(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0025】
発明の詳細な説明
1.置換イミダゾピリジニル−アミノピリジン化合物
本発明は、新規の置換されたイミダゾピリジニル−アミノピリジン化合物、その化合物を製造するための合成方法、その化合物を含む医薬組成物、及びその開示される化合物の種々の使用を提供する。
【0027】
【化6】
[この文献は図面を表示できません]
【0028】
[式中、
Xは、NR
NR
N’、OR
O、SR
S又は
【0029】
【化7】
[この文献は図面を表示できません]
【0031】
【化8】
[この文献は図面を表示できません]
【0032】
は、式Iのイミダゾピリジニル環と、「**」で示される位置で連結され;
R
O及びR
Sは、各々独立して、無置換又は置換されたC
6-10アリールであり;
R
Nは、(CH
2)
mR
hcであるか、又は、無置換若しくは置換されたC
6-10アリールであり;
R
N’はHであり;或いは、
R
N及びR
N’は、それらが結合する窒素原子と一緒になって、無置換若しくは置換されたモルホリンを形成し;
mは1、2、3又は4であり;
R
hcは、N、O及びSから選択される1又は2個のヘテロ原子と、1個の6員環とを含む、無置換若しくは置換されたヘテロ環であり;そして
R
phは、置換されたC
3−C
6アルキル、又は無置換C
4−C
6アルキルである]。
【0034】
例えば、R
N’はHであり、そしてR
Nは(CH
2)
mR
hcである。
【0035】
例えば、mは1又は2であり、そしてR
hcは、ピロリジニル、イミダゾリジニル、ピラゾリジニル、オキサゾリジニル、イソキサゾリジニル、トリアゾリジニル、テトラヒドロフラニル、ピペリジニル、ピペラジニル及びモルホリニルからなる群から選択されるヘテロ環である。例えば、mは2であり、そしてR
hcは、モルホリニルである。
【0036】
例えば、R
N’はHであり、そしてR
Nは無置換フェニルである。
【0037】
例えば、R
N’はHであり、そしてR
Nは1又は2以上の基により置換されたフェニルであり、前記基の個々は独立して、ヒドロキシル、ハロゲン(例えば、フッ素、塩素、臭素及びヨウ素)、シアノ、ニトロ、無置換若しくは置換されたアミノ(例えば、アミノ、C
1−C
6アルキル、及びジ−C
1−C
6アルキルアミノ)、無置換若しくは置換されたC
1−C
6アルキル(例えば、メチル、エチル、n−プロピル、i―プロピル、n−ブチル、i−ブチル、s−ブチル、t−ブチル、n−ペンチル、s−ペンチル及びn−ヘキシル)、無置換若しくは置換されたC
1−C
6アルコキシ(例えば、メトキシ、エトキシ、n−プロピルオキシ、i−プロピルオキシ、n−ブトキシ及びt−ブトキシ)、及び1つの5−又は6−員環と、N、O及びSから選択された1−3個のヘテロ原子とを含むヘテロ環(例えば、ピロリジニル、イミダゾリジニル、ピラゾリジニル、オキサゾリジニル、メソキサゾリジニル、トリアゾリジニル、テトラヒドロフラニル、ピペリジニル、ピペラジニル及びモルホリニル)から選択される。
【0038】
例えば、R
N’はHであり、そしてR
Nはオルト−、メタ−又はパラ−位で置換されるフェニルである。
【0039】
例えば、R
N’はHであり、そしてR
Nは、オルト−位でモルホリニル、メタ位でモルホリニル、又はパラ位でモルホリニルにより置換されるフェニルである。
【0040】
例えば、R
N及びR
N’は、それらが結合する窒素原子と一緒になって、無置換モルホリンを形成する。
【0041】
例えば、R
N及びR
N’は、それらが結合する窒素原子と一緒になって、1又は2以上の基により置換されるモルホリンを形成し、前記基の個々は独立して、ヒドロキシル、ハロゲン(例えば、フッ素、塩素、臭素及びヨウ素)、シアノ、ニトロ、無置換若しくは置換されたアミノ(例えば、アミノ、C
1−C
6アルキル、及びジ−C
1−C
6アルキルアミノ)、無置換若しくは置換されたC
1−C
6アルキル(例えば、メチル、エチル、n−プロピル、i―プロピル、n−ブチル、i−ブチル、s−ブチル、t−ブチル、n−ペンチル、s−ペンチル及びn−ヘキシル)、及び無置換若しくは置換されたC
1−C
6アルコキシ(例えば、メトキシ、エトキシ、n−プロピルオキシ、i−プロピルオキシ、n−ブトキシ及びt−ブトキシ)から選択される。
【0043】
例えば、R
Oは無置換フェニルである。
【0044】
例えば、R
Oは、1又は2以上の基により置換されるフェニルであり、前記基の個々は独立して、ヒドロキシル、ハロゲン(例えば、フッ素、塩素、臭素及びヨウ素)、シアノ、ニトロ、無置換若しくは置換されたアミノ(例えば、アミノ、C
1−C
6アルキル、及びジ−C
1−C
6アルキルアミノ)、無置換若しくは置換されたC
1−C
6アルキル(例えば、メチル、エチル、n−プロピル、i―プロピル、n−ブチル、i−ブチル、s−ブチル、t−ブチル、n−ペンチル、s−ペンチル及びn−ヘキシル)、無置換若しくは置換されたC
1−C
6アルコキシ(例えば、メトキシ、エトキシ、n−プロピルオキシ、i−プロピルオキシ、n−ブトキシ及びt−ブトキシ)、及び1つの5−又は6−員環と、N、O及びSから選択された1−3個のヘテロ原子とを含むヘテロ環(例えば、ピロリジニル、イミダゾリジニル、ピラゾリジニル、オキサゾリジニル、メソキサゾリジニル、トリアゾリジニル、テトラヒドロフラニル、ピペリジニル、ピペラジニル及びモルホリニル)から選択される。
【0046】
例えば、Rsは無置換フェニルである。
【0047】
例えば、Rsは、1又は2以上の基により置換されたフェニルであり、前記基の個々は独立して、ヒドロキシル、ハロゲン(例えば、フッ素、塩素、臭素及びヨウ素)、シアノ、ニトロ、無置換若しくは置換されたアミノ(例えば、アミノ、C
1−C
6アルキル、及びジ−C
1−C
6アルキルアミノ)、無置換若しくは置換されたC
1−C
6アルキル(例えば、メチル、エチル、n−プロピル、i―プロピル、n−ブチル、i−ブチル、s−ブチル、t−ブチル、n−ペンチル、s−ペンチル及びn−ヘキシル)、無置換若しくは置換されたC
1−C
6アルコキシ(例えば、メトキシ、エトキシ、n−プロピルオキシ、i−プロピルオキシ、n−ブトキシ及びt−ブトキシ)、及び1つの5−又は6−員環と、N、O及びSから選択された1−3個のヘテロ原子とを含むヘテロ環(例えば、ピロリジニル、イミダゾリジニル、ピラゾリジニル、オキサゾリジニル、メソキサゾリジニル、トリアゾリジニル、テトラヒドロフラニル、ピペリジニル、ピペラジニル及びモルホリニル)から選択される。
【0049】
【化9】
[この文献は図面を表示できません]
【0050】
である。
例えば、R
phは、置換された直鎖又は分岐鎖のC
3−C
6アルキル、例えばn−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、s−ブチル、t−ブチル、n−ペンチル、s−ペンチル、及びn−ヘキシル(それらの個々は置換されている)であるが、但しそれらだけには限定されない。例えば、R
phは、無置換直鎖又は分岐鎖のC
4−C
6アルキル、例えばn−ブチル、i−ブチル、s−ブチル、t−ブチル、n−ペンチル、s−ペンチル及びn−ヘキシルであるが、但しそれらだけには限定されない。例えば、R
phは、t−ブチル又は置換されたn−プロピルである。例えば、P
phは2−ヒドロキシプロピルである。
【0051】
本発明はまた、式IIの化合物も提供する:
【0052】
【化10】
[この文献は図面を表示できません]
【0053】
[式中、
R
1は(CH
2)
o−OH又はC(O)R
2であり;
R
1’はHであり;
R
1及びR
1’は、それらが結合する窒素原子と一緒になって、
【0054】
【化11】
[この文献は図面を表示できません]
【0055】
(式中、「**」で示される窒素原子は、R
1及びR
1’が結合する窒素原子である)
からなる群から選択される環を形成し;
oは、1、2、3又は4であり;
R
2は、
【0056】
【化12】
[この文献は図面を表示できません]
【0057】
tert−ブチル、無置換若しくは置換されたC
3−C
8炭素環、又は、N、O及びSから選択される1又は2個のヘテロ原子と、1個の6員環とを含む、無置換若しくは置換されたヘテロ環であり;
nは、0、1、2又は3であり;
R
10は、H、無置換若しくは置換されたC
1−C
6アルキル、又はC(O)R
11であり;
R
11は、無置換若しくは置換されたC
1−C
6アルキルであり;
R
C及びR
C’は、各々において独立してH又は無置換メチルであり;
R
3は、NR
12R
12’、C(O)NR
6R
6’、NR
7’C(O)R
7、又はNR
7’S(O)
2R
7であり;
R
6及びR
6’は、各々独立して、H、又は、無置換若しくは置換されたC
1−C
6アルキルであるか、或いは、
R
6及びR
6’は、それらが結合する窒素原子と一緒になって、1個の5若しくは6員環と、場合によりN、O及びSから選択される1又は2個の追加のヘテロ原子とを含む、無置換若しくは置換されたヘテロ環を形成し;
R
7は、無置換若しくは置換されたC
1−C
6アルキルであり;
R
7’は、H、又は、無置換若しくは置換されたC
1−C
6アルキルであり;
R
12及びR
12’は、各々Hであるか、或いは
R
12及びR
12’は、それらが結合する窒素原子と一緒になって、1個の6員環と、場合によりN、O及びSから選択される1又は2個の追加のヘテロ原子とを含む、無置換若しくは置換されたヘテロ環を形成し;
R
4は、C(O)R
8、又はS(O)
2R
rであり;
R
rは、無置換若しくは置換されたC
1−C
6アルキルであり;
R
8は、無置換若しくは置換されたC
2−C
6アルキル、又は、無置換若しくは置換されたC
3−C
8炭素環であり;
R
5及びR
5’は、各々独立して、H、無置換若しくは置換されたC
1−C
6アルキル、又はC(O)NR
9R
9’であり、ただしR
5及びR
5’の両方がHであることはなく;
R
9及びR
9’は、各々独立して、H、又は、無置換若しくは置換されたC
1−C
6アルキルであり;
R
azaは、H又はOHであり;
R
pは、C(O)NR
qR
q’であり;そして
R
q及びR
q’は、各々独立して、H、又は、無置換若しくは置換されたC
1−C
6アルキルである]。
【0058】
例えば、R
1’はHであり、そしてR
1は(CH
2)o−OHである。
【0061】
例えば、R
1’はHであり、そしてR
1はC(O)R
2である。
【0063】
【化13】
[この文献は図面を表示できません]
【0064】
である。
例えば、nは0であり、そしてR
10は無置換若しくは置換された、直鎖C
1−C
6アルキル若しくは分岐鎖のC
3−C
6アルキル、例えばメチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、s−ブチル、t−ブチル、n−ペンチル、s−ペンチル及びn−ヘキシル(それらの個々は任意に置換される)であるが、但しそれらだけには限定されない。例えば、R
10はメチルである。
【0065】
例えば、nは1であり、そしてR
C及びR
C’はそれぞれメチルである。
【0067】
例えば、R
10は無置換若しくは置換された、直鎖C
1−C
6アルキル若しくは分岐鎖のC
3−C
6アルキル、例えばメチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、s−ブチル、t−ブチル、n−ペンチル、s−ペンチル及びn−ヘキシル(それらの個々は任意に置換される)であるが、但しそれらだけには限定されない。例えば、R
10はメチルである。
【0068】
例えば、R
10はC(O)R
11であり、そしてR
11は、無置換若しくは置換された、直鎖C
1−C
6アルキル若しくは分岐鎖のC
3−C
6アルキル、例えばメチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、s−ブチル、t−ブチル、n−ペンチル、s−ペンチル及びn−ヘキシル(それらの個々は任意に置換される)であるが、但しそれらだけには限定されない。例えば、R
11はメチルである。
【0069】
例えば、R
2は、tert−ブチルである。
【0070】
例えば、R
2は、無置換若しくは置換されたC
3−C
8炭素環、例えばシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル及びシクロヘプチルであるが、但しそれらだけには限定されない。例えば、R
2はシクロプロピルである。
【0071】
例えば、R
2は、ピロリジニル、イミダゾリジニル、ピラゾリジニル、オキサゾリジニル、イソキサゾリジニル、トリアゾリジニル、テトラヒドロフラニル、ピペリジニル、ピペラジニル、モルホリニル、テトラヒドロピラニル及びジオキサニルから選択された無置換若しくは置換されたヘテロ環である。例えば、R
2は、テトラヒドロピラニル又は1,4−ジオキサニルである。
【0072】
例えば、R
1及びR
1’は、それらが結合する窒素原子と一緒になって、
【0073】
【化14】
[この文献は図面を表示できません]
【0074】
を形成する。
例えば、R
3は、NR
12R
12’である。
【0075】
例えば、R
12及びR
12’はそれぞれHである。
【0076】
例えば、R
12及びR
12’は、それらが結合される窒素原子と一緒になって、ピロリジニル、イミダゾリジニル、ピラゾリジニル、オキサゾリジニル、イソキサゾリジニル、トリアゾリジニル、テトラヒドロフラニル、ピペリジニル、ピペラジニル、及びモルホリニルから選択された無置換若しくは置換されたヘテロ環を形成する。例えば、R
12及びR
12’は、それらが結合する窒素原子と一緒になって、モルホリニルを形成する。
【0077】
例えば、R
3は、C(O)NR
6R
6’である。
【0078】
例えば、R
6及びR
6’は両者が共にHではない。
【0079】
例えば、R
6’はHであり、そしてR
6は、無置換若しくは置換された、直鎖C
1−C
6アルキル若しくは分岐鎖のC
3−C
6アルキル、例えばメチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、s−ブチル、t−ブチル、n−ペンチル、s−ペンチル及びn−ヘキシルであるが、但しそれらだけには限定されず、それらの個々はヒドロキシル及び無置換若しくは置換されたC
1−C
6アルコキシ(例えば、メトキシ、エトキシ、プロピルオキシ、i−プロピルオキシ、ブトキシ及びt−ブトキシ)から独立して選択される1又は2以上の基により任意に置換される。
【0080】
例えば、R
6’はHであり、そしてR
6は、メチル、エチル、プロピル、i−プロピル、又はメトキシにより置換されるエチルである。
【0081】
例えば、R
6’及びR
6はお互い独立して、無置換若しくは置換された、直鎖C
1−C
6アルキル若しくは分岐鎖のC
3−C
6アルキル、例えばメチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、s−ブチル、t−ブチル、n−ペンチル、s−ペンチル及びn−ヘキシルであるが、但しそれらだけには限定されず、それらの個々はヒドロキシル及び無置換若しくは置換されたC
1−C
6アルコキシ(例えば、メトキシ、エトキシ、プロピルオキシ、i−プロピルオキシ、ブトキシ及びt−ブトキシ)から独立して選択される1又は2以上の基により任意に置換される。
【0082】
例えば、R
6’及びR
6はそれぞれメチルである。例えば、R
6’及びR
6はそれぞれエチルである。
【0083】
例えば、R
6及びR
6’は、それらが結合する窒素原子と一緒になって、ピペリジン、ピペラジン及びモルホリンから選択されるヘテロ環を形成する。例えば、R
6及びR
6’は、それらが結合する窒素原子と一緒になって、モルホリンを形成する。
【0084】
例えば、R
3は、NR
7’C(O)R
7である。
【0085】
例えば、R
7’は、無置換若しくは置換された、直鎖C
1−C
6アルキル若しくは分岐鎖のC
3−C
6アルキル(例えばメチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、s−ブチル、t−ブチル、n−ペンチル、s−ペンチル及びn−ヘキシル)であり、そしてR
7は、無置換若しくは置換された、直鎖C
1−C
6アルキル若しくは分岐鎖のC
3−C
6アルキル(例えばメチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、s−ブチル、t−ブチル、n−ペンチル、s−ペンチル及びn−ヘキシル、それらの個々はヒドロキシル及び無置換若しくは置換されたC
1−C
6アルコキシ(例えば、メトキシ、エトキシ、プロピルオキシ、i−プロピルオキシ、ブトキシ及びt−ブトキシ)から独立して選択される1又は2以上の基により任意に置換される)である。例えば、R
7’は、メチルであり、そしてR
7はメチルである。
【0086】
例えば、R
7’はHであり、そしてR
7は、無置換若しくは置換された、直鎖C
1−C
6アルキル若しくは分岐鎖のC
3−C
6アルキル(例えばメチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、s−ブチル、t−ブチル、n−ペンチル、s−ペンチル及びn−ヘキシル、それらの個々はヒドロキシル及び無置換若しくは置換されたC
1−C
6アルコキシ(例えば、メトキシ、エトキシ、プロピルオキシ、i−プロピルオキシ、ブトキシ及びt−ブトキシ)から独立して選択される1又は2以上の基により任意に置換される)である。例えば、R
7は、メチル、又はメトキシにより置換されるメチルである。
【0087】
例えば、R
3はNR
7’S(O)
2R
7である。
【0088】
例えば、R
7’はHであり、そしてR
7は、無置換若しくは置換された、直鎖C
1−C
6アルキル若しくは分岐鎖のC
3−C
6アルキル(例えばメチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、s−ブチル、t−ブチル、n−ペンチル、s−ペンチル及びn−ヘキシル)である。例えば、R
7は、メチルである。
【0089】
例えば、R
1及びR
1’は、それらが結合する窒素原子と一緒になって、
【0090】
【化15】
[この文献は図面を表示できません]
【0091】
を形成する。
例えば、R
4はC(O)R
8である。
【0092】
例えば、R
8は、無置換若しくは置換された、直鎖C
1−C
6アルキル若しくは分岐鎖のC
3−C
6アルキル、例えばエチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、s−ブチル、t−ブチル、n−ペンチル、s−ペンチル及びn−ヘキシル(それらの個々は任意に置換される)であるが、但しそれらだけには限定されない。例えば、R
8は、エチル、i−プロピル又はt−ブチルである。
【0093】
例えば、R
8は、無置換若しくは置換されたC
3−C
8炭素環、例えばシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル及びシクロヘプチルであるが、但しそれらだけには限定されない。例えば、R
8は、シクロプロピルである。
【0094】
例えば、R
4は、S(O)
2R
rである。
【0095】
例えば、R
rは、無置換若しくは置換された、直鎖C
1−C
6アルキル若しくは分岐鎖のC
3−C
6アルキル、例えばメチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、s−ブチル、t−ブチル、n−ペンチル、s−ペンチル及びn−ヘキシル(それらの個々は任意に置換される)であるが、但しそれらだけには限定されない。例えば、R
rはメチルである。
【0096】
例えば、R
1及びR
1’は、それらが結合する窒素原子と一緒になって、
【0097】
【化16】
[この文献は図面を表示できません]
【0098】
を形成する。
例えば、R
5’及びR
5は、それぞれ独立して、無置換若しくは置換された、直鎖C
1−C
6アルキル若しくは分岐鎖のC
3−C
6アルキル、例えばメチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、s−ブチル、t−ブチル、n−ペンチル、s−ペンチル及びn−ヘキシルであるが、但しそれらだけには限定されず、それらの個々は1又は2以上のヒドロキシルにより任意に置換される。例えば、R
5’及びR
5はそれぞれ、メチル、又はヒドロキシルにより置換されるメチルである。
【0099】
例えば、R
5’はHであり、そしてR
5は、無置換若しくは置換された、直鎖C
1−C
6アルキル若しくは分岐鎖のC
3−C
6アルキル、例えばメチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、s−ブチル、t−ブチル、n−ペンチル、s−ペンチル及びn−ヘキシル(それらの個々は任意に置換される)であるが、但しそれらだけには限定されない。例えば、R
5’はHであり、そしてR
5はヒドロキシルにより置換されるメチルである。
【0100】
例えば、R
5’はHであり、そしてR
5はC(O)NR
9R
9’である。
【0101】
例えば、R
9’及びR
9は、それぞれ独立して、無置換若しくは置換された、直鎖C
1−C
6アルキル若しくは分岐鎖のC
3−C
6アルキル、例えばメチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、s−ブチル、t−ブチル、n−ペンチル、s−ペンチル及びn−ヘキシル(それらの個々は任意に置換される)であるが、但しそれらだけには限定されない。例えば、R
9’及びR
9はそれぞれ、メチルである。
【0102】
例えば、R
9’及びR
9は、無置換若しくは置換された、直鎖C
1−C
6アルキル若しくは分岐鎖のC
3−C
6アルキル、例えばメチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、s−ブチル、t−ブチル、n−ペンチル、s−ペンチル及びn−ヘキシル(それらの個々は任意に置換される)であるが、但しそれらだけには限定されない。
【0103】
例えば、R
1及びR
1’は、それらが結合する窒素原子と一緒になって、
【0104】
【化17】
[この文献は図面を表示できません]
【0105】
を形成する。
例えば、R
1及びR
1’は、それらが結合する窒素原子と一緒になって、
【0106】
【化18】
[この文献は図面を表示できません]
【0107】
を形成する。
例えば、R
1及びR
1’は、それらが結合する窒素原子と一緒になって、
【0108】
【化19】
[この文献は図面を表示できません]
【0111】
例えば、R
1及びR
1’は、それらが結合する窒素原子と一緒になって、
【0112】
【化20】
[この文献は図面を表示できません]
【0113】
を形成する。
例えば、R
q及びR
q’の1つのみがHである。例えば、R
q’はHであり、そしてR
qはメチルである。
【0114】
例えば、R
q及びR
q’は、それぞれ独立して、無置換若しくは置換された、直鎖C
1−C
6アルキル若しくは分岐鎖のC
3−C
6アルキル、例えばメチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、s−ブチル、t−ブチル、n−ペンチル、s−ペンチル及びn−ヘキシル(それらの個々は任意に置換される)であるが、但しそれらだけには限定されない。例えば、R
q’及びR
qはそれぞれ、メチルである。
【0115】
本発明の代表的化合物として、下記表1に列挙される化合物を挙げることができる。
【0116】
【表1】
[この文献は図面を表示できません]
【0117】
【表2】
[この文献は図面を表示できません]
【0118】
【表3】
[この文献は図面を表示できません]
【0119】
【表4】
[この文献は図面を表示できません]
【0120】
【表5】
[この文献は図面を表示できません]
【0121】
【表6】
[この文献は図面を表示できません]
【0122】
【表7】
[この文献は図面を表示できません]
【0123】
【表8】
[この文献は図面を表示できません]
【0124】
【表9】
[この文献は図面を表示できません]
【0125】
【表10】
[この文献は図面を表示できません]
【0126】
本明細書において使用される場合、「アルキル(alkyl)」、「C
1、C
2、C
3、C
4、C
5又はC
6アルキル」又は「C
1−C
6アルキル」とは、C
1、C
2、C
3、C
4、C
5又はC
6直鎖(線状)飽和脂肪族炭化水素基、及びC
3、C
4,C
5又はC
6分岐鎖飽和脂肪族炭化水素基を包含することが意図される。例えば、C
1−C
6アルキルとは、C
1、C
2、C
3、C
4、C
5又はC
6アルキル基を包含することが意図される。アルキルの例としては、1〜6個の炭素原子を有する部分、例えばメチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、s−ブチル、t−ブチル、n−ペンチル、s−ペンチル又はn−ヘキシルを挙げることができるが、但しそれだけには限定されない。
【0127】
ある実施形態によれば、直鎖若しくは分岐鎖アルキルは、6個又はそれよりも少ない炭素原子を有し(例えば、直鎖については、C
1−C
6、分岐鎖については、C
3−C
6)、そして別の実施形態によれば、直鎖若しくは分岐鎖アルキルは、4個又はそれよりも少ない炭素原子を有する。
【0128】
「ヘテロアルキル」(heteroalkyl)基とは、1又は2以上の炭化水素主鎖炭素を置換する、酸素、窒素、硫黄又はリン原子を有する、上記で定義されるようなアルキル基である。
【0129】
本明細書において使用される場合、用語「シクロアルキル(cycloalkyl)」、「C
3、C
4、C
5、C
6、C
7又はC
8シクロアルキル」又は「C
3−C
8シクロアルキル」とは、それらの環構造に3〜8個の炭素原子を有する炭素水素環を包含することが意図される。1つの実施形態によれば、シクロアルキル基は、環構造に5又は6個の炭素を有する。
【0130】
用語「置換されたアルキル」(substituted alkyl)とは、炭化水素主鎖の1又は2以上の炭素上の1又は2以上の水素原子を置換する置換基を有するアルキル部分のことである。そのような置換基としては、例えば次のものと挙げることができる:アルキル、アルケニル、アルキニル、ハロゲン、ヒドロキシル、アルキルカルボニルオキシ、アリールカルボニルオキシ、アルコキシカルボニルオキシ、アリールオキシカルボニルオキシ、カルボキシレート、アルキルカルボニル、アリールカルボニル、アルコキシカルボニル、アミノカルボニル、アルキルアミノカルボニル、ジアルキルアミノカルボニル、アルキルチオカルボニル、アルコキシル、ホスフェート、ホスホナート、ホスフィナート、アミノ(アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アリールアミノ、ジアリールアミノ及びアルキルアリールアミノを包含する)、アシルアミノ(アルキルカルボニルアミノ、アリールカルボニルアミノ、カルバモイル及びウレイドを包含する)、アミジノ、イミノ、スルフヒドリル、アルキルチオ、アリールチオ、チオカルボキシレート、スルフェート、アルキルスルフィニル、スルフォナト、スルファモイル、スルフォンアミド、ニトロ、トリフルオロメチル、シアノ、アジド、ヘテロシクリル、アルキルアリール、又は芳香族若しくはヘテロ芳香族部分。シクロアルキルはさらに、上記に記載される置換基により置換され得る。「アルキルアリール」(alkylaryl)又は「アラルキル」(aralkyl)部分とは、アリールにより置換されるアルキル(例えば、フェニルメチル(ベンジル))である。
【0131】
炭素の数が特に指定されていない限り、「低級アルキル」(lower alkyl)は、その主鎖構造に、1〜6個、又は別の実施態様においては、1〜4個の炭素原子を有する、上記で定義されたようなアルキル基を包含する。「低級アルケニル」(lower alkenyl)又は「低級アルキニル」(lower alkynyl)は、例えば2〜6個、又は2〜4個の炭素原子の鎖長を有する。
【0132】
本明細書において使用される場合、「アルキルリンカー」(alkyl linker)とは、C
1、C
2、C
3、C
4、C
5又はC
6直鎖(線状)飽和脂肪族炭化水素基及びC
3、C
4,C
5又はC
6分岐鎖飽和脂肪族炭化水素基を含むことが意図される。例えば、C
1−C
6アルキルリンカーは、C
1、C
2、C
3、C
4、C
5又はC
6アルキルリンカー基を含むことが意図される。アルキルリンカーの例としては、1〜6個の炭素原子を有する部分、例えば次のものを包含するが、但しそれらだけには限定されない:メチル(−CH
2−)、エチル(−CH
2CH
2−)、n−プロピル (−CH
2CH
2CH
2−)、i−プロピル (−CHCH
3CH
2−)、n−ブチル(−CH
2CH
2CH
2CH
2−)、s−ブチル(−CHCH
3CH
2CH
2−)、i−ブチル(−C(CH
3)
2CH
2−)、n−ペンチル(−CH
2CH
2CH
2CH
2CH
2−)、s−ペンチル(−CHCH
3CH
2CH
2CH
2−)又はn−ヘキシル(−CH
2CH
2CH
2CH
2CH
2CH
2−)。
【0133】
「アルケニル」(Alkenyl)は、上記アルキルに対して、長さ及び可能な置換に類似するが、しかし少なくとも1つの二重結合を含む不飽和脂肪族基を含む。例えば、用語「アルケニル」(alkenyl)は、直鎖アルケニル基(例えば、エテニル、プロペニル、プテニル、ペンテニル、ヘキセニル、ヘプテニル、オクテニル、ノネニル、デセニル)、分岐鎖アルケニル基、シクロアルケニル(例えば、脂環式)基(例えば、シクロプロペニル、シクロペンテニル、シクロヘキセニル、シクロヘプテニル、シクロオクテニル)、アルキル若しくはアルケニル置換されたシクロアルケニル基、及びシクロアルキニル若しくはシクロアルケニル置換されたアルケニル基を包含する。ある実施形態によれば、直鎖若しくは分岐鎖アルケニル基は、その主鎖に6個又はそれよりも少ない炭素原子を有する(例えば、直鎖については、C
2−C
6、分岐鎖については、C
3−C
6)。同様に、シクロアルケニル基は、それらの環構造に5〜8個の炭素原子を有し、そして1つの実施形態によれば、シクロアルケニル基はその環構造に5又は6個の炭素を有する。用語「C
2−C
6」とは、2〜6個の炭素原子を含むアルケニル基を包含する。用語「C
3−C
6」とは、3〜6個の炭素原子を含むアルケニル基を包含する。
【0134】
「ヘテロアルケニル」(heteroalkenyl)とは、1又は2以上の炭化水素主鎖炭素を置換する酸素、窒素、硫黄又はリン原子を有する、上記に定義されるようなアルケニル基を包含する。
【0135】
用語「置換されたアルケニル」(substituted alkenyl)とは、1又は2以上の炭化水素主鎖炭素原子上の1又は2以上の水素原子を置換する置換基を有するアルケニル部分のことである。そのような置換基としては、例えば次のものを挙げることができる:アルキル、アルケニル、アルキニル、ハロゲン、ヒドロキシル、アルキルカルボニルオキシ、アリールカルボニルオキシ、アルコキシカルボニルオキシ、アリールオキシカルボニルオキシ、カルボキシレート、アルキルカルボニル、アリールカルボニル、アルコキシカルボニル、アミノカルボニル、アルキルアミノカルボニル、ジアルキルアミノカルボニル、アルキルチオカルボニル、アルコキシル、ホスフェート、ホスホナート、ホスフィナート、アミノ(アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アリールアミノ、ジアリールアミノ及びアルキルアリールアミノを包含する)、アシルアミノ(アルキルカルボニルアミノ、アリールカルボニルアミノ、カルボイル及びウレイドを包含する)、アミジノ、イミノ、スルフィドリル、アルキルチオ、アリールチオ、チオカルボキシレート、スルフェート、アルキルスルフィニル、スルホナート、スルファモイル、スルホンアミド、ニトロ、トリフルオロメチル、シアノ、ヘテロシクリル、アルキルアリール、又は芳香族若しくはヘテロ芳香族部分。
【0136】
「アルキニル」(alkynyl)は、上記アルキルに対して、長さ及び可能性ある置換において類似するが、しかし少なくとも1つの三重結合を含む不飽和脂肪族基を包含する。例えば、「アルキニル」は、直鎖アルキニル基(例えば、エチニル、プロピニル、ブチニル、ペンチニル、ヘキシニル、ペプチニル、オクチニル、ノニニル、デシニル)、分岐鎖アルキニル基、及びシクロアルキル若しくはシクロアルケニル置換されたアルキニル基を包含する。ある実施形態によれば、直鎖若しくは分岐鎖アルキニル基は、その主鎖に6個又はそれよりも少ない炭素原子を有する(例えば、直鎖については、C
2−C
6、分岐鎖については、C
3−C
6)。用語「C
2−C
6」は、2〜6個の炭素原子を含むアルキニル基を意味する。用語「C
3−C
6」は、3〜6個の炭素原子を含むアルキニル基を包含する。
【0137】
「ヘテロアルキニル」(heteroalkynyl)は、1又は2以上の炭化水素主鎖炭素を置換する酸素、窒素、硫黄又はリン原子を有する、上記に定義されるようなアルキニル基を包含する。
【0138】
用語「置換されたアルキニル」(substituted alkynyl)とは、1又は2以上の炭化水素主鎖炭素原子上の1又は2以上の水素原子を置換する置換基を有するアルキニル部分のことである。そのような置換基としては、例えば次のものを挙げることができる:アルキル、アルケニル、アルキニル、ハロゲン、ヒドロキシル、アルキルカルボニルオキシ、アリールカルボニルオキシ、アルコキシカルボニルオキシ、アリールオキシカルボニルオキシ、カルボキシレート、アルキルカルボニル、アリールカルボニル、アルコキシカルボニル、アミノカルボニル、アルキルアミノカルボニル、ジアルキルアミノカルボニル、アルキルチオカルボニル、アルコキシル、ホスフェート、ホスホナート、ホスフィナート、アミノ(アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アリールアミノ、ジアリールアミノ及びアルキルアリールアミノを包含する)、アシルアミノ(アルキルカルボニルアミノ、アリールカルボニルアミノ、カルボイル及びウレイドを包含する)、アミジノ、イミノ、スルフィドリル、アルキルチオ、アリールチオ、チオカルボキシレート、スルフェート、アルキルスルフィニル、スルホナート、スルファモイル、スルホンアミド、ニトロ、トリフルオロメチル、シアノ、アジド、ヘテロシクリル、アルキルアリール、又は芳香族若しくはヘテロ芳香族部分。
【0139】
「アリール」(aryl)は、芳香族性を有する基、例えば少なくとも1つの芳香族環を有する、「連結された」(conjugated)、又は多環系を包含する。例としては、フェニル、ベンジル、等を挙げることができる。
【0140】
「ヘテロアリール」(heteroaryl)基は、環構造に1〜4個のヘテロ原子を有する、上記で定義されたようなアリール基であり、そしてまた、「アリールヘテロ環」(aryl heterocyles)又は「ヘテロ芳香族」(heteroaromatics)としても言及され得る。本明細書において使用される場合、用語「ヘテロアリール」とは、炭素原子及び1又は2以上のヘテロ原子、例えば窒素、酸素及び硫黄から成る群から独立して選択される、1又は1〜2個、又は1〜3個、又は1〜4個、又は1〜5個、又は1〜6個のヘテロ原子から成る、安定した5−、6−、又は7−員の単環式、又は7−、8−、10−、11−又は12−員の二環式芳香族複素環を包含することが意図される。窒素原子は置換され得るか又は無置換であり得る(すなわち、N又はNR(ここで、RはH又は他の置換基である))。窒素及び硫黄へテロ原子は任意には、酸化され得る(すなわち、N→O及びS(O)p、ここでp=1又は2)。芳香族へテロ環中のS及びO原子の総数は、1以下であることが注目されるべきである。
【0141】
ヘテロアリール基の例としては、次のものを挙げることができる:ピロール、フラン、チオフェン、チアゾール、イソチアゾール、トリアゾール、テトラゾール、ピラゾール、オキサゾール、イソキサゾール、ピリジン、ピラジン、ピリダジン、ピリミジン及び同様のもの。
【0142】
さらに、用語「アリール」(aryl)及び「ヘテロアリール」(heteroaryl)とは、多環式、例えば三環式又はニ環式アリール及びヘテロアリール、例えばナフタレン、ベンゾキサゾール、ベンゾジオキサゾール、ベンゾチアゾール、ベンゾイミダゾール、ベンゾチオフェン、メチレンジオキシフェニル、キノリン、イソキノリン、ナフチリジン、インドール、ベンゾフラン、プリン、ベンゾフラン、デアザプリン及びインドリジンを包含する。
【0143】
多環式芳香族環の場合、環の1つのみが芳香族である必要があるが(例えば、2,3−ジヒドロインドールの場合)、但しすべての環が芳香族でもあり得る(例えば、キノリンの場合)。第二環もまた、融合されても又は架橋され得る。
【0144】
アリール又はヘテロアリール芳香族環は、上記のような置換基、例えばアルキル、アルケニル、アルキニル、ハロゲン、ヒドロキシル、アルキルカルボニルオキシ、アリールカルボニルオキシ、アルコキシカルボニルオキシ、アリールオキシカルボニルオキシ、カルボキシレート、アルキルカルボニル、アリールカルボニル、アルコキシカルボニル、アミノカルボニル、アルキルアミノカルボニル、ジアルキルアミノカルボニル、アルキルチオカルボニル、アルコキシル、ホスフェート、ホスホナート、ホスフィナート、アミノ(アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アリールアミノ、ジアリールアミノ及びアルキルアリールアミノを包含する)、アシルアミノ(アルキルカルボニルアミノ、アリールカルボニルアミノ、カルボイル及びウレイドを包含する)、アミジノ、イミノ、スルフィドリル、アルキルチオ、アリールチオ、チオカルボキシレート、スルフェート、アルキルスルフィニル、スルホナート、スルファモイル、スルホンアミド、ニトロ、トリフルオロメチル、シアノ、アジド、ヘテロシクリル、アルキルアリール、又は芳香族若しくはヘテロ芳香族部分により、1又は2以上の環位置で置換され得る。アリール基はまた、芳香族ではない脂環式又はヘテロ環により融合されるか又は架橋され、多環系(例えば、テトラリン、メチレンジオキシフェニル)が形成され得る。
【0145】
本明細書において使用される場合、「炭素環」(carbocycle)又は「炭素環式環」(carbocyclic ring)とは、特定数の炭素を有するいずれかの安定した単環式、ニ環式又は三環式環(それらのいずれかは、飽和、不飽和又は芳香族であり得る)を包含することが意図される。例えば、C
3−C
14炭素環は、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13又は14個の炭素原子を有する単環式、ニ環式又は三環式環を包含することが意図される。炭素環の例としては、次のものを挙げることができるが、但しそれらだけには限定されない:シクロプロピル、シクロブチル、シクロブテニル、シクロペンチル、シクロペンテニル、シクロヘキシル、シクロヘプテニル、シクロヘプチル、シクロヘプテニル、アダマンチル、シクロオクチル、シクロオクテニル、シクロオクタジエニル、フルオレニル、フェニル、ナフチル、インダニル、アダマンチル及びテトラヒドロナフチル。架橋された環としてはまた、次のものを挙げることができる:[4.3.0]ビシクロノナン、[4.4.0]ビシクロデカン及び[2.2.2]ビシクロオクタン。架橋された環は、1又は2以上の炭素原子が2つの隣接しない炭素原子を連結する場合に生じる。1つの実施形態によれば、架橋環は、1又は2個の炭素原子である。架橋が単環を三環に常に転換することは注目される。環が架橋される場合、環について記載される置換基はまた、架橋上に存在することができる。融合された環(例えば、ナフチル、テトラヒドロナフチル)及びスピロ環もまた含まれる。
【0146】
本明細書において使用される場合、「ヘテロ環」(heterocycle)は、少なくとも1つのヘテロ原子(例えば、N,O又はS)を含む何れかの環構造(飽和若しくは、部分的不飽和)を含む。ヘテロ環の例としては、モルホリン、ピロリジン、テトラヒドロチオフェン、ピリジン、ピペラジン及びテトラヒドロフランを挙げることができるが、但しそれらだけには限定されない。
【0147】
