(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
請求項2に記載のシステムにおいて、前記少なくとも1つのコアンダ効果ガスインジェクターは、ガス出口ポート、ガス流路、およびガス入口ポートを有し、前記ガス出口ポートは、前記ガス流路と流体連通しており、前記ガス流路は、前記ガス入口ポートと流体連通しており、前記ガス流路は、前記コアンダ効果ガスフローが生じるように、前記コアンダ効果ガスインジェクターの少なくとも1つの凸面によって形成されることを特徴とするシステム。
請求項2に記載のシステムにおいて、前記少なくとも1つのコアンダ効果ガスインジェクターは、ガス入口ポート、プレナム、ガス流路、およびガス出口ポートを有し、前記ガス出口ポートは、前記ガス流路を介して前記プレナムと流体連通しており、前記ガス入口ポートは、前記プレナムと流体連通しており、前記ガス流路は、前記コアンダ効果ガスフローが生じるように、前記コアンダ効果ガスインジェクターの少なくとも1つの凸面によって形成されることを特徴とするシステム。
請求項2に記載のシステムにおいて、前記基板支持材と接続され、前記基板支持材の前記表面の線形平行移動を行う線形アクチュエータをさらに含むことを特徴とするシステム。
請求項2に記載のシステムにおいて、前記処理室、前記基板支持材、および前記少なくとも1つのコアンダ効果ガスインジェクターは、酸化アルミニウム、窒化アルミニウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素、二酸化ケイ素、ステンレス鋼、グラファイト、および炭化ケイ素被覆グラファイトから成る群から選択された材料を含むことを特徴とするシステム。
請求項2に記載のシステムにおいて、前記正弦波状加熱素子の前記断面厚さは、f(1/r)の形式の関数であり、rは、前記ヒーター上の半径方向位置であることを特徴とするシステム。
請求項2に記載のシステムにおいて、前記正弦波状加熱素子の前記断面幅は、f(r)の形式の関数であり、rは、前記ヒーター上の半径方向位置であることを特徴とするシステム。
請求項2に記載のシステムにおいて、前記加熱素子は、ニッケル・クロム合金、モリブデン、タンタル、およびタングステンから成る群から選択された材料を含むことを特徴とするシステム。
請求項2に記載のシステムにおいて、前記少なくとも1つの電気抵抗ヒーターは、電気コンタクトと、それに圧入連結される電気アダプタとをさらに含むことを特徴とするシステム。
請求項18に記載の方法において、前記1つまたは複数の反応性ガスを供給する前記ステップは、半導体堆積のための1つまたは複数の前駆体を供給するステップを含むことを特徴とする方法。
請求項18に記載の方法において、前記1つまたは複数の反応性ガスを供給する前記ステップは、シラン、ジクロロシラン、トリクロロシラン、および四塩化ケイ素から成る群から選択された化合物を供給するステップを含むことを特徴とする方法。
請求項18に記載の方法において、前記1つまたは複数の反応性ガスを供給する前記ステップは、IV族元素半導体、IV族元素化合物半導体、III−V族元素半導体、またはII−VI族元素半導体を堆積するための1つまたは複数の前駆体を供給するステップを含むことを特徴とする方法。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下に定義される用語に関して、これらの定義は、特許請求の範囲または本明細書の他の箇所において異なる定義が与えられていない限り適用されるものとする。本明細書において、全ての数値は、明確に示されているか否かにかかわらず、「約」という用語を用いて変更されるものと定義する。「約」という用語は、一般的に、実質的に同じ特性、機能、結果等を生み出すのに記載値と同等であると当業者が見なすであろう数値の範囲を指す。最小値および最大値によって示される数値範囲は、数値範囲内に含まれる全ての数と、数値範囲内に含まれる全ての部分範囲を包含するものと定義される。一例として、10〜15の範囲は、これらに限定されることはないが、10、10.1、10.47、11、11.75〜12.2、12.5、13〜13.8、14、14.025、および15を含む。
【0013】
本発明の実施形態の動作を、シリコンウェハー上にドープシリコンのエピタキシャル層を堆積するという状況に関連して以下に説明する。しかしながら、本発明による実施形態を用いて、基板全体の層厚さの均一性、組成均一性、および/または温度均一性から恩恵を受け得る基本的にどのような基板処理も行うことができることを理解されたい。例としては、本発明の実施形態は、窒化ガリウム、ガリウムヒ素、シリコンゲルマニウム、ガリウムアルミニウムヒ素、リン化インジウム、テルル化カドミウム、テルル化カドミウム水銀、炭化ケイ素、窒化ケイ素、二酸化ケイ素、ドープ酸化ケイ素、リン化ホウ素ケイ酸塩ガラス、リンケイ酸塩ガラス等の材料層を堆積するための機器および/または処理を包含し得る。
【0014】
これより、本発明の一実施形態によるシステム100のブロック図を示す
図1を参照する。システム100は、処理室150を包含する。処理室150は、電子および光電子デバイスの製造に使用される基板等の基板を処理するための処理室等の処理室であり得る。基板は、半導体ウェハー等の基板、サファイアウェハー等の単結晶基板、およびガラス基板でもよい。システム100には、基板に熱を与えるための加熱システム200も包含される。システム100は、基板および/または処理室150に1つまたは複数のガスまたはガス混合物を供給するためのガス注入システム250を包含する。システム100は、任意選択として、制御システムを包含していてもよい。存在した場合、制御システムは、動作の監視、情報の収集、システム100の動作を制御するためのコマンドの発行および実行を行うために、処理室150、加熱システム200、およびガス注入システム250との通信が可能である。
【0015】
これより、本発明の一実施形態によるシステム101の側断面図を示す
図2を参照する。システム101は、実質的に
図2に示すような上面152−1および底面152−2を有する処理室を含む。任意選択的に、処理を行うための処理室の底部に、1つまたは複数の基板154(基板の位置を破線で示す)を設置してもよい。あるいは、システム101は、処理室内で1つまたは複数の基板154を保持するように配置された基板ホルダー156を包含する。本発明の一部の実施形態における任意選択として、処理室の底面152−2は、少なくとも部分的に基板ホルダー156を収容する陥凹領域153を有する。
【0016】
