(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
クライアント端末に、印刷データ提供媒体から印刷データを取得させ、当該取得した印刷データの管理を行わせる通信アプリケーションを作成するアプリケーション作成プログラムであって、
前記印刷データ提供媒体との通信機能及び当該印刷データ提供媒体から取得された印刷データの管理機能を有する予め定められたプログラミングツールを記憶するツール記憶部と、
前記印刷データ提供媒体からの前記印刷データの取得方法の設定を、(1)HTTP又はHTTPS POSTリクエスト、及び(2)SOAPリクエストの中から受け付け、当該受け付けたリクエスト方法に対応付けられている設定項目についての値を受け付ける取得方法受付部と、
前記取得方法受付部に受け付けられたリクエスト方法に対応付けられている設定項目の入力欄を示す画像を表示部に表示させる表示制御部と、
前記印刷データのレイアウトを示すテンプレートを複数保有し、当該複数のテンプレートの中から印刷に用いるテンプレートの指定を受け付けるテンプレート指定受付部と、
前記受け付けられた取得方法により前記印刷データ提供媒体から前記印刷データを取得し、前記テンプレート指定受付部により受け付けられたテンプレートに従って前記印刷データを用いて画像生成を行う前記通信アプリケーションを、前記ツール記憶部に記憶されている前記プログラミングツールを用いて作成するアプリケーション作成部として、
コンピューターを動作させるアプリケーション作成プログラム。
前記テンプレート指定受付部が、記録媒体における印刷可能領域を等分割して、複数の印刷データの印刷画像を、当該分割された領域のうち対応する領域にそれぞれ配置する前記テンプレートを保有するように、更にコンピューターを動作させる請求項1に記載のアプリケーション作成プログラム。
前記テンプレート指定受付部が、記録媒体における印刷可能領域を印刷データ別に設定された大きさに分割して、複数の印刷データの印刷画像を、当該分割された領域のうち対応する領域にそれぞれ配置する前記テンプレートを保有するように、更にコンピューターを動作させる請求項1に記載のアプリケーション作成プログラム。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の一実施形態に係るアプリケーション作成プログラム、情報処理装置、及びプログラミングツールについて図面を参照して説明する。
図1はウェブ上の広告配信サーバーに、情報処理装置及び画像形成装置がインターネットを介して接続されている様子を示す概念図である。
【0013】
インターネットを介して、情報処理装置1と、画像形成装置2と、広告配信サーバー3とが接続されている。
【0014】
情報処理装置1は、インストールされたアプリケーション作成プログラム(詳細は後述)に従って、通信アプリケーションを作成する。この通信アプリケーションは、画像形成装置2と広告配信サーバー3との間でデータ通信を行わせて、当該広告配信サーバー3から受信した広告データ(すなわち、広告の内容を示す広告画像の印刷データ)を画像形成装置2に管理させるものである。
【0015】
画像形成装置(特許請求の範囲におけるクライアント端末の一例)2は、上記通信アプリケーションがインストールされると、この通信アプリケーションに従って、広告配信サーバー3と接続して、広告配信サーバー3から広告データを受信し、受信した広告データの管理を行う。
【0016】
広告配信サーバー(特許請求の範囲における印刷データ提供媒体の一例)3は、ウェブ上で広告データの配信サービスを提供するサーバーである。広告配信サーバー3は、内蔵するHDD等に、広告の内容を示す広告画像からなる広告データを保有している。広告配信サーバー3は、インターネットを介して、画像形成装置2からの要求に応じて、又は、予め定められた期間の経過毎に自ら画像形成装置2に対して、広告データを送信する。
【0017】
次に、情報処理装置1の電気的構成を説明する。
図2は、情報処理装置1の電気的構成を示すブロック図である。
図3はテンプレートの例を示す図である。情報処理装置1は、制御部10と、通信部11と、記憶部12と、操作部13と、表示部14と、外部メモリーインターフェイス15とを備える。
【0018】
通信部11は、インターネットを介して画像形成装置2等と通信を行うための処理を行うインターフェイスである。
【0019】
記憶部12は、HDD(ハードディスク)等からなり、本実施形態の一実施形態に係るアプリケーション作成プログラムがインストールされる。
【0020】
操作部13は、例えば、マウスポインターやキーボード等からなり、操作者からの各種操作指示の入力を受け付ける。
【0021】
表示部14は、LCD(liquid crystal display)等からなり、表示制御部101による制御の下、各種画像を表示する。
【0022】
外部メモリーインターフェイス15は、USBメモリー等の外部メモリー(特許請求の範囲における印刷データ提供
