特許第6047368号(P6047368)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6047368
(24)【登録日】2016年11月25日
(45)【発行日】2016年12月21日
(54)【発明の名称】プレスブレーキ装置
(51)【国際特許分類】
   B21D 5/02 20060101AFI20161212BHJP
   B30B 15/00 20060101ALI20161212BHJP
   B25H 5/00 20060101ALI20161212BHJP
   A47C 9/00 20060101ALI20161212BHJP
【FI】
   B21D5/02 P
   B30B15/00 D
   B25H5/00 A
   A47C9/00 Z
【請求項の数】8
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2012-233425(P2012-233425)
(22)【出願日】2012年10月23日
(65)【公開番号】特開2014-83555(P2014-83555A)
(43)【公開日】2014年5月12日
【審査請求日】2015年8月11日
(73)【特許権者】
【識別番号】390014672
【氏名又は名称】株式会社アマダホールディングス
(74)【代理人】
【識別番号】100083806
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 秀和
(74)【代理人】
【識別番号】100100712
【弁理士】
【氏名又は名称】岩▲崎▼ 幸邦
(74)【代理人】
【識別番号】100101247
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 俊一
(74)【代理人】
【識別番号】100095500
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 正和
(74)【代理人】
【識別番号】100098327
【弁理士】
【氏名又は名称】高松 俊雄
(72)【発明者】
【氏名】渡辺 修
【審査官】 細川 翔多
(56)【参考文献】
【文献】 特表2010−524693(JP,A)
【文献】 実開平06−019602(JP,U)
【文献】 特開2004−024828(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B21D 5/02
B30B 15/00
B25H 5/00
A47C 9/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
板状のワークの折曲げ加工を行うプレスブレーキ装置であって、左右方向に長い上下のテーブルに備えた上下の金型によってワークの折曲げ加工を行うプレスブレーキを備え、このプレスブレーキの前側に左右方向に長いガイドレールを備え、作業者用の椅子を、前記ガイドレールに沿って左右方向へ移動自在に備え、前記ガイドレールに沿って前記椅子を移動するための駆動手段を備え、前記プレスブレーキに備えた金型に対応した位置へ前記椅子を移動位置決めするために、前記駆動手段の動作を制御するための制御装置を備え、前記制御装置は、前記プレスブレーキの動作を制御するためのNC装置に入力された加工プログラムによる加工順、加工位置データに基づいて前記駆動手段を制御する構成であることを特徴とするプレスブレーキ装置
【請求項2】
請求項1に記載のプレスブレーキ装置において、前記駆動手段の動作を制御するための制御装置は、前記駆動手段の動作方向を指示する動作方向指示操作装置であることを特徴とするプレスブレーキ装置。
【請求項3】
板状のワークの折曲げ加工を行うプレスブレーキ装置であって、左右方向に長い上下のテーブルに備えた上下の金型によってワークの折曲げ加工を行うプレスブレーキを備え、このプレスブレーキの前側に左右方向に長いガイドレールを備え、作業者用の椅子を、前記ガイドレールに沿って左右方向へ移動自在に備え、前記ガイドレールに沿って前記椅子を移動するための駆動手段を備え、前記プレスブレーキに備えた金型に対応した位置へ前記椅子を移動位置決めするために、前記駆動手段の動作を制御するための制御装置を備え、前記駆動手段の動作を制御するための制御装置は、教示した移動位置データを格納した移動位置データメモリを備えていることを特徴とするプレスブレーキ装置。
