特許第6045284号(P6045284)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6045284
(24)【登録日】2016年11月25日
(45)【発行日】2016年12月14日
(54)【発明の名称】裁断方法と裁断装置
(51)【国際特許分類】
   B26D 7/18 20060101AFI20161206BHJP
   B26D 5/00 20060101ALI20161206BHJP
【FI】
   B26D7/18 A
   B26D5/00 F
【請求項の数】4
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2012-227123(P2012-227123)
(22)【出願日】2012年10月12日
(65)【公開番号】特開2014-79815(P2014-79815A)
(43)【公開日】2014年5月8日
【審査請求日】2015年9月1日
(73)【特許権者】
【識別番号】000151221
【氏名又は名称】株式会社島精機製作所
(74)【代理人】
【識別番号】100086830
【弁理士】
【氏名又は名称】塩入 明
(74)【代理人】
【識別番号】100096046
【弁理士】
【氏名又は名称】塩入 みか
(72)【発明者】
【氏名】前上 雅彦
(72)【発明者】
【氏名】波田 雅秀
【審査官】 豊島 唯
(56)【参考文献】
【文献】 特表2007−530296(JP,A)
【文献】 特開2012−096936(JP,A)
【文献】 特開平01−135495(JP,A)
【文献】 特開平03−216307(JP,A)
【文献】 特開平07−164384(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B26D 7/18
B26D 5/00
B41J 11/66 − 11/70
B31D 1/02
G09F 3/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
裁断コンベヤと裁断ヘッドとコントローラを備える裁断装置を用い、裁断コンベヤ上の裁断エリア内で、長尺のシート材から複数のパーツを裁断ヘッドにより裁断する方法において、
前記裁断ヘッドは、裁断エリア内を裁断エリアのX軸方向とこれに直角なY軸方向の2方向に移動しながら、シート材を裁断するように構成され、
前記コントローラは、裁断ヘッドによる裁断中は裁断コンベヤを停止させるように構成され、
前記裁断装置は、裁断コンベヤの出口の両側部に、左右少なくとも一対の裁断屑の排出用の動力ローラを備え、
前記複数のパーツは先端辺と後端辺と両側辺の少なくとも4辺を備え、
最初のパーツを裁断する際に、
a) シート材の先端よりも、裁断コンベヤの搬送方向上流側に最初のパーツの先端を配置すると共に、最初のパーツの両側辺とシート材の先端とを結ぶ2本の裁断線をオーバーカットライン、オーバーカットラインとシート材の先端辺及び最初のパーツの先端で囲まれたエリアをオーバーカット部として、シート材の先端からオーバーカットラインに沿って、シート材を裁断すると共に、最初のパーツの先端辺と両側辺と後端辺とを裁断することにより、オーバーカット部と最初のパーツをシート材から裁断するステップと、
b) 裁断コンベヤによりシート材を搬送し、最初のパーツの両側の裁断屑を前記動力ローラにより最初のパーツの両側へ排出すると共に、オーバーカット部と最初のパーツを搬送コンベヤから搬出し、さらに最初のパーツの次のパーツを裁断エリア内へ搬入するステップ、とを実行し、
2個目以降のパーツを裁断する際に、
c) 前のパーツの後端辺が次のパーツの先端辺となるように、次のパーツを裁断するステップと、
