特許第6046103号(P6046103)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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6046103圧力アレイセンサモジュールおよびその製造方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6046103
(24)【登録日】2016年11月25日
(45)【発行日】2016年12月14日
(54)【発明の名称】圧力アレイセンサモジュールおよびその製造方法
(51)【国際特許分類】
   G01L 5/00 20060101AFI20161206BHJP
【FI】
   G01L5/00 101Z
【請求項の数】19
【外国語出願】
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2014-248049(P2014-248049)
(22)【出願日】2014年12月8日
(65)【公開番号】特開2016-75657(P2016-75657A)
(43)【公開日】2016年5月12日
【審査請求日】2014年12月25日
(31)【優先権主張番号】103134541
(32)【優先日】2014年10月3日
(33)【優先権主張国】TW
(73)【特許権者】
【識別番号】390023582
【氏名又は名称】財團法人工業技術研究院
【氏名又は名称原語表記】INDUSTRIAL TECHNOLOGY RESEARCH INSTITUTE
(74)【代理人】
【識別番号】110000154
【氏名又は名称】特許業務法人はるか国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】チャン−イー チェン
(72)【発明者】
【氏名】ジュイ−イァオ スー
(72)【発明者】
【氏名】ヤン−チェン リウ
(72)【発明者】
【氏名】チャン−ホ リオウ
【審査官】 公文代 康祐
(56)【参考文献】
【文献】 特開2013−178241(JP,A)
【文献】 特開平01−061626(JP,A)
【文献】 特開平09−236504(JP,A)
【文献】 特開平03−245027(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01L 5/00
G01L 1/14 − 1/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板と、
前記基板上に配置され、第1の電極パターンおよび第2の電極パターンを有する電極アレイと、
を含むアレイ電極ボードと、
それぞれが
第1のリードを有する上部電極層と、
第2のリードを有する下部電極層と、
前記上部電極層と前記下部電極層との間に配置された少なくとも1つの圧力検出層と、
複数の隙間が設けられるように円形に配置された複数の接続部であって、前記上部電極層の前記第1のリードと前記下部電極層の前記第2のリードとが当該接続部の間の前記隙間を通る、複数の接続部と、
上部基板と、
下部基板と、
を含むとともに前記アレイ電極ボード上の検出位置に配置された、複数の圧力検出素子と、
それぞれが前記第1のリードおよび対応する前記第1の電極パターンを電気的に接続する、複数の第1の導電構造体と、
それぞれが前記第2のリードおよび対応する前記第2の電極パターンを電気的に接続する、複数の第2の導電構造体と、
を含み、
前記接続部は、前記上部基板および前記下部基板を接続し、
前記上部電極層、前記圧力検出層、および前記下部電極層は、前記上部基板と前記下部基板との間に積層されている、
圧力アレイセンサモジュール。
【請求項2】
前記第1の電極パターンは、隣接する2つの前記圧力検出素子の間に延在し、
前記隣接する2つの圧力検出素子は、前記第1の電極パターンおよび対応する2つの前記第1の導電構造体を介して電気的に接続されている、
請求項1に記載の圧力アレイセンサモジュール。
【請求項3】
前記第2の電極パターンは、隣接する2つの前記圧力検出素子の間に延在し、
前記隣接する2つの圧力検出素子は、前記第2の電極パターンおよび対応する2つの前記第2の導電構造体を介して電気的に接続されている、
請求項1または2に記載の圧力アレイセンサモジュール。
【請求項4】
複数の第3の導電構造体と、複数の第4の導電構造体と、をさらに含み、
前記電極アレイは、前記基板上に配置された第3の電極パターンおよび第4の電極パターンをさらに含み、
前記各上部電極層は、第3のリードをさらに有し、
前記各下部電極層は、第4のリードをさらに有し、
前記各第3の導電構造体は、前記第3のリードおよび対応する前記第3の電極パターンを電気的に接続し、
