特許第6045840号(P6045840)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6045840
(24)【登録日】2016年11月25日
(45)【発行日】2016年12月14日
(54)【発明の名称】基板処理装置
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/304 20060101AFI20161206BHJP
   H01L 21/027 20060101ALI20161206BHJP
【FI】
   H01L21/304 651B
   H01L21/30 572B
【請求項の数】5
【全頁数】26
(21)【出願番号】特願2012-168198(P2012-168198)
(22)【出願日】2012年7月30日
(65)【公開番号】特開2014-27201(P2014-27201A)
(43)【公開日】2014年2月6日
【審査請求日】2015年6月19日
(73)【特許権者】
【識別番号】000207551
【氏名又は名称】株式会社SCREENホールディングス
(74)【代理人】
【識別番号】100088672
【弁理士】
【氏名又は名称】吉竹 英俊
(74)【代理人】
【識別番号】100088845
【弁理士】
【氏名又は名称】有田 貴弘
(72)【発明者】
【氏名】野月 智美
(72)【発明者】
【氏名】橋詰 彰夫
【審査官】 井上 弘亘
(56)【参考文献】
【文献】 特開2002−001240(JP,A)
【文献】 特開2001−085295(JP,A)
【文献】 特開平09−017764(JP,A)
【文献】 実開平01−156776(JP,U)
【文献】 特開2010−040818(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2005/0178321(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/304
H01L 21/027
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板を水平姿勢に保持しつつ、当該基板を、その面内の中心を通る鉛直な回転軸のまわりで回転させるスピンチャックと、
上端が開放された筒形状であって、前記スピンチャックに保持された基板の周囲を取り囲むように配設されるカップと、
前記カップの内壁面における、前記カップの周方向の全体にわたる帯状の部分領域が、前記カップの内方に膨らんだ形状とされることによって形成される湾曲面領域と、
噴出口から気体を噴出させて、前記湾曲面領域を介して前記カップの下側に向けて流れる気流を形成する気流形成部と、
を備え、
前記噴出口が、前記湾曲面領域の上側に配置されている、
基板処理装置。
【請求項2】
基板を水平姿勢に保持しつつ、当該基板を、その面内の中心を通る鉛直な回転軸のまわりで回転させるスピンチャックと、
上端が開放された筒形状であって、前記スピンチャックに保持された基板の周囲を取り囲むように配設されるカップと、
前記カップの内壁面における、前記カップの周方向の全体にわたる帯状の部分領域が、前記カップの内方に膨らんだ形状とされることによって形成される湾曲面領域と、
噴出口から気体を噴出させて、前記湾曲面領域を介して前記カップの下側に向けて流れる気流を形成する気流形成部と、
を備え、
前記カップの上端部分が、
前記カップの内方に湾曲しつつ上方に延在する内側部分と、前記内側部分との間に隙間を形成しつつ上方に延在する外側部分とに分岐されており、
前記内側部分における前記カップの内方側の面が、前記湾曲面領域を形成し、
前記外側部分が、その上端部において前記カップの内方側に折り返されて、前記湾曲面領域の上端部分にこれと非接触の状態で被せられており、当該被せられた部分が、前記湾曲面領域に沿いつつ、当該湾曲面領域と隙間をあけて延在し、
前記気流形成部が、
前記内側部分と前記外側部分との間に形成されている空洞部分に気体を供給して前記隙間から前記気体を噴出させることによって、前記湾曲面領域を介して前記カップの下側に向けて流れる気流を形成する
基板処理装置。
【請求項3】
請求項1または2に記載の基板処理装置であって、
前記カップの上側部分が、上方に向かうほど径が小さくなる形状に形成されており、
前記湾曲面領域が、前記上側部分に形成される、
基板処理装置。
【請求項4】
請求項1からのいずれかに記載の基板処理装置であって、
前記カップを複数個備え、
前記複数のカップを前記スピンチャックに対して相対移動させて、前記複数のカップのうちから選択されたカップを、前記スピンチャックにて保持される基板の側方に移動させる駆動部、
を備え、
前記複数のカップのそれぞれに、前記湾曲面領域が形成されており、
前記気流形成部が、前記選択されたカップの前記湾曲面領域を介して前記選択されたカップの下側に向けて流れる気流を形成する、
基板処理装置。
【請求項5】
請求項1からのいずれかに記載の基板処理装置であって、
前記気流形成部が、
前記基板を処理する手順を記述した処理レシピにて指定されたタイミングで、前記噴出口からの気体の噴出を開始する、
基板処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、半導体基板、液晶表示装置用ガラス基板、プラズマディスプレイ用ガラス基板、フォトマスク用ガラス基板、光ディスク用基板等(以下、単に「基板」と称する)に対して処理を施す技術に関する。
【背景技術】
【0002】
基板に対して各種の処理を施す基板処理装置の一種として、基板を回転させつつ、当該基板に所定の処理液(例えば、純水などの洗浄液)を供給し、また、ブラシなどの物理力により洗浄処理を行う、回転式の基板処理装置が知られている。
【0003】
回転式の基板処理装置においては、回転台上に基板を保持しつつ、当該回転台を回転させた状態で、例えば基板の上面に処理液を供給する。すると、回転に伴う遠心力で基板の上面全体に処理液が均一に行き渡って、基板に対する処理が実行される。その後、処理液の供給が停止された状態で、回転台がさらに回転される。すると、基板上の処理液が、遠心力で基板外に振り切られ、これによって、基板が乾燥される。
【0004】
上述のような回転式の基板処理装置においては、一般的に、回転される基板から飛散する処理液の液滴を受け止めるカップが設けられる。ここにおいて、回転される基板から飛散した処理液が、カップの内壁面などに衝突してミスト化し、この処理液のミストが基板に再付着して基板を汚染することが問題となっていた。また、カップに付着した処理液の液滴が基板に再付着して基板を汚染することも問題となっていた。
【0005】
上記の問題に関し、例えば特許文献1には、基板に対する塗布処理の実行中に、ミスト化した処理液を、クリーンルームのダウンフローとともに排気することが開示されている。また、特許文献1には、定期的にカップの洗浄処理を行うことが開示されている。ここでは、カップの洗浄処理は、カップ内に洗浄液を供給して、カップの内面に付着堆積している処理液を溶解させることによって行われる。ここでは、さらに、カップ内に設けられたエアノズルから温調された気体を噴出して、カップの内壁に付着した洗浄液の残りを揮発させている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平11−33467号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1の技術を用いれば、処理液のミストや液滴が基板に再付着することをある程度は抑制できる。しかしながら、クリーンルームのダウンフローのみでは、ミストを十分に排気することが難しかった。また、複数枚の基板が処理される毎に定期的に行われるカップの洗浄処理だけでは、カップに付着した処理液の液滴が基板に再付着して基板を汚染することを十分に防止することが難しかった。
【0008】
この発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、処理液のミストや液滴が基板に再付着することを十分に抑制できる技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
第1の態様は、基板処理装置であって、基板を水平姿勢に保持しつつ、当該基板を、その面内の中心を通る鉛直な回転軸のまわりで回転させるスピンチャックと、上端が開放された筒形状であって、前記スピンチャックに保持された基板の周囲を取り囲むように配設されるカップと、前記カップの内壁面における、前記カップの周方向の全体にわたる帯状の部分領域が、前記カップの内方に膨らんだ形状とされることによって形成される湾曲面領域と、噴出口から気体を噴出させて、前記湾曲面領域を介して前記カップの下側に向けて流れる気流を形成する気流形成部と、を備え、前記噴出口が、前記湾曲面領域の上側に配置されている。
【0010】
第2の態様は、基板処理装置であって、基板を水平姿勢に保持しつつ、当該基板を、その面内の中心を通る鉛直な回転軸のまわりで回転させるスピンチャックと、上端が開放された筒形状であって、前記スピンチャックに保持された基板の周囲を取り囲むように配設されるカップと、前記カップの内壁面における、前記カップの周方向の全体にわたる帯状の部分領域が、前記カップの内方に膨らんだ形状とされることによって形成される湾曲面領域と、噴出口から気体を噴出させて、前記湾曲面領域を介して前記カップの下側に向けて流れる気流を形成する気流形成部と、を備え、前記カップの上端部分が、前記カップの内方に湾曲しつつ上方に延在する内側部分と、前記内側部分との間に隙間を形成しつつ上方に延在する外側部分とに分岐されており、前記内側部分における前記カップの内方側の面が、前記湾曲面領域を形成し、前記外側部分が、その上端部において前記カップの内方側に折り返されて、前記湾曲面領域の上端部分にこれと非接触の状態で被せられており、当該被せられた部分が、前記湾曲面領域に沿いつつ、当該湾曲面領域と隙間をあけて延在し、前記気流形成部が、前記内側部分と前記外側部分との間に形成されている空洞部分に気体を供給して前記隙間から前記気体を噴出させることによって、前記湾曲面領域を介して前記カップの下側に向けて流れる気流を形成する。
