(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0016】
次に、本発明の実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る制動装置が組み込まれた車両用ブレーキシステムの概略構成図である。
【0017】
図1に示す車両用ブレーキシステム10は、通常時用として、電気信号を伝達してブレーキを作動させるバイ・ワイヤ(By Wire)式のブレーキシステムと、フェイルセイフ時用として、油圧を伝達してブレーキを作動させる旧来の油圧式のブレーキシステムの双方を備えて構成される。
【0018】
このため、
図1に示すように、車両用ブレーキシステム10は、基本的に、操作者によってブレーキペダル(ブレーキ操作子)12が操作されたときにその操作を入力するマスタシリンダ装置14と、ブレーキ液圧(第2のブレーキ液圧)を制御するモータシリンダ装置16と、車両挙動の安定化を支援する液圧制御装置18とを別体として備えて構成されている。なお、マスタシリンダ装置14とモータシリンダ装置16とが併合されて制動装置が構成される。
【0019】
これらのマスタシリンダ装置14、モータシリンダ装置16、及び、液圧制御装置18は、例えば、ホースやチューブ等の管材で形成された液圧路によって接続されていると共に、バイ・ワイヤ式のブレーキシステムとして、マスタシリンダ装置14とモータシリンダ装置16とは、図示しないハーネスで電気的に接続されている。
【0020】
このうち、液圧路について説明すると、マスタシリンダ装置14の接続ポート20aと液圧制御装置18の導入ポート26aとが、配管チューブを介して接続される。また、マスタシリンダ装置14の他の接続ポート20bと液圧制御装置18の他の導入ポート26bとが、配管チューブを介して接続される。
【0021】
さらに、マスタシリンダ装置14の接続ポート20aに連通する分岐ポート20cとモータシリンダ装置16の出力ポート24aとが、配管チューブを介して接続される。さらにまた、マスタシリンダ装置14の他の接続ポート20bに連通する分岐ポート20dとモータシリンダ装置16の他の出力ポート24bとが、配管チューブを介して接続される。なお、
図1中において、モータシリンダ装置16の出力ポート24a、24bは、実際の位置(後記する
図2参照)とは異なって、下部側に便宜的に示されている。
【0022】
液圧制御装置18には、複数の導出ポート28a〜28dが設けられる。第1導出ポート28aは、配管チューブによって右側前輪に設けられたディスクブレーキ機構30aのホイールシリンダ32FRと接続される。第2導出ポート28bは、配管チューブによって左側後輪に設けられたディスクブレーキ機構30bのホイールシリンダ32RLと接続される。第3導出ポート28cは、配管チューブによって右側後輪に設けられたディスクブレーキ機構30cのホイールシリンダ32RRと接続される。第4導出ポート28dは、配管チューブによって左側前輪に設けられたディスクブレーキ機構30dのホイールシリンダ32FLと接続される。
【0023】
この場合、各導出ポート28a〜28dに接続される配管チューブによってブレーキ液がディスクブレーキ機構30a〜30dの各ホィールシリンダ32FR、32RL、32RR、32FLに対して供給され、各ホィールシリンダ32FR、32RL、32RR、32FL内の液圧が上昇することにより、各ホィールシリンダ32FR、32RL、32RR、32FLが作動し、対応する車輪(右側前輪、左側後輪、右側後輪、左側前輪)に対して制動力が付与される。
【0024】
なお、車両用ブレーキシステム10は、例えば、エンジン(内燃機関)のみによって駆動される自動車、ハイブリッド自動車、電気自動車、燃料電池自動車等を含む各種車両に対して搭載可能に設けられる。
【0025】
マスタシリンダ装置14は、運転者(操作者)によるブレーキペダル12の操作によってブレーキ液圧(第1のブレーキ液圧)を発生可能なタンデム式のマスタシリンダ34と、前記マスタシリンダ34に付設された第1リザーバ36とを有する。このマスタシリンダ34のシリンダチューブ38内には、前記シリンダチューブ38の軸方向に沿って所定間隔離間する2つのピストン40a、40bが摺動自在に配設される。一方のピストン40aは、ブレーキペダル12に近接して配置され、プッシュロッド42を介してブレーキペダル12と連結されて直動される。また、他方のピストン40bは、一方のピストン40aよりもブレーキペダル12から離間して配置される。
【0026】
この一方及び他方のピストン40a、40bの外周面には、環状段部を介して一対のカップシール44a、44bがそれぞれ装着される。一対のカップシール44a、44bの間には、それぞれ、後記するサプライポート46a、46bと連通する背室48a、48bが形成される。また、一方及び他方のピストン40a、40bとの間には、ばね部材50aが配設され、他方のピストン40bとシリンダチューブ38の側端部と間には、他のばね部材50bが配設される。なお、一対のカップシール44a、44bは、シリンダチューブ38の内壁側に環状溝を介して装着されるようにしてもよい。
