特許第6046771号(P6046771)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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特許6046771レーザー溶接装置および接合体を生産する方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6046771
(24)【登録日】2016年11月25日
(45)【発行日】2016年12月21日
(54)【発明の名称】レーザー溶接装置および接合体を生産する方法
(51)【国際特許分類】
   B23K 26/282 20140101AFI20161212BHJP
   B23K 26/14 20140101ALI20161212BHJP
   B23K 26/046 20140101ALI20161212BHJP
【FI】
   B23K26/282
   B23K26/14
   B23K26/046
【請求項の数】4
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2015-119046(P2015-119046)
(22)【出願日】2015年6月12日
【審査請求日】2016年1月7日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000004064
【氏名又は名称】日本碍子株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100088672
【弁理士】
【氏名又は名称】吉竹 英俊
(74)【代理人】
【識別番号】100088845
【弁理士】
【氏名又は名称】有田 貴弘
(72)【発明者】
【氏名】高木 哲二
(72)【発明者】
【氏名】土屋 幸史
【審査官】 本庄 亮太郎
(56)【参考文献】
【文献】 特開2002−103078(JP,A)
【文献】 特開2004−276038(JP,A)
【文献】 特開2008−212996(JP,A)
【文献】 特開平07−136965(JP,A)
【文献】 特開2014−133668(JP,A)
【文献】 特開2014−012288(JP,A)
【文献】 特開2008−114252(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B23K 26/282
B23K 26/14
B23K 26/046
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
レーザー光を放射する加工ヘッドと、
ワークの表面から前記加工ヘッドまでの距離を一定に維持する維持機構と、
レーザー光の照射点にワークの表面を走査させる走査機構と、
表面を有し、前記表面が接触領域、非接触領域、開口および排気口を有し、前記接触領域がワークの表面に接触し、前記非接触領域がワークの表面に接触せず、前記開口が前記接触領域に囲まれ、前記接触領域がワークの表面に接触した場合にワークの表面で前記開口が閉塞され、前記排気口が前記非接触領域に囲まれ、凹部が形成され、前記凹部が前記開口に露出し、前記凹部が前記排気口に通じ、前記排気口から前記開口が見通される雰囲気保持治具と、
前記雰囲気保持治具にシールドガスを供給し、前記凹部を経由して前記排気口までシールドガスを流す供給機構と、
備え、
前記加工ヘッドは、前記排気口にレーザー光を入射させ、前記排気口から前記凹部を経由して前記開口までレーザー光を伝搬させ、前記開口を閉塞するワークの表面にレーザー光を照射し、
前記維持機構は、
ワークの表面に接触し前記加工ヘッドに結合され前記加工ヘッドと結合体を構成する接触子と、
ワークの表面からの距離が変化する方向に前記結合体を可動にする可動化機構と、
ワークの表面からの距離が短くなる方向に前記結合体を弾性的に押圧する押圧機構と、
を備える
レーザー溶接装置。
【請求項2】
前記雰囲気保持治具に排気路が形成され、
前記排気路は、前記凹部から前記排気口へ至り、前記排気口に近づくにつれて広がる区間を有する
請求項1のレーザー溶接装置。
【請求項3】
ワークの表面が、円周面状である外周面を有し、
前記走査機構が、前記雰囲気保持治具およびレーザー光の照射点をワークにおける周方向にワークの外周面に対して相対移動させる回転機構であり、
前記接触領域がワークの外周面に接触する
請求項1または2のレーザー溶接装置。
【請求項4】
