特許第6046893号(P6046893)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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特許6046893通信システム、通信端末、情報処理方法およびプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6046893
(24)【登録日】2016年11月25日
(45)【発行日】2016年12月21日
(54)【発明の名称】通信システム、通信端末、情報処理方法およびプログラム
(51)【国際特許分類】
   H04M 1/00 20060101AFI20161212BHJP
   H04W 4/08 20090101ALI20161212BHJP
   H04W 8/00 20090101ALI20161212BHJP
【FI】
   H04M1/00 V
   H04W4/08
   H04W8/00 110
【請求項の数】15
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2011-283690(P2011-283690)
(22)【出願日】2011年12月26日
(65)【公開番号】特開2013-135302(P2013-135302A)
(43)【公開日】2013年7月8日
【審査請求日】2014年11月19日
(73)【特許権者】
【識別番号】000233778
【氏名又は名称】任天堂株式会社
【住所又は居所】京都府京都市南区上鳥羽鉾立町11番地1
(74)【代理人】
【識別番号】110000752
【氏名又は名称】特許業務法人朝日特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】尾花 和俊
【住所又は居所】京都府京都市南区上鳥羽鉾立町11番地1 任天堂株式会社内
【審査官】 山岸 登
(56)【参考文献】
【文献】 特開2005−006766(JP,A)
【文献】 特開平11−319319(JP,A)
【文献】 特開2002−346218(JP,A)
【文献】 特開2002−165009(JP,A)
【文献】 特開2009−213670(JP,A)
【文献】 特開2010−279610(JP,A)
【文献】 株式会社An−EDITOR.,戦国無双 Chronicle ガイドブック 初版,株式会社コーエーテクモゲームス 襟川 陽一,第1版,第20-23頁
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 9/24
13/00−13/98
H04B 7/24− 7/26
H04M 1/00
1/24− 3/00
3/16− 3/20
3/38− 3/58
7/00− 7/16
11/00−11/10
99/00
H04W 4/00−99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の通信端末を含む通信システムであって、
前記複数の通信端末はそれぞれ、
自端末または当該自端末のユーザに付与されたグループ属性を示すグループ属性データと、他の通信端末の記憶部に記憶されたデータと対比するための対比データとを記憶する記憶部と、
自端末から所定の範囲内にある他の通信端末に対して、前記記憶部に記憶されたグループ属性データおよび対比データを送信するとともに、当該他の通信端末から当該他の通信端末の記憶部に記憶されたグループ属性データおよび対比データを受信する送受信部と、
前記送受信部により受信されたグループ属性データと自端末の前記記憶部に記憶されたグループ属性データとを対比し、当該対比の結果に応じて、自端末の前記記憶部に記憶された対比データと前記送受信部により受信された対比データとに基づく所定の対戦処理である第1の情報処理および第2の情報処理を選択的に実行する実行部と
を有する通信システム。
【請求項2】
前記実行部は、前記送受信部により受信されたグループ属性データにより示されるグループ属性と自端末の前記記憶部に記憶されたグループ属性データにより示されるグループ属性とが異なる場合に前記第1の情報処理を実行する、請求項1に記載の通信システム。
【請求項3】
前記複数の通信端末と接続可能なサーバを更に含み、
前記複数の通信端末はそれぞれ、
前記実行部により実行された前記第1の情報処理の処理結果を前記サーバに送信する第1送信部を更に有する、請求項1または2に記載の通信システム。
【請求項4】
前記サーバは、
前記第1送信部により送信された前記処理結果を集計する集計部を有する、請求項に記載の通信システム。
【請求項5】
前記集計部は、前記グループ属性データにより示されるグループ毎に前記処理結果を集計する、請求項に記載の通信システム。
【請求項6】
前記複数の通信端末はそれぞれ、
前記集計部による集計結果を前記サーバから取得する取得部を更に有する、請求項またはに記載の通信システム。
【請求項7】
前記サーバは、
前記集計部による集計結果に基づいて、前記複数の通信端末のそれぞれまたは当該通信端末のユーザに付与されるグループ属性を示すグループ属性データを更新する属性更新部を更に有し、
前記記憶部は、前記属性更新部により更新されたグループ属性データを記憶する、請求項ないしのいずれか1項に記載の通信システム。
【請求項8】
前記記憶部は、他の通信端末で出力されるための出力データを記憶し、
前記送受信部は、自端末から所定の範囲内にある他の通信端末に対して前記記憶部に記憶された出力データを送信するとともに、当該他の通信端末から当該他の通信端末の記憶部に記憶された出力データを受信し、
前記実行部は、前記第2の情報処理として、前記送受信部により受信された出力データを出力する、請求項1ないしのいずれか1項に記載の通信システム。
【請求項9】
前記実行部は、前記送受信部により受信されたグループ属性データにより示されるグループ属性と自端末の前記記憶部に記憶されたグループ属性データにより示されるグループ属性とが同一である場合に前記第2の情報処理を実行する、請求項1ないしのいずれか1項に記載の通信システム。
【請求項10】
自端末または当該自端末のユーザに付与されたグループ属性を示すグループ属性データと、他の通信端末の記憶部に記憶されたデータと対比するための対比データとを記憶する記憶部を各々有する複数の通信端末における通信方法において、
自端末から所定の範囲内にある他の通信端末に対して、前記記憶部に記憶されたグループ属性データおよび対比データを送信するとともに、当該他の通信端末から当該他の通信端末の記憶部に記憶されたグループ属性データおよび対比データを受信するステップと、
該受信されたグループ属性データと自端末の前記記憶部に記憶されたグループ属性データとを対比し、当該対比の結果に応じて、自端末の前記記憶部に記憶された対比データと前記受信された対比データとに基づく所定の対戦処理である第1の情報処理および第2の情報処理を選択的に実行するステップと
を有する通信方法。
【請求項11】
自端末または当該自端末のユーザに付与されたグループ属性を示すグループ属性データと他の通信端末の記憶部に記憶されたデータと対比するための対比データとを記憶した記憶部に接続されたコンピュータに、
自端末から所定の範囲内にある他の通信端末に対して、前記記憶部に記憶されたグループ属性データおよび対比データを送信するとともに、当該他の通信端末から当該他の通信端末の記憶部に記憶されたグループ属性データおよび対比データを受信するステップと、