d) 次のパーツの両側の裁断屑を前記動力ローラにより次のパーツの両側へ排出すると共に、次のパーツを搬送コンベヤから搬出し、さらに次の次のパーツを裁断エリア内へ搬入するステップ、とを実行することを特徴とする、裁断方法。
【請求項2】
前記ステップb)またはステップd)で、前記最初のパーツの次のパーツの先端、または前記次の次のパーツの先端が、裁断コンベヤの搬送方向に沿って裁断エリアの先端に位置するように、シート材を搬送コンベヤにより搬送することを特徴とする、請求項1の裁断方法。
【請求項3】
前記ステップa)で、前記オーバーカットラインに沿ってシート材を裁断した後に、最初のパーツの先端が裁断エリアの先端に位置するように、シート材を搬送コンベヤで搬送し、次いで最初のパーツをシート材から分離するように裁断することを特徴とする、請求項1または2の裁断方法。
【請求項4】
裁断コンベヤと裁断ヘッドとを備え、裁断コンベヤ上の裁断エリア内でパーツを裁断ヘッドにより裁断する裁断装置において、
前記裁断装置は、裁断コンベヤの出口の両側部に設けられた左右少なくとも一対の裁断屑の排出用の動力ローラと、裁断コンベヤと裁断ヘッドと前記動力ローラとを制御するコントローラとを備え、さらに前記裁断ヘッドは、裁断エリア内を裁断エリアのX軸方向とこれに直角なY軸方向の2方向に移動しながら、シート材を裁断するように構成され、
前記コントローラは、長尺のシート材から、先端辺と後端辺と両側辺の少なくとも4辺を備えるパーツを、複数個裁断する際に、
裁断ヘッドによる裁断中は裁断コンベヤを停止させると共に、
最初のパーツに対して、
a) シート材の先端よりも、裁断コンベヤの搬送方向上流側に最初のパーツの先端を配置すると共に、最初のパーツの両側辺とシート材の先端とを結ぶ2本の裁断線をオーバーカットライン、オーバーカットラインとシート材の先端及び最初のパーツの先端辺で囲まれたエリアをオーバーカット部として、シート材の先端からオーバーカットラインに沿って、シート材を裁断すると共に、最初のパーツの先端辺と両側辺と後端辺とを裁断することにより、オーバーカット部と最初のパーツをシート材から裁断し、
b) 裁断コンベヤによりシート材を搬送し、最初のパーツの両側の裁断屑を前記動力ローラにより最初のパーツの両側へ排出すると共に、オーバーカット部と最初のパーツを搬送コンベヤから搬出し、さらに最初のパーツの次のパーツを裁断エリア内へ搬入し、
2個目以降のパーツに対して、
c) 前のパーツの後端辺が次のパーツの先端辺となるように、次のパーツを裁断し、
d) 次のパーツの両側の裁断屑を前記動力ローラにより次のパーツの両側へ排出すると共に、次のパーツを搬送コンベヤから搬出し、さらに次の次のパーツを裁断エリア内へ搬入するように、
裁断コンベヤと裁断ヘッドと前記動力ローラとを制御するように構成されていることを特徴とする、裁断装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、長尺のシート材からパーツを裁断すると共に、パーツの左右両側に生じる裁断屑を自動的に排出する裁断方法と裁断装置とに関する。
【背景技術】
【0002】
発明者らは、カーボンプリプレグ等の長尺のシート材から、パーツを裁断する方法を検討中である。シート材は真空吸引により裁断装置のコンベヤに固定し、カーボンプリプレグの底面には剥離シートがあり、上面には真空吸引による固定を効率的に行うため、気密シートを被せる。そしてシート材を裁断コンベヤにより移動させ、裁断ヘッドによりパーツを裁断する。シート材の先端には乱れがあるので、先端を僅かに切り落とした所からパーツの裁断を開始し、パーツは例えば平行四辺形、長方形等の形状をし、パーツの左右両側に裁断屑が生じる。裁断屑はシート材の耳の部分であり、裁断屑をパーツから分離して排出する。そして発明者は、裁断屑を効率的にパーツと分離して排出できる裁断方法と裁断装置とを検討した。
【0003】
