特許第6044811号(P6044811)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6044811
(24)【登録日】2016年11月25日
(45)【発行日】2016年12月14日
(54)【発明の名称】携帯用電気かんな
(51)【国際特許分類】
   B27C 1/10 20060101AFI20161206BHJP
【FI】
   B27C1/10 C
   B27C1/10 F
   B27C1/10 A
【請求項の数】10
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2015-502821(P2015-502821)
(86)(22)【出願日】2014年1月31日
(86)【国際出願番号】JP2014052276
(87)【国際公開番号】WO2014132744
(87)【国際公開日】20140904
【審査請求日】2015年9月30日
(31)【優先権主張番号】特願2013-37806(P2013-37806)
(32)【優先日】2013年2月27日
(33)【優先権主張国】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000005094
【氏名又は名称】日立工機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100079290
【弁理士】
【氏名又は名称】村井 隆
(74)【代理人】
【識別番号】100136375
【弁理士】
【氏名又は名称】村井 弘実
(72)【発明者】
【氏名】山口 勇人
【審査官】 豊島 唯
(56)【参考文献】
【文献】 特開2003−145447(JP,A)
【文献】 実公昭46−008959(JP,Y1)
【文献】 特開昭64−042201(JP,A)
【文献】 特開2011−250772(JP,A)
【文献】 特開2009−285789(JP,A)
【文献】 特開2012−090831(JP,A)
【文献】 特開平02−239900(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B27C 1/02 − 1/10
B25F 5/00
B27G 21/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハウジングと、前記ハウジングに回転自在に設けられたカッタブロックと、前記カッタブロックに設けられた刃物と、前記ハウジングの下方に取り付けられたベース部と、前記ハウジングに内蔵され前記カッタブロックを回転駆動する電動機と、前記電動機を制御する制御部と、前記カッタブロックの回転位置を検出するセンサと、を備え、
前記電動機ブラシレスモータであり、
前記制御部は、前記ベース部を下にして本携帯用電気かんなを平面上に置いたときに前記刃物が前記平面に接触しない回転位置で前記カッタブロックを停止するように前記ブラシレスモータを制御することを特徴とする、携帯用電気かんな。
【請求項2】
前記電動機には、マグネットが設けられ、
前記マグネットの位置を検出することで、前記電動機の回転位置を検出する位置検出基板が前記ハウジング内に設けられる、請求項1に記載の携帯用電気かんな。
【請求項3】
前記センサは、前記カッタブロックの端面と対向する配置である、請求項1又は2に記載の携帯用電気かんな。
【請求項4】
前記ベース部がフロントベース及びリヤベースを含み、前記制御部を搭載した制御回路基板が前記リヤベースと前記ハウジングの内面との間に設けられている、請求項1から3のいずれか一項に記載の携帯用電気かんな。
【請求項5】
前記制御部を搭載した制御回路基板と前記ブラシレスモータに電力を供給するスイッチング素子を搭載した電力供給用基板とが別々の基板である請求項1から3のいずれか一項に記載の携帯用電気かんな。
【請求項6】
前記ベース部がフロントベース及びリヤベースを含み、前記制御回路基板が前記ハウジングのハンドル部の内側に設けられ、前記電力供給用基板が前記リヤベースと前記ハウジングの内面との間に設けられている、請求項5に記載の携帯用電気かんな。
【請求項7】
前記ブラシレスモータの回転を前記カッタブロックに伝達するベルト伝動機構を備える請求項1から6のいずれか一項に記載の携帯用電気かんな。
