(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6044857
(24)【登録日】2016年11月25日
(45)【発行日】2016年12月14日
(54)【発明の名称】フィルター付の柱式シャワー装置における恒温蛇口
(51)【国際特許分類】
E03C 1/042 20060101AFI20161206BHJP
A47K 3/28 20060101ALI20161206BHJP
【FI】
E03C1/042 B
A47K3/22
【請求項の数】4
【全頁数】7
(21)【出願番号】特願2015-208986(P2015-208986)
(22)【出願日】2015年10月23日
(65)【公開番号】特開2016-89613(P2016-89613A)
(43)【公開日】2016年5月23日
【審査請求日】2015年10月26日
(31)【優先権主張番号】201420637423.X
(32)【優先日】2014年10月30日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】515295795
【氏名又は名称】シャメン ランナー インダストリアル コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】100091683
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼川 俊雄
(74)【代理人】
【識別番号】100179316
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 寛奈
(72)【発明者】
【氏名】王清平
(72)【発明者】
【氏名】呉燦坤
【審査官】
藤脇 昌也
(56)【参考文献】
【文献】
特開2010−7290(JP,A)
【文献】
特開2014−70423(JP,A)
【文献】
特開平9−144084(JP,A)
【文献】
特開2003−184139(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E03C 1/00 − 1/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
方形の殻体を有し、前記殻体内部に冷水と熱水の入水パイプを有する蛇口本体が設けられ、前記蛇口本体の右端に前記冷水と熱水の入水パイプと連通する恒温バルブが設けられ、前記蛇口本体の左端にフィルターが設けられ、前記蛇口本体の左端前側に切り替えバルブが設けられ、前記フィルターの入水口が前記蛇口本体中段における通水経路を介して前記恒温バルブの出水口と連通し、前記フィルター、前記通水経路及び前記恒温バルブは、同一の軸心ラインに位置され、前記蛇口本体には、前記切り替えバルブを設置するための切り替えバルブ座が設けられ、前記切り替えバルブ座には、上部の噴水部材と連通する上部出水口と、スプレーヘッドと連通するシャワー出水口と、浴槽の蛇口と連通する下部出水口とが設けられることを特徴とする、フィルター付の柱式シャワー装置における恒温蛇口。
【請求項2】
前記切り替えバルブ座の内部には、前記上部出水口、前記シャワー出水口及び前記下部出水口とそれぞれに対応して連通する三つの機能出水口が設けられ、前記殻体の上側面の中段に柱式シャワー装置と連接するためのねじコネクタが設けられ、前記切り替えバルブ座の前記上部出水口にそれと連通する水道接続部材が設けられ、前記水道接続部材は、軟性の接続パイプを介して前記ねじコネクタに接続されることを特徴とする請求項1に記載の、フィルター付の柱式シャワー装置における恒温蛇口。
【請求項3】
前記蛇口本体には、前記恒温バルブを設置するための恒温バルブ座が設けられ、前記恒温バルブ座には、前記恒温バルブにおける入水口と出水口とそれぞれ対応してシールする冷水、熱水の入水孔と混合出水孔が設けられることを特徴とする請求項1に記載の、フィルター付の柱式シャワー装置における恒温蛇口。
【請求項4】
前記殻体の左側壁には、前記フィルターを固定するためのフィルターノブが設けられ、前記殻体の前側には、前記切り替えバルブを制御するための切り替えノブが設けられ、前記殻体の右側には、前記恒温バルブを制御するための温度調節ノブが設けられることを特徴とする請求項1に記載の、フィルター付の柱式シャワー装置における恒温蛇口。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、物置できるフィルター付の柱式シャワー装置における恒温蛇口に関するものである。