【請求項4】
請求項1、2又は3に記載のプレスブレーキ装置において、前記椅子は、プレスブレーキにおけるテーブルの上下動を操作するためのフートペダルを備えていることを特徴とするプレスブレーキ装置。
【請求項5】
板状のワークの折曲げ加工を行うプレスブレーキ装置であって、左右方向に長い上下のテーブルに備えた上下の金型によってワークの折曲げ加工を行うプレスブレーキを備え、このプレスブレーキの前側に左右方向に長いガイドレールを備え、作業者用の椅子を、前記ガイドレールに沿って左右方向へ移動自在に備え、前記椅子は、前記プレスブレーキの側方付近に備えられたワーク供給位置及び製品格納位置に対応した位置へ移動自在であることを特徴とするプレスブレーキ装置。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれかに記載のプレスブレーキ装置において、前記椅子は、前記プレスブレーキに対して接近離反する方向へ移動可能であることを特徴とするプレスブレーキ装置。
【請求項7】
請求項1〜6のいずれかに記載のプレスブレーキ装置に使用する椅子装置であって、プレスブレーキの前側に左右方向に長く敷設されるガイドレールと、このガイドレールに沿って左右方向へ移動自在な椅子と、前記ガイドレールに沿って前記椅子を移動する駆動手段と、を備えていることを特徴とする椅子装置。
【請求項8】
板状のワークの折曲げ加工を行うプレスブレーキ装置であって、左右方向に長い上下のテーブルに備えた上下の金型によってワークの折曲げ加工を行うプレスブレーキを備え、このプレスブレーキの前側に左右方向に長いガイドレールを備え、前記ガイドレールに沿って左右方向へ移動自在に備えたスライドベースに作業者用の椅子を備え、前記プレスブレーキにおけるラムの上下動を操作するためのフートペダルを前記スライドベースに備え、このスライドベースに備えたカバーによって前記フートペダルの上方を覆っていることを特徴とするプレスブレーキ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、上下の金型によって板状のワークの折曲げ加工を行うプレスブレーキ装置に係り、さらに詳細には、作業者用の椅子を左右方向へ移動自在に備えたプレスブレーキ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
プレスブレーキは、左右方向に長い上部テーブルと下部テーブルとを上下に対向して備え、上部テーブル又は下部テーブルの一方を上下動自在なラムとして備えている。そして、上下のテーブルにおける左右方向の複数箇所に対をなす上下の金型を装着し、ステップベンドとして上下の各金型によって順次ワークの折曲げ加工を行うことがある。上述のごとくステップベンドを行う場合、作業者は上下の金型が装着されている位置へ左右方向に移動する必要がある。
【0003】
この場合、フートペダルが左右方向に長いバーによって構成してある場合には、左右方向の任意の位置でフートペダルを踏み込んで操作することができる。しかし、不用意にフートペダルが踏まれることを防止するために、カバーを備えた構成のフートペダルの場合には、左右方向の作業位置に対応してフートペダルを左右方向へ移動する必要がある。そこで、プレスブレーキの前側に敷設した左右方向のガイドレールに沿ってフートペダルを移動自在に備え、モータの駆動によって前記フートペダルを左右方向へ移動する構成が提案されている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2000−351018号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前記特許文献1に記載の構成によれば、モータの駆動によってフートペダルを左右方向に移動することができるので、フートペダルを移動するための労力は軽減される。しかし、作業者はプレスブレーキの前に立姿勢で作業を実施している。したがって、作業者に負担がかかり、疲労の原因となっている。そこで、プレスブレーキの前側に作業者用の椅子を配置し、座り姿勢で作業を実施する場合は、作業者の手の届く範囲に限られるものである。よって、ステップベンドのごとく、左右方向へ移動して作業を行う場合、その都度椅子を持上げ移動し、作業位置に対応して左右方向及び前後方向の位置決めを行う必要があった。
