(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0024】
本発明の実施形態に係るシステム1について、図面を用いて説明する。本発明は、以下に記載の構成に限定されるものではなく、同一の技術的思想において種々の構成を採用することができる。例えば、本発明は、以下に示す構成の一部を、省略し又は他の構成等に置換してもよい。また、本発明は、以下に示す構成に、他の構成を追加してもよい。
【0025】
<システムの全体構成>
画面制御システム10を含むシステム1の全体構成について、
図1を参照して説明する。システム1は、例えばサービス連携システムである。システム1は、画面制御システム10と、サービス提供サーバ300A〜300F(総称して、「サービス提供サーバ300」ともいう。)とを含む。画面制御システム10は、多機能装置100と、中継サーバ200とを含む。システム1において、多機能装置100と、中継サーバ200と、サービス提供サーバ300A〜300Fとは、互いに、ネットワーク400を介してデータ通信可能に接続されている。なお、
図1では、1つの多機能装置100を図示したが、多機能装置100は、複数存在してもよい。ネットワーク400としては、例えばインターネット網を採用することができる。データ通信は、例えばHTTP/1.1に従って行われる。
【0026】
システム1では、サービス事業者が提供する電子ファイル格納サービスに対して電子ファイルのアップロード、又は、電子ファイル格納サービスから電子ファイルのダウンロード等を行うことができる。システム1により提供される他のサービスとしては、ドキュメント作成・編集サービスが例示される。ドキュメント作成・編集サービスによれば、利用者は、所定のドキュメントの作成及び編集の少なくとも1つの処理を行い、このドキュメント(電子ファイル)を、他の利用者と共有することができる。電子ファイル格納サービス等のサービスは、各サービス事業者がインターネット上に設置したサービス提供サーバ300によって提供される。サービス提供サーバ300は、周知のWebサーバである。サービス提供サーバ300は、インターネット等のネットワーク400に接続された端末とHTTPによる通信を行い、この端末に対して所定のサービスを提供する。以下では、上述した電子ファイル格納サービス等のサービスを、サービスA〜サービスFという。サービスA〜サービスFの各々は、サービス提供サーバ300A〜300Fの各々によって提供されるサービスである。
【0027】
多機能装置100は、具体的には、小型のデジタル複合機である。多機能装置100は、例えば、印刷機能、スキャナ機能、コピー機能、及びFAX機能を備えている。多機能装置100は、例えば、多機能装置100のスキャナ機能により読み取った画像の電子ファイルを電子ファイル格納サービスのサービス提供サーバにアップロードすることができる。また、多機能装置100は、電子ファイル格納サービスのサービス提供サーバから電子ファイルをダウンロードし、多機能装置100の印刷機能により印刷することができる。多機能装置100は、中継サーバ200と連携し、電子ファイル格納サービスの提供を受ける。その際、多機能装置100の表示部150に表示される画面は、中継サーバ200によって管理され、中継サーバ200からの指示に従って遷移する。中継サーバ200は周知のサーバ機能を持った装置であればよい。中継サーバ200は、多機能装置100のメーカーが保有するサーバでもよい。また、中継サーバ200は、現存するレンタルサーバ、又はヴァーチャルマシンでもよい。
【0028】
ここで、「データ」および「情報」の文言の定義を説明する。本明細書では、「データ」と「情報」では「情報」を「データ」の上位概念として用いている。そのため、「Aデータ」を「A情報」と言い換えてもよい。また、「Aデータ」から複製された、または、変換された「Bデータ」は、「Aデータ」と同等の意味を持って使用される限り「A情報」である。
【0029】
<多機能装置及び中継サーバのハードウェア構成>
画面制御システム10に含まれる多機能装置100及び中継サーバ200のハードウェア構成について、
図1を参照して説明する。多機能装置100は、通信部110と、制御部120と、記憶部130と、メモリカードコントローラ140と、表示部150と、印刷部160と、スキャナ部170と、操作部180とを備えている。通信部110は、ネットワーク400に接続された他の装置や、不図示の携帯端末装置と通信するための機器である。通信部110は、有線通信部と無線通信部を備えていてもよい。有線通信部としては、周知のネットワークカードを採用することができる。無線通信部としては、携帯端末装置と無線通信を実行するための、無線LANインターフェースを採用することができる。制御部120は、CPU121と、CPU121に電気的に接続されたROM及びRAMとを備え、コンピュータを構成する。CPU121は、ROMに記憶されたコンピュータプログラムに従って、多機能装置100の動作を制御する。ROMに記憶されているコンピュータプログラムには、
図2〜
図8に示す各処理のためのコンピュータプログラムが含まれる。また、ROMに記憶されているコンピュータプログラムには、XML等のマークアップ言語で記載されたテキストに基づいて画面を作成するためのレンダリングドライバが含まれる。RAMは、各種データを一時的に記憶する記憶装置である。
【0030】
記憶部130は、NAND型フラッシュメモリー等の不揮発性の記憶装置である。記憶部130は、後述する
図12に示すテンプレート情報等の各種の情報を記憶する。また記憶部130は、固定オブジェクト識別情報、ユーザ登録数優先フラグ、ユーザ設定優先フラグ、履歴優先フラグ、新着優先フラグ、を記憶する。固定オブジェクト識別情報は、固定オブジェクト画像優先表示を行うオブジェクト画像を識別する情報である。固定オブジェクト画像優先表示を行うオブジェクト画像は、表示順位を入れ替える各種の処理を行う場合においても、その表示順位が固定されて変化することがない画像である。固定オブジェクト識別情報は、例えば、固定して表示されるオブジェクト画像に表示される文字列であってもよい。固定オブジェクト識別情報は、多機能装置100の出荷時以前の段階において、多機能装置100の製造者などによって、記憶部130に記憶されるとしてもよい。また、ユーザ登録数優先フラグ、ユーザ設定優先フラグ、履歴優先フラグ、新着優先フラグ、の内容については、後述する。
【0031】
また記憶部130は、多機能装置側表示順位情報、履歴オン固有番号、履歴内容情報、ユーザ登録数情報、を記憶する。多機能装置側表示順位情報は、オブジェクト画像を、表示部150に一覧表示する際の順番を、多機能装置100側で指定するための情報である。また多機能装置側表示順位情報は、オブジェクト画像の各々について、固定表示属性を記憶することができる。固定表示属性が付加されているオブジェクト画像は、後述する固定オブジェクト画像優先表示が行われる画像である。サーバ側表示順位情報は、オブジェクト画像を識別するためのオブジェクト画像識別情報を、表示部150へ表示する表示順位に従って記憶している情報である。履歴オン固有番号は、後述する履歴優先表示を行う画面に対応する個別定義情報を識別するための固有番号である。履歴内容情報は、履歴優先表示を行う画面において、何れのオブジェクト画像が何回選択されたかを示す情報である。履歴内容情報は、履歴オン固有番号の各々に対応して記憶されてもよい。ユーザ登録数情報は、サービスA〜サービスFの各々ごとに、ユーザ登録を行っているユーザ数を記憶する情報である。ユーザ登録は、各サービスを利用するために、サービス利用者に関する情報(例:ユーザ名、パスワード)をサービス提供サーバに記憶させる処理である。
【0032】
メモリカードコントローラ140は、多機能装置100に装着されたメモリカード141の記憶の制御を行う。具体的には、メモリカードコントローラ140は、制御部120の指示に従って、メモリカード141へのデータの書込み、メモリカード141に記憶されているデータの削除、又は、メモリカード141に記憶されているデータの読み込み等を行う。メモリカード141には、所定形式の電子ファイルが記憶されている。表示部150は、周知のLCD等のディスプレイを備えた表示装置である。表示部150には、後述する各種の画面が表示される。表示部150は、タッチパネル機能を備えているものであってもよい(以下、「タッチパネルモデル」ともいう。)。表示部150は、複数のディスプレイを備えていてもよい。印刷部160は、制御部120の指示に従って、画像の印刷を行う装置である。スキャナ部170は、利用者によりセットされた用紙に記録された画像を読み取る機器である。スキャナ部170は、制御部120の指示に従って、画像の読取りを行う。操作部180は、利用者により操作される複数の操作ボタンを備え、利用者の押下等による操作に応じた信号を制御部120へ送信する装置である。操作部180は、タッチパネル機能を備えていても良い。利用者は、操作部180を操作することにより所望の指示を入力することができる。
【0033】
タッチパネルモデルの場合は、利用者は、表示部150を操作することにより所望の指示を入力することができる。例えば、
図10(A)〜
図10(D)に示されるキー(確定キー(遷移指示を行うキー)、及び上キー(遷移指示を行わないキー))は、操作部180には含まれず、表示部150のタッチパネル機能によって実現される。操作部180は、後述する項目選択キー、及び、数字選択キーを含む。
【0034】
非タッチパネルモデルの場合は、
図10(A)〜
図10(D)に示されるキー(確定キー(遷移指示を行うキー)、及び上キー(遷移指示を行わないキー))は、操作部180のハードキーとして割り当てられる。また、非タッチパネルモデルの場合も、操作部180は、後述する項目選択キー、及び、数字選択キーを含む。
【0035】
中継サーバ200は、通信部210、制御部220、及び記憶部230を備える。通信部210は、ネットワーク400に接続された他の装置と通信するための機器である。通信部210としては、周知のネットワークカードを採用することができる。制御部220は、CPU221と、CPU221に電気的に接続されたROM及びRAMとを備え、コンピュータを構成する。CPU221は、ROM及び記憶部230に記憶されたコンピュータプログラムに従って、中継サーバ200の動作を制御する。RAMは、各種データを一時的に記憶する記憶装置である。記憶部230は、ハードディスクドライブのような不揮発性の記憶装置である。記憶部230は、コンピュータプログラムを記憶する。記憶されているコンピュータプログラムには、例えば、
図14に示す処理のためのコンピュータプログラムが含まれる。また、記憶されているコンピュータプログラムには、多機能装置100にサービスを提供するためにサービス提供サーバ300と通信するためのコンピュータプログラムが含まれる。なお、中継サーバ200は、物理的に存在する1つのサーバであるものとして説明するが、複数の物理的な装置が協働して1つのサーバとして機能するヴァーチャルマシンであってもよい。
【0036】
記憶部230は、
図9(A)の:A〜
図9(D)の:Oに示す個別定義情報、
図15の(A)、(B)に示すツリー情報及び未定テーブル、
図16の(A)、(B)に示す第一対応テーブル及び第二対応テーブル、及び
図17に示す設定情報テーブルを記憶する。設定情報テーブルには、詳しくは後述するが、利用者が多機能装置100において「確定」キーを操作したことにより確定した確定情報、および、確定情報ではない設定情報が記憶される。
図17に示す設定情報の中で確定情報ではない設定情報の例としては、中継サーバ200の内部処理によってオン又はオフされる001フラグ、中継サーバ200の管理者によって予め設定される、サービスAが対応する処理のリスト、及びサービスBが対応する処理のリスト、中継サーバ200とサービス提供サーバとの間の通信によって更新される、エラーの識別情報、画像データのサムネイルのリスト、及び画像データのデータ名のリスト、が挙げられる。
【0037】
<多機能装置で実行される表示設定処理>
多機能装置100で実行される表示設定処理について、
図2を参照して説明する。表示設定処理の開始命令が多機能装置100に入力されると、