【背景技術】
【0002】
柱式シャワー装置は、様々な噴水モードを有することにより、スパのようにマッサージ効果を提供する可能であるため、現在化の家庭でよく使用されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、従来の柱式シャワー装置における恒温蛇口は、フィルター効果を有していなく、且つその柱式シャワー装置における恒温蛇口の体積が大きいであるため、空間がかかってしまう恐れがある。
【0004】
本発明は、従来の問題に鑑み、新規な構造を有するフィルター付の柱式シャワー装置における恒温蛇口を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記の目的を達成するために、本発明は、方形の殻体を有し、前記殻体内部に冷水と熱水の入水パイプを有する蛇口本体が設けられ、前記蛇口本体の右端に前記冷水と熱水の入水パイプと連通する恒温バルブが設けられ、前記蛇口本体の左端にフィルターが設けられ、前記蛇口本体の左端前側に切り替えバルブが設けられ、前記フィルターの入水口が前記蛇口本体中段における通水経路を介して前記恒温バルブの出水口と連通し、前記フィルター、前記通水経路及び前記恒温バルブは、同一の軸心ラインに位置され、前記蛇口本体には、前記切り替えバルブを設置するための切り替えバルブ座が設けられ、前記切り替えバルブ座には、上部の噴水部材と連通する上部出水口と、スプレーヘッドと連通するシャワー出水口と、浴槽の蛇口と連通する下部出水口とが設けられる。
【0006】
さらに、前記切り替えバルブ座の内部には、前記上部出水口、前記シャワー出水口及び前記下部出水口とそれぞれに対応して連通する三つの機能出水口が設けられ、前記殻体の上側面の中段に柱式シャワー装置と連接するためのねじコネクタが設けられ、前記切り替えバルブ座の前記上部出水口にそれと連通する水道接続部材が設けられ、前記水道接続部材は、軟性の接続パイプを介して前記ねじコネクタに接続される。
【0007】
さらに、前記蛇口本体には、前記恒温バルブを設置するための恒温バルブ座が設けられ、前記恒温バルブ座には、前記恒温バルブにおける入水口と出水口とそれぞれ対応してシールする冷水、熱水の入水孔と混合出水孔が設けられる。
【0008】
さらに、前記殻体の左側壁には、前記フィルターを固定するためのフィルターノブが設けられ、前記殻体の前側には、前記切り替えバルブを制御するための切り替えノブが設けられ、前記殻体の右側には、前記恒温バルブを制御するための温度調節ノブが設けられる。
【0009】
従来の技術と比較すると、本発明に係わる構成は、下記のメリットを有している。すなわち、本発明に係わるフィルター付の柱式シャワー装置における恒温蛇口は、新規な構成と優れた設計を有し、製造コストが低く、フィルターの効果を有するだけではなく、物置効果も有し、壁に設置する時に、優れた外観を有すると共に、シャワー装置の多機能化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本発明に係わるフィルター付の柱式シャワー装置における恒温蛇口の実施例を示す分解斜視図である。
【
図2】本発明に係わるフィルター付の柱式シャワー装置における恒温蛇口の実施例を示す断面図である。
【
図4】本発明に係わるフィルター付の柱式シャワー装置における恒温蛇口における水道接続部材を組み立てる状態を示す参考図である。
【
図5】本発明に係わるフィルター付の柱式シャワー装置における恒温蛇口における切り替えバルブ座を示す斜視図である。
【
図6】本発明に係わるフィルター付の柱式シャワー装置における恒温蛇口における切り替えバルブ座の背面を示す斜視図である
【
図7】本発明に係わるフィルター付の柱式シャワー装置における恒温蛇口における恒温バルブを示す斜視図である。
【
図8】本発明に係わるフィルター付の柱式シャワー装置における恒温蛇口における恒温バルブ座を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明に係わるフィルター付の柱式シャワー装置における恒温蛇口を更に明白するために、具体的な実施例と合わせて添付図面によって詳細に説明する。
【0012】
図1ないし
