(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記セグメント化するステップは、前記N−1個のデータフレームを、それぞれが360度にわたるN−1個の表示フレームに正規化するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
それぞれが360度にわたる前記N−1個の表示フレームの各々について、前記少なくとも1つのアーチファクトのうちの前記少なくとも1つの各々を、一定である所定の回転位置合わせ角度に回転位置合わせするステップをさらに含む、請求項7に記載の方法。
前記セグメント化するステップは、k番目のデータフレームを、360度にわたるk番目の表示フレームを表すように正規化するステップをさらに含む、請求項10に記載の方法。
360度にわたるk番目の表示フレームについて、k番目の回転の取得データの前記選択されたアーチファクトと、k+1番目の回転の取得データの前記選択されたアーチファクトとを、所定の回転位置合わせ角度に回転位置合わせするステップをさらに含む、請求項11に記載の方法。
前記正規化するステップは、k番目のデータフレームの左側と右側との間の取得データを、k番目の表示フレームの左側と右側との間の360度にわたるk番目の表示フレームに変換するステップをさらに含む、請求項11に記載の方法。
前記変換するステップは、隣接する固定データ収集角の数を増加させることと、隣接する固定データ収集角の数を削減することと、隣接するデータフレームから隣接する固定データ収集角を複製することと、k番目のデータフレームの左端の固定データ収集角とk−1番目のデータフレームの右端の固定データ収集角との間で補間することと、それらの組み合わせと、からなる変換ステップの群から選択される、請求項13に記載の方法。
前記選択するステップは、取得データの各回転において、隣接する固定データ収集角の最大数を含む前記アーチファクトの1つまたは複数を選択することをさらに含む、請求項9に記載の方法。
前記正規化するステップは、前記N−1個のデータフレームを、それぞれが360度にわたるN−1個の表示フレームに正規化するステップをさらに含む、請求項19に記載の方法。
それぞれが360度にわたる前記N−1個の表示フレームの各々について、k番目の回転の取得データの前記ガイドワイヤ影アーチファクトと、k+1番目の回転の取得データの前記ガイドワイヤ影アーチファクトとを、所定の回転位置合わせ角度に回転位置合わせするステップをさらに含む、請求項20に記載の方法。
前記正規化するステップは、前記N−1個のデータフレームのうち1つまたは複数のデータフレームの左側と右側との間の取得データを、前記N−1個の表示フレームのうち、前記N−1個のデータフレームのうちの前記1つまたは複数に対応する1つまたは複数の表示フレームの左側と右側との間の360度にわたる変換データに変換するステップをさらに含む、請求項20に記載の方法。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明の上記および他の特徴ならびに効果は、添付の図面を併用して読まれる以下の例示的な実施形態の詳細な説明から明らかであり、以下では、類似の構造的または機能的要素を同様の参照符号で示す場合がある。
【0014】
本明細書では、構成要素間の相対的な幾何学的関係を表す表現として、「近位」および「遠位」という用語の使用が含まれる。このような文脈において、「近位」は、使用の際に医師に最も近い構成要素の端部を指し、「遠位」は、使用の際に医師から最も遠い構成要素の端部を指している。本明細書において、
図4〜7および
図9〜12Bは、回転撮像モダリティで収集されたデータを表す線画であり、実際の取得データの陰画を表している場合がある。線画における暗い領域は、一般に、例えばビデオモニタに表示されるときの明るい領域を表している。同様に、線画における明るい領域は、一般に、表示されるときの暗い領域を表しており、従って、陰影は白抜きとして示される。
【0015】
本明細書では、回転撮像システムにおいてアーチファクトを管理する方法について開示する。回転撮像システムは、解剖学的または機械的導管、脈管、管などの管腔内への挿入に適したものとすることができる。回転撮像システムは、光コヒーレンス・トモグラフィ(OCT)システムを備えることができ、あるいは他のタイプの撮像システムを備えることもでき、例として、それには、限定するものではないが、血管内超音波法(IVUS)、分光法、ラマン(RAMAN)、他の干渉法、治療または診断提供装置、プレッシャワイヤなどが含まれる。光学撮像システムの場合には、光源は、レーザ光源、広帯域光源、スーパールミネッセント・ダイオード、波長可変光源などとすることができる。上記の回転撮像システムの近位端と遠位端との間の通信は、有線、光ファイバおよび/またはレンズ系を含む光学系、無線、RFなどの通信デバイスによるものとすることができる。
【0016】
図1は、解剖学的または機械的導管、脈管、管などの管腔内の回転撮像のための典型的なカテーテル100を示している。典型例となるカテーテル100は、生体内撮像に適したものであり、特に、心臓血管、神経血管、消化管、尿生殖路、または他の解剖学的管腔構造など、解剖学的管腔または通路の撮像に適したものである。例えば、
図1は、プラークの蓄積106を含む血管104の血管内腔102を示している。例示するカテーテル100は、該カテーテル100をガイドワイヤ110上で誘導するのに適した迅速アクセス内腔108を備えることができる。
【0017】
