特許第6046402号(P6046402)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6046402ねじり振動子及びねじり振動子の制御方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6046402
(24)【登録日】2016年11月25日
(45)【発行日】2016年12月14日
(54)【発明の名称】ねじり振動子及びねじり振動子の制御方法
(51)【国際特許分類】
   G02B 26/10 20060101AFI20161206BHJP
   G02B 26/08 20060101ALI20161206BHJP
   B81B 3/00 20060101ALI20161206BHJP
【FI】
   G02B26/10 104Z
   G02B26/08 E
   B81B3/00
【請求項の数】6
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2012-157476(P2012-157476)
(22)【出願日】2012年7月13日
(65)【公開番号】特開2014-21186(P2014-21186A)
(43)【公開日】2014年2月3日
【審査請求日】2015年6月24日
(73)【特許権者】
【識別番号】504145342
【氏名又は名称】国立大学法人九州大学
(73)【特許権者】
【識別番号】000005234
【氏名又は名称】富士電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100110928
【弁理士】
【氏名又は名称】速水 進治
(72)【発明者】
【氏名】橋爪 誠
(72)【発明者】
【氏名】兵藤 文紀
(72)【発明者】
【氏名】澤田 廉士
(72)【発明者】
【氏名】河村 幸則
(72)【発明者】
【氏名】石河 範明
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 健
【審査官】 堀部 修平
(56)【参考文献】
【文献】 特開2006−215258(JP,A)
【文献】 特開2005−257811(JP,A)
【文献】 特開2006−343482(JP,A)
【文献】 特開2005−205578(JP,A)
【文献】 特開2002−267995(JP,A)
【文献】 特開2006−296138(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2005/0194650(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02B 26/08−26/12
B81B 3/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
可動電極と、
枠体と、
前記可動電極を前記枠体に取り付け、前記可動電極の回転軸となる保持部材と、
前記可動電極を介して互いに対向しており、前記可動電極の回転軸と交わる方向に並んでいる2つの第1固定電極と、
前記可動電極及び前記2つの第1固定電極から絶縁されており、平面視における中心が前記保持部材と重なっていない第2固定電極と、
を備え、
前記可動電極は、第1面及び前記第1面とは反対側の第2面を有し、
前記第1固定電極は、第1面及び前記第1面とは反対側の第2面を有し、
前記第2固定電極は、第1面及び前記第1面とは反対側の第2面を有し、
厚さ方向において、
前記第2固定電極は、前記可動電極と少なくとも一部が重なっており、かつ中心が、前記可動電極の厚さ方向の中心と重なっておらず、
厚さ方向で見た場合、
前記可動電極の前記第1面と、前記第1固定電極の前記第1面と、前記第2固定電極の前記第1面とは同一面を形成しており、
前記可動電極の前記第2面と、前記第1固定電極の前記第2面とは同一面を形成しており、
前記可動電極の前記第2面と、前記第2固定電極の前記第2面とは同一面を形成していないねじり振動子。
【請求項2】
請求項に記載のねじり振動子において、
前記第2固定電極は、平面視において前記回転軸と重なっている部分がないねじり振動子。
【請求項3】
請求項に記載のねじり振動子において、
平面視において、前記第2固定電極は、前記保持部材を基準としたとき、一方の前記第1固定電極側にのみ設けられているねじり振動子。
【請求項4】
請求項に記載のねじり振動子において、
前記第2固定電極は、前記回転軸の長さ方向の中心に垂直に交わる線である基準線に対して、線対称となる位置に複数設けられているねじり振動子。
【請求項5】
請求項1〜3のいずれか一項に記載のねじり振動子において、
前記可動電極の一面は鏡面であるねじり振動子。
【請求項6】
可動電極と、
枠体と、
前記可動電極を前記枠体に取り付け、前記可動電極の回転軸となる保持部材と、
前記可動電極を介して互いに対向しており、前記可動電極の回転軸と交わる方向に並んでいる2つの第1固定電極と、
前記可動電極及び前記2つの第1固定電極から絶縁されており、平面視における中心が前記保持部材と重なっていない第2固定電極と、
を備え、
前記可動電極は、第1面及び前記第1面とは反対側の第2面を有し、
前記第1固定電極は、第1面及び前記第1面とは反対側の第2面を有し、
前記第2固定電極は、第1面及び前記第1面とは反対側の第2面を有し、
厚さ方向において、