図2のフローが開始される。例えば、表示部150に表示されている表示設定アイコンが利用者によってタッチされることに応じて、表示設定処理の開始命令が入力されるとしてもよい。
【0038】
S12において制御部120は、表示設定画面を、表示部150に表示させる。表示設定画面は、オブジェクト画像を表示画面に表示する際の各種の設定を行うための画面である。S14において制御部120は、タッチされたキーの内容を判断する。タッチされたキーが「表示順設定キー」である場合(S14:表示順設定)には、制御部120は、表示順設定画面を表示部150に表示させる(S16)。表示順設定画面には、ユーザ登録数優先キー、ユーザ設定優先キー、履歴優先キー、などが表示されている。
【0039】
S18において制御部120は、タッチされたキーの内容を判断する。タッチされたキーが「ユーザ登録数優先キー」である場合(S18:ユーザ登録数優先)には、制御部120は、ユーザ登録数優先フラグを「オン」に設定する(S20)。ユーザ登録数優先フラグは、ユーザ登録数優先表示を行うか否かを設定するための情報である。ユーザ登録数優先表示は、ユーザ登録数が多いオブジェクト画像を優先して表示部150に表示させる処理である。
【0040】
また、タッチされたキーが「ユーザ設定優先キー」である場合(S18:ユーザ設定優先)には、制御部120は、ユーザ設定優先フラグを「オン」に設定する(S22)。ユーザ設定優先フラグは、ユーザ設定優先表示を行うか否かを設定するための情報である。ユーザ設定優先表示は、ユーザが設定した表示順位でオブジェクト画像を表示させる処理である。
【0041】
また、タッチされたキーが「履歴優先キー」である場合(S18:履歴優先)には、制御部120は、
履歴優先フラグを「オン」に設定する(S24)。履歴優先フラグは、履歴優先表示を行うか否かを設定するための情報である。履歴優先表示は、複数のオブジェクト画像のうち、利用者に選択された回数が多いオブジェクト画像ほど優先して表示部150に表示させる処理である。
【0042】
一方、S14においてタッチされたキーが「新着優先表示設定キー」である場合(S14:新着優先表示設定)には、制御部120は、新着優先表示の設定画面を表示部150に表示させる(S32)。新着優先表示の設定画面は、新着優先表示を行うか否かの設定入力を受け付けるための画面である。新着優先表示は、新規オブジェクト画像を優先して表示部150に表示させる処理である。新規オブジェクト画像は、記憶部130に記憶されている多機能装置側表示順位情報の中には存在しないが、中継サーバ200から受信した個別定義情報に含まれているリストの中には存在しているオブジェクト画像である。すなわち、前回受信した個別定義情報には含まれていなかったが、今回受信した個別定義情報には含まれている、新着のオブジェクト画像である。
【0043】
S34において制御部120は、タッチされたキーの内容を判断する。タッチされたキーが、新着優先表示をオンにするキーである場合(S34:オン)には、制御部120は、新着優先フラグを「オン」に設定する(S36)。一方、タッチされたキーが、新着優先表示をオフにするキーである場合(S34:オフ)には、制御部120は、新着優先フラグを「オフ」に設定する(S38)。そしてフローを終了する。
【0044】
<多機能装置で実行されるメイン処理>
多機能装置100で実行されるメイン処理について、
図3および
図4を参照して説明する。利用者は、メイン処理を開始させる場合、処理の開始を多機能装置100に入力する。具体的に、多機能装置100がタッチパネルモデルである場合、複数のアプリ起動アイコンが、待機中である多機能装置100の表示部150に表示されている。利用者は、複数のアプリ起動アイコンのうち、いずれかのアプリ起動アイコンにタッチする。アプリ起動アイコンには、リモートUIのトップ画面からの開始を指示するためのアプリ起動アイコンと、多機能装置100の機能(コピー、スキャンなど)のうち、いずれかの機能についての画面からリモートUIの開始を指示するためのアプリ起動アイコンとがある。利用者が、リモートUIをトップ画面から開始するよう指示するためのアプリ起動アイコンにタッチした場合、制御部120は、アプリ起動要求情報にデバイス機能を特定する情報を含めずに、アプリ起動要求情報を中継サーバ200に送信する。利用者が、リモートUIをいずれかの機能についての画面からの開始を指示するためのアプリ起動アイコンにタッチした場合、制御部120は、アプリ起動要求情報に機能を特定する情報を含めて、アプリ起動要求情報を中継サーバ200に送信する。なお、トップ画面とは、後述する、固有番号001を含む個別定義情報(
図9(A)の:A参照)に従って表示部150に表示される画面であり、外部サービスを利用するか、多機能装置100が備える機能を利用するかを、利用者に選択させるための画面である。利用者が、外部サービスの利用を選択した場合は、外部サービスの利用のためのリモートUIが実現され、利用者が、多機能装置100が備える機能の利用を選択した場合は、多機能装置100が備える機能の利用のためのリモートUIが実現される。
【0045】
一方、タッチパネル機能を備えていない場合(以下、「非タッチパネルモデル」ともいう。)、利用者は、メイン処理を開始させるために、メイン処理の開始に関連付けられる操作部180の操作ボタンを押下する。メイン処理を開始させた制御部120は、通信部110を制御し、中継サーバ200に、デバイス機能を特定する情報を含まないアプリ起動要求情報を送信する(S100)。制御部120は、送信されたアプリ起動要求情報に応じて中継サーバ200が返信する個別定義情報を受信するまで待機する(S102:No)。制御部120は、通信部110を制御し、個別定義情報を受信する。個別定義情報が受信された場合(S102:Yes)、制御部120は、受信された個別定義情報の指示ジャンルについて判断する(S104)。なお、受信された個別定義情報は、制御部120を構成するRAM等に記憶される。
【0046】
個別定義情報は、
図9に示すような各種の情報を含む。具体的に、
図9(A)の:A〜
図9(D)の:Oに示すように、個別定義情報は、固有番号及び指示ジャンルを含む。固有番号は、個別定義情報を識別するための固有識別子としての機能を有する。
図9(A)の:A〜図(H)、
図9(C)の:J、
図9(C)の:L〜
図9(D)の:Nに示す個別定義情報は、指示ジャンルがUI指示である個別定義情報であり、UI指示情報を含む。UI指示情報は、画面タイプ(確定情報の入力形態)と、タイトルと、確定キー、戻るキー及び次へキーによる各遷移指示の有効又は無効と、固有情報とを含む。確定キー、戻るキー及び次へキーのいずれかのキーの操作は、表示部150に表示される画面を遷移(変化)させるための操作となる。
【0047】
図9(A)の:A〜
図9(A)の:D、
図9(B)の:F〜
図9(B)の:G、
図9(C)の:J、
図9(C)の:L、
図9(D)の:Nに示すリスト固有情報は、画面タイプがリストであるUI指示情報が含む固有情報である。リスト固有情報は、選択肢のリストと、選択方法とを含む。リストは、サーバ側表示順位情報として機能する。サーバ側表示順位情報の内容については後述する。
【0048】
図9(B)の:E、
図9(B)の:Hに示すメッセージ固有情報は、画面タイプがメッセージであるUI指示情報が含む固有情報である。メッセージ固有情報は、メッセージを含む。
図9(D)の:Mに示す入力ボックス固有情報は、画面タイプが入力ボックスであるUI指示情報が含む固有情報である。入力ボックス固有情報は、ボックス初期値と、入力可能文字と、最大文字数と、最小文字数とを含む。
図9(C)の:I、
図9(C)の:K、
図9(D)の:Oに示す個別定義情報は、指示ジャンルが機能動作指示である個別定義情報であり、機能動作指示情報を含む。機能動作指示情報は、動作タイプを含む。指示ジャンルが機能動作指示である個別定義情報は、後述するように指示された機能を実行するためのパラメータを含む。多機能装置100は、このパラメータに従って、印刷機能、スキャナ機能、コピー機能等の機能を実行する。個別定義情報に含まれる上述の情報についての説明は、後述する。
【0049】
制御部120は、RAMに記憶されている個別定義情報に含まれる指示ジャンルが機能動作指示であった場合(S104:機能動作指示)、機能動作指示情報に含まれる動作タイプに対応した機能が、パラメータに従って実行されるよう、印刷部160、スキャナ部170、メモリカードコントローラ140、及び通信部110の少なくとも1つを制御し、これらを動作させる(S106)。ここで、
図9(C)の:Iに示す個別定義情報は、「動作タイプ:ダウンロード」を含む。この場合、個別定義情報に記述された指示及び「データ名」のパラメータに従って、制御部120は、通信部110を制御し、サービス提供サーバ300に記憶されている画像データをダウンロードする。さらに、個別定義情報が、ダウンロードした画像データを印刷することを示すパラメータを含む場合は、この個別定義情報に記述された指示及び「印刷」のパラメータに従って、制御部120は、印刷部160を制御し、画像データを印刷する。S106を実行した後、制御部120は、通信部110を制御し、RAMに記憶されている個別定義情報で指示された機能動作が終了したことを示す機能動作終了情報を、中継サーバ200に送信する(S108)。この機能動作終了情報の送信に際して、制御部120は、機能動作終了情報に、RAMに記憶されている個別定義情報の固有番号に一致する固有番号を含ませる。その後、制御部120は、処理をS102に戻す。この際、制御部120は、RAMに記憶されている個別定義情報を消去する。
【0050】
これに対し、制御部120は、RAMに記憶されている個別定義情報に含まれる指示ジャンルがUI指示であった場合(S104:UI指示)、画面情報作成処理を実行する(S110)。画面情報作成処理では、RAMに記憶されている個別定義情報が参照される。S110で実行される画面情報作成処理は、後述する。S110の画面情報作成処理を実行した後、制御部120は、S110で作成された画面情報に従い、所定の画面を表示部150に表示する(S112)。非タッチパネルモデルであって、操作部180を構成するハードキーを点灯させることができる多機能装置100においては、画面情報に従い、点灯が指示されるハードキーのバックライトが点灯される。指示操作のために有効にされたハードキーを点灯により視覚化することができ、利用者の操作性を向上させることができる。
【0051】
S112で表示部150に表示される画面について、
図10(A)〜
図10(D)を参照して説明する。なお、多機能装置100がタッチパネルモデルである場合を例とする。RAMに記憶されている個別定義情報が
図9(A)の:Cに示す個別定義情報であった場合、表示部150には、
図10(A)に示す画面が表示される。この画面は、個別定義情報において画面タイプとして「リスト」と記述された「リスト」形式の画面である。また、
図10(A)に示す画面は、個別定義情報においてタイトルとして記述された「サービス選択」と、「確定キー:有効」および「戻るキー:有効」と記述された確定キー(
図10(A)において「確定」、「戻る」と記載)とを含む。なお、「次へキー:無効」と記述されているため、次へキー(
図10において「次へ」と記載)は
図10(A)に示す画面に含まれない。次へキーは、画面に含まれるものの、操作できないようにしてもよい。この場合、グレーアウト状態にするとよい。
【0052】
図9(A)の:Cに示す個別定義情報に含まれているリスト(領域R0を参照)は、サーバ側表示順位情報として機能する。サーバ側表示順位情報は、選択肢であるオブジェクト画像を、表示部150に一覧表示する際の順番を、中継サーバ200側で指定するための情報である。サーバ側表示順位情報は、オブジェクト画像識別情報を、表示部150へ表示する表示順位に従って記憶している情報である。オブジェクト画像は、選択肢として表示部150に表示される画像である。オブジェクト画像をタッチすると、オブジェクト画像に対応した動作が行われる。
【0053】