図2に示されるシステム101は、1つまたは複数の基板154に回転を与えるように基板ホルダー156に接続された回転式継手180を含む。より具体的には、システム101は、基板支持材156の表面と、もしその上に存在すれば1つまたは複数の基板154とを回転させるために配置された回転式継手180を含む。あるいは、システム101は、基板支持材156の表面の線形平行移動を行うために基板支持材156と接続された線形アクチュエータを含んでいてもよい。
【0017】
システム101は、基板154に熱を与えるように配置されたヒーターアセンブリ202を包含する加熱システムを含む。システム101は、基板を背面から加熱するように、底面152−2の外側に対向するように配置されたヒーターアセンブリ202を有する。ヒーターアセンブリ202は、1つまたは複数の電気抵抗ヒーターを包含する。
【0018】
これより、本発明の一実施形態による、ヒーターアセンブリ202に用いることが可能な電気抵抗ヒーター220の背面図を示す
図3を参照する。電気抵抗ヒーター220は、内半径226を線引きするように配置された複数のトラフ部224と、外半径230を線引きするように配置された複数のピーク部228とを有する正弦波状加熱素子222によって形成される。つまり、電気抵抗ヒーター220は、ヒーター220が円形(円または円の一部)となるような内半径226および外半径230を有する輪または輪の一部分を形成する。正弦波状加熱素子222が各半径方向位置において実質的に一定の熱流束を提供し、かつ、正弦波状加熱素子222の対向側面234および236同士が実質的に一定の間隔232を形成できるように、正弦波状加熱素子222の断面幅は、半径方向位置の第1の関数であり、正弦波状加熱素子222の断面厚さは、半径方向位置の第2の関数である。正弦波状加熱素子222の対向側面同士の間隔232は、選択された一定値に維持され、また最小限に抑えられてもよく、その限界は、アーク放電を回避する必要性、熱膨張および熱収縮による制約、および製造による制約によって決定される。加熱素子222は、内側半径226から外側半径230まで延在する複数のスポーク233を有するものとして表すことができる。
【0019】
正弦波状加熱素子222の断面積は、概ね各半径方向位置にある正弦波状加熱素子222の断面幅に、概ね各半径方向位置にある正弦波状加熱素子222の断面厚さを掛けることによって与えられる。断面積は、加熱される表面の大きさおよび消費電力要件に基づいて、半径方向位置によって異なる。正弦波状加熱素子の断面積を決定する付加的要因は、正弦波状加熱素子における振動数、正弦波状加熱素子の抵抗率、正弦波状加熱素子の対向面同士の間隔、および正弦波状加熱素子の長さである。
【0020】
上記のように、各半径方向位置における加熱素子の断面厚さおよび断面幅は、正弦波状加熱素子上の半径方向位置の関数である。厚さは、一般的に、f
1(1/r)の形式の関数によって表すことができ、rは、正弦波状加熱素子上の半径方向位置であり、f
1は、その関数である。1/rの項を用いて、この関係が逆相関であることが示されている。幅は、一般的に、f
2(r)の形式の関数によって表すことができ、rは、正弦波状加熱素子上の半径方向位置であり、f
2は、その関数である。結果的に、正弦波状加熱素子の断面積は、(f
1(1/r))(f
2(r))の形式の関数である。
【0021】
本発明の一部の実施形態に関しては、正弦波状加熱素子の断面厚さは、方程式:
t=2πr
i2Gt
i/(2πr
2G−Sr) (1)
から導き出され、式中、tは、加熱素子の断面厚さであり、rは、加熱素子上の半径方向位置であり、πは、数学定数パイであり、r
iは、加熱素子の内側半径であり、t
iは、初期試用厚さであり、Gは、ヒーターの角サイズで割った加熱素子スポークの角度幅を等しくする幾何学的因子であり、Sは、加熱素子の対向側面同士の間隔である。より具体的には、tおよびrは、変数であり、π、r
i、t
i、G、およびSは、数値パラメータである。ヒーターに関する数値パラメータの知識を用いて、半径方向位置の関数として、その厚さを計算することができる。
【0022】
当業者には認識されるように、方程式1およびその数値パラメータは、本発明の1つまたは複数の実施形態による、ヒーター寸法の数値表現を得るための1つの手法の結果に過ぎない。本明細書の開示を鑑みて、他の手法が当業者には認識されるであろう。方程式(1)の導出は、数学定数πと、設計者によるチョイスのr
i、設計者によるチョイスのヒーターの外側半径、設計者によるチョイスのG、および設計者によるチョイスのSを用いて達成されたものである。内側半径におけるヒーター素子の初期試用厚さt
iもまた設計者によるチョイスであるが、ヒーター素子の抵抗が、ヒーターと共に使用される電源の全電圧および電流容量との使用に対してより適切に適合するように、任意選択的に、t
iは、反復によって改良されなければならない場合がある。電源の容量もまた、設計者によるチョイスである。あるヒーター設計例における1つの可能な反復手順を以下に示す。
【0023】
方程式(1)に類似の方程式に関する数値パラメータまたは対応する定数を導き出すことも、ヒーターに関して、半径方向位置の関数としてのヒーター厚さのデータが分かっている場合には可能である。このような状況に関するさらに簡易化した方程式は、形式:
t=A/(Br
2−Sr) (1.1)
となり得、式中、t、r、およびSは、上記と同じであり、AおよびBは、上記の数値パラメータの1つまたは複数の組み合わせから生じた数値である。
【0024】
本発明の一部の実施形態に関しては、正弦波状加熱素子の断面幅は、方程式:
w=2πGr−S (2)
から導き出され、式中、wは、加熱素子の断面幅であり、rは、加熱素子上の半径方向位置であり、πは、数学定数パイであり、Gは、ヒーターの角サイズで割った加熱素子スポークの角度幅を等しくする幾何学的因子であり、Sは、加熱素子の対向側面同士の間隔である。半径方向位置の関数としての加熱素子の幅は、本発明の1つまたは複数の実施形態の場合、加熱素子スポークの角度幅、ヒーターの角サイズ、および間隔に関する設計者が規定した値を用いて計算することができる。
【0025】
正弦波状加熱素子222に対して様々な材料を使用することができる。本発明の一実施形態によれば、正弦波状加熱素子222は、耐火性導電体を含む。正弦波状加熱素子222は、熱分解グラファイト等のグラファイトを含んでいてもよい。炭化ケイ素等の材料を用いて熱分解グラファイトをコーティングすることにより、一例として、炭化ケイ素でコーティングされた熱分解グラファイト導体を有する正弦波状加熱素子222を作成する等のさらなる変更を行うことが可能である。正弦波状加熱素子222に使用可能な他の材料例には、限定されることはないが、ニッケル・クロム合金、モリブデン、タンタル、タングステン、および電気抵抗加熱に使用される他の材料が包含される。
