特許第6045518号(P6045518)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6045518電池残量監視システム、電池残量監視方法、電池残量監視対象装置、電池残量監視プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6045518
(24)【登録日】2016年11月25日
(45)【発行日】2016年12月14日
(54)【発明の名称】電池残量監視システム、電池残量監視方法、電池残量監視対象装置、電池残量監視プログラム
(51)【国際特許分類】
   H02J 7/00 20060101AFI20161206BHJP
   H02J 13/00 20060101ALI20161206BHJP
   H01M 10/48 20060101ALI20161206BHJP
   H01M 10/44 20060101ALI20161206BHJP
【FI】
   H02J7/00 X
   H02J13/00 301A
   H01M10/48 P
   H01M10/44 P
【請求項の数】5
【全頁数】19
(21)【出願番号】特願2014-16059(P2014-16059)
(22)【出願日】2014年1月30日
(65)【公開番号】特開2015-142496(P2015-142496A)
(43)【公開日】2015年8月3日
【審査請求日】2015年9月29日
(73)【特許権者】
【識別番号】501440684
【氏名又は名称】ソフトバンク株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100154195
【弁理士】
【氏名又は名称】丸林 敬子
(74)【代理人】
【識別番号】100171826
【弁理士】
【氏名又は名称】丸林 啓介
(72)【発明者】
【氏名】山下 賢一
【審査官】 小池 堂夫
(56)【参考文献】
【文献】 特開2011−112617(JP,A)
【文献】 特開2003−153453(JP,A)
【文献】 特開2008−247080(JP,A)
【文献】 特開2006−030045(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2012/0123633(US,A1)
【文献】 特開平07−111702(JP,A)
【文献】 特開2009−017621(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02J 7/00−7/12
H02J 7/34−7/36
H02J 13/00
H01M 10/42−10/48
B60L 1/00−3/12
B60L 7/00−13/00
B60L 15/00−15/42
G01R 31/32−31/36
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1及び第2の電池残量監視対象装置電池残量監視装置とからなる電池残量監視システムであって、
前記電池残量監視装置前記第2の電池残量監視対象装置から近距離無線通信により充電中との通知を受信した場合、前記電池残量監視装置が検出指令を近距離無線通信により前記第1の電池残量監視対象装置に出力し、この検出指令を受信した第1の電池残量監視対象装置が自己の検出した電池残量を検出電池残量として近距離無線通信により前記電池残量監視装置に出力し、この検出電池残量を受信した電池残量監視装置が前記受信した第1の電池残量監視対象装置の検出電池残量を前記電池残量監視装置の表示部に表示することを特徴とする電池残量監視システム。
【請求項2】
前記電池残量監視装置が前記第1の電池残量監視対象装置の検出電池残量を受信した場合に前記電池残量監視装置の検出した電池残量としての検出電池残量を前記電池残量監視装置の表示部に表示することを特徴とする請求項1に記載の電池残量監視システム。
【請求項3】
前記電池残量監視装置は自己の検出電池残量が前記電池残量監視装置に予め定められた閾値以下だった場合に前記電池残量監視装置に充電を促すメッセージを前記電池残量監視装置の表示部に表示することを特徴とする請求項1に記載の電池残量監視システム。
【請求項4】
前記第1又は第2の電池残量監視対象装置がモバイルバッテリ機器、携帯電話機、携帯情報端末、ゲーム機器、音楽再生機器、影像再生装置、カメラ機器、ナビゲーション機器のいずれかの携帯可能な電子機器であることを特徴とする請求項1の電池残量監視システム。
【請求項5】
第1及び第2の電池残量監視対象装置と電池残量監視装置とからなる電池残量監視システムの電池残量監視プログラムであって、
前記電池残量監視装置が前記第2の電池残量監視対象装置から近距離無線通信により充電中との通知を受信するステップと、
前記第2の電池残量監視対象装置から充電中との通知を受信した場合に前記電池残量監視装置が検出指令を近距離無線通信により前記第1の電池残量監視対象装置に出力するステップと、
前記電池残量監視装置が前記検出指令を受信した第1の電池残量監視対象装置から第1の電池残量監視対象装置の検出電池残量を近距離無線通信により受信するステップと、
前記検出電池残量を受信した前記電池残量監視装置が前記受信した第1の電池残量監視対象装置の検出電池残量を前記電池残量監視装置の表示部に表示するステップと
を備えたことを特徴とする電池残量監視プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電池残量監視システム、電池残量監視方法、電池残量監視対象装置、電池残量監視プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、複数の電子機器を持ち歩くケースが増大し、これらの電子機器の電源を確保し、電池切れを回避することに対するユーザーニーズが高まっている。
【0003】
特許文献1には、モバイルルータ装置とモバイル機器とが互いに無線接続された状態において、モバイルルータ装置の電池部がモバイル機器に充電を行い、モバイルルータ装置が自己とモバイル機器の電池残量と通信接続状況とに基づいて電池残量を推測し、給電制御することが開示されている。特許文献2には、携帯電話機の電池残量や機能の消費電力に応じて充電を制御することが記載されている。特許文献3には、携帯電話機がユーザの就寝前状況の高いことを判定すると、携帯電話機が自分の電池残量を検知し、検知した電池残量が所定値以下の場合に通知することが記載されている。特許文献4には、電子機器がユーザのライフスタイルに応じて充電のタイミングやメール送信のタイミングを通知することが記載されている。
【0004】