前記各第4の導電構造体は、前記第4のリードおよび対応する前記第4の電極パターン
を電気的に接続する、
請求項1から3のいずれか一項に記載の圧力アレイセンサモジュール。
【請求項5】
前記第3の電極パターンは、隣接する2つの前記圧力検出素子の間に延在し、
前記隣接する2つの圧力検出素子は、前記第3の電極パターンおよび対応する2つの前記第3の導電構造体を介して電気的に接続されている、
請求項4に記載の圧力アレイセンサモジュール。
【請求項6】
前記第4の電極パターンは、隣接する2つの前記圧力検出素子の間に延在し、
前記隣接する2つの圧力検出素子は、前記第4の電極パターンおよび対応する2つの前記第4の導電構造体を介して電気的に接続されている、
請求項4に記載の圧力アレイセンサモジュール。
【請求項7】
前記各圧力検出素子の前記上部電極層は、前記第1の電極パターンと前記第3の電極パターンとの間に前記第1の導電構造体と前記第3の導電構造体とを介して直列に接続されている、
請求項4に記載の圧力アレイセンサモジュール。
【請求項8】
前記各圧力検出素子の前記下部電極層は、前記第2の電極パターンと前記第4の電極パターンとの間に前記第2の導電構造体と前記第4の導電構造体とを介して直列に接続されている、
請求項4に記載の圧力アレイセンサモジュール。
【請求項9】
前記第1および第2の導電構造体は、前記各圧力検出素子と前記アレイ電極ボードとを貫通する垂直導電素子である、
請求項1から3のいずれかに記載の圧力アレイセンサモジュール。
【請求項10】
前記電極アレイは、前記基板の片側上または対向する両側上に配置されている、
請求項1から3のいずれかに記載の圧力アレイセンサモジュール。
【請求項11】
第1の電極パターンおよび第2の電極パターンを有する電極アレイを、基板の片側上または対向する両側上に形成する工程と
それぞれが、第1のリードを有する上部電極層と、第2のリードを有する下部電極層と、前記上部電極層および前記下部電極層の間に配置された少なくとも1つの圧力検出層と、複数の隙間が設けられるように円形に配置された複数の接続部と、上部基板と、下部基板を有する複数の圧力検出素子を、前記基板上に配置する工程であって、前記上部電極層の前記第1のリードと前記下部電極層の前記第2のリードとが当該接続部の間の前記隙間を通り、前記接続部は、前記上部基板および前記下部基板を接続し、前記上部電極層、前記圧力検出層、および前記下部電極層は、前記上部基板と前記下部基板との間に積層されている、工程と
前記各上部電極層の前記第1のリードと、対応する前記第1の電極パターンと、を複数の第1の導電構造体により電気的に接続する工程と
前記各下部電極層の前記第2のリードと、対応する前記第2の電極パターンと、を複数の第2の導電構造体により電気的に接続する工程と
を含む圧力アレイセンサモジュールの製造方法。
【請求項12】
前記第1の電極パターンは、隣接する2つの前記圧力検出素子の間に延在し、
前記隣接する2つの圧力検出素子は、前記第1の電極パターンおよび対応する2つの前記第1の導電構造体を介して電気的に接続されている、
請求項11に記載の製造方法。
【請求項13】
前記第2の電極パターンは、隣接する2つの前記圧力検出素子の間に延在し、
前記隣接する2つの圧力検出素子は、前記第2の電極パターンおよび対応する2つの前記第2の導電構造体を介して電気的に接続されている、
請求項11または12に記載の製造方法。
【請求項14】
前記電極アレイは、前記基板上に配置された第3の電極パターンおよび第4の電極パターンをさらに含み、
前記各上部電極層は、第3のリードをさらに有し、
前記各下部電極層は、第4のリードをさらに有し、
前記圧力アレイセンサモジュールの製造方法は、
前記各第3のリードと、対応する前記第3の電極パターンと、を複数の第3の導電構造体により電気的に接続する工程と、
前記各第4のリードと、対応する前記第4の電極パターンと、を複数の第4の導電構造体により電気的に接続する工程と、
をさらに含む、
請求項11から13のいずれか一項に記載の製造方法。
【請求項15】
前記第3の電極パターンは、隣接する2つの前記圧力検出素子の間に延在し、
前記隣接する2つの圧力検出素子は、前記第3の電極パターンおよび対応する2つの前記第3の導電構造体を介して電気的に接続されている、
請求項14に記載の製造方法。
【請求項16】
前記第4の電極パターンは、隣接する2つの前記圧力検出素子の間に延在し、
前記隣接する2つの圧力検出素子は、前記第4の電極パターンおよび対応する2つの前記第4の導電構造体を介して電気的に接続されている、
請求項14に記載の製造方法。
【請求項17】