【0026】
本発明の一実施形態によれば、正弦波状加熱素子222の対向側面同士の間隔232は、正弦波状加熱素子222の動作中は、真空状態にある、またはガスで満たされている。
【0027】
図3は、正弦波状加熱素子222の概ね各端部に位置する2つの任意選択的な電気コンタクト238を含む電気抵抗ヒーター220を示す。接触を取るための他の手段を電気ヒーター220に使用することが可能であることを理解されたい。
図3の実施形態に関して示される電気コンタクト238は、正弦波状加熱素子222の一部として機械加工されたツメでもよい。任意選択として、電気コンタクト238は、電気抵抗ヒーター220の表面に対して実質的に垂直に配向される。本開示を鑑みて当業者には明らかとなるように、電気コンタクト238の他の配向を用いることもできる。電気コンタクト238を使用して、直流または交流電流を正弦波状加熱素子222に印加することができる。
【0028】
これより、本発明の一実施形態による、ヒーターアセンブリ202に使用することが可能な電気抵抗ヒーター220−1の斜視図を示す
図3−1を参照する。電気抵抗ヒーター220−1は、電気抵抗ヒーター220−1が蛇行導電体222の各端部に電気コンタクト238と連結した任意選択的な電気アダプタ240を包含することを除いては、
図3に関して記載した電気抵抗ヒーター220の記載と基本的に同じである。
【0029】
本発明の一実施形態によれば、電気アダプタ240は、電気コンタクト238に対して圧入(当該分野では、締まりばめを有することも知られている)連結が行われるように形成されている。本発明の一部の実施形態の場合、蛇行加熱素子222は、熱分解グラファイトから作成されてもよく、それらの実施形態に関する任意選択として、電気アダプタ240が熱分解グラファイトから作成されてもよい。任意選択的に、電気アダプタ240は、電気接続に適した熱分解グラファイト以外の材料から作成してもよい。
【0030】
本発明者らは、圧入連結構成および炭化ケイ素コーティングプロセスにおいて正弦波状加熱素子222に熱分解グラファイトを使用し、電気アダプタ240に熱分解グラファイトを使用する本発明の実施形態に関して、相乗的恩恵が生じ得ることを発見した。より具体的には、正弦波状加熱素子222に対して炭化ケイ素の熱被覆を施し、電気アダプタ240を圧入連結することにより、低接触抵抗で、正弦波状加熱素子222および電気アダプタ240間の機械的に強固な接続が生まれる。結果的に、導電性の強固な機械的接続が形成され、圧入連結の域を越える複雑な機械加工工程を行うことなく、それを達成することができる。
【0031】
炭化ケイ素コーティングの形成に用いられる堆積条件は、熱分解グラファイトのコーティングに通常用いられるものと同じである。一般的に、シリコン源および炭素源は、1200℃の高温で反応が引き起こされ、それによって、炭化ケイ素の堆積コーティングが生じる。
【0032】
これより、本発明の1つまたは複数の実施形態に適した電気アダプタ240−1の斜視図を示す
図3−2および断面斜視図を示す
図3−3を参照する。電気アダプタ240−1は、熱分解グラファイトまたは電気抵抗ヒーターの電気コンタクトに適した他の材料等の適切な導電体から作成された実質的剛体である。電気アダプタ240−1は、ネジ式接続を行うためにネジ山をつけられたネジ穴240−2を有する。電気アダプタ240−1は、電気抵抗ヒーター220(これに限定されることはない)等の電気抵抗ヒーターの電気コンタクトと圧入連結を行うように構成された圧入穴240−3を有する。
【0033】
これより、本発明の一実施形態による、ヒーターアセンブリ202に用いることが可能な電気抵抗ヒーター242の背面図を示す
図4を参照する。電気抵抗ヒーター242は、内半径226を線引きするように配置された複数のトラフ部224と、外半径230を線引きするように配置された複数のピーク部228とを有する正弦波状加熱素子222によって形成される。つまり、ヒーター242は、ヒーター242が円の一部となるような内半径226および外半径230を有する輪の一部分を形成する。正弦波状加熱素子222が各半径方向位置において実質的に一定の熱流束を提供し、かつ、正弦波状加熱素子222の対向側面234および236同士が実質的に一定の間隔232を形成できるように、正弦波状加熱素子222の断面幅は、半径方向位置の第1の関数であり、正弦波状加熱素子222の断面厚さは、半径方向位置の第2の関数である。正弦波状加熱素子222の対向側面同士の間隔232は、選択された一定値に維持され、また最小限に抑えられてもよく、その限界は、アーク放電を回避する必要性、熱膨張および熱収縮による制約、および製造による制約によって決定される。
【0034】
正弦波状加熱素子222の断面積は、概ね各半径方向位置にある正弦波状加熱素子222の断面幅に、概ね各半径方向位置にある正弦波状加熱素子222の断面厚さを掛けることによって与えられる。断面積は、加熱される表面の大きさおよび消費電力要件に基づいて、選択された一定値に維持される。正弦波状加熱素子の断面積を決定する付加的要因は、正弦波状加熱素子における振動数、加熱素子の抵抗率、正弦波状加熱素子の対向面同士の間隔、および正弦波状加熱素子の長さである。
【0035】
上記のように、各半径方向位置における加熱素子の断面厚さおよび断面幅は、正弦波状加熱素子上の半径方向位置の関数である。厚さは、一般的に、f
1(1/r)の形式の関数によって表すことができ、rは、正弦波状加熱素子上の半径方向位置であり、f
1は、その関数である。1/rの項を用いて、この関係が逆相関であることが示されている。幅は、一般的に、f
2(r)の形式の関数によって表すことができ、rは、正弦波状加熱素子上の半径方向位置であり、f
2は、その関数である。結果的に、正弦波状加熱素子の断面積は、(f
1(1/r))(f
2(r))の形式の関数である。
【0036】
本発明の一部の実施形態に関しては、正弦波状加熱素子の断面厚さは、方程式:
t=2πr
i2Gt
i/(2πr
2G−Sr) (1)
から導き出され、式中、tは、加熱素子の断面厚さであり、rは、加熱素子上の半径方向位置であり、πは、数学定数パイであり、r
iは、加熱素子の内側半径であり、t