しかしながら、特許文献1乃至4では、特定の機器から他の機器の電池残量までユーザが認識することができないので、すべての機器についてまでの電池切れを回避することができないという欠点がある。また、複数のモバイル機器の電池残量を個別に確認する必要があり、不便である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2013−74784号公報
【特許文献2】特開2006−2386532号公報
【特許文献3】特許第5134645号公報
【特許文献4】特開2009−290443号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、上記背景技術に鑑みてなされたものであり、特定の機器から他の機器の電池残量を認識可能にすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る電池残量監視システムは、第1及び第2の電池残量監視対象装置と電池残量監視装置とからなる電池残量監視システムであって、前記電池残量監視装置が前記第2の電池残量監視対象装置から近距離無線通信により充電中との通知を受信した場合、前記電池残量監視装置が検出指令を近距離無線通信により前記第1の電池残量監視対象装置に出力し、この検出指令を受信した第1の電池残量監視対象装置が自己の検出した電池残量を検出電池残量として近距離無線通信により前記電池残量監視装置に出力し、この検出電池残量を受信した電池残量監視装置が前記受信した第1の電池残量監視対象装置の検出電池残量を前記電池残量監視装置の表示部に表示ることを特徴とする。
【0010】
本発明に係る電池残量監視プログラムは、第1及び第2の電池残量監視対象装置と電池残量監視装置とからなる電池残量監視システムの電池残量監視プログラムであって、前記電池残量監視装置が前記第2の電池残量監視対象装置から近距離無線通信により充電中との通知を受信するステップと、前記第2の電池残量監視対象装置から充電中との通知を受信した場合に前記電池残量監視装置が検出指令を近距離無線通信により前記第1の電池残量監視対象装置に出力するステップと、前記電池残量監視装置が前記検出指令を受信した第1の電池残量監視対象装置から第1の電池残量監視対象装置の検出した電池残量を検出電池残量として近距離無線通信により受信するステップと、前記検出電池残量を受信した前記電池残量監視装置が前記受信した第1の電池残量監視対象装置の検出電池残量を前記電池残量監視装置の表示部に表示するステップとを備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明に係る電池残量監視システム又は電池残量監視プログラムは、電池残量監視装置の表示部が第2の電池残量監視対象装置の充電をきっかけとして第1の電池残量監視対象装置の検出電池残量を表示することにより、第2の電池残量監視対象装置の充電をきっかけとして第1の電池残量監視対象装置の検出電池残量が確認できる効果がある。本発明に係る電池残量監視システムにおいて、電池残量監視対象装置から受信した電池残量が電池残量監視装置に保存された閾値を基準に上記電池残量の表示部への表示と非表示とを行えば、電池残量監視対象装置の充電の必要さが把握しやくなる効果がある
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】発明を実施するための形態1に係る電池残量監視システムを示す模式図。
図2】A図及びB図は発明を実施するための形態1に係る電池残量監視システムのフローチャート。
図3】発明を実施するための形態2に係る電池残量監視システムを示す模式図。
図4】A図及びB図は発明を実施するための形態2に係る電池残量監視システムのフローチャート。
図5】発明を実施するための形態3に係る電池残量監視システムを示す模式図。
図6】発明を実施するための形態3に係る電池残量監視システムのフローチャート。
図7】発明を実施するための形態4に係る電池残量監視システムを示す模式図。
図8】A図及びB図は発明を実施するための形態4に係る電池残量監視システムのフローチャート。
図9】発明を実施するための形態5に係る電池残量監視システムを示す模式図。
図10】発明を実施するための形態5に係る電池残量監視システムのフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0013】
図1を参照し、発明を実施するための形態1に係る電池残量監視システムの構成について説明する。電池残量監視システムは、近距離無線通信により少なくとも1つの電池残量監視対象装置21の電池残量を電池残量監視装置1で監視する構成である。電池残量監視対象装置21は、1個を図示したが、複数個でも適用可能である。
【0014】
電池残量監視装置1及び電池残量監視対象装置21は、携帯電話機、モバイルバッテリ機器、タブレット機器、ゲーム機、音楽プレイヤー、Bluetooth(登録商標)ヘッドセット、歩数計、心拍計等、携帯可能な電子機器により構成される。モバイルバッテリ機器は、携帯可能な充電器の総称である。タブレット機器は、データ通信端末機器の総称である。ゲーム機は、携帯可能なコンピューターゲーム機の総称である。音楽プレイヤーは、携帯して音楽を聴ける機器の総称である。Bluetooth(登録商標)ヘッドセットは、イヤホンとマイクを備えた音声入出力機器でBluetooth(登録商標)による近距離無線通信により機器本体と通信を行うヘッドセットの総称である。
【0015】
電池残量監視装置1は、近距離通信部2と電池部3と表示部4と記憶部5と監視対象機器情報6と第1閾値7と第2閾値8と総量閾値9と定期検出情報10と制御部11と検出指令部12と表示指令部13と残量検出部14と残量管理部15とを備える。
【0016】
近距離通信部2及び電池残量監視対象装置21の近距離通信部22は、Bluetooth(登録商標)、BluetoothLowEnergy、WiFi(登録商標)ZigBee、微弱無線、赤外等のいずれかの規格を指すがこれに限らない近距離無線通信を行うデバイスの総称である。BluetoothLowEnergyは、Bluetooth(登録商標)よりも低電力消費量のデバイスである。電池部3は、バッテリーにより構成され、電池残量監視装置1に搭載された電気部品に電力を供給するデバイスである。表示部4は、液晶ディスプレイ又は有機ELディスプレイ等のディスプレイにより構成される。記憶部5は、電池残量監視装置1の動作に必要なデータを記憶するデバイスである。
【0017】
監視対象機器情報6は、電池残量監視装置1が近距離無線通信を行うことが可能な電池残量監視対象装置21を識別する情報であり、記憶部5に記憶されている。電池残量監視対象装置21が複数個である場合は、監視対象機器情報6は電池残量監視対象装置21毎に対応した情報が記憶される。
【0018】
第1閾値7は、電池残量監視装置1への充電報知が必要であるかを判断する基準であり、記憶部5に記憶されている。第2閾値8は、電池残量監視対象装置21への充電報知が必要であるかを判断する基準であり、記憶部5に記憶されている。電池残量監視対象装置21が複数個である場合は、第2閾値8は電池残量監視対象装置21毎に対応した閾値が記憶されている。
