(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記制御手段は、前記登録手段によって登録された転送設定に含まれるIDに対応する宛先情報を前記ネットワークを介して前記外部装置から取得するための処理を再度行った後、前記取得手段によって取得すべき前記宛先情報が前記外部装置に保持されていないと判定した場合に、前記登録手段に登録された転送設定を無効にすることを特徴とする請求項3に記載の画像処理装置。
前記制御手段により無効とされた転送設定は、新たなIDを指定することにより有効な転送設定として前記登録手段に再登録することが可能であることを特徴とする請求項3乃至5のいずれか1項に記載の画像処理装置。
前記制御手段により無効とされた転送設定は、新たなIDを指定することにより有効な転送設定として前記登録手段に再登録することが可能であることを特徴とする請求項9または10に記載の画像処理装置。
前記取得手段は、前記受信手段が画像データを受信したことに応じて前記ネットワークを介して前記外部装置から宛先情報を取得することを特徴とする請求項9乃至11のいずれか1項に記載の画像処理装置。
前記受信手段が画像データを受信する前に、前記取得手段が前記登録手段により登録された転送設定に含まれるIDに対応する宛先情報を取得できるか否かを確認する確認手段を更に備えることを特徴とする請求項9乃至12のいずれか1項に記載の画像処理装置。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を詳しく説明する。尚、以下の実施の形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものでなく、また実施の形態で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須のものとは限らない。
【0014】
図1は、本実施形態におけるシステムの全体図である。LAN110には、画像処理装置の一例としてのMFP101および外部装置の一例としてのサーバ102が互いに通信可能に接続されている。サーバ102には、後述する宛先情報管理テーブル400が保持されており、MFP101は、サーバ102の宛先情報管理テーブル400にアクセスして宛先情報を取得することができる。
【0015】
図2は、MFP101の構成を示すブロック図である。CPU211を含む制御部210は、MFP101全体の動作を制御する。CPU211は、ROM212に記憶された制御プログラムを読み出して読取制御や送信制御などの各種制御を行う。これにより、MFP101は、コピー/スキャン(送信)/プリント等の各種サービスを提供することができる。RAM213は、CPU211の主メモリ、ワークエリア等の一時記憶領域として用いられる。
【0016】
HDD214は、画像データや各種プログラム、後述する転送設定管理テーブル600、後述する宛先情報管理テーブル400と同様のテーブル(内部アドレス帳)等を記憶する。操作部I/F215は、操作部219と制御部210を接続する。操作部219には、タッチパネル機能を有する液晶表示部やキーボードなどが備えられている。
【0017】
プリンタI/F216は、プリンタ220と制御部210を接続する。プリンタ220で印刷すべき画像データはプリンタI/F216を介して制御部210から転送され、プリンタ220において記録媒体上に印刷される。
【0018】
スキャナI/F217は、スキャナ221と制御部210を接続する。スキャナ221は、原稿上の画像を読み取って画像データを生成し、スキャナI/F217を介して制御部210に入力する。
【0019】
ネットワークI/F218は、制御部210(MFP101)をLAN110に接続する。ネットワークI/F218は、LAN110上の外部装置(例えば、サーバ102)に画像データや情報を送信したり、LAN110上の外部装置から各種情報を受信したりする。また、MFP101は、ネットワークI/F218から図示しないLAN110のメールサーバに対して電子メールを送信することができる。
【0020】
さらにMFP101は、図示しないモデムを取り付けることによりファクシミリ機能を追加することができる。ファクシミリ機能が追加された場合、MFP101は、公衆回線網を介してファクシミリ通信を実行し、他のファクシミリ装置との間で画像データを送信または受信することができる。
【0021】
図3は、サーバ102の構成を示すブロック図である。CPU311を含む制御部310は、サーバ102全体の動作を制御する。CPU311は、ROM312に記憶された制御プログラムを読み出して各種制御処理を実行する。RAM313は、CPU311の主メモリ、ワークエリア等の一時記憶領域として用いられる。HDD314は、画像データや各種プログラム、後述する宛先情報管理テーブル(外部アドレス帳)400等を記憶する。
【0022】
ネットワークI/F315は、制御部310(サーバ102)をLAN110に接続する。ネットワークI/F315は、LAN110上の他の装置との間で各種情報を送受信する。