該受信されたグループ属性データと自端末の前記記憶部に記憶されたグループ属性データとを対比し、当該対比の結果に応じて、自端末の前記記憶部に記憶された対比データと前記受信された対比データとに基づく所定の対戦処理である第1の情報処理および第2の情報処理を選択的に実行するステップと
を実行させるためのプログラム。
【請求項12】
自端末または当該自端末のユーザに付与されたグループ属性を示すグループ属性データと、他の通信端末の記憶部に記憶されたデータと対比するための対比データとを記憶する記憶部と、
自端末から所定の範囲内にある他の通信端末に対して、前記記憶部に記憶されたグループ属性データおよび対比データを送信するとともに、当該他の通信端末から当該他の通信端末の記憶部に記憶されたグループ属性データおよび対比データを受信する送受信部と、
前記送受信部により受信されたグループ属性データと自端末の前記記憶部に記憶されたグループ属性データとを対比し、当該対比の結果に応じて、自端末の前記記憶部に記憶された対比データと前記送受信部により受信された対比データとに基づく所定の対戦処理である第1の情報処理および第2の情報処理を選択的に実行する実行部と
を有する通信端末。
【請求項13】
複数の通信端末および前記複数の通信端末と接続可能なサーバを含む通信システムであって、
通信端末は、
自端末または当該自端末のユーザに付与されたグループ属性を示すグループ属性データを記憶する記憶部と、
自端末から所定の範囲内にある他の通信端末に対して前記記憶部に記憶されたグループ属性データを送信するとともに、当該他の通信端末から当該他の通信端末の記憶部に記憶されたグループ属性データを受信する送受信部と、
前記送受信部により受信されたグループ属性データと自端末の前記記憶部に記憶されたグループ属性データとを対比し、当該対比の結果に応じて第1の情報処理および第2の情報処理を選択的に実行する実行部と
前記実行部により実行された前記第1の情報処理の処理結果を前記サーバに送信する第1送信部と
を有し、
前記サーバは、
前記第1送信部により送信された処理結果を集計する集計部と、
前記集計部による集計結果に基づいて、前記複数の通信端末のそれぞれまたは当該通信端末のユーザに付与される特典を示す特典データを生成する生成部と、
前記生成部にて生成された特典データを当該特典データに対応する通信端末に送信する第2送信部と
を有する、通信システム。
【請求項14】
各々、自端末または当該自端末のユーザに付与されたグループ属性を示すグループ属性データを記憶する記憶部を有する複数の通信端末および当該複数の通信端末と接続可能なサーバを含む通信システムにおける通信方法であって、
各通信端末が、自端末から所定の範囲内にある他の通信端末に対して前記記憶部に記憶されたグループ属性データを送信するとともに、当該他の通信端末から当該他の通信端末の記憶部に記憶されたグループ属性データを受信するステップと、
各通信端末が、該受信されたグループ属性データと自端末の前記記憶部に記憶されたグループ属性データとを対比し、当該対比の結果に応じて第1の情報処理および第2の情報処理を選択的に実行するステップと、
各通信端末が、該実行された前記第1の情報処理の処理結果を前記サーバに送信するステップと、
前記サーバが、該送信された処理結果を集計するステップと、
前記サーバが、前記集計された結果に基づいて、前記複数の通信端末のそれぞれまたは前記処理結果を前記サーバに送信した通信端末のユーザに付与される特典を示す特典データを生成するステップと、
前記サーバが、該特典データを当該特典データに対応する通信端末に送信するステップと
を有する、通信方法。
【請求項15】
自端末または当該自端末のユーザに付与されたグループ属性を示すグループ属性データを記憶する記憶部に接続されたコンピュータに、
自端末から所定の範囲内にある他の通信端末に対して前記記憶部に記憶されたグループ属性データを送信するとともに、当該他の通信端末から当該他の通信端末の記憶部に記憶されたグループ属性データを受信するステップと、
該受信されたグループ属性データと自端末の前記記憶部に記憶されたグループ属性データとを対比し、当該対比の結果に応じて第1の情報処理および第2の情報処理を選択的に実行するステップと、
該実行された前記第1の情報処理の処理結果をサーバに送信するステップと、
前記サーバにて該送信された処理結果を集計の結果に基づいて生成された特典データを受信するステップと
を実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は通信端末間のデータの送受信に関する。
【背景技術】
【0002】
ユーザによって携行され、所定の範囲内にある相手端末と通信を行う機能を有する通信端末が知られている(非特許文献1を参照)。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
【非特許文献1】"ニンテンドー3DS取扱説明書"、「online」、平成23年、「2011年11月10日検索」、インターネット〈URL:http://www.nintendo.co.jp/3ds/download/3dsmanual.pdf〉
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来、上述した態様の通信においては、テキストメッセージやアバター画像のデータなどの所定の情報をやり取りすることにとどまっていた。
本発明は、通信の確立に伴ってユーザに享受される娯楽性を増大させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、一の態様において、複数の通信端末を含む通信システムであって、前記複数の通信端末はそれぞれ、自端末または当該自端末のユーザに付与されたグループ属性を示すグループ属性データと、他の通信端末の記憶部に記憶されたデータと対比するための対比データとを記憶する記憶部と、自端末から所定の範囲内にある他の通信端末に対して、前記記憶部に記憶されたグループ属性データおよび対比データを送信するとともに、当該他の通信端末から当該他の通信端末の記憶部に記憶されたグループ属性データおよび対比データを受信する送受信部と、前記送受信部により受信されたグループ属性データと自端末の前記記憶部に記憶されたグループ属性データとを対比し、当該対比の結果に応じて、自端末の前記記憶部に記憶された対比データと前記送受信部により受信された対比データとに基づく所定の対戦処理である第1の情報処理および第2の情報処理を選択的に実行する実行部とを有する通信システムを提供する。
【0006】
好ましい態様において、前記実行部は、前記送受信部により受信されたグループ属性データにより示されるグループ属性と自端末の前記記憶部に記憶されたグループ属性データにより示されるグループ属性とが異なる場合に前記第1の情報処理を実行する。
好ましい態様において、前記複数の通信端末と接続可能なサーバを更に含み、前記複数の通信端末はそれぞれ、前記実行部により実行された前記第1の情報処理の処理結果を前記サーバに送信する第1送信部を更に有する。
好ましい態様において、前記サーバは、前記第1送信部により送信された前記処理結果を集計する集計部を有する。
好ましい態様において、前記集計部は、前記グループ属性データにより示されるグループ毎に前記処理結果を集計する。