図9(A)の:Cに示す個別定義情報に含まれているリストには、「サービスA」〜「サービスF」のオブジェクト画像の各々を識別する情報である、オブジェクト画像識別情報が含まれている。本実施形態の説明例では、オブジェクト画像識別情報には、オブジェクト画像に表示される文字列が使用されている。「サービスA」のオブジェクト画像の表示順位が1位であり、「サービスF」のオブジェクト画像の表示順位が6位である。そして、
図10(A)に示す画面内には、このリストに基づいて、オブジェクト画像P1〜P4が表示されている。オブジェクト画像P1〜P4の各々は、「サービスA」〜「サービスD」の各々に対応している。オブジェクト画像P1の表示順位が1位であり、オブジェクト画像P4の表示順位が4位である。なお、「サービスE」および「サービスF」に対応するオブジェクト画像は、後述するように、下キーK1をタッチして表示画面を切り替えることによって、表示部150に表示することが可能である。
【0054】
さらに、
図10(A)に示す画面は、画面タイプが「リスト」形式である場合の固有のキーとして、下キーK1、オブジェクト画像移動キーK2、履歴オン/オフ切り替えキーK3、を含んでいる。なお、オブジェクト画像の数が、表示画面に一度に表示できる表示数よりも多い場合には、下キーを操作すると、表示順位が下位側のオブジェクト画像が表示され、上キーを操作すると、表示順位が上位側のオブジェクト画像が表示されるように構成してもよい。オブジェクト画像移動キーK2は、後述するオブジェクト画像入れ替え処理の実行命令入力を受け付けるためのキーである。履歴オン/オフ切り替えキーK3は、後述する履歴優先表示を行うか否かの設定の入力を受け付けるためのキーである。利用者は、上キー及び下キーを操作(押下又はタッチ)し、且つサービス名が表示されたオブジェクト画像をタッチして所望のサービスを選択する。選択可能なサービス数は、個別定義情報の選択方式として記述された「単数選択」に対応し、1つである。例えば、「サービスA」が表示されているオブジェクト画像P1がタッチされると、サービス提供サーバ300Aによって提供されるサービスAが選択される。
【0055】
RAMに記憶されている個別定義情報が
図9(B)の:Gに示す個別定義情報であった場合、表示部150には、
図10(B)に示す画面が表示される。この画面は、個別定義情報において画面タイプとして「リスト」と記述された「リスト」形式の画面である。また、
図10(B)に示す画面は、個別定義情報においてタイトルとして記述された「画像データを選択してください」と、「確定キー:有効」と記述された確定キーとを含む。
図10(B)に示す画面は、選択肢として画像データのサムネイルを含む。利用者は、サムネイルにタッチして所望の画像データを選択する。下キーを操作すると、次の4つの画像データのサムネイルが表示され、上キーを操作すると、前の4つの画像データのサムネイルが表示される。選択可能な画像データ数は、個別定義情報の選択方式として記述された「複数選択」に対応し、複数である。
【0056】
図9(B)の:Gなどに示す個別定義情報において“()”内に記載された情報は、多機能装置100が中継サーバ200と通信した結果、または、多機能装置100が受け付けた利用者の入力によって更新される。具体的には、
図9(B)の:Gに示すリスト固有情報おいて“()”内に記載された「リスト」の内容、および、「画像リスト」の内容は、多機能装置100が中継サーバ200と通信した結果によって更新される。すなわち、制御部120が個別定義情報に従って処理する際には、リスト固有情報は、更新された最新の値になっている。
図9(B)の:Hのメッセージ固有情報において、“()”内に記載された「メッセージ」の内容は、多機能装置100が中継サーバ200と通信した結果によって更新される。すなわち、制御部120が個別定義情報に従って処理する際には、メッセージ固有情報は、更新された最新の値になっている。
図9(C)の:Iの機能動作指示情報において、“()”内に記載された「パラメータ」の内容は、多機能装置100が受け付けた利用者の入力によって更新される。具体的には、利用者が
図9(B)の:Gに従い作成される画面(
図10(B))において画像データを選択する入力操作を行うことによって、“画像データのデータ名”が更新される。利用者が
図9(B)の:Fに従い作成される画面(不図示)においてメディア保存か印刷かを選択する入力操作を行うことによって、“メディア保存/印刷”が更新される。すなわち、制御部120が個別定義情報に従って処理する際には、機能動作指示情報は、更新された最新の値になっている。
図9(C)の:K及び
図9(D)の:Oの機能動作指示情報において、“()”内に記載された「パラメータ」の内容についても、同様に、制御部120が個別定義情報に従って処理する際には、機能動作指示情報は、更新された最新の値になっている。
【0057】
RAMに記憶されている個別定義情報が
図9(B)の:Hに示す個別定義情報であった場合、表示部150には、
図10(C)に示す画面が表示される。この画面は、個別定義情報において画面タイプとして「メッセージ」と記述された「メッセージ」形式の画面である。
図10(C)に示す画面は、個別定義情報において「タイトル」として記述された「サーバエラー」と、「次へキー:有効」と記述された次へキーとを含む。なお、「確定キー:無効」及び「戻るキー:無効」と記述されているため、確定キー及び戻るキーは
図10(C)に示す画面に含まれない。確定キー及び戻るキーは、上記同様、操作できない状態(グレーアウト状態を含む)としてもよい。また、
図10(C)に示す画面には、画面タイプに固有のキーも含まれない。
図10(C)に示す画面は、
図10(B)に示す「(メッセージ:”画像データを選択してください”)」に対応したメッセージとして「サーバと通信できませんでした」を含む。利用者は、メッセージを確認した場合、次へキーを押下する。
【0058】
RAMに記憶されている個別定義情報が
図9(D)の:Mに示す個別定義情報であった場合、表示部150には、
図10(D)に示す画面が表示される。この画面は、個別定義情報において画面タイプとして「入力ボックス」と記述された「入力ボックス」形式の画面である。
図10(D)に示す画面は、個別定義情報においてタイトルとして記述された「コピー解像度」と、「確定キー:有効」と記述された確定キーと、「戻るキー:有効」と記述された戻るキーと、「次へキー:有効」と記述された次へキーとを含む。
図10(D)に示す画面は、画面タイプが「入力ボックス」形式である場合の固有のキーとして、左矢印キー及び右矢印キー(
図10(D)で、左右逆の矢印がそれぞれ示された2個のキー参照)と、入力ボックスに入力された数値を削除するためのクリアキー(
図10(D)において「クリア」と記載)と、1〜0のテンキー(
図10において「1」〜「0」と記載)とを含む。1〜0のテンキーは、「入力可能文字:数値」に対応するものであって、入力ボックスには数値のみが入力される。
図10(D)に示す画面の入力ボックスには、ボックス初期値として記述された「200」がコピー解像度の初期値として表示されている。コピー解像度を初期値の200dpiから、例えば300dpiに変更する場合、利用者は、左矢印キー又は右矢印キーを操作し、数値入力のためのカーソルを、「2」の位置に移動し、クリアキーを操作して「2」を削除し、次にテンキーの「3」を操作する。この操作によって、利用者は、所望の解像度である300dpiを入力する。入力される解像度は、「最大文字数:3」及び「最小文字数:3」に対応して、3桁の数値とされる。
【0059】
多機能装置100が非タッチパネルモデルである場合、確定キー、戻るキー、及び次へキーの各キーは、操作部180の所定のハードキーに割り当てられ、所定の指示操作が可能なように有効にされる。非タッチパネルモデルでは、「リスト」形式の画面において、所望のサービスの項目を選択するための項目選択キーが、別個に設けられる。利用者は、上キー及び下キーとされたハードキーを操作し、所望のサービスを示す位置にポインタを移動し、選択キーを操作する。この項目選択キーの操作によって、所望のサービスが選択される。同じく、「入力ボックス」形式の画面において、画面に表示される1〜0の数字を選択するための数字選択キーが、別個に設けられる。利用者は、初期値として表示される200dpiを300dpiに変更する場合、次のような操作を行う。利用者は、クリアキーとされたハードキーを操作する。これによって、入力ボックス内の「200」全体が削除される。次に、左矢印キー又は右矢印キーとされたハードキーを操作し、表示されている画面に含まれる「3」の位置にポインタを移動させ、数字選択キーを1回操作する。この数字選択キーの操作によって、入力ボックスに「3」が入力される。続けて、ポインタを「0」の位置に移動させ、2回連続して数字選択キーを操作する。この数字選択キーの2回の操作によって、入力ボックスには「0」が2個入力され、表示される値を「300」とすることができる。なお、非タッチパネルモデルの場合、ハードキーに操作が割り当てられたキー(例えば、上キー、下キー、左矢印キー、右矢印キー)については、画面に含まれないようにしてもよい。
【0060】
S112を実行した後、制御部120は、画面の表示に応じて、何れかのキーが操作されたかについて判断する(S114)。制御部120は、操作されるまで待機する(S114:No)。何れかのキーが操作された場合(S114:Yes)、制御部120は、操作されたキーは、画面タイプに固有なキーであるかについて判断する(S116)。ここで、画面タイプに固有なキーとは、個別定義情報において「有効」又は「無効」が記述されたキー以外のキーである。具体的には、画面タイプに固有なキーは、
図10(A)に示す下キーK1、オブジェクト画像移動キーK2および履歴オン/オフ切り替えキーK3、並びに、
図10(D)に示す左矢印キー、右矢印キー、クリアキー及び1〜0のテンキーである。
【0061】
操作されたキーが画面タイプに固有なキーではない場合、つまり操作されたキーが表示されている画面を遷移させる、確定キー、戻るキー又は次へキーの何れかである場合(S116:No)、制御部120は、そのキーがRAMに記憶されている個別定義情報で有効と記述されているかについて判断する(S120)。有効と記述されていない場合(S120:No)、制御部120は、処理をS114に戻す。有効と記述されている場合(S120:Yes)、制御部120は、操作結果情報作成処理を実行する(S122)。S122で実行される操作結果情報作成処理は、後述する。続けて、制御部120は、通信部110を制御し、作成された操作結果情報を中継サーバ200に送信し(S124)、送信後、処理をS102に戻す。この際、制御部120は、RAMに記憶されている個別定義情報を消去する。制御部120は、利用者が操作部180等を操作し、このメイン処理の終了を入力するまで、メイン処理を繰り返して実行する。このメイン処理の終了後、多機能装置100は待機中の状態に戻る。なお、中継サーバ200が多機能装置100に待機指示を送信する構成でもよい。この場合には、多機能装置100は、待機指示を受信したときにメイン処理を終了する。
【0062】
一方、操作されたキーが画面タイプに固有なキーであった場合(S116:Yes)、制御部120は、操作されたキーがオブジェクト画像の表示順位を変更するためのキーであるか否かを判断する(S132)。オブジェクト画像の表示順位を変更するためのキーの一例としては、オブジェクト画像移動キーK2が挙げられる。
【0063】
操作されたキーがオブジェクト画像移動キーK2である場合(S132:Yes)には、制御部120は、オブジェクト画像入れ替え処理を実行する(S134)。オブジェクト画像入れ替え処理を具体的に説明する。オブジェクト画像移動キーK2がタッチされると、入れ替え処理用の画面に遷移する。例えば、
図10(A)の画面においてオブジェクト画像移動キーK2がタッチされると、
図11(A)の画面に遷移する。
図11(A)の画面では、固定表示オン/オフ切り替えキーK5、右移動キーK11、左移動キーK12が新たに表示される。また、オブジェクト画像移動キーK2に代えて、オブジェクト画像移動キーK2aが表示される。オブジェクト画像移動キーK2aは、オブジェクト画像入れ替え処理の実行中であることを示すキーである。
【0064】