媒体の一例)が、情報処理装置1からデータ読み出しが可能に接続される。
【0023】
制御部10は、CPU(Central Processing Unit)、RAM、ROM及び専用のハードウェア回路等から構成され、
情報処理装置1の全体的な動作制御を司る。制御部10は、表示制御部101と、ツール記憶部106と、取得方法受付部102と、テンプレート指定受付部103と、タイミング指定受付部104と、アプリケーション作成部105とを備える。なお、記憶部12には、本発明の一実施形態に係るアプリケーション作成プログラムが記憶されており、制御部10は、当該アプリケーション作成プログラムに従って動作することにより、本実施形態で下記に示すアプリケーション作成に必要な処理を行う、表示制御部101と、ツール記憶部106と、取得方法受付部102と、テンプレート指定受付部103と、タイミング指定受付部104と、アプリケーション作成部105として機能する。なお、当該アプリケーション作成プログラムによらず、制御部10が、ハード回路としての表示制御部101と、ツール記憶部106と、取得方法受付部102と、テンプレート指定受付部103と、タイミング指定受付部104と、アプリケーション作成部105とを備えるようにしてもよい。
【0024】
表示制御部101は、表示部14の表示動作を制御する。例えば、表示制御部101は、アプリケーション作成プログラムによる通信アプリケーションの作成処理時に、ユーザーインターフェイスとして、後述する各種の操作画面を表示部14に表示させる。
【0025】
取得方法受付部102は、広告配信サーバー3及び外部記憶装置から広告データを受信する際の取得方法の設定を受け付ける。画像形成装置2は、当該通信アプリケーションに従って、広告配信サーバー3と接続して、指定された広告データ取得方法により、広告配信サーバー3から広告データを受信する。
【0026】
例えば、取得方法受付部102は、広告データの取得方法として、(A)広告配信サーバー3から予め定められた時期に送られてくる広告データ、又はUSBメモリー等の外部メモリーから読み出される広告データを、画像形成装置2が受け入れる、(B)画像形成装置2から予め定められた時期に広告配信サーバー3にアクセスして画像形成装置2が広告配信サーバー3から広告データを取得する、のいずかの指定を操作者から受け付ける。
【0027】
更に、上記(A)の場合、取得方法受付部102は、(1)HTTP又はHTTPS POSTリクエスト、(2)SOAPリクエスト、(3)USBメモリーからの読出、のいずかの指定を操作者から更に受け付ける。
【0028】
操作者は、上記(1)のHTTP又はHTTPS POSTリクエスト(例えば、マルチパートフォームデータ送信)を指定する場合、例えば以下の項目を操作部13から入力する。入力された各項目は取得方法受付部102に受け付けられる。
【0029】
(11)URLのパス部分(例えば下記URLの場合は*****部分 http://000.000.0.1/*****)
(12)広告IDのプロパティ名(image-id など)
(13)有効期間のプロパティ名(begin-date, end-date など)
(14)日付及び時刻のフォーマット(yyyy/MM/dd HH:mm:ss など)
(15)広告テンプレートのプロパティ名(
ad-template など)
この場合、広告配信サーバー3は、HTTP又はHTTPSのマルチパートフォームデータにより、広告データに加えて、上記プロパティ名やフォーマットからなる広告ID、有効期間等の情報を画像形成装置2に送信する。画像形成装置2は、当該広告データ及び上記各情報を受信すると、受信した広告データ及び上記各情報を画像形成装置2内のHDD92に格納する。
【0030】
操作者は、上記(2)のSOAPリクエストを指定する場合、例えば以下の項目を操作部13から入力する。入力された各項目は取得方法受付部102に受け付けられる。
【0031】
(21)URLのパス部分(例えば下記URLの場合は*****部分 http://000.000.0.1/*****)
(22)名前空間
(23)1つの広告を表すプロパティ名(ad-imageなど)
(24)広告データのプロパティ名(
data など)
(25)広告IDのプロパティパラメーター名(image-id など)
(26)有効期間のプロパティパラメーター名(begin-date, end-date など)
(27)日付、時刻のフォーマット(yyyy/MM/dd HH:mm:ss など)
(28)広告テンプレートのプロパティ名(
ad-template など)
広告配信サーバー3は、SOAP通信にて、広告データ、広告ID、有効期間等の情報を画像形成装置2に送信する。画像形成装置2は、当該広告データ及び上記各情報を受信すると、受信した広告データ及び上記各情報を画像形成装置2内のHDD92に格納する。
【0032】
このとき、例えば、画像形成装置2は以下のようなXML形式のデータを受信する。
