特許第6046477号(P6046477)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6046477
(24)【登録日】2016年11月25日
(45)【発行日】2016年12月14日
(54)【発明の名称】検索システム
(51)【国際特許分類】
   G06F 12/00 20060101AFI20161206BHJP
【FI】
   G06F12/00 520A
   G06F12/00 510B
【請求項の数】2
【全頁数】21
(21)【出願番号】特願2012-272949(P2012-272949)
(22)【出願日】2012年12月14日
(65)【公開番号】特開2014-119839(P2014-119839A)
(43)【公開日】2014年6月30日
【審査請求日】2015年12月2日
(73)【特許権者】
【識別番号】000233491
【氏名又は名称】株式会社日立システムズ
(74)【代理人】
【識別番号】100080001
【弁理士】
【氏名又は名称】筒井 大和
(74)【代理人】
【識別番号】100113642
【弁理士】
【氏名又は名称】菅田 篤志
(74)【代理人】
【識別番号】100117008
【弁理士】
【氏名又は名称】筒井 章子
(74)【代理人】
【識別番号】100147430
【弁理士】
【氏名又は名称】坂次 哲也
(72)【発明者】
【氏名】柳井 聡
【審査官】 小林 哲雄
(56)【参考文献】
【文献】 特開2010−160740(JP,A)
【文献】 特開平04−049436(JP,A)
【文献】 特開2008−129842(JP,A)
【文献】 今吉慶貴,企業における情報共有環境のさらなる活性化のために SharePoint Server 2007 即効活用のポイント,Windows Server World,株式会社IDCジャパン,2009年11月 1日,Vol.14 No.11 第233号,pp.52−57,雑誌01839-11
【文献】 高橋慎、加藤和彦,インクリメンタルな更新機構を備えた全文検索インデックスの分散並列処理方式,先進的計算基盤システムシンポジウム SACSIS2003 論文集,社団法人情報処理学会,2003年 5月28日,Vol.2003, No.8,pp.381-388,ISSN 1344-0640
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 12/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
記憶部に登録された情報の検索処理を行う検索システムであって、
前記記憶部に登録された前記情報の検索用インデックスを作成する検索インデックス作成処理部と、
前記検索インデックス作成処理部で作成された前記検索用インデックスに基づいて、前記情報を検索する検索部と、を備え、
前記検索インデックス作成処理部は、
中間ファイルを作成する中間ファイル作成部と、
前記中間ファイルから前記検索用インデックスの構成情報を作成する検索用インデックス構成情報作成部と、
前記検索用インデックスの構成情報に基づいて、前記検索用インデックスを作成するインデックス作成部と、を有し、
前記検索用インデックスを作成する際、前記検索用インデックスを作成するための前記中間ファイルを作成し、前記中間ファイルを複数のフォルダに分けて保存し、複数の前記フォルダ内の前記中間ファイルを、フォルダ単位で並行して処理し、前記検索用インデックスを作成し、
前記中間ファイルは、XMLファイルであり、
前記検索用インデックスの構成情報は、FIXMLファイルである、検索システム。
【請求項2】
請求項に記載の検索システムにおいて、
前記検索インデックス作成処理部は、前記記憶部に登録された前記情報の差分情報に基づいて、前記検索用インデックスを作成する、検索システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は情報の検索を行う検索システムに関し、特に、高速検索を行うためのインデックス管理に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、特許情報管理システムのように大量のデータを扱う検索システムにおいては、検索機能の性能が常に課題となっている。
【0003】
そこで、従来、例えば、特開2009−3541号公報(特許文献1)に記載のような主記憶の容量の制限にかかわらず、大規模データベースのインデックスを高速に作成するインデックス作成システムがあった。
【0004】
特許文献1では、文書集合を互いに共通部分のない部分集合に分解し、分割してできた部分集合内で出現するキーワードの集合につき、キーワードのハッシュ値をある固定の整数値で割った余りでグルーピングし、各グループに対するインデックス・ファイルを作成する。
【0005】
また、文書の各部分集合毎に用意されたインデックス・ファイルについて、同じグループ番号をもつもの同士をマージし、こうして、個々のグループ番号に対応する統合されたインデックス・ファイルを生成する。
