【実施例】
【0052】
特徴化方法
溶融温度及び結晶化温度:
示差走査熱量計(DSC)によって確認した。重量が6±1mgであるものを20℃/minの速度で220±1℃まで加熱し、220±1℃、窒素ストリームで2分間保持させた後、20℃/minの速度で40±2℃まで冷却させ、この温度で2分間保持させて、検体を結晶化した。その後、検体を再び20℃/minの温度上昇速度で220℃±1まで融合する。溶融スキャンを記録し、温度記録度を得て、これから、溶融温度及び結晶化温度を判読する。
【0053】
メルトフローレート
方法ISO 1133(230℃、5kg)によって確認する。
【0054】
キシレンでの溶解性:
ポリマー2.5g及びキシレン250mlを、冷却器及び磁気攪拌器付きガラスフラスコに導入する。温度を30分以内に溶媒の沸点まで上昇させる。その後、結果として得られた透明な溶液を還流下で維持し、さらに30分攪拌する。その後、密閉されたフラスコを氷及び水の入った槽で30分間保持し、同様に25℃の恒温槽で30分間保持する。結果として形成された固体を迅速に濾紙で濾過する。濾過された液体100mlを予め秤量したアルミニウム容器に注入し、窒素流れ下で加熱プレートで加熱し、溶媒を蒸発によって除去する。その後、一定の重量が得られるまで、容器を真空下で80℃のオーブンで維持させる。その後、室温でキシレンに対して可溶性のポリマーの重量%を計算する。
【0055】
1−ヘキセン及びエチレン含量:
【0056】
ターポリマーで
13C−NMR分光法によって確認する:
【0057】
NMR分析。
13C−NMRスペクトルを120℃で、フーリエ変換モードで、150.91MHzで作動するAV−600分光計で獲得する。プロピレンCHのピークを28.83で内部参照として用いた。
13C−NMRスペクトルを下記のパラメータを用いて獲得する:
スペクトル幅(SW) 60ppm
スペクトル中心(O1) 30ppm
デカップリングシーケンス WALTZ 65_64pl
パルスプログラム
(1) ZGPG
パルス長さ(P1)
(2) 90゜
ポイントの総数(TD) 32K
緩和遅延
(2) 15s
トランジェント数
(3) 1500
【0058】
1−ヘキセン及びエチレンの総量をモルパーセントとして、下記の関係式を用いてダイアド(diad)から計算する:
[P]=PP+0.5PH+0.5PE
[H]=HH+0.5PH
[E]=EE+0.5PE
【0059】
プロピレン/1−ヘキセン/エチレンコポリマーの
13C−NMRスペクトルの指定は下記の表に従って計算した:
【0060】
[表]
【0061】
ヘイズ(2mmのプラーク上でのヘイズ):
用いられた方法によって、5×5cmの標本を2mmの厚みの成形されたプラークで切り出し、ヘイズ値をG.E.1209ランプ及びフィルターC 付きのヘイズメータUX−10と共にGardner光度計を用いて測定する。検体の不存在下で測定(0%ヘイズ)し、遮断された光ビームを用いて測定(100%ヘイズ)することで、装備を補正する。
【0062】
測定及びコンピュータ化原理は標準ASTM−D1003に与えられている。
【0063】
試験されるプラークを下記の方法によって製造する。75×75×2mmのプラークを下記の処理条件下でGBF Plastiniector G235/90射出成形機械、90トンを用いて成形する:
軸回転速度: 120rpm
背圧: 10bar
溶融温度: 260℃
射出時間: 5秒
転換保圧: 50bar
第1ステップ保圧: 30bar
第2ステップ圧力: 20bar
保圧プロファイル: 第1ステップ5秒
第2ステップ10秒
冷却時間: 20秒
モールド水温: 40℃
【0064】
プラークを相対湿度50%及び温度23℃で12〜48時間条件化する。
【0065】
容器上におけるヘイズ:
容器上におけるヘイズを、容器内壁から5×5cmのサイズの標本を切り出し、前記と同じヘイズ手順を用いて(2mmのプラーク上で)測定した。
【0066】
