【文献】
Roussi, Georges; Zhang, Jidong,The use of the β-amino alcohol N-oxide derivatives in the synthesis of 2-, 3- or 4-alkyl substituted NH pyrrolidines,Tetrahedron,1991年,Vol. 47, Iss. 28,P. 5161-5172
【文献】
Roussi, Georges; Zhang, Jidong,A new alkylation method of the carbon α to the nitrogen of secondary amines,Tetrahedron Letters,1991年,Vol. 32, Iss. 11,P. 1443-1446
【文献】
WERNER, Lukas et al.,Unexpected N-demethylation of oxymorphone and oxycodone N-oxides mediated by the Burgess reagent: Direct synthesis of naltrexone, naloxone, and other antagonists from oxymorphone,Advanced Synthesis & Catalysis,2012年,Vol. 354, Iss. 14-15,P. 2706-2712
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
バージェス試薬を使用して式IIIの化合物から式Iの化合物を与える条件が、式IIIの化合物から式Iの化合物への変換が十分な程度に進行する時間にわたる、不活性有機溶媒または有機溶媒混合物中での、約-50℃〜約50℃の温度を含む、請求項7記載の方法。
【発明を実施するための形態】
【0018】
出願の詳細な説明
I. 定義
当業者が理解するように、別途指示しない限り、この節および他の節に記載の定義および態様は、それらが好適である本明細書に記載の本出願のすべての態様および局面に適用可能であるように意図されている。
【0019】
本出願において使用される単数形「a」、「an」および「the」は、内容上別途明らかな指示がない限り、複数の参照対象を含む。例えば、「酸化剤」を含む態様は、1つの酸化剤または2つ以上のさらなる酸化剤を伴う特定の局面を提示するものと理解すべきである。
【0020】
「さらなる」または「第2の」成分、例えばさらなるまたは第2の酸化剤を含む態様では、本明細書において使用される第2の成分は他の成分または第1の成分と化学的に異なる。「第3の」成分は、他の成分、第1の成分および第2の成分とは異なり、さらに列挙されるまたは「さらなる」成分も同様に異なる。
【0021】
本明細書において使用される「好適な」という用語は、特定の化合物または条件の選択が、行うべき特定の合成操作、および変換すべき分子の独自性に依存するが、その選択が十分に当業者の技能の範囲内であるということを意味する。本明細書に記載のすべての方法(process/method)工程は、示される生成物を与えるために十分な条件下で行うべきである。当業者であれば、反応溶媒、反応時間、反応温度、反応圧力、反応物比、および反応を無水雰囲気または不活性雰囲気下で行うべきか否かを例えば含むすべての反応条件を変動させることで、所望の生成物の収率を最適化することができ、そうすることが彼らの技能の範囲内であるということを理解するであろう。
【0022】
本出願の態様では、本明細書に記載の化合物は少なくとも1個の不斉中心を有する。化合物は、複数の不斉中心を有する場合、ジアステレオマーとして存在しうる。そのような異性体および任意の割合でのその混合物がいずれも本出願の範囲内に包含されると理解すべきである。化合物の立体化学配置が本明細書において列挙される任意の所与の化合物において示される通りでありうるが、そのような化合物が特定の量(例えば20%未満、好適には10%未満、より好適には5%未満)の代替立体化学配置を有する本出願の化合物も含有しうるということをさらに理解すべきである。
【0023】
本開示の範囲を理解する上で、本明細書において使用される「含む(comprising)」という用語およびその派生語は、記述される特徴、要素、成分、群、整数および/または段階の存在を指定する開放的な用語であるように意図されているが、記述されない他の特徴、要素、成分、群、整数および/または段階の存在を排除しない。上記は、「含む(including)」、「有する」という用語およびそれらの派生語などの同様の意味を有する語にも当てはまる。本明細書において使用される「からなる」という用語およびその派生語は、記述される特徴、要素、成分、群、整数および/または段階の存在を指定する閉鎖的な用語であるように意図されているが、記述されない他の特徴、要素、成分、群、整数および/または段階の存在を排除する。本明細書において使用される「から本質的になる」という用語は、記述される特徴、要素、成分、群、整数および/または段階の存在、ならびに特徴、要素、成分、群、整数および/または段階の基本的特性および新規特性に実質的に影響しないものを指定するように意図されている。
【0024】
本明細書において使用される「実質的に」、「約(about)」および「約(approximately)」などの程度に関する用語は、最終結果が著しく変化することがない、修飾された用語の妥当な偏差量を意味する。程度に関するこれらの用語は、修飾された用語の少なくとも±5%の偏差を、この偏差が修飾する語の意味をそれが否定しない場合に含むものと解釈すべきである。
【0025】
本明細書において使用される「脱水環化試薬」という用語は、好適な条件下でのH
2O 1当量の損失を経由して式IIIの化合物から式Iの化合物への環化を促進する試薬を意味する。好適な脱水環化試薬の選択は当業者が行うことができる。本出願の一態様では、脱水環化試薬はバージェス試薬、TsCl、CrO
3、DCC、XtalFluor(商標)およびカルボニルジイミダゾールより選択される。一態様では、脱水環化試薬はバージェス試薬である。
【0026】
本明細書において使用される「バージェス試薬」という用語は、メチル N-(トリエチルアンモニウムスルホニル)カルバメートとしても知られる下記式の試薬を意味する。
この試薬は市販されており(例えば米国ミズーリ州セントルイスSigma Aldrichから)、またはクロロスルホニルイソシアネートからメタノール、続いてベンゼン中トリエチルアミンによる処理によって調製することができる
xv。
【0027】
本明細書において使用される「対アニオン」という用語は、単一元素からなる負に帯電した種、またはイオン結合および/もしくは共有結合によって接続された元素の群からなる負に帯電した種を意味する。
【0028】
本明細書において使用される「アシル」という用語は、単独で使用される場合であれ、別の基の一部として使用される場合であれ、直鎖または分岐鎖の飽和アシル基を意味する。C
1〜6アシルという用語は、1、2、3、4、5または6個の炭素原子を有するアシル基(すなわちC(O)C
1〜5アルキル)を意味する。本出願の一態様では、アシル基において、すべてを含む1個もしくは複数の利用可能な水素原子がFまたは
2Hで置き換えられてもよく、したがって例えばトリフルオロアセチルなどが挙げられる。
【0029】
本明細書において使用される「アルキル」という用語は、単独で使用される場合であれ、別の基の一部として使用される場合であれ、直鎖または分岐鎖の飽和アルキル基を意味する。C
1〜6アルキルという用語は、1、2、3、4、5または6個の炭素原子を有するアルキル基を意味する。本出願の一態様では、アルキル基において、すべてを含む1個もしくは複数の水素原子がFまたは
2Hで置き換えられてもよく、したがって例えばトリフルオロメチル、ペンタフルオロエチルなどが挙げられる。
【0030】
本明細書において使用される「アルキレン」という用語は、単独で使用される場合であれ、別の基の一部として使用される場合であれ、二価のアルキル基を意味する。