【0023】
図4は、サーバ102のHDD314に保持された宛先情報管理テーブル(外部アドレス帳)400を示す。なお、MFP101のHDD214には、宛先情報管理テーブル400と同様に構成された宛先情報管理テーブル(内部アドレス帳)が保持される。
【0024】
宛先ID401は、宛先情報管理テーブル400で管理されている宛先情報を一意に識別するためのIDである。送信プロトコル402は、各宛先情報に対応する送信プロトコルを示す。宛先情報403は、宛先を示す情報である。送信プロトコル402としてFAXが指定された場合は、宛先情報403に電話番号が格納される。送信プロトコル402としてE−mailが指定された場合は、宛先情報403に電子メールアドレスが格納される。
【0025】
なお、宛先ID401は、宛先情報管理テーブル400で管理されている宛先情報をサーバ102内のみで一意に識別する形としているが、サーバ102の名称やIPアドレスと組み合わせることにより、LAN110上で一意に識別できる形としても構わない。
【0026】
LAN110上の装置(MFP101を含む)は、LDAP(LightweightDirectory Access Protocol)等の汎用プロトコルまたはベンダー独自のプロトコルを用いて宛先情報管理テーブル400を参照することができる。
【0027】
図5は、MFP101において、ユーザからの指示に従って転送設定を登録するときの一連の動作を説明するフローチャートである。
図5のフローチャートに示す各動作(ステップ)は、MFP101のCPU211がHDD214に記憶された制御プログラムを実行することにより実現される。
【0028】
ステップS501では、ユーザからの指示に従って操作部219に転送設定登録画面を表示する。ユーザは、転送設定登録画面を介して、受信した画像データを転送するか否かを判断するための転送条件の入力と、画像データの転送先の選択を行う。転送設定登録画面を介して転送設定が登録されると、転送条件を満たす画像データを受信したときに、予め選択された転送先に対して画像データが自動的に転送される。
【0029】
ステップS502では、ユーザからアドレス帳の参照が指示されたか否かを判定する。アドレス帳の参照が指示された場合はステップS503に進み、アドレス帳の参照が指示されない場合は、ステップS507に進む。上述したように、転送設定登録画面では転送先の選択以外にも転送条件の入力等を行うことが可能であるが、ここでは転送先の選択についてのみ詳細に説明する。
【0030】
ステップS503では、参照先のアドレス帳が内部アドレス帳であるか、外部アドレス帳であるかを判定する。なお、ここでは、転送設定として設定する転送先は必ずアドレス帳を参照して指定しなければならず、アドレス帳を参照しない宛先情報の直接指定は禁止されているものとする。
【0031】
ステップS503の判定の結果、参照先のアドレス帳が内部アドレス帳である場合は、HDD214に保持された宛先情報管理テーブルを参照し、登録された宛先情報を一覧表示する。一方、参照先のアドレス帳が外部アドレス帳である場合は、サーバ102のHDD314に保持された宛先情報管理テーブル400を参照し、登録された宛先情報を一覧表示する。
【0032】
ステップS506では、ステップS504またはS505で一覧表示された宛先情報からユーザによって選択された宛先情報に対応する宛先ID(
図4の401)を取得する。
【0033】
ステップS507では、転送設定登録画面上の登録ボタンが押下されたか否かを判定する。この判定の結果、登録ボタンが押下された場合は、ステップS508に進み、転送設定登録画面を介して入力された内容を転送設定として後述する転送設定管理テーブル600に登録する。ステップS507の判定の結果、登録ボタンが押下されない場合は、ステップS502に戻る。
【0034】
図6は、MFP101のHDD214に保持されている転送設定管理テーブル600を示す。転送設定ID601は、転送設定管理テーブル600で管理されている転送設定を一意に識別するためのIDである。転送条件602は、受信した画像データを転送するか否かを判断するための条件を示す。例えば、転送設定ID601が「0003」のレコードの場合、「03−3333−3333」の電話番号を送信元として画像データをファクシミリ受信したときに、受信した画像データを自動転送するように指定されている。
【0035】
転送先603は、画像データの転送先を示す。図示するように、転送先603には、電話番号や電子メールアドレス等の宛先情報そのものではなく、アドレス帳において宛先情報を識別するために付与されている宛先ID(
図4の401)が格納されている。実際に画像データを転送するときは、転送先603に格納されている宛先IDを用いて、当該宛先IDに対応する宛先情報をアドレス帳から取得する。
【0036】