ヘテロ環式基の例としては、次のものを挙げることができるが、但しそれらだけには限定されない:アクリジニル、アゾシニル、ベンズイミダゾリル、ベンゾフラニル、ベンゾチオフラニル、ベンゾチオフラニル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾオキサゾリニル、ベンゾチアゾリル、ベンズトリアゾリル、ベンズテトラゾリル、ベンズイソキサゾリル、ベンズイソチアゾリル、ベンズイミダゾリニル、カルバジリル、4aH−カルバゾリル、カルボリニル、クロマニル、クロメニル、シンノリニル、デカヒドロキノリニル、2H、6H−1,5,2−ジチアジニル、ジヒドロフロ[2,3−6]テトラヒドロフラン、フラニル、フラザニル、イミダゾリジニル、イミダゾリニル、イミダゾリル、1H−インダゾリル、インドレニル、インドリニル、インドリジニル、インドリル、3H−インドリル、イサチノイル、イソベンゾフラニル、イソクロマニル、イソインダゾリル、イソインドリニル、イソインドリル、イソキノリニル、イソチアゾリル、イソオキサゾリル、メチレンジオキシフェニル、モルホリニル、ナフチリジニル、オクタヒドロイソキノリニル、オキサジアゾリル、1,2,3−オキサジアゾリル、1,2,4−オキサジアゾリル、1,2,5−オキサジアゾリル、1,3,4−オキサジアゾリル、1,2,4−オキサジアゾル5(4H)−オン、オキサゾリジニル、オキサゾリル、オキシインドリル、ピリミジニル、フェナントリジニル、フェナントロリニル、フェナジニル、フェノチアジニル、フェノキサチニル、フェノキサジニル、フタラジニル、ピペラジニル、ピペリジニル、ピペリドニル、4−ピペリドニル、ピペロニル、プテリジニル、プリニル、ピラニル、ピラジニル、ピラゾリジニル、ピラゾリニル、ピラゾリル、ピリダジニル、ピリドオキサゾール、ピリドイミダゾール、ピリドチアゾール、ピリジニル、ピリジル、ピリミジニル、ピロリジニル、ピロリニル、2H−ピロリル、ピロリル、キナゾリニル、キノリニル、4H−キノリジニル、キノキサリニル、キヌクリジニル、テトラヒドロフェニル、テトラヒドロイソキノリニル、テトラヒドロキノリニル、テトラゾリル、6H−1,2,5−チアジアジニル、1,2,3−チアジアゾリル、1,2,4−チアジアゾリル、1,2,5−チアジアゾリル、1,3,4−チアジアゾリル、チアントレニル、チアゾリル、チエニル、チエノチアゾリル、チエノオキサゾリル、チエノイミダゾリル、チオフェニル、トリアジニル、1,2,3−トリアゾリル、1,2,4−トリアゾリル、1,2,5−トリアゾリル、1,3,4−トリアゾリル及びキサンテニル。
【0148】
用語「置換された」(substituted)とは、本明細書において使用される場合、指定される原子上の何れか1又は2以上の水素原子が、その指定される原子の通常の原子価を超えない場合、及び置換が安定した化合物をもたらす場合、示される基からの選択により置換されることを意味する。置換基がケト(すなわち=O)である場合、原子上の2個の水素原子が置換される。ケト置換基は、芳香族部分上に存在しない。環二重結合は、本明細書において使用される場合、2つの隣接する環原子間で形成される二重結合(例えば、C=X、C=N又はN=N)である。「安定化合物」(stable compounds)及び「安定構造」(stable structure)とは、反応混合物からの有用な純度への分離、及び有用な治療剤への調合に耐えられるのに十分に強い化合物を示すことを意味する。
【0149】
置換基への結合が環中の2つの原子を連結する結合と交差することが示される場合、そのような置換基は環中の何れかの原子に結合され得る。置換基が、そのような置換基が所定の式の化合物の残りに結合される原子を示さずに列挙される場合、そのような置換基はそのような式中の何れかの原子を通して結合され得る。置換基及び/又は可変基の組み合わせは、そのような組み合わせが安定化合物をもたらす場合に限り、許容される。
【0150】
何れかの可変基(variable)(例えば、R
1)が化合物についての何れかの置換基又は式に複数回、出現する場合、個々の出現でのその定義は、あらゆる他の出現でその定義とは無関係である。従って、例えば、基が0〜2のR
1部分により置換されることが示される場合、その基は、2つまでのR
1部分により任意に置換され得、そして個々の出現でのR
1は、R
1の定義から独立して選択される。また、置換基及び/又は可変基の組み合わせは、そのような組み合わせが安定化合物をもたらす場合のみ、許容される。
【0151】
用語「ヒドロキシ」(hydroxy)又は「ヒドロキシル」(hydroxyl)は、−OH又は−O−を有する基を包含する。
【0152】
本明細書において使用される場合、「ハロ」(halo)又は「ハロゲン」(halogen)とは、フルオロ、クロロ、ブロモ及びヨードのことである。用語「過ハロゲン化された」(per halogenated)とは一般的に、すべての水素原子がハロゲン原子により置換されている部分のことである。
【0153】
用語「カルボニル」(carbonyl)又は「カルボキシ」(carboxy)は、酸素原子に二重結合により連結される炭素を含む化合物及び部分を包含する。カルボニルを含む部分の例としては、アルデヒド、ケトン、カルボン酸、アミド、エステル、無水物、等を挙げることができるが、但しそれらだけには限定されない。
【0154】
「アシル」(acyl)は、アシル基(−C(O)−)又はカルボニル基を含む部分を包含する。「置換されたアシル」(substituted acyl)は、1又は2以上の水素原子が、例えば次のものより置換されているアシル基を包含する:アルキル基、アルキニル基、ハロゲン、ヒドロキシル、アルキルカルボニルオキシ、アリールカルボニルオキシ、アルコキシカルボニルオキシ、アリールオキシカルボニルオキシ、カルボキシレート、アルキルカルボニル、アリオールカルボニル、アルコキシカルボニル、アミノカルボニル、アルキルアミノカルボニル、ジアルキルアミノカルボニル、アルキルチオカルボニル、アルコキシ、ホスフェート、ホスホナート、ホスフィネート、アミノ(アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アリールアミノ、ジアリールアミノ及びアルキルアリールアミノを包含する)、アシルアミノ(アルキルカルボニルアミノ、アリールカルボニルアミノ、カルボイル及びウレイドを包含する)、アミジノ、イミノ、スルフィドリル、アルキルチオ、アリールチオ、チオカルボキシレート、スルフェート、アルキルスルフィニル、スルホナート、スルファモイル、スルホンアミド、ニトロ、トリフルオロメチル、シアノ、アジド、ヘテロシクリル、アルキルアリール、又は芳香族若しくはヘテロ芳香族部分。
【0155】
「アロイル」(aroyl)は、カルボニル基に結合されるアリール又はヘテロ芳香族成分を有する部分を含む。アロイル基の例としては、フェニルカルボキシ、ナフチルカルボキシ、等を挙げることができる。
【0156】
「アルコキシアルキル」(alkoxyalkyl)、「アルキルアミノアルキル」(alkylaminoalkyl)及び「チオアルコキシアルキル」(thioalkoxyalkyl)は、酸素、窒素又は硫黄原子が1又は2以上の炭化水素主鎖炭素原子を置換している、上記のようなアルキル基を包含する。
【0157】
用語「アルコキシ」(alkoxy)又は「アルコキシル」(alkoxyl)は、酸素原子に共有結合される置換された及び無置換のアルキル、アルケニル及びアルキニル基を含む。アルコキシ基又はアルコキシル基の例としては、メトキシ、エトキシ、イソプロピルオキシ、プロポキシ、ブトキシ及びペントキシ基を挙げることができるが、但しそれらだけには限定されない。置換されたアルコキシ基の例としては、ハロゲン化されたアルコキシ基を挙げることができる。アルコキシ基は、次のような基により置換され得る:アルケニル、アルキニル、ハロゲン、ヒドロキシル、アルキルカルボニルオキシ、アリールカルボニルオキシ、アルコキシカルボニルオキシ、アリールオキシカルボニルオキシ、カルボキシレート、アルキルカルボニル、アリオールカルボニル、アルコキシカルボニル、アミノカルボニル、アルキルアミノカルボニル、ジアルキルアミノカルボニル、アルキルチオカルボニル、アルコキシ、ホスフェート、ホスホナート、ホスフィネート、アミノ(アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アリールアミノ、ジアリールアミノ及びアルキルアリールアミノを包含する)、アシルアミノ(アルキルカルボニルアミノ、アリールカルボニルアミノ、カルボイル及びウレイドを包含する)、アミジノ、イミノ、スルフィドリル、アルキルチオ、アリールチオ、チオカルボキシレート、スルフェート、アルキルスルフィニル、スルホナート、スルファモイル、スルホンアミド、ニトロ、トリフルオロメチル、シアノ、アジド、ヘテロシクリル、アルキルアリール、又は芳香族若しくはヘテロ芳香族部分。ハロゲン置換アルコキシ基の例としては、フルオロメトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、クロロメトキシ、ジクロロメトキシ及びトリクロロメトキシを挙げることができるが、但しそれらだけには限定されない。
【0158】
用語「エーテル」(echer)又は「アルコキシ」(alkoxy)は、2個の炭素原子又はヘテロ原子に結合される酸素を含む化合物又は部分を包含する。例えば、その用語は、アルキル基に共有結合される酸素原子に共有結合されるアルキル、アルケニル又はアルキニルのことである「アルコキシアルキル」(alkoxyalkyl)を包含する。
【0159】
用語「エステル」(ester)は、カルボニル基の炭素に結合される酸素原子に結合される炭素又はヘテロ原子を含む化合物又は部分を包含する。用語「エステル」は、アルコキシカルボキシ基、例えばメトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル、ブトキシカルボニル、ペントキシカルボニル、等を包含する。
【0160】
用語「チオアルキル」(thioalkyl)は、硫黄原子により連結されるアルキル基を含む化合物又は部分を包含する。チオアルキル基は、次の基により置換され得る:アルキル、アルケニル、アルキニル、ハロゲン、ヒドロキシル、アルキルカルボニルオキシ、アリールカルボニルオキシ、アルコキシカルボニルオキシ、アリールオキシカルボニルオキシ、カルボキシレート、アルキルカルボニル、アリオールカルボニル、アルコキシカルボニル、アミノカルボニル、アルキルアミノカルボニル、ジアルキルアミノカルボニル、アルキルチオカルボニル、アルコキシ、ホスフェート、ホスホナート、ホスフィネート、アミノ(アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アリールアミノ、ジアリールアミノ及びアルキルアリールアミノを包含する)、アシルアミノ(アルキルカルボニルアミノ、アリールカルボニルアミノ、カルボイル及びウレイドを包含する)、アミジノ、イミノ、スルフィドリル、アルキルチオ、アリールチオ、チオカルボキシレート、スルフェート、アルキルスルフィニル、スルホナート、スルファモイル、スルホンアミド、ニトロ、トリフルオロメチル、シアノ、アジド、ヘテロシクリル、アルキルアリール、又は芳香族若しくはヘテロ芳香族部分。
【0161】
用語「チオカルボニル」(thiocarbonyl)又は「チオカルボキシ」(thiocarboxy)は、硫黄原子に二重結合により連結される炭素を含む化合物及び部分を包含する。
【0162】
用語「チオエーテル」(thioether)は、2個の炭素原子又はヘテロ原子に結合される硫黄原子を含む部分を包含する。チオエーテルの例としては、アルキチオアルキル、アルキルチオアルケニル及びアルキチオアルキニルを挙げることができるが、但しそれらだけには限定されない。用語「アルキチオアルキル」(alkthioalkyl)は、アルキル基に結合される硫黄原子に結合されるアルキル、アルケニル又はアルキニル基を有する部分を包含する。同様に、用語「アルキチオアルケニル」(alkthioalkenyl)とは、アルキル、アルケニル又はアルキニル基がアルケニル基に共有結合される硫黄原子に結合される部分のことであり;そして「アルキチオアルキニル」(alkthioalkynyl)とは、アルキル、アルケニル又はアルキニル基がアルキニル基に共有結合される硫黄原子に結合される部分のことである。
【0163】
本明細書において使用される場合、「アミン」(amine)又は「アミノ」(amino)は、窒素原子が少なくとも1つの炭素又はヘテロ原子に共有結合される部分を包含する。「アルキルアミノ」(alkylamino)は、窒素が少なくとも1つのアルキル基に結合される化合物グループを包含する。アルキルアミノの例としては、ベンジルアミノ、メチルアミノ、エチルアミノ、フェネチルアミノ、等を挙げることができる。
【0164】
「ジアルキルアミノ」(dialkylamino)は、窒素原子が少なくとも1つの追加のアルキル基に結合される基を包含する。ジアルキルアミノ基の例は、ジメチルアミノ及びジエチルアミノを包含するが、但しそれらだけには限定されない。「アリールアミノ」(arylamino)及び「ジアリールアミノ」(diarylamino)は、それぞれ、窒素が少なくとも2つのアリール基に結合される基を包含する。「アルキルアリールアミノ」(alkylarylamino)、「アルキルアミノアリール」(alkylaminoaryl)又は「アリールアミノアルキル」(arylaminoalkyl)とは、少なくとも1つのアルキル基及び少なくとも1つのアリール基に結合されるアミノ基のことである。「アルカミノアルキル」(alkaminoalkyl)とは、アルキル基にまた結合する窒素原子に結合されるアルキル、アルケニル又はアルキニル基のことである。[アシルアミノ](acylamino)は、窒素がアシル基に結合される基を包含する。アシルアミノの例としては、アルキルカルボニルアミノ、アリールカルボニルアミノ、カルバモイル及びウレイド基を挙げることができるが、但しそれらだけには限定されない。
【0165】
用語「アミド」(amide)又は「アミノカルボキシ」(aminocarboxy)は、カルボニル又はチオカルボニル基の炭素に結合する窒素原子を含む化合物又は部分を包含する。この用語は、カルボニル又はチオカルボニル基の炭素に結合されるアミノ基に結合されるアルキル、アルケニル又はアルキニル基を包含する「アルカミノカルボキシ」(alkaminocarboxy)基を包含する。それはまた、カルボニル又はチオカルボニル基の炭素に結合されるアミノの基に結合されるアリール又はヘテロアリール部分を包含する「アリールアミノカルボキシ」(arylaminocarboxy)基も包含する。用語「アルキルアミノカルボキシ」(alkylaminocarboxy)、「アルケニルアミノカルボキシ」(alkenylaminocarboxy)、「アルキニルアミノカルボキシ」(alkynylaminocarboxy)及び「アリールアミノカルボキシ」(arylaminocarboxy)は、それぞれ、アルキル、アルケニル、アルキニル及びアリール部分が、カルボニル基の炭素に順に結合する窒素原子に結合される部分を包含する。アミドは、置換基、例えば直鎖アルキル、分岐鎖アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール又はヘテロ環により置換され得る。
【0166】
窒素を含む本発明の化合物は、本発明の他の化合物を得るために、酸化剤(例えば、3−クロロペルオキシ安息香酸(m−CPBA)及び/又は過酸化水素)による処理によりN−オキシドに転換され得る。従って、すべての示される及び請求される窒素含有化合物は、原子価及び構造により可能にされる場合、示されるような化合物及びそのN−オキシド誘導体(N→O又はN
+−O
-と表され得る)の両者を含むと思われる。さらに、他の場合、本発明の化合物中の窒素は、N−ヒドロキシ又はN−アルコキシ化合物に転換され得る。例えば、N−ヒドロキシ化合物は、酸化剤、例えばm−CPBAによる親アミンの酸化により調製され得る。すべての示される及び請求される窒素含有化合物はまた、原子価及び構造により可能にされる場合、示されるような化合物及びそのN−ヒドロキシ(すなわち、N−OH)及びN−アルコキシ(すなわち、N−OR、ここでRは置換された著しくは無置換C
1−C
6アルキル、C
1−C
6アルケニル、C
1−C
6アルキニル、3−14員炭素環又は3−14員へテロ環である)誘導体の両者を包含すると思われる。
【0167】
本明細書においては、化合物の構造式は、ある場合には、便宜上、一定の異性体を表すが、しかし本発明は、すべての異性体、例えば幾何異性体、不斉炭素に基づく光学異性体、立体異性体、互変異性体及び同様のものを包含する。さらに、結晶多形が式により表される化合物について存在することができる。何れかの結晶形、結晶形混合物、又はその無水物若しくは水和物も本発明の範囲に包含されることが注目される。さらに、いわゆる、インビボで本発明の化合物の分解により生成される代謝物も、本発明の範囲に包含される。
【0168】
「異性化」(isomerism)とは、同一の分子式を有するが、しかしそれらの原子の結合の順序又は空間でのそれらの原子の配置において異なる化合物を意味する。空間でのそれらの原子の配置において異なる異性体は、「立体異性体」(stereoisomer)と呼ばれる。互いに鏡像ではない立体異性体は、「ジアステレオマー」(diastereoisomer)と呼ばれ、そして互いに重ね合わせられない鏡像である立体異性体は、「鏡像異性体」(enantiomer)又は時々、光学異性体と呼ばれる。等量の反対のキラリティーの個々の鏡像異性体形を含む混合物は、「ラセミ混合物」(racemic mixture)と呼ばれる。
【0169】
4個の非同一置換基に結合される炭素原子は、「キラル中心」(chiral center)と呼ばれる。
【0170】
「キラル異性体」とは、少なくとも1つのキラル中心を有する化合物を意味する。1つよりも多くのキラル中心を有する化合物は、個々のジアステレオマーとして、又は「ジアステレオマー混合物」(diastereomer mixture)と呼ばれる、ジアステレオマーの混合物として存在することができる。1つのキラル中心が存在する場合、立体異性体は、そのキラル中心の絶対配置(R又はS)により特徴づけられ得る。絶対配置とは、キラル中心に結合される置換基の空間配置のことである。検討中のキラル中心に結合される置換基は、Sequence Rule of Cahn, Ingold and Prelog.(Cahn et al., Angew. Chem. Inter. Edit. 1966, 5, 385; errata 511; Cahn et al., Angew. Chem.1966, 78, 413; Cahn and Ingold, J. Chem. Soc. 1951 (London), 612; Cahn et al., Experientia 1956, 12, 81; Cahn, J. Chem. Educ. 1964, 41, 116)に従って、ランク付けされる。
【0171】
「幾何異性体」(geomeric isomer)とは、二重結合についての回転阻害にそれらの存在を負っているジアステレオマーを意味する。それらの構成は、接頭語シス(cis)及びトランス(trans)、又はZ及びEによりそれらの名称で区別され、基がカーン−インゴールド−プレログ(Cahn-Ingold-Prelog)の規則に従って、分子内に二重結合の同じか又は反対側にあることを示唆する。
【0172】
さらに、本発明において論じられる構造体及び他の化合物は、そのすべてのアトロプ異性体(atropic isomer)を包含する。「アトロプ異性体」(atropic isomer)は、2種の異性体の原子が空間的に異なって配置されているタイプの立体異性体である。アトロプ異性体は、中心結合の周りの大きな基の回転阻害により引き起こされる制限された回転にそれらの存在を負っている。しかしながら、そのようなアトロプ異性体は典型的には、クロマトグラフィー技法の最近の進歩の結果、混合物として存在し;選択の場合、2種のアトロプ異性体の混合物を分離することが可能であった。
【0173】
「互変異性体」(tautomer)は、平衡状態で存在する複数の構造異性体の1つであり、そして1つの異性体形から別の形に容易に転換される。この転換は、隣接する共役二重結合のスイッチに伴う水素原子の形式的移動をもたらす。互変異性体は、溶液において互変異性組の混合物として存在する。固体形の場合、通常1つの互変異性体が優占する。互変異性化が可能である溶液においては、互変異性体の化学平衡に達するであろう。互現異性体の正確な比率は、数個の要因、例えば温度、溶媒及びpHに依存する。互変異性化により相互変換できる互変異性体の概念は、互変異性と呼ばれる。
【0174】
可能である種々のタイプの互変異性のうち、2種が通常観察される。ケト−エノール互変異性においては、電子及び水素原子の同時シフトが生じる。環−鎖互変異性は、グルコースにより示されるような環状(環形状化された)形を得るために、同じ分子中の1つのヒドロキシ基(−OH)と反応する糖鎖分子中のアルデヒド基(−CHO)の結果として生じる。
【0175】
一般的な互変異性体は次のものである:ケトンーエノール、アミド−ニトリル、ラクタム−ラクチム、ヘテロ環式環(例えば、核酸塩基、例えばグアニン、チミン及びシトシン)におけるアミド−イミド酸互変異性、アミン−エナミン、及びエナミン−エナミン。
【0176】
本発明の化合物は異なる互変異性体として示され得ることが理解されるべきである。化合物が互変異性形を有する場合、すべての互変異性形は本発明の範囲に包含されることが意図され、そして化合物の命名は何れの互変異性形も非排除するものではないことが又、理解されるべきである。
【0177】
用語「結晶多形(crystal palymorph)、「多形」(polymorph)又は「結晶形」(crystal form)とは、化合物(又はその塩又は溶媒和物)が、異なった結晶充填配置で結晶化できる結晶構造を示唆し、それらのすべては同じ元素組成を有する。異なった結晶形は通常、異なったX線回折パターン、赤外線スペクトル、融点、密度、硬度、結晶形状、光学的及び電気特性、安定性及び溶解性を有する。結晶化溶媒、結晶化速度、貯蔵温度及び他の要因が、1つの結晶形の支配を可能にすることができる。化合物の結晶多形は、異なった条件下での結晶化により調製され得る。
【0178】
さらに、本発明の化合物、例えばその化合物の塩は、水和化された若しくは非水和化(無水)された形で、又は他の溶媒分子との溶媒和物として存在することができる。水和物の非制限的例としては、一水和物、二水和物、等を挙げることができる。溶媒和物の非制限的例としては、エタノール溶媒和物、アセトン溶媒和物、等を挙げることができる。
【0179】
「溶媒和物」(solvate)とは、理論量又は非理論量の溶媒を含む溶媒付加形を意味する。いくつかの化合物は、結晶性固体状態で固定モル比の溶媒をトラップする傾向を有し、従って、溶媒和物が形成される。溶媒が水である場合、形成される溶媒和物は水和物であり;そして溶媒がアルコールである場合、形成される溶媒和物はアルコラートである。水和物は、1又は2以上の水分子と、水がH
2Oとしてその分子状態を保持する1つの物質分子との組み合わせにより形成される。
【0180】
本明細書において使用される場合、用語「類似体」(analog)とは、お互い構造的には類似するが、しかし組成においてわずかに異なる(特定の官能基の存在下で異なった元素の原子による1つの原子の置換、又は1つの官能基の別の官能基による置換におけるような)化合物のことである。従って、類似体は、機能及び外観において類似するが又は同様であるが、しかし参照化合物に対して構造又は起源において類似しないか又は同等でない化合物である。
【0181】
本明細書において使用される場合、用語「誘導体」(derivative)とは、共通コア構造を有し、そして本明細書に記載されるように種々の基により置換される化合物のことである。例えば、式Iにより表される化合物のすべては、イミダゾピリジニル−アミノピリジン誘導体であり、そして共通コアとして式Iを有する。
【0182】
用語「生物学的等価体」(bioisostere)とは、原子又は原子群の別の広く類似する原子又は原子群による置換に起因する化合物のことである。生物学的等価体置換の目的は、親化合物に対して類似する生物学的性質を有する新規化合物を製造することである。生物学的等価体置換は、物理化学的に又は位相学的に基づかれる。カルボン酸生物学的等価体の例としては、アシルスルホンイミド、テトラゾール、スルホネート及びホスホネートを挙げることができるが、但しそれらだけには限定されない。例えば、Patani and LaVoie, Chem. Rev. 96, 3147-3176, 1996を参照のこと。
【0183】
本発明は、本発明の化合物に存在する原子のすべての同位体を含むことが意図される。同位体は、同じ原子番号であるが、しかし異なった質量数を有するそれらの原子を包含する。制限的ではない一般的な例によれば、水素の同位体は、トリチウム及び重水素を包含し、そして炭素の同位体はC−13及びC−14を包含する。
【0184】
2.置換されたイミダゾピリジニル−アミノピリジン化合物の合成
本発明は、本明細書に記載される各式の化合物の合成方法を提供する。本発明はまた、実施例に示されるように次のスキームに従っての本発明の種々の開示される化合物の詳細な合成方法も提供する。
【0185】
組成物が特定成分を有するか、含むか又は含んで成るよう記載される説明を通して、組成物はまた、列挙される成分から実質的に成るか、又はそれらの成分から成ることが企画される。同様に、特定工程段階を有し、包含し、又は含んで成る方法又は工程が記載される場合、それらの工程はまた、列挙される工程段階から実質的に成るか、又はそれらの段階から成る。さらに、一定の操作を実施するための段階の順序、又はそれを実施するための順序は、本発明が実施可能である限り、重要ではないことが理解されるべきである。さらに、複数の段階又は操作が同様に行われ得る。
【0186】
本発明の合成方法は、広範囲の種類の官能基を許容することができ、従って種々の置換された材料が使用され得る。前記方法は一般的に、全工程の最後で又はその近くで、所望する最終化合物を提供するが、但し、ある場合、前記化合物を、医薬的に許容できるその塩、エステル又はプロドラッグに転換することが所望される。
【0187】
本発明の化合物は、当業者に知られているか、又は本明細書の教示に従って当業者に明らかであろう標準合成方法及び工程を用いることにより、市販の出発材料、文献において知られている化合物を用いて、又は容易に調製される中間体から、種々の段階で調製され得る。有機分子の調製のための標準合成方法及び工程、並びン官能基変換及び操作は、適切な科学文献又はこの分野における標準テキストブックから入手され得る。何れか1つの又は数個の情報源に制限されないが、古典的テキスト、例えばSmith, M. B., March, J., March's Advanced Organic Chemistry: Reactions, Mechanisms, and Structure, 5
th edition, John Wiley & Sons: New York, 2001; および Greene, T.W., Wuts, P.G. M., Protective Groups in Organic Synthesis, 3
rd edition, John Wiley & Sons: New York, 1999(参照により本明細書に組み込まれる)は、周知の有機合成の有用且つ認識された参考書である。次の合成方法の記載は、本発明の化合物の一般的調製方法を例示するものであって、制限するものではない。
【0188】
本発明の化合物は、当業者に周知の種々の方法により便利には調製され得る。本明細書に記載される各式の化合物は、市販の出発材料、又は文献の手順を用いて調製され得る出発材料から、次の手順に従って調製され得る。それらの手順は、本発明の代表的化合物の調製を示す。
【0189】
本出願に使用されるすべての略語は、John Wiley & Sons, Incの「Protective Groups in Organic Synthesis」に、又はMERCK & Co.の「MERCK INDEX」において見られる。或いは、他の化学誌、又は、化学薬品ベンダー、例えば、Aldrichの化学薬品カタログにおいて、又は当業界において知られている使用法に従って見出される。
【0190】
一般手順A
R
2−アミノ−置換されたイミダゾピリジン形成のための1つの一般手順が、下記スキーム1に記載される。
【0191】
スキーム1:イミダゾピリジン形成及びピリジン上のN、S、O置換
【0192】
【化21】
[この文献は図面を表示できません]
【0193】
段階1. 3−ニトロ−N−フェニルピリジン−2−アミン(スキーム1に示されるような構造式3)の合成。2−クロロ−3−ニトロピリジン(スキーム1に示されるような構造式1)を、丸底フラスコにおいてTHF(10ml/mmol)に溶解した。アニリン(1.0当量)(スキーム1に示されるような構造式2)及びジイソプロピルエチルアミン(1.05当量)を、添加した。その反応混合物を、4〜36時間、適切な温度に加熱した。室温に冷却した後、溶媒を減圧下で除去した。残渣を酢酸エチル(20ml/mmol)に溶解し、そして水及び食塩水(それぞれ、20ml/mmol)により洗浄した。有機相を分離し、そして硫酸ナトリウム上で乾燥した。濾過の後、溶媒を減圧下で除去した。粗生成物(赤〜褐色の固体)を、ヘキサン/酢酸エチルにより固化し、そして濾過により集めた。生成物を、さらに精製しないで、次の段階に進めた。
【0194】
段階1−1. N
1/O
1/S
1−アルキル/アリール−3−ニトロ−N
2−フェニルピリジン−2,6−ジアミン(スキーム1に示されるような構造式3b)の合成。中間体(スキーム1に示されるような構造式3a)(1当量)を、丸底フラスコにおいて、ジオキサン(5ml/mmol)に溶解した。アルキル/アリールアミン/硫黄/アルコール(2当量)及びジイソプロピルアミン(2.5当量)を添加した。その反応混合物を、油浴において80℃に24時間、加熱した。室温に冷却した後、溶媒を減圧下で除去した。残渣を酢酸エチル(10ml/mmol)に溶解し、そして水及び食塩水(それぞれ、5ml/mmol)により洗浄した。有機相を分離し、そして硫酸ナトリウム上で乾燥した。濾過の後、溶媒を減圧下で除去した。粗生成物(スキーム1に示されるような構造式3b)を、さらに精製しないで、次の段階に進めた。
【0195】
段階2. 3−(3−フェニル−3H−イミダゾ(4,5−b)ピリジン−2−イル)ピリジン−アミン(スキーム1に示されるような構造式5)の合成。3−ニトロ−N−フェニルピリジン−2−アミン(スキーム1に示されるような構造式3)を、丸底フラスコにおいて、ジメチルスルホキシド(8ml/mmol)及びメタノール(1.5ml/mmol)を溶解した。2−アミノニコチンアルデヒド4(1.1当量)及びNa
2S
2O
4(85%、2.5当量)を添加した。その反応混合物を、100℃で15〜36時間、加熱した。室温への冷却の後、反応混合物をジクロロメタン(20ml/mmol)により希釈し、そして水及び食塩水により洗浄した。有機相を分離し、そして硫酸ナトリウム上で乾燥した。濾過の後、溶媒を減圧下で除去した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール;60分にわたっての0−20%メタノール)により精製し、黄色〜褐色の固形物を得た。
【0196】
一般手順B
BOC基の脱保護のための1つの一般手順が、下記スキーム2に記載される。
スキーム2:BOC−基の脱保護
【0197】
【化22】
[この文献は図面を表示できません]
【0198】
カルバメート(スキーム2に示されるような構造式5)(1当量)を、メタノールに溶解した。HCl(20当量、ジオキサン中、4M)を添加し、そして室温で2〜4時間、撹拌した。減圧下で濃縮し、そして酢酸エチルにより固化し、濾過により集め、脱保護されたアミン(スキーム2に示されるような構造体6)を、塩酸塩(粉末)として得、これを、さらに精製しないで、次の段階に使用した。
【0199】
一般手順C
アミド形成のための1つの一般手順が下記スキーム3に記載される。
スキーム3:アミド形成
【0200】
【化23】
[この文献は図面を表示できません]
【0201】
ジメチルホルムアミド(5ml/mmol)中、アミン(スキーム3に示されるような構造式7)(1当量)及びアリール/アルキルアミン(1.1当量)の混合物に、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(1.2当量)及びジイソプロピルエチルアミン(3当量)を添加した。その反応混合物を室温で15時間、撹拌し、次に水(2ml/mmol)により急冷した。その混合物を酢酸エチルにより希釈し、そして有機相を分離し、食塩水(5ml/mmol)により洗浄し、そして硫酸ナトリウム上で乾燥した。濾過の後、溶媒を減圧下で除去した。粗生成物(スキーム3に示されるような構造式8)を、シリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル/メタノール;100/0/0〜0/90/10)により精製した。
【0202】
一般手順D
スルホンアミド形成のための1つの一般手順が下記スキーム4に記載される。
スキーム4:スルホンアミド形成
【0203】
【化24】
[この文献は図面を表示できません]
【0204】
ジクロロメタン(5ml/mmol)中、アミン(スキーム4に示されるような構造式9)(1当量)及び塩化スルホニル(1.1当量)の混合物に、ジイソプロピルエチルアミン(3当量)を添加した。その反応混合物を室温で15時間、撹拌し、次に水(2ml/mmol)により急冷した。有機相を分離し、食塩水(5ml/mmol)により洗浄し、そして硫酸ナトリウム上で乾燥した。濾過の後、溶媒を減圧下で除去した。粗生成物(スキーム4に示されるような構造式10)を、シリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン中、0〜100%の酢酸エチル)により精製した。
【0205】
一般手順E
けん化のための1つの一般手順が、下記スキーム5に記載される。
スキーム5:けん化
【0206】
【化25】
[この文献は図面を表示できません]
【0207】
エチル2−(4−(2−(2−アミノピリジン−3−イル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−3−イル)フェニル)アセテート(スキーム5に示されるような構造式11)(一般手順Aにより得られる)を、丸底フラスコにおいてテトラヒドロフラン(2ml/mmol)及びメタノール(0.7ml/mmol)に溶解した。水(0.5ml/mol)中、NaOH・H
2O(5当量)を添加した。その反応混合物を、室温で18時間、撹拌した。有機溶媒を減圧下で除去した。水相を、H
2O(0.5ml/mmol)中、HCl(5当量)により中和し、そして固形物を濾過により集め、生成物(スキーム5に示されるような構造式12)を得た。生成物12は、さらに精製しないで、次の段階に用いた。
【0208】
一般手順F
鈴木カップリング反応についての一般手順が、下記スキーム6及び7に記載される。
スキーム6:鈴木カップリング1
【0209】
【化26】
[この文献は図面を表示できません]
【0210】
有機ハロゲン化物(スキーム6に示されるような構造式3a)(1当量)、ボロン酸又はピナコールエステル(2当量)及びPd(PPh
3)
4(テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(0.05当量)を、それぞれ10ml/mmolのエタノール及びトルエンの混合液に懸濁した。飽和炭酸水素ナトリウム溶液を添加した(1ml/mmol)。その反応混合物を、窒素により30分間、脱気した。室温への冷却の後、溶媒を真空下で除去した。粗残渣を、シリカゲルクロマトグラフィー(酢酸エチル中、ヘキサン/3−20%メタノール)により精製し、生成物(スキーム6に示されるような構造式13)を得た。
【0211】
一般手順G
スキーム7:鈴木カップリング2
【0212】
【化27】
[この文献は図面を表示できません]
【0213】
有機ハロゲン化物(スキーム7に示されるような5a)(1当量)、Na
2CO
3(1.2当量)、AMPHOS(ビス(ジ−tert−ブチル(4−ジメチルアミノフェニル)ホスフィン)ジクロロパラジウム(II)(0.1当量)及びアリールボロン酸(2当量)を、DMF/水に溶解した。反応混合物をマイクロウェーブ中で160℃に60分間、加熱した。溶媒を減圧下で除去し、そして粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(酢酸エチル中、ヘキサン/3−20%メタノール)により精製し、生成物(スキーム7に示されるような14)を得た。
【0214】
一般手順H
ボロン酸ピナコールエステル形成についての一般手順が下記スキーム8に記載される。
スキーム8:ボロン酸ピナコールエステル形成
【0215】
【化28】
[この文献は図面を表示できません]
【0216】
段階1:1,3−ジブロモベンゼン(1当量)、Pd
2dba
3(トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0))(5mol%)、rac−BINAP(7.5mol%)、炭酸セシウム(3当量)及びアミン(1当量)を、トルエン(2.5ml/mmol)に溶解した。反応混合物を、80℃で5時間、撹拌した。その混合物を、セライトパッドを通して濾過し、そして溶媒を真空下で除去した。残渣を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル、10:0〜9:1)により精製し、薄褐色固形物として生成物(スキーム8に示されるような構造式17)を得た。段階2:アミノ−3−ブロモベンゼン(1当量)、酢酸カリウム(3当量)、PdCl
2dppf(ジクロロメタンとの[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィン)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)錯体)(4mol%)及びピナコールジボロン(1.5当量)を、ジメチルホルムアミド(DMF)(5ml/mmol)に溶解した。混合物を80℃で6時間、加熱し、そして酢酸エチルにより希釈し、そして水と共に混合した。有機層を分離し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、そして減圧下で蒸発した。残渣を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル、10:0〜0:10)により精製し、薄褐色固形物として生成物(スキーム8に示されるような構造式17)を得た。化合物19を、上記に類似する手順により、18から合成した。
【0217】
3.処置方法
本発明は、治療上有効な量の本発明の化合物、又は医薬的に許容できるその塩、プロドラッグ、代謝物、多形体又は溶媒和物を、それを必要とする対象へ、細胞増殖性障害が処置されるように投与することによって、前記障害を処置するための方法を提供する。細胞増殖性障害は、癌又は前癌症状であり得る。本発明はさらに、細胞増殖性障害の処置のために有用な薬剤の調製のためへの本発明の化合物、その医薬的に許容できる塩、プロドラッグ、多形体又は溶媒和物の使用も提供する。
【0218】
本発明はまた、治療上有効な量の本発明の化合物、又は医薬的に許容できるその塩、プロドラッグ、代謝物、多形体又は溶媒和物を、それを必要とする対象へ、細胞増殖性障害が処置されるように投与することによって、前記障害に対する保護方法を提供する。細胞増殖性障害は、癌又は前癌症状であり得る。本発明はまた、細胞増殖性障害の保護のために有用な薬剤の調製のためへの本発明の化合物、その医薬的に許容できる塩、プロドラッグ、多形体又は溶媒和物の使用も提供する。
【0219】
本明細書において使用される場合、「それを必要とする対象」(subject in need thereof)とは、細胞増殖性障害を有する対象、又は広く集団に対して細胞増殖性障害を発症する高められた危険性を有する対象である。それを必要とする対象は、前癌症状を有することができる。「対象」(subject)とは、哺乳類を包含する。哺乳類は、例えば何れかの哺乳類、例えばヒト、霊長類、鳥類、マウス、ラット、ニワトリ、犬、ネコ、牛、馬、ヤギ、ラクダ、羊又はブタであり得る。好ましくは、哺乳類はヒトである。
【0220】
本明細書において使用される場合、用語「細胞増殖性障害」(cell proliferative disorder)とは、細胞の調節されていないか又は異常増殖、又はその両者増殖が、癌性であり得るか又はそうではない所望しない病状又は疾病の進行を導くことができる症状のことである。本発明の典型的な細胞増殖性障害は、細胞分裂が脱制御されている種々の症状を包含する。典型的な細胞増殖性障害としては次の症状を挙げることができるが、但しそれらだけには限定されない:新生物、良性腫瘍、悪性腫瘍、前癌状態、上皮内癌、皮嚢性腫瘍、転移性腫瘍、液体腫瘍、固形腫瘍、免疫学的腫瘍、血液腫瘍、癌、癌腫、白血病、リンパ腫、肉腫及び急速に分裂する細胞。用語「急速に分裂する細胞」(rapidly dividing cell)とは、本明細書において使用される場合、同じ組織内の、隣接するか又は並置される細胞間に予測されるか又は観察される速度を超えるか又はその速度よりも早い速度で分裂する何れかの細胞として定義される。細胞増殖性障害は、前癌又は前癌性状態を包含する。細胞増殖性障害としては、癌を挙げることができる。好ましくは、本明細書に提供される方法は、癌を処置するか又は癌の症状を軽減するために使用される。用語「癌」(cancer)とは、固形腫瘍、並びに血液腫瘍及び/又は悪性腫瘍を包含する。「前癌細胞(precancer cell)又は「前癌性細胞」(precancerous cell)とは、前癌又は前癌性状態である細胞増殖性障害を示す細胞である。「癌細胞」(cancer cell)又は[癌性細胞](cancerous cell)とは、癌である細胞増殖性障害を示す細胞である。何れかの測定再現性手段が、癌細胞又は前癌性細胞を同定するために使用され得る。癌細胞又は前癌細胞は、組織サンプル(例えば、生検サンプル)の組織学的分類又は等級付けにより同定され得る。癌細胞又は前癌性細胞は、適切な分子マーカーの使用により同定され得る。
