【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の目的は、インプラントの関節特性または構造強度を損なうことなく、インプラントが前記デバイスにしっかり固定される特徴部分を有する、インプラントおよびデバイスを提供することにある。インプラントは、移植前も移植後も、前記機器に容易に接続することできる(インプラントを取り外すまたは再配置することができるようにするため)。
【0008】
本発明の第一の態様によれば、使用時、前記インプラント内の少なくとも一つの湾入部に接続可能な少なくとも二つの突出部と、
接続位置と接続解除位置との間で前記突出部を動かす機構と、
を備えている、インプラントに対する接続デバイスが提供される。
【0009】
本発明の第二の態様によれば、使用時、前記インプラント内の少なくとも一つの湾入部に接続可能な少なくとも二つの突出部と、
接続位置と接続解除位置との間で前記突出部を動かす機構と、
を備え、使用時、前記インプラントが前記デバイスによりクランプされるように、前記突出部が前記少なくとも一つの湾入部に接続する、インプラントに対する接続デバイスが提供される。
【0010】
本発明の第三の態様によれば、使用時、内側および外側面を有するインプラント本体内の少なくとも一つの湾入部に接続可能な少なくとも二つの突出部と、
接続位置と接続解除位置との間で前記突出部を動かす機構と、
を備え、使用時、前記突出部が前記インプラント本体の内側および/または外側面を越えて突出しないように、前記突出部が少なくとも一つの湾入部に接続する、インプラントに対する接続デバイスが提供される。
【0011】
本願において、湾入部は、突出部を受ける/収容する、任意の手段とすることができる。例えば、湾入部は、凹部または溝とすることができる。
【0012】
本願において、突出部は、湾入部に接続する、または、湾入部により受けられる/収容される任意の手段とすることができる。例えば、突出部は、係止具(catch)、ペグ(peg)、またはラグ(lug)とすることができる。
【0013】
前記突出部を、面取りすることができる。前記突出部は、テーパー状のキャッチ部(tapered catch)の形態とすることができる。前記突出部は、鳩尾(dovetail)の形とすることができる。
【0014】
本発明の好適な実施形態によれば、前記機構は、前記突出部を、互いに独立して動かす。
【0015】
前記機構は、前記突出部を、異なる方向に動かすことができる。
【0016】
前記機構は、前記突出部を、反対方向に動かすことができる。
【0017】
前記機構は、前記突出部を、異なる方向に回転することができる。
【0018】
前記機構は、前記突出部を、反対方向に回転することができる。
【0019】
本発明の第四の態様によれば、使用時、インプラント内の少なくとも一つの湾入部に接続可能な少なくとも二つの突出部と、
接続位置と接続解除位置との間で前記突出部を動かす機構と、
を備え、前記機構は前記突出部を互いに独立して動かす、インプラントに対する接続デバイスが提供される。
【0020】
前記機構は、前記突出部を、異なる方向に動かすことができる。
【0021】
前記機構は、前記突出部を、反対方向に動かすことができる。
【0022】
前記機構は、前記突出部を、異なる方向に回転することができる。
【0023】
前記機構は、前記突出部を、反対方向に動かすことができる。
【0024】
前記デバイスは、金属製とすることができる。前記デバイスは、ステンレス鋼製とすることができる。
【0025】
前記デバイスは、プラスチック製とすることができる。前記デバイスは、高密度のポリエチレン製とすることができる。前記デバイスは、ポリアセタール製とすることができる。前記デバイスは、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)製とすることができる。
【0026】
前記デバイスは、金属およびプラスチックを組合せて、できたものとすることができる。
【0027】
本発明の第五の態様によれば、前記本体内に配置された少なくとも一つの湾入部を有する本体を備え、使用時、前記インプラントが前記デバイスによりクランプされるように、少なくとも一つの湾入部が、前記インプラントに対する接続デバイスの少なくとも二つの突出部を受ける、インプラントが提供される。
【0028】
本発明の第六の態様によれば、内側および外側面を有する本体と、
前記本体内に配置された少なくとも一つの湾入部と、
を備え、使用時、前記突出部が前記インプラント本体の内側および/または外側面を超えて突出しないように、少なくとも一つの湾入部が前記インプラントに対する接続デバイスの少なくとも二つの突出部を受ける、インプラントが提供される。
【0029】
前記インプラントは、寛骨臼コンポーネントとすることができる。前記インプラントは、寛骨臼カップとすることができる。前記インプラントは、表面置換カップ(resurfacing cup)とすることができる。
【0030】