【0006】
インデックス・ファイルは、グループ番号の個数だけ存在し、まだ、文書集合の全体に対応するインデックスになっていない。
【0007】
そこで、次に、そのようなグループ番号の個数だけあるインデックス・ファイルをさらにマージして、文書集合の全体に対応するインデックス・ファイルを生成している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2009−3541号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
従来、特許情報管理システムなどの検索システムにおいて、オンラインでの検索機能の高速化に検索インデックスを用いた検索エンジンを使用しているが、検索エンジンを使用するにあたり、特許文献1に記載の方法においても、検索インデックス作成に多大な時間を要するため、次の問題点がある。
【0010】
(1)作成が完了した時点で、検索インデックスが最新データとの間で乖離が発生する。
【0011】
(2)検索インデックス作成中は検索機能を使用できないため、オンラインサービスの品質を悪化させる。
【0012】
そこで、本発明の目的は、検索エンジンに使用する検索インデックス作成の高速化を実現することができる検索システムを提供することにある。
【0013】
本発明の前記ならびにその他の目的と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、次の通りである。
【0015】
すなわち、代表的なものの概要は、記憶部に登録された情報の検索処理を行う検索システムであって、記憶部に登録された情報の検索用インデックスを作成する検索インデックス作成処理部と、検索インデックス作成処理部で作成された検索用インデックスに基づいて、情報を検索する検索部と、を備え、検索インデックス作成処理部は、情報の検索用インデックスを作成する際、検索用インデックスを作成するための中間ファイルを作成し、中間ファイルを複数のフォルダに分けて保存し、複数のフォルダ内の中間ファイルを、フォルダ単位で並行して処理し、検索用インデックスを作成する。
【発明の効果】
【0016】
本願において開示される発明のうち、代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば以下の通りである。
【0017】
すなわち、代表的なものによって得られる効果は、検索インデックス作成処理の並行処理が可能となり、検索インデックス作成処理全体の処理時間が短縮される。
【0018】
また、処理中はオンラインサービスを停止する必要があるため、処理時間が短縮されることにより、オンラインサービス停止時間が短縮され、サービスレベルを向上させることができる。
【0019】
また、処理時間短縮により、検索インデックスがより最新に近いデータで作成されるため検索部の品質が向上する。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】本発明の一実施の形態に係る検索システムの構成を示す構成図である。
図2】本発明の一実施の形態に係る検索システムの業務サーバ内の検索部の動作を示すフローチャートである。
図3】本発明の一実施の形態に係る検索システムの業務サーバ内の検索部の動作時の表示画面例である。
図4】本発明の一実施の形態に係る検索システムの業務サーバ内の発明報告登録部の動作を示すフローチャートである。
図5】本発明の一実施の形態に係る検索システムの業務サーバ内の発明報告登録部の動作時の表示画面例である。
図6】本発明の一実施の形態に係る検索システムの業務サーバ内の発明報告承認部の動作を示すフローチャートである。
図7】本発明の一実施の形態に係る検索システムの業務サーバ内の発明報告承認部の動作時の表示画面例である。
図8】本発明の一実施の形態に係る検索システムの業務サーバ内の帳票出力部の動作を示すフローチャートである。
図9】本発明の一実施の形態に係る検索システムの業務サーバ内の帳票出力部の動作時の表示画面例である。
図10】本発明の一実施の形態に係る検索システムの業務サーバ内の出願依頼登録部の動作を示すフローチャートである。
図11】本発明の一実施の形態に係る検索システムの業務サーバ内の出願依頼登録部の動作時の表示画面例である。
図12】本発明の一実施の形態に係る検索システムの業務サーバ内の出願依頼承認部の動作を示すフローチャートである。
図13】本発明の一実施の形態に係る検索システムの業務サーバ内の出願依頼承認部の動作時の表示画面例である。
図14】本発明の一実施の形態に係る検索システムの業務サーバ内の中間記録登録部の動作を示すフローチャートである。
図15】本発明の一実施の形態に係る検索システムの業務サーバ内の中間記録登録部の動作時の表示画面例である。
図16】本発明の一実施の形態に係る検索システムの業務サーバ内の中間記録承認部の動作を示すフローチャートである。