好ましい態様において、前記複数の通信端末はそれぞれ、前記集計部による集計結果を前記サーバから取得する取得部を更に有する。
好ましい態様において、前記サーバは、前記集計部による集計結果に基づいて、前記複数の通信端末のそれぞれまたは当該通信端末のユーザに付与されるグループ属性を示すグループ属性データを更新する属性更新部を更に有し、前記記憶部は、前記属性更新部により更新されたグループ属性データを記憶する。
好ましい態様において、前記記憶部は、他の通信端末で出力されるための出力データを記憶し、前記送受信部は、自端末から所定の範囲内にある他の通信端末に対して前記記憶部に記憶された出力データを送信するとともに、当該他の通信端末から当該他の通信端末の記憶部に記憶された出力データを受信し、前記実行部は、前記第2の情報処理として、前記送受信部により受信された出力データを出力する。
好ましい態様において、前記実行部は、前記送受信部により受信されたグループ属性データにより示されるグループ属性と自端末の前記記憶部に記憶されたグループ属性データにより示されるグループ属性とが同一である場合に前記第2の情報処理を実行する。
【0007】
本発明は、他の観点において、自端末または当該自端末のユーザに付与されたグループ属性を示すグループ属性データと、他の通信端末の記憶部に記憶されたデータと対比するための対比データとを記憶する記憶部を各々有する複数の通信端末における通信方法において、自端末から所定の範囲内にある他の通信端末に対して、前記記憶部に記憶されたグループ属性データおよび対比データを送信するとともに、当該他の通信端末から当該他の通信端末の記憶部に記憶されたグループ属性データおよび対比データを受信するステップと、該受信されたグループ属性データと自端末の前記記憶部に記憶されたグループ属性データとを対比し、当該対比の結果に応じて、自端末の前記記憶部に記憶された対比データと前記送受信部により受信された対比データとに基づく所定の対戦処理である第1の情報処理および第2の情報処理を選択的に実行するステップとを有する通信方法を提供する。
本発明は、他の観点において、自端末または当該自端末のユーザに付与されたグループ属性を示すグループ属性データと他の通信端末の記憶部に記憶されたデータと対比するための対比データとを記憶した記憶部に接続されたコンピュータに、自端末から所定の範囲内にある他の通信端末に対して、前記記憶部に記憶されたグループ属性データおよび対比データを送信するとともに、当該他の通信端末から当該他の通信端末の記憶部に記憶されたグループ属性データおよび対比データを受信するステップと、該受信されたグループ属性データと自端末の前記記憶部に記憶されたグループ属性データとを対比し、当該対比の結果に応じて、自端末の前記記憶部に記憶された対比データと前記受信された対比データとに基づく所定の対戦処理である第1の情報処理、および第2の情報処理を選択的に実行するステップとを実行させるためのプログラムを提供する。
本発明は、他の観点において、自端末または当該自端末のユーザに付与されたグループ属性を示すグループ属性データと、他の通信端末の記憶部に記憶されたデータと対比するための対比データとを記憶する記憶部と、自端末から所定の範囲内にある他の通信端末に対して、前記記憶部に記憶されたグループ属性データおよび対比データを送信するとともに、当該他の通信端末から当該他の通信端末の記憶部に記憶されたグループ属性データおよび対比データを受信する送受信部と、前記受信されたグループ属性データと自端末の前記記憶部に記憶されたグループ属性データとを対比し、当該対比の結果に応じて、自端末の前記記憶部に記憶された対比データと前記送受信部により受信された対比データとに基づく所定の対戦処理である第1の情報処理、および第2の情報処理を選択的に実行する実行部とを有する通信端末を提供する。
【0008】
本発明は、他の態様において、複数の通信端末および前記複数の通信端末と接続可能なサーバを含む通信システムであって、各通信端末は、自端末または当該自端末のユーザに付与されたグループ属性を示すグループ属性データを記憶する記憶部と、自端末から所定の範囲内にある他の通信端末に対して前記記憶部に記憶されたグループ属性データを送信するとともに、当該他の通信端末から当該他の通信端末の記憶部に記憶されたグループ属性データを受信する送受信部と、前記送受信部により受信されたグループ属性データと自端末の前記記憶部に記憶されたグループ属性データとを対比し、当該対比の結果に応じて第1の情報処理および第2の情報処理を選択的に実行する実行部と、前記実行部により実行された前記第1の情報処理の処理結果を前記サーバに送信する第1送信部とを有し、前記サーバは、前記第1送信部により送信された処理結果を集計する集計部と、前記集計部による集計結果に基づいて、前記複数の通信端末のそれぞれまたは当該通信端末のユーザに付与される特典を示す特典データを生成する生成部と、前記生成部にて生成された特典データを当該特典データに対応する通信端末に送信する第2送信部とを有する、通信システムを提供する。
本発明は、他の観点において、各々、自端末または当該自端末のユーザに付与されたグループ属性を示すグループ属性データを記憶する記憶部を有する複数の通信端末および当該複数の通信端末と接続可能なサーバを含む通信システムにおける通信方法であって、各通信端末が、自端末から所定の範囲内にある他の通信端末に対して前記記憶部に記憶されたグループ属性データを送信するとともに、当該他の通信端末から当該他の通信端末の記憶部に記憶されたグループ属性データを受信するステップと、各通信端末が、該受信されたグループ属性データと自端末の前記記憶部に記憶されたグループ属性データとを対比し、当該対比の結果に応じて第1の情報処理および第2の情報処理を選択的に実行するステップと、各通信端末が、該実行された前記第1の情報処理の処理結果を前記サーバに送信するステップと、前記サーバが、該送信された処理結果を集計するステップと、前記サーバが、前記集計された結果に基づいて、前記複数の通信端末のそれぞれまたは前記処理結果を前記サーバに送信した通信端末のユーザに付与される特典を示す特典データを生成するステップと、前記サーバが、該特典データを当該特典データに対応する通信端末に送信するステップとを有する、通信方法を提供する。
本発明は、他の観点において、自端末または当該自端末のユーザに付与されたグループ属性を示すグループ属性データを記憶する記憶部に接続されたコンピュータに、自端末から所定の範囲内にある他の通信端末に対して前記記憶部に記憶されたグループ属性データを送信するとともに、当該他の通信端末から当該他の通信端末の記憶部に記憶されたグループ属性データを受信するステップと、該受信されたグループ属性データと自端末の前記記憶部に記憶されたグループ属性データとを対比し、当該対比の結果に応じて第1の情報処理および第2の情報処理を選択的に実行するステップと、該実行された前記第1の情報処理の処理結果をサーバに送信するステップと、前記サーバにて該送信された処理結果を集計の結果に基づいて生成された特典データを受信するステップと
を実行させるためのプログラムを提供する。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、無線通信の確立に伴ってユーザに享受される娯楽性が増す。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】通信システム1の概要を模式的に示す図である。
