(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6044891
(24)【登録日】2016年11月25日
(45)【発行日】2016年12月14日
(54)【発明の名称】リクライニング式車椅子体
(51)【国際特許分類】
A61G 1/017 20060101AFI20161206BHJP
【FI】
A61G1/017
【請求項の数】3
【全頁数】7
(21)【出願番号】特願2012-270771(P2012-270771)
(22)【出願日】2012年11月22日
(65)【公開番号】特開2014-104334(P2014-104334A)
(43)【公開日】2014年6月9日
【審査請求日】2015年11月17日
(73)【特許権者】
【識別番号】598108722
【氏名又は名称】本多 利春
(72)【発明者】
【氏名】本多 利春
【審査官】
中村 泰二郎
(56)【参考文献】
【文献】
国際公開第2011/161928(WO,A1)
【文献】
特開2005−304626(JP,A)
【文献】
特開平11−318997(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61G 1/017,1/02,
5/00 −5/14,
7/16, 7/057
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
リクライニング式車椅子であって、人体の頭部と背部受留台Aの一端に、腰部受留台Bの一側を連結具1を介して屈曲可能に軸支し、前記腰部受留台Bの他側を尻部受留台Cの一側に連結具2を介して屈曲可能に軸支し、前記尻部受留台Cの他側を大腿部受留台Dの一側に連結具3を介して屈曲可能に軸支し、前記大腿部受留台Dの他側を脛部受留台Eの一側に連結具4を介して屈曲可能に軸支し、前記脛部受留台Eの他側を足部受留台Fに連結具5を介して屈曲可能に軸支すると共に、前記大腿部受留台Dに躯体部dを一体化し、前記頭部と背部受留台Aに連結具体アの一側を連結具6を介して回動可能に軸支し、前記躯体部dに同連結具体アの他側を連結具7を介して回動可能に軸支し、前記腰部受留台Bに連結具体イの一側を連結具8を介して回動可能に軸支し、同連結具体イの他側を前記躯体dに連結具9を介して回動可能に軸支し、前記腰部受留台Bに連結具体ウの一側を連結具10を介して回動可能に軸支し、同連結具体ウの他側を前記脛部受留台Eに連結具11を介して回動可能に軸支し、又、前記駆体部dに連結具体エの一側に連結具12を介して回動可能に軸支し、同連結具体エの他側を前記足部受留台Fに連結具13を介して回動可能に軸支し、更に、前記躯体部dに回動可能な連結具14,15を介して上下動可能な昇降体部Gを取り付け、同昇降体部Gの下部に回動可能な連結具16、17を介して移動可能にするキャスターを有する総支体部Hを取付けることを特徴とするリクライニング式車椅子。
【請求項2】
前記リクライニング式車椅子において、前記頭部と背部受留台Aに前記連結具体アの一側を前記連結具6を介して回動可能に軸支し、前記躯体部dに同連結具体アの他側を前記連結具7を介して回動可能に軸支し、前記腰部受留台Bに前記連結具体イの一側を前記連結具8を介して回動可能に軸支し、同連結具体イの他側を前記躯体部dに前記連結具9を介して回動可能に軸支して一体的に連動可動とし、前記腰部受留台Bと,前記尻部受留台Cとが定位置より降下して、前記頭部と背部受留台Aが上昇し、前記頭部と背部受留台Aと、前記腰部受留台Bと前記尻部受留台C及び、前記大腿部受留台Dとが、一体的に湾曲包状形になることを特徴とする請求項1に記載のリクライニング式車椅子。
【請求項3】