【0031】
本明細書において使用される「アルケニル」という用語は、単独で使用される場合であれ、別の基の一部として使用される場合であれ、直鎖または分岐鎖の不飽和アルケニル基を意味する。C
2〜6アルケニルという用語は、2、3、4、5または6個の炭素原子および少なくとも1個の二重結合を有するアルケニル基を意味する。本出願の一態様では、アルケニル基において、すべてを含む1個もしくは複数の水素原子がFまたは
2Hで置き換えられてもよく、したがって例えばトリフルオロエテニル、ペンタフルオロプロペニルなどが挙げられる。
【0032】
本明細書において使用される「シクロアルキル」という用語は、単独で使用される場合であれ、別の基の一部として使用される場合であれ、環状の飽和アルキル基を意味する。C
3〜10シクロアルキルという用語は、3、4、5、6、7、8、9または10個の炭素原子を有するシクロアルキル基を意味する。本出願の一態様では、シクロアルキル基において、すべてを含む1個もしくは複数の水素原子がFまたは
2Hで置き換えられてもよい。
【0033】
本明細書において使用される「シクロアルケニル」という用語は、単独で使用される場合であれ、別の基の一部として使用される場合であれ、環状の不飽和アルキル基を意味する。C
3〜10シクロアルケニルという用語は、3、4、5、6、7、8、9または10個の炭素原子および少なくとも1個の二重結合を有するシクロアルケニル基を意味する。本出願の一態様では、シクロアルケニル基において、すべてを含む1個もしくは複数の水素原子がFまたは
2Hで置き換えられてもよい。
【0034】
本明細書において使用される「アリール」という用語は、少なくとも1個の芳香環を含有する環状基を意味する。本出願の一態様では、フェニル、ナフチルまたはインダニルなどのアリール基は6、9または10個の原子を含有する。本出願の一態様では、アリール基において、すべてを含む1個もしくは複数の水素原子がFまたは
2Hで置き換えられてもよく、したがって例えばペンタフルオロフェニルなどが挙げられる。
【0035】
本明細書において使用される「ハロ」という用語はハロゲン原子を意味し、F、Cl、BrおよびIを含む。
【0036】
本明細書において使用される「酸化剤」という用語は、所望の官能基を酸化するが、該官能基を含む基質と他のやり方で反応することまたはそれを分解することがない、任意の化合物または化合物組み合わせを意味する。酸化剤は官能基からの電子、または有機化学反応の場合では水素原子の全体的損失を生じさせる。
【0037】
本明細書において使用される「還元剤」という用語は、所望の官能基を還元するが、該官能基を含む基質と他のやり方で反応することまたはそれを分解することがない、任意の化合物または化合物組み合わせを意味する。還元剤は官能基による電子、または有機化学反応の場合では水素原子の全体的獲得を生じさせる。本出願の一態様では、還元剤は金属水素化物還元剤である。
【0038】
本明細書において使用される「不活性溶媒」という用語は、反応に干渉することまたは反応を他のやり方で阻害することがない溶媒を意味する。したがって、不活性溶媒の独自性は、行われる反応に応じて変動する。不活性溶媒の選択は当業者の技能の範囲内である。不活性溶媒の例としてはベンゼン、トルエン、テトラヒドロフラン、エチルエーテル、酢酸エチル、ジメチルホルムアミド(DMF)、アセトニトリル、C
1〜6アルキルOH(例えばメタノール、エタノール、n-プロパノール、2-プロパノール、n-ブタノール、ブタン-2-オールおよび2-メチル-1-プロパノール)、炭酸ジエチル、ヘキサンならびにジメチルスルホキシド(DMSO)が挙げられるがそれに限定されない。さらなる例としては、そのような溶媒が反応に干渉しないという条件で、水溶液、例えば水ならびに希酸および希塩基、ならびにイオン性液体を挙げることができる。
【0039】
「溶媒」という用語は、単一の溶媒、および2つ以上の溶媒を含む混合物の両方を含む。
【0040】
「利用可能な水素原子」または「利用可能な原子」における「利用可能な」という用語は、当技術分野において公知の方法を使用してフッ素原子(水素原子の場合)または同位体標識(全原子の場合)により置き換え可能であることが当業者に知られている原子を意味する。
【0041】
本明細書において使用されるt-Bocとはt-ブチルオキシカルボニル基を意味する。
【0042】
本明細書において使用されるAcとはアセチル基を意味する。
【0043】
本明細書において使用されるTs(トシル)とはp-トルエンスルホニル基を意味する。
【0044】
本明細書において使用されるMsとはメタンスルホニル基を意味する。
【0045】
本明細書において使用されるTBDMSとはt-ブチルジメチルシリル基を意味する。
【0046】
本明細書において使用されるTBDPSとはt-ブチルジフェニルシリル基を意味する。
【0047】
本明細書において使用されるTMSとはトリメチルシリル基を意味する。
【0048】
本明細書において使用されるTfとはトリフルオロメタンスルホニル基を意味する。
【0049】
本明細書において使用されるNsとはナフタレンスルホニル基を意味する。
【0050】
本明細書において使用されるBnとはベンジル基を意味する。
【0051】
本明細書において使用されるFmocとはフルオレニルメトキシカルボニル基を意味する。
【0052】
本明細書において使用されるmCPBAとはメタ-クロロ過安息香酸を意味する。
【0053】
本明細書において使用される「脱離基」または「LG」という用語は、例えば求核置換反応条件下で求核剤によって容易に置き換え可能な基を意味する。好適な脱離基の例としてはハロ、Ms、Ts、Ns、Tf、C
1〜6アシルなどが挙げられるがそれに限定されない。
【0054】
本明細書において使用される「保護基(protective group)」または「保護基(protecting group)」または「PG」などの用語は、分子の異なる部分を操作しているまたは反応させている間に該分子のある反応性部分における副反応を防止するために、該分子のその反応性部分を保護または遮蔽する、化学的部分を意味する。操作または反応が完了した後、保護基を、分子の残りの部分を分解または崩壊させない条件下で除去する。好適な保護基の選択は当業者が行うことができる。"Protective Groups in Organic Chemistry" McOmie, J.F.W. Ed., Plenum Press, 1973、Greene, T.W. and Wuts, P.G.M., "Protective Groups in Organic Synthesis", John Wiley & Sons, 3
rd Edition, 1999およびKocienski, P. Protecting Groups, 3rd Edition, 2003, Georg Thieme Verlag (The Americas)に例えば記載の多くの従来の保護基が当技術分野において公知である。好適な保護基の例としてはt-Boc、Ac、Ts、Ms、TMS、TBDMS、TBDPSなどのシリルエーテル、Tf、Ns、Bn、Fmoc、ジメトキシトリチル、メトキシエトキシメチルエーテル、メトキシメチルエーテル、ピバロイル、p-メトキシベンジルエーテル、テトラヒドロピラニル、トリチル、エトキシエチルエーテル、カルボベンジルオキシ、ベンゾイルなどが挙げられるがそれに限定されない。
【0055】
本明細書に開示される反応または方法工程に関して本明細書において使用される「十分な程度に進行する」という表現は、反応または方法工程が、出発原料または基質から生成物への変換が最大化される程度に進行するということを意味する。約5、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、95または100%を超える出発原料または基質が生成物に変換される場合に、変換は最大化されうる。
【0056】
II. 本出願の方法
本出願は、式Iの化合物の調製のための方法であって:
(a) 式IIIの化合物を与える条件下で式IIの化合物と酸化剤とを反応させる工程:
および
(b) 式Iの化合物を与える条件下で式IIIの化合物と脱水環化試薬とを反応させる工程を含み、
式中、
は単結合または二重結合を表すが、但し2個の二重結合は互いに隣接せず;
R
1およびR
2はC
1〜10アルキル、C
6〜10アリール、C
3〜10シクロアルキル、C
1〜10アルキレンC
6〜10アリール、C
1〜10アルキレンC
3〜10シクロアルキルおよびPGより独立して選択されるが、但し
が=Oを表す場合、R
2は存在せず;
PGは保護基であり;
式I、IIおよびIIIの化合物において、R
1およびR
2中の1個もしくは複数の利用可能な水素がFで置き換えられてもよく、かつ/またはR
1およびR
2中の1個もしくは複数の利用可能な原子が同位体標識で置き換えられてもよい、方法を含む。
【0057】
本出願の一態様では、R
1およびR
2はC
1〜6アルキル、フェニル、ナフチル、インダニル、C
3〜6シクロアルキル、C
1〜6アルキレンC
6〜10アリール、C
1〜6アルキレンC
3〜6シクロアルキルおよびPGより独立して選択される。本出願のさらなる態様では、R
1およびR
2はMe、Et、Ph、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、Bn、シクロブチルメチル、シクロペンチルメチル、シクロヘキシルメチルおよびPGより独立して選択される。本出願の一態様では、PGはアセチルなどのアルキルアセテートである。
【0058】
一態様では、式IIの化合物は式II(a)、II(b)およびII(c)の化合物より選択される:
式中、
は単結合または二重結合を表し;
R
1およびR
2はC
1〜10アルキル、C
6〜10アリール、C
3〜10シクロアルキル、C
1〜10アルキレンC
6〜10アリール、C
1〜10アルキレンC
3〜10シクロアルキルおよびPGより独立して選択され、PGは、本出願の方法を使用してそれぞれ式I(a)、I(b)およびI(c)の化合物を与える保護基であり:
式中、
は単結合または二重結合を表し;
R
1およびR
2はC
1〜10アルキル、C
6〜10アリール、C
3〜10シクロアルキル、C
1〜10アルキレンC
6〜10アリール、C
1〜10アルキレンC
3〜10シクロアルキルおよびPGより独立して選択され、PGは保護基であり;
式I(a)、I(b)、I(c)、II(a)、II(b)およびII(c)の化合物において、R
1およびR
2中の1個もしくは複数の利用可能な水素はFで置き換えられてもよく、かつ/またはR
1およびR
2中の1個もしくは複数の利用可能な原子は同位体標識で置き換えられてもよい。
【0059】
式IIの化合物から式IIIの化合物への酸化は任意の好適な酸化剤を使用して行われる。本出願の一態様では、酸化剤は過酸化物または過酸である。別の態様では、過酸はm-クロロ過安息香酸(mCPBA)である。第三級アミンを対応するN-オキシドに酸化する条件は当技術分野において公知である。他の例示的な酸化剤としては過酸化水素、過酢酸、t-ブチルヒドロペルオキシドおよびマグネシウムモノペルオキシフタレートが挙げられる。
【0060】
本出願の一態様では、脱水環化試薬はバージェス試薬である。バージェス試薬の代わりに他の脱水環化剤を調査した。すると、オキシコドン-N-オキシドもオキサゾリジンをTsCl(30%)、CrO
3(44%)およびDCC(50%)による処理時に生じさせた。CS
2またはSeO
2による該N-オキシドの処理は、オキシコドンへのその再変換しか生じさせなかった。バージェス試薬の代わりに使用可能な他の試薬はXtalFluor(商標)およびカルボニルジイミダゾールであり、いずれも例えば米国Sigma-Aldrichから市販されている。
【0061】
本出願の一態様では、脱水環化試薬を使用して式IIIの化合物から式Iの化合物を与える条件は、式IIIの化合物から式Iの化合物への変換が十分な程度に進行する時間、例えば約0.5時間〜約48時間、または約2時間〜約10時間にわたる、不活性溶媒または溶媒混合物中での、約-50℃〜約50℃の温度を含む。一態様では、脱水環化試薬対式IIIの化合物のモル比は約1.5:1〜約1:1である。
【0062】
本出願の方法の代表例において、オキシコドン(式II(b)の化合物、式中、R
1 = Meであり、
は単結合である)に由来するオキシコドンN-オキシドとバージェス試薬との反応を調査したところ、対応するオキサゾリジン(式I(b)の化合物、式中、R
1 = Meであり、
は単結合である)へのクリーンな変換が得られ、スキーム2に示すSmith手順において引用される収率よりも著しく高い収率が得られた。
【0063】
R
1および/またはR
2がPGである式Iの化合物を脱保護することで、対応する遊離ヒドロキシ化合物、すなわち式IVの化合物を得ることができる:
式中、
は単結合または二重結合を表すが、但し2個の二重結合は互いに隣接せず、
が=Oを表す場合、Hは存在しない。
【0064】
上述のように、式Iの化合物は、種々の異なるモルヒネ類似体の調製に有用である。
【0065】
(i) 式Iの化合物の第四級塩
式Iの化合物はアルキル化試薬との反応によって対応する第四級塩に変換された。したがって、本出願はまた、式Vの化合物を調製するための方法であって:
式中、
は単結合または二重結合を表すが、但し2個の二重結合は互いに隣接せず;
R
1およびR
2はC
1〜10アルキル、C
6〜10アリール、C
3〜10シクロアルキル、C
1〜10アルキレンC
6〜10アリール、C
1〜10アルキレンC
3〜10シクロアルキルおよびPGより独立して選択されるが、但し
が=Oを表す場合、R
2は存在せず;
PGは保護基であり;
R
3はC
3〜10シクロアルキル、C
3〜10シクロアルケニル、C
1〜10アルキル、C
2〜10アルケニル、C
6〜10アリール、C
1〜10アルキレンC
6〜10アリールおよびC
1〜10アルキレンC
3〜10シクロアルキルより選択され;
Xは対アニオンであり、
式Vの化合物を与える条件下で式Iの化合物と:
式中、
は単結合または二重結合を表すが、但し2個の二重結合は互いに隣接せず;
R
1およびR
2はC
1〜10アルキル、C
6〜10アリール、C
3〜10シクロアルキル、C
1〜10アルキレンC
6〜10アリール、C
1〜10アルキレンC
3〜10シクロアルキルおよびPGより独立して選択されるが、但し
が=Oを表す場合、R
2は存在せず;
PGは保護基であり、
式VIのアルキル化試薬とを反応させる工程を含み:
R
3-LG VI
式中、
R
3はC
3〜10シクロアルキル、C
3〜10シクロアルケニル、C
1〜10アルキル、C
2〜10アルケニル、C
6〜10アリール、C
1〜10アルキレンC
6〜10アリールおよびC
1〜10アルキレンC
3〜10シクロアルキルより選択され;
LGは脱離基であり、
式I、VおよびVIの化合物において、R
1、R
2およびR
3中の1個もしくは複数の利用可能な水素がFで置き換えられてもよく、かつ/またはR
1、R
2およびR
3中の1個もしくは複数の利用可能な原子が同位体標識で置き換えられてもよい、方法を含む。
【0066】
一態様では、式VおよびVIの化合物中のR
3はC
1〜6アルキル、C
2〜6アルケニル、フェニル、ナフチル、インダニル、C
3〜6シクロアルキル、C
3〜6シクロアルケニル、C
1〜6アルキレンC
6〜10アリールおよびC
1〜6アルキレンC
3〜6シクロアルキルより選択される。本出願のさらなる態様では、R
3はMe、Et、アリル、Ph、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、Bn、シクロプロピルメチル、シクロブチルメチル、シクロペンチルメチルおよびシクロヘキシルメチルより選択される。
【0067】
本出願の一態様では、式VIの化合物中のLGは任意の好適な脱離基、例えばハロ、Ms、Ts、Ns、Tf、C
1〜6アシルなどである。特定の態様では、LGはBrなどのハロである。