図2】通信端末100の機能ブロック図である。
図3】サーバ300の機能ブロック図である。
図4】対戦履歴データの内容の一例を示す図である。
図5】通信端末100の動作例を説明するための図である。
図6】通信端末100およびサーバ300の動作例を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
1.構成
図1は、本実施例に係る通信システム1の概要を模式的に示す図である。同図に示すように、通信システム1は、複数の通信端末100(100−1、100−2、100−3)と、中継装置200(200−1、200−2、200−3)と、インターネット400と、サーバ300とを含む。通信端末100は、ユーザによって携行される。各中継装置200およびサーバ300は、インターネット400に接続される。各中継装置200は異なる場所に設置され、自装置から所定の距離内に位置する一または複数の通信端末100と無線通信を行う機能を有する。各通信端末100は中継装置200を介してサーバ300と情報の授受を行う。また、各通信端末100は自端末から所定の距離内まで届く電波を送信することで、その距離内に位置する他の通信端末100と無線通信(以下、「端末間通信」という)を行う機能を有する。所定の距離内とは、例えば30mである。なお、各通信端末はそれぞれ同一の機能を有しており、各中継装置はそれぞれ同一の機能を有している。以下では各々を区別するする必要がない場合、単に「通信端末100」および「中継装置200」と呼ぶ。
【0013】
図2は通信端末100の機能ブロック図である。同図に示すように、通信端末100は、機能的には、実行部110、第1送受信部120、第2送受信部130、表示部140、入出力部150および記憶部160を含む。第1送受信部120は、無線通信部121および検知部122からなる。実行部110は、CPU等の制御プロセッサによって実現され、第1送受信部120、第2送受信部130、表示部140、入出力部150を制御するとともに、記憶部160に記憶されたOSや所定の機能を実現させるための各種アプリケーションプログラム(以下、単に「アプリ」という)を実行する。無線通信部121はアンテナおよび無線通信回路によって実現され、実行部110の制御の下、IEEE 802.11aなどの所定の無線通信規格に対応した機器と無線により送信するとともに、相手の通信端末(以下、相手端末という)から受信した信号を検知部122に出力する回路である。検知部122は、信号処理回路によって実現され、無線通信部121から供給される受信信号を解釈して、自端末の周囲に通信可能な相手端末が存在することを検知し、その結果を実行部110に出力する。第1送受信部120は1つの通信モジュールとして実装される。
【0014】
第1送受信部120は、例えば以下に示す方法によって、自端末から所定の距離範囲にある通信端末を自動的に探索し、発見した相手端末と無線通信路を確立して、両端末間でデータの送受信を行う。
ここでは、自端末が通信端末100−1で相手端末が通信端末100−2であるとする。それぞれの通信端末100−1および通信端末100−2の第1送受信部120は、所定の通信プロトコルに従ってビーコン信号を断続的に無線送信しており、所定の距離内に通信相手がいるか否かを監視する。所定の距離とは、具体的には無線電波の届く範囲である。所定の通信プロトコルとは、例えば、自端末が所定の時間間隔で、規則的にまたは不規則に、交互にマスタ、またはスレーブとなる方式である。より具体的には、マスタとなっている場合、自端末の識別子を含む所定のビーコン信号を断続的に送信し、自端末の識別子を含むビーコン信号が受信されないかを監視する。一方、スレーブとなっている場合には、自らはビーコン信号を送信せずにビーコン信号が受信されたかを監視する。自端末以外の識別子を含むビーコンを受信した場合、自端末の識別子と受信した相手端末の識別子を含む所定の応答信号を無線送信する。端末の識別子とは例えばMACアドレスである。以下の説明では、端末識別子としてMACアドレスを用いた場合を説明する。
【0015】
いま通信端末100−1がマスタで通信端末100−2がスレーブである場合に、両端末が所定の距離内に近づいたとする。通信端末100−2においては、実行部110は通信端末100−1の識別子を受信することによって通信端末100−1と通信可能であると認識するとともに、以後、通信端末100−1と通信を行う際には自分がスレーブ端末であることを認識する。こうしてスレーブ端末とマスタ端末が互いに相手端末を認識すると、所定の無線通信プロトコルに従って、無線チャネルや暗号キーなどの通信条件が設定され、通信端末100−1と100−2との間でデータの送受信が行われる準備が整う。以後、この無線通信路にてやり取りされる情報には、無線通信の相手を特定するためのMACアドレスと情報の送り主である自端末を特定するためにMACアドレスとが含まれる。
【0016】
第2送受信部130は、アンテナおよび無線通信回路によって実現され、実行部110の制御の下、IEEE802.11aなどの所定の無線通信規格に従って、中継装置200を介してインターネット400上のサーバ300と通信を行う。より具体的には、第2送受信部130は送信部131と取得部132とを含む。送信部131は、アプリの実行結果やユーザによって入力された情報等をサーバ300に送信する。取得部132は、サーバから送信された情報を受信し、実行部110に供給する。供給された情報は、実行部110の制御の下、表示部140、入出力部150、記憶部160に供給される。なお、第1送受信部120と第2送受信部130とは、アンテナや一部の制御回路などを共有してもよい。
【0017】
表示部140は、液晶ディスプレイやその画像処理回路等によって実現され、実行部110の制御の下、画像を表示する。入出力部150は、キーパッド、入力ボタン、カーソルキーなど、アプリケーションを操作するための手段その他の情報を入力する手段、スピーカやマイクなどの音声による情報の入出力を行う手段、メモリスロットなど外部記憶媒体に情報を記憶する手段、その他の入出力手段を含む。
記憶部160は、RAM、ROM、ハードディスク等の記録装置であって、大別すると、無線通信機能などを実現するために必要な各種設定情報(例えば、端末を識別するためのMACアドレス、起動回数、延べ使用時間などの端末の属性)や基本プログラム(OS)を含む情報群D1と、端末間通信を行った際に相手端末に提供するための情報群D2(例えば、グループ属性データ、対比データ、交換用メッセージデータ、ユーザの属性に関する情報(性別、年齢等))と、通信端末100に種々の機能を実現させるためのアプリやアプリで用いられるデータ(例えばアバター等の画像データ)である情報群D3とが記憶される。アプリには、対戦処理を実行するものが含まれる。対戦処理とは、例えば、端末間通信を行った相手と、例えばジャンケンゲームなどの対戦ゲームなどである。また、対戦には、通信端末間、通信端末のユーザ間、アプリ内に登場するキャラクタ間の対戦が含まれる。
【0018】