(a) 第1の構造物、第2の構造物および請求項1から3までのいずれかのレーザー溶接装置を準備する工程と、
(b) 前記レーザー溶接装置を用いて前記第1の構造物を前記第2の構造物にレーザー溶接し接合体を作製する工程と、
を備える接合体を生産する方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、レーザー溶接装置および接合体を生産する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
円筒状のワークの外周面を周方向に伸びる溶接線に沿ってレーザー溶接する場合は、円筒状のワークの外周面にレーザー光を照射しながら円筒状のワークを中心軸の周りに回転させ円筒状のワークの外周面をレーザー光の照射点で周方向に走査することが多い。特許文献1に記載された技術は、その一例である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010−058124号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載された技術に代表される従来の技術においては、円筒状のワークの外周面を周方向に伸びる溶接線に沿ってレーザー溶接できるが、レーザー溶接を均一に行うことができない場合がある。レーザー溶接を均一に行うことができないのは、円筒状のワークの外周面が完全な円周面でない等の原因により、円筒状のワークの外周面からレーザー光を放射する加工ヘッドまでの距離が変動し、レーザー光が円筒状のワークの外周面において焦点を結ぶ状態を維持できないためである。この問題は、円筒状のワークの外周面を溶接線に沿ってレーザー溶接する場合だけでなく、円筒状でないワークの表面を溶接線に沿ってレーザー溶接する場合にも生じる。
【0005】
本発明は、この問題を解決するためになされる。本発明が解決しようとする課題は、ワークの表面からレーザー光を放射する加工ヘッドまでの距離を一定に維持し、ワークの表面を溶接線に沿って均一にレーザー溶接することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
レーザー溶接装置は、加工ヘッド、維持機構、走査機構、雰囲気保持治具および供給機構を備える。加工ヘッドは、レーザー光を放射する。維持機構は、ワークの表面から加工ヘッドまでの距離を一定に維持する。走査機構は、レーザー光の照射点にワークの表面を走査させる。雰囲気保持治具は、表面を有する。表面は、接触領域、非接触領域、開口および排気口を有する。接触領域は、ワークの表面に接触する。非接触領域は、ワークの表面に接触しない。開口は、接触領域に囲まれ、接触領域がワークの表面に接触した場合にワークの表面で閉塞される。排気口は、非接触領域に囲まれる。雰囲気保持治具には、凹部が形成される。凹部は、開口に露出し、排気口に通じる。排気口からは開口が見通される。供給機構は、雰囲気保持治具にシールドガスを供給し、凹部を経由して排気口までシールドガスを流す。
加工ヘッドは、排気口にレーザー光を入射させ、排気口から凹部を経由して開口までレーザー光を伝搬させ、開口を閉塞するワークの表面にレーザー光を照射する。
維持機構は、接触子、可動化機構および押圧機構を備える。接触子は、ワークの表面に接触し加工ヘッドに結合され加工ヘッドと結合体を構成する。可動化機構は、ワークの表面からの距離が変化する方向に結合体を可動にする。押圧機構は、ワークの表面からの距離が短くなる方向に結合体を弾性的に押圧する。

【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、ワークの表面からレーザー光を放射する加工ヘッドまでの距離が維持され、ワークの表面が溶接線に沿って均一にレーザー溶接される。
【0008】
これらのおよびこれら以外の本発明の目的、特徴、局面および利点は、添付された図面とともに下記の発明の詳細な説明を考慮することにより、さらに明白になる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】レーザー溶接装置およびワークを示す模式図である。
図2】雰囲気保持治具およびワークを示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
1 概略
図1は、レーザー溶接装置およびワークを示す模式図である。
【0011】
レーザー溶接装置1000は、図1に示されるように、雰囲気保持治具1020、照射機構1021、供給機構1022および回転機構1023を備える。ワーク1040は、図1に示されるように、円板状の構造物1060および円筒状の構造物1061を備える。