図17】本発明の一実施の形態に係る検索システムの業務サーバ内の中間記録承認部の動作時の表示画面例である。
図18】本発明の一実施の形態に係る検索システムのデータ更新・検索インデックス作成の動作を説明するための説明図である。
図19】本発明の一実施の形態に係る検索システムのXML作成部の処理を示すフローチャートである。
図20】本発明の一実施の形態に係る検索システムの差分データを説明するための説明図である。
図21】本発明の一実施の形態に係る検索システムのXML出力用フォルダを説明するための説明図である。
図22】本発明の一実施の形態に係る検索システムのFIXML作成部の処理を示すフローチャートである。
図23】本発明の一実施の形態に係る検索システムのインデックス作成部の処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施の形態を説明するための全図において、同一の部材には原則として同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
【0022】
<検索システムの構成>
図1により、本発明の一実施の形態に係る検索システムの構成について説明する。図1は本発明の一実施の形態に係る検索システムの構成を示す構成図であり、特許情報管理システムを一例に示している。
【0023】
図1において、特許情報管理システム101は、特許を管理するシステムであり、業務サーバ102と検索サーバ103から構成されており、ユーザはネットワーク120経由で、操作端末121などを操作し、オンラインサービスを利用することができる。
【0024】
業務サーバ102は、特許情報の検索を行う検索部104、発明報告を登録する発明報告登録部105、発明報告を承認する発明報告承認部106、特許情報の検索結果を出力する帳票出力部107、出願依頼を登録する出願依頼登録部108、出願依頼を承認する出願依頼承認部109、中間記録を登録する中間記録登録部110、および中間記録を承認する中間記録承認部111を有している。
【0025】
業務サーバ102には、記憶部に登録される主なデータとして、発明テーブル113、出願テーブル114、コメントテーブル115、および中間記録テーブル112が記録されている。
【0026】
検索サーバ103は、検索用インデックス119を作成するための検索インデックス作成処理部124を有している。
【0027】
検索インデックス作成処理部124は、中間ファイル作成部であるXML(Extensible Markup Language)作成部116、検索用インデックス構成情報作成部であるFIXML(FAST Index Markup Language)作成部117、およびインデックス作成部118を有している。
【0028】
検索サーバ103には、主なデータとして、検索用インデックス119、中間ファイルである差分データXML122、および検索用インデックスの構成情報である差分データFIXML123が記録されている。
【0029】
<業務サーバ内の各部の動作>
次に、図2図17により、本発明の一実施の形態に係る検索システムの業務サーバ内の各部の動作について説明する。図2図17は本発明の一実施の形態に係る検索システムの業務サーバ内の各部の動作を説明するための図である。
【0030】
図2は検索部104の動作を示すフローチャート、図3は検索部104の動作時の表示画面例、図4は発明報告登録部105の動作を示すフローチャート、図5は発明報告登録部105の動作時の表示画面例である。
【0031】
また、図6は発明報告承認部106の動作を示すフローチャート、図7は発明報告承認部106の動作時の表示画面例、図8は帳票出力部107の動作を示すフローチャート、図9は帳票出力部107の動作時の表示画面例である。
【0032】
また、図10は出願依頼登録部108の動作を示すフローチャート、図11は出願依頼登録部108の動作時の表示画面例、図12は出願依頼承認部109の動作を示すフローチャート、図13は出願依頼承認部109の動作時の表示画面例である。
【0033】
また、図14は中間記録登録部110の動作を示すフローチャート、図15は中間記録登録部110の動作時の表示画面例、図16は中間記録承認部111の動作を示すフローチャート、図17は中間記録承認部111の動作時の表示画面例である。
【0034】
○検索部104の動作
検索部104では、百万件近くある案件の中からユーザの設定した条件を満たす案件を高速に検索を行うことができるように、検索エンジンを使用した高速検索を使用しており、検索サーバ103内の検索用インデックス119に記録された情報に基づいて検索を行っている。
【0035】
検索部104は、図2に示すように、操作端末121上に図3に示すような検索画面を表示し、操作端末121の検索画面上で入力された検索条件を入力する(ステップS201)。
【0036】
図3に示す検索画面では、検索条件設定エリアとして、提案番号、出願番号、出願国、報告書タイトル、知財推進責任者、知財担当者、知財担当者会社、1行抄録、発明報告書受付日、出願予定日、および出願依頼日が、検索条件として入力できるようになっている。