グループ属性データとは、自端末が属するグループまたは自端末のユーザが属するグループの属性(以下、単に「グループ属性」という)を表す情報である。グループとは、例えば「赤組」、「白組」というグループ分けが存在する場合において自端末がどちらの組に属するものかを表すものである。このグループ分けは2つに限らず、「第1グループ」、「第2グループ」、「第3グループ」・・・「第nグループ」といったものであってもよい。すなわち、グループ分けの方法、グループを決定する者、決定のタイミング等については、特に限定されない。ユーザが属するグループの場合も同様である。このように、グループ属性は通信端末100ごとに1つ付与されてもよいし、ユーザごとに1つ付与されてもよい。ユーザごとに付与される場合は、例えば、登録されている全ユーザのグループ属性データを記憶部160に記憶しておくとともに、通信端末100において例えば入力されたログイン情報などによって現在のユーザを判定し、複数記憶されているグループ属性のうちで現在有効である一のグループ属性を特定する。相手端末に提供されるのは有効なグループ属性のみとなる。
【0019】
グループ属性データは、例えば、通信端末100の販売時に予め記憶部160に書き込まれていてもよい。あるいは、通信端末100が、所定のタイミングでグループ属性データを所定のアルゴリズムに従って決定してもよい。所定のアルゴリズムとは、例えば、ランダム変数を用いるものである。すなわち、グループ属性は固定的でもいいし変動的でもよい。変動的である場合、サーバ300がグループ属性を通信端末100に通知するようにしてもよい。また、複数種類のグループ分け方法(「赤組/白組」と「A組/B組」など)を導入した場合、グループ属性データは、1つの通信端末100が複数種類のグループに属することを示す情報あるいはグループの組み合わせを一意に表すものであってもよい。あるいは、自端末の記憶部160に記憶されている各種データ(例えば、仮想空間等において操作される対象のキャラクタ画像(いわゆるアバター)であって、記憶部160に記憶されたアプリにて用いられるデータや、アバター画像の一部(例えばキャラクタの顔を構成するパーツの画像)など)に基づいて、各通信端末100が自端末のグループを決定してもよい。あるいは、記憶部160に記憶されたユーザ属性(年齢、性別、住所など)に応じてグループ属性を通信端末100が決定してもよい。
以下では、説明の便宜上、各通信端末100の記憶部160には「赤組」、「白組」のいずれかのグループ属性が記憶されているものと仮定する。すなわち、すべての通信端末100は「赤組」か「白組」のいずれかに属することになる。
【0020】
対比データとは、対戦アプリが起動されユーザによって入力されるデータであり、端末間通信時に相手端末に送信する自端末の対比データおよび当該通信相手の端末から受信した相手端末の対比データである。具体的には、ジャンケンゲームが実行されジャンケンの手が入力されている場合は、その手を表すデータが対比データに該当する。
交換用メッセージデータとは、端末間通信時に相手端末へ送信されるデータおよび当該通信相手の端末から受信したデータであり、例えば「こんにちは」等の所定のメッセージを表すテキストデータである。
【0021】
実行部110は、アプリを実行することなどによって、端末間通信を行った相手端末のグループ属性を検知部122から取得し、該取得されたグループ属性と記憶部160に記憶された自端末のグループ属性とを対比し、この対比の結果に応じて第1の情報処理または第2の情報処理のいずれかを実行する。第1の情報処理とは、例えば1つのアプリが有する複数のうちの機能のうちの一部の機能であり、第2の情報処理とは、例えば当該複数の機能のうちの他の一部の機能である。より具体的には、対戦アプリがジャンケンゲームである場合、第1の情報処理は、手の取得、取得した手の比較、比較結果の表示を含むジャンケン処理であり、第2の情報処理は相手端末と相手から受信したメッセージの表示処理である。また、実行部110は、必要に応じて、第1の情報処理の処理結果を、少なくとも送信元を表す端末識別子とともに第2送受信部130を介してサーバ300に送信する。
なお、第1の情報処理および第2の情報処理は、相互に独立したアプリ第1のアプリおよび第2のアプリの実行であってもよい。要するに、実行部110によって、グループ属性の対比の結果に応じて異なるプロセスが通信端末100にて実行される。
【0022】
通信端末100は、動作状態として、通常状態およびスリープ状態のいずれかを取りうる。スリープ状態とは、通信端末100が有する全機能のうち一部の機能のみが有効に実現されるような動作状態をいう。一部の機能とは、例えば端末間通信機能を行う機能である。
例えば、通常状態は、電源オン時に設定されるものであり、スリープ状態は、所定のボタンを押す、筐体を閉じるなどの所定のユーザ操作によって、または所定期間操作がなされないことを契機として、通常状態から移行する状態である。なお、スリープ状態で実現できる機能をどのように設計するかは、任意である。例えば、スリープ状態で起動可能なアプリを予め登録しておき、ユーザから入力された起動命令を受付けるか否かを通常状態/スリープ状態によって判定する。あるいは、アプリの起動時にそのアプリの設定情報として、通常状態/スリープ状態によって発揮できる機能を有効/無効にするかを記述した情報を読み込んでおき、スリープ状態の場合は設定情報に記述された機能以外の機能を無効化してもよい。
【0023】
以下、対戦アプリが、情報群D2内のデータ(グループ属性データ、対比データ、交換用メッセージデータ)を通信相手の端末と交換する機能(機能1)、グループ属性同士を対比する機能(機能2)、対比データ同士を比較して勝敗を決定する機能(機能3)、および比較結果(すなわち対戦結果)を記憶部160に記憶する機能(機能4)、対戦結果を表示する機能(機能5)、サーバ300から対戦に関する集計結果を取得する機能(機能6)、および相手の端末から取得した交換用メッセージデータに基づいて描画処理を行う機能(機能7)を有する例について説明する。そして、機能1、機能2、機能3および機能4については、通常状態でもスリープ状態でも有効であり、機能5、機能6、および機能7については通常状態のみで有効であると仮定する。ここで、機能5およびこれに後続して実行される機能7と機能6とは、機能2の実行結果に応じて選択的に実行されるものである。
【0024】
ここで、上記機能3について詳述すると、2つの対比データ(「グー」、「チョキ」、「パー」のいずれかを表す情報)の組み合わせのそれぞれと、その勝敗(「勝ち」、「負け」、「引き分け」のいずれかの状態)を表す情報)とを対応付けて記憶したテーブルが記憶部160に予め用意され、このテーブルを参照して、比較対照の2つの対比データから1つの対戦結果が決定される。例えば、自端末の対比データが「グー」で、相手端末から取得した対比データが「パー」であれば、「負け」を表す対戦結果の情報が生成される。
【0025】
図3はサーバ300の機能ブロック図である。サーバ300は、送受信部310、制御部330、記憶部340および入出力I/F350を含む。送受信部310は、取得部311と送信部312とを含み、インターネット400および中継装置200を介して各通信端末100と情報の授受を行う通信モジュールによって実現される。取得部311は、各通信端末100から送信された、第1の情報処理の処理結果や複数の通信端末100に基づいてサーバ300で集計した結果の要求を受信し、特定部320へ出力する。送信部312は、生成部332から供給された情報や属性更新部333から供給された情報を通信端末100に送信する。
【0026】
