(54)【発明の名称】サービス提供者とサービス被提供者とをマッチングするためのウェブサイトを提供するサーバ装置、そのサーバ装置において実行される方法およびプログラム
【文献】
・ドリームゲート事務局、“通訳案内士”による魅力的なツアーが人気!今、訪日旅行者が注目するサービス「travelience/TripleLights(トラベリエンス/トリプルライツ)」、[online]、2014年11月27日、DREAMGATE、[2016年9月13日検索]、インターネット<URL:http://www.dreamgate.gr.jp/news/2731>
【文献】
・Travelience、[online]、Travelience、[2016年9月13日検索]、インターネット<URL:http://travelience.com>
【文献】
・TripleLights、[online]、TripleLights、[2016年9月13日検索]、インターネット<URL:https://triplelights.com>
【文献】
・外国人旅行者向けサイトのトラベリエンス−通訳案内士とマッチング(新進気鋭)、日経産業新聞、2014年10月15日、第9頁
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
1人以上のサービス被提供者のグループにサービスを提供するサービス提供者のペアを形成することを可能にするサーバ装置であって、前記サーバ装置は、ネットワークを介して、少なくとも1つのユーザ装置と通信するように構成されており、
前記サーバ装置は、プロセッサ部を含み、前記サーバ装置は、データベース部に接続されており、
前記プロセッサ部は、
サービスを提供することが可能な複数のサービス提供者を前記1人以上のサービス被提供者のグループのうちの1人のサービス被提供者が選択することが可能な態様で前記1人のサービス被提供者に提示することと、
前記1人のサービス被提供者によって使用されるユーザ装置から、前記ネットワークを介して、前記1人のサービス被提供者によって選択された第1のサービス提供者を示す情報を受信することであって、前記1人のサービス被提供者によって使用されるユーザ装置は、前記少なくとも1つのユーザ装置のうちの1つである、ことと、
前記第1のサービス提供者によって使用されるユーザ装置から、前記ネットワークを介して、前記第1のサービス提供者によって決定された第2のサービス提供者を示す情報を受信することであって、前記第2のサービス提供者は、前記1人のサービス被提供者によって選択されることなく決定され、前記第1のサービス提供者によって使用されるユーザ装置は、前記少なくとも1つのユーザ装置のうちの他の1つである、ことと、
前記1人以上のサービス被提供者のグループにサービスが提供される前に、前記第1のサービス提供者を示す情報と前記第2のサービス提供者を示す情報とを関連付ける情報を前記データベース部に格納することによって、前記第1のサービス提供者および前記第2のサービス提供者を前記サービス提供者のペアとして定義することと
を少なくとも実行するように構成されている、サーバ装置。
前記第2のサービス提供者は、前記1人のサービス被提供者と前記第1のサービス提供者との間でサービスについての特定の事項が決定された後に、前記第1のサービス提供者によって決定され、
前記プロセッサ部は、
前記特定の事項を示す情報を前記ネットワークを介して前記第2のサービス提供者によって使用されるユーザ装置に提供すること
をさらに実行するように構成されている、請求項1〜2のいずれかに記載のサーバ装置。
1人以上のサービス被提供者のグループにサービスを提供するサービス提供者のペアを形成することを可能にするサーバ装置において実行される方法であって、前記サーバ装置は、ネットワークを介して、少なくとも1つのユーザ装置と通信するように構成されており、
前記サーバ装置は、プロセッサ部を含み、前記サーバ装置は、データベース部に接続されており、
前記方法は、
前記プロセッサ部が、サービスを提供することが可能な複数のサービス提供者を前記1人以上のサービス被提供者のグループのうちの1人のサービス被提供者が選択することが可能な態様で前記1人のサービス被提供者に提示することと、
前記プロセッサ部が、前記1人のサービス被提供者によって使用されるユーザ装置から、前記ネットワークを介して、前記1人のサービス被提供者によって選択された第1のサービス提供者を示す情報を受信することであって、前記1人のサービス被提供者によって使用されるユーザ装置は、前記少なくとも1つのユーザ装置のうちの1つである、ことと、
前記プロセッサ部が、前記第1のサービス提供者によって使用されるユーザ装置から、前記ネットワークを介して、前記第1のサービス提供者によって決定された第2のサービス提供者を示す情報を受信することであって、前記第2のサービス提供者は、前記1人のサービス被提供者によって選択されることなく決定され、前記第1のサービス提供者によって使用されるユーザ装置は、前記少なくとも1つのユーザ装置のうちの他の1つである、ことと、
前記1人以上のサービス被提供者のグループにサービスが提供される前に、前記第1のサービス提供者を示す情報と前記第2のサービス提供者を示す情報とを関連付ける情報を前記データベース部に格納することによって、前記第1のサービス提供者および前記第2のサービス提供者を前記サービス提供者のペアとして定義することと
を含む、方法。
1人以上のサービス被提供者のグループにサービスを提供するサービス提供者のペアを形成することを可能にするサーバ装置において実行されるプログラムであって、前記サーバ装置は、ネットワークを介して、少なくとも1つのユーザ装置と通信するように構成されており、
前記サーバ装置は、プロセッサ部を含み、前記サーバ装置は、データベース部に接続されており、
前記プログラムは、前記プロセッサ部によって実行されると、
サービスを提供することが可能な複数のサービス提供者を前記1人以上のサービス被提供者のグループのうちの1人のサービス被提供者が選択することが可能な態様で前記1人のサービス被提供者に提示することと、
前記1人のサービス被提供者によって使用されるユーザ装置から、前記ネットワークを介して、前記1人のサービス被提供者によって選択された第1のサービス提供者を示す情報を受信することであって、前記1人のサービス被提供者によって使用されるユーザ装置は、前記少なくとも1つのユーザ装置のうちの1つである、ことと、
前記第1のサービス提供者によって使用されるユーザ装置から、前記ネットワークを介して、前記第1のサービス提供者によって決定された第2のサービス提供者を示す情報を受信することであって、前記第2のサービス提供者は、前記1人のサービス被提供者によって選択されることなく決定され、前記第1のサービス提供者によって使用されるユーザ装置は、前記少なくとも1つのユーザ装置のうちの他の1つである、ことと、
前記1人以上のサービス被提供者のグループにサービスが提供される前に、前記第1のサービス提供者を示す情報と前記第2のサービス提供者を示す情報とを関連付ける情報を前記データベース部に格納することによって、前記第1のサービス提供者および前記第2のサービス提供者を前記サービス提供者のペアとして定義することと