例示するカテーテル100は、例示的な回転撮像モダリティ112上に配置されており、それは、矢印116で示すように、その長さ方向軸114の周りに回転するものである。典型例となる回転撮像モダリティ112は、一実施形態において、OCTシステムを備えることができる。OCTは、表面下組織構造をマイクロメートルスケールの分解能で撮像するための光干渉法である。他の実施形態では、典型例となる回転撮像モダリティ112は、IVUSシステムなどの超音波撮像モダリティを、単独またはOCT撮像システムとの併用で備えることができる。OCTシステムは、波長可変レーザ、または広帯域光源、または複数の波長可変レーザ光源を、対応する検出器と共に備えることができ、そしてOCTシステムは、参照により本明細書に組み込まれる米国特許出願公開第2009/0046295号に開示されているような、スペクトロメータによるOCTシステムまたはフーリエドメインOCTシステムとすることができる。例示するカテーテル100は、例えば、Castella等による米国特許出願公開第2009/0043191号、およびDick等による米国特許出願公開第2009/0018393号に記載されているように、同時撮像のためのOCT−IVUSシステムによってIVUSと統合することができ、これらの文献は両方とも、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0018】
図1および2を参照して、回転撮像モダリティ112は、回転する間に、
図1に線118で示すように、長さ方向に並進させることができる。このように、回転撮像モダリティ112は、回転撮像モダリティ112の回転および/または長さ方向並進の組み合わせを含むパス120に沿ってデータを収集する。
図2は、そのような組み合わせによる典型的なパス120であるヘリカル走査パターン120を示している。
図2は断面図であるため、走査される血管104の内腔面122の後ろ半分を辿るときのヘリカル走査パターン120を示している。ヘリカル走査パターン120は、内腔面122内および内腔表面下の3次元空間を所望の長さ方向に走査することを図るものであるが、より詳細に後述するように、そのデータを表示フレームに再構築する際に、一般に継ぎ目アーチファクトとして知られるデータ・アーチファクトを取り込むものでもある。
【0019】
図1および2を参照すると、簡単かつ明確にするため、長さ方向軸114は直線状のものとして示している。しかしながら、長さ方向軸114は、必ずしも図示のように直線状であるとは限らない。長さ方向軸114は、血管104の蛇行に従った曲率の曲線状であり得る。当然のことながら、血管104は直線状であるとは限らず、実際には、蛇行ジオメトリに沿った血管104に従う曲線状の長さ方向軸114を持つことがあるが、本発明は、長さ方向に直線および/または蛇行ジオメトリを有する血管104に沿って、長さ方向に並進する撮像モダリティ112に、同様に適用可能である。
【0020】
図3を参照して、一回転周期内で走査される内腔面122内および内腔表面下の3次元空間の部分は、平面(2D)形式に投影される。この形式において、線126は、水平方向にプロットされる円周方向軸を表している。内腔表面122のジオメトリに対して、上記のヘリカル走査パターン120を用いて取得されるデータストリームのジオメトリは、
図3の水平線126上に配置される平行四辺形124で表すことができる。
図3で便宜上ゼロ度(0°)と表す固定データ収集角(Fixed Data Acquisition Angle)200(以下、“FDAA 200”)で開始して、回転撮像モダリティ112は、
図3に(線126に平行な)線128で示す回転パスに従ってデータを収集する。ところが、回転撮像モダリティ112は、
図3に線130で示すように長さ方向に並進することもできるので、走査される内腔面122内および内腔表面下の3次元空間の2次元表現は、平行四辺形状124を構成する。これは、
図3に360度の値を持つFDAA 200として示されるような、回転撮像モダリティ112の完全な一回転の終わりに、回転撮像モダリティ112が、長さ方向に距離Zだけ並進していることを意味している。
【0021】
引き続き
図3を参照して、平行四辺形124内の極形式(r,θ)で表されるデータは、垂直軸上に表される半径方向寸法rと、平行四辺形124の底辺上に表される円周方向寸法すなわち角度寸法θとを含んでいる。平行四辺形124は、回転撮像モダリティ112が内腔102内で回転する間のデータのFDAAに沿った薄い3次元スライスのシーケンスと考えることができる(
図9〜11を参照)。このとき、rと表示された半径方向寸法は、長さ方向軸114(
図1を参照)からの半径方向距離を表し、従って、血管104の滑らかな円形の内腔面122は、平行四辺形124の底辺に平行な直線で表される。内腔面122の半径の変動は、直線から変化するピークまたは谷として表されることになる。
【0022】
留意すべきことは、平行四辺形124で表される場合の取得された回転周期的データにおける半径方向寸法rと、一回転で回転撮像モダリティ112が長さ方向に並進する距離Zとを混同すべきではないということである。半径方向寸法rは、FDAAに沿ったデータの3次元スライスのそれぞれで取得されたデータの半径に適用される一方、距離Zは、その取得データが収集された長さ方向の位置を内腔102上の固定点に対して示している。
【0023】
図4を参照して、上記のヘリカル走査パターン120を用いて、回転撮像モダリティ112のn回転で取得されるデータストリームは、例えば、360度の回転円弧に及ぶ内腔面122のインスタンスを全部でN個含んでおり、ここで、n=1〜Nである。本例では、内腔面122は、輪郭線122dで表される。この形式(極形式)のデータは、データ操作および計算を容易とするが、一方、内腔面122の実際の形状を示す形式によると、潜在的な健康上のリスクの視覚化をはるかに容易とすることができ、従って、医療専門家にとって、はるかに有用となり得る。
【0024】
図5を参照すると、
図4に示す360度インスタンスのうち1つ、例えばn=1が、視覚化を容易とするための表示フレームに変換されている。このようなデータ形式間の変換についてのさらなる詳細は後述する。
図5は、実際の表示フレームの外観を単純化した線画であり、血管104の内腔面122を表す輪郭線122dを含んでいる。
図5は単純化した線画であるが、実際の表示フレーム(例えば、
図13A〜14Bを参照)は、さらに、輪郭線122dから外向きに(半径が増加する方向に)拡張するように表示される内腔表面122下の構造を含むことになる。注目すべきことは、輪郭線122dは、ゼロ度(0°)のFDAA 200に、データ不連続アーチファクト132を含んでいることである。
【0025】