<ad-image>
<
data>(広告データ)</data>
<image-id>0001</image-id>
<begin-date>2013/11/20 0:0:0</begin-date>
<end-date>2013/11/30 23:59:59</end-date>
<
ad-template>A</
ad-template>
<option>AAAについての広告</option>
</ad-image>
なお、操作者が上記(3)のUSBメモリーからの読出を指定する場合、特に操作者が設定する項目はない。この場合、USBメモリーに広告データが保存されるときに、広告IDがファイル名として保存される。画像形成装置2は、広告データが保存されたUSBメモリーがネットワークインターフェイス部91に接続されたときに、データ取得部(後述)が、当該USBメモリー内の広告データを読み出してHDD92に保存する。
【0033】
一方、操作者は、上記(B)の場合、例えば以下の項目を操作部13から入力する。入力された各項目は取得方法受付部102に受け付けられる。なお、画像形成装置2は、予め定められた時期に広告配信サーバー3にアクセスして、HTTP又はHTTPS POSTリクエストにより、広告配信サーバー3から広告データを取得する。
【0034】
(31)ファイルリスト取得用URLとリクエストタイプ(GETなど)。URLはアドレス部分とパス部分を別で登録することも可能である。操作者(開発者)はパス部分のみ指定しておき、システム設置時(画像形成装置2への通信アプリケーションのインストールによる通信及び管理動作開始時。以下、同様)に広告配信サーバー3のアドレスを操作者が入力することも考えられるためである。
(32)レスポンスのフォーマット
(33)ファイル一覧情報が格納されているレスポンスのプロパティ名
(34)ファイルIDのプロパティ名
(35)ファイル形式を識別するためのプロパティ名
(36)ファイル情報取得用のURLとリクエストタイプ(GETなど)。URLは、アドレス部分とパス部分を別で登録することも可能である。操作者がパス部分のみ指定し、システム設置時に広告配信サーバー3のアドレスを入力することも考えられるためである。
(37)ダウンロードURLの属性
(38)広告データを取得する日時(毎日0時など)
画像形成装置2は、指定された取得日時に、ファイルリスト取得用URLが示す広告配信サーバー3にアクセスして、当該広告配信サーバー3から広告データを取得し、取得した各広告データを画像形成装置2内のHDD92に格納する。
【0035】
なお、通信アプリケーションがインストールされた画像形成装置2のデータ管理部(後述)は、有効期間の指定がある場合は、それまでに画像形成装置2がHDD92に保存していた広告データに加え、取得した広告データをHDD92
に保存する。一方、有効期間の指定がない場合、画像形成装置2のデータ管理部は、それまでに画像形成装置2がHDD92に保存していた広告データをすべて削除し、取得した広告データに全て置き換える。
【0036】
テンプレート指定受付部103は、広告データが示す印刷画像のレイアウトを示すテンプレートを複数保有し、当該複数のテンプレートの中から印刷に用いるテンプレートの指定を操作者から操作部13の操作に基づいて受け付ける。例えば、テンプレート指定受付部103は、
図3に示すように、予め定められた複数のテンプレートA、B、C、Dを保有しておき、操作者(開発者)から操作部13の操作に基づいていずれかのテンプレートの指定を受け付ける。
【0037】
なお、テンプレート指定受付部103は、操作者から操作部13の操作で指定されたテンプレート名としてのプロパティ名、画像の位置、画像のサイズを用いて新たなテンプレートを作成して、上記予め定められたテンプレートとして保有することも可能である。
【0038】
タイミング指定受付部104は、テンプレート指定受付部103により上記印刷用画像が生成されて保有されている状態のときに、保有している異なる広告データ及び指定されたテンプレートを用いて新たな印刷用画像を生成させるタイミングを操作者から受け付ける。
【0039】
ツール記憶部106は、広告配信サーバー3との通信機能及び受信した広告データの管理機能を有する予め定められたプログラミングツールを記憶している。
【0040】
このプログラミングツールは、作成の対象とされる通信アプリケーションにその一部として組み込まれて機能するものである。プログラミングツールは、画像形成装置2に、広告配信サーバー3に対してネットワークを介して接続させ、広告配信サーバー3との間でデータ通信を行わせる動作を行わせるためのプログラムを有する。プログラミングツールは、データ通信部と、データ管理部として、クライアント端末としての画像形成装置2を動作させる機能を有する。データ通信部は、広告配信サーバー3との間で画像形成装置2にデータ通信を行わせる。データ管理部は、データ通信部によるデータ通信で取得された広告データについて管理処理を行う。
