(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上まぶたの生えまつ毛が乏しい人、特に病中・病後において薬物の副作用が見られる患者は目の縁に生えまつ毛が少しだけランダムに生えている場合、間がすいて疎未だ寂しさが残るので見た目の問題がある。また、複数本の独立型のつけまつ毛を装着する際に施術者の熟練度が低い場合、仕上がりの美観が劣り、60〜90分の長時間に亘って施術時間を必要とするので施術を受ける者に負担になることがある。また、つけまつ毛を生えまつ毛に貼着する際に、施術時に使用する施術用接着剤を大量に長時間使用する事は人体に悪影響を及ぼす可能性が高い。
【0007】
まつ毛エクステンションで使用される施術用接着剤のほとんどが「シアノアクリレート系接着剤」と呼ばれる接着剤である。シアノアクリレート系接着剤とは、空気中の水分にふれると化学反応が起こり、硬化速度が速く、硬化後の硬度が高く、接着がはずれにくい接着剤である。
【0008】
しかし、化学反応に伴って、硬化中のシアノアクリレートから微量のホルムアルデヒドが放出される。ホルムアルデヒドは有機化合物の一種で、粘膜への刺激性があり、蒸気は呼吸器・目・のどの炎症を誘発する。アレルギーを持っている者は、まぶたの皮膚のかぶれ、赤味、結膜の充血などのトラブルを引き起こす場合がある。したがって、施術用の接着剤の使用量を極力低減させる必要がある。
【0009】
極薄のベースの裏面側に粘着テープを有するつけまつ毛は、上まぶたの動きにより粘着力が低下するとともに、貼着している持続期間も低下し、洗顔や涙により水分がテープ部に浸入し容易に離脱し易い恐れがある。また、皮膚が敏感な人は粘着テープ剤の刺激により皮膚の炎症や皮膚がひきつることが考えられる。
【0010】
従来のブリッジ型つけまつ毛は、製造工程が煩雑で工業的に大量生産が容易でない。また、つけまつ毛を生えまつ毛に貼着する施術作業も熟練を要するため、他のつけまつ毛タイプに比較しコスト高となっている。さらに、ベースとなる縁部材に弾性力がなく生えまつ毛の成長を妨げてしまうこともある。
【0011】
本発明は、上記欠点を解消するため、つけまつ毛の製造工程を簡略化して工業的に大量生産ができ、かつ、つけまつ毛の装着作業は、高度に習熟した施術者でなくても、生えまつげに容易・迅速・正確に装着することを目的とする。また、視覚的にもアイライン効果をもち、少ない生えまつ毛の人にとっても、つけまつ毛を違和感なく装着することができるフリーデザインブリッジ型つけまつ毛を提供するものである。
【0012】
糸の伸縮性に優れ、ゴムより軽く、ストレッチ効果のある繊維で、ポリウレタン弾性繊維(例えばスパンデックス)が知られている。このポリウレタン弾性繊維を素材として利用することにより、一定の弾力性を保持しながら形態が安定性するため、生えまつげが伸びてきても、生えまつ毛が容易に脱毛する恐れもなくなり装着期間が延長され、生えまつ毛に対する負担も軽減される。
【0013】
また、ポリウレタン弾性繊維に替えて新素材の人工合成クモ糸を使用してもよい。人工合成クモ糸は、タンパク質を原料とする脱石油の新素材として注目され、鋼鉄よりも高い強度とナイロンのような高い伸度を兼ね備え、300℃まで耐える耐熱性を有し、世界でもっとも強靭な次世代のスーパー繊維といわれている。代表的なものに「QMONOS(登録商標)」がある。
【0014】
製造工程においてフリーデザインブリッジ型つけまつ毛を製造する際に使用する製造用接着剤の使用量は、従来のブリッジ型つけまつげより少量で済むため、自然乾燥により約15分で完全に硬化し、生えまつ毛にフリーデザインブリッジ型つけまつ毛を貼着する際に使用する施術用接着剤の使用量は、従来のまつ毛エクステンション(特許文献1参照)に比べて10分の1以下に抑えることが可能になる。したがって、施術時間も約6分の1に軽減できる為、人体への悪影響はほぼ皆無である。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明は、糸の伸縮性に優れ、ゴムより軽く、ストレッチ効果のある繊維で、ポリウレタン弾性繊維(例えばスパンデックス)を素材として利用したものである。さらに、ポリウレタン弾性繊維に替えて人工合成クモ糸を使用することにより、ナイロンを上回る強靭性と伸縮性を持つ素材も利用している。芯糸を延伸した外周面にカバー素材、鞘糸、又は平鞘糸を巻きつけてカバーリング加工された形態も利用している。
【0016】
本発明のフリーデザインブリッジ型つけまつ毛は、ベース芯材と、補助ベース材と、複数の人工まつ毛とからなり、前記ベース芯材と前記補助ベース材は、共にポリウレタン弾性繊維からなる糸を材料とするものであって、前記ベース芯材と前記補助ベース材を平行に配列し、前記人工まつ毛の一端を前記ベース芯材の外周面に貼着させ、かつ、前記人工まつ毛を前記補助ベース材の外周面に貼着させ、前記人工まつ毛を前記ベース芯材と前記補助ベース材との両方に支持させて形成されていることを特徴としている。
【0017】