【0027】
マスタシリンダ34のシリンダチューブ38には、2つのサプライポート46a、46bと、2つのリリーフポート52a、52bと、2つの出力ポート54a、54bとが設けられる。この場合、各サプライポート46a(46b)及び各リリーフポート52a(52b)は、それぞれ合流して第1リザーバ36内の図示しないリザーバ室と連通するように設けられる。
【0028】
また、マスタシリンダ34のシリンダチューブ38内には、運転者がブレーキペダル12を踏み込む踏力に対応したブレーキ液圧を発生させる第1圧力室56b及び第2圧力室56aが設けられる。第1圧力室56bは、第1液圧路58bを介して接続ポート20bと連通するように設けられ、第2圧力室56aは、第2液圧路58aを介して接続ポート20aと連通するように設けられる。
【0029】
マスタシリンダ34と接続ポート20bとの間であって、第1液圧路58bの上流側には、ノーマルオープンタイプ(常開型)のソレノイドバルブからなる第1遮断弁60bが設けられると共に、第1液圧路58bの下流側には、圧力センサPpが設けられる。この圧力センサPpは、第1液圧路58b上において、第1遮断弁60bよりもホィールシリンダ32FR、32RL、32RR、32FL側である下流側の液圧を検知するものである。
【0030】
マスタシリンダ34と接続ポート20aとの間であって、第2液圧路58aの上流側には圧力センサPmが配設されると共に、第2液圧路58aの下流側には、ノーマルオープンタイプ(常開型)のソレノイドバルブからなる第2遮断弁60aが設けられる。この圧力センサPmは、第2液圧路58a上において、第2遮断弁60aよりもマスタシリンダ34側である上流側の液圧を検知するものである。
【0031】
この第1遮断弁60b及び第2遮断弁60aにおけるノーマルオープンとは、ノーマル位置(通電されていないときの弁体の位置)が開位置の状態(常時開)となるように構成されたバルブをいう。なお、
図1中において、第1遮断弁60b及び第2遮断弁60aは、ソレノイドが通電されて、図示しない弁体が作動した弁閉状態をそれぞれ示している。
【0032】
マスタシリンダ34と第1遮断弁60bとの間の第1液圧路58bには、前記第1液圧路58bから分岐する分岐液圧路58cが設けられ、前記分岐液圧路58cには、ノーマルクローズタイプ(常閉型)のソレノイドバルブからなる第3遮断弁62と、ストロークシミュレータ64とが直列に接続される。この第3遮断弁62におけるノーマルクローズとは、ノーマル位置(通電されていないときの弁体の位置)が閉位置の状態(常時閉)となるように構成されたバルブをいう。なお、
図1中において、第3遮断弁62は、ソレノイドが通電されて、図示しない弁体が作動した弁開状態を示している。
【0033】
ストロークシミュレータ64は、バイ・ワイヤ制御時において、ブレーキのストロークと反力を発生させて、あたかも踏力で制動力を発生させているかのごとく操作者に思わせる装置であり、第1液圧路58b上であって、第1遮断弁60bよりもマスタシリンダ34側に配置されている。前記ストロークシミュレータ64には、分岐液圧路58cに連通する液圧室65が設けられ、前記液圧室65を介して、マスタシリンダ34の第1圧力室56bから導出されるブレーキ液(ブレーキフルード)が吸収可能に設けられる。
【0034】
また、ストロークシミュレータ64は、互いに直列に配置されたばね定数の高い第1リターンスプリング66aとばね定数の低い第2リターンスプリング66bと、前記第1及び第2リターンスプリング66a、66bによって付勢されるシミュレータピストン68とを備え、ブレーキペダル12のペダルフィーリングを既存のマスタシリンダと同等となるように設けられている。
【0035】
液圧路は、大別すると、マスタシリンダ34の第1圧力室56bと複数のホイールシリンダ32RR、32FLとを接続する第1液圧系統70bと、マスタシリンダ34の第2圧力室56aと複数のホイールシリンダ32FR、32RLとを接続する第2液圧系統70aとから構成される。
【0036】
第1液圧系統70bは、入力装置14におけるマスタシリンダ34(シリンダチューブ38)の出力ポート54bと接続ポート20bとを接続する第1液圧路58bと、入力装置14の接続ポート20bとVSA装置18の導入ポート26bとを接続する配管チューブと、入力装置14の分岐ポート20dと電動ブレーキ装置16の出力ポート24bとを接続する配管チューブと、VSA装置18の導出ポート28c、28dと各ホイールシリンダ32RR、32FLとをそれぞれ接続する配管チューブとを有する。
【0037】
