特許第6046475号(P6046475)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6046475光通信で使用するための改良されたトランジスタアウトライン(TO)−CANアセンブリ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6046475
(24)【登録日】2016年11月25日
(45)【発行日】2016年12月14日
(54)【発明の名称】光通信で使用するための改良されたトランジスタアウトライン(TO)−CANアセンブリ
(51)【国際特許分類】
   G02B 6/42 20060101AFI20161206BHJP
【FI】
   G02B6/42
【請求項の数】20
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2012-272309(P2012-272309)
(22)【出願日】2012年12月13日
(65)【公開番号】特開2013-127620(P2013-127620A)
(43)【公開日】2013年6月27日
【審査請求日】2015年11月10日
(31)【優先権主張番号】13/329,380
(32)【優先日】2011年12月19日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】506076606
【氏名又は名称】アバゴ・テクノロジーズ・ジェネラル・アイピー(シンガポール)プライベート・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100087642
【弁理士】
【氏名又は名称】古谷 聡
(74)【代理人】
【識別番号】100076680
【弁理士】
【氏名又は名称】溝部 孝彦
(74)【代理人】
【識別番号】100121061
【弁理士】
【氏名又は名称】西山 清春
(72)【発明者】
【氏名】マックローチ,ローレンス,アール
【審査官】 野口 晃一
(56)【参考文献】
【文献】 特開2000−111766(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2002/0028049(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02B 6/26−6/27
6/30−6/34
6/42−6/43
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
改良されたTO-CANアセンブリであって、
上面及び下面を少なくとも有するヘッダーであって、該ヘッダーの該下面は、前記改良されたTO-CANアセンブリの底面に対応する、ヘッダーと、
前記ヘッダーの前記上面に配置されて、光電子デバイスを少なくとも有する光サブアセンブリ(OSA)と、
上面、下面、内面、及び外面を少なくとも有するカラーであって、該カラーの該内面及び該外面は該カラーの側壁を画定し、該カラーの該側壁には開口が形成されている、カラーと、
上面、底面及び外壁を少なくとも有するレセプタクルであって、該外壁の一部は、前記カラーの前記内面の一部に機械的に結合されており、該レセプタクルの該外壁には開口が形成されている、レセプタクルと、
上面、下面、内面、及び外面を少なくとも有するキャップであって、該キャップの該内面及び該外面は該キャップの側壁を画定し、該キャップの該下面の一部は、前記ヘッダーの前記上面の一部に機械的に結合されている、キャップと
上面及び下面を少なくとも有する窓であって、該窓の該上面は、該窓の周辺部付近で前記キャップの前記内面に機械的に結合されており、該窓は、前記光電子デバイスの動作波長に対して透明である、窓
を備え、
前記カラーの前記下面の一部は、前記キャップの前記上面の一部に機械的に結合されており、
光ファイバーの一部が前記レセプタクルの前記外壁に形成された前記開口と前記カラーの前記側壁に形成された前記開口を通って、前記改良されたTO-CANアセンブリの軸に対して非ゼロの角度αで該改良されたTO-CANアセンブリ内に入り、該軸は、前記カラーの前記上面及び前記下面に対して、及び、前記レセプタクルの前記上面及び前記底面に対してほぼ垂直であり、
前記光ファイバーの前記一部は、前記レセプタクルの前記底面に取り付けられている、改良されたTO-CANアセンブリ。
【請求項2】
前記αが約70°〜約110°の範囲内にある、請求項1の改良されたTO-CANアセンブリ。
【請求項3】
前記αが約90°である、請求項1または2の改良されたTO-CANアセンブリ。
【請求項4】
前記改良されたTO-CANアセンブリ内で光路を前記角度αだけ折り曲げる少なくとも1つの反射器をさらに備える、請求項1〜3のいずれかの改良されたTO-CANアセンブリ。
【請求項5】
前記レセプタクルの前記底面に長手方向軸を有する溝が形成されており、前記光ファイバーの前記一部が該溝に配置される、請求項1〜3のいずれかの改良されたTO-CANアセンブリ。
【請求項6】
前記改良されたTO-CANアセンブリ内で光路を前記角度αだけ折り曲げる第1の反射器をさらに備える、請求項5の改良されたTO-CANアセンブリ。
【請求項7】
前記レセプタクルの前記底面は、前記溝の端部に隣接して形成されたくぼみを有し、前記第1の反射器は、前記レセプタクルにおいて、前記溝の前記端部に対向して配置されている、請求項6の改良されたTO-CANアセンブリ。
【請求項8】
前記レセプタクルの前記外壁に形成された前記開口と前記カラーの前記側壁に形成された前記開口の組み合わせが、前記改良されたTO-CANアセンブリの側壁に形成された開口を構成する、請求項1〜7のいずれかの改良されたTO-CANアセンブリ。
【請求項9】
前記レセプタクルの前記底面に長手方向軸を有する溝が形成されており、前記光ファイバーの前記一部の光軸が、前記溝の前記長手方向軸に平行になるように、前記光ファイバーの前記一部が前記溝に配置される、請求項1の改良されたTO-CANアセンブリ。
【請求項10】
前記αが約70°〜約110°の範囲内にある、請求項1または9の改良されたTO-CANアセンブリ。
【請求項11】
前記αが約90°である、請求項1、9、10のいずれかの改良されたTO-CANアセンブリ。