【0068】
別の態様では、XはLGのアニオン、例えばBr
-である。さらなる態様では、XはLG
-であり、本方法は、LG
-をOH
-に変換する加水分解工程をさらに含む。加水分解は、水性アルコール溶媒系中で式Vの化合物を塩基で処理することで例えば行うことができる。
【0069】
一態様では、式Vの化合物は式V(a)、V(b)およびV(c)の化合物より選択される:
式中、
は単結合または二重結合を表し;
R
1およびR
2はC
1〜10アルキル、C
6〜10アリール、C
3〜10シクロアルキル、C
1〜10アルキレンC
6〜10アリール、C
1〜10アルキレンC
3〜10シクロアルキルおよびPGより独立して選択され、PGは保護基であり;
R
3はC
3〜10シクロアルキル、C
3〜10シクロアルケニル、C
1〜10アルキル、C
2〜10アルケニル、C
6〜10アリール、C
1〜10アルキレンC
6〜10アリールおよびC
1〜10アルキレンC
3〜10シクロアルキルより選択され;
Xは対アニオンであり、
R
1、R
2およびR
3中の1個もしくは複数の利用可能な水素はFで置き換えられてもよく、かつ/またはR
1、R
2およびR
3中の1個もしくは複数の利用可能な原子は同位体標識で置き換えられてもよい。
【0070】
R
1および/またはR
2がPGである式Vの化合物を脱保護することで、対応する遊離OH化合物、すなわち式VIIの化合物を得ることができる:
式中、
は単結合または二重結合を表すが、但し2個の二重結合は互いに隣接せず、
が=Oを表す場合、Hは存在せず;
R
3はC
3〜10シクロアルキル、C
3〜10シクロアルケニル、C
1〜10アルキル、C
2〜10アルケニル、C
6〜10アリール、C
1〜10アルキレンC
6〜10アリールおよびC
1〜10アルキレンC
3〜10シクロアルキルより選択され;
Xは対アニオンであり;
R
3中の1個もしくは複数の利用可能な水素はFで置き換えられてもよく、かつ/またはR
3中の1個もしくは複数の利用可能な原子は同位体標識で置き換えられてもよい。
【0071】
還元または加水分解(酸性または塩基性)条件を使用して式Vの化合物中のオキサゾリジン環を開裂させることができる。還元条件下で、式Vの化合物は式VIIIの化合物を与える:
式中、
は単結合または二重結合を表すが、但し2個の二重結合は互いに隣接せず;
R
3はC
3〜10シクロアルキル、C
3〜10シクロアルケニル、C
1〜10アルキル、C
2〜10アルケニル、C
6〜10アリール、C
1〜10アルキレンC
6〜10アリールおよびC
1〜10アルキレンC
3〜10シクロアルキルより選択され;
R
4およびR
5はC
1〜10アルキル、C
6〜10アリール、C
3〜10シクロアルキル、C
1〜10アルキレンC
6〜10アリール、C
1〜10アルキレンC
3〜10シクロアルキルおよびPGより独立して選択されるが、但し
が=Oを表す場合、R
5は存在せず、あるいは、
式Vの化合物中で、R
1およびR
2が、還元条件下で除去されるPGである場合、R
4およびR
5はHであり;
PGは、還元条件下で除去されない保護基であり、
R
3、R
4およびR
5中の1個もしくは複数の利用可能な水素はFで置き換えられてもよく、かつ/またはR
3、R
4およびR
5中の1個もしくは複数の利用可能な原子は同位体標識で置き換えられてもよい。
【0072】
いくつかの還元条件下で、式Vの化合物は式VIII(d)の化合物を与えることができる:
式中、
は単結合または二重結合を表すが、但し2個の二重結合は互いに隣接せず;
R
3はC
3〜10シクロアルキル、C
3〜10シクロアルケニル、C
1〜10アルキル、C
2〜10アルケニル、C
6〜10アリール、C
1〜10アルキレンC
6〜10アリールおよびC
1〜10アルキレンC
3〜10シクロアルキルより選択され;
R
4およびR
5はC
1〜10アルキル、C
6〜10アリール、C
3〜10シクロアルキル、C
1〜10アルキレンC
6〜10アリール、C
1〜10アルキレンC
3〜10シクロアルキルおよびPGより独立して選択されるが、但し
が=Oを表す場合、R
5は存在せず、あるいは、
式Vの化合物中で、R
1およびR
2が、還元条件下で除去されるPGである場合、R
4およびR
5はHであり;
PGは、還元条件下で除去されない保護基であり、
R
3、R
4およびR
5中の1個もしくは複数の利用可能な水素はFで置き換えられてもよく、かつ/またはR
3、R
4およびR
5中の1個もしくは複数の利用可能な原子は同位体標識で置き換えられてもよい。
【0073】
本出願の一態様では、式VIII(d)の化合物中のR
4およびR
5はC
1〜6アルキル、フェニル、ナフチル、インダニル、C
3〜6シクロアルキル、C
1〜6アルキレンC
6〜10アリール、C
1〜6アルキレンC
3〜6シクロアルキルおよびPGより独立して選択される。本出願のさらなる態様では、R
4およびR
5はMe、Et、Ph、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、Bn、シクロブチルメチル、シクロペンチルメチル、シクロヘキシルメチルおよびPGより独立して選択される。
【0074】
加水分解条件下で、式Vの化合物は式IXの化合物を与える:
式中、
は単結合または二重結合を表すが、但し2個の二重結合は互いに隣接せず;
R
3はC
3〜10シクロアルキル、C
3〜10シクロアルケニル、C
1〜10アルキル、C
2〜10アルケニル、C
6〜10アリール、C
1〜10アルキレンC
6〜10アリールおよびC
1〜10アルキレンC
3〜10シクロアルキルより選択され;
R
6およびR
7はC
1〜10アルキル、C
6〜10アリール、C
3〜10シクロアルキル、C
1〜10アルキレンC
6〜10アリール、C
1〜10アルキレンC
3〜10シクロアルキルおよびPGより独立して選択されるが、但し
が=Oを表す場合、R
7は存在せず、あるいは、
式Vの化合物中で、R
1およびR
2が、加水分解条件下で除去されるPGである場合、R
6およびR
7はHであり;
PGは、加水分解条件下で除去されない保護基であり、
R
3、R
6およびR
7中の1個もしくは複数の利用可能な水素はFで置き換えられてもよく、かつ/またはR
3、R
6およびR
7中の1個もしくは複数の利用可能な原子は同位体標識で置き換えられてもよい。
【0075】
本出願の一態様では、式IXの化合物中のR
6およびR
7はC
1〜6アルキル、フェニル、ナフチル、インダニル、C
3〜6シクロアルキル、C
1〜6アルキレンC
6〜10アリール、C
1〜6アルキレンC
3〜6シクロアルキルおよびPGより独立して選択される。本出願のさらなる態様では、R
6およびR
7はMe、Et、Ph、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、Bn、シクロブチルメチル、シクロペンチルメチル、シクロヘキシルメチルおよびPGより独立して選択される。
【0076】
一態様では、式VIIIの化合物を与える還元条件は、式Vの化合物から式VIIIの化合物への変換が十分な程度に進行する時間および温度にて、例えば約-100℃〜約100℃で約0.5時間〜約48時間、場合によってはルイス酸の存在下で、式Vの化合物を金属水素化物還元剤などの好適な還元剤で処理することを含む。
【0077】
さらなる態様では、式IXの化合物を与える加水分解条件は、式Vの化合物から式IXの化合物への変換が十分な程度に進行する時間および温度にて、例えば約-100℃〜約100℃で約0.5時間〜約48時間、式Vの化合物を好適な酸性(例えば酢酸/アンモニア緩衝液)または塩基性(例えば炭酸水素アンモニウム/アンモニア)条件下で処理することを含む。
【0078】
特定の態様では、PGは、式Vの化合物を式IXの化合物に加水分解する条件下で除去される保護基である。例えば、PGがアルキルカーボネートである場合、塩基性条件下での加水分解はオキサゾリジンを加水分解すると同時に保護基を除去する。別の態様では、PGがアルキルアセテートである場合、酸性条件下での加水分解はオキサゾリジンを加水分解すると同時に保護基を除去する。当業者は、式V、VIIIおよびIXの化合物に適合する還元条件、酸性条件または塩基性条件下で除去可能な他の保護基を使用してもよいと認識するであろう。