【0221】
典型的な非癌性症状又は障害としては、次のものを挙げることができるが、但しそれらだけには限定されない:リウマチ様関節炎、炎症、自己免疫疾患、リンパ増殖性症状;先端巨大症、リウマチ様脊椎炎、変形性関節症、痛風、他の関節炎症状;敗血症;敗血症性ショック、エンドトキシンショック、グラム陰性敗血症、毒素ショック症候群、喘息;成人呼吸窮迫症候群、慢性閉塞性肺疾患;慢性肺炎症、炎症性腸疾患、クローン病、乾癬、湿疹、潰瘍性大腸炎;膵線維症、肝線維症、急性及び慢性腎疾患、過敏性腸症候群;発熱(pyresis)、再狭窄、脳マラリア、脳卒中及び虚血性傷害、神経外傷;アルツハイマー病、ハンチントン病、パーキンソン病、急性および慢性疼痛;アレルギー性鼻炎、アレルギー性結膜炎、慢性心不全、急性冠症候群;悪液質、マラリア、ハンセン病、リーシュマニア症、ライム病、ライター症候群、急性滑膜炎;筋変性、滑液包炎、腱炎、腱鞘炎、ヘルニア、破裂、又は脱出椎間板症候群;大理石骨病、血栓症、再狭窄、珪肺、肺サルコイドーシス;骨粗鬆症などの骨吸収疾患;移植片対宿主反応、多発性硬化症;狼瘡、線維筋痛症、エイズ及びその他のウイルス疾患、例えば帯状疱疹、単純ヘルペスI又はII、インフルエンザウイルス及びサイトメガロウイルス;及び糖尿病。
【0222】
典型的な癌としては、次のものを挙げることができるが、但しそれらだけには限定されない:副腎皮質癌、エイズ関連癌、AIDS関連リンパ腫、肛門癌、直腸癌、肛門管癌、虫垂癌、小児小脳星細胞腫、小児大脳星細胞腫、基底細胞癌、皮膚癌(非黒色腫)、胆道癌、肝臓外胆管癌、肝内胆管癌、膀胱癌、膀胱癌、骨及び関節の癌、骨肉腫および悪性線維性組織球腫、脳癌、脳腫瘍、脳幹グリオーマ、小脳星細胞腫、大脳星細胞腫/悪性神経膠腫、上衣腫、髄芽腫、テント上原始神経外胚葉性腫瘍、視覚路及び視床下部グリオーマ、乳癌、気管支腺腫/カルチノイド、カルチノイド腫瘍、胃腸、神経系癌、中枢神経系リンパ腫、中枢神経系の癌、中枢神経系リンパ腫、子宮頸癌、小児癌、慢性リンパ球性白血病、慢性骨髄性白血病、慢性骨髄増殖性疾患、結腸癌、結腸直腸癌、皮膚T細胞リンパ腫、リンパ系新生物、菌状息肉腫、セザリー症候群、子宮内膜癌、食道癌、頭蓋外胚細胞腫瘍、性腺外胚細胞腫瘍、肝臓外胆管癌、眼癌、眼内黒色腫、網膜芽細胞腫、胆嚢癌、胃(胃)癌、消化管カルチノイド腫瘍、消化管間質腫瘍(GIST)胚細胞腫瘍、卵巣胚細胞腫瘍、妊娠性絨毛腫瘍、神経膠腫、頭頸部癌、肝細胞(肝臓)ホジキンリンパ腫、下咽頭癌、眼内黒色腫、眼の癌、膵島細胞腫瘍(膵内分泌)、カポジ肉腫、腎臓癌、腎臓癌、腎臓癌、喉頭癌、急性リンパ芽球性白血病、急性骨髄性白血病、慢性リンパ球性白血病、慢性骨髄性白血病、ヘアリー細胞白血病、口唇及び口腔癌、肝臓癌、肺癌、非小細胞肺癌、小細胞肺癌、AIDS関連リンパ腫、非ホジキンリンパ腫、原発性中枢神経系リンパ腫、Waldenstramマクログロブリン血症、髄芽腫、黒色腫、眼内(眼の)黒色腫、メルケル細胞癌、中皮腫、悪性中皮腫、転移性扁平頸部癌、口腔癌、舌がん、多発性内分泌腫瘍症候群、菌状息肉腫、骨髄異形成症候群、骨髄異形成、骨髄増殖性疾患、慢性骨髄性白血病、急性骨髄性白血病、多発性骨髄腫、慢性骨髄増殖性疾患、上咽頭癌、神経芽細胞腫、口腔癌、口腔癌、口腔咽頭癌、卵巣癌、卵巣上皮癌、卵巣低悪性度腫瘍、膵臓癌、膵島細胞、膵臓癌、副鼻腔及び鼻腔癌、副甲状腺癌、陰茎癌、咽頭癌、褐色細胞腫、松果体芽及びテント上原始神経外胚葉性腫瘍、下垂体腫瘍、プラズマ細胞新生物/多発性骨髄腫、胸膜肺芽腫、前立腺癌、直腸癌、腎盂尿管、移行上皮癌、網膜芽細胞腫、横紋筋肉腫、唾液腺癌、肉腫腫瘍のユーイングファミリー、カポジ肉腫、軟部組織肉腫、子宮癌、子宮肉腫、皮膚癌(非メラノーマ)、皮膚癌(黒色腫)、メルケル細胞皮膚癌、小腸癌、軟部組織肉腫、扁平上皮癌、胃(胃)癌、テント上原始神経外胚葉性腫瘍、精巣癌、咽喉癌、胸腺腫、胸腺腫及び胸腺癌、甲状腺癌、腎盂尿管及びその他泌尿器の移行上皮癌、妊娠性絨毛腫瘍、尿道癌、子宮内膜子宮癌、子宮肉腫、子宮体癌、膣癌、外陰癌、及びウィルムス腫瘍。
【0223】
「造血器系の細胞増殖性障害」(cell proliferative disorder of the hematelogic system)とは、造血器系の細胞に関する細胞増殖性障害である。造血器系の細胞増殖性障害とは、次のものを挙げることができる:リンパ腫、白血病、骨髄新生物、肥満細胞新生物、骨髄異形成、良性単クローン性免疫グロブリン血症、リンパ腫様肉芽腫症、リンパ腫様丘疹症、真性多血症、慢性骨髄性白血病、原因不明骨髄様化生、及び本態性血小板血症。造血器系の細胞増殖性障害は、造血器系の過形成、異形成及び化生を包含する。好ましくは、本発明の組成物は、本発明の血液癌又は本発明の造血器細胞増殖性障害からなる群から選択される癌を処理するために使用され得る。本発明の血液癌としては、次のものを挙げることができる:多発性骨髄腫、リンパ腫(リンパ球および皮膚起源のホジキンリンパ腫、非ホジキンリンパ腫、小児リンパ腫、及びリンパ腫を含む)、白血病(小児白血病、ヘアリー細胞白血病、急性リンパ性白血病、急性骨髄性白血病、慢性リンパ球性白血病、慢性骨髄性白血病、慢性骨髄性白血病及び肥満細胞性白血病を含む)、骨髄性新生物及び肥満細胞腫瘍。
【0224】
「肺の細胞増殖性障害」(cell proliferative diorder of the lung)とは、肺の細胞に関する細胞増殖性障害である。肺の細胞増殖性障害は、肺細胞に影響を及ぼすすべての形の細胞増殖性障害を包含することができる。肺の細胞増殖性障害としては、肺癌、肺の前癌及び前癌状態、肺の良性増殖及び病変、及び肺の悪性増殖及び病変、及び肺以外の体組織及び器官の転移病巣を挙げることができる。好ましくは、本発明の組成物は、肺癌、又は肺の細胞増殖性障害を処置するために使用され得る。肺癌は、肺のすべての形の癌を包含することができる。肺癌としては、悪性肺新生物、上皮内癌、典型的カルチノイド腫瘍及び非定型カルチノイド腫瘍を挙げることができる。肺癌としては、小細胞肺癌(「SCLC」)、非小細胞肺癌(「NSCLC」)、扁平上皮癌、腺癌、小細胞癌、大細胞癌、腺扁平上皮癌、及び中皮腫を挙げることができる。肺癌は、「瘢痕癌」、気管支癌、巨大細胞癌、紡錘細胞癌、及び大細胞神経内分泌癌を包含する。肺癌は、組織学的及び超微細構造的不均一性(例えば、混合された細胞型)を有する新生物を包含することができる。
【0225】
肺の細胞増殖性障害は、肺に影響を及ぼすすべての形の細胞増殖性障害を包含することができる。肺の細胞増殖性障害は、肺癌、及び肺の前癌性症状を包含することができる。肺の細胞増殖性障害は、肺の過形成(hyperplasia)、化生(metaplasia)及び異形成(dysplasia)を包含することができる。肺の細胞増殖性障害はアスベスト誘発性過形成、扁平上皮化生及び良性反応性中皮化生を包含することができる。肺の細胞増殖性障害は、重層扁平上皮による円柱上皮の置換、及び粘膜異形成を包含することができる。吸入される有害環境物質、例えばタバコの煙及びアスベストに曝露された個人は、肺の細胞増殖性障害を発症する危険性が高められ得る。肺の細胞増殖性障害の発症に関して個人の素因になる先行肺疾患としては、次のものを挙げる。ことができる:慢性間質性肺疾患、壊死性肺疾患、強皮症、リウマチ様疾患、サルコイドーシス、間質性肺炎、結核、反復肺炎、特発性肺線維症、肉芽腫、石綿症、線維化性肺胞炎、及びホジキン病。
【0226】
「結腸の細胞増殖性障害」(cell preliferative disorder of the colon)とは、結腸の細胞に関連する細胞増殖性障害である。好ましくは、結腸の細胞増殖性障害は癌である。好ましくは、結腸の細胞増殖性障害は、結腸癌である。好ましくは、本発明の化合物は、結腸癌又は結腸の細胞増殖障害を処置するために使用され得る。結腸癌は、結腸のすべての形の癌を包含することができる。結腸癌は、散発性及び遺伝性結腸癌を包含することができる。結腸癌は、悪性結腸新生物、上皮内癌、典型的カルチノイド腫瘍及び非定型カルチノイド腫瘍を包含することができる。結腸癌は、腺癌、扁平上皮癌及び腺扁平上皮癌を包含することができる。結腸癌は、遺伝性非ポリポーシスの結腸直腸癌、家族性大腸腺腫症、ガードナー症候群、ポイツ・イエーガー症候群、ターコット症候群、及び若年性ポリポーシスから成る群から選択される遺伝性症候群に関連している。結腸癌は、遺伝性非ポリポーシスの結腸直腸癌、家族性大腸腺腫症、ガードナー症候群、ポイツ・イエーガー症候群、ターコット症候群、及び若年性ポリポーシスから成る群から選択される遺伝性症候群により引き起こされ得る。
【0227】
結腸の細胞増殖性障害は、結腸細胞に影響を及ぼすすべての形の細胞増殖性障害を包含することができる。結腸の細胞増殖性障害は、結腸癌、結腸の前癌性症状、結腸の腺腫性ポリープ及び結腸の異時性病変を包含することができる。結腸の細胞増殖性障害は、腺腫を包含することができる。結腸の細胞増殖性障害は、結腸の過形成、化成及び異形成により特徴づけられる。結腸の細胞増殖性障害の発症に関して個人の素因になる現在の疾患は、クローン病及び潰瘍性大腸炎を包含することができる。結腸の細胞増殖性障害は、p53、ras、FAP及びDCCから成る群から選択される遺伝子における突然変異に関連している。個人は、p53、ras、FAP及びDCCから成る群から選択される遺伝子における突然変異の存在のために、結腸の細胞増殖性障害を発症する高められた危険性を有することができる。
【0228】
「膵臓の細胞増殖性障害」(cell proliferative of the pancreas)とは、膵臓の細胞に関する細胞増殖性障害である。膵臓の細胞増殖性障害は、膵臓細胞に影響を及ぼすすべての形の細胞増殖性障害を包含する。膵臓の細胞増殖性障害としては、膵臓癌、膵臓の前癌又は前癌状態、膵臓の過形成、及び膵臓の形成異常、膵臓の良性増殖又は病変、及び膵臓の悪性増殖又は病変、及び膵臓以外の体内の組織や器官における転移病巣を挙げることができる。膵臓癌は、膵臓のすべての形の癌を包含する。膵臓癌としては、次のものを挙げることができる:腺癌、扁平上皮癌、多形性巨大細胞癌、粘液腺癌、破骨細胞様巨大細胞癌、粘液性嚢胞腺癌、腺房細胞癌、分類されていない大細胞癌、小細胞癌、膵芽、乳頭腫瘍、粘液性嚢胞腺腫、乳頭状嚢胞性腫瘍、及び漿液性嚢胞腺腫。膵臓癌はまた、組織学的及び微微細構造の不均一性(混合された細胞型)を有する膵臓新生物を包含することができる。
【0229】
「前立腺の細胞増殖性障害」(cell proliferative disorder of the prostate)とは、前立腺の細胞に関する細胞増殖性障害である。前立腺の細胞増殖性障害は、前立腺細胞に影響を及ぼすすべての形の細胞増殖性障害を包含することができる。前立腺の細胞増殖性障害としては、前立腺癌、前癌及び前立腺の前癌状態、前立腺の良性増殖又は病変、及び前立腺の悪性増殖又は病変、及び前立腺以外の体内の組織や器官の転移病巣を挙げることができる。前立腺の細胞増殖性障害は、前立腺の過形成、化生及び異形成を包含することができる。
【0230】
「皮膚の細胞増殖性障害」(cell proliferative disorder of the skin)とは、皮膚細胞に関する細胞増殖性障害である。皮膚の細胞増殖性障害は、皮膚細胞に影響を及ぼすすべての形の細胞増殖性障害を包含することができる。皮膚の細胞増殖性障害は、皮膚の前癌又は前癌性症状、皮膚の良性増殖又は病変、メラノーマ、皮膚の悪性メラノーマ及び他の悪性増殖又は病変、及び皮膚以外の身体の組織及び器官における転移病巣を包含することができる。皮膚の細胞増殖性障害は、皮膚の過形成、化生及び異形成を包含することができる。
【0231】
「卵巣の細胞増殖性障害」(cell proliferative disorder of the ovary)とは、卵巣細胞に関する細胞増殖性障害である。卵巣の細胞増殖性障害は、卵巣細胞に影響を及ぼすすべての形の細胞増殖性障害を包含することができる。卵巣の細胞増殖性障害は、卵巣の前癌又は前癌性症状、卵巣の良性増殖又は病変、卵巣癌、卵巣の悪性増殖又は病変、及び卵巣以外の身体の組織及び器官における転移病巣を包含することができる。卵巣の細胞増殖性障害は、卵巣の過形成、化生及び異形成を包含することができる。
【0232】
「乳房の細胞増殖性障害」(cell proliferative disorder of the breast)とは、乳房細胞に関する細胞増殖性障害である。乳房の細胞増殖性障害は、乳房細胞に影響を及ぼすすべての形の細胞増殖性障害を包含することができる。乳房の細胞増殖性障害は、乳癌、乳房の前癌又は前癌性症状、乳房の良性増殖又は病変、及び乳房の悪性増殖又は病変、及び乳房以外の身体の組織及び器官における転移病巣を包含することができる。乳房の細胞増殖性障害は、乳房の過形成、化生及び異形成を包含することができる。
【0233】
乳房の細胞増殖性障害は、乳房の前癌性症状であり得る。本発明の組成物は、乳房の前癌性症状を処置するために使用され得る。乳房の前癌性症状としては、乳房の異型過形成、乳管上皮内癌(DCIS)、管内癌、小葉上皮内癌(LCIS)、小葉新生物、及び乳房の段階0又は等級0の増殖又は病変(例えば、段階0又は等級0の乳癌又は上皮内癌)を挙げることができる。乳房の前癌性症状は、American Joint Committee on Cancer (AJCC)により許容されるようなTNM分類スキームに従って段階的に分類され得、ここで一次腫瘍(T)はT0又はTis段階が割り当てられており;そして局所リンパ節(N)は、N0段階が割り当てられており;そして遠隔転移(M)は、M0段階が割り当てられている。
【0234】
乳房の細胞増殖性障害は、乳癌であり得る。好ましくは、本発明の組成物は、乳癌を処置するために使用され得る。乳癌は乳房のすべての形の癌を包含する。乳癌は、一次上皮乳癌を包含する。乳癌は、乳房が他の腫瘍、例えばリンパ腫、肉腫又はメラノーマに関与している癌を包含することができる。乳癌は、乳癌,乳房の腺管癌、乳房の小葉癌、乳房の未分化癌、乳房の嚢胞肉腫の葉状、乳房の血管肉腫、及び乳房の一次性リンパ腫を包含することができる。乳癌は、段階I、II、III A、III B及びIV乳癌を包含することができる。乳房の腺管癌は、浸潤癌、主要管内成分を有する浸潤性上皮内癌、炎症性乳癌、及び面皰、粘液性(コロイド)、延髄、リンパ球浸潤を有する延髄、乳頭、スキルス、筒状から成る群から選択される組織学的タイプの乳房の乳管癌を包含することができる。乳房の小葉癌は、主要現場成分を有する浸潤性小葉癌、浸潤性(invasive)小葉癌及び浸潤性(infiltrating)小葉癌を包含することができる。乳癌は、パジェット病、管内癌を有するパジェット病、及び浸潤性腺管癌を有するパジェット病を包含することができる。乳癌は、組織学的及び超微細構造の不均一性(例えば、混合される細胞型)を有する乳房新生物を包含することができる。
【0235】
好ましくは、本発明の化合物、又は医薬的に許容できるその塩、プロドラッグ、代謝物、多形体又は溶媒和物は、乳癌を処置するために使用され得る。処置されるべき乳癌は、家族性乳癌を包含することができる。処置されるべき乳癌は、男性対象にも発症することができる。処置されるべき乳癌は、閉経前の女性対象又は閉経後の女性対象に発症することができる。処置されるべき乳癌は、30歳に等しいか又はそれ以上の対象、又は30歳よりも若い対象に発症することができる。処置されるべき乳癌は、50歳に等しいか又はそれ以上の対象、又は50歳よりも若い対象に発症することができる。処置されるべき乳癌は、70歳に等しいか又はそれ以上の対象、又は70歳よりも若い対象に発症することができる。
【0236】
処置されるべき乳癌は、BRCA1、BRCA2又はp53における家族性又は自然突然変異を同定するために分類され得る。処置されるべき乳癌は、HER2/neu遺伝子増幅を有するものとして、HER2/neuを過剰発現するものとして、又は低、中位又は高レベルのHER2/neu発現を有するものとして分類され得る。処置されるべき乳癌は、エストロゲン受容体(ER)、プロゲステロン受容体(PR)、ヒト上皮成長因子受容体−2、Ki−67、CA15−3、CA27−29及びc−Metから成る群から選択されるマーカーにより分類され得る。処置されるべき乳癌は、ER−未知、ER−リッチ又はER−不十分としてタイプ分けされ得る。処置されるべき乳癌は、ER−陰性又はER−陽性としてタイプ分けされ得る。乳癌のER−タイプ分けは、何れかの再現性手段により実施され得る。乳癌のER−タイプ分けは、Onkologic 27:175-179 (2004)に示されるようにして行われ得る。処置されるべき乳癌は、PR−未知、PR−リッチ又はPR−不十分としてタイプ分けされ得る。処理されるべき乳癌は、PR−陰性又はPR−陽性としてタイプ分けされ得る。処理されるべき乳癌は、受容体陽性又は受容体陰性としてタイプ分けされ得る。処置されるべき乳癌は、CA15−3又はCA27−29又は両者の高められた血液レベルに関連するものとしてタイプ分けされ得る。
【0237】
処置されるべき乳癌は、乳房の局在化された腫瘍を包含することができる。処理されるべき乳癌は、陰性センチネルリンパ節(SLN)生検に関連する乳房の腫瘍を包含することができる。処置されるべき乳癌は、陽性センチネルリンパ節(SLN)生検に関連する乳房の腫瘍を包含することができる。処置されるべき乳癌は、何れかの適用できる方法により分類されている、1又は2以上の陽性腋窩リンパ節に関連している乳房の腫瘍を包含することができる。処置されるべき乳癌は、結節陰性状態(例えば、結節−陰性)又は結節陽性状態(例えば、結節−陽性)を有するものとしてタイプ分けされた乳房の腫瘍をすることができる。処置されるべき乳癌は、身体の他の位置に転移している乳房の腫瘍を包含することができる。処置されるべき乳癌は、骨、肺、肝臓又は脳から成る群から選択される位置に転移しているものとして分類され得る。処置されるべき乳癌は、転移性、局在化した、地域の、局部的に進行した、遠位、多中心性、左右相称性、同側、反対側、新たに診断された、再発生及び手術不能から成る群から選択される特徴に従って分離され得る。
【0238】
本発明の化合物、又は医薬的に許容できるその塩、プロドラッグ、代謝物、多形体、又は溶媒和物は、広く集団に対して乳癌を発症する高められた危険性を有する対象において、乳房の細胞増殖性障害を治療するか又は予防するために、又は乳癌を治療するか又は予防するために使用され得る。広く集団に対して乳癌を発症する高められた危険性を有する対象は、乳癌の家族歴又は個人歴を有する女性対象である。広く集団に対して乳癌を発症する高められた危険性を有する対象は、BRCA1又はBRCA2、又は両者に生殖系又は自然突然変異を有する女性対象である。広く集団に対して乳癌を発症する高められた危険性を有する対象は、乳癌の家族歴、及びBRCA1又はBRCA2、又は両者に生殖系又は自然突然変異を有する女性対象である。広く集団に対して乳癌を発症する高められた危険性を有する対象は、30歳以上、40際以上、50歳以上、60歳以上、70歳以上、80歳以上、又は90歳以上である女性である。広く集団に対して乳癌を発症する高められた危険性を有する対象は、乳房の異型過形成、乳管上皮内癌(DCIS)、管内癌、小葉上皮内癌(LCIS)、小葉新生物、又は乳房の段階0の増殖又は病変(例えば、段階0又は等級0の乳癌又は上皮内癌)を有する対象である。
【0239】
処置されるべき乳癌は、Scarff-Bloom-Richardson システムに従って、組織学的に等級分けされ得、ここで乳癌は、1、2又は3の有糸分裂計数評点;1、2又は3の核多形性評点;1、2又は3の細管形成評点;及び3〜9の総 Scarff-Bloom-Richardson評点を割り当てられている。処置されるべき乳癌は、等級1、等級1−2、等級2、等級2−3又は等級3から成る群から選択される腫瘍等級を、乳癌の治療に基づく国際コンセンサス・パネルに従って割り当てられ得る。
【0240】
処置されるべき癌は、米国合同委員会(American Joint Committee on Cancer (AJCC))TNM分類システムに従って段階分けされ得、ここで腫瘍(T)は、TX、T1、T1mic、1a、T1b、Tlc、T2、T3、T4、T4a、4b、T4c又はT4dの段階を割り当てられており;そして領域リンパ節(N)は、NX、N0、N1、 N2、N2a、N2b、N3、N3a、N3b又はN30の段階を割り当てられており;そして遠隔転移(M)は、MX、M0又はM1の段階を割り当てられ得る。処置されるべき癌は、段階I、段階IIA、段階IIB、段階IIIA、段階IIIB、段階IIIC又は段階IVとして、癌分類に対する米国合同委員会(AJCC)に従って段階分けされ得る。処置されるべき癌は、等級GX(例えば、等級は評価され得ない)、等級1、等級2、等級3又は等級4としてAJCC分類に従って、等級が割り当てられ得る。処置されるべき癌は、pNX、pN0、PNO (I-)、PNO (I+)、PNO (mol-)、PNO、(mol+)、PN1、PN1(mi)、PN1a、PN1b、 PN1c、pN2、pN2a、pN2b、pN3、pN3a、pN3b又はpN3cのAJCC病理学的分類(pN)に従って段階分けされ得る。
【0241】
処置されるべき癌は、直径約2cm以下か又は2cmであることが決定されている腫瘍を包含することができる。処置されるべき癌は、直径約2〜約5cmであることが決定されている腫瘍を包含することができる。処置されるべき癌は、直径約3cm以上か又は3cmであることが決定されている腫瘍を包含することができる。処置されるべき癌は、直径約5cm以上であることが決定されている腫瘍を包含することができる。処置されるべき癌は、高分化、中分化、低分化又は末分化として顕微鏡像により分類され得る。処置されるべき癌は、有糸分裂計数(例えば、細胞分裂の数)又は核多形(例えば、細胞における変化)に関する顕微鏡像により分類され得る。処置されるべき癌は、壊死領域(例えば、死亡又は変性細胞の領域)に関連するものとして顕微鏡像により分類され得る。処理されるべき癌は、異常核型を有するものとして、異常数の染色体を有するものとして、又は外観的に異常である1又は2以上の染色体を有するものとして分類され得る。処置されるべき癌は、異数体、三倍体、四倍体であるものとして、又は変更された倍数性を有するものとして分数され得る。処置されるべき癌は、染色体トランスロケーション、又は完全染色体の欠失又は重複、又は染色体の一部の欠失、重複又は増幅の領域を有するものとして分類され得る。
【0242】
処置されるべき癌は、DNAサイトメトリー、流動サイトメトリー又は像サイトメトリーにより評価され得る。処置されるべき癌は、細胞分裂の合成段階(例えば、細胞分裂のS期)において細胞の10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%又は90%を有するものとして分類され得る。処置されるべき癌は、低S期割合又は高S期割合を有するものとして分類され得る。
【0243】
本明細書において使用される場合、「正常細胞」(normal cell)とは、「細胞増殖障害」の一部として分類され得ない細胞である。正常細胞は、所望しない症状又は疾病の進行を導くことができる、調節されていないか又は異常な増殖、又はそれらの両増殖を欠いている。好ましくは、正常細胞は通常、機能的細胞周期チェックポイント制御機構を有する。
【0244】
本明細書において使用される場合、「細胞を接触させる」(contacting a cell)とは、化合物、又は物質の他の組成物が細胞と直接的に接触する条件のことか、又は、細胞中で所望する生物学的効果を誘発するために十分に接近する条件のことである。
【0245】
本明細書において使用される場合、「候補化合物」(candidate compound)とは、本発明の化合物、又は医薬的に許容されるその塩、プロドラッグ、代謝物、多形体又は溶媒和物が、研究者又は臨床医により求められる、細胞、組織、系統(system)、動物又はヒトにおける所望する生物学的又は医学的応答を誘発する可能性があるかどうかを決定するために、1又は2以上のインビトロ又はインビボ生物学的アッセイにおいて試験されたか又は試験されるであろう前記化合物のことである。候補化合物は、本発明の化合物、又は医薬的に許容されるその塩、プロドラッグ、代謝物、多形体、又は溶媒和物である。生物学的又は医学的応答は、癌の処置であり得る。生物学的又は医学的応答は、細胞増殖性障害の処置又は予防であり得る。インビトロ又はインビボ生物学的アッセイは、酵素活性アッセイ、電気泳動移動度シフトアッセイ、レポーター遺伝子アッセイ、インビトロ細胞生存性アッセイ、及び本明細書に記載されるアッセイを包含するが、但しそれらだけには限定されない。
【0246】
本明細書において使用される場合、「単剤療法」(monotherapy)とは、単一の活性又は治療化合物を、その必要な対象に投与することである。好ましくは、単剤療法は、治療上有効な量の活性化合物の投与を包含するであろう。例えば、本発明の化合物、又は医薬的に許容できるその塩、プロドラッグ、代謝物、類似体又は誘導体による、癌の処置の必要な対象への癌単剤療法。単剤療法は、複数活性化合物の組み合わせ、好ましくは治療上有効な量で存在する組み合わせ中の各成分が投与される組み合わせ療法と対比され得る。1つの態様によれば、本発明の化合物、又は医薬的に許容できるその塩、プロドラッグ、代謝物、多形体又は溶媒和物による単剤療法は、所望する生物学的効果の誘発においては、組み合わせ療法よりも効果的である。
【0247】
本明細書において使用される場合、「処置」(treating)又は「処置する」(treat)とは、疾患、状態又は障害と闘う目的での患者の管理及びケアを記載し、そして疾患、状態又は障害の症状又は合併症を軽減するか、又は疾患、状態又は障害を排除するために、本発明の化合物、又は医薬的に許容できるその塩、プロドラッグ、代謝物、多形体又は溶媒和物の投与を包含する。
【0248】
本発明の化合物、又は医薬的に許容できるその塩、プロドラッグ、代謝物、多形体又は溶媒和物はまた、疾患、状態又は障害を予防するためにも使用され得る。本明細書において使用される場合、「予防」(preventing)又は「予防する」(prevent)とは、疾患、状態又は障害の症状又は合併症の発症を低減するか又は排除することを記載する。
【0249】
本明細書において使用される場合、用語「軽減する」(alleviate)とは、障害の徴候又は症状の重症度が低められる工程を記載することを意味する。重要なことには、徴候又は症状は、排除されないが、軽減され得る。好ましい実施形態によれば、本発明の医薬組成物の投与は、徴候又は症状の排除を導くが、しかしながら、排除は必須ではない。徴候又は症状の重症度を低めるためには、有効投与量が予測される。例えば、複数位置において存在する、障害、例えば癌の徴候又は症状は、癌の重症度が、複数位置中の少なくとも1つ内で低められる場合、軽減される。
【0250】
本明細書において使用される場合、用語「重症度」(severity)とは、前癌性又は良性状態から悪性状態に転換するための癌の可能性を記載することを意味する。他方では、又はさらに、重症度は、例えばTNMシステム(国際対癌連合(International Union Against Cancer)(UICC)及び米国癌合同委員会(American Joint Committee on Cance)(AJCC)により許容される)に従って、又は他の当該分野で認識される方法により、癌段階を説明することが意味される。癌段階とは、要因、例えば一次腫瘍の位置、腫瘍サイズ、腫瘍の数及びリンパ節転移(リンパ節への癌の広がり)に基づいて、癌の広がり又は重症度のことである。他方では、又はさらに、重症度とは、当該分野で認識される方法(国立癌研究所(National Cancer Institute)を参照のこと)により、腫瘍等級を説明することを意味する。腫瘍程度は、それらが顕微鏡下でいかに異常に見えるか、及び腫瘍がいかに早く増殖し、そして広がる可能性があるかの面で癌細胞を分類するために使用されるシステムである。腫瘍等級を決定する場合、細胞の構造及び増殖パターンを包含する多くの要因が考慮される。腫瘍等級を決定するために使用される特定の要因は、各タイプの癌と共に変化する。重症度はまた、いかに多くの腫瘍細胞が同じ組織型の正常細胞に類似するかを言及する、分化とも呼ばれる組織学的等級も説明する(国立癌研究所を参照のこと)。さらに、重症度は、腫瘍細胞における核のサイズ及び形状、及び分裂する主要細胞の百分率を言及する核等級を説明する(国立癌研究所を参照のこと)。
【0251】
本発明の別の態様によれば、重症度は、腫瘍が成長因子を分泌し、細胞外マトリックスを分解し、血管新生化し、並置された組織への接着性を失うか、又は転移した程度を説明する。さらに、重症度は、一次腫瘍癌が転移した位置の数を説明する。最終的に、重症度は、種々のタイプ及び位置の腫瘍の処置の困難性を包含する。例えば、手術不能な腫瘍、複数の身体系に対する高い接近性を有するそれらの癌(血液学的及び免疫学的腫瘍)、及び従来の処置に対して最も耐性であるそれらの癌が、最も重症であると考えられる。それらの状況下で、対象の平均余命の延長及び/又は苦痛の軽減、癌性細胞の割合の低減、又は1つのシステムへの細胞の制限、及び癌段階/腫瘍等級/組織学的等級/核等級の改善が、癌の徴候又は症状を軽減するように思われる。
【0252】
本明細書において使用される場合、用語「症状」(symptom)とは、疾患、病気、外傷又は、時々、身体において正しくないものの指標として定義される。症状は、症状を経験する個人により感じるか又は気づかれるが、しかし他のものによっては容易には気づかれ得ない。他のものとは、非医療専門家として定義される。
【0253】
本明細書において使用される場合、用語「徴候」(sign)とはまた、時々、身体において正しくない指標として定義される。しかし、徴候は、医師、看護師、又は他の医療専門家により見出され得るものとして定義される。
【0254】
癌は、ほとんど何れかの徴候又は症状をも引き起こすことができる疾患グループである。徴候及び症状は、癌が存在する場合、癌のサイズ、及び近くの器官又は構造に対していかに影響を及ぼすかに依存するであろう。癌が広がる(転移する)場合、症状は身体のさまざまな部分に見られ得る。
【0255】
癌が増殖するにつれて、近くの器官、血管及び神経を押し始める。この圧力が癌のいくらかの徴候及び症状を創造する。癌が決定的領域、例えば脳のある部分に存在する場合、最も小さな癌でさえ、初期症状を引き起こすことができる。
【0256】
しかし、時々、癌は、非常に大きく増殖するまで、何れの症状も引き起こさない場所で開始する。例えば、膵臓癌は通常、身体の外部から感じられるのに十分な大きさに成長しない。いくつかの膵臓癌は、それらが近くの神経の周囲で成長し始めるまで(これは、背中の痛みの原因である)、症状を引き起こさない。他は担管周囲で成長し、これにより、胆汁の流れを阻止し、そして黄疸として知られている皮膚の黄色化を導く。膵臓癌がそれらの徴候又は症状を引き起こすまでに、それは通常、進行した段階に達している。
【0257】
癌はまた、発熱、疲労又は体重減少のような症状も引き起こすことができる。これは、癌細胞が身体のエネルギー供給の多くを使用するか、又は身体の代謝を変える物質の放出するためである。又は、癌は、それらの症状を引き起こす手段で、免疫系との反応を引き起こすことができる。
【0258】
時々、癌細胞は、癌に起因するとは通常思われない症状を引き起こす物質を血流中に放出する。例えば、膵臓中のいくつかの癌は、脚の静脈への血液塊の進行を引き起こす物質を放出することができる。いくつかの肺癌は、血液カルシウムレベルに影響を与え、神経及び筋肉に影響を与え、そして弱さと目眩を引き起こすホルモン様物質を製造する。
【0259】
癌は、種々のサブタイプの癌細胞が存在する場合に生じるいくつかの一般的徴候を提供する。癌を有するほとんどの人々は、それらの疾病のために、ある時点で体重を失うであろう。10ポンド又はそれ以上の原因不明(意図的でない)の体重減少が癌、特に膵臓癌、胃癌、食道又は肺癌の最初の徴候である。
【0260】
癌に伴う発熱は非常に一般的であり、そして進行した疾患においては、より頻繁に見られる。ほとんどすべての癌患者は、何れかの時点で、特に癌又はその処置が免疫系に影響を及ぼし、そして身体が感染と闘うのに困難になる場合、発熱を伴うであろう。頻繁ではないが、発熱は、癌、例えば白血病又はリンパ腫の初期徴候であり得る。
【0261】
癌が進行するにつれて、疲労は重要な症状であり得ある。それは、白血病と同様の癌において、又は癌がいくつかの結腸又は胃癌におけるように血液の進行性損失を引き起こす場合、初期に発生する可能性がある。
【0262】
痛みは、いくつかの癌、例えば骨癌又は精巣癌の初期症状であり得る。しかし、ほとんどの場合、痛みは進行した疾患の症状である。
【0263】
皮膚癌(次のセクションを参照のこと)に加えて、いくつかの内部癌は、見られ得る皮膚徴候を引き起こすことができる。それらの変化は、濃く見える皮膚(色素沈着過剰)、黄色(黄疸)又は赤色(紅班);痒み;又は過剰な髪の成長を引き起こす。
【0264】
他方では、又はさらに、癌のサブタイプは、特定の徴候又は症状を提供する。排便習慣又は膀胱機能の変化は癌を示す可能性がある。長期便秘、下痢、又は便の大きさの変化は、結腸癌の徴候であり得る。排尿に伴う痛み、尿中の血液、又は膀胱機能の変化(例えば、より頻繁又はそれ以下の頻繁な排尿)が、膀胱又は前立腺癌に関連している。
【0265】
皮膚状態の変化又は新しい皮膚状態の出現が癌を示している可能性がある。皮膚癌は出血し、そして治癒しない傷のように見えることがある。口の中の長期続く傷は、特に喫煙、カミタバコ、又は頻繁にアルコールを飲む患者では、口腔癌である可能性がある。ペニス又は膣上の傷は感染又は初期癌の徴候であり得る。
【0266】
異常な出血又は排出は癌を示している可能性がある。異常出血は、初期癌又は進行癌の何れかで発生する可能性がある。痰中の血液は肺癌の徴候であり得る。大便(又は暗色または黒色の大便)中の血液は結腸又は直腸癌の徴候であり得る。子宮頸部又は子宮内膜(子宮の内壁)の癌は膣出血を引き起こす。尿中の血液は、膀胱癌又は腎臓癌の徴候であり得る。乳首からの出血は、乳癌の徴候であり得る。
【0267】
乳房又は身体の他の部分の肥厚又はしこりは、癌の存在を示す可能性がある。多くの癌は、主に乳房、精巣、リンパ節(腺)及び身体の軟組織において、皮膚を通して感じることができる。しこり又は肥厚化は、癌の初期又は後期徴候であり得る。任意のしこり又は肥厚化は、特に、その形態が新しいか、又はサイズ的に成長した場合、癌を示す可能性がある。
【0268】
消化不良又は嚥下困難は癌を示す可能性がある。それらの症状は通常、他の原因を有するが、消化不良又は嚥下問題は、食道、胃又は咽頭(喉)の癌の徴候であり得る。
【0269】
いぼ又は黒あざの最近の変化は、癌の指標の可能性がある。色、サイズ又は形状が変化し、又はその明確な境界線を失う任意のいぼ、黒あざ又はそばかすは、癌の可能性ある進行を示す。例えば、皮膚病変はメラノーマであり得る。
【0270】
持続性のある咳又は嗄声は、癌の指標である可能性がある。消えない咳は、肺癌の徴候であり得る。嗄声は、喉頭(音声ボックス)又は甲状腺の癌の徴候であり得る。
【0271】
上記に列挙される徴候及び症状は、癌で見られるより一般的なものであるが、あまり一般的ではなく、そして本明細書には列挙されない多くの他の徴候及び症状が存在する。しかしながら、癌のすべての当該分野で認識される徴候及び症状は、本発明により意図され、そして包含される。
【0272】
癌の処置は、腫瘍の大きさの低下をもたらすことができる。腫瘍の大きさの低下はまた、「腫瘍退縮」(tumor regession)としも言及され得る。好ましくは、処置の後、腫瘍の大きさは、処置の前のその大きさに比べて5%又はそれ以上、低められ;より好ましくは、腫瘍の大きさは、10%又はそれ以上、低められ;より好ましくは、20%又はそれ以上、低められ;より好ましくは、30%又はそれ以上、低められ;より好ましくは、40%又はそれ以上、低められ;さらにより好ましくは、50%又はそれ以上、低められ;そして最も好ましくは、75%又はそれ以上、低められ。腫瘍の大きさは、測定の何れかの再現性手段により測定され得る。腫瘍の大きさは、腫瘍の直径として測定され得る。
【0273】
癌の処置は、腫瘍体積の低下をもたらすことができる。好ましくは、処置の後、腫瘍体積は、処置の前のその大きさに比べて5%又はそれ以上、低められ;より好ましくは、腫瘍体積は、10%又はそれ以上、低められ;より好ましくは、20%又はそれ以上、低められ;より好ましくは、30%又はそれ以上、低められ;より好ましくは、40%又はそれ以上、低められ;さらにより好ましくは、50%又はそれ以上、低められ;そして最も好ましくは、75%又はそれ以上、低められる。腫瘍体積は、測定の何れかの再現性手段により測定され得る。
【0274】
癌の処置は、腫瘍の数の低下をもたらすことができる。好ましくは、処置の後、腫瘍の数は、処置の前の数に比べて、5%又はそれ以上、低められ;より好ましくは、腫瘍数は、10%又はそれ以上、低められ;より好ましくは、20%又はそれ以上、低められ;より好ましくは、30%又はそれ以上、低められ;より好ましくは、40%又はそれ以上、低められ;さらにより好ましくは、50%又はそれ以上、低められ;そして最も好ましくは、75%又はそれ以上、低められる。腫瘍の数は、測定の何れかの再現性手段により測定され得る。腫瘍の数は、肉眼で見えるか、又は特定倍率で見える腫瘍を計数することにより測定され得る。好ましくは、特定倍率は、2x、3x、4x、5x、10x又は50xである。
【0275】
癌の処置は、一次腫瘍部位から離れたほかの組織又は器官における転移病巣の数の低下をもたらすことができる。好ましくは、処置の後、転移病巣の数は、処置の前の数に比べて、5%又はそれ以上、低められ;より好ましくは、転移病巣の数は、10%又はそれ以上、低められ;より好ましくは、20%又はそれ以上、低められ;より好ましくは、30%又はそれ以上、低められ;より好ましくは、40%又はそれ以上、低められ;さらにより好ましくは、50%又はそれ以上、低められ;そして最も好ましくは、75%又はそれ以上、低められる。転移病巣の数は、測定の何かの再現性手段により測定され得る。転移病巣の数は、肉眼で見えるか、又は特定倍率で見える転移病巣を計数することにより測定され得る。好ましくは、特定倍率は、2x、3x、4x、5x、10x又は50xである。
【0276】
癌の処置は、担体のみを受ける集団に比べて、処置された対象の集団の平均生存期間の上昇をもたらすことができる。好ましくは、平均生存期間は、30日以上;より好ましくは60日以上;より好ましくは90日以上;及び最も好ましくは120日以上、高められる。集団の平均生存期間の上昇は、何れかの再現性手段により測定され得る。集団の平均生存期間の上昇は、活性化合物による処置の開始に続いて、集団の生存の平均長を計算することにより測定され得る。集団の平均生存期間の上昇はまた、例えば活性化合物による初回の処置の完結に続いて、集団の生存の平均長を計算することにより測定され得る。
【0277】
癌の処置は、処置されていない対象集団に比べて、処置された対象集団の平均生存期間の上昇をもたらすことができる。好ましくは、平均生存期間は、30日以上;より好ましくは60日以上;より好ましくは90日以上;及び最も好ましくは120日以上、高められる。集団の平均生存期間の上昇は、何れかの再現性手段により測定され得る。集団の平均生存期間の上昇は例えば、活性化合物による処置の開始に続いて、集団の生存の平均長を計算することにより測定され得る。集団の平均生存期間の上昇はまた、例えば活性化合物による初回の処置の完結に続いて、集団の生存の平均長を計算することにより測定され得る。
【0278】
癌の処置は、本発明の化合物、又は医薬的に許容されるその塩、プロドラッグ、代謝物、類似体又は誘導体ではない薬剤による単剤療法を受ける集団に比べて、処置された対象の集団の平均生存長の上昇をもたらすことができる。好ましくは、平均生存期間は、30日以上;より好ましくは60日以上;より好ましくは90日以上;及び最も好ましくは、120日以上、高められる。集団の平均生存期間の上昇は、何れかの再現性段階により測定され得る。集団の平均生存期間の上昇は例えば、活性化合物による処置の開始に続いて、集団の平均生存長を計算することにより測定され得る。集団の平均生存期間の上昇はまた例えば、活性化合物による初回の処置の完結に続いて、集団の平均生存長を計算することにより測定され得る。
【0279】
癌の処置は、担体のみを受ける集団に比べて、処置された対象集団の死亡率の低下をもたらすことができる。癌の処置は、処置されていない集団に比べて、処置された対象集団の死亡率の低下をもたらすことができる。癌の処置は、本発明の化合物、又は医薬的に許容できるその塩、プロドラッグ、代謝物、類似体又は誘導体ではない薬物による単剤療法を受ける集団に比べて、処置された対象集団の死亡率の低下をもたらすことができる。好ましくは、死亡率は、2%以上;より好ましくは、5%以上;より好ましくは、10%以上;及び最も好ましくは25%以上、低められる。処置された対象集団の死亡の低下は、何れかの再現性手段により測定され得る。集団の死亡率の低下は例えば、活性化合物による処置の開始に続いて、単位時間当たり集団の疾病−関連の平均死亡数を計算することにより測定され得る。集団の死亡率の低下はまた、例えば活性化合物による初回の処置の完結に続いて、単位時間当たりの集団の疾病−関連の平均死亡数を計算することにより、測定され得る。
【0280】