を少なくとも実行することを前記プロセッサ部に行わせる、プログラム。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明者は、新しいマッチングシステムを提供することにより、従来よりも多くのマッチングを創出することが必要であると考えた。例えば、2014年の訪日外国人旅行者数は約1300万人であるが、2020年には東京オリンピック特需で約2500万人の訪日外国人旅行者数が見込まれている。しかしながら、現状でも英語ガイドと訪日外国人とのマッチングは不十分であり、従来のマッチングシステムではそのような増加する訪日外国人旅行者に対応することはできない。
【0006】
本発明は、従来よりも多くのマッチングを創出することが可能である、サービス提供者とサービス被提供者とをマッチングするためのウェブサイトを提供するサーバ装置等を提供することを目的とする。
【0007】
一例として、本発明は、ガイドとゲストとをマッチングするためのウェブサイトを提供するサーバ装置等を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の1つの局面において、本発明のサーバ装置は、サービス提供者のペアを形成することを可能にするサーバ装置であって、前記サーバ装置は、ネットワークを介して、少なくとも1つのユーザ装置と通信するように構成されており、前記サーバ装置は、プロセッサ部を含み、前記プロセッサ部は、1人のサービス被提供者によって使用されるユーザ装置から、前記ネットワークを介して、前記1人のサービス被提供者によって選択された第1のサービス提供者を示す情報を受信することであって、前記1人のサービス被提供者によって使用されるユーザ装置は、前記少なくとも1つのユーザ装置のうちの1つである、ことと、前記第1のサービス提供者によって使用されるユーザ装置から、前記ネットワークを介して、前記第1のサービス提供者によって決定された第2のサービス提供者を示す情報を受信することであって、前記第2のサービス提供者は、前記1人のサービス被提供者によって選択されることなく決定され、前記第1のサービス提供者によって使用されるユーザ装置は、前記少なくとも1つのユーザ装置のうちの他の1つである、ことと、前記第1のサービス提供者および前記第2のサービス提供者をサービス提供者のペアとして定義することとを少なくとも実行するように構成されている。
【0009】
本発明の1つの実施形態では、前記プロセッサ部は、前記第2のサービス提供者が決定されたことを示す情報、前記第2のサービス提供者に関連する情報、前記サービス提供者のペアに関連する情報のうちの少なくとも1つを前記ネットワークを介して前記1人のサービス被提供者によって使用されるユーザ装置に提供することをさらに実行するように構成されている。
【0010】
本発明の1つの実施形態では、前記第2のサービス提供者は、前記1人のサービス被提供者と前記第1のサービス提供者との間でサービスについて特定の事項が決定された後に、前記第1のサービス提供者によって決定され、前記プロセッサ部は、前記特定の事項を示す情報を前記ネットワークを介して前記第2のサービス提供者によって使用されるユーザ装置に提供することをさらに実行するように構成されている。
【0011】
本発明の1つの実施形態では、前記プロセッサ部は、前記1人のサービス被提供者に関連する情報を前記ネットワークを介して前記第2のサービス提供者によって使用されるユーザ装置に提供することをさらに実行するように構成されている。
【0012】
本発明の1つの局面において、本発明の方法は、サービス提供者のペアを形成することを可能にするサーバ装置において実行される方法であって、前記サーバ装置は、ネットワークを介して、少なくとも1つのユーザ装置と通信するように構成されており、前記サーバ装置は、プロセッサ部を含み、前記方法は、前記プロセッサ部が、1人のサービス被提供者によって使用されるユーザ装置から、前記ネットワークを介して、前記1人のサービス被提供者によって選択された第1のサービス提供者を示す情報を受信することであって、前記1人のサービス被提供者によって使用されるユーザ装置は、前記少なくとも1つのユーザ装置のうちの1つである、ことと、前記プロセッサ部が、前記第1のサービス提供者によって使用されるユーザ装置から、前記ネットワークを介して、前記第1のサービス提供者によって決定された第2のサービス提供者を示す情報を受信することであって、前記第2のサービス提供者は、前記1人のサービス被提供者によって選択されることなく決定され、前記第1のサービス提供者によって使用されるユーザ装置は、前記少なくとも1つのユーザ装置のうちの他の1つである、ことと、前記第1のサービス提供者および前記第2のサービス提供者をサービス提供者のペアとして定義することとを含む。
【0013】
本発明の1つの局面において、本発明のプログラムは、サービス提供者のペアを形成することを可能にするサーバ装置において実行されるプログラムであって、前記サーバ装置は、ネットワークを介して、少なくとも1つのユーザ装置と通信するように構成されており、前記サーバ装置は、プロセッサ部を含み、前記プログラムは、前記プロセッサ部によって実行されると、1人のサービス被提供者によって使用されるユーザ装置から、前記ネットワークを介して、前記1人のサービス被提供者によって選択された第1のサービス提供者を示す情報を受信することであって、前記1人のサービス被提供者によって使用されるユーザ装置は、前記少なくとも1つのユーザ装置のうちの1つである、ことと、前記第1のサービス提供者によって使用されるユーザ装置から、前記ネットワークを介して、前記第1のサービス提供者によって決定された第2のサービス提供者を示す情報を受信することであって、前記第2のサービス提供者は、前記1人のサービス被提供者によって選択されることなく決定され、前記第1のサービス提供者によって使用されるユーザ装置は、前記少なくとも1つのユーザ装置のうちの他の1つである、ことと、前記第1のサービス提供者および前記第2のサービス提供者をサービス提供者のペアとして定義することとを少なくとも実行することを前記プロセッサ部に行わせる。
【0014】
本発明の1つの局面において、本発明のサーバ装置は、サービス被提供者とサービス提供者とをマッチングすることを可能にするサーバ装置であって、前記サーバ装置は、ネットワークを介して、少なくとも1つのユーザ装置と通信するように構成されており、前記サーバ装置は、プロセッサ部を含み、前記プロセッサ部は、サービス被提供者によって使用されるユーザ装置から、前記ネットワークを介して、サービス提供者によって提供されることが可能なサービスの少なくとも1つのプランの中から前記サービス被提供者によって選択されたプランを示す情報を受信することであって、前記サービス被提供者によって使用されるユーザ装置は、前記少なくとも1つのユーザ装置のうちの1つである、ことと、前記サービス被提供者によって使用されるユーザ装置と前記サービス提供者によって使用されるユーザ装置との間で前記選択されたプランについてメッセージを交換することを可能にすることであって、前記サービス提供者によって使用されるユーザ装置は、前記少なくとも1つのユーザ装置のうちの他の1つである、こととを少なくとも実行するように構成されている。