継ぎ目アーチファクト132とも呼ばれるデータ不連続アーチファクト132は、回転撮像モダリティ112が回転する間に長さ方向に並進することに起因するヘリカル走査パターン120の直接的な結果である。これは、輪郭線122dの第1の端部が、回転撮像モダリティ112によって並進前の第1の長さ方向位置で取得されたものであり、輪郭線122dの第2の端部は、第1の長さ方向位置から回転撮像モダリティ112が一回転で並進する距離だけ並進した第2の長さ方向位置で取得されたものであるためである。
【0026】
物理的には、継ぎ目アーチファクト132は、ゼロ度のFDAA 200での内腔面122の半径が、並進前に測定された半径と並進後に測定された半径とで異なることを示している。実際に、内腔面122の半径が完全に均一であって、並進前と後で差がなかったのであれば、
図5の輪郭線122dは、データ不連続アーチファクト132がない完全な円形となる。解剖学的管腔は均一な半径を持たない場合が多い。実用的には、継ぎ目アーチファクトは、関心のある内腔面122および下層構造の視覚化を損なう望ましくない有害なものである。
【0027】
図1を参照して、典型的なカテーテル100は、一般に、ガイドワイヤ110を用いて、血管104内で治療/診断部位に導かれる。ところが、ガイドワイヤ110は、多くの場合、金属製であって、通常、回転撮像モダリティ112で用いるエネルギーを通さない長尺の中実物体である。従って、回転ごとに、回転撮像モダリティ112からのエネルギーがガイドワイヤ110で遮られて、取得されるデータの一部が影となる。
【0028】
例えば、
図6を参照すると、先に
図4に提示した例示的なデータストリームを、ガイドワイヤ・アーチファクト202の影響を含めて示している。ガイドワイヤ110は、外向きに(半径が増加する方向に)影204を投じるので、輪郭122dによって表される内腔面122の一部と、さらに、そうでなければ内腔表面122下に見えるであろう特徴が隠される。例示するデータストリームは、極形式で示し、回転撮像モダリティ112の複数の回転周期を表しており、従って、ガイドワイヤ影アーチファクトの複数の周期的インスタンスを含んでいる。
【0029】
図7を参照すると、
図6に示す周期的インスタンスの1つ、例えばn=1が、視覚化を容易とするための表示フレームに変換されている。
図7は、実際の表示フレームの外観を単純化した線画であり、血管104の内腔面122を表す輪郭線122dを含んでいる。実際の表示フレーム(例えば、
図13A〜14Bを参照)は、さらに、輪郭線122dから外向きに(半径が増加する方向に)拡張するように表示される内腔表面122下の構造を含むことになる。実際の表示フレームは、さらに、内腔面122の上の構造を含むことがあり、それは例えば、輪郭線122dの範囲内に表示されるステントのストラット部材である。ゼロ度(0°)のFDAA 200におけるデータ不連続アーチファクト132に加えて、輪郭線122dは、さらに、
図7にガイドワイヤ・アーチファクト202として表示されるガイドワイヤ110に起因する影アーチファクト204によって生じる欠落206を含んでいる。上述のように、ガイドワイヤ影アーチファクト204(および、信頼性の高い撮像データにおける関連する欠落206)は、不可避であるが許容できると、これまで考えられてきた。
【0030】
図8を参照して、アーチファクトを管理する方法300の一実施形態では、上述のように、またブロック302で示すように、回転撮像モダリティ112のN回転にわたって、データストリームが取得される。次に、ブロック304で、少なくともN個のアーチファクト、すなわちN回転のそれぞれについて少なくとも1つのアーチファクトを、後述するように検出する。検出に続いて、ブロック306で、N回転のデータストリームを、N−1個のデータフレームにセグメント化し、このとき、各データフレームは、各回転で検出された上記少なくとも1つのアーチファクトで境される。
【0031】
図9を参照すると、先に
図6に提示したデータを、例示的な個々のFDAA 200を含めて示している。例えば、OCTシステムでは、各FDAA 200はAスキャンと似たものとなる。FDAA 200の数は、特定の回転撮像モダリティ112の回転速度および収集特性によって変化し得る。
【0032】
図6および9を参照して、ガイドワイヤ・アーチファクト202およびガイドワイヤ影アーチファクト204の例えばn=1〜n=3の周期的インスタンスは、取得データの直接的な画像処理を用いて、または別個のセンサで取得した例えば別の光学信号もしくは音波信号など別個の同期信号を用いて、検出することができる。ガイドワイヤ・アーチファクト202および/または影アーチファクト204は、例えば、後述するいくつかの方法のいずれかを利用することにより、検出することができる。
【0033】
引き続き
図6および9を参照して、ガイドワイヤ・アーチファクト202を検出するための例示的な方法は、ガイドワイヤ110が一般に金属製であるためにガイドワイヤ影アーチファクト204が生じるという事実を利用する。1つの例示的な方法では、360度に及ぶ一回転内の各FDAA 200を調べて、それらのFDAA 200のどれがガイドワイヤ・アーチファクト202および/または影アーチファクト204を含んでいるか特定する。例えば、ガイドワイヤ・アーチファクト202は、FDAA 200におけるデータの最も明るい部分の明度と、そのFDAA 200の残り部分における明度の標準偏差との差が最大であるFDAA 200に含まれ得る。この例示的な方法を実施するのに有用な情報は、例えば、Kimmel等による米国特許第7397935号に見ることができる。
【0034】
ガイドワイヤ・アーチファクト202を検出するための別の例示的な方法では、各FDAA 200における強度データを、そのFDAA 200の半径方向の長さ全体で、またはそのFDAA 200の半径方向長さの一部で、平均する。ガイドワイヤ・アーチファクト202は、平均強度が最小の、または平均強度が所定の平均値未満のFDAA 200に含まれ得る。この例示的な方法を実施するのに有用な情報は、例えば、Xuによる米国特許出願公開第2010/0094127号に見ることができる。
【0035】