【0012】
レーザー溶接装置1000においては、回転機構1023がワーク1040の中心軸1080の周りにワーク1040を回転させ、照射機構1021が雰囲気保持治具1020を経由してワーク1040の外周面1120にレーザー光1140を照射する。これにより、雰囲気保持治具1020およびレーザー光1140の照射点1160がワーク1040における周方向にワーク1040の外周面1120に対して相対移動し、ワーク1040の外周面1120がワーク1040における周方向にレーザー光1140の照射点1160で走査され、円板状の構造物1060がワーク1040における周方向の全体にわたって円筒状の構造物1061にレーザー溶接される。回転機構1023は、ワーク1040の外周面1120をワーク1040における周方向にレーザー光1140の照射点1160に走査させる走査機構をなす。ワーク1040の中心軸1080の周りにワーク1040を回転させることに代えて、または、ワーク1040の中心軸1080の周りにワーク1040を回転させることに加えて、ワーク1040の中心軸1080の周りに雰囲気保持治具1020およびレーザー光1140の照射点1160を回転させることにより、雰囲気保持治具1020およびレーザー光1140の照射点1160をワーク1040における周方向にワーク1040の外周面1120に対して相対移動させてもよい。
【0013】
レーザー溶接装置1000においては、雰囲気保持治具1020がワーク1040の外周面1120に密着し、供給機構1022が雰囲気保持治具1020に窒素ガスを供給する。これにより、レーザー光1140の照射点1160の近傍から窒素ガス以外のガスが排除され、ワーク1040の酸化等の雰囲気に起因するワーク1040の変質が抑制される。窒素ガスが他の種類のシールドガスに変更されてもよい。例えば、窒素ガスがアルゴンガス、ヘリウムガス等に変更されてもよい。雰囲気保持治具1020は、ワーク1040の全体を覆うことなく、レーザー光1140の照射点1160の付近のみを局所的に覆う。このことは、レーザー溶接装置1000を小型にし消費されるシールドガスを減らすことに寄与する。
【0014】
ワーク1040においては、円板状の構造物1060が円筒状の構造物1061の一端1180に仮装着される。ワーク1040の外周面1120は、ワーク1040の表面1100の一部を占め、円周面状である。レーザー溶接装置1000は、円筒容器状の接合体を生産するために用いられる。円筒容器状の接合体は、レーザー溶接装置1000を用いて円板状の構造物1060を円筒状の構造物1061の一端1180にレーザー溶接することにより生産される。円筒容器状の接合体は、市場に流通する製品または中間製品であってもよいし、市場に流通する製品または中間製品を生産する途上で生産される仕掛品であってもよい。
【0015】
2 雰囲気保持治具
図2は、雰囲気保持治具およびワークを示す模式図であり、断面図である。
【0016】
雰囲気保持治具1020の表面1200は、図2に示されるように、接触領域1220、非接触領域1221、開口1222および排気口1225を有する。雰囲気保持治具1020には、凹部1240および排気路1243が形成される。
【0017】
接触領域1220は、ワーク1040の外周面1120に接触する。非接触領域1221は、ワーク1040の表面1100に接触しない。
【0018】
開口1222は、接触領域1220に囲まれる。接触領域1220がワーク1040の外周面1120に接触した場合は、ワーク1040の外周面1120で開口1222が閉塞される。凹部1240は開口1222に露出するが、開口1222がワーク1040の外周面1120で閉塞された場合は、開口1222を経由して凹部1240から窒素ガスが流出することが抑制され、開口1222を経由して凹部1240に大気が流入することが抑制される。
【0019】
排気口1225は、非接触領域1221に囲まれる。これにより、ワーク1040と干渉せずに排気口1225から窒素ガスを排出できる。
【0020】
排気路1243は、第1の区間1280および第2の区間1281を有する。第1の区間1280は、凹部1240寄りにあり、一定の径を有する。第1の区間1280が省略されてもよい。第2の区間1281は、排気口1225寄りにあり、排気口1225に近づくにつれて大きくなる径を有する。したがって、第2の区間1281は、排気口1225に近づくにつれて広がる。
【0021】