癌の処置は、腫瘍増殖速度の低下をもたらすことができる。好ましくは、処置の後、腫瘍増殖速度は、処置の前の数に比べて、少なくとも5%低められ;より好ましくは、腫瘍増殖速度は、少なくとも10%、低められ;より好ましくは、少なくとも20%、低められ;より好ましくは、少なくとも30%、低められ;より好ましくは、少なくとも40%、低められ;さらにより好ましくは、少なくとも50%、低められ;そして最も好ましくは、少なくとも75%、低められる。腫瘍増殖速度は、測定の何れかの再現性手段により測定され得る。腫瘍増殖速度は、単位時間当たりの腫瘍直径の変化に従って測定され得る。
【0281】
癌の処置は、腫瘍再増殖の低下をもたらすことができる。好ましくは、処置の後、腫瘍再増殖は、5%未満であり;より好ましくは、腫瘍再増殖は、10%未満であり;より好ましくは、20%未満;より好ましくは、30%未満;より好ましくは、40%未満;さらにより好ましくは、50%未満;そして最も好ましくは、75%未満である。腫瘍再増殖は、測定の何れかの再現性手段により測定され得る。腫瘍再増殖は例えば、前の腫瘍が処置に続いて縮小された後、腫瘍の直径の上昇率を測定することにより測定される。腫瘍再増殖の低下は、処置が停止した後、腫瘍が再発しないことにより示される。
【0282】
細胞増殖性障害の処置又は予防は、細胞増殖速度の低下をもたらすことができる。好ましくは、処置の後、細胞増殖速度は、少なくとも5%;より好ましくは、少なくとも10%;少なくとも20%;より好ましくは、少なくとも30%;より好ましくは、少なくとも40%;さらにより好ましくは、少なくとも50%;そして最も好ましくは、少なくとも75%、低められる。細胞増殖速度は、測定の何れかの再現性手段により測定され得る。細胞増殖は例えば、単位時間当たりの組織サンプル中の分裂細胞の数を測定することにより測定される。
【0283】
細胞増殖性障害の処置又は予防は、増殖の細胞の割合の低下をもたらすことができる。好ましくは、処置の後、増殖の細胞の割合は、少なくとも5%;より好ましくは、少なくとも10%;少なくとも20%;より好ましくは、少なくとも30%;より好ましくは、少なくとも40%;さらにより好ましくは、少なくとも50%;そして最も好ましくは、少なくとも75%、低められる。増殖の細胞の割合は、測定の何れかの再現性手段により測定され得る。好ましくは、増殖の細胞の割合は、例えば組織サンプルにおける非分裂細胞の数に対する分裂細胞の数を定量化することにより測定される。増殖細胞の割合は、分裂指数と同等であることができる。
【0284】
細胞増殖性障害の処置又は予防は、細胞増殖の領域又は区域の大きさの低下をもたらすことができる。好ましくは、処置の後、細胞増殖の領域又は区域の大きは、処置の前の大きさに比べて、少なくとも5%減じられ;より好ましくは、少なくとも10%;少なくとも20%;より好ましくは、少なくとも30%;より好ましくは、少なくとも40%;さらにより好ましくは、少なくとも50%;そして最も好ましくは、少なくとも75%、減じられる。細胞増殖の領域又は区域の大きさは、測定の何れかの再現性手段により測定され得る。細胞増殖の領域又は区域の大きさは、細胞増殖の領域又は区域の直径又は幅として測定され得る。
【0285】
細胞増殖性障害の処置又は予防は、異常外観又は形態を有する細胞の数又は割合の低下をもたらすことができる。好ましくは、処置の後、異常形態を有する細胞の数は、処置の前のその大きさに比べて、少なくとも5%低められ;より好ましくは、少なくとも10%;少なくとも20%;より好ましくは、少なくとも30%;より好ましくは、少なくとも40%;さらにより好ましくは、少なくとも50%;そして最も好ましくは、少なくとも75%、低められる。異常細胞外観又は形態は、測定の何れかの再現性手段により測定され得る。異常細胞形態は、例えば反転組織増殖顕微鏡を用いて、顕微鏡により測定され得る。異常細胞形態は、核多形の形を取ることができる。
【0286】
本明細書において使用される場合、用語「選択的に」(selectively)とは、別の集団においてよりも1つの集団において、より高い頻度で発生する傾向があることを意味する。比較される集団は、細胞集団であり得る。好ましくは、本発明の化合物、又は医薬的に許容できるその塩、プロドラッグ、代謝物、多形体又は溶媒和物は、癌又は前癌性細胞に対して選択的に作用するが、しかし正常細胞に対しては作用しない。好ましくは、本発明の化合物、又は医薬的に許容できるその塩、プロドラッグ、代謝物、多形体又は溶媒和物は、1つの分子標的物(例えば、標的物キナーゼ)を調節するために選択的に作用するが、しかし別の分子標的物(例えば、非標的物キナーゼ)を有意に調節しない。本発明はまた、酵素、例えばキナーゼの活性を選択的に阻害するための方法も提供する。好ましくは、ある現像は、集団Bに比較して、集団Aにおいて2倍以上より頻繁に発生する場合、集団Bに比べて集団Aにおいて選択的に発生する。現象は、集団Aにおいて5倍以上、より頻繁に生じる場合、選択的に発生する。現象は、集団Bに比較して、集団Aにおいて10倍以上;より好ましくは50倍以上;さらにより好ましくは、100倍以上;及び最も好ましくは、1000倍以上、より頻繁に生じる場合、選択的に発生する。例えば、細胞死は、正常細胞に比較して、癌細胞において2倍ほど頻繁に発生した場合、癌細胞において選択的に発生したと言われるであろう。
【0287】
本発明の化合物、又は医薬的に許容できるその塩、プロドラッグ、代謝物、多形体又は溶媒和物は、分子標的物(例えば、標的キナーゼ)の活性を調節することができる。調節は、分子標的物の活性を刺激するか又は阻害することを指す。好ましくは、本発明の化合物、又は医薬的に許容できるその塩、プロドラッグ、代謝物、多形体又は溶媒和物は、それが同じ条件下ではあるが、しかし前記化合物が存在しない条件下で、分子標的物の活性に対して、少なくとも2倍、分子標的物の活性を刺激するか又は阻害する場合、分子標的物の活性を調節する。より好ましくは、本発明の化合物、又は医薬的に許容できるその塩、プロドラッグ、代謝物、多形体又は溶媒和物は、それが同じ条件下ではあるが、しかし前記化合物が存在しない条件下で、分子標的物の活性に対して、少なくとも5倍、少なくとも10倍、少なくとも20倍、少なくとも50倍、少なくとも100倍、分子標的物の活性を刺激するか又は阻害する場合、分子標的物の活性を調節する。分子標的物の活性は、何れか再現性手段により測定され得る。分子標的物の活性は、インビトロ又はインビボで測定され得る。例えば、分子標的物の活性は、酵素活性アッセイ又はDNA結合アッセイにより、インビトロで測定され得るか、又は分子標的物の活性は、レポーター遺伝子の発現についてアッセイすることにより、インビボで測定され得る。
【0288】
本発明の化合物、又は医薬的に許容できるその塩、プロドラッグ、代謝物、多形体又は溶媒和物は、前記化合物の添加が、同じ条件下ではあるが、しかし前記化合物が存在しない条件下で、分子標的物の活性に対して、10%以上、分子標的物の活性を刺激又は阻害しない場合、分子標的物の活性を有意に調節しない。
【0289】
本明細書において使用される場合、用語「アイソザイム選択的」(isozyme selective)とは、酵素の第二アイソフォームに比較して、酵素の第一アイソフォームの選択的阻害又は刺激(例えば、キナーゼアイソザイムβに比較してキナーゼアイソザイムαの選択的阻害又は刺激)を意味する。好ましくは、本発明の化合物、又は医薬的に許容できるその塩、プロドラッグ、代謝物、多形体又は溶媒和物は、生物学的効果を達成するのに必要とされる用量で、最小4倍の差、好ましくは10倍の差、より好ましくは50倍の差を示す。好ましくは、本発明の化合物、又は医薬的に許容できるその塩、プロドラッグ、代謝物、多形体又は溶媒和物は、阻害の範囲でこの差を示しており、そして差は、興味ある分子標的物に関して、IC
50、すなわち50%阻害率で例示される。
【0290】
本発明の化合物、又は医薬的に許容できるその塩、プロドラッグ、代謝物、多形体又は溶媒和物のその必要な細胞又は対象への投与が、興味あるキナーゼの活性の調節(すなわち、刺激又は阻害)をもたらすことができる。
【0291】
本発明は、本発明の化合物、又は医薬的に許容できるその塩、プロドラッグ、代謝物、多形体又は溶媒和物の生物学的活性を評価するための方法を提供する。1つの方法においては、酵素活性に基づくアッセイが使用され得る。1つの特定酵素活性アッセイにおいては、酵素活性はキナーゼ由来である。本明細書において使用される場合、「キナーゼ」(kinase)とは、タンパク質及びペプチドにおけるSer/Thr又はTyrの側鎖上のヒドロキシル基へのATPからのγ−リン酸の転移を触媒し、そして種々の重要な細胞機能、おそらく最も顕著には、シグナルトランスダクション、分化及び増殖の制御に親密に関与する広範囲の種類の酵素のことである。ヒト身体に約2,000の異なったタンパク質キナーゼの存在が推定され、そしてそれらの個々は特定のタンパク質/ペプチド基質をリン酸化するが、それらすべては、高度に保存されたポケットにおける同じ第二基質ATPを結合する。既知癌遺伝子生成物の約50%がタンパク質チロシンキナーゼ(PTK)であり、そしてそれらのキナーゼ活性は、細胞形質転換をもたらすことが示されている。好ましくは、アッセイされるキナーゼは、チロシンキナーゼである。
【0292】
本発明の化合物、又は医薬的に許容できるその塩、プロドラッグ、代謝物、多形体又は溶媒和物により引き起こされる酵素活性の変化は、開示されるアッセイにより測定され得る。酵素活性の変化は、一定基質のリン酸化の程度の変化により特徴づけられ得る。本明細書において使用される場合、「リン酸化」(phosphorylation)とは、タンパク質及び有機分子を含む基質へのリン酸基の付加を示し;そしてタンパク質の生物学的活性の調節に重要な役割を演じる。好ましくは、アッセイされ、そして測定されるリン酸化は、チロシン残基へのリン酸基の付加を包含する。基質はペプチド又はタンパク質であり得る。
【0293】
いくつかのアッセイにおいては、免疫学的試薬、例えば抗体及び抗原が使用される。蛍光は、いくつかのアッセイにおいては、酵素活性の測定に利用され得る。本明細書において使用される場合、「蛍光」(fluoresence)とは、分子が同じ分子により、より高いエネルギーの入射光子を吸収した結果として光子を放出する工程のことである。開示される化合物の生物学的活性を評価するための特定方法が実施例に記載される。
【0294】
本明細書において使用される場合、c−Metの活性とは、c−Metにより行われる何れかの生物学的機能又は活性を意味する。例えば、c−Metの機能は、下流標的タンパク質のリン酸化を包含する。c−Metの他の機能は、自己リン酸化、アダプタータンパク質、例えばGab-1、Grb-2、Shc、SHP2及び c-Cblの結合、及びシグナル伝達物質、例えばRas、Src、PI3K、PLC-γ、STATs、ERK1及び2 、及びFAKの活性化を包含する。
【0295】
本発明の化合物、又は医薬的に許容できるその塩、プロドラッグ、代謝物、多形体又は溶媒和物の、その必要な細胞又は対象への投与は、細胞内標的物(たとえば、基質)の活性の調節(すなわち、刺激又は阻害)をもたらす。いくつかの細胞内標的物、例えばアダプタータンパク質、例えばGab-1、Grb-2、Shc、SHP2及び c-Cbl、及びシグナル伝達物質、例えばRas、Src、PI3K、PLC-γ、STATs、ERK1及び2 、及びFAK(但し、それらだけには限定されない)は、本発明の化合物により調節され得る。
【0296】
活性化とは、所望する生物学的機能を実施するために適切な状態に、物質(例えば、タンパク質又は核酸)の組成物を置くことを意味する。活性化され得る物質の組成物はまた、活性化されていない状態も有する。物質の活性化された組成物は、阻害機能又は刺激的な生物学的機能、又は両者を有することができる。
【0297】
上昇(elevation)とは、物質(例えば、タンパク質又は核酸)の組成物の所望する生物学的活性の上昇を意味する。上昇は、物質の組成物の濃度の上昇を通して生じ得る。
【0298】
本明細書において使用される場合、「細胞周期チェックポイント経路」(a cell cycle checkpoint pathway)とは、細胞周期チェックポイントの調節に関連する生物学的経路のことである。細胞周期チェックポイント経路は、細胞周期テェックポイントを包含する1又は2以上の機能に対する刺激又は阻害効果、又は両効果を有することができる。細胞周期チェックポイント経路は、物質、好ましくはタンパク質の少なくとも2つの組成物から成り、それらの両者は細胞周期チェックポイントの調節に寄与する。細胞周期チェックポイント経路は、その細胞周期チェックポイント経路の1又は2以上のメンバーの活性化を通して活性化され得る。好ましくは、細胞周期チェックポイント経路は、生化学的シグナル伝達経路である。
【0299】
本明細書において使用される場合「細胞周期チェックポイントレギュレーター」(cell cycle checkpoint regulator)とは、細胞周期チェックポイントの調節において、少なくとも一部、機能することができる物質の組成物のことである。細胞周期チェックポイントレギュレーターは、細胞周期チェックポイントを包含する1又は2以上の機能に対して刺激又は阻害効果、又は両効果を有することができる。細胞周期チェックポイントレギュレーターは、タンパク質であっても又はタンパク質でなくて良い。
【0300】
癌又は細胞増殖性障害の処置は、細胞死をもたらし、そして好ましくは、細胞死は、集団中の細胞の数の少なくとも10%の減少をもたらす。より好ましくは、細胞死は、少なくとも20%の減少;より好ましくは、少なくとも30%の減少;より好ましくは、少なくとも40%の減少;より好ましくは、少なくとも50%の減少;最も好ましくは、少なくとも75%の減少を意味する。集団中の細胞数は、何れかの再現性手段により測定され得る。集団中の細胞数は、蛍光活性化セルソーター(FACS)、免疫蛍光顕微鏡及び光顕微鏡により測定され得る。細胞死の測定方位法は、Li et al., Proc Natl Acad Sci USA. 100(5): 2674-8, 2003に示される通りである。1つの態様によれば、細胞死はアポトーシスにより生じる。
【0301】
好ましくは、有効量の本発明の化合物、又は医薬的に許容できるその塩、プロドラッグ、代謝物、多形体又は溶媒和物は、正常細胞に対しては実質的に細胞毒性ではない。治療上有効な量の化合物は、治療有効量でのその化合物の投与が正常細胞の10%以上に対して細胞死を誘発しなければ、正常細胞に対して有意に細胞毒性ではない。治療上有効な量の化合物は、治療上有効な量でのその化合物の投与が正常細胞の10%以上に対して細胞死を誘発しなければ、正常細胞の生存性に有意に影響を及ぼさない、一つの態様によれば、細胞死は、アポトーシスにより生じる。
【0302】
細胞と本発明の化合物、又は医薬的に許容できるその塩、プロドラッグ、代謝物、多形体又は溶媒和物との接触は、癌細胞において細胞死を選択的に誘発するか、又は活性かすることができる。本発明の化合物、又は医薬的に許容できるその塩、プロドラッグ、代謝物、多形体又は溶媒和物のその必要な対象への投与は、癌細胞において細胞死を選択的に誘発するか又は活性かすることができる。細胞と、本発明の化合物、又は医薬的に許容できるその塩、プロドラッグ、代謝物、多形体又は溶媒和物との接触は、細胞増殖性障害により影響される1又は2以上の細胞において細胞死を選択的に誘発することができる。好ましくは、本発明の化合物、又は医薬的に許容できるその塩、プロドラッグ、代謝物、多形体又は溶媒和物のその必要な対象への投与は、細胞増殖性障害により影響される1又は2以上の細胞において細胞死を選択的に誘発することができる。
【0303】
本発明は、本発明の化合物、又は医薬的に許容できるその塩、プロドラッグ、代謝物、多形体又は溶媒和物を、その必要な対象に投与することにより、癌を処理するか又は予防するための方法を提供し、ここで前記本発明の化合物、又は医薬的に許容できるその塩、プロドラッグ、代謝物、多形体又は溶媒和物の投与は、1又は2以上の次の現象をもたらす:細胞周期のG1及び/又はS期における細胞の蓄積、正常細胞における有意な量の細胞死を伴わないで癌細胞における細胞死を介しての細胞毒性、少なくとも2の治療指標を有する動物における抗腫瘍活性、及び細胞周期チェックポイントの活性化。本明細書において使用される場合、「治療指標」(therapeutic index)とは、有効用量で割られた最大許容量である。
【0304】
当業者は、本明細書において論じられる既知技法又は同等の技法の詳細な説明のための一般参考テキストを参照することができる。それらのテキストは、次のものを包含する:Ausubel et al., Current Protocols in Molecular Biology, John Wiley and Sons, Inc. (2005); Sambrook et al., Molecular Cloning, A Laboratory Manual (3
rd edition), Cold Spring Harbor Press, Cold Spring Harbor, New York (2000); Coligan et al., Current Protocols in Immunology, John Wiley & Sons, N.Y.; Enna et al., Current Protocols in Pharmacology, John Wiley & Sons, N.Y.; Fingl et al., The Pharmacological Basis of Therapeutics (1975), Remington's Pharmaceutical Sciences, Mack Publishing Co., Easton, PA, 18
th edition (1990)。もちろん、それらのテキストはまた、本発明の態様を構成するか又は用いて参照することができる。
【0305】
本明細書に記載される場合、「組み合わせ療法」(combination therapy)又は「同時療法」(co-therapy)は、本発明の化合物、又は医薬的に許容できるその塩、プロドラッグ、代謝物、多形体又は溶媒和物、及びそれらの治療剤の同時作用から有益な効果を提供するよう意図される特定の処置計画の部分としての少なくとも第二剤の投与を包含する。組み合わせの有益な効果は、治療剤の組み合わせに起因する薬物動態学又は薬力学的共同作用を包含するが、但しそれらだけには限定されない。組合してのそれらの治療剤の投与は典型的には、限定された時間(通常、選択される組み合わせに依存して、分、時、日又は週)にわたって実施される。「組み合わせ療法」は、本発明の組み合わせを偶然に及び任意に、もたらす別々の単剤療法計画の部分として複数のそれらの治療剤の投与を包含することを意図するが、しかし一般的には、そうでなくても良い。
【0306】
「組み合わせ療法」(combination therapy)は、それらの治療剤の逐次的態様での投与(各治療剤は異なった時間で投与される)、及び実質的に同時態様でのそれらの治療剤又は少なくとも2種の治療剤の投与を包含することを意図する。実質的に同時の投与は例えば、固定比率で各治療剤を有する単一カプセル、又は各治療剤についての単一カプセルを複数回、対象に投与することにより達成され得る。各治療剤の逐次的又は実質的に同時の投与は、経口経路、静脈内経路、筋肉内経路、及び粘膜組織を通しての直接的吸収(但し、それらだけには限定されない)を包含する何れかの適切な経路によりもたらされ得る。治療剤は、同じ経路により、又は異なった経路により投与され得る。例えば、選択される組み合わせ中の第一治療剤は、静脈内注射により投与され得、そして組み合わせ中の他の治療剤は経口投与され得る。他方では、例えばすべての治療剤は経口投与され得るか、又はすべての治療剤は静脈内注射により投与され得る。治療剤が投与される順序は、厳密には重要ではない。
【0307】
「組み合わせ療法」はまた、他の生物学的活性成分及び非薬剤療法(例えば、手術又は放射線処置)とさらに組み合わせて、上記のような治療剤の投与を包含する。組み合わせ療法がさらに、非薬剤処置を含む場合、その非薬剤処置は、治療剤及び非薬剤処置の組み合わせの同時作用からの有益な効果が達成される限り、任意の適切な時間で行われ得る。例えば、適切な場合、有益な効果は、非薬剤処置が治療剤の投与から、おそらく数日又は週週間、一時的に除かれる場合でも、依然として達成される。
【0308】
本発明の化合物、又は医薬的に許容できるその塩、プロドラッグ、代謝物、類似体又は誘導体は、第二化学療法と組み合わせて投与され得る。前記第二化学療法剤(また、抗悪性腫瘍剤又は抗増殖剤としても言及される)は次のものであり得る:アルキル化剤;抗生物質;抗体謝剤;解毒剤;インターフェロン;ポリクローナル又はモノクローナル抗体;EGFR阻害剤;HER2阻害剤;ヒストンデアセチラーゼ阻害剤;ホルモン;有糸分裂抑制剤;MTOR阻害剤;マルチキナーゼ阻害剤;セリン/トレオニンキナーゼ阻害剤;チロシンキナーゼ阻害剤;VEGF/VEGFR阻害剤;タキサン/又はタキサン誘導体;アロマターゼ阻害剤;アントラサイクリン;微小管標的薬物;トポイソメラーゼ毒薬;分子標的物又は酵素の阻害剤(例えば、キナーゼ阻害剤)、シチジン類似薬物又は任意の化学療法、抗新生物又は抗増殖剤(www.cancer.org/docroot/cdg/cdg_0.aspに列挙される)。
【0309】
典型的なアルキル化剤としては、次のものを挙げることができるが、但しそれらだけには限定されない:シクロホスファミド(Cytoxan; Neosar); クロラムブシル (Leukeran); メルファラン(Alkeran); カルムスチン(BiCNU); ブスルファン(Busulfex); ロムスチン(CeeNU); ダカルバジン(DTIC-Dome); オキサリプラチン(Eloxatin); カルムスチン(Gliadel); イホスファミド(Ifex); メクロレタミン(Mustargen); ブスルファン(Myleran); カルボプラチン(Paraplatin); シスプラチン(CDDP; Platinol); テモゾロミド(Temodar); チオテパ(Thioplex); ベンダムスチン(Treanda); 又はストレプトゾシン(Zanosar)。
【0310】
典型的な抗生物質(antibiotics)としては、次のものを挙げることができるが、但しそれらだけには限定されない;ドキソルビシン(Adriamycin); ドキソルビシンリポソーム(Doxil); ミトキサントロン(Novantrone); ブレオマイシン(Blenoxane); ダウノルビシン(Cerubidine); ダウノルビシンリポソーム(DaunoXome); ダクチノマイシン(Cosmegen); エピルビシン(Ellence); イダルビシン(Idamycin); プリカマイシン(Mithracin); マイトマイシン(Mutamycin); ペントスタチン(Nipent); 又はバルルビシン(Valstar)。
【0311】
典型的な抗体謝剤(anti-metabolite)としては、次のものを挙げることができるが、但しそれらだけには限定されない:フルオロウラシル(Adrucil); カペシタビン(Xeloda); ヒドロキシウレア(Hydrea); メルカプトプリン(Purinethol); ペメトレキセド(Alimta); フルダラビン(Fludara); ネララビン(Arranon); クラドリビン(Cladribine Novaplus); クロファラビン(Clolar); シタラビン(Cytosar-U); デシタビン(Dacogen); シタラビンリポソーム(DepoCyt); ヒドロキシウレア(Droxia); プララトレキサート(pralatrexate) (Folotyn); クスウリジン(FUDR); ゲムシタビン(Gemzar); クラドリビン(Leustatin); フルダラビン(Oforta); メトトレキサート(MTX;Rheumatrex); メトトレキサート(Trexall); チオグアニン(Tabloid); TS-1 又はシタラビン (TarabinePFS)。
【0312】
典型的な解毒剤(detoxifying agent)としては、アミフォスチン(Ethyol)又はメスナ (Mesnex)を挙げることができるが、但しそれらだけには限定されない。
【0313】
典型的なインターフェロンとしては、インターフェロンα−2b(Intron A)又はインターフェロンα−2a(Roferon-A)を挙げることができるが、但しそれらだけには限定されない。
【0314】
典型的なポリクローナル又はモノクローナル抗体としては、次のものを挙げることができるが、但しそれらだけには限定されない:トラスツズマブ(Herceptin); オファツムマブ (Arzerra); ベバシズマブ (Avastin); リツキシマブ(Rituxan); セツキシマブ (Erbitux); パニツムマブ(Vectibix); トシツモマブ/I
131トシツモマブ (Bexxar);アレムツズマブ(Campath); イブリツモマブ (Zevalin; In-111; Y-90 Zevalin); ゲムツズマブ (Mylotafg); エクリズマブ (Soliris) 又はデノスマブ。
【0315】
典型的なEGFR阻害剤としては、次のものを挙げることができるが、但しそれらだけには限定されない:ゲフィチニブ(Iressa); ラパチニブ(Tykerb); セツキシマブ (Erbitux); エルロチニブ(Tarceva); パニツムマブ (Vectibix); PKI-166; カネルチニブ (CI-1033); マツズマブ(Emd7200) 又は EKB-569。
【0316】
典型的なHER2阻害剤としては、次のものを挙げることができるが、但しそれらだけには限定されない:トラスツズマブ(Herceptin); ラパチニブ (Tykerb) 又はAC-480。
【0317】
ヒストンデアセチラーゼ阻害剤としては、ボリノスタット(Zolinza)を挙げることができるが、但しそれだけには限定されない。
【0318】
典型的なホルモンとしては、次のものを挙げることができるが、但しそれらだけには限定されない:タモキシフェン(Soltamox;Nolvadex); ラロキシフェン (Evista); メゲストロール(Megace); ロイプロリド (Lupron; Lupron Depot;Eligard; Viadur) ; フルベストラント(Faslodex); レトロゾール (Femara); トリプトレリン (Trelstar LA; Trelstar Depot) ; エキセメスタン(Aromasin) ; ゴセレリン(Zoladex) ; ビカルタミド(Casodex); アナストロゾール(Arimidex); フルオキシメステロン(及びroxy; Halotestin); メドロキシプロゲステロン (Provera; Depo-Provera); エストラムスチン(Emcyt); フルタミド(Eulexin); トレミフェン(Fareston); デガレリクス(Firmagon); ニルタミド(Nil及びron); アバレリクス(Plenaxis);又は テストラクトン(Teslac)。
【0319】
典型的な有糸分裂阻害剤としては、次のものを挙げることができるが、但しそれらだけには限定されない:パクリタキセル (Taxol;Onxol; Abraxane); ドセタキセル(Taxotere); ビンクリスチン (Oncovin; Vincasar PFS); ビンクリスチン(Velban); エトポシド (Toposar; Etopophos; VePesid); テニポシド(Vumon); イクサベピロン(Ixempra); ノコダゾール; エポチロン; ビノレルビン(Navelbine); カンプトテシン (CPT); イリノテカン(Camptosar); トポテカン (Hycamtin); アムサクリン又はラマラリンD(lamellarin D)(LAM-D)。
【0320】
典型的なMTOR阻害剤としては、次のものを挙げることができるが、但しそれらだけには限定されない:エベロリムス(Afinitor) 又はテムシロリムス (Torisel); ラパミューン;リダフォロリムス(ridaforolimus);又はAP23573。
【0321】
典型的なマルチキナーゼ阻害剤としては、次のものを挙げることができるが、但しそれらだけには限定されない:ソラフェニブ(Nexavar); スニチニブ (Sutent); BIBW 2992; E7080; Zd6474; PKC-412; モテサニブ; 又はAP24534。
【0322】
典型的なセリン/トレオニンキナーゼ阻害剤としては、次のものを挙げることができるが、但しそれらだけには限定されない:ボキシスタウリン; エリル/ エアスジル(easudil)塩酸塩;フラボピリドール; セリシクリブ(CYC202; Roscovitrine);SNS-032 (BMS-387032); Pkc412; ブリオスタチン; KAI-9803;SF1126; VX-680; Azd1152; Arry-142886 (AZD-6244); SCIO-469; GW681323; CC-401; CEP-1347又は PD 332991。
【0323】
典型的なチロシンキナーゼ阻害剤としては、次のものを挙げることができるが、但しそれらだけには限定されない:エルロチニブ(Tarceva); ゲフィチニブ(Iressa); イマチニブ (Gleevec); ソラフェニブ(Nexavar); スニチニブ(Sutent); トラスツズマブ (Herceptin); ベバシズマブ(Avastin); リツキシマブ (Rituxan); ラパチニブ (Tykerb); セツキシマブ(Erbitux); パニツムマブ (Vectibix); エベロリムス (Afinitor); アレムツズマブ(Campath); ゲムツズマブ (Mylotarg); テムシロリムス(Torisel); パゾパニブ(Votrient); ダサチニブ(Sprycel); ニロチニブ (Tasigna); バタラニブ (Ptk787; ZK222584); CEP-701; SU5614; MLN518;XL999; VX-322; Azd0530; BMS-354825; SKI-606 CP-690; AG-490; WHI-P154; WHIP131;AC-220; 又は AMG888。
【0324】
典型的なVEGF/VEGFR阻害剤としては、次のものを挙げることができるが、但しそれらだけには限定されない:ベバシズマブ (Avastin); ソラフェニブ(Nexavar); スニチニブ(Sutent); ラニビズマブ; ペガプタニブ; 又はバンデチニブ。
【0325】
典型的な微小管標的薬(microtuble targeting drug)としては、次のものを挙げることができるが、但しそれらだけには限定されない:パクリタキセル、ドセタキセル、ビンクリスチン、ビンブラスチン、ノコダゾール、エポチロン及びナベルビン。
【0326】
典型的なトポイソメラーゼ毒薬剤(topoisomerase poison drug)としては、次のものを挙げることができるが、但しそれらだけには限定されない:テニポシド、エトポシド、アドリアマイシン、カンプトテシン、ダウノルビシン、ダクチノマイシン、ミトキサントロン、アムサクリン、エピルビシン及びイダルビシン。
【0327】
典型的なタキサン又はタキサン誘導体としては、次のものを挙げることができるが、但しそれらだけには限定されない:パクリタキセル及びドセタキセル。
【0328】
典型的な一般的化学療法剤、抗悪性腫瘍剤、抗増殖剤としては、次のものを挙げることができるが、但しそれらだけには限定されない:アルトレタミン (Hexalen); イソトレチノイン(Accutane; Amnesteem;Claravis; Sotret); トレチノイン (Vesanoid); アザシチジン(Vidaza); ボルテゾミブ(Velcade) アスパラギナーゼ (Elspar); レバミゾール (Ergamisol); ミトタン (Lysodren); プロカルバジン(Matulane); ペガスパルガーゼ (Oncaspar); デニロイキンジフチトクス (Ontak); ポルフィマー (Photofrin); アルデスロイキン(Proleukin); レナリドマイド(Revlimid); ベキサロテン(Targretin); サリドマイド (Thalomid); テムシロリムス (Torisel); 三酸化ヒ素(Trisenox); ベルテポルフィン (Visudyne); ミモシン(Leucenol); (1M のテガフール- 0.4 M の5-クロロ-2,4-ジヒドロキシピリミジン- 1 Mのオキソン酸カリウム)又はロバスタチン。
【0329】
別の態様によれば、第二化学療法剤としては、サイトカイン、例えばG−CSF(顆粒球コロニー刺激因子)を挙げることができる。別の態様によれば;本発明の化合物、又は医薬的に許容できるその塩、プロドラッグ、代謝物、類似体又は誘導体が、放射線療法と組合して、投与され得る。放射線療法はまた、本発明の化合物及び複数剤療法の一部として本明細書に記載される別の化学療法剤と組合して、投与され得る。さらに別の態様によれば、本発明の化合物、又は医薬的に許容できるその塩、プロドラッグ、代謝物、類似体又は誘導体は、次の標準化学療法組み合わせに従って投与されるが、但しそれらだけには限定されない:CMF(シクロホスファミド、メトトレキサート及び5-フルオロウラシル)、CAF (シクロホスファミド、アドリアマイシン及び5-フルオロウラシル)、AC (アドリアマイシン及びシクロホスファミド)、FEC (5-フルオロウラシル、エピルビシン、及びシクロホスファミド)、ACT or ATC (アドリアマイシン、シクロホスファミド、及びパクリタキセル)、リツキシマブ、ゼローダ(カペシタビン)、シスプラチン(CDDP)、カルボプラチン、TS-1 (1:0.4:1のモル比のテガフール:ジメスタット(gimestat):オタスタット(otastat)カリウム)、カンプトテシン-11 (CPT-11、Irinotecan 又はCamptosar(商標)) 又は CMFP (シクロホスファミド、メトトレキサート、5 - フルオロウラシル及びプレドニゾン。
【0330】
好ましい実施形態によれば、本発明の化合物、又は医薬的に許容できるその塩、プロドラッグ、代謝物、多形体又は溶媒和物は、酵素、例えば受容体又は非受容体キナーゼの阻害剤と共に投与され得る。例えば、本発明の受容体及び非受容体キナーゼは、チロシンキナーゼ又はセリン/トレオニンキナーゼである。本発明のキナーゼ阻害剤は、小分子、ポリ核酸、ポリペプチド又は抗体である。
【0331】
典型的なキナーゼ阻害剤として、次のものを挙げることができるが、但しそれらだけには限定されない:CMF(シクロホスファミド、メトトレキサート及び5-フルオロウラシル)、CAF (シクロホスファミド、アドリアマイシン及び5-フルオロウラシル)、AC (アドリアマイシン及びシクロホスファミド)、FEC (5-フルオロウラシル、エピルビシン、及びシクロホスファミド)、ACT 又は ATC (アドリアマイシン、シクロホスファミド、及びパクリタキセル)、リツキシマブ、ゼローダ(カペシタビン)、シスプラチン(CDDP)、カルボプラチン、TS-1 (1:0.4:1のモル比のテガフール:ジメスタット(gimestat):オタスタット(otastat)カリウム)、カンプトテシン-11 (CPT-11、Irinotecan 又はCamptosar(商標)) 又は CMFP (シクロホスファミド、メトトレキサート、5 - フルオロウラシル及びプレドニゾン)。
【0332】
典型的なセリン/トレオニンキナーゼ阻害剤として、次のものを挙げることができるが、但しそれらだけには限定されない:ラパミューン(標的物 mTOR/FRAP1)、デフォロリマス( Deforolimus )(標的物 mTOR)、 サーティカン/エベロリムス(標的物 mTOR/FRAP1)、 AP23573 (標的物mTOR/FRAP1)、 エリル/塩酸ファスジル(標的物 RHO)、 フラボピリドール (標的物 CDK)、 セリシクリブ/CYC202/ロスコビチン(標的物 CDK)、SNS-032/BMS-387032 (標的物 CDK)、 ルボキシスタウリン (標的物 PKC)、 Pkc412 (標的物 PKC)、ブリオスタチン(標的物 PKC)、 KAI-9803 (標的物 PKC)、 SF1126 (標的物 PI3K)、 VX-680 (標的物オーロラキナーゼ)、 Azd1152 (標的物オーロラキナーゼ)、 Arry-142886/AZD-6244 (標的物MAP/MEK)、 SCIO-469 (標的物 MAP/MEK)、 GW681323 (標的物 MAP/MEK)、 CC-401(標的物 JNK)、 CEP-1347 (標的物 JNK)及び PD 332991 (標的物 CDK)。
【0333】
4.医薬組成物
本発明はまた、少なくとも1つの医薬的に許容できる賦形剤又は担体と組み合わせて、本明細書に記載される各式の化合物を含んで成る医薬組成物も提供する。
【0334】
「医薬組成物」(pharmaceutical composition)とは、対象への投与のために適切な形で本発明の化合物を含む製剤である。一つの実施形態によれば、医薬組成物はバルク又は単位剤形で存在する。単位剤形は、何れかの種類の形、例えばカプセル、IVバッグ、錠剤、エアゾール吸入器上の単一ポンプ、又はバイアルである。組成物の単位用量中の活性成分(例えば、開示される化合物又はその塩、水和物、溶媒和物又は異性体の製剤)の量は、有効量であり、そして関連する特定の処置に従って変化する。当業者は、患者の年齢及び状態に依存して、投与量を日常的に変更することが必要な場合があることを理解するであろう。投与量は、投与経路に依存するであろう。種々の経路、例えば経口、肺、直腸、非経口、経皮、皮下、静脈内、腹腔内、吸入、口腔、舌下、胸膜内、髄腔内、鼻腔内及び同様の経路が意図される。本発明の化合物の局部又は経皮投与のための剤形としては、粉末、スプレー、軟膏、ペースト、クリーム、ローション、ゲル、溶液、パッチ及び吸入剤を挙げることができる。一つの実施形態によれば、活性化合物は、無菌条件下で、医薬的に許容できる担体及び必要とされる何れかの保存剤、緩衝液又は推進剤と共に混合される。
【0335】
本明細書において使用される場合、用語「医薬的に許容できる」(pharmaceutically acceptable)とは、健全な医学的判断の範囲内にあり、妥当な利益/リスク比に見合う、過度の毒性、刺激、アレルギー反応又は他の問題若しくは合併症無しにヒト及び動物の組織と接触しての使用のために適切である、それらの化合物、材料、組成物、担体及び/又は剤形のことである。
【0336】
「医薬的に許容できる賦形剤」(Pharmaceutical acceptable excipient)とは、一般的に安全で、非毒性であり、そして生物学的にもそれ以外でも所望される医薬組成物の調製において有用である賦形剤を意味し、そして獣医学的使用及びヒト医薬使用のために許容できる賦形剤を包含する。本明細書及び請求項に使用されるような「医薬的に許容できる賦形剤」は、1つの及び1つ以上のそのような賦形剤を包含する。
【0337】
本発明の医薬組成物は、その意図される投与経路と適合できるよう配合される。投与経路の例としては、非経口、例えば静脈内、皮内、皮下、経口(例えば、吸入)、経皮(局所)及び経粘膜を挙げることができる。非経口、皮内又は皮下適用のために使用される溶液又は懸濁液は次の成分を含むことができる:無菌希釈剤、例えば注射用水、生理食塩水、固定油、ポリエチレングリコール、グリセリン、プロピレングリコール又は他の合成溶媒;抗菌剤、例えばベンジルアルコール又はメチルパラベン;酸化防止剤、例えばアスコルビン酸又は亜流酸水素ナトリウム;キレート化剤、例えばエチレンジアミン四酢酸;緩衝液、例えば酢酸塩、クエン酸塩又はリン酸塩、及び等張性の調節のための剤、例えば塩化ナトリウム又はデキストロース。pHは、酸又は塩基、例えば塩酸又は水酸化ナトリウムにより調節され得る。非経口製剤は、ガラス又はプラスチックから製造される、アンプル、使い捨て注射器又は複数用量バイアルに封入され得る。
【0338】
本発明の化合物又は医薬組成物は、化学療法処置のために現在使用される多くの周知の方法により対象に投与され得る。例えば、癌の処置に関しては、本発明の化合物は、腫瘍中に直接注入され、血流又は体腔中に注入されるか、又は経口的に摂取されるか、又はパッチにより皮膚に適用され得る。選択される用量は、効果的処置を構成するのに十分であるべきであるが、しかし許容できない副作用を引き起こすほど多くはない。患者の疾患状態(例えば、癌、前癌及び同様のもの)及び健康は、処置の後、妥当な期間、密接に監視されるべきである。
【0339】
用語「治療上有効な量」(therapeutically effective amount)とは、本明細書において使用される場合、同定された疾病又は病状を処置し、改善し、又は防止し、又は検出できる治療又は阻害効果を示すための医薬剤の量のことである。効果は周知の何れかのアッセイ方法により検出され得る。対象のための正確な有効量は、対象の体重、大きさ及び健康;病状の性質及び程度;及び投与のために選択される治療剤又は治療剤の組み合わせに依存するであろう。所定の状況のための治療的有効量は、臨床医の技術及び判断の範囲内にある日常の実験により決定され得る。好ましい態様によれば、処置されるべき疾患又は症状は、癌である。別の態様によれば、処置されるべき疾患又は症状は、細胞増殖性障害である。