さらに別の例示的な方法では、ガイドワイヤ・アーチファクト202は、取得データの強度プロファイルが、所定のピーク強度を超えるピーク強度と、所定の影強度未満の影強度とを含むようなFDAA 200に関連付けられる。この例示的な方法を実施するのに有用な情報は、例えば、Unal等による米国特許第7801343号に見ることができる。
【0036】
ガイドワイヤ・アーチファクト202を検出するためのさらなる例示的な方法は、ガイドワイヤ110の不透明な性質を利用して、ガイドワイヤ110により投影されるガイドワイヤ影アーチファクト204を検出するために、当該技術分野で知られているようなエッジ検出器を採用することによるものである。この方法では、強度のエッジである例えば影アーチファクト204の強度のエッジ208および210を検出するために、FDAA 200にリッジ検出フィルタを適用する。リッジ強度マップが生成されて、リッジ強度は、FDAA 200の各々で半径方向に平均され、平均リッジ強度における特徴である例えばピーク、谷、および/または他の特徴が、ガイドワイヤ110の位置に関連付けられる。この例示的な方法を実施するのに有用な情報は、例えば、Xuによる米国特許出願公開第2010/0094127号に見ることができる。
【0037】
図10を参照して、上記の方法または当技術分野で周知であり得る他の方法のうち1つまたは複数を用いて、取得データのN回転のそれぞれにおいて1つまたは複数のガイドワイヤ110の存在を同定または検出する。各回転において、1つまたは複数のガイドワイヤ110の存在は、1つまたは複数のガイドワイヤ・アーチファクト202および/またはガイドワイヤ影アーチファクト204によって明らかにされる。ガイドワイヤ影アーチファクト204は、血管壁およびそこにある重要な構造をいずれも覆い隠すので、本明細書で記載する分析では、ガイドワイヤ影アーチファクト204を検出および管理することに重点を置いているが、この分析をガイドワイヤ・アーチファクト202の検出および管理に適用することもできる。
【0038】
各回転n=1,2,3,...Nについて、検出された各ガイドワイヤ影アーチファクト204を含むFDAA 200の回転位置212が特定される。回転位置の数学的同定は、例えば、度もしくはラジアンで360度もしくは2πラジアンの一部としての、または平行四辺形124の底辺に沿って測定される直線距離としての、角度値の割り当てによるものとするができる。数学的に回転位置212が特定されたら、
図11に示すように、N回転の取得データをN−1個のデータフレームk=1,2,3,...N−1にセグメント化することができる。
【0039】
他の実施形態では、ガイドワイヤ・アーチファクト202および/またはガイドワイヤ影アーチファクト204を含む特定のFDAA 200を、一回転の取得データに及ぶFDAA 200のセットにおいて同定することができる。例えば、一回転の取得データに及ぶFDAA 200が約500あると仮定して、その238番目のFDAA 200がガイドワイヤ・アーチファクト202および/またはガイドワイヤ影アーチファクト204を含むとすることができる。
【0040】
図10を参照して、ガイドワイヤ・アーチファクト202および/またはガイドワイヤ影アーチファクト204は、取得データの1つまたは複数の回転において、複数のFDAA 200で検出されることがある。この場合、ガイドワイヤ110を含むFDAA 200を検出するための上記方法を、各回転でガイドワイヤ110を含むFDAA 200の各々を検出するために適用することができる。ガイドワイヤ・アーチファクト202および/またはガイドワイヤ影アーチファクト204を検出し、それに対して数学的位置および/または特定のFDAA 200を割り当てたら、
図8のブロック306で、取得データをセグメント化することができる。
【0041】
図10および11を参照して、n=1,2,3,...N回転の取得データストリームをセグメント化するために、ブロック306で用いられる方法の一実施形態は、ガイドワイヤ・アーチファクト202および/またはガイドワイヤ影アーチファクト204の第1のインスタンスを(第1の回転n=1において)同定することから開始する。アーチファクト202、204のいずれかのn=1のインスタンスは、単一または複数のFDAA 200で検出され得る。アーチファクト202、204のいずれかのn=1のインスタンスが単一のFDAA 214で検出された場合は、その特定のFDAA 214が、k=1のデータフレームにおける左端のFDAA 214として選択され、ここで、k=1,2,3,...N−1である)。
【0042】
アーチファクト202、204のいずれかのn=1のインスタンスが複数のFDAA 214で検出された場合は、一実施形態において、その複数のFDAA 214で検出されたアーチファクト202、204のいずれかのn=1のインスタンスの円周方向に測定された中心を特定し、その中心を含むFDAA 214に基づいて、取得データストリームのセグメント化を行う。例えば、偶数のFDAA 214が、アーチファクト202、204のいずれかのn=1のインスタンスを含む場合、その偶数のFDAA 214の半分の右端のものが、関連付けられるk=1のデータフレームの左端のFDAAとして保持される。
【0043】
他の実施形態では、アーチファクト202、204のいずれかのn=1のインスタンスが複数のFDAA 214で検出された場合に、アーチファクト202、204のいずれかのn=1のインスタンスを含む複数のFDAA 214をすべて、関連付けられるk=1のデータフレームの左端のFDAA214として保持する。さらに別の実施形態では、アーチファクト202、204のいずれかのn=1のインスタンスが複数のFDAA 214で検出された場合に、アーチファクト202、204のいずれかのn=1のインスタンスを含む複数のFDAA 214はすべて破棄され、破棄された複数のFDAA 214の直ぐ右側のFDAA 214によって、関連付けられるk=1のデータフレームの左端が境される。
【0044】