前記第2固定電極は、前記可動電極と少なくとも一部が重なっており、かつ中心が、前記可動電極の厚さ方向の中心と重なっておらず、
厚さ方向で見た場合、
前記可動電極の前記第1面と、前記第1固定電極の前記第1面と、前記第2固定電極の前記第1面とは同一面を形成しており、
前記可動電極の前記第2面と、前記第1固定電極の前記第2面とは同一面を形成しており、
前記可動電極の前記第2面と、前記第2固定電極の前記第2面とは同一面を形成していないねじり振動子を準備し、
前記第2固定電極に電圧を印加することにより、前記可動電極を初動させ、その後、前記2つの第1固定電極に印加する電圧を制御することにより、前記可動電極の動きを制御する、ねじり振動子の制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ねじり振動子及びねじり振動子の制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ねじり振動子は、例えば光スキャナなどにおいて光の方向を変えるために用いられている。このような用途のねじり振動子は、可動部である可動電極と、固定電極とを有している。可動電極は、可動電極と固定電極の間に印加される電圧によって揺動する。通常、可動電極及び固定電極は、同一の層から形成されているため、互いの上面及び下面が同一面となっている。
【0003】
これに対して特許文献1には、固定電極と可動電極を厚さ方向において完全にずらすことが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2004−13099号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明者が検討した結果、以下の課題が判明した。可動電極の上面と固定電極の上面が同一面を形成しており、かつ可動電極の下面と固定電極の下面が同一面を形成していた場合、固定電極と可動電極の間に電圧を印加したとき、可動電極がどちらに回転するかが分からない。特許文献1のように固定電極と可動電極を厚さ方向において完全にずらすと、このような問題は生じない。しかし、このような構造にするためには、加工プロセスが複雑になるため、製造コストが増大する。
【0006】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、製造コストが増大することを抑制でき、かつ固定電極と可動電極の間に電圧を印加したときの可動電極の回転方向を一意に定めることができるねじり振動子及びねじり振動子の制御方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係るねじり振動子は、可動電極、枠体、保持部材、2つの第1固定電極、及び第2固定電極を備えている。保持部材は、可動電極を枠体に取り付けており、かつ可動電極の回転軸となる。2つの第1固定電極は、可動電極を介して互いに対向しており、可動電極の回転軸と交わる方向に並んでいる。第2固定電極は、可動電極及び2つの第1固定電極から絶縁されており、平面視における中心が保持部材と重なっていない。そして厚さ方向において、第2固定電極は、可動電極と少なくとも一部が重なっており、かつ中心が、可動電極の厚さ方向の中心と重なっていない。
【0008】
本発明に係るねじり振動子の制御方法は、上記したねじり振動子を準備した上で、第2固定電極に電圧を印加することにより、可動電極を初動させ、その後、2つの第1固定電極に印加する電圧を制御することにより、可動電極の動きを制御する。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、製造コストが増大することを抑制でき、かつ固定電極と可動電極の間に電圧を印加したときの可動電極の回転方向を一意に定めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】第1の実施形態に係るねじり振動子の構成を示す平面図である。
図2図1の一点鎖線部分の断面図である。
図3】ねじり振動子の製造方法を示すための断面図である。
図4】ねじり振動子の製造方法を示すための断面図である。
図5】制御部による可動電極の制御方法を説明するためのフローチャートである。
図6】第2の実施形態に係るねじり振動子の構成を示す平面図である。
図7】第2の実施形態における制御部の動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。尚、すべての図面において、同様な構成要素には同様の符号を付し、適宜説明を省略する。
【0012】
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態に係るねじり振動子100の構成を示す平面図である。図2は、図1の一点鎖線の部分の断面図である。本実施形態に係るねじり振動子100は、可動電極120、枠体110、保持部材130、2つの第1固定電極140、及び第2固定電極150を備えている。保持部材130は、可動電極120を枠体110に取り付けており、かつ可動電極120の回転軸となる。2つの第1固定電極140は、可動電極120を介して互いに対向しており、可動電極120の回転軸と交わる方向に並んでいる。第2固定電極150は、可動電極120及び2つの第1固定電極140から絶縁されており、平面視における中心が保持部材130と重なっていない。そして厚さ方向において、第2固定電極150は、可動電極120と少なくとも一部が重なっており、かつ中心が、可動電極120の厚さ方向の中心と重なっていない。以下、詳細に説明する。