また、前述に記載のフリーデザインブリッジ型つけまつ毛において、ポリウレタン弾性繊維からなるベース芯材の糸の直径が0.1mm以下で、かつ、ポリウレタン弾性繊維からなる補助ベース材の糸の直径が0.01mm以下であることを特徴としている。
【0018】
請求項
1記載のフリーデザインブリッジ型つけまつ毛は、ベース芯材と、補助ベース材と、複数の人工まつ毛とからなり、前記ベース芯材の外周面にカバー素材を一重に巻きつけてカバーリング加工が施されたカバーリングベース芯材と前記補助ベース材を平行に配列し、前記人工まつ毛の一端を前記カバーリングベース芯材の外周面に貼着させ、かつ、前記人工まつ毛を前記補助ベース材の外周面に貼着させ、前記人工まつ毛を前記カバーリングベース芯材と前記補助ベース材との両方に支持させて形成されていることを特徴としている。
【0019】
請求項
2記載のフリーデザインブリッジ型つけまつ毛は、ベース芯材と、補助ベース材と、複数の人工まつ毛とからなり、前記ベース芯材の外周面にベース芯材の外周面に複数のカバー素材を片撚りした鞘糸を下巻きと上巻きに二重に巻きつけてカバーリング加工が施されたカバーリングベース芯材と前記補助ベース材を平行に配列し、前記人工まつ毛の一端を前記カバーリングベース芯材の外周面に貼着させ、かつ、前記人工まつ毛を前記補助ベース材の外周面に貼着させ、前記人工まつ毛を前記カバーリングベース芯材と前記補助ベース材との両方に支持させて形成されていることを特徴としている。
【0020】
請求項
3記載のフリーデザインブリッジ型つけまつ毛は、ベース芯材と、補助ベース材と、複数の人工まつ毛とからなり、前記ベース芯材の外周面に複数のカバー素材を平行に整列させた平鞘糸を、下巻きと上巻きに二重に巻きつけてカバーリング加工が施されたカバーリングベース芯材と前記補助ベース材を平行に配列し、前記人工まつ毛の一端を前記カバーリングベース芯材の外周面に貼着させ、かつ、前記人工まつ毛を前記補助ベース材の外周面に貼着させ、前記人工まつ毛を前記カバーリングベース芯材と前記補助ベース材との両方に支持させて形成されていることを特徴としている。
【0021】
請求項
4記載のフリーデザインブリッジ型つけまつ毛は、ベース芯材と、補助ベース材と、複数の人工まつ毛とからなり、前記ベース芯材の外周面にカバー素材で覆うように間隔をあけながら、時計回り(又は反時計回り)に下巻きと、反時計回り(又は時計回り)に上巻きに、時計回りと反時計回りの巻き方を交互にX字状に複数巻きつけてカバーリング加工が施されたカバーリングベース芯材と前記補助ベース材を平行に配列し、前記人工まつ毛の一端を前記カバーリングベース芯材の外周面に貼着させ、かつ、前記人工まつ毛を前記補助ベース材の外周面に貼着させ、前記人工まつ毛を前記カバーリングベース芯材と前記補助ベース材との両方に支持させて形成されていることを特徴としている。
【0022】
請求項
5は、請求項
1に記載のフリーデザインブリッジ型つけまつ毛において、補助ベース材の外周面にカバー素材を一重に巻きつけてカバーリング加工が施されたカバーリング補助ベース材で形成されていることを特徴としている。
【0023】
請求項
6は、請求項
2に記載のフリーデザインブリッジ型つけまつ毛において、補助ベース材の外周面に複数のカバー素材を片撚りした鞘糸を下巻きと上巻きに二重に巻きつけてカバーリング加工が施されたカバーリング補助ベース材で形成されていることを特徴としている。
【0024】
請求項
7は、請求項
3に記載のフリーデザインブリッジ型つけまつ毛において、補助ベース材の外周面に複数のカバー素材を平行に整列させた平鞘糸を、下巻きと上巻きに二重に巻きつけてカバーリング加工が施されたカバーリング補助ベース材で形成されていることを特徴としている。
【0025】
請求項
8は、請求項
4に記載のフリーデザインブリッジ型つけまつ毛において、補助ベース材の外周面にカバー素材で覆うように間隔をあけながら、時計回り(又は反時計回り)に下巻きと、反時計回り(又は時計回り)に上巻きに、時計回りと反時計回りの巻き方を交互にX字状に複数巻きつけてカバーリング加工が施されたカバーリング補助ベース材で形成されていることを特徴としている。
【0026】
請求項
9は、請求項
1から請求項
8までのいずれか一つに記載のフリーデザインブリッジ型つけまつ毛において、ベース芯材と補助ベース材とカバー素材がポリウレタン弾性繊維を材料とすることを特徴としている。
【0027】
さらに、本発明は、
段落番号0016及び段落番号0017に記載のフリーデザインブリッジ型つけまつ毛において、ポリウレタン弾性繊維を材料とするベース芯材と補助ベース材が人工合成クモ糸を材料とすることを特徴としている。
【0028】
請求項
10は、請求項
1から請求項
8までのいずれか一つに記載のフリーデザインブリッジ型つけまつ毛において、ベース芯材と補助ベース材とカバー素材が人工合成クモ糸を材料とすることを特徴としている。
【0029】
フリーデザインブリッジ型つけまつ毛の製造方法