【0037】
そして、検索条件の入力後、Searchボタン210を押すことにより、検索が開始される。また、Clearボタン211を押すと、検索条件をクリアすることができる。
【0038】
そして、ステップS201で検索条件を入力すると、その入力した検索条件に合致するデータを、検索サーバ103の検索用インデックス119から取得する(ステップS202)。
【0039】
その後、ステップS202で取得したデータを、操作端末121の検索画面上に表示し(ステップS203)、処理終了となる。
【0040】
ステップS203での検索結果の表示は、図3の画面下部に表示され、図3に示す例では、検索結果の番号、提案番号、出願番号、出願国、報告書タイトル、発明報告書受付日、出願予定日、および出願依頼日の項目が表示されている。
【0041】
○発明報告登録部105の動作
発明報告登録部105は、図4に示すように、操作端末121上に図5に示すような発明報告入力画面を表示し、操作端末121の発明報告入力画面上で入力された発明報告情報を入力する(ステップS301)。
【0042】
図5に示す発明報告入力画面では、発明報告情報入力エリアとして、提案番号、出願国、発明報告書起票日、報告書タイトル、発明の概要、事業部評価、発明報告書提出時帰属組織、発明報告書受付日、出願予定日、知財推進責任者、知財担当者、およびコメントが、発明報告情報として入力できるようになっている。
【0043】
そして、発明報告情報の入力後、Entryボタン310を押すことにより、入力された発明報告情報の登録処理が開始される。
【0044】
そして、ステップS301で発明報告情報を入力すると、必須項目に値を設定しているか否かを判定し(ステップS302)、ステップS302で必須項目に値を設定している場合は、出願予定日に未来日付を設定しているか否かを判定する(ステップS303)。
【0045】
そして、ステップS303で出願予定日に未来日付を設定している場合は、発明報告起票日に過去日付を設定しているか否かを判定する(ステップS304)。
【0046】
そして、ステップS304で発明報告起票日に過去日付を設定している場合は、コードとして入力する項目について、例えば、コードに関するデータベースなどのマスタに存在するコードを設定しているか否かを判定する(ステップS305)。
【0047】
ステップS302〜ステップS305でそれぞれの値が、設定されていない場合は、操作端末121にエラー内容の画面を表示して(ステップS306)、終了する。
【0048】
なお、ステップS306でエラー内容の表示をして、ステップS301に戻り、エラー内容を追加・修正して再度、発明報告情報を入力するようにしてもよい。
【0049】
また、ステップS305でマスタに存在するコードを設定している場合は、発明報告情報としての情報が全て正常となるので、発明テーブル113およびコメントテーブル115にデータを保存する(ステップS307)。
【0050】
そして、発明報告情報の承認者向けにメール送信を行い(ステップS308)、処理終了となる。
【0051】
○発明報告承認部106の動作
発明報告承認部106は、図6に示すように、操作端末121上に図7に示すような発明報告承認画面を表示し、操作端末121の発明報告承認画面上で入力された発明報告承認情報を入力する(ステップS401)。
【0052】
図7に示す発明報告承認画面では、右部が発明報告情報表示エリア、左部が発明報告承認エリアになっており、発明報告情報表示エリアには、発明報告登録部105で登録された情報が表示され、発明報告承認エリアには、案件報告承認者、案件報告承認日、および承認時コメントが、発明報告承認情報として入力できるようになっている。
【0053】
発明報告承認情報の入力後、Entryボタン410を押すことにより、入力された発明報告承認情報の登録処理が開始される。
【0054】
そして、ステップS401で発明報告承認情報を入力すると、必須項目に値を設定しているか否かを判定し(ステップS402)、ステップS402で必須項目に値を設定している場合は、案件報告承認日に過去日付を設定しているか否かを判定する(ステップS403)。
【0055】
なお、ステップS403では、過去日付を設定しているかを判定しているが、当日を含めて過去日付を設定しているかを判定してもよい。
【0056】
そして、ステップS402、ステップS403でそれぞれの値が、設定されていない場合は、操作端末121にエラー内容の画面を表示して(ステップS404)、終了する。
【0057】
なお、ステップS404でエラー内容の表示をして、ステップS401に戻り、エラー内容を追加・修正して再度、発明報告承認情報を入力するようにしてもよい。
【0058】
また、ステップS403で案件報告承認日に過去日付を設定している場合は、発明報告承認情報としての情報が全て正常となるので、発明テーブル113およびコメントテーブル115にデータを保存し(ステップS405)、処理終了となる。