図8に示すように、本発明に係わるフィルター付の柱式シャワー装置における恒温蛇口は、方形の殻体(1)を有し、前記殻体(1)の上側にカバープレートが設けられ、前記カバープレートの上側面は平坦の面であるため、物品(例えばソープ、シャンプーなど)を放置することができ、前記殻体(1)の内部に冷水と熱水の入水パイプ(2,3)を有する蛇口本体(4)が設けられ、前記蛇口本体(4)の右端に前記冷水と熱水の入水パイプ(2,3)と連通する恒温バルブ(5)が設けられ、前記蛇口本体(4)の左端にフィルター(6)が設けられ、冷水や熱水が前記恒温バルブ(5)を通過して温度を調節した後にフィルター(6)に進入してろ過され、前記蛇口本体(4)の左端前側に切り替えバルブ(7)が設けられ、前記フィルター(6)の入水口が前記蛇口本体(4)中段における通水経路(8)を介して前記恒温バルブ(5)の出水口と連通し、レイアウトをより簡素化するために、前記フィルター(6)、前記通水経路(8)及び前記恒温バルブ(5)は、同一の軸心ラインに位置され、前記蛇口本体(4)には、前記切り替えバルブ(7)を設置するための切り替えバルブ座(9)が設けられ、前記切り替えバルブ座(9)には、上部の噴水部材と連通する上部出水口(10)と、スプレーヘッドと連通するシャワー出水口(11)と、浴槽の蛇口と連通する下部出水口(12)とが設けられる。前記フィルター(6)からの浄水が切り替えバルブ座(7)に進入し、使用者の操作により、出水方式(シャワー、上布噴水または浴槽)を選択することができ、前記下部出水口(12)には、出水コネクタ(24)が設けられ、前記出水コネクタ(24)には、軟水器(25)が設けられる。
【0013】
本実施例において、前記切り替えバルブ座(9)の内部には、前記上部出水口(10)、前記シャワー出水口(11)及び前記下部出水口(12)とそれぞれに対応して連通する三つの機能出水口(13)が設けられ、前記殻体(1)の上側面の中段に柱式シャワー装置と連接するためのねじコネクタ(14)が設けられ、前記切り替えバルブ座(9)の前記上部出水口(10)にそれと連通する水道接続部材(15)が設けられ、前記水道接続部材(15)は、軟性の接続パイプ(16)を介して前記ねじコネクタ(14)に接続される。前記水道接続部材(15)と前記上部出水口(10)は、溶接によって接続されることにより、美観化を図ることができる。
【0014】
本実施例において、前記蛇口本体(4)には、前記恒温バルブ(5)を設置するための恒温バルブ座(17)が設けられ、前記恒温バルブ座(17)には、前記恒温バルブ(5)における入水口と出水口とそれぞれ対応してシールする冷水、熱水の入水孔(18,19)と混合出水孔(20)が設けられる。
【0015】
本実施例において、入水コネクタ、冷水と熱水の入水パイプ及びバルブの固定ねじが銅材から構成される以外に、前記切り替えバルブ座(9)、ねじコネクタ(14)及び前記水道接続部材(15)の材質は、PPS+40%GFであり、フィルターの固定座と前記出水コネクタ(24)の材質は、PPO+20%GFであり、他の部材は、ABS素材であり、こうすると、柱式シャワー装置のコストを低減させることができる。
【0016】
本実施例において、前記殻体(1)の左側壁には、前記フィルター(6)を固定するためのフィルターノブ(21)が設けられ、前記殻体(1)の前側には、前記切り替えバルブ(7)を制御するための切り替えノブ(22)が設けられ、前記殻体(1)の右側には、前記恒温バルブ(5)を制御するための温度調節ノブ(23)が設けられ、前記切り替えノブ(22)と前記温度調節ノブ(23)には、それぞれに装飾プレートが設けられ、前記温度調節ノブ(23)には、さらに青と赤の標示マークが設けられる。
【0017】
上述の説明は、本発明の好適な実施例に対する具体的な説明であるが、これらの実施例は本発明における特許請求の範囲を限定するものではなく、本発明の要旨に基づいてこれらの実施例の効果と等しい変形や変更することができ、これらの変形や変更が本発明における特許請求の範囲に含まれるべきである。
【符号の説明】
【0018】
1 殻体
2 入水パイプ
3 入水パイプ
4 蛇口本体
5 恒温バルブ
6 フィルター
7 切り替えバルブ
8 通水経路
9 切り替えバルブ座
10 上部出水口
11 シャワー出水口
12 下部出水口
13 機能出水口
14 ねじコネクタ
15 水道接続部材
16 軟性の接続パイプ
17 恒温バルブ座
18 入水孔
19 入水孔
20 出水孔
21 フィルターノブ
22 切り替えノブ
23 温度調節ノブ
24 出水コネクタ
25 軟水器