【0340】
何れの化合物についても、治療上有効な量は、腫瘍性細胞の細胞培養アッセイにおいて、又は動物モデル、通常ラット、マウス、ウサギ、イヌ又はブタにおいて、最初に推定され得る。動物モデルはまた、適切な濃度範囲及び投与経路を決定するためにも使用され得る。そのような情報は、ヒトへの投与のために有用な用量及び経路を決定するために使用され得る。治療/予防効果及び毒性は、細胞培養又は実験動物において標準の医薬手順、例えばED
50(集団の50%において治療的効果的な用量)及びLD
50(集団の50%に対して致死の用量)により決定され得る。毒性効果と治療効果との間の用量比は、治療指標であり、そしてそれは、比LD
50/ED
50として表され得る。大きな治療指標を示す医薬組成物が好ましい。用量は、使用される剤形、患者の感受性及び投与経路に依存して、この範囲内で変化することができる。
【0341】
用量及び投与は、活性剤の十分なレベルを供給するために、又は所望する効果を維持するために調節される。考慮され得る要因として、疾患状態の重症度、対象の一般的健康、対象の年齢、体重及び性別、食事療法、投与の時間及び頻度、薬物組み合わせ、反応感受性、及び治療に対する耐性/応答を挙げることができる。長時間作用する医薬組成物は、特定製剤の半減期及びクリアランス速度に依存して、3〜4日ごとに、一週間ごとに、又は二週間に一度、投与され得る。
【0342】
本発明の活性成分を含む医薬組成物は、一般的な周知方法で、例えば従来の混合、溶解、粒状化、糖衣錠製造、研和、乳化、カプセル化、封入又は凍結乾燥方法により製造され得る。医薬組成物は、医薬的に使用され得る製剤への活性化合物の加工を促進する賦形剤及び/又は助剤を含む、1又は2以上の医薬的に許容できる担体を用いて、従来の方法で配合され得る。もちろん、適切な製剤は、選択される投与経路に依存する。
【0343】
注射用途に適した医薬組成物は、減菌注射用溶液又は分散液の即時調製のための減菌水溶液(水溶性の場合)又は分散液及び減菌粉末を包含する。静脈内投与に関しては、適切な担体として、生理食塩水、静菌水、Cremophor EL(商標)(BASF, Parsippany, N. J.)又はリン酸緩衝液(PBS)を挙げることができる。すべての場合、組成物は無菌であるべきであり、そして容易に注射できる程度に流動性であるべきである。それは、製造及び貯蔵の条件下で安定性であるべきであり、そして微生物、例えば細菌及び菌類の汚染作用に対して保護されるべきである。担体は、例えば水、エタノール、ポリオール(例えば、グリセロール、プロピレングリコール、液体ポリエチレングリコール及び同様のもの)及び適切なそれらの混合物を含む溶媒又は分散媒体であり得る。適切な流動性は、被膜、例えばレシチンの使用により、分散体の場合、必要とされる粒子サイズの維持により、及び界面活性剤の使用により、維持され得る。微生物作用の防止は、種々の抗菌剤及び抗真菌剤、例えばパラベン、クロロブタノール、フェノール、アスコルビン酸、チメロサール及び同様のものにより達成される。多くの場合、等張剤、例えば糖、ポリアルコール、例えばマンニトール、ソルビトール、塩化ナトリウムを組成物に含むことが好ましいであろう。注射用組成物の長期吸収は、組成物に、吸収を遅延する剤、例えばモノステアリン酸アルミニウムを含むことによりもたらされ得る。
【0344】
無菌注射用溶液は、上記に列挙される1つの成分又はそれらの組み合わせと共に、適切な溶媒中、必要とされる量での活性化合物を取り混ぜ、必要なら、続いて殺菌濾過することにより調製され得る。一般的に、分散体は、活性化合物を、基本的分散媒体及び上記列挙されるそれら以外の必要とされる成分を含む無菌ビークル中に導入することにより調製される。無菌注射用溶液の調製のための無菌粉末の場合、調製方法は、前で殺菌濾過された溶液から活性成分及び任意の追加の所望する成分の粉末を生成する真空乾燥及び凍結乾燥である。
【0345】
経口組成物は一般的に、不活性希釈剤又は医薬的に許容できる食用担体を含む。それらはゼラチンカプセル中に封入されるか又は錠剤に圧縮され得る。経口治療投与のためには、活性化合物は、賦形剤と共に組込まれ、そして錠剤、トローチ又はカプセルの形で使用され得る。経口組成物はまた、マウスウォシュとしての使用のために流体担体を用いても調製され、ここで流体担体における化合物が経口適用され、そしてスウィッシュされ、そして吐き出され、そして飲み込まれる。医薬的に適合できる結合剤、及び/又はアジュバント材料が、組成物の一部として含まれ得る。錠剤、ピル、カプセル、トローチ及び同様のものは、次の成分又は類似する性質の化合物の何れかを含むことができる:結合剤、例えば微晶性セルロース、トラガカントガム又はゼラチン;賦形剤、例えば澱粉又はラクトース、崩壊剤、例えばアルギン酸、Primogel又はコーンスターチ;滑剤、例えばステアリン酸マグネシウム又はSterotes;流動促進剤、例えばコロイド状二酸化珪素;甘味剤、例えばスクロース又はサッカリン、又は風味剤、例えばペパーミント、サリチル酸メチル又はオレンジフレーバー。
【0346】
吸入による投与に関しては、化合物は、適切な推進剤、例えばガス、例えば二酸化炭素を含む圧縮された容器又はディスペンサー、又はネブライザーからエアロゾールスプレーの形で供給される。
【0347】
全身投与はまた、経粘膜又は経皮手段によってであり得る。経粘膜又は経皮投与に関しては、浸透する障壁に適した浸透剤が製剤に使用される。そのような浸透剤は、一般的に当業界において知られており、そして例えば経粘膜投与に関しては、界面活性剤、胆汁酸塩、及びフシジン酸誘導体を包含する。経粘膜投与は、鼻用スプレー又は坐剤の使用を通して達成され得る。経皮投与に関しては、活性化合物は、一般的に当業界で知られているような軟膏、膏薬又はクリーム中に配合される。
【0348】
活性化合物は、身体からの急速な排除に対して化合物を保護するであろう医薬的に許容できる担体、例えば放出制御製剤、例えばインプラント、及びマイクロカプセル化された供給システムと共に調製され得る。生分解性、成体適合性ポリマー、例えばエチレン酢酸ビニル、ポリ無水物、ポリグリコール酸、コラーゲン、ポリオルトエステル及び及びポリ乳酸が使用され得る。そのような製剤の調製方法は、当業者に明らかであろう。前記材料はまた、Alza Corporation 及びNova Pharmaceuticals, Inc. から市販されている。リポリソーム懸濁液(ウィルス抗原に対するモノクローナル抗体を用いて感染された細胞を標的としたリポソームを含む)がまた、医薬的に許容できる担体として使用され得る。それらは、米国特許第4,522,811号に記載されるように、周知の方法に従って調製され得る。
【0349】
容易な投与及び投与量の均一性のためには経口又は非経口組成物を単位用量剤形(dosage unit form)で配合することが特に好都合である。単位用量剤形とは、本明細書において使用される場合、処置される対象のための単位投与量として適切な物理的に分離した単位のことであり;各単位は、必要とされる医薬担体と共に所望する治療効果をもたらすよう計算された予め決められた量の活性化合物を含む。本発明の単位用量剤形の使用は、活性化合物の固有の特性及び達成されるべき特定の治療効果により決定され、そしてそれらに直接依存する。
【0350】
治療用途においては、本発明に従って使用される医薬組成物の投与量は、剤、年齢、体重、及び受容患者の臨床状態、及び選択される投与量に影響を及ぼす他の要因の中で、療法を管理する臨床医又は開業医の経験及び判断に依存して変化する。一般的に、用量は、腫瘍の増殖を遅め、そして好ましくは退縮し、そしてまた、好ましくは、癌の完全な退縮を引き起こすことをもたらすのに十分であるべきである。投与量は、約0.01mg/kg/日〜約5000mg/kg/日の範囲であり得る。好ましい態様によれば、投与量は、約1mg/kg/日〜約1000mg/kg/日の範囲であり得る。1つの態様によれば、用量は、約0.1mg/日〜約50g/日;約0.1mg/日〜約25g/日;約0.1mg/日〜約10g/日;約0.1mg/日〜約3g/日;又は約0.1mg/日〜約1g/日;の範囲での、単一、分割された、又は連続用量(この用量は、患者の体重(kg)、体表面積(m
2)、及び年齢に対して調節され得る)であり得る。医薬剤の有効量は、有効量は、臨床医又は他の資格のある観察者により示されるように、客観的に確認できる改善性を提供するその量である。例えば、患者における腫瘍の退縮は、腫瘍の直径により測定され得る。腫瘍の直径の低下が退縮を示す。退縮はまた、処置の停止の後、腫瘍の再発の失敗によっても示される。本明細書において使用される場合、用語「有効な投与量様式」(dosage effective manner)とは、対象又は細胞において所望する生物学的効果をもたらす活性化合物の量のことである。
【0351】
医薬組成物は、投与のための説明書と共に、容器、パック又はディスペンザー中に含まれ得る。
【0352】
本発明の化合物は、さらに塩を形成できる。それらの形のすべてはまた、本発明の請求項の範囲内で企画される。
【0353】
本明細書において使用される場合、「医薬的に許容できる塩」(pharmaceutically acceptable salts)とは、本発明の化合物の誘導体のことであり、ここで親化合物はその酸又は塩基性塩を製造することにより変性される。医薬的許容できる塩の例としては、塩基性残基例えばアミンの鉱酸又は有機酸の塩、酸性残基、例えばカルボン酸のアルカリ又は有機塩、及び同様のものを挙げることができるが、但しそれらだけには限定されない。医薬的に許容できる塩とは、例えば非毒性無機又は有機酸から形成される親化合物の従来の非毒性塩又は第四級アンモニウム塩を意味する。例えば、そのような従来の非毒性塩としては次のものから選択される無機及び有機酸か誘導されるそれらの塩を挙げることができるが、但しそれらだけには限定されない:2 - アセトキシ安息香酸2 - ヒドロキシエタンスルホン酸、酢酸、アスコルビン酸、ベンゼンスルホン酸、安息香酸、重炭酸、炭酸、クエン酸、エデト酸、エタンジスルホン酸、1,2 - エタンスルホン酸、フマル酸、グルコヘプトン酸、グルコン酸、グルタミン酸、グリコール酸、グリコールアルサニル酸ヘキシルレゾルシノール酸、ヒドラバミン酸、臭化水素酸、塩酸、ヨウ化水素、ヒドロキシ、ヒドロキシナフトエ酸、イセチオン酸、乳酸、ラクトビオン酸、ラウリルスルホン酸、マレイン酸、リンゴ酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、ナプシル酸、硝酸、シュウ酸、パモ酸、パントテン酸、フェニル酢酸、リン酸、ポリガラクツロン酸、プロピオン酸、サリチル酸、ステアリン酸、塩基性酢酸(subacetic acid)、コハク酸、スルファミン酸、スルファニル酸、硫酸、タンニン酸、酒石酸、トルエンスルホン酸、及び一般的に存在するアミノ酸、例えば、グリシン、アラニン、フェニルアラニン、アルギニンなど。
【0354】
医薬的に許容できる塩の他の例としては、次のものからの酸に由来するそれらの塩を挙げることができる:ヘキサン酸、シクロペンタンプロピオン酸、ピルビン酸、マロン酸、3 - (4 - ヒドロキシベンゾイル)安息香酸、桂皮酸、4 - クロロベンゼンスルホン酸、2 - ナフタレンスルホン酸、4 - トルエンスルホン酸、カンファースルホン酸、4 - メチルビシクロ - [2.2.2] - オクト-2 - エン-1 - カルボン酸、3 - フェニルプロピオン酸、トリメチル酢酸、三級ブチル酢酸、ムコン酸、等。本発明はまた、親化合物に存在する酸性プロトンが金属イオン、例えばアルカリ金属イオン、アルカリ土類イオン又はアルミニウムイオンにより置換されるか;又は有機塩基、例えばエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、トロメタミン、N−メチルグルカミン及び同様のものと配位結合する場合に形成される塩も包含する。
【0355】
医薬的に許容できる塩に対するすべての参照は、同じ塩の本明細書に定義されるような溶媒付加形(溶媒和物)又は結晶形(多形体)を包含することが理解されるべきである。
【0356】
本発明の化合物はまた、エステル、例えば医薬的に許容できるエステルとしても調製され得る。例えば、化合物中のカルボン酸官能基がその対応するエステル、例えばメチル、エチル又は他のエステルに転換され得る。また、化合物中のアルコール基がその対応するエステル、例えばアセテート、プロピオネート又は他のエステルに転換され得る。
【0357】
本発明の化合物はまた、プロドラッグ、例えば医薬的に許容できるプロドラッグとしても調製され得る。用語「プロ−ドラッグ」(pro-drug)及び「プロドラッグ」(prodrug)とは、本明細書においては、交換可能的に使用され、そして活性親薬物をインビボで放出する任意の化合物のことである。プロドラッグは医薬剤の多数の所望する性質(例えば、溶解性、生理学的利用能、製造性、等)を増強することが知られているので、本発明の化合物はプロドラッグ形で供給され得る。従って、本発明は、本特許請求の化合物のプロドラッグ、それの供給方法、及びそれを含む組成物を包含することが意図される。「プロドラッグ」(prodrug)とは、そのようなプロドラッグが対象に投与される場合、本発明の活性親薬物をインビボで放出する任意の共有結合される担体を含むことが意図される。本発明におけるプロドラッグは、変性が親化合物に、通常の操作で又はインビボのいずれかで、切断されるように、化合物に存在する官能基を変性することにより調製される。プロドラッグは、本発明の化合物を包含し、ここでヒドロキシ、アミノ、スルフヒドリル、カルボキシ又はカルボキシル基が、インビボで切断され、遊離ヒドロキシル、遊離アミン、遊離スルフヒドリル、遊離カルボキシル又は遊離カルボニル基がそれぞれ形成され得る。
【0358】
プロドラッグの例としては次のものを挙げることができるか、但しそれらだけには限定されない:ヒドロキシ官能基のエステル(例えば、アセテート、ジアルキルアミノアセテート、ホルメート、ホスフェート、スルフェート及びベンゾエート誘導体)及びカルバメート(例えば、N、N-ジメチルアミノカルボニル)、カルボキシル官能基のエステル(例えば、エチルエステル、モルホリノエタノールエステル)、アミノ官能基のN-アシル誘導体(例えば、N-アセチル)、N-マンニッヒ塩基、シッフ塩基及びエナミノン、本発明の化合物中のケトンおよびアルデヒド官能基のオキシム、アセタール、ケタール及びエノールエステル、及び同様のもの。Bundegaard, H., Design of Prodrugs, p1-92, Elesevier, New York-Oxford (1985) を参照のこと。
【0359】
本発明の化合物、又は医薬的に許容できるその塩、エステル、又はプロドラッグは、経口、経鼻、経皮、肺、吸入で、口腔、舌下、腹腔内、皮下、筋肉内、静脈内、直腸、胸膜内、髄腔内および非経口投与される。1つの実施形態によれば、本発明の化合物は、経口投与される。当業者は、一定の投与経路の利点を認識するであろう。
【0360】
本発明の化合物を利用する投薬計画は、種々の要因、例えば患者のタイプ、種、年齢、体重、性別及び医学的状態;処置される病状の重症度;患者の腎臓及び肝臓機能;及び使用される特定の化合物又はその塩に従って選択される。通常の知識を有する医師又は獣医師は、病状の進行を予防し、攻撃し、又は阻止するために必要とされる薬物の有効量を容易に決定でき、そして処方することができる。
【0361】
開示される本発明の化合物の処方及び投与のための技法は、Remington: the Science and Practice of Pharmacy, 19
th edition, Mack Publishing Co., Easton, PA (1995)に見出され得る。1つの実施形態によれば、本明細書に記載される化合物、及び医薬的に許容できるその塩は、医薬的に許容できる担体又は希釈剤と組合して医薬製剤に使用される。医薬的に許容できる適切な担体は、不活性固体充填物又は希釈剤、及び無菌水性又は有機溶液を包含する。前記化合物は、本明細書に記載される範囲で所望する投与量を提供するのに十分な量で、そのような医薬組成物に存在するであろう。
【0362】
本明細書において使用されるすべての百分率及び比率は、特にことわらない限り、重量によってである。本発明の他の特徴及び利点は、異なる例から明らかである。提供される実施例は、本発明の実施において有用な異なった成分及び方法論を示す。実施例は、請求される本発明を制限するものではない。本開示に基づいて、当業者は、本発明の実施のために有用な他の成分及び方法論を識別し、そして使用することができる。
【実施例】
【0363】
実施例1:3−{3−[4−(1−アミノシクロブチル)フェニル]−2−(2−アミノピリジン−3−イル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−5−イル}−N−[(2S−2−ヒドロキシプロピル]ベンズアミド塩酸塩の合成
【0364】
段階1:tert-ブチル(1−{4−[2−(2−アミノピリジン−3−イル)−5−クロロ−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−3−イル]フェニル}シクロブチル)カルバメートの合成
【0365】
【化29】
[この文献は図面を表示できません]
【0366】
THF(1200ml)中、2,6−ジクロロ−3−ニトロピリジン(54g)の溶液に、ジイソプロピルアミン(1.05当量)及びtert−ブチル[1−(4−アミノフェニル)シクロブチル]カルバメート(74g)を−14℃で添加し、そしてその混合物を25℃まで暖めた。その混合物を、24時間撹拌し、そして酢酸エチル(1L)及び水(750ml)により希釈した。分離される有機相を食塩水により洗浄し、そして無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。溶媒を除去し、そして残渣を酢酸エチル/ヘキサン(1:1)により固化し、tert−ブチル(1−{4−[(6−クロロ−3−ニトロピリジン−2−イル)アミノ]フェニル}シクロブチル)カルバメート(89g)を得た。
【0367】
DMSO/メタノール(4:1、200ml)中、tert−ブチル(1−{4−[(6−クロロ−3−ニトロピリジン−2−イル)アミノ]フェニル}シクロブチル)カルバメート(10g、24mmol)の懸濁液に、2−アミノニコチンアルデヒド(3.5g、29mmol)及び亜ジチオン酸ナトリウム(16g、93mmol)を添加し、そしてその混合物を100℃で48時間、加熱した。その混合物を水に注ぎ、そして固形物を濾過により集めた。固形物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン/酢酸エチル、10:0〜0:10)により精製し、標記化合物を、白色固形物(2.5g、21%)として得た。
【0368】
【化30】
[この文献は図面を表示できません]
【0369】
段階2:3−{3−[4−(1−アミノシクロブチル)フェニル]−2−(2−アミノピリジン−3−イル−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−5−イル}−N−[(2S)−2−ヒドロキシプロピル]ベンズアミド塩酸塩の合成
【0370】
tert-ブチル(1−{4−[2−(2−アミノピリジン−3−イル)−5−クロロ−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−3−イル]フェニル}シクロブチル)カルバメートを、一般手段G及びBを用いて、反応せしめ、標記化合物を得た。
【0371】
【化31】
[この文献は図面を表示できません]
【0372】
実施例2:3−{3−[4−(1−アミノシクロブチル)フェニル]−2−(2−アミノピリジン−3−イル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−5−イル}−N−[(2R)−2−ヒドロキシプロピル]ベンズアミド塩酸塩の合成
【0373】
3−{3−[4−(1−アミノシクロブチル)フェニル]−2−(2−アミノピリジン−3−イル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−5−イル}−N−[(2R)−2−ヒドロキシプロピル]ベンズアミド塩酸塩を、下記S異性体を用いて、実施例1に記載される手順により合成した:
【0374】
【化32】
[この文献は図面を表示できません]
【0375】
実施例3:3−{3−[4−(1−アミノシクロブチル)フェニル]−5−モルホリン−4−イル−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−2−イル}ピリジン−2−アミンの合成
【0376】
段階1:tert−ブチル(1−{4−[(6−モルホリン−4−イル−3−ニトロピリジン−2−イル)アミノ]フェニル} シクロブチル)カルバメ−トの合成
【0377】
tert−ブチル(1−{4−[(6−モルホリン−4−イル−3−ニトロピリジン−2−イル)アミノ]フェニル} シクロブチル)カルバメ−トを、出発材料としてtert−ブチル(1−{4−[(6−クロロ−3−ニトロピリジン−2−イル)アミノ]フェニル}シクロブチル)カルバメ−トを用いて、一般手順Aにより合成した。
【0378】
【化33】
[この文献は図面を表示できません]
【0379】
段階2:tert−ブチル(1−{4−[2−(2−アミノピリジン−3−イル)−5−モルホリン−4−イル−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−3−イル]フェニル } シクロブチル)カルバメ−トの合成
【0380】
tert−ブチル(1−{4−[2−(2−アミノピリジン−3−イル)−5−モルホリン−4−イル−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−3−イル]フェニル } シクロブチル)カルバメ−トを、一般手順Aにより合成した。
【0381】
【化34】
[この文献は図面を表示できません]
【0382】
段階3:3−{3−[4−(1−アミノシクロブチル)フェニル]−5−モルホリン−4−イル−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−2−イル}ピリジン−2−アミンの合成
【0383】
3−{3−[4−(1−アミノシクロブチル)フェニル]−5−モルホリン−4−イル−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−2−イル}ピリジン−2−アミンを、一般手順Bにより合成した。
【0384】
【化35】
[この文献は図面を表示できません]
【0385】
実施例4:3−[4−(1−アミノシクロブチル)フェニル]−2−(2−アミノピリジン−3−イル)−N−フェニル−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−5−アミンの合成
【0386】
段階1:tert−ブチル (1−{4−[(6−アニリノ−3−ニトロピリジン−2−イル)アミノ]フェニル}シクロブチル)カルバメートの合成
【0387】
tert−ブチル (1−{4−[(6−アニリノ−3−ニトロピリジン−2−イル)アミノ]フェニル}シクロブチル)カルバメートを、出発材料としてtert−ブチル(1−{4−[(6−クロロ−3−ニトロピリジン−2−イル)アミノ]フェニル}シクロブチル)カルバメ−トを用いて、一般手順Aに従って合成した。
【0388】
【化36】
[この文献は図面を表示できません]
【0389】
段階2:tert−ブチル (1−{4−[2−(2−アミノピリジン−3−イル)−5−アニリノ−3Hイミダゾ[4,5−b]ピリジン−3 −イル]フェニル } シクロブチル)カルバメートの合成
【0390】
tert−ブチル (1−{4−[2−(2−アミノピリジン−3−イル)−5−アニリノ−3Hイミダゾ[4,5−b]ピリジン−3 −イル]フェニル } シクロブチル)カルバメートを、一般手順Aにより合成した。
【0391】
【化37】
[この文献は図面を表示できません]
【0392】
段階3:3−[4−(1−アミノシクロブチル)フェニル]−2−(2−アミノピリジン−3−イル)−N−フェニル−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−5−アミンの合成
【0393】
3−[4−(1−アミノシクロブチル)フェニル]−2−(2−アミノピリジン−3−イル)−N−フェニル−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−5−アミンを、一般手順Bにより合成した。
【0394】
【化38】
[この文献は図面を表示できません]
【0395】
実施例5:3−[4−(1−アミノシクロブチル)フェニル]−2−(2−アミノピリジン−3−イル)−N−(4−モルホリン−4−イルフェニル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−5−アミンの合成
【0396】
段階1:tert−ブチル {1−[4−({6−[(4−モルホリン−4−イルフェニル)アミノ]−3−ニトロピリジン−2−イル } アミノ)フェニル]シクロブチル } カルバメートの合成
【0397】
tert−ブチル {1−[4−({6−[(4−モルホリン−4−イルフェニル)アミノ]−3−ニトロピリジン−2−イル } アミノ)フェニル]シクロブチル } カルバメートを、出発材料としてtert−ブチル(1−{4−[(6−クロロ−3−ニトロピリジン−2−イル)アミノ]フェニル}シクロブチル)カルバメートを用いて、一般手順Aに従って合成した。
【0398】
【化39】
[この文献は図面を表示できません]
【0399】
段階2:tert−ブチル [1−(4−{2−(2−アミノピリジン−3−イル)−5−[(4−モルホリン−4−イルフェニル)アミノ]−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−3−イル}フェニル)シクロブチル]カルバメートの合成
【0400】
tert−ブチル [1−(4−{2−(2−アミノピリジン−3−イル)−5−[(4−モルホリン−4−イルフェニル)アミノ]−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−3−イル}フェニル)シクロブチル]カルバメートを、一般手順Aを用いることにより合成した。
【0401】
【化40】
[この文献は図面を表示できません]
【0402】
段階3:3−[4−(1−アミノシクロブチル)フェニル]−2−(2−アミノピリジン−3−イル)−N−(4−モルホリン−4−イルフェニル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−5−アミンの合成
【0403】
3−[4−(1−アミノシクロブチル)フェニル]−2−(2−アミノピリジン−3−イル)−N−(4−モルホリン−4−イルフェニル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−5−アミンを、一般手順Bにより合成した。
【0404】
【化41】
[この文献は図面を表示できません]
【0405】
実施例6:3−{3−[4−(1−アミノシクロブチル)フェニル]−5−(フェニルチオ)−3H−イミダゾ [4,5−b]ピリジン−2−イル }ピリジン−2−アミンの合成
【0406】
段階1:tert−ブチル [1−(4−{ [3−ニトロ−6−(フェニルチオ)ピリジン−2−イル] アミノ }フェニル)シクロブチル]カルバメートの合成
【0407】
tert−ブチル [1−(4−{ [3−ニトロ−6−(フェニルチオ)ピリジン−2−イル] アミノ }フェニル)シクロブチル]カルバメートを、出発材料としてtert−ブチル(1−{4−[(6−クロロ−3−ニトロピリジン−2−イル)アミノ]フェニル}シクロブチル)カルバメ−トを用いて、一般手順Aに従って合成した。
【0408】
【化42】
[この文献は図面を表示できません]
【0409】
段階2:tert−ブチル (1−{4−[2−(2−アミノピリジン−3−イル)−5−(フェニルチオ)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−3−イル]フェニル}シクロブチル)カルバメートの合成
【0410】
tert−ブチル (1−{4−[2−(2−アミノピリジン−3−イル)−5−(フェニルチオ)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−3−イル]フェニル}シクロブチル)カルバメートを、一般手順Aを用いることにより合成した。
【0411】
【化43】
[この文献は図面を表示できません]
【0412】
段階3:3−{3−[4−(1−アミノシクロブチル)フェニル]−5−(フェニルチオ)−3H−イミダゾ [4,5−b]ピリジン−2−イル }ピリジン−2−アミンの合成
3−{3−[4−(1−アミノシクロブチル)フェニル]−5−(フェニルチオ)−3H−イミダゾ [4,5−b]ピリジン−2−イル }ピリジン−2−アミン、一般手順Bを用いることにより合成した。
【0413】
【化44】
[この文献は図面を表示できません]
【0414】
実施例7:3−{3−[4−(1−アミノシクロブチル)フェニル]−5−フェノキシ−3Hイミダゾ[4,5−b]ピリジン−2−イル }ピリジン−2−アミンの合成
【0415】
段階1:tert−ブチル (1−{4−[(3−ニトロ−6−フェノキシピリジン−2−イル)アミノ]フェニル}シクロブチル)カルバメートの合成
【0416】
tert−ブチル (1−{4−[(3−ニトロ−6−フェノキシピリジン−2−イル)アミノ]フェニル}シクロブチル)カルバメートを、出発材料としてtert−ブチル(1−{4−[(6−クロロ−3−ニトロピリジン−2−イル)アミノ]フェニル}シクロブチル)カルバメ−トを用いて、一般手順Aに従って合成した。
【0417】
【化45】
[この文献は図面を表示できません]
【0418】
段階2:tert−ブチル (1−{4−[2−(2−アミノピリジン−3−イル)−5−フェノキシ−3Hイミダゾ[4,5−b]ピリジン−3 −イル]フェニル } シクロブチル)カルバメートの合成
【0419】
tert−ブチル (1−{4−[2−(2−アミノピリジン−3−イル)−5−フェノキシ−3Hイミダゾ[4,5−b]ピリジン−3 −イル]フェニル } シクロブチル)カルバメートを、一般手順Aを用いることにより合成した。
【0420】
【化46】
[この文献は図面を表示できません]
【0421】
段階3:3−{3−[4−(1−アミノシクロブチル)フェニル]−5−フェノキシ−3Hイミダゾ[4,5−b]ピリジン−2−イル }ピリジン−2−アミンの合成
【0422】
3−{3−[4−(1−アミノシクロブチル)フェニル]−5−フェノキシ−3Hイミダゾ[4,5−b]ピリジン−2−イル }ピリジン−2−アミンを、一般手順Bを用いることにより合成した。
【0423】
【化47】
[この文献は図面を表示できません]
【0424】
実施例8:3−[4−(1−アミノシクロブチル)フェニル]−2−(2−アミノピリジン−3−イル)−N−(3−モルホリン−4−イルフェニル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−5−アミンの合成
【0425】
段階1:tert−ブチル {1−[4−({6−[(3−モルホリン−4−イルフェニル)アミノ]−3−ニトロピリジン−2−イル } アミノ)フェニル]シクロブチル } カルバメートの合成
【0426】
tert−ブチル {1−[4−({6−[(3−モルホリン−4−イルフェニル)アミノ]−3−ニトロピリジン−2−イル } アミノ)フェニル]シクロブチル } カルバメートを、出発材料としてtert−ブチル(1−{4−[(6−クロロ−3−ニトロピリジン−2−イル)アミノ]フェニル}シクロブチル)カルバメ−トを用いて、一般手順Aに従って合成した。
【0427】
【化48】
[この文献は図面を表示できません]
【0428】
段階2:tert−ブチル {1−[4−({3−アミノ−6−[(3−モルホリン−4−イルフェニル)アミノ]ピリジン−2−イル } アミノ)フェニル]シクロブチル } カルバメートの合成
【0429】
【化49】
[この文献は図面を表示できません]
【0430】
段階3:tert−ブチル [1−(4−{2−(2−アミノピリジン−3−イル)−5−[(3−モルホリン−4−イルフェニル)アミノ]−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−3−イル}フェニル)シクロブチル]カルバメートの合成
【0431】
【化50】
[この文献は図面を表示できません]
【0432】
段階4:3−[4−(1−アミノシクロブチル)フェニル]−2−(2−アミノピリジン−3−イル)−N−(3−モルホリン−4−イルフェニル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−5−アミンの合成
【0433】
3−[4−(1−アミノシクロブチル)フェニル]−2−(2−アミノピリジン−3−イル)−N−(3−モルホリン−4−イルフェニル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−5−アミンを、一般手順Bを用いることにより合成した。
【0434】
【化51】
[この文献は図面を表示できません]
【0435】
実施例9:3−[4−(1−アミノシクロブチル)フェニル]−2−(2−アミノピリジン−3−イル)−N−(2−モルホリン−4−イルフェニル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−5−アミンの合成
【0436】
段階1:tert−ブチル {1−[4−({6−[(2−モルホリン−4−イルフェニル)アミノ]−3−ニトロピリジン−2−イル } アミノ)フェニル]シクロブチル } カルバメートの合成
【0437】
tert−ブチル {1−[4−({6−[(2−モルホリン−4−イルフェニル)アミノ]−3−ニトロピリジン−2−イル } アミノ)フェニル]シクロブチル } カルバメートを、出発材料としてtert−ブチル(1−{4−[(6−クロロ−3−ニトロピリジン−2−イル)アミノ]フェニル}シクロブチル)カルバメ−トを用いて、一般手順Aに従って合成した。
【0438】
【化52】
[この文献は図面を表示できません]
【0439】
段階2:tert−ブチル {1−[4−({3−アミノ−6−[(2−モルホリン−4−イルフェニル)アミノ]ピリジン−2−イル } アミノ)フェニル]シクロブチル } カルバメートの合成
【0440】
【化53】
[この文献は図面を表示できません]
【0441】
段階3:tert−ブチル [1−(4−{2−(2−アミノピリジン−3−イル)−5−[(2−モルホリン−4−イルフェニル)アミノ]−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−3−イル}フェニル)シクロブチル]カルバメートの合成
【0442】
【化54】
[この文献は図面を表示できません]
【0443】
段階4:3−[4−(1−アミノシクロブチル)フェニル]−2−(2−アミノピリジン−3−イル)−N−(2−モルホリン−4−イルフェニル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−5−アミンの合成
【0444】
3−[4−(1−アミノシクロブチル)フェニル]−2−(2−アミノピリジン−3−イル)−N−(2−モルホリン−4−イルフェニル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−5−アミンを、一般手順Bを用いることにより合成した。
【0445】
【化55】
[この文献は図面を表示できません]
【0446】
実施例10:3−[4−(1−アミノシクロブチル)フェニル]−2−(2−アミノピリジン−3−イル)−N−(2−モルホリン−4−イルエチル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−5−アミンの合成
【0447】
段階1:tert−ブチル {1−[4−({6−[(2−モルホリン−4−イルエチル)アミノ]−3−ニトロピリジン−2−イル } アミノ)フェニル]シクロブチル } カルバメートの合成
【0448】
tert−ブチル {1−[4−({6−[(2−モルホリン−4−イルエチル)アミノ]−3−ニトロピリジン−2−イル } アミノ)フェニル]シクロブチル } カルバメートを、出発材料としてtert−ブチル(1−{4−[(6−クロロ−3−ニトロピリジン−2−イル)アミノ]フェニル}シクロブチル)カルバメ−トを用いて、一般手順Aに従って合成した。
【0449】
【化56】
[この文献は図面を表示できません]
【0450】
段階2:tert−ブチル [1−(4−{2−(2−アミノピリジン−3−イル)−5−[(2−モルホリン−4−イルエチル)アミノ] −3H−イミダゾ [4,5−b]ピリジン−3 −イル }フェニル)シクロブチル]カルバメートの合成
【0451】
tert−ブチル [1−(4−{2−(2−アミノピリジン−3−イル)−5−[(2−モルホリン−4−イルエチル)アミノ] −3H−イミダゾ [4,5−b]ピリジン−3 −イル }フェニル)シクロブチル]カルバメートを、一般手順Aを用いることにより合成した。
【0452】
【化57】
[この文献は図面を表示できません]
【0453】
段階3:3−[4−(1−アミノシクロブチル)フェニル]−2−(2−アミノピリジン−3−イル)−N−(2−モルホリン−4−イルエチル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−5−アミンの合成
【0454】
3−[4−(1−アミノシクロブチル)フェニル]−2−(2−アミノピリジン−3−イル)−N−(2−モルホリン−4−イルエチル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−5−アミンを、一般手順Bを用いることにより合成した。
【0455】
【化58】
[この文献は図面を表示できません]
【0456】
実施例11:1−(3−{3−[4−(1−アミノシクロブチル)フェニル]−2−(2−アミノピリジン−3−イル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−5−イル}フェニル)−N−イソプロピルピペリジン−4−カルボキサミドの合成
【0457】
段階1:1−(3−ブロモフェニル)−N−イソプロピルピペリジン−4−カルボキサミドの合成
【0458】
1−(3−ブロモフェニル)−N−イソプロピルピペリジン−4−カルボキサミドを、出発材料として1,3−ジブロロベンゼン及びメチルイソニペコテートを用いて、手順H(段階1)、E及びCにより合成した。
【0459】
【化59】
[この文献は図面を表示できません]
【0460】
段階2:N−イソプロピル−1−[3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル]ピペリジン−4−カルボキサミドの合成
【0461】
N−イソプロピル−1−[3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル]ピペリジン−4−カルボキサミドを、手順H(段階2)のより合成した。
【0462】
【化60】
[この文献は図面を表示できません]
【0463】
段階3:tert−ブチル (1−{4−[2−(2−アミノピリジン−3−イル)−5−{3−[4−(イソプロピルカルバモイル)ピペリジン−1−イル]フェニル}−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−3 −イル]フェニル } シクロブチル) カルバメートの合成
【0464】
tert−ブチル (1−{4−[2−(2−アミノピリジン−3−イル)−5−{3−[4−(イソプロピルカルバモイル)ピペリジン−1−イル]フェニル}−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−3 −イル]フェニル } シクロブチル) カルバメートを、手順Gにより合成した。
【0465】
【化61】
[この文献は図面を表示できません]
【0466】
段階4:1−(3−{3−[4−(1−アミノシクロブチル)フェニル]−2−(2−アミノピリジン−3−イル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−5−イル}フェニル)−N−イソプロピルピペリジン−4−カルボキサミドの合成
【0467】
1−(3−{3−[4−(1−アミノシクロブチル)フェニル]−2−(2−アミノピリジン−3−イル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−5−イル}フェニル)−N−イソプロピルピペリジン−4−カルボキサミドを手順Bにより合成した。
【0468】
【化62】
[この文献は図面を表示できません]
【0469】
実施例12:N−(3−{3−[4−(1−アミノシクロブチル)フェニル]−2−(2−アミノピリジン−3−イル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−5−イル}フェニル)シクロプロパンカルボキサミド塩酸塩の合成