第2液圧系統70aは、入力装置14におけるマスタシリンダ34(シリンダチューブ38)の出力ポート54aと接続ポート20aとを接続する第2液圧路58aと、入力装置14の接続ポート20aとVSA装置18の導入ポート26aとを接続する配管チューブと、入力装置14の分岐ポート20cと電動ブレーキ装置16の出力ポート24aとを接続する配管チューブと、VSA装置18の導出ポート28a、28bと各ホイールシリンダ32FR、32RLとをそれぞれ接続する配管チューブとを有する。
【0038】
この結果、液圧路が第1液圧系統70bと第2液圧系統70aとによって構成されることにより、各ホイールシリンダ32RR、32FLと各ホイールシリンダ32FR、32RLとをそれぞれ独立して作動させ、相互に独立した制動力を発生させることができる。
【0039】
図2は、
図1に示すモータシリンダ装置の斜視図である。
このモータシリンダ装置16は、
図2に示すように、電動モータ(電動機)72及び駆動力伝達部73を有するアクチュエータ機構74と、前記アクチュエータ機構74によって付勢されるシリンダ機構76とを備える。この場合、電動モータ72、駆動力伝達部73、及び、シリンダ機構76は、それぞれ分離可能に設けられる。
【0040】
また、前記アクチュエータ機構74の駆動力伝達部73は、電動モータ72の回転駆動力を伝達するギヤ機構(減速機構)78(
図1参照)と、この回転駆動力を直線運動(直線方向の軸力)に変換してシリンダ機構74の後記する第1及び第2スレーブピストン88b、88a側に伝達するボールねじ構造体(変換機構)80(
図1参照)とを有する。
【0041】
電動モータ72は、図示しない制御手段からの制御信号(電気信号)に基づいて駆動制御される、例えば、サーボモータからなり、アクチュエータ機構74の上方に配置されている。このように配置構成することにより、駆動力伝達部73内のグリス等の油成分が重力作用によって電動モータ72内に進入することを好適に回避することができる。なお、前記電動モータ72は、ねじ部材83を介して後記するアクチュエータハウジング75に締結される。
【0042】
駆動力伝達部73は、アクチュエータハウジング75を有し、前記アクチュエータハウジング75内の空間部には、ギヤ機構(減速機構)78、ボールねじ構造体(変換機構)80等の駆動力伝達用の機械要素が収納される。前記アクチュエータハウジング75は、
図2に示すように、シリンダ機構76側に配置される第1ボディ75aと、前記第1ボディ75aのシリンダ機構76と反対側の開口端を閉塞する第2ボディ75bとによって分割構成される。
【0043】
図2に示すように、第1ボディ75aのシリンダ機構76側の端部には、フランジ部69が設けられ、前記フランジ部69には、シリンダ機構76を取り付けるための一対のねじ穴(図示せず)が設けられる。この場合、後記するシリンダ本体82の他端部に設けられたフランジ部82aを貫通した一対のねじ部材81aが、前記ねじ穴に螺入されることにより、シリンダ機構76と駆動力伝達部73とが一体的に結合される。
【0044】
図1に示すように、ボールねじ構造体80は、軸方向に沿った一端部がシリンダ機構76の第2スレーブピストン88aに当接するボールねじ軸80aと、前記ボールねじ軸80aの外周面に形成された螺旋状のねじ溝に沿って転動する複数のボール80bと、前記ギヤ機構78のリングギヤに内嵌されて該リングギヤと一体的に回動し、前記ボール80bに螺合される略円筒状のナット部材80cと、前記ナット部材80cの軸方向に沿った一端側及び他端側をそれぞれ回転自在に軸支する一対のボールベアリング80dとを備える。なお、ナット部材80cは、ギヤ機構78のリングギヤの内径面に、例えば、圧入されて固定される。
【0045】
駆動力伝達部73は、このように構成されることにより、ギヤ機構78を介して伝達される電動モータ72の回転駆動力がナット部材80cに入力された後、ボールねじ構造体80によって直線方向の軸力(直線運動)に変換され、ボールねじ軸80aを軸方向に沿って進退動作させる。
【0046】
図3は、シリンダ機構の分解斜視図、
図4は、シリンダ機構の軸方向に沿った縦断面図、
図5(a)は、第2スレーブピストンとガイドピストンとの分解斜視図、
図5(b)は、第2スレーブピストンの軸線と直交する方向の縦断面図、
図5(c)は、
図5(b)のA−A線に沿った縦断面図、
図6(a)は、初期位置において、第1スレーブピストンの開口部の凹部の内周面と第2スレーブピストンの一端部の外周面との間隙を示す拡大縦断面図、
図6(b)は、第1スレーブピストンの開口部の奥部内壁に対して第2スレーブピストンに形成された部分球面が当接した状態を示す拡大縦断面図である。
【0047】
