(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、適宜図面を参照しながら、実施の形態を詳細に説明する。但し、必要以上に詳細な説明は省略する場合がある。例えば、既によく知られた事項の詳細説明や実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。これは、以下の説明が不必要に冗長になるのを避け、当業者の理解を容易にするためである。
なお、発明者(ら)は、当業者が本開示を十分に理解するために添付図面及び以下の説明を提供するのであって、これらによって特許請求の範囲に記載の主題を限定することを意図するものではない。
【0011】
(本開示に至った経緯)
フラッシュメモリの低価格化、高速化に伴い、民生機器の分野のみならず、プロフェッショナル用途の映像機器の分野においても、メモリカードに動画像データを記録することが主流となりつつある。
【0012】
しかしながら、メモリカードは小型、軽量で使いやすい反面、紛失しやすい。プロフェッショナル用途のカメラレコーダで撮影したコンテンツは個人情報や秘密情報等を含む。そのため、コンテンツが入ったメモリカードを紛失した場合や誤って他人に貸した場合のコンテンツ漏洩のリスクは非常に大きい。
【0013】
このため、メモリカードを紛失した場合や誤って他人に貸した場合に、撮影したコンテンツが再生できないような機能がメモリカードに搭載されることが要望されている。
【0014】
上記課題に対応した技術として、メモリカードにパスワードを設定し、設定したパスワードと同一のパスワードが入力されない場合は、当該メモリカードへのアクセスを禁止するパスワードロックという技術が知られている。
【0015】
パスワードロック技術では、電源を投入する毎にパスワード入力が要求される。しかし、電源投入後、即記録が要求されるプロフェッショナル用途においては、パスワード入力は煩わしさを招く。
【0016】
特許文献1によれば、前述のように、情報記録装置側にデフォルト入力パスワードを保存し、アクセス保護パスワードを記録メディア側に保存する。そして、そして、ユーザが記録メディアを情報記録装置で使用する際、ユーザによるパスワードの入力がない場合は、デフォルト入力パスワードとアクセス保護パスワードとの比較照合を実施する。デフォルト入力パスワードとアクセス保護パスワードが一致していれば、記録メディアへのアクセス制限を解除する。これにより、ユーザは、パスワードを入力することなく、記録メディアにアクセスすることができる。
【0017】
しかしながら、カメラレコーダや記録メディアを複数のグループで共用したい場合がある。特に、プロフェッショナルの分野においてそのような場合がある。
【0018】
図1は、グループAとグループBでカメラレコーダや記録メディア(記録媒体)を共用する場合の一例を説明する図である。
図1に示す場合においては、記録メディアとして、グループAのみで使用する記録メディアA、クループBのみで使用する記録メディアB、クループAとグループBで共用する記録メディアCが存在する。また、カメラレコーダとして、記録メディアAのみを使用できるカメラレコーダa、記録メディアAと記録メディアCを使用できるカメラレコーダb、記録メディアCのみを使用できるカメラレコーダc、記録メディアBと記録メディアCを使用できるカメラレコーダd、記録メディアBのみを使用できるカメラレコーダeが存在する。
【0019】
ここで、カメラレコーダb及びカメラレコーダdでは2種類の記録メディアが使用されることになる。
【0020】
図1に示す場合における従来技術の課題について説明する。具体的に、記録メディアA、記録メディアB、記録メディアCのそれぞれに個別のパスワードを付与し、カメラレコーダb、カメラレコーダdに2種類のパスワードをデフォルトパスワードとして登録した場合の課題について説明する。
【0021】
図1に示す場合に対応するため、例えば、カメラレコーダb、カメラレコーダdにおいては、2種類のパスワードを順番に発行し、使用する記録メディアを特定することが考えられる。
【0022】
しかしながら、パスワードが一致しないとパスワードの受付を禁止するロックシステムが記録メディアに実装されている場合、この方式は使用できない。
【0023】
なお、パスワードが一致しない場合に所定回数までパスワードを再入力可能なシステムにおいては、パスワードを順番に発行することにより、使用する記録メディアを特定することが可能かもしれない。しかし、セキュリティに対するリスクが大きくなる。また、パスワード発行回数が多くなるため、パスワード照合に要する時間が長くなり、撮影したい瞬間を逃がすリスクも大きくなる。
【0024】
本開示の目的は、カメラレコーダや記録メディアを複数のグループで共用する場合において、記録メディアを紛失した場合や、記録メディアを別グループに間違って貸した場合に、現利用者とは異なる撮影者が撮影したコンテンツを再生できないように、セキュリティ機能を強化することである。また、セキュリティ保持に費やす手順を簡素化することである。
【0025】
(本開示の情報記録システムの概要)