【0011】
第3の態様は、第1または第2の態様に係る基板処理装置であって、前記カップの上側部分が、上方に向かうほど径が小さくなる形状に形成されており、前記湾曲面領域が、前記上側部分に形成される。
【0013】
の態様は、第1から第のいずれかの態様に係る基板処理装置であって、前記カップを複数個備え、前記複数のカップを前記スピンチャックに対して相対移動させて、前記複数のカップのうちから選択されたカップを、前記スピンチャックにて保持される基板の側方に移動させる駆動部、を備え、前記複数のカップのそれぞれに、前記湾曲面領域が形成されており、前記気流形成部が、前記選択されたカップの前記湾曲面領域を介して前記選択されたカップの下側に向けて流れる気流を形成する。
【0014】
の態様は、第1から第のいずれかの態様に係る基板処理装置であって、前記気流形成部が、前記基板を処理する手順を記述した処理レシピにて指定されたタイミングで、前記噴出口からの気体の噴出を開始する。
【発明の効果】
【0015】
第1の態様においては、カップの内壁面に湾曲面領域が形成されており、気流形成部が、この湾曲面領域を介してカップの下側に向けて流れる気流を形成する。すると、コアンダ効果によって、カップの内部に、その内壁面に沿って下方に流れる第1の気流が発生する。さらに、第1の気流の影響で、カップの上側の開口端を介して下方に向けて流れる第2の気流が発生する。第1の気流が形成されることによって、カップの内壁面に付着した液滴が下方に流されるので、当該液滴がスピンチャックに保持されている基板に再付着することを未然に防止できる。また、第2の気流が形成されることによって、カップ内に浮遊するミストが下方に流されるので、当該ミストがスピンチャックに保持されている基板に再付着しにくい。したがって、処理液のミストや液滴が基板に再付着することを十分に抑制できる。また、湾曲面領域を介してカップの下側に向けて流れる気流を、気体の消費量を抑制しつつ形成することができる。
【0016】
第2の態様においては、カップの内壁面に湾曲面領域が形成されており、気流形成部が、この湾曲面領域を介してカップの下側に向けて流れる気流を形成する。すると、コアンダ効果によって、カップの内部に、その内壁面に沿って下方に流れる第1の気流が発生する。さらに、第1の気流の影響で、カップの上側の開口端を介して下方に向けて流れる第2の気流が発生する。第1の気流が形成されることによって、カップの内壁面に付着した液滴が下方に流されるので、当該液滴がスピンチャックに保持されている基板に再付着することを未然に防止できる。また、第2の気流が形成されることによって、カップ内に浮遊するミストが下方に流されるので、当該ミストがスピンチャックに保持されている基板に再付着しにくい。したがって、処理液のミストや液滴が基板に再付着することを十分に抑制できる。また、カップに、湾曲面領域と空洞部と噴出口(すなわち、噴出口として機能する隙間)とが一体的に形成されるので、簡易な構成で、湾曲面領域を介してカップの下側に向けて流れる気流を形成することができる。
【0017】
第3の態様によると、カップの上側部分が上方に向かうほど径が小さくなる形状に形成されているので、回転される基板から飛散した液体を逃さずに捕獲することができる。また、湾曲面領域が当該上側部分に形成されるので、カップの内壁面における傾斜した面領域に沿うようにして、下方に向けて流れる気流が形成される。この気流によって、当該面領域に付着した液滴が下方に流されるので、当該液滴が基板に再付着することを未然に防止できる。
【0019】
の態様によると、複数のカップを択一的に使用するので、例えば、スピンチャックに保持される基板に対して供給される処理液の種類に応じてカップを使い分けることができる。
【0020】
の態様によると、噴出口から気体を噴出するタイミングを、オペレータが処理レシピにおいて任意に設定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】第1の実施の形態に係る基板処理装置の縦断面図である。
図2】第1の実施の形態基板処理装置の平面図である。
図3】二流体ノズルの断面図である。
図4】カップ内気流形成部によって形成される気流を模式的に示す説明図である。
図5】第2の実施の形態に係る基板処理装置の縦断面図である。
図6】カップ内気流形成部によって形成される気流を模式的に示す説明図である。
図7】カップ内気流形成部によって形成される気流を模式的に示す説明図である。
図8】変形例に係るカップ内気流形成部の構成を模式的に示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、添付の図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。以下の実施形態は、本発明を具体化した一例であって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
【0023】
<I.第1の実施の形態>
<1.全体構成>
第1の実施の形態に係る基板処理装置100の全体構成について、図1図2を参照しながら説明する。図1は、基板処理装置100の縦断面図であり、図2は、基板処理装置100の平面図である。なお、図1図2、および、後に参照する図4の各図においては、図の煩雑化を避けるため、カップ部2は、その断面形状のみで示されている。
【0024】
基板処理装置100は、基板Wを洗浄する装置であり、スピンチャック1と、カップ部2とを備える。このカップ部2には、カップ内気流形成部8が設けられる。さらに、基板処理装置100は、洗浄ブラシ31と、二流体ノズル32と、保持アーム33と、アーム移動機構34と、液ノズル35と、制御部36とを主として備える。また、基板処理装置100は、処理室内に清浄な空気のダウンフローを供給するためのファンフィルタユニット(FFU)(図示省略)を備える。
【0025】
<スピンチャック1>
スピンチャック1は、基板Wを水平姿勢に保持しつつ、当該基板Wを、その面内の中心を通る鉛直な回転軸のまわりで回転させる部材である。スピンチャック1は、具体的には、基板Wより若干大きい円板状の回転台11を備えている。回転台11の下面中央部には、回転軸部12が連結されている。回転軸部12は、その軸線を鉛直方向に沿わすような姿勢で配置される。また、回転軸部12には、これをその軸線まわりに回転駆動する駆動部(例えば、モータ)13が接続される。回転軸部12やモータ13などは、ベース部材101上に設けられた円筒状のケーシング14内に収容されている。
【0026】
また、回転台11の上面周縁部には、適当な間隔をおいて複数個(例えば6個)の保持部材15が設けられている。保持部材15は基板Wの端面と当接して基板Wの水平方向の位置決めを行うとともに、回転台11より僅かに高い位置で、基板Wを水平姿勢で保持する。
【0027】
この構成において、モータ13の駆動を受けて回転軸部12が回転されると、回転台11が鉛直方向に沿った軸心周りで回転され、これによって、回転台11上に水平姿勢で保持された基板Wが、鉛直方向に沿った軸心周りで回転される。
【0028】
<カップ部2>
基板処理装置100では、スピンチャック1で基板Wを保持しつつこれを回転させながら、当該基板Wに所定の処理液(例えば、純水)を供給するところ、カップ部2は、スピンチャック1の側方周囲を覆うように設けられ、回転される基板Wから飛散する処理液を受け止めてこれを回収する。
【0029】
カップ部2は、固定的に設置される下カップ21と、下カップ21の上方に設けられる上カップ22とを備える。
【0030】
下カップ21は、底部を有し、上面が開放された略円筒形状を呈する。下カップ21の内側には、円筒状の仕切り部材211が下カップ21と同心に立設されており、これによって下カップ21の内側空間が2つの空間に区切られている。
【0031】
仕切り部材211の内壁面と、ケーシング14の外壁面との間の空間は、排気槽230を形成する。排気槽230の底部には、排気口23が設けられている。この排気口23は、排気ダクト201に連通接続されており、排気口23を介して、排気槽230内の気体が吸引されるようになっている。また、下カップ21の内壁面と、仕切り部材211の外壁面との間の空間は、排液槽240を形成する。排液槽240の底部には、排液口24が設けられている。この排液口24は、排液ドレイン202に連通接続されており、排液口24を介して、排液槽240内の液体が排出されるようになっている。
【0032】
上カップ22は、上端および下端がともに開放された筒形状の部材であり、スピンチャック1に保持された基板Wの周囲を取り囲むように配設される。上カップ22は、下カップ21より若干小さい径を有する円筒形状を呈する。
【0033】
上カップ22の上側部分は、上方に向かうほど径が小さくなる形状に形成されており、上カップ22の上端側の開口は、平面視円形状の気体取り込み口220を形成する。上カップ22の上端部が上方に向かうほど小さくなる形状に形成されていることによって、スピンチャック1上に保持されて回転される基板Wから飛散する処理液を、逃さずに捕獲することができるようになっている。一方、上カップ22の下側部分は、径を変化させずに略鉛直に沿って延在する形状に形成されており、その下端部付近は、下カップ21の内側に配置される。また、上カップ22は、エアシリンダなどのアクチュエータ25と接続されており、アクチュエータ25からの駆動を受けて昇降可能とされる。
【0034】
上カップ22には、カップ内気流形成部8が設けられる。カップ内気流形成部8の構成については、後に説明する。
【0035】
<洗浄ブラシ31>