前記リクライニング式車椅子をリクライニング式介護用ベッドの内、若しくは、同リクライニング式介護用ベッドのサイドに着脱自在に投入連結することを特徴とする請求項1に記載のリクライニング式車椅子。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、高齢者、身体障害者及び、何等かの原因で寝たままになった被介護人 尚、被介護人を介助する介護人の日常生活向上に供するための車椅子体に関する問題を、本発明のリクライニング式車椅子により解決した事を提供。車椅子及びベッドにてリクライニングを繰り返す事により全身体が足元へ降下する事を防ぎ尚、床擦れを緩和する車椅子。リクライニングにて前記頭部と背部受留台A上昇時、前記腰部受留台B、前記尻部受留台C、前記大腿部受留台Dが下降し湾曲形状に変化し身体をバケット状に包み込み、身体が足元下方にずれ、容易ならしめる事を防ぎ、尚、床擦れの軽減を目的とした。
【背景技術】
【0002】
従来のリクライニング式車椅子では確答は無く、ベッド部を検索しベッド部門、リクライニングベッド体でリクライニング上昇時身体が足元下方へ、ずれるのを抑えるのにリクライニングをする前に大腿部より下方の脛部、足部を起立させ、後にリクライニングする発明が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【特許文献1】 特開2009−95639号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
現存のリクライニング式車椅子体では、リクライニング昇降を繰り返す事により、 身体が足元下方にずれ尚、床擦れが発生しやすい構造環境であり被介護人に苦痛を与える虞があり尚、介護人は、被介護人のリクライニング昇降を繰り返す事により身体のずれを定位置に直さねば成らない、又、床擦れ、病の治療等々重労働を与えてきた、車椅子では移動を優先する事を目的に一時的の使用とみなし中期、長期使用を軽んじてきた事により被介護人の苦痛、違和感、床擦れ尚、介護人の重労力を有して来た。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、リクライニング式車椅子であって、人体の頭部と背部受留台Aの一端に、腰部受留台Bの一側を連結具1を介して屈曲可能に軸支し、前記腰部受留台Bの他側を尻部受留台Cの一側に連結具2を介して屈曲可能に軸支し、前記尻部受留台Cの他側を大腿部受留台Dの一側に連結具3を介して屈曲可能に軸支し、前記 大腿部受留台Dの他側を脛部受留台Eの一側に連結具4を介して屈曲可能に軸支し、前記脛部受留台Eの他側を足部受留台Fに連結具5を介して屈曲可能に軸支すると共に、前記大腿部受留台Dに躯体部dを一体化し、前記頭部と背部受留台Aに連結具体アの一側を連結具6を介して回動可能に軸支し、前記躯体部dに同連結具体アの他側を連結具7を介して回動可能に軸支し、前記腰部受留台Bに連結具体イの一側を連結具8を介して回動可能に軸支し、同連結具体イの他側を前記躯体dに連結具9を介して回動可能に軸支し、前記腰部受留台Bに連結具体ウの一側を連結具10を介して回動可能に軸支し、同連結具体ウの他側を前記脛部受留台Eに連結具11を介して回動可能に軸支し、又、前記駆体部dに連結具体エの一側に連結具12を介して回動可能に軸支し、同連結具体エの他側を前記足部受留台Fに連結具13を介して回動可能に軸支し、更に、前記躯体部dに回動可能な連結具14,15を介して上下動可能な昇降体部Gを取り付け、同昇降体部Gの下部に回動可能な連結具16、17を介して移動可能にするキャスターを有する総支体部Hを取付けることを特徴とするリクライニング式車椅子で、更に、前記リクライニング式車椅子において、前記頭部と背部受留台Aに前記連結具体アの一側を前記連結具6を介して回動可能に軸支し、前記躯体部dに同連結具体アの他側を前記連結具7を介して回動可能に軸支し、前記腰部受留台Bに前記連結具体イの一側を前記連結具8を介して回動可能に軸支し、同連結具体イの他側を前記躯体部dに前記連結具9を介して回動可能に軸支して一体的に連動可動とし、前記腰部受留台Bと,前記尻部受留台Cとが定位置より降下して、前記頭部と背部受留台Aが上昇し、前記頭部と背部受留台Aと、前記腰部受留台Bと前記尻部受留台C及び、前記大腿部受留台Dとが、一体的に湾曲包状形になるようにしたので、リクライニング式車椅子の前記頭部と背部受留台Aがリクライニング上昇可動時、前記腰部受留台B、前記尻部受留台C、がリクライニング前哨定位置より降下する、前記大腿部受留台Dが定位置にあって湾曲屈折自在のバケット状になり身体を包み込むようになる。更に、本発明のリクライニング式車椅子体を、