上記目的に対処するため、本実施形態においては、情報記録システムを構成する情報記録装置に、グループパスワード管理部を設け、当該グループパスワード管理部において、所定のグループ単位で共有するグループパスワードとその識別IDを保存しておく。また、使用する記録メディアにパスワード管理部及びパスワード関連情報保存部を設け、パスワード登録部にグループパスワードを登録し、パスワード関連情報保存部に識別IDを登録しておく。
【0026】
例えば、グループAとグループBの2グループで協業する場合に、グループAのみで使用する記録メディアA、クループBのみで使用する記録メディアB、クループAとグループBで共有して使用する記録メディアCという3種類の記録メディアが存在するものとする。
【0027】
この場合、情報記録装置のグループパスワード管理部には、記録メディアAと記録メディアCのグループパスワードと識別IDのみを登録し、記録メディアBのグループパスワードと識別IDを未登録とする。これにより、記録メディアAと記録メディアCにはアクセス可能だが、記録メディアBにはアクセス不可能な環境を構築することができる。
【0028】
記録メディアAを紛失した場合のみならず、記録メディアAをグループBに間違って貸した場合も、グループBのカメラレコーダではアクセスができないので、セキュリティを保持できる。さらに、記録メディアCを利用すれば、パスワード入力の煩わしさを気にすることなく、グループAとグループBで協業することも可能となる。記録メディアCを紛失した場合も、グループAとグループB以外のグループは当該記録メディアCにアクセスできないため、セキュリティを保持できる。
【0029】
(実施の形態1)
1.構成
図2は、本開示に係る記録メディア及び情報記録装置を有する情報記録システムの構成を示すブロック図である。本実施形態に係る情報記録装置はカメラレコーダに適用されている。同図に示すように、本開示に係る情報記録システムは、情報記録装置1と記録メディア2を含む。
【0030】
1−1.情報記録装置の構成
情報記録装置1は、個人パスワード入力部10、個人パスワード管理部11、グループパスワード入力部12、グループパスワード管理部13、パスワード設定部14、制限解除要求部15、パスワード選択部16、ユーザデータ処理部17を含む。
【0031】
個人パスワード入力部10は、ソフトウェアキーボード等から個人用パスワードを入力する。
【0032】
個人パスワード管理部11は、個人パスワード入力部10から出力された個人パスワードを保存する。個人パスワード管理部11は、記録メディア2に予め設定されているイニシャルパスワードと、個人パスワード入力部10を介して入力された最新のパスワードの最低限2パスワードを保存(管理)する。イニシャルパスワードは、個人を含む全グループで共通のパスワードである。
【0033】
グループパスワード入力部12は、インターネット上の所定のサーバに、ネットワークを介して接続し、グループパスワードを取得する。例えば、グループパスワード入力部12は、当該情報記録装置1のシリアル番号、及び設定しようとするグループの番号等を前記所定のサーバに送信し、当該所定のサーバは、これらの番号等に基づいて一意にグループパスワードを生成し、生成したグループパスワードを、ネットワークを介して、グループパスワード入力部12に送信する。グループパスワードとは、複数人が所属するグループで利用するためのパスワードである。ネットワークはセキュアであることが必要であるが、本開示の本質ではないため、説明を割愛する。
【0034】
なお、個人パスワード入力部10、及びグループパスワード入力部12におけるパスワードの入力方法は上記の方法に限らない。例えば、グループパスワード入力部12同様に、個人パスワード入力部10がインターネット上の所定のサーバにネットワークを介して接続し、グループパスワードを取得するようにしてもよい。また、グループパスワード入力部12は、個人パスワード入力部10同様に、ソフトウェアキーボード等を介してグループパスワードを入力するようにしてもよい。
【0035】
グループパスワード管理部13は、グループパスワード入力部12を介して入力されたグループパスワードを保存(管理)する。
【0036】
パスワード設定部14は、個人パスワード管理部11及びグループパスワード管理部13が保存しているパスワード及びその関連情報を記録メディア2に設定する。
【0037】
パスワード選択部16は、記録メディア2における後述するパスワード関連情報保存部21のデータを参照して、個人パスワード管理部11またはグループパスワード管理部13で管理されているパスワードの中から所定のパスワードを選択し、選択したパスワードを制限解除要求部15に出力する。
【0038】
制限解除要求部15は、パスワード選択部16から出力されたパスワードを記録メディア2に出力し、記録メディア2における所定機能の利用に関する制限の解除を要求する。
【0039】
ユーザデータ処理部17は、映像信号などのユーザデータをATAなどのストレージのプロトコルに従い、記録メディア2にリード・ライトする。
【0040】
1−2.記録メディアの構成
記録メディア2は、パスワード登録部20、パスワード関連情報保存部21、パスワード照合部22、暗号鍵管理部23、暗号化エンジン24、記録再生部25、機能制限部26、記憶部27を含む。