【0079】
代替態様では、式Vの化合物中のR
1およびR
2は、還元条件または加水分解条件下で除去されるPGではなく、PG基を除去する条件下で式VIIIおよびIXの化合物をさらに処理することで、対応する遊離ヒドロキシ化合物(すなわち、R
4およびR
5がHである式VIIIの化合物、ならびにR
6およびR
7がHである式IXの化合物)が得られる。
【0080】
(ii) 式Iの化合物の加水分解
酸性条件または塩基性条件下での式Iの化合物の加水分解によって、式Xの遊離フェノールが得られる:
式中、
は単結合または二重結合を表すが、但し2個の二重結合は互いに隣接せず;
R
8およびR
9はC
1〜10アルキル、C
6〜10アリール、C
3〜10シクロアルキル、C
1〜10アルキレンC
6〜10アリール、C
1〜10アルキレンC
3〜10シクロアルキルおよびPGより独立して選択されるが、但し
が=Oを表す場合、R
9は存在せず; あるいは、
式Iの化合物中で、R
1およびR
2が、加水分解条件下で除去されるPGである場合、R
8およびR
9はHであり;
PGは保護基であり、
式Xの化合物において、R
8およびR
9中の1個もしくは複数の利用可能な水素はFで置き換えられてもよく、かつ/またはR
8およびR
9中の1個もしくは複数の利用可能な原子は同位体標識で置き換えられてもよい。
【0081】
本出願の一態様では、式Xの化合物中のR
8およびR
9はC
1〜6アルキル、フェニル、ナフチル、インダニル、C
3〜6シクロアルキル、C
1〜6アルキレンC
6〜10アリール、C
1〜6アルキレンC
3〜6シクロアルキルおよびPGより独立して選択される。本出願のさらなる態様では、R
8およびR
9はMe、Et、Ph、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、Bn、シクロブチルメチル、シクロペンチルメチル、シクロヘキシルメチルおよびPGより独立して選択される。
【0082】
特定の態様では、式Iの化合物中のPGは、式Iの化合物を式Xの化合物に加水分解する条件下で除去される保護基である。例えば、PGがアルキルカーボネートである場合、塩基性条件下での加水分解はオキサゾリジンを加水分解すると同時に保護基を除去する。別の態様では、PGがアルキルアセテートである場合、酸性条件下での加水分解はオキサゾリジンを加水分解すると同時に保護基を除去する。当業者は、式IおよびXの化合物に適合する酸性条件または塩基性条件下で除去可能な他の保護基を使用してもよいと認識するであろう。代替態様では、PGは、式Iの化合物を式Xの化合物に加水分解する条件下で除去されない保護基であり、式Xの化合物の調製後の別個の工程において除去されてもよい。
【0083】
式Xの化合物をN-17において、LG
1が脱離基であり、R
10がC
3〜10シクロアルキル、C
3〜10シクロアルケニル、C
1〜10アルキル、C
2〜10アルケニル、C
6〜10アリール、C
1〜10アルキレンC
6〜10アリールおよびC
1〜10アルキレンC
3〜10シクロアルキルより選択される式R
10-LG
1(XI)の化合物との標準的アルキル化条件下での反応によって選択的にアルキル化することで、式XIIの化合物が得られる:
式中、
は単結合または二重結合を表すが、但し2個の二重結合は互いに隣接せず;
R
8およびR
9はH、C
1〜10アルキル、C
6〜10アリール、C
3〜10シクロアルキル、C
1〜10アルキレンC
6〜10アリール、C
1〜10アルキレンC
3〜10シクロアルキルおよびPGより独立して選択されるが、但し
が=Oを表す場合、R
9は存在せず;
PGは保護基であり;
R
10はC
3〜10シクロアルキル、C
3〜10シクロアルケニル、C
1〜10アルキル、C
2〜10アルケニル、C
6〜10アリール、C
1〜10アルキレンC
6〜10アリールおよびC
1〜10アルキレンC
3〜10シクロアルキルより選択され;
R
8、R
9およびR
10中の1個もしくは複数の利用可能な水素はFで置き換えられてもよく、かつ/またはR
8、R
9およびR
10中の1個もしくは複数の利用可能な原子は同位体標識で置き換えられてもよい。
【0084】
式XIIの化合物中のR
8および/またはR
9がPGである場合、本出願の一態様では、式XIIの化合物を、PGを除去する条件下でさらに処理することで、対応する遊離ヒドロキシ化合物(すなわち、R
8および/またはR
9がHである式XIIの化合物)が得られる。
【0085】
一態様では、式XIIの化合物中のR
10はC
1〜6アルキル、C
2〜6アルケニル、フェニル、ナフチル、インダニル、C
3〜6シクロアルキル、C
3〜6シクロアルケニル、C
1〜6アルキレンC
6〜10アリールおよびC
1〜6アルキレンC
3〜6シクロアルキルより選択される。本出願のさらなる態様では、R
10はMe、Et、アリル、Ph、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、Bn、シクロプロピルメチル、シクロブチルメチル、シクロペンチルメチルおよびシクロヘキシルメチルより選択される。
【0086】
この態様では、公知のモルヒネ類似体、すなわちナルトレキソン(R
10はシクロプロピルメチルである)、ナルブフィン(R
10はシクロブチルメチルである)およびナロキソン(R
10はアリルである)を調製可能である。これら後者の各化合物では、R
1はHであり、R
2は存在せず、C環(すなわち下部環)は以下の構造を有する。
【0087】
本発明の特定の例では、本出願の方法を使用してオキシモルホンをナルトレキソンまたはナロキソンにわずか3つの操作にて全体的収率55〜65%で変換した。
【0088】
本出願の方法は連続プロセスまたはバッチプロセスを使用して行うことができる。商業規模の調製には連続プロセスが好適である。連続モードまたはバッチモードで化学プロセスを行う方法は当技術分野において公知である。連続プロセスを使用する場合、反応温度および/または圧力はバッチプロセスにおいて使用されるそれらよりも高くてもよい。
【0089】
III. 本出願の化合物
本出願は、式Vの化合物、またはその塩もしくは溶媒和物を含む:
式中、
は単結合または二重結合を表すが、但し2個の二重結合は互いに隣接せず;
R
1およびR
2はC
1〜10アルキル、C
6〜10アリール、C
3〜10シクロアルキル、C
1〜10アルキレンC
6〜10アリール、C
1〜10アルキレンC
3〜10シクロアルキルおよびPGより独立して選択されるが、但し
が=Oを表す場合、R
2は存在せず;
PGは保護基であり;
R
3はC
3〜10シクロアルキル、C
3〜10シクロアルケニル、C
1〜10アルキル、C
2〜10アルケニル、C
6〜10アリール、C
1〜10アルキレンC
6〜10アリールおよびC
1〜10アルキレンC
3〜10シクロアルキルより選択され;
Xは対アニオンであり、
R
1、R
2およびR
3中の1個もしくは複数の利用可能な水素はFで置き換えられてもよく、かつ/またはR
1、R
2およびR
3中の1個もしくは複数の利用可能な原子は同位体標識で置き換えられてもよい。
【0090】
本出願の一態様では、式Vの化合物中のR
1およびR
2はC
1〜6アルキル、フェニル、ナフチル、インダニル、C
3〜6シクロアルキル、C
1〜6アルキレンC
6〜10アリール、C
1〜6アルキレンC
3〜6シクロアルキルおよびPGより独立して選択される。本出願のさらなる態様では、R
1およびR
2はMe、Et、Ph、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、Bn、シクロブチルメチル、シクロペンチルメチル、シクロヘキシルメチルおよびPGより独立して選択される。本出願の一態様では、PGはアセチルなどのアルキルアセテートである。
