(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
名刺を自動的に発注するためにコンピューターにより実行されるコンピューター可読命令を保存している非一時的コンピューター可読媒体であって、前記非一時的コンピューター可読命令は、
ユーザーから、1つ以上の他者の名刺に関する名刺データを受信し、受信した前記1つ以上の他者の名刺に関する名刺データをデータベース内に保存されている名刺データグループ内に追加するための命令と、
前記1つ以上の他者の名刺に関する名刺データを受信し、受信した前記1つ以上の他者の名刺に関する名刺データを前記名刺データグループ内に追加したとき、前記データベース内に保存されている前記ユーザーのユーザーデータの名刺の残数を、追加した前記1つ以上の他者の名刺に関する名刺データの件数に応じた数だけ減らすことにより、前記ユーザーデータの前記名刺の前記残数を更新するための命令と、
前記データベース内に保存されている前記ユーザーデータの前記名刺の前記残数が、所定の数以下になった場合、前記ユーザーの前記名刺を発注するための命令と、を含むことを特徴とする非一時的コンピューター可読媒体。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述のような従来技術における問題を鑑み、本発明者は、名刺は原則、他者の名刺との交換により取得されるものであり、他者の名刺を1枚取得したとき、自身の名刺が1枚減る(すなわち、他者の名刺と交換に、他者に自身の名刺を1枚手渡す)という、名刺の取得方法におけるユニークな特性に注目し、本発明を成すに至った。
【0007】
本発明の目的は、他者の名刺に関する名刺データのデータベースへの追加に基づいて、ユーザー自身の名刺の残数を更新し、該名刺の残数に応じてユーザー自身の名刺を自動的に発注するための名刺自動発注システム、名刺自動発注方法、およびコンピューター可読命令を保存している非一時的コンピューター可読媒体を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
このような目的は、下記の(1)〜(
4)の本発明により達成される。
(1)プロセッサーと、
前記プロセッサーに通信可能に接続され、前記プロセッサーにより実行可能なモジュールを保存しているメモリーと、
前記プロセッサーに通信可能に接続され、ユーザーの名刺の残数を含むユーザーデータ
と、名刺データグループとを保存しているデータベースと、を含み、
前記モジュールは、
前記ユーザーから、
1つ以上の他者の名刺に関する名刺データを受信
し、受信した前記1つ以上の他者の名刺に関する名刺データを前記名刺データグループ内に追加する受信モジュールと、
前記受信モジュールが前記
1つ以上の他者の名刺に関する名刺データを受信し
、受信した前記1つ以上の他者の名刺に関する名刺データを前記名刺データグループ内に追加したとき、前記データベース内に保存されている前記ユーザーデータの前記名刺の前記残数を
、追加した前記1つ以上の他者の名刺に関する名刺データの件数に応じた数だけ減らすことにより、前記ユーザーデータの前記名刺の前記残数を更新する名刺残数更新モジュールと、
前記データベース内に保存されている前記ユーザーデータの前記名刺の前記残数が所定の数以下になった場合、前記ユーザーの前記名刺を発注する名刺発注モジュールと、を含むことを特徴とする名刺自動発注システム。
【0010】
(
2)前記名刺残数更新モジュールは、さらに、前記ユーザーの前記名刺の発注数に基づいて、前記データベース内に保存されている前記ユーザーデータの前記名刺の前記残数を
、前記ユーザーの前記名刺の前記発注数に応じた数だけ増やすことにより、前記ユーザーデータの前記名刺の前記残数を更新する上記(
1)に記載の名刺自動発注システム。
【0013】
(
3)名刺を自動的に発注するためにコンピューター実施される名刺自動発注方法であって、
プロセッサーを用いて、ユーザーから
、1つ以上の他者の名刺に関する名刺データを受信
し、受信した前記1つ以上の他者の名刺に関する名刺データをデータベース内に保存されている名刺データグループ内に追加する工程と、
前記プロセッサーを用いて、前記
1つ以上の他者の名刺に関する名刺データを受信し
、受信した前記1つ以上の他者の名刺に関する名刺データを前記名刺データグループ内に追加したとき、
前記データベース内に保存されている前記ユーザーのユーザーデータの名刺の残数を
、追加した前記1つ以上の他者の名刺に関する名刺データの件数に応じた数だけ減らすことにより、前記ユーザーデータの前記名刺の前記残数を更新する工程と、