iは、初期試用厚さであり、Gは、ヒーターの角サイズで割った加熱素子スポークの角度幅を等しくする幾何学的因子であり、Sは、加熱素子の対向側面同士の間隔である。より具体的には、tおよびrは、変数であり、π、r
i、t
i、G、およびSは、数値パラメータである。ヒーターに関する数値パラメータの知識を用いて、半径方向位置の関数として、その厚さを計算することができる。
【0037】
当業者には認識されるように、方程式1およびその数値パラメータは、本発明の1つまたは複数の実施形態による、ヒーター寸法の数値表現を得るための1つの手法の結果に過ぎない。本明細書の開示を鑑みて、他の手法が当業者には認識されるであろう。方程式(1)の導出は、数学定数πと、設計者によるチョイスのr
i、設計者によるチョイスのヒーターの外側半径、設計者によるチョイスのG、および設計者によるチョイスのSを用いて達成されたものである。内側半径におけるヒーター素子の初期試用厚さt
iもまた設計者によるチョイスであるが、ヒーター素子の抵抗が、ヒーターと共に使用される電源の全電圧および電流容量との使用に対してより適切に適合するように、任意選択的に、t
iは、反復によって改良されなければならない場合がある。電源の容量もまた、設計者によるチョイスである。あるヒーター設計例における1つの可能な反復手順を以下に示す。
【0038】
方程式(1)に類似の方程式に関する数値パラメータまたは対応する定数を導き出すことも、ヒーターに関して、半径方向位置の関数としてのヒーター厚さのデータが分かっている場合には可能である。このような状況に関するさらに簡易化した方程式は、形式:
t=A/(Br
2−Sr) (1.1)
となり得る。
【0039】
式中、t、r、およびSは、上記と同じであり、AおよびBは、上記の数値パラメータの内の1つまたは複数の組み合わせから生じた数値である。
【0040】
本発明の一部の実施形態に関しては、正弦波状加熱素子の断面幅は、方程式:
w=2πGr−S (2)
から導き出され、式中、wは、加熱素子の断面幅であり、rは、加熱素子上の半径方向位置であり、πは、数学定数パイであり、Gは、ヒーターの角サイズで割った加熱素子スポークの角度幅を等しくする幾何学的因子であり、Sは、加熱素子の対向側面同士の間隔である。半径方向位置の関数としての加熱素子の幅は、本発明の1つまたは複数の実施形態の場合、加熱素子スポークの角度幅、ヒーターの角サイズ、および間隔に関する設計者が規定した値を用いて計算することができる。
【0041】
正弦波状加熱素子222に対して様々な材料を使用することができる。本発明の一実施形態によれば、正弦波状加熱素子222は、耐火性導電体を含む。正弦波状加熱素子222は、熱分解グラファイト等のグラファイトを含んでいてもよい。炭化ケイ素等の材料を用いて熱分解グラファイトをコーティングすることにより、一例として、炭化ケイ素でコーティングされた熱分解グラファイト導体を有する正弦波状加熱素子222を作成する等のさらなる変更を行うことが可能である。正弦波状加熱素子222に使用可能な他の材料例には、限定されることはないが、ニッケル・クロム合金、モリブデン、タンタル、タングステン、および電気抵抗加熱に使用される他の材料が包含される。
【0042】
図4は、正弦波状加熱素子222の概ね各端部に位置する2つの任意選択的な電気コンタクト238を含む電気抵抗ヒーター242を示す。接触を取るための他の手段を電気ヒーター220に使用することが可能であることを理解されたい。電気コンタクト238は、正弦波状加熱素子222の一部として機械加工されたツメでもよい。任意選択として、電気コンタクト238は、電気抵抗ヒーター220の表面に対して実質的に垂直に配向される。本開示を鑑みて当業者には明らかとなるように、電気コンタクト238の他の配向を用いることもできる。電気コンタクト238を使用して、直流または交流電流を正弦波状加熱素子222に印加することができる。
【0043】
図4は、ピーク部228の任意選択的な構成を示す。具体的には、
図4のピーク部の内の2つに関して示されるように、ピーク部の1つまたは複数が、周囲のピーク部よりも短くてもよい。この任意選択的な構成を用いることにより、電気抵抗ヒーター242の操作および監視に使用可能な、アタッチメント構造体等の他の構造体、センサー、ホルダーを収容することができる。同様の変更をトラフ部224に行うことができる。
【0044】
これより、電気抵抗ヒーター242−1の斜視背面図を示す
図4−1を参照する。電気抵抗ヒーター242−1は、電気抵抗ヒーター242−1が正弦波状導電体222の各端部の電気コンタクト238と連結した任意選択的な電気アダプタ240を包含することを除いては、
図4に関して記載した電気抵抗ヒーター242の記載と基本的に同じである。
【0045】
本発明の一実施形態によれば、電気アダプタ240は、電気コンタクト238に対して圧入(当該分野では、締まりばめを有することも知られている)連結が行われるように形成されている。本発明の一部の実施形態の場合、蛇行加熱素子222は、熱分解グラファイトから作成されてもよく、それらの実施形態に関する任意選択として、電気アダプタ240が熱分解グラファイトから作成されてもよい。任意選択的に、電気アダプタ240は、電気接続に適した熱分解グラファイト以外の材料から作成してもよい。
【0046】
これより、本発明の一実施形態による、システム100またはシステム101において使用可能なヒーターアセンブリ244の前面図を示す
図5を参照する。ヒーターアセンブリ244は、輪または輪の部分として成形された複数の電気抵抗ヒーターを含む。より具体的には、ヒーターアセンブリ244は、中心に位置決めされる第1のヒーター246を含む。任意選択的に、第1のヒーター246は、輪状ヒーターまたは輪状ヒーターの一部分でもよい。別の任意選択として、第1のヒーター246は、
図3に示したような電気抵抗ヒーター220または
図4に示したような電気抵抗ヒーター242の組み合わせと基本的に同じ輪状ヒーターでもよい。あるいは、第1のヒーター246は、上記の電気抵抗ヒーター220および電気抵抗ヒーター242の構成以外の構成であってもよい。
図5に示される本発明の実施形態は、電気抵抗ヒーター220および電気抵抗ヒーター242の構成とは似ていない構成を有する加熱素子を包含する第1のヒーター246を有する。
【0047】
ヒーターアセンブリ244は、第1のヒーター246を取り囲む電気抵抗ヒーター220をさらに含む。電気抵抗ヒーター220は、
図3の電気抵抗ヒーター220に関する記載と基本的に同じである。
【0048】
ヒーターアセンブリ244は、輪の4分の1部分として成形され、かつ、実質的に円形の加熱領域のために、同心円状の輪の実質的に平面のアレイを形成するように配置された12の電気抵抗ヒーター242をさらに含む。電気抵抗ヒーター242は、