図11を参照して、次に、ガイドワイヤ・アーチファクト202および/またはガイドワイヤ影アーチファクト204の第2のインスタンス(n=2)が検出される。アーチファクト202、204のいずれかのn=2のインスタンスは、単一または複数のFDAA 200で検出され得る。アーチファクト202、204のいずれかのn=2のインスタンスが単一のFDAA 216で検出された場合は、その特定のFDAA 216が、k=1のデータフレームにおける右端のFDAA 216として選択され、ここで、k=1,2,3,...N−1である。
【0045】
アーチファクト202、204のいずれかのn=2のインスタンスが複数のFDAA 216で検出された場合は、一実施形態において、その複数のFDAA 216で検出されたアーチファクト202、204のいずれかのn=2のインスタンスの円周方向に測定された中心を特定し、その中心を含むFDAA 216に基づいて、取得データストリームのセグメント化を行う。例えば、偶数のFDAA 216が、アーチファクト202、204のいずれかのn=2のインスタンスを含む場合、その偶数のFDAA 216の半分の左端のものが、関連付けられるk=1のデータフレームの右端のFDAAとして保持される。
【0046】
他の実施形態では、アーチファクト202、204のいずれかのn=2のインスタンスが複数のFDAA 216で検出された場合に、アーチファクト202、204のいずれかのn=2のインスタンスを含む複数のFDAA 216はすべて破棄され、破棄された複数のFDAA 216の直ぐ左側のFDAA 214によって、関連付けられるk=2のデータフレームが右端で境される。さらに別の実施形態では、アーチファクト202、204のいずれかのn=2のインスタンスが複数のFDAA 216で検出された場合に、アーチファクト202、204のいずれかのn=2のインスタンスを含む複数のFDAA 216をすべて、関連付けられるk=1のデータフレームの右端のFDAA216として保持する。
【0047】
図10および11に関して先に説明したアーチファクトを管理する方法であって、取得データストリームをk=1のデータフレームにセグメント化するために適用された方法の1つまたは複数の実施形態に従って、取得データをさらに処理することで、データフレームk=2,3,4,...N−1を生成する。そして、このようにしてセグメント化されたデータフレームの各々は、より詳細に後述するように、真の物理空間を表す形式で表示フレームとして表示するために、デカルト座標に走査変換することができる。セグメント化されたデータは、このように、通常のセグメント化すなわち駆動モータまたは他の回転タイミング機構の回転センサでのセグメント化によりセグメント化されたデータフレームと同様に、表示、アーカイブ、分析などされる。
【0048】
取得データが、適切に境されたデータフレームにセグメント化されたら、次のステップでは、セグメント化されたデータフレームを360度に正規化して、表示フレームを生成することができ、さらに必要に応じて、アーチファクト202、204のいずれかを、表示フレームの各々で同じ角度に回転位置合わせすることができる。例えば、一実施形態において、
図12Aを参照すると、
図11に示す例えばk=1のデータフレームが、デカルト表示の表示フレームに走査変換されており、これは、例えばFDAA214と216との間の内腔輪郭122dとしての、内腔面122の実際の形状を示している。
図12Aは、実際の表示フレームの外観を単純化した線画である。注目すべきことは、
図11および12Aに関して先に説明したようにセグメント化された取得データストリームでは、ガイドワイヤ影アーチファクト204に起因する欠落206と、データ不連続アーチファクト132とがオーバラップしていることである。このようなオーバラップによって、このようなオーバラップがない画像に比べて、医療専門家による分析のためにより優れた画像が提供される。
【0049】
他の実施形態では、
図12Bを参照すると、
図11に示す例えばk=1のデータフレームが、デカルト表示の表示フレームへの走査変換に続いて、所定の回転位置合わせ角度に回転位置合わせされており、これは、例えばFDAA214と216との間の内腔輪郭122dとしての、内腔面122の実際の形状を示している。
図12Bは、実際の表示フレームの外観を単純化した線画である。注目すべきことは、
図11および12Bに関して先に説明したようにセグメント化された取得データストリームでは、ガイドワイヤ影アーチファクト204に起因する欠落206と、データ不連続アーチファクト132とがオーバラップしていることである。このオーバラップが、例えばゼロ度(0°)のFDAA 200である所定の回転位置合わせ角度で生じるように、回転位置合わせされている。所定の回転位置合わせ角度は、すべての表示フレームk=1,2,3,...N−1で一定にされていることが好ましい。このように一定である所定の回転位置合わせ角度、すなわちオーバラップの固定回転角によって、一定である所定の回転位置合わせ角度を持たない表示フレームk=1,2,3,...N−1のセットに比べて、縦断面を表すデータ(ILD投影として知られる)のより優れたセットが、医療専門家による分析のために提供される。
【0050】
図13Aは、輪郭線122dから半径が増加する方向に表示される内腔表面122下に見える構造を含む、実際のOCT表示フレームを示している。この表示フレームは、アーチファクト管理のための上記方法のいずれも適用することなく、取得データから生成されたものである。ガイドワイヤ・アーチファクト202およびガイドワイヤ影アーチファクト206は、画像上の略4時の位置にあり、継ぎ目アーチファクト132は、画像上の略6時の位置にある。ガイドワイヤ影アーチファクト206と継ぎ目アーチファクト132はオーバラップしておらず、このため、表示された画像は、情報の不連続な2つの領域を含んでいる。
【0051】
図13Bは、上記のようなアーチファクト管理のための方法によって取得データから生成された、実際のOCT表示フレームを示している。ガイドワイヤ・アーチファクト202と、ガイドワイヤ影アーチファクト206と、継ぎ目アーチファクト132とが、画像上で略6時の同じ位置にある。このように共通位置にあることによって、取得情報に生じる欠落が1つのみとなって、画像のエンドユーザに対して改善された画像外観が提供される。
【0052】