洗浄ブラシ31は、スピンチャック1に保持された基板Wの表面に当接、あるいは、近接(以下「当接等」という)して、基板Wに対して洗浄(ブラシ洗浄)を施す部材である。洗浄ブラシ31は、具体的には、例えば、平面視略円柱形状であり、ナイロンブラシやスポンジなど、公知の材質が適宜に選択される。洗浄ブラシ31の上側には、回転軸部311が連結されている。回転軸部311は、その軸線を鉛直方向に沿わすような姿勢で配置される。また、回転軸部311には、これをその軸線まわりに回転駆動する駆動部(例えば、モータ)312が接続される。
【0036】
この構成において、モータ312の駆動を受けて回転軸部311が回転されると、洗浄ブラシ31が、回転台11上の基板Wに当接等した状態で、鉛直方向に沿った軸心周りで回転され、これによって、基板Wに対するブラシ洗浄(スクラブ洗浄)が実行される。
【0037】
なお、下カップ21の外側には、洗浄ブラシ31を待機させる待機ポッド313が設けられる。待機ポッド313は、洗浄ブラシ31より大きい径を有する略円筒形状を有し、上部が開放された形状とされる。また、待機ポッド313の下方には、図示しない排液管等が連結されており、待機ポッド313の内部の処理液を外部に排出できるようになっている。
【0038】
<二流体ノズル32>
二流体ノズル32は、処理液と加圧した気体とを混合して液滴を生成し、その液滴と気体との混合流体を基板Wに噴射する洗浄ノズルである。ここで、二流体ノズル32の構成について、図1図2に加え、図3を参照しながら具体的に説明する。図3は二流体ノズル32の構成を示す模式断面図である。
【0039】
二流体ノズル32は、例えば、その外部で処理液にキャリアガスを吹き付けて処理液の液滴を生成する外部混合型のものとすることができる。この場合、二流体ノズル32は、略円柱形状を呈する外管321と、外管321より小径の内管322とを備える。外管321と内管322の各軸心は同心となるように、内管322が外管321の内部に配置されている(以下、外管321と内管322の各軸心を区別することなく単に軸心Aと記載する)。また、外管321の先端の位置は軸心方向において内管322の先端と略同じ位置とされる。
【0040】
内管322の先端には吐出口となる開口3220が形成されており、後端には、配管323が連通接続されている。この配管323は、処理液(具体的には、例えば、純水)を供給する処理液供給源328と連結されている。また、配管323の途中には、流量調節弁3231が介挿されている。
【0041】
一方、外管321の先端には吐出口となる開口3210が形成されており、後端側は閉塞されている。すなわち、外管321と内管322とで挟まれる円環状の間隙は、外管321の後端側で閉塞されている。また、外管321の延在途中の側面部分には貫通孔3211が形成されおり、当該貫通孔3211に、配管324が連通接続されている。この配管324は、キャリアガス(例えば、窒素ガス)を供給するガス供給源329と連結されている。また、配管324の途中には、流量調節弁3241が介挿されている。
【0042】
外管321の開口3210のうち、内管322の開口3220を除いた円環状の範囲は、キャリアガスが噴出される噴出口となる(以下、当該円環状の範囲を、「ガス噴出口」ともいう)。ただし、外管321の前端側は、開口3210に向かって内径が小さくなっている。また、内管322の前端側は、開口3220に向かって外径が小さくなっている。したがって、前端側における外管321と内管322との間隙は、ガス噴射口にかけて軸心Aに近づくように傾斜している。
【0043】
この構成において、内管322に処理液を供給するとともに、外管321にキャリアガスを供給すると、開口3220から処理液が吐出するとともに、ガス噴出口からキャリアガスが噴出する。このとき、処理液は軸心Aに沿って直進し、キャリアガスは軸心A上の点に収束するように進む。このため、処理液とキャリアガスは二流体ノズル32の外部において衝突し、この衝突によって、処理液は液滴となる。処理液の液滴はさらに加速してキャリアガスとともに進んで噴射されることになる。
【0044】
<保持アーム33>
保持アーム33は、水平面内に延在する長尺の部材であり、その一端において、洗浄ブラシ31と二流体ノズル32とを保持する。すなわち、保持アーム33の一方の端部の下面側には、モータ312(すなわち、洗浄ブラシ31と連結された回転軸部311を回動させるモータ312)が固定的に配置される。これによって、洗浄ブラシ31が、保持アーム33に、吊り下げ状態で、回動可能に、保持されることになる。また、保持アーム33の当該端部には、ノズル支持材320が締結される。ノズル支持材320には、二流体ノズル32が固定される。これによって、二流体ノズル32が、保持アーム33に対して固定的に保持されることになる。ただし、二流体ノズル32は、その軸心A(図3参照)が洗浄ブラシ31の下部近傍に向けて傾斜するような姿勢で、ノズル支持材320に対して取り付けられており、二流体ノズル32による処理液の液滴の噴射領域が洗浄ブラシ31の下部に近接するようになっている。
【0045】
保持アーム33における、洗浄ブラシ31および二流体ノズル32が保持される側の端部とは逆側の端部は、後述するアーム移動機構34と連結されている。保持アーム33は、このアーム移動機構34の駆動を受けて、水平面内を所定の方向に移動されるところ(矢印AR34)、二流体ノズル32と洗浄ブラシ31とは、保持アーム33の当該移動方向に沿って配列された状態で、保持アーム33に保持される。
【0046】
<アーム移動機構34>
アーム移動機構34は、保持アーム33を、鉛直方向に昇降移動させるとともに、水平面内を所定の方向に移動させる。
【0047】
アーム移動機構34は、具体的には、下カップ21の外側に水平に固定され、1軸方向に直線的に案内可能なガイドレール341と、当該ガイドレール341に沿って摺動可能に取り付けられた基台342と、基台342をガイドレール341に対して移動させる駆動部(図示省略)とを備える。
【0048】
アーム移動機構34は、さらに、基台342に固定配置された昇降軸部343を備える。昇降軸部343は、例えばシリンダー等の駆動部(図示省略)によって構成され、鉛直方向に伸縮する。昇降軸部343の上部には、保持アーム33が、その長手方向が基台342の移動方向と直交するような姿勢で、片持ち状態で連結されている。
【0049】
この構成において、昇降軸部343が伸縮することによって、保持アーム33が、鉛直方向に昇降移動される。また、基台342が、駆動部の駆動を受けて、ガイドレール341に案内されつつ、水平面内を所定の方向に移動されることによって、保持アーム33が、水平面内を当該所定の方向に移動される。
【0050】
<液ノズル35>
液ノズル35は、スピンチャック1に保持された基板Wに処理液を供給する部材であり、基板W上に液膜を形成するために供される。液ノズル35は、配管を介して、処理液(具体的には、例えば、純水)を供給する処理液供給源と接続される。また、液ノズル35は、カップ部2の側方に固定配置される。
【0051】
<制御部36>
制御部36は、基板処理装置100が備える各構成要素の動作を制御する。制御部36は、具体的には、回転台11を回転駆動するモータ13、洗浄ブラシ31を回転駆動するモータ312、保持アーム33を移動させる各駆動部、上カップ22を昇降移動させるアクチュエータ25、各配管に介挿された流量調節弁3231,3241、後述するカップ内気流形成部8が備える開閉バルブ824、などとそれぞれ電気的に接続されて、これら各部を制御する。制御部36は、これらの制御に関して予め設定される処理レシピ(処理プログラム)など各種情報を記憶する固定ディスク等の記憶媒体と、この処理レシピに基づいて各種処理を実行する中央演算処理装置(CPU)や、演算処理の作業領域となるRAM(Random-Access Memory)等によって実現されている。
【0052】
<2.カップ内気流形成部8>
カップ内気流形成部8は、カップ部2の内部に気流を形成する機能部である。カップ内気流形成部8について、図1図2に加え、図4を参照しながら説明する。図4は、カップ内気流形成部8によって形成される気流を模式的に示す説明図である。
【0053】
<2−1.構成>
<湾曲面領域81>
上カップ22の内壁面には、湾曲面領域81が形成される。湾曲面領域81は、上カップ22の周方向の全体にわたる帯状の部分領域(図2参照)が、上カップ22の内方に膨らんだ形状とされることによって形成される(ただし、図2では、カップ部2を上から見た場合の湾曲面領域81の形成位置がハッチングによって示されているが、湾曲面領域81はカップ部2の内側の面に形成されるために、実際は上からは見えない)。湾曲面領域81は、上カップ22の上側部分(より具体的には、上カップ22における、上方に向かうほど径が小さくなる形状に形成されている部分)の内壁面(すなわち、傾斜した面領域)に形成されることが好ましく、当該傾斜した面領域の上端付近に形成されることが特に好ましい。また、湾曲面領域81は、滑らかなカーブを描くように膨らんだ面であることが好ましい。さらに、湾曲面領域81は、断面が流線型となっていることも特に好ましい。
【0054】
湾曲面領域81は、具体的には、例えば、次のように形成される。すなわち、ここでは、上カップ22の上端部分が、上カップ22の内方側の内側部分221と、上カップ22の外方側の外側部分222とに分岐した形状とされている。そして、内側部分221が、上カップ22の内方に湾曲しつつ上方に延在する形状(すなわち、凸条)とされる。これによって、内側部分221における、上カップ22の内方側の面が、湾曲面領域81を形成する。
【0055】