【0015】
本発明の1つの実施形態では、前記プロセッサ部は、前記メッセージを交換した結果に基づいて、前記選択されたプランをリバイズすることをさらに実行するように構成されている。
【0016】
本発明の1つの実施形態では、前記プロセッサ部は、前記選択されたプランについて前記サービス被提供者と前記サービス提供者との間で決定された事項を前記サービス被提供者によって使用されるユーザ装置および前記サービス提供者によって使用されるユーザ装置の両方から閲覧することを可能にすることをさらに実行するように構成されている。
【0017】
本発明の1つの実施形態では、前記決定された事項を編集する権限は、前記サービス提供者のみが有している。
【0018】
本発明の1つの局面において、本発明の方法は、サービス被提供者とサービス提供者とをマッチングすることを可能にするサーバ装置において実行される方法であって、前記サーバ装置は、ネットワークを介して、少なくとも1つのユーザ装置と通信するように構成されており、前記サーバ装置は、プロセッサ部を含み、前記方法は、前記プロセッサ部が、サービス被提供者によって使用されるユーザ装置から、前記ネットワークを介して、サービス提供者によって提供されることが可能なサービスの少なくとも1つのプランの中から前記サービス被提供者によって選択されたプランを示す情報を受信することであって、前記サービス被提供者によって使用されるユーザ装置は、前記少なくとも1つのユーザ装置のうちの1つである、ことと、前記プロセッサ部が、前記サービス被提供者によって使用されるユーザ装置と前記サービス提供者によって使用されるユーザ装置との間で前記選択されたプランについてメッセージを交換することを可能にすることであって、前記サービス提供者によって使用されるユーザ装置は、前記少なくとも1つのユーザ装置のうちの他の1つである、こととを含む。
【0019】
本発明の1つの局面において、本発明のプログラムは、サービス被提供者とサービス提供者とをマッチングすることを可能にするサーバ装置において実行されるプログラムであって、前記サーバ装置は、ネットワークを介して、少なくとも1つのユーザ装置と通信するように構成されており、前記サーバ装置は、プロセッサ部を含み、前記プログラムは、前記プロセッサ部によって実行されると、サービス被提供者によって使用されるユーザ装置から、前記ネットワークを介して、サービス提供者によって提供されることが可能なサービスの少なくとも1つのプランの中から前記サービス被提供者によって選択されたプランを示す情報を受信することであって、前記サービス被提供者によって使用されるユーザ装置は、前記少なくとも1つのユーザ装置のうちの1つである、ことと、前記サービス被提供者によって使用されるユーザ装置と前記サービス提供者によって使用されるユーザ装置との間で前記選択されたプランについてメッセージを交換することを可能にすることであって、前記サービス提供者によって使用されるユーザ装置は、前記少なくとも1つのユーザ装置のうちの他の1つである、こととを少なくとも実行することを前記プロセッサ部に行わせる。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、サービス提供者とサービス被提供者とをマッチングするためのウェブサイトを提供するサーバ装置、そのサーバ装置において実行される方法およびプログラムを提供することが可能になる。これにより、従来よりも多くのマッチングを創出することが可能である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態を説明する。
1.サービス提供者とサービス被提供者とをマッチングするための新しいビジネスモデル
出願人は、サービス提供者とサービス被提供者とをマッチングするための新しいビジネスモデルを提案する。このビジネスモデルは、サービス提供者とサービス被提供者とのマッチングにおいて、サービス提供者によって提示されるサービスプランとサービス被提供者の希望との不一致によってマッチングが成立しないというケースを減少させることを企図している。また、このビジネスモデルは、サービス提供者とサービス被提供者とがサービスプランについてのメッセージを交換する場を設けることによって、サービスの実際の提供の前にサービス提供者とサービス被提供者とのコミュニケーションを促進し、実際のサービスを提供する際にはサービス被提供者がサービス提供者に親近感を感じることができるようにすることを企図する。本発明は、これらによってサービス提供者が友だちをもてなすようにサービス被提供者にサービスを提供することを可能にするという画期的な発想に基づいている。
【0023】
ここで、本願明細書では、「サービス提供者」とはサービスを提供する人をいい、「サービス被提供者」とはサービスを提供してもらう人をいうものとする。すなわち、サービスは、サービス提供者によってサービス被提供者に提供される。1つの実施形態では、サービス提供者とサービス被提供者とは実際に(物理的に)会わない。代表的な実施形態では、サービス提供者とサービス被提供者とは、サービスの実際の提供の前には会わない。
【0024】
本願明細書では、「サービス」は、任意のサービスであり得るが、代表的には、サービス提供者がサービス被提供者に実際に(物理的に)会った際にサービス提供者によって提供されるものであり得る。すなわち、本願明細書にいう「サービス」は、ウェブサイトが関与しないものであり得る。
【0025】
「サービス」の一例は、日本人ガイドによる訪日外国人の旅行ガイドサービス(より好ましくは、通訳付きガイドサービス)である。この新しいビジネスモデルによれば、日本人ガイドが訪日外国人に旅行ガイドサービスを提供する前に、日本人ガイドと外国人ゲストとが実際に会うことができない場合でも、旅行ガイドサービスを実際に提供する際には、外国人ゲストが日本人ガイドに親近感を抱いているようにすることが可能である。これにより、日本人ガイドは、友だちをもてなすように外国人ゲストに旅行ガイドサービスを提供することが可能である。これにより、日本人を総ガイド化する計画を実現することが可能である。
【0026】
図1は、サービス提供者とサービス被提供者とをマッチングするための新しいビジネスモデルのフローを示す。以下、各ステップについて詳しく説明する。
【0027】
ステップS1:サービス提供者は、サービス提供者が提供することが可能なサービスの少なくとも1つのプランをウェブサイトに提供する。これにより、サービス提供者が提供することが可能なサービスの少なくとも1つのプランがウェブサイトに掲載される。プランをウェブサイトに掲載する料金は、有料であっても無料であってもよいが、基本的には、無料である。
【0028】
サービス提供者は、このウェブサイトに事前にアカウント登録をしておく必要がある。アカウント登録時に、サービス提供者は、自分の住所、氏名、年齢、性別、電話番号、eメールアドレス、顔写真、銀行口座などの個人情報をウェブサイトの管理者に提供する。これにより、ウェブサイトの管理者は、サービス提供者の個人情報を把握することが可能である。サービス提供者の個人情報の少なくとも一部は、ウェブサイトに掲載されることが可能である。