【0006】
この場合、左右方向に移動してステップベンドを行う毎に、椅子を持上げ移動する動作が必要であり、疲労が大きくなり易いと共に能率が悪いという問題がある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、前述のごとき問題に鑑みてなされたもので、板状のワークの折曲げ加工を行うプレスブレーキ装置であって、左右方向に長い上下のテーブルに備えた上下の金型によってワークの折曲げ加工を行うプレスブレーキを備え、このプレスブレーキの前側に左右方向に長いガイドレールを備え、作業者用の椅子を、前記ガイドレールに沿って左右方向へ移動自在に備え、前記ガイドレールに沿って前記椅子を移動するための駆動手段を備え、前記プレスブレーキに備えた金型に対応した位置へ前記椅子を移動位置決めするために、前記駆動手段の動作を制御するための制御装置を備え、前記制御装置は、前記プレスブレーキの動作を制御するためのNC装置に入力された加工プログラムによる加工順、加工位置データに基づいて前記駆動手段を制御する構成であることを特徴とするものである。
【0010】
また、前記プレスブレーキ装置において、前記駆動手段の動作を制御するための制御装置は、前記駆動手段の動作方向を指示する動作方向指示操作装置であることを特徴とするものである。
【0011】
また、板状のワークの折曲げ加工を行うプレスブレーキ装置であって、左右方向に長い上下のテーブルに備えた上下の金型によってワークの折曲げ加工を行うプレスブレーキを備え、このプレスブレーキの前側に左右方向に長いガイドレールを備え、作業者用の椅子を、前記ガイドレールに沿って左右方向へ移動自在に備え、前記ガイドレールに沿って前記椅子を移動するための駆動手段を備え、前記プレスブレーキに備えた金型に対応した位置へ前記椅子を移動位置決めするために、前記駆動手段の動作を制御するための制御装置を備え、前記駆動手段の動作を制御するための制御装置は、教示した移動位置データを格納した移動位置データメモリを備えていることを特徴とするものである。
【0012】
また、前記プレスブレーキ装置において、前記椅子は、プレスブレーキにおけるテーブルの上下動を操作するためのフートペダルを備えていることを特徴とするものである。
【0013】
また、板状のワークの折曲げ加工を行うプレスブレーキ装置であって、左右方向に長い上下のテーブルに備えた上下の金型によってワークの折曲げ加工を行うプレスブレーキを備え、このプレスブレーキの前側に左右方向に長いガイドレールを備え、作業者用の椅子を、前記ガイドレールに沿って左右方向へ移動自在に備え、前記椅子は、前記プレスブレーキの側方付近に備えられたワーク供給位置及び製品格納位置に対応した位置へ移動自在であることを特徴とするものである。
【0014】
また、前記プレスブレーキ装置において、前記椅子は、前記プレスブレーキに対して接近離反する方向へ移動可能であることを特徴とするものである。
【0015】
また、前記プレスブレーキ装置に使用する椅子装置であって、プレスブレーキの前側に左右方向に長く敷設されるガイドレールと、このガイドレールに沿って左右方向へ移動自在な椅子と、前記ガイドレールに沿って前記椅子を移動する駆動手段と、を備えていることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、プレスブレーキの前側に左右方向に長いガイドレールを備え、このガイドレールに沿って左右方向に移動自在な作業者用の椅子を備えているものであるから、プレスブレーキと椅子との間の距離は、ガイドレールによって規制されて常にほぼ一定である。したがって、作業者はガイドレールに沿って椅子を左右方向に移動位置決めするのみでよく、また、作業者は椅子に座った状態で移動することも可能であり、作業者の疲労軽減を図ることができるものである。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本発明の実施形態に係るプレスブレーキ装置に係る構成を概念的、概略的に示した側面説明図である。
図2】本発明の実施形態に係るプレスブレーキ装置に係る構成を概念的、概略的に示した平面説明図である。
図3】機能ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