【0041】
アプリケーション作成部105は、取得方法受付部102により受け付けられた取得方法、テンプレート指定受付部103が上記生成に用いるテンプレート、及びタイミング指定受付部104により受け付けられた適用タイミングを、ツール記憶部106に記憶されている上記プログラミングツールに設定することで、通信アプリケーションを作成する。すなわち、上記アプリケーション作成プログラムは、当該プログラミングツールをSDKとして用いて、通信アプリケーションの作成を行うものである。
【0042】
アプリケーション作成部105により作成された通信アプリケーションは、通信部11からインターネットを介して画像形成装置2に送られるか、或いは外部メモリーインターフェイス15からUSBメモリーに記憶されて、このUSBメモリーを介して画像形成装置2に通信アプリケーションが移される。
【0043】
次に、アプリケーション作成プログラムがインストールされた情報処理装置1によるアプリケーション作成処理について説明する。
図4は、情報処理装置1による通信アプリケーション作成処理を示すフローチャートである。
図5〜
図7は表示部14に表示される表示画面の一例である。
【0044】
操作者が、情報処理装置1の操作部13を操作して、通信アプリケーションの作成実行指示を入力すると、表示制御部101は、
図5に例を示す取得方法受付第1画面D1を表示部14に表示させる(S1)。
【0045】
取得方法受付第1画面D1には、上記(A)(1)広告配信サーバー3からHTTP又はHTTPS POSTリクエストにより受信を示す取得方法入力欄d11、(A)(2)広告配信サーバー3からSOAPリクエストにより受信を示す取得方法入力欄d12、(A)(3)USBメモリーからの読出を示す取得方法入力欄d13、(B)画像形成装置2から広告配信サーバー3にアクセスして広告配信サーバー3から取得を示す取得方法入力欄d14が表示されている。
【0046】
取得方法受付第1画面D1の表示時に、操作者が、操作部13としてのマウスポインターを操作して、取得方法入力欄d11〜d14のうち、所望の取得方法を示す入力欄のラジオボタンをカーソルにより指定して左クリック等により指示を入力すると、当該指定された入力欄が示す取得方法が、取得方法受付部102に受け付けられる(S2)。
【0047】
操作者が上記取得方法の入力を完了してから「次へ」ボタンB1をマウスポインターにより指定すると、表示制御部101は、S2で受け付けられた取得方法別に、受け付けられた取得方法についての設定項目を受け付けるための画面を表示部14に表示させる(S3)。なお、上記(A)(3)USBメモリーからの読出の取得方法については、特に入力を求める項目がないため、当該画面は設けられていない。すなわち、(A)(3)USBメモリーからの読出の取得方法の場合は、S2での受付により、取得方法の指定に必要な処理が完了する。
【0048】
例えば、S2において、(A)(1)広告配信サーバー3からHTTP又はHTTPS POSTリクエストにより受信、の取得方法が受け付けられている場合は、表示制御部101は、
図6に例を示す取得方法受付第2画面D2を表示部14に表示させる。取得方法受付第2画面D2は、当該(A)(1)の取得方法についての設定項目である、(11)URLのパスを示す入力欄d21、(12)広告IDのプロパティ名(image-id など)を示す入力欄d22、(13)有効期間のプロパティ名(begin-date, end-date など)を示す入力欄d23、(14)日付及び時刻のフォーマット(yyyy/MM/dd HH:mm:ss など)を示す入力欄d24、(15)広告テンプレートのプロパティ名(ad-
template など)を示す入力欄d25が表示されている。
【0049】
取得方法受付第2画面D2の表示時に、操作者が、操作部13としてのマウスポインターを操作して、入力欄d21〜d25のそれぞれにマウスポインターによりカーソルを合わせ、キーボードから所望の文字又は値を入力すると、作成される通信アプリケーションに、S2で指定された(A)(1)の取得方法についての上記各設定項目の値が、取得方法受付部102に受け付けられる(S4)。
【0050】
また例えば、S2において、(A)(2)広告配信サーバー3からSOAPリクエストにより受信、が取得方法として受け付けられている場合は、表示制御部101は、
図7に例を示す取得方法受付第3画面D3を表示部14に表示させる。取得方法受付第3画面D3は、(21)URLのパス部分を示す入力欄d31、(22)名前空間を示す入力欄d32、(23)1つの広告を表すプロパティ名を示す入力欄d33、(24)広告データのプロパティ名を示す入力欄d34、(25)広告IDのプロパティパラメーター名を示す入力欄d35、(26)有効期間のプロパティパラメーター名を示す入力欄d36、(27)日付、時刻のフォーマットを示す入力欄d37、(28)広告テンプレートのプロパティ名を示す入力欄d38が表示されている。