ここで、例として、オブジェクト画像P4を移動させる場合を説明する。オブジェクト画像P4が移動対象オブジェクト画像としてタッチされた後に、左移動キーK12が1回タッチされると、オブジェクト画像P4の表示位置が、オブジェクト画像P4の左隣に位置するオブジェクト画像と入れ替わる。そして、左移動キーK12が2回タッチされると、
図11(B)に示す状態となる。すなわち、左移動キーK12が2回タッチされると、オブジェクト画像P4の多機能装置側表示順位情報内の表示順位を、2つ上昇させることができる。そして、確定キーがタッチされることに応じて、オブジェクト画像入れ替え処理が終了する。オブジェクト画像入れ替え処理が終了すると、制御部120は、変更後の多機能装置側表示順位情報(
図11(C)を参照)を、記憶部130に記憶させる。多機能装置側表示順位情報には、オブジェクト画像入れ替え処理を行った個別定義情報を識別する固有番号(領域R31を参照)と、入れ替え後のリスト(領域R32を参照)とが含まれている。
【0065】
また、S132において操作されたキーが固定表示オン/オフ切り替えキーK5である場合(S132:Yes)には、制御部120は、オブジェクト画像固定表示処理を実行する(S134)。オブジェクト画像固定表示処理を具体的に説明する。例として、オブジェクト画像P1を固定オブジェクト画像優先表示する場合を説明する。
図11(A)の画面において、固定対象オブジェクト画像であるオブジェクト画像P1をタッチした後に、固定表示オン/オフ切り替えキーK5がタッチされると、
図11(D)に示すように、「固定中」のバルーン画像B1が表示される。そして、
図11(E)の多機能装置側表示順位情報に示すように、オブジェクト画像P1に対して固定表示属性が付加される(領域R21を参照)。これにより、オブジェクト画像P1の表示順位を、最高順位に固定することができる。
【0066】
また、オブジェクト画像P1の固定表示を解除する場合を説明する。
図11(D)の画面において、固定されているオブジェクト画像P1をタッチした後に、固定表示オン/オフ切り替えキーK5がタッチされると、
図11(A)に示すように、「固定中」のバルーン画像B1が消去される。そして、
図11(F)の多機能装置側表示順位情報に示すように、オブジェクト画像P1に対して付加されていた固定表示属性が削除される(領域R22を参照)。これにより、オブジェクト画像P1の表示順位が最高順位に固定されていた状態を解除することができる。
【0067】
なお、固定表示することができるオブジェクト画像は、複数であってもよい。この場合、表示順位が最高順位のものから連続して続いている複数のオブジェクト画像を、固定表示することができるとしてもよい。例えば、
図11(D)の画面において、オブジェクト画像P1およびP2を固定表示することや、オブジェクト画像P1〜P3を固定表示することができるとしてもよい。
【0068】
またS132において、操作されたキーがオブジェクト画像移動キーではない場合(S132:No)には、制御部120は、操作されたキーが履歴オン/オフ切り替えキーK3であるかを判断する(S142)。現在表示部150に現在表示中の画面の固有番号が、履歴オン固有番号として記憶部130に記憶されていない場合には、現在表示中の画面は、履歴優先表示を行わない画面であると判断される。この場合に、操作されたキーが履歴オン/オフ切り替えキーK3である場合には、現在表示中の画面に、履歴表示を行う設定する場合であると判断される(S144:履歴オン)。そして制御部120は、現在表示中の画面の固有番号を、履歴オン固有番号として記憶部130に記憶させる(S148)。
【0069】
一方、表示部150に現在表示中の画面の固有番号が、履歴オン固有番号として記憶部130に記憶されている場合には、現在表示中の画面は、履歴優先表示を行う画面であると判断される。この場合に、操作されたキーが履歴オン/オフ切り替えキーK3である場合には、現在表示中の画面に、履歴表示を行わない設定をする場合であると判断される(S144:履歴オフ)。そして制御部120は、現在表示中の画面に対応する履歴オン固有番号を、記憶部130から削除する(S146)。
【0070】
一方、操作されたキーが画面タイプに固有なキーであった場合(S142:No)、制御部120は、画面タイプ固有処理を実行する(S150)。例えば、多数のサービス名が
図10(A)に示す画面で表示されている場合には、下キーK1が操作されると、制御部120は、次の複数件分のサービス名が示されたリストを表示する。このリストを表示する状態で、選択肢を示す何れかのキーが操作されると、具体的に、「サービスA」を示すキーが操作されると、制御部120は、選択肢としてサービスAが選択されたとして、サービスAを示す項目番号をRAMに記憶する。サービスAは、リストの最上段に示されているため、その項目番号は「1」である。この他、制御部120は、
図10(D)に示す画面において、入力ボックスに入力されている値をRAMに記憶する。具体的に、制御部120は、入力されている値が「200」であれば200を、「300」であれば300を、入力文字列情報としてRAMに記憶する。なお、非タッチパネルモデルで、上述したように入力ボックスに表示されている値を変更するために、クリアキー、左矢印キー、右矢印キー、又は選択キーの何れかが操作されていると、制御部120は、上述した画面タイプ固有処理を適宜実行する。S150を実行した後、制御部120は、処理をS114に戻す。
【0071】
<画面情報作成処理>
図3に示すメイン処理のS110で実行される画面情報作成処理について、
図5〜
図7を参照して説明する。この画面情報作成処理を開始した制御部120は、RAMに記憶されている個別定義情報から、UI指示情報を読み出す(S194)。
【0072】
S196において制御部120は、中継サーバ200から受信した個別定義情報に含まれているリストが、順番変更対象のリストであるか否かを判断する。具体的には、中継サーバ200から受信した個別定義情報を識別する固有番号が、記憶部130に記憶されている何れかの多機能装置側表示順位情報の固有番号に一致するか否かを判断する。一致する場合(S196:Yes)にはS198へ進み、一致しない場合(S196:No)にはS197へ進む。
【0073】
S197において制御部120は、ユーザ登録数優先表示を行うか否かを判断する(S352)。当該判断は、記憶部130に記憶されているユーザ登録数優先フラグが「オン」であるか否かによって行われても良い。ユーザ登録数優先表示を行わない場合(S197:No)にはS202へ進み、ユーザ登録数優先表示を行う場合(S197:Yes)にはS198へ進む。S198において制御部120は、オブジェクト画像表示順位の自動入れ替え処理を実行する。
【0074】
S198で行われる、オブジェクト画像表示順位の自動入れ替え処理の内容を、
図6および
図7を参照して説明する。オブジェクト画像表示順位の自動入れ替え処理は、記憶済みの多機能装置側表示順位情報に基づいて、サーバ側表示順位情報(すなわち、中継サーバ200から受信した個別定義情報に含まれているリスト)に含まれているオブジェクト画像識別情報の表示順位を入れ替える処理である。
【0075】
S312において制御部120は、サーバ側表示順位情報に対応する多機能装置側表示順位情報が記憶部130に記憶されているか否かを判断する。当該判断は、個別定義情報の固有番号と同一の番号を有する多機能装置側表示順位情報が記憶されているか否かによって行われても良い。記憶されていない場合(S312:No)には、制御部120は、中継サーバ200から受信したサーバ側表示順位情報を、多機能装置側表示順位情報として記憶部130へ記憶させる(S390)。そして
図5のS202へ戻る。
【0076】
一方、サーバ側表示順位情報に対応する多機能装置側表示順位情報が記憶部130に記憶されている場合(S312:Yes)には、制御部120は、サーバ側表示順位情報と、記憶部130に記憶されている多機能装置側表示順位情報との内容を比較する(S314)。S316において制御部120は、両情報の内容が完全に一致するか否かを判断する。完全に一致する場合(S316:Yes)にはS342へ進み、完全に一致しない場合(S316:No)にはS322へ進む。S322において制御部120は、削除対象オブジェクト画像識別情報が、サーバ側表示順位情報の中に存在するか否かを判断する。具体的には、多機能装置側表示順位情報の中には存在しないオブジェクト画像識別情報が、サーバ側表示順位情報の中に存在するか否かを判断する。存在しない場合(S322:No)にはS326へ進み、存在する場合(S322:Yes)にはS324へ進む。S324において制御部120は、サーバ側表示順位情報から、削除対象オブジェクト画像識別情報を削除する。そしてS326へ進む。
【0077】
S326において制御部120は、新規オブジェクト画像識別情報が、サーバ側表示順位情報の中に存在するか否かを判断する。新規オブジェクト画像識別情報は、記憶部130に記憶されている多機能装置側表示順位情報の中には存在しないが、サーバ側表示順位情報の中には存在しているオブジェクト画像識別情報である。新規オブジェクト画像識別情報が存在しない場合(S326:No)にはS342へ進み、存在する場合(S326:Yes)にはS328へ進む。S328において制御部120は、新規オブジェクト画像識別情報を記憶部130に記憶させる。S330において制御部120は、サーバ側表示順位情報から、新規オブジェクト画像識別情報だけを一旦削除する。そしてS342へ進む。
【0078】
S342において制御部120は、オブジェクト画像を、ユーザ設定優先表示によって表示するか否かを判断する。当該判断は、記憶部130に記憶されているユーザ設定優先フラグが「オン」であるか否かによって行われても良い。ユーザ設定優先表示を行う場合(S342:Yes)には、制御部120は、サーバ側表示順位情報で示されるサーバ側表示順位を、記憶部130に記憶されている多機能装置側表示順位情報で示される多機能装置側表示順位に置き換える(S344)。
【0079】
S344では、固定オブジェクト画像優先表示を行うか否かも判断される。当該判断は、記憶部130に記憶されている固定オブジェクト識別情報で識別される文字列と同一の文字列が、サーバ側表示順位情報に含まれているリスト内に存在するか否かによって行われても良い。また、当該判断は、多機能装置側表示順位情報の中に、固定表示属性が付加されているオブジェクト画像識別情報が存在するか否かによって行われてもよい。固定オブジェクト画像優先表示を行う設定がされている場合に、固定オブジェクト画像優先表示を行うオブジェクト画像識別情報が存在する場合には、固定オブジェクト画像優先表示を行うオブジェクト画像識別情報の表示順位を、サーバ側表示順位情報の中の最上順位に変更する。そしてS362へ進む。
【0080】
一方、S342においてユーザ設定優先表示を行わないと判断される場合(S342:No)には、制御部120は、履歴優先表示を行うか否かを判断する(S346)。当該判断は、記憶部130に記憶されている履歴優先フラグが「オン」である場合に、中継サーバ200から受信した個別定義情報の固有番号が、記憶部130に記憶されている履歴オン固有番号の何れかに一致するか否かによって行われても良い。履歴優先表示を行う場合(S346:Yes)には、S348へ進む。S348において制御部120は、固定オブジェクト画像優先表示を行うオブジェクト画像識別情報が存在する場合には、固定オブジェクト画像優先表示を行うオブジェクト画像識別情報を、順位変更の対象から除外する。当該判断は、記憶部130に記憶されている固定オブジェクト識別情報を用いて行われても良い。そして制御部120は、サーバ側表示順位情報に含まれているオブジェクト画像識別情報のうち、利用者に選択された回数が多いオブジェクト画像識別情報ほど表示順位が上位となるように、サーバ側表示順位情報を変更する。そしてS362へ進む。
【0081】