前記各圧力検出素子の前記上部電極層は、前記第1の電極パターンと前記第3の電極パターンとの間に前記第1の導電構造体と前記第3の導電構造体とを介して直列に接続されている、
請求項14に記載の製造方法。
【請求項18】
前記各圧力検出素子の前記下部電極層は、前記第2の電極パターンと前記第4の電極パターンとの間に前記第2の導電構造体と前記第4の導電構造体とを介して直列に接続されている、
請求項14に記載の製造方法。
【請求項19】
前記第1および第2の導電構造体は、垂直導電素子である、
請求項11から13のいずれかに記載の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般に検出モジュール(sensing module)に関し、特に、圧力アレイセンサモジュール(pressure array sensor module)およびその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
圧力センサは、主に要素を変形させる圧力を検出するために用いられる。圧力アレイ検出技術は、要素が押されたときの圧力の分布や幾何学的勾配(geometric gradient)の変化を特定するために用いることができる。たとえば、圧力アレイ検出技術は、足の圧力分布を検出する靴の中敷(shoe pad)に用いられたり、睡眠中の圧力分布や重心位置を検出するマットレスに用いられたりすることがある。
【0003】
よく見られる薄型の圧力アレイセンサモジュールに採用されるスクリーン印刷プロセス(screen printing process)は、主に3つの工程からなる。まず、用途のニーズに応じて電極アレイ(electrode array)のパターンを設計し、電極層(electrode layer)、圧力検出層(pressure sensing layer)、および接着層(adhesion layer)用の型板(stencil)を製作する。次に、電極層、圧力検出層、および接着層を3度のスクリーン印刷プロセスにより基板上に印刷する。そして、上記素子の位置を合わせて組み立てることにより、圧力アレイセンサモジュールを形成する。しかしながら、検出素子の密度についてカスタマイズや調整が求められる場合、すべての型板の設計とスクリーン印刷プロセスの3つの工程をやり直さなければならない。これでは、設計変更のたびに膨大な時間とコストがかかってしまう。かかる状況の下では、製造時間とコストを削減することが極めて難しい。
【0004】
「基板に対して配列された複数のセンサエレメントを有するセンサ」という名称の特許文献1には、少なくとも1層の基板層と、この基板層に対して動作可能に配列された複数の個別センサエレメントと、この基板層上に配置された導電性トレース(conductive trace)と、を含むセンサが開示されている。この導電性トレースは、個別センサエレメントと電気的に結合され、このセンサエレメントの少なくとも一部分の周囲をらせん状に包み込む。さらに、センサエレメント間の材料にスリットまたは切り欠きを設けることにより、センサエレメントは隣接するセンサエレメントとは独立に移動することができ、比較的大きな曲げを受けたときに表面形状が平らか否かによらずセンサはその形状に沿うことができるようになっている。このセンサを、車椅子のシートクッション等の座席表面にかかる力の分布を検出するために採用するようにしてもよい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】米国特許第7258026号明細書
【発明の概要】
【0006】
本開示は、従来の課題を解決するための圧力アレイセンサモジュールおよびその製造方法に関する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の一実施形態によれば、アレイ電極ボード(array electrode board)と、複数の圧力検出素子(pressure sensing elements)と、少なくとも1つの第1の導電構造体(conductive structure)と、少なくとも1つの第2の導電構造体と、を含む圧力アレイセンサモジュールが提供される。アレイ電極ボードは、基板と、基板上に配置され、第1の電極パターン(electrode pattern)および第2の電極パターンを有する電極アレイと、を含む。各圧力検出素子は、アレイ電極ボード上の検出位置(sensing position)に配置され、上部電極層と、下部電極層と、上部電極層および下部電極層の間に配置された少なくとも1つの圧力検出層と、を含む。上部電極層は、第1のリード(lead)を有する。下部電極層は、第2のリードを有する。第1の導電構造体は、第1のリードおよび対応する第1の電極パターンを電気的に接続している。第2の導電構造体は、第2のリードおよび対応する第2の電極パターンを電気的に接続している。