【0029】
ステップS2:サービス被提供者は、ユーザ装置を用いて、ウェブサイトにアクセスする。このようなアクセスは、例えば、ウェブサイトのページをインターネットを介してユーザ装置に表示させ、ユーザ装置に表示されたページに対してサービス被提供者が入力することを可能にすることによって達成される。これにより、サービス被提供者は、ウェブサイトに掲載されている様々なプランを閲覧することが可能である。
【0030】
サービス被提供者は、このウェブサイトに事前にアカウント登録をしておく必要がある。アカウント登録時に、サービス被提供者は、自分の住所、氏名、年齢、性別、電話番号、eメールアドレス、顔写真、電子マネーのアカウントなどの個人情報をウェブサイトに提供する。あるいは、サービス被提供者のアカウント登録を簡略化するために、いくつかの個人情報を省略できるようにしてもよい。これにより、ウェブサイトの管理者は、サービス被提供者の個人情報を把握することが可能である。
【0031】
ステップS3:サービス被提供者は、ユーザ装置を用いて、ウェブサイトを介して、サービス提供者とメッセージ交換をすることが可能である。例えば、サービス被提供者がウェブサイトに掲載されている様々なプランの中から1つのプランを選択した場合において、サービス被提供者は、その選択したプランについてサービス提供者(例えば、サービス提供者のAさん)とメッセージの交換を行うことが可能である。交換されるメッセージは、文字情報、画像および/または動画を含むが、これらに限定されない。
【0032】
サービス被提供者は、サービスを実際に受ける前に、サービス提供者とメッセージ交換をすることにより、サービスを提供する側およびサービスを提供される側の双方が協同して自分たちのプランをセミオーダー感覚で「作りあげていく」という体験をすることが可能である。その結果、サービス被提供者は、サービス提供者に対する親近感を有することが可能である。
【0033】
サービス提供者は、サービス被提供者がサービスを実際に受ける前に、サービス被提供者とのメッセージ交換の結果に基づいて、自身が提示したプランをリバイズすることによって最終的なプランとすることも可能である。プランのリバイズには、イベントの追加・変更・具体化や工程の追加・変更・具体化、サービス提供料金の変更などが含まれるが、これらに限定されない。例えば、サービス提供者が概略的なプランを最初に提示し、サービス被提供者がこの概略的なプランを選択した場合において、サービス提供者は、最終的なプランを決定するためにサービス被提供者の意見を採り入れることによって、サービス被提供者が希望するプランと最終的なプランとの不一致を減少させることが可能である。このように、最終的なプランを決定するにあたり、サービス被提供者の意見を採り入れることによって、最終的なプランをサービス被提供者にとって魅力的なものにすることが可能である。また、サービス提供者とサービス被提供者とがメッセージを交換する場を設けることによって、サービスが実際に提供される前に、サービス提供者とサービス被提供者とのコミュニケーションが促進される。これにより、サービスが実際に提供される際には、サービス提供者とサービス被提供者とが互いに親近感を有するようにすることが可能である。このようにして生み出される親近感によって、サービス提供者は、友だちをもてなすようにサービスをサービス被提供者に提供することが可能である。
【0034】
サービス提供者は、最終的なプランをサービス被提供者に提示する。サービス被提供者は、サービスの最終的なプランに同意するか否かを決定する。サービス被提供者がサービスの最終的なプランに同意する場合には、サービス提供者とサービス被提供者との間でサービスの最終的なプランに関する合意が成立したことになる。サービス被提供者がサービスの最終的なプランに同意しない場合には、サービス提供者は、サービス被提供者との交渉を続行する。あるいは、サービス提供者またはサービス被提供者のいずれか一方がその時点で交渉を打ち切ってもよい。
【0035】
ステップS4:サービス被提供者は、ウェブサイトの運営企業に料金を支払う。この料金は、サービス提供者とサービス被提供者との間でサービスの最終的なプランに関する合意の成立により発生する。この料金の支払いは、例えば、電子マネーを用いて行われる。
【0036】
ステップS5:ウェブサイトの運営企業は、サービス提供者(例えば、サービス提供者のAさん)に料金を支払う。この料金の支払いは、例えば、サービス提供者のAさんの銀行口座への振り込みによって行われる。サービス被提供者によって支払われた料金からサービス提供者に支払われた料金を差し引いた金額がウェブサイトの運営企業の収入になる。ウェブサイトの運営企業は、サービス提供者およびサービス被提供者の片方から手数料を徴収してもよいし、サービス提供者およびサービス被提供者の両方から手数料を徴収してもよい。
【0037】
なお、後述するように、サービス提供者のペア(例えば、サービス提供者のAさんとサービス提供者のBさん)がサービスを提供する場合には、ウェブサイトの運営企業による料金の支払いは、例えば、サービス提供者のAさんの銀行口座への振り込みおよびサービス提供者のBさんの銀行口座への振り込みによって行われる。サービス提供者のAさんとサービス提供者のBさんとの料金の取り分は、事前に決定されているものとする。料金の取り分の割合は、通常は半々であるが任意の割合に設定されることが可能である。
【0038】
ステップS6:サービス提供者は、サービスの最終的なプランを実行することにより、サービス被提供者に対してサービスを提供する。このステップS6は、ウェブサイトが関与しないステップである。
【0039】
このように、新しいビジネスモデルによれば、サービス提供者によって最初に提示されるプランは、サービス提供者とサービス被提供者との間のメッセージ交換の結果に基づいて、リバイズされることが可能である。従って、最終的なプランに関する合意が成立するに至るまでのプロセスにおいて、プランをリバイズするためにサービス提供者とサービス被提供者とのメッセージ交換が促進される。これにより、サービス被提供者がサービス提供者に対する親近感を深めることが可能である。その結果、サービス提供者がサービス被提供者にサービスを提供する際に両者が初めて顔を合わせるという状況であったとしても、サービス提供者は、友だちをもてなすようにサービスを提供することが可能であり、サービス被提供者は、安心してサービスを受けることが可能である。
【0040】
2.サービス提供者のペアとサービス被提供者とをマッチングするための新しいビジネスモデル