湾曲面領域81が形成されることによって、上カップ22の上端部分は、その内側部分が内方に向けて膨らんだ断面翼型形状(特に、好ましくは、流線型の翼型形状)となる。この湾曲面領域81は、コアンダ効果を発生させるコアンダ面として機能する。つまり、この湾曲面領域81を介して下方に流れる気流が形成されると、コアンダ効果によって、当該気流は上カップ22の内壁面に沿って下方に流れることになる。さらに、当該気流が形成されると、コアンダ効果によって、上カップ22の気体取り込み口220から空気が取り込まれて上カップ22の内部に流入し、上カップ22の内部にて下方に向かって流れる気流(同伴気流)が発生することになる。
【0056】
<気流形成部82>
上カップ22には、湾曲面領域81を介して上カップ22の下側に向けて流れる気流を形成する気流形成部82が形成される。
【0057】
気流形成部82は、具体的には、例えば、次のように形成される。すなわち、ここでは、上述したとおり、上カップ22の上端部分が、内側部分221と外側部分222とに分岐した形状とされている。ここにおいて、外側部分222が、内側部分221との間に隙間を形成しつつ上方に延在する形状とされる。さらに、外側部分222は、その上端部において、内側部分221と非接触の状態で、上カップ22の内方側に折り返され、当該折り返された部分が、内側部分221における上カップ22の内方側の面(すなわち、湾曲面領域81)の上端部分に、これと非接触の状態で、被せられた形状とされる。これによって、内側部分221と外側部分222との間に、空洞部821が形成される。つまり、上カップ22の上端部分には、その周方向の全体にわたって延在する(すなわち、平面視リング状に延在する)、空洞部821が形成されることになる。
【0058】
ここにおいて、外側部分222の折り返し部分(すなわち、湾曲面領域81の上端部分に被せられた部分)は、湾曲面領域81に沿いつつ、湾曲面領域81と隙間をあけて延在するような形状とされる。この隙間は、空洞部821と、上カップ22の内部空間とを連通するスリット状の噴出口822を形成する。つまり、湾曲面領域81の上側には、これに沿って延在する、スリット状の噴出口822が形成される。
【0059】
一方、空洞部821には、配管823が連通接続されている。この配管823は、開閉バルブ824を介して、ガス供給源329と連結されている。したがって、開閉バルブ824を開放することによって、空洞部821内に、気体(例えば、窒素ガス)を供給できる。なお、空洞部821内に供給される気体は、必ずしも窒素ガスに限られるものではなく、酸素ガス、空気、ヘリウムガス、窒素と水素の混合ガス(ただし、好ましくは、水素は4%以下)、ヘリウムと窒素の混合ガス、などであってもよい。
【0060】
この構成において、開閉バルブ824が開放されると、空洞部821内に気体が供給され、噴出口822から当該供給された気体が噴出される。これによって、湾曲面領域81を介して上カップ22の下側に向けて流れる気流が形成される(矢印AR100)。このように、この実施の形態においては、空洞部821、噴出口822、配管823、開閉バルブ824、および、ガス供給源329の各構成要素によって、湾曲面領域81を介して上カップ22の下側に向けて流れる気流を形成する気流形成部82が形成される。
【0061】
上記の構成に係る気流形成部82においては、噴出口822が、湾曲面領域81の上側に配置されるので、湾曲面領域81を介して上カップ22の下側に向けて流れる気流を、気体の消費量を抑制しつつ形成することができるようになっている。また、上カップ22に、湾曲面領域81と空洞部821と噴出口822とが一体的に形成されるので、簡易な構成で、湾曲面領域81を介して上カップ22の下側に向けて流れる気流を形成することができる。
【0062】
<2−2.気流形成の態様>
カップ内気流形成部8における気流形成の態様について、引き続き、図1図2および図4を参照しながら説明する。
【0063】
上述したとおり、開閉バルブ824が開放されると、空洞部821内を介して噴出口822から気体が噴出され、湾曲面領域81を介して上カップ22の下側に向けて流れる気流が形成される(矢印AR100)。上述したとおり、当該気流は、コアンダ効果によって、上カップ22の内壁面に沿って下方に流れる(第1の気流)(矢印AR1)。さらに、当該気流が形成されると、コアンダ効果によって、上カップ22の気体取り込み口220から空気が取り込まれて上カップ22の内部に流入し、上カップ22の内部にて下方に向かって流れる気流が発生することになる(第2の気流)(矢印AR2)。つまり、第1の気流の影響で第2の気流が発生する。処理室内にダウンフローが形成されている場合は、上カップ22の内部において、このダウンフローが増大されて(流速が速められて)、第2の気流となる。
【0064】
このように、カップ内気流形成部8においては、噴出口822から気体を噴出して、湾曲面領域81を介して上カップ22の下側に向けて流れる気流を形成することによって、カップ部2の内部に、上カップ22の内壁面に沿って下方に流れる第1の気流を形成することができる。さらに、気体取り込み口220を介して下方に向けて流れる第2の気流を形成することができる。
【0065】
基板処理装置100では、スピンチャック1で基板Wを保持しつつこれを回転させながら、当該基板Wに処理液を供給する。この際に、回転される基板Wから飛散された処理液の一部は、上カップ22の内壁面に付着するところ、カップ内気流形成部8が、上カップ22の内壁面に沿って下方に流れる第1の気流を形成している場合、上カップ22の内壁面に付着した処理液の液滴は、当該第1の気流によって下方に流されて、排液口24を介して排液される。したがって、上カップ22の内壁面に付着した処理液の液滴が回転台11上の基板Wに再付着するといった事態が、未然に回避される。特に、湾曲面領域81が、上カップ22の上側部分の傾斜した面領域に形成されている場合、当該傾斜した面領域に沿うようにして、下方に向けて流れる第1の気流が形成されることとなり、当該面領域に付着した液滴が下方に流され、当該液滴が基板Wに再付着することを未然に防止できる。
【0066】
一方、回転される基板Wから飛散された処理液の一部は、回転される基板Wから飛散して上カップ22の壁面などに衝突してミスト化するところ、カップ内気流形成部8が、気体取り込み口220を介して下方に流れる第2の気流を形成している場合、当該ミストを含む空気は、当該第2の気流によって下方に流されて、排気口23を介して排気される。したがって、当該ミストが回転台11上の基板Wに再付着しにくくなる。
【0067】
このように、カップ内気流形成部8が、カップ部2の内部に、第1の気流と第2の気流とを形成することによって、スピンチャック1の回転台11上に保持されている基板Wに、処理液のミストや液滴が再付着することを、十分に抑制できる。
【0068】
<3.動作>
基板処理装置100の動作について、引き続き、図1図4を参照しながら説明する。なお、以下に説明する一連の動作は、制御部36の制御下で行われる。
【0069】
まず、上カップ22の上端が回転台11より低い位置(図1において一点鎖線で示される位置であり、以下「下方位置」ともいう)にあり、洗浄ブラシ31が、待機ポッド313内の所定位置(図1において一点鎖線で示される位置)にある状態において、基板搬送機構(図示省略)が、基板Wを、スピンチャック1の回転台11に載置する。当該基板Wは、複数の保持部材15に保持されることによって、回転台11上に、水平姿勢で保持される。
【0070】
続いて、アーム移動機構34が、保持アーム33を移動させて、洗浄ブラシ31を、これが基板Wの中央付近に当接等する位置(図1において実線で示される位置)に移動させる。具体的には、アーム移動機構34は、まず、保持アーム33を上昇させて、洗浄ブラシ31を待機ポッド313の外(上方)に移動させる。続いて、アーム移動機構34は、保持アーム33を水平移動させて、洗浄ブラシ31を基板Wの中央部の上方まで移動させた上で、保持アーム33を下降させる。これによって、洗浄ブラシ31が、基板Wの中央付近に、当接等した状態となる。
【0071】
続いて、上カップ22が、下方位置から上方位置まで上昇される。ただし、「上方位置」は、上カップ22が、回転台11上の基板Wの側方にくるような位置(より具体的には、上カップ22の上端が、回転台11上の基板Wの側方より僅かに高い位置となるような位置)(図1において実線で示される位置)である。
【0072】
続いて、洗浄処理が開始される。すなわち、液ノズル35から基板Wへの処理液の供給が開始されるとともに、回転台11の回転が開始される。これによって、基板Wが水平姿勢で回転開始されるとともに、当該回転される基板W上に、液ノズル35から供給された処理液の液膜が形成される。その一方で、洗浄ブラシ31も回転開始される。これによって、回転される基板Wの上面における、洗浄ブラシ31が当接等されている部分領域に対して、ブラシ洗浄が施される。さらに、二流体ノズル32から、処理液の液滴がキャリアガスとともに噴射開始される。これによって、基板W上のブラシ洗浄が施されている部分領域(あるいは、その近傍)に、二流体ノズル32から噴射された処理液の液滴が衝突し、これによって当該液滴が衝突した基板W上の部分領域に対して、二流体洗浄が施される。つまり、ブラシ洗浄と二流体洗浄とが並行して実行される。
【0073】
その一方で、洗浄処理が開始されると同時に、開閉バルブ824が開放され、噴出口822からの気体の噴出が開始される。当該気体の噴出は、後述する乾燥処理が完了するまで続行される。したがって、洗浄処理が開始されてから乾燥処理が完了するまでの間、カップ部2の内部は、上カップ22の内壁面に沿って下方に流れる第1の気流が形成された状態となっている。さらに、第1の気流の影響で、気体取り込み口220を介して下方に向けて流れる第2の気流が形成された状態となっている。
【0074】
洗浄処理が開始されると、アーム移動機構34は、保持アーム33を水平移動させて、洗浄ブラシ31を、基板Wの上面に沿わせつつ、基板Wの周縁部に向けて移動させる。これによって、基板W上における、ブラシ洗浄および二流体洗浄が施される部分領域が、基板Wの周縁部に向けて移動していく。つまり、基板W上の各円環状の部分領域に対して、順に、ブラシ洗浄および二流体洗浄が施されていく。ただし、アーム移動機構34は、洗浄ブラシ31が二流体ノズル32に先行するような方向に、保持アーム33を移動させる(矢印AR34)。したがって、基板W上の各部分領域は、まず、ブラシ洗浄を受けた後に、二流体洗浄を受けることになる。
