特許第6046667号(P6046667)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6046667
(24)【登録日】2016年11月25日
(45)【発行日】2016年12月21日
(54)【発明の名称】携帯用充電器
(51)【国際特許分類】
   H02J 7/00 20060101AFI20161212BHJP
   H02H 7/18 20060101ALI20161212BHJP
   H02H 5/12 20060101ALI20161212BHJP
【FI】
   H02J7/00 S
   H02H7/18
   H02H5/12
   H02J7/00 301C
【請求項の数】2
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2014-134847(P2014-134847)
(22)【出願日】2014年6月30日
(65)【公開番号】特開2015-23792(P2015-23792A)
(43)【公開日】2015年2月2日
【審査請求日】2014年6月30日
(31)【優先権主張番号】10-2013-0086240
(32)【優先日】2013年7月22日
(33)【優先権主張国】KR
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】593121379
【氏名又は名称】エルエス産電株式会社
【氏名又は名称原語表記】LSIS CO.,LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100092624
【弁理士】
【氏名又は名称】鶴田 準一
(74)【代理人】
【識別番号】100114018
【弁理士】
【氏名又は名称】南山 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100165191
【弁理士】
【氏名又は名称】河合 章
(74)【代理人】
【識別番号】100151459
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 健一
(74)【代理人】
【識別番号】100170380
【弁理士】
【氏名又は名称】黒田 裕也
(72)【発明者】
【氏名】イム チャン チュン
【審査官】 赤穂 嘉紀
(56)【参考文献】
【文献】 特開2013−132169(JP,A)
【文献】 特開2012−169176(JP,A)
【文献】 特開2011−187175(JP,A)
【文献】 特開平09−106861(JP,A)
【文献】 特開平05−276675(JP,A)
【文献】 特開2010−161910(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02J 7/00
H02H 5/12
H02H 7/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
壁電源に連結され、前記壁電源から供給される電気を負荷に供給する携帯用充電器において、
前記壁電源に形成されるコンセントに挿入されるプラグと、
前記プラグと前記負荷との間を連結して前記壁電源から供給される電気を前記負荷に供給する電線と、
前記プラグと前記電線との間に配置されて前記電線を介して流れる電気の流れを連結又は遮断する電源スイッチと、
前記プラグに形成されて前記プラグを把持したか否かにより電気的信号を生成する圧力スイッチと、
前記電線の内部に配置され、前記電線に発生する引張力を感知するひずみゲージと、
前記プラグが前記コンセントに挿入されることで前記電線を介して前記負荷に電気を供給するように制御し、前記電気を供給する状態で前記圧力スイッチを介して感知される前記電気的信号及び前記ひずみゲージを介して感知される引張力の少なくとも一つに基づいて前記電源スイッチを制御して前記電線を介して流れる電気を遮断する制御部と、
を含み、
前記圧力スイッチは、前記プラグの把持が感知されると閉鎖状態にスイッチング状態が変更され、前記変更されたスイッチング状態に応じた電気的信号を出力する、携帯用充電器。
【請求項2】
前記制御部は、
前記プラグの把持及び前記電線に一定力以上の引張力のうち少なくともいずれか一つの条件が感知されれば、前記電源スイッチを開放する、請求項1に記載の携帯用充電器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯用充電器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