は、ベース芯材、又はカバーリングベース芯材と、補助ベース材、又はカバーリング補助ベース材の両端を引っ張り平行に配列して張架する第一工程と、人工まつ毛の一端に接着剤(例えばシリコングルー)を塗布する第二工程と、前記人工まつ毛と前記ベース芯材、又は前記カバーリングベース芯材の交点に前記接着剤を塗布し、さらに、前記人工まつ毛と前記補助ベース材、又は前記カバーリング補助ベース材の交点に前記接着剤を塗布して前記人工まつ毛を貼着する第三工程と、目頭から目尻までの長さに合わせて切断し、前記接着剤を自然乾燥させて硬化する第四工程からなることを特徴と
している。
【0030】
フリーデザインブリッジ型つけまつ毛の装着方法
は、前記フリーデザインブリッジ型つけまつ毛と生えまつ毛に、人工まつ毛の外周面に接着剤を塗布したものを重ね合せ貼着することを特徴と
している。
【0031】
一般的に上まぶたの生えまつ毛は4層から5層で構成されるが、生えまつ毛第2層に対してフリーデザインブリッジ型つけまつ毛を貼着する。
フリーデザインブリッジ型つけまつ毛の
具体的な装着方法
は、生えまつ毛第1層から第5層の全てを第一保護テープで上まぶたに貼るステップと、前記第一保護テープで貼られた生えまつ毛第1層から第5層の生えまつ毛から、ピンセットで生えまつげ第1層を引き出し、下まぶた側に第二保護テープで貼るステップと、数本の生えまつ毛第2層をピンセットで引き出すステップと、両端を折り返した第三保護テープの両端の粘着部を、生えまつ毛第3層から第5層を貼り付けている前記第一保護テープの表面上に貼り付けるステップと、前記フリーデザインブリッジ型つけまつ毛を裏返してから、前記第三保護テープの中央粘着部に貼り付けるステップと、複数の人工まつ毛の一端に接着剤を塗布し、生えまつ毛第2層に貼着するステップと、前記接着剤が乾燥する前に生えまつ毛第2層と前記複数の人工まつ毛を、前記フリーデザインブリッジ型つけまつ毛に全て傾倒し当接させて貼着するステップと、上まぶた及び下まぶたに貼り付けた前記第一から第三保護テープの全て剥がすステップからなることを特徴と
している。
【発明の効果】
【0032】
本発明のフリーデザインブリッジ型つけまつ毛は、ベース芯材と補助ベース材とカバー素材にポリウレタン弾性繊維を使用することにより、細く強靭、伸びの良いストレッチ性があり、構造が簡単である。製造方法が簡単で工業的に安価に大量生産が可能であり、人工まつ毛の長さ、角度、間隔を自由に配置することができるのでデザインの自由度が高い。
【0033】
ベース芯材と補助ベース材とカバー素材のポリウレタン弾性繊維を人工合成クモ糸に替えて使用することもできる。人工合成クモ糸は、ナイロンを上回る強靭性と伸縮性を持ち、着色も自在である。
【0034】
補助ベース材とベース芯材とカバー素材がカバーリング加工されている実施形態は、ソフトな肌触りであり、網目デザインにより美観が向上してアイライン効果が顕著である。また、網目状の凹凸があるため製造用接着剤が凹部に入り込み、生えまつ毛と人工まつ毛とフリーデザインブリッジ型つけまつ毛との接着強度が増す。
【0035】
細いベース芯材にカバー素材を一重に巻きつけるカバーリング加工を行う実施例は、均一な品質を確保する事は容易でなく、また、ベース芯材に回転させるトルクが与えられことになると、ベース芯材がねじれたり縮んだりして扱いにくくなってしまう場合がある。
このような場合は、カバー素材を時計回りと反時計回りの交互に下巻きと上巻きにX字状に多重に複数巻きつけたカバーリング加工を施すことにより、形態安定性が向上する。
【0036】
カバー素材に撚りをかけた鞘糸を二重に巻きつけたカバーリング加工を行う実施例は、下巻きと上巻きに回転方向を反対方向に(右撚と左撚)にしてトルクが消えるようにするため、ベース芯材には撚の力が入らないようにすることが可能になり、形態安定性が向上する。
【0037】
カバー素材を並列させた平鞘糸で二重に巻きつけるカバーリング加工を行う実施例は、平鞘糸の間隔をあけて巻きつけるため、平鞘糸の使用量を削減でき、ベース芯材の大部分を覆うこともでき、接着強度を向上させる凹凸部も確保される。
【0038】
フリーデザインブリッジ型つけまつ毛はベース芯材、カバーリングベース芯材、補助ベース材、カバーリング補助ベース材、人工まつ毛、製造用接着剤を準備すれば店舗においても容易に製造することができる。
【0039】
フリーデザインブリッジ型つけまつ毛は、施術方法が簡単で熟練者でなくても扱いやすく作業効率が向上する。装着時は顕著なアイライン効果があり、増毛効果の視認性があり、三次元形状で立体感がある。また、上まぶたの生えまつ毛に強固に貼着でき整然と整列させることができる。
【0040】
生えまつ毛を裏返さない装着方法の場合、粘着テープを貼らずに装着できるので施術時間短縮が図れ、貼着させながらフリーデザインブリッジ型つけまつ毛を湾曲させることが可能であるため、細やかな装着場所や湾曲の形状を微調整できる。また、生えまつ毛の第二層以外にも装着できるので、生えまつ毛の耐久性や仕上がりの美感を調整できる。
【0041】