【請求項8】
前記制御部は、前記ブラシレスモータの回転数と前記カッタブロックの回転数とが所定の回転数比の範囲から外れると外部に報知し又は前記ブラシレスモータを停止する、請求項7に記載の携帯用電気かんな。
【請求項9】
前記ブラシレスモータに二次電池から電力を供給する請求項1から8のいずれか一項に記載の携帯用電気かんな。
【請求項10】
前記ブラシレスモータに外部の交流電源から電力を供給する請求項1から8のいずれか一項に記載の携帯用電気かんな。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、木材等の被削材の表面を削るのに用いて好適な携帯用電気かんなに関する。
【背景技術】
【0002】
携帯用電気かんなの基本的な構成は、例えば下記特許文献1に開示されている。携帯用電気かんなの構造及び使用方法を、図9に基づいて説明する。図9において、電動機により駆動されるカッタブロック10が本体中央部に回転可能に配置され、カッタブロック10の外周部には刃物11が取り付けられている。また、本体下部には被削材70に接するフロントベース8及びリヤベース9が取り付けられており、リヤベース9の後部にはベース底面より突出する回動可能なスタンド6が設けられる。非切削時はフロントベース8の先端とスタンド6が支点となり、被削材70を傷つけることなく携帯用電気かんなを置くことを可能である。携帯用電気かんなを使用する際は、フロントベース8を被削材70に沿わせて前方へ進め、カッタブロック10の回転に伴う刃物の回転により、被削材70を切削する。切削が始まると、以降はリヤベース9を切削加工面に沿わせ、本体を前進させてゆく。スタンド6は回動可能なため、本体の進行とともに被削材70により切削加工面まで持ち上げられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−113393号公報(本出願人提案)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の携帯用電気かんなは、電動機として、ロータ及びステータの双方に電磁石を用いた整流子電動機(例えばユニバーサルモータ)を使用していた。このため、長期間の使用により、整流子の交換が必要となるものであった。また、一般の整流子電動機では電動機の停止位置を制御することができない。そうすると、停止時のカッタブロックの回転位置を一定にすることができない等、制御面で改善の余地があった。
【0005】
本発明はこうした状況を認識してなされたものであり、その目的は、整流子の交換が不要で保守が容易な携帯用電気かんなを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のある態様は、携帯用電気かんなである。この携帯用電気かんなは、
ハウジングと、前記ハウジングに回転自在に設けられたカッタブロックと、前記カッタブロックに設けられた刃物と、前記ハウジングの下方に取り付けられたベース部と、前記ハウジングに内蔵され前記カッタブロックを回転駆動する電動機と、前記電動機を制御する制御部と、前記カッタブロックの回転位置を検出するセンサと、を備え、
前記電動機ブラシレスモータであり、
前記制御部は、前記ベース部を下にして本携帯用電気かんなを平面上に置いたときに前記刃物が前記平面に接触しない回転位置で前記カッタブロックを停止するように前記ブラシレスモータを制御することを特徴とする。
【0007】
前記電動機には、マグネットが設けられ、
前記マグネットの位置を検出することで、前記電動機の回転位置を検出する位置検出基板が前記ハウジング内に設けられてもよい。
【0008】
前記センサは、前記カッタブロックの端面と対向する配置であってもよい。
【0009】
前記ベース部がフロントベース及びリヤベースを含み、前記制御部を搭載した制御回路基板が前記リヤベースと前記ハウジングの内面との間に設けられていてもよい。
【0010】
前記制御部を搭載した制御回路基板と前記ブラシレスモータに電力を供給するスイッチング素子を搭載した電力供給用基板とが別々の基板であってもよい。
【0011】
前記ベース部がフロントベース及びリヤベースを含み、前記制御回路基板が前記ハウジングのハンドル部の内側に設けられ、前記電力供給用基板が前記リヤベースと前記ハウジングの内面との間に設けられていてもよい。