【0091】
別の態様では、式Vの化合物中のR
3はC
1〜6アルキル、C
2〜6アルケニル、フェニル、ナフチル、インダニル、C
3〜6シクロアルキル、C
3〜6シクロアルケニル、C
1〜6アルキレンC
6〜10アリールおよびC
1〜6アルキレンC
3〜6シクロアルキルより選択される。本出願のさらなる態様では、R
3はMe、Et、アリル、Ph、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、Bn、シクロプロピルメチル、シクロブチルメチル、シクロペンチルメチルおよびシクロヘキシルメチルより選択される。
【0092】
本出願の別の態様では、式Vの化合物中のXはOH
-、Br
-またはCl
-である。
【0093】
一態様では、式Vの化合物は式V(a)、V(b)およびV(c)の化合物、またはその塩もしくは溶媒和物より選択される:
式中、
は単結合または二重結合を表し;
R
1およびR
2はC
1〜10アルキル、C
6〜10アリール、C
3〜10シクロアルキル、C
1〜10アルキレンC
6〜10アリール、C
1〜10アルキレンC
3〜10シクロアルキルおよびPGより独立して選択され、PGは保護基であり;
R
3はC
3〜10シクロアルキル、C
3〜10シクロアルケニル、C
1〜10アルキル、C
2〜10アルケニル、C
6〜10アリール、C
1〜10アルキレンC
6〜10アリールおよびC
1〜10アルキレンC
3〜10シクロアルキルより選択され;
Xは対アニオンであり、
R
1、R
2およびR
3中の1個もしくは複数の利用可能な水素はFで置き換えられてもよく、かつ/またはR
1、R
2およびR
3中の1個もしくは複数の利用可能な原子は同位体標識で置き換えられてもよい。
【0094】
本出願はまた、式VIIの化合物、またはその塩もしくは溶媒和物を含む:
式中、
は単結合または二重結合を表すが、但し2個の二重結合は互いに隣接せず、
が=Oを表す場合、Hは存在せず;
R
3はC
3〜10シクロアルキル、C
3〜10シクロアルケニル、C
1〜10アルキル、C
2〜10アルケニル、C
6〜10アリール、C
1〜10アルキレンC
6〜10アリールおよびC
1〜10アルキレンC
3〜10シクロアルキルより選択され;
Xは対アニオンであり;
R
3中の1個もしくは複数の利用可能な水素はFで置き換えられてもよく、かつ/またはR
3中の1個もしくは複数の利用可能な原子は同位体標識で置き換えられてもよい。
【0095】
別の態様では、式VIIの化合物中のR
3はC
1〜6アルキル、C
2〜6アルケニル、フェニル、ナフチル、インダニル、C
3〜6シクロアルキル、C
3〜6シクロアルケニル、C
1〜6アルキレンC
6〜10アリールおよびC
1〜6アルキレンC
3〜6シクロアルキルより選択される。本出願のさらなる態様では、R
3はMe、Et、アリル、Ph、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、Bn、シクロプロピルメチル、シクロブチルメチル、シクロペンチルメチルおよびシクロヘキシルメチルより選択される。
【0096】
本出願の別の態様では、式VIIの化合物中のXはOH
-、Br
-またはCl
-である。
【0097】
さらなる態様では、式VIIの化合物は式VII(a)、VII(b)およびVII(c)の化合物、またはその塩もしくは溶媒和物より選択される:
式中、
は単結合または二重結合を表し;
R
3はC
3〜10シクロアルキル、C
3〜10シクロアルケニル、C
1〜10アルキル、C
2〜10アルケニル、C
6〜10アリール、C
1〜10アルキレンC
6〜10アリールおよびC
1〜10アルキレンC
3〜10シクロアルキルより選択され;
Xは対アニオンであり;
R
3中の1個もしくは複数の利用可能な水素はFで置き換えられてもよく、かつ/またはR
3中の1個もしくは複数の利用可能な原子は同位体標識で置き換えられてもよい。
【0098】
本出願はまた、式VIIIの化合物、またはその塩もしくは溶媒和物を含む:
式中、
は単結合または二重結合を表すが、但し2個の二重結合は互いに隣接せず;
R
3はC
3〜10シクロアルキル、C
3〜10シクロアルケニル、C
1〜10アルキル、C
2〜10アルケニル、C
6〜10アリール、C
1〜10アルキレンC
6〜10アリールおよびC
1〜10アルキレンC
3〜10シクロアルキルより選択され;
R
4およびR
5はH、C
1〜10アルキル、C
6〜10アリール、C
3〜10シクロアルキル、C
1〜10アルキレンC
6〜10アリール、C
1〜10アルキレンC
3〜10シクロアルキルおよびPGより独立して選択されるが、但し
が=Oを表す場合、R
5は存在せず;
PGは保護基であり;
R
3、R
4およびR
5中の1個もしくは複数の利用可能な水素はFで置き換えられてもよく、かつ/またはR
3、R
4およびR
5中の1個もしくは複数の利用可能な原子は同位体標識で置き換えられてもよい。
【0099】
一態様では、式VIIIの化合物中のR
3はC
1〜6アルキル、C
2〜6アルケニル、フェニル、ナフチル、インダニル、C
3〜6シクロアルキル、C
3〜6シクロアルケニル、C
1〜6アルキレンC
6〜10アリールおよびC
1〜6アルキレンC
3〜6シクロアルキルより選択される。本出願のさらなる態様では、R
3はMe、Et、アリル、Ph、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、Bn、シクロプロピルメチル、シクロブチルメチル、シクロペンチルメチルおよびシクロヘキシルメチルより選択される。
【0100】
本出願の一態様では、式VIIIの化合物中のR
4およびR
5はH、C
1〜6アルキル、フェニル、ナフチル、インダニル、C
3〜6シクロアルキル、C
1〜6アルキレンC
6〜10アリール、C
1〜6アルキレンC
3〜6シクロアルキルおよびPGより独立して選択される。本出願のさらなる態様では、R
4およびR
5はH、Me、Et、Ph、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、Bn、シクロブチルメチル、シクロペンチルメチル、シクロヘキシルメチルおよびPGより独立して選択される。本出願の一態様では、PGはアセチルなどのアルキルアセテートである。
【0101】
さらなる態様では、式VIIIの化合物は式VIII(a)、VIII(b)およびVIII(c)の化合物、またはその塩もしくは溶媒和物より選択される:
式中、
は単結合または二重結合を表し;
R
3はC
3〜10シクロアルキル、C
3〜10シクロアルケニル、C
1〜10アルキル、C
2〜10アルケニル、C
6〜10アリール、C
1〜10アルキレンC
6〜10アリールおよびC
1〜10アルキレンC
3〜10シクロアルキルより選択され;
R
4およびR
5はH、C
1〜10アルキル、C
6〜10アリール、C
3〜10シクロアルキル、C
1〜10アルキレンC
6〜10アリール、C
1〜10アルキレンC
3〜10シクロアルキルおよびPGより独立して選択され;
PGは保護基であり;
R
3、R
4およびR
5中の1個もしくは複数の利用可能な水素はFで置き換えられてもよく、かつ/またはR
3、R
4およびR
5中の1個もしくは複数の利用可能な原子は同位体標識で置き換えられてもよい。
【0102】
以下の非限定的な実施例は本出願を例示するものである。
【実施例】
【0103】
実施例1
N-酸化の一般的手順
4℃に冷却したオキシコドン、オキシモルホンまたは3-O-Ac-オキシモルホン(1gスケール)のジクロロメタン(10mL)溶液にmCPBA(1当量、純度77%)を加えた。反応混合物を10分間攪拌した後、激しく攪拌されたジエチルエーテル(100mL)に滴下した。生成物の白色析出物を濾去してほぼ定量的な収率を得た。
【0104】
(a) オキシコドンN-オキシド
R
F = 0.26(ジクロロメタン/メタノール/水酸化アンモニウム 90:8:2);
【0105】
(b) 3-アセチル-オキシモルホンN-オキシド