本発明はまた、サービス提供者のペアとサービス被提供者とのマッチングにおいて、まず1人目のサービス提供者(第1のサービス提供者)とサービス被提供者との間で、当該第1のサービス提供者によって提示されるサービスプランに基づいてマッチングを行い、次いで、第1のサービス提供者が2人目のサービス提供者(第2のサービス提供者)を決定することによって、第1のサービス提供者と第2のサービス提供者のペアを形成するマッチングシステムも提供する。このようなマッチングシステムによれば、従来のマッチングシステムにおける安心感の欠如を解消しつつ、サービス提供者のペアを先に決めて、次いで、サービス提供者のペアとサービス被提供者とをマッピングする場合に比較して、サービスプランの制限(例えば、サービス提供者のペアの双方のスケジュールの制約を受けるためサービスプランを提供することが可能な日時が限定されてしまうなど)によりマッチング機会が喪失してしまうことを克服することが可能である。このようにサービス提供者のペアとサービス被提供者とをマッチングすることによって、従来よりも多くのマッチングを創出することが可能である。
【0041】
本発明のサービス提供者のペアとサービス被提供者とのマッチングにおいて、まずサービス被提供者と第1のサービス提供者とのマッチングが行われる。このマッチングにおいては、上記第1章において詳述したマッチングを用いることが好ましいが、本発明はこれに限定されない。第1のサービス提供者とサービス被提供者とのマッチングにおいては、1人のサービス提供者と1人のサービス被提供者とが1対1の任意の態様で交渉することが可能である。その交渉が成立した後に、または、その交渉の途中で、サービス提供者のペアを形成することによって、サービス提供者のペアが1人のサービス被提供者にサービスを提供するようにしてもよい。ただし、1人のサービス被提供者は、交渉相手となった1人のサービス提供者以外のもう1人のサービス提供者を選択する権限を有していないものとする。その代わりに、1人のサービス被提供者との交渉相手となった1人のサービス提供者が、もう1人のサービス提供者を決定する権限を有しているものとする。この場合、1人のサービス被提供者との交渉相手となった1人のサービス提供者は、1人のサービス被提供者にサービスを提供する前に、もう1人のサービス提供者が決定されたことを示す情報、もう1人のサービス提供者に関連する情報、サービス提供者のペアに関連する情報のうちの少なくとも1つを1人のサービス被提供者に知らせておくことが好ましい。
【0042】
このように、1人のサービス提供者と1人のサービス被提供者とが1対1で交渉する場合において、1人のサービス被提供者からの干渉を受けることなく1人のサービス提供者(第1のサービス提供者)がもう1人のサービス提供者(第2のサービス提供者)を決定するという態様でサービス提供者のペアを形成することによって、1人のサービス被提供者が2人のサービス提供者とプランに関する調整(例えば、スケジュール調整)を行う場合に比べて、調整を行うのに要する時間を格段に短くすることができるというメリットがある。このメリットは、サービス被提供者が上述した「メッセージ交換」を利用するか否かにかかわらず発生するものである。
【0043】
なお、2人1組のサービス提供者のペアがサービスを提供するサービス被提供者の数は1人には限定されない。2人1組のサービス提供者のペアは、1以上の任意の数のサービス被提供者にサービスを提供することが可能である。例えば、1人のサービス提供者と4人グループの代表者とが1対1で交渉する場合において、その交渉が成立した後に、2人1組のサービス提供者のペアが4人グループの全員にサービスを提供することが可能である。
【0044】
2人1組のサービス提供者のペアがサービスを提供することによって、様々なメリットを提供することが可能である。例えば、2人1組のサービス提供者のペアがサービスを提供することにより、1人ではサービスを提供することに不慣れであったり自信がない人でも安心してサービス提供者として参加することができる。また、1人のサービス提供者がサービスを提供する場合に比較して2人1組のサービス提供者のペアがサービスを提供する方がサービス被提供者に安心感を与えることができる。このように、2人1組のサービス提供者のペアがサービスを提供することにより、サービス提供者のペアが安心してサービスを提供することができ、サービス被提供者が安心してサービスを受けることができる。これにより、サービス提供者のペアがサービス被提供者にサービスを提供する際に両者が初めて顔を合わせるという状況であったとしても、ペアであるという安心感から、サービス提供者のペアが友だちをもてなすようにサービスを提供することが可能であり、サービス被提供者が安心してサービスを受けることが可能であるというメリットがあると発明者は考える。また、サービス提供者のペアを形成する際に、意外性のあるサービス提供者の組み合わせも可能であるというメリットもある。これにより、サービス提供者同士の出逢いも生まれることになる。これらのメリットもまた、サービス被提供者が上述した「メッセージ交換」を利用するか否かにかかわらず発生するものである。
【0045】
この「サービス提供者のペア」という概念をガイドサービスに適用したものが「ペアガイド」という概念である。2人1組の「ペアガイド」であれば、ガイドの経験が少なかったり言葉の壁などで1人でガイドすることに不安を抱いていた多くの人々(例えば、大学生、社会人、主婦、リタイアしたシニア層など)をガイドとして活用することができるというメリットがある。
【0046】
以下の説明では、「サービス」の一例として「通訳付きガイドサービス」を例にとり、ガイド(サービス提供者)が、通訳付きガイドサービスを外国人ゲスト(サービス被提供者)に提供する場合を説明する。ただし、本発明はこれに限定されない。本発明は、ガイド(サービス提供者)が、ガイドサービスを日本人ゲスト(サービス被提供者)に提供する場合にも適用することが可能である。さらに、本発明は、サービス提供者がサービス被提供者に任意のサービスを提供する場合に広く適用することが可能である。
【0047】
3.新しいビジネスモデルを実現するためのコンピュータシステムの構成
図2は、新しいビジネスモデルを実現するためのコンピュータシステム1の構成の一例を示す。
【0048】
コンピュータシステム1は、サーバ装置10と、少なくとも1つのユーザ装置20とを含む。サーバ装置10と少なくとも1つのユーザ装置20とは、インターネット30を介して接続されることが可能なように構成されている。
【0049】
サーバ装置10は、ガイドとゲスト(例えば、ガイドされたい訪日外国人)とをマッチングするためのウェブサイトを提供する。サーバ装置10は、このウェブサイトの管理者(例えば、このウェブサイトを運営する運営企業または運営者)によって使用される。
【0050】
少なくとも1つのユーザ装置20のそれぞれは、インターネット30を介してサーバ装置10と通信することが可能な任意の装置であり得る。ユーザ装置20は、ガイドやゲストによって使用される。例えば、ユーザ装置20は、スマートフォンであってもよいし、タブレット型の端末であってもよいし、パーソナルコンピュータであってもよい。
【0051】
サーバ装置10は、通信制御部10aと、プロセッサ部10bと、メモリ部10cとを含む。通信制御部10aとプロセッサ部10bとメモリ部10cとは、バス部10zを介して相互に接続されている。
【0052】