【0051】
取得方法受付第3画面D3の表示時に、操作者が、操作部13としてのマウスポインターを操作して、入力欄d31〜d38のそれぞれにマウスポインターによりカーソルを合わせ、キーボードから所望の文字又は値を入力すると、作成される通信アプリケーションに、S2で指定された(A)(2)の取得方法についての上記各設定項目の値が、取得方法受付部102に受け付けられる(S4)。
【0052】
また例えば、S2において、(B)画像形成装置2から広告配信サーバー3にアクセスして広告配信サーバー3から取得、が受け付けられている場合は、表示制御部101は、
図8に例を示す取得方法受付第4画面D4を表示部14に表示させる。取得方法受付第4画面D4は、(31)ファイルリスト取得用URLとリクエストタイプを示す入力欄d41、(32)レスポンスのフォーマットを示す入力欄d42、(33)ファイル一覧情報が格納されているレスポンスのプロパティ名を示す入力欄d43、(34)ファイルIDのプロパティ名を示す入力欄d44、(35)ファイル形式を識別するためのプロパティ名を示す入力欄d45、(36)ファイル情報取得用のURLとリクエストタイプを示す入力欄d46、(37)ダウンロードURLの属性を示す入力欄d47、(38)広告データを取得する日時を示す入力欄d48が表示されている。
【0053】
取得方法受付第4画面D4の表示時に、操作者が、操作部13としてのマウスポインターを操作して、入力欄d41〜d48のそれぞれにマウスポインターによりカーソルを合わせ、キーボードから所望の文字又は値を入力すると、作成される通信アプリケーションに、S2で指定された(B)の取得方法についての上記各設定項目の値が、取得方法受付部102に受け付けられる(S4)。
【0054】
操作者は、取得方法受付第2画面D2、取得方法受付第3画面D3、及び得方法受付第4画面D4のいずれかで上記設定項目の値の入力を完了してから操作部13としてのマウスポインターを操作して、「次へ」ボタンB2を指定したときに、上記入力された取得方法及びその設定項目の値の受付が取得方法受付部102において確定する。
【0055】
上記のようにして、広告データの取得方法が受け付けられた後、表示制御部101は、例えば、
図9に例を示すテンプレート受付画面D5を表示部14に表示させる(S5)。
【0056】
このテンプレート受付画面D5は、広告データを用いて印刷用画像を生成するときのレイアウトであるテンプレートの候補を複数表示し、操作者から、操作部13の操作に基づいて、所望のレイアウトを受け付けるための画面である。
【0057】
このテンプレート受付画面D5は、
図9に示すように、テンプレート候補を示す候補画像
d52〜d54と、オリジナルテンプレート作成用入力欄d55とを有する。なお、候補画像d51〜d53は、記録媒体としての記録紙における印刷可能領域が等分割されて、複数の広告データが示す広告画像が、当該分割された領域のうち対応する領域にそれぞれ配置されたテンプレートを示している。また、候補画像d54は、記録紙における印刷可能領域を広告データ別に設定された大きさに分割して、複数の広告データが示す広告画像が、当該分割された領域のうち対応する領域にそれぞれ配置されたテンプレートを示している。
【0058】
なお、上記受付により複数の広告データを指定するテンプレートが設定された場合、後述するデータ管理部203は、広告データを取得してHDD92に保存する際に各広告データに対して設定した適用順に従って、当該テンプレートに従ったレイアウトによる印刷用画像の生成に用いる印刷データを決定する。
【0059】
テンプレート受付画面
D5の表示時に、操作者が、マウスポインターを操作して、候補画像d51〜d54のうち、所望のレイアウトからなるテンプレートを示す候補画像のラジオボタンにカーソルを合わせて左クリック等により指示を入力すると、当該指定された候補画像に対応するテンプレートが、印刷用画像の生成に用いられるテンプレートとして、テンプレート指定受付部103に受け付けられる。
【0060】
また、操作者が、オリジナルテンプレート作成用入力欄d55における配置場所x方向位置入力欄d551にマウスポインターによりカーソルを合わせ、キーボードから、印刷可能領域のx方向における配置開始位置を指定する所望の数値を入力し、さらに、配置場所y方向位置入力欄d552にマウスポインターによりカーソルを合わせ、キーボードから、印刷可能領域のy方向における配置開始位置を指定する所望の数値を入力すると、印刷可能領域における広告画像の配置位置が指定される。
【0061】
さらに、操作者が、配置領域幅入力欄d553にマウスポインターによりカーソルを合わせ、キーボードから、広告画像を印刷する領域のx方向距離(幅)を指定する所望の数値を入力し、さらに、配置領域高さ入力欄d554に、広告画像を印刷する領域のy方向距離(高さ)を指定する所望の数値を入力すると、広告画像を印刷する領域の面積が指定される。すなわち、印刷画像は、当該指定された面積からなる大きさに拡大又は縮小される。