関連する先行技術を示す。特許文献1(JP2594701B)は、裁断屑とパーツを剛毛を備えたブラシで分離し、裁断屑をローラでパーツ排出部の上方へ排出することを開示している。しかしこのようにすると、裁断屑の排出に大がかりな機構とスペースとが必要である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】JP2594701B
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
この発明の課題は、パーツと裁断屑とを効率的に分離することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明は、裁断コンベヤと裁断ヘッドとコントローラを備える裁断装置を用い、裁断コンベヤ上の裁断エリア内で、長尺のシート材から複数のパーツを裁断ヘッドにより裁断する方法において、
前記裁断ヘッドは、裁断エリア内を裁断エリアのX軸方向とこれに直角なY軸方向の2方向に移動しながら、シート材を裁断するように構成され、
前記コントローラは、裁断ヘッドによる裁断中は裁断コンベヤを停止させるように構成され、
前記裁断装置は、裁断コンベヤの出口の両側部に、左右少なくとも一対の裁断屑の排出用の動力ローラを備え、
前記複数のパーツは先端辺と後端辺と両側辺の少なくとも4辺を備え、
最初のパーツを裁断する際に、
a) シート材の先端よりも、裁断コンベヤの搬送方向上流側に最初のパーツの先端を配置すると共に、最初のパーツの両側辺とシート材の先端とを結ぶ2本の裁断線をオーバーカットライン、オーバーカットラインとシート材の先端辺及び最初のパーツの先端で囲まれたエリアをオーバーカット部として、シート材の先端からオーバーカットラインに沿って、シート材を裁断すると共に、最初のパーツの先端辺と両側辺と後端辺とを裁断することにより、オーバーカット部と最初のパーツをシート材から裁断するステップと、
b) 裁断コンベヤによりシート材を搬送し、最初のパーツの両側の裁断屑を前記動力ローラにより最初のパーツの両側へ排出すると共に、オーバーカット部と最初のパーツを搬送コンベヤから搬出し、さらに最初のパーツの次のパーツを裁断エリア内へ搬入するステップ、とを実行し、
2個目以降のパーツを裁断する際に、
c) 前のパーツの後端辺が次のパーツの先端辺となるように、次のパーツを裁断するステップと、
d) 次のパーツの両側の裁断屑を前記動力ローラにより次のパーツの両側へ排出すると共に、次のパーツを搬送コンベヤから搬出し、さらに次の次のパーツを裁断エリア内へ搬入するステップ、とを実行することを特徴とする。
【0007】
この発明はまた、裁断コンベヤと裁断ヘッドとを備え、裁断コンベヤ上の裁断エリア内でパーツを裁断ヘッドにより裁断する裁断装置において、
前記裁断装置は、裁断コンベヤの出口の両側部に設けられた左右少なくとも一対の裁断屑の排出用の動力ローラと、裁断コンベヤと裁断ヘッドと前記動力ローラとを制御するコントローラとを備え、さらに前記裁断ヘッドは、裁断エリア内を裁断エリアのX軸方向とこれに直角なY軸方向の2方向に移動しながら、シート材を裁断するように構成され、
前記コントローラは、長尺のシート材から、先端辺と後端辺と両側辺の少なくとも4辺を備えるパーツを、複数個裁断する際に、
裁断ヘッドによる裁断中は裁断コンベヤを停止させると共に、
最初のパーツに対して、
a) シート材の先端よりも、裁断コンベヤの搬送方向上流側に最初のパーツの先端を配置すると共に、最初のパーツの両側辺とシート材の先端とを結ぶ2本の裁断線をオーバーカットライン、オーバーカットラインとシート材の先端及び最初のパーツの先端辺で囲まれたエリアをオーバーカット部として、シート材の先端からオーバーカットラインに沿って、シート材を裁断すると共に、最初のパーツの先端辺と両側辺と後端辺とを裁断することにより、オーバーカット部と最初のパーツをシート材から裁断し、