【0019】
総量閾値9は、電池残量監視装置1又は電池残量監視対象装置21のどちらかへの充電報知が必要かを判断する基準であり、記憶部5に記憶されている。例えば、電池残量監視装置1の電池残量と電池残量監視対象装置21の電池残量とが第1閾値7又は第2閾値8としての残5%に到達しなくとも、電池残量監視装置1の電池残量と電池残量監視対象装置21の電池残量との和が総量閾値9としての残10%以下だったら、どちらかへの充電を促すというように、報知判断の基準を総残量に応じて変える等の利用が考えられる。
【0020】
定期検出情報10は、電池残量監視装置1が監視対象としての電池部23の電池残量を定期的に検出する時機を表す情報であり、記憶部5に記憶されている。
【0021】
制御部11に設けられた検出指令部12と表示指令部13と残量検出部14と残量管理部15とは、制御部11に設けられた図外のCPU部、ROM部,RAM部からなるコンピュータの動作で具現化される。検出指令部12は、電池残量を検出するための指令を電池残量監視対象装置21に行う機能部である。表示指令部13は、検出結果としての電池残量を表示するための表示指令を表示部4に行なう機能部である。残量検出部14は、電池部3の電池残量を検出する機能部である。残量管理部15は、残量検出部14で検出した電池残量と電池残量監視対象装置21の電池残量とに対する管理処理を行う機能部である。
【0022】
電池残量監視対象装置21は、近距離通信部22と電池部23と記憶部24と監視機器情報25と定期検出情報26と制御部27と残量検出部28とを備える。電池部23は、バッテリーにより構成され、電池残量監視対象装置21に搭載された電気部品に電力を供給するデバイスである。記憶部24は、電池残量監視対象装置21の動作に必要なデータを記憶するデバイスである。
【0023】
監視機器情報25は、電池残量監視対象装置21が近距離無線通信を行うことが可能な電池残量監視装置1を識別する情報であり、記憶部5に記憶されている。定期検出情報26は、電池残量監視対象装置21が電池残量監視装置からの指令に基づく残量検出が行なわれてから前記電池残量監視装置との近距離無線通信の接続を切断するまでの間、電池部3の電池残量を定期的に検出する時機を表す情報であり、記憶部5に記憶されている。
【0024】
制御部27に設けられた残量検出部28は、電池部23の電池残量を検出する機能部であり、制御部27に設けられた図外のCPU部、ROM部,RAM部からなるコンピュータの動作で具現化される。なお、記憶部5及び24に記憶されている監視対象機器情報6、第1閾値7と第2閾値8と総合閾値9との値、定期検出情報10及び26、監視機器情報25は、あらかじめ登録されていても良いし、ユーザによって登録されても良い。
【0025】
次に、図1において、発明を実施するための形態1に係る電池残量監視システムの作用について説明する。制御部11が電池部3から供給された電力で動作し、制御部27が電池部23から供給された電力で動作した状態において、制御部11が記憶部5に記憶された定期検出時機であるか又は電池残量監視対象装置21と近距離通信中であるかを判断し、定期検出時機である場合は制御部11が近距離通信部2を記憶された監視対象機器情報6に対応する電池残量監視対象装置21の近距離通信部22に通信可能に接続する。
【0026】
そして、近距離通信部2及び22が互いに接続される若しくは電池残量監視対象装置21と近距離通信中であると検出指令部12が判断した場合は、検出指令部12が監視対象機器情報6に対応する電池残量監視対象装置21に検出指令を近距離無線通信により出力する。この検出指令を電池残量監視対象装置21が受信すると、残量検出部28が電池部23の電池残量(以下、電池残量監視対象装置21の検出電池残量という)を検出し、電池残量監視対象装置21の検出電池残量を近距離無線通信により監視機器情報25に対応する電池残量監視装置1に送信する。この電池残量監視対象装置21の検出電池残量を電池残量監視装置1が受信すると、表示指令部13が受信した電池残量監視対象装置21の検出電池残量を記憶部5に記憶しかつ表示部4に表示指令を出力し、この表示指令に基づき記憶部5に記憶された電池残量監視対象装置21の検出電池残量が表示部4に表示される。
【0027】
以上のように、発明を実施するための形態1に係る電池残量監視システムによれば、制御部11及び27が電池部3及び23から個別に供給された電力で動作した状態において、監視対象機器情報6及び監視機器情報25に基づく近距離無線通信により電池残量監視対象装置21の検出電池残量が電池残量監視装置1の表示部4に表示されるので、表示部4を可視した人が電池残量監視対象装置21の検出電池残量を適切に把握することができる。
【0028】
又、電池残量監視装置1の残量検出部14が定期的に検出した電池部3の電池残量(以下、自己の電池残量という)を記憶部5に記憶しておき、電池残量監視装置1が残量検出部28から近距離無線通信により送信された電池残量監視対象装置21の検出電池残量を受信した場合において、表示指令部13が表示部4に表示指令を出力することにより、自己の検出電池残量と電池残量監視対象装置21の検出電池残量とが表示部4に表示される構成であれば、表示部4を可視した人が自己の検出電池残量と電池残量監視対象装置21の検出電池残量とを適切に把握することができる。
【0029】
又、電池残量監視対象装置21の残量検出部28が電池残量監視装置1からの検出指令に基づく残量検出が行なわれてから電池残量監視装置1との近距離無線通信の接続を切断するまでの間は記憶部24の定期検出情報26に基づき定期的に電池部23の電池残量を検出して電池残量監視装置1に近距離無線通信により通知する構成であれば、電池残量監視装置1からの検出指令に基づく残量検出が行なわれてから電池残量監視装置1との近距離無線通信の接続を切断するまでの間における電池残量監視対象装置21の検出電池残量の更新された電池残量及び/又は変化が表示部4に表示され、表示部4を可視した人が電池残量監視対象装置21の検出電池残量を適切に把握することができる。
【0030】
又、残量検出部28が電池部23の電池残量の検出と共に充電中か否かを判断し充電中の場合は電池残量と共に充電中である旨を電池残量監視装置1に近距離無線通信により通知する構成であれば、電池残量監視対象装置21の検出電池残量と充電中とが表示部4に表示されるので、表示部4を可視した人が電池残量監視対象装置21の検出電池残量の充電具合を適切に把握することができる。
【0031】