【0062】
このように、オリジナルテンプレート作成用入力欄d55の入力欄d551〜入力欄d554に操作者が所望の値を入力することで、オリジナルのレイアウトからなるテンプレートがテンプレート指定受付部103により受け付けられる。
【0063】
操作者は、操作部13としてのマウスポインターを操作して、上記テンプレート
受付画面D5での入力欄d51〜d55の操作によるテンプレート指定が完了してから「次へ」ボタンB5をマウスポインターにより指定したときに、上記テンプレートの受付がテンプレート指定受付部103において確定する(S6)。
【0064】
上記テンプレートの受付後、表示制御部101は、例えば、
図10に例を示す適用タイミング受付画面D6を表示部14に表示させる(S7)。
【0065】
この適用タイミング受付画面D6は、タイミング指定受付部104が、テンプレートに従った印刷用画像の生成時に用いる広告データを他の広告データに切り換えて適用する適用タイミングの指定を受け付けるための画面である。適用タイミングとは、上記のようにしてテンプレートに従って生成された印刷用画像を他の印刷用画像に切り換え、当該切り換えた印刷用画像を画像形成部120による印刷用として適用させるタイミングを示す。
【0066】
この適用タイミング受付画面D6は、
図10に示すように、適用タイミング入力欄d61を有する。適用タイミング受付画面D6の表示時に、操作者が、マウスポインターを操作して、適用タイミング入力欄d61におけるジョブ単位切換入力欄d611のラジオボタンにマウスポインターによりカーソルを合わせると、上記適用タイミングを1ジョブ終了毎とする旨が指定される。また、印刷枚数単位入力欄d612にマウスポインターによりカーソルを合わせ、キーボードから、印刷枚数を示す数値を入力すると、上記適用タイミングを、当該入力された数値の示す印刷枚数の印刷が終了する毎とする旨が指定される。
【0067】
操作者は、操作部13としてのマウスポインターを操作して、上記適用タイミング受付画面D6での適用タイミング及び広告データの入力が完了してから「次へ」ボタンB6をマウスポインターにより指定したときに、上記入力された切り換えタイミング及び広告データの受付がタイミング指定受付部104において確定する(S8)。
【0068】
そして、アプリケーション作成部105は、上記受け付けられた取得方法、テンプレート、及び適用タイミングを、ツール記憶部106に記憶されているプログラミングツールに設定することで、当該通信アプリケーションを作成する(S9)。すなわち、上記受け付けられた取得方法により広告配信サーバー3から広告データを受信し、テンプレート指定受付部103により受け付けられたテンプレートを用いて印刷用画像の生成を行い、上記受け付けられた適用タイミングで印刷用画像の生成に用いる広告データを切り換える通信アプリケーションを、アプリケーション作成部105が上記プログラミングツールを用いて作成する。
【0069】
本実施形態によれば、ネットワークを介して広告配信サーバー3から広告データを画像形成装置2が受信する際の取得方法の設定や、受信した広告データの印刷時のレイアウト処理や上記適用タイミングの管理に関しては、操作者は、上記のように設定事項を入力するだけで、これらの機能を有する通信プログラムが上記プログラミングツールに基づいて作成される。これにより、通信アプリケーションを開発する際に、広告配信サーバー3と通信するための通信モジュールや上記テンプレートに基づくレイアウト処理や上記適用タイミングといったデータ管理を行うプログラムの実装に必要な技術ノウハウが開発者に求められない。そのため、開発者にかかる技術的及び時間的負担が軽減し、上記取得方法設定及びデータ管理の実行が可能な通信アプリケーションを従来よりも効率よく開発することができる。
【0070】
次に、上記のようにして作成された通信アプリケーションに基づくデータ通信及びデータ管理処理を説明する。通信アプリケーションは、上述したように、操作者により設定される取得方法、テンプレート、及び適用タイミングに応じて様々に作成される。
【0071】
まず、当該通信アプリケーションがインストールされる画像形成装置2の構成を説明する。
図11は、画像形成装置2の電気的構成を示すブロック図である。
【0072】
上記作成された通信アプリケーションは、画像形成装置2にインストールされる。画像形成装置2は、制御ユニット20、操作部47、原稿給送部6、原稿読取部5、画像メモリー32、画像形成部120、定着部130、駆動モーター70、ファクシミリ通信部71、ネットワークインターフェイス部91、及びHDD92等を備える。
【0073】
原稿読取部(データ取得部)5は、制御ユニット20による制御の下、光照射部及びCCDセンサー等を有する読取機構を備える。原稿読取部5は、光照射部により原稿を照射し、その反射光をCCDセンサーで受光することにより、原稿から画像を読み取る。
【0074】