充電回路遮断装置(CCID:Charge Circuit Interrupting Device)とは電気自動車に電気を供給する携帯用装置であって、リレー、メインボードなどで構成される装置である。
【0003】
充電回路遮断装置は、リレーの開放及び閉鎖動作に応じて連結された電気自動車に電気を供給する装置である。
【0004】
図1は、従来技術による充電回路遮断装置を示す図である。
【0005】
図1を参照すると、充電回路遮断装置はコンセント(壁電源)に差し込んで使用されるプラグ11と、プラグ11と電気自動車との間を連結する電線12と、電線12の所定距離に形成されて電線に沿って流れる電流の流れを連結又は遮断するように手動操作によってオン・オフされる電源スイッチ13を含む。
【0006】
前記のように電源スイッチ13が装着された充電回路遮断装置は、プラグと連結された電線の所定距離に電流の流れをオン・オフする電源スイッチが装着された構造になっているため、プラグをコンセントに差し込んだ状態でもパワーコードに流れる電流が電気自動車にまで印加されないことでユーザの安全性を確保する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】韓国公開特許第2000−0010029号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかし、前記のような充電回路遮断装置は、ユーザが頻繁に壁電源にプラグを連結し解除することでユーザの過失によって事故に露出される確率が高くなる。
【0009】
特に、電気自動車の充電の途中、壁電源からプラグが抜けたらそれによって多くの電流が流れるためアーク性の火花が発生する可能性があり、それによる被害者が発生する恐れがある。
【0010】
本発明による実施例では、前記のように充電動作中にユーザが任意又は過失で壁電源のプラグを分離する状況を感知し、携帯用充電器を介して流れる電流を遮断するようにした携帯用充電器の電気安全装置を提供する。
【0011】
提案する実施例で解決しようとする技術的課題は上述した技術的課題に制限されず、言及されてないまた他の技術的課題は以下の記載から提案する実施例が属する技術分野における通常の知識を有する者に明確に理解されるはずである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明による実施例は、壁電源に連結され、壁電源から供給される電気を負荷に供給する携帯用充電器において、壁電源に形成されるコンセントに挿入されるプラグと、プラグと負荷との間を連結して壁電源から供給される電気を負荷に供給する電線と、プラグと電線との間に配置されて電線を介して流れる電気の流れを連結又は遮断するスイッチと、ユーザが接近したか否かを感知する第1感知部と、プラグがコンセントに挿入されることで電線を介して負荷に電気を供給するように制御し、電気を供給する状態で第1感知部を介してユーザの接近が感知されれば、スイッチを制御して電線を介して流れる電気を遮断する制御部と、を含む。
【0013】
また、第1感知部はプラグに形成されてプラグを把持したか否かによる圧力に応じてスイッチングされる圧力スイッチと、プラグに形成されてプラグに発生する外部客体がタッチしたか否かを感知するタッチセンサのうち少なくとも一つで構成される。
【0014】
また、電線の内部に配置され、電線に発生する引張力を感知する第2感知部を更に含む。
【0015】
また、第2感知部は電線に発生する引張力に応じて抵抗値が増加するひずみゲージを含む。
【0016】
また、制御部はプラグの把持、プラグのタッチ及び電線に一定力以上の引張力のうち少なくともいずれか一つの条件が感知されれば、スイッチを開放する。
【0017】
一方、実施例は、壁電源に連結され、壁電源から供給される電気を負荷に供給する携帯用充電器において、壁電源に形成されるコンセントに挿入されるプラグと、プラグと負荷との間を連結して壁電源から供給される電気を負荷に供給する電線と、電線の周囲に配置されて電線に発生する引張力に応じて抵抗値が変わるひずみゲージと、プラグと電線との間に配置されて電線を介して流れる電気の流れを連結又は遮断するスイッチと、プラグがコンセントに挿入されることで電線を介して負荷に電気を供給するように制御し、電気を供給する状態でひずみゲージの抵抗値が予め設定された基準値を超過すれば、電線を介して流れる電気が遮断されるようにスイッチを制御する制御部と、を含む。