【請求項12】
前記光電子デバイスはレーザーダイオードである、請求項1〜11のいずれかの改良されたTO-CANアセンブリ。
【請求項13】
前記光電子デバイスはフォトダイオードである、請求項1〜11のいずれかの改良されたTO-CANアセンブリ。
【請求項14】
改良されたTO-CANアセンブリであって、
上面及び下面を少なくとも有するヘッダーと、
前記ヘッダーの前記上面に配置されて、光電子デバイスを少なくとも有する光サブアセンブリ(OSA)と、
上面、下面、内面、及び外面を少なくとも有するキャップであって、該キャップの該内面及び該外面は該キャップの側壁を画定し、該キャップの該下面の一部は、前記ヘッダーの前記上面の一部に機械的に結合されている、キャップと、
上面及び下面を少なくとも有する窓であって、該窓の該上面は、該窓の周辺部付近で前記キャップの前記内面に機械的に結合されており、該窓は前記光電子デバイスの動作波長に対して透明である、窓と、
上面、下面、内面、及び外面を少なくとも有するカラーであって、該カラーの該内面及び該外面は該カラーの側壁を画定し、該カラーの該下面の一部は、前記キャップの前記上面の一部に機械的に結合されている、カラーと、
上面、底面及び外壁を少なくとも有するレセプタクルであって、該レセプタクルの該外壁の一部は、前記カラーの前記内面の一部に機械的に結合されている、レセプタクル
を備え、
前記レセプタクルの前記底面に長手方向軸を有する溝が形成されており、
前記溝は、前記レセプタクルの前記外壁に形成された開口及び前記カラーの前記側壁に形成された開口を通る光ファイバーの一部を受け入れるように構成され、
前記光ファイバーの前記一部は、前記溝の前記長手方向軸に平行な光軸を有し、
前記溝の前記長手方向軸は、前記改良されたTO-CANアセンブリの軸に対して非ゼロの角度αをなし、該軸は、前記カラーの前記上面及び前記下面に対して、及び、前記レセプタクルの前記上面及び前記底面に対してほぼ垂直である、改良されたTO-CANアセンブリ。
【請求項15】
前記αが約70°〜約110°の範囲内にある、請求項14の改良されたTO-CANアセンブリ。
【請求項16】
前記αが約90°である、請求項14または15の改良されたTO-CANアセンブリ。
【請求項17】
前記改良されたTO-CANアセンブリ内で光路を前記角度αだけ折り曲げる第1の反射器をさらに備える、請求項14〜16のいずれかの改良されたTO-CANアセンブリ。
【請求項18】
前記レセプタクルの前記底面は、前記溝の端部に隣接して形成されたくぼみを有し、前記第1の反射器は、前記レセプタクルにおいて、前記溝の前記端部に対向して配置されている、請求項17の改良されたTO-CANアセンブリ。
【請求項19】
前記光電子デバイスはレーザーダイオードである、請求項14〜18のいずれかの改良されたTO-CANアセンブリ。
【請求項20】
前記光電子デバイスはフォトダイオードである、請求項14〜18のいずれかの改良されたTO-CANアセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、トランジスタアウトライン(TO)−CANアセンブリに関する。より具体的には、本発明は、光通信で使用するための改良されたTO-CANアセンブリに関する。
【背景技術】
【0002】
光ネットワークを介して光データ信号を送受信するために、種々の光通信モジュールが該ネットワークで使用されている。光通信モジュールを、光受信能力を有するが光送信能力を有しない光受信モジュールとすることができる。代替的には、光通信モジュールを、光送信能力を有するが光受信能力を有しない光送信モジュールとすることができる。代替的には、光通信モジュールを、光送信能力と光受信能力の両方を有する光トランシーバーモジュールとすることができる。
【0003】
典型的な光送信機または光トランシーバーモジュールは、レーザー駆動回路、少なくとも1つのレーザーダイオード、及び、他の種々の電気部品を備える光送信サブアセンブリ(TOSA)を有している。レーザー駆動回路は、それぞれのレーザーダイオードを変調するために、該それぞれのレーザーダイオードに電気駆動信号を出力する。レーザーダイオードが変調されると、該ダイオードは、論理1、0に対応する出力レベルを有する光信号を出力する。該モジュールの光学系は、それぞれのレーザーダイオードによって生成された光信号を、該光送信機または光トランシーバーモジュールに接続している光コネクタモジュール内に保持されているそれぞれの送信光ファイバーの端部に集束させる。
【0004】
典型的な光受信もしくは送信モジュールは、少なくとも1つの受信用フォトダイオード及び他の種々の電気部品を備える光受信サブアセンブリ(ROSA)を有している。ROSAの光学系は、光ファイバーの端部から出力される光データ信号をROSAのフォトダイオードに集束させる。該フォトダイオードは、受信した光データ信号をアナログ電気信号に変換する。トランスインピーダンス増幅器(TIA)などの電気的検出回路が、フォトダイオードによって生成された電気信号を受信して、対応する増幅された電気信号を出力する。出力された電気信号は、データを復元するためにROSAの他の回路によって処理される。
【0005】
光通信モジュールの周知のタイプの1つは、TO-CANアセンブリである。図1は、典型的なTO-CANアセンブリ構成を有する既知の1つのTO-CANアセンブリ2の斜視図である。TO-CANアセンブリ2は、ヘッダー3、リング4、キャップ(または口金。以下同じ)5、カラー(またはつば。以下同じ)6、及びレセプタクル7を備えている。ヘッダー3、リング4、キャップ5、カラー6、及びレセプタクル7は、それらを共に溶接乃至溶着できるように、典型的には、たとえばステンレス鋼などの金属材料で作られる。TO-CANアセンブリ2は一般には円筒形である。ヘッダー3は上部取付面3aを有しており、該取付面上にTOSA及び/またはROSA及び他の電気部品が搭載される。これらの部品はリング4の内側にあるため、図1では見ることができない。電気リード線(不図示)または電気接点(不図示)が、アセンブリ2のTOSAまたはROSAを、プリント回路基板(PCB)(不図示)の電気回路などの外部の電気回路に電気的に相互接続するために、ヘッダー3の下面3bに配置されている。フレキシブル(フレックス)回路の一部が、ヘッダー3に搭載される場合もあり、その場合には、TO-CANアセンブリの電気部品及び光電子部品は、フレックス回路に搭載されて、該フレックス回路に電気的に接続される。