【0059】
○帳票出力部107の動作
帳票出力部107は、図8に示すように、操作端末121上に図9に示すような検索画面を表示し、操作端末121の検索画面上で入力された検索条件を入力する(ステップS501)。
【0060】
図9に示す検索・帳票出力画面では、検索条件設定エリアとして、提案番号、出願番号、出願国、報告書タイトル、知財推進責任者、知財担当者、知財担当者会社、1行抄録、発明報告書受付日、出願予定日、および出願依頼日が、検索条件として入力できるようになっている。
【0061】
そして、検索条件の入力後、Searchボタン510を押すことにより、検索が開始される。また、Clearボタン511を押すと、検索条件をクリアすることができる。
【0062】
また、検索結果が表示された後、CSV出力ボタン512を押すことにより、検索結果が帳票出力される。
【0063】
そして、ステップS501で検索条件を入力すると、その入力した検索条件に合致するデータを、検索サーバ103の検索用インデックス119から取得する(ステップS502)。
【0064】
その後、ステップS502で取得したデータを、操作端末121の検索画面上に表示し、CSV出力ボタン512が押されると検索結果を帳票出力し(ステップS503)、処理終了となる。
【0065】
ステップS503での検索結果の表示は、図9の画面下部に表示され、図9に示す例では、検索結果の番号、提案番号、出願番号、出願国、報告書タイトル、発明報告書受付日、出願予定日、出願依頼日の項目が表示されている。
【0066】
なお、帳票出力部107は、検索部104で表示する検索画面に、CSV出力ボタンを設け、CSV出力ボタンが押された時に動作し、検索結果の帳票出力を行うようにしてもよい。
【0067】
○出願依頼登録部108の動作
出願依頼登録部108は、図10に示すように、操作端末121上に図11に示すような発明依頼登録画面を表示し、操作端末121の発明依頼登録画面上で入力された発明依頼情報を入力する(ステップS601)。
【0068】
図11に示す発明依頼登録画面では、右部が案件情報表示エリア、左部が発明依頼入力エリアとなっており、案件情報表示エリアには、発明報告登録部105で登録された案件情報が表示され、発明依頼入力エリアには、出願予定日、1行抄録、出願種別、出願依頼日、出願番号、発明の名称、および抄録文が、発明依頼情報として入力できるようになっている。
【0069】
そして、発明依頼情報の入力後、Entryボタン610を押すことにより、入力された発明依頼情報の登録処理が開始される。
【0070】
そして、ステップS601で発明依頼情報を入力すると、必須項目に値を設定しているか否かを判定し(ステップS602)、ステップS602で必須項目に値を設定している場合は、出願予定日に未来日付を設定しているか否かを判定する(ステップS603)。
【0071】
そして、ステップS603で出願予定日に未来日付を設定している場合は、出願依頼日に過去日付を設定しているか否かを判定する(ステップS604)。
【0072】
そして、ステップS604で出願依頼日に過去日付を設定している場合は、コードとして入力する項目について、例えば、コードに関するデータベースなどのマスタに存在するコードを設定しているか否かを判定する(ステップS605)。
【0073】
ステップS602〜ステップS605でそれぞれの値が、設定されていない場合は、操作端末121にエラー内容の画面を表示して(ステップS606)、終了する。
【0074】
なお、ステップS606でエラー内容の表示をして、ステップS601に戻り、エラー内容を追加・修正して再度、発明報告情報を入力するようにしてもよい。
【0075】
また、ステップS605でマスタに存在するコードを設定している場合は、発明依頼情報としての情報が全て正常となるので、出願テーブル114およびコメントテーブル115にデータを保存する(ステップS607)。
【0076】
そして、発明依頼情報の承認者向けにメール送信を行い(ステップS608)、処理終了となる。
【0077】
○出願依頼承認部109の動作
出願依頼承認部109は、図12に示すように、操作端末121上に図13に示すような出願依頼承認画面を表示し、操作端末121の出願依頼承認画面上で入力された出願依頼承認情報を入力する(ステップS701)。
【0078】
図13に示す出願依頼承認画面では、右部が案件情報表示エリア、左部が出願依頼承認エリアになっており、案件情報表示エリアには、出願依頼登録部108で登録された情報が表示され、出願依頼承認エリアには、出願依頼承認者、出願依頼承認日、および承認時コメントが、出願依頼承認情報として入力できるようになっている。
【0079】
出願依頼承認情報の入力後、Entryボタン710を押すことにより、入力された出願依頼承認情報の登録処理が開始される。
【0080】