記憶部340は、対戦履歴データ、生成条件データ、集計結果データおよび特典データ管理情報を記憶する。対戦履歴データとは、集計部331が各通信端末100から取得した全ての対戦結果を表すデータである。図4に対戦履歴データの一例を示す。同図の例では、対戦履歴データは、対戦を識別するレコード番号に対応付けて、対戦当事者である通信端末100のそれぞれについてのMACのアドレスおよびグループ属性と、対戦結果とを含む。また、対戦履歴データには、さらに対戦に関連する付帯情報が含まれてもよい。付帯情報とは、例えば、対戦が行われた日時や場所など対戦を特定するための情報や、通信端末の属性(機種名やインストールされているアプリの情報など)、ユーザ属性(氏名、年齢、性別など)である。なお、MACアドレスに替えて、ユーザ名等のユーザ識別子を記憶してもよい。
生成条件データとは、グループ属性に基づいてどのように特典データを生成するかを記述する情報である。特典データとは、グループ属性に応じて各通信端末100に提供されるデータであり、その一例としては、電子通貨、クーポンデータ、ゲームアプリで使用されるアイテムである。なお、特典データは、グループ属性に基づいて生成されるものであれば、その内容やデータ形式を問わない。特典データを生成するかを記述する情報とは、例えば、グループ情報に統計処理を施したデータを特徴化する1つの指標(例えばグループ全体としての勝率)と、特典データの内容(例えば電子通貨の量)とをテーブル形式で対応付けたデータである。
集計結果データとは、集計部331で対戦履歴データに対しグループ属性に基づいて所定の統計処理を行って生成された情報である。
特典データ管理情報とは、それぞれの通信端末100に対して提供した特典データの内容および提供の日時を表すデータである。
【0027】
制御部330は、CPUなどの処理プロセッサによって実現され、特定部320、集計部331および生成部332を含む。特定部320は、取得部311から供給された情報に、端末間通信の当事者である2つの通信端末100の識別情報、およびそれぞれの通信端末100についてのグループ属性および対戦結果が含まれているかを検証し、これらの情報が含まれている場合は、当該2つの通信端末100について端末間通信および対戦処理が行われたと判定し、これらの情報を集計部331に出力する。
なお、特定部320は、ある端末間通信に関し、通信の一方の当事者である通信端末100(例えば通信端末100−1)から上記情報を取得した後に、当該通信の他の当事者である通信端末100(例えば通信端末100−2)から上記情報を取得した場合は、受信した2つの情報が1つの対戦に係るものなのか、同一の当事者によってなされた2つの対戦に係るものなのかを判定する。具体的には、受信した情報にデータ交換が行われた時刻の情報が含まれている場合、それの時刻が所定の誤差内で一致する場合に、同一の対戦であると判定する。あるいは、取得部311で受信した時刻が予め設定された時間内であれば同一の対戦であると判定してもよい。同一の対戦であると判定された情報については、集計部331に供給せず、破棄する。これは、対戦の事実が重複して記憶されることを防止するためである。特定部320は、さらに、集計結果の要求を受信した場合は、要求元の端末およびそのグループ属性を特定し、集計部に出力する。
【0028】
集計部331は、特定部320から供給された対戦結果を含む情報を、記憶部340内の対戦履歴に1つのレコードとして追加する。そして、所定のタイミングで、対戦履歴に基づいて、グループ属性が示すグループに関連する集計を行って、その集計の結果を集計結果データとして記憶部340に記憶する。集計処理とは、例えば、集計結果の要求元である通信端末100のグループ属性と同一のグループ属性を有する全ての他の通信端末100が過去に行った対戦の対戦結果(例えばグループ別の勝ち数や負け数の総計)を算出するものである。集計の内容としては、このようにグループ属性が示すグループ全体の勝ち数の総計を算出するものに限られず、記憶部340に記憶された過去の対戦結果の情報に基づき所定のアルゴリズムを用いて統計処理や所定のデータ加工処理を行ってもよい。例えば、全ての通信端末100について、グループ属性に関係なく、対戦履歴(勝敗数)に基づいて順位(ランキング)リストを生成してもよい。
また、集計部331は、ユーザからの要求に応じて、集計結果データを記憶部340から読み出して生成部332へ出力する。
【0029】
生成部332は、特典データの提供が必要か否かを判定する。そして、提供が必要と判定した場合は、集計部331から供給された集計結果と記憶部340に記憶された生成条件とに基づいて、集計結果の依頼元である通信端末100に提供するための特典データを生成する。生成された特典データは、集計結果とともに送信部312に供給される。特典データの提供の要否判定にあっては、例えば、蓄積された対戦履歴データに含まれる件数やその通信端末100についての対戦履歴データの蓄積数が所定値以上か否かを判断する。あるいは、特典データの生成要否判定において、対戦履歴データの蓄積量に加え、通信端末100からサーバ300に提供される情報の内容などを生成条件としてもよい。あるいは、通信端末100から受信した過去の要求の内容に基づいて特典データの生成要否判定を行ってもよい。
【0030】
属性更新部333は、所定の条件が満たされると、必要に応じて記憶部340内の対戦履歴を参照して、グループ属性を更新する。例えば、属性更新部333は、対戦履歴の内容を定期的にチェックし、ある通信端末100についての対戦結果が所定の条件(例えばその他端末の累積対戦数が所定数を超えたなど)を満たした場合、ランダムにまたはその端末(または端末のユーザ)の対戦履歴に基づいて、その端末(またはそのユーザ)についての新しいグループ属性を決定し、その通信端末100に対してグループ属性の書き換え命令を送信する。当該命令を受信した通信端末100は、当該命令に従って記憶部160内に記憶されたグループ属性の内容を書き換える。
【0031】
入出力I/F350は、サーバ300のディスプレイやキーボードなどの入出力デバイスであって、サーバ300の管理者がサーバ300に各種指令や記憶部340に記憶されるべき情報を入力することなどに用いられる。
【0032】
2.動作
(1)端末間通信からサーバへの報告まで
図5は通信システム1の動作例を説明するための図である。ここでは通信端末100−1と通信端末100−2とが端末間通信を行うことを想定する。同図に示す動作の内容は、通信端末100−1および通信端末100−2に共通するものである。ただし、動作の順序は同図の通りであるが、動作のタイミングについては、端末間通信を除き、通信端末100−1および通信端末100−2とで同じである必要はない。例えば、対戦アプリの機能(S101)やスリープ状態の解除(S109)が実行されるタイミングは、一般的には、各通信端末100で異なる。
【0033】
まず、各通信端末100において、ユーザは所定の操作を行って対戦アプリを起動する(S101)。以下、対戦アプリはジャンケンゲームであるものとする。対戦アプリが起動されると、画面に表示される内容に従ってユーザは自分の所望する手(「グー」、「チョキ」、または「パー」)を入力する(S102)。入力された手の情報は、記憶部160に対比データとして記憶される。その後、通信端末100がスリープ状態に入ったと仮定する(S103)。スリープ状態においても、第1送受信部120は機能している。従って、第1送受信部120は、通信可能な相手端末を探索し続ける。
【0034】