図14Aは、アーチファクト管理のための上記方法のいずれも適用することなく、取得データから生成された、実際のIVUS表示フレームを示している。ガイドワイヤ・アーチファクト202およびガイドワイヤ影アーチファクト206は、画像上の略2時の位置にあり、継ぎ目アーチファクト132は、画像上の略12時の位置にある。ガイドワイヤ影アーチファクト206と継ぎ目アーチファクト132はオーバラップしておらず、このため、表示された画像は、情報の不連続な2つの領域を含んでいる。
【0053】
図14Bは、上記のようなアーチファクト管理のための方法によって取得データから生成された、実際のIVUS表示フレームを示している。ガイドワイヤ・アーチファクト202と、ガイドワイヤ影アーチファクト206と、継ぎ目アーチファクト132とが、画像上で略2時の同じ位置にある。このように共通位置にあることによって、取得情報に生じる欠落が1つのみとなって、画像のエンドユーザに対して改善された画像外観が提供される。
【0054】
複数のガイドワイヤ110が、血管内腔102内に存在することがある。そのような場合、複数のガイドワイヤ110によって、複数のガイドワイヤ影アーチファクト204が生成されることになる。回転撮像モダリティ112の回転ごとに、そのような複数のアーチファクト204を検出およびセグメント化するために、ガイドワイヤ影アーチファクト204の検出およびセグメント化のための上記方法を適用することができる。例えば、一実施形態において、第1のステップで、k番目の回転について、複数の検出されたアーチファクト204が取得データにおいて同定され、ここで、k=1,2,3,...N−1である。次に、k+1番目の回転について、複数の検出されたアーチファクト204が取得データにおいて同定される。k番目の回転の取得データで検出された複数のアーチファクトの各々を、k+1番目の回転の取得データで検出された複数のアーチファクトの各々とマッチングする。続いて、k番目の回転の取得データで検出された複数のアーチファクト204のうち、取得された隣接FDAA 200の最大数を含む1つを、セグメント化のために選択し、そして本プロセスは、k+1番目の回転の取得データで検出された複数のアーチファクト204のうち、k番目の回転の取得データで検出された複数のアーチファクト204のうちの上記選択された1つにマッチする1つが、k+1番目の回転の取得データで検出された複数のアーチファクト204のいずれかの取得された隣接FDAA 200の最大数を含むことを検証する。
【0055】
取得データストリームにおけるガイドワイヤ影アーチファクト204間のFDAA(例えば、Aスキャン)の数は、必ずしも一定ではない。そこで、
図15を参照して、回転撮像モダリティ112においてアーチファクトを管理する方法の別の実施形態400では、
図8に関して先に説明した方法300のブロック302、304、306に加えて、正規化処理が含まれる。ブロック408では、各表示フレームを、回転撮像モダリティ112の完全な一回転(360°)を表すフレームに正規化するための正規化処理を実行する。
【0056】
例えば、一実施形態において、ブロック408では、回転撮像モダリティ112の回転速度およびデータ収集速度に基づいて、完全な一回転のデータ収集に含まれるであろうFDAA 200の数を計算する。ブロック408で、上記の方法の1つまたは複数により決定される表示フレームに含まれる実際のFDAA 200と、算出によるFDAAの数との差異に基づいて、補正係数を決定する。ブロック408で、データに補正係数を適用して、極形式の取得データをデカルト形式の表示フレームに走査変換する。
【0057】
他の例示的な実施形態では、ブロック408で、各表示フレームを均等な数のFDAA 200を含むように標準化する。この実施形態のブロック408では、表示フレームあたりのFDAAの数を増減させて、ある一定の値にすることができる。続いて、ブロック408で、例えば、隣接する表示フレームからラインを補間、サブサンプリング、および/または複製/模倣することにより、一定数のFDAAを操作して、回転撮像モダリティ112の完全な一回転(360°)を表す表示フレームを生成する。
【0058】
回転撮像モダリティを用いて収集したデータにおける撮像アーチファクトの検出および管理のための方法を提示している。本方法は、継ぎ目アーチファクトを、デカルト画像においてガイドワイヤ・アーチファクトとオーバラップする向きにすることにより、継ぎ目アーチファクトとガイドワイヤ影アーチファクトの双方による影響を最小限に抑える。本方法は、効果的には、表示フレームにおける2つの不連続画像アーチファクト(継ぎ目とガイドワイヤ影)を共通の回転位置にまとめることで、取得情報における欠落を従来許容される1つのみとし、画像のエンドユーザに対する画像外観を改善している。
【0059】
なお、本明細書に開示された包括的概念から逸脱することなく、上記実施形態を変更することができることは、当業者であれば理解できるであろう。従って、本明細書に記載のシステムおよび使用の方法は、多くの異なる形態で実施することができ、本明細書に記載の実施形態に限定されると解釈されるべきではない。本明細書に記載のシステムおよび使用の方法は、完全なハードウェアによる実施形態、完全なソフトウェアによる実施形態、またはソフトウェアとハードウェアの側面を併せ持つ実施形態の形をとることができる。本明細書に記載のシステムおよび使用の方法は、プロセッサを有するコンピュータなど、あらゆるタイプのコンピュータ機器を用いて、または各機器により本プロセスもしくは方法の少なくとも一部を実行するコンピュータ機器のあらゆる組み合わせを用いて実施することができる。
【0060】
適切なコンピュータ機器は、一般に大容量記憶装置を備え、また、一般に機器間の通信を備えている。大容量記憶装置は、コンピュータ可読媒体の一種、すなわちコンピュータ記憶媒体の例示である。コンピュータ記憶媒体として、コンピュータ可読命令、データ構造、プログラムモジュール、または他のデータなどの情報を記憶するための任意の方法もしくは技術で実現される揮発性、不揮発性、リムーバブル、および固定の媒体を含むことができる。コンピュータ記憶媒体の例には、RAM、ROM、EEPROM、フラッシュメモリもしくは他のメモリ技術、CD−ROM、デジタル多用途ディスク(DVD:Digital Versatile Disk)もしくは他の光学記憶装置、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスク記憶装置もしくは他の磁気記憶装置、無線自動識別(RFID:RadioFrequency IDentification)タグもしくはチップ、または所望の情報を記憶するのに用いることができ、コンピュータ機器によるアクセスが可能な他の媒体が含まれる。