メモリ部10cには、処理を実行するために必要とされるプログラムやそのプログラムの実行に必要とされるデータ等が格納されている。ここで、プログラムをどのようにしてメモリ部10cに格納するかは問わない。例えば、プログラムは、メモリ部10cにプリインストールされていてもよい。あるいは、プログラムは、インターネット30などのネットワークを介してダウンロードされることによってメモリ部10cにインストールされるようにしてもよいし、光ディスクやUSBなどの記憶媒体を介してメモリ部10cにインストールされるようにしてもよい。メモリ部10cに格納されているプログラムは、例えば、ウェブサーバプログラムである。プロセッサ部10bは、メモリ部10cに格納されているウェブサーバプログラムを読み出し、そのウェブサーバプログラムを実行する。これにより、サーバ装置10は、ウェブサーバとして機能することが可能になる。
【0053】
少なくとも1つのユーザ装置20のそれぞれは、通信制御部20aと、プロセッサ部20bと、メモリ部20cと、入力部20dと、表示部20eとを含む。通信制御部20aとプロセッサ部20bとメモリ部20cと入力部20dと表示部20eとは、バス部20zを介して相互に接続されている。なお、入力部20dおよび/または表示部20eは、ユーザ装置20の外部に設けられた入力装置および/または表示装置としてもよい。
【0054】
メモリ部20cには、処理を実行するために必要とされるプログラムやそのプログラムの実行に必要とされるデータ等が格納されている。メモリ部20cに格納されているプログラムは、例えば、ウェブブラウザプログラムである。プロセッサ部20bは、メモリ部20cに格納されているウェブブラウザプログラムを読み出し、そのウェブブラウザプログラムを実行する。これにより、ユーザ装置20をウェブブラウザとして機能させることが可能になる。
【0055】
通信制御部10a、20aは、サーバ装置10とユーザ装置20との間の通信を制御する。これにより、サーバ装置10とユーザ装置20とが通信を行いつつ、両者が協働して動作することが可能になる。例えば、サーバ装置10は、インターネット30を経由して、ユーザ装置20の表示部20eに画面(ウェブページ)を表示させることができ、その画面に対する入力(ユーザ装置20の入力部20dを用いた入力)を受信することができる。
【0056】
サーバ装置10は、データベース部40に接続されている。データベース部40は、各ガイドについて旅のプランを管理するためのものである。データベース部40には、例えば、ガイドを識別するためのガイド識別子に関連付けられた状態で、ガイドの個人情報やガイドが提供することが可能な旅のプランを示す情報などが格納されている。なお、データベース部40は、サーバ装置10に内蔵されていてもよいし、サーバ装置10の外部に設けられていてもよい(例えば、データベース部40は、サーバ装置10の外付けハードディスク装置として構成されていてもよい)。サーバ10装置のメモリ部20cが、データベース部40の少なくとも一部を兼用する構成としてもよい。
【0057】
なお、
図2に示されるプロセッサ部、メモリ部などのそれぞれの構成要素は、単一のハードウェア部品で構成されてもよいし、複数のハードウェア部品で構成されてもよい。本発明は、特定のハードウェア構成には限定されない。
【0058】
また、
図2に示される実施の形態では、サーバ装置10と少なくとも1つのユーザ装置20とは、インターネット30を介して接続されることが可能であるとしたが、本発明はこれに限定されない。インターネット30の代わりに任意のタイプのネットワークを使用することも可能である。
【0059】
4.コンピュータシステムにおける処理
図3Aは、上述した「メッセージ交換」に関連して、サーバ装置10において実行される処理の手順の一例を示す。この処理は、プログラムの形式で表現されている。このプログラムは、サーバ装置10内のメモリ部10bに格納されている。このプログラムは、サーバ装置10内のプロセッサ部10bによって実行される。以下、
図3Aに示される処理の各ステップを説明する。
【0060】
ステップS110:プロセッサ部10bは、ガイドによって提示された旅のプランの中からゲストによって選択された旅のプランを示す情報を受信する。
【0061】
ステップS120:プロセッサ部10bは、選択された旅のプランについてゲストによって使用されるユーザ装置20とガイドによって使用されるユーザ装置20との間でメッセージを交換することを可能にする。このことは、例えば、ゲストによって使用されるユーザ装置20およびガイドによって使用されるユーザ装置20の両方からの書き込みを可能にする掲示板ソフトウェアや、その両方の間でメッセージ交換を行うことを可能にするメッセージ交換ソフトウェアを利用することによって達成することが可能である。これらのソフトウェアは、メモリ部10cに格納されている。ゲストによって使用されるユーザ装置20とガイドによって使用されるユーザ装置20との間で交換されたメッセージは、データベース部40に格納される。
【0062】
このように、ゲストによって使用されるユーザ装置20とガイドによって使用されるユーザ装置20との間でメッセージを交換することを可能にすることによって、ゲストとガイドとの間でタイムラインでのやりとりをすることが可能になる。その結果、ゲストとガイドとの間での交流を活性化することが可能である。
【0063】
なお、ゲストとガイドとの間でメッセージを交換した結果に基づいて、ゲストによって選択されたプランがリバイズされるようにしてもよい。例えば、プロセッサ部10bは、ゲストによって選択された概略的なプランのリバイズ指示をガイドによって使用されるユーザ装置20から受信し、そのリバイズ指示に従ってゲストによって選択された概略的なプランをリバイズすることにより最終的なプランを生成するように構成されていてもよい。
【0064】
また、ゲストによって選択されたプランについてゲストとガイドとの間で決定された特定の事項をゲストによって使用されるユーザ装置20およびガイドによって使用されるユーザ装置20の両方から閲覧することが可能であることが好ましい。両者の間で決定された事項をタイムラインでのやりとりに埋もれさせないようにするためである。この特定の事項もまた、データベース部40に格納される。例えば、タイムラインでのやりとりの上部に「共通のメモ帳」を設置し、この「共通のメモ帳」に両者の間で決定された特定の事項を書き込むことによって、両者が閲覧することができるようにしてもよい。ただし、「共通のメモ帳」を編集する権限は、ガイドのみが有するようにすることが好ましい。ガイドが自分で提案した旅のプランを自分でリバイズできるようにするためである。旅のプランのリバイズには、行き先や経由地の追加・変更・具体化、食事の追加・中止・変更・具体化、交通手段の変更・具体化、ガイド料金の変更などが含まれる。リバイズされた旅のプランは、インターネット30を介して、ガイドによって使用されるユーザ装置20およびゲストによって使用されるユーザ装置20の両方に提供される。
【0065】
図3Bは、上述した「ペアガイド」の形成に関連して、サーバ装置10において実行される処理の手順の一例を示す。この処理は、プログラムの形式で表現されている。このプログラムは、サーバ装置10内のメモリ部10bに格納されている。このプログラムは、サーバ装置10内のプロセッサ部10bによって実行される。以下、