いま、通信相手となる端末(通信端末100−2)においても、対戦アプリの起動の後にスリープ状態である場合において、通信端末100−2が自端末(通信端末100−1)から所定の距離内に入ったとする。すると、両端末の間で無線通信路が確立される(S104)。次に、上記機能1を実行し、自身のユーザの識別子に加え、グループ属性データ、対比データおよび交換用メッセージデータを記憶部160から読み出し、通信端末100−2に送信する。同様に、通信端末100−2においても、ユーザの識別子、グループ属性データ、対比データ、および交換用メッセージデータを通信端末100−2の記憶部160から読み出され通信端末100−1に送信される。これにより、各通信端末は、相手端末についての、ユーザ識別子、グループ属性データ、対比データおよび交換用メッセージデータを取得する。これらのデータの交換が終了すると、無線通信路が解放され、この端末間通信が終了する(S105)。各通信端末は、相手端末から受信した交換用メッセージデータを自端末の記憶部160に記憶する(S106)。
【0035】
続いて、通信端末100−1および通信端末100−2のそれぞれにおいて、相手端末から取得したグループ属性データと自端末の記憶部160に記憶されているグループ属性データとを比較する。具体的には、グループ属性データが表すグループ属性が両者で一致するか否かを判定する(S107)。一致する場合(例えば「赤組」と「赤組」、S107:YES)は、処理を終了しスリープ状態が維持される。一致しない場合は(例えば「赤組」と「白組」、S107:NO)、相手の端末から受信した対比データと自端末の記憶部160に記憶されている対比データとに基づいて、対戦の勝敗を判定する(上記機能2および上記機能3;S108)。スリープ状態が維持されている間は、ここで一旦処理は終了する。
【0036】
通信端末100−1および通信端末100−2のそれぞれにおいて、その後スリープ状態が解除されると(S109)、対戦アプリは機能5、機能6および機能7を実行する(S110)。すなわち、対戦結果が記憶されている場合(S107;NO)は、対戦結果を表示部140に表示する(S111)。例えば、通信端末100−1および100−2においてそれぞれ「負け」および「勝ち」の対戦結果が記憶されている場合、通信端末100−1には「あなたの負けです」とのテキストメッセージが表示される一方、通信端末100−2には「あなたの勝ちです」とのテキストメッセージが表示されることになる。
一方、グループ属性が同一である場合(S107;YES)は対戦結果が記憶されていないので、相手端末から取得した交換用メッセージデータを読み出して当該交換用メッセージデータに基づいてメッセージを画面に表示する(S113)。
【0037】
続いて、通信端末100−1および通信端末100−2のそれぞれにおいて、対戦結果を第2送受信部130を介してサーバ300に送信する(S112)。具体的には、自端末のMACアドレスとその対戦に係る相手端末のMACアドレスと、自端末に記憶されたグループ属性と相手端末から取得したグループ属性と、対戦結果とをサーバ300に送信する。サーバ300が受信した情報は、相手端末からすでに当該対戦についての対戦結果を受信しない限り、記憶部340内の対戦履歴データの1レコードとして追加される。これにより、サーバ300における対戦履歴が更新される。なお、サーバ300に送信される情報として、端末間通信が行われた時刻や場所など対戦に関する情報、機種名やインストールされているアプリなどの通信端末の属性に関する情報、あるいはユーザの属性に関する情報を対戦結果とともに送信してもよい。これら送信された情報も対戦履歴データの付帯情報として記憶される。以上で、1つの対戦の結果についてのサーバ300での処理が終了する。
【0038】
(2)サーバから通信端末への集計結果の提供
各通信端末100が対戦を繰り返すと、その通信端末100に関する対戦結果がサーバ300に蓄積されていく。ここで、各通信端末100のユーザは、ユーザの属するグループまたはそのユーザが使用する通信端末100の属するグループ全体の対戦履歴を知りたいと思う場合がある。そのため、通信システム1においては、適宜サーバ300から対戦履歴情報を通信端末100に提供する機能を有する。加えて、通信システム1は、対戦履歴およびグループ属性に応じた付加価値をユーザに提供する機能を有する。以下、これらの機能について説明する。
【0039】
図6は、これらの機能を実現するための動作例を示す。サーバ300は、所定の時間間隔で集計処理を実行している(S200)。なお、集計のタイミングは、ユーザが所定の操作を行った、予め設定された時刻が到来した、中継装置200と無線通信を行えるようになったなどの条件が満たされたことを契機として実行してもしてもよい。
いま、通信端末100にて、対戦アプリが起動されている状態で、自己の端末のMACアドレスと記憶部160から読み出した自端末のグループ属性とが内包された、集計結果を要求する旨の信号が生成され、サーバ300に送信されたとする(S201)。サーバ300は、この要求を受信すると(S202)、グループ属性に応じて生成された集計結果データのうち要求元のグループ属性に対応するものを記憶部340から読み出す(S203)。続いて、この通信端末100に対する特典データの提供が必要か否かが判定される(S204)。具体的には、対戦履歴データを参照し、この通信端末100の直近の所定期間における対戦数が所定値以上である場合は特典データの提供が必要であると判定される(S204:YES)。ただし、サーバ300は、特典データ管理情報を参照し、この通信端末100に同一内容の特典データを送信した事実があることを確認した場合は、対戦数とは関係なく、特典データを提供しないと決定する(S204:NO)。
【0040】
特典データの生成が必要な場合(S204:YES)、特典データが生成される(S2041)。例えば特典データの生成が電子通貨の発行である場合、当該要求元の通信端末100に対して発行すべき電子通貨の量が決定される。例えば、自端末の対戦数が所定数を超えるたびに10単位の電子通貨を発行し、自端末と同一のグループ属性に関して勝ちの総数が負けの総数よりも上回っている(すなわちグループ全体として勝ち越している)場合、ボーナスとして更に5単位の電子通貨が発行される。あるいは、所定期間に実施された対戦に係る自端末の勝率や同一のグループの勝率とに基づいて、電子通貨の量が決定されてもよい。
【0041】
生成された特典データは、集計結果データとともにサーバ300から当該要求元の通信端末100に送信される(S205)。当該要求元の通信端末100において、集計結果データ(特典データが生成された場合は集計結果データおよび特典データ)を受信すると(S206)、表示部140に集計結果データと特典データを受信した事実およびそれらの内容が表示される(S207)。以上で処理が終了する。なお、集計結果データの生成と特典データの生成のいずれか一方の処理を省略してもよい。要は、通信端末100のユーザが過去に行われた自端末および他の端末のいずれかに関する情報をサーバ300に要求し、サーバ300において要求内容を解釈し、蓄積された対戦履歴を参照して当該要求に対する応答を通信端末100に提供する。
【0042】