【0013】
可動電極120の平面形状は矩形であるが、第1固定電極140と対向する辺(図1においてY方向に伸びている辺)は、櫛歯形状となっている。枠体110は、可動電極120の4辺のうち第1固定電極140と対向していない2つの辺(図1においてX方向に伸びている辺)それぞれに対向している。保持部材130は、可動電極120のうち枠体110と対向している2辺それぞれに対して設けられている。詳細には、保持部材130は、可動電極120のうち枠体110と対向している辺の中心に接続している。そして2つの保持部材130を結ぶ線が、可動電極120の回転軸となっている。本実施形態では、枠体110、可動電極120、及び保持部材130は一体的に形成されている。
【0014】
第1固定電極140のうち可動電極120と対向する辺は、櫛歯形状となっており、可動電極120の櫛歯部分とかみ合っている。このため、第1固定電極140と可動電極120は、互いに対向する部分の面積が大きくなり、その結果、可動電極120の駆動力は大きくなる。
【0015】
また、第1固定電極140の一つ(図1においては左側の第1固定電極140)は、一部が可動電極120と枠体110の間に伸びている。その伸びている部分の先端は、保持部材130に対向している。一方、残りの第1固定電極140(図1においては右側の第1固定電極140)は、可動電極120と枠体110の間には伸びていない。その代わり、可動電極120と枠体110の間には、第2固定電極150が設けられている。すなわち第2固定電極150の全体は、平面視において可動電極120の回転軸と重なっていない。また平面視において、第2固定電極150は、保持部材130を基準にしたとき、一方の第1固定電極140側(図1においては右側)にのみ設けられている。
【0016】
本図に示す例において、可動電極120及び第2固定電極150のうち互いに対向する部分は、直線形状になっている。ただし、この部分は櫛歯形状になっていて互いにかみ合っていても良い。
【0017】
さらに、第2固定電極150は2つ設けられているが、これらは、回転軸の長さ方向の中心(図1のY方向における可動電極120の中心と同一である)に垂直に交わる線である基準線tに対して、線対称となる位置に配置されている。
【0018】
また、図2に示すように、厚さ方向で見た場合、可動電極120の第1面(図2における下面)と、第2固定電極150の第1面(図2における下面)とは同一面を形成しているが、可動電極120の第2面(図2における上面)と、第2固定電極150の第2面(図2における上面)とは同一面を形成していない。具体的には、第2固定電極150は可動電極120よりも薄く、そのため、第2固定電極150の第2面は、可動電極120の第2面よりも低くなっている。第2固定電極150の厚さは、例えば可動電極120の厚さの1/10以上9/10以下である。第2固定電極150の厚さが可動電極120の厚さの1/10よりも薄い場合、第2固定電極150の強度が不十分となり、ねじり振動子100の歩留まりが悪くなる。また第2固定電極150の厚さが可動電極120の厚さの9/10よりも厚い場合、後述する第2固定電極150による起動の効果が生じにくくなる。なお、第1固定電極140の上面は、可動電極120の上面及び枠体110の上面と同一面を形成しており、第1固定電極140の下面は、可動電極120の下面及び枠体110の下面と同一面を形成している。
【0019】
なお、枠体110の下面、第2固定電極150の下面、及び第1固定電極140の下面は、絶縁層320を介して基板310によって支持されている。これに対して可動電極120及び保持部材130は、上面及び下面のいずれも支持されていない。
【0020】
ねじり振動子100の可動電極120は、例えば上面が鏡面になっている。この鏡面の光反射率は、例えば可動電極120の上面に金属膜(例えばAl膜)を形成することにより、選択することができる。そして可動電極120の角度を変えることにより、可動電極120に入射してきた光の反射角を変える。ねじり振動子100は、例えば光スキャナーやモーションセンサに用いられる。可動電極120の角度は、制御部200によって制御される。制御部200の動作については、フローチャートを用いて後述する。
【0021】
図3及び図4は、ねじり振動子100の製造方法を示すための断面図である。まず、図3(a)に示すように、基板310上に絶縁層320及び導電層330を形成したものを準備する。基板310、絶縁層320、及び導電層330は、例えばSOI(Silicon On Insulator)基板である。この場合、基板310及び導電層330は、不純物が導入されたシリコン層である。次いで、基板310の下面及び導電層330の上面を洗浄する。
【0022】
次いで図3(b)に示すように、導電層330上にレジストパターン50を形成する。次いで、レジストパターン50をマスクとして導電層330をドライエッチングする。これにより、枠体110、可動電極120、保持部材130、第1固定電極140、及び第2固定電極150が形成される。なお、この状態において、第2固定電極150は、可動電極120、保持部材130、及び第1固定電極140と同じ厚さを有している。
【0023】