画像メモリー32は、原稿読取部5による読取で得られた原稿画像のデータを一時的に記憶したり、画像形成部120のプリント対象となるデータを一時的に保存する領域である。
【0075】
ファクシミリ通信部71は、図略の符号化/復号化部、変復調部及びNCU(Network Control Unit)を備え、公衆電話回線網を用いてのファクシミリの送信を行うものである。
【0076】
ネットワークインターフェイス部91は、LANボード等の通信モジュールから構成され、当該ネットワークインターフェイス部91に接続されたインターネットを介して、ウェブ上でデータストレージサービスを提供するサーバーや、APIを提供するサーバーに接続してデータ通信を行う。
【0077】
HDD92は、原稿読取部5によって読み取られた原稿画像等を記憶する大容量の記憶装置である。このHDD92に通信アプリケーションがインストールされる。
【0078】
駆動モーター70は、画像形成部120の各回転部材及び記録紙搬送ローラー等に回転駆動力を付与する駆動源である。
【0079】
コインベンダー80は、ユーザーによる画像形成装置2での広告配信サーバー3とのデータ通信についての課金に対する料金である紙幣又は硬貨の投入をユーザーから受け付け、金銭を一時保管及び回収する。制御部200による制御の下で動作する。
【0080】
制御ユニット20は、CPU(Central Processing Unit)、RAM、ROM及び専用のハードウェア回路等から構成され、画像形成装置2の全体的な動作制御を司る。制御ユニット20は、制御部200と、表示制御部201と、データ取得部202と、データ管理部203とを備える。
【0081】
制御部200は、操作部47、原稿給送部6、原稿読取部5、画像メモリー32、画像形成部120、定着部130、駆動モーター70、ファクシミリ通信部71、ネットワークインターフェイス部91、及びHDD92等と接続され、これら各部の制御を行う。
【0082】
なお、HDD92又は上記ROMに通信アプリケーションが記憶され、制御ユニット20は、当該通信アプリケーションに従って動作することにより、制御部200と、表示制御部201と、データ取得部202と、データ管理部203として機能する。なお、当該通信アプリケーションによらず、制御ユニット20が、ハード回路としての制御部200と、表示制御部201と、データ取得部202と、データ管理部203とを備えるようにしてもよい。
【0083】
表示制御部201は、通信アプリケーションに基づいた通信及び印刷を行う際の操作に用いられる各種操作画面を表示部473に表示させる。
【0084】
データ取得部202は、通信アプリケーションに基づいた通信に必要な各種制御を実行して広告配信サーバー3との間でデータ通信を行い、上記のようにして通信アプリケーションに設定された取得方法により、広告配信サーバー3から広告データを取得する。
【0085】
データ管理部203は、データ取得部202により取得された広告データをHDD92に保有させ、当該広告データを用いて、上記のようにして設定されたテンプレートに従って印刷用画像を生成し、生成した印刷用画像を印刷用データとして画像形成部120に出力する。また、データ管理部203は、通信アプリケーションに設定されている上記適用タイミングに従って、上記テンプレートに従った印刷用画像の生成に用いる印刷データを変更する。
【0086】
次に、上記のようにして作成された通信アプリケーションにより画像形成装置2において行われるデータ通信及びデータ管理を説明する。
図12は、通信アプリケーションに基づいて画像形成装置2により行うデータ通信及びデータ管理の処理を示すフローチャートである。
【0087】
画像形成装置2において、操作者による操作部47の操作により、制御部200は、通信アプリケーションの起動指示が入力されると、通信アプリケーションを起動させる(S101)。
【0088】
そして、データ取得部202は、広告配信サーバー3から広告データ及び付随する各情報を取得する(S102)。なお、画像形成装置2が取得する上記広告データは1つに限られず、複数であっても構わない。この実施形態においては、画像形成装置2が複数の広告データを取得する場合を例にして説明する。
【0089】
例えば、データ取得部202は、通信アプリケーションに上述した(A)(1)又は(A)(2)が設定されている場合は、広告配信サーバー3から広告データが送信されてくるのを待機する。データ取得部202は、広告配信サーバー3から広告データの送信があると、ネットワークインターフェイス部91を介して当該広告データを受信する。
【0090】
一方、データ取得部202は、通信アプリケーションに上述した(A)(3)が設定されている場合は、外部メモリーインターフェイス93に、広告データが記憶されたUSBメモリーが接続されるのを待機する。データ取得部202は、外部メモリーインターフェイス93に当該USBメモリーが接続されると、外部メモリーインターフェイス93を介して当該USBメモリーから広告データを読み出す。