【0012】
前記ブラシレスモータの回転を前記カッタブロックに伝達するベルト伝動機構を備えてもよい。
【0013】
前記制御部は、前記ブラシレスモータの回転数と前記カッタブロックの回転数とが所定の回転数比の範囲から外れると外部に報知し又は前記ブラシレスモータを停止してもよい。
【0014】
前記ブラシレスモータに二次電池から電力を供給してもよい。
【0015】
前記ブラシレスモータに外部の交流電源から電力を供給してもよい。
【0016】
なお、以上の構成要素の任意の組合せ、本発明の表現を方法やシステムなどの間で変換したものもまた、本発明の態様として有効である。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、整流子の交換が不要で保守が容易な携帯用電気かんなを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本発明の実施の形態に係る携帯用電気かんな1の、一部を断面とした右側面図。
図2図1に示す携帯用電気かんな1の平断面図。
図3図1に示すハウジング2内における電源回路基板40及び制御回路基板50の配置説明図。
図4図1に示す携帯用電気かんな1の左側面図。
図5図1に示すカッタブロック10の拡大左側面図。
図6図2に示すブラシレスモータ20の、軸方向から見た拡大図。
図7図1に示す携帯用電気かんな1の簡易的な機能ブロック図。
図8図1に示す携帯用電気かんな1の停止動作のフローチャート。
図9】携帯用電気かんなの基本構成の、一部を断面とした右側面図。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、図面を参照しながら本発明の好適な実施の形態を詳述する。なお、各図面に示される同一または同等の構成要素、部材、処理等には同一の符号を付し、適宜重複した説明は省略する。また、実施の形態は発明を限定するものではなく例示であり、実施の形態に記述されるすべての特徴やその組み合わせは必ずしも発明の本質的なものであるとは限らない。
【0020】
図1は、本発明の実施の形態に係る携帯用電気かんな1の、一部を断面とした右側面図である。図2は、携帯用電気かんな1の平断面図である。図3は、携帯用電気かんな1のハウジング2内における電源回路基板40及び制御回路基板50の配置説明図である。図4は、携帯用電気かんな1の左側面図である。図5は、携帯用電気かんな1のカッタブロック10の拡大左側面図である。図6は、携帯用電気かんな1のブラシレスモータ20の、軸方向から見た拡大図である。なお、図6において巻線(ステータコイル)の図示は省略している。また、図6においてブラシレスモータ20に通電していないときの磁束の流れを矢印で記している。
【0021】
携帯用電気かんな1は、電源コード5を介して商用電源等の交流電源から電力供給を受けて動作する。携帯用電気かんな1において、ハウジング2内の中央部に、カッタブロック10がベアリング18,19によって回転自在に支持される。カッタブロック10の外周部には刃物11がボルト等の締結部材35によって取り付け固定される。カッタブロック10の端面には、図2及び図5に示すように、センサマグネット30が設けられる(固定される)。刃物位置検出基板31は、センサマグネット30に対向する配置となるようにハウジング2内に設けられ、センサマグネット30の磁界を検出する。カッタブロック10を回転駆動する電動機は、ブラシレスモータ20である。
【0022】
ブラシレスモータ20は、ハウジング2内においてカッタブロック10の後方に設けられる。ブラシレスモータ20の出力軸21は、ベアリング16,17によって回転自在に支持される。ステータコア24は、ハウジング2内に固定支持される。出力軸21にはロータコア22が一体に設けられ、ロータコア22には所定数の(ここでは4極分の)板状のマグネット23が挿入固定される(図6)。ロータコア22の端面にはセンサマグネット32が設けられる(固定される)。モータ位置検出基板25は、センサマグネット32に対向する配置となるようにハウジング2内に設けられ、センサマグネット32の磁界を検出する。冷却用のファン26は、出力軸21に取り付けられて出力軸21と一体に回転する。出力軸21の回転は、プーリー27,28及びベルト29からなるベルト伝動機構(巻掛け伝動機構)により、カッタブロック10に伝達される。