前記データベース内に保存されている前記ユーザーデータの前記名刺の前記残数が所定の数以下になった場合、前記プロセッサーを用いて、前記ユーザーの前記名刺を発注する工程と、を含むことを特徴とする名刺自動発注方法。
【0014】
(
4)名刺を自動的に発注するためにコンピューターにより実行されるコンピューター可読命令を保存している非一時的コンピューター可読媒体であって、前記非一時的コンピューター可読命令は、
ユーザーから
、1つ以上の他者の名刺に関する名刺データを受信
し、受信した前記1つ以上の他者の名刺に関する名刺データをデータベース内に保存されている名刺データグループ内に追加するための命令と、
前記
1つ以上の他者の名刺に関する名刺データを受信し
、受信した前記1つ以上の他者の名刺に関する名刺データを前記名刺データグループ内に追加したとき、
前記データベース内に保存されている前記ユーザーのユーザーデータの名刺の残数を
、追加した前記1つ以上の他者の名刺に関する名刺データの件数に応じた数だけ減らすことにより、前記ユーザーデータの前記名刺の前記残数を更新するための命令と、
前記データベース内に保存されている前記ユーザーデータの前記名刺の前記残数が、所定の数以下になった場合、前記ユーザーの前記名刺を発注するための命令と、を含むことを特徴とする非一時的コンピューター可読媒体。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、他者の名刺に関する名刺データのデータベースへの追加に基づいて、ユーザー自身の名刺の残数を更新し、該名刺の残数に応じてユーザー自身の名刺を自動的に発注することができるため、必要な時にユーザー自身の名刺の残数が不足するという事態の発生を確実に防止することができる。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の名刺自動発注システム、名刺自動発注方法、および非一時的コンピューター可読媒体を添付の図面に基づいて詳細に説明する。
【0018】
図1は、本発明の名刺自動発注システムのネットワーク実施を示す図である。
図2は、
図1に示す名刺自動発注システムのブロック図を示す図である。
図3は、
図1に示す名刺自動発注システムのデータベース内に保存されているユーザーデータの例を示す図である。
図4は、
図1に示す名刺自動発注システムのデータベース内に保存されている名刺データの例を示す図である。
【0019】
本発明の名刺自動発注システム100は、デスクトップコンピューター、ラップトップコンピューター、ノートパソコン、ワークステーション、メインフレームコンピューター、サーバー、タブレット型コンピューター、携帯電話、スマートフォン等の様々な演算デバイス内において実施可能である。以下の説明において、名刺自動発注システム100は、
図1に示すようなネットワーク102に接続されたサーバー内において実施されているものとして説明される。
【0020】
名刺自動発注システム100は、ネットワーク102を介して、名刺自動発注システム100を利用する任意の数のユーザーのユーザーデバイス104_1、104_2、・・・、104_N(以下、集合的にユーザーデバイス104という)、および任意の数の名刺作成業者の名刺作成業者デバイス106_1、106_2、・・・、106_M(以下、集合的に名刺作成業者デバイス106という)に通信可能に接続されている。
【0021】
ネットワーク102は、イントラネット、ローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)、インターネット、これらの組み合わせ等の広範なネットワークである。また、ネットワーク102は、専用ネットワークであってもよいし、共有ネットワークであってもよい。共有ネットワークは、様々な種類のネットワーク同士の接続であり、各種プロトコル(例えば、HTTP、TCP/IP、WAP)を用いて、互いに通信を行う。さらに、ネットワーク102は、ルーター、ブリッジ、サーバー、演算デバイス、ストレージデバイス等を含む様々なネットワークデバイスを含んでいてもよい。
【0022】
ユーザーデバイス104は、例えば、デスクトップコンピューター、ラップトップコンピューター、ノートパソコン、ワークステーション、タブレット型コンピューター、携帯電話、スマートフォン、PDA等の任意の情報端末であり、ネットワーク102を介して名刺自動発注システム100に通信可能に接続されている。
【0023】
名刺自動発注システム100を利用するユーザーは、ユーザーデバイス104を用いて名刺自動発注システム100にアクセスし、自身のユーザーデータ161(