【0061】
なお、当然のことながら、図面の各ブロック、図面のブロックの組み合わせ、さらには、本明細書で開示されるシステムおよび方法の任意の部分は、コンピュータプログラム命令により実現することができる。これらのプログラム命令をプロセッサに供給することでマシンを構築し、プロセッサで実行される命令によって、1つまたは複数のブロックで規定される動作、または本明細書で開示されるシステムおよび方法について記載された動作を実現するための手段を構築することができる。コンピュータプログラム命令をプロセッサにより実行することで、一連の処理ステップをプロセッサにより実行して、コンピュータ実現プロセスを生成することができる。また、コンピュータプログラム命令によって、処理ステップの少なくとも一部を並行実行させることもできる。さらに、一部のステップを、マルチプロセッサ・コンピュータシステムであり得るように、複数のプロセッサに跨って実行することもできる。また、本発明の範囲または趣旨から逸脱することなく、1つまたは複数のプロセスを、他のプロセスと同時に実行することができ、あるいは図示したものとは異なるシーケンスで実行することもできる。
【0062】
コンピュータプログラム命令は、いずれかの適切なコンピュータ可読媒体に記憶することが可能であり、それには、限定するものではないが、RAM、ROM、EEPROM、フラッシュメモリもしくは他のメモリ技術、CD−ROM、デジタル多用途ディスク(DVD)もしくは他の光学記憶装置、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスク記憶装置もしくは他の磁気記憶装置、または所望の情報を記憶するのに用いることができ、コンピュータ機器によるアクセスが可能な他の媒体が含まれる。
【0063】
よって、当然のことながら、本開示は、開示した特定の実施形態に限定されるものではなく、1つまたは複数の実施形態で例示した特徴と、他の実施形態で例示した特徴との組み合わせを含むことができる変形を包含するものとする。本明細書を吟味することで、様々な変形、同等のプロセス、ならびに本開示が適用可能となり得る数多くの構造が、本開示が対象とする分野の技術に精通した者には容易に明らかとなるであろう。従って、本明細書は、単なる例示と解釈されるべきものであり、当業者が本明細書に記載の回転撮像におけるアーチファクト管理のための方法を構成および使用することを可能とし、また、それを実施するための最良の形態を教示することを可能にする目的で提示されるものである。
本発明は一側面において以下の発明を包含する。
(発明1)
回転撮像システムにおけるアーチファクト管理のための方法であって、
Nは1より大きいとして、N回転するヘリカル走査パターンを用いてデータを収集するステップと、
各回転の取得データにおいて、少なくとも1つのアーチファクトを検出するステップと、
N回転の取得データを、前記少なくとも1つのアーチファクトのうちの少なくとも1つによってそれぞれ境されるN−1個のデータフレームにセグメント化するステップと、を含む方法。
(発明2)
前記検出するステップは、
前記取得データからリッジ強度レベルマップを生成するステップと、
前記取得データにおけるすべての固定データ収集角について、固定データ収集角に沿ったリッジ強度レベルの平均を求めるステップと、
前記取得データで、前記平均リッジ強度レベルにおける特徴を同定するステップと、
各回転の取得データで、前記平均リッジ強度レベルにおける少なくとも1つの特徴を、前記少なくとも1つのアーチファクトに関連付けるステップと、をさらに含む、発明1に記載の方法。
(発明3)
前記検出するステップは、
固定データ収集角で、増加する半径に沿って取得データを通るパスを辿るステップと、
前記パスに沿って強度プロファイルを測定するステップと、
前記固定データ収集角を、隣接する固定データ収集角にインクリメントするステップと、
最後の固定データ収集角のパスに沿って強度プロファイルが測定されるまで、前記辿るステップと、前記測定するステップと、前記インクリメントするステップとを繰り返すステップと、をさらに含む、発明1に記載の方法。
(発明4)
前記検出するステップは、前記インクリメントするステップの後に、
その強度プロファイルが、所定のピーク強度を超えるピーク強度と、所定の影強度未満の影強度とを含むような、固定データ収集角を特定するステップをさらに含む、発明3に記載の方法。
(発明5)
前記検出するステップは、前記インクリメントするステップの後に、
その強度プロファイルの前記パスに沿って平均した平均値が、所定の平均値未満であるような、固定データ収集角を特定するステップをさらに含む、発明3に記載の方法。
(発明6)
前記検出するステップは、前記インクリメントするステップの後に、
前記パスの最大強度と、その最大強度を除いた前記パスの標準偏差との差異が所定の差を超えるような、固定データ収集角を特定するステップをさらに含む、発明3に記載の方法。
(発明7)
前記セグメント化するステップは、前記N−1個のデータフレームを、それぞれが360度にわたるN−1個の表示フレームに正規化するステップをさらに含む、発明1に記載の方法。
(発明8)
それぞれが360度にわたる前記N−1個の表示フレームの各々について、前記少なくとも1つのアーチファクトのうちの前記少なくとも1つの各々を、一定である所定の回転位置合わせ角度に回転位置合わせするステップをさらに含む、発明7に記載の方法。
(発明9)
回転撮像システムにおけるアーチファクト管理のための方法であって、
Nは1より大きいとして、N回転するヘリカル走査パターンを用いてデータを収集するステップと、
各回転の取得データにおいて、1つまたは複数のアーチファクトを検出するステップと、