供給機構1022が雰囲気保持治具1020に窒素ガスを供給した場合は、凹部1240を経由して排気口1225まで窒素ガスが流れる。凹部1240に流入した窒素ガスは、排気路1243を通って排気口1225から流出する。これにより、凹部1240から窒素ガス以外のガスが排除される。
【0022】
図2に示される排気のための構造によれば、窒素ガス以外のガスが凹部1240から効率的に排除される。しかし、排気のための構造が変更されてもよい。例えば、排気路1243以外の排気路が形成されてもよい。
【0023】
開口1222は、排気口1225から見通される。このため、照射機構1021が排気口1225にレーザー光1140を入射させた場合は、排気口1225から排気路1243および凹部1240を順次に経由して開口1222を閉塞するワーク1040の外周面1120までレーザー光1140を伝搬させることができ、開口1222を閉塞するワーク1040の外周面1120にレーザー光1140を照射できる。
【0024】
3 照射機構
照射機構1021は、図1に示されるように、加工ヘッド1340および維持機構1341を備える。
【0025】
加工ヘッド1340は、レーザー光1140を放射する。加工ヘッド1340が放射するレーザー光1140は、焦点を結ぶように収束させられる。
【0026】
維持機構1341は、ワーク1040の外周面1120から加工ヘッド1340までの距離を一定に維持する。これにより、ワーク1040の外周面1120が完全な円周面でない場合でも、レーザー光1140がワーク1040の外周面1120において焦点を結ぶように照射機構1021が調整された後は、レーザー光1140がワーク1040の外周面1120において焦点を結ぶ状態が維持され、円板状の構造物1060がワーク1040における周方向の全体にわたって円筒状の構造物1061に均一にレーザー溶接される。
【0027】
維持機構1341は、ステージ1360、ローラー1361、コイルばね1362、第1の台1363、第2の台1364およびエアシリンダー1365を備える。ステージ1360は、テーブル1380、ベース1381および車輪1382を備える。第1の台1363は、本体1400および車輪1401を備える。
【0028】
加工ヘッド1340は、テーブル1380の上面に結合される。ローラー1361は、ベース1381に結合される。ローラー1361は、ステージ1360を介して加工ヘッド1340に結合される。これにより、加工ヘッド1340、ステージ1360およびローラー1361からなる結合体1410が形成され、加工ヘッド1340、ステージ1360およびローラー1361を一体的に動かすことができる。
【0029】
ステージ1360においては、ベース1381の上面にテーブル1380が載せられ、ベース1381に対してテーブル1380が可動になっている。ベース1381に対してテーブル1380が動く方向は、ワーク1040における径方向のみに制限される。レーザー溶接装置1000においては、レーザー溶接に先立って、レーザー光1140がワーク1040の外周面1120において焦点を結ぶようにレーザー光1140の焦点位置が微調整される。焦点位置の微調整においては、ローラー1361をワーク1040の外周面1120に接触させた状態においてレーザー光1140がワーク1040の外周面1120において焦点を結ぶようにベース1381に対するテーブル1380の位置が微調整される。焦点位置の微調整が完了した後は、ベース1381に対してテーブル1380が固定される。
【0030】
ステージ1360は、焦点位置を微調整するために設けられる。このため、加工ヘッド1340において焦点位置を微調整できる場合等においては、ステージ1360が省略されローラー1361が加工ヘッド1340に直接的に結合されてもよいし、ローラー1361がステージ1360以外の構成物を介して加工ヘッド1340に結合されてもよい。
【0031】
ローラー1361は、ワーク1040の外周面1120に接触し、ワーク1040の外周面1120の位置を検出する。
【0032】
ローラー1361は、円板状の回転体1420を備える。回転体1420は、回転体1420の中心軸1430の周りに回転できるようにベース1381に結合される。回転体1420の中心軸1430は、ワーク1040の中心軸1080と平行をなす。維持機構1341がワーク1040の外周面1120から加工ヘッド1340までの距離を一定に維持する場合は、回転体1420の外周面1440がワーク1040の外周面1120に接触し、ワーク1040の回転に応じて回転体1420も回転する。回転体1420が回転することにより、ワーク1040の外周面1120に傷がつきにくくなる。円板状の回転体1420が球状の回転体に置き換えられてもよい。ワーク1040が硬い場合、ワーク1040の外周面1120が滑りやすい場合等においては、ローラー1361のような回転する接触子が回転しない接触子に置き換えられてもよい。
