により、例えばCuにより形成された配線(第3金属配線層)54及び導体プラグ56が埋め込まれている。導体プラグ56は、配線44に接続されている。なお、層間絶縁膜52には、CMP用のCuのダミーパターン(図示せず)も埋め込まれている。
【0034】
層間絶縁膜52上には、例えばSiC(SiOC)の絶縁膜(Cu拡散防止膜)58が形成されている。絶縁膜58上には、例えば二酸化シリコンの絶縁膜60が形成されている。絶縁膜58と絶縁膜60とにより層間絶縁膜62が形成されている。
【0035】
層間絶縁膜52には、例えばデュアルダマシン法により、例えばCuにより形成された配線(第4金属配線層)64及び導体プラグ66が埋め込まれている。導体プラグ66は、配線54に接続されている。なお、層間絶縁膜62には、CMP用のCuのダミーパターン(図示せず)も埋め込まれている。
【0036】
層間絶縁膜62上には、例えばSiC(SiOC)の絶縁膜(Cu拡散防止膜)68が形成されている。絶縁膜68上には、例えば二酸化シリコンの絶縁膜70が形成されている。絶縁膜68と絶縁膜70とにより層間絶縁膜72が形成されている。
【0037】
層間絶縁膜72には、例えばタングステンの導体プラグ74が埋め込まれている。導体プラグ74は、配線64に接続されている。
【0038】
層間絶縁膜72上には、配線(デバイスパターン、配線パターン)76aが形成されている。配線76aは、複数層に亘って形成された配線層(多層配線構造)のうちの最上層の金属配線層である。また、層間絶縁膜72上には、電極パッド(ボンディングパッド)76bも形成されている。電極パッド76bは、外部に接続するためのものである。電極パッド76bには、例えばボンディングワイヤ(図示せず)等が接続される。また、電極パッド76b上に、半田バンプ(図示せず)等を形成してもよい。また、層間絶縁膜72上には、ダミーパターン76c、76dも形成されている。通常の半導体チップが形成される領域14aにおいては、ダミーパターン76cが形成されている。目印の半導体チップが形成される領域14bにおいては、ダミーパターン76dが形成されている。配線76a、電極パッド76b及びダミーパターン76c、76dは、同一の導電膜をパターニングすることにより形成されている。配線76a、電極パッド76b及びダミーパターン76c、76dの材料としては、例えばアルミニウム等が用いられている。ダミーパターン76c、76dは、ウェハ面内におけるエッチング速度の均一化を図り、デバイスパターン76aの寸法不良や倒れ等が生じるのを防止する役割を果たす。
【0039】
図2の紙面左下の図は、通常チップ領域14aのうちの丸印で囲まれた部分を拡大して示した図である。
【0040】
図2の紙面右下の図は、目印チップ領域14bのうちの丸印で囲まれた部分を拡大して示した図である。
【0041】
図2から分かるように、通常チップ領域14a内に形成されているダミーパターン76cと目印チップ領域14b内に形成されているダミーパターン76dとは、形状や配列の態様等が互いに異なっている。
【0042】
通常チップ領域14aにおいては、例えば、複数の正方形のダミーパターン76cが配列されている。かかるダミーパターン76cは、スクライブラインSLの長手方向に沿って縦横に配列されている。通常チップ領域14aにおけるダミーパターン76cの各辺の方向は、スクライブラインSLの長手方向に対して並行となっている。このようなダミーパターン76cがこのような態様で複数配されているため、ダミーパターン76cが存在していない領域(スペース領域)の形状(模様)は、全体として、メッシュ状となっている。換言すれば、ダミーパターン76cが存在していない領域のパターン(スペースのパターン)は、スクライブラインSLの長手方向に沿った複数の縦方向のパターンと複数の横方向のパターンとが交差したものとなっている。
【0043】
一方、目印チップ領域14bにおいては、例えば、複数の菱形のダミーパターン76dが配列されている。換言すれば、ダミーパターン76dとして、図2に示す正方形のダミーパターン76cを所定の回転角度で回転させた形状のダミーパターン76dが用いられている。ここでは、かかる回転角度を、例えば45度とする。かかるダミーパターン76dは、スクライブラインSLの長手方向に対して斜めの方向に配列されている。ダミーパターン76dの配列方向は、スクライブラインSLの長手方向に対して、例えば45度の方向とする。目印チップ領域14bにおけるダミーパターン76dの辺の方向は、スクライブラインSLの長手方向に対して斜めの方向となっている。このようなダミーパターン76dがこのような態様で複数配されているため、ダミーパターン76dが存在していない領域(スペース領域)の形状(模様)は、全体として、斜めのメッシュ状となっている。換言すれば、ダミーパターン76dが存在していない領域のパターンは、スクライブラインSLの長手方向に対して斜め方向に延在する複数の斜めのパターンと、当該斜めのパターンに交差するように延在する複数の斜めのパターンとが交差したものとなっている。
【0044】
なお、上述したように、目印となる半導体チップ14bは、通常の製品としても用いられる。このため、ダミーパターン76c、76d以外の構成要素については、目印となる半導体チップ14bと通常の半導体チップ14aとは同構造となっている。このため、目印チップ14aのデバイスパターン(配線、実パターン、実配線パターン)76aと、通常の半導体チップ14aのデバイスパターン76aとは、形状、寸法、配置等が互いに同じとなっている。
【0045】