図2および
図3参照)の登録、名刺データ162(
図2および
図4参照)の追加、編集、閲覧等の様々な処理を行うことができる。
【0024】
なお、ここでいう「ユーザー」は、名刺自動発注システム100を利用する個人に限られず、例えば、会社の総務部門(管理部門)の担当者等の複数の個人を管理する管理者であってもよい。ユーザーが複数の個人を管理する管理者である場合、管理者は自身のユーザーデータ161および名刺データ162だけでなく、自身が管理する複数の他のユーザーのユーザーデータ161および名刺データ162の追加、編集、閲覧等を実行することができる。これにより、管理者は、名刺自動発注システム100を用いて、複数の他のユーザーの名刺の管理を行うことができる。
【0025】
名刺作成業者デバイス106は、ユーザーデバイス104と同様の任意の情報端末である。名刺作成業者は、名刺作成業者デバイス106を用いて、名刺自動発注システム100からユーザーの名刺の発注依頼を受け付ける。ユーザーの名刺の発注依頼は、ユーザーの名刺を作成するために必要な情報を含んでおり、名刺作成業者は、該情報に従って、名刺を作成し、作成した名刺をユーザーに発送する。
【0026】
図2に示すように、名刺自動発注システム100は、少なくとも1つのプロセッサー110と、I/O(入出力)インターフェース120と、プロセッサー110に通信可能に接続された少なくとも1つのメモリー130と、プロセッサー110に通信可能に接続されたデータベース160とを含む。名刺自動発注システム100の各コンポーネントは、システムバス等の種々のバスを介して相互通信可能に接続されている。
【0027】
プロセッサー110は、例えば、1つ以上のマイクロプロセッサー、マイクロコンピューター、マイクロコントローラー、デジタル信号プロセッサー、CPU、状態機械、論理回路、ASIC、またはこれらの組み合わせ等のコンピューター可読命令に基づいて信号操作等の演算処理を実行する演算ユニットである。特に、プロセッサー110は、メモリー130内に保存されているコンピューター可読命令をフェッチし、信号を操作するよう構成されている。
【0028】
I/Oインターフェース120は、ウェブインターフェース、グラフィカルユーザーインターフェース(GUI)等の様々なソフトウェアインターフェース、またはハードウェアインターフェースである。I/Oインターフェース120は、名刺自動発注システム100が、ユーザーデバイス104および名刺作成業者デバイス106と相互通信することを可能とする。また、I/Oインターフェース120は、名刺自動発注システム100が、外部に設けられたウェブサーバーやデータサーバーのような外部デバイスと通信を行うことを可能とする。
【0029】
メモリー130は、揮発性記憶媒体(例えば、RAM、SRAM、DRAM)、不揮発性記憶媒体(例えば、ROM、EPROM、EEPROM、フラッシュメモリー、ハードディスク、光ディスク、CD−ROM、デジタル多用途ディスク(DVD)、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスク)、またはこれらの組み合わせ等の着脱式または非着脱式のコンピューター可読媒体である。
【0030】
メモリー130は、プロセッサー110により実行可能なモジュール140を保存しており、さらに、モジュール140によって受信、処理、生成されたデータを保存するためのデータレポジトリ150を含んでいる。
【0031】
モジュール140は、ルーティーン、アプリケーション、プログラム、アルゴリズム、ライブラリー、オブジェクト、コンポーネント、データ構造、またはこれらの組み合わせ等のプロセッサー110により実行可能なコンピューター可読命令である。
【0032】
モジュール140は、受信モジュール141と、名刺残数更新モジュール142と、名刺発注モジュール143と、名刺管理支援モジュール144と、名刺自動発注システム100が提供するコンテンツまたは機能を補うための任意の数のその他モジュール145とを含む。
【0033】
データベース160は、名刺自動発注システム100がユーザーの名刺を自動的に発注するために必要なデータを保存している任意の不揮発性記憶媒体(例えば、ハードディスク、サーバー、フラッシュメモリー)である。データベース160は、名刺自動発注システム100を利用するユーザーに関するユーザーデータ161と、各ユーザーが入力した他者の名刺に関する名刺データ162と、名刺作成業者の住所、電話番号、メールアドレス等を含む名刺作成業者データ163とを保存している。