【0018】
また、プラグに形成されてプラグを把持したか否かによる圧力に応じてスイッチングされる圧力スイッチと、プラグに形成されてプラグに発生する外部客体がタッチしたか否かを感知するタッチセンサのうち少なくとも一つを更に含む。
【0019】
また、制御部はプラグの把持、プラグのタッチ及び電線に一定力以上の引張力のうち少なくともいずれか一つの条件が感知されれば、スイッチを開放する。
【0020】
本発明による実施例では、プラグを把持したか否か又は電線を引っ張ったか否かを感知してプラグが壁電源から分離される状況を事前に感知し、それに応じて分離される状況を感知すれば、壁電源から供給される電流を遮断することで、プラグの異常な分離によって発生する被害を解決できる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】従来技術による充電回路遮断装置を示す図である。
図2】本発明の第1実施例による携帯用充電器の外観を説明する図である。
図3図2に示した携帯用充電器の内部ブロック構成図である。
図4】本発明の第2実施例による携帯用充電器の外観を説明する図である。
図5図4に示した携帯用充電器の内部ブロック構成図である。
図6図5に示した引張力感知部の原理を説明する図である。
図7】本発明の第3実施例による携帯用充電器の内部ブロック構成図である。
図8】本発明の実施例による携帯用充電器の動作を説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下の内容は、単に本発明の原理を例示する。よって、当業者はたとえ本明細書に明確に説明しているか図示していなくても、本発明の原理を具現し本発明の概念と範囲に含まれた多様な装置を発明できる。また、本明細書に列挙された全ての条件付用語及び実施例は原則的に本発明の概念を理解させるための目的にのみ明白に意図され、このように特別に列挙された実施例及び状態に制限的ではないと理解されるべきである。
【0023】
また、本発明の原理、観点及び実施例のみならず特定実施例を列挙する全ての詳細な説明は、このような事項の構造的及び機能的均等物を含むように意図されると理解されるべきである。また、このような均等物は現在公知の均等物のみならず、将来に開発される均等物、即ち、構造とは関係なく同じ機能を行うように発明された全ての素子を含むものとして理解されるべきである。
【0024】
図2は本発明の第1実施例による携帯用充電器の外観を説明する図であり、図3図2に示した携帯用充電器の内部ブロック構成図である。
【0025】
以下、図2及び図3を参照して本発明の第1実施例による携帯用充電器について説明する。
【0026】
図2及び図3を参照すると、携帯用充電器100はプラグ110、プラグ端子120、電線130、スイッチ140、把持感知部150及び制御部160を含む。
【0027】
プラグ110は携帯用充電器で壁電源に連結される電気プラグの外形を成すケースである。
【0028】
プラグ110の一側にはプラグの長さ方向に延長しているプラグ端子120が形成されている。
【0029】
プラグ端子120は実質的に壁電源(コンセント)に挿入される部分であって、壁電源に対応する複数個の端子で構成されることが好ましい。
【0030】
例えば、プラグ端子120は正極(+)の電気を供給するためのポジティブ端子と、負極(−)の電気を供給するためのネガティブ端子を含む。
【0031】
ユーザはプラグ110を把持した状態で壁電源にプラグ端子120を挿入することで携帯用充電器に連結された負荷に電気を供給するための準備をする。
【0032】
電線130はプラグ端子120を介して供給される電気を後端に連結された負荷に伝導する。電線130は被覆電線であることが好ましく、前記のような機能を行うことで電気伝導部と称されてもよい。
【0033】
スイッチ140はプラグ端子120と電線130との間、又は電線130の一部分に形成される。
【0034】
好ましくは、スイッチ140はプラグ端子120と電線130との間に配置されてプラグ端子120を介して入力される電気を、電線130を介して負荷に供給することを遮断する。
【0035】
把持感知部150は外部のユーザが携帯用充電器100の近くに接近することを感知する。