一方、S346において履歴優先表示を行わないと判断される場合(S346:No)には、制御部120は、ユーザ登録数優先表示を行うか否かを判断する(S352)。当該判断は、記憶部130に記憶されているユーザ登録数優先フラグが「オン」であるか否かによって行われても良い。ユーザ登録数優先表示を行わない場合(S352:No)には、S362へ進む。一方、ユーザ登録数優先表示を行う場合(S352:Yes)には、制御部120は、ユーザ登録が必要な処理を選択するためのオブジェクト画像識別情報が、サーバ側表示順位情報に含まれているか否かを判断する(S353)。当該判断は、サーバ側表示順位情報のリスト内に、「サービスA」〜「サービスF」のうちの何れかの文字列が含まれているか否かによって行われてもよい。ユーザ登録が必要な処理を選択するためのオブジェクト画像識別情報が含まれていない場合(S353:No)にはS362へ進み、含まれている場合(S353:Yes)にはS354へ進む。
【0082】
S354において制御部120は、記憶部130に記憶されているユーザ登録数情報から、サービス毎のユーザ登録数を読み出す。S356において制御部120は、サーバ側表示順位情報に含まれている複数のオブジェクト画像識別情報のうち、ユーザ登録数が多いオブジェクト画像識別情報ほど表示順位が上位となるように、オブジェクト画像識別情報の並び順を変更する。そしてS362へ進む。
【0083】
S362において制御部120は、新規オブジェクト画像識別情報が、サーバ側表示順位情報に含まれていたか否かを判断する。当該判断は、S328において、新規オブジェクト画像識別情報が記憶部130に記憶されたか否かによって行われても良い。新規オブジェクト画像識別情報が含まれていない場合(S362:No)にはS384へ進み、新規オブジェクト画像識別情報が含まれている場合(S362:Yes)にはS364へ進む。
【0084】
S364において制御部120は、新着優先表示を行うか否かを判断する。当該判断は、記憶部130に記憶されている新着優先フラグが「オン」であるか否かによって行われても良い。新着優先表示を行わない場合(S364:No)には、制御部120は、S328で記憶させた新規オブジェクト画像識別情報を、サーバ側表示順位情報に含まれているオブジェクト画像識別情報の最終順位へ追加する(S366)。
【0085】
一方、新着優先表示を行う場合(S364:Yes)にはS368へ進み、制御部120は、固定オブジェクト画像優先表示を行うか否かを判断する。当該判断は、S344で前述した方法によって行うことができるため、ここでは説明を省略する。固定オブジェクト画像優先表示を行わない場合(S368:No)にはS370へ進み、制御部120は、S328で記憶させた新規オブジェクト画像識別情報を、サーバ側表示順位情報に含まれているオブジェクト画像識別情報の最上順位へ追加する(S370)。一方、固定オブジェクト画像優先表示を行う場合(S368:Yes)には、S382へ進む。制御部120は、S328で記憶させた新規オブジェクト画像識別情報を、固定オブジェクト画像優先表示を行うオブジェクト画像識別情報を除いたオブジェクト画像識別情報の中の最上順位となるように、追加する(S382)。
【0086】
S384において制御部120は、表示順位が確定したサーバ側表示順位情報を、多機能装置側表示順位情報として記憶部130に記憶させる。そして、
図5のS202へ戻る。
【0087】
S202において制御部120は、記憶部130に記憶されているテンプレート情報を、RAMに読み出す。テンプレート情報は、
図12に示すような構造を有している。テンプレート情報を読み出した制御部120は、UI指示情報に従い画面タイプを特定し、特定された画面タイプに応じた画面タイプ固有情報をテンプレート情報から抽出する。具体的には、特定された画面タイプが「リスト」の場合は、
図12に示す、“固有なキーが何れであるかを示す情報”“「▲」(上)、「▼」(下)キーを示すビットマップ情報”などを抽出する。制御部120は、テンプレート情報から抽出された情報に従って、画面タイプに固有なキーを特定し、前述した
図3のS112で表示される画面の一部を示す画面情報を作成する(S204)。具体的には、“固有なキーが何れであるかを示す情報”に従って特定された「▲」(上)キー、及び、「▼」(下)キーなどを表示部150に表示させるための画面情報を作成する。このとき、制御部120は、UI指示情報に含まれる所定の情報を画面情報に含ませる。含められる所定の情報は、リスト、ボックス初期値、及びメッセージとして記述された情報の他、選択方法、最大文字数、及び最小文字数として記述された情報も含む。
【0088】
S204を実行した後、制御部120は、S204で作成された画面情報に、UI指示情報でタイトルと記述されている文字列を追加する(S206)。そして、制御部120は、UI指示情報で有効と記述されている、画面を遷移させる操作キーを、テンプレート情報に従い有効化する(S208)。ここで、有効化とは、次のようなものである。つまり、多機能装置100がタッチパネルモデルである場合、UI指示情報で有効と記述されている確定キー、戻るキー又は次へキーが、各キーに割り当てられた指示操作が可能なキーとして、画面情報に含まれることを意味する。非タッチパネルモデルである場合、UI指示情報で有効と記述されている確定キー、戻るキー又は次へキーの指示操作が、操作部180を構成する何れかのハードキーに割り当てられることを意味する。さらに、ハードキーを点灯することができる場合には、確定キー、戻るキー又は次へキーの指示操作が割り当てられたハードキーを点灯させる。また、S208において、制御部120は、テンプレート情報の画面タイプ固有情報に従い、上下キー、左右キー、および、クリアキーなどを操作可能な状態にする。S208を実行した後、制御部120は、処理を
図9のS112に戻す。
【0089】
S204〜S208で実行される具体例について、
図13(A)および
図13(B)を参照して説明する。
図13(B)に基づく説明は、多機能装置100がタッチパネルモデルであって、RAMに記憶されている個別定義情報が
図13(A)に示す個別定義情報である場合を例とする。まず、S204で、制御部120は、画面タイプとしての「リスト」に従って、
図12に示すテンプレート情報の中で、リストの基本画面を示すビットマップ情報を基本画面情報として抽出する(
図13(B)の(a)参照)。
図12に示すテンプレート情報の画面タイプ固有情報(リスト)では、固有なキーとして、上キー及び下キーが関連付けられている。そのため、制御部120は、上キー及び下キーを示すビットマップ情報を抽出し、画像情報を作成する。この画像情報は、画面タイプ固有情報(リスト)に含まれる上キー及び下キーの位置を示す情報に従い、上キー及び下キーを示すビットマップ情報が、基本画面を示すビットマップ情報の所定の位置に配置されように作成される。つまり、制御部120は、
図13(B)の(a)の画面を示す画面情報を作成する。また、制御部120は、UI指示情報のリスト固有情報で選択肢として記述されている「サービスA」、及び「サービスB」を、
図12に示す画面タイプ固有情報(リスト)に含まれる選択肢の位置を示す情報に従い、所定の位置に配置する(
図13(B)の(b)参照)。つまり、制御部120は、S204で、
図13(B)の(b)の画面を示す画面情報を作成する。この画面情報において、「サービスA」、及び「サービスB」は、リストの選択肢として有効化される。制御部120は、このようにして作成された画面情報に、UI指示情報で「選択方法」として記述される「単数選択」を示す情報を含ませる。
【0090】
次に、S206で、制御部120は、タイトルとしての「サービス選択」を、
図12に示すテンプレート情報の操作キー情報に含まれるタイトルの位置を示す情報に従い、所定の位置に配置する(
図13(B)の(c)参照)。つまり、制御部120は、
図13(B)の(c)の画面を示す画面情報を作成する。続けて、S208で、制御部120は、UI指示情報で有効と記述されている確定キーに関し、
図12に示すテンプレート情報の操作キー情報の中から、確定操作に関連付けられている確定キーを示すビットマップ情報を抽出する。そして、制御部120は、操作キー情報に含まれる確定キーの位置を示す情報に従い、抽出されたビットマップ情報を所定の位置に配置する(
図13(B)の(d)参照)。つまし、制御部120は、
図13(B)の(d)の画面を示す画面情報を作成する。この画面情報において、確定キーは、画面を遷移させる遷移指示を入力する1つのキーとして有効化される。なお、遷移指示を入力するキーとしては、この他、戻るキーと、次へキーとが例示される。
【0091】
<操作結果情報作成処理>
図4に示すメイン処理のS122で実行される操作結果情報作成処理について、
図8を参照して説明する。この操作結果情報作成処理を開始した制御部120は、
図4のS114で操作され、S120で有効と記述されていると判断されたキーを示すキータイプをRAMに記憶する。なお、
図4のS114で操作され、S120で有効と記述されていると判断されたキーは、確定キー、戻るキー又は次へキーの何れかである。例えば、S512で、制御部120は、確定キーを示すキータイプを記憶する。続けて、制御部120は、キータイプについて判断する(S514)。キータイプが、「戻る」又は「次へ」である場合(S514:戻る・次へ)、制御部120は、処理をS515に移行する。
【0092】
S515で、制御部120は、
S512で記憶されたキータイプと、RAMに記憶されている個別定義情報に記述されている固有番号に一致する固有番号とを含む操作結果情報を作成して、制御部120の内部RAMに記憶する。
S515を実行した後、制御部120は、処理を
図4のS124に戻す。
【0093】
一方、キータイプが、「確定」である場合(S514:確定)、制御部120は、
図3のS112で表示部150に表示された画面の画面タイプについて判断する(S516)。制御部120は、RAMに記憶されている個別定義情報のUI指示情報に従って、S516の判断を行う。画面タイプがメッセージである場合には、表示部150の画面に確定キーが含まれないため(
図10(C)参照)、S516の判断は、リスト又は入力ボックスのみを判断対象としている。
【0094】
画面タイプが入力ボックスであった場合(S516:入力ボックス)、制御部120は、入力された入力文字列情報を確定情報として、RAMに記憶する。そして、制御部120は、S512で記憶されたキータイプと、この確定情報と、RAMに記憶されている個別定義情報に記述されている固有番号に一致する固有番号とを含む操作結果情報を作成して、制御部120の内部RAMに記憶する(S518)。例えば、
図10(D)において、初期値の200dpiのまま確定された場合、
図4のS150で「200」がRAMに記憶される。また、解像度が300dpiに変更された場合、
図4のS150で「300」がRAMに記憶される。そこで、制御部120は、確定情報として「200」又は「300」をRAMに記憶する。そして、制御部120は、S512で記憶された「確定」を示すキータイプと、確定情報としての「200」又は「300」と、RAMに記憶されている個別定義情報に記述されている固有番号(
図9(D)の:Mに示す個別定義情報に記述されている固有番号「013」)に一致する固有番号とを含む操作結果情報を作成する。
【0095】
画面タイプがリストであった場合(S516:リスト)、制御部120は、リストに含まれる選択肢のうち、選択されたものを示す項目番号を確定情報として、RAMに記憶する。そして、制御部120は、
S512で記憶されたキータイプと、この確定情報と、RAMに記憶されている個別定義情報に記述されている固有番号に一致する固有番号とを含む操作結果情報を作成して、制御部120の内部RAMに記憶する(S522)。例えば、
図10(A)において、サービスAが選択されていた場合、図
4のS150でサービスAを示す項目番号として「1」がRAMに記憶される。そこで、制御部120は、確定情報として「1」をRAMに記憶する。そして、制御部120は、S
512で記憶された「確定」を示すキータイプと、確定情報としての「1」と、RAMに記憶されている個別定義情報に記述されている固有番号(
図9(A)の:Cに示す個別定義情報に記述されている固有番号「003」)に一致する固有番号とを含む操作結果情報を作成する。ここで、確定情報とは、表示部150の画面に表示されているリストの選択肢、及び、入力ボックス内の入力文字列のうちで、確定キーの操作により、RAMに記憶されることが確定された設定情報を意味する。
【0096】