所定の選択基準に基づいて、各回転において前記1つまたは複数のアーチファクトのうち1つを選択するステップと、
N回転の取得データを、前記選択されたアーチファクトの少なくとも1つによってそれぞれ境されるN−1個のデータフレームにセグメント化するステップと、を含む方法。
(発明10)
前記セグメント化するステップは、
kは1からN−1までであるとして、k番目の回転の取得データの前記選択されたアーチファクトを、k番目のデータフレームの左側に挿入するステップと、
k+1番目の回転の取得データの前記選択されたアーチファクトを、k番目のデータフレームの右側に位置付けるステップと、をさらに含む、発明9に記載の方法。
(発明11)
前記セグメント化するステップは、k番目のデータフレームを、360度にわたるk番目の表示フレームを表すように正規化するステップをさらに含む、発明10に記載の方法。
(発明12)
360度にわたるk番目の表示フレームについて、k番目の回転の取得データの前記選択されたアーチファクトと、k+1番目の回転の取得データの前記選択されたアーチファクトとを、所定の回転位置合わせ角度に回転位置合わせするステップをさらに含む、発明11に記載の方法。
(発明13)
前記正規化するステップは、k番目のデータフレームの左側と右側との間の取得データを、k番目の表示フレームの左側と右側との間の360度にわたるk番目の表示フレームに変換するステップをさらに含む、発明11に記載の方法。
(発明14)
前記変換するステップは、隣接する固定データ収集角の数を増加させることと、隣接する固定データ収集角の数を削減することと、隣接するデータフレームから隣接する固定データ収集角を複製することと、k番目のデータフレームの左端の固定データ収集角とk−1番目のデータフレームの右端の固定データ収集角との間で補間することと、それらの組み合わせと、からなる変換ステップの群から選択される、発明13に記載の方法。
(発明15)
前記変換するステップは、
k番目のデータフレームの左側と右側との間で、取得された隣接する固定データ収集角の数をカウントするステップと、
k番目の表示フレームの左側と右側との間で360度にわたるk番目の表示フレームを生成するため、前記カウント数の関数である変換係数を、前記隣接する固定データ収集角の各々に適用するステップと、をさらに含む、発明13に記載の方法。
(発明16)
前記選択するステップは、取得データの各回転において、隣接する固定データ収集角の最大数を含む前記アーチファクトの1つまたは複数を選択することをさらに含む、発明9に記載の方法。
(発明17)
前記選択するステップは、
k番目の回転の取得データで検出された複数のアーチファクトを同定するステップと、
k+1番目の回転の取得データで検出された複数のアーチファクトを同定するステップと、
k番目の回転の取得データで検出された前記複数のアーチファクトの各々と、k+1番目の回転の取得データで検出された前記複数のアーチファクトの各々とを、マッチングするステップと、
k番目の回転の取得データで検出された前記複数のアーチファクトのうち、隣接する固定データ収集角の最大数を含む1つを選択するステップと、
k+1番目の回転の取得データで検出された前記複数のアーチファクトのうち、k番目の回転の取得データで検出された前記複数のアーチファクトのうちの前記選択された1つにマッチする1つが、k+1番目の回転の取得データで検出された前記複数のアーチファクトのいずれかの隣接する固定データ収集角の最大数を含むことを検証するステップと、をさらに含む、発明16に記載の方法。
(発明18)
回転撮像システムにおけるアーチファクト管理のための方法であって、
Nは1より大きいとして、N回転するヘリカル走査パターンを用いてデータを収集するステップと、
各回転の取得データにおいて、ガイドワイヤ影アーチファクトを検出するステップと、
N回転の取得データを、前記ガイドワイヤ影アーチファクトの少なくとも1つによってそれぞれ境されるN−1個のデータフレームにセグメント化するステップと、
前記N−1個のデータフレームを、N−1個の表示フレームに正規化するステップと、を含む方法。
(発明19)
前記セグメント化するステップは、
kは1からN−1までであるとして、k番目の回転の取得データの前記ガイドワイヤ影アーチファクトを、k番目のデータフレームの左側に挿入するステップと、
k+1番目の回転の取得データの前記ガイドワイヤ影アーチファクトを、k番目のデータフレームの右側に位置付けるステップと、をさらに含む、発明18に記載の方法。
(発明20)
前記正規化するステップは、前記N−1個のデータフレームを、それぞれが360度にわたるN−1個の表示フレームに正規化するステップをさらに含む、発明19に記載の方法。
(発明21)
それぞれが360度にわたる前記N−1個の表示フレームの各々について、k番目の回転の取得データの前記ガイドワイヤ影アーチファクトと、k+1番目の回転の取得データの前記ガイドワイヤ影アーチファクトとを、所定の回転位置合わせ角度に回転位置合わせするステップをさらに含む、発明20に記載の方法。
(発明22)
前記正規化するステップは、前記N−1個のデータフレームのうち1つまたは複数のデータフレームの左側と右側との間の取得データを、前記N−1個の表示フレームのうち、前記N−1個のデータフレームのうちの前記1つまたは複数に対応する1つまたは複数の表示フレームの左側と右側との間の360度にわたる変換データに変換するステップをさらに含む、発明20に記載の方法。
(発明23)
前記変換するステップは、
前記N−1個のデータフレームのうちの前記1つまたは複数の各々の左側と右側との間で、取得された隣接する固定データ収集角の数をカウントするステップと、
前記N−1個のデータフレームのうちの前記1つまたは複数に対応する前記N−1個の表示フレームのうちの前記1つまたは複数を生成するため、前記N−1個のデータフレームのうちの前記1つまたは複数の各々の左側と右側との間で、前記カウント数の関数である変換係数を、前記隣接する固定データ収集角の各々に適用するステップと、をさらに含み、前記N−1個の表示フレームの各々は、その左側と右側との間で360度にわたるものである、発明22に記載の方法。