本発明のフリーデザインブリッジ型つけまつ毛は、従来のブリッジ型つけまつ毛(特許文献3参照)に比べ、製造工程を簡略化することにより製造工程時間が短縮されているので、両目用として1セット15分以内で完成し、安価に生産ができ、作り置きも可能である。
【0042】
施術用接着剤は、従来のまつ毛エクステンション(特許文献1参照)に比べて、使用量が10分の1以下に抑えられるため、施術時間も6分の1以下に短縮することができる。その為、上まぶたの皮膚への影響と眼球への影響を低減する事ができ、人体への悪影響はほぼ皆無である。
製造工程と施術工程に要する時間は、合計で30分以内と短時間であるため、作業効率の改善効果が顕著である。
【0043】
フリーデザインブリッジ型つけまつ毛の全体の長さは、任意に切断することができるので、デザインを容易に変更できることが顕著な特徴である。例えば2mmから20mm未満に切断した場合、上まぶたに部分的に装着することも可能である。このため、施術を受ける者ごとに自由なデザインを選択することが可能であり、不自然さが無く快適である。また、病中・病後の生えまつげの短い、又は生えまつ毛の量の少ない人の要望に合わせて適切なデザインで事前に製造することもでき、保管が可能であり、作業効率が極めて高い。
【0044】
デザインの自由度が高いため、ノーマル目、丸目、切れ長目のあらゆるタイプの目に合わせることができ、ベース芯材、又はベース補助材の形状を複数選択できるので、アイラインの形状も任意に選択することができ、施術を受ける者の要望に合わせて特徴ある独自の目元が作れる。
ベース芯材や補助ベース材をポリウレタン弾性繊維又は人工合成クモ糸、カバーリング加工する糸の素材をポリウレタン弾性繊維又は人工合成クモ糸とすることにより、耐水機能を有するため劣化することはほぼ皆無である。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【
図1】(A)(B)は本発明によるフリーデザインブリッジ型つけまつ毛の実施例を示す平面図である。
【
図2】(C)(D)は本発明によるフリーデザインブリッジ型つけまつ毛の他の実施例を示す平面図である。
【
図3】本発明によるフリーデザインブリッジ型つけまつ毛を部分的に使用する形態の実施例を示す平面図である。
【
図4】一重に糸を巻きつけたカバーリング糸の模式図である。
【
図5】(A)は本発明に用いられる複数のカバー素材を示す平面図であり、(B)は複数のカバー素材を片撚りした例を示す平面図である。
【
図6】下巻と上巻に二重に糸を巻きつけたカバーリング糸の模式図である。
【
図7】本発明に用いられる複数のカバー素材を平行に並べた例を示す平面図である。
【
図8】(A)は鞘糸を下巻と上巻に二重に糸を巻きつけたカバーリング糸の模試図であり、(B)は芯材を円周方向に90°回転させた模試図である。
【
図9】多重巻き構造のカバーリング糸の模式図である。
【
図10】本発明によるフリーデザインブリッジ型つけまつ毛の製造方法の第一工程を示す図である。
【
図11】本発明によるフリーデザインブリッジ型つけまつ毛の製造方法の第二工程を示す図である。
【
図12】本発明によるフリーデザインブリッジ型つけまつ毛の製造方法の第三工程を示す図である。
【
図13】(A)(B)は本発明によるフリーデザインブリッジ型つけまつ毛の第三工程で製造された人工まつ毛の貼着位置を示す側面図である。
【
図14】本発明によるフリーデザインブリッジ型つけまつ毛の製造方法の第四工程を示す図である。
【
図15】人工まつ毛に接着剤を塗布している斜視図である。
【
図16】上まぶたの生えまつ毛を示す側面図である。
【
図17】本発明によるフリーデザインブリッジ型つけまつ毛を生えまつ毛の上に載置し、人工まつ毛を生えまつ毛に貼着したことを示す側面図である。
【
図18】人工まつ毛と生えまつ毛とフリーデザインブリッジ型つけまつ毛を貼着したことを示す側面図である。
【
図19】本発明によるフリーデザインブリッジ型つけまつ毛を生えまつ毛に載置したことを示す側面図である。
【
図20】本発明によるフリーデザインブリッジ型つけまつ毛を生えまつ毛と人工まつ毛に貼着したことを示す側面図である。
【
図21】下まぶたの生えまつ毛を保護テープで貼り付けた図を示す。
【
図22】上まぶたの生えまつ毛の第1、2、3、4、5層を示す図である。
【
図23】上まぶたの生えまつ毛に第一保護テープを貼着するステップを示す側面図である。
【
図24】上まぶたの生えまつ毛を下まぶたの生えまつ毛側に貼着するステップを示す側面図である。
【
図25】第一保護テープと第二保護テープを貼着するステップを示す正面図である。
【
図26】保護テープの両端を折り返した斜視図である。
【
図27】第三保護テープを貼着するステップを示す正面図である。
【
図28】本発明によるフリーデザインブリッジ型つけまつ毛を第三保護テープに貼着するステップを示す正面図である。
【
図29】本発明によるフリーデザインブリッジ型つけまつ毛を第三保護テープに貼着するステップを示す側面図である。
【