【0034】
<受信モジュール141>
受信モジュール141は、ユーザーデバイス104を用いたユーザーから、ユーザーデータ161を受信する。受信モジュール141がユーザーデータ161を受信すると、名刺自動発注システム100は、受信したユーザーデータ161にユーザーIDを付して、データベース160内に保存することにより、ユーザー登録を実行する。
【0035】
図3には、データベース160内に保存されている各ユーザー(ユーザーA、ユーザーB、ユーザーC・・・)のユーザーデータ161の例が示されている。
図3に示すように、受信モジュール141によって受信されるユーザーデータ161は、ユーザーの個人情報(ユーザー名、住所又は居所、電話番号、電子メールアドレス、役職、その他必要な情報等)1611と、ユーザー自身の名刺の残数である名刺残数1612と、名刺発注を実行するか否かを判別するための所定の数として利用される名刺発注トリガー枚数1613と、名刺発注時の発注枚数である名刺発注枚数1614と、名刺作成業者がユーザーの名刺を作成するために必要な情報(名刺のサイズ、文字のフォント、名刺に印刷すべき画像データ、文字や画像のサイズ、色、配置等の名刺のデザインに関する情報、名刺作成に用いる紙の種類等)に関するテキスト/画像データである名刺作成用データ1615を含む。
【0036】
さらに、受信モジュール141は、ユーザーから、ユーザーが取得した他者の名刺に関する名刺データ162を受信する。受信モジュール141が名刺データ162を受信すると、名刺自動発注システム100は、データベース160内に保存されている各ユーザーに対応する名刺データグループに、受信した名刺データ162を追加する。
【0037】
図4には、データベース160内に保存されている名刺データグループの例が示されている。
図4に示すように、名刺データ162は、ユーザーが取得した他者の名刺に記載されている情報に対応する項目を含んでいる。さらに、名刺データグループは、各ユーザー(ユーザーA、ユーザーB、ユーザーC・・・)に対応するように構成されており、少なくとも1つの名刺データ162を含んでいる。
【0038】
例えば、ユーザーAが、ユーザーデバイス104を用いて、他者(例えば、個人γ)の名刺に関する名刺データ162を名刺自動発注システム100に入力すると、名刺自動発注システム100は、データベース160内に保存されているユーザーA用の名刺データグループに、受信した他者の名刺に関する名刺データ162を追加する。
【0039】
なお、ユーザーは、ユーザーデバイス104のキーボートやマウス等の入力デバイスを用いて、名刺データ162を名刺自動発注システム100に手作業により入力してもよいし、デジタルカメラやスマートフォン等で取得した他者の名刺の画像のOCR出力をユーザーデバイス104に読み込ませることにより、名刺データ162を名刺自動発注システム100に入力してもよい。
【0040】
なお、ユーザーデータ161および名刺データ162は、上述の項目に加えて、名刺自動発注システム100が各種タスクまたは機能を実行するために必要な任意の項目を含んでいてもよい。
【0041】
また、ユーザーは、ユーザーデバイス104を用いて名刺自動発注システム100にアクセスすることにより、データベース160内に保存されている自身のユーザーデータ161および名刺データ162の各項目を任意に編集することができる。また、ユーザーが複数の個人を管理する管理者である場合には、管理者は、ユーザーデバイス104を用いて名刺自動発注システム100にアクセスすることにより、データベース160内に保存されている自身が管理する複数のユーザーのユーザーデータ161および名刺データ162の各項目を任意に編集することができる。
【0042】
<名刺残数更新モジュール142>
名刺残数更新モジュール142は、受信モジュール141が他者の名刺に関する名刺データ162を受信したとき、名刺データ162を入力したユーザーに対応するユーザーデータ161の名刺残数1612を更新する。
【0043】
具体的には、受信モジュール141がユーザーから名刺データ162を受信し、名刺自動発注システム100が、対応するユーザーの名刺データグループに、受信した名刺データ162を1件追加したとき、名刺残数更新モジュール142は、対応するユーザーのユーザーデータ161の名刺残数1612を1減らすことにより、対応するユーザーのユーザーデータ161の名刺残数1612を更新する。
【0044】
