特許第6044778号(P6044778)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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  • 特許6044778-靴中敷接着用特殊鼻緒 図000002
  • 特許6044778-靴中敷接着用特殊鼻緒 図000003
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6044778
(24)【登録日】2016年11月25日
(45)【発行日】2016年12月14日
(54)【発明の名称】靴中敷接着用特殊鼻緒
(51)【国際特許分類】
   A43B 7/26 20060101AFI20161206BHJP
   A43B 17/16 20060101ALI20161206BHJP
【FI】
   A43B7/26
   A43B17/16
【請求項の数】3
【全頁数】5
(21)【出願番号】特願2013-52376(P2013-52376)
(22)【出願日】2013年2月26日
(65)【公開番号】特開2014-161717(P2014-161717A)
(43)【公開日】2014年9月8日
【審査請求日】2015年1月15日
(73)【特許権者】
【識別番号】509187543
【氏名又は名称】眞鍋 忠博
(72)【発明者】
【氏名】眞鍋 忠博
【審査官】 大瀬 円
(56)【参考文献】
【文献】 特開2012−71034(JP,A)
【文献】 登録実用新案第3065673(JP,U)
【文献】 登録実用新案第3105781(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A43B 1/00−23/30
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
鼻緒本体(1)の上部をフィン(潜水用足ひれ)状にし、靴に装着したとき、靴内の天井部分に押し当たる構造としたことを特徴とする靴中敷接着用特殊鼻緒。
【請求項2】
前記鼻緒本体(1)の鼻緒(2)を複数配設したことを特徴とする請求項1に記載の靴中敷接着用特殊鼻緒。
【請求項3】
前記鼻緒本体(1)の接着部(3)を足指付け根の谷間に沿うように左右に延設したことを特徴とする請求項1又は2に記載の靴中敷接着用特殊鼻緒。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、鼻緒本体の上部をフィン(潜水用足ひれ)状にした鼻緒を各人の足指の位置に合わせて靴中敷に接着し、靴に装着して使用するために、弾力性のある合成樹脂等で成形した靴中敷接着用特殊鼻緒に関するものである。
【背景技術】
【0002】
靴の中で足がずれることを防止し、靴と足との一体感を高める目的で足指用器具が提案されているが、靴中敷に逆U字状植毛テープで接着するけれども、靴内の天井部分に接着するものではないため、足指用器具がぐらつきやすい。
また、靴の中で足がずれることを防止し、靴と足との一体感を高める目的で鼻緒付き靴中敷が提案されているが、既製品としての鼻緒付き靴中敷であって、成形された鼻緒を各人の足指位置に合わせて各人が接着できるようにしたものではない。
たとえば、次のような足指用器具が提案されている。
足の親指および人差し指に負担がかかるのを解消することができるとともに、運動中における足の親指と人差し指による踏ん張り力を向上することができる足指用器具である。(特許文献1参照)
また、たとえば、次のような鼻緒付き靴中敷が提案されている。
靴中敷の親指と第2指との指間股部に位置するように立設された扁平形状の鼻緒と、それに連なり、左右に分かれて伸びて足の甲側から側部にいたる間を押さえるように設けられた扁平形状の紐部とからなる鼻緒付き靴中敷である。(特許文献2参照)
また、たとえば、次のような鼻緒付き靴中敷が提案されている。
足指で踏ん張ることができるように複数の鼻緒で足指を支えるため、複数の鼻緒を中敷に設けた鼻緒付き靴中敷である。(特許文献3参照)
また、たとえば、次のような鼻緒付き靴中敷が提案されている。
足の踏みしめを強固にする草履状の靴の中敷である。(非特許文献4参照)
あるいは、下駄または草履の鼻緒に相当する柱状突起部を足指が自然に挟み込み、踏みしめが強固となる靴の中敷である。(非特許文献5参照)
【先行技術文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−254680号公報
【特許文献2】特開2007−229378号公報
【特許文献3】特開2008−142447号公報
【非特許文献4】実登第3064165号公報
【非特許文献5】実登第3065672号公報
【非特許文献6】実登第3065673号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来のものには次のような欠点があった。
汎用性のある既製品としての鼻緒付き靴中敷は、各人の足指位置に合わせて鼻緒を接着するものではないため、各人の足指位置にぴったり合ったものではない。
また、鼻緒によって足の左右へのずれについては防止できるが、鼻緒を足指で挟むだけでは、前後へのずれを十分に防止できるものではない。
さらに、足指用器具の下部は靴中敷に接着するが、上部は靴内の天井部分に接着しないため、足指用器具がぐらつきやすい。
本発明は、以上のような欠点をなくすために考えたものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
鼻緒本体(1)の上部をフィン(潜水用足ひれ)状にし、靴に装着したとき、靴内の天井部分に押し当たる構造にしたことを特徴とする靴中敷接着用特殊鼻緒。
【発明の効果】
【0006】
各人の足指位置に合わせて特殊鼻緒を接着した中敷を靴に装着すれば、靴の中で足がずれ難くなり、足と靴との一体感が増し、歩きやすく、走りやすくなり、また、力を入れやすくなるので運動機能が高まる。
ハイヒールのように傾斜のある靴においては、足が前へずれ難くなる。
また、特殊鼻緒が指を固定するので外反母趾の防止や矯正にも役立つ。
また、親指と第2指の間のみの通常の特殊鼻緒だけでなく、第4指と第5指の間にも鼻緒のあるものや、すべての指間に鼻緒のあるものも可能である。
また、足の左右へのずれだけでなく、鼻緒の中敷への接着部分を足指の付け根の谷間に沿うように左右に伸ばしているので、足の前後へのずれも防止できるので、足がずれることによるエネルギー・ロスを抑制する効果がある。
また、鼻緒の上部をフィン(潜水用足ひれ)状にして、靴に装着したとき、靴内の天井部分に押し当たる構造としているので、この特殊鼻緒がぐらつきにくい効果がある。
さらに、合成樹脂等で成形した特殊鼻緒なので、削ったり長さをカットしたり、特殊鼻緒の接着部分のアーチの角度を多少変えるなどの微調整ができるので、各人の足指の形状へのフィティングが可能である。
弾力性のある合成樹脂等で成形した特殊鼻緒を、各人の足指位置に合わせて中敷に接着し、靴に装着して使用する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】本発明の立体図である。
図2】本発明の使用状態を示した平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明の実施をするための形態について説明する。
弾力性のある合成樹脂等で成形した鼻緒本体(1)の上部をフィン(潜水用足ひれ)状にしたことを特徴とする靴中敷接着用特殊鼻緒。
鼻緒の上部をフィン(潜水用足ひれ)状にすることによって、靴の天井部分に押し当たる構造として鼻緒のぐらつきをなくすようにし、また、鼻緒の中敷への接着部分を各足指の付け根の谷間に沿うように左右に伸ばすことによって、足の前後へのずれも防止できるよう、特殊鼻緒を各人の足指位置に合わせて靴中敷に接着する。
本発明は以上のような構造である。
本発明を使用するときは、この特殊鼻緒を各人の足指位置に合わせて靴中敷に接着したうえで、履く靴に装着する。
【符号の説明】
【0009】
1 鼻緒本体
鼻緒
接着部
靴中敷
図1
図2