図4の電気抵抗ヒーター242に関する記載と基本的に同じである。本発明の他の実施形態が12以外の数の電気抵抗ヒーター242を用いることが可能であり、かつ、輪状ヒーターおよび輪状ヒーター部分の組み合わせもまた、
図5に関して記載されたものと異なっていてもよいことを理解されたい。具体的には、本発明の実施形態において、12より多い電気抵抗ヒーター242を使用することが可能であり、あるいは、本発明の実施形態による加熱アセンブリにおいて、12より少ない電気抵抗ヒーター242を使用することが可能である。同様に、本発明の実施形態による加熱アセンブリにおいて2つ以上の電気抵抗ヒーター220を使用してもよく、あるいは、本発明の実施形態において、抵抗ヒーター220を使用しなくてもよい。
【0049】
本発明の実施形態によるヒーターアセンブリは、電気抵抗ヒーター220、電気抵抗ヒーター220−1、電気抵抗ヒーター242、および電気抵抗ヒーター242−1から成る群から選択された少なくとも1つの電気抵抗ヒーターを包含する。
【0050】
これより、本発明の一実施形態による、ヒーターアセンブリ244−1の背面図を示す
図5−1を参照する。ヒーターアセンブリ244−1は、輪または輪の部分として成形された複数の電気抵抗ヒーターを含む。より具体的には、ヒーターアセンブリ244−1は、中心に位置決めされる第1のヒーター246−1を含む。第1のヒーター246−1は、実質的に上記のような電気コンタクト(
図5−1では電気コンタクトは不可視)と、電気コンタクトに連結された実質的に上記のような電気アダプタ240−1等の電気アダプタとを含む。任意選択的に、第1のヒーター246−1は、輪状ヒーターまたは輪状ヒーターの一部分でもよい。別の任意選択として、第1のヒーター246−1は、
図3−1に示したような電気抵抗ヒーター220−1または
図4−1に示したような電気抵抗ヒーター242−1の組み合わせと基本的に同じ輪状ヒーターでもよい。あるいは、第1のヒーター246−1は、上記の電気抵抗ヒーター220−1および電気抵抗ヒーター242−1の構成以外の構成であってもよい。
図5−1に示される本発明の実施形態は、電気抵抗ヒーター220−1および電気抵抗ヒーター242−2の構成とは似ていない構成を有する加熱素子を包含する第1のヒーター246−1を有する。
【0051】
ヒーターアセンブリ244−1は、第1のヒーター246−1を取り囲む電気抵抗ヒーター220−1をさらに含む。電気抵抗ヒーター220−1は、
図3−1の電気抵抗ヒーター220−1に関する記載と基本的に同じである。電気抵抗ヒーター220−1用の電気アダプタ240−1もまた
図5−1に示されている。
【0052】
ヒーターアセンブリ244−1は、輪の4分の1部分として成形され、かつ、実質的に円形の加熱領域のために、同心円状の輪の実質的に平面のアレイを形成するように配置された12の電気抵抗ヒーター242−1をさらに含む。電気抵抗ヒーター242−1は、
図4−1の電気抵抗ヒーター242−1に関する記載と基本的に同じである。電気抵抗ヒーター242−1用の電気アダプタ240−1もまた
図5−1に示されている。
【0053】
本発明の別の実施形態による装置は、熱分解グラファイト加熱素子を含む電気抵抗ヒーターである。熱分解グラファイト加熱素子は、1つまたは複数の熱分解グラファイト電気コンタクトを有する。電気抵抗ヒーターは、上記の電気アダプタ240および電気アダプタ240−1等の1つまたは複数の熱分解グラファイト電気アダプタをさらに含む。1つまたは複数の電気アダプタは、1つまたは複数の熱分解グラファイト電気コンタクトに圧入連結される。電気抵抗ヒーターは、加熱素子および電気アダプタをオーバーコートする炭化ケイ素の層をさらに包含する。炭化ケイ素のオーバーコーティングは、1つまたは複数の熱分解グラファイト電気コンタクトを1つまたは複数の電気アダプタに対して圧入連結した後に塗布される。炭化ケイ素のコーティングは、高温化学蒸着プロセスを用いて塗布することができる。
【0054】
これより、本発明の一実施形態によるシステム103の側断面図を示す
図6を参照する。システム103は、上面152−1および底面152−2を有する処理室を含む。任意選択的に、処理を行うための処理室の底部に、1つまたは複数の基板154(基板の位置を破線で示す)を設置してもよい。あるいは、システム103は、処理室内で1つまたは複数の基板154を保持するように配置された基板ホルダー156を包含する。本発明の一部の実施形態における任意選択として、処理室の底面152−2は、少なくとも部分的に基板ホルダー156を収容する陥凹領域153を有する。システム103は、実質的に上記のような回転式継手180と、実質的に上記のようなヒーターアセンブリ202とを含む。システム103は、上記のようなシステム101と基本的に同じであるが、少なくとも1つのコアンダガスインジェクター252が追加されている。
【0055】
より具体的には、システム103は、コアンダ効果ガスフローを基板支持材156および/または1つまたは複数の基板154の表面上に供給するように基板支持材156の周辺端部に隣接して配置された少なくとも1つのコアンダ効果ガスインジェクター252を含む。本発明の一部の実施形態によれば、システム103は、1つまたは複数の反応性ガスを少なくとも1つのコアンダ効果ガスインジェクター252に供給するように少なくとも1つのコアンダ効果ガスインジェクター252と流体連通したガスフロー制御システム(
図3では不図示)をさらに含む。
【0056】
システム103の一実施形態においては、コアンダ効果ガスインジェクター252は、ガス入口ポート253、ガス流路254、およびガス出口ポート255を有する。ガス出口ポート255は、ガス流路254と流体連通しており、ガス流路254は、ガス入口ポート253と流体連通している。ガス流路254は、コアンダ効果ガスインジェクター252の凸面254−1によって形成され、これにより、コアンダ効果ガスフローが生じる。より具体的には、凸面254−1は、基板154の表面および/または基板ホルダー156の表面に概ね位置する面に対して接線方向に近づくように形成および配置される。本発明の一実施形態による凸面254−1は、曲面である。他の実施形態における任意選択として、凸面254−1は、1つまたは複数の傾斜面によって形成され、各傾斜面は、曲率が僅かである、あるいは、曲率を持たない。
【0057】