なお、受信モジュール141が、ユーザーから複数件の名刺データ162を同時に受信し、名刺自動発注システム100が、対応するユーザーの名刺データグループに、複数件の名刺データ162を追加したときは、名刺残数更新モジュール142は、対応するユーザーのユーザーデータ161の名刺残数1612を、追加した名刺データ162の件数に応じた数だけ減らすことにより、対応するユーザーのユーザーデータ161の名刺残数1612を更新する。
【0045】
さらに、名刺残数更新モジュール142は、後述する名刺発注モジュール143が、ユーザーの名刺を名刺作成業者に発注したとき、または、受信モジュール141が発注した名刺を受領した旨をユーザーから受信したとき、ユーザーの名刺の発注数に基づいて、対応するユーザーのユーザーデータ161の名刺残数1612を更新する。
【0046】
具体的には、名刺残数更新モジュール142は、対応するユーザーのユーザーデータ161の名刺残数1612を名刺の発注数だけ増やすことにより、対応するユーザーのユーザーデータ161の名刺残数1612を更新する。
【0047】
<名刺発注モジュール143>
名刺発注モジュール143は、名刺残数更新モジュール142がユーザーデータ161の名刺残数1612を減らすことにより、ユーザーデータ161の名刺残数1612を更新したとき、ユーザーデータ161の名刺残数1612が所定の数、すなわち、ユーザーデータ161の名刺発注トリガー枚数1613以下になったか否かを判別する。
【0048】
ユーザーデータ161の名刺残数1612がユーザーデータ161の名刺発注トリガー枚数1613以下になったと判別された場合、名刺発注モジュール143は、ユーザーデータ161の名刺発注枚数1614に基づいて、名刺の発注数を決定し、決定した名刺の発注数、ユーザーデータ161の個人情報1611、および名刺作成用データ1615を含む発注依頼を作成する。
【0049】
その後、名刺発注モジュール143は、データベース160内に保存されている名刺作成業者データ163に基づいて、適切な名刺作成業者を選択し、選択された名刺作成業者の名刺作成業者デバイス106に発注依頼を送信することにより、ユーザーの名刺を発注する。
【0050】
名刺発注モジュール143が適切な名刺作成業者を選択する方法は、特に限定されない。例えば、名刺発注モジュール143は、名刺作成業者データ163とユーザーデータ161の個人情報1611とを比較し、ユーザーの住所と最も近い住所を有する名刺作成業者を選択してもよいし、作成した発注依頼を、名刺作成業者データ163に基づいて、複数の名刺発注業者に送付し、各名刺発注業者から値段、納期等に関する見積りを受信し、受信した見積りに基づいて、適切な名刺作成業者を選択してもよいし、受信した見積りをユーザーに送付し、ユーザーが指定した名刺作成業者を適切な名刺作成業者として選択してもよい。
【0051】
ユーザーが指定した名刺作成業者を適切な名刺作成業者として選択する場合、ユーザーから名刺作成業者の指定を名刺自動発注システム100が受信するまで、名刺発注モジュール143は、名刺の発注を保留してもよい。この場合、ユーザーからの名刺作成業者の指定が、名刺発注のトリガーとなる。
【0052】
名刺作成業者は、名刺作成業者デバイス106を用いて発注依頼を受信すると、指定された名刺の発注数だけユーザーの名刺を作成し、その後、個人情報1611の住所または居所等に基づいて、作成した名刺をユーザーに送付する。
【0053】
実施形態の1つにおいて、ユーザーへ名刺を送付した名刺作成業者は、名刺作成業者デバイス106を介して、ユーザーの名刺の送付が完了した旨を名刺自動発注システム100に送信し、さらに、名刺を受領したユーザーは、ユーザーデバイス104を介して、名刺を受領した旨を名刺自動発注システム100に送信してもよい。これにより、名刺自動発注システム100は、名刺の送付および受領が完了したことを把握することができる。
【0054】
<名刺管理支援モジュール144>
名刺管理支援モジュール144は、ユーザーが名刺データ162を管理することを支援する名刺管理コンテンツを提供する。
【0055】
名刺管理コンテンツは、ネットワーク102を介して名刺自動発注システム100にアクセスしたユーザーに対して提供されるウェブページ、画像、テキスト、データ、およびこれらの組み合わせであってもよいし、名刺自動発注システム100のデータベース160と連動したアプリケーションであってもよい。
【0056】
ユーザーは、名刺管理支援モジュール144により提供される名刺管理コンテンツを利用することにより、自身が何枚の他者の名刺を有しているのか、各名刺はどのような情報を有しているのか等を容易に把握することができる。
【0057】