通常チップ領域14aにおけるダミーパターン76cの密度は、通常チップ領域14aのデバイスパターン76aをパターニングするのに適した密度とする。なお、ダミーパターンの密度とは、ダミーパターンが配される領域におけるダミーパターンの面積の占有率のことである。また、目印チップ領域14bにおけるダミーパターン65dの密度は、目印チップ領域14bのデバイスパターン76aをパターニングするのに適した密度とする。デバイスパターン76aをパターニングするのに適した密度でダミーパターン76c、76dを配置しないと、デバイスパターン76aの寸法不良や倒れ等が生じてしまう場合があるためである。
【0046】
通常チップ領域14aに形成されるデバイスパターン76aと、目印チップ領域14bに形成されるデバイスパターン76bとは、形状、寸法、配置等が互いに同じとなっている。このため、通常チップ領域14aにおけるダミーパターン76cの密度と、目印チップ領域14bにおけるダミーパターン76dの密度とは、同等に設定することが好ましい。
【0047】
通常チップ領域14aにおけるダミーパターン76aの密度は、例えば44.4%程度とする。目印チップ領域14bにおけるダミーパターン76bの密度も、例えば44.4%程度とする。
【0048】
このように、本実施形態では、通常チップ14aに繰り返し配列されたダミーパターン76cの配列の態様と目印チップ14bに繰り返し配列されたダミーパターン76dの配列の態様とが互いに異なっている。換言すれば、通常チップ領域14aに繰り返し配列されたダミーパターン76cにより全体として形成される模様と、目印チップ領域14bに繰り返し配列されたダミーパターン76dにより全体として形成される模様とが、互いに異なっている。更に換言すれば、通常チップ領域14aに配列されたダミーパターン76cのパターン群により全体として形成される模様(パターン、干渉縞パターン)と、目印チップ領域14bに配列されたダミーパターン76dのパターン群により全体として形成される模様とが、互いに異なっている。更に換言すれば、通常チップ領域14aに配列されたダミーパターン76c間のスペースにより全体として形成される模様と、目印チップ領域14bに配列されたダミーパターン76d間のスペースにより全体として形成される模様とが、互いに異なっている。このため、本実施形態によれば、半導体チップ14a、14bを観察すると、通常チップ14aの外観と目印チップ14bの外観とが異なって見える。具体的には、ある角度から見ると、通常チップ14aの輝度と目印チップ14bの輝度とが異なって見える。また、通常チップ14aに繰り返し配列されたダミーパターン76cにより全体として形成される模様(パターン、干渉縞パターン)と、目印チップ14bに繰り返し配列されたダミーパターン76dにより全体として形成される模様(パターン、干渉縞パターン)とが、異なって見える。従って、本実施形態によれば、通常チップ14aと目印チップ14bとを外観観察により容易に識別することが可能である。従って、本実施形態によれば、目印となる半導体チップ14bを容易に特定することが可能である。
【0049】
配線76a、電極パッド76b及びダミーパターン76bが形成された層間絶縁膜72上には、シリコン酸化膜78とシリコン窒化膜80とが形成されている。シリコン酸化膜78とシリコン窒化膜80とにより保護膜82が形成されている。保護膜82には、電極パッド76bに達する開口部84が形成されている。
【0050】
保護膜82上には、例えばポリイミドの保護膜86が形成されている。保護膜86には、電極パッド76bに達する開口部88が形成されている。
【0051】
こうして、本実施形態による半導体ウェハ10が形成されている。
【0052】
このように、本実施形態によれば、通常チップ14aに繰り返し配列されたダミーパターン76cの配列の態様と、目印チップ14bに繰り返し配列されたダミーパターン76dの配列の態様とが、互いに異なっている。このため、本実施形態によれば、通常チップ14aと目印チップ14bとを外観観察により容易に識別することが可能である。しかも、本実施形態によれば、ダミーパターン76c、76d以外の構成要素は、通常チップ14aと目印チップ14bとで相違しない。このため、通常チップ14aのみならず、目印チップ14をも製品として用いることができる。しかも、目印チップ14bが、目印チップ14bに隣接する通常チップ14aに悪影響を及ぼすことはない。従って、本実施形態によれば、高い収率で半導体チップ(半導体装置)を得ることができ、半導体装置の低コスト化に寄与することができる。
【0053】
(半導体装置の製造方法)
次に、本実施形態による半導体装置の製造方法について図4乃至図14を用いて説明する。図4乃至図8並びに図10乃至図14は、本実施形態による半導体装置の製造方法を示す工程断面図である。
【0054】
まず、例えばSTI(Shallow Trench Isolation)法により、素子領域16を確定する素子分離領域18を半導体ウェハ10に形成する。
【0055】
次に、全面に、例えば熱酸化法により、例えば膜厚9nm程度の二酸化シリコンのゲート絶縁膜22を形成する。
【0056】
次に、全面に、例えばCVD(Chemical Vapor Deposition、化学気相堆積)法により、膜厚120nm程度のポリシリコン膜を形成する。
【0057】
次に、全面に、フォトリソグラフィ技術を用い、ポリシリコン膜をパターニングすることにより、ポリシリコンのゲート電極24を形成する。
【0058】
次に、ゲート電極24をマスクとし、例えばイオン注入法により、素子領域16にドーパント不純物を導入することにより、低濃度拡散領域(図示せず)を形成する。
【0059】
次に、全面に、例えばCVD法により、例えば膜厚150nm程度の二酸化シリコン又は窒化シリコンの絶縁膜を形成する。
【0060】
次に、かかる絶縁膜を異方性エッチングすることにより、ゲート電極24の側壁部分にサイドウォール絶縁膜25を形成する。
【0061】