【0041】
パスワード登録部20は、情報記録装置1のパスワード設定部14から出力されたパスワードを保存する。
【0042】
パスワード関連情報保存部21は、パスワードと紐づけられた関連情報を記憶している。パスワード関連情報保存部21に記憶されている関連情報は、情報記録装置1において読み出すことが可能である。
【0043】
パスワード照合部22は、制限解除要求部15から出力されたパスワードと、パスワード登録部20で保存されているパスワードとの比較照合を行う。
【0044】
暗号鍵管理部23は、コンテンツに対して暗号化プロセス及び復号化プロセスを実行する際の共通暗号鍵を生成し、生成した共通暗号鍵を管理する。暗号鍵管理部23は、パスワードの内容とは関係なく、ランダムに共通暗号鍵を生成する。そして、暗号鍵管理部23は、生成した共通暗号鍵を保存(管理)する。
【0045】
暗号化エンジン24は、情報記録装置1のユーザデータ処理部17から出力されたユーザデータを暗号化し、暗号化したユーザデータを記録再生部25に出力する。また、暗号化エンジン24は、記録再生部25で再生された暗号化データを復号化し、復号化により生成したデータを情報記憶装置1のユーザデータ処理部17に出力する。
【0046】
記録再生部25は、暗号化エンジン24で暗号化したユーザデータを記憶部27に記憶させる。また、記録再生部25は、記憶部27に記憶されている暗号化データを再生して暗号化エンジン24に出力する。
【0047】
機能制限部26は、記録メディア2の有する機能の、情報記憶装置1による利用を制限する。具体的に、機能制限部26は、情報記憶装置1による記録メディア2の暗号鍵管理部23の機能の利用を制限する。機能制限部26は、パスワード照合部22でのパスワード照合の結果、パスワードが一致している場合は、記録メディア2の機能の利用の制限を解除し、パスワードが一致していない場合は、記録メディア2の機能の利用の制限を解除しない。したがって、パスワードが不一致だった場合、情報記憶装置1は、記録メディア2に暗号化して記憶されているコンテンツをリードすることもできないし、情報記憶装置1のユーザデータ処理部17が出力したユーザデータを暗号化して記録メディア2に記録することもできない。
【0048】
記憶部27は、記録再生部25から出力されたユーザデータを記憶する。記憶部27は、例えば、不揮発性メモリ、ハードディスクドライブ(HDD)等により構成される。
【0049】
1−3.コマンド
図3は、本開示の情報記録装置から記録メディアに出力するコマンドの形式の一例を説明する図である。コマンドは、機能ID、識別ID、変更後の新パスワード、及び現在のパスワード(旧パスワード)で構成される。機能ID、識別ID、新パスワード、及び旧パスワードは、それぞれ1Byte、1Byte、16Byte、16Byteの情報量を有する。なお、識別ID、新パスワード、及び旧パスワードは、機能IDの種類によっては付随されない場合もある。
【0050】
図4は、パスワードに関する機能IDの説明図である。本実施形態では、機能IDとして、「00000001」、「00000010」、「00000100」が設定されている。「00000001」、「00000010」、「00000100」は、それぞれパスワードセット機能、パスワードクリア機能、パスワード変更機能に対応する。
【0051】
図5は、パスワード及び暗号鍵の状態遷移の説明図である。状態S0はパスワードがクリアされ、暗号鍵もクリアされた状態を示す。状態S0へは、パスワードクリアの機能IDを付加したコマンドを発行することにより、全状態から遷移可能である。パスワードクリアコマンドにおいては、機能IDに対して、識別ID、新パスワード、及び旧パスワードのいずれをも付随させる必要はない。
【0052】
状態S0において、パスワードセットの機能IDを付加したコマンド(パスワードセットコマンド)を発行すると、暗号鍵が生成されて、状態S0以外の状態(S10、S20、S30、S11、S21、S31)に遷移する。パスワードセットコマンドにおいては、機能IDに、識別IDと新パスワードを付随させる。
【0053】
また、これらの状態S0以外の状態(S10、S20、S30、S11、S21、S31)からパスワードクリアの機能IDを付加したコマンド(パスワードクリアコマンド)を発行すると、パスワード及び暗号鍵がクリアされた状態S0に遷移する。
【0054】
状態(S10、S20、S30)は、同一のパスワードAを有するが、異なる暗号鍵を有する状態である。状態S10、S20、S30は、それぞれ、暗号鍵A、暗号鍵B、暗号鍵Cを有する。状態(S11、S21、S31)は、同一のパスワードBを有するが、異なる暗号鍵を有する状態である。
【0055】
暗号鍵を変更せずにパスワードを変更するには、パスワード及び暗号鍵が存在するS0以外の状態からパスワード変更の機能IDを付加したコマンド(パスワード変更コマンド)を発行する。パスワード変更コマンドにおいては、機能IDに、識別ID、新パスワード、及び旧パスワードを付随させる。
【0056】