図3に図示するリクライニング式介護用ベッド両サイドの外(A−1,B−1,C−1,D−1,E−1,F−1)と(A−2,B−2,C−2,D−2,E−2,F−2)の内に(A,B,C,D,E,F)を投入連結することにより、リクライニング式介護用ベッドとなる、または、リクライニング式車椅子をリクライニング式介護用ベッドのサイドに着脱自在に投入連結することもできる。
【発明の効果】
【0005】
本発明は、リクライニング使用時、同時に腰部受留台B、尻部受留台Cが定位置から沈み込み大腿部受留台Dが定位置にあり湾曲屈折自在のバケット状で身体を支える為、全身体圧を分散し尚,局部的な圧迫をも分散することで、身体の足元下方へのずれ及び、床擦れを最大軽減できた。被介護人の、苦痛、違和感、床擦れを最大軽減し、介護人の被介護人をベッドより移動するにあたり、本発明のリクライニング式車椅子体を、
図3に図示するリクライニング式介護用ベッド両サイドの外枠(A−1,B−1,C−1,D−1,E−1,F−1)と(A−2,B−2,C−2,D−2,E−2,F−2)から(A,B,C,D,E,F)を解除し分離、移動することで介護人の重労力を軽減できた。
【0006】
何等かの原因で寝たままの被介護人の苦痛、違和感を最大限、緩和し生活を向上させ少しでも快適な生活環境を提供することができる。尚、介護人の重労力を最大限、軽減する事により、一層、被介護人への介護を充実できる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図2】
図1に図示の上昇リクライニング状況を示す側面図。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明は、寝たままで自力では生活出来ない被介護人、被介護人を介助する介護人の生活環境をより良くするために発明したものである。
【実施例】
【0009】
本発明に係る一実施例を
図1から
図3を参照し以下、具体的に説明する。
図1に図示のリクライニング式車椅子において、人体の頭部と背部受留台Aの一端に、腰部受留台Bの一側を連結具1を介して屈曲可能に軸支し、前記腰部受留台Bの他側を尻部受留台Cの一側に連結具2を介して屈曲可能に軸支し、前記尻部受留台Cの他側を大腿部受留台Dの一側に連結具3を介して屈曲可能に軸支し、前記大腿部受留台Dの他側を脛部受留台Eの一側に連結具4を介して屈曲可能に軸支し、前記脛部受留台Eの他側を足部受留台Fに連結具5を介して屈曲可能に軸支すると共に、前記大腿部受留台Dに躯体部dを一体化し、前記頭部と背部受留台Aに連結具体アの一側を連結具6を介して回動可能に軸支し、前記躯体部dに同連結具体アの他側を連結具7を介して回動可能に軸支し、前記腰部受留台Bに連結具体イの一側を連結具8を介して回動可能に軸支し、同連結具体イの他側を前記躯体dに連結具9を介して回動可能に軸支し、前記腰部受留台Bに連結具体ウの一側を連結具10を介して回動可能に軸支し、同連結具体ウの他側を前記脛部受留台Eに連結具11を介して回動可能に軸支し、又、前記駆体部dに連結具体エの一側に連結具12を介して回動可能に軸支し、同連結具体エの他側を前記足部受留台Fに連結具13を介して回動可能に軸支し、更に、前記躯体部dに回動可能な連結具14,15を介して上下動可能な昇降体部Gを取り付け、同昇降体部Gの下部に回動可能な連結具16、17を介して移動可能にするキャスターを有する総支体部Hを取付けることを特徴とするリクライニング式車椅子で、更に、