次に、サイドウォール絶縁膜25が形成されたゲート電極24をマスクとし、例えばイオン注入法により、素子領域16にドーパント不純物を導入することにより、高濃度拡散領域(図示せず)を形成する。低濃度拡散領域と高濃度拡散領域とにより、エクステンションソース/ドレイン構造のソース/ドレイン拡散層26が形成される(図4(a)参照)。
【0062】
次に、全面に、例えばCVD法により、例えば膜厚1μm程度の二酸化シリコンの層間絶縁膜28を形成する。
【0063】
次に、フォトリソグラフィ技術を用い、トランジスタ20のソース/ドレイン拡散層26に達するコンタクトホール29を形成する。
【0064】
次に、全面に、例えばスパッタリング法により、例えばTiNのバリアメタル(図示せず)を形成する。
【0065】
次に、全面に、例えばCVD法により、例えばタングステンの導電膜を形成する。
【0066】
次に、例えばCMP法により、層間絶縁膜28の表面が露出するまで導電膜及びバリアメタルを研磨する。これにより、タングステンの導体プラグ30がコンタクトホール29内に埋め込まれる(図4(b)参照)。
【0067】
次に、全面に、例えばプラズマCVD(Plasma Enhanced Chemical Vapor Deposition)法により、例えば膜厚100nm程度のSiC(SiOC)の絶縁膜(エッチングストッパ膜)31を形成する。
【0068】
次に、全面に、例えばプラズマCVD法により、例えば膜厚1.2μm程度の二酸化シリコンの絶縁膜32を形成する。絶縁膜31と絶縁膜32とにより層間絶縁膜34が形成される。
【0069】
次に、例えばダマシン法により、例えばCuの配線(第1金属配線層)36を層間絶縁膜34に埋め込む。即ち、まず、フォトリソグラフィ技術を用い、配線36を埋め込むための溝を層間絶縁膜34に形成する。次に、例えばスパッタリング法により、例えばTiNのバリアメタル(図示せず)を形成する。次に、例えばスパッタリング法により、Cuのシード層(図示せず)を形成する。次に、例えば電解めっき法により、Cu膜を形成する。次に、例えばCMP法により、層間絶縁膜34の表面が露出するまでCu膜、シード層及びバリアメタルを研磨する。こうして、ダマシン法により、Cuの配線(第1金属配線層)36が層間絶縁膜34に埋め込まれる。なお、CMP用のCuのダミーパターン(図示せず)も層間絶縁膜34に埋め込まれる(図4(c)参照)。
【0070】
次に、全面に、例えばプラズマCVD法により、例えば膜厚100nm程度のSiC(SiOC)の絶縁膜(Cu拡散防止膜)38を形成する。
【0071】
次に、全面に、例えばプラズマCVD法により、例えば膜厚1.2μm程度の二酸化シリコンの絶縁膜40を形成する。絶縁膜38と絶縁膜40とにより層間絶縁膜42が形成される。
【0072】
次に、例えばデュアルダマシン法により、Cuの配線(第2金属配線層)44及び導体プラグ46を層間絶縁膜42に埋め込む。即ち、まず、フォトリソグラフィ技術を用い、配線44を埋め込むための溝と導体プラグ46を埋め込むためのコンタクトホールとを、層間絶縁膜42に形成する。次に、例えばスパッタリング法により、例えばTi、TiN等のバリアメタル(図示せず)を形成する。次に、例えばスパッタリング法により、Cuのシード層(図示せず)を形成する。次に、例えば電解めっき法により、Cu膜を形成する。次に、例えばCMP法により、層間絶縁膜42の表面が露出するまでCu膜、シード層及びバリアメタルを研磨する。こうして、デュアルダマシン法により、Cuの配線(第2金属配線層)44及び導体プラグ46が層間絶縁膜42に埋め込まれる。導体プラグ46は、配線36に接続される(図5(a)参照)。なお、層間絶縁膜42には、CMP用のCuのダミーパターン(図示せず)も埋め込まれる。
【0073】
次に、全面に、例えばプラズマCVD法により、例えば膜厚100nm程度のSiC(SiOC)の絶縁膜(Cu拡散防止膜)48を形成する。
【0074】
次に、全面に、例えばプラズマCVD法により、例えば膜厚1.2μm程度の二酸化シリコンの絶縁膜50が形成されている。絶縁膜48と絶縁膜50とにより層間絶縁膜52が形成される。
【0075】
次に、例えばデュアルダマシン法により、Cuの配線(第3金属配線層)54及び導体プラグ56を層間絶縁膜52に埋め込む。配線54及び導体プラグ56を層間絶縁膜52に埋め込む方法は、配線44及び導体プラグ46を層間絶縁膜42に埋め込む上述した方法と同様である。導体プラグ56は、配線44に接続される。なお、層間絶縁膜52には、CMP用のCuのダミーパターン(図示せず)も埋め込まれる。
【0076】
次に、全面に、例えばプラズマCVD法により、例えば膜厚100nm程度のSiC(SiOC)の絶縁膜(Cu拡散防止膜)58を形成する。
【0077】
次に、全面に、例えばプラズマCVD法により、例えば膜厚1.2μm程度の二酸化シリコンの絶縁膜60を形成する。絶縁膜58と絶縁膜60とにより層間絶縁膜62が形成される。
【0078】
次に、例えばデュアルダマシン法により、Cuの配線(第4金属配線層)64及び導体プラグ66を層間絶縁膜62に埋め込む。配線64及び導体プラグ66を層間絶縁膜62に埋め込む方法は、配線44及び導体プラグ46を層間絶縁膜42に埋め込む上述した方法と同様である。導体プラグ66は、配線54に接続される(図5(b)参照)。なお、層間絶縁膜62には、CMP用のCuのダミーパターン(図示せず)も埋め込まれる。
【0079】
次に、例えばプラズマCVD法により、例えば膜厚100nm程度のSiC(SiOC)の絶縁膜(Cu拡散防止膜)68を形成する。
【0080】
次に、例えばプラズマCVD法により、例えば膜厚1.2μm程度の二酸化シリコンの絶縁膜70を形成する。絶縁膜68と絶縁膜70とにより層間絶縁膜72が形成される。
【0081】
次に、フォトリソグラフィ技術を用い、配線64に達するコンタクトホール73を層間絶縁膜72に形成する。
【0082】