又、電池残量監視装置1の残量検出部14が定期的に検出した自己の電池残量を記憶部5に記憶しておき、電池残量監視装置1が残量検出部28から近距離無線通信により送信された電池残量監視対象装置21の検出電池残量を受信した場合において、残量管理部15が自己の検出電池残量を第1閾値7と比較し、自己の検出電池残量が第1閾値7以下だった場合に、残量管理部15が自己への充電を促す報知指示を表示指令部13に出力し、表示指令部13から表示部4に出力される表示指令に基づき電池残量監視装置1への充電を促すメッセージと電池残量監視対象装置21の検出電池残量とが表示部4に表示される構成であれば、表示部4を可視した人が電池残量監視装置1に充電が必要なことを適切に把握することができる。
【0032】
又、電池残量監視装置1が残量検出部28から近距離無線通信により送信された電池残量監視対象装置21の検出電池残量を受信した場合において、残量管理部15が電池残量監視対象装置21の検出電池残量を第2閾値8と比較し、電池残量監視対象装置21の検出電池残量が第2閾値8以下だった場合に、残量管理部15が電池残量監視対象装置21への充電を促す報知指示を表示指令部13に出力し、表示指令部13から表示部4に出力される表示指令に基づき電池残量監視対象装置21の検出電池残量と電池残量監視対象装置21への充電を促すメッセージとが表示部4に表示される構成であれば、表示部4を可視した人が電池残量監視対象装置21に充電が必要なことを適切に把握することができる。
【0033】
尚、電池残量監視対象装置21が複数個の場合には、残量管理部15が電池残量監視対象装置21の検出電池残量を受信した電池残量監視対象装置21を表す監視対象機器情報6に対応する第2閾値8が記憶部5から抽出されて判断の基準として用いられる。
【0034】
又、電池残量監視装置1の残量検出部14が定期的に検出した自己の電池残量を記憶部5に記憶しておき、電池残量監視装置1が残量検出部28から近距離無線通信により送信された電池残量監視対象装置21の検出電池残量を受信した場合において、残量管理部15が自己の検出電池残量と受信した電池残量監視対象装置21の検出電池残量との和を求め、この求めた和を総量閾値9と比較し、求めた和が総量閾値9以下だった場合に、残量管理部15が電池残量監視装置1と電池残量監視対象装置21との双方又はどちらかへの充電を促す報知指示を表示指令部13に出力し、表示指令部13から表示部4に出力される表示指令に基づき自己の検出電池残量と電池残量監視装置1への充電を促すメッセージと電池残量監視対象装置21の検出電池残量と電池残量監視対象装置21への充電を促すメッセージとが表示部4に表示される構成にするなど、報知判断の基準を総残量に応じて変えることができる。
【0035】
又、電池残量監視装置1が表示部4の他に音・光・バイブレーション等の部品を備えた構成である場合には、充電を促す方法としては、メッセージの表示の他、音・光・バイブレーションなどで通知する方法もある。
【0036】
図2を参照し、発明を実施するための形態1に係る電池残量監視システムの処理について説明する。図2のA図において、電池残量監視装置1の残量管理部15による充電管理を包含した場合の処理について説明する。電池残量監視装置1の処理が始まると、ステップ101において、電池残量監視装置1が近距離無線通信による通信中であるかが判断され、通信中である場合はステップ101がYESになりステップ104に進み、通信中でない場合はステップ101がNOになりステップ102に進む。ステップ102では、定期検出時機であるかが判断され、定期検出時機でない場合はステップ102がNOになり電池残量の監視処理を終わり、定期検出時機である場合はステップ102がYESになりステップ103に進む。
【0037】
ステップ103では、電池残量監視装置1が図1の監視対象機器情報6に対応する電池残量監視対象装置21と近距離無線通信で通信可能に接続され、ステップ104に進む。即ち、ステップ101乃至104の処理により、電池残量監視装置1は、通信中又は定期検出時機による通信接続後に、ステップ104において検出指令を近距離無線通信により監視対象機器情報6に対応する電池残量監視対象装置21に送信する。その後、電池残量監視対象装置21が検出電池残量を近距離無線通信により図1の監視機器情報25に対応する電池残量監視装置1に送信する。そして、ステップ105において、電池残量監視装置1が電池残量監視対象装置21の検出電池残量を受信し、ステップ106に進む。ステップ106では、電池残量の管理であるかが判断され、電池残量の管理である場合はステップ106がYESになりステップ107に進み、電池残量の管理でない場合はステップ106がNOになりステップ108に進む。
【0038】
ステップ107では、電池残量に対する管理処理を行い、スッテプ108に進む。ステップ109では、表示処理を行う。即ち、図1の残量管理部15による電池残量の管理が制御部11に設定されていない場合は、図2のステップ107の管理処理を経由しないでステップ108の表示処理に移行し、ステップ108の表示処理の結果とし、図1の表示部4に電池残量監視対象装置21の検出電池残量が表示される。これに対し、電池残量の管理が制御部11に設定されていた場合は、図2のステップ107の管理処理を経由したステップ108の表示処理に移行し、その設定された電池残量の管理の内容に応じた表示態様が図1の表示部4に表示される。
【0039】
図2のB図において、電池残量監視対象装置21の処理について説明する。電池残量監視対象装置21の処理が始まると、ステップ201において、電池残量監視対象装置21が近距離無線通信による通信中であるかが判断され、通信中でない場合はステップ201がNOになり処理を終わり、通信中である場合はステップ201がYESになりステップ202に進む。ステップ202では、検出指令が入力されたが判断され、検出指令が入力されていない場合はステップ202がNOになりステップ202に戻り、検出指令が入力された場合はステップ202がYESになりステップ203に進む。ステップ203では、電池残量の検出を行い、ステップ204に進む。ステップ204では、検出電池残量を近距離無線通信により監視機器情報25に対応する電池残量監視装置1に送信して処理を終わる。
【0040】
図3を参照し、発明を実施するための形態2に係る電池残量監視システムの構成ついて説明する。図3において、電池残量監視装置1が別の電池残量監視対象装置41からの充電中をきっかとして電池残量監視対象装置21の検出電池残量を監視する構成である。
【0041】
電池残量監視装置1としては、近距離通信部2、電池部3、表示部4、記憶部5、監視対象機器情報6、検出指令部12、表示指令部13を備えた構成を例示したが、更に、図1の第1閾値7、第2閾値8、総量閾値9、残量検出部14、残量管理部15を備えた構成でも適用可能である。
【0042】
電池残量監視対象装置21としては、近距離通信部22、電池部23、記憶部24、監視機器情報25、制御部27、残量検出部28を備えた構成を例示したが、更に、図1の定期検出情報26を備えた構成でも適用可能である。電池残量監視対象装置21は、1個を図示したが、複数個でも適用可能である。