【0075】
洗浄ブラシ31が基板Wの周縁部まで移動されると、アーム移動機構34は、保持アーム33を上昇させた上でこれを逆向きに水平移動させて、洗浄ブラシ31を、基板Wから離間させた状態で、基板Wの中央部の上方まで移動させる。洗浄ブラシ31が基板Wの中央部の上方まで移動されると、アーム移動機構34は、保持アーム33を下降させる。これによって、洗浄ブラシ31が、再び、基板Wの中央付近に当接等した状態となる。この状態から、アーム移動機構34は、保持アーム33を水平移動させて、洗浄ブラシ31を、基板Wの上面に沿わせつつ、基板Wの周縁部に向けて移動させる。これによって、基板Wに対するブラシ洗浄と二流体洗浄とが繰り返して実行されることになる。この繰り返し動作が所定回数実行されることによって、基板Wに対する洗浄処理が完了する。
【0076】
洗浄処理が完了すると、洗浄ブラシ31の回転が停止される。また、液ノズル35からの処理液の供給が停止されるとともに、二流体ノズル32からの処理液の液滴の噴射も停止される。また、アーム移動機構34は、保持アーム33を上昇させて、洗浄ブラシ31を基板Wから離間させ、さらに、保持アーム33を移動させて、洗浄ブラシ31を待避位置まで移動させる。
【0077】
続いて、回転台11が、必要に応じて所定の回転数に変更された上で、さらに所定時間回転される。これによって、基板Wに残っている処理液の液滴が振り切られて、基板Wが乾燥される(乾燥処理)。
【0078】
乾燥処理が完了すると、回転台11の回転が停止されるとともに、開閉バルブ824が閉鎖されて、噴出口822からの気体の噴出が停止される。続いて、上カップ22が、上方位置から下方位置まで下降される。そして、搬送機構(図示省略)が、回転台11上の基板Wを受け取って、これを装置外に搬出する。
【0079】
上述した一連の処理において、洗浄処理および乾燥処理が実行される間、液ノズル35および二流体ノズル32から基板W上に供給された処理液は、回転に伴う遠心力を受けて、基板Wの外に振り切られる。基板Wから飛散したこの処理液の液滴は、上カップ22の内壁面によって受け止められ、下カップ21へ案内されて、排出される。
【0080】
また、洗浄処理および乾燥処理が実行される間、カップ部2の内部は、上カップ22の内壁面に沿って下方に流れる第1の気流が形成された状態となっている。さらに、第1の気流の影響で、気体取り込み口220を介して下方に向けて流れる第2の気流が形成された状態となっている。したがって、回転される基板Wから飛散されて上カップ22の内壁面に付着した処理液の液滴は、上カップ22の内壁面に沿って下方に流れる第1の気流によって下方に流されて、排液口24を介して排液される。一方、回転される基板Wから飛散されて上カップ22の壁面などに衝突して形成された処理液のミストは、気体取り込み口220を介して下方に流れる第2の気流によって下方に流されて、排気口23を介して排気される。したがって、上カップ22の内壁面に付着した処理液の液滴が回転台11上の基板Wに再付着するといった事態が未然に回避されるとともに、カップ部2の内部を浮遊する処理液のミストが回転台11上の基板Wに再付着するといった事態も生じにくくなる。したがって、基板Wが清浄な状態に保たれる。
【0081】
<II.第2の実施の形態>
<1.全体構成>
第2の実施の形態に係る基板処理装置200の全体構成について、図5を参照しながら説明する。図5は、基板処理装置200の縦断面図である。なお、以下においては、第1の実施の形態と同じ構成については、同じ符号を付して示すとともに、その説明を省略する。なお、図5、および、後に参照する図6図7の各図においては、図の煩雑化を避けるため、カップ部6は、その断面形状のみで示されている。
【0082】
基板処理装置200は、基板Wを洗浄する装置であり、スピンチャック5と、カップ部6とを備える。このカップ部6にも、第1の実施の形態と同様、カップ内気流形成部8a,8bが設けられる。さらに、基板処理装置200は、雰囲気遮断部材71と、上側供給部72と、下側供給部73と、制御部74とを主として備える。また、基板処理装置200は、処理室内に清浄な空気のダウンフローを供給するためのファンフィルタユニット(FFU)(図示省略)を備えてもよい。
【0083】
<スピンチャック5>
スピンチャック5は、第1の実施の形態に係るスピンチャック1と同様、基板Wを水平姿勢に保持しつつ、当該基板Wを、その面内の中心を通る鉛直な回転軸のまわりで回転させる部材である。スピンチャック5の構成は、第1の実施の形態に係るスピンチャック1の構成とほぼ同様である。すなわち、スピンチャック5は、例えば、基板Wより若干大きい円板状の回転台51と、回転台51の下面中央部に連結された回転軸部52と、回転軸部52をその軸線まわりに回転駆動する駆動部(例えば、モータ)53とを備える。ただし、ここでは、モータ53の駆動力は、例えばベルト伝達機構54を介して、回転軸部52に伝達されるようになっている。回転軸部52、モータ53、および、ベルト伝達機構54などは、ベース部材501上に設けられた円筒状のケーシング55内に収容されている。また、回転台51の上面周縁部には、回転台51より僅かに高い位置で、基板Wを水平姿勢で保持する複数個の保持部材56が設けられている。
【0084】
この構成において、モータ53の駆動を受けて回転軸部52が回転されると、回転台51が鉛直方向に沿った軸心周りで回転され、これによって、回転台51上に水平姿勢で保持された基板Wが、鉛直方向に沿った軸心周りで回転される。
【0085】
なお、スピンチャック5においては、その回転軸部52が中空を有する筒状の部材で構成されており、この中空部に、後述する下側供給部73の液供給管731が貫通して配置されている。
【0086】
<カップ部6>
カップ部6は、第1の実施の形態に係るカップ部2と同様、スピンチャック5の側方周囲を覆うように設けられ、回転される基板Wから飛散する処理液を受け止めてこれを回収する。
【0087】
カップ部6は、固定的に設置される下カップ61と、下カップ61の上方に設けられる上下に重ねるようにして配置された複数(この実施の形態においては、2個)の上カップ(第1上カップ62、および、その下側に配置された第2上カップ63)とを備える。
【0088】
下カップ61は、第1の実施の形態に係る下カップ21と同様、底部を有し、上面が開放された略円筒形状を呈する。下カップ61の内側には、複数(この実施の形態においては、2個)の円筒状の仕切り部材64,65が下カップ61と同心に立設されており、これによって下カップ61の内側空間が複数の空間に区切られている。
【0089】
下カップ61の内壁面と、外側の仕切り部材(第1仕切り部材)64の外壁面との間の空間は、排液槽(第1排液槽)601を形成する。第1排液槽601の底部には、第1排液口66が設けられており、第1排液口66を介して、第1排液槽601内の液体が排出される。第1排液口66は、廃棄用の排液ドレイン(廃棄ドレイン)611に連通接続されており、第1排液口66を介して排出された液体は、廃棄されるようになっている。
【0090】
第1仕切り部材64の内壁面と、その内側に配置されている仕切り部材(第2仕切り部材)65の外壁面との間の空間は、排液槽(第2排液槽)602を形成する。第2排液槽602の底部には、第2排液口67が設けられており、第2排液口67を介して、第2排液槽602内の液体が排出される。第2排液口67は、回収用の排液ドレイン(回収ドレイン)612に連通接続されており、第2排液口67を介して排出された液体は、回収タンクなどに回収されるようになっている。
【0091】
第2仕切り部材65の内壁面と、ケーシング55の外壁面との間の空間は、排気槽603を形成する。排気槽603の底部には排気口68が設けられている。この排気口68は、排気ダクト613に連通接続されており、排気口68を介して、排気槽603内の気体が吸引されるようになっている。
【0092】
第1上カップ62および第2上カップ63のそれぞれは、いずれも、上端および下端がともに開放された筒形状の部材であり、スピンチャック5に保持された基板Wの周囲を取り囲むように配設される。また、第1上カップ62および第2上カップ63のそれぞれは、いずれも、上側部分が、上方に向かうほど径が小さくなる形状に形成されるとともに、下側部分が、径を変化させずに略鉛直に沿って延在する形状に形成されている。
【0093】
第1上カップ62は、下カップ61より若干小さい径を有する円筒形状を呈している。また、第2上カップ63は、第1上カップ62より若干小さい径を有する円筒形状を呈しており、第1上カップ62の内側に、これと同心に配置されている。第1上カップ62の上端側の開口は、平面視円形状の気体取り込み口620を形成し、第2上カップ63の上端側の開口は、平面視円形状の気体取り込み口630を形成する。各気体取り込み口620,630は、互いに同心配置されるとともに、略同一のサイズとされる。
【0094】
第1上カップ62および第2上カップ63それぞれの下端部付近は、下カップ61の内側であって第1仕切り部材64の外側(すなわち、第1排液槽601)に配置される。また、第2上カップ63の内側には、径を変化させずに略鉛直に沿って延在する円筒状の仕切り部材69が、第2上カップ63と同心に配設されている。仕切り部材69の上端は、第2上カップ63の上側の傾斜部分に固定されており、仕切り部材69の下端部付近は、第1仕切り部材64と第2仕切り部材65との間(すなわち、第2排液槽602)に配置される。
【0095】
第1上カップ62は、エアシリンダなどのアクチュエータ6101と接続され、当該アクチュエータ6101からの駆動を受けて昇降可能とされる。また、第2上カップ63も、エアシリンダなどのアクチュエータ6102と接続され、当該アクチュエータ6102からの駆動を受けて昇降可能とされる。つまり、第1上カップ62と第2上カップ63とは、互いに独立して昇降可能とされる。