次に、全面に、例えばスパッタリング法により、例えばTi、TiN等のバリアメタル(図示せず)を形成する。
【0083】
次に、全面に、例えばCVD法により、例えばタングステンの導電膜を形成する。
【0084】
次に、例えばCMP法により、層間絶縁膜72の表面が露出するまで導電膜及びバリアメタルを研磨する。これにより、タングステンの導体プラグ74がコンタクトホール73内に埋め込まれる(図6参照)。
【0085】
次に、図7に示すように、全面に、例えばスパッタリング法により、例えば膜厚300nm程度のアルミニウムの導電膜76を形成する。
【0086】
次に、図8に示すように、全面に、例えばスピンコート法により、フォトレジスト膜90を形成する。
【0087】
次に、図9に示すようなレチクル92を用いて、フォトレジスト膜90に対して露光を行う(図10参照)。
【0088】
図9は、本実施形態による半導体装置の製造方法において用いられるレチクルを示す平面図である。
【0089】
図9に示すように、レチクル92には、通常チップ用のパターン領域94aと目印チップ用のパターン領域94bが形成されている。通常チップ用のパターン領域94aは、半導体ウェハ10の通常チップ領域14aにパターンを転写するためのものである。目印チップ用のパターン領域94bは、半導体ウェハ10の目印チップ領域14bにパターンを転写するためのものである。
【0090】
図9の紙面左下の図は、通常チップ用のパターン領域94aのうちの丸印で囲まれた部分を拡大して示したものである。
【0091】
図9の紙面右下の図は、目印チップ用のパターン領域94bのうちの丸印で囲まれた部分を拡大して示したものである。
【0092】
通常チップ用のパターン領域94aに形成されたデバイスパターン96aやダミーパターン96c等は、半導体ウェハ10の通常チップ領域14aに形成されるデバイスパターン76aやダミーパターン76cに対応するように形成されている。
【0093】
目印チップ用のパターン領域94bに形成されたデバイスパターン96aやダミーパターン96d等は、半導体ウェハ10の目印チップ領域14bに形成されるデバイスパターン76aやダミーパターン76dに対応するように形成されている。
【0094】
このようなレチクル92を用いて、フォトレジスト膜90に対してパターンの露光が行われる。レチクル92を用いたパターンの露光は、図1に示すショット領域12毎に順次行われる。
【0095】
こうして、レチクル92を用いた露光が、全てのショット領域12に対して行われる。
【0096】
次に、露光されたフォトレジスト膜90を現像する(図11参照)。これにより、フォトレジスト膜90が、デバイスパターン76aの平面形状にパターニングされる。また、フォトレジスト膜90が、デバイスパターン76bの平面形状にパターニングされる。また、フォトレジスト膜90が、ダミーパターン76c、76dの平面形状にパターニングされる。
【0097】
次に、フォトレジスト膜90をマスクとして、導電膜76をエッチングする。これにより、デバイスパターン76a、電極パッド76b及びダミーパターン76c、76dが形成される(図12参照)。
【0098】
なお、通常チップ領域14aにおけるダミーパターン76cの密度(占有率)は、通常チップ領域14aのデバイスパターン76aをパターニングするのに適した密度とする。また、目印チップ領域14bにおけるダミーパターン65dの密度は、目印チップ領域14bのデバイスパターン76aをパターニングするのに適した密度とする。従って、適度な密度のダミーパターン76c、76dを形成しつつ、デバイスパターン76aを形成するため、デバイスパターン76aの寸法不良や倒れ等が生じるのを防止することができる。
【0099】
次に、例えばアッシングにより、フォトレジスト膜90を剥離する(図13参照)。
【0100】
次に、全面に、例えばCVD法により、例えば膜厚200〜300nm程度のシリコン酸化膜78を形成する。
【0101】
次に、全面に、例えばCVD法により、例えば膜厚500nm程度のシリコン窒化膜80を形成する。シリコン酸化膜78とシリコン窒化膜80とにより保護膜82が形成される。
【0102】
次に、フォトリソグラフィ技術を用い、電極パッド76bに達する開口部84を保護膜82に形成する。
【0103】
次に、全面に、例えばスピンコート法により、例えば感光性ポリイミドの保護膜86を形成する。
【0104】
次に、フォトリソグラフィ技術を用い、電極パッド76bに達する開口部88を保護膜86に形成する。
【0105】
こうして、本実施形態による半導体ウェハが形成される。即ち、通常チップ領域14aに通常の半導体チップ(半導体装置)が形成され、目印チップ領域14bに目印となり得る半導体チップ(半導体装置)が形成された半導体ウェハ10が得られる(図14参照)。
【0106】
こうして得られた半導体ウェハ10に対しては、以下のようにして検査が行われる。
【0107】
まず、検査装置の載置台(図示せず)上に、半導体ウェハ10を載置する。
【0108】
次に、検査装置のチップ位置認識用のカメラ(図示せず)を用いて、目印となる半導体チップ14bを特定する。例えば、1つめのショット領域12内に位置する目印チップ14bを、目印とすることができる。上述したように、外観観察により通常チップ14aと目印チップ14bとを容易に判別することが可能であるため、目印チップ14bを容易に特定することができる。
【0109】
そして、目印チップ14bを目印として、最初に検査が行われる半導体チップ14a、14bを決定する。
【0110】
そして、半導体ウェハ10に形成されている複数の半導体チップ14a、14bに対して順次検査が行われる。検査結果は、各々の半導体チップ14a、14bに付される通し番号に関連づけられて、検査装置の記憶部(図示せず)に記憶される。
【0111】