【0470】
段階1:N−[3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル]シクロプロパンカルボキサミドの合成
【0471】
【化63】
[この文献は図面を表示できません]
【0472】
段階2:N−(3−{3−[4−(1−アミノシクロブチル)フェニル]−2−(2−アミノピリジン−3−イル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−5−イル}フェニル)シクロプロパンカルボキサミド塩酸塩の合成
【0473】
N−(3−{3−[4−(1−アミノシクロブチル)フェニル]−2−(2−アミノピリジン−3−イル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−5−イル}フェニル)シクロプロパンカルボキサミド塩酸塩を、手順G及びBにより合成した。
【0474】
【化64】
[この文献は図面を表示できません]
【0475】
実施例13:N−(3−{3−[4−(1−アミノシクロブチル)フェニル]−2−(2−アミノピリジン−3−イル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−5−イル}フェニル)−2,2−ジメチルプロパンアミド塩酸塩の合成
【0476】
段階1:2,2−ジメチル−N−[3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル]プロパンアミドの合成
【0477】
【化65】
[この文献は図面を表示できません]
【0478】
段階2:N−(3−{3−[4−(1−アミノシクロブチル)フェニル]−2−(2−アミノピリジン−3−イル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−5−イル}フェニル)−2,2−ジメチルプロパンアミド塩酸塩の合成
【0479】
N−(3−{3−[4−(1−アミノシクロブチル)フェニル]−2−(2−アミノピリジン−3−イル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−5−イル}フェニル)−2,2−ジメチルプロパンアミド塩酸塩を、手順G及びBに合成した。
【0480】
【化66】
[この文献は図面を表示できません]
【0481】
実施例14:3−{3−[4−(1−アミノシクロブチル)フェニル]−5−[3−(4−プロピオニルピペラジン−1−イル)フェニル]−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−2−イル }ピリジン−2−アミン塩酸塩の合成
【0482】
段階1:1−プロピオニル−4−[3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル]ピペラジンの合成
【0483】
【化67】
[この文献は図面を表示できません]
【0484】
段階2:3−{3−[4−(1−アミノシクロブチル)フェニル]−5−[3−(4−プロピオニルピペラジン−1−イル)フェニル]−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−2−イル }ピリジン−2−アミン塩酸塩の合成
【0485】
3−{3−[4−(1−アミノシクロブチル)フェニル]−5−[3−(4−プロピオニルピペラジン−1−イル)フェニル]−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−2−イル }ピリジン−2−アミン塩酸塩を、手順G及びBにより合成した。
【0486】
【化68】
[この文献は図面を表示できません]
【0487】
実施例15:3−(3−[4−(1−アミノシクロブチル)フェニル]−5−{3−[4−(シクロプロピルカルボニル)ピペラジン−1−イル]フェニル} −3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−2−イル)ピリジン−2−アミン 塩酸塩の合成
【0488】
段階1:1−(シクロプロピルカルボニル)−4−[3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル]ピペラジンの合成
【0489】
【化69】
[この文献は図面を表示できません]
【0490】
段階2:3−(3−[4−(1−アミノシクロブチル)フェニル]−5−{3−[4−(シクロプロピルカルボニル)ピペラジン−1−イル]フェニル} −3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−2−イル)ピリジン−2−アミン 塩酸塩の合成
【0491】
3−(3−[4−(1−アミノシクロブチル)フェニル]−5−{3−[4−(シクロプロピルカルボニル)ピペラジン−1−イル]フェニル} −3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−2−イル)ピリジン−2−アミン 塩酸塩を、手順G及びBにより合成した。
【0492】
【化70】
[この文献は図面を表示できません]
【0493】
実施例16:3−{3−[4−(1−アミノシクロブチル)フェニル]−5−[3−(4−イソブチリルピペラジン−1−イル)フェニル]−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−2−イル}ピリジン−2−アミン塩酸塩の合成
【0494】
段階1:1−イソブチリル−4−[3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2
−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル]ピペラジンの合成
【0495】
【化71】
[この文献は図面を表示できません]
【0496】
段階2:3−{3−[4−(1−アミノシクロブチル)フェニル]−5−[3−(4−イソブチリルピペラジン−1−イル)フェニル]−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−2−イル}ピリジン−2−アミン塩酸塩の合成
【0497】
3−{3−[4−(1−アミノシクロブチル)フェニル]−5−[3−(4−イソブチリルピペラジン−1−イル)フェニル]−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−2−イル}ピリジン−2−アミン塩酸塩を、手順G及びBにより合成した。
【0498】
【化72】
[この文献は図面を表示できません]
【0499】
実施例17:2−[(3−{3−[4−(1−アミノシクロブチル)フェニル]−2−(2−アミノピリジン−3−イル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−5 −イル}フェニル)アミノ]−1,1−ジメチル−2−オキソエチルアセテート 塩酸塩の合成
【0500】
段階1:1,1−ジメチル−2−オキソ−2−{[3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル] アミノ } エチルアセテートの合成
【0501】
0℃に冷却されたN,N−ジメチルアセトアミド(1.5ml)中、3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)アニリン(220mg)及びトリエチルアミン(0.182ml)の溶液に、2−クロロ−1,1−ジメチル−2−オキソエチルアセテート(0.175ml)を滴下した。室温での1時間の撹拌の後、反応混合物を酢酸エチルにより希釈し、そして1Mのクエン酸水溶液により3度、次に食塩水により洗浄した。有機物を、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、そして減圧下で濃縮した。カラムクロマトグラフィー(ヘキサン中、10−100%の酢酸エチル)による精製により、生成物(290mg、83%)を得た。
【0502】
【化73】
[この文献は図面を表示できません]
【0503】
段階2:2−[(3−{3−[4−(1−アミノシクロブチル)フェニル]−2−(2−アミノピリジン−3−イル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−5 −イル}フェニル)アミノ]−1,1−ジメチル−2−オキソエチルアセテート 塩酸塩の合成
【0504】
2−[(3−{3−[4−(1−アミノシクロブチル)フェニル]−2−(2−アミノピリジン−3−イル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−5 −イル}フェニル)アミノ]−1,1−ジメチル−2−オキソエチルアセテート 塩酸塩を、手順G及びBにより合成した。
【0505】
【化74】
[この文献は図面を表示できません]
【0506】
実施例18:N−(3−{3−[4−(1−アミノシクロブチル)フェニル]−2−(2−アミノピリジン−3−イル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−5−イル}フェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパンアミド塩酸塩の合成
【0507】
段階1:2−({3−[2−(2−アミノピリジン−3−イル)−3−(4−{1−[(tert-ブトキシカルボニル)アミノ]シクロブチル } フェニル)−3H−イミダゾ [4,5−b]ピリジン−5−イル]フェニル } アミノ)−1 ,1−ジメチル−2−オキソエチルアセテートの合成
【0508】
【化75】
[この文献は図面を表示できません]
【0509】
ジオキサン(2ml)及び水(0.2ml)中、tert−ブチル (1−{4−[2−(2−アミノピリジン−3−イル)−5−クロロ−3Hイミダゾ[4,5−b]ピリジン−3−イル]フェニル}シクロブチル)カルバメート(50mg)及び1,1−ジメチル−2−オキソ−2−{[3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル]アミノ}エチルアセテート(71mg)、並びにリン酸カリウム(65mg)及びPdCl
2(dppf)CH
2Cl
2(8mg)の懸濁液を、5分間、脱気し、そして次に、80℃に18時間、加熱した。その反応混合物を、減圧下で濃縮した。カラムクロマトグラフィー(2度:クロロホルム中、0−10%メタノール、次に酢酸エチル中、0−10%メタノール)による精製により、生成物(44mg、64%)を得た。
【0510】
【化76】
[この文献は図面を表示できません]
【0511】
段階2:tert−ブチル (1−{4−[2−(2−アミノピリジン−3−イル)−5−{3−[(2−ヒドロキシ−2−メチルプロパノイル)アミノ]フェニル } −3H−イミダゾ [4,5−b]ピリジン−3 −イル]フェニル } シクロブチル)カルバメートの合成
【0512】
【化77】
[この文献は図面を表示できません]
【0513】
メタノール(6ml)中、2−({3−[2−(2−アミノピリジン−3−イル)−3−(4−{1−[(tert-ブトキシカルボニル)アミノ]シクロブチル } フェニル)−3H−イミダゾ [4,5−b]ピリジン−5−イル]フェニル } アミノ)−1 ,1−ジメチル−2−オキソエチルアセテート(24mg)の溶液に、室温でMP−カーボネート(Argonaout technologies 2.91mm/g, 200mg)を添加した。40℃での4時間の撹拌の後、反応混合物を濾過し、そして減圧下で濃縮した。カラムクロマトグラフィー(クロロホルム中、0−10%メタノール)により、生成物(20mg、91%)を得た。
【0514】
【化78】
[この文献は図面を表示できません]
【0515】
段階3:N−(3−{3−[4−(1−アミノシクロブチル)フェニル]−2−(2−アミノピリジン−3−イル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−5−イル}フェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパンアミド塩酸塩の合成
【0516】
【化79】
[この文献は図面を表示できません]
【0517】
ジクロロメタン(3ml)中、tert−ブチル (1−{4−[2−(2−アミノピリジン−3−イル)−5−{3−[(2−ヒドロキシ−2−メチルプロパノイル)アミノ]フェニル } −3H−イミダゾ [4,5−b]ピリジン−3 −イル]フェニル } シクロブチル)カルバメート(20mg)の溶液に、室温でトリフルオロ酢酸(0.6ml)を滴下した。同じ温度での1時間の撹拌の後、反応混合物を減圧下で濃縮した。ジクロロメタン(5ml)及びMP−カーボネート(Argonaout technologies 2.91mmol/g、200mg)を添加した。混合物を30分、時折、振盪しながら、静置し、次に濾過した。濾液を減圧下で濃縮した。ジクロロメタン(5ml)及びメタノール(0.5ml)中、残渣の溶液に、酢酸エチル中、塩化水素(4M、0.04ml)を室温で添加した。10分の撹拌の後、混合物を減圧下で濃縮した。得られる固形物を酢酸エチルにより懸濁し、そして濾過し、生成物(15mg)を得た。
【0518】
【化80】
[この文献は図面を表示できません]
【0519】
実施例19:3−(3−[4−(1−アミノシクロブチル)フェニル]−5−{3−[4−(2,2−ジメチルプロパノイル)ピペラジン−1−イル]フェニル}−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−2−イル)ピリジン−2−アミン塩酸塩の合成
【0520】
段階1:1−(2,2−ジメチルプロパノイル)−4−[3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3 ,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル]ピペラジンの合成
【0521】
【化81】
[この文献は図面を表示できません]
【0522】
段階2:3−(3−[4−(1−アミノシクロブチル)フェニル]−5−{3−[4−(2,2−ジメチルプロパノイル)ピペラジン−1−イル]フェニル}−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−2−イル)ピリジン−2−アミン塩酸塩の合成
【0523】
3−(3−[4−(1−アミノシクロブチル)フェニル]−5−{3−[4−(2,2−ジメチルプロパノイル)ピペラジン−1−イル]フェニル}−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−2−イル)ピリジン−2−アミン塩酸塩を、手順F及びBにより合成した。
【0524】
【化82】
[この文献は図面を表示できません]
【0525】
実施例20:N−(3−{3−[4−(1−アミノシクロブチル)フェニル]−2−(2−アミノピリジン−3−イル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−5 −イル}フェニル)−1,4−ジオキサン−2−カルボキサミド塩酸塩の合成
【0526】
段階1:N−[3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル]−1,4−ジオキサン−2−カルボキサミドの合成
【0527】
0℃の冷却されたN,N−ジメチルアセトアミド(1.5ml)中、3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)アニリン(220mg)及びトリエチルアミン(0.182ml)の溶液に、1,4−ジオキサン−2−カルボニルクロライド(ジクロロメタン(2.5ml)中、1、4−ジオキサン−2−カルボン酸(159mg)及び塩化オキサリル(0.15ml)から調製される)を滴下した。室温での1時間の撹拌の後、反応混合物を、酢酸エチルにより希釈し、そして1Mのクエン酸水溶液(3度)、次に食塩水により洗浄した。有機物を、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、そして減圧下で濃縮した。カラムクロマトグラフィー(ヘキサン中、10−100%の酢酸エチル)による精製により、生成物(270mg、81%)を得た。
【0528】
【化83】
[この文献は図面を表示できません]
【0529】
段階2:tert−ブチル (1−{4−[2−(2−アミノピリジン−3−イル)−5−{3−[(1,4−ジオキサン−2−イルカルボニル)アミノ]フェニル } −3H−イミダゾ [4,5−b]ピリジン−3−イル]フェニル } シクロブチル)カルバメートの合成
【0530】
【化84】
[この文献は図面を表示できません]
【0531】
ジオキサン(2ml)及び水(0.2ml)中、tert−ブチル (1−{4−[2−(2−アミノピリジン−3−イル)−5−クロロ−3Hイミダゾ[4,5−b]ピリジン−3−イル]フェニル}シクロブチル)カルバメート(50mg)及びN−[3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル]−1,4−ジオキサン−2−カルボキサミド(68mg)、並びにリン酸カリウム(65mg)及びpdCl
2(dppf)CH
2Cl
2(8mg)の懸濁液を、5分間、脱気し、そして次に、80℃に18時間、加熱した。反応混合物を減圧下で濃縮した。カラムクロマトグラフィー(2度:クロロホルム中、0−10%メタノール、次に酢酸エチル中、0−10%メタノール)による精製により、生成物(44mg、66%)を得た。
【0532】
【化85】
[この文献は図面を表示できません]
【0533】
段階3:N−(3−{3−[4−(1−アミノシクロブチル)フェニル]−2−(2−アミノピリジン−3−イル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−5 −イル}フェニル)−1,4−ジオキサン−2−カルボキサミド塩酸塩の合成
【0534】
【化86】
[この文献は図面を表示できません]
【0535】
ジクロロメタン(5ml)中、tert−ブチル (1−{4−[2−(2−アミノピリジン−3−イル)−5−{3−[(1,4−ジオキサン−2−イルカルボニル)アミノ]フェニル } −3H−イミダゾ [4,5−b]ピリジン−3−イル]フェニル } シクロブチル)カルバメート(38mg)の溶液に、室温でトリフルオロ酢酸(1ml)を滴下した。同じ温度での1時間の撹拌の後、反応混合物を減圧下で濃縮した。ジクロロメタン(5ml)及びMP−カーボネート(Argonaout technologies 2.91mmol/g、400mg)を添加した。混合物を30分、時折、振盪しながら、静置し、次に濾過した。濾液を減圧下で濃縮した。ジクロロメタン(5ml)及びメタノール(0.4ml)中、残渣の溶液に、酢酸エチル中、塩化水素(4M、0.072ml)を室温で添加した。10分の撹拌の後、混合物を減圧下で濃縮した。得られる固形物を酢酸エチルにより懸濁し、そして濾過し、生成物(24mg)を得た。
【0536】
【化87】
[この文献は図面を表示できません]
【0537】
実施例21:N−(3−{3−[4−(1−アミノシクロブチル)フェニル]−2−(2−アミノピリジン−3−イル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−5−イル}フェニル)テトラヒドロ−2H−ピラン−4−カルボキサミド 塩酸塩の合成
【0538】
段階1:N−[3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル]テトラヒドロ−2H−ピラン−4−カルボキサミドの合成
【0539】
0℃の冷却されたN,N−ジメチルアセトアミド(1.5ml)中、3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)アニリン(220mg)及びトリエチルアミン(0.182ml)の溶液に、テトラヒドロ−2H−ピラン−4−カルボニルクロライド(ジクロロメタン(2.5ml)中、テトラヒドロ−2H−ピラン−4−カルボン酸(156mg)及び塩化オキサリル(0.15ml)から調製される)を滴下した。室温での1時間の撹拌の後、反応混合物を、酢酸エチルにより希釈し、そして1Mのクエン酸水溶液(3度)、次に食塩水により洗浄した。有機物を、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、そして減圧下で濃縮した。カラムクロマトグラフィー(ヘキサン中、10−100%の酢酸エチル)による精製により、生成物(267mg、81%)を得た。
【0540】
【化88】
[この文献は図面を表示できません]
【0541】
段階2:tert−ブチル (1−{4−[2−(2−アミノピリジン−3−イル)−5−{3−[(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルカルボニル)アミノ]フェニル } −3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−3 −イル]フェニル } シクロブチル) カルバメートの合成
【0542】
【化89】
[この文献は図面を表示できません]
【0543】
ジオキサン(2ml)及び水(0.2ml)中、tert−ブチル (1−{4−[2−(2−アミノピリジン−3−イル)−5−クロロ−3Hイミダゾ[4,5−b]ピリジン−3−イル]フェニル}シクロブチル)カルバメート(50mg)及びN−[3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル]テトラヒドロ−2H−ピラン−4−カルボキサミド(67mg)、並びにリン酸カリウム(65mg)及びpdCl
2(dppf)CH
2Cl
2(8mg)の懸濁液を、5分間、脱気し、そして次に、80℃に18時間、加熱した。反応混合物を減圧下で濃縮した。カラムクロマトグラフィー(2度:クロロホルム中、0−10%メタノール、次に酢酸エチル中、0−10%メタノール)による精製により、生成物(34mg、51%)を得た。
【0544】
【化90】
[この文献は図面を表示できません]
【0545】
段階3:N−(3−{3−[4−(1−アミノシクロブチル)フェニル]−2−(2−アミノピリジン−3−イル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−5−イル}フェニル)テトラヒドロ−2H−ピラン−4−カルボキサミド 塩酸塩の合成
【0546】
【化91】
[この文献は図面を表示できません]
【0547】
ジクロロメタン(4ml)中、tert−ブチル (1−{4−[2−(2−アミノピリジン−3−イル)−5−{3−[(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルカルボニル)アミノ]フェニル } −3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−3 −イル]フェニル } シクロブチル) カルバメート(29mg)の溶液に、室温でトリフルオロ酢酸(1ml)を滴下した。同じ温度での1時間の撹拌の後、反応混合物を減圧下で濃縮した。ジクロロメタン(5ml)及びMP−カーボネート(Argonaout technologies 2.91mmol/g、400mg)を添加した。混合物を30分、時折、振盪しながら、静置し、次に濾過した。濾液を減圧下で濃縮した。ジクロロメタン(5ml)及びメタノール(0.4ml)中、残渣の溶液に、酢酸エチル中、塩化水素(4M、0.055ml)を室温で添加した。10分の撹拌の後、混合物を減圧下で濃縮した。得られる固形物を酢酸エチルにより懸濁し、そして濾過し、生成物(19mg)を得た。
【0548】
【化92】
[この文献は図面を表示できません]
【0549】
実施例22:3−{3−[4−(1−アミノシクロブチル)フェニル]−2−(2−アミノピリジン−3−イル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−5 −イル } −N−tert−ブチルベンズアミド 塩酸塩の合成
【0550】
段階1:N−tert−ブチル−3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ベンズアミドの合成
【0551】
N−tert−ブチル−3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ベンズアミドを、手順H(段階3)により合成した。
【0552】
【化93】
[この文献は図面を表示できません]
【0553】
段階2:3−{3−[4−(1−アミノシクロブチル)フェニル]−2−(2−アミノピリジン−3−イル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−5 −イル } −N−tert−ブチルベンズアミド 塩酸塩の合成
【0554】
3−{3−[4−(1−アミノシクロブチル)フェニル]−2−(2−アミノピリジン−3−イル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−5 −イル } −N−tert−ブチルベンズアミド 塩酸塩を、手順G及びBにより合成した。
【0555】
【化94】
[この文献は図面を表示できません]
【0556】
実施例23:N−(3−{3−[4−(1−アミノシクロブチル)フェニル]−2−(2−アミノピリジン−3−イル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−5−イル}フェニル)−2−メトキシ−2−メチルプロパンアミド 塩酸塩の合成
【0557】
段階1:2−メトキシ−2−メチル−N−[3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル]プロパンアミドの合成
【0558】
【化95】
[この文献は図面を表示できません]
【0559】
段階2:N−(3−{3−[4−(1−アミノシクロブチル)フェニル]−2−(2−アミノピリジン−3−イル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−5−イル}フェニル)−2−メトキシ−2−メチルプロパンアミド 塩酸塩の合成
【0560】
N−(3−{3−[4−(1−アミノシクロブチル)フェニル]−2−(2−アミノピリジン−3−イル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−5−イル}フェニル)−2−メトキシ−2−メチルプロパンアミド 塩酸塩を、手順G及びBにより合成した。
【0561】
【化96】
[この文献は図面を表示できません]
【0562】
実施例24:1−(3−{3−[4−(1−アミノシクロブチル)フェニル]−2−(2−アミノピリジン−3−イル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−5−イル}フェニル)−N−N−ジメチルピペリジン−4−カルボキサミドの合成
【0563】
段階1:エチル1−(3−ブロモフェニル)ピペリジン−4−カルボキシレートの合成
【0564】
【化97】
[この文献は図面を表示できません]
【0565】
1,3−ジブロモベンゼン(10g、42mmol)のトルエン(424ml)溶液に、イソニペコチン酸エチル(6.5ml、42mmol)、rac−BINAP(2.0g、3.2mmol)、NaOtBu(4.9g、51mmol)及びPd
2(dba)
3(0.97g、1.1mmol)を添加した。その混合物を、80℃で4時間、加熱し、そして水及び酢酸エチルにより希釈し、そして分離した。有機相を、無水Na
2SO
4上で乾燥し、そして減圧下で蒸発した。残渣を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル 10:0〜9:1)により精製し、標記化合物(5.6g、42%)を得た。
【0566】
【化98】
[この文献は図面を表示できません]
【0567】
段階2:1−(3−ブロモフェニル)ピペリジン−4−カルボン酸の合成
【0568】
【化99】
[この文献は図面を表示できません]
【0569】
THF/メタノール(360ml、1:1)中、エチル1−(3−ブロモフェニル)ピペリジン−4−カルボキシレート(5.6g、18mmol)の溶液に、室温で、NaOHの溶液(1M,90ml)を添加した。その混合物を50℃で30分間、加熱し、そして有機溶媒を減圧下で除去した。その水溶液を、氷及び1MのHCl(90ml)と共に混合し、そしてジクロロメタン/メタノールにより抽出した。合わせた有機相を無水Na
2SO
4上に乾燥し、そして蒸発した。残渣を、ジクロロメタン/ヘキサンにより固化し、白色固形物として標記化合物(4.4g、85%)を得た。
【0570】
【化100】
[この文献は図面を表示できません]
【0571】
段階3:1−(3−ブロモフェニル)−N,N−ジメチルピペリジン−4−カルボキサミドの合成
【0572】
【化101】
[この文献は図面を表示できません]
【0573】
ジオキサン(70ml)中、1−(3−ブロモフェニル)ピペリジン−4−カルボン酸(2g、7.0mmol)の溶液に、0℃で塩化チオニル(2.6ml、35mmol)を添加した。その混合物を室温で1時間、維持し、そして蒸発した。残渣をジクロロメタンと共に同時蒸発し、そしてジクロロメタン(5ml)に溶解した。この混合物に、ジメチルアミンHCl塩(1.7g、21mmol)、トリエチルアミン(4.9ml、35mmol)及びジクロロメタン(20ml)の混合物を0℃で添加した。この混合物を室温で1時間、撹拌し、そして水により希釈し、そして分離した。有機相を乾燥し、そして蒸発した。残渣を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル 10:0〜1:9)により精製し、標記化合物(2.2g、100%)を得た。
【0574】
【化102】
[この文献は図面を表示できません]
【0575】
段階4:N,N−ジメチル−1−[3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3−2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル]ピペリジン−4−カルボキサミドの合成
【0576】
【化103】
[この文献は図面を表示できません]
【0577】
1−(3−ブロモフェニル)−N,N−ジメチルピペリジン−4−カルボキサミド(2.2g、7.3mmol)の溶液に、ビス(ピナコラト)ジボラン(2.8g、11mmol)、PdCl
2(dppf)(237mg、0.29mmol)及びKOAc(2.2g、22mmol)を添加した。その混合物を80℃で6時間、加熱し、そして水及び酢酸エチルにより希釈し、次に分離した。有機相を乾燥し、そして蒸発した。残渣を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル 10:0〜0:10)により精製し、標記化合物(1.94g、75%)を得た。
【0578】
【化104】
[この文献は図面を表示できません]
【0579】
段階5a:1−(3−{3−[4−(1−アミノシクロブチル)フェニル]−2−(2−アミノピリジン−3−イル)−3H−インダゾ[4,5−b]ピリジン−5−イル}フェニル)−N−N−ジメチルピペリジン−4−カルボキサミド HCl塩の合成
【0580】
【化105】
[この文献は図面を表示できません]
【0581】
DMF(8.1ml)/水(0.45ml)中、tert−ブチル (1− { 4− [2−(2−アミノピリジン−3−イル)−5−クロロ−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−3−イル]フェニル}シクロブチル)カルバメ−ト(400mg、0.81mmol)の溶液に、N,N−ジメチル−1−[3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル]ピペリジン−4−カルボキサミド(584mg、1.6mmol)、AMPHOS(58mg、0.08mmol)及びNa
2CO
3(95mg、0.9mmol)を添加した。その混合物を160℃で1時間、マイクロウェーブで加熱した。その混合物を減圧下で蒸発し、そして残渣を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル/メタノール 10:0:0〜0:10:1)により精製し、tert−ブチル (1− { 4− [2−(2−アミノピリジン−3−イル)−5−{3−[4−(ジメチルカルバモイル)ピペリジン−1−イル]フェニル}−3H−インダゾ[4,5−b]ピリジン−3−イル]フェニル}シクロブチル)カルバメートを得た。この化合物を、メタノール(15ml)、及び酢酸エチル中、4MのHCl(15ml)により、室温で18時間、脱保護した。この混合物をジエチルエーテルにより固化し、そして固形物をHPLCにより精製し、そしてHClを画分に添加し、そして蒸発し、次にジエチルエーテルにより固化し、標記化合物(281mg、50%)を、白色固形物として得た。
【0582】
【化106】
[この文献は図面を表示できません]
【0583】
他の合成方法;段階1:tert−ブチル (1−{4−[(6−{3−[4−(ジメチルカルバモイル)ピペリジン−1−イル]フェニル } −3−ニトロピリジン2−イル)アミノ]フェニル } シクロブチル)カルバメートの合成
【0584】
【化107】
[この文献は図面を表示できません]
【0585】
トルエン/エタノール/飽和炭酸水素ナトリウム(200/200/20ml)中、tert−ブチル (1−{4−[(6−クロロ−3−ニトロピリジン−2−イル)アミノ]フェニル}シクロブチル)カルバメート(4.1g、9.8mmol)の溶液に、N,N−ジメチル− 1−[3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル]ピペリジン−4−カルボキサミド(4.2g、12mmol)、Pd(PPh
4)
3(563mg、0.49mmol)を添加した。その混合物を、100℃で18時間、加熱した。その混合物を、セライトを通して濾過し、分離し、そして蒸発した。残渣を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル/メタノール 85:15:1.5)により精製し、標記化合物(5.4g、91%)を、淡赤色の固形物として得た。
【0586】
【化108】
[この文献は図面を表示できません]
【0587】
段階2:tert−ブチル (1− { 4− [2−(2−アミノピリジン−3−イル)−5−{3−[4−(ジメチルカルバモイル)ピペリジン−1−イル]フェニル }−3H−インダゾ[4,5−b]ピリジン−3 −イル]フェニル } シクロブチル)カルバメートの合成
【0588】
【化109】
[この文献は図面を表示できません]
【0589】
THF/メタノール(150ml、1:1)中、tert−ブチル (1−{4−[(6−{3−[4−(ジメチルカルバモイル)ピペリジン−1−イル]フェニル } −3−ニトロピリジン2−イル)アミノ]フェニル } シクロブチル)カルバメート(5.4g、8.9mmol)の溶液に、炭素上Pd(5重量%、1g)を添加した。その混合物を、水素ガス(1atm)下で2時間、撹拌した。その混合物を、セライトを通して濾過し、そして蒸発した。残渣を、酢酸(30ml)に溶解し、そして2−アミノニコチンアルデヒド(1.1g、9.3mmol)を添加し、次にその混合物を室温で1時間、撹拌した。混合物を80℃で1時間、加熱し、そしてその混合物を水中に注ぎ、そして水酸化ナトリウム(20g)により中和した。固形物を濾過により集め、そして残渣を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル/メタノール 10:0〜0:10:1)により精製し、淡オレンジ色の固形物を得た。固形物をジエチルエーテル(200ml)中でスラリーにし、そして集め、標記化合物(3.4g、62%)を、淡黄色の固形物として得た。
【0590】
段階3:1−(3−{3−[4−(1−アミノシクロブチル)フェニル]−2−(2−アミノピリジン−3−イル)−3H−インダゾ[4,5−b]ピリジン−5−イル}フェニル)−N,N−ジメチルピペリジン−4−カルボキサミド HCl塩の合成
【0591】
【化110】
[この文献は図面を表示できません]
【0592】
tert−ブチル (1− { 4− [2−(2−アミノピリジン−3−イル)−V− { 3−[4−(ジメチルカルバモイル)ピペリジン−1−イル]フェニル}−3H−インダゾ[4,5−b]ピリジン−3−イル]フェニル}シクロブチル)カルバメート(3.4g、4.9mmol)を、酢酸エチル(15ml)中、メタノール(15ml)及び4MのHClにより、室温で18時間、脱保護した。その混合物を、酢酸エチルにより固化し、そして濾過により集め、標記化合物(2.9g、100%)を、白色固形物として得た。
【0593】
実施例25:1−(3−{3−[4−(1−アミノシクロブチル)フェニル]−2−(2−アミノピリジン−3−イル)−3H−インダゾ[4,5−b]ピリジン−5−イル}フェニル)−N,N−ジエチルピペリジン−4−カルボキサミドの合成
【0594】
1−(3−{3−[4−(1−アミノシクロブチル)フェニル]−2−(2−アミノピリジン−3−イル)−3H−インダゾ[4,5−b]ピリジン−5−イル}フェニル)−N,N−ジエチルピペリジン−4−カルボキサミドを、1−(3−{3−[4−(1−アミノシクロブチル)フェニル]−2−(2−アミノピリジン−3−イル)−3H−インダゾ[4,5−b]ピリジン−5−イル}フェニル)−N,N−ジメチルピペリジン−4−カルボキサミドの合成に使用される手順により合成した。
【0595】
【化111】
[この文献は図面を表示できません]
【0596】
実施例26:3−(3−[4−(1−アミノシクロブチル)フェニル]−5−{3−[4−(モルホリン−4−イルカルボニル)ピペリジン−1−イル]フェニル } −3H−インダゾ[4,5−b]ピリジン−2−イル)ピリジン−2−アミンの合成
【0597】
3−(3−[4−(1−アミノシクロブチル)フェニル]−5−{3−[4−(モルホリン−4−イルカルボニル)ピペリジン−1−イル]フェニル } −3H−インダゾ[4,5−b]ピリジン−2−イル)ピリジン−2−アミンを、1−(3−{3−[4−(1−アミノシクロブチル)フェニル]−2−(2−アミノピリジン−3−イル)−3H−インダゾ[4,5−b]ピリジン−5−イル}フェニル)−N,N−ジメチルピペリジン−4−カルボキサミドの合成に使用される手順により合成した。
【0598】
【化112】
[この文献は図面を表示できません]
【0599】
実施例27:1−(3−{3−[4−(1−アミノシクロブチル)フェニル]−2−(2−アミノピリジン−3−イル)−3H−インダゾ[4,5−b]ピリジン−5−イル}フェニル)−N−(2−メトキシエチル)ピペリジン−4−カルボキサミドの合成
【0600】
1−(3−{3−[4−(1−アミノシクロブチル)フェニル]−2−(2−アミノピリジン−3−イル)−3H−インダゾ[4,5−b]ピリジン−5−イル}フェニル)−N−(2−メトキシエチル)ピペリジン−4−カルボキサミドを、1−(3−{3−[4−(1−アミノシクロブチル)フェニル]−2−(2−アミノピリジン−3−イル)−3H−インダゾ[4,5−b]ピリジン−5−イル}フェニル)−N,N−ジメチルピペリジン−4−カルボキサミドの合成に使用される手順により合成した。
【0601】
【化113】
[この文献は図面を表示できません]
【0602】
実施例28:1−(3−{3−[4−(1−アミノシクロブチル)フェニル]−2−(2−アミノピリジン−3−イル)−3H−インダゾ[4,5−b]ピリジン−5−イル}フェニル)−N−エチルピペリジン−4−カルボキサミドの合成
【0603】
1−(3−{3−[4−(1−アミノシクロブチル)フェニル]−2−(2−アミノピリジン−3−イル)−3H−インダゾ[4,5−b]ピリジン−5−イル}フェニル)−N−エチルピペリジン−4−カルボキサミドを、1−(3−{3−[4−(1−アミノシクロブチル)フェニル]−2−(2−アミノピリジン−3−イル)−3H−インダゾ[4,5−b]ピリジン−5−イル}フェニル)−N,N−ジメチルピペリジン−4−カルボキサミドの合成に使用される手順により合成した。
【0604】
【化114】
[この文献は図面を表示できません]
【0605】
実施例29:1−(3−{3−[4−(1−アミノシクロブチル)フェニル]−2−(2−アミノピリジン−3−イル)−3H−インダゾ[4,5−b]ピリジン−5−イル}フェニル)−N−メチルピペリジン−4−カルボキサミドの合成
【0606】
1−(3−{3−[4−(1−アミノシクロブチル)フェニル]−2−(2−アミノピリジン−3−イル)−3H−インダゾ[4,5−b]ピリジン−5−イル}フェニル)−N−メチルピペリジン−4−カルボキサミドを、1−(3−{3−[4−(1−アミノシクロブチル)フェニル]−2−(2−アミノピリジン−3−イル)−3H−インダゾ[4,5−b]ピリジン−5−イル}フェニル)−N,N−ジメチルピペリジン−4−カルボキサミドの合成に使用される手順により合成した。