図30】生えまつ毛に人工まつ毛を貼着するテップを示す側面図である。
【
図31】生えまつ毛と人工まつ毛と本発明によるフリーデザインブリッジ型つけまつ毛を貼着するステップを示す側面図である。
【
図32】保護テープを全て剥がし、本発明によるフリーデザインブリッジ型つけまつ毛を装着したステップを示す側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0046】
以下、本発明を実施するための形態について図を参照しながら説明する。
【0047】
図1から
図3は、本発明に係るフリーデザインブリッジ型つけまつ毛の実施形態例を示す図である。
図1(A)は第一実施形態例、(B)は第二実施形態例を示し、
図2(C)は第三実施形態例、(D)は第四実施形態例、
図3は第五実施形態例を示す。
図1(A)(B)、
図2(C)(D)は、フリーデザインブリッジ型つけまつ毛を弓型形状に形状を整えたものであり、日本人女性の平均的な目の目頭から目尻までの長さで全長L=20mmから40mm前後としている。
【0048】
図1(A)は、補助ベース材2aとベース芯材3aを平行に配列して、複数の人工まつ毛4の根元部分をベース芯材3aの外周面に貼着させ、かつ、人工まつ毛4を補助ベース材2aの外周面に貼着させ、人工まつ毛4は、ベース芯材3aと補助ベース材2aとの両方に支持させて形成したフリーデザインブリッジ型つけまつ毛1を表している。
図1(B)は、補助ベース材2aとベース芯材(太)3bを平行に配列して、複数の人工まつ毛4の根元部分をベース芯材(太)3bの外周面に貼着させ、かつ、人工まつ毛4を補助ベース材2aの外周面に貼着させ、人工まつ毛4は、ベース芯材(太)3bと補助ベース材2aとの両方に支持させて形成したフリーデザインブリッジ型つけまつ毛1を表している。
【0049】
図2(C)は、補助ベース材2aとカバーリングベース芯材3cを平行に配列して、複数の人工まつ毛4の根元部分をカバーリングベース芯材3cの外周面に貼着させ、かつ、人工まつ毛4を補助ベース材2aの外周面に貼着させ、人工まつ毛4は、カバーリングベース芯材3cと補助ベース材2aとの両方に支持させて形成したフリーデザインブリッジ型つけまつ毛1を表している。
図2(D)は、カバーリング補助ベース材2bとカバーリングベース芯材3cを平行に配列して、複数の人工まつ毛4の根元部分をカバーリングベース芯材3cの外周面に貼着させ、かつ、人工まつ毛4をカバーリング補助ベース材2bの外周面に貼着させ、人工まつ毛4は、カバーリングベース芯材3cとカバーリング補助ベース材2bとの両方に支持させて形成したフリーデザインブリッジ型つけまつ毛1を表している。
【0050】
図3の第五実施形態例は、
図1(A)に表されている第一実施形態例の全長Lが2mm以上から20mm未満である場合を表している。部分的に使用する場合であり、
図1(B)の第二実施形態例、
図2(C)の第三実施形態例、
図2(D)の第四実施形態例も同様に全長Lが2mm以上から20mm未満で形成されても良い。
【0051】
図1から
図3の1は本発明のフリーデザインブリッジ型つけまつ毛である。
補助ベース材2aとベース芯材3aは、ナイロンやポリエステルなどの合成繊維、ポリウレタン弾性繊維、又は人工合成クモ糸(例えば糸の直径0.01mm以下)で色彩が半透明、又は黒色等の糸状部材からなるものである。
【0052】
カバーリングベース芯材3cは、以下に述べるように4つのタイプの例がある。
なお、
図4、
図6、
図8、及び
図9のベース芯材3aは補助ベース材2a、カバーリングベース芯材3cはカバーリング補助ベース材2bと同一の材質及び構造である。
【0053】
図4は、撚糸製造加工メーカーにおいて製造されるカバーリング糸の模式図を表している。
カバーリング加工は、撚糸加工技術において、芯糸を延伸した外周面に糸を巻きつけて加工する技術である。カバーリング加工で出来た糸をカバーリング糸と呼ぶ。
【0054】
例1は、
図4に示す構造であり、ベース芯材3aにカバー素材5(例えば糸の直径40μ)を一重に巻きつけて加工されている。
ベース芯材3aを延伸した外周面にカバー素材5を一重に巻きつけてカバーリングベース芯材3cを形成する。巻きつける方向は時計回りか反時計回りのどちらでも良い。カバーリング加工された糸は、伸びの良いストレッチ性や網目の美観に優れている。
ベース芯材3aは、ナイロンやポリエステルなどの合成繊維、ポリウレタン弾性繊維、又は人工合成クモ糸を使用する。カバー素材5は、ナイロンやポリエステルなどの合成繊維、絹糸、ポリウレタン弾性繊維、又は人工合成クモ糸のいずれかを使用する。
【0055】
図6は撚糸製造加エメーカーにおいて製造される二重に巻きつけたカバーリング糸の模式図を表している。
例2は、
図6に示す構造であり、ベース芯材3aに鞘糸21を鞘糸下巻き21bと鞘糸上巻き21aに二重に巻きつけて加工されている。
【0056】
図5(A)は本発明に用いられる3本の単糸からなるカバー素材5を表す平面図であり、素材はナイロンやポリエステルなどの合成繊維、絹糸、ポリウレタン弾性繊維、又は人工合成クモ糸としている。