図3Bに示される処理の各ステップを説明する。
【0066】
ステップS210:プロセッサ部10bは、1人のゲストによって使用されるユーザ装置20から、インターネット30を介して、1人のゲストによって選択された1人目のガイドを示す情報を受信する。1人目のガイドは、1人のゲストによって選択された旅のプランについてゲストの交渉相手となる人物である。1人目のガイドは、例えば、1人のゲストによって選択された旅のプランを提供することが可能なガイドとしてウェブサイトに掲載されたガイドである。1人目のガイドを示す情報は、例えば、ウェブサイトに1人目のガイドがアカウント登録した際にウェブサイトによって1人目のガイドに自動的に割り当てられたガイド識別子(すなわち、1人目のガイドを識別するための識別子)である。このガイド識別子には、ガイドの個人情報が関連付けられている。
【0067】
ステップS220:プロセッサ部10bは、1人目のガイドによって使用されるユーザ装置20から、インターネット30を介して、1人目のガイドによって決定された2人目のガイドを示す情報を受信する。1人目のガイドがどのようにして2人目のガイドを決定するのかは問わないが、2人目のガイドは、1人のゲストによって選択されることなく決定される。例えば、1人目のガイドは、2人目のガイドの候補の全員にプランを提示して公募する形式で2人目のガイドを決定するようにしてもよいし、2人目のガイドの候補の中から意中の1人を一本釣りする形式で2人目のガイドを決定するようにしてもよい。2人目のガイドは、1人目のガイドをサポートすることを主な任務とするため「サポートガイド」と呼ばれることもあるが、1人目のガイドと2人目のガイドとの間での任務の分担は任意である。例えば、1人目のガイドが主としてガイドの任務を果たし、2人目のガイドが主として通訳の任務を果たしてもよいし、その逆でもよい。2人目のガイドを示す情報は、例えば、ウェブサイトに2人目のガイドがアカウント登録した際にウェブサイトによって2人目のガイドに自動的に割り当てられたガイド識別子(すなわち、2人目のガイドを識別するための識別子)である。このガイド識別子には、ガイドの個人情報が関連付けられている。
【0068】
ステップS230:プロセッサ部10bは、1人目のガイドおよび2人目のガイドを「ペアガイド」として定義する。このことは、例えば、1人目のガイドを識別するための識別子と2人目のガイドを識別するための識別子とを関連付けることによって達成される。これにより、1人目のガイドおよび2人目のガイドによって「ペアガイド」が形成されることになる。
【0069】
なお、2人目のガイドが決定されたことを示す情報、2人目のガイドに関連する情報、「ペアガイド」に関連する情報のうちの少なくとも1つが、1人のゲストによって使用されるユーザ装置20の表示部20eに表示されるようにしてもよい。
【0070】
2人目のガイドが決定されたことを示す情報が1人のゲストによって使用されるユーザ装置20の表示部20eに表示されるようにすることは、例えば、プロセッサ部10bが2人目のガイドが決定されたことを示す情報(例えば、2人目のガイドが決定された旨のメッセージ)をインターネット30を介して1人のゲストによって使用されるユーザ装置20に提供することによって達成される。2人目のガイドが決定されたことを示す情報は、例えば、「サポートガイドが決定されました!」というメッセージであり得る。これにより、1人のゲストは、旅のプランが実行される前に、2人目のガイド(サポートガイド)が決定されたことを知ることが可能である。
【0071】
2人目のガイドに関連する情報が1人のゲストによって使用されるユーザ装置20の表示部20eに表示されるようにすることは、例えば、プロセッサ部10bが2人目のガイドに関連する情報をインターネット30を介して1人のゲストによって使用されるユーザ装置20に提供することによって達成される。2人目のガイドに関連する情報の一例は、2人目のガイドを識別するための識別子に関連付けられた個人情報(例えば、2人目のガイドの氏名や顔写真)である。これにより、1人のゲストは、旅のプランが実行される前に、2人目のガイド(サポートガイド)としてどのガイドが当日来てくれるのかを知ることが可能である。
【0072】
「ペアガイド」に関連する情報が1人のゲストによって使用されるユーザ装置20の表示部20eに表示されるようにすることは、例えば、プロセッサ部10bが「ペアガイド」に関連する情報をインターネット30を介して1人のゲストによって使用されるユーザ装置20に提供することによって達成される。「ペアガイド」に関連する情報の一例は、1人目のガイドを識別するための識別子に関連付けられた個人情報(例えば、1人目のガイドの氏名や顔写真)および2人目のガイドを識別するための識別子に関連付けられた個人情報(例えば、2人目のガイドの氏名や顔写真)のセットである。これにより、1人のゲストは、旅のプランが実行される前に、「ペアガイド」としてどのガイドとどのガイドとが当日来てくれるのかを知ることが可能である。
【0073】
また、1人のゲストと1人目のガイドとの間で旅のプランについて特定の事項が決定された後に、1人目のガイドが2人目のガイドを決定した場合には、2人目のガイドがその特定の事項を示す情報を閲覧することができることが好ましい。このことは、例えば、プロセッサ部10bが特定の事項を示す情報をインターネット30を介して2人目のガイドによって使用されるユーザ装置20に提供することによって達成される。これにより、1人目のガイドと2人目のガイドとの間で特定の事項を示す情報を共有することが可能である。あるいは、2人目のガイドが1人のゲストに関連する情報を閲覧することができることが好ましい。このことは、例えば、プロセッサ部10bが1人のゲストに関連する情報をインターネット30を介して2人目のガイドによって使用されるユーザ装置20に提供することによって達成される。これにより、1人目のガイドと2人目のガイドとの間で1人のゲストに関連する情報を共有することが可能である。
【0074】
なお、上述したように、
図3Aに示される「メッセージ交換」に関連する処理と
図3Bに示される「ペアガイド」の形成に関連する処理とは、別個に独立してそれぞれの効果を奏するものである。しかしながら、サービス提供者がサービス被提供者に実際にサービスを提供するまでサービス被提供者がサービス提供者に会うことができず、かつ、実際のサービスの提供が(ネットワークを通じてではなく)両者が実際に会った際に行われるような場合(例えば、日本人ガイドが訪日外国人に通訳付きガイドサービスを提供する場合)には、「メッセージ交換」に関連する処理と「ペアガイド」の形成に関連する処理とが組み合わされて実行されることが好ましい。「メッセージ交換」により最終的なプランを決定するために促進されるコミュニケーションによって達成され得るサービス被提供者とサービス提供者との親近感と、「ペアガイド」の形成に関連する処理によって達成され得るサービス提供者およびサービス被提供者の安心感とが相乗的に作用して、実際にサービスを提供するまで会うことがない不安感を解消し得るからである。