【0607】
【化115】
[この文献は図面を表示できません]
【0608】
実施例30:N−[1−(3−{3−[4−(1−アミノシクロブチル)フェニル]−2−(2−アミノピリジン−3−イル)−3H−インダゾ[4,5−b]ピリジン−5−イル}フェニル)ピペリジン−4−イル]アセトアミド三塩酸塩の合成
【0609】
段階1:N−{1−[3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル]ピペリジン−4−イル } アセトアミドの合成
【0610】
【化116】
[この文献は図面を表示できません]
【0611】
ジオキサン(3ml)中、N−[1−(3−ブロモフェニル)ピペリジン−4−イル]アセトアミド(338mg、1.14mmol)、ビス(ピナコラト)ジボロン(347mg、1.36mmol)、Pd(dppf)Cl
2・DCM(47mg、0.0570mmol)及び酢酸カリウム(336mg、3.42mmol)の混合物を、窒素下で18時間、80℃で加熱した。室温への冷却の後、混合物をErOAcにより希釈し、そしてセライトパッドを通して濾過した。合わせた濾液及び洗浄物を濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(CH
2Cl
2/メタノール=100:0→90:10)により精製し、所望する生成物(397mg、定量的)を、暗褐色の固形物として得た。
【0612】
【化117】
[この文献は図面を表示できません]
【0613】
N−[1−(3−{3−[4−(1−アミノシクロブチル)フェニル]−2−(2−アミノピリジン−3−イル)−3H−インダゾ[4,5−b]ピリジン−5−イル }フェニル)ピペリジン−4−イル]アセトアミド 三塩酸塩の合成
【0614】
【化118】
[この文献は図面を表示できません]
【0615】
段階2:カップリング
【0616】
(1− { 4− [2−(2−アミノピリジン−3−イル)−5−{ 3−[cis−2,6−ジメチルモルホリン−4−イル]フェニル } −3H−インダゾ[4,5−b]ピリジン−3 −イル]フェニル } シクロブチル)カルバメート。DME(2.5ml)中、tert−ブチル (1− { 4− [2−(2−アミノピリジン−3−イル)−5−クロロ−3H−インダゾ [4,5−b]ピリジン−3−イル]フェニル }シクロブチル)カルバメート(50.0mg、0.101mmol)、N−{1−[3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル]ピペリジン−4−イル}アセトアミド(53mg、0.153mmol)、Pd(dppf)
2Cl
2・DCM(8mg、0.0102mmol)及び2Mの炭酸ナトリウム水溶液(0.056ml、0.112mmol)の混合物を、マイクロウェーブ(130℃で1時間、続いて160℃で2時間)により処理した。その混合物をAcOEtにより希釈し、次に、水(3度)、食塩水により洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、次に濾過した。濾液を濃縮し、そして残渣を、分取薄層クロマトグラフィー(CH
2Cl
2/メタノール=20:1×3)により精製し、所望する生成物(39mg、57%)を、褐色の固形物として得た。
【0617】
段階3:脱Boc
【0618】
メタノール(0.5ml)中、出発材料(39mg、0.0580mmol)を、4NのHCl−ジオキサン(2ml)に添加し、そして室温で16.5時間、撹拌した。その混合物を濃縮し、所望する生成物(39mg、99%)を、褐色の固形物として得た。
【0619】
【化119】
[この文献は図面を表示できません]
【0620】
実施例31:3−{3−[4−(1−アミノシクロブチル)フェニル]−5−[3−(4−アミノピペリジン−1−イル)フェニル]−3H−インダゾ[4,5−b]ピリジン−2−イル }ピリジン−2−アミン四塩酸塩の合成
【0621】
段階1:tert−ブチル {1−[3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル]ピペリジン−4−イル } カルバメートの合成
【0622】
【化120】
[この文献は図面を表示できません]
【0623】
ジオキサン(3ml)中、tert−ブチル[1−(3−ブロモフェニル)ピペリジン−4−イル]カルバメート(80mg、0.225mmol)、ビス(ピナコラト)ジボロン(69mg、0.270mmol)、Pd(dppf)Cl
2・DCM(9mg、0.0113mmol)及び酢酸カリウム(66mg、0.675mmol)の混合物を、窒素下で43時間、80℃で加熱した。室温への冷却の後、混合物をErOAcにより希釈し、そしてセライトパッドを通して濾過した。合わせた濾液及び洗浄物を濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/AcOEt= 90:10→75:25)により精製し、所望する生成物(99mg、定量的)を、淡黄色の固形物として得た。
【0624】
【化121】
[この文献は図面を表示できません]
【0625】
3−{3−[4−(1−アミノシクロブチル)フェニル]−5−[3−(4−アミノピペリジン−1−イル)フェニル]−3H−インダゾ[4,5−b]ピリジン−2−イル }ピリジン−2−アミン 四塩酸塩の合成
【0626】
【化122】
[この文献は図面を表示できません]
【0627】
段階2:カップリング
【0628】
(1− { 4− [2−(2−アミノピリジン−3−イル)−5−{ 3−[cis−2,6−ジメチルモルホリン−4−イル]フェニル } −3H−インダゾ[4,5−b]ピリジン−3 −イル]フェニル } シクロブチル)カルバメート。DMF(3.5ml)中、tert−ブチル (1− { 4− [2−(2−アミノピリジン−3−イル)−5−クロロ−3H−インダゾ[4−5−b]ピリジン−3−イル]フェニル}シクロブチル)カルバメート(101mg、0.205mmol)、tert−ブチル {1−[3−(4,4,5−5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル]ピペリジン−4−イル}カルバメート(99mg、0.246mmol)、ビス(ジ−tert−ブチル(4−ジメチルアミノフェニル)ホスフィン)ジクロロパラジウム(II) (15mg、0.0205mmol)、及び2Mの炭酸ナトリウム水溶液(0.113ml、0.226mmol)の混合物を、マイクロウェーブ(160℃で1時間)により処理した。その混合物をAcOEtにより希釈し、次に、水(3度)、食塩水により洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、次に濾過した。濾液を濃縮し、そして残渣を、分取薄層クロマトグラフィー(AcOEt のみ ×2)により精製し、さらに、分取薄層クロマトグラフィー(CH
2Cl
2/AcOEt =5:2×2)により精製し、所望する生成物(66mg、51%)を、黄色の油状物として得た。
【0629】
段階3:脱Boc
【0630】
メタノール(1ml)中、出発材料(66mg、0.105mmol)を、4NのHCl−ジオキサン(3ml)に添加し、そして室温で16時間、撹拌した。その混合物を濃縮し、所望する生成物(59mg、83%)を、黄色の固形物として得た。
【0631】
【化123】
[この文献は図面を表示できません]
【0632】
実施例32:メチル [1−(3−{3−[4−(1−アミノシクロブチル)フェニル]−2−(2−アミノピリジン−3−イル)−3H−インダゾ[4−5−b]ピリジン−5−イル}フェニル)ピペリジン−4−イル]カルバメート三塩酸塩の合成
【0633】
段階1:メチル {1−[3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル]ピペリジン−4−イル}カルバメートの合成
【0634】
【化124】
[この文献は図面を表示できません]
【0635】
ジオキサン(4ml)中、メチル[1−(3−ブロモフェニル)ピペリジン−4−イル]カルバメート(127mg、0.406mmol)、ビス(ピナコラト)ジボロン(124mg、0.487mmol)、Pd(dppf)Cl
2・DCM(17mg、0.0203mmol)及び酢酸カリウム(120mg、1.22mmol)の混合物を、窒素下で17.5時間、80℃で加熱した。室温への冷却の後、混合物をErOAcにより希釈し、そしてセライトパッドを通して濾過した。合わせた濾液及び洗浄物を濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/AcOEt= 75:25→50:50)により精製し、所望する生成物(102mg、70%)を、淡黄色の固形物として得た。
【0636】
【化125】
[この文献は図面を表示できません]
【0637】
メチル [1−(3−{3−[4−(1−アミノシクロブチル)フェニル]−2−(2−アミノピリジン−3−イル)−3H−インダゾ[4−5−b]ピリジン−5−イル}フェニル)ピペリジン−4−イル]カルバメート三塩酸塩の合成
【0638】
【化126】
[この文献は図面を表示できません]
【0639】
段階2:カップリング
【0640】
(1−{−4−[2−(2−アミノピリジン−3−イル)−5−{−3−[cis−2,6−ジメチルモルホリン−4−イル]フェニル}−3H−インダゾ[4−5−b]ピリジン−3−イル]フェニル}シクロブチル)カルバメート。DMF(3ml)中、tert−ブチル(1− {−4− [2−(2−アミノピリジン−3−イル)−5−クロロ−3H−インダゾ[4−5−b]ピリジン−3−イル]フェニル}シクロブチル)カルバメート(70mg、0.142mmol)、メチル {1−[3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル] ピペリジン−4−イル}カルバメート(102mg、0.283mmol)、ビス(ジ−tert−ブチル(4−ジメチルアミノフェニル) ホスフィン)ジクロロパラジウム(II) (10mg、0.0142mmol)、及び2Mの炭酸ナトリウム水溶液(0.078ml、0.156mmol)の混合物を、マイクロウェーブ(160℃で1時間)により処理した。その混合物をAcOEtにより希釈し、次に、水(3度)、食塩水により洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、次に濾過した。濾液を濃縮し、そして残渣を、分取薄層クロマトグラフィー(AcOEt のみ ×2)により精製し、さらに、分取薄層クロマトグラフィー(AcOEt/メタノール= 20:1)により精製し、そしてさらに、NHシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/AcOEt= 50:50→35:65)により精製し、所望する生成物(38mg、39%)を、黄色の固形物として得た。
【0641】
段階3:脱Boc
【0642】
メタノール(0.5ml)中、出発材料(38mg、0.0552mmol)を、4NのHCl−ジオキサン(2ml)に添加し、そして室温で13.5時間、撹拌した。その混合物を濃縮し、所望する生成物(36mg、93%)を、淡黄色の固形物として得た。
【0643】
【化127】
[この文献は図面を表示できません]
【0644】
実施例33:N−[1−(3−{3−[4−(1−アミノシクロブチル)フェニル]−2−(2−アミノピリジン−3−イル)−3H−インダゾ[4,5−b]ピリジン−5−イル}フェニル)ピペリジン−4−イル]メタンスルホンアミド合成
【0645】
【化128】
[この文献は図面を表示できません]
【0646】
CH
2Cl
2(2ml)中、3−{3−[4−(1−アミノシクロブチル)フェニル]−5−[3−(4−アミノピペリジン−1−イル)フェニル]−3H−インダゾ[4,5−b]ピリジン−2−イル}ピリジン−2−アミン 四塩酸塩(49mg、0.073lmmol)の溶液に、トリエチルアミン(0.061ml、0.439mmol)、次に塩化メタンスルホニル(0.006ml、0.0804mmol)を、0℃で添加し、そして室温で3.5時間、撹拌した。その混合物を、AcOEtにより希釈し、0.5Nの水酸化ナトリウム、食塩水により洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、次に濾過した。濾液を濃縮し、そして残渣を、分取薄層クロマトグラフィー(CH
2Cl
2/メタノール=5:1)により精製し、所望する生成物(24mg、54%)を、淡黄色の固形物として得た。
【0647】
【化129】
[この文献は図面を表示できません]
【0648】
実施例34:N−[1−(3−{3−[4−(1−アミノシクロブチル)フェニル]−2−(2−アミノピリジン−3−イル)−3H−インダゾ[4,5−b]ピリジン−5−イル}フェニル)ピペリジン−4−イル]−Nメチルアセトアミド三塩酸塩の合成
【0649】
段階1:N−[1−(3−ブロモフェニル)−4−ピペリジル]アセトアミドの合成
【0650】
【化130】
[この文献は図面を表示できません]
【0651】
トルエン(492ml)中、1,3−ジブロモベンゼン(7.9ml、49.2mmol)、N−(4−ピペリジル)アセトアミド(7.00g、49.2mmol)、Pd
2(dba)
3(2.25g、2.46mmol)、rac−BINAP(2.30g、3.69mmol)及びナトリウムtert−ブトキシド(5.68g、59.1mmol)の混合物を、窒素下で、80℃で17時間、加熱した。室温への冷却の後、その混合物を、EtOAcにより希釈し、そしてセライトパッドを通して濾過した。合わせた濾液及び洗浄物を濃縮した。残渣を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/AcOEt 50:50〜0:100)により精製し、標記化合物(11.6g、80%)を、淡オレンジ色の固形物として得た。
【0652】
【化131】
[この文献は図面を表示できません]
【0653】
段階2:N−[1−(3−ブロモフェニル)ピペリジン−4−イル]−N−メチルアセトアミドの合成
【0654】
【化132】
[この文献は図面を表示できません]
【0655】
THF(392ml)中、N−[1−(3−ブロモフェニル)−4−ピペリジル]アセトアミド(11.6g、39.2mmol)の溶液を、水素化ナトリウム(6.84g、鉱油中、55%、157mmol)に0℃で少しずつ添加し、そして窒素下で10分間、室温で撹拌した。その反応混合物を、0℃でヨードメタン(7.32ml、118mmol)に添加し、そして室温で6時間、撹拌した。混合物を0℃で水により、ゆっくり冷却し、そしてEtOAcにより抽出した。有機層を食塩水により洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、そしてセライトパッドを通して濾過した。組み合わされた濾液及び洗浄物を濃縮した。残渣を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/AcOEt=80:20→0:100)により精製し、所望の生成物(12.6g、定量的)を、褐色の油状物として得た。
【0656】
【化133】
[この文献は図面を表示できません]
【0657】
段階3:N−メチルN−{1−[3−(4,4,5−5−テトラメチル−1−3−2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル]ピペリジン−4−イル } アセトアミドの合成
【0658】
【化134】
[この文献は図面を表示できません]
【0659】
ジオキサン(3ml)中、N−[1−(3−ブロモフェニル)ピペリジン−4−イル]−N−メチルアセトアミド(68mg、0.217mmol)、ビス(ピナコラト)ジボロン(66mg、0.260mmol)、Pd(dppf)Cl
2・DCM(9mg、0.0109mmol)及び酢酸カリウム(64mg、0.651mmol)の混合物を、窒素下で13時間、80℃で加熱した。室温への冷却の後、その混合物を、EtOAcにより希釈し、そしてセライトパッドを通して濾過した。合わせた濾液及び洗浄物を濃縮した。残渣を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/AcOEt=35:65〜0:100)により精製し、所望の生成物(61mg、78%)を、白色の固形物として得た。
【0660】
【化135】
[この文献は図面を表示できません]
【0661】
N−[1−(3−{3−[4−(1−アミノシクロブチル)フェニル]−2−(2−アミノピリジン−3−イル)−3H−インダゾ[4,5−b]ピリジン−5−イル }フェニル)ピペリジン−4−イル]−N−メチルアセトアミド三塩酸塩の合成
【0662】
【化136】
[この文献は図面を表示できません]
【0663】
段階4:カップリング
【0664】
(1− {−4− [2−(2−アミノピリジン−3−イル)−5−{−3−[cis−2,6−ジメチルモルホリン−4−イル]フェニル}−3H−インダゾ[4,5−b]ピリジン−3−イル]フェニル}シクロブチル)カルバメート。DMF(2.5ml)中、tert−ブチル(1− {−4− [2−(2−アミノピリジン−3−イル)−5−クロロ−3H−インダゾ[4,5−b]ピリジン−3−イル]フェニル}シクロブチル)カルバメート(56mg、0.113mmol)、N−メチル−N−{1−[3−(4,4,5−5−テトラメチル−1−3−2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル]ピペリジン−4−イル}アセトアミド(61mg、0.170mmol)、ビス(ジ−tert−ブチル(4−ジメチルアミノフェニル)ホスフィン)ジクロロパラジウム(II)(8mg、0.0113mmol)、及び2Mの炭酸ナトリウム水溶液(0.062ml、0.124mmol)の混合物を、マイクロウェーブ(160℃で1時間)により処理した。その混合物をAcOEtにより希釈し、次に、水(3度)、食塩水により洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、次に濾過した。濾液を濃縮し、そして残渣を、分取薄層クロマトグラフィー(AcOEt/メタノール= 20:1)により精製し、さらに、分取薄層クロマトグラフィー(CH
2Cl
2/メタノール= 20:1×2)により精製し、所望する生成物(14mg、18%)を、黄色の固形物として得た。
【0665】
段階5:脱Boc
【0666】
メタノール(1ml)中、出発材料(14mg、0.0204mmol)を、4NのHCl−ジオキサン(3ml)に添加し、そして室温で14時間、撹拌した。その混合物を濃縮し、所望する生成物(19mg、定量的)を、淡黄色の固形物として得た。
【0667】
【化137】
[この文献は図面を表示できません]
【0668】
実施例35:3−{3−[4−(1−アミノシクロブチル)フェニル]−5−[3−(4−モルホリン−4−イルピペリジン−1−イル)フェニル]−3H−インダゾ[4,5−b]ピリジン−2−イル}ピリジン−2−アミン四塩酸塩の合成
【0669】
段階1:4−{ 1−[3−(4,4,5−5−テトラメチル−1−3−2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル]ピペリジン−4−イル}モルホリンの合成
【0670】
【化138】
[この文献は図面を表示できません]
【0671】
ジオキサン(3ml)中、4−[1−(3−ブロモフェニル)ピペリジン−4−イル]モルホリン(326mg、1.01mmol)、ビス(ピナコラト)ジボロン(306mg、1.21mmol)、Pd(dppf)Cl
2・DCM(41mg、0.0505mmol)及び酢酸カリウム(297mg、3.03mmol)の混合物を、窒素下で18時間、80℃で加熱した。室温への冷却の後、その混合物を、EtOAcにより希釈し、そしてセライトパッドを通して濾過した。合わせた濾液及び洗浄物を濃縮した。残渣を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(CH
2Cl
2/メタノール=100:0→95:5)により精製し、所望の生成物(444mg、定量的)を、暗褐色の油状物として得た。
【0672】
【化139】
[この文献は図面を表示できません]
【0673】
3−{3−[4−(1−アミノシクロブチル)フェニル]−5−[3−(4−モルホリン−4−イルピペリジン−1−イル)フェニル]−3H−インダゾ[4,5−b]ピリジン−2−イル}ピリジン−2−アミン 四塩酸塩の合成
【0674】
【化140】
[この文献は図面を表示できません]
【0675】
段階2:カップリング
【0676】
(1− {−4− [2−(2−アミノピリジン−3−イル)−5−{−3−[cis−2,6−ジメチルモルホリン−4−イル]フェニル}−3H−インダゾ[4,5−b]ピリジン−3−イル]フェニル}シクロブチル)カルバメート。DMF(2.5ml)中、tert−ブチル(1− {−4− [2−(2−アミノピリジン−3−イル)−5−クロロ−3H−インダゾ[4,5−b]ピリジン−3−イル]フェニル}シクロブチル)カルバメート(50mg、0.102mmol)、4−{1−[3−(4,4,5−5−テトラメチル−1−3−2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル]ピペリジン−4−イル}モルホリン(114mg、0.306mmol)、ビス(ジ−tert−ブチル(4−ジメチルアミノフェニル)ホスフィン) ジクロロパラジウム(II)(14mg、0.0204mmol)、及び2Mの炭酸ナトリウム水溶液(0.056ml、0.112mmol)の混合物を、マイクロウェーブ(160℃で2時間)により処理した。その混合物をAcOEtにより希釈し、次に、水(3度)、食塩水により洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、次に濾過した。濾液を濃縮し、そして残渣を、分取薄層クロマトグラフィー(CH
2Cl
2/メタノール= 10:1)により精製し、さらに、NHシリカゲルカラムクロマトグラフィー(AcOEtのみ)により精製し、所望する生成物(26mg、36%)を、黄色の固形物として得た。
【0677】
段階3:脱Boc
【0678】
メタノール(1ml)中、出発材料(26mg、0.0371mmol)を、4NのHCl−ジオキサン(3ml)に添加し、そして室温で67時間、撹拌した。その混合物を濃縮し、所望する生成物(25mg、90%)を、黄色の固形物として得た。
【0679】
【化141】
[この文献は図面を表示できません]
【0680】
実施例36:8−(3−{3−[4−(1−アミノシクロブチル)フェニル]−2−(2−アミノピリジン−3−イル)−3H−インダゾ[4,5−b]ピリジン−5−イル}フェニル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−オール三塩酸塩の合成
【0681】
段階1:8−[3−(4,4,5−5−テトラメチル−1−3−2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル]−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−オールの合成
【0682】
【化142】
[この文献は図面を表示できません]
【0683】
ジオキサン(3ml)中、8−(3−ブロモフェニル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−オール(58mg、0.206mmol)、ビス(ピナコラト)ジボロン(63mg、0.247mmol)、Pd(dppf)Cl
2・DCM(8mg、0.0103mmol)及び酢酸カリウム(61mg、0.618mmol)の混合物を、窒素下で14.5時間、80℃で加熱した。室温への冷却の後、その混合物を、EtOAcにより希釈し、水、食塩水により洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、次に、濾過した。濾液を濃縮した。残渣を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/AcOEt=85:15→75:25)により精製し、所望の生成物(37mg、55%)を、無色の油状物として得た。
【0684】
8−(3−{3−[4−(1−アミノシクロブチル)フェニル]−2−(2−アミノピリジン−3−イル)−3H−インダゾ[4,5−b]ピリジン−5−イル}フェニル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−オール 三塩酸塩の合成
【0685】
【化143】
[この文献は図面を表示できません]
【0686】
段階2:カップリング
【0687】
(1− {−4− [2−(2−アミノピリジン−3−イル)−5−{−3−[cis−2,6−ジメチルモルホリン−4−イル]フェニル}−3H−インダゾ[4,5−b]ピリジン−3−イル]フェニル}シクロブチル)カルバメート。DMF(3ml)中、tert−ブチル(1− {−4− [2−(2−アミノピリジン−3−イル)−5−クロロ−3H−インダゾ[4,5−b]ピリジン−3−イル]フェニル}シクロブチル)カルバメート(55mg、0.112mmol)、8−[3−(4,4,5−5−テトラメチル−1−3−2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル]−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−オール(37mg、0.112mmol)、ビス(ジ−tert−ブチル(4−ジメチルアミノフェニル)ホスフィン) ジクロロパラジウム(II)(8mg、0.0112mmol)、及び2Mの炭酸ナトリウム水溶液(0.062ml、0.123mmol)の混合物を、マイクロウェーブ(160℃で1時間)により処理した。その混合物をAcOEtにより希釈し、次に水(3度)、食塩水により洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、次に濾過した。濾液を濃縮し、そして残渣を、分取薄層クロマトグラフィー(CH
2Cl
2/メタノール= 20:1×2)により精製し、所望する生成物(8mg、11%)を、黄色の固形物として得た。
【0688】
段階3:脱Boc
【0689】
メタノール(0.5ml)中、出発材料(8mg、0.0122mmol)を、4NのHCl−ジオキサン(2ml)に添加し、そして室温で18時間、撹拌した。その混合物を濃縮し、所望する生成物(10mg、定量的)を、黄色の固形物として得た。
【0690】
【化144】
[この文献は図面を表示できません]
【0691】
実施例37:N−[1−(3−{3−[4−(1−アミノシクロブチル)フェニル]−2−(2−アミノピリジン−3−イル)−3H−インダゾ[4,5−b]ピリジン−5−イル}フェニル)ピペリジン−4−イル]−2−メトキシアセトアミド 三塩酸塩の合成
【0692】
段階1:2−メトキシ−N−{ 1−[3−(4,4,5−5−テトラメチル−1−3−2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル]ピペリジン−4−イル } アセトアミドの合成
【0693】
【化145】
[この文献は図面を表示できません]
【0694】
ジオキサン(3ml)中、N−[1−(3−ブロモフェニル)ピペリジン−4−イル]−2−メトキシアセトアミド(66mg、0.202mmol)、ビス(ピナコラト)ジボロン(61mg、0.242mmol)、Pd(dppf)Cl
2・DCM(8mg、0.0101mmol)及び酢酸カリウム(59mg、0.606mmol)の混合物を、窒素下で15.5時間、80℃で加熱した。室温への冷却の後、その混合物を、EtOAcにより希釈し、水、食塩水により洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、次に、濾過した。濾液を濃縮し、そして残渣を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/AcOEt=25:75→0:100)により精製し、所望の生成物(61mg、81%)を、淡黄色の固形物として得た。LCMS: 375 [M+H]。
【0695】
N−[1−(3−{3−[4−(1−アミノシクロブチル)フェニル]−2−(2−アミノピリジン−3−イル)−3H−インダゾ[4,5−b]ピリジン−5−イル}フェニル)ピペリジン−4−イル]−2−メトキシアセトアミド 三塩酸塩の合成
【0696】
【化146】
[この文献は図面を表示できません]
【0697】
段階2:カップリング
【0698】
(1− {−4− [2−(2−アミノピリジン−3−イル)−5−{−3−[cis−2,6−ジメチルモルホリン−4−イル]フェニル}−3H−インダゾ[4,5−b]ピリジン−3−イル]フェニル}シクロブチル)カルバメート。DMF(3ml)中、tert−ブチル(1− {−4− [2−(2−アミノピリジン−3−イル)−5−クロロ−3H−インダゾ[4,5−b]ピリジン−3−イル]フェニル}シクロブチル)カルバメート(53mg、0.109mmol)、2−メトキシ−N−{1−[3−(4,4,5、5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル]ピペリジン−4−イル}アセトアミド(61mg、0.163mmol)、ビス(ジ−tert−ブチル(4−ジメチルアミノフェニル)ホスフィン) ジクロロパラジウム(II)(8mg、0.0109mmol)、及び2Mの炭酸ナトリウム水溶液(0.065ml、0.131mmol)の混合物を、マイクロウェーブ(160℃で1時間)により処理した。その混合物をAcOEtにより希釈し、次に水(3度)、食塩水により洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、次に濾過した。濾液を濃縮し、そして残渣を、分取薄層クロマトグラフィー(CH
2Cl
2/メタノール= 20:1×2)により精製し、所望する生成物(17mg、22%)を、淡黄色の固形物として得た。
【0699】
段階3:脱Boc
【0700】
メタノール(1ml)中、出発材料(17mg、0.0242mmol)を、4NのHCl−ジオキサン(2ml)に添加し、そして室温で2.5時間、撹拌した。その混合物を濃縮し、所望する生成物(18mg、定量的)を、淡黄色の固形物として得た。
【0701】
【化147】
[この文献は図面を表示できません]
【0702】
実施例38:3−(3−[4−(1−アミノシクロブチル)フェニル]−5−{3−[cis−2,6−ジメチルモルホリン−4−イル]フェニル}−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−2−イル)ピリジン−2−アミン三塩酸塩の合成
【0703】
【化148】
[この文献は図面を表示できません]
【0704】
段階1:cis−4−(3−ブロモフェニル)−2,6−ジメチルモルホリン。トルエン中、1,3−ジブロモベンゼン(242μl、2.00mmol)、cis−2,6−ジメチルモルホリン(248μl、2.00mmol)、Pd
2(dba)
3(45.8mg、0.0500mmol)、rac−BINAP(96.3mg、0.150mmol)及びナトリウムtert−ブトキシド(231mg、2.40mmol)の混合物を、窒素下で、80℃で11時間、加熱した。室温への冷却の後、その混合物を、DCMにより希釈し、そしてセライトパッドを通して濾過した。合わせた濾液及び洗浄物を濃縮した。残渣を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(EtOAc/ヘキサン=98:2→97:3)により精製し、所望の生成物(356mg、65.8%)を、淡黄色の油状物として得た。
【0705】
【化149】
[この文献は図面を表示できません]
【0706】
段階2:cis−2,6−ジメチル−4−[3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル]モルホリン。ジオキサン(5ml)中、cis−4−(3−ブロモフェニル)−2,6−ジメチルモルホリン(356mg、1.32mmol)、ビス(ピナコラト)ジボロン(368mg、1.45mmol)、Pd(dppf)Cl
2・DCM(215mg、0.263mmol)及び酢酸カリウム(400mg、3.95mmol)の混合物を、窒素下で11時間、80℃で加熱した。室温への冷却の後、その混合物を、EtOAcにより希釈し、そしてセライトパッドを通して濾過した。合わせた濾液及び洗浄物を濃縮した。残渣を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(EtOAc/ヘキサン=95:5→90:10)により精製し、所望の生成物(312mg、74.7%)を、オレンジ色の油状物として得た。
【0707】
【化150】
[この文献は図面を表示できません]
【0708】
段階3:tert−ブチル (1−{4−[2−(2−アミノピリジン−3−イル)−5−{3−[cis−2,6−ジメチルモルホリン−4−イル]フェニル } −3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−3 −イル]フェニル}シクロブチル)カルバメート。DME(2ml)中、tert−ブチル (1−{4−[2−(2−アミノピリジン−3−イル)−5−クロロ−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−3−イル]フェニル}シクロブチル)カルバメート(50.0mg、0.101mmol)、cis−2,6−ジメチル−4−[3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル]モルホリン(58.5mg、0.153mmol)、Pd(dppf)
2C1
2−DCM (8.32mg、0.0102mmol)、及び2Mの炭酸ナトリウム水溶液(0.150ml、0.312mmol)の混合物を、窒素下で10時間、80℃で加熱した。室温への冷却の後、その混合物を、DCMにより希釈し、そしてセライトパッドを通して濾過した。合わせた濾液及び洗浄物を濃縮した。残渣を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(CHCl
3/EtOAc=2:1→1:1→1:2)により精製し、所望の生成物(29.0mg、44.1%)を、淡黄色のフォームとして得た。
【0709】
【化151】
[この文献は図面を表示できません]
【0710】
段階4:3−(3−[4−(1−アミノシクロブチル)フェニル]−5−{3−[cis−2,6−ジメチルモルホリン−4−イル]フェニル}−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−2−イル)ピリジン−2−アミン三塩酸塩。tert−ブチル (1 − { 4− [2−(2−アミノピリジン−3−イル)−5 −{ 3− [cis−2,6−ジメチルモルホリン−4−イル]フェニル}−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−3−イル]フェニル}シクロブチル)カルバメート(29.0mg、0.0449mmol)を、DCM(1ml)に溶解した。4MのHCl/ジオキサン(1ml)を、前記混合物に添加し、そして室温で2時間、撹拌した。その混合物を濃縮し、そしてエーテルにより固化した。沈殿された固形物を、濾過により集め、そしてエーテルにより洗浄し、所望する生成物(27.9mg、94.7%)を、淡黄色の固形物として得た。
【0711】
【化152】
[この文献は図面を表示できません]
【0712】
実施例39:3−{3−[4−(1−アミノシクロブチル)フェニル]−5−[3−(1,1−ジオキシドチオモルホリン−4−イル)フェニル]−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−2−イル}ピリジン−2−アミン三塩酸塩の合成
【0713】
【化153】
[この文献は図面を表示できません]
【0714】
段階1:4−(3−ブロモフェニル)チオモルホリン1,1−ジオキシド。トルエン中、1,3−ジブロモベンゼン(242μl、2.00mmol)、チオモルホリン1,1−ジオキシド(270mg、2.00mmol)、Pd
2(dba)
3(45.8mg、0.0500mmol)、rac−BINAP(96.3mg、0.150mmol)及びNaOtBu(231mg、2.40mmol)の混合物を、窒素下で、80℃で11時間、加熱した。室温への冷却の後、その混合物を、DCMにより希釈し、そしてセライトパッドを通して濾過した。合わせた濾液及び洗浄物を濃縮した。残渣を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(EtOAc/ヘキサン=90:10→80:20→75:25)により精製し、所望の生成物(281mg、48.4%)を、淡黄色の固形物として得た。
【0715】
【化154】
[この文献は図面を表示できません]
【0716】
段階2:4−[3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル]チオモルホリン −1,1−ジオキシド。ジオキサン(5ml)中、4−(3−ブロモフェニル)チオモルホリン1,1−ジオキシド(281mg、0.968mmol)、ビス(ピナコラト)ジボロン(270mg、1.06mmol)、Pd(dppf)Cl
2・DCM(158mg、0.194mmol)及び酢酸カリウム(294mg、2.90mmol)の混合物を、窒素下で11時間、80℃で加熱した。室温への冷却の後、その混合物を、EtOAcにより希釈し、そしてセライトパッドを通して濾過した。合わせた濾液及び洗浄物を濃縮した。残渣を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(EtOAc/ヘキサン=90:10→85:15→80:20→17:25)により精製し、所望の生成物(247mg、75.7%)を、白色の固形物として得た。
【0717】
【化155】
[この文献は図面を表示できません]
【0718】
段階3:tert−ブチル [1―(4−{2―(2−アミノピリジン−3−イル)−5−[3−(1,1−ジオキシドチオモルホリン−4−イル)フェニル]−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−3−イル}フェニル)シクロブチル]カルバメート。DME(2ml)中、tert−ブチル (1−{4−[2−(2−アミノピリジン−3−イル)−5−クロロ−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−3−イル]フェニル}シクロブチル)カルバメート(50.0mg、0.101mmol)、4−[3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル]チオモルホリン 1,1−ジオキシド(51.5mg、0.153mmol)、Pd(dppf)
2C1
2−DCM (8.32mg、0.0102mmol)、及び2Mの炭酸ナトリウム水溶液(0.150ml、0.310mmol)の混合物を、窒素下で10時間、80℃で加熱した。室温への冷却の後、その混合物を、DCMにより希釈し、そしてセライトパッドを通して濾過した。合わせた濾液及び洗浄物を濃縮した。残渣を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(CHCl
3/EtOAc=2:1→1:1→1:2)により精製し、所望の生成物(38.4mg、56.6%)を、淡黄色のフォームとして得た。
【0719】
【化156】
[この文献は図面を表示できません]
【0720】
段階4:3 −{ 3− [4−(1−アミノシクロブチル)フェニル] −V− [3−(1 , 1−ジオキシドチオモルホリン−4−イル)フェニル]−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−2−イル}ピリジン−2−アミン 三塩酸塩。tert−ブチル [1−(4− { 2−(2−アミノピリジン−3−イル)−5 −[3−(1,1−ジオキシドチオモルホリン−4−イル)フェニル]−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−3−イル}フェニル)シクロブチル]カルバメート(29.0mg、0.0449mmol)を、DCM(1ml)に溶解した。4MのHCl/ジオキサン(1ml)を、前記混合物に添加し、そして室温で2時間、撹拌した。その混合物を濃縮し、そしてエーテルにより固化した。沈殿された固形物を、濾過により集め、そしてエーテルにより洗浄し、所望する生成物(33.2mg、85.1%)を、淡黄色の固形物として得た。
【0721】
【化157】
[この文献は図面を表示できません]
【0722】
実施例40:[(2R)−4−(3−{3−[4−(1−アミノシクロブチル)フェニル]−2−(2−アミノピリジン−3−イル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−5−イル}フェニル)モルホリン−2−イル]メタノール三塩酸塩の合成