【0096】
<カップ内気流形成部8a>
第1上カップ62には、カップ部6の内部に気流を形成するカップ内気流形成部8aが設けられる。カップ内気流形成部8aは、第1の実施の形態に係るカップ内気流形成部8と同様の構成を備えている。
【0097】
すなわち、カップ内気流形成部8aは、第1上カップ62の周方向の全体にわたる帯状の部分領域が、第1上カップ62の内方に膨らんだ形状とされることによって形成される湾曲面領域81aと、湾曲面領域81aを介して第1上カップ62の下側に向けて流れる気流を形成する気流形成部82aとを備える。
【0098】
具体的には、第1上カップ62の上端部分が、内側部分621と外側部分622とに分岐した形状とされており、内側部分621が、第1上カップ62の内方に湾曲しつつ上方に延在する形状とされることによって、内側部分621における、第1上カップ62の内方側の面が、湾曲面領域81aを形成する。
【0099】
また、外側部分622が、内側部分621との間に隙間を形成しつつ上方に延在し、その上端部において、内側部分621と非接触の状態で、第1上カップ62の内方側に折り返され、当該折り返された部分が、内側部分621における第1上カップ62の内方側の面(すなわち、湾曲面領域81a)の上端部分に、これと非接触の状態で、被せられた形状とされる。ここにおいて、外側部分622の折り返し部分(すなわち、湾曲面領域81aの上端部分に被せられた部分)は、湾曲面領域81aに沿いつつ、湾曲面領域81aと隙間をあけて延在するような形状とされる。これによって、第1上カップ62の上端部分に、その周方向の全体にわたって延在する空洞部821aが形成されるとともに、湾曲面領域81aの上側に、これに沿って延在するスリット状の噴出口822aが形成される。さらに、空洞部821aには、配管823aが連通接続される。この配管823aは、開閉バルブ824aを介して、所定の気体(例えば、窒素ガス)を供給するガス供給源703と連結されている。
【0100】
この構成において、開閉バルブ824aが開放されると、空洞部821a内に気体が供給され、噴出口822aから当該供給された気体が噴出される。これによって、湾曲面領域81aを介して第1上カップ62の下側に向けて流れる気流が形成される(矢印AR100a)。このように、この実施の形態においても、空洞部821a、噴出口822a、配管823a、開閉バルブ824a、および、ガス供給源703の各構成要素によって、湾曲面領域81aを介して第1上カップ62の下側に向けて流れる気流を形成する気流形成部82aが形成される。
【0101】
カップ内気流形成部8aにおいても、第1の実施の形態に係るカップ内気流形成部8と同様、湾曲面領域81aを介して第1上カップ62の下側に向けて流れる気流が形成されると(矢印AR100a)、コアンダ効果によって、第1上カップ62の内部に、第1上カップ62の内壁面に沿って下方に流れる第1の気流(矢印AR1a)が形成される。さらに、第1の気流の影響で、気体取り込み口620を介して下方に向けて流れる第2の気流(矢印AR2a)が形成される(図7参照)。
【0102】
<カップ内気流形成部8b>
第2上カップ63には、カップ部6の内部に気流を形成するカップ内気流形成部8bが設けられる。カップ内気流形成部8bは、第1の実施の形態に係るカップ内気流形成部8と同様の構成を備えている。
【0103】
すなわち、カップ内気流形成部8bは、第2上カップ63の周方向の全体にわたる帯状の部分領域が、第2上カップ63の内方に膨らんだ形状とされることによって形成される湾曲面領域81bと、湾曲面領域81bを介して第2上カップ63の下側に向けて流れる気流を形成する気流形成部82bとを備える。
【0104】
具体的には、第2上カップ63の上端部分が、内側部分631と外側部分632とに分岐した形状とされており、内側部分631が、第2上カップ63の内方に湾曲しつつ上方に延在する形状とされることによって、内側部分631における、第2上カップ63の内方側の面が、湾曲面領域81bを形成する。
【0105】
また、外側部分632が、内側部分631との間に隙間を形成しつつ上方に延在し、その上端部において、内側部分631と非接触の状態で、第2上カップ63の内方側に折り返され、当該折り返された部分が、内側部分631における第2上カップ63の内方側の面(すなわち、湾曲面領域81b)の上端部分に、これと非接触の状態で、被せられた形状とされる。ここにおいて、外側部分632の折り返し部分(すなわち、湾曲面領域81bの上端部分に被せられた部分)は、湾曲面領域81bに沿いつつ、湾曲面領域81bと隙間をあけて延在するような形状とされる。これによって、第2上カップ63の上端部分に、その周方向の全体にわたって延在する空洞部821bが形成されるとともに、湾曲面領域81bの上側に、これに沿って延在するスリット状の噴出口822bが形成される。さらに空洞部821bには、配管823bが連通接続される。この配管823bは、開閉バルブ824bを介して、ガス供給源703と連結されている。
【0106】
この構成において、開閉バルブ824bが開放されると、空洞部821b内に気体が供給され、噴出口822bから当該供給された気体が噴出される。これによって、湾曲面領域81bを介して第2上カップ63の下側に向けて流れる気流が形成される(矢印AR100b)。このように、この実施の形態においても、空洞部821b、噴出口822b、配管823b、開閉バルブ824b、および、ガス供給源703の各構成要素によって、湾曲面領域81bを介して第2上カップ63の下側に向けて流れる気流を形成する気流形成部82bが形成される。
【0107】
カップ内気流形成部8bにおいても、第1の実施の形態に係るカップ内気流形成部8と同様、湾曲面領域81bを介して第2上カップ63の下側に向けて流れる気流が形成されると(矢印AR100b)、コアンダ効果によって、第2上カップ63の内部に、第2上カップ63の内壁面に沿って下方に流れる第1の気流(矢印AR1b)が形成される。さらに、第1の気流の影響で、気体取り込み口630を介して下方に向けて流れる第2の気流(矢印AR2b)が形成される(図6参照)。
【0108】
ただし、開閉バルブ824b(第2上カップ63に設けられたカップ内気流形成部8bの開閉バルブ824b)が開放される際には、開閉バルブ824a(第1上カップ62に設けられたカップ内気流形成部8aの開閉バルブ824a)は閉じられた状態となっている。また、開閉バルブ824aが開放される際には、開閉バルブ824bは閉じられた状態となっている。つまり、2つの開閉バルブ824a,824bが同時に開放されることはない。すなわち、第1上カップ62の内部に上記の気流が形成される間は、第2上カップ63の内部に上記の気流が形成されることはない。また、第2上カップ63の内部に上記の気流が形成される間は、第1上カップ62の内部に上記の気流が形成されることはない。
【0109】
<雰囲気遮断部材71>
雰囲気遮断部材71は、回転台51の上方に配置される。この雰囲気遮断部材71は、その直径が、基板Wの直径よりも大きく、かつ、各上カップ62,63の気体取り込み口620,630の直径よりも小さい寸法とされている。
【0110】
雰囲気遮断部材71の上側には、筒状の回転軸部711の下端部が取り付けられている。回転軸部711は、その軸線を鉛直方向に沿わせるような姿勢で、支持アーム712に回転自在に支持される。また、回転軸部711には、これをその軸線まわりに回転させる機構が連結される。具体的には、回転軸部711には、例えば、従動プーリ713が一体回転可能に取り付けられており、その従動プーリ713と、モータ714の駆動軸に連結された主動プーリ715との間に無端ベルト716が架け渡されている。
【0111】
この構成において、モータ714を駆動すると、回転軸部711が鉛直方向の軸線まわりに回転される。これによって、雰囲気遮断部材71が、鉛直方向に沿う回転軸のまわりに回転されることになる。
【0112】
一方、支持アーム712は、エアシリンダなどのアクチュエータ717と接続され、当該アクチュエータ717からの駆動を受けて昇降可能とされる。支持アーム712が昇降されることによって、雰囲気遮断部材71が回転台51と近接離間する方向に移動されることになる。
【0113】
なお、雰囲気遮断部材71の中心部には、開口が形成されている。また、回転軸部711は、中空を有する筒状の部材で構成されており、この中空部に、上側供給部72の液供給管721が貫通して配置されている。
【0114】
<上側供給部72>
上側供給部72は、雰囲気遮断部材71の回転軸部711の中空部に貫通して配置された液供給管(上側液供給管)721を備える。液供給管721の先端には吐出口となる開口が形成されており、当該開口は、雰囲気遮断部材71の下側面とほぼ面一に形成される。一方、液供給管721の後端には、分岐配管722が連通接続されている。この分岐配管722の分岐先の一方の配管部分7221には、開閉バルブ7222を介して、洗浄用の薬液(具体的には、例えば、フッ酸、アンモニア過酸化水素水(SC−1)、塩酸過酸化水素水(SC−2)、あるいは、硫酸過酸化水素水(SPM)など)を供給する薬液供給源701が連結されている。また、他方の配管部分7223には、開閉バルブ7224を介して、リンス液(ここでは、純水)を供給する純水供給702が連結されている。したがって、開閉バルブ7222,7224の開閉を切り換えることで、液供給管721に、薬液と純水とを選択的に切り換えて供給できるようになっている。液供給管721に供給された薬液(あるいは、純水)は、回転台51上に保持された基板Wの上面の回転中心付近に向けて、吐出されることになる。
【0115】