【0043】
別の電池残量監視対象装置41としては、近距離通信部42、電池部43、記憶部44、監視機器情報45、制御部46、充電検出部47を備えた構成を例示したが、更に、図1の定期検出情報26に相当する定期検出情報、残量検出部28に相当する残量検出部を備えた構成でも適用可能である。制御部46に設けられた充電検出部47は、電池部43への充電を検出する機能部であり、制御部27に設けられた図外のCPU部、ROM部,RAM部からなるコンピュータの動作で具現化される。
【0044】
次に、図3において、発明を実施するための形態2に係る電池残量監視システムの作用について説明する。制御部11と27及び46が電池部3と23及び43から個別に供給された電力で動作した状態において、電池部43が給電機器48から充電を受けると、充電検出部47が給電機器48から電池部43への充電を検出し、充電検出部47が監視機器情報45に対応する近距離通信部2と42を互いに通信可能に接続した後に電池残量監視装置1に充電検出情報を近距離無線通信により送信する。
【0045】
上記充電検出情報を受信した電池残量監視装置1では検出指令部12が監視対象機器情報6に基づき近距離通信部2及び22を互いに通信可能に接続した後に監視対象機器情報6に対応する電池残量監視対象装置21に検出指令を近距離無線通信により出力する。この検出指令を電池残量監視対象装置21が受信すると、残量検出部28が電池残量監視対象装置21の検出電池残量を近距離無線通信により監視機器情報25に対応する電池残量監視装置1に送信する。この電池残量監視対象装置21の検出電池残量を電池残量監視装置1が受信すると、表示指令部13が受信した電池残量監視対象装置21の検出電池残量を記憶部5に記憶しかつ表示部4に表示指令を出力し、この表示指令に基づき記憶部5に記憶された電池残量監視対象装置21の検出電池残量が表示部4に表示される。
【0046】
以上のように、発明を実施するための形態2に係る電池残量監視システムによれば、別の電池残量監視対象装置41が給電機器48から充電を受けた場合に監視機器情報45に対応する電池残量監視装置1に充電検出情報を近距離無線通信により送信することにより、電池残量監視装置1と電池残量監視対象装置21とが互いに近距離無線通信を行い、電池残量監視対象装置21の検出電池残量が表示部4に表示される構成であるので、表示部4を可視した人が電池残量監視対象装置21の検出電池残量を適切に把握し、別の電池残量監視対象装置41の充電に続いて、電池残量監視対象装置21の充電が必要か確認することができる。
【0047】
図2では図示は省略したが、段落0028に記載した自己の検出電池残量と電池残量監視対象装置21の検出電池残量との並列表示の構成、段落0029に記載した電池残量監視装置1からの検出指令に基づく残量検出が行なわれてから電池残量監視装置1との近距離無線通信の接続を切断するまでの間の定期的な電池残量検出の構成、段落0030に記載した電池残量監視対象装置21の検出電池残量と充電中との表示部4への並列表示の構成、段落0031に記載した自己の検出電池残量が第1閾値7以下だった場合の構成、段落0032に記載した電池残量監視対象装置21の検出電池残量が第2閾値8以下だった場合の構成、段落0033に記載した自己の検出電池残量と受信した検出電池残量との和が総量閾値9以下だった場合の構成のそれぞれも発明を実施するための形態2に適用可能である。
【0048】
図4を参照し、発明を実施するための形態2に係る電池残量監視システムの処理について説明する。図4のA図において、電池残量監視装置1の処理が始まると、ステップ301において、電池残量監視装置1が近距離無線通信による充電通知を受信したかが判断され、充電通知を受信していない場合はステップ101がNOになり電池残量の監視処理を終わり、充電通知を受信した場合はステップ301がYESになりステップ302に進む。ステップ302では、電池残量監視装置1が図1の監視対象機器情報6に対応する電池残量監視対象装置21と近距離無線通信で通信可能に接続され、ステップ303に進む。ステップ303では、監視対象機器情報6に対応する電池残量監視対象装置21に検出指令を近距離無線通信により送信する。その後、ステップ304において、電池残量監視装置1が電池残量監視対象装置21から検出電池残量を受信し、ステップ305に進む。ステップ305では、電池残量監視対象装置21の検出電池残量が表示部4に表示される。
【0049】
図4のB図において、別の電池残量監視対象装置41の処理について説明する。別の電池残量監視対象装置41の処理が始まると、ステップ401において、別の電池残量監視対象装置41が充電中であるかが判断され、充電中でない場合はステップ401がNOになり処理を終わり、充電中である場合はステップ401がYESになりステップ402に進む。ステップ402では、監視機器情報45に対応する電池残量監視装置1に充電通知を近距離無線通信により送信して処理を終わる。
【0050】
尚、発明を実施するための形態2に係る電池残量監視システムにおける電池残量監視対象装置21の処理は、発明を実施するための形態1に係る電池残量監視システムにおける電池残量監視対象装置21の処理と同じであるので、図2のB図に示したフローチャートを参照して下さい。
【0051】
図5を参照し、発明を実施するための形態3に係る電池残量監視システムの構成について説明する。電池残量監視装置1が給電機器51から充電を受けていることをきっかけとして電池残量監視対象装置21の検出電池残量を表示する構成である。
【0052】
電池残量監視装置1としては、近距離通信部2、電池部3、表示部4、記憶部5、監視対象機器情報6、検出指令部12、表示指令部13、充電検出部16を備えた構成を例示したが、更に、図1の第1閾値7、第2閾値8、総量閾値9、残量検出部14、残量管理部15を備えた構成でも適用可能である。
【0053】
電池残量監視対象装置21としては、近距離通信部22、電池部23、記憶部24、監視機器情報25、制御部27、残量検出部28を備えた構成を例示したが、更に、図1の定期検出情報26を備えた構成でも適用可能である。電池残量監視対象装置21は、1個を図示したが、複数個でも適用可能である。
【0054】
給電機器51は、ACアダプタ52、パソコン53、モバイルバッテリ機器54、車載コンセント55のいずれかにより構成される。
【0055】
次に、図5において、発明を実施するための形態3に係る電池残量監視システムの作用について説明する。電池部3が給電機器51から充電を受けており、制御部11及び27が電池部3及び23から個別に供給された電力で動作した状態において、充電検出部16が給電機器51から電池部3への充電を検出し、充電検出部16が監視対象機器情報6に基づき近距離通信部2及び22を互いに通信可能に接続した後、検出指令部12が監視対象機器情報6に対応する電池残量監視対象装置21に検出指令を近距離無線通信により送信する。