【0006】
リング4は、第1の端部4a及び第2の端部4bを有している。リング4の第2の端部4bは、ヘッダー3の上面3aにしっかりと固定されている。キャップ5は第1の端部5a及び第2の端部5bを有している。キャップ5の第2の端部5bは、リング4の第1の端部4aにしっかりと固定されている。カラー6は第1の端部6a及び第2の端部6bを有している。カラー6の第2の端部6bは、キャップ5の第1の端部5aにしっかりと固定されている。レセプタクル7は第1の端部7a及び第2の端部7bを有している。レセプタクル7の第2の端部7bは、カラー6の第1の端部6a内にあって、該第1の端部6aにしっかりと固定されている。レセプタクル7は、レセプタクル7の第1の端部7aを貫通すると共に該第1の端部7aに固定された光ファイバー(不図示)の一部を受け入れる管状構造とされている。ヘッダー3の上面3aに搭載された光電子部品(不図示)を、TO-CANアセンブリ2がTOSAを有しているかROSAを有しているかにそれぞれ依存して、レーザーなどの光電式光源か、または、フォトダイオードなどの光電式光センサーとすることができる。
【0007】
TO-CANアセンブリ2の光軸が破線8によって表されている。TO-CANアセンブリ2がTOSAを有している場合には、該TOSAのレーザーダイオード(不図示)によって放出された光は、光軸8に沿って光ファイバー(不図示)の端部中へと進む。TO-CANアセンブリ2がROSAを有している場合には、光ファイバーの端部を出た光は、光軸8に沿って進んで、該ROSAのフォトダイオードによって受光される。
【0008】
カラー6をキャップ5にしっかりと固定し、レセプタクル7をカラー6に固定する前に、XYZデカルト座標系のX−Y面におけるカラー6の位置を、レセプタクル7内に固定されている光ファイバーの端部がTOSAのレーザーダイオードまたはROSAのフォトダイオードとそれぞれ光学的に位置合わせされるように調節する。X−Y面における光学的位置合わせが達成されると、光軸8に対応するZ軸に沿ったレセプタクル7の位置が所望の焦点が得られるように調節される。たとえば、TOSAの場合には、レーザーダイオードによって放出された光ビームが光ファイバーの端部にある焦点位置にくるまで、Z軸に沿ったレセプタクル7の位置が調節される。ROSAの場合には、光ファイバーの端部を出た光ビームがフォトダイオードの受光部にある焦点位置にくるまで、Z軸に沿ったレセプタクル7の位置が調節される。Z軸の適切な位置合わせが達成されると、レセプタクル7の第2の端部7bがカラー6の第1の端部6aにしっかりと固定される。
【0009】
レセプタクル7をカラー6にしっかりと固定し、及び、カラー6をキャップ5にしっかりと固定するために、レーザー溶接法が一般に使用される。キャップ5をリング4にしっかりと固定するためにプロジェクション溶接法が一般に使用される。プロジェクション溶接は一般にハーメチックシールを形成し、レーザー溶接は一般にハーメチックシールを形成しない。ハーメチックシールはキャップ5とリング4の間に必要とされるので、そのためにプロジェクション溶接が一般に使用されるのである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
図1から、TO-CANアセンブリ2のレセプタクル7はZ軸方向に比較的長い長さLを有していることがわかる。その長さLは約0.75インチである。レセプタクル7の長さLが比較的長いために、TO-CANアセンブリ2は、空間的制約に起因して多くのモジュールで使用するのに適していない。したがって、図1に示すタイプのTO-CANアセンブリは、長いレセプタクルを収容することができるモジュールでの使用に限定されている。空間的制約に関してより高い汎用性を有するTO-CANアセンブリを提供して、TO-CANアセンブリをより広い用途及び環境で使用できるようにすることが望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は、上面、底面及び側壁(側面)を有する改良されたTO-CANアセンブリに関する。上面及び底面は、X軸、Y軸及びZ軸によって画定されるXYZデカルト座標系のX−Y面に概ね平行である。改良されたTO-CANアセンブリは、Z軸と概ね同軸をなす中心軸を有する。改良されたTO-CANアセンブリは、該アセンブリ中の光ファイバーの一部をZ軸に対して非ゼロの角度αで受け入れるための、該アセンブリの側壁に形成された開口を有している。
【0012】
1実施形態によれば、改良されたTO-CANアセンブリは、ヘッダー、光学サブアセンブリ(OSA)、キャップ、窓、カラー、及びレセプタクルを備えている。該OSAは、ヘッダーの上面に配置されており、光電子デバイスを少なくとも備えている。キャップの下面とヘッダーの上面との間にハーメチックシールが形成されるように、該下面の一部が、該上面の一部に機械的に結合されている。窓の上面は該窓の周辺部の付近でキャップの内面に機械的に結合されている。該窓は光電子デバイスの動作波長に対して透明である(すなわち、該波長を通過させる)。カラーの下面の一部はキャップの上面の一部に機械的に結合されている。レセプタクルは、上面、底面、及び外壁(または外面)を少なくとも有する。レセプタクルの外壁の一部は、カラーの内面の一部に機械的に結合されている。レセプタクルの底面には、長手方向軸(または縦軸)を有する溝が形成されている。該溝は、レセプタクルの外壁に形成されている開口を通過する光ファイバーの一部を受け入れるように構成されている。溝に受容された光ファイバーの一部は、該溝の長手方向軸に平行な光軸を有する。溝の長手方向軸は、X軸、Y軸、及びZ軸によって画定されるデカルト座標系のZ軸に対して非ゼロの角度αをなす。したがって、光ファイバーの該一部の光軸もまた、該光ファイバーのZ軸に対して角度αをなす。レセプタクルの上面及び底面は、X軸及びY軸によって画定されるX−Y面に概ね平行である。
【0013】