最上部の荷重:
試験のために、正確性が0.2grである天秤及び正確性が0.01mmである測微計が備えられたInstron 動力計を用いた。23℃及び50%の相対湿度で少なくとも10時間条件化した後、ボトルを動力計の2個の板の間に置き、10mm/minの板の応力速度で圧縮した。
【0067】
ボトルの崩壊時の応力を記録し、その値をNと記録する。最上部の荷重値は10個のボトルで繰り返して測定することで得られる平均値である。
【0068】
容器衝撃試験(CIT)
試験は二軸衝撃試験であり、容器の底を上に向かうようにして容器と同一の寸法を有する検体ホルダーに置いた。
【0069】
衝撃用板は直径が62mmで重量が5kgであり、600mmから落下する。その結果をジュール(Joule)で表現する。その結果は5回の試験の平均である。
【0070】
容器:
【0071】
試験される容器は下記の規格を有する射出成形機械を用いて製造する:
射出成形ユニットパラメータ:
射出軸ストローク: 1200kN
軸直径: 32mm
射出体積: 102.9cm
3
軸の比率L/D: 20
最大射出圧力: 2151bar
【0072】
試験されるアイテムは列挙された特徴を有さなければならない。
体積: 250cc
表面処理: 研磨済み
【0073】
容器の形は底が四角形の角錐台であって、ここで、最上部ベースはサイドが70mmであり、底部のベースはサイドが50mmであり、高さは80mmである。温度プロファイル、射出時間及び圧力のような一部パラメータの調整は形及び側面の面で適切な標本を得られるようにする。
【0074】
IZOD衝撃強度:
ISO 180/1Aによって確認する。検体をISO 294−2によって得た。
【0075】
実施例1及び比較例2、比較例3
【0076】
ターポリマーは、EP1 012 195に記述されたような重合装備を含むプラントで、連続的な条件下において触媒の存在下でプロピレン、エチレン及びヘキセン−1を重合することで製造される。
【0077】
触媒は2つの互いに連結された円柱状反応器、上昇部及び下降部を含む重合装備で輸送される。迅速な流動化条件は、気体−固体分離器から気体を再循環することで上昇部で構築される。実施例1ないし比較例3で、障壁供給は用いられなかった。
【0078】
適用される触媒は、MgCl
2・2.1C
2H
5OHの代わりに微細球体型MgCl
2・1.7C
2H
5OHを用いる点を除き、EP−A−728 769の実施例5と類似に製造された触媒成分を含む。このような触媒成分は外部供与体としてジシクロペンチルジメトキシシラン(DCPMS)、及びトリエチルアルミニウム(TEA)と共に用いられる。
【0079】
反応器から排出されるポリマー粒子はストリーム処理を受けて、反応性モノマー及び揮発性成分が除去された後、乾燥される。製造されるポリマーの主要作動条件及び特徴は表1に示されている。
【0080】
重合工程
【0081】
【表1】
【0082】
C
2−=エチレンC
3−=プロピレンC
6−=1−ヘキセン
【0083】
実施例1ないし比較例3のポリマー粒子を押出機に導入し、ここでこれらを500ppmのIrganox1010及び1000ppmのIrgafos168及び500ppmのCaステアレート、1000ppmのGMS90及び1800ppmのMillad3988と混合する。ポリマー粒子を窒素雰囲気下で二軸押出機で250rpmの回転速度及び200〜250℃の溶融温度で押出する。
【0084】
得られた物質の特性を表2に記録した:
【0085】
【表2】
【0086】
得られたポリマーを上述したように70x70x0.4の容器で成形した。容器を分析し、その結果を表3に記録する。
【0087】
【表3】
【0088】
表3から、本発明による容器は、向上された容器衝撃試験及び向上されたヘイズを見せることで明確に結論が出される。このような効果は原料から予測することができず、実際上表2で、本発明の実施例に対するアイゾッド衝撃値はさらに低い。