モータシリンダ装置16は、電動モータ72の駆動力を、駆動力伝達部73を介してシリンダ機構76の第1スレーブピストン88b及び第2スレーブピストン88aに伝達し、前記第1スレーブピストン88b及び第2スレーブピストン88aを前進駆動させることにより、ブレーキ液圧(第2のブレーキ液圧)を発生させるものである。なお、以下の説明において、第1スレーブピストン88b及び第2スレーブピストン88aの矢印X1方向への変位を「前進」とし、矢印X2方向への変位を「後退」として説明する。また、矢印X1は、「前方」を示し、矢印X2は、「後方」を示す場合がある。
【0048】
シリンダ機構(シリンダ)76は、有底円筒状のシリンダ本体82と、前記シリンダ本体82に付設された第2リザーバ84とを有し、シリンダ本体82内に2つのピストン(第1スレーブピストン88b及び第2スレーブピストン88a)が直列に配置されたタンデム型で構成されている。第2リザーバ84は、マスタシリンダ装置14のマスタシリンダ34に付設された第1リザーバ36と配管チューブ86で接続され、第1リザーバ36内に貯留されたブレーキ液が配管チューブ86を介して第2リザーバ84内に供給されるように設けられる(
図1参照)。
【0049】
また、シリンダ機構76は、
図3に示すように、第1スレーブピストン88bを含む周辺部品が一体的に組み付けられて構成される第1ピストン機構77aと、第2スレーブピストン88aを含む周辺部品が一体的に組み付けられて構成される第2ピストン機構77bとを備える。第1ピストン機構77aと第2ピストン機構77bとは、後記する連結ピン79を介してその一部が重畳するように一体的に組み付けられて構成される。
【0050】
第1ピストン機構77aは、シリンダ本体82の前方の第1液圧室98bに臨むように配設される第1スレーブピストン88bと、第1スレーブピストン88bの中間部位に形成された貫通孔91に係合して第1スレーブピストン88bの移動範囲を規制するストッパピン102と、貫通孔91を間にした第1スレーブピストン88bの前方及び後方の環状フランジ部85に当接すると共に、前記環状フランジ部85に連続する環状段部87にそれぞれ装着される一対のカップシール90a、90bと、第1スレーブピストン88bとシリンダ本体82の側端部(底壁)との間に配設され、第1スレーブピストン88bを後方(矢印X2方向)に向かって押圧する第1スプリング96bを有する。
【0051】
カップシール90aは、第1スレーブピストン88bの軸方向に沿った略中央部に配置されるシール部材であり、シリンダ本体82の内壁に摺接してシール機能を発揮すると共に、第1スレーブピストン88bを支持する支持機能とを併有する(
図4参照)。この点については、後記で詳細に説明する。
【0052】
第1スレーブピストン88bの後方側には、略円形状の開口部95を有する有底円筒部97が設けられる。この有底円筒部97の凹部99内には、第2スレーブピストン88aの軸方向に沿った一側の一部が挿入されて、第1スレーブピストン88bと第2スレーブピストン88aとの間で重畳部位が構成される(
図4参照)。また、有底円筒部97には、連結ピン79が挿入される挿入孔93が軸方向と直交する方向に貫通して形成される。
【0053】
第2ピストン機構77bは、第1スレーブピストン88bの後方(矢印X2方向)の第2液圧室98aに臨むように配設される第2スレーブピストン88aと、第2スレーブピストン88a後方のロッド部89aの外周面を囲繞してシールすると共に、第2スレーブピストン88aを直線状に案内するガイドピストン103と、前記第2スレーブシリンダ88a前方の軸部105に装着されるカップシール(第1のシール部材)90cと、第1スレーブピストン88bと第2スレーブピストン88aとの間に配置され、前記第1スレーブピストン88bと前記第2スレーブピストン88aとを離間する方向に付勢する第2スプリング(弾性部材)96aとを含む。
【0054】
第2スレーブピストン88a前方の軸部105には、第1スレーブピストン88bの挿入孔93を貫通した連結ピン79が挿通される長孔107が形成される。この長孔107は、第2スレーブピストン88aの軸方向に沿って延在するように形成されると共に、軸方向と直交する方向に貫通するように形成される。また、前記第2スレーブピストン88a後方のロッド部89aの内部には、ボールねじ軸80aの一端部が当接する挿通穴89bが形成される。長孔107に挿通される連結ピン79は、第1スレーブピストン88bと第2スレーブピストン88aとの離間位置を規制すると共に、第2スレーブピストン88aの初期位置を規制する。
【0055】
さらに、第2スレーブピストン88aは、軸方向に沿った前方の軸部105と後方のロッド部89aとの間の中間部位に半径外方向に向かって拡径する円板状の拡径部117を有する。この拡径部117は、
図4に示されるように、第2スレーブピストン88aが初期位置にあるとき、ガイドピストン103の軸方向の面119(
図3参照)に当接する。ガイドピストン103の軸方向の面119と当接する拡径部117の当接面117aには、