オキシモルホン(600mg; 1.99mmol)をテトラヒドロフラン(8mL)に溶解させた。次に固体K
2CO
3(275mg; 1.99mmol)および無水酢酸(188μL、1.99mmol)を加え、反応混合物を室温で1.5時間攪拌した。TLC(95/5 ジクロロメタン:メタノール、二重展開)は微量の出発原料のみを示した。粗材料を単離なしで酸化プロトコールに供してN-オキシドを固体として得た。
【0106】
(c) 3-エトキシカルボニル-オキシモルホンN-オキシド
オキシモルホン(100mg、0.33mmol)を酢酸エチル(1mL)に懸濁させ、クロロギ酸エチル(32μL、33mmol)を滴下した後、トリエチルアミン(46μL、33mmol)を加えた。反応混合物(白色懸濁液)を室温で1時間攪拌した。TLC分析(ジクロロメタン/メタノール/アンモニア(90:8:2))は生成物への本質的にクリーンな変換を示し(R
f = 0.70)、これを単離なしで直ちに酸化プロトコールに供して標記化合物を固体として得た。R
F = 0.28(ジクロロメタン/メタノール/水酸化アンモニウム90:8:2);
【0107】
実施例2
(5aR,8aS,11aR,11bS)-2-メトキシ-5,5a,9,10-テトラヒドロ-6,11b-エタノ-7H-フロ[2',3',4',5':4,5]フェナントロ[9,8a-d]オキサゾール-11(11aH)-オン
オキシコドンN-オキシド(実施例1a、150mg; 0.45mmol)をジクロロメタン(10mL)に溶解させた。反応混合物をアセトン/N
2(液体)浴中で-20〜-25℃に冷却し、バージェス試薬(150mg; 0.63mmol)を固体として1回で加えた。反応混合物を5時間攪拌し、室温に昇温させた。-5℃で反応混合物の色は無色から帯黄色に変化した。次に混合物をジクロロメタン(50mL)で希釈し、NaHCO
3(2x10mL)で洗浄した。水層をジクロロメタン(15mL)で再抽出し、一緒にした有機層をMgSO
4で乾燥させ、濃縮して標記オキサゾリジン157mgを黄色固体として得た。化合物はシリカ上で安定で、低融点で吸湿性の固体であった。データは純度90%で収集した。
R
F = 0.7(ジクロロメタン/メタノール/水酸化アンモニウム 90:8:2);
【0108】
実施例3
(5aR,8aS,11aR,11bS)-2-アセトキシ-5,5a,9,10-テトラヒドロ-6,11b-エタノ-7H-フロ[2',3',4',5':4,5]フェナントロ[9,8a-d]オキサゾール-11(11aH)-オン、ワンポットプロトコール
オキシモルホン(600mg; 1.99mmol)をテトラヒドロフラン(8mL)に溶解させた。次に固体K
2CO
3(275mg; 1.99mmol)および無水酢酸(188μL、1.99mmol)を加え、反応混合物を室温で1.5時間攪拌した。TLC(95/5 ジクロロメタン:メタノール、二重展開)は微量の出発原料のみを示した。次に反応混合物を氷浴中で約4℃に冷却し、mCPBA(446mg; 1.99mmol; 純度77%)のジクロロメタン(6mL)中冷(4℃)溶液を1分かけて滴下した。[mCPBA溶液は、mCPBA(77%)669mgをジクロロメタン(9mL)に溶解させ、MgSO
4(670mg)を加えることで調製した。混合物を30分かけて数回攪拌し、氷浴中で4℃に冷却した]。1時間攪拌後、N-オキシドの白色析出物が形成され、反応混合物を-20℃に冷却した。次にジクロロメタン(7mL)中バージェス試薬(593mg、2.49mmol)を反応混合物中に-20℃で2分かけてカニューレ注入した。反応混合物を10℃に昇温(総反応時間3時間)させた後、酢酸エチル(100mL)で抽出し、NaHCO
3溶液(2x20mL)で洗浄した。一緒にした水層を酢酸エチル(2x20mL)で再抽出し、一緒にした有機層をMgSO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮して相当に純粋な(92〜95%)材料636mg(93%)を得た。25℃から5〜10℃までの温度レジームでのEtOH/i-PrOH 1:1混合物(2mL)からの生成物の結晶化によって生成物520mg(76%)を得た。1グラムスケールでの実験の反復によって78%の標記化合物を固体として得た。
R
F = 0.7(ジクロロメタン/メタノール/水酸化アンモニウム 90:8:2);
【0109】
実施例4
(5aR,8aS,11aR,11bS)-2-[(エトキシカルボニル)オキシ]-5,5a,9,10-テトラヒドロ-6,11b-エタノ-7H-フロ[2',3',4',5':4,5]フェナントロ[9,8a-d]オキサゾール-11(11aH)-オン、ワンポットプロトコール
オキシモルホン(100mg、0.33mmol)を酢酸エチル(1mL)に懸濁させ、クロロギ酸エチル(32μL、33mmol)を滴下した後、トリエチルアミン(46μL、33mmol)を加えた。反応混合物(白色懸濁液)を室温で1時間攪拌した。TLC分析(ジクロロメタン/メタノール/アンモニア(90:8:2))はエチルカーボネート保護オキシモルホンへの本質的にクリーンな変換を示した。
【0110】
次にカーボネートを含有する粗反応混合物を氷浴中で4℃に冷却し、mCPBA溶液[溶液は以下のように調製した: mCPBA(148mg、過酸化物含有量77%、0.66mmol)を酢酸エチル(2mL)に溶解させ、MgSO
4(140mg)を加えた。溶液を30分乾燥させた後、4℃に冷却した]の1mLアリコートを滴下した。反応混合物を4℃で1時間攪拌した。TLC分析(ジクロロメタン/メタノール/アンモニア(90:8:2))はカーボネート保護生成物への本質的にクリーンな変換を示した(R
f = 0.28)。次に反応混合物を-25℃に冷却し、バージェス試薬を固体として1回で加えた。次に混合物を約2〜3時間で室温に到達させ、その間に色は白色から黄色懸濁液に変化した。次に反応混合物を酢酸エチル(10mL)で希釈し、NaHCO
3(2x4mL)で洗浄し、水層を酢酸エチル(5mL)で再抽出した。一緒にした有機層をMgSO
4で乾燥させ、濃縮して粗オキサゾリジン(純度85〜90%)125mgを収率約84%で低融点固体として得た。
R
F = 0.70(ジクロロメタン/メタノール/水酸化アンモニウム 90:8:2);
【0111】
中間体(保護オキシモルホンおよび保護オキシモルホンN-オキシド)の分析試料を段階的に調製し、カラムクロマトグラフィーで精製した。実施例4からのオキサゾリジンの分析試料を保護オキシモルホンから調製した。N-酸化、およびバージェス試薬による処理を、2工程にて収率95%(純度95%)で行った。実施例4からの生成物の結晶化は、それが低融点吸湿性固体であることから不可能であった。
【0112】
オキシモルホンO-エチルカーボネート:
R
F = 0.75(ジクロロメタン/メタノール/水酸化アンモニウム 90:8:2);
【0113】
実施例5
ノルオキシモルホン
【0114】
A. 酢酸緩衝液
実施例3からのオキサゾリジン(0.1g、0.29mmol)をAcOH/NH
3緩衝液(pH 9、10% w/w、1.5mL)に懸濁させ、50℃で16時間加熱した。次に反応混合物を室温に冷却し、さらに2時間攪拌した。生成物の明褐色析出物を濾去し、乾燥させてノルオキシモルホン69mg(82%)を帯褐色固体として得た。融点300℃超(文献300℃超)
xvi。
【0115】
B. 炭酸アンモニウム緩衝液
実施例3からのオキサゾリジン(0.2g、0.57mmol)をNH
4HCO
3/NH
3緩衝液(pH 9、10% w/w、1mL)に懸濁させ、50℃で16時間加熱した。次に反応混合物を室温に冷却し、さらに2時間攪拌した。生成物の明褐色析出物を濾去し、乾燥させてノルオキシモルホン131mg(78%)を帯褐色固体として得た。融点300℃超。
【0116】
実施例6
ナルトレキソン
ノルオキシモルホン(実施例5、100mg; 0.348mmol)のN-メチル-2-ピロリドン(NMP)/H
2O混合物(10:1; 0.35mL)中懸濁液にシクロプロピルメチルブロミド(64mg; 0.479mmol)およびEt