【0056】
上記検出指令を電池残量監視対象装置21が受信すると、残量検出部28が検出した電池残量監視対象装置21の検出電池残量を近距離無線通信により監視機器情報25に対応する電池残量監視装置1に送信する。この電池残量監視対象装置21の検出電池残量を電池残量監視装置1が受信すると、表示指令部13が受信した電池残量監視対象装置21の検出電池残量を記憶部5に記憶しかつ表示部4に表示指令を出力し、この表示指令に基づき記憶部5に記憶された電池残量監視対象装置21の検出電池残量が表示部4に表示される。
【0057】
以上のように、発明を実施するための形態3に係る電池残量監視システムによれば、電池残量監視装置1が給電機器51から充電を受けた場合に、電池残量監視装置1と電池残量監視対象装置21とが互いに近距離無線通信を行い、電池残量監視対象装置21の検出電池残量が表示部4に表示される構成であるので、表示部4を可視した人が電池残量監視対象装置21の検出電池残量を適切に把握することができる。
【0058】
図6を参照し、発明を実施するための形態3に係る電池残量監視システムの処理について説明する。図6において、電池残量監視装置1の処理が始まると、ステップ501において、電池残量監視装置1が充電中であるかが判断され、充電中でない場合はステップ501がNOになり電池残量の監視処理を終わり、充電中である場合はステップ501がYESになりステップ502に進む。ステップ502では、電池残量監視装置1が図1の監視対象機器情報6に対応する電池残量監視対象装置21と近距離無線通信で通信可能に接続され、ステップ503に進む。ステップ503では、監視対象機器情報6に対応する電池残量監視対象装置21に検出指令を近距離無線通信により送信する。その後、ステップ504において、電池残量監視装置1が電池残量監視対象装置21から検出電池残量を受信し、ステップ505に進む。ステップ505では、電池残量監視対象装置21の検出電池残量が表示部4に表示される。
【0059】
尚、発明を実施するための形態3に係る電池残量監視システムにおける電池残量監視対象装置21の処理は、発明を実施するための形態1に係る電池残量監視システムにおける電池残量監視対象装置21の処理と同じであるので、図2のB図に示したフローチャートを参照して下さい。
【0060】
図7を参照し、発明を実施するための形態4に係る電池残量監視システムの構成について説明する。図7において、電池残量監視システムは、電池残量監視装置1と電池残量監視対象装置21及び61とAC充電器71とテーブルタップ器具81と備える。
【0061】
電池残量監視装置1が監視電池残量監視対象装置21及び61の充電を遠隔操作する構成であり、電池部3と表示部4と記憶部5と監視対象機器情報6と制御部11と検出指令部12と表示指令部13と残量管理部15と無線通信部17と接続態様情報18と充電停止値19とを備える。無線通信部17は、広域通信を行うデバイスである。接続態様情報18は、AC充電器71及びテーブルタップ器具81の一方又は両方にどの電池残量監視対象装置21又は61が接続されているのかを示した情報であり、記憶部5にあらかじめ若しくはユーザが登録することにより記憶されている。充電停止値19は、電池残量監視対象装置21及び61への充電を停止するかを判断する基準であり、記憶部5にあらかじめ若しくはユーザが登録することにより記憶されている。
【0062】
電池残量監視対象装置21は、電池部23と残量検出部28とを備える。電池残量監視対象装置61は、電池部63と残量検出部68とを備える。電池残量監視対象装置21及び61は、1個ずつを図示したが、複数個ずつでも適用可能である。
【0063】
AC充電器71は、通信部72と制御部73とスイッチ部74と電源接続部75と差込口部76とを備える。AC充電器71の電源接続部75が建物におけるコンセントのような商用電源部77に接続される。AC充電器71の制御部73からの制御出力がスイッチ部74に供給されていない状態では、スイッチ部74がオン動作して電源接続部75と差込口部76とを繋ぐ回路を閉路した状態を維持し、制御部73からの制御出力がスイッチ部74に供給された状態では、スイッチ部74がオフ動作して電源接続部75と差込口部76とを繋ぐ回路を開路した状態を維持する。よって、スイッチ部74がオン動作し、AC充電器71の電源接続部75が商用電源部77に接続された場合において、電池残量監視対象装置21がAC充電器71の差込口部76に接続されると、商用電源部77から電源接続部75とスイッチ部74と差込口部76とを経由して電池残量監視対象装置21に充電される。通信部72は、無線又は有線で広域通信を行うデバイスである。
【0064】
広域通信網78は、携帯電話網及びインターネット網により構成される。
【0065】
テーブルタップ器具81は、通信部82と制御部83と電源接続部84と差込口部85及び86とスイッチ部87及び88とを備える。テーブルタップ器具81の電源接続部84が建物におけるコンセントのような商用電源部89に接続される。制御部83からの制御出力がスイッチ部87又は88に供給されていない状態では、スイッチ部87又は88がオン動作して電源接続部84と差込口部85又は86とを繋ぐ回路を閉路した状態を維持し、制御部83からの制御出力がスイッチ部87又は88に供給された状態では、スイッチ部87又は88がオフ動作して電源接続部84と差込口部85又は86とを繋ぐ回路を開路した状態を維持する。通信部82は、無線又は有線で広域通信を行うデバイスである。
【0066】
例えば、スイッチ部88がオン動作し、電源接続部84が商用電源部89に接続され、電池残量監視対象装置61が差込口部86に接続されると、商用電源部89から電源接続部84とスイッチ部88と差込口部86とを経由して電池残量監視対象装置61に充電される。又、スイッチ部87がオン動作し、電源接続部84が商用電源部89に接続され、テーブルタップ器具81の差込口部85に電池残量監視対象装置61に相当する図外の電池残量監視対象装置が充電可能に接続されても適用可能である。
【0067】
AC充電器71及びテーブルタップ器具81の一方又は両方にどの電池残量監視対象装置21及び61が接続されているのかを、電池残量監視装置1が知る方法について説明する。電池残量監視対象装置21又は61の電池部23又は63が、差込口部76又は85又は86のいずれかに接続されると、充電が開始される。そして、電池残量監視対象装置21又は61は、充電のために接続された有線を通じて、USBやPLC(高速電力線通信)などの通信方式を用いて、残量検出部28又は68で検出された検出電池残量と電池残量監視対象装置21又は61の種類、監視対象機器情報等の識別情報を接続先の制御部73若しくは83に通知する。通知を受けた制御部73及び83の一方又は両方は、差込口部76又は85又は86毎にID管理をしており、差込口部76又は85又は86毎のIDと共に接続された電池残量監視対象装置21又は61の種類と検出電池残量等の接続態様情報18を電池残量監視装置1に通知し、電池残量監視装置1が記憶部5に接続態様情報18を記憶する。