本発明の上記の特徴及び利点並びにその他の特徴及び利点は、以下の説明、図面、及び特許請求の範囲から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】光通信業界で一般に使用されている既知のTO-CANアセンブリの斜視図である。
図2】本発明の例示的な実施形態にしたがう改良されたTO-CANアセンブリの斜視図である。
図3図2のA−A’線に沿ったTO-CANアセンブリの一部の断面図である。
図4図2及び図3に示すTO-CANアセンブリの改良されたレセプタクルの底面斜視図である。
図5図2及び図3に示す改良されたTO-CANアセンブリに配置されている光ファイバーの一部の側面図であり、反射器が、該改良されたTO-CANアセンブリの光路を屈曲させるやり方を示している。
図6図4に示す改良されたレセプタクルとは異なる改良されたレセプタクルを有する、別の例示的な実施形態にしたがう改良されたTO-CANアセンブリの断面図である。
図7】クアッドスモールフォームファクタープラガブル(quad small form factor pluggable:QSFP)モジュールの上面斜視図である。該モジュールは、図2に示す改良されたTO-CANアセンブリを4つ含んでおり、該モジュールの内部が見えるように該モジュールのカバーの一部が除去されている。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明のいくつかの実施形態によれば、空間的制約に関してより高い汎用性を有し、かつ、広範な用途及び環境で使用するのに適した改良されたTO-CANアセンブリが提供される。改良されたTO-CANアセンブリは、それの端部ではなくそれの側部を通して光ファイバーを受け入れるように変更されたレセプタクルを有している。TO-CANアセンブリ内において、TOSAもしくはROSAの光電子部品と光ファイバーの端部との間で光を結合するために、光路が折り曲げられる。これらの特徴の組み合わせによって、TO-CANアセンブリの外形サイズ(プロファイル)はコンパクトになり、これによって、TO-CANアセンブリは空間的制約に関してより汎用性を増し、したがって、TO-CANアセンブリはより広範な用途及び環境で使用するのに適したものになる。以下、図2図7を参照して、説明に役立つ実施形態または例示的な実施形態を説明する。図中の同じ参照番号は同様の要素または部品を表している。
【0016】
図2は、例示的な1実施形態にしたがう、改良されたTO-CANアセンブリ10の斜視図である。図3は、図2のA−A’に沿ったTO-CANアセンブリ10の一部の断面図である。図4は、図2及び図3に示すTO-CANアセンブリ10の改良されたレセプタクル40の底面斜視図である。図2及び図3に示されているTO-CANアセンブリ10は、光ファイバーケーブル12の光ファイバー11の端部に接続されている。光ファイバー11の一部は、アセンブリ10の側面を貫通してアセンブリ10の内部に配置されている。アセンブリ10の内部に配置されている光ファイバー11の該一部は、図2図4に示すX軸、Y軸、及びZ軸によって画定されるXYZデカルト座標系のZ軸に対して非ゼロの角度αをなす光軸を有する。
【0017】
ヘッダー13は、上面13a、下面13b、及び側壁(側面部)13cを有している。ヘッダー13の上面13aは、より詳細に後述するように、改良されたTO-CANアセンブリ10のROSAもしくはTOSAの部品を取り付けるための取り付け面として機能する。アセンブリ10のリング14は、概ね円筒形の形状を有し、上面14a、下面14b、内面14c、及び外面14dを有している。リング14の内面14c及び外面14dはリング14の側壁を画定している。リング14の下面14bは、ヘッダー13の上面13aに固定されている。
【0018】
アセンブリ10のキャップ15は、概ね円筒形の形状を有し、上面15a、下面15b、内面15c、及び外面15dを有している。キャップ15の内面15c及び外面15dはキャップ15の側壁を画定している。内側の縁(リム)15eは、キャップ15の上面15a及び内面15cのそれぞれからキャップ15の中心に向かって内側に延びている。縁15eのZ方向の厚みは、リム15eのX及びY座標位置の関数として変化している。この厚みの変化によって、リム15eの下面15e’とヘッダー13の上面13aの間のZ軸方向における距離がX及びY座標の関数として変化する。たとえばガラスなどの透明な材料(または光を通す材料)から作られた窓16が、窓16の周辺部の近辺において、縁15eの下面15e’に固定された上面16aを有している。縁15eの厚みが変化しているために、窓16はヘッダー13の上面13aに対して傾いている。キャップ15の下面15bは、リング14の上面14aに固定されている。
【0019】
ヘッダー13の上面13aとリング14の内面14cとキャップ15の内面15cと透明な窓16の組み合わせは、アセンブリ10内に密閉された区画(コンパートメント)17を提供する。この密閉された区画17内には、以下の部品(乃至構成要素)が配置されている。
・ヘッダー13の上面13aに取り付けられている気密封止(ハーメチックシール)基板18。
・基板18の上面18aに取り付けられている集積回路(IC)チップ19。
・基板18の上面18aに取り付けられている光電子部品(オプトエレクトロニクス部品)21。
・基板18の上面18aに取り付けられているボールレンズ22。
・基板18の上面18aに取り付けられている反射器23。
・基板18とICチップ19を相互接続するボンドワイヤ(またはボンディングワイヤ)24。
・ICチップ19と光電子部品21を相互接続するボンドワイヤ(またはボンディングワイヤ)25。
基板18の底面18bは、はんだボール(はんだ球)28に接続された電気的接触部(または電気接点)27を有しており、該電気的接触部は、後で、改良されたTO-CANアセンブリ10の外部にある回路基板(不図示)と基板18を電気的に相互接続するために使用することができる。基板18は、典型的には、たとえば酸化アルミニウム(AlO)などのセラミック材料から作られるが、これは、そのようなセラミックが気密封止性能(または密閉性能)に優れているからである。
【0020】