例えば、S10状態からパスワード変更コマンドを発行すれば、暗号鍵AのままパスワードのみがパスワードAからパスワードBに変更された状態S20に遷移させることができる。
【0057】
上述のように、本実施形態では、パスワードを変更しても暗号鍵が変わらない。そのため、情報記録装置1に登録されているパスワードを記録メディア2に発行し、記録メディア2において当該パスワードと記録メディア2側のパスワードを照合して、記録を開始し、記録開始後に情報記録装置1から新規パスワードを入力してパスワードを変更することも可能となる。
【0058】
1−4.識別ID
識別IDは8bitで構成される。識別IDが「00000000」であることは、上記各コマンドに含まれるパスワードが出荷時のイニシャルパスワードであることを示す。識別IDが「11111111」であることは、上記各コマンドに含まれるパスワードが個人パスワードであることを示す。識別IDが「00000001」〜「11111110」であることは、上記各コマンドに含まれるパスワードがグループパスワードであることを示す。識別IDは、「00000001」〜「11111110」の254個が提供される。
【0059】
図6は、識別IDの設定例を示す。具体的に、
図6は、
図1に示すようにグループAとグループBの2つのグループが存在する場合の識別IDの設定例を示す。本例では、識別IDが「00000001」であることは、上記各コマンドに含まれるパスワードがグループAのグループパスワードであることを示し、識別IDが「00000010」であることは、上記各コマンドに含まれるパスワードがグループBのグループパスワードであることを示し、識別IDが「00000011」であることは、上記各コマンドに含まれるパスワードがグループA、グループBの共通のパスワードであることを示す。
【0060】
出荷時の記録メディア2では、イニシャルパスワードがパスワード登録部20に設定されている。記録メディア2の初回使用時、情報記録装置1は、グループパスワード入力部12により、ネットワークを介して、所定のパスワード管理サーバに接続してグループパスワードを取得する。グループパスワードを取得すると、情報記録装置1は、記録メディア2のパスワード登録部20に設定されているイニシャルパスワードを、取得したグループパスワードに変更する。
【0061】
1−5.情報記録装置へのパスワードの設定
情報記録装置1には、その情報記録装置1で使用される記録メディア2に応じたパスワードを登録しておく。記録メディア2が個人で使用される場合は、個人パスワード入力部10を介して個人パスワードを個人パスワード管理部11に登録する。記録メディア2がグループで使用される場合は、グループパスワード入力部12を介してグループパスワードをグループパスワード管理部12に登録する。記録メディア2が複数のグループで使用される場合は、グループパスワード入力部12を介してグループパスワードをグループパスワード管理部12に登録する。情報記録装置1のグループパスワード管理部13へのグループパスワードの登録例について、
図1を参照して説明する。
【0062】
図1に示す例の場合、記録メディアAはグループAのみで使用され、記録メディアBは、グループA及びグループBで使用され、記録メディアCはグループBのみで使用される。
【0063】
カメラレコーダaでは、グループAのみで使用される記録メディアAのみが使用される。そのため、カメラレコーダaには、グループAのグループパスワード及びその識別IDを登録する。
【0064】
カメラレコーダbでは、グループAのみで使用される記録メディアAと、グループA及びグループBで使用される記録メディアBとが使用される。そのため、カメラレコーダbには、グループAのグループパスワード及び識別IDと、グループA及びグループBの共通パスワード及び識別IDとを登録する。
【0065】
カメラレコーダcでは、グループA及びグループBで使用される記録メディアBのみが使用される。そのため、カメラレコーダcには、グループA及びグループBの共通パスワード及び識別IDを登録する。
【0066】
カメラレコーダdでは、グループA及びグループBで使用される記録メディアBと、グループBのみで使用される記録メディアCとが使用される。そのため、カメラレコーダdには、グループA及びグループBの共通パスワード及び識別IDと、グループBのパスワード及び識別IDを登録する。
【0067】
カメラレコーダeでは、グループBのみで使用される記録メディアCのみが使用される。そのため、カメラレコーダeには、グループBのグループパスワード及び識別IDを登録する。
【0068】
1−6.出荷状態の記録メディアの利用
例えば、カメラレコーダbにおいて、出荷状態の記録メディアをグループA専用の記録メディアAとして使用する場合、記録メディアに設定されているイニシャルパスワード及び識別IDを、グループAのパスワード及び識別IDに変更する。また、出荷状態の記録メディアをグループAとグループBの共通の記録メディアBとして使用する場合、記録メディアに設定されているイニシャルパスワード及び識別IDを、グループAとグループBの共通のパスワードと識別IDに変更する。
【0069】