【0723】
【化158】
[この文献は図面を表示できません]
【0724】
段階1:(2R)−2−[(ベンジルオキシ)メチル]−4−(3−ブロモフェニル)モルホリン。
【0725】
【化159】
[この文献は図面を表示できません]
【0726】
段階2:(2R)−2−[(ベンジルオキシ)メチル]−4−[3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル]モルホリン
【0727】
【化160】
[この文献は図面を表示できません]
【0728】
段階3:tert−ブチル (1−{4−[2−(2−アミノピリジン−3−イル)−5−(3−{(2R)−2−[(ベンジルオキシ)メチル]モルホリン−4−イル}フェニル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−3−イル]フェニル}シクロブチル)カルバメート。DME(2ml)中、tert−ブチル (1−{4−[2−(2−アミノピリジン−3−イル)−5−クロロ−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−3−イル]フェニル}シクロブチル)カルバメート(50.0mg、0.101mmol)、(2R)−2−[(ベンジルオキシ)メチル] −4− [3−(4,4,5,5 −テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル]モルホリン(83.4mg、0.204mmol)、ビス(ジ−tert−ブチル(4−ジメチルアミノフェニル)ホスフィン) ジクロロパラジウム(II) (7.21mg、0.0102mmol)、及び2Mの炭酸ナトリウム水溶液(0.150ml、0.310mmol)の混合物を、マイクロ波照射下で2時間、160℃で加熱した。室温への冷却の後、その混合物を、DCMにより希釈し、そしてセライトパッドを通して濾過した。合わせた濾液及び洗浄物を濃縮した。残渣を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(CHCl
3/メタノール=98:2)及びPTLC (CHCl
3/メタノール = 9:1)により精製し、所望の生成物(31.5mg、41.9%)を、淡黄色のフォームとして得た。
【0729】
【化161】
[この文献は図面を表示できません]
【0730】
段階4:tert−ブチル (1−{4−[2−(2−アミノピリジン−3−イル)−5−{3−[(2R)−2−(ヒドロキシメチル) モルホリン−4−イル]フェニル } −3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−3 −イル]フェニル}シクロブチル)カルバメート。10%Pd/C(30mg)を、メタノール(2ml)中、tert−ブチル (1−{ 4− [2−(2−アミノピリジン−3−イル)−5 −(3 −{ (2R)−2− [(ベンジルオキシ)メチル]モルホリン−4−イル }フェニル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−3−イル]フェニル}シクロブチル) カルバメート(31.5mg、0.0427mmol)の溶液に添加した。その混合物を室温で14時間、及び50℃で7.5時間、水素雰囲気下で撹拌した。触媒を、セライトパッドを通しての濾過により除き、そしてメタノールにより洗浄した。合わせた濾液及び洗浄物を濃縮した。残渣を、PTLC (CHCl
3/メタノール = 9:1)により精製し、所望の化合物(5.2mg、18.8%)を、淡黄色の固形物として得た。
【0731】
【化162】
[この文献は図面を表示できません]
【0732】
段階5:[(2R)−4−(3− { 3−[4−(1−アミノシクロブチル)フェニル]−2−(2−アミノピリジン−3−イル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−5−イル}フェニル)モルホリン−2−イル]メタノール 三塩酸塩。tert−ブチル (1− { 4− [2−(2−アミノピリジン−3−イル)−5−{ 3−[(2R)−2−(ヒドロキシメチル)モルホリン−4−イル]フェニル } −3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−3−イル]フェニル}シクロブチル)カルバメート(5.20mg、0.00803mmol)を、DCM(1ml)に溶解した。4MのHCl/ジオキサン(1ml)を、前記混合物に添加し、そして室温で15時間、撹拌した。その混合物を濃縮し、そしてエーテルにより固化した。沈殿された固形物を、濾過により集め、そしてエーテルにより洗浄し、所望する生成物(4.36mg、82.7%)を、黄色の固形物として得た。
【0733】
【化163】
[この文献は図面を表示できません]
【0734】
実施例41:[(2S)−4−(3−{3−[4−(1−アミノシクロブチル)フェニル]−2−(2−アミノピリジン−3−イル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−5−イル}フェニル)モルホリン−2−イル]メタノール三塩酸塩の合成
【0735】
【化164】
[この文献は図面を表示できません]
【0736】
段階1:(2S)−2−[(ベンジルオキシ)メチル]−4−(3−ブロモフェニル)モルホリン。
【0737】
【化165】
[この文献は図面を表示できません]
【0738】
段階2:(2S)−2−[(ベンジルオキシ)メチル]−4−[3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル]モルホリン。
【0739】
【化166】
[この文献は図面を表示できません]
【0740】
段階3:tert−ブチル (1−{4−[2−(2−アミノピリジン−3−イル)−5−(3−{(2S)−2−[(ベンジルオキシ)メチル]モルホリン−2S}−2−−イル}フェニル)2S)−2−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−3−イル]フェニル}シクロブチル)カルバメート。DME(2ml)中、tert−ブチル (1−{4−[2−(2−アミノピリジン−3−イル)−5−クロロ−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−3−イル]フェニル}シクロブチル)カルバメート(50.0mg、0.101mmol)、(2S)−2− [(ベンジルオキシ)メチル] −4− [3 −(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル]モルホリン(82.4mg、0.202mmol)、ビス(ジ−tert−ブチル(4−ジメチルアミノフェニル)ホスフィン)ジクロロパラジウム(II) (7.21mg、0.0102mmol)及び2Mの炭酸ナトリウム水溶液(0.150ml、0.310mmol)の混合物を、マイクロ波照射下で2時間、160℃で加熱した。室温への冷却の後、その混合物を、DCMにより希釈し、そしてセライトパッドを通して濾過した。合わせた濾液及び洗浄物を濃縮した。残渣を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(CHCl
3/メタノール=98:2)及びPTLC (CHCl
3/メタノール=9:1)により精製し、所望の生成物(36.0mg、47.9%)を、淡黄色のフォームとして得た。
【0741】
【化167】
[この文献は図面を表示できません]
【0742】
段階4:tert−ブチル (1−{4−[2−(2−アミノピリジン−3−イル)−5−{3−[(2S)−2−(ヒドロキシメチル) モルホリン−4−イル]フェニル } −3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−3 −イル]フェニル}シクロブチル)カルバメート。10%Pd/C(30mg)を、メタノール(2ml)中、tert−ブチル (1−{4−[2−(2−アミノピリジン−3−イル)−5−(3−{(2S)−2−[(ベンジルオキシ)メチル]モルホリン−2S}−2−−イル}フェニル)2S)−2−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−3−イル]フェニル}シクロブチル)カルバメート(36.0mg、0.0488mmol)の溶液に添加した。その混合物を、窒素雰囲気下で14時間、及び50℃で7.5時間、撹拌した。触媒を、セライトパッドを通しての濾過により除去し、そしてメタノールにより洗浄した。合わせた濾液及び洗浄物を濃縮した。残渣を、PTLC (CHCl
3/メタノール=9:1)により精製し、所望の生成物(4.6mg、14.6%)を、淡黄色の固形物として得た。
【0743】
【化168】
[この文献は図面を表示できません]
【0744】
段階5:[(2S)−4−(3−{3−[4−(1−アミノシクロブチル)フェニル]−2−(2−アミノピリジン−3−イル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−5−イル}フェニル)モルホリン−2−イル]メタノール 三塩酸塩。tert−ブチル (1− { 4− [2−(2−アミノピリジン−3−イル)−5−{ 3−[(2S)−2−(ヒドロキシメチル)モルホリン−4−イル]フェニル } −3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−3−イル]フェニル}シクロブチル)カルバメート(4.60mg、0.00710mmol)を、DCM(1ml)に溶解した。4MのHCl/ジオキサン(1ml)を、前記混合物に添加し、そして室温で15時間、撹拌した。その混合物を濃縮し、そしてエーテルにより固化した。沈殿された固形物を、濾過により集め、そしてエーテルにより洗浄し、所望する生成物(3.42mg、73.3%)を、淡黄色の固形物として得た。
【0745】
【化169】
[この文献は図面を表示できません]
【0746】
実施例42:3−{3−[4−(1−アミノシクロブチル)フェニル]−5−[3−(8−オキサ−3−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル)フェニル]−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−2−イル}ピリジン−2−アミン三塩酸塩の合成
【0747】
【化170】
[この文献は図面を表示できません]
【0748】
段階1:3−(3−ブロモフェニル)−8−オキサ−3−アザビシクロ[3.2.1]オクタン。トルエン中、1,3−ジブロモベンゼン(242μl、2.00mmol)、8−オキサ−3−アザビシクロ[3.2.1]オクタン(226mg、2.00mmol)、Pd
2(dba)
3(45.8mg、0.0500mmol)、rac−BINAP(96.3mg、0.150mmol)及びNaOtBu(231mg、2.40mmol)の混合物を、窒素下で、80℃で13時間、加熱した。室温への冷却の後、その混合物を、DCMにより希釈し、そしてセライトパッドを通して濾過した。合わせた濾液及び洗浄物を濃縮した。残渣を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(EtOAc/ヘキサン=9:1)により精製し、所望の生成物(361mg、67.3%)を、無色の油状物として得た。
【0749】
【化171】
[この文献は図面を表示できません]
【0750】
段階2:3−[3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル]−8−オキサ−3−アザビシクロ[3.2.1]オクタン。ジオキサン(10ml)中、3−(3−ブロモフェニル)−8−オキサ−3−アザビシクロ[3.2.1]オクタン(361mg、1.35mmol)、ビス(ピナコラト)ジボロン(376mg、1.48mmol)、Pd(dppf)Cl
2・DCM(220mg、0.269mmol)及び酢酸カリウム(409mg、4.04mmol)の混合物を、窒素下で14時間、80℃で加熱した。室温への冷却の後、その混合物を、EtOAcにより希釈し、そしてセライトパッドを通して濾過した。合わせた濾液及び洗浄物を濃縮した。残渣を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(EtOAc/ヘキサン=95:5→90:10→80:20)により精製し、所望の生成物(375mg、88.3%)を、オレンジ色の固形物として得た。
【0751】
【化172】
[この文献は図面を表示できません]
【0752】
段階3:tert−ブチル [1−(4−{2−(2−アミノピリジン−3−イル)−5−[3−(8−オキサ−3−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル)フェニル]−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−3−イル}フェニル)シクロブチル]カルバメート。DME(2ml)中、tert−ブチル (1−{4−[2−(2−アミノピリジン−3−イル)−5−クロロ−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−3−イル]フェニル}シクロブチル)カルバメート(50.0mg、0.101mmol)、3 − [3 −(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル]− 8−オキサ−3 −アザビシクロ[3.2.1]オクタン(64.2mg、0.204mmol)、ビス(ジ−tert−ブチル(4−ジメチルアミノフェニル)ホスフィン)ジクロロパラジウム(II) (7.21mg、0.0102mmol)、及び2Mの炭酸ナトリウム水溶液(0.150ml、0.310mmol)の混合物を、マイクロ波照射下で2時間、160℃で加熱した。室温への冷却の後、その混合物を、EtOAcにより希釈し、そして水(5×)及び食塩水により洗浄した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、そして濃縮した。残渣を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(EtOAc/へキサン=1:4→1:2→1:1→2:1→EtOAc)により精製し、所望の生成物(62.1mg、94.7%)を、オレンジ色のフォームとして得た。
【0753】
【化173】
[この文献は図面を表示できません]
【0754】
段階4:3−{3−[4−(1−アミノシクロブチル)フェニル]−5−[3−(8−オキサ−3−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル)フェニル]−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−2−イル}ピリジン−2−アミン三塩酸塩。tert−ブチル [1−(4−{2−(2−アミノピリジン−3−イル)−5−[3−(8−オキサ−3−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル)フェニル]−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−3−イル}フェニル)シクロブチル]カルバメート(62.1mg、0.0965mmol)を、DCM(1ml)−メタノール(1ml)に溶解した。4MのHCl/ジオキサン(1ml)を、前記混合物に添加し、そして室温で1.25時間、撹拌した。その混合物を濃縮し、そしてエーテルにより固化した。沈殿された固形物を、濾過により集め、そしてエーテルにより洗浄し、所望する生成物(54.8mg、87.0%)を、黄色の固形物として得た。
【0755】
【化174】
[この文献は図面を表示できません]
【0756】
実施例43:4−(3−{3−[4−(1−アミノシクロブチル)フェニル]−2−(2−アミノピリジン−3−イル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−5−イル}フェニル)−N,N−ジメチルモルホリン−2−カルボキサミド 三塩酸塩の合成
【0757】
【化175】
[この文献は図面を表示できません]
【0758】
段階1:4−ベンジル−N,N−ジメチルモルホリン−2−カルボキサミド。、塩化オキサリル(372μl、4.27mmol)を、DCE(20ml)中、4−ベンイルモルホリン−2−カルボン酸塩酸塩(1.00g、4.27mmol)及びN,N−ジメチルホルムアミド(15.0μl、0.194mmol)の混合物に添加した。その混合物を65℃で3時間、加熱した。0℃への冷却の後、Me
2NH(THF中、2M溶液、9.70ml、19.4mmol)を添加した。その混合物を室温で4時間、撹拌した。混合物を濃縮し、そして残渣を水により希釈し、そしてEtOAc(3×)により抽出した。合わせた有機層を、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、そして濃縮し、所望する生成物(803mg、83.4%)を、褐色の油状物として得た。
【0759】
【化176】
[この文献は図面を表示できません]
【0760】
段階2:N,N−ジメチルモルホリン−2−カルボキサミド。エタノール(20ml)中、4−ベンジル−N,N−ジメチルモルホリン−2−カルボキサミド(803mg、3.23mmol)、蟻酸アンモニウム(2.15g、32.3mmol)及び10%Pd/C(400mg)の混合物を、50℃で1時間、加熱した。室温への冷却の後、触媒を濾過し、エタノールにより洗浄した。合わせた濾液及び洗浄物を濃縮し、そして残渣をEtOH(20ml)に溶解した。蟻酸アンモニウム(2.15g、32.3mmol)及び10%Pd/C(400mg)を、前記混合物に添加した。混合物を50℃で1時間、加熱した。室温への冷却の後、触媒を濾過し、EtOHにより洗浄した。合わせた濾液及び洗浄物を濃縮し、所望する生成物(506mg、98.9%)を、無色の油状物として得た。
【0761】
【化177】
[この文献は図面を表示できません]
【0762】
段階3:4−(3−ブロモフェニル)−N、N−ジメチルモルホリン−2−カルボキサミド。トルエン(8ml)中、1,3−ジブロモベンゼン(387μl、3.20mmol)、N,N −ジメチルモルホリン−2−カルボキサミド(506mg、3.20mmol)、Pd
2(dba)
3(73.3mg、0.0800mmol)、rac−BINAP(154mg、0.240mmol)及びNaOtBu(369mg、3.84mmol)の混合物を、窒素下で、80℃で5時間、加熱した。室温への冷却の後、その混合物を、DCMにより希釈し、そしてセライトパッドを通して濾過した。合わせた濾液及び洗浄物を濃縮した。残渣を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(EtOAc/ヘキサン=95:5→90:10→80:20→67:33→50:50)により精製し、所望の生成物(424mg、42.3%)を、オレンジ色の油状物として得た。
【0763】
【化178】
[この文献は図面を表示できません]
【0764】
段階4:N,N−ジメチル−4−[3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル]モルホリン−2−カルボキサミド。ジオキサン(10ml)中、4−(3−ブロモフェニル)−N,N−ジメチルモルホリン−2−カルボキサミド(424mg、1.35mmol)、ビス(ピナコラト)ジボロン(378mg、1.49mmol)、Pd(dppf)Cl
2・DCM(221mg、0.271mmol)及び酢酸カリウム(411mg、4.06mmol)の混合物を、窒素下で11.5時間、80℃で加熱した。室温への冷却の後、その混合物を、EtOAcにより希釈し、そしてセライトパッドを通して濾過した。合わせた濾液及び洗浄物を濃縮した。残渣を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(EtOAc/ヘキサン=90:10→33:67→50:50)により精製し、所望の生成物(309mg、63.4%)を、オレンジ色の固形物として得た。
【0765】
【化179】
[この文献は図面を表示できません]
【0766】
段階5:tert−ブチル (1−{4−[2−(2−アミノピリジン−3−イル)−5−{3−[2−(ジメチルカルバモイル)モルホリン−4−イル]フェニル } −3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−3−イル]フェニル } シクロブチル)カルバメート。DMF(2ml)中、tert−ブチル (1−{4−[2−(2−アミノピリジン−3−イル)−5−クロロ−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−3−イル]フェニル}シクロブチル)カルバメート(50.0mg、0.101mmol)、N,N−ジメチル−4−[3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル]モルホリン−2−カルボキサミド(73.4mg、0.204mmol)、ビス(ジ−tert−ブチル(4−ジメチルアミノフェニル)ホスフィン)ジクロロパラジウム(II) (7.21mg、0.0102mmol)、及び2Mの炭酸ナトリウム水溶液(0.150ml、0.310mmol)の混合物を、マイクロ波照射下で2時間、160℃で加熱した。室温への冷却の後、その混合物を、EtOAcにより希釈し、そして水(5×)及び食塩水により洗浄した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、そして濃縮した。残渣を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(CHCl
3/EtOAc=1:1→1:2→EtOAc)により精製し、粗生成物を得た。粗生成物をエーテル中でスラリーとし、そして濾過により集めた。固形物をエーテルにより洗浄した後、所望する生成物(25.6mg、36.5%)を淡黄色の固形物として得た。
【0767】
【化180】
[この文献は図面を表示できません]
【0768】
段階6:4−(3− { 3−[4−(1−アミノシクロブチル)フェニル]−2−(2−アミノピリジン−3−イル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−5 −イル }フェニル)−N,N−ジメチルモルホリン−2−カルボキサミド三塩酸塩。tert−ブチル (1−{4−[2−(2−アミノピリジン−3−イル)−5−{ 3−[2−(ジメチルカルバモイル)モルホリン−4−イル]フェニル } −3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−3−イル]フェニル}シクロブチル)カルバメート(25.6mg、0.0372mmol)を、DCM(1ml)−メタノール(1ml)に溶解した。4MのHCl/ジオキサン(1ml)を、前記混合物に添加し、そして室温で1.5時間、撹拌した。その混合物を濃縮し、そしてエーテルにより固化した。沈殿された固形物を、濾過により集め、そしてエーテルにより洗浄し、所望する生成物(25.6mg、98.6%)を、黄色の固形物として得た。
【0769】
【化181】
[この文献は図面を表示できません]
【0770】
実施例44:2−[(3−{3−[4−(1−アミノシクロブチル)フェニル]−2−(2−アミノピリジン−3−イル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−5−イル}フェニル)アミノ]エタノ−ル 三塩酸塩の合成
【0771】
【化182】
[この文献は図面を表示できません]
【0772】
段階1:2−{ [3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル]アミノ}エタノ−ル。トルエン(2ml)中、3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)アニリン(219mg、1.00mmol)、2−ブロモエタノール(82.7μl、1.10mmol)及びN,N−ジイソプロピルエチルアミン(261μl、1.50mmol)の混合物を、22時間、還流した。室温への冷却の後、混合物を濃縮した。残渣を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(EtOAc/ヘキサン=2:1→1:1)により精製し、所望の生成物(76.3mg、29.0%)を、無色の油状物として得た。
【0773】
【化183】
[この文献は図面を表示できません]
【0774】
段階2:tert−ブチル (1−{4−[2−(2−アミノピリジン−3−イル)−5−{3−[(2−ヒドロキシエチル)アミノ]フェニル}−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−3−イル]フェニル}シクロブチル)カルバメ−ト。DMF(2ml)中、tert−ブチル (1− { 4− [2−(2−アミノピリジン−3−イル)−5−クロロ−3H−イミダゾ [4,5−b]ピリジン−3 −イル]フェニル}シクロブチル)カルバメ−ト(70.0mg、0.143mmol)、2−{ [3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル]アミノ}エタノ−ル(75.0mg、0.285mmol)、ビス(ジ−tert−ブチル(4−ジメチルアミノフェニル)ホスフィン)ジクロロパラジウム(II) (10.1mg、0.0143mmol)、及び2Mの炭酸ナトリウム水溶液(0.430ml、0.214mmol)の混合物を、マイクロ波照射下で1時間、160℃で加熱した。室温への冷却の後、その混合物を、EtOAcにより希釈し、そして水(3×)及び食塩水により洗浄した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、そして濃縮した。残渣を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(CHCl
3/EtOAc=1:1→1:2→EtOAc)により精製し、所望する生成物(73.0mg、86.5%)を黄色の固形物として得た。
【0775】
【化184】
[この文献は図面を表示できません]
【0776】
段階3:2−[(3−{3−[4−(1−アミノシクロブチル)フェニル]−2−(2−アミノピリジン−3−イル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−5 −イル }フェニル)アミノ]エタノ−ル 三塩酸塩。tert−ブチル (1− { 4− [2−(2−アミノピリジン−3−イル)−5− { 3− [(2−ヒドロキシエチル)アミノ]フェニル } −3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−3 −イル]フェニル}シクロブチル)カルバメ−ト(73.0mg、0.123mmol)を、DCM(1ml)に溶解した。4MのHCl/ジオキサン(1ml)を、前記混合物に添加し、そして室温で3.5時間、撹拌した。その混合物を濃縮し、そしてエーテルにより固化した。沈殿された固形物を、濾過により集め、そしてエーテルにより洗浄し、所望する生成物(61.2mg、82.6%)を、黄色の固形物として得た。
【0777】
【化185】
[この文献は図面を表示できません]
【0778】
実施例45:1−(3−{3−[4−(1−アミノシクロブチル)フェニル]−2−(2−アミノピリジン−3−イル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−5−イル}フェニル)−N,N−ジメチルピロリジン−3−カルボキサミド 三塩酸塩の合成
【0779】
【化186】
[この文献は図面を表示できません]
【0780】
段階1:1−(3−ブロモフェニル)ピロリジン−3−カルボン酸。1Mの水酸化ナトリウム水溶液(2ml)を、THF−メタノール(1ml−1ml)中、メチル1−(3−ブロモフェニル)ピロリジン−3−カルボキシレートの溶液に添加した。その混合物を室温で13時間、撹拌した後、その混合物を濃縮した。残渣を1Mの水酸化ナトリウムにより希釈し、そしてエーテルにより洗浄した。水層を、1MのHCl水溶液により酸性化し、そしてDCM(3×)により抽出した。組み合わされた有機層を、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、そして濃縮し、所望する生成物(293mg、83.9%)を、黄色の固形物として得た。
【0781】
【化187】
[この文献は図面を表示できません]
【0782】
段階2:1−(3−ブロモフェニル)−N,N−ジメチルピロリジン−3−カルボキサミド、塩化オキサリル(104μl、1.19mmol)を、DCE(5ml)中、1−(3−ブロモフェニル)プロリジン−3−カルボン酸(293mg、1.08mmol)及びN,N−ジメチルホルムアミド(8.4μl、0.108mmol)の混合物に添加した。前記混合物を65℃で2時間、加熱した後、混合物を、トルエンと共に同時蒸発した。残渣をTHF(5ml)により希釈し、そしてMe
2NH(2M/THF、2.71ml、5.42mmol)を、前記混合物に0℃で添加した。前記混合物を室温で16時間、撹拌した後、混合物を濃縮し、そして残渣を水により希釈し、そしてEtOAc(3×)により抽出した。合わせた有機層を、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、そして濃縮した。残渣を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(EtOAc/ヘキサン=9:1→4:1→2:1)により精製し、所望する生成物(168mg、48.0%)をオレンジ色の油状物として得た。
【0783】
【化188】
[この文献は図面を表示できません]
【0784】
段階3:N,N−ジメチル−1−[3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル]ピロリジン−3−カルボキサミド。
【0785】
【化189】
[この文献は図面を表示できません]
【0786】
段階4:tert−ブチル (1−{4−[2−(2−アミノピリジン−3−イル)−5−{3−[3−(ジメチルカルバモイル)ピロリジン−1−イル]フェニル}−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−3−イル]フェニル}シクロブチル)カルバメ−ト
【0787】
【化190】
[この文献は図面を表示できません]
【0788】
段階5:1−(3− { 3−[4−(1−アミノシクロブチル)フェニル]−2−(2−アミノピリジン−3−イル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−5 −イル }フェニル)−N,N−ジメチルピロリジン−3 −カルボキサミド三塩酸塩
【0789】
【化191】
[この文献は図面を表示できません]
【0790】
実施例46:3−(3−[4−(1−アミノシクロブチル)フェニル]−5−{3−[4−(メチルスルホニル)ピペリジン−1−イル]フェニル}−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−2−イル)ピリジン−2−アミン塩酸塩の合成
【0791】
段階1:1−(メチルスルホニル)−4−[3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル]ピペリジンの合成
【0792】
【化192】
[この文献は図面を表示できません]
【0793】
1−(メチルスルホニル)−4− [3 −(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル]ピペリジンを、手順H(段階1及び2)により合成した。
【0794】
【化193】
[この文献は図面を表示できません]
【0795】
段階2:3−(3−[4−(1−アミノシクロブチル)フェニル]−5−{3−[4−(メチルスルホニル)ピペリジン−1−イル]フェニル}−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−2−イル)ピリジン−2−アミン塩酸塩の合成
【0796】
3 −(3−[4−(1−アミノシクロブチル)フェニル]−5 −{ 3− [4−(メチルスルホニル)ピペリジン− 1−イル]フェニル}−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−2−イル)ピリジン−2−アミン 塩酸塩を、手順G及びBにより合成した。
【0797】
【化194】
[この文献は図面を表示できません]
【0798】
実施例47:不活性Aktアルファ・スクリーンアッセイ(Akt Alpha Screen Assay)
【0799】
AKT1活性を、GSK3由来のビオチニル化ペプチド基質、crosstide (ビオチン−GRPRTSSFAEG)、 及び AlphaScreen(商標)(Amplified Luminescent Proximity Homogeneous Assay)技法を用いて、アッセイした。AKT1活性化を、活性化キナーゼPDK1及びMAPKAPK2、脂質小胞及びATPの添加により達成した。ペプチドリン酸化の程度を、ホスホ−AKT基質抗体、及びプロテインAと連結されたアクセプタービーズ及びペプチド上のビオチンと結合するストレプトアビジンと連結されたドナービーズを用いて決定した。ドナービーズの励起は、周囲酵素を一重項酸素へと変換する。当該一重項酸素は、アクセプタービーズに接近すると、アクセプタービーズと反応し、シグナル増幅をもたらす。
【0800】
試験阻害剤及び対照((S)−1−((5−(3−メチル−1H−インダゾール−5−イル)ピリジン−3−イル)オキシ)−3−フェニルプロパン−2−アミン、1−(1−(4−(7−フェニル−1H−インダゾ[4,5−g]キノキサリン−6−イル)ベンジル)ピペリジン−4−イル)−1H−ベンゾ[d]インダゾl−2(3H)−オン、及び 8−(4−(1−アミノシクロブチル)フェニル)−9−フェニル−[1,2,4]トリアゾロ[3,4−f][1,6]ナフチリジン−3(2H)−オン)を、所望する最終濃度の10倍で、10%DMSO中で調製し、そして反応プレート(コーニング96−ウェルハーフ−エリア白色固体非結合表面プレート)の各ウェルに、2.5μlの体積で添加した。全長不活性AKT1を、アッセイ緩衝液(50 mMのTris、pH 8.0、 0.02 mg/mLの BSA、10mM のMgCl
2、1 mM のEGTA、10% グリセロール、0.2mMのNa
3VO
4、 1 mM のDTT、0.1 mMの グリセロホスフェート、及び 0.2 mM のNaF)に希釈し、そして8nMの(Akt1)の25μlの反応において最終濃度について17.5μlの体積で各ウェルに添加した。室温での20分のプレインキュベーションの後、キナーゼ反応を、60 nMの ビオチニル化crosstide、0.1 nMの PDK1、0.7 nMの MK2、5.5μM のDOPS、5.5 μM のDOPC、0.5μMのPtdIns(3,4,5)P3及び50μMのATPの最終濃度でビオチニル化crosstide、PDK1、 MAPKAPK2、DOPS/DOPC、 PtdIns(3,4,5)P3及び ATPを含むアッセイ緩衝液により希釈された活性化混合物5μlの添加により、活性化した。プレートを室温で30分間インキュベートし、その後、10μlの停止/検出混合物の添加により、暗室において停止した。当該混合物は、EDTA、AlphaScreen(商標)ストレプトアビジンドナービーズ及び プロテインA アクセプタービーズ、並びにホスホ−AKT基質抗体を含むアッセイバッファー中であって、最終濃度10 mMのEDTA、最終濃度500 ng/ウエル のAlphaScreen(商標)ストレプトアビジンドナービーズ及び プロテインA アクセプタービーズ、並びに1:350の最終希釈度のホスホ−AKT基質抗体を含む前記アッセイバッファー中で調製された。アッセイプレートを、暗室において90分間インキュベートし、そしてプレートをPerkin Elmer Envision Multilabelプレ−トリ−ダ−(励起波長: 640 nm、発光波長: 570 nm)上で読み取った。
【0801】
反応:
10% DMSO中、2.5 μLの 10X Akt阻害剤
ブランクのための17.5μLの 不活性Akt又は緩衝液
室温での20分の プレインキュベーション
5μLの反応混合物 (5X ATP、5X 基質、5X PDK1、 5X MK2及び 5X脂質小胞混合物)
室温での30分の インキュベーション
10μL の検出緩衝液
室温での90分の インキュベーション
検出(励起: 640 nm、発光: 570 nm)。
【0802】
Envision機器設定:
機器: Perkin Elmer Envision
プレート: 96ウエル
プログラム名:
励起: Ex Top
ミラー: 一般的二重−スロット2
励起フィルター: CFP430 Ex. スロット2
発光フィルター: 発光579 − Em.スロット2
第2発光フィルター: なし
測定高(mm): 3.8
励起光(%): 1
再度の検出: 1
再度の第2検出: 0
フラッシュ数: 10
フラッシュした数/AD: 1
基準シグナル: 383722
再度のAD: 4
基準励起 (%): 100。
【0803】
実施例48:MTSアッセイ
【0804】
細胞増殖分析:細胞生存を、MTSアッセイにより決定した。手短に言えば、細胞を、ウェル当たり2,000〜10,000個の細胞で96−ウェルプレートに置き、完全成長培地において24時間培養し、その後、種々の薬物及び薬物組み合わせにより72時間処理した。MTSを添加し、そして4時間インキュベートし、続いて570nmでマイクロプレートリーダーを用いて、細胞生存性を評価した。データを未処理の対照に対して標準化し、そしてMicrosoft Excelにより分析した。
【0805】
実施例49:熱シフトアッセイ
【0806】
結合分析。タンパク質−リガンド結合を、タンパク質立体構造のリガンド−誘発された安定化に基づく熱シフトアッセイにより同定した。リガンド−Akt1複合体の熱安定性を、前記複合体を設定温度の勾配に供することにより、及びAkt1−リガンド複合体の溶融温度と、タンパク質のみの溶融温度とを比較することにより評価した。タンパク質アンフォールディング(protein unfolding)を、環境的に敏感な蛍光色素1−アニリノナフタレン−8−スルホン酸(ANS)の蛍光読み出しによりモニターした。結合緩衝液(25mMのトリス−HCl(pH7.5)、100mMのNaCl、10%グリセロール及び5mMのDTT)に15μMの化合物、200ng/mlの全長不活性Akt1、200μMのANSを含むタンパク質−リガンド混合物を、PCRプレートにおいて調製した。PCRプレートを、RT−PCR機器中に配置し、そして20秒の滞留時間を伴って、1℃/30秒の加熱速度で、27〜80℃の温度勾配を実施した。ANS蛍光の変化を、475nm/525nmの励起/発光の設定フィルターを用いて測定した。25℃でのリガンド親和性パラメーター(Kd)を、一定のリガンド結合エンタルピーΔH=−15kal/molを用いて計算した。
【0807】
実施例50:細胞ELISAアッセイ
【0808】
ホスホ−Akt検出分析。ホスホ−Akt(S473)を、細胞ELISAを用いて検出した。手短には、細胞を、ウェル当たり7,000〜10,000個の細胞で、96−ウェルプレートにプレートし、完全増殖培地において2〜3日間、培養し、そして次に、種々の薬物又は薬物組み合わせにより1時間、処理した。細胞を、氷−冷却メタノールにより固定し、そして1%H
2O
2により補充されたTBSにより洗浄した。ホスホ−Akt(S473)を、一次抗体としての対応するウサギ抗体、及びホースラディッシュペルオキシダーゼ結合ヤギ抗−ウサギIgGによりプローブした。Super Signal(登録商標)ELISAによる15分の処理の後、ルミノメーターを用いて検出を行った。データは、未処理の対照に対して標準化し、そしてMicrosoft Excelにより分析した。
【0809】
実施例51:ATP定量分析
【0810】
細胞生存率分析。細胞生存率を、ATP定量分析により決定した。手短に言うと、細胞を、ウェル当たり2,000〜10,000個の細胞で、96−ウェルプレートにプレートし、完全増殖培地において24時間、培養し、そして次に、種々の薬物又は薬物組み合わせにより72時間、処理した。CellTiter-Glo(登録商標)試薬を添加し、そして室温で10分間インキュベートし、続いてルミノメーターを用いて、細胞生存率を評価した。データを、未処理の対照に対して標準化し、そしてMicrosoft Excelにより分析した。
【0811】
表2は、本発明の代表的化合物の物理学的及び生物学的性質を示す。
【0812】
【表11】
[この文献は図面を表示できません]