こうして、半導体ウェハ10に形成された複数の半導体チップ14a、14bに対しての検査が完了する。
【0112】
検査が完了した後には、以下のようにして、半導体チップ14a、14bが個片化される。
【0113】
まず、図示しないシート上に半導体ウェハ10を載置する。かかるシートとしては、例えば熱剥離シート等が用いられる。
【0114】
次に、ダイサー(切断装置)を用い、スクライブラインSLに沿って、ダイシングを行う。これにより、半導体チップ14a、14bが個片化され、複数の半導体チップ(半導体装置)が得られる。
【0115】
次に、チップ位置認識用のカメラ(図示せず)を用いて、目印とした半導体チップ14bの位置を把握する。上述したように、外観観察により通常チップ14aと目印チップ14bとを容易に判別することが可能であるため、目印として決定した半導体チップ14bの位置を容易に把握することができる。
【0116】
次に、目印とした半導体チップ14bの位置に基づいて、最初に検査が行われた半導体チップ14a、14bの位置を把握する。
【0117】
次に、個片化された半導体チップ14a、14bを、予め付した通し番号順にピックアップし、順次搬送を行う。半導体チップ14a、14bのピックアップは、例えば、チップ吸着ツール(図示せず)等を用いて行うことができる。
【0118】
半導体チップ14a、14bの通し番号と検査結果とが関連づけられているため、不良の半導体チップ14a、14bを除外し、検査に合格した半導体チップ14a、14bを製品として用いることができる。
【0119】
(変形例(その1))
次に、本実施形態による半導体ウェハの変形例(その1)について図15を用いて説明する。図15は、本変形例による半導体ウェハの一部を拡大して示す平面図である。
【0120】
図15に示すように、本変形例では、目印チップ14bにおいて繰り返し配列されているダミーパターン76eの平面形状が、例えば十字形となっている。これらのダミーパターン76eは、スクライブラインSLの長手方向に対して、斜めに徐々にずらして配置されている。
【0121】
なお、通常チップ14aにおいては、図1乃至図3を用いて上述した半導体ウェハ10の通常チップ14aと同様に、例えば正方形のダミーパターン76cが縦横に配列されている。
【0122】
通常チップ14aにおけるダミーパターン76cの密度は、例えば44.4%程度とする。目印チップ14bにおけるダミーパターン76eの密度は、例えば43.5%程度とする。即ち、通常チップ14aにおけるダミーパターン76cの密度と、目印チップ14bにおけるダミーパターン76eの密度とは、同等となっている。
【0123】
このように、目印チップ14bに用いられるダミーパターン76eの平面形状が、例えば十字形であってもよい。
【0124】
本変形例においても、通常チップ14aにおけるダミーパターン76cの形状や配列の態様と目印チップ14bにおけるダミーパターン76eの形状や配列の態様とが互いに異なっている。このため、本変形例によっても、通常チップ14aと目印チップ14bとを外観観察により容易に識別することが可能である。
【0125】
(変形例(その2))
次に、本実施形態による半導体ウェハの変形例(その2)について図16を用いて説明する。図16は、本変形例による半導体ウェハの一部を拡大して示す平面図である。
【0126】
図16に示すように、本変形例では、目印チップ14bにおいて繰り返し配列されているダミーパターン76fの平面形状が、例えば長方形となっている。ダミーパターン76fの長手方向は、例えば、図16における紙面左右方向となっている。ダミーパターン76fは、スクライブラインSLの長手方向に対して、斜めに徐々にずらして配置されている。
【0127】
なお、通常チップ14aにおいては、図1乃至図3を用いて上述した半導体ウェハ10の通常チップ14aと同様に、例えば正方形のダミーパターン76cが縦横に配列されている。
【0128】
通常チップ14aにおけるダミーパターン76cの密度は、例えば44.4%程度とする。目印チップ14bにおけるダミーパターン76fの密度は、例えば45.5%程度とする。即ち、通常チップ14aにおけるダミーパターン76cの密度と、目印チップ14bにおけるダミーパターン76fの密度とは、同等となっている。
【0129】
このように、目印チップ14bに用いられるダミーパターン76fが、例えば長方形であってもよい。
【0130】
本変形例においても、通常チップ14aにおけるダミーパターン76cの形状や配列の態様と、目印チップ14bにおけるダミーパターン76fの形状や配列の態様とが互いに異なっている。このため、本変形例によっても、通常チップ14aと目印チップ14bとを外観観察により容易に識別することが可能である。
【0131】
(変形例(その3))
次に、本実施形態による半導体ウェハの変形例(その3)について図17を用いて説明する。図17は、本変形例による半導体ウェハの一部を拡大して示す平面図である。
【0132】
図17に示すように、本変形例では、目印チップ14bにおいて繰り返し配列されているダミーパターン76gの平面形状が、例えば長方形となっている。ダミーパターン76gの長手方向は、例えば、図17における紙面上下方向とする。ダミーパターン76gは、スクライブラインSLの長手方向に対して、斜めに徐々にずらして配置されている。
【0133】
また、本変形例では、ダミーパターン76gが配される領域であるダミーパターン配置領域(ダミーパターン挿入領域)を囲うように、ダミーパターン76hによる縁取りが為されている。かかるダミーパターン76hの平面形状は、例えば長方形となっている。ダミーパターン76hの長手方向は、例えば図17における紙面左右方向とする。
【0134】
なお、通常チップ14aにおいてには、図1乃至図3を用いて上述した半導体ウェハ10の通常チップ14aと同様に、例えば正方形のダミーパターン76cが縦横に配されている。
