技術分野
リチウムイオン二次電池等の二次電池に使用される正極を形成するために用いられる二次電池正極用バインダー組成物
発明が解決しようとする課題[発明の詳細な説明]から抜粋
しかしながら、本発明者らの検討によれば、特許文献1では、充分なサイクル特性が得られる程度にバインダーの結着力を高めるためには、電極活物質層中のバインダーの含有率が2質量%以上必要であることが分かった。特に比表面積が大きく粒子径の小さい電極活物質を用いる場合には、バインダーと結着する面積が増えるために更に多くのバインダー量が必要とされる。その為、絶縁成分であるバインダー量が増えることで電極の抵抗が上がり、電池の出力特性・サイクル特性共に悪化するおそれがあった。
また、特許文献1及び2で提案されているバインダーを用いた場合、導電剤と電極活物質の分散性が不十分であり、電極活物質層を形成するスラリー組成物の安定性が乏しく、平滑な電極を得ることが難しい。
さらに、特許文献1および2で提案されているバインダーを使用した電極では、高温での動作において、バインダーが電解液に対して膨潤し、電子ネットワークが切断され、その結果、電極の内部抵抗が上がり、電池のサイクル特性、特に高温におけるサイクル特性(以下、「高温サイクル特性」と記すことがある。)が悪化するおそれがあった。
本発明の目的は事情を鑑み、優れた電解液耐性を示すバインダー組成物、優れた安定性を示すスラリー組成物、高い柔軟性、平滑性及び結着性を有する正極、及び優れた高温サイクル特性を有する二次電池を提供することにある。
課題を解決するための手段[発明の詳細な説明]から抜粋
このような課題の解決を目的とした本発明の要旨は以下の通りである。
〔1〕ニトリル基を有する重合単位、芳香族ビニル重合単位、親水性基を有する重合単位、及び炭素数4以上の直鎖アルキレン重合単位を含有するバインダーであって、
前記芳香族ビニル重合単位の含有割合が5〜50質量%である二次電池正極用バインダー組成物。
【発明の効果】
本発明のバインダー組成物は、優れた電解液膨潤度を有するため、二次電池における高温サイクル特性等の電池特性を向上させることができる。また、本発明のバインダー組成物を用いることにより、正極活物質層を形成するためのスラリー組成物は優れた安定性を有する。また、正極活物質層中において正極活物質が均一に分散するため、高い平滑性と結着性を有する正極を得ることができる。その結果、該正極を用いた二次電池は、高温サイクル特性に優れる。
この発明についての権利主張の範囲[特許請求の範囲]
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