図5(a)に示されるように、第2スレーブピストン88aの内径方向で延設された切欠部121が設けられる。なお、ガイドピストン103の軸方向の面119とは、第2スレーブピストン88aの拡径部117に当接する平坦な環状面をいう(
図3参照)。
【0056】
具体的には、切欠部121の内径側端部は、ロッド部89aの外周面まで到達すると共に、外径側端部は、拡径部117の外周縁部まで到達するように設けられる(
図5(b)参照)。この切欠部121は、スレーブシリンダ本体82の鉛直上方向に沿って直線状に延在するように設けられる。
【0057】
鉛直上方向に延在する切欠部121を設けることにより、良好にエアを排出することでき、エア抜き性を向上させることができると共に、第1ピストン機構77aと第2ピストン機構77bとを接続してシリンダ機構76に組み付ける際の基準として用いることができ、例えば、ストッパピン102を貫通孔91内に挿入するときの挿入方向を容易に把握することができる。
【0058】
また、
図5(a)中では、切欠部121が拡径部117の径方向に沿って鉛直上方向に直線状に延在するように形成しているが、径方向と交差する傾斜状であって非直線状に形成してもよい。さらに、第2スレーブピストン88aの軸線と直交する方向から、若干ずれた位置に切欠部121を設けるようにしてもよい。さらにまた、本実施形態では、
図5(b)、(c)に示されるように、断面円弧状からなる切欠部121の形状を例示しているが、これに限定されるものではなく、例えば、断面矩形状、断面V字状、これらの複合形状等のいずれであってもよい。
【0059】
図4に示されるように、シリンダ本体82の開口部82bには、サークリップ115を介してガイドピストン103が装着される。このガイドピストン103の内周面には、第2スレーブピストン88aのロッド部89aの外周面を囲繞してシールするシール部材103aが設けられ、前記シール部材103aに沿って第2スレーブピストン88aのロッド部89aを摺動させることにより、ボールねじ軸80aの一端部に当接する第2スレーブピストン88aを直線状に案内することができる。さらに、ガイドピストン103の外周面には、環状溝を介してシール部材(第2のシール部材)103bが装着される。このシール部材103bは、シリンダ本体82の開口部82bの内周面に接触してシールする。
【0060】
第2スレーブピストン88aの外周面に装着されたカップシール90cと、ガイドピストン103の外周面に装着されたシール部材103bとの間で閉塞された室123が形成される。この室123は、連通路125を介して第2リザーバ84の内部と連通するように設けられる。このため、第2リザーバ84内に充填されたブレーキフルードは、連通路125を介して室123内に導入され、第2スレーブピストン88aの拡径部117の側壁117aは、ブレーキフルードの受圧面として機能する。また、第2スレーブピストン88aの拡径部117の切欠部121は、室123内に導入されたブレーキフルードで満たされる(後記する
図7参照)。
【0061】
図6(a)に示されるように、第1スレーブピストン88bの開口部95の凹部99の内周面と、前記開口部95の凹部99内にその一部が臨む第2スレーブピストン88aの軸部105の外周面との間で所定の間隙Cが形成される。この間隙Cは、第2スレーブピストン88aが初期位置にあるとき、第1スレーブピストン88bの軸方向の略中央部の外周面に装着されたカップシール90aの支持機能によって確保される。
【0062】
また、
図6(b)に示されるように、第2スレーブピストン88aの軸部105の先端面(一端部の端面)は、部分球面109によって形成され、第1スレーブピストン88bの開口部95の奥部内壁111と当接する。第2スレーブピストン88aの軸部105の一端部の外周面には、前記部分球面109側に向かって徐々に縮径するテーパ面113が設けられる。
【0063】
なお、第2スレーブピストン88aは、ボールねじ構造体80側に近接して配置され、挿通穴89bを介してボールねじ軸80aの一端部に当接して前記ボールねじ軸80aと一体的に矢印X1方向、又は、矢印X2方向に変位するように設けられる。また、第1スレーブピストン88bは、第2スレーブピストン88aよりもボールねじ構造体80側から離間した位置に配置される。
【0064】
この第1及び第2スレーブピストン88b、88aの外周面には、それぞれ、後記するリザーバポート92a、92bとそれぞれ連通する第1背室94b及び第2背室94aが形成される(
図1参照)。
【0065】
シリンダ機構76のシリンダ本体82には、2つのリザーバポート92a、92bと、2つの出力ポート24a、24bとが設けられる。この場合、リザーバポート92a(92b)は、第2リザーバ84内の図示しないリザーバ室と連通するように設けられる。
【0066】
また、シリンダ本体82内には、出力ポート24bからホィールシリンダ32RR、32FL側へ出力されるブレーキ液圧を制御する第1液圧室98bと、出力ポート24aからホィールシリンダ32FR、32RL側へ出力されるブレーキ液圧を制御する第2液圧室98aとが設けられる。