【0008】
本開示の別の実施形態によれば、圧力アレイセンサモジュールの製造方法が提供される。本製造方法は、次の工程を含む。電極アレイを基板上に形成する。この電極アレイは、第1の電極パターンと、第2の電極パターンと、を有する。複数の圧力検出素子を基板上に配置する。各圧力検出素子は、上部電極層と、下部電極層と、上部電極層および下部電極層の間に配置された少なくとも1つの圧力検出層と、を有する。上部電極層の各リードおよび対応する第1の電極パターンを、少なくとも1つの第1の導電構造体により電気的に接続する。下部電極層の各リードおよび対応する第2の電極パターンを、少なくとも1つの第2の導電構造体により電気的に接続する。
【0009】
本開示の上記および他の態様は、以下の好ましいがこれに限定されない実施形態の詳細な説明においてよりよく理解されるであろう。以下、図面を参照しながら説明する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1A】一実施形態に係る圧力アレイセンサモジュールの概略図である。
図1B】圧力検出素子の構造分解図である。
図2A】一実施形態に係るアレイ電極ボードの概略図である。
図2B】圧力検出素子の構造分解図である。
図2C】アレイ電極ボード上に配置された複数の圧力検出素子の概略図である。
図3図2Bに示す圧力検出素子の組み立て後の上面図である。
図4A図3の切断線A−Aに沿う断面図である。
図4B図3の切断線B−Bに沿う断面図である。
図5A図2Cの切断線C−Cに沿う断面図である。
図5B図2Cの切断線D−Dに沿う断面図である。
図5C】別の実施形態に係る導電構造体の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下の詳細な説明では、説明を目的として、開示する実施形態が十分に理解されるよう多くの具体的詳細を示す。しかし、これらの具体的詳細がなくとも1以上の実施形態を実施可能であることは言うまでもない。他の例では、図面を簡略化するために、既知の構造および装置は概略的に示すこととする。
【0012】
本開示を詳しく説明するために、図面を参照しながら以下にいくつかの実施形態を示す。しかし、本実施形態は、例示的かつ説明的に記述することのみを目的としており、本開示の保護の範囲を限定することは意図していない。
【0013】
[第1の実施形態]図1Aおよび図1Bを参照されたい。図1Aは、一実施形態に係る圧力アレイセンサモジュール100の概略図である。図1Bは、圧力検出素子120の構造分解図である。
【0014】
一実施形態において、圧力アレイセンサモジュール100は、アレイ電極ボード110と、複数の圧力検出素子120(1つのみを図示)と、第1の導電構造体131と、第2の導電構造体132と、を含んでいる。各圧力検出素子120は、第1の導電構造体131および第2の導電構造体132を介してアレイ電極ボード110に電気的に接続されている。
【0015】
図1Aに示すように、アレイ電極ボード110は、基板112と、基板112の片側上または対向する両側上に配置された電極アレイ113と、を含んでいる。電極アレイ113の電極は、たとえばスクリーン印刷プロセスにより、基板112上に印刷される。電極アレイ113は、いくつかの電極パターン114〜117を有する。電極アレイ113の回路レイアウト設計は、顧客の要求を満たすように調整してもよい。基板112は、可撓性のある絶縁膜またはプリント回路基板により実現することができる。電極アレイ113は、各検出位置111の周りに配置されている。
【0016】
一実施形態において、電極アレイ113を基板112の対向する両側上に配置する場合、電極アレイ113の位置に応じて各側の検出位置111を変更することができるため、対向する両側上にある検出位置111に変化をつけられる(interlaced)。こうして、より多くの圧力検出素子120をアレイ電極ボード110上に配置することができ、検出密度を高められる。つまり、単位面積あたりの素子数が増加する。
【0017】
図1Aに示すように、各圧力検出素子120は、アレイ電極ボード110上の検出位置111に配置されている。たとえば、アレイ電極ボード110には、全部で6つの検出位置111がある。この検出位置は、電極パターンによって定められる。圧力検出素子120は独立した素子であり、圧力検出素子120を別々に形成した後に、電極パターンによって定まる検出位置111に配置することができる。顧客の要求に応じて電極パターンの設計を変更する場合、型板の製作や検出素子に対して行うスクリーン印刷プロセスをやり直すことなく、各圧力検出素子120の位置や密度分布を顧客の要求に容易に合わせることができる。結果として、製造時間とコストを低減することができる。