有効フラグ604は、転送設定管理テーブル600に管理されている各転送設定が有効な状態であるかまたは無効な状態であるかを示す。有効フラグ604がONのときは転送設定が有効となっており、画像データの転送が実行される。一方、有効フラグ604がOFFのときは転送設定が無効となっており、転送条件を満たす画像データを受信したとしても画像データの転送は実行されない。各転送設定を有効とするか無効とするかは、必要に応じてユーザが手動で切り替えることができる。
【0037】
図7は、MFP101において、画像データを受信したときの一連の動作を説明するフローチャートである。
図7のフローチャートに示す各動作(ステップ)は、MFP101のCPU211がHDD214に記憶された制御プログラムを実行することにより実現される。
【0038】
ステップS701では、画像データを受信する。画像データの受信には、電子メールやファクシミリ通信のいずれを用いても構わない。ステップS701で画像データを受信すると、ステップS702に進み、転送設定管理テーブル600にアクセスし、登録されている転送設定を参照する。
【0039】
ステップS703では、有効フラグ604がONであって、且つ、ステップS701において受信した画像データが転送条件602を満たす転送設定が存在するか否かを判定する。この判定の結果、該当する転送設定が存在する場合はステップS704に進み、存在しない場合はステップS711に進む。
【0040】
ステップS704では、転送設定に含まれる宛先IDを用いて、当該宛先IDに対応する宛先情報を取得する。該当する宛先情報がサーバ102の宛先情報管理テーブル400にて管理されている場合は、MFP101がLAN110を介してサーバ102と通信することにより、宛先情報の取得を行う。
【0041】
ステップS705では、ステップS704における宛先情報の取得が成功したか否かを判定する。この判定の結果、宛先情報の取得が成功した場合はステップS706に進み、宛先情報の取得が失敗した場合はステップS708に進む。
【0042】
なお、転送設定に含まれる宛先IDに対応する宛先情報がMFP101のHDD214に保持されている場合は、ステップS705の処理は省略しても良い。なぜなら、MFP101には、HDD214に保持されている宛先情報管理テーブルから宛先情報が削除されたことに応じて、削除された宛先情報に対応する宛先IDを含む転送設定を自動的に無効とする機能が備えられているためである。この機能の存在により、転送設定に含まれる宛先IDに対応する宛先情報がMFP101のHDD214に保持されている場合は、宛先情報の取得に失敗することがないため、ステップS704の後は、ステップS705を省略してステップS706に進む。
【0043】
ステップS706では、ステップS701で受信した画像データを、ステップS704で取得した宛先情報を用いて転送する。
【0044】
ステップS707では、ステップS706における転送が成功したか否かを判定する。この判定の結果、転送が成功した場合は処理を終了し、転送が失敗した場合はステップS710に進む。
【0045】
ステップS708では、ステップS704における宛先情報の取得の失敗の原因を判定する。転送設定に含まれる宛先IDに対応する宛先情報がサーバ102のHDD314に保持されている場合は、LAN110におけるネットワーク障害の発生やサーバ102がビジー状態であること等が原因で宛先情報の取得に失敗する場合がある。
【0046】
ステップS708では、MFP101からの宛先情報取得要求に対するサーバ102からの応答が、該当する宛先情報が存在しないことを示すものである場合は、ステップS709に進む。該当する宛先情報が存在しない場合とは、例えば、転送設定を登録した後に、サーバ102の宛先情報管理テーブル400から宛先情報が削除された場合が考えられる。サーバ102において宛先情報が削除された場合は、MFP101内で宛先情報が削除される場合と異なり、宛先情報が削除されたことをMFP101がすぐに知ることはできない。
【0047】
ステップS709では、転送設定の有効フラグ604をOFFにする。これにより、宛先情報が存在しないにも関わらず転送設定が有効な状態で放置され、転送条件を満たす画像データの受信がある度に宛先情報の取得を試みるという無駄な処理の実行を防止することができる。
【0048】
一方、MFP101からの宛先情報取得要求に対するサーバ102からの応答がない場合、或いは、サーバビジーの応答があった場合は、ステップS708において、宛先取得が失敗した原因がサーバ102との通信エラーであると判断し、ステップS710に進む。この場合は、ステップS709における転送設定を無効化する処理は実行されない。
【0049】
ステップS710では、画像データの転送が失敗したことをユーザに通知するためのメッセージを操作部219に表示する。ステップS711では、ステップS701で受信した画像データをHDD214内の予め定められた記憶領域に保存する。なお、ステップS711では、HDD214への保存に代えて、プリンタ220による画像データの印刷を行うようにしても構わない。