情報記録装置1のパスワード設定部14を介して記録メディア2に設定されたパスワードと識別IDは、記録メディア2のパスワード登録部20とパスワード関連情報保存部21に保存される。
【0070】
1−7.記録メディアのパスワード照合
パスワードが設定された記録メディア2のパスワード照合時の動作について説明する。
図1のカメラレコーダbでは、イニシャルパスワード、グループAのグループパスワード、グループAとグループBの共通パスワード、及び個人パスワードの4種類のパスワードと、それぞれの識別IDが既知のパスワードとして保存されている。個人パスワードは、個人パスワード管理部11に保存されている。グループパスワードは、グループパスワード管理部13に保存されている。
【0071】
情報記録装置1(カメラレコーダ)に記録メディア2が挿入されると、情報記録装置1のパスワード選択部16は、記録メディア2のパスワード関連情報保存部21に保存されている識別IDを読み取る。パスワード選択部16は、識別IDに基づいて、個人パスワード管理部11またはグループパスワード管理部13から記録メディア2のパスワードを選択する。パスワードを選択すると、パスワード選択部16は、このパスワードを、制限解除要求部15を介して、メディア2のパスワード照合部22に出力する。パスワード照合部22は、制限解除要求部15から出力されたパスワードの比較照合を行う。
【0072】
1−8.情報記録システムの動作
図7は、本開示に係る情報記録システムの動作を説明するためのフローチャートである。
【0073】
記録メディア2が情報記録装置1に接続されると(S1)、情報記録装置1は記録メディア2に識別IDを問い合わせる(S2)。識別IDの問い合わせを受けると、記録メディア2は情報記録装置1に当該記録メディア2の識別IDを送信する(S3)。識別IDを受信すると、情報記録装置1は、当該識別IDに対応するパスワードが個人パスワード管理部11またはグループパスワード管理部13に保存されているか確認し(S4)、保存されている場合は、当該識別IDに対応するパスワードを記録メディア2に送信する(S5)。情報記録装置1からパスワードを受信すると、記録メディア2は受信したパスワードとパスワード登録部20に保存されているパスワードが一致しているか照合する(S6)。一致している場合、記録メディア2は、記録メディア2と情報記録装置1との間でのデータの送受信を可能とする。一方、ステップS4で当該識別IDに対応するパスワードが保存されていない場合は、情報記録装置1は、当該識別IDに対応するパスワードを記録メディア2に送信することなく、処理を終了する。
【0074】
1−9.情報記録装置の具体例
1−9−1.構成
情報記録装置1の具体例について説明する。本例では、カメラレコーダが情報記録装置1を含み、情報記録装置1のユーザデータ処理部17がカメラレコーダの画像生成・記録部である場合について説明する。
【0075】
図8は、ユーザデータ処理部17としてのカメラレコーダの画像生成・記録部の構成を示すブロック図である。
【0076】
ユーザデータ処理部17は、撮像部30、メモリ31、メディアインタフェイス部32、記録開始指示部33、記録停止指示部34を有する。
【0077】
撮像部30は、レンズ、CMOSセンサを有する。撮像部30は、被写体を撮像してデジタル画像データを生成して出力する。
【0078】
メモリ31は、撮像部30により生成されたデジタル画像データを一時的に記憶する。メモリ31は、例えば1分間のデジタル画像データを記憶可能なメモリ容量を有し、リングメモリとして使用される。メモリ31は、現時点の1分前のデジタル画像データを記憶しているメモリアドレスに、現時点のデジタル画像データを上書きするリングメモリ制御をおこなうことにより、現時点から1分前までのデジタル画像データを記憶する。
【0079】
メディアインタフェイス部32は、メモリ31からデジタル画像データを読み出し、読み出したデジタル画像データをATA方式などの記録メディアのインタフェイス形式に変換する。
【0080】
記録開始指示部33は、ユーザが記録の実行を指示するためのインタフェイスである。記録開始指示部33は、例えば「REC」ボタンである。
【0081】
記録停止指示部34は、ユーザが記録の停止を指示するためのインタフェイスである。記録停止指示部34は、例えば「STOP」ボタンである。
【0082】
1−9−2.カメラレコーダの記録シーケンス
プロフェッショナルな用途においては、重要な瞬間を撮影できないことは致命的であり、パスワード入力のような作業は最大限省略できることが要望されている。
図9は、カメラレコーダの記録シーケンスを示す図である。
図9(a)は撮像部30からデジタル画像データが出力される期間を示す図である。撮像部30は、カメラレコーダの電源ON後、すぐにデジタル画像データの出力を開始する。
図9(b)は、デジタル画像データが記録メディアにライトされる期間を示す図である。カメラレコーダは、記録指示より1秒前の時間から記録停止指示の時間までのデジタル画像データを記録メディアに記録する。
図9(c)は、記録メディアにデジタル画像データが記録されている期間を示す。記録開始指示から記録停止指示までの間、デジタル画像データが記録される。
【0083】