【0075】
5.コンピュータシステムにおける画面遷移
図4A〜
図4Cは、サーバ装置10によって提供されるウェブサイトのトップページの一例を示す。このトップページおよび以下に説明するウェブページのそれぞれは、スクロール可能な形態でユーザ装置20の表示部20eに表示される。なお、以下の説明では、説明の便宜上、ウェブページ上の文字の表示は、日本語での表示とするが、外国人用には、ウェブページ上の文字の表示を英語などの外国語で表示することが可能である。
【0076】
図4Aは、トップページのうち「友だちガイド」を説明した部分を示す。ここでは、「友だちガイド」の概念が説明文、イラスト、動画などで説明される。「友だちガイド」とは、友だちをもてなすようにゲストをガイドするという概念である。
【0077】
図4Bは、トップページのうち様々な旅のプランを提示した部分を示す。例えば、「Yokohama」は、「横浜」という地域に関連する旅のプランを示している。「Banboo forest」は、「竹林」という風景に関連する旅のプランを示している。「Cheers」は、「飲み会」というアクティビティに関連する旅のプランを示している。あるいは、
図4Bには示されていないが、「Long Trip」という長期滞在型の旅のプランを提示するようにしてもよい。このように、様々なカテゴリの旅のプランを同一のウェブページに提示することが可能である。もちろん、単一の統一されたカテゴリの旅のプランを同一のウェブページに提示するようにしてもよい。また、同一のウェブページに提示される旅のプランのカテゴリを個人最適化するようにしてもよい。例えば、ユーザの登録された趣味や嗜好、アクセス頻度、過去の申し込み履歴、どのコンテンツにLikeボタンを押したか、メッセージのやりとりの内容などに基づいて、同一のウェブページに提示される旅のプランのカテゴリを個々のユーザに応じて変動させるようにしてもよい。
【0078】
図4Cは、トップページのうち「スターガイド」を紹介した部分を示す。ここでは、「スターガイド」と呼ばれる人気のあるガイドが説明文、イラスト、写真などで紹介される。ゲストは、「スターガイド」としてリストアップされているガイドの中から1人のガイドを選択することが可能である。これにより、ゲストは、旅のプランを選択することなくガイドを選択することも可能である。
【0079】
図5は、
図4Bに示されるカテゴリの中から「Yokohama」が選択された場合に提示されるウェブページの一例を示す。このウェブページでは、「横浜」という地域に関連する様々な旅のプランが提示される。旅のプランのそれぞれについて、「プランの価格(総額)」、「プランのテーマ」、「プランの写真」、「プランの所要時間」、「プランのレビュー件数」、「ガイドの写真」などが提示される。
【0080】
図6は、
図5に示される旅のプランの中から「鎌倉リラクゼーションスポット「江ノ島アイランド」」が選択された場合に提示されるウェブページの一例を示す。このウェブページでは、ガイドの写真、旅のプランの説明、旅のプランをイメージさせる写真または動画、旅のプランの予約・質問に関連する部分、旅のプランの地図などが提示される。なお、この時点で提示される旅のプランは、ガイドとゲストとの間のメッセージ交換の結果に基づいてリバイズされることが可能な概略的なプランであり得る。旅のプランの予約・質問に関連する部分には、旅のプランの日付、人数を入力することが可能である。
【0081】
図7は、
図6に示されるガイドの写真が選択された場合に提示されるウェブページの一例を示す。このウェブページでは、ガイドの写真、ガイドの自己紹介文、ガイドのこだわりポイント、ガイドが提供することが可能な旅の他のプランなどが提示される。
【0082】
図8は、
図6に示される「メッセージを送る」ボタンが選択された場合に提示されるウェブページの一例を示す。このウェブページでは、ゲストとガイドとの間でメッセージを交換できるようになっている。このようなメッセージのやりとりは、例えば、タイムラインの形式で提示される。また、
図8に示される「ガイド内容」の欄は、ゲストおよびガイドの両方が閲覧することが可能な「共通のメモ帳」として使用される。「共通のメモ帳」には、ゲストとガイドとの間で決定された特定の事項を書き込むことが可能である。ただし、「共通のメモ帳」を編集する権限を有しているのはガイドのみとし、ゲストはそのような権限を有していないことが好ましい。ガイドが自分で提案した旅のプランを自分でリバイズできるようにするためである。
【0083】
図6に示される「予約をリクエスト」ボタンの選択は、旅のプランについてゲストとガイドとの間で最終的に決定された事項(合意事項)に基づいて、旅のプランを実行することのオファーをゲストがガイドに出したことを意味する。このオファーをガイドが承認することによって、ゲストとガイドとの間に旅のプランの実行に関する契約が成立することになる。
【0084】
図6に示されるガイドの写真の下には、「当日はもう1名サポートガイドが付きます」と記載されている。「サポートガイド」とは、1人目のガイドによって決定された2人目のガイドをいうことは上述したとおりである。「サポートガイド」が決定されたことをウェブページ上でわかるようにすることが好ましい。例えば、最初は1人目のガイドのみの写真を提示するようにし、2人目のガイド(サポートガイド)が決定された時点でそのサポートガイドの写真を並べて提示するようにしてもよい。あるいは、最初は1人目のガイドの写真に並べて「?」のマークを提示しておき、2人目のガイド(サポートガイド)が決定された時点でそのサポートガイドの写真で「?」のマークを置換するようにしてもよい。サポートガイドの写真が選択された場合には、
図7に示されるウェブページと同様に、サポートガイドの写真、サポートガイドの自己紹介文、サポートガイドのこだわりポイント、サポートガイドが提供することが可能な旅の他のプランなどが提示されることが好ましい。これにより、ゲストは、旅のプランが実行される前に、サポートガイドがどのような人物かを知ることが可能である。
【0085】
以上のように、本発明の好ましい実施形態を用いて本発明を例示してきたが、本発明は、この実施形態に限定して解釈されるべきものではない。本発明は、特許請求の範囲によってのみその範囲が解釈されるべきであることが理解される。当業者は、本発明の具体的な好ましい実施形態の記載から、本発明の記載および技術常識に基づいて等価な範囲を実施することができることが理解される。
【解決手段】サーバ装置10のプロセッサ部10bは、1人のサービス被提供者によって使用されるユーザ装置20から、ネットワーク30を介して、1人のサービス被提供者によって選択された第1のサービス提供者を示す情報を受信する。第1のサービス提供者によって使用されるユーザ装置20から、ネットワーク30を介して、第1のサービス提供者によって決定された第2のサービス提供者を示す情報を受信する。第2のサービス提供者は、1人のサービス被提供者によって選択されることなく決定され、第1のサービス提供者および第2のサービス提供者をサービス提供者のペアとして定義する。