その後、図4(a)に示すように、レジストパターン50を除去する。次いで、枠体110、可動電極120、保持部材130、及び第1固定電極140をレジストパターン52で覆う。そして、レジストパターン52をマスクとして第2固定電極150をハーフエッチング(ドライエッチング)する。これにより、第2固定電極150は薄くなる。
【0024】
次いで、図4(b)に示すように、基板310の下面にレジストパターン54を形成する。次いで、レジストパターン54をマスクとして基板310及び絶縁層320をドライエッチングする。これにより、基板310のうち可動電極120及び保持部材130の下に位置している部分は除去される。
【0025】
その後、レジストパターン52及びレジストパターン54は除去される。このようにして、図1及び図2に示したねじり振動子100が形成される。
【0026】
図5は、制御部200による可動電極120の制御方法を説明するためのフローチャートである。可動電極120を揺動させるとき、制御部200は、まず2つの第2固定電極150に直流電圧を印加する(ステップS10)。これにより、第2固定電極150と可動電極120の間には電位差が生じ、その結果、可動電極120は保持部材130を回転軸として回転する。このとき、厚さ方向において、可動電極120の中心は可動電極120の中心よりも基板310側に位置している。このため、可動電極120は、必ず第2固定電極150に対向している領域が上側に移動する。
【0027】
その後、制御部200は、第2固定電極150への直流電圧の印加を停止するとともに、2つの第1固定電極140に交流電圧を印加する。そして制御部200は、この交流電圧を制御することにより、可動電極120を所望する角度に回転させる(ステップS20)。
【0028】
以上、本実施形態によれば、厚さ方向において、可動電極120の中心は可動電極120の中心からずれている。このため、第2固定電極150に電圧を印加したとき、可動電極120は必ず決まった方向に回転する。
【0029】
また、第2固定電極150は、厚さ方向において少なくとも一部が可動電極120と重なっている。このため、可動電極120と第2固定電極150(又は140)とを厚さ方向において完全にずらす場合と比較して、ねじり振動子100の製造コストは低くなる。特に本実施形態では、可動電極120の下面と、第2固定電極150の下面とは同一面を形成しているが、可動電極120の上面と、第2固定電極150の上面とは同一面を形成していない。このような構成は、第2固定電極150をハーフエッチングするのみで実現できる。従って、ねじり振動子100の製造コストは特に低くなる。
【0030】
また、第2固定電極150は、平面視において可動電極120の回転軸と重なっている部分がない。このため、第2固定電極150に電圧を印加したとき、可動電極120に加わる回転モーメントは大きくなり、可動電極120は回転しやすくなる。
【0031】
また、2つの第2固定電極150は、可動電極120の中心に垂直に交わる線である基準線tに対して、線対称となる位置に配置されている。このため、第2固定電極150に電圧を印加したとき、可動電極120の回転運動は安定する。
【0032】
(第2の実施形態)
図6は、第2の実施形態に係るねじり振動子100の構成を示す平面図である。本実施形態に係るねじり振動子100は、第2固定電極150のレイアウトを除いて、第1の実施形態に係るねじり振動子100と同様の構成である。
【0033】
詳細には、可動電極120の回転軸を基準にしたとき、第2固定電極150は、2つの第1固定電極140側それぞれに設けられている。各サイドにおける第2固定電極150のレイアウトは、第1の実施形態に示した第2固定電極150のレイアウトと同様となっている。すなわち、いずれのサイドにおいても、第2固定電極150は2つ設けられている。そして2つの第2固定電極150は、基準線tに対して、線対称となる位置に配置されている。そして第1固定電極140は、互いに線対称な形状を有している。
【0034】
図7は、本実施形態における制御部200の動作を示すフローチャートである。まず制御部200は、外部から、可動電極120の回転方向及びその量を示す指示を受信する。そして制御部200は、可動電極120の回転方向に基づいて、いずれのサイドに位置する第2固定電極150に電圧を印加するかを選択する(ステップS5)。例えば制御部200は、初動において、受信した指示と同一方向に可動電極120が回転するように、第2固定電極150を選択する。
【0035】
その後の処理(ステップS10,S20)は、第1の実施形態と同様である。
【0036】
本実施形態によっても、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。また、初動において、可動電極120を、指示と統一方向に回転させることができる。従って、可動電極120を所望の角度に回転させるまでの時間を短くすることができる。
【0037】
以上、図面を参照して本発明の実施形態について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することもできる。
【符号の説明】
【0038】
100 ねじり振動子
110 枠体
120 可動電極
130 保持部材
140 第1固定電極
150 第2固定電極
200 制御部
310 基板
320 絶縁層
330 導電層
50 レジストパターン
52 レジストパターン
54 レジストパターン
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7