一方、回転軸部711の中空部の内壁面と、液供給管721の外壁面との間の隙間は、気体供給路724を形成する。この気体供給路724の後端には配管725が連通接続されている。この配管725は、開閉バルブ7251を介して、所定の気体(例えば、窒素ガス)を供給するガス供給源703と連結されており、開閉バルブ7251を開放することによって、気体供給路724にガスを供給できるようになっている。気体供給路724に供給された気体は、雰囲気遮断部材71の下面と基板Wの上面との間の空間に吐出されることになる。
【0116】
<下側供給部73>
下側供給部73は、スピンチャック5の回転軸部52の中空部に貫通して配置された液供給管(下側液供給管)731を備える。液供給管731の先端には吐出口となる開口が形成されており、当該開口は、回転台51の表面とほぼ面一に形成される。一方、液供給管731の後端には、分岐配管732が連通接続されている。この分岐配管732の分岐先の一方の配管部分7321には、開閉バルブ7322を介して、薬液供給源701が連結されている。また、他方の配管部分7323には、開閉バルブ7324を介して、純水供給702が連結されている。したがって、開閉バルブ7322,7324の開閉を切り換えることで、液供給管731に、薬液と純水とを選択的に切り換えて供給できるようになっている。液供給管731に供給された薬液(あるいは、純水)は、回転台51上に保持された基板Wの下面の回転中心付近に向けて、吐出されることになる。
【0117】
一方、回転軸部52の中空部の内壁面と、液供給管731の外壁面との間の隙間は、気体供給路734を形成する。この気体供給路734の後端には配管735が連通接続されている。この配管735は、開閉バルブ7351を介して、ガス供給源703と連結されており、開閉バルブ7351を開放することによって、気体供給路734にガスを供給できるようになっている。気体供給路734に供給された気体は、回転台51の上面と基板Wの下面との間の空間に吐出されることになる。
【0118】
<制御部74>
制御部74は、基板処理装置200が備える各構成要素の動作を制御する。制御部74は、具体的には、回転台51を回転駆動するモータ53、雰囲気遮断部材71を回転駆動するモータ714、第1上カップ62を昇降移動させるアクチュエータ6101、第2上カップ63を昇降移動させるアクチュエータ6102、各配管に介挿された開閉バルブ824a,824b,7222,7224,7322,7234,7351などとそれぞれ電気的に接続されて、これら各部を制御する。制御部74は、これらの制御に関して予め設定される処理レシピ(処理プログラム)など各種情報を記憶する固定ディスク等の記憶媒体と、この処理レシピに基づいて各種処理を実行する中央演算処理装置(CPU)や、演算処理の作業領域となるRAM(Random-Access Memory)等によって実現されている。
【0119】
<2.動作>
基板処理装置200の動作について、図5図7を参照しながら説明する。なお、以下に説明する一連の動作は、制御部74の制御下で行われる。
【0120】
まず、第1上カップ62および第2上カップ63が、第1上カップ62の上端が回転台51より低い位置(以下「下方位置」ともいう)にあり、雰囲気遮断部材71が、回転台51から離間した位置(以下「離間位置」ともいう)にある状態において、基板搬送機構(図示省略)が、基板Wを、スピンチャック5の回転台51に載置する。当該基板Wは、複数の保持部材56に保持されることによって、回転台51上に、水平姿勢で保持される。
【0121】
続いて、第1上カップ62が、アクチュエータ6101の駆動を受けて上昇されるとともに、第2上カップ63が、アクチュエータ6102の駆動を受けて第1上方位置まで上昇される(図5図6に示される状態)。ただし、「第1上昇位置」は、第2上カップ63が回転台51上の基板Wの側方にくるような位置(より具体的には、第2上カップ63の上端が、回転台51上の基板Wの側方より僅かに高い位置となるような位置)である。さらに、雰囲気遮断部材71が、離間位置から、回転台51上の基板Wと近接した近接位置まで下降される。なお、この状態においては、雰囲気遮断部材71の下側面が、第2上カップ63の上端と、略同一の高さ位置となるような位置関係(すなわち、気体取り込み口630の中央部分が、雰囲気遮断部材71によって塞がれるような位置関係)が形成されることも好ましい。
【0122】
続いて、薬液洗浄処理が開始される。すなわち、上側供給部72が上側液供給管721に薬液の供給を開始するとともに、下側供給部73が下側液供給管731に薬液の供給を開始する。その一方で、回転台51の回転が開始される。これによって、基板Wが水平姿勢で回転開始されるとともに、当該回転される基板Wの上面と下面とに薬液が供給され、当該上下面に薬液の液膜が形成される。すなわち、基板Wの上下面に対して、薬液洗浄処理が施される。
【0123】
その一方で、薬液洗浄処理が開始されると同時に、開閉バルブ824bが開放され、噴出口822bからの気体の噴出が開始される(矢印AR100b)。当該気体の噴出は、薬液洗浄処理が完了するまで続行される。したがって、薬液洗浄処理が完了するまでの間、第2上カップ63の内部は、第2上カップ63の内壁面に沿って下方に流れる第1の気流(矢印AR1b)が形成された状態となっており、さらに、第1の気流の影響で、気体取り込み口630を介して下方に向けて流れる第2の気流(矢印AR2b)が形成された状態となっている(図6に示される状態)。ただし、この実施の形態では、薬液洗浄処理の間、気体取り込み口630の中央部分に雰囲気遮断部材71が配置されるため、第2の気流は、第2上カップ63の上端と雰囲気遮断部材71との間の隙間を介して第2上カップ63内に流入して下方に向けて流れる気流となる。
【0124】
所定時間の薬液洗浄処理が終了すると、上側供給部72が上側液供給管721への薬液の供給を停止するとともに、下側供給部73が下側液供給管731への薬液の供給を停止する。また、開閉バルブ824bが閉鎖されて噴出口822bからの気体の噴出が停止される。
【0125】
続いて、第2上カップ63が、アクチュエータ6102の駆動を受けて大きく下降されるとともに、第1上カップ62が、アクチュエータ6101の駆動を受けて第2上方位置まで下降される(図7に示される状態)。ただし、「第2上昇位置」は、第1上カップ62が回転台51上の基板Wの側方にくるような位置(より具体的には、第1上カップ62の上端が、回転台51上の基板Wの側方より僅かに高い位置となるような位置)である。つまり、基板Wの側方に配置されるカップ(すなわち、当該基板Wから飛散される処理液を受け止めるのに用いられるカップ)が、第2上カップ63から第1上カップ62に変更される。このように、基板処理装置200においては、2個の上カップ62,63を択一的に使用することによって、例えば、スピンチャック5に保持される基板Wに対して供給される処理液の種類に応じて上カップを使い分けることができる。なお、第1上カップ62および第2上カップ63が第2上昇位置に配置された状態においては、雰囲気遮断部材71の下側面が、第1上カップ62の上端と、略同一の高さ位置となるような位置関係(すなわち、気体取り込み口620の中央部分が、雰囲気遮断部材71によって塞がれるような位置関係)が形成されることも好ましい。
【0126】
続いて、純水洗浄処理(リンス処理)が開始される。すなわち、回転台51の回転が持続されている状態で、上側供給部72が上側液供給管721に純水の供給を開始するとともに、下側供給部73が下側液供給管731に純水の供給を開始する。これによって、回転される基板Wの上面と下面とに純水が供給される。これによって、基板Wに付着している薬液が純水で洗い落とされる。すなわち、基板Wの上下面に対して、リンス処理が施される。
【0127】
その一方で、純水洗浄処理が開始されると同時に、開閉バルブ824aが開放され、噴出口822aからの気体の噴出が開始される(矢印AR100a)。当該気体の噴出は、後述する乾燥処理が完了するまで続行される。したがって、純水洗浄処理が開始されてから乾燥処理が完了するまでの間、第1上カップ62の内部は、第1上カップ62の内壁面に沿って下方に流れる第1の気流(矢印AR1a)が形成された状態となっており、さらに、第1の気流の影響で、気体取り込み口620を介して下方に向けて流れる第2の気流(矢印AR2a)が形成された状態となっている(図7に示される状態)。ただし、この実施の形態では、純水洗浄処理の間、気体取り込み口620の中央部分に雰囲気遮断部材71が配置されるため、第2の気流は、第1上カップ62の上端と雰囲気遮断部材71との間の隙間を介して第1上カップ62内に流入して下方に向けて流れる気流となる。
【0128】
所定時間の純水洗浄処理が終了すると、上側供給部72が上側液供給管721への純水の供給を停止するとともに、下側供給部73が下側液供給管731への純水の供給を停止する。そして、この状態で、回転台51が、必要に応じて所定の回転数に変更された上で、さらに所定時間回転される。これによって、基板Wに残っている処理液の液滴が振り切られて、基板Wが乾燥される(乾燥処理)。
【0129】
乾燥処理が終了すると、回転台51の回転が停止されるとともに、開閉バルブ824aが閉鎖されて噴出口822aからの気体の噴出が停止される。続いて、第1上カップ62および第2上カップ63が、下方位置に配置される。さらに、雰囲気遮断部材71が、近接位置から離間位置に移動される。そして、基板搬送機構(図示省略)が、回転台51上の基板Wを受け取って、これを装置外に搬出する。
【0130】
上述した一連の処理において、薬液洗浄処理が実行される間、基板Wの上下面に供給された処理液(薬液)は、回転に伴う遠心力を受けて、基板Wの外に振り切られる。薬液洗浄処理が実行される間は、図6に示されるように、第2上カップ63が回転台51上の基板Wの側方に配置されている。したがって、基板Wから飛散した処理液の液滴は、第2上カップ63の内壁面によって受け止められ、下カップ61へ案内されて、第2排液槽602に導かれる。第2排液槽602に流入した薬液は、第2排液口67から排液され、回収ドレイン612を経て回収タンクなどに回収される。