【0057】
図5(B)は3本のカバー素材5を片撚りした例を示す平面図である。1本、又は複数のカバー素材5を引きそろえ右撚(時計回り)か左撚(反時計回り)をかけた鞘糸21を表している。糸は撚りを加えると強度を増し、風合いが良くなり、一方向に並べて繊維を固定できるので形態安定性が向上する。太い糸を作る場合は、単糸のカバー素材5を何本も撚り合わせる。
【0058】
カバーリングベース芯材3cは、ベース芯材3aを延伸した外周面に下巻きに鞘糸下巻き21bと上巻きに鞘糸上巻き21aを二重に巻きつけて形成する。鞘糸下巻き21bと鞘糸上巻き21aの回転方向を反対方向に(右撚と左撚)にしてトルクが消えるようにするため、ベース芯材3aには撚の力が入らないようにしている。このため、形態安定性が向上し、伸びの良いストレッチ性や網目の美観に優れている。ベース芯材3aは、ナイロンやポリエステルなどの合成繊維、ポリウレタン弾性繊維、又は人工合成クモ糸を使用する。
【0059】
図8(A)は平鞘糸22を二重に巻きつけたカバーリング糸の模式図を表している。
例3は、
図8に示す構造であり、ベース芯材3aに平鞘糸下巻き23bと平鞘糸上巻き23aに二重に巻きつけて加工されている。
【0060】
図7の平鞘糸22は、本発明に用いられる4本の単糸からなるカバー素材5を平行に並べ整列させたものを示す平面図である。各々のカバー素材5は接着材で接着させても良い。カバー素材5はナイロンやポリエステルなどの合成繊維、絹糸、ポリウレタン弾性繊維、又は人工合成クモ糸としている。
【0061】
図8(A)に示すようにカバーリングベース芯材3cは、ベース芯材3aを延伸した外周面に下巻きに平鞘糸下巻き23bと上巻きに平鞘糸上巻き23aを、間隔をあけて二重に巻きつけて形成する。ベース芯材3aは、ナイロンやポリエステルなどの合成繊維、ポリウレタン弾性繊維、又は人工合成クモ糸を使用する。
【0062】
図8(B)はベース芯材3aを円周方向に90°回転させた状態の模式図を表している。このように、カバーリングベース芯材3cの円周方向の表面は凹凸状を形成する。
【0063】
図9はベース芯材3aに複数のカバー素材5を巻きつけた多重巻き構造のカバーリング糸の模式図である。
例4は、
図9に示す構造であり、ベース芯材3aにカバー素材5をX字状に多重に巻きつけて加工されている。
【0064】
カバーリングベース芯材3cは、ベース芯材3aを延伸した外周面にカバー素材5をベース芯材3aの外周面を覆うように間隔をあけながら、時計回り(又は反時計回り)に下巻きと、反時計回り(又は時計回り)に上巻きに、時計回りと反時計回りの巻き方を交互にX字状に複数巻きつけて多重巻き構造を形成する。
図9は時計回りと反時計回りの巻き数の合計が4本になるものを表している。時計回りと反時計回りの巻き数は、同数が望ましい。
ベース芯材3aは、ナイロンやポリエステルなどの合成繊維、ポリウレタン弾性繊維、又は人工合成クモ糸を使用する。カバー素材5は、ナイロンやポリエステルなどの合成繊維、絹糸、ポリウレタン弾性繊維、又は人工合成クモ糸のいずれかを使用する。
【0065】
カバーリングベース芯材3cは、カバーリング糸を使用するので、伸びの良いストレッチ性、ソフトな肌触り、網目の美観の特徴が顕著である。
また、表面が凹凸状であるため接着剤との相性が良く、人工まつ毛を強固に貼着させることが可能になる。
【0066】
ポリウレタン弾性繊維(例えばスパンデックス)は、糸の伸縮性に優れ、ゴムより軽く、ストレッチ効果のある繊維である。スパンデックスは、伸縮性がきわめて大きく、5倍以上に伸びるゴムのような弾性をもつ繊維であり、しなやかな伸びと回復性に優れている。
【0067】
人工合成クモ糸(例えば「QMONOS(登録商標)」)は、ナイロンを上回る強靭性と伸縮性を持ち、着色も自在である。
【0068】
ベース芯材(太)3bは前述のベース芯材3aと同一材料であり、糸の直径が約0.1mm以下とするものである。糸の直径は0.1mm以下に限定するものではないが、0.2mm以下であることが望ましい。
なお、ベース芯材(太)3bに、前述の4つの例のようにカバーリング加工を施し、カバーリングベース芯材3cを形成することも可能である。
【0069】
図1から
図3の人工まつ毛4はナイロン素材であり、長さは4mm位から12mm位に形成されている。また、ナイロン素材に限らず人毛であっても良い。人毛は生えまつ毛と一緒に仕上がり、マスカラにもなじみやすい。さらに、貼着をしっかりしていれば、まつ毛パーマもできる。
【0070】
<製造工程>
本発明によるフリーデザインブリッジ型つけまつ毛1は、次の工程により製造される。
【0071】
図10は、本発明によるフリーデザインブリッジ型つけまつ毛1において、
図2(C)の第三実施形態例の製造方法の第一工程を示す図である。
なお、
図1(A)の第一実施形態例、(B)の第二実施形態例、
図2(D)の第四実施形態例も以下同様な製造工程である。