図9(b)及び(c)に示すように、本実施形態のカメラレコーダでは、メモリ31をデジタル画像データのリングメモリとして使用し、メモリ31に記録されている1秒分前からのデジタル画像データを実時間より高速に読み出し、記録メディア2にライトすることにより、記録開始指示の1秒前からのデジタル画像データの記録を可能にしている。
【0084】
図9(d)は、パスワード照合処理が実施できる期間を示す。パスワード照合処理は、電源をONしたときから記録開始指示時までの間の期間可能である。記録指示後に実施した場合は、照合にかかる時間分、実際に記録が開始されるタイミングが遅れる。
図9(e)はパスワード変更処理が可能な期間を示す。
【0085】
例えば、記録メディア2のイニシャルパスワードをグループパスワードに変更したい場合は、
図9(d)に示すパスワード照合処理可能期間において、当該記録メディア2に対して、イニシャルパスワードで照合後、デジタル画像データの記録を開始し、デジタル画像データの記録中または記録後に、記録メディア2のパスワードをグループパスワードに変更すればよい。このように、本実施形態では、パスワードは暗号鍵を管理するためのパスワードであり、パスワードを変更しても暗号鍵はかわらない。したがって、デジタル画像データの記録の途中でパスワードを変更可能である。
【0086】
以上のようなシーケンスで、カメラレコーダでの記録を行うことにより、イニシャルパスワードから別のパスワードへの変更時、及びパスワードの照合時において、キーボードによるパスワードの入力作業を省略することができる。つまり、キーボードによるパスワードの入力作業を2回分省略することができる。また、記録開始指示以前に、予め当該カメラレコーダに登録済みのパスワードでパスワード照合を実施するので、カメラレコーダで撮影したい瞬間を取り逃がすことがない。
【0087】
1−10.まとめ
以上、説明したように本開示の情報記録システムは、情報記録装置1とデータを暗号化して記録する記録メディア2で構成される。情報記録装置1のグループパスワード管理部13は、所定のグループ単位で共有するグループパスワードとその識別IDを保存している。記録メディア2のパスワード登録部20はグループパスワードを保存し、パスワード関連情報保存部21は識別IDを保存している。そして、電源ON(投入)時や記録メディア2の挿入時に、情報記録装置1は、パスワード関連情報保存部21に登録されている識別IDを読み出して記録メディア2に出力し、記録メディア2は当該識別IDと対応したパスワードを検索してパスワード照合作業をする。
【0088】
このように、複数のパスワードが存在する環境下で、パスワードとその識別IDを情報記録装置1に予め登録しておけば、パスワード入力に要する時間を短縮することができ、効率のよい撮影が可能となる。
【0089】
また、複数グループの共通パスワードとその識別IDをグループパスワード管理部13に登録すれば、複数のグループで共通の記録メディア2を共同使用することも可能である。間違えて記録メディア2を上記複数のグループ以外の別グループに貸した場合でも、撮影したコンテンツが暗号化されて記録されているので、上記複数のグループのコンテンツが別グループによって再生されるリスクを軽減できる。
【0090】
さらに、カメラレコーダにおいて、撮像部30から入力されるデジタル画像データを、メモリ31に予め蓄えておき、記録開始指示以前にパスワード照合作業をおこない、記録中にパスワードを付け替えれば、記録開始の際ユーザがパスワードを入力する作業を省略できる。また、カメラレコーダがパスワード照合を行っていることがユーザに認知されることがない。
【0091】
なお、本実施の形態では2グループでのグループパスワードの管理について説明したが、Nグループ(Nは2以上の整数)にも適用可能なことはいうまでもない。
【0092】
また、識別IDは8ビットで説明したが、識別IDのビット数を増加させ、さらに多くのグループでパスワードを共有化してもよい。さらに、識別IDのビット数を増加させ、記録メディア2のアクセス制限を細かく設定してもよい。
【0093】
また、カメラレコーダに搭載したメモリは1分間の容量に限定されない。1分間以上であっても1分間以下であってもよい。
【0094】
2.本開示の効果等
以上のように、本実施形態によれば、
パスワードにより機能制限が可能な記録メディア2と、記録メディア2を制御する情報記録装置1とを含む情報記録システムが提供される。
記録メディア2は、
入力されたパスワードを保存するパスワード登録部20と、
入力された、前記パスワードの識別IDを保存するパスワード関連情報保存部21と、
パスワード登録部20に保存されているパスワードと情報記録装置1から入力されるパスワードを比較照合するパスワード照合部22と、
パスワード照合部22で照合されたパスワードが一致しないときは当該記録メディア2の機能を制限する機能制限部26とを有し、
情報記録装置1は、
所定のグループ単位で用いるグループパスワードとその識別IDを保存するグループパスワード管理部13と、
記録メディア2のパスワード登録部20にグループパスワードを登録し、パスワード関連情報保存部21に識別IDを登録するパスワード設定部14と、