【0135】
このように、ダミーパターン76gが配されるダミーパターン配置領域を囲うようにダミーパターン76hによる縁取りが施されていてもよい。かかる縁取りを施すと、外観観察による通常チップ14aと目印チップ14bとの識別がより容易になる場合がある。
【0136】
[第2実施形態]
第2実施形態による半導体ウェハ及び半導体装置の製造方法を図18及び図19を用いて説明する。図1乃至図17に示す第1実施形態による半導体ウェハ及び半導体装置の製造方法と同一の構成要素には、同一の符号を付して説明を省略または簡潔にする。
【0137】
本実施形態による半導体ウェハは、補助目印チップ14cと補助目印チップ14dとがショット領域12の中央部において交差するように配列されており、これらが交差する箇所であるショット領域12の中央部に目印チップ12dが位置しているものである。
【0138】
図18は、本実施形態による半導体ウェハの一部を示す図である。
【0139】
図18において、ショット領域12は、破線を用いて示されている。
【0140】
ショット領域12には、複数のチップ領域14a〜14dが設けられている。ここでは、例えば、5行5列の25個のチップ領域14a〜14dが設けられている。チップ領域14aは、通常の半導体チップ(通常チップ)となるものである。チップ領域14bは、目印の半導体チップ(目印チップ)として機能し得るものである。チップ領域(補助目印チップ)14cとチップ領域(補助目印チップ)14dは、目印チップ14bを見つけやすくするための補助的なものである。
【0141】
補助目印チップ14cは、ショット領域12の対角線に沿って配される。但し、ショット領域12の中央部には、補助目印チップ14cを配さない。
【0142】
補助目印チップ14dは、補助目印チップ14cを結ぶ対角線に交差するように、ショット領域12の対角線に沿って配される。但し、ショット領域12の中央部には、補助目印チップ14dを配さない。
【0143】
ショット領域12の中央部には、目印チップ14bが配される。
【0144】
このように、各々のショット領域12には、目印チップ領域14bを中心として、複数の補助目印チップ領域14cが第1の方向に配列されており、複数の補助目印チップ領域14dが第1の方向に交差する第2の方向に配列されている。
【0145】
目印チップ領域14b及び補助目印チップ14c、14d以外のチップ領域14aは、通常のチップ領域である。
【0146】
チップ領域14a〜14dのサイズは、例えば1mm×1mm〜5mm×5mm程度である。ここでは、チップ領域14a〜14dのサイズを、例えば3mm×3mm程度とする。
【0147】
半導体ウェハ10の各々のチップ領域14a〜14dに半導体チップが形成された後には、スクライブラインSLに沿って切断が行われ、半導体チップ14a〜14dが個片化されることとなる。
【0148】
また、目印チップ14bは、目印として用いられるのみならず、通常の製品としても用い得る。
【0149】
また、補助目印チップ14c、14dは、補助目印として用いられるのみならず、通常の製品としても用い得る。
【0150】
図18の紙面左上の図は、通常のチップ領域(通常チップ領域)14aのうちの丸印で囲まれた部分を拡大して示した図である。
【0151】
図18の紙面右上の図は、目印となるチップ領域(目印チップ領域)14bのうちの丸印で囲まれた部分を拡大して示した図である。
【0152】
図18の紙面左下の図は、補助目印となるチップ領域(補助目印チップ領域)14cのうちの丸印で囲まれた部分を拡大して示した図である。
【0153】
図18の紙面左下の図は、補助目印となるチップ領域(補助目印チップ領域)14dのうちの丸印で囲まれた部分を拡大して示した図である。
【0154】
通常チップ領域14a内に形成されるデバイスパターン76aやダミーパターン76cは、第1実施形態における半導体ウェハ10の通常チップ領域14aのデバイスパターン76aやダミーパターン76cと同様である。
【0155】
また、目印チップ領域14b内に形成されるデバイスパターン76aやダミーパターン76dは、第1実施形態における半導体ウェハ10の目印チップ領域14bのデバイスパターン76aやダミーパターン76dと同様である。
【0156】
補助目印チップ領域14c内に形成されるデバイスパターン76aやダミーパターン76g、76hは、図17を用いて上述した半導体ウェハ10の目印チップ領域14bのデバイスパターン76aやダミーパターン76g、76hと同様である。
【0157】
補助目印チップ領域14dにおいて繰り返し配列されているダミーパターン76iの平面形状は、図18に示すように、例えば長方形となっている。ダミーパターン76iの長手方向は、例えば、図18における紙面上下方向とする。ダミーパターン76iは、スクライブラインSLの長手方向に対して、斜めに徐々にずらして配置されている。斜めに徐々にずらして配列されたダミーパターン76iの配列方向と、斜めに徐々にずらして配列されたダミーパターン76gの配列方向とは、交差している。
【0158】
補助目印チップ領域14d内に配された縁取り用のダミーパターン76hは、図17を用いて上述した半導体ウェハ10の目印チップ領域14bの縁取り用のダミーパターン76hと同様である。
【0159】
図18から分かるように、通常チップ領域14a内に形成されているダミーパターン76cと目印チップ領域14b内や補助目印チップ14c、14d内に形成されているダミーパターン76d、76g、76hとは、形状や配列の態様等が互いに異なっている。このため、本実施形態によれば、半導体チップ14a〜14dを観察すると、通常チップ14aの外観と目印チップ14bとが異なって見える。また、通常チップ14aの外観と補助目印チップ14cの外観とが異なって見える。また、通常チップ14aの外観と補助目印チップ14dの外観とが異なって見える。このため、目印チップ14と補助目印チップ14c、14dとにより形成される配列が、全体としてX型に見える。従って、X型の配列の中央部に位置している目印チップ14の位置を容易に把握することができる。従って、本実施形態によれば、目印となる半導体チップ14bをより容易に特定することが可能となる。