b) 裁断コンベヤによりシート材を搬送し、最初のパーツの両側の裁断屑を前記動力ローラにより最初のパーツの両側へ排出すると共に、オーバーカット部と最初のパーツを搬送コンベヤから搬出し、さらに最初のパーツの次のパーツを裁断エリア内へ搬入し、
2個目以降のパーツに対して、
c) 前のパーツの後端辺が次のパーツの先端辺となるように、次のパーツを裁断し、
d) 次のパーツの両側の裁断屑を前記動力ローラにより次のパーツの両側へ排出すると共に、次のパーツを搬送コンベヤから搬出し、さらに次の次のパーツを裁断エリア内へ搬入するように、
裁断コンベヤと裁断ヘッドと前記動力ローラとを制御するように構成されていることを特徴とする。
【0008】
この発明では、パーツの両側の裁断屑を動力ローラによりパーツの左右へ排出できる。シート材の先端から最初のパーツの両側辺へとつながるオーバーカットラインにより、裁断屑はパーツから分離される。そして動力ローラにより裁断屑をパーツの左右へ排出できる。
【0009】
好ましくは、前記ステップb)またはステップd)で、前記最初のパーツの次のパーツの先端、または前記次の次のパーツの先端が、裁断コンベヤの搬送方向に沿って裁断エリアの先端に位置するように、シート材を搬送コンベヤにより搬送する。このようにすると、側辺が裁断エリアの全長までの長さの次のパーツを裁断できる。
【0010】
また好ましくは、前記ステップa)で、前記オーバーカットラインに沿ってシート材を裁断した後に、最初のパーツの先端が裁断エリアの先端に位置するように、シート材を搬送コンベヤで搬送し、次いで最初のパーツをシート材から分離するように裁断する。このようにすると、側辺が裁断エリアの全長までの長さの最初のパーツを裁断できる。
【0011】
好ましくは、裁断屑の排出時に、動力ローラを裁断コンベヤと同期して例えば等速で運動させる。また好ましくは、裁断コンベヤの出口側にピックアップコンベヤが設けられている。そしピックアップコンベヤの速度を裁断コンベヤの速度よりも大きくすること、あるいはパーツを裁断刃で裁断している際に、裁断コンベヤをピックアップコンベヤよりも長時間停止させることにより、パーツを互いに分離する。さらにステップa),b)とステップc),d)は一部を並行に実行できる。例えば図8図9の例では、パーツの先端辺と一側辺を裁断した後に、他の側辺の先端が裁断エリアの先端に位置するようにパーツを移動させて、他の側辺と後端辺を裁断し、次いでパーツを排出する。この例では、ステップa)の一部,ステップb)の一部,ステップa)の残り,ステップb)の残りの順に処理している。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】実施例の裁断装置の平面図
図2】実施例での搬出テーブルの正面図
図3】シート材の平面図
図4】シート材の鉛直方向断面図
図5】実施例の裁断方法を示すフローチャート
図6】最初のパーツの裁断を示す図
図7】裁断済みのパーツの搬出と裁断屑の排出とを示す図
図8】最初のパーツが長い場合の裁断の前半を示す図
図9】最初のパーツが長い場合の裁断の後半を示す図
図10】長い最初のパーツの搬出と裁断屑の排出とを示す図
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下に、発明を実施するための最適実施例を示す。
【実施例】
【0014】