S524において制御部120は、今回表示していた画面の個別定義情報に含まれているリストが、順番変更対象のリストであるか否かを判断する。当該判断内容は、S196で前述した判断内容と同様であるため、説明を省略する。順番変更対象のリストではない場合(S524:No)にはS124に戻り、順番変更対象のリストである場合(S524:Yes)にはS526へ進む。
【0097】
S526において制御部120は、今回表示していた画面に、履歴優先表示を行う設定が行われているか否かを判断する。当該判断内容は、S346で前述した判断内容と同様であるため、説明を省略する。履歴優先表示を行う設定が行われていない場合(S526:No)にはS124に戻り、設定が行われている場合(S526:Yes)にはS528へ進む。
【0098】
S528において制御部120は、S120で選択されたオブジェクト画像のオブジェクト画像識別情報を取得する。S552において制御部120は、記憶部130に記憶されている履歴内容情報の記憶件数が、上限件数に到達しているか否かを判断する。到達していない場合(S552:No)にはS556へ進み、到達している場合(S552:Yes)にはS554へ進む。S554において制御部120は、履歴内容情報に記憶されている情報のうち、最古の1件分の情報を削除する。そしてS556へ進む。S556において制御部120は、S528で取得したオブジェクト画像識別情報を、履歴内容情報として記憶部130に記憶させる。そして、
図4のS124へ戻る。
【0099】
S524〜S556の処理の具体例を説明する。例として、上限件数が5件であり、今回表示していた画面が
図10(A)の画面である場合を説明する。また、履歴内容情報の内容が、新しい履歴から順に、“「サービスB」、「サービスB」、「サービスC」、「サービスB」、「サービスC」”である場合を説明する。この場合において、S120で選択されたオブジェクト画像が、「サービスA」のオブジェクト画像である場合には、「サービスA」の文字列が取得される(S528)。履歴内容情報の記憶件数が上限件数に到達しているため(S552:Yes)、履歴内容情報から、最古の1件分の情報である「サービスC」を削除する(S554)。そして、S528で取得した「サービスA」の文字列を、履歴内容情報として記憶部130に記憶させる。これにより、履歴内容情報の内容は、“「サービスA」、「サービスB」、「サービスB」、「サービスC」、「サービスB」”に変更される。
【0100】
<中継サーバ装置で実行されるメイン処理>
中継サーバ200で実行されるメイン処理について、
図14を参照して説明する。中継サーバ200の制御部220は、ネットワーク400を介して多機能装置100から送信される所定の情報を、受信するまで待機する(S400:No)。なお、
図14に示すメイン処理が開始されると、中継サーバ200の制御部220は001フラグがオフであることをRAMに記憶する。001フラグについて詳しくは後述する。制御部220は、通信部210を制御し、所定の情報を受信する。所定の情報が受信された場合(S400:Yes)、制御部220は、受信された所定の情報の種類について判断する(S402)。受信された所定の情報は、制御部220を構成するRAM等に記憶される。なお、受信された所定の情報は、そのままRAMに記憶されてもよく、または、情報を解析し、後の処理に適した形式として記憶されてもよい。また、受信された所定の情報は、記憶部230に記憶されてもよい。受信される所定の情報は、アプリ起動要求情報、機能動作終了情報又は操作結果情報の何れかである。アプリ起動要求情報は、
図3のS100で送信され、機能動作終了情報は、
図3のS108で送信され、操作結果情報は、
図4のS124で送信される。所定の情報がアプリ起動要求情報であった場合(S401:アプリ起動要求情報)、制御部220は、アプリ起動要求情報にデバイス機能を特定する情報が含まれているか判断する(S402)。アプリ起動要求情報にデバイス機能を特定する情報が含まれている場合(S402:YES)、制御部220は、アプリ起動要求情報が特定する機能に対応する個別定義情報をRAMに読み出す(S403)。なお、各機能に対応する個別定義情報の固有番号は記憶部230に記憶されている。具体的に、制御部220は、アプリ起動要求情報が特定する機能に対応する個別定義情報の固有番号を、記憶部230からRAMに読み出す。続けて、制御部220は、
図15の(A)に示すツリー情報を、記憶部230からRAMに読み出す。制御部220は、RAMに読み出した固有番号に対応してツリー情報に登録されている個別定義情報を、記憶部230からRAMに読み出す。例えば、アプリ起動要求情報がコピー機能を特定する場合、制御部220は、固有番号「013」に対応する個別定義情報を記憶部230からRAMに読み出す。アプリ起動要求情報にデバイス機能を特定する情報が含まれていない場合(S402:NO)、制御部220は、先頭の個別定義情報、すなわち、リモートUIのトップ画面を多機能装置100の表示部150に表示させるための個別定義情報をRAMに読み出す(S404)。なお、固有番号が最小の値を含む個別定義情報が、先頭の個別定義情報となる。
図15の(A)のツリー情報に従えば、制御部220は、固有番号「001」の個別定義情報(
図9(A)の:A参照)を、記憶部230からRAMに読み出すことになる。
【0101】
S404に続けて、制御部220は、001フラグがオンであることをRAMに記憶する(S405)。001フラグは、中継サーバ200が固有番号「001」の個別定義情報を多機能装置100に送信したというステータスを中継サーバ200に記憶しておくためのフラグである。001フラグのオン又はオフに伴う制御部220の処理の一例として、キータイプ「戻る」と、固有番号「013」(
図9(D)の:M参照)とを含む操作結果情報を通信部210が受信したときに、001フラグがオンである場合には、制御部220は、後述するS408において、多機能装置100の表示部150にリモートUIのトップ画面を表示させるために固有番号「001」の個別定義情報を記憶部230からRAMに読み出す。また、キータイプ「戻る」と、固有番号「013」(
図9(D)の:M参照)とを含む操作結果情報を通信部210が受信したときに、001フラグがオフである場合には、制御部220は、後述するS408において、個別定義情報を読み出さず、S420において、001フラグがオフであることをRAMに記憶し、S421において、通信部210を制御し、多機能装置100のメイン処理を終了させ、待機中にさせるための待機指示を多機能装置100へ送信する。
【0102】
所定の情報が機能動作終了情報であった場合(S401:機能動作終了情報)、制御部220は、処理をS412に移行する。所定の情報が操作結果情報であった場合(S401:操作結果情報)、制御部220は、受信された操作結果情報に含まれるキータイプについて判断する(S406)。キータイプが「戻る」を示すものであった場合(S406:戻る)、制御部220は、前の個別定義情報を、記憶部230からRAMに読み出す(S408)。具体的に、制御部220は、
図15の(A)に示すツリー情報をRAMに読み出し(S403、または、S404で読み出したツリー情報をそのまま用いてもよい。後述するS412において同じ。)、ツリー情報に従い、操作結果情報に含まれる固有番号の前の固有番号を特定する。例えば、操作結果情報に含まれる固有番号が「004」(
図9(A)の:D参照)であった場合、制御部220は、ツリー情報に従い、固有番号「003」を特定する。また、操作結果情報に含まれる固有番号が「006」(
図9(B)の:F参照)であった場合、ツリー情報は前の固有番号を「未定006A」と示している。この場合、制御部220は、
図15の(B)に示す未定テーブルを記憶部230からRAMに読み出す。続いて、制御部220は、未定テーブルに従い、前の固有番号を特定する。「未定006A」では、固有番号「003」の操作結果情報に含まれていた確定情報が「サービスA」の場合に「004」を前の固有番号として特定し、固有番号「003」の操作結果情報に含まれていた確定情報が「サービスB」の場合に「005」を前の固有番号として特定する。このように、ツリー情報が「未定006A」のように前の固有番号を「未定***」と示している場合、制御部220は、未定テーブルに従って、前の固有番号を特定する。そして、制御部220は、特定した固有番号「003」を含む個別定義情報(前の個別定義情報)を、記憶部230からRAMに読み出す。
【0103】
なお、操作結果情報に含まれる固有番号が「001」(
図9(A)の:A参照)であった場合、ツリー情報は前の固有番号を「待機」と示している。このように、ツリー情報が前の固有番号を「待機」と示している場合、制御部220は、前の個別定義情報を読み出さない。
【0104】
キータイプが「次へ」を示すものであった場合(S406:次へ)、制御部220は、処理をS412に移行する。キータイプが「確定」を示すものであった場合(S406:確定)、制御部220は、
図16の(A)に示す第一対応テーブルを、記憶部230からRAMに読み出す。また、制御部220は、受信された操作結果情報に含まれる固有番号を抽出する。続けて、制御部220は、第一対応テーブルに従い、抽出された固有番号に一致する固有番号に対応付けられた項目を特定する。そして、制御部220は、操作結果情報に含まれる確定情報を、特定された項目に対応付けた設定情報として、設定情報テーブルに記憶する(S411)。例えば、受信された操作結果情報に、キータイプ「確定」と、確定情報「外部サービス」と、固有番号「001」とが含まれていた場合、制御部220は、第一対応テーブルに従い、固有番号「001」に対応付けられた項目「外部サービス/デバイス機能」を特定する。そして、制御部220は、確定情報として受信した「外部サービス」を項目「外部サービス/デバイス機能」に対応する設定情報として、
図17に示すように設定情報テーブルに記憶する。S411を実行した後、制御部220は、処理をS412に移行する。
【0105】
S412で、制御部220は、次の個別定義情報を、記憶部230からRAMに読み出す。具体的に、制御部220は、上述したS408と同様に、受信された操作結果情報に含まれる固有番号と、
図15の(A)に示すツリー情報と、
図15の(B)に示す未定テーブルと、に従い、受信された操作結果情報に含まれる固有番号の次の固有番号を特定する。例えば、操作結果情報に含まれる固有番号が「001」(
図9(A)の:A参照)であった場合、制御部220は、ツリー情報に「未定001B」が記憶されていることを認識する。制御部220は、未定テーブルに従い、固有番号「001」の操作結果情報に含まれていた確定情報が「外部サービス」の場合に「002」を次の固有番号として特定し、固有番号「001」の操作結果情報に含まれていた確定情報が「デバイス機能」の場合に「012」を次の固有番号として特定する。このように、ツリー情報が「未定001B」のように次の固有番号を「未定***」と示している場合、制御部220は、未定テーブルに従って、次の固有番号を特定する。また、操作結果情報に含まれる固有番号が「004」(
図9(A)の:D参照)であった場合、制御部220は、ツリー情報に従い、固有番号「006」を次の固有番号として特定する。
【0106】
操作結果情報に含まれる固有番号が「006」(
図9(B)の:F参照)であった場合、制御部220は、ツリー情報に「未定006B」が記憶されていることを認識する。制御部220は、未定テーブルに従い、固有番号「003」の操作結果情報に含まれていた確定情報が示すサービスの提供サーバ(確定情報が「サービスA」の場合はサービス提供サーバ300A)から、提供サーバが記憶している画像データのサムネイルとデータ名とを取得する。サムネイルとデータ名との取得が正常に終了した場合、制御部220は、固有番号「007」を次の固有番号として特定する。サムネイルとデータ名との取得がエラー終了した場合、制御部220は、固有番号「008」を次の固有番号として特定する。このように、ツリー情報が次の固有番号を「未定***」と示しており、かつ、未定テーブルに特定の処理が示されている場合、制御部220は、未定テーブルに従って、特定の処理を実行し、実行した特定の処理の結果に対応する、次の固有番号を特定する。なお、ツリー情報が前の固有番号を「未定***」と示しており、かつ、未定テーブルに特定の処理が示されている場合も同様に、制御部220は、未定テーブルに従って、特定の処理を実行し、実行した特定の処理の結果に対応する、前の固有番号を特定する。