【0160】
(半導体装置の製造方法)
次に、本実施形態による半導体装置の製造方法について図19を用いて説明する。図19は、本実施形態による半導体装置の製造方法において用いられるレチクルを示す平面図である。
【0161】
まず、半導体ウェハ10に素子分離領域18を形成する工程からフォトレジスト膜90を形成する工程までは、図4乃至図8を用いて上述した第1実施形態による半導体装置の製造方法と同様であるので説明を省略する。
【0162】
次に、図19に示すようなレチクル92aを用いて、フォトレジスト膜90に対して露光を行う(図10参照)。
【0163】
図19は、レチクルの一例を示す平面図である。
【0164】
図19に示すように、レチクル92aには、通常チップ用のパターン領域94aと目印チップ用のパターン領域94bと補助目印チップ用のパターン領域94c、94dとが形成されている。
【0165】
通常チップ用のパターン領域94aは、半導体ウェハ10の通常チップ領域14aにパターンを転写するためのものである。
【0166】
目印チップ用のパターン領域94bは、半導体ウェハ10の目印チップ領域14bにパターンを転写するためのものである。目印チップ用のパターン領域94bは、レチクル92aの中心部に配されている。
【0167】
補助目印チップ用のパターン領域94c、94dは、半導体ウェハ10の補助目印チップ領域14c、14dにパターンをそれぞれ転写するためのものである。
【0168】
レチクル92aには、目印チップ用のパターン領域14bを中心として、複数の補助目印チップ用のパターン領域94cが第1の方向に配列されており、複数の補助目印チップ用のパターン領域94dが第1の方向に交差する第2の方向に配列されている。
【0169】
図19の紙面左上の図は、通常チップ用のパターン領域94aのうちの丸印で囲まれた部分を拡大して示したものである。
【0170】
図19の紙面右上の図は、目印チップ用のパターン領域94bのうちの丸印で囲まれた部分を拡大して示したものである。
【0171】
図19の紙面左下の図は、補助目印チップ用のパターン領域94cのうちの丸印で囲まれた部分を拡大して示したものである。
【0172】
図19の紙面右下の図は、補助目印チップ用のパターン領域94dのうちの丸印で囲まれた部分を拡大して示したものである。
【0173】
通常チップ用のパターン領域94aに形成されたデバイスパターン96aやダミーパターン96c等は、半導体ウェハ10の通常チップ領域14aに形成されるデバイスパターン76aやダミーパターン76cに対応するように形成されている。
【0174】
目印チップ用のパターン領域94bに形成されたデバイスパターン96aやダミーパターン96d等は、半導体ウェハ10の目印チップ領域14bに形成されるデバイスパターン76aやダミーパターン76dに対応するように形成されている。
【0175】
補助目印チップ用のパターン領域94cのデバイスパターン96aやダミーパターン96g、96hは、半導体ウェハ10の補助目印チップ領域14cに形成されるデバイスパターン76aやダミーパターン76g、76hに対応するように形成されている。
【0176】
補助目印チップ用のパターン領域94dのデバイスパターン96aやダミーパターン96h、96iは、半導体ウェハ10の補助目印チップ領域14dに形成されるデバイスパターン76aやダミーパターン76h、76iに対応するように形成されている。
【0177】
このようなレチクル92aを用いて、フォトレジスト膜90に対してパターンの露光が行われる。レチクル92aを用いたパターンの露光は、ショット領域12毎に順次行われる。
【0178】
こうして、レチクル92aを用いた露光が、全てのショット領域12に対して行われる。
【0179】
この後の半導体装置の製造方法は、図11乃至図14を用いて上述した第1実施形態による半導体装置の製造方法と同様であるため、説明を省略する。
【0180】
こうして、本実施形態による半導体装置が製造される。
【0181】
[変形実施形態]
上記実施形態に限らず種々の変形が可能である。
【0182】
例えば、第1実施形態では、1つのショット領域12に含まれるチップ領域14a、14bの数が12個である場合を例に説明したが、これに限定されるものではなく、適宜設定し得る。
【0183】
また、第2実施形態では、1つのショット領域12に含まれるチップ領域14a〜14dの数が25個である場合を例に説明したが、これに限定されるものではなく、適宜設定し得る。
【0184】
上記実施形態に関し、更に以下の付記を開示する。
【0185】
(付記1)
複数のショット領域にパターンがそれぞれ転写された半導体ウェハであって、
前記複数のショット領域の各々には、チップ領域が複数ずつ形成され、
前記複数のショット領域の各々の複数の前記チップ領域のうちの第1のチップ領域には、第1の態様で繰り返し配列された複数の第1のダミーパターンが形成されており、
前記複数のショット領域の各々の前記複数のチップ領域のうちの第2のチップ領域には、前記第1の態様と異なる第2の態様で繰り返し配列された複数の第2のダミーパターンが形成されている
ことを特徴とする半導体ウェハ。
【0186】
(付記2)
付記1記載の半導体ウェハにおいて、
前記第1のダミーパターンの形状と前記第2のダミーパターンの形状とは、互いに異なっている
ことを特徴とする半導体ウェハ。
【0187】
(付記3)