【0036】
好ましくは、把持感知部150は外部のユーザがプラグ110を把持することを感知する。言い換えると、把持感知部150は負荷に電気が供給されている状態でプラグ110が壁電源から抜けられる状況を感知する。
【0037】
この際、把持感知部150は入力スイッチとして構成される。
【0038】
即ち、把持感知部150はユーザがプラグ110を壁電源から分離するためにプラグ110を把持した場合、把持による圧力を感知して感知した圧力による電気的信号を発生する。
【0039】
即ち、把持感知部150は入力スイッチとして構成され、ユーザがプラグ110を把持するとスイッチが閉じられて電気的信号を発生する。
【0040】
また、把持感知部150はタッチセンサとして構成される。
【0041】
即ち、把持感知部150はユーザがプラグ110をタッチするとそれを感知し、それによって感知した、タッチしたか否かによる信号を発生する。
【0042】
制御部160は携帯用充電器100の全般的な動作を制御する。
【0043】
まず、制御部160はプラグ110が壁電源に連結されると(好ましくは、プラグ端子120が壁電源のコンセントに挿入されると)携帯用充電器の先端に負荷が連結されているか否かを判断する。ここで、負荷は多様な機器であってもよいが、本発明では負荷が電気自動車であると仮定して説明する。
【0044】
制御部160は携帯用充電器の一端(好ましくは、プラグ端子)が壁電源に連結されて他端が負荷に連結されるとスイッチ140を制御し、壁電源から供給される電気を電線130に沿って負荷に供給する。
【0045】
この際、制御部160は負荷に電気が供給されている状態で把持感知部150を介して出力される信号を周期的に確認する。
【0046】
即ち、制御部160は負荷に電気が供給されている状態でユーザがプラグ110を把持したか否かを感知する。
【0047】
次に、制御部160は把持感知部150を介して把持感知信号が出力されるとスイッチ140を制御して負荷に供給されている電気が遮断される。
【0048】
言い換えると、制御部160は携帯用充電器の近くにユーザが接近してプラグ110をタッチしたか、壁電源からプラグ110を分離する目的でプラグ110を把持したことを知らせる感知信号が受信されると、スイッチ140を開放状態に制御して電線130を介して流れる電気を遮断する。
【0049】
前記のように本発明の第1実施例による携帯用充電器は、プラグ110を把持したか否かを感知してプラグ110が壁電源から分離される状況を事前に感知し、それに応じて分離される状況を感知すれば、負荷に供給する電流を遮断することで、プラグ110の異常な分離によって発生する被害を解決できる。
【0050】
図4は本発明の第2実施例による携帯用充電器の外観を説明する図であり、図5図4に示した携帯用充電器の内部ブロック構成図であり、図6図5に示した引張力感知部の原理を説明する図である。
【0051】
以下、図4〜6を参照して本発明の第2実施例による携帯用充電器について説明する。
【0052】
図4〜6を参照すると、携帯用充電器200はプラグ210、プラグ端子220、電線230、スイッチ240、引張力感知部250及び制御部260を含む。
【0053】
プラグ210は携帯用充電器で壁電源に連結される電気プラグの外形を成すケースである。
【0054】
プラグ210の一側にはプラグの長さ方向に延長しているプラグ端子220が形成されている。
【0055】
プラグ端子220は実質的に壁電源(コンセント)に挿入される部分であって、壁電源に対応して複数個の端子で構成されることが好ましい。
【0056】
例えば、プラグ端子220は正極(+)の電気を供給するためのポジティブ端子と、負極(−)の電気を供給するためのネガティブ端子を含む。
【0057】
ユーザはプラグ210を把持した状態で壁電源にプラグ端子220を挿入することで携帯用充電器に連結された負荷に電気を供給するための準備をする。
【0058】
電線230はプラグ端子220を介して供給される電気を後端に連結された負荷に伝導する。電線230は被覆電線であることが好ましく、前記のような機能を行うことで電気伝導部と称されてもよい。
【0059】
スイッチ240はプラグ端子220と電線230との間、又は電線230の一部分に形成される。好ましくは、スイッチ240はプラグ端子220と電線230との間に配置されてプラグ端子220を介して入力される電気を、電線230を介して負荷に供給することを遮断する。