【0018】
図1Aに示すように、電極アレイ113は、第1の電極パターン114と、第2の電極パターン115と、第3の電極パターン116と、第4の電極パターン117と、を含んでいる。第1の電極パターン114は、2つの検出位置111の間に延在し、対応する位置にある2つの圧力検出素子120を導通させる回路となっている。第2の電極パターン115もまた、2つの検出位置111の間に延在し、対応する位置にある2つの圧力検出素子120を導通させる回路となっている。第1の電極パターン114の延在方向は、たとえば、第2の電極パターン115の延在方向と直交(orthogonal)するか、非直交(non-orthogonal)であるか、または平行(parallel)である。図1Aは、第1の電極パターン114の延在方向が第2の電極パターン115の延在方向と直交する例を示しているに過ぎず、第1の電極パターン114と第2の電極パターン115の間の関係を限定するものではない。
【0019】
図1Aに示すように、第1の電極パターン114の延在方向は第3の電極パターン116の延在方向と平行であり、第2の電極パターン115の延在方向は第4の電極パターン117の延在方向と平行である。別の実施形態では、第1の電極パターン114の延在方向は、第3の電極パターン116の延在方向と平行ではない。図1Bに示すように、第1の電極パターン114の延在方向は、第1の方向D1と平行である。しかしながら、第3の電極パターン116の延在方向が第1の方向D1に平行な方向から第3の方向D3に平行な方向に変わると、第1の電極パターン114と第3の電極パターン116は同一延在方向上ではなくなる。図1Bに示すように、第2の電極パターン115の延在方向は、第2の方向D2と平行である。しかしながら、第4の電極パターン117の延在方向が第2の方向D2に平行な方向から第4の方向D4に平行な方向に変わると、第2の電極パターン115と第4の電極パターン117は同一延在方向上ではなくなる。上記の例は、電極パターン114〜117の方向が調整可能であることを示している。
【0020】
図1Bを参照されたい。各圧力検出素子120は、上部電極層121と、下部電極層122と、少なくとも1つの圧力検出層123と、を含んでいる。上部電極層121は、第1の電極パターン114に対応する第1のリード124を有しており、この第1のリード124と第1の電極パターン114は互いに上下方向(基板112の法線方向)に重なり合っている。また、下部電極層122は、第2の電極パターン115に対応する第2のリード125を有しており、この第2のリード125と第2の電極パターン115は互いに上下方向(基板112の法線方向)に重なり合っている。圧力検出層123は上部電極層121と下部電極層122の間に配置されており、上部電極層121、圧力検出層123、および下部電極層122は互いに上下方向(基板112の法線方向)に重なり合っている。
【0021】
図1Bに示すように、各圧力検出素子120の第1のリード124および第1の電極パターン114は第1の導電構造体131を介して電気的に接続されており、第2のリード125および第2の電極パターン115は第2の導電構造体132を介して電気的に接続されている。このため、隣接する2つの圧力検出素子120は、モジュール化の要件を満たすように、第1の電極パターン114およびその第1の電極パターン114の両端に位置する2つの第1の導電構造体131を介して電気的に直列に接続することができる。同様に、隣接する2つの圧力検出素子120は、モジュール化の要件を満たすように、第2の電極パターン115およびその第2の電極パターン115の両端に位置する2つの第2の導電構造体132を介して電気的に直列に接続することができる。
【0022】
図1Bに示すように、上部電極層121は、第3の電極パターン116に対応する第3のリード126を有しており、この第3のリード126と第3の電極パターン116は互いに上下方向(基板112の法線方向)に重なり合っている。同様に、下部電極層122は、第4の電極パターン117に対応する第4のリード127を有しており、この第4のリード127と第4の電極パターン117は互いに上下方向(基板112の法線方向)に重なり合っている。
【0023】