図3の第五実施形態例は前述の第一から第四実施形態例の全長Lの長さを2mm以上20mm未満に切断したものである。
【0072】
図2(C)の第三実施例を製造する場合、作業台6の中央に長尺状の補助ベース材2aと長尺状のカバーリングベース芯材3cを平行に配列する。補助ベース材2aとカバーリングベース芯材3cの間隔Wは2mm位〜3mm位が望ましい。補助ベース材2aとカバーリングベース芯材3cの両端を作業台6の両端上部に挟み引張力Tにより張力がかかった状態で直線状に掛け渡してなるように空中に張架される。
【0073】
図11は、本発明によるフリーデザインブリッジ型つけまつ毛1の製造方法の第二工程を示す図である。
【0074】
ピンセット7で人工まつ毛4を把持し、人工まつ毛4の根本に長さ2mm位〜3mm位の部分に製造用接着剤8を浸す程度に供給する。製造用接着剤8を浸す長さは、補助ベース材2aとカバーリングベース芯材3cの間隔Wの2mm位〜3mm位である。
【0075】
図12は、本発明によるフリーデザインブリッジ型つけまつ毛1の製造方法の第三工程を示す図である。
【0076】
カバーリングベース芯材3cの外周面に人工まつ毛4の根本が、ほぼ垂直に重なるように配置し、かつ、補助ベース材2aの外周面に重ね、人工まつ毛4と補助ベース材2aとカバーリングベース芯材3cを貼着させる。
【0077】
さらに、人工まつ毛4と補助ベース材2aの接点C、およびカバーリングベース芯材3cの接点Cに注射器9で製造用接着剤8を浸す程度に供給する。多すぎると製造用接着剤8が流れ、硬化時に美観を損なうので液だれしないようにつけすぎに注意する。
【0078】
図13(A)(B)は、本発明によるフリーデザインブリッジ型つけまつ毛1の第三工程で製造された人工まつ毛4の貼着位置を示す側面図である。
【0079】
図13(A)は、人工まつ毛4を補助ベース材2aとカバーリングベース芯材3cの外周面の上部に配置して形成されたフリーデザインブリッジ型つけまつ毛1(Aタイプ)1aの側面図である。
図13(B)は、人工まつ毛4を補助ベース材2aとカバーリングベース芯材3cの外周面の下部に配置して形成されたフリーデザインブリッジ型つけまつ毛(Bタイプ)1bの側面図である。
【0080】
この様に製造方法の第三工程では、複数の人工まつ毛4は、補助ベース材2aとカバーリングベース芯材3cの両方に支持させて貼着して形成される。
【0081】
図14は、本発明によるフリーデザインブリッジ型つけまつ毛1の製造方法の第四工程を示す図である。
【0082】
フリーデザインブリッジ型つけまつ毛1の全長Lは、直線状で約20mmから約40mmに切断し、製造用接着剤8を約15分かけて自然乾燥で硬化させる。なお、全長Lは施術を受ける者に合わせて
図3に表すように適宜長さを調整して切断しても良い。
【0083】
<つけまつ毛の装着方法>
本発明によるフリーデザインブリッジ型つけまつ毛1は、次のステップにより生えまつ毛に装着される。
【0084】
図15は、人工まつ毛に接着剤を塗布している斜視図である。ピンセット7で人工まつ毛4を把持し、人工まつ毛4の根本の長さ約5mmの部分に施術用接着剤19を浸す程度に供給する。多すぎると施術用接着剤19が流れ施術を受ける者に悪影響を及ぼし、硬化時は美観を損なうので液だれしないようにつけすぎに注意する。なお、人工まつ毛4はフリーデザインブリッジ型つけまつ毛1に貼着する本数分準備する。
【0085】
施術用接着剤19は、シアノアクリレート系接着剤を使用するが、硬化中に放出される微量のホルムアルデヒドは粘膜への刺激性がある。アレルギーを持っている者は、呼吸器・目・のどの炎症を誘発し、まぶたの皮膚のかぶれ、赤味、結膜の充血などのトラブルを引き起こす場合があるので、施術用の接着剤の使用量は極力低減させる必要がある。
【0086】
図16は、上まぶたの上層と下層の生えまつ毛24を示す側面図である。
【0087】
図17は、本発明によるフリーデザインブリッジ型つけまつ毛1aを生えまつ毛24の上に載置し、人工まつ毛4を生えまつ毛24に接着したことを示す側面図である。第一にフリーデザインブリッジ型つけまつ毛1aを下層の生えまつ毛24に載置し、第二に施術用接着剤19を塗布した人工まつ毛4を上層の生えまつ毛24に貼着させる。
【0088】
図18は、人工まつ毛4と生えまつ毛24とフリーデザインブリッジ型つけまつ毛1aを貼着したことを示す側面図である。上層の生えまつ毛24に貼着させた人工まつ毛4の施術用接着剤19が硬化する前に、下層の生えまつ毛24に載置したフリーデザインブリッジ型つけまつ毛1aを下から人工まつ毛4と貼着させる。
【0089】
この装着方法は、生えまつ毛24を裏返さないで行うため、粘着テープを貼らずに装着でき施術時間短縮が図れ、貼着させながらフリーデザインブリッジ型つけまつ毛1aを湾曲させることが可能であるため、細やかな装着場所や湾曲の形状を微調整できる。また、任意の生えまつ毛24に装着できるので、生えまつ毛24の耐久性や仕上がりの美感を調整できる。
【0090】
生えまつ毛24を裏返さない他の実施例の装着方法を説明する。