図1図10に、実施例の裁断装置2と実施例の裁断方法とを示す。図1に示すように、裁断装置2は裁断機4とピックアップテーブル6とを備えている。8は裁断コンベヤで、裁断機4に設けられ、動力ローラ10,10により剛毛シートを循環させるベルトコンベヤである。裁断コンベヤ8の下方に図示しない真空吸引装置が設けられ、裁断するシート材を真空吸引により固定する。12は裁断ヘッドで、丸刃、ナイフ、等の裁断刃を備え、アーム14に沿って図1のy方向に移動し、ベルト16,16により図1のx方向に移動する。x方向は裁断コンベヤ8の搬送方向に平行な方向で、x方向前方を先端あるいは出口等ということがあり、後方を後端あるいは入口等ということがある。またy方向は、裁断コンベヤ8の搬送方向に水平面内で直角な方向で、左右方向等ということがある。なお裁断ヘッド12が裁断を実行中の間、裁断コンベヤ8は停止する。18は操作パネルで、例えば裁断ヘッド12と共にx方向に移動する。裁断ヘッド12は裁断コンベヤ8上の全面に対して裁断可能なのではなく、ローラ10,10の上部等を含まない裁断エリア20に対して、裁断が可能である。
【0015】
ピックアップテーブル6はピックアップコンベヤ22を備え、コンベヤ22は動力ローラ24,24によりベルトを循環させるベルトコンベヤである。ピックアップテーブル6の入口付近の左右両側に、左右一対の動力ローラ26,26が設けられ、モータ27により、裁断コンベヤ8と同期して回転する。28はローラ26とモータ27のブラケットである。30はコントローラで、裁断装置2を制御し、特に裁断ヘッド12とそのxy移動機構、コンベヤ8,22、及びローラ26,26を制御する。コントローラ30は特に、裁断屑の排出時に、動力ローラ26を裁断コンベヤ8と同期して例えば等速で運動させる。
【0016】
図2に動力ローラ26の取り付けを示し、29は従動ローラで、裁断屑を従動ローラ29を介して動力ローラ26に巻き付け、あるいは裁断屑を動力ローラ26と従動ローラ29との間に挟んで、ピックアップテーブル6の左右へ排出する。ローラ26,29の配置は任意で、ピックアップコンベヤ22の左右両側に配置されて、裁断屑をピックアップテーブル6の左右へ排出できるものであればよい。例えば従動ローラ29の上面をピックアップコンベヤ22の搬送面と同じ高さに配置しても良い。
【0017】
図3に長尺のシート材40を示し、41はその先端のオーバーカット部である。42,42は2本のオーバーカットラインで、シート材の先端から最初のパーツの両側辺へとつながる2本の裁断線の例である。43〜47はパーツで、ここではパーツの種々の形状を示している。48,48はパーツ43〜47の左右両側に生じる裁断屑である。オーバーカットライン42は最初のパーツ43の両側辺と同一直線上にあり、また各パーツ43〜47は先端辺、両側辺、後端辺の4辺を備えている。ここで4辺を備えているとは少なくとも4辺を備えているとの意味で、パーツ43〜47の多くは4角形であるが、4角形に限定するものではない。また各辺は例えば直線であるが、曲線でも良い。
【0018】
図4はシート材40の断面を示し、50は剥離フィルム、52はカーボンプリプレグで、ガラスファイバーのプリプレグでも良く、54は気密フィルムである。55,55はパーツの両側辺となる裁断ラインで、裁断ライン55,55の左右両側でカーボンプリプレグ52を真空吸引により固定するため、気密フィルム54を用いる。またカーボンプリプレグ52が相互に粘着することを防止するため、剥離フィルム50を用いる。裁断するシート材は長尺状であれば良く、カーボンプリプレグ等の粘着性のシートに限らない。
【0019】
図5図10に、シート材の裁断方法を示す。シート材40を図示しないローラ等から裁断コンベヤ8上へ搬送し、シート材40の先端が裁断エリア20内でかつ裁断エリア20の先端付近にあるようにする(ステップ1)。この時の状態を図6に示し、60は最初のパーツで、Fはその先端、61は先端辺、62,63は両側辺、64は後端辺である。シート材40の先端から、最初のパーツ60の両側辺62,63を結ぶように、オーバーカットライン42,42に沿って裁断し、さらに各辺61〜64を裁断する。裁断の順序の例を図6の矢印で示すが、この順序は任意である。
【0020】