【0067】
第1スレーブピストン88bには、前記第1スレーブピストン88bの軸線と略直交する方向に貫通する貫通孔91に係合し、前記第1スレーブピストン88bの摺動範囲を規制して、第2スレーブピストン88a側へのオーバーリターンを阻止するストッパピン102が設けられる。このストッパピン102によって、特に、マスタシリンダ34で発生したブレーキ液圧で制動するときのバックアップ時において、1系統の失陥時に他系統の失陥が防止される。なお、前記ストッパピン102は、リザーバポート92bの開口部から挿入され、シリンダ本体82に形成された係止穴で係止される。
【0068】
本実施形態では、第1スレーブピストン88bの環状段部87に一対のカップシール90a、90bをそれぞれ装着して第1ピストン機構77aを組み付けた後、第1スレーブピストン88bの開口部95の凹部99内に、第2スプリング96a及びカップシール90cが付設された第2スレーブピストン88aの軸部105の一部が臨むように挿入する。
【0069】
続いて、第1スレーブピストン88bの開口部95の凹部99内で第2スレーブピストン88aの軸部105の一部(一側の一部)が重畳した状態を保持しながら、さらに、外部側から第1スレーブピストン88bの挿入孔93及び第2スレーブピストン88aの長孔107に沿って連結ピン79を挿入し貫通させることで、第1ピストン機構77aと第2ピストン機構77bとを一体的に組み付けることができる。なお、第1ピストン機構77aと第2ピストン機構77bとによってピストンアッシーが構築された後、ピストンアッシーに対してガイドピストン103が連結される。
【0070】
このように本実施形態では、連結ピン79を介して、第1スレーブピストン88b、第2スプリング96a、及び第2スレーブピストン88aを一体的に簡便に組み付けて構成することができるため、組付性を向上させることができる。
【0071】
図1に戻って、液圧制御装置18は、周知のものからなり、右側後輪及び左側前輪のディスクブレーキ機構30c、30d(ホイールシリンダ32RR、ホイールシリンダ32FL)に接続された第1液圧系統70bを制御する第1ブレーキ系110bと、右側前輪及び左側後輪のディスクブレーキ機構30a、30b(ホイールシリンダ32FR、ホイールシリンダ32RL)に接続された第2液圧系統70aを制御する第2ブレーキ系110aとを有する。
【0072】
なお、第2ブレーキ系110aは、左側前輪及び右側前輪に設けられたディスクブレーキ機構に接続された液圧系統からなり、第1ブレーキ系110bは、左側後輪及び右側後輪に設けられたディスクブレーキ機構に接続された液圧系統であってもよい。さらに、第2ブレーキ系110aは、車体片側の右側前輪及び右側後輪に設けられたディスクブレーキ機構に接続された液圧系統からなり、第1ブレーキ系110bは、車体片側の左側前輪及び左側後輪に設けられたディスクブレーキ機構に接続された液圧系統であってもよい。
【0073】
この第1ブレーキ系110b及び第2ブレーキ系110aは、それぞれ同一構造からなるため、第1ブレーキ系110bと第2ブレーキ系110aで対応するものには同一の参照符号を付していると共に、第2ブレーキ系110aの説明を中心にして、第1ブレーキ系110bの説明を括弧書きで付記する。
【0074】
第2ブレーキ系110a(第1ブレーキ系110b)は、ホイールシリンダ32FR、32RL(32RR、32FL)に対して、共通する第1共通液圧路112及び第2共通液圧路114を有する。液圧制御装置18は、導入ポート26aと第1共通液圧路112との間に配置されたノーマルオープンタイプのソレノイドバルブからなるレギュレータバルブ116と、前記レギュレータバルブ116と並列に配置され導入ポート26a側から第1共通液圧路112側へのブレーキ液の流通を許容する(第1共通液圧路112側から導入ポート26a側へのブレーキ液の流通を阻止する)第1チェックバルブ118と、第1共通液圧路112と第1導出ポート28aとの間に配置されたノーマルオープンタイプのソレノイドバルブからなる第1インバルブ120と、前記第1インバルブ120と並列に配置され第1導出ポート28a側から第1共通液圧路112側へのブレーキ液の流通を許容する(第1共通液圧路112側から第1導出ポート28a側へのブレーキ液の流通を阻止する)第2チェックバルブ122と、第1共通液圧路112と第2導出ポート28bとの間に配置されたノーマルオープンタイプのソレノイドバルブからなる第2インバルブ124と、前記第2インバルブ124と並列に配置され第2導出ポート28b側から第1共通液圧路112側へのブレーキ液の流通を許容する(第1共通液圧路112側から第2導出ポート28b側へのブレーキ液の流通を阻止する)第3チェックバルブ126とを備える。
【0075】