【0050】
以上の処理により、サーバ102からの宛先情報の取得に失敗した場合に、取得が失敗した原因に応じて転送設定を無効とするか否かを切り替えることができる。即ち、通信エラーが原因で一時的に宛先情報が取得できない状況の場合は、しばらく時間が経てば宛先情報を取得できるようになることが見込まれるため、転送設定を無効とすることなく有効のまま維持する。一方、サーバ102に宛先情報が存在しない(保持されていない)ことが原因で宛先情報の取得に失敗した場合は、時間が経っても宛先情報を取得できるようになる見込みがないため、転送設定を無効とする。
【0051】
図8は、MFP101において、画像データを受信する前に(画像データの受信とは関係なく)実行される一連の動作を説明するフローチャートである。
図8のフローチャートに示す各動作(ステップ)は、MFP101のCPU211がHDD214に記憶された制御プログラムを実行することにより実現される。
図8のフローチャートは、定期的(一定時間毎)に開始されるようにしてもよいし、登録された転送設定の一覧表示または特定の転送設定の詳細表示がなされたことに応じて開始されるようにしてもよい。
【0052】
ステップS801では、転送設定管理テーブル600で管理されている転送設定を1つ取り出す。なお、ここでは有効フラグ604がONになっている転送設定のみを対象とし、有効フラグ604がOFFになっている転送設定は対象外とする。
【0053】
ステップS802では、ステップS801で取り出した転送設定に含まれる宛先IDを用いて、当該宛先IDに対応する宛先情報を取得する。該当する宛先情報がサーバ102の宛先情報管理テーブル400にて管理されている場合は、MFP101がLAN110を介してサーバ102と通信することにより、宛先情報の取得を行う。
【0054】
ステップS803では、ステップS802における宛先情報の取得が成功したか否かを判定する。この判定の結果、宛先情報の取得が成功した場合は、取得した宛先情報を破棄するとともにステップS806に進み、宛先情報の取得が失敗した場合はステップS804に進む。
【0055】
なお、転送設定に含まれる宛先IDに対応する宛先情報がMFP101のHDD214に保持されている場合は、ステップS802及びS803の処理は省略しても良い。なぜなら、MFP101には、HDD214に保持されている宛先情報管理テーブルから宛先情報が削除されたことに応じて、削除された宛先情報に対応する宛先IDを含む転送設定を自動的に無効とする機能が備えられているためである。この機能の存在により、転送設定に含まれる宛先IDに対応する宛先情報がMFP101のHDD214に保持されている場合は、宛先情報の取得に失敗することがないため、ステップS801の後、ステップS802及び803を省略してステップS806に進む。
【0056】
ステップS804では、ステップS802における宛先情報の取得の失敗の原因を判定する。転送設定に含まれる宛先IDに対応する宛先情報がサーバ102のHDD314に保持されている場合は、LAN110におけるネットワーク障害の発生やサーバ102がビジー状態であること等が原因で宛先情報の取得に失敗する場合がある。
【0057】
ステップS804では、MFP101からの宛先情報取得要求に対するサーバ102からの応答が、該当する宛先情報が存在しないことを示すものである場合は、ステップS805に進む。該当する宛先情報が存在しない場合とは、例えば、転送設定を登録した後に、サーバ102の宛先情報管理テーブル400から宛先情報が削除された場合が考えられる。サーバ102において宛先情報が削除された場合は、MFP101内で宛先情報が削除される場合と異なり、宛先情報が削除されたことをMFP101がすぐに知ることはできない。
【0058】
ステップS805では、転送設定の有効フラグ604をOFFにする。これにより、宛先情報が存在しないにも関わらず転送設定が有効な状態で放置され、転送条件を満たす画像データの受信がある度に宛先情報の取得を試みるという無駄な処理の実行を防止することができる。
【0059】
一方、MFP101からの宛先情報取得要求に対するサーバ102からの応答がない場合、或いは、サーバビジーの応答があった場合は、ステップS804において、宛先取得が失敗した原因がサーバ102との通信エラーであると判断し、ステップS806に進む。この場合は、ステップS805における転送設定を無効化する処理は実行されない。
【0060】
ステップS806では、転送設定管理テーブル600で管理されている転送設定であって、且つ、有効フラグ604がONとなっている転送設定のうち、未処理の転送設定があるか否かを判定する。この判定の結果、未処理の転送設定が有る場合はステップS801に戻り、次の転送設定を取り出す。一方、未処理の転送設定がない場合は、処理を終了する。
【0061】