図2に図示する如く、前記リクライニング式車椅子において、前記頭部と背部受留台Aに前記連結具体アの一側を前記連結具6を介して回動可能に軸支し、前記躯体部dに同連結具体アの他側を前記連結具7を介して回動可能に軸支し、前記腰部受留台Bに前記連結具体イの一側を前記連結具8を介して回動可能に軸支し、同連結具体イの他側を前記躯体部dに前記連結具9を介して回動可能に軸支して一体的に連動可動とし、前記腰部受留台Bと,前記尻部受留台Cとが定位置より降下して、前記頭部と背部受留台Aが上昇し、前記頭部と背部受留台Aと、前記腰部受留台Bと前記尻部受留台C及び、前記大腿部受留台Dとが、一体的に湾曲包状形になるようにしたので、リクライニング式車椅子の前記頭部と背部受留台Aがリクライニング上昇可動時、前記腰部受留台B、前記尻部受留台Cがリクライニング前哨定位置より降下、前記大腿部受留台Dが定位置にあることにより湾曲屈折自在のバケット状になり身体を包み込むようになる。更に、本発明のリクライニング式車椅子体を、
図3に図示するリクライニング式介護用ベッド両サイドの外枠(A−1,B−1,C−1,D−1,E−1,F−1)と(A−2,B−2,C−2,D−2,E−2,F−2)の内(A,B,C,D,E,F)に投入連結することにより、リクライニング式介護用ベッドとなる。また、リクライニング式車椅子をリクライニング式介護用ベッドのサイドに着脱自在に投入連結することは言うまでもない。リクライニング操作により上昇モードを実施すると、前記腰部受留台Bと前記尻部受留台Cの連結具2が可動降下移動、前記腰部受留台Bの連結具8が可動後方移動する事により、前記腰部受留台Bと前記尻部受留台Cが定高低位置から沈み込み、次に前記頭部と背部受Aの6も可動後方移動する為前記頭部と背部受留台A全体が上昇する、前記頭部と背部受留台Aと前記腰部受留台B,前記尻部受留台C,前記大腿部受留台D、が湾曲屈折自在のバケット状に成り、身体を包み込み、支える為、全身体が足元下方にずれる事を抑え、尚、全身体圧分散、局部的圧迫の分散し床擦れを最大限に軽減でき生活環境を向上させることができた。
【産業上の利用可能性】
【0010】
現社会で、寝たままの被介護人、特に高齢者の増加は著しく、被介護人の恥じらい苦痛、違和感は、如何なものか、被介護人を介助する介護人の労働動力に至っては重労働の連続である。例えば、床擦れ、病の治療、食事、排泄の世話、車椅子、ベッド等の身体のずれ等々尚、ベッドより他、他よりベッドへの移動と、職業病とも言える腰痛持ちの多大、は介護界の重大懸念にある、本発明は被介護人の苦痛削減、介護人の重労働を最大限に削減することを目的とし、介護界を変えるリクライニング式車椅子である。本発明のリクライニング式車椅子と先の出願(特開2005−304626)と統合する事により、被介護人の恥じらい苦痛を軽減し、介護人の労力をも最大限に軽減出来る発明である。本発明は、日本国は元より世界各国々の介護界を変え、充実した介護生活環境を設立するリクライニング式車椅子である。
【符号の説明】
【0011】
A 頭部と背部受留台
B 腰部受留台
C 尻部受留台
D 大腿部受留台
d 躯体部
E 脛部受留台
F 足部受留台
G 昇降体部
H 総支体部
ア 頭部と背部受留台と躯体部との連結具体
イ 腰部受留台と躯体部との連結具体
ウ 腰部受留台と脛部受留台との連結具体
エ 躯体部と足部受留台との連結具体
1 頭部と背部受留台Aと腰部受留台Bの連結具(ピン等)
2 腰部受留台Bと尻部受留台Cの連結具(ピン等)
3 尻部受留台Cと大腿部受留台Dの連結具(ピン等)
4 大腿部受留台Dと脛部受留台Eの連結具(ピン等)
5 脛部受留台Eと足部受留台Fの連結具(ピン等)
6 頭部と背部受留台Aと連結具体アとの連結具(ピン等)
7 躯体部Dと連結具体アとの連結具(ピン等)
8 腰部受留台Bと連結具体イとの連結具(ピン等)
9 躯体部と連結具体イとの連結具(ピン等)
10 腰部受留台Bと連結具体ウとの連結具(ピン等)
11 脛部受留台Eと連結具体ウとの連結具(ピン等)
12 躯大部Dと連結具体エとの連結具(ピン等)
13 足部受留台Fと連結具体エとの連結具(ピン等)
14 昇降体部と躯体部との連結具(ピン等
15 昇降体部と躯体部との連結具(ピン等)
16 昇降体部と総支体部との連結具(ピン等)
17 昇降体部と総支体部との連結具(ピン等)