記録メディア2のパスワード関連情報保存部21から識別IDをリードし、識別IDに従いグループパスワード管理部13に保存されている少なくとも一つのグループパスワードの中から前記識別IDに対応するグループパスワードを選択するパスワード選択部16と、
パスワード選択部16によって選択されたパスワードを記録メディア2のパスワード照合部22に入力する制限解除要求部15を有する。
【0095】
これにより、利用者が異なる複数の記録メディア2を、例えば1つのカメラレコーダで利用する場合に、セキュリティを確保しつつ、パスワード入力の煩わしさを回避することができる。
【0096】
また、本実施の形態において、
情報記録装置1は、さらに
グループパスワードとその識別IDを入力するためのグループパスワード入力部12を備える。
【0097】
これにより、グループパスワードとその識別IDを変更することが可能となる。
【0098】
また、本実施の形態において、
情報記録装置1は、さらに
ユーザが個人のパスワードを設定可能な個人パスワード入力部10と、
個人パスワード入力部10より入力されたパスワードとその識別IDを保存する個人パスワード管理部11とを備え、
パスワード選択部16は、記録メディア2のパスワード関連情報保存部21から識別IDをリードし、識別IDに従いグループパスワード管理部13に保存されている少なくとも一つのグループパスワードの中から前記識別IDに対応するグループパスワードを選択し、または個人パスワード管理部11に保存されている少なくとも一つの個人パスワードの中から前記識別IDに対応する個人パスワードを選択する。
【0099】
これにより、グループパスワード以外に、個人のパスワードを設定することが可能となる。
【0100】
また、本実施の形態において、
グループパスワード管理部13は、全グループ共通のイニシャルパスワードとその識別IDを保存する。
【0101】
これにより、記録メディア2に、そのイニシャルパスワードとして、グループパスワード管理部13に保存されている全グループ共通のイニシャルパスワードとその識別IDを保存しておけば、記録メディア2の初めての使用時に迅速に記録を開始することができる。
【0102】
また、本実施の形態において、
記録メディア2は、さらに
暗号鍵を生成管理する暗号鍵管理部23と、
暗号鍵を使用してデータの暗号化処理及び暗号化データの復号処理をする暗号化エンジン24とを有し、
機能制限部26は暗号化エンジン24における暗号化または復号化にかかる機能を制限する。
【0103】
これにより、セキュリティ上、最も重要な暗号化または復号化の機能を制限することができる。
【0104】
また、本実施の形態において、
暗号鍵管理部23は、
パスワード登録部20に登録されているパスワードをクリアすることにより暗号鍵を無効化し、パスワード登録部20のパスワードがクリアされた状態からパスワードを登録することにより暗号鍵を生成し、パスワード登録部20に登録済みのパスワードを変更しても暗号鍵を更新しない。
【0105】
これにより、パスワードをクリアすることにより暗号鍵を無効化し、クリアされた状態からパスワードを登録することにより暗号鍵を生成することができる。また、パスワードを変更しても暗号鍵を更新しないので、パスワードを変更しても暗号化や復号化ができなくなることがない。
【0106】
また、本実施の形態において、
記録メディア2は、さらに
記憶部27と、
暗号化エンジン24で暗号化された暗号化データを記憶部27に記憶させ、または記憶部27に記憶された暗号化データを再生する記録再生部25とを備え、
パスワード照合部22は、グループパスワード管理部13または個人パスワード管理部11に登録されているイニシャルパスワードと、イニシャルパスワードと同一の、記録メディア2のパスワード登録部20に保存されているイニシャルパスワードとを比較照合し、
記録再生部25は、パスワード照合部22による比較照合後、記録を開始し、
記録再生部25による記録中に、個人パスワード入力部10またはグループパスワード入力部12を介して新規パスワードが入力されたときは、記録再生部25による記録中または記録終了後に、パスワード設定部14は、新規パスワードを記録メディア2に入力し、パスワード登録部20は、記録メディア2のパスワードを新規パスワードに変更する。
【0107】
これにより、グループパスワード管理部13または個人パスワード管理部11に登録されているイニシャルパスワードと、イニシャルパスワードと同一の、記録メディア2のパスワード登録部20に保存されているイニシャルパスワードとの比較照合が終了すれば、ユーザは記録を開始することができる。そしてその後、ユーザは新規パスワードに変更することができる。
【0108】
また、本実施の形態において、
映像を撮像する撮像部30と、
撮像部30から出力された画像データの記録の開始を指示するための記録開始指示部33と、
撮像部30を介して入力された画像データの記録の停止を指示するための記録停止指示部34と、
記録開始指示部33への記録開始指示以前に撮像部30を介して入力された所定期間の画像データを蓄積しておくメモリ31と、を備え、