【0060】
引張力感知部250は外部のユーザが携帯用充電器100の電線を引っ張ったか否かを感知する。
【0061】
好ましくは、引張力感知部250は外部のユーザが電線230を把持した状態でプラグ110を壁電源から分離するために電線230に引張力を加えたか否かを感知する。
【0062】
引張力感知部250はひずみゲージ(strain gauge)で構成される。
【0063】
即ち、引張力感知部250は構造体が変換される状態とその量を測定するために構造体の表面に付着されるひずみゲージで具現される。
【0064】
以下、ひずみゲージについて簡略に説明する。
【0065】
ひずみゲージを説明するために、まずひずみについて説明する。ひずみとは変形度又は変形率を示し、ある物体が引張又は圧縮を受ける際に元の長さに対して伸びるか縮む長さを割合に表示した値のことをいう。よって、ひずみは単位を持たず、あえて単位を表示するとcm/cm,mm/mmなどで示される。このひずみとは主に土木工学、機械工学、建築工学、航空工学、造船工学など、構造物や機械要素の解析と設計を扱う分野でそれらの構造要素が外部の力を受けて変形が発生した際に使用する用語である。
【0066】
ひずみゲージは電気式に測定する電気式ひずみゲージ(electrical strain gauge)と、機械式に測定する機械式ひずみゲージ(mechanical strain gauge)の2種類で区分される。
【0067】
電気式ひずみゲージは構造体が変形を起こす際に付着されたひずみゲージの電気的抵抗が変わってそれから変形率を測定することであり、機械式ひずみゲージは2点間の微小な距離の変化を機械的に測定して構造体の変形率を測定することである。このひずみゲージの開発によって構造体の変形状態を精密に測定できるようになり、この変形率によって応力を知ることができる。
【0068】
ひずみゲージには構造体の材質に応じてその形態と長さが異なるものを使用する。金属や鋼材には主に5mmのゲージが、コンクリートには30〜100mmのゲージを主に使用する。また、このひずみゲージは表面に付着する付着ゲージだけでなく物体や構造体を作る際にその内部に埋め込んで設置する埋め込み式ひずみゲージもある。
【0069】
本発明では、電気式ひずみゲージを利用して電線130に加えられる引張力を感知する。
【0070】
図6を参照するとひずみゲージは抵抗体で構成されており、抵抗体は引張力が発生すると細長くなるが、抵抗体が細長くなると抵抗体が有する抵抗値Rが増加する。このような原理を利用して物体にかかる引張力を測定する。
【0071】
例えば、抵抗体は一般的な状態で2Aの断面積と、L/2の長さ及びR3の抵抗値を有する。
【0072】
このような状態で抵抗体に引張力を発生させると抵抗体の断面積はAに減少し長さはLに増加する。この際、抵抗体が有する抵抗値R2は抵抗値R3より高く示される。
【0073】
このように、抵抗体により高い引張力を発生させると抵抗体の断面積はA/2に減少し長さは2Lに増加する。この際、抵抗体が有する抵抗値R1は抵抗値R2及びR3より高く示される。
【0074】
このような原理は数式1によって定義される。
【0075】
【数1】
【0076】
前記のような数式1によって抵抗体は引張力が発生することで長さは増加して断面積は減少し、それによって抵抗値が増加する。
【0077】
制御部260は携帯用充電器200の全般的な動作を制御する。
【0078】
まず、制御部260はプラグ210が壁電源に連結されると(好ましくは、プラグ端子220が壁電源のコンセントに挿入されると)携帯用充電器200の先端に負荷が連結されているか否かを判断する。ここで、負荷は多様な機器であってもよいが、本発明では負荷が電気自動車であると仮定して説明する。
【0079】
制御部260は携帯用充電器の一端(好ましくは、プラグ端子)が壁電源に連結されて他端が負荷に連結されるとスイッチ240を制御し、壁電源から供給される電気を電線230に沿って負荷に供給する。
【0080】
この際、制御部260は負荷に電気が供給されている状態で引張力感知部250の状態を周期的に確認する。
【0081】
即ち、制御部260は負荷に電気が供給されている状態でユーザが電線230に引張力を加えたか否かを感知する。
【0082】
次に、制御部260は引張力感知部250の状態による抵抗値を確認し、確認した抵抗値に応じて電線230に発生した引張力の程度を確認する。
【0083】