基板18、構成要素19、21、22、23、24及び25は、TO-CANアセンブリ10が光送信機として構成されるか光受信機として構成されるかに応じて、TOSAとROSAのいずれかの部品である。TO-CANアセンブリ10が光送信機として構成されている場合には、基板18、構成要素19、21、22、23、24及び25はTOSAの部品であって、光電子部品21はレーザーダイオードであり、ICチップ19は該レーザーダイオードを駆動するためのレーザーダイオード駆動ICである。TO-CANアセンブリ10が光受信機として構成されている場合には、基板18及び構成要素19、21、22、23、24及び25はROSAの部品であって、光電子部品21はフォトダイオードであり、ICチップ19は該フォトダイオードによって生成された電気信号を受信して処理するための受信機ICである。密閉された区画17は、TOSAまたはROSAの構成要素を湿気、ガス及び他の空中を伝搬する物質(粉塵など)から保護する気密環境を提供する。
【0021】
アセンブリ10のカラー31は、一般に円筒形の形状を有し、上面31a、下面31b、内面31c、及び外面31dを有している。カラー31の内面31c及び外面31dはカラー31の側壁を画定している。カラー31の下面31bは、キャップ15の上面15aに固定されている。カラー31の互いに対向する(すなわち反対側にある)側部(側面)のそれぞれにはU字形の開口31e、31fがそれぞれ形成されており、それらの開口はそれぞれ、カラー31の上面31a、内面31c、及び外面31dにわたって延在している。
【0022】
アセンブリ10のレセプタクル40は、カラー31内に配置されており、カラー31の内面31cのいくつかの部分に固定されている。レセプタクル40は、上面40a、底面40b、及び外壁40cを有している。レセプタクル40の底面40bに形成されている溝41は、該溝41に固定されている光ファイバー11の一部を受け入れるように形成され及びサイズが調整されている。図4に示されているレセプタクル40の底面斜視図により明瞭に示されているように、溝41は、レセプタクル40の外壁40cに形成されている開口42と、レセプタクル40の底面40bに形成されているくぼみ(凹部)43の間に延びている。くぼみ43は、第1の壁44、第2の壁45、第3の壁46、第4の壁47、及び第5の壁48によって画定されている。より詳細に後述するように、第3の壁46は、光路を折り曲げるために使用される反射器である。反射器46は、光ファイバー11の端部11aに面している(すなわち、該端部11aに対向して配置されている)。
【0023】
図2及び図3からわかるように、光ファイバー11は、Z軸に対する上述の非ゼロの角度αで、レセプタクル40の外壁40cに入って該外壁40cから出る。Z軸は、表面13a、13b、14a、14b、15a、15b、31a、31b、40a及び40bにほぼ垂直である。したがって、Z軸は、改良されたTO-CANアセンブリ10の中心軸である。X軸及びY軸は、表面13a、13b、14a、14b、15a、15b、31a、31b、40a及び40bにほぼ平行である。溝41は、Z軸に対して、溝41に配置されている光ファイバー11の部分の光軸と同じ非ゼロの角度αをなす長手方向軸(または縦軸)45を有している。1実施形態では、非ゼロの角度αはZ軸に対して約70°〜約110°の範囲内にあり、典型的には、Z軸に対して約90°である。図2及び図3に示す例示的な実施形態では、非ゼロの角度αはZ軸に対して90°である。したがって、この例示的な実施形態によれば、溝41内に配置されている光ファイバー11の部分の光軸は、Z軸及びアセンブリ10の中心軸に対して直角である。溝41内に配置されている光ファイバー11の部分の光軸は、溝41の長手方向軸45に平行であり、いくつかの場合には、該長手方向軸と同軸である。
【0024】
光ファイバー11は、図1に示されている既知のTO-CANアセンブリ2のようにZ軸に平行ではなく、Z軸に対して非ゼロの角度でレセプタクル40の外壁40cを通って改良されたTO-CANアセンブリ10に入り及び該アセンブリ10から出るので、改良されたTO-CANアセンブリ10は、図1に示されている既知のTO-CANアセンブリ2のZ方向の長さLよりも大幅に短いZ方向の長さLを有する。改良されたTO-CANアセンブリ10の長さLは、約0.12インチ〜約0.2インチの範囲内にある。したがって、改良されたTO-CANアセンブリ10の長さLは、既知のTO-CANアセンブリ2の長さLよりも50%以上短い。改良されたTO-CANアセンブリ10の長さがこのように短いことによって、該アセンブリ10を、モジュールの空間的制約に関してより汎用性の高いものにし、したがって、該アセンブリ10を、図1に示す既知のTO-CANアセンブリ2よりも広い範囲の用途で使用するのにより適したものにする、該アセンブリ10の非常にコンパクトなプロファイル(外形サイズ)が得られる。
【0025】
しかしながら、図3を参照してこれから説明するように、上記の改良のために、光路が、改良されたTO-CANアセンブリ10内で折り曲げられる。例示のために、改良されたTO-CANアセンブリ10が光送信機として動作するように構成されている場合を考えると、レーザーダイオード駆動IC19は、レーザーダイオード21が光信号を放出するように該レーザーダイオード21を電気信号で駆動する。この光信号は、ボールレンズ22によって平行化されて平行光ビームになる。この平行光ビームは、次に、反射器23によって、該平行光ビームの波長に対して透明な(すなわち、該波長を通す)窓16に向かって反射される。窓16の上記の傾きは、該平行光ビームの一部がレーザーダイオード21の開口へと反射して戻されるのを阻止するのを助ける。ハーメチックシール(気密シール)を提供すると共に、レーザーダイオードまたはフォトダイオードに(光が)反射して戻されないようにするために、TO-CANアセンブリに傾斜した窓を使用することができる。
【0026】
既知のTO-CANアセンブリに使用されることがある既知のデバイスでもあるオプトアイソレーター(光アイソレーターともいう)26を、(光が)反射して戻るのを防止するのを助けるために使用することができる。オプトアイソレーター26は、光リンクが比較的長い場合(たとえば、10キロメートル以上の場合)には一般的には必要になるが、光リンクが比較的短い場合(たとえば、10キロメートルよりも短い場合)には一般的には不要である。