【0091】
更にまた、データ取得部202は、通信アプリケーションに上述した(B)が設定されている場合は、制御ユニット20が内蔵するタイマー等により、通信アプリケーションに設定されているデータ受信時期の到来を計時し、当該データ受信時期が到来したと判断したときに、ネットワークインターフェイス部91を介して広告配信サーバー3に接続し、当該広告配信サーバー3から広告データを取得する。
【0092】
なお、広告配信サーバー3からは、広告データに加えて、プロパティ名やフォーマットからなる広告ID、有効期間等の各情報が送信され、上記広告データの取得時には、データ取得部202は、広告データ及びこれら各情報を受信する。また、上記USBメモリーには当該各情報が記憶されており、データ取得部202は、USBメモリーと通信して当該USBメモリーから広告データを読み出す場合には、広告データと共に当該各情報を読み出す。
【0093】
データ取得部202は、上記取得した又は読み取った広告データと各情報とをHDD92に保存する(S103)。
【0094】
複数の広告データが順次画像形成装置2に取得されると、その度に、データ管理部203は、取得した広告データを用いて当該印刷用画像を生成し、HDD92に保存しておく。このようにして複数の広告データがHDD92に保存されたとき、データ管理部203は、例えば保存された順に、印刷への適用順を、各広告データに設定する。
【0095】
上記広告データ及び各情報の取得後は、データ管理部203は、各広告データについて、受信した情報に含まれる有効期間を解析し、上記タイマーにより、常に、現在時刻が有効期間の開始時期に至って有効期間内となっているかの判断を行う(S104)。データ管理部203が、現在時刻が有効期間内であると判断した場合(S104でYES)、上記通信アプリケーションに設定されているテンプレートに従って、有効期間内であると判断した各広告データを用いて印刷用画像を生成してHDD92に保存しておく(S105)。
【0096】
例えば、データ管理部203は、テンプレートが1つの広告データを用いて印刷用画像を生成するものである場合は、保存されている各広告データを、後述する適用タイミングで上記適用順に順次用いて印刷用画像を生成する。また、データ管理部203は、テンプレートが複数の広告データを用いて印刷用画像を生成するものである場合は、保存されている広告データから、後述する適用タイミングで上記適用順に上記複数の広告データを順次に用いて印刷用画像を生成する。
【0097】
なお、データ管理部203は、上記生成した印刷用画像を、画像形成装置2で例えば片面印刷又は片面コピーされる印刷物の裏面(本来の画像形成面の反対側の面)に、画像形成部120による印刷の対象とされる印刷データとして適用する。
【0098】
上記印刷用画像の生成後、データ管理部203は、上記保存している印刷用画像(上記広告配信サーバー3から受信した広告データを用いて生成した印刷用画像)について、通信アプリケーションに設定されている上記適用タイミング、すなわち、上記テンプレートに従った印刷用画像の画像生成に用いる広告データを他の広告データに切り換えるタイミングが到来したかを判断する(S106)。例えば、データ管理部203は、適用タイミングが、印刷ジョブが1ジョブ終了する毎に設定されている場合は、1ジョブが終了したか否かを判断し、また、適用タイミングが設定済みの印刷枚数の印刷が終了する毎に設定されている場合は、当該印刷枚数の印刷が終了したか否かを判断する。
【0099】
データ管理部203が、上記適用タイミングが到来したと判断した場合には(S106でYES)、上記テンプレートに従った印刷用画像の画像生成に用いていた広告データを、有効期間内である別の広告データに切り換える(S107)。
【0100】
データ管理部203は、次に、上記保存されている広告データの中で、現在時刻が有効期間外となっている広告データがあるかを判断する(S108)。データ管理部203は、有効期間外となっている広告データがあると判断した場合(S108でYES)、当該有効期間外となっている広告データをHDD92から削除する(S109)。当該削除後、及び、S108でデータ管理部203が有効期間外となっている広告データがないと判断した場合(S108でNO)、処理を終了する。画像形成装置2では、通信アプリケーションが終了されるまで、S102〜S109までの処理が繰り返される。
【0101】
なお、本発明は上記実施の形態の構成に限られず種々の変形が可能である。例えば、上記実施形態では、本発明に係る画像形成装置の一実施形態としてカラー複合機を用いて説明しているが、これは一例に過ぎず、モノクロ複合機や他の電子機器、例えば、プリンター、コピー機、ファクシミリ装置等の他の画像形成装置でもよい。
【0102】
また、上記実施形態では、
図1乃至
図12を用いて上記実施形態により示した構成及び処理は、本発明の一実施形態に過ぎず、本発明を当該構成及び処理に限定する趣旨ではない。