前記寛骨臼カップは、44〜68mmの範囲内の外径を有することができる。前記寛骨臼カップは、38〜62mmの範囲内の内径を有することができる。
【0031】
少なくとも一つの湾入部は、差込コネクタ(bayonet connector)の形態とすることが
できる。
【0032】
少なくとも一つの湾入部は、少なくとも一つの面取りされた突出部を受けるように、形成することができる。少なくとも一つの湾入部は、少なくとも一つのテーパー状係止具を受けるように、形成することができる。少なくとも一つの湾入部は、少なくとも一つの鳩尾型突出部(dovetail shaped protrusion)を受けるように、形成することができる。
【0033】
前記インプラントは、金属製とすることができる。前記インプラントは、金属合金製とすることができる。前記インプラントは、ステンレス鋼製とすることができる。前記インプラントは、チタン製とすることができる。前記インプラントは、コバルトクローム製とすることができる。
【0034】
本発明の第七の態様によれば、使用時、前記インプラント内の少なくとも一つの湾入部に接続可能な少なくとも二つの突出部、および、接続位置と接続解除位置との間で前記突出部を動かす機構を備えている、インプラントに対する接続デバイスを提供するステップと、
少なくとも一つの湾入部を備えているインプラントを提供するステップと、
前記突出部を接続解除位置から接続位置に動かすように、前記機構を動作することにより、前記インプラントに前記デバイスを接続するステップと、
を備える、デバイスに対しインプラントを接続する方法が提供される。
【0035】
前記インプラントが前記デバイスによりクランプされるように、前記突出部は、少なくとも一つの湾入部に接続することができる。
【0036】
本発明のいくつかの実施形態によれば、前記インプラントが内側および外側面を有し、かつ、前記突出部が前記インプラント本体の内側および/または外側面を超えて突出しないように、前記突出部は少なくとも一つの湾入部に接続している。
【0037】
本発明にかかる方法によれば、本発明の第一〜第四の態様にかかる任意のデバイス、および/または、本発明の第五または第六の態様にかかる任意のインプラントを使用することができる。
【0038】
本発明の利点は、以下の点を含む。本発明のいくつかの実施形態によれば、使用時、前記インプラントが前記デバイスによりクランプされるように、前記デバイスの突出部は少なくとも一つの湾入部に接続している。したがって、前記インプラントと前記デバイスとの間の接続は、確実かつ安定的であり、前記インプラントの挿入および操作の間中の、有用性が明らかである。
【0039】
本発明のいくつかの実施形態によれば、前記デバイスの突出部は、前記インプラントの内側面を越えて突出していない。この結果、インプラント本体の内側座面の修正は必要とされない。
【0040】
本発明のいくつかの実施形態によれば、前記デバイスの突出部は、前記インプラント本体の外側面を越えて突出していない。この結果、前記デバイスは、よりスリム/小型なものとなり、また使用中、組織に対するダメージが小さいものとなり、低侵襲手術の使用に適したものとしている。前記デバイスは、寛骨臼コンポーネントの移植後に容易に再接続することができ、インプラントの取り外しまたは再位置決めを可能にしている。
【0041】
前記デバイスの設計は、あらゆるインプラントサイズを考慮している一連のモジュラー接続を有することができることを意味する。これは、機器キットの全体の体積を大幅に減らしている。
【0042】
本発明のいくつかの実施形態によれば、前記湾入部は、前記インプラントの内側座面内にて設けられておらず、この結果、インプラントの性能に影響を与えることがない。
【0043】
本発明のいくつかの実施形態によれば、前記インプラントの外側面上の複数位置に配置された一連の湾入部を備える、寛骨臼インプラントコンポーネントが提供される。前記湾入部は、前記インプラントの外側ドーム面上に配置されていると共に、前記インプラントの厚さの途中の深さまで切り抜かれている。前記湾入部は、前記インプラントの上部の平坦な面に対して加工されており、インプラントの外径を超えることを必要とせずに、デバイスが接続できるように及び実質的に取り外されるようにしている。
【0044】
本発明のいくつかの実施形態によれば、少なくとも二つの突出部が、テーパー状係止具または鳩尾型の形態である。
【0045】
本発明のいくつかの実施形態によれば、前記インプラント本体内に配置された少なくとも一つの湾入部が、両側でテーパー状係止具または鳩尾型を有している。関連デバイスは、二つのプレートを有しており、各プレートがテーパー状係止具または鳩尾の形態の突出部を有している。二つのプレート上の鳩尾は、形状が同一であるものの、互いに反対方向を向いている。二つのプレートを互いに回転することにより、各鳩尾のテーパーは、前記デバイスに前記インプラントを単に取り付けるのではなく、デバイスに対するインプラントの「クランピング」を生じさせる。これは、はるかに確実かつ安定的な接続を提供する。
【0046】
実施例によって添付の図面が参照される。