図1Bに示すように、各圧力検出素子120の第3のリード126と第3の電極パターン116は、第3の導電構造体133を介して電気的に接続されており、第4のリード127と第4の電極パターン117は、第4の導電構造体134を介して電気的に接続されている。こうして、各圧力検出素子120の上部電極層121は、モジュール化の要件を満たすように、第1の電極パターン114と第3の電極パターン116の間に第1の導電構造体131および第3の導電構造体133を介して直列に接続されている。同様に、各圧力検出素子120の下部電極層122は、モジュール化の要件を満たすように、第2の電極パターン115と第4の電極パターン117の間に第2の導電構造体132および第4の導電構造体134を介して直列に接続されている。
【0024】
図1Bに示すように、異なる向きに配置される第1の電極パターン114および/または第3の電極パターン116を電気的に接続するために、第1のリード124および/または第3のリード126に代わる他のリード128を上部電極層121に設けてもよい。すなわち、第1の電極パターン114および/または第3の電極パターン116の向きを変える場合に、対応するリード128(2つ1組または1つだけ)を介して第1の電極パターン114および/または第3の電極パターン116を接続してもよい。これにより、別の圧力検出素子120を新たに製造する必要がなくなり、製造コストを下げることができる。別の実施形態では、第1のリード124および第3のリード126を他の2つのリード128と共にまたは他の2つのリード128と交互に用いてもよいし、それら4つのリードの1つか2つか3つのみを用いてもよく、本開示によって特に限定されない。
【0025】
同様に、図1Bに示すように、異なる向きに配置される第2の電極パターン115および/または第4の電極パターン117を電気的に接続するために、第2のリード125および/または第4のリード127に代わる他のリード129を下部電極層122に設けてもよい。すなわち、第2の電極パターン115および/または第4の電極パターン117の向きを変える場合に、対応するリード129(2つ1組または1つだけ)を介して第2の電極パターン115および/または第4の電極パターン117を接続してもよい。これにより、別の圧力検出素子120を新たに製造する必要がなくなり、製造コストを下げることができる。別の実施形態では、第2のリード125および第4のリード127を他の2つのリード129と共にまたは他の2つのリード129と交互に用いてもよいし、それら4つのリードの1つか2つか3つのみを用いてもよく、本開示によって特に限定されない。
【0026】
[第2の実施形態]図2A〜2Cを参照されたい。図2Aは、一実施形態に係るアレイ電極ボード210の概略図である。図2Bは、圧力検出素子220の構造分解図である。図2Cは、アレイ電極ボード210上に配置された複数の圧力検出素子220の概略図である。図2Bに示すように、各圧力検出素子220は、上部基板224と、上部電極層221と、少なくとも1つの圧力検出層223と、下部電極層222と、下部基板225と、複数の接続部228と、を含んでいる。接続部228は、間隔を置いて円形に配置され、上部基板224および下部基板225を接続する。これにより、上部基板224と下部基板225の間に、上部電極層221、圧力検出層223、および下部電極層222が積層された状態となる。さらに、図3に示すように、上部電極層221のリード226および下部電極層222のリード227のそれぞれは、隣接する2つの接続部228の間にできた隙間を通っている。
【0027】
図3図4Aおよび4Bを参照されたい。図3は、図2Bに示す圧力検出素子220の組み立て後の上面図である。図4Aは、図3の切断線A−Aに沿う断面図である。図4Bは、図3の切断線B−Bに沿う断面図である。部品間の構造的関係がより明確に表れるよう、上部基板224および下部基板225は点線で示されている。
【0028】
図2Aに示すように、アレイ電極ボード210上に形成されたいくつかの第1の貫通孔H1は、電極パターン214〜217および基板212の双方を貫通している。図2B図3図4Aおよび4Bに示すように、いくつかの第2の貫通孔H2およびいくつかの第3の貫通孔H3が、圧力検出素子220上に形成されている。ここで、第2の貫通孔H2は、上部基板224、上部電極層221、および下部基板225を貫通しており、第3の貫通孔H3は、上部基板224、下部電極層222、および下部基板225を貫通している。第2の貫通孔H2および第3の貫通孔H3の位置は、アレイ電極ボード210上の第1の貫通孔H1の位置に対応している。
【0029】
図3に示すように、第2の貫通孔H2は、上部電極層221のリード226を同様に貫通し、第3の貫通孔H3は、下部電極層222のリード227を同様に貫通している。上部電極層221のリード226は、第1のリード124および第3のリード126、または他の2つのリード128によって実現してもよい。下部電極層222のリード227は、第2のリード125および第4のリード127、または他の2つのリード129によって実現してもよい。