コアンダ効果ガスフローは、ガスフローが凸面254−1を実質的にたどることができるようにガスフローと凸面254−1との付着を引き起こす凸面254−1上にガスを流すことから生じる。本発明者らは、コアンダ効果ガスインジェクター252を離れたガスが、基板ホルダー156の表面の少なくとも一部および/または1つまたは複数の基板154の表面の少なくとも一部を包含するある距離の間、付着を継続するように見えることを発見した。本発明者らは、考えられる説明は、基板表面の処理に対して1つまたは複数の反応性化学物質をより効率的に使用することができるように、ガスフローと表面との付着が、ガスフロー中の1つまたは複数の反応性化学物質を基板表面に対してより近く維持する援助を行っている、あるいは、1つまたは複数の他の現象が、コアンダ効果の利用による恩恵を生み出すことに関与しているかもしれないと考えている。つまり、コアンダ効果ガスフローは、基板表面と相乗的に相互作用を起こし、これによって、より長期間、1つまたは複数の反応性化学物質が基板表面付近に維持されるように見える。コアンダ効果の考察は、「Applications of the Coanda Effect」(Imants Reba,Scientific American,Vol.214,No.6,June 1966,p.84−92)およびH.Coandaの米国特許第2,052,869号明細書において見つけることができ、これらの文献の内容は、本明細書において援用される。
【0058】
本発明の一部の実施形態の任意選択として、少なくとも1つのコアンダ効果ガスインジェクター252は、スリットを形成するように長方形の形状をしたガス出口ポート255を有する。あるいは、ガス出口ポート255は、正方形または別の幾何学的形状でもよい。
【0059】
本発明の一部の実施形態における任意選択として、ガス出口ポート255が、1つまたは複数の基板154の表面に対して実質的に同一平面上または上となる、および/または基板支持材156の表面に対して実質的に同一平面上または上となるように、少なくとも1つのコアンダ効果ガスインジェクター252を処理室内に配置する。別の任意選択として、ガス出口ポート255が、処理室の底面152−2に対して実質的に同一平面上または上となるように、少なくとも1つのコアンダ効果ガスインジェクター252を処理室内に配置する。
【0060】
これより、本発明の1つまたは複数の実施形態のコアンダ効果ガスインジェクター252−1の上面図および側断面図をそれぞれ示す
図7および
図7−1を参照する。破線は、隠線を示すために使用されている。コアンダ効果ガスインジェクター252−1は、任意選択として、
図6に示す本発明の実施形態に関して記載された少なくとも1つのコアンダ効果ガスインジェクター252に換えて使用することができる。コアンダ効果ガスインジェクター252−1は、少なくとも1つのコアンダ効果ガスインジェクター252に類似のものである。
【0061】
コアンダ効果ガスインジェクター252−1は、ガス入口ポート253、ガス流路254、およびガス出口ポート255を有する、実質的に剛性の構造体である。コアンダ効果ガスインジェクター252−1は、少なくとも1つのコアンダ効果ガスインジェクター252には存在しないプレナム256も有する。ガス出口ポート255は、ガス流路254を介してプレナム256と流体連通している。ガス入口ポート253は、プレナム256と流体連通している。ガス流路254は、コアンダ効果ガスフローが生じるように、コアンダ効果ガスインジェクター252−1の少なくとも1つの凸面254−1によって形成されている。
【0062】
動作中は、コアンダ効果ガスインジェクター252−1は、ガス入口ポート253において、ガスまたはガス混合物を受け取り、ガスは、ガス入口ポート253からプレナム256内に流入し、引き続きガス流路254内へと入り、凸面254−1上を通過し、ガス出口ポート255から抜け出る。
【0063】
これより、本発明の一実施形態による基板を処理するためのシステム106の側断面図およびシステム106の内部の上面図を示す
図8および
図8−1を参照する。システム106は、底面152−2および上面(上面は、
図8−1では不図示)を包含する処理室を含む。システム106は、処理室内で1つまたは複数の基板154を保持するように配置された基板ホルダー156を包含する。
図8および
図8−1は、破線を用いて、基板ホルダー156上で処理を行うために3つの基板154をどのように配置し得るかを一例として示している。本発明の一部の実施形態における任意選択として、処理室の底面152−2は、少なくとも部分的に基板ホルダー156を収容する陥凹領域(
図8−1では不図示)を有する。システム106は、排気口172を有する外室170を含む。外室170は、処理室を実質的に取り囲んでいる。
【0064】
システム106は、基板支持材156の表面と、もしその上に存在すれば1つまたは複数の基板154とを回転させるために基板支持材156と接続された任意選択的な回転式継手を含む。あるいは、システム106は、基板支持材156の表面の線形平行移動を行うために基板支持材156と接続された線形アクチュエータを含んでいてもよい。
【0065】
システム106は、基板154に熱を与えるように配置されたヒーターアセンブリ202を包含する加熱システムを含む。システム106は、基板を背面から加熱するように、底面152−2の外側に対向するように配置されたヒーターアセンブリ202を有する。任意選択的に、ヒーターアセンブリ202は、基板を前面から加熱するように、上面152−1の外側に対向するように配置されてもよい。
図8に示されるような、さらに別の任意選択として、システム106は、基板を背面および前面から加熱することができるように、上面152−1の上に配置されたヒーターアセンブリ202と、底面152−2の下に配置されたヒーターアセンブリ202とを有する。ヒーターアセンブリ202は、実質的に上記のような1つまたは複数の電気抵抗ヒーターを包含する。
【0066】
より具体的には、ヒーターアセンブリ202は、上記のような1つまたは複数の電気抵抗ヒーター220、上記のような1つまたは複数の電気抵抗ヒーター220−1、上記のような1つまたは複数の電気抵抗ヒーター242、上記のような1つまたは複数の電気抵抗ヒーター242−1、および/または上記のような1つまたは複数の第1のヒーター246−1を含み得る。ヒーターアセンブリ202は、上記のようなヒーターアセンブリ244等のヒーターアセンブリ、または上記のようなヒーターアセンブリ244−1等のヒーターアセンブリでもよい。
【0067】