通信システム1によれば、端末間通信の実施に伴って、相手通信端末との間でグループ属性の対比結果に応じて異なった情報処理が行われる。すなわち、グループが同じ場合にはメッセージの交換(第2の情報処理)を行ってユーザ同士の交流を広める一方で、グループが異なる場合には対戦アプリを起動して対戦を行う(第1の情報処理)から、ユーザに自身のグループ帰属意識やある種の連帯感を与えることができる。これにより、ユーザに端末間通信に付随した、従来にはなかった娯楽性を与え、端末間通信を行うモチベーションを向上させる効果が期待される。また、対戦の集計結果やグループ属性が反映された特典データが、必要に応じてサーバ300から通信端末100に提供されるから、グループへの帰属意識や連帯感が一層向上すると期待される。
【0043】
3.その他の実施例
上記実施例は本発明の例示であり、適宜変形することができる。以下、変形を行う観点を例示する。
(1)対戦の判定
ジャンケンの対戦結果が「引き分け」の状態であった場合、対戦結果として「引き分け」を表す情報をサーバ300に送信してもよい。あるいは、通信端末間で「勝ち」または「負け」を判定しても良い。例えば、対比データのジャンケンの手として、1つではなく、複数の手とその手を出す順番とを予め内包させておき、第1の手が引き分けである場合(つまり自分の手と相手の手が同じ場合)、決着がつくまで順に手の対比処理を行う。
【0044】
(2)属性対比の結果と情報処理内容の関係
上記実施例において用いられる対戦アプリによって実現される処理は、必ずしも「対戦」という概念にとらわれず、データのやり取りや演算処理を含む情報処理であればよい。また、メッセージの交換処理とは異なる処理を実行するアプリを起動してもよい。また、このメッセージ交換処理の実行を省略してもよい。すなわち、グループ属性が同一の場合は、アプリは何も起動しなくてもよい。
また、属性対比の結果と第1の情報処理/第2の情報処理の対応関係を逆転させてもよい。すなわち、グループが同一の場合に対戦アプリを起動し、非同一の場合にメッセージの交換を行ってもよい。要は、第1の情報処理と第2の情報処理とが属性対比の結果に応じて決定される機能を有していればよい。
【0045】
(3)端末間通信の相手の数
同時に2台以上の通信端末100(例えば通信端末100−2および100−3)と端末間通信を行ってもよい。例えば、それぞれ対戦アプリを起動してスリープ状態にある3台の通信端末100が所定の距離内に位置した場合、3台の間で1つの無線通信路を確立し、対戦処理を実行してもよい。この場合、各通信端末100は2台の相手に自端末の属性データや対比データを送信するとともに、2台の相手端末のそれぞれからグループ属性データおよび対比データを受信し、グループ属性が自端末と異なっている相手端末のみについて、上述した対比データに基づく勝敗判定を行う。
あるいは、3台以上と通信可能な状況において、相手端末ごとに個別の無線通信路を同時にまたは順次に確立し、それぞれの無線通信路で上述した各種データの交換を行ってもよい。このように、スリープ状態において複数の対戦を実行してもよい。この場合、スリープ状態が解除されると、過去行われた全ての対戦に係る対戦結果をまとめて表示し、一括してサーバ300に送信する。つまり、端末間通信の確立のタイミング(あるいは対戦処理の実行タイミング)と、端末間通信に起因したデータ交換処理や対戦処理の結果のユーザへの報知のタイミングとは、独立に設定してもよい。
【0046】
(4)対戦結果のフィードバック
対戦結果を、以後の端末における情報処理に反映させてもよい。例えば、通信端末100において対戦結果を記憶しておくとともに、対戦結果が所定の条件を満たすと、アバターの画像を書き換えあるいは所定のアプリが使用するデータに対戦結果を反映する書き換え部を設けてもよい。例えば、勝ち/負けに応じてアバターの画像に変更を加え、またはアバターを使用するアプリの実行時に表示部に対戦結果を表示する。あるいはサーバ300から取得したグループごとの対戦結果や特典データに基づいて、上記アバターの画像を変更してもよい。
【0047】
(5)その他
第2送受信部130に替えて、サーバ300と有線による通信を行う通信部を設けてもよい。例えば、通信端末100−1および通信端末100−2の一方の通信端末がデスクトップ型PC等の非携帯型の通信端末であり、他方の携帯型の通信端末と無線通信を行う一方、サーバ300とは有線によって通信を行ってもよい。要は、端末間の距離が変化することによって無線通信が可能になったことを契機として第1の通信端末と第2の通信端末との間で無線通信が確立されればよい。
【0048】
通信端末が実際に相手端末と通信を行わなかった場合であっても、サーバを利用してグループ属性の対比処理や対戦アプリの実行処理を行ってもよい。
具体的には、通信端末100に、GPS衛星からの電波を受信して自端末の位置を表す位置情報を取得する機能と、現在の時刻情報を取得する機能を設ける。取得された位置情報およびその取得された時刻の情報を、所定のタイミングで通信端末100からサーバ300に送信する。また、対比データおよび交換用メッセージデータを予め通信端末100からサーバ300に送信しておく。
サーバ300は、予め全ての通信端末100について、グループ属性データ、対比データ、および交換用メッセージデータを対応付けて記憶部340に記憶しておく。さらに、記憶部340には通信端末100が記憶している対戦アプリと同様のアプリが記憶される。サーバ300は、所定のタイミングで、受信した全ての位置情報と時刻情報とに基づいて、所定の期間に所定の距離範囲内にある通信端末100の組を全て特定する。そして、特定された通信端末100の組のそれぞれについて、上述したグループ属性の対比処理および対比処理に基づく対戦アプリを実行し、対戦結果をそれぞれの通信端末100に送信する。この際、あわせて集計結果データや特典データを送信してもよい。通信端末100は、受信した対戦結果を表示する。なお、サーバ300は、グループ属性が同一の場合は対戦アプリを起動せず、相手端末の交換用メッセージデータを通信端末100に送信する。
【0049】
上記実施例に係る通信端末とは、例えば、ゲーム機や携帯電話機、スマートフォン、PDA、携帯型PCなどの情報処理装置である。また、上記実施例に係る機能をハードウェア実装する方法については任意である。なお、上述した機能を通信端末100によって実行されるプログラムを、磁気記録媒体(磁気テープ、磁気ディスク(HDD(Hard Disk Drive)、FDD(Flexible Disk Drive))など)、光記録媒体(光ディスク(CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disk))など)、光磁気記録媒体、半導体メモリなどのコンピュータ読取り可能な記録媒体に記憶した状態で提供し得る。このようなプログラムはインターネットのようなネットワーク経由でダウンロードさせることも可能である。
【符号の説明】
【0050】
1・・・通信システム、100・・・通信端末、110・・・実行部、120・・・第1送受信部、121・・・無線通信部、122・・・検知部、130・・・第2送受信部、131・・・送信部、132・・・取得部、140・・・表示部、150・・・入出力部、160・・・記憶部、200・・・中継装置、300・・・サーバ、310・・・送受信部、311・・・取得部、312・・・送信部、320・・・特定部、330・・・制御部、331・・・集計部、332・・・生成部、333・・・属性更新部、340・・・記憶部、350・・・入出力I/F、400・・・インターネット
図1
図2
図3
図4
図5
図6