そして、ステップS701で出願依頼承認情報を入力すると、必須項目に値を設定しているか否かを判定し(ステップS702)、ステップS702で必須項目に値を設定している場合は、出願依頼承認日に過去日付を設定しているか否かを判定する(ステップS703)。
【0081】
なお、ステップS703では、過去日付を設定しているかを判定しているが、当日を含めて過去日付を設定しているかを判定してもよい。
【0082】
そして、ステップS702、ステップS703でそれぞれの値が、設定されていない場合は、操作端末121にエラー内容の画面を表示して(ステップS704)、終了する。
【0083】
なお、ステップS704でエラー内容の表示をして、ステップS701に戻り、エラー内容を追加・修正して再度、発明報告承認情報を入力するようにしてもよい。
【0084】
また、ステップS703で出願依頼日に過去日付を設定している場合は、出願依頼承認情報としての情報が全て正常となるので、出願テーブル114およびコメントテーブル115にデータを保存し(ステップS705)、処理終了となる。
【0085】
○中間記録登録部110の動作
中間記録登録部110は、図14に示すように、操作端末121上に図15に示すような中間記録登録画面を表示し、操作端末121の中間記録登録画面上で入力された中間記録登録情報を入力する(ステップS801)。
【0086】
図15に示す発明報告入力画面では、右部が案件情報エリア、左部が中間記録情報入力エリアになっており、案件情報エリアには、案件情報が表示され、中間記録情報入力エリアには、中間記録、中間記録入力日、中間記録法定期限日、中間記録社内期限日、中間記録知財担当コース、中間記録知財担当コース決定日、およびコメントが、中間記録情報として入力できるようになっている。
【0087】
そして、中間記録情報の入力後、Entryボタン810を押すことにより、入力された中間記録情報の登録処理が開始される。
【0088】
そして、ステップS801で中間記録情報を入力すると、必須項目に値を設定しているか否かを判定し(ステップS802)、ステップS802で必須項目に値を設定している場合は、中間記録法定期限日・中間記録社内期限日に未来日付を設定しているか否かを判定する(ステップS803)。
【0089】
そして、ステップS803で中間記録法定期限日・中間記録社内期限日に未来日付を設定している場合は、中間記録知財担当コース決定日に過去日付を設定しているか否かを判定する(ステップS804)。
【0090】
そして、ステップS804で中間記録知財担当コース決定日に過去日付を設定している場合は、コードとして入力する項目について、例えば、コードに関するデータベースなどのマスタに存在するコードを設定しているか否かを判定する(ステップS805)。
【0091】
ステップS802〜ステップS805でそれぞれの値が、設定されていない場合は、操作端末121にエラー内容の画面を表示して(ステップS806)、終了する。
【0092】
なお、ステップS806でエラー内容の表示をして、ステップS801に戻り、エラー内容を追加・修正して再度、発明報告情報を入力するようにしてもよい。
【0093】
また、ステップS805でマスタに存在するコードを設定している場合は、中間記録情報としての情報が全て正常となるので、中間記録テーブル112およびコメントテーブル115にデータを保存する(ステップS807)。
【0094】
そして、中間記録情報の承認者向けにメール送信を行い(ステップS808)、処理終了となる。
【0095】
○中間記録承認部111の動作
中間記録承認部111は、図16に示すように、操作端末121上に図17に示すような中間記録承認画面を表示し、操作端末121の中間記録承認画面上で入力された中間記録承認情報を入力する(ステップS901)。
【0096】
図17に示す中間記録承認画面では、右部が案件情報・中間記録情報表示エリア、左部が中間記録承認エリアになっており、案件情報・中間記録情報表示エリアには、出願依頼登録部108および中間記録登録部110で登録された情報が表示され、中間記録承認エリアには、中間記録承認者、中間記録承認日、および承認時コメントが、中間記録承認情報として入力できるようになっている。
【0097】
中間記録承認情報の入力後、Entryボタン910を押すことにより、入力された中間記録承認情報の登録処理が開始される。
【0098】
そして、ステップS901で中間記録承認情報を入力すると、必須項目に値を設定しているか否かを判定し(ステップS902)、ステップS902で必須項目に値を設定している場合は、中間記録承認日に過去日付を設定しているか否かを判定する(ステップS903)。
【0099】
なお、ステップS903では、過去日付を設定しているかを判定しているが、当日を含めて過去日付を設定しているかを判定してもよい。
【0100】
そして、ステップS902、ステップS903でそれぞれの値が、設定されていない場合は、操作端末121にエラー内容の画面を表示して(ステップS904)、終了する。
【0101】