以上の処理により、宛先情報が取得できるか否かの判定を、画像データを受信する前に(画像データの受信とは関係なく)実行するため、画像データを受信したタイミングで宛先情報の取得に失敗する可能性を小さくすることができる。そして、宛先情報の取得に失敗した場合は、取得が失敗した原因に応じて転送設定を無効とするか否かを切り替えることができる。
【0062】
なお、
図7及び
図8に示すフローチャートでは、宛先情報の取得が失敗した原因が通信エラーである限りは、転送設定を無効化しないようにした例を説明したが、この点について次のように構成しても良い。即ち、通信エラーが所定回数または所定期間を超えて継続している場合に、宛先情報を取得できない状態が一時的なものではないと判断し、転送設定を無効化する(有効フラグ604をOFFにする)ようにしても良い。
【0063】
また、
図7のステップS709または
図8のS805で転送設定が無効化される際は、転送設定管理テーブル600の転送先603に格納されていた宛先IDは削除される。その後、ユーザが新たな転送先を選択(つまり、新たな宛先IDを設定)すれば、有効フラグ604をOFFからONへと変更して有効な転送設定として再登録することができる。
【0064】
図9は、MFP101において、転送設定の有効フラグ604をOFFからONに変更する(転送設定が無効な状態から有効な状態へと変更する)ときに実行される一連の動作を説明するフローチャートである。
図9のフローチャートに示す各動作(ステップ)は、MFP101のCPU211がHDD214に記憶された制御プログラムを実行することにより実現される。
図9のフローチャートは、有効フラグ604がOFFになっている状態の転送設定をユーザが選択し、有効フラグ604をONにすることを指示したときに開始される。
【0065】
ステップS901では、転送設定に含まれる宛先IDを用いて、当該宛先IDに対応する宛先情報を取得する。該当する宛先情報がサーバ102の宛先情報管理テーブル400にて管理されている場合は、MFP101がLAN110を介してサーバ102と通信することにより、宛先情報の取得を行う。
【0066】
ステップS902では、ステップS901における宛先情報の取得が成功したか否かを判定する。この判定の結果、宛先情報の取得が成功した場合はステップS903に進み、宛先情報の取得が失敗した場合はステップS904に進む。
【0067】
なお、転送設定に含まれる宛先IDに対応する宛先情報がMFP101のHDD214に保持されている場合は、
図9のフローチャートは開始しないようにしても良い。なぜなら、MFP101には、HDD214に保持されている宛先情報管理テーブルから宛先情報が削除されたことに応じて、削除された宛先情報に対応する宛先IDを含む転送設定を自動的に無効とする機能が備えられているためである。この機能の存在により、転送設定に含まれる宛先IDに対応する宛先情報がMFP101のHDD214に保持されている場合は、宛先情報の取得に失敗することがない。
【0068】
ステップS903では、ユーザが選択した転送設定の有効フラグ604をONに変更する。これにより、転送設定が有効な状態へと変更される。
【0069】
ステップS904では、宛先情報の取得が失敗したことをユーザに通知するためのメッセージを操作部219に表示する。これは、宛先情報が取得できないにも関わらず、転送設定を有効な状態としてしまうと、画像データを転送するときにもやはり宛先情報を取得できず、エラーとなってしまう可能性があるためである。ステップS901における宛先情報の取得が失敗した場合は、転送設定の有効フラグ604をONにすることなく、ユーザに確認を行うように促す。
【0070】
なお、
図7及び
図8に示すフローチャートでは、宛先情報の取得が失敗した原因に応じて異なる処理を実行するのに対して、
図9に示すフローチャートでは、宛先情報の取得が失敗した原因によらず同じ処理(ステップS904)を実行する。これは、
図7及び
図8に示すフローチャートを実行するときは必ずしもユーザがMFP101を操作しているとは限らないのに対して、
図9に示すフローチャートを実行するときはユーザがMFP101を操作していることが分かっているからである。つまり、ユーザがMFP101を操作しているのであれば、失敗の原因に関わらず宛先情報の取得が失敗した旨をユーザに通知することにより、ユーザは転送先の指定が誤っていないかを確認することが可能となる。
【0071】
<他の実施形態>
本発明の目的は、以下の処理を実行することによっても達成される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体を、システム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出す処理である。
【0072】
この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施の形態の機能を実現することになり、そのプログラムコード及び該プログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。