【0023】
ハウジング2の下部には、被削材70に接するフロントベース8及びリヤベース9が取り付けられる。フロントベース8及びリヤベース9はベース部の例示である。リヤベース9の後部にはスタンド6が回動可能に設けられる。スタンド6は、不図示のスプリング(ねじりコイルばね)により起立状態になるように付勢され、リヤベース9の下面より突出する。切込み深さ調整機構7は、フロントベース8を上下動させて刃物2による被削材の切込み深さを調整するために設けられる。
【0024】
図2及び図3に示すように、電源回路基板40は、リヤベース9の上方に位置するようにハウジング2内に設けられる。電源回路基板40には、交流電源からの供給電圧を整流するダイオードブリッジ43と、平滑用のコンデンサ41と、ブリッジ接続されてインバータ回路を構成するスイッチング素子42(IGBTやFET等)とが搭載される。図3に示すように、制御回路基板50は、ハンドル部3の内部に設けられる。制御回路基板50には、ブラシレスモータ20の動作を制御する制御部としてのマイコン51が搭載される。電源回路基板40及び制御回路基板50はケーブル等により相互に電気的に接続される。
【0025】
電源回路基板40に搭載される各素子は発熱量が大きいため、ハウジング2には電源回路基板40の両側に風窓12,13(図1図2及び図4)が設けられる。ファン26の回転により風窓12,13から冷却風が取り込まれる。冷却風は、ハウジング2の内部の隔壁14に設けられた通気穴15を通ってファン26側に抜けていく。また、ハウジング2にはブラシレスモータ20の冷却用に風窓33(図3)が設けられ、ファン26の回転により風窓33からも冷却風が取り込まれる。ファン26を抜けた冷却風は、向きを変えてカッタブロック10の上方の空間を通り、図3及び図4に示す排気孔34から排出される。この際、刃物11によって上方に跳ね上げられた削り屑が図3に示す貫通孔36から冷却風の通路に入り込み、冷却風に乗って排気孔34から排出される。
【0026】
図7は、携帯用電気かんな1の簡易的な機能ブロック図である。電源45は、マイコン51の動作に必要な直流電圧(例えば5V)を出力する。マイコン51は、インバータ回路44(図2に示すスイッチング素子42のブリッジ回路)を制御し、ブラシレスモータ20に交流電圧を印加する。ブラシレスモータ20の回転はベルト伝動機構によりカッタブロック10に伝達され、カッタブロック10が回転駆動される。モータ位置検出基板25は、ホールIC等の磁気センサを搭載しており、図2に示すセンサマグネット32の発生する磁界を検出することでブラシレスモータ20の回転位置を検出する。刃物位置検出基板31は、ホールIC等の磁気センサを搭載しており、図2に示すセンサマグネット30の発生する磁界を検出することでカッタブロック10の回転位置(すなわち刃物11の回転位置)を検出する。刃物位置検出基板31及び磁気センサは、カッタブロック10の回転位置を検出する位置検出手段に相当する。また、マイコン51は、ブラシレスモータ20の回転数とカッタブロック10の回転数を監視し、それらの回転数比が所定の回転数比の範囲(本来の回転数比から例えば±10%の範囲)から外れると、ベルト29の劣化等の異常と判断し、ランプの点灯やブザーの鳴動等により外部に報知し、又はブラシレスモータ20の回転を停止する。ベルト29の磨耗がなければブラシレスモータ20の回転数とカッタブロック10の回転数は常に同じ回転数比となるが、ベルト29が磨耗等により劣化してくるとプーリー28,29との間で滑りが生じ、回転数比が変化する。
【0027】
図8は、携帯用電気かんな1の停止動作のフローチャートである。このフローチャートは、使用者がトリガスイッチ4をオンしてブラシレスモータ20が回転している状態からスタートする。この状態において使用者がトリガスイッチ4を切断すると(S1のYes)、マイコン51は、インバータ回路44の駆動信号のデューティ比を落とす等によりブラシレスモータ20の回転速度を低下させる(S2)。マイコン51は、ブラシレスモータ20の回転数N[rpm]が所定のN1[rpm]未満になったことを確認すると(S3のYes)、刃物位置検出基板31からの検出信号によりカッタブロック10の回転位置を検出し(S4)、カッタブロック10が所定の回転位置に来たところでブラシレスモータ20を完全に停止する(S6)。