【0068】
その他、電池残量監視装置1の監視対象機器情報6に、AC充電器71若しくはテーブルタップ器具81への接続情報を記憶しておき、無線通信部17が広域通信網78を経由して通信部72及び82の一方又は両方に通信を行うことにより、制御部73及び83の一方又は両方がそれぞれの差込口部76と85及び86に電池残量監視対象装置21及び61の接続されていることをチェックするモードに移行する方法でも良い。これに伴い、制御部73及び83の一方又は両方は、差込口部76と85及び86毎にID管理をしており、差込口部76と85及び86毎に通電状態のモニタを開始して、モニタの結果としての接続態様情報18を電池残量監視装置1に通信することにより、電池残量監視装置1が記憶部5に接続態様情報18を記憶する。
【0069】
上記のように記憶部5に電池残量監視対象装置21及び61毎の監視対象機器情報6と接続態様情報18とが記憶され、制御部11が電池部3から供給された電力で動作した状態において、ユーザが電池残量監視装置1にAC充電器71又はテーブルタップ機器81に対する通信をするための操作を行うと、制御部11が、監視対象機器情報6と接続態様情報18とに基づき、広域通信網78を経由して、無線通信部17と通信部72及び82の一方又は両方とを互いに通信可能に接続する。
【0070】
そして、広域通信網78を経由して、電池残量監視装置1の無線通信部17とAC充電器71及びテーブルタップ器具81の一方又は両方とが互いに広域通信を行う。この広域通信に基づき無線通信部17が差込口部85と86及び76に接続された電池残量監視対象装置21及び61の残量検出部28及び68で検出した検出電池残量を通信部72及び82の一方又は両方から受信する。
【0071】
そして、受信した電池残量監視対象装置21及び61の検出電池残量が充電停止値19以上であるかを残量管理部15が判断し、検出電池残量が充電停止値19以上である場合は、その検出電池残量が充電停止値19以上である判断された電池残量監視対象装置21及び61に対応するAC充電器71及びテーブルタップ器具81の一方又は両方と電池残量監視装置1とが広域通信を行う。この広域通信により、制御部73及び83の一方又は両方は検出電池残量が充電停止値19以上である電池残量監視対象装置21及び61に対するスイッチ部74と87及び88に制御出力を送信する。これにより、検出電池残量が充電停止値19以上である電池残量監視対象装置21及び61に対するスイッチ部74と87及び88がオフ動作し、検出電池残量が充電停止値19以上である電池残量監視対象装置21及び61への充電が停止する。
【0072】
例えば、自宅にあるゲーム機やコードレス電話の子機等の電池残量監視対象装置21及び61の場合には、電池残量監視対象装置21及び61が差込口部76と85及び86に充電可能に繋がれたままになっており、充電していなくてもAC充電器71やテーブルタップ器具81が電力を消費している。
【0073】
よって、以上のように、電池残量監視装置1が広域通信網78を利用した遠隔操作により、電池残量が充電停止値19以上である電池残量監視対象装置21及び61の一方又は両方への充電を停止することにより、充電が不要であれば、電源接続部75と差込口部76とを繋ぐ回路、電源接続部75と差込口部85及び86の一方又は両方とを繋ぐ回路を遠隔操作で開路することで省電力化することができる。
【0074】
尚、図7において、電池残量監視装置1に無線通信部17と図1に示した近距離通信部2とを設け、電池残量監視対象装置21及び61に無線通信部17に相当する無線通信部と図1に示した近距離通信部2に相当する近距離無線通信部とを設け、電池残量監視装置1と電池残量監視対象装置21及び61との間において広域通信又は近距離無線通信を行うことにより、電池残量監視装置1が電池残量監視対象装置21及び61の検出電池残量を監視するように構成しても同様に適用可能である。この場合、AC充電器71及びテーブルタップ器具81の一方又は両方から通信部72及び82、制御部73及び83、スイッチ部74と87及び88を除去することも可能である。また、検出電池残量が充電停止値19以上になると、電池残量監視装置1が電池残量監視対象装置21及び61にオフ指令を広域通信又は近距離無線通信により送信し、電池残量監視対象装置21及び61に設けられた図示しない充電停止制御部により、電池残量監視対象装置21及び61がAC充電器71及びテーブルタップ器具81との接続を遮断するように構成しても良い。
【0075】
また、図7において、通信部電池残量監視装置1が電池残量監視対象装置21又は61に広域通信網78を介して充電を指示することで、電池残量監視対象装置21又は61に設けられた図示しない充電制御部により電池残量監視対象装置21又は61が充電を開始すると、AC充電器71の制御部73が差込口部76に電流が流れたことを感知するか又はテーブルタップ器具81の制御部83が差込口86に電流が流れたことを感知することで、AC充電器71又はテーブルタップ器具81が広域通信網78を介して、電池残量監視装置1に上記電流の流れたことを通知し、接続態様情報18が更新される構成にしても良い。
【0076】
図8を参照し、発明を実施するための形態4に係る電池残量監視システムの処理について電池残量監視対象装置21と充電機器60との広域通信による場合を例として説明する。充電機器60は、図7に示したAC充電器71及びテーブルタップ器具81の総称である。充電機器60と図7に示した電池残量監視対象装置21との間では充電が開始されている。そして、図8のA図において、電池残量監視装置1の処理が始まると、ステップ601において、電池残量監視装置1が監視対象機器情報6に対応する電池残量監視対象装置(図7の21、61に相当)が差込口(図7の76、85及び86に相当)に接続された充電機器60と広域通信で通信可能に接続にされ、ステップ602に進む。ステップ602では、電池残量監視装置1が充電機器60から監視対象機器情報6に対応する電池残量監視対象装置(図7の21、61に相当)の検出電池残量を広域通信で受信し、ステップ603に進む。
【0077】
ステップ603では、受信した電池残量監視対象装置(図7の21、61に相当)の検出電池残量が充電停止値19以上であるかを判断し、検出電池残量が充電停止値19未満である場合は充電を停止する必要がなくステップ603がNOになりステップ602に戻り、の検出電池残量が充電停止値19以上である場合は充電を停止する必要がありステップ603がYESになりステップ604に進む。ステップ604では、電池残量監視装置1がオフ指令を広域通信で監視対象機器情報6に対応する電池残量監視対象装置(図7の21、61に相当)が差込口(図7の76、85及び86に相当)に接続された充電機器60に送信し、ステップ605に進む。ステップ605では、電池残量監視装置1が監視対象機器情報6に対応する電池残量監視対象装置(図7の21、61に相当)が差込口(図7の76、85及び86に相当)に接続された充電機器60に対する広域通信の接続を停止して処理を終わる。