3N(45μl; 0.327mmol)を加えた。反応器をアルゴンで掃流し、反応混合物を70℃で2時間攪拌した。その時点でさらなるEt
3N(45μl; 0.327mmol)を加え、混合物を70℃でさらに6時間攪拌した。次に反応混合物を室温に冷却し、ジクロロメタン(15mL)で希釈し、飽和NaHCO
3(3x3mL)で洗浄した。水層をジクロロメタン(5mL)で再抽出し、一緒にした有機層をMgSO
4で乾燥させた。残渣のカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール 4:1)によってナルトレキソン103mg(87%)を白色固体として得た。融点173〜175℃(アセトン)、融点159〜161℃(MeOH)、[文献融点174〜176℃(アセトン)]
xvii、すべての点で文献記載の材料と同一
xviii。
R
f 0.42(酢酸エチル + 20% MeOH);
【0117】
実施例7
ナロキソン
ノルオキシモルホン(実施例5、100mg; 0.348mmol)のNMP/H
2O混合物(10:1; 0.35mL)中懸濁液に臭化アリル(56mg; 0.463mmol)およびEt
3N(45μl; 0.327mmol)を加えた。反応器をアルゴンで掃流し、混合物を70℃で2時間攪拌した。その時点でさらなるEt
3N(45μl; 0.327mmol)を加え、混合物を70℃でさらに7.5時間攪拌した。次に反応混合物を室温に冷却し、ジクロロメタン(15mL)で希釈し、飽和NaHCO
3(3x3mL)で洗浄した。水層をジクロロメタン(5mL)で再抽出し、一緒にした有機層をMgSO
4で乾燥させた。残渣のカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール 4:1)によってナロキソン96mg(84%)を白色固体として得た。融点: 181〜182℃(酢酸エチル)、[文献融点173〜175]
xix、[文献179.5℃(トルエン)]
xx、すべての点で文献記載の材料と同一
xxi。
【0118】
実施例8
ナルブホン
ノルオキシモルホン(実施例5、220mg; 0.766mmol)、炭酸水素ナトリウム(77mg; 0.92mmol)、シクロブチルメチルブロミド(160mg; 1.07mmol)およびNMP(1mL)のスラリーを窒素雰囲気下90℃で19時間攪拌した。次に反応混合物を冷却し、水(10mL)で反応停止させた。pHを9に調整後、生成物をDCM(3x5mL)で抽出した。一緒にした有機層を水、ブラインで洗浄し、MgSO
4で乾燥させた。カラムクロマトグラフィーによりナルブホン180mg(66%)を白色固体として得た。融点170〜172℃(アセトン)、[文献173〜174℃(クロロホルム)]
xxii; R
f 0.64(酢酸エチル + 20%メタノール);
【0119】
実施例9
(5aR,8aS,11aR,11bS)-6-アリル-2-メトキシ-11-オキソ-5,5a,9,10,11-ペンタヒドロ-6,11b-エタノ-7H-フロ[2',3',4',5':4,5]フェナントロ[9,8a-d]オキサゾール-6-イウムブロミド
実施例2からの化合物(20mg; 0.064mmol)をニトロメタン(0.5mL)に溶解させ、臭化アリル(77mg; 0.63mmol)を加えた。反応混合物を85℃に加熱し、16時間攪拌した後、室温に冷却した。析出した固体を濾過し、減圧乾燥させて本質的に純粋な第四級塩(22mg、80%)を得た。
R
f = 0.10〜0.15(ジクロロメタン/メタノール/水酸化アンモニウム 90:8:2);
注: 600MHz/150MHz NMRでの炭素信号は回転異性体を示す。
【0120】
実施例10
(5aR,8aS,11aR,11bS)-2-アセトキシ-6-アリル-11-オキソ-5,5a,9,10,11-ペンタヒドロ-6,11b-エタノ-7H-フロ[2',3',4',5':4,5]フェナントロ[9,8a-d]オキサゾール-6-イウムブロミド
実施例3の化合物(25.5mg、0.075mmol)をニトロメタン0.3mL中臭化アリル3当量(19.0μL、0.224mmol)と共に攪拌した。2時間攪拌後、溶媒を蒸発させて標記化合物36mgを本質的に定量的な収率で得た。
R
F = 0.2(ジクロロメタン/メタノール/水酸化アンモニウム 90:8:2);
【0121】
実施例11
(5aR,8aS,11aR,11bS)-6-アリル-2-ヒドロキシ-11-オキソ-5,5a,9,10,11-ペンタヒドロ-6,11b-エタノ-7H-フロ[2',3',4',5':4,5]フェナントロ[9,8a-d]オキサゾール-6-イウムヒドロキシド
実施例3の化合物(60mg、0.176mmol)をニトロメタン(0.6mL)に溶解させ、臭化アリル(0.15mL、1.759mmol)を混合物に加えた。溶液を室温で2時間攪拌し、その時点でTLC(DCM/MeOH/NH
4OH 90/9/1)は生成物の形成のみを示した。析出物はその時点で観察されず、混合物を終夜攪拌した。12時間後のTLCは前日のそれと同一であった。溶媒をアルゴン気流下で蒸発させ、粗材料のNMRを得た。NMRは10%の「溶媒和」生成物を示した。化合物をCD
3OD中に数時間放置した後、「裸」生成物対「溶媒和」生成物の比が変化する(40%、600MHzでのNMRを参照)。CD
3ODを蒸発させ、混合物を飽和NaHCO
3溶液(0.3mL)中で攪拌し、濃縮乾固後、残渣をDCM/MeOH/H
2O(5/1/0.06)中、シリカゲル(7mL)上でのクロマトグラフィーで精製して標記化合物(双性イオンとしての)52mg(83%)を得た。
R
F = 0.1(ジクロロメタン/メタノール/水酸化アンモニウム 90:8:2);
【0122】
実施例12
3-アセトキシ-17-(2-ニトロエチル)-ノルオキシモルホン
実施例3の化合物(59mg、0.173mmol)をニトロメタン(0.6mL)に溶解させ、シクロプロピルメチルブロミド(50.0μL、0.519mmol)を混合物に加えた。溶液を室温で7時間攪拌し、その時点でTLC分析(DCM/MeOH/NH
4OH 90/9/1)は進行を示さず、混合物を50℃で終夜加熱した。この時点の後、TLC分析は微量の出発原料を示し、さらなるシクロプロピルメチルブロミド(50.0μL、0.519mmol、3当量)を加えた。室温で6時間攪拌後、溶媒をアルゴン気流下で蒸発させた。DCM/MeOH 100/1から25/1の勾配溶離での残渣のクロマトグラフィー(シリカゲル6mL)により、生成物として標記化合物27mg(38%)を無色ガラス状材料として、化合物の分離不可能な混合物(14mg)以外に得た。MeOHでのトリチュレーション後、標記化合物を白色結晶性固体として得た。
R
F = 0.9(ジクロロメタン/メタノール/水酸化アンモニウム 90:8:2); 融点 = 145〜174℃、褐色になる(MeOH);
【0123】
実施例13
予備実験において、上記第四級塩の還元を、ルイス酸によるC-14酸素の活性化を含む種々の条件下で試みた。上記スキームに示すようにC-14メチルエーテルを得た。酸緩衝液条件または塩基性条件下での化合物の加水分解によってナルトレキソンを得た。
【0124】
好ましい例であると本出願において考えられるものを参照して本出願を説明してきたが、開示される例に本出願が限定されないと理解すべきである。逆に、本出願は、添付の特許請求の範囲の真意および範囲内に含まれる様々な修正および等価な構成を包含するように意図されている。
【0125】
すべての刊行物、特許および特許出願は、個々の刊行物、特許または特許出願が参照によりその全体が組み入れられるように具体的かつ個々に指示される場合と同程度に、その全体が参照により本明細書に組み入れられる。本出願におけるある用語が、参照により本明細書に組み入れられるある文献において異なって定義されることがわかる場合、本明細書に示される定義がその用語の定義としての役割を果たすものとする。
【0126】
本明細書において言及される文献の完全な引用