なお、ステップS904でエラー内容の表示をして、ステップS901に戻り、エラー内容を追加・修正して再度、中間記録承認情報を入力するようにしてもよい。
【0102】
また、ステップS903で中間記録承認日に過去日付を設定している場合は、中間記録承認情報としての情報が全て正常となるので、中間記録テーブル112およびコメントテーブル115にデータを保存し(ステップS905)、処理終了となる。
【0103】
<データ更新・検索インデックス作成の動作>
次に、図18により、本発明の一実施の形態に係る検索システムのデータ更新・検索インデックス作成の動作について説明する。図18は本発明の一実施の形態に係る検索システムのデータ更新・検索インデックス作成の動作を説明するための説明図である。
【0104】
まず、例えば、第1日の日中に、ユーザが、操作端末121によりオンラインで登録作業や承認作業を行い、発明テーブル113、出願テーブル114、中間記録テーブル112、およびコメントテーブル115を更新する(ステップS1001)。
【0105】
そして、ステップS1001で更新された発明テーブル113、出願テーブル114、中間記録テーブル112、およびコメントテーブル115のデータをインプットとして、夜間にバッチ処理としてXML作成部116、FIXML作成部117、およびインデックス作成部118により検索インデックス作成処理が実行される(ステップS1002)。
【0106】
夜間処理にて作成された検索用インデックス119は、翌日の第2日の日中に、ユーザが、操作端末121によりオンラインでの検索や帳票出力に使用される(ステップS1003)。
【0107】
また、ユーザは昨日の夜間に作成された検索用インデックス119を使用した検索や帳票出力によって更新対象を検索し、登録作業・承認作業を行い、発明テーブル113、出願テーブル114、中間記録テーブル112、およびコメントテーブル115を更新する(ステップS1004)。
【0108】
そして、ステップS1004で更新された発明テーブル113、出願テーブル114、中間記録テーブル112、およびコメントテーブル115のデータをインプットとして、夜間にXML作成部116、FIXML作成部117、およびインデックス作成部118により検索インデックス作成処理が実行され(ステップS1005)、以下同様の処理が実行される。
【0109】
検索インデックス作成処理では、検索インデックス作成の処理効率化を図るために、処理内での中間ファイルの出力先を複数フォルダに分け、フォルダ単位で処理を行うことにより並行して処理できるようになっている。
【0110】
<検索インデックス作成処理>
次に、図19図23により、本発明の一実施の形態に係る検索システムの検索インデックス作成処理について説明する。図19は本発明の一実施の形態に係る検索システムのXML作成部の処理を示すフローチャート、図20は本発明の一実施の形態に係る検索システムの差分データを説明するための説明図である。
【0111】
図21は本発明の一実施の形態に係る検索システムのXML出力用フォルダを説明するための説明図、図22は本発明の一実施の形態に係る検索システムのFIXML作成部の処理を示すフローチャート、図23は本発明の一実施の形態に係る検索システムのインデックス作成部の処理を示すフローチャートである。
【0112】
検索インデックス作成処理として、まず、XML作成部116では、図19に示すように、処理開始時刻を取得し(ステップS1101)、発明テーブル113、中間記録テーブル112、出願テーブル114、およびコメントテーブル115から差分データを取得する(ステップS1102)。
【0113】
そして、ステップS1102で取得した差分データが存在するか否かを判定し(ステップS1103)、ステップS1103で差分データが存在する場合は、1レコードの差分データを差分データXML122として、XML出力する(ステップS1104)。
【0114】
そして、次データを参照し(ステップS1105)、S1103に戻り、全レコードの差分データの処理が終わり、差分データが存在しなくなるまでステップS1103〜ステップS1105を繰り返す。
【0115】
また、ステップS1103で差分データが存在しない場合は、発明テーブル113、中間記録テーブル112、出願テーブル114、およびコメントテーブル115に対して、差分取得済フラグの更新を行い(ステップS1106)、処理終了となる。
【0116】
ここで、差分データ取得および差分取得済フラグ更新の処理について説明する。
【0117】
差分データ取得の処理では、前回以前に処理されていないデータのみを取得するために、図20に示すように、前回処理日と各テーブルの最終更新日を比較し、前回処理日以降の更新日のレコードのみを対象とする。
【0118】
また、差分取得済フラグを参照し、フラグが「0」のデータのみを処理に使用する。差分取得済フラグは、差分データのXML出力が完了したレコードのフラグを「1」に更新することにより次回以降の処理に使用されないようになっている。
【0119】