さらに、液圧制御装置18は、第1導出ポート28aと第2共通液圧路114との間に配置されたノーマルクローズタイプのソレノイドバルブからなる第1アウトバルブ128と、第2導出ポート28bと第2共通液圧路114との間に配置されたノーマルクローズタイプのソレノイドバルブからなる第2アウトバルブ130と、第2共通液圧路114に接続されたリザーバ132と、第1共通液圧路112と第2共通液圧路114との間に配置されて第2共通液圧路114側から第1共通液圧路112側へのブレーキ液の流通を許容する(第1共通液圧路112側から第2共通液圧路114側へのブレーキ液の流通を阻止する)第4チェックバルブ134と、前記第4チェックバルブ134と第1共通液圧路112との間に配置されて第2共通液圧路114側から第1共通液圧路112側へブレーキ液を供給するポンプ136と、前記ポンプ136の前後に設けられる吸入弁138及び吐出弁140と、前記ポンプ136を駆動するモータMと、第2共通液圧路114と導入ポート26aとの間に配置されたノーマルクローズタイプのソレノイドバルブからなるサクションバルブ142とを備える。
【0076】
なお、第2ブレーキ系110aにおいて、導入ポート26aに近接する液圧路上には、モータシリンダ装置16の出力ポート24aから出力され、前記モータシリンダ装置16の第2液圧室98aで制御されたブレーキ液圧を検知する圧力センサPhが設けられる。各圧力センサPm、Pp、Phで検出された検出信号は、図示しない制御手段に導入される。また、前記液圧制御装置18では、VSA制御がなされる他、ABS制御も含まれる。
【0077】
本実施形態に係る制動装置が組み込まれた車両用ブレーキシステム10は、基本的に以上のように構成されるものであり、次にその作用効果について説明する。
【0078】
車両用ブレーキシステム10が正常に機能する正常時には、ノーマルオープンタイプのソレノイドバルブからなる第1遮断弁60b及び第2遮断弁60aが通電により励磁されて弁閉状態となり、ノーマルクローズタイプのソレノイドバルブからなる第3遮断弁62が通電により励磁されて弁開状態となる。従って、第1遮断弁60b及び第2遮断弁60aによって第1液圧系統70b及び第2液圧系統70aが遮断されているため、マスタシリンダ装置14のマスタシリンダ34で発生したブレーキ液圧(第1のブレーキ液圧)がディスクブレーキ機構30a〜30dのホイールシリンダ32FR、32RL、32RR、32FLに伝達されることはない。
【0079】
このとき、マスタシリンダ34の第1圧力室56bで発生したブレーキ液圧は、分岐液圧路58c及び弁開状態にある第3遮断弁62を経由してストロークシミュレータ64の液圧室65に伝達される。この液圧室65に供給されたブレーキ液圧によってシミュレータピストン68がばね部材66a、66bのばね力に抗して変位することにより、ブレーキペダル12のストロークが許容されると共に、擬似的なペダル反力を発生させてブレーキペダル12に付与される。この結果、運転者にとって違和感のないブレーキフィーリングが得られる。
【0080】
このようなシステム状態において、図示しない制御手段は、運転者によるブレーキペダル12の踏み込みを検出すると、モータシリンダ装置16の電動モータ72を駆動させてアクチュエータ機構74を付勢し、第1リターンスプリング96b及び第2リターンスプリング96aのばね力に抗して第1スレーブピストン88b及び第2スレーブピストン88aを
図1中の矢印X1方向に向かって変位(前進)させる。この第1スレーブピストン88b及び第2スレーブピストン88aの変位によって第1液圧室98b及び第2液圧室98a内のブレーキ液圧がバランスするように加圧されて所望のブレーキ液圧(第2のブレーキ液圧)が発生する。
【0081】
このモータシリンダ装置16における第1液圧室98b及び第2液圧室98aのブレーキ液圧は、液圧制御装置18の弁開状態にある第1、第2インバルブ120、124を介してディスクブレーキ機構30a〜30dのホイールシリンダ32FR、32RL、32RR、32FLに伝達され、前記ホイールシリンダ32FR、32RL、32RR、32FLが作動することにより各車輪に所望の制動力が付与される。
【0082】
換言すると、本実施形態に係る車両用ブレーキシステム10では、動力液圧源として機能するモータシリンダ装置16やバイ・ワイヤ制御する図示しないECU等が作動可能な正常時において、運転者がブレーキペダル12を踏むことでブレーキ液圧を発生するマスタシリンダ34と各車輪を制動するディスクブレーキ機構30a〜30d(ホイールシリンダ32FR、32RL、32RR、32FL)との連通を第1遮断弁60b及び第2遮断弁60aで遮断した状態で、モータシリンダ装置16が発生するブレーキ液圧(第2のブレーキ液圧)でディスクブレーキ機構30a〜30dを作動させるという、いわゆるブレーキ・バイ・ワイヤ方式のブレーキシステムがアクティブになる。
【0083】