また、ユーザーが複数の個人を管理する管理者である場合には、管理者は、名刺管理支援モジュール144により提供される名刺管理コンテンツを利用することにより、自身が管理する複数の他のユーザーの名刺に関する状況を容易に把握、管理することができる。
【0058】
これにより、管理者は、他のユーザーが所有している自身の名刺の残数の減少スピードを把握することができ、該ユーザーの営業活動の頻度や活発さ等の情報を容易に把握することができ、該情報を該ユーザーの管理業務に利用することができる。また、発注者は、名刺の残数の減少スピードに基づいて、他のユーザーの名刺の発注が何時頃行われるかを予測することができるので、名刺に関する予算を容易に見積もることができる。
【0059】
さらに、管理者は、定期的に、管理している他のユーザーの実際の名刺の残数と、名刺自動発注システム100が把握している名刺の残数とを比較することにより、名刺自動発注システム100を利用していないユーザー、名刺を大量に紛失したユーザー、名刺を他者に渡しても、他者の名刺を受取っていないユーザー等を把握、管理することが可能となる。
【0060】
このように、本発明の名刺自動発注システム100は、ユーザーから他者の名刺に関する名刺データ162を受信したとき、該ユーザーに対応するユーザーデータ161の名刺残数1612を更新している。そのため、本発明の名刺自動発注システム100は、名刺は原則、他者の名刺との交換により取得されるものであり、他者の名刺を1枚取得したとき、自身の名刺が1枚減る(すなわち、他者の名刺と交換に、他者に自身の名刺を1枚手渡す)という、名刺の取得方法のユニークな特性を利用して、ユーザーの名刺の残数(現在の所持数)を把握し、それに基づいて、自動的に名刺を発注することができる。
【0061】
したがって、本発明の名刺自動発注システム100によれば、ユーザーが自身の名刺の残数が減っていることに気付かなかった場合、または自身の名刺の残数が減っていることを忘れてしまった場合に、そもそも名刺の発注作業が行われず、必要な時に自身の名刺の残数が不足するという事態の発生を確実に防止することができる。
【0062】
以上の説明は、名刺自動発注システム100が、
図1に示すようなネットワーク102に接続されたサーバー内において実施されているものとして提供されたが、本発明はこれに限られない。例えば、実施形態の1つにおいて、名刺自動発注システム100は、各ユーザーデバイス104内において実施されていてもよい。
【0063】
また、本実施形態において、メモリー130およびデータベース160は、プロセッサー110が搭載されている演算デバイス内に設けられているが、本発明はこれに限られない。例えば、メモリー130およびデータベース160のそれぞれは、該演算デバイスの外部に、プロセッサー110と通信可能に設けられた遠隔ストレージデバイスであってもよい。
【0064】
さらに、異なる実施形態の1つにおいて、本発明は、コンピューター実行可能命令(すなわち、モジュール140)を保存しているコンピューター可読媒体(すなわち、メモリー130)である。該コンピューター実行可能命令は、特定のタスクまたは機能を実現するためのコンピューター実行可能命令(すなわち、受信モジュール141、名刺残数更新モジュール142、名刺発注モジュール143、名刺管理支援モジュール144、およびその他モジュール145)を含んでいる。
【0065】
次に、
図5を参照して、本発明の名刺自動発注方法について説明する。
図5は、本発明の名刺自動発注方法を示すフローチャートである。
【0066】
図5に示す本発明の名刺自動発注方法200は、名刺を自動的に発注するためにコンピューター実施される方法である。名刺自動発注方法200は、任意の適切なハードウェア、ソフトウェア、ファームフェア、およびこれらの組み合わせにおいて実施することができるが、説明の簡略化のため、以下に説明される実施形態では、名刺自動発注方法200は、上述の名刺自動発注システム100のプロセッサー110によって実施されているものとして説明する。
【0067】
名刺自動発注方法200は、ユーザーデータ161がデータベース160内に事前に保存されている登録済ユーザーから、名刺自動発注システム100にアクセスがあると開始される。なお、ユーザーデータ161がデータベース160内に事前に保存されていない未登録ユーザーから、名刺自動発注システム100にアクセスがあった場合には、名刺自動発注システム100は、ユーザーに自身のユーザーデータ161を入力するよう促し、該ユーザーのユーザー登録を実行する。
【0068】