付記1又は2記載の半導体ウェハにおいて、
前記第1のダミーパターンの配列方向と前記第2のダミーパターンの配列方向とは、互いに異なっている
ことを特徴とする半導体ウェハ。
【0188】
(付記4)
付記1乃至3のいずれかに記載の半導体ウェハにおいて、
前記第1のダミーパターン及び前記第2のダミーパターンは、複数の金属配線層のうちの最上層の金属配線層に形成されている
ことを特徴とする半導体ウェハ。
【0189】
(付記5)
付記1乃至4のいずれかに記載の半導体ウェハにおいて、
前記第2のチップ領域は、前記複数のショット領域の各々に1つずつ設けられており、
前記第2のチップ領域以外の前記複数の半導体チップは、いずれも前記第1のチップ領域である
ことを特徴とする半導体ウェハ。
【0190】
(付記6)
付記1乃至4のいずれかに記載の半導体ウェハにおいて、
前記第2のチップ領域は、各々の前記ショット領域における中央部に位置しており、
各々の前記ショット領域では、前記第2のチップ領域を中心として、複数の第3のチップ領域が第1の方向に配列されており、複数の第4のチップ領域が前記第1の方向に交差する第2の方向に配列されており、
各々の前記第3のチップ領域には、前記第1の態様と異なる第3の態様で繰り返し配列された複数の第3のダミーパターンが形成されており、
各々の前記第4のチップ領域には、前記第1の態様と異なる第4の態様で繰り返し配列された複数の第4のダミーパターンが形成されている
ことを特徴とする半導体ウェハ。
【0191】
(付記7)
複数のパターン領域を有するレチクルであって、前記複数のパターン領域のうちの第1のパターン領域には、第1の態様で繰り返し配列された複数の第1のダミーパターンが形成されており、前記複数のパターン領域のうちの第2のパターン領域には、前記第1の態様と異なる第2の態様で繰り返し配列された複数の第2のダミーパターンが形成されているレチクルを用いて、半導体ウェハ上の複数のショット領域の各々に順次露光を行う工程を有する
ことを特徴とする半導体装置の製造方法。
【0192】
(付記8)
付記7記載の半導体装置の製造方法において、
前記露光を行う工程の前に、前記半導体ウェハ上に導電膜を形成する工程と;前記導電膜上にフォトレジスト膜を形成する工程とを更に有し、
前記露光を行う工程では、前記フォトレジスト膜に対して露光を行い、
前記露光を行う工程の後に、前記フォトレジスト膜を現像する工程と;前記フォトレジスト膜をマスクとして導電膜をエッチングする工程とを有する
ことを特徴とする半導体装置の製造方法。
【0193】
(付記9)
付記7又は8記載の半導体装置の製造方法において、
前記第1のダミーパターンの形状と前記第2のダミーパターンの形状とは、互いに異なっている
ことを特徴とする半導体装置の製造方法。
【0194】
(付記10)
付記7乃至9のいずれかに記載の半導体装置の製造方法において、
前記第1のダミーパターンの配列方向と前記第2のダミーパターンの配列方向とは、互いに異なっている
ことを特徴とする半導体装置の製造方法。
【0195】
(付記11)
付記7乃至10のいずれかに記載の半導体装置の製造方法において、
前記第1のダミーパターン及び前記第2のダミーパターンは、複数の金属配線層のうちの最上層の金属配線層に形成される
ことを特徴とする半導体装置の製造方法。
【0196】
(付記12)
付記7乃至11のいずれかに記載の半導体装置の製造方法において、
前記第2のパターン領域の数は、1つであり、
前記第2のパターン領域以外の前記複数のパターン領域は、いずれも前記第1のパターン領域である
ことを特徴とする半導体装置の製造方法。
【0197】
(付記13)
付記7乃至11のいずれかに記載の半導体装置の製造方法において、
前記第2のパターン領域は、前記レチクルの中央部に位置しており、
前記第2のパターン領域を中心として、複数の第3のパターン領域が第1の方向に配列されており、複数の第4のパターン領域が前記第1の方向と交差する第2の方向に配列されており、
各々の前記第3のパターン領域には、前記第1の態様と異なる第3の態様で繰り返し配列された複数の第3のダミーパターンが形成されており、
各々の前記第4のパターン領域には、前記第1の態様と異なる第4の態様で繰り返し配列された複数の第4のダミーパターンが形成されている
ことを特徴とする半導体装置の製造方法。
【符号の説明】
【0198】
2a、2b…電極パッドが形成される領域
4a、4b…デバイスパターンが形成される領域
10…半導体ウェハ
12…ショット領域
14a…通常チップ領域
14b…目印チップ領域
14c、14d…補助目印チップ領域
16…素子領域
18…素子分離領域
20…トランジスタ
22…ゲート絶縁膜
24…ゲート電極
25…サイドウォール絶縁膜
26…ソース/ドレイン拡散層
28…層間絶縁膜
29…コンタクトホール
30…導体プラグ
31…絶縁膜
32…絶縁膜
34…層間絶縁膜
36…配線
38…絶縁膜
40…絶縁膜
42…層間絶縁膜
44…配線
46…導体プラグ
48…絶縁膜
50…絶縁膜
52…層間絶縁膜
54…配線
56…導体プラグ
58…絶縁膜
60…絶縁膜
62…層間絶縁膜
64…配線
66…導体プラグ
68…絶縁膜
70…絶縁膜
72…層間絶縁膜
73…コンタクトホール
74…導体プラグ
76…導電膜
76a…デバイスパターン
76b…電極パッド
76c〜76i…ダミーパターン
78…シリコン酸化膜
80…シリコン窒化膜
82…保護膜
84…開口部
86…保護膜
88…開口部
90…フォトレジスト膜
92、92a…レチクル
94a…通常チップ用のパターン領域
94b…目印チップ用のパターン領域
96a…デバイスパターン
96c、96d…ダミーパターン
SL…スクライブライン
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19