【0091】
図19は、フリーデザインブリッジ型つけまつ毛1aを生えまつ毛24の上に載置したことを示す側面図である。
【0092】
図20は、フリーデザインブリッジ型つけまつ毛1aを生えまつ毛24と人工まつ毛に貼着したことを示す側面図である。人工まつ毛4の外周面に接着剤を塗布したものをフリーデザインブリッジ型つけまつ毛1aの上に載置し、人工まつ毛4とフリーデザインブリッジ型つけまつ毛1aと生えまつ毛24を重ね合わせて貼着する。人工まつ毛4に塗布した施術用接着剤19が硬化する前に、生えまつ毛24に載置したフリーデザインブリッジ型つけまつ毛1aの上から人工まつ毛4を貼着させる。
【0093】
図21は、下まぶたの生えまつ毛を保護テープで貼り付けた図を示す。保護テープ10の一端部を手に持って、下まぶたの生えまつ毛を下まぶた13の上に貼り付け、フリーデザインブリッジ型つけまつ毛1を上まぶたの生えまつ毛に装着する準備を行う。
図21は、左目を表わしているが、右目も同様な作業を行う。
【0094】
図22は、上まぶたの生えまつ毛の第1、2、3、4、5層を示す図である。下まぶた13側から生えまつ毛第1層14、生えまつ毛第2層15、生えまつ毛第3層16、生えまつ毛第4層17、生えまつ毛第5層18、を表している。一般的に上まぶたの生えまつ毛は4層から5層で構成されている。
【0095】
図23は、上まぶたの生えまつ毛に第一保護テープ10aを貼着するステップを示す側面図である。
【0096】
第一保護テープ10aを利用して、上まぶた12の生えまつ毛第1層14から生えまつ毛第5層18の全てを折り返して上まぶた12の上に貼り付ける。
【0097】
図24は、上まぶたの生えまつ毛を下まぶたの生えまつ毛側に貼着するステップを示す側面図である。
【0098】
上まぶた12の上に貼り付けられた生えまつ毛第1層14を、ピンセット7を利用して全て引き出し、第二保護テープ10bの一端部を手に持って、生えまつ毛第1層14を下まぶた13の上に貼り付ける。
【0099】
さらに、上まぶた12の上に貼り付けられた生えまつ毛第2層15を、ピンセット7を利用して数本引き出す。なお、
図24ではフリーデザインブリッジ型つけまつ毛1を生えまつ毛第2層15に装着する実施例を示しているが、施術を受ける者の希望により他の生えまつ毛の層に装着することもできる。
【0100】
図25は、第一保護テープ10aと第二保護テープ10bを貼着するステップを示す正面図である。
図25は、左目を表わしているが、右目も同様な作業を行う。
【0101】
図26は、第三保護テープ10cの両端を折り返した斜視図である。両端を折り返す部分は10mm程度で良く、中央の上面が粘着面になるように準備する。
【0102】
図27は、第三保護テープ10cを貼着するステップを示す正面図である。上まぶたに貼られている生えまつ毛第3層から第5層の保護テープの表面上に、第三保護テープ10cの両端を折り返した両端の粘着面を貼り付ける。
【0103】
図28は、本発明によるフリーデザインブリッジ型つけまつ毛を第三保護テープ10cに貼着するステップを示す正面図である。フリーデザインブリッジ型つけまつ毛1を裏返し弓型に形状を整え、両端が折り返された第三保護テープ10cの中央粘着部に貼り付ける。
図28は、左目を表わしているが、右目も同様な作業を行う。
【0104】
図29は、本発明によるフリーデザインブリッジ型つけまつ毛1を第三保護テープ10cに貼着するステップを示す側面図である。
【0105】
次に
図14で表すのと同様に人工まつ毛4に施術用接着剤19を塗布する。ピンセット7で人工まつ毛4を把持し、人工まつ毛4の根本の長さ約5mmの部分に施術用接着剤19を浸す程度に供給する。なお、人工まつ毛4は引き出された生えまつ毛第2層15の本数分準備する。
【0106】
施術用接着剤19は、シアノアクリレート系接着剤を使用するが、硬化中に放出される微量のホルムアルデヒドは粘膜への刺激性があるため、施術用の接着剤の使用量は極力低減させる必要がある。
【0107】
図30は、生えまつ毛第2層15に人工まつ毛4を貼着するステップを示す側面図である。施術用接着剤19が塗布された人工まつ毛4を生えまつ毛第2層15の上面に貼着させる。
【0108】
図31は、生えまつ毛と人工まつ毛と本発明によるフリーデザインブリッジ型つけまつ毛を貼着するステップを示す側面図である。施術用接着剤19が硬化する前に生えまつ毛第2層15と人工まつ毛4を上まぶた12側に傾倒し当接させてフリーデザインブリッジ型つけまつ毛1の下面側と貼着させる。
【0109】
図32は、保護テープを全て剥がし、本発明によるフリーデザインブリッジ型つけまつ毛1を装着したステップを示す側面図である。人工まつ毛4、生えまつ毛第2層15、フリーデザインブリッジ型つけまつ毛1を貼着させる際に使用した施術用接着剤19が硬化した後、上まぶた12と下まぶた13に貼り付けた第一保護テープ10aと第二保護テープ10bと第三保護テープ10cの全て剥がし、フリーデザインブリッジ型つけまつ毛1の装着は完了する。