【0131】
また、薬液洗浄処理が実行される間、第2上カップ63の内部は、第2上カップ63の内壁面に沿って下方に流れる第1の気流(矢印AR1b)が形成された状態となっており、さらに、第1の気流の影響で、気体取り込み口630を介して下方に向けて流れる第2の気流(矢印AR2b)が形成された状態となっている。したがって、回転される基板Wから飛散されて第2上カップ63の内壁面に付着した処理液の液滴は、第2上カップ63の内壁面に沿って下方に流れる第1の気流によって下方に流されて、第2排液槽602に導かれ、第2排液口67から排液される。一方、回転される基板Wから飛散されて第2上カップ63の壁面などに衝突して形成された処理液のミストは、気体取り込み口630を介して下方に流れる第2の気流によって下方に流されて、排気槽603に導かれる。排気槽603に流入した処理液のミストは、排気口68を介して排気される。
【0132】
また、上述した一連の処理において、純水洗浄処理および乾燥処理が実行される間、基板Wの上下面に供給された処理液(純水)は、時間帯によっては薬液が混ざった状態で、回転に伴う遠心力を受けて、基板Wの外に振り切られる。純水洗浄処理および乾燥処理が実行される間は、図7に示されるように、第1上カップ62が回転台51上の基板Wの側方に配置されている。したがって、基板Wから飛散した処理液の液滴は、第1上カップ62の内壁面によって受け止められ、下カップ61へ案内されて、第1排液槽601に導かれる。第1排液槽601に流入した薬液は、第1排液口66から排液され、廃棄ドレイン611を経て廃棄される。
【0133】
また、純水洗浄処理および乾燥処理が実行される間、第1上カップ62の内部は、第1上カップ62の内壁面に沿って下方に流れる第1の気流(矢印AR1a)が形成された状態となっており、さらに、第1の気流の影響で、気体取り込み口620を介して下方に向けて流れる第2の気流(矢印AR2a)が形成された状態となっている。したがって、回転される基板Wから飛散されて第1上カップ62の内壁面に付着した処理液の液滴は、第1上カップ62の内壁面に沿って下方に流れる第1の気流によって下方に流されて、第1排液槽601に導かれ、第1排液口66から排液される。一方、回転される基板Wから飛散されて第1上カップ62の壁面などに衝突して形成された処理液のミストは、気体取り込み口620を介して下方に流れる第2の気流によって下方に流されて、排気槽603に導かれる。排気槽603に流入した処理液のミストは、排気口68を介して排気される。
【0134】
したがって、第1上カップ62あるいは第2上カップ63の内壁面に付着した処理液の液滴が回転台51上の基板Wに再付着するといった事態が未然に回避されるとともに、カップ部6の内部を浮遊する処理液のミストが回転台51上の基板Wに再付着するといった事態も生じにくくなる。したがって、基板Wが清浄な状態に保たれる。
【0135】
<III.変形例>
<a.カップ内気流形成部に関する変形例>
カップ内気流形成部8,8a,8bの構成は、上記に説明したものに限らない。図8には、別の構成例に係るカップ内気流形成部8cが模式的に示されている。なお、図8においても、図の煩雑化を避けるため、カップ部2は、その断面形状のみで示されている。
【0136】
このカップ内気流形成部8cにおいては、上カップ22の上端部分が、その内側部分が内方に向けて膨らんだ断面翼型形状(特に、好ましくは、流線型の翼型形状)に形成されることによって、上カップ22の上端部分に湾曲面領域81cが形成される。
【0137】
カップ内気流形成部8cにおいては、さらに、湾曲面領域81cの上側に、湾曲面領域81cに沿って延在する配管(すなわち、平面視リング状の配管であり、以下「リング状配管」という)825が配設される。このリング状配管825には、その周方向の全体にわたって、スリット状の噴出口822cが形成されている。この噴出口822cは、ここからの噴出される気体の噴出方向が、下方を向くような角度で(より好ましくは、下方側に配置されている湾曲面領域81cの延在方向に沿うような角度で)、形成されている。リング状配管825には、さらに、配管823cが連通接続されている。この配管823cは、開閉バルブ(図示省略)を介して、ガス供給源(図示省略)と連結されている。
【0138】
この構成において、開閉バルブが開放されると、リング状配管825内に気体が供給され、噴出口822cから当該供給された気体が噴出される。これによって、湾曲面領域81cを介して上カップ22の下側に向けて流れる気流が形成される(矢印AR100c)。その結果、コアンダ効果によって、上カップ22の内部に、上カップ22の内壁面に沿って下方に流れる第1の気流(矢印AR1c)が形成され、さらに、第1の気流の影響で、気体取り込み口220を介して下方に向けて流れる第2の気流(矢印AR2c)が形成される。
【0139】
なお、上記の変形例において、リング状配管825を湾曲面領域81cの下側に配置し、噴出口822cを、ここからの噴出される気体の噴出方向が下方を向くような角度で形成してもよい。この構成においても、開閉バルブが開放されて、リング状配管825を介して噴出口822cから当該供給された気体が噴出されると、湾曲面領域81cを介して上カップ22の下側に向けて流れる気流が形成され、その結果、第1の気流と第2の気流とが形成される。
【0140】
<b.気体の噴出タイミングに関する変形例>
第1の実施の形態においては、洗浄処理が開始される時点で、開閉バルブ824が開放される構成(すなわち、洗浄処理、および、乾燥処理の各処理が実行される間中、噴出口822からの気体の噴出を行い続ける構成)であったが、乾燥処理が開始される時点で、開閉バルブ824を開放してもよい。すなわち、洗浄処理の間は、噴出口822からの気体の噴出を行わず、乾燥処理の間のみ、噴出口822からの気体の噴出を行う構成としてもよい。
【0141】
同様に、第2の実施の形態においては、薬液洗浄処理が開始される時点で、開閉バルブ824bが開放されとともに、純水洗浄処理が開始される時点で、開閉バルブ824aが開放される構成(すなわち、薬液洗浄処理、純水洗浄処理、および、乾燥処理の各処理が実行される間中、いずれかの噴出口822a,822bからの気体の噴出を行い続ける構成)であったが、開閉バルブ824bは閉鎖したままとし、開閉バルブ824aを乾燥処理が開始される時点で開放してもよい。すなわち、薬液洗浄処理および純水洗浄処理の間は、噴出口822a,822bからの気体の噴出を行わず、乾燥処理の間のみ、噴出口822aからの気体の噴出を行う構成としてもよい。
【0142】
さらに、開閉バルブ824,824a,824bを開放するタイミング(すなわち、噴出口822,822a,822bからの気体の噴出を開始するタイミング)は、処理レシピ(すなわち、基板Wの処理手順、処理条件などが記述される処理レシピ)上で設定することができるものとしてもよい。すなわち、制御部36,74が、処理レシピにて指定されたタイミングで、開閉バルブ824,824a,824bの開閉タイミングを決定する構成としてもよい。この構成によると、オペレータが、処理内容などを考慮して、噴出口822,822a,822bからの気体の噴出を開始するタイミングを処理レシピにおいて任意に規定することができる。例えば、乾燥処理の間のみ、噴出口822,822aからの気体の噴出を行う場合、気体の消費量を抑えることができるという利点がある。一方、洗浄処理、薬液洗浄処理、あるいは、純水洗浄処理の開始時点で、噴出口822,822aからの気体の噴出を開始する場合、カップ部2,6の内部に形成される気流が安定するという利点がある。
【0143】
<c.その他の変形例>
第1の実施の形態に係る基板処理装置100においては、ブラシ洗浄と二流体洗浄とが並行して実行されるとしたが、ブラシ洗浄と二流体洗浄との少なくとも一方のみが実行されてもよい。
【0144】
また、第1の実施の形態においては、二流体ノズル32と洗浄ブラシ31とが、共通の保持アーム33に保持されていたが、二流体ノズル32と洗浄ブラシ31とが、別々の保持アームにそれぞれ保持される構成とし、二流体ノズル32と洗浄ブラシ31とを、互いに独立して移動させてもよい。
【0145】
また、第2の実施の形態に係る基板処理装置200において、薬液洗浄処理、純水洗浄処理、および、乾燥処理の各処理の少なくとも一つの処理が実行される間、雰囲気遮断部材71を回転させてもよい。また、これら各処理の少なくとも一つの処理が実行される間、上側供給部72が気体供給路724へ気体を供給してもよい。また、これら各処理の少なくとも一つの処理が実行される間、下側供給部73が気体供給路734へ気体を供給してもよい。また、薬液洗浄処理および純水洗浄処理は、複数回繰り返されてもよい。この場合、複数回実行される薬液洗浄処理のそれぞれにおいては、異なる種類の薬液が用いられてもよい。
【0146】
また、第2の実施の形態に係る基板処理装置200において、第2上カップ63にはカップ内気流形成部8bを設けない構成としてもよい。すなわち、乾燥処理の際に基板Wの側方に配置される上カップのみに、カップ内気流形成部を設ける構成としてもよい。
【0147】
また、第2の実施の形態に係る基板処理装置200において、雰囲気遮断部材71を設けなくともよい。
【符号の説明】
【0148】
1,5 スピンチャック
2,6 カップ部
21,61 下カップ
22 上カップ
62 第1上カップ
63 第2上カップ
221,621,631 内側部分
222,622,632 外側部分
8,8a,8b カップ内気流形成部
81,81a,81b,81c 湾曲面領域
82,82a,82b,82c 気流形成部
821,821a,821b 空洞部
822,822a,822b,825 噴出口
100,200 基板処理装置
W 基板
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8