【0027】
平行光ビームは、アイソレーター26を通過して、反射器46に入射する。反射器46は、Z軸に対して角度αをなす方向に平行光ビームを反射して、反射した光ビームを光ファイバー11の端部11a中へと集束させる。上述したように、例示的な実施形態によれば、αは90°である。したがって、該例示的な実施形態によれば、光路は、改良されたレセプタクル40の内部でZ軸に対して約90°だけ折り曲げられる。αがたとえば70°であるとすれば、反射器46は、光路を改良されたレセプタクル40の内部で70°の角度だけ折り曲げるであろう。次に光ビームは光ファイバー11に沿って改良されたTO-CANアセンブリ10の外へと進む。
【0028】
改良されたTO-CANアセンブリ10が光受信機として動作するように構成されている場合には、光ファイバー11の端部11aを通って出る光ビームは反射器46に入射する。反射器46は、該光ビームを角度αだけ反射し、これによって、反射した光ビームは、アイソレーター26及び反射器23上の窓16を通ってZ軸に平行な方向に向けて送られる。反射器23は次に、該光ビームをボールレンズ22に向けて送り、ボールレンズ22は、該光ビームをフォトダイオード21上に集束させる。フォトダイオード21は、光ビームを電気信号に変換し、該電気信号は、受信機IC19による更なる処理のためにリード線25を介して該受信機IC19に送られる。
【0029】
図5は、溝41に配置されている光ファイバー11の一部の側面図であって、反射器46が、図2及び図3に示されている改良されたTO-CANアセンブリ10の光路を折り曲げるやり方を例示している。反射器46は、送信方向と受信方向とで同様のやり方で光路を折り曲げるので、例示のために送信方向だけについて説明する。OSA(不図示)のレーザーダイオード(不図示)によって生成された光ビーム49は反射器46に入射する。OSAと反射器46の間に延びる光路の部分は一般にZ軸に平行である。この例によれば、溝41の長手方向軸45は、Z軸と110°の角度をなしている。すなわち、α=110°である。上述したように、αは典型的には90°であるが、必ずしも90°とは限らない。反射器46は、光ビーム49を角度α(今の例では110°)の方向に反射して、反射した光ビームが光ファイバー11の端部11aに向かうようにする。
【0030】
図3を再度参照すると、カラー31をキャップ15に固定する前に、X−Y面における光学的位置合わせが達成されるまで、カラー31をキャップ15の上面15aに沿ってX−Y面内で動かす。X−Y面における光学的位置合わせが達成されると、カラー31の下面31bがキャップ15の上面15aにしっかりと固定される。レセプタクル40をカラー31に固定する前に、レセプタクル40をカラー31内でZ軸に沿って動かして、レセプタクル46の焦点が光ファイバー11の端部11aの中心に確実に位置するようにする。適正な焦点が得られると、レセプタクル40の外壁40cは、カラー31の内面31cにしっかりと固定される。
【0031】
本発明は、ヘッダー13、リング14、キャップ15、カラー31、及びレセプタクル40を構成する材料に関して制限されるものではないが、それらの構成要素は一般にステンレス鋼から作られる。同じ目的を達成するために、種々の金属や硬質プラスチック(ハードプラスチック)などの他の材料を使用することもできる。これらの部品をステンレス鋼などの金属材料から作ることによって、ヘッダー3、リング4、及びキャップ5のそれぞれの表面を互いに結合するために使用されるプロジェクション溶接法などの既知の溶接技術、並びに、図1に示されている既知のTO-CANアセンブリ2のキャップとカラー6のそれぞれの表面、及び、カラー6とレセプタクル7のそれぞれの表面を互いに結合するために使用されるレーザー溶接法を用いて、それぞれの表面を互いに結合することが可能になる。光学的位置合わせ及び溶接プロセスを実行する人が、該光学的位置合わせ及び溶接プロセス中の適切な時間及び場所でレセプタクル40を保持し、動かし及び解放できるようにするために、レセプタクル40の上面40aに2つの孔(開口)51及び52が形成されている。
【0032】
窓16の上面16aを内側の縁15eの下面15e’に取り付けるために、部品を結合乃至接合する周知の技術でもあるフリットボンディング(frit bonding)が一般に使用される。フリットボンディングは一般に、光ファイバー11を溝41に取り付けるためにも使用される。同じ目的を達成するために他のボンディング技術も適するが、フリットボンディングは、ガラスと鋼間に強力な結合を生成するのに非常に適している。窓16及び光ファイバー11は一般にガラスから作製され、キャップ15及びレセプタクル40は一般にステンレス鋼から作製されるので、フリットボンディングはそれらを結合するのに非常に適している。
【0033】
光ファイバー11は、端部11aを形成するために、典型的には高精度のレーザー劈開法を用いて劈開される。レセプタクル40は、レセプタクル40の底面40bにくぼみ43を形成するために、一般的には打刻(またはスタンピング)される。反射器46を形成する壁を、該反射器が酸化しないように金めっきすることができる。反射器46を平坦なものにすることができ、この場合には、該反射器は屈折力(optical power。または光パワー)を提供しない。あるいは、反射器46が所定の大きさの屈折力を提供するように、所定のやり方で該反射器を湾曲させることができる。
【0034】
本発明の範囲内において、図2図4に示されている改良されたTO-CANアセンブリ10に多くの変更を施すことができることに留意されたい。たとえば、基板18及びIC19をアセンブリ10の外部に配置することができ、その場合には、電気リード線(不図示)が、光電子デバイス21と外部の回路基板(不図示)もしくは基板の電気的接触部(電気接点)を電気的に相互接続するためにヘッダー13を貫通するであろう。また、光電子デバイス21をアセンブリ10内の取付構造(不図示)にある向きで乃至ある幾何学的配置で取り付けることによって、反射器23を不要にすることができる。例示的な実施形態では、TOSAまたはROSAの構成要素がアセンブリ10内の基板18に取り付けられることに起因して、光路を折り曲げるために反射器23が必要である。この例示的な取付構成のために、光路は、反射器46によって実施される折り曲げに加えて、一度だけ折り曲げられる。光電子デバイス21がX、Y、及びZ次元において反射器46と光学的に位置合わせされるように該光電子デバイスを所定の向きに向けて配置する(または幾何学的に配置する)ことによって、反射器23を不要にすることができる。