このとき、永久磁石モータに特有のコギングトルクにより、ブラシレスモータ20は完全に停止される。所定の回転位置は、刃物11がベース部の下面から突出しない位置、すなわち携帯用電気かんな1を平面上に置いたときに刃物11が前記平面に接触しない位置である。より具体的には、刃物11の刃先がフロントベース8とリヤベース9の間の開口から外れた位置に配置される回転位置である。この際、2枚の刃物11のうち、刃先が前方側(フロントベース8側)にあるものの刃先は、フロントベース8の下面よりも高い位置にある。好ましくは、所定の回転位置は、図1に示すように刃物11を固定する締結部材35が下方に臨む位置とする。この場合、刃物11の交換作業が容易となる。また、2枚の刃物11のうち、刃先が後方側(リヤベース9側)にあるものの刃先は、リヤベース9の前端に最も近づく位置から30°以上、望ましくは45°以上手前の回転位置にカッタブロック10は停止する。この位置に停止することによって、次の作業において携帯用電気かんな1を木材に押付けた状態で作業を開始する場合に、カッタブロック10がある程度加速した状態で木材に接触することになるので、作業開始がスムースなものとなる。
【0028】
本実施の形態によれば、下記の効果を奏することができる。
【0029】
(1) カッタブロック10を回転駆動する電動機にブラシレスモータ20を用いることで、従来のようにロータ及びステータの双方が電磁石である整流子電動機を用いる場合と異なり、永久磁石モータに特有のコギングトルクを利用してブラシレスモータ20の回転停止位置を制御することができる。このため、刃物11がベース部の下面から突出しない位置でブラシレスモータ20を停止することが可能となり、スタンド6を立てなくても、被削材70を傷つけることなく、また刃物11を劣化させることなく、携帯用電気かんな1を置くことができる。また、誤って本体を押したり衝撃が加わったりして不用意にスタンド6が外れても、被削材70を傷つけたり刃物11を劣化させたりすることを防止できる。
【0030】
(2) ブラシレスモータ20の回転数とカッタブロック10の回転数を監視することで、ベルト29の劣化等の異常を迅速に検出できる。
【0031】
(3) 発熱量の多い素子を搭載した電源回路基板40と熱に弱いマイコン51を搭載した制御回路基板50とを別基板として相互に離間した配置としているため、電源回路基板40の発熱がマイコン51の動作に悪影響を及ぼすことを防止できる。
【0032】
以上、実施の形態を例に本発明を説明したが、実施の形態の各構成要素や各処理プロセスには請求項に記載の範囲で種々の変形が可能であることは当業者に理解されるところである。以下、変形例について触れる。
【0033】
実施の形態で示したスタンド6は省略してもよい。電源回路基板40の発熱量によっては、電源回路基板40と制御回路基板50とを単一基板としてもよい。ブラシレスモータ20は、商用電源等の交流電源による駆動に限定されず、二次電池によって駆動されてもよい。
【符号の説明】
【0034】
1 携帯用電気かんな、2 ハウジング、3 ハンドル部、4 トリガスイッチ、5 電源コード、6 スタンド、7 切込み深さ調整機構、8 フロントベース、9 リヤベース、10 カッタブロック、11 刃物、12,13 風窓、14 隔壁、15 通気穴、16〜19 ベアリング、20 ブラシレスモータ、21 出力軸、22 ロータコア、23 マグネット、24 ステータコア、25 モータ位置検出基板、26 ファン、27,28 プーリー、29 ベルト、30 センサマグネット、31 刃物位置検出基板、32 センサマグネット、33 風窓、34 排気孔、35 締結部材、36 貫通孔、40 電源回路基板、41 コンデンサ、42 スイッチング素子、43 ダイオードブリッジ、44 インバータ回路、45 電源、50 制御回路基板、51 マイコン、70 被削材
図1
図2
図3
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図5
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図7
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