また、ステップS1104での差分データXML122の出力は、図21に示すように、複数のフォルダに分かれてXMLファイルが格納されるようになっている。
【0120】
図21に示すXML出力先フォルダ・ファイル構成では、XML出力用フォルダ1201の配下に提案番号10000番単位の提案番号別フォルダ(1203、1208、1209)が配置されており、XML作成部116の処理にて作成されたXMLファイル(1204、1205、1206)は提案番号毎に対象の提案番号別フォルダに配置されている。
【0121】
また、対象提案番号のXMLファイル作成が完了すると提案番号別フォルダにフォルダ内完了フラグ1207が配置される。
【0122】
また、全てのXMLファイルの作成が完了するとXML出力用フォルダ1201の配下に全フォルダ完了フラグ1202が配置される。
【0123】
FIXML作成部117の処理では、各フォルダの完了フラグ有無からXMLファイル作成状況を判断して、処理を行っている。
【0124】
また、FIXML作成部117では、図22に示すように、処理対象のXML出力用フォルダ1201を取得し(ステップS1201)、XML出力用フォルダ1201内の全フォルダ完了フラグ1202が存在するか否かを判定する(ステップS1202)。
【0125】
そして、ステップS1202で全フォルダ完了フラグ1202が存在する場合は、処理が完了しているので終了し、ステップS1202で全フォルダ完了フラグ1202が存在しない場合は、全フォルダに対して、ステップS1203〜ステップS1208の処理をループし、全ての提案番号別フォルダに対してFIXML作成の処理を行う。
【0126】
まず、最初に各提案番号別フォルダ内にフォルダ内完了フラグが存在するか否かを判定し(ステップS1204)、ステップS1204でフォルダ内完了フラグが存在する場合は、ステップS1203〜ステップS1208の次のループの処理に移行し、次のフォルダのFIXML作成の処理を行う。
【0127】
また、ステップS1204でフォルダ内完了フラグが存在しない場合は、XMLファイル読込処理としてフォルダ内の差分データXML122を読み込み(ステップS1205)、FIXMLファイル作成処理として、検索用インデックス119の作成用の差分データFIXML123を作成する(ステップS1206)。
【0128】
そして、フォルダ内の全ての差分データXML122を処理した後、フォルダ内完了フラグを配置し(ステップS1207)、ステップS1203〜ステップS1208の次のループの処理に移行する。
【0129】
そして、ステップS1203〜ステップS1208の全フォルダに対するループが終了すると、全フォルダ完了フラグ1202を配置して(ステップS1209)、終了する。
【0130】
また、インデックス作成部118の処理では、図23に示すように、FIXML作成部117で作成された差分データFIXML123を取得し(ステップS1301)、ステップS1301で取得した差分データFIXML123に基づいて、インデックス作成処理を行い(ステップS1302)、検索用インデックス119に出力する。
【0131】
また、図22に示すFIXML作成部117の処理は、フォルダ単位に処理されているため、例えば、ステップS1205〜ステップS1207の処理は、複数のフォルダに対して並行して処理することができる。
【0132】
このため、並行してFIXML作成処理を行うことにより、FIXML作成処理を高速に行うことができるようになっている。
【0133】
以上のように、本実施の形態では、検索インデックス作成処理の並行処理が可能となり、検索インデックス作成処理全体の処理時間を短縮することができる。
【0134】
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
【0135】
例えば、本実施の形態では、特許情報管理システムとして検索システムを説明したが、情報の検索のための検索用インデックスを作成する構成であれば、どのようなシステムや装置にも適用可能である。
【符号の説明】
【0136】
101…特許情報管理システム、102…業務サーバ、103…検索サーバ、104…検索部、105…発明報告登録部、106…発明報告承認部、107…帳票出力部、108…出願依頼登録部、109…出願依頼承認部、110…中間記録登録部、111…中間記録承認部、112…中間記録テーブル、113…発明テーブル、114…出願テーブル、115…コメントテーブル、116…XML作成部、117…FIXML作成部、118…インデックス作成部、119…検索用インデックス、120…ネットワーク、121…操作端末、122…差分データXML、123…差分データFIXML、210…Searchボタン、211…Clearボタン、310、410、610、710、810、910…Entryボタン、510…Searchボタン、511…Clearボタン、512…CSV出力ボタン。
図1
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