図1、2に概念的、概略的に示すように、本発明の実施形態に係るプレスブレーキ装置1は、プレスブレーキ3の前側に椅子装置5を備えている。前記プレスブレーキ3は、既によく知られているように、左右のサイドフレーム7L,7Rの前側上部に左右方向に長い上部テーブル9Uを上下動可能に備え、前記サイドフレーム7L,7Rの前側下部には、前記上部テーブル9Uに対向した下部テーブル9Lが備えられている。
【0019】
そして、前記上下のテーブル9U,9Lには、板状のワークWの折曲げ加工を行う上下の金型(パンチ,ダイ)11U,11Lが着脱交換可能に装着してある。そして、ワークWのステップベンドを行う場合には、上下のテーブル9U,9Lの左右方向(図1において紙面に垂直な方向、図2において左右方向)の複数箇所に、上下の金型11U,11Lが装着されるものである。前記金型11U,11LによってワークWの折曲げ加工を行うときに、ワークWの前後方向(図1において左右方向、図2において上下方向)の位置決めを行うバックゲージ装置13が前後方向へ移動位置決め自在に備えられている。さらに突当てゲージ13Gが左右方向へ位置調節自在に備えられている。また、プレスブレーキ3には、プレスブレーキ3の動作を制御するためのNC装置15が備えられている。
【0020】
上記構成のごときプレスブレーキ3は、既によく知られた構成であるから、プレスブレーキ3についてのより詳細な構成の説明及び動作の説明は省略する。
【0021】
前記椅子装置5は、前記プレスブレーキ3の前側(図1において右側)に左右方向に長く敷設されるガイドレール17を備えている。そして、このガイドレール17には、スライドベース19が左右方向へ移動自在に支持されている。このスライドベース19には、前記プレスブレーキ3におけるラム(上部テーブル9U)の上下動を操作するためのフートペダル21が備えられている。なお、このフートペダル21は、一般的なフートペダルと同様にカバー23によって上方を覆われている。さらに、前記スライドベース19上には、作業者用の椅子25が前後動自在に備えられている。
【0022】
さらに、前記椅子装置5には、前記椅子25を左右方向へ移動するための駆動手段27が備えられている。より詳細には、前記椅子装置5には、左右方向に長いねじ部材29が前記ガイドレール17と平行に備えられており、このねじ部材29には、前記スライドベース19に備えられたサーボモータ(図示省略)によって回転されるナット部材31が移動自在に螺合してある。
【0023】
したがって、制御装置(図示省略)の制御の下に前記サーボモータを正回転駆動又は逆回転駆動することにより、前記椅子25をガイドレール17に沿って右方向又は左方向に移動することができるものである。なお、前記ねじ部材29とナット部材31との関係は相対的なものであるから、サーボモータによってねじ部材29を回転する構成としてもよいものである。
【0024】
前記ガイドレール17に沿って椅子25を左右方向に移動するための前記駆動手段27の構成としては、前述したごときねじ部材29とナット部材31との組合せの構成に限ることなく、例えばリニアモータを使用して左右方向に移動する構成とすることも可能である。また、サーボモータによって回転されるエンドレスベルトなどを左右方向へ移動自在に備え、このエンドレスベルトなどのエンドレス部材と前記スライドベース19とを一体的に連結した構成とすることも可能である。
【0025】
すなわち、椅子25を左右方向へ移動する駆動手段27の構成としては種々の構成を採用することができるものである。そして、駆動手段27に備えた位置検出手段(例えばサーボモータに備えたロータリーエンコーダ)によって左右方向の基準位置から所望位置へ前記椅子25を移動位置決めすることも可能なものである。
【0026】
前記駆動手段27に備えられているサーボモータの回転を制御するために、前記NC装置15に前記制御装置すなわちモータ制御手段33が備えられている。すなわち前記NC装置15には加工プログラム35を読み込んで内容を解析するプログラム解析手段37が備えられている。このプログラム解析手段37は、読み込んだプログラム内容から、ステップベンドを行うときに予め設定してある金型の左右方向の位置と加工順を解析し、この加工位置と加工順のデータは、加工位置、加工順データメモリ39に格納される。
【0027】