【0033】
ローラー1361は、レーザー光1140の照射点1160から見てワーク1040における軸方向下側にある。ローラー1361がレーザー光1140の照射点1160から見てワーク1040における軸方向上側にあってもよい。
【0034】
車輪1382は、ベース1381の下面に装着される。ステージ1360は、第1の台1363の上面に乗せられる。車輪1382は、ベース1381の下面と第1の台1363の上面との間にある。これにより、ステージ1360がワーク1040における径方向に第1の台1363に対して可動になり、結合体1410がワーク1040の外周面1120からの距離が変化する方向に可動になる。車輪1382が他の種類の可動化機構に置き換えられてもよい。例えば、車輪1382がリニアガイド等に置き換えられてもよい。
【0035】
コイルばね1362の伸縮方向は、ワーク1040における径方向と一致する。コイルばね1362の一端は、ベース1381に結合される。コイルばね1362の一端がベース1381以外の結合体1410の構成物に結合されてもよい。例えば、コイルばね1362の一端がテーブル1380または加工ヘッド1340に結合されてもよい。コイルばね1362の他端は、第1の台1363に結合される。コイルばね1362は、ワーク1040における径方向内側にステージ1360を弾性的に押圧する。これにより、ワーク1040の外周面1120からの距離が短くなる方向に結合体1410が弾性的に押圧され、ローラー1361がワーク1040の外周面1120に接触する状態が維持される。コイルばね1362が他の種類の押圧機構に置き換えられてもよい。例えば、コイルばね1362が板ばね、ゴム片等に置き換えられてもよい。
【0036】
車輪1401は、本体1400の下面に装着される。第1の台1363は、第2の台1364の上面に乗せられる。車輪1401は、本体1400の下面と第2の台1364の上面との間にある。これにより、第1の台1363がワーク1040における径方向に第2の台1364に対して可動になり、第1の台1363および結合体1410がワーク1040における径方向に可動になる。
【0037】
エアシリンダー1365は、第1の台1363をワーク1040における径方向に動かす。エアシリンダー1365は、レーザー溶接が行われる場合に第1の台1363を溶接位置まで前進させ、溶接が行われない場合に第1の台1363を退避位置まで後退させる。第1の台1363が溶接位置に配置された場合は、ローラー1361がワーク1040の外周面1120に接触する。第1の台1363が退避位置に配置された場合は、ローラー1361がワーク1040の外周面1120から離れる。エアシリンダー1365が他の種類の移動機構に置き換えられてもよい。例えば、エアシリンダー1365が電磁アクチュエーターに置き換えられてもよい。
【0038】
4 レーザー溶接装置の転用
レーザー溶接装置1000は、円筒容器状の接合体以外の接合体の生産にも転用される。一般的に言えば、レーザー溶接装置1000は、一の構造物が他の構造物にレーザー溶接された接合体の生産に転用される。レーザー溶接装置1000が転用される場合は、ワークの表面の形状に適合する接触領域を有する雰囲気保持治具が準備される。溶接線の形状が環状でない場合は、回転機構1023が、回転以外の動きをワークにさせる機構に置き換えられる。
【0039】
上記の発明の詳細な説明は、全部の局面において例示であって本発明を限定しない。したがって、本発明の範囲からはずれることなく無数の修正および変形が案出されうる。
【符号の説明】
【0040】
1000 レーザー溶接装置
1020 雰囲気保持治具
1021 照射機構
1022 供給機構
1023 回転機構
1040 ワーク
1340 加工ヘッド
1341 維持機構
1361 ローラー
1362 コイルばね
【要約】
【課題】ワークの表面からレーザー光を放射する加工ヘッドまでの距離を維持し、ワークの表面を溶接線に沿って均一にレーザー溶接する。
【解決手段】レーザー溶接装置は、加工ヘッド、維持機構及び走査機構を備える。加工ヘッドは、レーザー光を放射する。維持機構は、ワークの表面から加工ヘッドまでの距離を一定に維持する。走査機構は、レーザー光の照射点でワークの表面を走査させる。
【選択図】図1
図1
図2