システム106は、コアンダ効果ガスフローを基板支持材156および/または1つまたは複数の基板154の表面上に供給するように基板支持材156の周辺端部に隣接して配置された少なくとも1つのコアンダ効果ガスインジェクター252−1を含む。
図8−1は、5つのコアンダ効果ガスインジェクター252−1を示す。本発明の一部の実施形態によれば、システム106は、1つまたは複数の反応性ガスを少なくとも1つのコアンダ効果ガスインジェクター252−1に供給するように少なくとも1つのコアンダ効果ガスインジェクター252−1と流体連通したガスフロー制御システム(
図8および
図8−1では不図示)をさらに含む。
【0068】
コアンダ効果ガスインジェクター252−1は、
図7および
図7−1に関する上記記載と基本的に同じである。あるいは、システム106は、
図6に関して上記に記載したようなコアンダ効果ガスインジェクター252等の1つまたは複数のコアンダ効果ガスインジェクター、あるいはそれらの組み合わせを含んでいてもよい。
【0069】
システム106は、処理室の底面152−2の上に1つまたは複数のガスまたはガス混合物を供給するように配置された少なくとも1つの二次ガスインジェクター270を含む。より具体的には、少なくとも1つの二次ガスインジェクター270は、ガスまたはガス混合物を基板154および/または基板ホルダー156上に流すように配置される。
図7は、5つの二次ガスインジェクター270を有する。少なくとも1つの二次ガスインジェクター270は、コアンダ効果ガスインジェクターではない。少なくとも1つの二次ガスインジェクター270は、管等、シャワーヘッドまたはノズルを有する管等、または別のタイプのノズル等の、内部をガスが流れるボアホールを有する固体等の基板の処理に通常用いられるような標準的なガスインジェクターでもよい。
【0070】
システム106は、少なくとも1つのコアンダ効果ガスインジェクター252−1の後部に配置された少なくとも1つの二次ガスインジェクター270を有する実施形態を示している。本発明の他の実施形態が、
図8および
図8−1に示される配置とは異なる、少なくとも1つの二次ガスインジェクター270および少なくとも1つのコアンダ効果ガスインジェクター252−1の相対位置および配向を有し得ることを理解されたい。
【0071】
本発明の一部の実施形態に関して、少なくとも1つのコアンダ効果ガスインジェクター252−1および少なくとも1つの二次インジェクター270の使用を組み合わせた結果、潜在的恩恵が達成され得る。つまり、少なくとも1つのコアンダ効果ガスインジェクター252−1からのガスフローと、少なくとも1つの二次インジェクター270からのガスフローとの相乗的相互作用により、プロセス結果の向上がもたらされ得る。
【0072】
本発明の一部の実施形態に関する任意選択として、システム101、システム103、およびシステム106等のシステムは、基板154、基板ホルダー156、および上面152−1および底面152−2を包含する処理室の壁を加熱するように電気抵抗ヒーターを配置した高温壁処理室を有するように構成されてもよい。あるいは、システムは、電気抵抗ヒーターが、処理室の壁の実質的な加熱を行うことなく実質的に基板154および/または基板ホルダー156のみを加熱できるように構成された、および/または冷却された処理室の壁を有する低温壁システムでもよい。本発明の一部の実施形態の潜在的恩恵は、コアンダ効果ガスフローにより、基板上部の温度変動によって引き起こされる温度誘発対流の影響の一部が軽減され得ることである。
【0073】
本発明の一部の実施形態に関して、処理室、基板支持材、外室、ヒーターアセンブリ、およびコアンダ効果ガスインジェクターは、半導体デバイスの処理に適した材料を含む。本発明の実施形態での使用に適した材料例には、限定されることはないが、酸化アルミニウム、窒化アルミニウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素、石英または溶融石英等の二酸化ケイ素、ステンレス鋼、グラファイト、および炭化ケイ素被覆グラファイトが含まれる。
【0074】
上記のシステムおよび装置は、本発明の実施形態に従い、多種多様な処理に使用することができる。これより、本発明の一実施形態による、例示的プロセス
図291を示す
図9を参照する。例示的プロセス
図291は、追加のステップ(不図示)を加えることも可能な、非網羅的な一連のステップを含む。当業者であれば、数多くのバリエーション、改変、および代替を認識するであろう。
図9は、基板上で化学反応を起こすための例示的プロセス
図291が、基板を設けるステップ293を含むことを示している。例示的プロセス
図291は、上記に記載し、
図2、
図3、
図3−1、
図4、
図4−1、
図5、および
図5−1に示したような少なくとも1つのヒーターまたはヒーターアセンブリを設けるステップ295を含む。例示的プロセス
図291に適したヒーターの具体例は、電気抵抗ヒーター220、電気抵抗ヒーター220−1、電気抵抗ヒーター242、電気抵抗ヒーター242−1、および第1のヒーター246−1である。例示的プロセス
図291は、1つまたは複数の反応性ガスを供給するステップ297を含む。例示的プロセス
図291は、少なくとも1つのヒーターまたは加熱アセンブリを用いて熱を基板に与え、基板上部に1つまたは複数の反応性ガスのコアンダ効果ガスフローを生じさせるステップ299をさらに含む。この熱は、基板を処理温度に至らせるため、および/または処理のための処理温度で基板を維持するために、使用することができる。例示的プロセス
図291は、化学反応を生じさせるのに十分な追加の処理条件を維持するステップも含み得る。
【0075】
任意選択として、例示的プロセス