パスワード照合部22は、記録開始指示以前に、グループパスワード管理部13または個人パスワード管理部11に登録されているパスワードと、記録メディア2のパスワード登録部20に保存されているパスワードとの比較照合を実施する。
【0109】
これにより、記録開始指示部33への記録開始指示以前の映像を記録することができる。
【0110】
また、本実施の形態において、記録メディア2が提供される。
記録メディア2は、
入力されたパスワードを保存するパスワード登録部20と、
入力された、前記パスワードの識別IDを保存するパスワード関連情報保存部21と、
パスワード登録部20に保存されているパスワードと入力されるパスワードを比較照合するパスワード照合部22と、
パスワード照合部22で照合されたパスワードが一致しないときは当該記録メディア2の機能を制限する機能制限部26とを有し、
パスワード登録部20に所定のグループ単位で用いるグループパスワードが登録され、パスワード関連情報保存部21にグループパスワードの識別IDが登録された。
【0111】
これにより、利用者が異なる複数の記録メディア2を、例えば1つのカメラレコーダで利用する場合に、セキュリティを確保しつつ、パスワード入力の煩わしさを回避することができる情報記録システムを提供することができる。
【0112】
また、本実施の形態において、
記録メディア2は、
暗号鍵を管理する暗号鍵管理部23と、
暗号鍵を使用してデータの暗号化処理及び暗号化データの復号処理をする暗号化エンジン24とを有し、
機能制限部26は暗号化エンジン24における暗号化または復号化にかかる機能を制限する。
【0113】
これにより、セキュリティに最も重要な暗号化または復号化にかかる機能を制限することができる。
【0114】
また、本実施の形態の記録メディア2において、
暗号鍵管理部23は、
パスワード登録部20に登録されているパスワードをクリアすることにより暗号鍵を無効化し、
パスワード登録部20のパスワードがクリアされた状態からパスワードを登録することにより暗号鍵を生成し、
パスワード登録部20に登録済みのパスワードを変更しても暗号鍵を更新しない。
【0115】
これにより、パスワードをクリアすることにより暗号鍵を無効化し、クリアされた状態からパスワードを登録することにより暗号鍵を生成することができる。また、パスワードを変更しても暗号鍵を更新しないので、パスワードを変更しても暗号化や復号化ができなくなることがない。
【0116】
(他の実施の形態)
情報記録装置1を構成する上記個人パスワード入力部、個人パスワード管理部、グループパスワード入力部、グループパスワード管理部、パスワード設定部、制限解除要求部、パスワード選択部、ユーザデータ処理部、及び記録メディア2を構成する上記パスワード登録部、パスワード関連情報保存部、パスワード照合部、暗号鍵管理部、暗号化エンジン、記録再生部、機能制限部は、LSIなどの半導体装置により個別に1チップ化されても良いし、一部又は全部を含むように1チップ化されても良い。
【0117】
なお、ここでは、LSIとしたが、集積度の違いにより、IC、システムLSI、スーパーLSI、ウルトラLSIと呼称されることもある。
【0118】
また、集積回路化の手法はLSIに限るものではなく、専用回路又は汎用プロセサで実現してもよい。LSI製造後に、プログラムすることが可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)や、LSI内部の回路セルの接続や設定を再構成可能なリコンフィギュラブル・プロセッサーを利用しても良い。
【0119】
さらに、半導体技術の進歩又は派生する別技術によりLSIに置き換わる集積回路化の技術が登場すれば、その技術を用いて機能ブロックの集積化を行ってもよい。バイオ技術の適用等が可能性としてあり得る。
【0120】
また、上記実施形態の各処理をハードウェアにより実現してもよいし、ソフトウェア(OS(オペレーティングシステム)、ミドルウェア、あるいは、所定のライブラリとともに実現される場合を含む。)により実現してもよい。さらに、ソフトウェア及びハードウェアの混在処理(協働)により実現しても良い。つまり、情報記録装置1及び記録メディア2は、プロセッサと、プログラムを記憶したメモリとを備えており、上記各部の機能は、メモリ上のプログラムをプロセッサが実行することにより実現されてもよい。
【0121】
以上のように、本開示における技術の例示として、実施の形態を説明した。そのために、添付図面及び詳細な説明を提供した。
したがって、添付図面及び詳細な説明に記載された構成要素の中には、課題解決のために必須な構成要素だけでなく、上記技術を例示するために、課題解決のためには必須でない構成要素も含まれ得る。そのため、それらの必須ではない構成要素が添付図面や詳細な説明に記載されていることをもって、直ちに、それらの必須ではない構成要素が必須であるとの認定をするべきではない。
また、上述の実施の形態は、本開示における技術を例示するためのものであるから、特許請求の範囲またはその均等の範囲において種々の変更、置き換え、付加、省略などを行うことができる。また、上記実施の形態1で説明した各構成要素を組み合わせて、新たな実施の形態とすることも可能である。