【0035】
レセプタクル40は種々の構成を有することもできる。たとえば、図6は、図2図4に示されている改良されたレセプタクル40とは異なる改良されたレセプタクル70を有する別の例示的な実施形態にしたがう、改良されたTO-CANアセンブリ60の断面図である。図2図4に示されているレセプタクル40の形状は概ね平板状である。図6に示すレセプタクル70の構造は、該レセプタクル70がフランジ71を有している点を除いてレセプタクル40の構造に類似している。フランジ71は、レセプタクル70に、位置合わせ及び溶接処理中におけるZ軸方向の調節用の追加の外面領域を提供する。
【0036】
レセプタクル40と70が異なる構成を有することから、種々のレセプタクル構成を用いて本発明の目的を達成できることがわかる。光ファイバーをTO-CANアセンブリにその上面ではなく側面から入れるようになっており、かつ、光ファイバーの端部と、TO-CANアセンブリのTOSAもしくはROSAとの間で光信号を結合するのに十分な角度だけ光路を折り曲げるようになっている実質的に任意のレセプタクル構成が、本発明での使用に適している。
【0037】
たとえば、溝41は、光ファイバー11をレセプタクル40または70に取り付け(乃至付着させ)、及び、光ファイバー11がくぼみ43の反射器46と確実に位置合わせされるようにするのに適したメカニズム(機構)であるが、かかる機能を達成する多くの他のやり方がある。たとえば、溝41を除去することができ、及び、ファイバー11をレセプタクル70の底面40bに取り付けることができる。後者の場合には、くぼみ43も除去することができ、及び、反射器(不図示)とファイバー11の端部11aが光学的に位置合わせされるように、該反射器を、底面40bに固定し、もしく、底面40bに一体形成して、図2図4を参照して上述したのと同じ目的を達成することができる。
【0038】
上述したように、本発明の改良されたTO-CANアセンブリの利点の1つは、該アセンブリが、既知のTO-CANアセンブリよりもコンパクトなプロファイルを有する(すなわち、外形サイズがより小さい)ために、空間的制約に関してより汎用性が高くなり(すなわち、従来のTO-CANアセンブリよりも空間的制約を受けにくくなり)、したがって、既知のTO-CANアセンブリよりもより広範囲の用途での使用に適したものになるということである。図7は、クアッドスモールフォームファクタープラガブル(quadsmall form factor pluggable:QSFP)モジュール100の上面斜視図であり、該モジュール100のカバー(またはハウジング)の一部は、該モジュールの内部が見えるように除去されている。該QSFPモジュール100は、図1に示すタイプのTO-CANアセンブリを該モジュール内で使用するには適さないものにしている空間的制約のあるモジュールの1例である。
【0039】
図2及び図3に示されている改良されたTO-CANアセンブリ10の4つが、モジュール100のPCB101に直接(直に)取り付けられている。アセンブリ10の各々は光ファイバー102に接続されている。アセンブリ10の長さLが比較的長く、及び、ファイバー102がそれぞれのアセンブリ10の側面からそれぞれのアセンブリ10に入っているために、アセンブリ10は、そのような空間的制約にもかかわらず、モジュール100内で使用されることができる。
【0040】
アセンブリ10のはんだボール28が、PCB101のそれぞれの電気的接触部(または電気接点。明瞭化のために図示されていない)に接続されて、アセンブリ10とPCB101を電気的に接続できるようにしている。これらの接続を行うために、既知のTO-CANアセンブリで使用されている長いリード線ではなくはんだボール28を使用することによって、それらの接続はより一定のインピーダンスを有し、これによって、該アセンブリ10は、比較的高い(たとえば、10ギガビット/秒(Gbps)を超える)データレートを実現可能になる。以上のような理由から、本発明の改良されたTO-CANアセンブリは、種々のタイプのSFPモジュール及び他のタイプのモジュールで使用するのに非常に適している。しかしながら、改良されたTO-CANアセンブリは、特定のタイプの光通信モジュールでの使用に限定されるものではない。
【0041】
以下に、本発明の種々の構成要件の組み合わせからなる例示的な実施態様を示す。
1.上面、底面、及び側壁を有する改良されたTO-CANアセンブリであって、
前記上面及び底面は、X軸、Y軸及びZ軸によって画定されるXYZデカルト座標系のX−Y面にほぼ平行であり、
前記改良されたTO-CANアセンブリは、前記Z軸とほぼ同軸をなす中心軸を有し、
前記改良されたTO-CANアセンブリの前記側壁には、該改良されたTO-CANアセンブリにおいて、光ファイバーの一部を前記Z軸に対して非ゼロの角度αで受け入れるための開口が形成されている、改良されたTO-CANアセンブリ。
2.前記αが、前記Z軸に対して約70°〜約110°の範囲内にある、上項1の改良されたTO-CANアセンブリ。
3.前記αが約90°である、上項2の改良されたTO-CANアセンブリ。
4.前記改良されたTO-CANアセンブリ内で光路を前記角度αだけ折り曲げる少なくとも1つの反射器をさらに備える、上項3の改良されたTO-CANアセンブリ。
5.上面及び下面を少なくとも有するヘッダーであって、該下面は、前記改良されたTO-CANアセンブリの前記底面に対応する、ヘッダーと、
前記ヘッダーの前記上面に配置されて、光電子デバイスを少なくとも有する光サブアセンブリ(OSA)と、
上面、下面、内面、及び外面を少なくとも有するキャップであって、該キャップの前記内面及び前記外面は該キャップの側壁を画定し、該キャップの前記下面の一部は、前記ヘッダーの前記上面の一部に機械的に結合されている、キャップと、