【0107】
なお、操作結果情報に含まれる固有番号が「009」(
図9(C)の:I参照)であった場合、ツリー情報は次の固有番号を「待機」と示している。このように、ツリー情報が次の固有番号を「待機」と示している場合、制御部220は、次の個別定義情報を読み出さない。
【0108】
制御部220は、特定された次の固有番号を含む個別定義情報(次の個別定義情報)を、記憶部230からRAMに読み出す。S408又はS412を実行した後、制御部220は、ツリー情報が前の固有番号、または、次の固有番号を「待機」と示していたかを判断する(S410)。この判断は、S408又はS412にて個別定義情報を読み出したかを判断することにより、実行されても良い。ツリー情報が前の固有番号、または、次の固有番号を「待機」と示していない場合(S410:No)、制御部220は、処理をS414に移行し、ツリー情報が前の固有番号、または、次の固有番号を「待機」と示していた場合(S410:Yes)、制御部220は、処理をS420に移行する。
【0109】
S414で、制御部220は、
図17に示す設定情報テーブルに記憶された設定情報を読み出す(S414)。
【0110】
S414について説明する。制御部220は、S404、S408又はS412で読み出されRAMに記憶されている個別定義情報に含まれる固有番号を抽出する。また、制御部220は、記憶部230から、
図16の(B)に示す第二対応テーブルをRAMに読み出す。次に、制御部220は、抽出された固有番号に一致する固有番号に対応する項目が、第二対応テーブルに登録されているかについて判断する。そして、登録されている場合、第二対応テーブルで固有番号に対応付けられている項目を特定する。続けて、制御部220は、特定された項目と同一の項目に対応付けて、設定情報テーブルに記憶されている設定情報を読み出す。一方、抽出された固有番号に一致する固有番号に対応する項目が、第二対応テーブルに登録されていない場合、制御部220は、設定情報テーブルからの設定情報の読み出しを実行しない。
【0111】
S414を実行した後、制御部220は、S414で読み出された設定情報に一致するパラメータを、RAMに記憶されている個別定義情報に追加する(S416)。例えば、RAMに記憶されている個別定義情報が、固有番号「007」の個別定義情報(
図9(B)の:G参照)であるとき、S414では、第二対応テーブルに従い、画像データのサムネイルリストと、画像データのデータ名リストとが、項目として特定される。そして、設定情報テーブルから、これらの特定された項目に対応付けられた設定情報、
図17に基づけば、リストされた画像データのサムネイルとしてのサムネイル1、サムネイル2、サムネイル3、サムネイル4・・・と、リストされた画像データのデータ名としてのファイル名1、ファイル名2、ファイル名3、ファイル名4・・・とが、読み出される。従って、S416では、これらのサムネイル及びファイル名が、多機能装置100の利用者に画像データを選択させるためのパラメータとして追加される。続けて、制御部220は、通信部210を制御し、RAMに記憶されている個別定義情報を多機能装置100に送信する(S418)。S418を実行した後、制御部220は、処理をS400に戻し、この処理を繰り返して実行する。
【0112】
S420で、制御部220は、001フラグがオフであることをRAMに記憶する。続いて、制御部220は、通信部210を制御し、待機指示を多機能装置100へ送信する(S421)。
【0113】
<ダウンロードサービスを利用するためのGUI>
ここで、
図9(A)の:A〜
図9(D)の:Oの各図面を参照して、多機能装置100において、サービスAのダウンロードサービスを利用するためのGUIの構成を説明する。例として、
図18に示す多機能装置側表示順位情報が記憶部130に記憶されている場合を説明する。
図18の多機能装置側表示順位情報の固有番号は、「003」である。また、ユーザ設定優先フラグおよび新着優先フラグが「オン」とされており、他のフラグが「オフ」とされている場合を説明する。
【0114】
サービスAのダウンロードサービスを利用するために、利用者は、待機中である多機能装置100に表示されている、リモートUIをトップ画面から開始することを中継サーバ200に指示するためのアプリ起動アイコンにタッチする。すると、多機能装置100は、アプリ起動要求情報にデバイス機能を特定する情報を含めずに、アプリ起動要求情報を中継サーバ200に送信する(S100)。
【0115】
デバイス機能を特定する情報を含まないアプリ起動要求情報を受信した中継サーバ200は、固有番号「001」の個別定義情報(
図9(A)の:A参照)を、多機能装置100に送信する。
【0116】
固有番号「001」の個別定義情報を受信した多機能装置100は、外部サービスを利用するか、多機能装置100の機能を利用するかを利用者に選択させるためのリスト画面(非図示)を表示する。
【0117】
利用者が外部サービスを選択すると、多機能装置100は、固有番号「001」と、「確定」を示すキータイプと、外部サービスを示す確定情報と、を含む操作結果情報を中継サーバ200に送信する。
【0118】
固有番号「001」と、「確定」を示すキータイプと、外部サービスを示す確定情報と、を含む操作結果情報を受信した中継サーバ200は、ツリー情報と未定テーブルとに従い、固有番号「002」の個別定義情報(
図9(A)の:B参照)を、多機能装置100に送信する。
【0119】
固有番号「002」の個別定義情報を受信した多機能装置100は、外部サービスを利用してよいかのYes/Noを利用者に選択させるためのリスト画面(非図示)を表示する。
【0120】
利用者がYesを選択すると、多機能装置100は、固有番号「002」と、「確定」を示すキータイプと、Yesを示す確定情報と、を含む操作結果情報を中継サーバ200に送信する。
【0121】
固有番号「002」と、「確定」を示すキータイプと、Yesを示す確定情報と、を含む操作結果情報を受信した中継サーバ200は、ツリー情報と未定テーブルとに従い、固有番号「003」の個別定義情報(
図9(A)の:C参照)を、多機能装置100に送信する。
【0122】
固有番号「003」の個別定義情報を受信した多機能装置100は(S102:Yes、S104:UI指示)、画面情報作成処理(S110)を実行する。制御部120は、中継サーバ200から受信した個別定義情報の固有番号である「003」が、記憶部130に記憶されている多機能装置側表示順位情報の固有番号である「003」と一致するため(S196:Yes)、オブジェクト画像表示順位の自動入れ替え処理(S198)を実行する。サーバ側表示順位情報(すなわち、
図9(A)の:Cに含まれているリスト。領域R0を参照)と、多機能装置側表示順位情報(
図18を参照)とを比較すると、多機能装置側表示順位情報の中には存在しないが、サーバ側表示順位情報の中には存在している、新規オブジェクト画像識別情報(
図9(A)の:Cの領域R1を参照)が存在している(S326:Yes)。従って、新規オブジェクト画像識別情報である「サービスF」の文字列が記憶部130に記憶される(S328)。そして、サーバ側表示順位情報から、新規オブジェクト画像識別情報である「サービスF」の文字列が、一旦削除される(S330)。
【0123】
ユーザ設定優先フラグが「オン」であるため(S342:Yes)、ユーザ設定優先表示が行われる。サーバ側表示順位情報(
図9(A)、領域R0参照)で示されるサーバ側表示順位を、記憶部130に記憶されている多機能装置側表示順位情報(
図18を参照)で示される多機能装置側表示順位に置き換える(S344)。このとき、固定識別属性が付加されている「サービスA」のオブジェクト画像識別情報(
図18、領域R2参照)の表示順位は、最上順位に設定される。これにより、サーバ側表示順位を示すリストは、
図19に示すように変更される(領域R3参照)。
【0124】
サーバ側表示順位情報に新規オブジェクト画像識別情報が含まれており(S362:Yes)、新着優先フラグが「オン」であるため(S364:Yes)、新着優先表示が行われる。また、多機能装置側表示順位情報に記憶されているオブジェクト画像識別情報のうち、サービスAの識別情報には、固定識別属性が付加されている(
図18、領域R2参照)。従って、固定オブジェクト画像優先表示が行われる(S368:Yes)ため、制御部120は、S328で記憶させた新規オブジェクト画像識別情報(「サービスF」の文字列)を、固定オブジェクト画像優先表示を行うオブジェクト画像識別情報(すなわち、サービスA)を除いたオブジェクト画像識別情報の中の最上順位となるように、追加する(S382)。これにより、サーバ側表示順位を示すリストは、
図20に示すように変更される(領域R4参照)。そして、表示順位が確定したサーバ側表示順位情報が、多機能装置側表示順位情報として記憶部130に記憶される(S384)。
【0125】
制御部120は、S384で記憶部130に記憶させた多機能装置側表示順位情報を用いて、画面を生成し(S202〜S208)、生成した画面を表示部150に表示させる(S112)。これにより、
図21に示す画面が表示される。
【0126】
利用者がサービスAを選択すると、多機能装置100は、固有番号「003」と、「確定」を示すキータイプと、サービスAを示す確定情報と、を含む操作結果情報を中継サーバ200に送信する。
【0127】
固有番号「003」と、「確定」を示すキータイプと、サービスAを示す確定情報と、を含む操作結果情報を受信した中継サーバ200は、ツリー情報と未定テーブルとに従い、固有番号「004」の個別定義情報(
図9(A)の:D参照)を、多機能装置100に送信する。
【0128】
固有番号「004」の個別定義情報を受信した多機能装置100は、サービスAのアップロードサービスを利用するのかダウンロードサービスを利用するのかを利用者に選択させるためのリスト画面(非図示)を表示する。
【0129】
利用者がダウンロードを選択すると、多機能装置100は、固有番号「004」と、「確定」を示すキータイプと、ダウンロードを示す確定情報と、を含む操作結果情報を中継サーバ200に送信する。
【0130】
固有番号「004」と、「確定」を示すキータイプと、ダウンロードを示す確定情報と、を含む操作結果情報を受信した中継サーバ200は、ツリー情報に従い、固有番号「006」の個別定義情報(
図9(B)の:F参照)を、多機能装置100に送信する。
【0131】
固有番号「006」の個別定義情報を受信した多機能装置100は、ダウンロードした画像データをメディアに保存するのか印刷するのかを利用者に選択させるためのリスト画面(非図示)を表示する。
【0132】
利用者が印刷を選択すると、多機能装置100は、固有番号「006」と、「確定」を示すキータイプと、印刷を示す確定情報と、を含む操作結果情報を中継サーバ200に送信する。
【0133】
固有番号「006」と、「確定」を示すキータイプと、印刷を示す確定情報と、を含む操作結果情報を受信した中継サーバ200は、ツリー情報と未定テーブルとに従い、サービスAのサービス提供サーバ300Aにアクセスする。サービス提供サーバ300Aとの通信が正常であれば、サービス提供サーバ300Aが記憶している画像データのサムネイルとデータ名とを取得する。そして、固有番号「007」の個別定義情報(
図9(B)の:G参照)を、多機能装置100に送信する。中継サーバ200が送信する個別定義情報には、サービス提供サーバ300Aが記憶している画像データのサムネイルとデータ名とが含まれている。一方で、サービス提供サーバ300Aとの通信がエラーであれば、固有番号「008」の個別定義情報(
図9(B)の:H参照)を、多機能装置100に送信する。
【0134】
固有番号「007」の個別定義情報を受信した多機能装置100は、ダウンロードする画像データを利用者に選択させるための、画像データのサムネイルのリスト画面(
図10(B)参照)を表示する。
【0135】