名刺自動発注方法200は、ユーザーから名刺データ162を受信する工程202と、該ユーザーに対応するユーザーデータ161の名刺残数1612を更新する工程204と、データベース160内に保存されている該ユーザーに対応するユーザーデータ161の名刺残数1612が、所定の数以下になったか否かを判別する工程206と、データベース160内に保存されている該ユーザーに対応するユーザーデータ161の名刺残数1612が、所定の数以下になった場合、該ユーザーの名刺を発注する工程208と、ユーザーデータ161の名刺残数を更新する工程210を含む。
【0069】
工程202において、受信モジュール141を用いたプロセッサー110によって、ユーザーから他者の名刺に関する名刺データ162が受信され、対応するユーザーの名刺データグループに、受信した名刺データ162が追加される。
【0070】
工程204において、名刺残数更新モジュール142を用いたプロセッサー110によって、データベース160内に保存されている対応するユーザーのユーザーデータ161の名刺残数1612が更新される。具体的には、工程202において対応するユーザーの名刺データグループに追加された名刺データ162の件数だけ、対応するユーザーのユーザーデータ161の名刺残数1612を減らすことにより、対応するユーザーのユーザーデータ161の名刺残数1612が更新される。
【0071】
工程206において、名刺発注モジュール143を用いたプロセッサー110によって、データベース160内に保存されている対応するユーザーのユーザーデータ161の名刺残数1612が、所定の数、すなわち、名刺発注トリガー枚数1613以下になったか否かが判別される。工程206において、対応するユーザーのユーザーデータ161の名刺残数1612が、名刺発注トリガー枚数1613以下になっていないと判別された場合(工程206においてNoと判別された場合)、名刺自動発注方法200は、終了する。
【0072】
一方、工程206において、対応するユーザーのユーザーデータ161の名刺残数1612が、名刺発注トリガー枚数1613以下になったと判別された場合(工程206においてYesと判別された場合)、名刺自動発注方法200は、工程208に移行する。工程208において、名刺発注モジュール143を用いたプロセッサー110によって、ユーザーの名刺の発注依頼が作成され、該発注依頼が名刺作成業者に送付されることにより、ユーザーの名刺が発注される。
【0073】
その後、工程210において、名刺残数更新モジュール142を用いたプロセッサー110によって、ユーザーの名刺の発注数に基づいて、ユーザーデータ161の名刺残数1612が更新され、名刺自動発注方法200が終了する。
【0074】
以上、本発明の名刺自動発注システム、名刺自動発注方法、および非一時的コンピューター可読媒体を図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明は、これに限定されるものではない。本発明の各構成は、同様の機能を発揮し得る任意のものと置換することができ、あるいは、本発明の各構成に任意の構成のものを付加することができる。
【0075】
例えば、
図2に示された名刺自動発注システム100のモジュールの数や種類は、説明のための例示にすぎず、本発明は必ずしもこれに限られない。本発明の原理および意図から逸脱しない範囲において、任意のモジュールが追加若しくは組み合わされ、または任意のモジュールが削除される様態も、本発明の範囲内である。
【0076】
また、
図5に示された名刺自動発注方法200の工程の数や種類は、説明のための例示にすぎず、本発明は必ずしもこれに限られない。本発明の原理および意図から逸脱しない範囲において、任意の工程が、任意の目的で追加若しくは組み合され、または、任意の工程が削除される様態も、本発明の範囲内である。
【課題】データベース内に保存されている他者の名刺に関する名刺データに基づいてユーザー自身の名刺の残数を更新し、該名刺の残数に応じてユーザー自身の名刺を自動的に発注するための名刺自動発注システム、名刺自動発注方法、およびコンピューター可読命令を保存している非一時的コンピューター可読媒体を提供する。
【解決手段】名刺自動発注システム100は、ユーザーから、他者の名刺に関する名刺データ162を受信する受信モジュール141と、受信モジュール141が名刺データ162を受信したとき、データベース160内に保存されているユーザーデータ161の名刺の残数を更新する名刺残数更新モジュール142と、データベース160内に保存されているユーザーデータ161の名刺の残数が所定の数以下になった場合、ユーザーの名刺を発注する名刺発注モジュール143と、を含む。