図291は、本発明の追加の実施形態に関して、1つまたは複数の改変を包含することもできる。改変例は、限定されることはないが、以下の、299の期間中に基板を回転させるステップを包含し得る。基板を設けるステップ293は、半導体ウェハーを設けるステップを含む。基板を設けるステップ293は、電子または光電子デバイスを製造するための基板を設けるステップを含む。基板を設けるステップ293は、シリコンウェハーを設けるステップを含む。1つまたは複数の反応性ガスを供給するステップ297は、半導体堆積のための1つまたは複数の前駆体を供給するステップを含む。1つまたは複数の反応性ガスを供給するステップ297は、シリコン前駆体を供給するステップを含む。1つまたは複数の反応性ガスを供給するステップ297は、シラン、ジクロロシラン、トリクロロシラン、および四塩化ケイ素から成る群から選択された化合物を供給するステップを含む。1つまたは複数の反応性ガスを供給するステップ297は、半導体用のドーパント化合物を供給するステップを含む。1つまたは複数の反応性ガスを供給するステップ297は、IV族元素半導体、IV族元素化合物半導体、III−V族元素半導体、またはII−VI族元素半導体を堆積するための1つまたは複数の前駆体を供給するステップを含む。化学反応を生じさせるのに十分な条件を維持しながら、基板上部に1つまたは複数の反応性ガスのコアンダ効果ガスフローを生じさせるステップ299は、エピタキシャルシリコンの堆積条件を含む。化学反応を生じさせるのに十分な条件を維持しながら、基板上部に1つまたは複数の反応性ガスのコアンダ効果ガスフローを生じさせるステップ299は、限定されることはないが、テルル化カドミウム、テルル化カドミウム水銀、ガリウムヒ素、窒化ガリウム、アンチモン化インジウム、リン化インジウム、シリコン、シリコンゲルマニウム、および炭化ケイ素等の材料のエピタキシャル層の堆積条件を含む。
【0076】
明らかに、本発明の実施形態は、半導体デバイス製造の処理等の多種多様な処理に使用することができる。選択された処理用ガスおよび処理条件の変更により、本発明の実施形態が、エピタキシャル層、多結晶層、ナノ結晶層、またはアモルファス層用の堆積処理、基板のエッチングまたは洗浄等の処理、基板の酸化、および/または基板のドーピング等の基板処理を包含することが可能となる。
【0077】
本発明の実施形態は、元素材料、化合物、化合物半導体、および化合物誘電材料等の材料層を成長させるための方法および装置も包含する。化合物半導体適用の好ましい実施形態では、ホウ素、アルミニウム、ガリウム、インジウム、炭素、シリコン、ゲルマニウム、スズ、鉛、窒素、リン、ヒ素、アンチモン、硫黄、セレン、テルル、水銀、カドミウム、および亜鉛の元素の内の少なくとも1つを含むガスフローを提供するように、コアンダ効果ガスインジェクターの少なくとも1つが接続される。任意選択的に、水素、不活性ガス、ドーパント混合水素、またはドーパント混合不活性ガス等のガスまたはガス混合物のフローを提供するように、1つまたは複数のコアンダ効果ガスインジェクター、および/または1つまたは複数の二次ガスインジェクターが接続される。
【0078】
本発明の実施形態による方法は、上記の処理用ガス等の様々な処理用ガスの使用を包含し得る。本方法に使用されるガスは、処理によって決まる。ある実施形態では、ガスフローの流れは、シリコン源ガス、ドーパントガス、および炭素を含む。
【0079】
上述の明細書では、具体的な実施形態に関連して本発明の説明を行った。しかしながら、当業者は、以下の特許請求の範囲に記載の本発明の範囲から逸脱することなく、様々な改変および変更を行い得ることを理解する。したがって、明細書および図面は、限定的な意味ではなく、例示的な意味で捉えられるものであり、このような改変は全て、本発明の範囲内に包含されることが意図されたものである。
【0080】
次に提示するのは、本発明の一実施形態による、ヒーターの設計に使用可能な手順例である。この設計のヒーターは、
図1に示す輪状ヒーターの構成に類似している。このヒーターに使用される入力データには、以下の、内側半径:2.75インチ、外側半径:4.85インチ、対向側面同士の間隔:0.060インチ、ヒーター材料:約0.00049オーム−インチの抵抗率を有する成形グラファイト、ヒーター角サイズ:実質的に360°、スポーク数:101、スポークの角度幅+間隔:3.545度、セグメント長:0.21インチ、および初期試用厚さ:0.135インチが包含される。この例の入力データを方程式(1)および方程式(2)に使用して、ヒーターの内側半径から外側半径に及ぶ計算を提供するように、セグメント長に等しい量ずつ徐々に増加する半径方向位置における加熱素子断面幅および加熱素子断面厚さを計算する。それらの計算を表1に示す。この例に関して、内側半径および外側半径を包含する、スポークの1つに沿った等間隔の11の半径方向位置において計算を行う。
【0081】
半径方向位置の関数としての加熱素子の断面積および各セグメント長の抵抗等の、さらなる関連の計算も表1に示す。セグメント長の抵抗は、スポークの全抵抗を得るために合計され、スポーク数によって乗算されることにより、加熱素子の全抵抗を決定した。これらの計算は、より厳密に、電源性能の望ましい、または最適な利用と一致できるように、設計者がヒーターの設計を改変するために用いることができる可能な手法の1つを示すことにも役立つ。具体的には、電源での使用に望ましい、または最適な抵抗との比較のために、設計者は、異なる初期試用厚さを選択し、計算を繰り返して、加熱素子の全抵抗を得ることができる。この反復プロセスは、加熱素子の全抵抗が、電源で使用される抵抗と最適または望ましい一致となるまで継続され得る。
【0082】
具体的な実施形態に関連して、恩恵、他の利点、および課題の解決法を上記に記載してきた。しかしながら、恩恵、利点、課題の解決法、および恩恵、利点、または解決法を生じさせ得る、またはより顕著にし得る1つまたは複数の要素は、一部または全ての請求項の重要、必要、または必須の特徴または要素として解釈されるものではない。
【0083】
本明細書において、「含む」(“comprises”)、「含んでいる」(“comprising”)、「包含する」(“includes”)、「包含している」(“including”)、「有する」(“has”)、「有している」(“having”)、「少なくとも1つの」(“at least one of”)、およびそれらのその他のバリエーションである用語は、非排他的包含を網羅することを意図したものである。例えば、要素リストを含むプロセス、方法、物品、または装置は、必ずしもそれらの要素のみに限定されることはなく、明示的にリストされていない、またはそのようなプロセス、方法、物品、または装置に固有ではない他の要素を包含し得る。さらに、明示的にこれとは異なる記載がない限り、「または」(“or”)は、排他的なorではなく、包含的なorを意味する。例えば、状態AまたはBは、以下の内の何れによっても成立する:Aが正しく(または存在する)、かつBは誤っている(または存在しない)、Aは誤っており(または存在しない)、かつBは正しい(または存在する)、およびAとBの両方が正しい(または存在する)。
【0084】
本発明の具体的な実施形態の記載および例示を行ったが、添付の特許請求の範囲およびそれらの法的均等物に定義される本発明の真の精神および範囲から逸脱することなく、具体的に例示および記載された実施形態の詳細の変更を行うことが可能であることは明らかである。