そして、前記モータ制御手段(制御装置)33は、加工プログラム35によってワークWの折曲げ加工を行うときに、前記加工位置、加工順データメモリ39に格納されている加工順、加工位置のデータに従って前記駆動手段27の動作(サーボモータの動作)を制御して、加工順毎に、金型に対応した前側位置へ前記椅子25を移動位置決めする作用をなすものである。したがって、作業者は椅子25に座った状態でもって、ワークWの折曲げ加工を行う金型の前側に位置決めされるものである。よって、作業者は、位置決めされた位置に対応している上下の金型間へワークWを挿入し、かつ予め位置決めされているバックゲージにワークWを当接位置決めして、ワークWの折曲げ加工を行えばよいものである。
【0028】
既に理解されるように、作業者用の椅子25は、加工プログラム35の加工順に従って対応する金型の前側に位置決めされる。従って、作業者は椅子25に座っていればよいものであり、立姿勢でもってワークWの折曲げ加工を行う場合に比較して、疲労の軽減を図ることができるものである。また、椅子25に座った状態でもって左右方向に移動してステップベンドを行うことが可能である。したがって、フートペダル21の操作が可能であれば、例えば片足が不自由な作業者の場合であっても、疲労少なくワークWの折曲げ加工が可能なものである。
【0029】
また、前記構成によれば、椅子25が左右方向に移動するとき、フートペダル21も一体的に左右方向へ移動するものであり、前記椅子25はプレスブレーキ3に対して接近離反する方向、すなわち前後方向へ移動可能であるから、椅子25を左右方向へ移動するときには、椅子25をプレスブレーキ3から離すことができ、ワークWの折曲げ加工を行うときに、プレスブレーキ3に接近するように移動することができる。したがって、左右方向へ移動するときの安全性の向上を図ることができると共に、ワークWが小さい場合であっても、バックゲージに対してワークWを正確に当接位置決めすることができるものである。
【0030】
ところで、本発明は前述したごとき実施形態に限ることなく、適宜の変更を行うことにより、その他の形態でもって実施可能なものである。すなわち、前記椅子25を左右方向へ移動するために、前記駆動手段27に備えたサーボモータの回転方向を制御する制御装置の例として、例えばジョイステック、押しボタン、ハンドパルサなどのごとき動作方向指示操作装置を備えた構成とすることも可能である。この場合、作業者が、例えばジョイステック等を操作することによって椅子25を左右方向へ移動することができ、かつ所望位置へ椅子25を位置決めすることができるものである。
【0031】
また、椅子25の左右方向への移動を制御する制御装置としては、加工位置と加工順を教示し、この教示した移動位置データを予め移動位置データメモリに格納する。そして、この移動位置データメモリに格納された移動位置データに基づいて、椅子25を加工順毎に左右方向へ移動位置決めする構成とすることも可能である。
【0032】
さらに、前記椅子25を、前記プレスブレーキ3の側方付近に備えられたワーク供給位置41及び製品格納位置43に対応した位置へ移動自在な構成とすることも可能である。このような構成とすることにより、ワーク供給位置41からワークWを取り出して、ワークWのステップベンドを行った後に、製品を製品格納位置43へ格納する一連の動作を、作業者が椅子25に座った状態のまま行うことが可能なものである。なお、この場合、前記ワーク供給位置41及び製品格納位置43は、図2に示すように、前記椅子装置5の左右側方に配置することが望ましいものである。そして、椅子25は水平に旋回可能な構成とすることが望ましいものである。
【0033】
なお、前記説明においては、駆動手段27の駆動によって椅子25を左右方向に移動する場合について説明した。しかし、前記駆動手段27を省略することも可能である。すなわち、作業者が椅子25に座ったまま地面を蹴って椅子25を適宜に左右方向へ移動する構成とすることも可能なものである。
【符号の説明】
【0034】
3 プレスブレーキ
5 椅子装置
15 NC装置
17 ガイドレール
19 スライドベース
21 フートペダル
25 椅子
27 駆動手段
33 モータ制御手段(制御装置)
35 加工プログラム
37 プログラム解析手段
39 加工位置、加工順データメモリ
41 ワーク供給位置
43 製品格納装置
図1
図2
図3