【0030】
図5Aには、図2Cの切断線C−Cに沿う断面図が示されている。図2Cに示すように、いくつかの垂直導電素子231が、圧力検出素子220の第2の貫通孔H2(図4A)および対応するアレイ電極ボード210の第1の貫通孔H1(図2A)を貫通して、圧力アレイセンサモジュール200を形成している。図5Aに示すように、各垂直導電素子231は、上から下に、上部基板224、上部電極層221、下部基板225、電極パターン214、および基板212を、順に貫通しており、これにより、上部電極層221と電極パターン214は上下方向に導通する。そのため、隣接する2つの圧力検出素子220は、モジュール化の要件を満たすように、電極パターン214およびその電極パターン214の両端に位置する2つの垂直導電素子231を介して電気的に直列に接続される。同様の処理を電極パターン216にも適用することができるため、ここでは類似点を繰り返し述べない。
【0031】
電極パターン214は、上記第1の電極パターン114または上記第3の電極パターン116によって実現してもよい。また、各垂直導電素子231は、上記第1の導電構造体131または上記第3の導電構造体133によって実現してもよい。
【0032】
図5Bには、図2Cの切断線D−Dに沿う断面図が示されている。図2Cに示すように、いくつかの垂直導電素子232が、圧力検出素子220の第3の貫通孔H3(図4B)および対応するアレイ電極ボード210の第1の貫通孔H1(図2A)を貫通して、圧力アレイセンサモジュール200を形成している。図5Bに示すように、各垂直導電素子232は、上から下に、上部基板224、下部電極層222、下部基板225、電極パターン217、および基板212を順に貫通しており、これにより、下部電極層222と電極パターン217は上下方向に導通する。そのため、隣接する2つの圧力検出素子220は、モジュール化の要件を満たすように、電極パターン217およびその電極パターン217の両端に位置する2つの垂直導電素子232を介して電気的に直列に接続される。同様の処理を電極パターン215にも適用することができるため、ここでは類似点を繰り返し述べない。
【0033】
電極パターン217は、上記第2の電極パターン115または上記第4の電極パターン117によって実現してもよい。また、各垂直導電素子232は、上記第2の導電構造体132または上記第4の導電構造体134によって実現してもよい。垂直導電素子231および232は、金属、合金、半田ペースト、または異方性導電材料から形成してもよい。垂直導電素子231および232を導電性の接着剤または半田ペーストから形成する場合は、その導電性の接着剤または半田ペーストが貫通孔に浸入した後に固まって柱状体となり、これにより、圧力検出素子220およびアレイ電極ボード210を一体化することができる。
【0034】
図5Cには、別の実施形態に係る導電構造体233の断面図が示されている。導電構造体233は、半田ペーストもしくは導電性の接着剤等の導電材料、または導電性の板から形成することができ、電極パターン214と上部電極層221の間または電極パターン217と下部電極層222の間の導電媒体として用いることができる。導電構造体233は、上記第1の導電構造体131、上記第2の導電構造体132、上記第3の導電構造体133、または上記第4の導電構造体134によって実現してもよい。
【0035】
図示しない一実施形態において、導電構造体233が導電性の板である場合、圧力検出素子のリードを基板212の周辺にある電極パターンまで延在させ、リードおよび対応する電極パターンが電気的に接続されるよう導電性の板でそれらを固締または固定してもよい。
【0036】
以上に開示した実施形態に種々の変更および変化を加えられることは当業者には明らかであろう。なお、明細書および実施例は単なる例示にすぎず、本開示の真の範囲は以下の請求項およびそれらの均等物によって示される。
【符号の説明】
【0037】
D1,D2,D3,D4 方向、H1,H2,H3 貫通孔、100,200 圧力アレイセンサモジュール、110,210 アレイ電極ボード、111 検出位置、112,212 基板、113 電極アレイ、114,115,116,117,214,215,216,217 電極パターン、120,220 圧力検出素子、121,221 上部電極層、122,222 下部電極層、123,223 圧力検出層、124,125,126,127,128,129,226,227 リード、131,132,133,134,233 導電構造体、224 上部基板、225 下部基板、228 接続部、231,232 垂直導電素子。
図1A
図1B
図2A
図2B
図2C
図3
図4A
図4B
図5A
図5B
図5C