一方、モータシリンダ装置16等が作動不能となる異常時では、第1遮断弁60b及び第2遮断弁60aをそれぞれ弁開状態とし、且つ、第3遮断弁62を弁閉状態としてマスタシリンダ34で発生するブレーキ液圧(第1のブレーキ液圧)をディスクブレーキ機構30a〜30d(ホィールシリンダ32FR、32RL、32RR、32FL)に伝達して、前記ディスクブレーキ機構30a〜30d(ホイールシリンダ32FR、32RL、32RR、32FL)を作動させるという、いわゆる旧来の油圧式のブレーキシステムがアクティブになる。
【0084】
図7は、第2スレーブピストンの拡径部とガイドピストンとが当接した状態において、拡径部がガイドピストンから離間するときの状態を示す拡大縦断面図である。
本実施形態では、第2スレーブピストン88aが最後方位置に変位してガイドピストン103と当接した初期位置となったとき(
図4参照)、切欠部121に沿ってブレーキ液(ブレーキフルード)が進入し、切欠部121がブレーキ液で満たされた状態となる。この初期位置において、第2スレーブピストン88aがガイドピストン103から離間する方向に変位しようとする際、第2スレーブピストン88aとガイドピストン103との接触面に切欠部121を介してブレーキ液が介在し、第2スレーブピストン88aの拡径部117に対して力F(
図7参照)が付与されることで、第2スレーブピストン88aとガイドピストン103との張り付きが回避され、第2スレーブピストン88aを迅速に変位させることができる。
【0085】
従って、本実施形態では、初期位置から変位するときの第2スレーブピストン88aの応答性を高めることができる。この結果、本実施形態では、スレーブピストン88aとガイドピストン103との張り付きを好適に回避することができると共に、第2スレーブピストン88aとガイドピストン103との間に残存するエアをなくすことができる。
【0086】
さらに、本実施形態では、リザーバ84を基点として鉛直上方向に延在する切欠部121によって、良好にエアを排出することでき、エア抜き性を向上させることができる。
【0087】
次に、本発明の他の実施形態に係る制動装置について説明する。
図8(a)〜
図8(c)は、本発明の他の実施形態に係る制動装置を示したものであり、
図8(a)は、第2スレーブピストンとガイドピストンとの分解斜視図、
図8(b)は、第2スレーブピストンの軸線と直交する方向の縦断面図、
図8(c)は、
図8(b)のB−B線に沿った縦断面図である。
【0088】
図8(a)中では、切欠部121が第2スレーブピストン88aの軸線と直交する右側に配置された場合を実線で示し、左側に配置される場合を破線で示している。この場合、第2スレーブピストン88aの軸線と直交する右側又は左側のいずれか一方、若しくはその両側に、切欠部121を複数個設けるようにしてもよい。また、
図5に示される鉛直上方向の切欠部121と組み合わされて配置されるようにしてもよい。
【0089】
他の実施形態では、仮に、第2スレーブピストン88aが鉛直上下方向に傾動したとしても、リザーバ84を基点として第2スレーブピストン88aの軸線と直交する左右両側のいずれか一方又はその両方に切欠部121を設けることで、切欠部121が閉塞されることを防止することができる。
【0090】
次に、本発明のさらに他の実施形態に係る制動装置について説明する。
図9は、さらに他の実施形態に係る制動装置を構成するシリンダ機構の軸方向に沿った縦断面図である。
【0091】
図1〜
図8に示される前記実施形態では、第2スレーブピストン88aの拡径部117に対して切欠部121を設けているが、さらに他の実施形態では、拡径部117の当接面117aと当接するガイドピストン103の軸方向の面119に対して切欠部121aを設けている点で異なっている。この切欠部121aは、ガイドピストン103の軸方向の面119において内径方向で延設するように形成される。なお、切欠部121aの延在方向は、
図5及び
図8と同様に、鉛直上方向又は第2スレーブピストン88aの軸線と直交する右側又は左側のいずれか一方、若しくは、その両側に直線状に設けられる。この場合、ガイドピストン103の軸方向の面119と当接する第2スレーブピストン88aの拡径部117の当接面117aは、平坦面によって形成される。また、
図1〜
図9に示される実施形態において、切欠部121、121aに代替して図示しない貫通孔を設けるようにしてもよい。切欠部121aに対するその他の構成乃至作用効果は、前記実施形態と同一であるため、その詳細な説明を省略する。
【0092】
なお、本実施形態、他の実施形態及びさらに他の実施形態では、簡素な構造で所望のブレーキ液圧(第1及び第2のブレーキ液圧)を発生させることができ、組付性を向上させることが可能なモータシリンダ装置16を備えた車両用ブレーキシステム10が得られる。この車両には、例えば、四輪駆動自動車(4WD)、前輪駆動自動車(FF)、後輪駆動自動車(FR)、自動二輪車、自動三輪車等が含まれる。