即ち、制御部260は基準抵抗値を貯蔵しており、引張力感知部250の状態変化に応じて引張力感知部250の抵抗値が基準抵抗値より大きくなれば、電線230に一定力以上の引張力が発生したと判断する。
【0084】
そして、制御部260は電線230に一定力以上の引張力が発生すると、言い換えると、引張力感知部250が有する抵抗値が基準値より大きくなると、スイッチ240を制御して負荷に供給されている電気が遮断される。
【0085】
言い換えると、制御部260は携帯用充電器の近くにユーザが接近して壁電源からプラグ210を分離する目的で電線230を引っ張る状況が感知されると、スイッチ240を開放状態に制御して電線230を介して流れる電気を遮断する。
【0086】
一方、上述していないが、引張力感知部250は電線230内に具備される。言い換えると、電線230を覆う被覆内に引張力感知部250のひずみゲージが配置される。
【0087】
前記のように本発明の第2実施例による携帯用充電器は、電線230に発生する引張力を感知してプラグ210が壁電源から分離される状況を事前に感知し、それに応じて分離される状況を感知すれば、負荷に供給する電流を遮断することで、プラグ210の異常な分離によって発生する被害を解決できる。
【0088】
図7は、本発明の第3実施例による携帯用充電器の内部ブロック構成図である。
【0089】
図7を参照すると、携帯用充電器300はプラグ310、プラグ端子320、電線330、スイッチ340、把持感知部350、引張力感知部360及び制御部370を含む。
【0090】
図7に示した携帯用充電器300において、図3〜5に示した携帯用充電器と同じ部分についてはそれに対する詳細な説明を省略する。
【0091】
図7に示した携帯用充電器300は、図3に示したような把持感知部と図5に示したような引張力感知部がそれぞれ具備される。
【0092】
そして、制御部370は把持感知部350と引張力感知部360のオア(OR)条件にプラグ310が壁電源から分離される状況を事前に感知する。
【0093】
即ち、制御部370は把持感知部350を介して感知されるプラグ310の把持感知信号や引張力感知部360を介して電線330に一定力以上の引張力が発生したことを知らせる感知信号のうち少なくともいずれか一つが出力されると、スイッチ240を開放して負荷に供給されている電気が遮断される。
【0094】
図8は、本発明の実施例による携帯用充電器の動作を説明するためのフローチャートである。携帯用充電器の動作方法は図7に示した携帯用充電器を中心に説明する。
【0095】
図8を参照すると、まずユーザはプラグ310を壁電源に連結する(ステップ101)。即ち、ユーザはプラグ端子320を壁電源のコンセントに挿入する。
【0096】
次に、制御部370はスイッチ340を閉鎖して壁電源を介して供給される電気を負荷に伝導する(ステップ102、103)。
【0097】
次に、制御部370は把持感知部350を介してプラグ310を把持したか否かを知らせる感知信号が出力されたか否かを判断する(ステップ104)。
【0098】
判断結果、プラグ310を把持したか否かを知らせる感知信号が出力されれば、制御部370はスイッチ340を開放して負荷に供給されている電気が遮断される。
【0099】
一方、判断結果(ステップ104)、プラグ310を把持したか否かを知らせる感知信号が出力されなければ、一定力以上の引張力が発生したか否かを判断する(ステップ106)。
【0100】
次に、判断結果(ステップ106)、一定力以上の引張力が発生したのであれば、ステップ105に進入し、そうでなければステップ103に復帰する。
【0101】
本発明による実施例では、プラグを把持したか否か又は電線を引っ張ったか否かを感知してプラグが壁電源から分離される状況を事前に感知し、それに応じて分離される状況を感知すれば、壁電源から供給される電流を遮断することで、プラグの異常な分離によって発生する被害を解決できる。
【0102】
また、以上では本発明の好ましい実施例について図示し説明したが、本発明は上述した特定の実施例に限定されず、特許請求の範囲で請求する本発明の要旨を逸脱することなく当該発明の属する分野における通常の知識を有する者によって多様な変更実施が可能であることはもちろんであり、このような変更実施は本発明の技術的思想や展望から個別的に理解されてはならない。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8