利用者が画像データを選択すると、多機能装置100は、固有番号「007」と、「確定」を示すキータイプと、利用者が選択した画像データのデータ名を示す確定情報と、を含む操作結果情報を中継サーバ200に送信する。
【0136】
固有番号「007」と、「確定」を示すキータイプと、利用者が選択した画像データのデータ名を示す確定情報と、を含む操作結果情報を受信した中継サーバ200は、ツリー情報に従い、固有番号「009」の個別定義情報(
図9(C)の:I参照)を、多機能装置100に送信する。中継サーバ200が送信する個別定義情報には、ダウンロードすることを示す動作タイプと、ダウンロードした画像データを印刷することを示すパラメータと、利用者が選択した画像データのデータ名を示すパラメータと、が含まれている。
【0137】
固有番号「009」の個別定義情報を受信した多機能装置100は、個別定義情報に含まれるデータ名の画像データをサービス提供サーバ300Aからダウンロードし、ダウンロードした画像データを印刷する。
【0138】
印刷を終了すると、多機能装置100は、固有番号「009」を含む機能動作終了情報を中継サーバ200に送信する。
【0139】
固有番号「009」を含む機能動作終了情報を受信した中継サーバ200は、ツリー情報に従い、待機指示情報を、多機能装置100に送信する。
【0140】
待機指示情報を受信した多機能装置100は、待機中の状態に戻る。
【0141】
固有番号「008」の個別定義情報を受信した多機能装置100は、サービス提供サーバ300Aとの通信がエラーであったことを利用者に知らせるための、メッセージ画面(
図10(C)参照)を表示する。
【0142】
利用者が「次へ」ボタンを押下すると、多機能装置100は、固有番号「008」と、「次へ」を示すキータイプと、を含む操作結果情報を中継サーバ200に送信する。
【0143】
固有番号「008」と、「次へ」を示すキータイプと、を含む操作結果情報を受信した中継サーバ200は、ツリー情報に従い、固有番号「003」の個別定義情報(
図9(A)の:C参照)を、多機能装置100に送信する。
【0144】
このように、サービスAのダウンロードサービスの利用に際するGUIは、中継サーバ200が、ツリー情報と未定テーブルに従い、個別定義情報を多機能装置100に送信し、多機能装置100が、個別定義情報に従い、各種画面を表示する、という基本構成を含んでいる。
【0145】
<効果>
以上、本実施形態によれば、多機能装置100の表示部150で表示される画面を示すビットマップのようなデータ量の多い画像データを、多機能装置100と中継サーバ200との間で、ネットワーク400を介してデータ通信する必要がない。具体的に、画面タイプに応じた基本画面を示す画像データと、表示される画面に含まれる各種のキーを示す画像データとが、多機能装置100と中継サーバ200との間で、データ通信されることがない。従って、画面の表示について装置間での通信負荷を軽減することができる。また、多機能装置100で、画面の遷移を管理する必要もなく、中継サーバ200で、画面タイプに応じた基本画面及び各種のキーを示す画像データ等を管理する必要もない。このような構成により、多機能装置100において確定キーの操作などの所定の操作が行われたとき、中継サーバ200は、個別定義情報を送信して多機能装置100に指示するのみで、所定の操作に対応した画面の遷移を効率的に行うことができる。特に、複数種類の多機能装置100(例えば、タッチパネルモデルの多機能装置と非タッチパネルモデルの多機能装置)がシステム1に存在していたとしても、中継サーバ200が、複数種類の多機能装置100の画面タイプに応じた基本画面及び各種のキーを示す画像データ等をわざわざ管理する必要がなくなるので、異なる構成の複数の多機能装置に対して、共通の個別定義情報に従って指示することができる。
【0146】
中継サーバ200は、サーバ側表示順位(すなわち、個別定義情報に含まれているリストで示される順位)を指定する。ここで、サーバ側表示順位をそのまま用いて複数のオブジェクト画像を表示部150に表示させる場合には、利用者が頻繁に選択するオブジェクト画像の表示順位が低いままの状態になる場合がある。すると、選択対象のオブジェクト画像を利用者が探索するための、無駄な画面移動操作(例:スクロール操作、上下キーなどによる画面切り替え操作)が必要となる。よって、選択対象のオブジェクト画像を見つけ出すまでに手間がかかるという問題が発生し、利用者の利便性を損なうおそれがある。本明細書に記載の技術では、中継サーバ200によって指定されるサーバ側表示順位を並び替えた順位である、多機能装置側表示順位に従って、複数のオブジェクト画像を表示部150に表示させることができる。これにより、複数のオブジェクト画像を、利用者に使い易い態様で表示部に表示させることが可能となる。よって、無駄な画面移動操作を減らすことができるため、利用者の利便性を向上させることができる。また、オブジェクト画像の描画時間がテキストの表示時間よりも長時間である場合には、リスト形式で表示される複数のオブジェクト画像の先頭側に、利用者が良く選択するオブジェクト画像を配置することで、ユーザの待機時間を短縮化することが可能となる。
【0147】
中継サーバ200に複数の多機能装置が接続されている場合には、サーバ側表示順位は、利用者によって変更できないとすることが好ましい。これは、サーバ側表示順位の入れ替えや、サーバ側表示順位へのオブジェクト画像の追加および削除が頻繁に行われてしまうと、利用者が頻繁に選択するオブジェクト画像の表示順位が変化してしまうため、選択対象のオブジェクト画像を利用者が見つけ出すまでに手間がかかってしまうという問題が発生するためである。本明細書に記載の技術では、中継サーバ200から受信したサーバ側表示順位を、多機能装置100側に記憶している多機能装置側表示順位情報を用いて、利用者に使い易い態様でカスタマイズすることができる。これにより、中継サーバ200に記憶されているサーバ側表示順位を変更する必要がない。よって、複数の利用者の混乱を防止することと、各利用者の利便性を向上させることを両立することができる。
【0148】
オブジェクト画像移動キーK2に変更操作を入力することよって(S132:Yes)、複数のオブジェクト画像間の表示順位を変更することができる(S134)。よって、複数のオブジェクト画像の表示態様を利用者がカスタマイズすることが可能となる。また、移動対象オブジェクト画像や移動キーなどをタッチするという直感的な操作により、複数のオブジェクト画像間の表示順位を更新することが可能となる。
【0149】
新着優先表示をオンにするキーをタッチすることによって(S34:オン)、新規オブジェクト画像を優先して表示部に表示させることができる(S370、S382)。よって、新規オブジェクト画像の存在を利用者に認識させ易くすることが可能となる。
【0150】
固定表示オン/オフ切り替えキーK5に変更操作を入力することよって(S132:Yes)、固定オブジェクト画像優先表示を行うオブジェクト画像を設定することができる(S134)。これにより、固定オブジェクト画像優先表示を行うオブジェクト画像を、複数のオブジェクト画像のうちで最も利用者に認識させやすい画像とすることが可能となる。
【0151】
記憶部130に記憶させた固定オブジェクト識別情報によって、固定オブジェクト画像優先表示を行うオブジェクト画像を設定することができる。これにより、固定オブジェクト画像優先表示を行うオブジェクト画像を、予め定めることができる。また、多機能装置100の出荷時以前の段階において固定オブジェクト識別情報を記憶部130に記憶させることができる。これにより、多機能装置100の製造者によって、固定オブジェクト画像優先表示を行うオブジェクト画像を定めることが可能となる。
【0152】
利用者の選択頻度の高いオブジェクト画像ほど優先して表示部に表示させることができる(S348)。これにより、複数のオブジェクト画像間の表示順位を、利用者が使い易い態様に自動でカスタマイズすることが可能となる。
【0153】
<変形例>
本実施形態では、オブジェクト画像に文字列(例:サービスA)が表示される場合を説明したが、この形態に限られない。サムネイル画像などのイメージがオブジェクト画像に表示される場合においても、本明細書に開示されている技術を適用することができる。また、オブジェクト画像識別情報として、サムネイル画像などのイメージを識別する情報(例:イメージのファイル名)を用いてもよい。
【0154】
なお、上記では、多機能装置100は、中継サーバ200と通信する構成を例に説明した。上述した中継サーバ200によって実行される処理は、サービス提供サーバ300A〜300Fの少なくとも1つによって実行されてもよい。この場合、中継サーバ200は省略される。
【0155】
また、ネットワーク400はインターネット網以外、例えばLANを採用することができる。データ通信は、HTTP/1.1以外、例えば1.1以外のHTTP、FTP、独自プロトコルを採用することができる。
【0156】
また、
図4に示す多機能装置100におけるメイン処理のS114では、
図5に示す画面情報作成処理のS208で有効化された操作キー、及び、画面タイプに固有なキーが操作された場合のみ、その判断が肯定(S114:Yes)されるよう、多機能装置100が構成されていてもよい。例えば、タッチパネルモデルである場合、S208で有効化された操作キー、及び、画面タイプに固有なキーが表示された位置以外がタッチされても、タッチされたことを検出しないようにタッチパネルを制御してもよい。非タッチパネルモデルである場合、S208で有効化されたハードキー以外が操作されても、操作されたことを検出しないように操作部180を制御してもよい。非タッチパネルモデルである場合、S208で有効化されたハードキー以外が操作された場合、制御部120は、拒否音の出力を音声出力部(不図示)に指示してもよい。
【0157】
また、印刷機能、スキャナ機能、コピー機能、及びFAX機能を備える多機能装置100を例示したが、本実施形態の構成を採用可能な装置は、多機能装置100とは異なる他の装置であってもよい。例えば、プリンタ・スキャナ・コピー機・FAX装置等の事務機器、携帯電話・PDA・ヘッドマウントディスプレイ等のモバイル端末、カメラ・プレーヤー・テレビ等のAV製品、電話・デジタルフォトフレーム・電子レンジ・冷蔵庫等の家電製品、医療機器等に、本実施形態の構成を適用してもよい。また、本実施形態の構成を適用する装置は、表示部として、複数のディスプレイを備えていてもよい。複数のディスプレイを備える装置の一例としては、折りたたみ式のモバイル端末であって、カバーの表面とカバーの内側の各々にディスプレイが備えられている装置が挙げられる。
【0158】
新着優先表示を行う処理は、省略することが可能である。この場合、S14を省略して、S12からS16へ進むとしてもよい。また、S32からS38を省略しても良い。履歴優先表示を行う処理は、省略することが可能である。この場合、S24、S346,S348を省略してもよい。また、S342が「No」の場合にはS352へ進むとしてもよい。ユーザ登録数優先表示を行う処理は、省略することが可能である。この場合、S20、S352〜S356を省略しても良い。以上より、一般的に言うと、多機能装置100は、「サーバ側表示順位情報取得手段」と、「端末装置側表示順位情報記憶制御手段」と、「第1表示制御手段」と、を少なくとも備えていれば良い。具体例としては、多機能装置100は、S102と、S204と、S344とを少なくとも実行すればよい。
【0159】
<構成の対応関係>
中継サーバ200は、サーバの一例である。多機能装置100は、端末装置の一例である。CPU121、221は、プロセッサの一例である。S104を実行するCPUは、サーバ側表示順位情報取得手段の一例である。個別定義情報内のリストは、端末装置側表示順位の一例である。S384を実行するCPUは、端末装置側表示順位情報記憶制御手段の一例である。S344を実行するCPUは、第1表示制御手段の一例である。300A〜300Fは、外部装置の一例である。S124を実行するCPUは、選択オブジェクト対応データ出力手段の一例である。S112を実行するCPUは、第2表示制御手段の一例である。固定オブジェクト識別情報は、識別情報の一例である。S32を実行するCPUは、第3表示制御手段の一例である。