【0078】
図8のB図において、充電機器60の処理について説明する。充電機器60の処理が始まると、ステップ701において、充電機器60が電池残量監視装置1と広域通信による通信中であるかが判断され、通信中でない場合はステップ701がNOになり処理を終わり、通信中である場合はステップ701がYESになりステップ702に進む。ステップ702では、充電機器60の差込口に接続されている電池残量監視対象装置(図7の21、61に相当)の検出電池残量を広域通信で電池残量監視装置1に送信し、ステップ703に進む。
【0079】
ステップ703では、オフ指令が入力されたが判断され、オフ指令が入力されていない場合はステップ703がNOになりステップ702に戻り、オフ指令が入力された場合はステップ703がYESになりステップ704に進む。ステップ704では、充電機器60が接続態様情報18に対応する電池残量監視対象装置(図7の21、61に相当)への充電回路を遮断し、ステップ705に進む。ステップ705では、充電機器60が電池残量監視装置1に対する広域通信の接続を停止して処理を終わる。
【0080】
図9を参照し、発明を実施するための形態5に係る電池残量監視システムの構成について説明する。図9において、電池残量監視システムは、電池残量監視装置1と電池残量監視対象装置21とWiFi(登録商標)ルータ機器91とを備える。
【0081】
電池残量監視装置1の残量管理部15が、WiFiルータ機器91のSSIDを受信することにより、充電可能な場所を管理し、電池残量監視装置1がWiFiルータ機器91の設置された場所が充電可能な場所であるかを表示する構成である。
【0082】
電池残量監視対象装置21は、1個を図示したが、複数個でも適用可能である。
【0083】
WiFiルータ機器91の近距離通信部92は、機器毎にユニークな識別IDとしてのSSID(Service Set Identifier の略号である)を報知している。近距離通信部92から報知されたSSIDを、近距離通信部2が受信することで、WiFiルータ機器91の設置された場所が充電可能な場所であるかを知ることができる。
【0084】
又、WiFiルータ機器91の設置された場所が充電サービスを提供しているか否により充電可能な場所あるか否かをインターネット網のサーバ又は電池残量監視装置1の記憶部5にあらかじめ記憶しておく。つまり、サーバ又は電池残量監視装置1の記憶部5には、各場所に設置されているWiFiルータ機器91のSSID、場所名、住所、電話番号、充電サービスの提供条件(無料、有料、商品購入時の一定時間サービス等)の充電可能場所情報をデータベースとして記憶しておく。
【0085】
そして、制御部11が電池部3から供給された電力で動作した状態において、電池残量監視装置1の近距離通信部2がWiFiルータ機器91の近距離通信部92からのSSIDを受信することにより、受信したSSIDと充電可能場所情報とによりWiFiルータ機器91の設置された場所が充電可能な場所であるか否かを電池残量監視装置1の残量管理部15が判断する。
【0086】
具体的には、残量管理部15は、WiFiルータ機器91から受信したSSIDと充電可能場所情報のSSIDとを比較し、一致するSSIDを特定するなどの方法で充電可能な場所あるか否かを判断する。そして、残量管理部15がWiFiルータ機器91のSSIDを受信した場所が充電可能な場所あると判断した場合は、残量管理部15が表示部4に表示指令を出力し、この表示指令に基づき充電可能場所情報が表示部4に表示され、この表示部4を可視した人が自分のいる場所が充電可能場所であることを知ることができ、電池残量監視装置1及び電池残量監視対象装置21の一方又は両方に充電を行うことができる。
【0087】
図10を参照し、発明を実施するための形態5に係る電池残量監視システムの処理について説明する。図10において、電池残量監視装置1の処理が始まると、ステップ1001において、図9のWiFiルータ機器91からのSSIDを受信したかが判断され、SSIDを受信しない場合はステップ1001がNOになり処理を終わり、SSIDを受信した場合はステップ1001がYESになりステップ1002に進む。
【0088】
ステップ1002では、SSIDを受信したWiFiルータ機器91の設置された場所がサーバ又は記憶部5の充電可能場所情報から充電可能な場所であるかを判断し、SSIDを受信したWiFiルータ機器91の設置された場所が充電可能な場所でない場合はステップ1002がNOになり処理を終わり、SSIDを受信したWiFiルータ機器91の設置された場所が充電可能な場所である場合はステップ1002がYESになりステップ1003に進む。ステップ103では残量管理部15による表示処理が行われ、当該SSIDに対応する充電可能場所情報が表示部4に表示される。
【0089】
図1図3図5図7図9における表示部4での表示態様は、百分率表示、高・中・低等の段階表示、残り駆動時間表示等が適用可能である。
【符号の説明】
【0090】
1は電池残量監視装置、2は近距離通信部、3は電池部、4は表示部、5は記憶部、6は監視対象機器情報、7は第1閾値、8は第2閾値、9は総量閾値、10は定期検出情報、11は制御部、12は検出指令部、13は表示指令部、14は残量検出部、15は残量管理部、16は充電検出部、17は無線通信部、18は接続態様情報、19は充電停止値、20は欠番、21は電池残量監視対象装置、22は近距離通信部、23は電池部、24は記憶部、25は監視機器情報、26は定期検出情報、27は制御部、28は残量検出部、29乃至40は欠番、41は別の電池残量監視対象装置、42は近距離通信部、43は電池部、44は記憶部、45は監視機器情報、46は制御部、47は充電検出部、48は給電機器、49及び50は欠番、51は給電機器、52はACアダプタ、53はパソコン、54はモバイルバッテリ機器、55は車載コンセント、56乃至60は欠番、61は電池残量監視対象装置、62は欠番、63は電池部、64乃至67は欠番、68は残量検出部、70は欠番、71はAC充電器、72は通信部、73は制御部、74はスイッチ部、75は電源接続部、76は差込口部、77は商用電源部、78は広域通信網、81はテーブルタップ器具、82は通信部、83は制御部、84は電源接続部、85及び86は差込口部、87及び88はスイッチ部、89は商用電源部、90は欠番、91はWiFiルータ機器、92は近距離通信部。
図1
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図10