上面及び下面を少なくとも有する窓であって、該窓の前記上面は、該窓の周辺部付近で前記キャップの前記内面に機械的に結合されており、該窓は、前記光電子デバイスの動作波長に対して透明である、窓と、
上面、下面、内面、及び外面を少なくとも有するカラーであって、該カラーの前記内面及び前記外面は該カラーの側壁を画定し、該カラーの前記下面の一部は、前記キャップの前記上面の一部に機械的に結合されている、カラーと、
上面、底面及び外壁を少なくとも有するレセプタクルであって、該レセプタクルの前記外壁の一部は、前記カラーの前記内面の一部に機械的に結合されており、前記レセプタクルの前記上面は、前記改良されたTO-CANアセンブリの前記上面に対応する、レセプタクル
をさらに備え、
前記改良されたTO-CANアセンブリの前記側壁を通って受け入れられている前記光ファイバーの前記一部が前記レセプタクルの前記底面に取り付けられている、上項1の改良されたTO-CANアセンブリ。
6.前記改良されたTO-CANアセンブリの前記側壁を通って受け入れられた前記光ファイバーの前記一部が、前記レセプタクルの前記側壁に形成された開口、及び、前記カラーの前記側壁に形成された開口を貫通し、前記レセプタクルの前記側壁に形成された前記開口と前記カラーの前記側壁に形成された前記開口の組み合わせが、前記改良されたTO-CANアセンブリの前記側壁に形成された前記開口を構成する、上項5の改良されたTO-CANアセンブリ。
7.前記レセプタクルの前記底面に長手方向軸を有する溝が形成されており、前記レセプタクルの前記底面に取り付けられた前記光ファイバーの前記一部の光軸が、前記溝の前記長手方向軸に平行になるように、前記光ファイバーの前記一部が前記溝に配置される、上項5の改良されたTO-CANアセンブリ。
8.前記αが、前記Z軸に対して約70°〜約110°の範囲内にある、上項7の改良されたTO-CANアセンブリ。
9.前記αが、約90°である、上項8の改良されたTO-CANアセンブリ。
10.前記改良されたTO-CANアセンブリ内で光路を前記角度αだけ折り曲げる第1の反射器をさらに備える、上項5の改良されたTO-CANアセンブリ。
11.前記レセプタクルの前記底面は、前記溝の端部に隣接して形成されたくぼみを有し、前記第1の反射器は、前記レセプタクルにおいて、前記溝の前記端部と対向して配置されている、上項10の改良されたTO-CANアセンブリ。
12.前記光電子デバイスはレーザーダイオードである、上項5の改良されたTO-CANアセンブリ。
13.前記光電子デバイスはフォトダイオードである、上項5の改良されたTO-CANアセンブリ。
14.改良されたTO-CANアセンブリであって、
上面及び下面を少なくとも有するヘッダーと、
前記ヘッダーの前記上面に配置されて、光電子デバイスを少なくとも有する光サブアセンブリ(OSA)と、
上面、下面、内面、及び外面を少なくとも有するキャップであって、該キャップの前記内面及び前記外面は該キャップの側壁を画定し、該キャップの前記下面の一部は、前記ヘッダーの前記上面の一部に機械的に結合されている、キャップと、
上面及び下面を少なくとも有する窓であって、該窓の前記上面は、該窓の周辺部付近で前記キャップの前記内面に機械的に結合されており、該窓は、前記光電子デバイスの動作波長に対して透明である、窓と、
上面、下面、内面、及び外面を少なくとも有するカラーであって、該カラーの前記内面及び前記外面は該カラーの側壁を画定し、該カラーの前記下面の一部は、前記キャップの前記上面の一部に機械的に結合されている、カラーと、
上面、底面及び外壁を少なくとも有するレセプタクルであって、該レセプタクルの前記外壁の一部は、前記カラーの前記内面の一部に機械的に結合されている、レセプタクル
を備え、
前記レセプタクルの前記底面に長手方向軸を有する溝が形成されており、
前記溝は、前記レセプタクルの前記外壁に形成された開口を通る光ファイバーの一部を受け入れるように構成され、
前記光ファイバーの前記一部は、前記溝の前記長手方向軸に平行な光軸を有し、
前記溝の前記長手方向軸は、X軸、Y軸及びZ軸によって画定されるデカルト座標系のZ軸に対して非ゼロの角度αをなし、
前記レセプタクルの前記上面及び前記底面は、前記X軸及び前記Y軸によって画定されるX−Y面にほぼ平行である、改良されたTO-CANアセンブリ。
15.前記αが、前記Z軸に対して約70°〜約110°の範囲内にある、上項14の改良されたTO-CANアセンブリ。
16.前記αが、約90°である、上項15の改良されたTO-CANアセンブリ。
17.前記改良されたTO-CANアセンブリ内で光路を前記角度αだけ折り曲げる第1の反射器をさらに備える、上項14の改良されたTO-CANアセンブリ。
18.前記レセプタクルの前記底面は、前記溝の端部に隣接して形成されたくぼみを有し、前記第1の反射器は、前記レセプタクルにおいて、前記溝の前記端部と対向して配置されている、上項17の改良されたTO-CANアセンブリ。
19.前記光電子デバイスはレーザーダイオードである、上項14の改良されたTO-CANアセンブリ。
20.前記光電子デバイスはフォトダイオードである、上項14の改良されたTO-CANアセンブリ。
【0042】
本発明の説明は、本発明の原理及び概念を説明するために例示の実施形態を参照してなされたものであることに留意すべである。本発明の範囲から逸脱することなく、本明細書に記載されている例示的な実施形態に対して多くの変更を施すことができる。本発明の改良されたTO-CANアセンブリが本発明の目的を達成できる状態を維持しつつ、該改良されたTO-CANアセンブリの構成要素を変更することができる。たとえば、リング14を除去することができ、及び、キャップ15の下面15bをヘッダー13の上面13aに直接結合することができる。実際に、リング14を、別個の構成要素ではなく、ヘッダー13またはキャップ15の不可分の一部とみなすことができる。本明細書の記載に照らせば、そのような全ての変更が本発明の範囲内にあることが当業者には理解されよう。
【符号の説明】
【0043】
10 TO-CANアセンブリ
11 光ファイバー
13 ヘッダー
14 リング
15 キャップ
16 窓(ウィンドウ)
31 カラー
40 レセプタクル
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7