図6の処理により、最初のパーツ60とその左右両側の裁断屑48,48、及びオーバーカット部41とを分離できたので、コンベヤ8,22と動力ローラ26とを同期して駆動し、例えば人手で裁断屑48を動力ローラ26に巻き付け、図7のように搬送する(ステップ3,4)。なお図2でローラ26,28の隙間の高さを裁断コンベヤ8の搬送面に揃えると、自動的に裁断屑48を動力ローラ26で排出することもできる。そして次のパーツ66の先端Fが裁断エリア20の先端付近で裁断エリア20内、好ましくは裁断エリア20の先端に位置するように、裁断コンベヤ8と動力ローラ26とを停止させる。ピックアップコンベヤ22はさらに搬送を続けて、裁断済みのパーツ60と次のパーツ66とを分離する。裁断コンベヤ8と動力ローラ26とが停止した時の状態を図7に示す。パーツ60,66の後端をBとすると、次のパーツの先端Fを裁断エリア20の先端で停止させることにより、裁断エリア20の長さまでのパーツを裁断できる(ステップ5)。そして以降は次のパーツ66が有れば(ステップ6)、ステップ7で裁断してステップ5へ戻り、無ければ裁断を終了する。
【0021】
図8図10は、最初のパーツ70が長いときの処理を示し、図8では最初のパーツ70の先端を裁断エリア20内に配置し、オーバーカットライン42,42と先端辺61及び側辺62とを裁断する。次いで図9のように、パーツ70の先端Fを裁断エリア20の先端まで搬送し、側辺63と後端辺64とを裁断する。するとパーツの全長が裁断エリア20の長さまでの範囲でパーツを裁断できる。また辺61,62は裁断済みなので、図9の状態で未裁断の側辺63の先端F’を裁断エリア20の先端に位置させると、側辺62,63の長さが裁断エリアの長さ以下の範囲で、裁断エリア20の長さよりも長いパーツを裁断できる。
【0022】
図10は次のパーツ76の裁断を示し、パーツ76の先端を裁断エリア20の先端に位置させて裁断する。なお図10の状態から側辺77を裁断し、側辺78の先端F’が裁断エリアの先端に位置するようにコンベヤ8,22と動力ローラ26とを動作させ、次いでコンベヤ8と動力ローラ26を停止させて、側辺78と後端辺79とを裁断すると、側辺77,78の長さが裁断エリアの長さ以下の範囲で、裁断エリア20の長さよりも長いパーツを裁断できる。
【0023】
実施例では以下の効果が得られる。
1) 簡単に裁断屑48とパーツ60等を分離し、裁断屑48をピックアップテーブル6の左右に排出できる。
2) 長いパーツでも裁断できる。
【0024】
パーツの排出先はピックアップコンベヤ22に限らず、例えばパーツを積層するように排出しても良い。パーツの辺を裁断する順序は任意である。例えば図6で、側辺62とこれにつながるオーバーカットラインとを最初に裁断し、先端辺61を裁断し、オーバーカットラインとを側辺63と最後に裁断しても良い。そして次のパーツ66が裁断エリア20内に搬入されて裁断される際に、後端辺64を裁断しても良い。このことは、パーツ66,70,76でも同様である。なお裁断の精度が重要でない場合、1個の側辺を2回以上に分けて裁断することにより、長尺のパーツを裁断することもできる。
【符号の説明】
【0025】
2 裁断装置
4 裁断機
6 ピックアップテーブル
8 裁断コンベヤ
10 動力ローラ
12 裁断ヘッド
14 アーム
16 ベルト
18 操作パネル
20 裁断エリア
22 ピックアップコンベヤ
24 動力ローラ
26 動力ローラ
27 モータ
28 ブラケット
29 従動ローラ
30 コントローラ
40 シート材
41 オーバーカット部
42 オーバーカットライン
43〜47 パーツ
48 裁断屑
50 剥離フィルム
52 カーボンプリプレグ
54 気密フィルム
55 裁断ライン
60,70 最初のパーツ
61 先端辺
62,63 側辺
64,79 後端辺
66,76 次のパーツ
77,78 側辺

F パーツ先端
B パーツ後端
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10