【課題を解決するための手段】
【0005】
その目的は、独立請求項の特徴を有する一式の装具による発明に従って達成される。有利な開発が従属請求項にて示されている。
【0006】
人工関節、特に人工膝関節の大腿骨部品を骨の端に、特に大腿骨に挿入する装具一式とともに、案内板及びそこから横に突出する主ゲージを有するベースフレームと、骨における定位置にベースフレームを配置する締結装置と、本体及び案内片を有する曲線状のミリングゲージとが発明に従って提供され、上記案内片は、本体に対して曲線状の案内通路に沿って移動可能でありかつ研削ツール用の受け口を有し、また、整列装置は、曲線状のミリングゲージがベースプレートへ差し込まれるときに、明確に規定された相対位置に曲線状のミリングゲージを置く。
【0007】
本発明は、骨への締結装置においてそれ自体知られた方法にて位置決めされるベースフレームによって、整列装置によって非常に正確に、曲線状のミリングゲージが容易に挿入可能であり、同時に正確な方法にて自動的で安全に整列される、安定したプラットフォームを創作するというコンセプトに基づく。曲線状のミリングゲージは、研削ツールによって骨がそれに沿って円形方法にて成形可能である曲線状の案内通路を有する。これは、人工膝関節の関節丘部品用の受座の準備に特に適している。曲線状のミリングゲージの曲線状の案内通路によって発明に従って達成されるように、これらの部品の複雑な形は容易に作製可能であり、かつ発明の結果、強制的な案内によって外科医により正確に作製可能である。研削ツールの強制的な案内のおかげで、好ましくない手術条件下でさえ、形状のずれはほとんど生じない。したがって、準備した受座が形状に関して非常に正確に作製されるのみならず、ベースフレームの正確な基礎的な整列をも保証し、このことは、整列装置を介して、周囲組織が傷つかずあるいは損傷せず、特に隣接する骨部材が不要に除去されずに、曲線状のミリングゲージの位置決めを明確に決定する。このことは、人工関節を支持するために必要かもしれない。特に、壁状の骨残留物は、人工膝関節の場合には膝蓋骨に残すことができ、人工膝関節の膝蓋骨側の支持用のベースを提供するだけでなく、人工関節の本体を受けるための髄腔の箱形状中空部の正面に作用して、限界設定としての機能もはたす。
【0008】
要するに、巧みな基礎の位置決めに基づいて、発明は、正確に規定された骨物質の除去を可能にする。ここで膝関節の場合、関節丘の変化する曲線のような複雑な形状でさえ、容易にかつ位置的に正確な方法で開発することができる。
【0009】
特に、既に上述したように一定ではない関節丘の曲線への適用において、曲線状のミリングゲージの曲線状の案内通路が、その範囲に沿ったその曲率に関して連続的に変化する場合に好都合である。曲線におけるそのような変化で、膝の動きの生体通路は、機能に関してできるだけ正確に再生される。ここで、それぞれの曲率中心が案内通路に沿った一定ではない曲率にわたり一つの面に留まるように、形状は選択されるのが好ましい。ここでは、前から後へ水平方向において変化する(好ましくは10mmで、最大20mm)。曲率を変化させながらの複雑な曲線進行の生成は、ここでは曲率中心の位置もまた特別な要求を満たすものであり、従前の装具を使用した場合では困難でありほとんどなく、あるいはそれによって少しも援助されるものではない。この場合、従来技術における焦点は、むしろもっぱらあるいは第1に外科医の経験及び技術である。この発明による装具により、仕様に従った曲線進行の正確な形成が常に達成可能であることが保証される。
【0010】
これを達成するために、研削ツールを受ける案内片は、フォロアーを介して案内通路に、及びピボット軸受を介して旋回可能に本体に、両方に好都合に装着される。この2要素の装着により、案内通路に沿った案内片の回転、及び案内通路に対する案内片の整列の両方が制御される。したがって、曲率半径及び曲率中心の位置の両方が正確に制御可能である。ピボット軸受がフォロアーから離れて配置され、
エルボーレバーが両側で旋回可能に装着された場合、それは特に有用なことが分かった。この場合、省スペースな運動が生成され、さらに詰まるケースを回避し正確な案内を兼ね備える。異物が侵入(特に組織内残留物あるいは体液)する遍在リスクのため、手術環境において、特に非常にぴったりとして技術的装置を案内する状態では、ブロッキングが容易に発生可能であるので、後者は特に重要な態様である。両側で旋回可能に装着された
エルボーレバーを有するフォロアーの連結は、この点で強固である。
【0011】
エルボーレバーが固定デバイスを介して本体に取り外し可能に装着される場合、それは特に望ましい。このことは、大きな調整幅にわたって可動な案内片によって動作中妨げられることなく、曲線状のミリングゲージをその本体を介してベースプレートへ別々に挿入することを可能にする。このことは、単純な構成を採るだけでなく、改善されたハンドリングを可能にする。またこのことは、低誤差のため、曲線状のミリングゲージの挿入が困難で、この目的のために必要なときにはハンマーを用いて必要な力がかけられるかもしれない場合にも、当てはまる。案内片が除去可能であるという事実のおかげで、本体が駆動されるとき、案内片の案内通路の損傷のリスクは存在しない。このことは、正確な位置決めに関する重要な点である。
【0012】
手術環境において案内片の厄介なアセンブリを回避し、かつ個々の組立部品の損失のリスクも排除するために、急動作用カップリングが案内片と本体との間に便宜的に設けられる。案内通路の伸展部へ案内片を移動させることにより分離可能である、角度ロックのような具体例が特に好都合であることが分かった。この場合、伸展部は研削ツールによる実際の成形加工に必要ではないが、いわば使用しない追加領域を構成する、案内通路の領域を意味すると理解される。案内片をこの伸展部へ移動することによって、角度ロックは、ツールなしで容易に分離可能な位置に到達する。組立工程についても同じことが言え、それは同様にツールなしで容易に実行することができる。この目的のために、案内片は、その後、分離されつまり再装備されるように、伸展部において最も端にある位置へ単に移動される必要がある。伸展部の領域では、案内通路の開口が外形上そこに設けられる点で便宜的に識別される。この開口は、絶対に必要ではないが、この位置で案内片の取り外しを容易にする。この開口が、伸展部に属する、案内通路の残り領域中に設けられないことは言うまでもない。
【0013】
角度ロックは、ピボット軸受スリーブ及び非円形のピボットピンから構成されてもよく、角度ロックが案内片の1つの角度位置でのみ開くように形成される。これは、ピボット軸受スリーブが圧縮部を介して片側面の方へ開くことで達成される。非円形のピボットピンは、位置に依存して異なる幅を有するように作製される。特定の位置におけるこの幅は、特定の経路における幅として参照される。よって、非円形のピボットピンが短い円弧形状側面を有する実質的に長方形に対応する形状を有する場合、最小幅の経路における幅は、長方形の2つの長辺間の距離に等しく、最大幅の経路に対応する幅は、長方形の長い方の側面の長さに、短い方の円弧形状の側面によって提供される凸面曲率を加えた長さに等しい。圧縮部は、それが最小幅の経路におけるピボットピンの通過に十分であるが、最大幅の経路における通過に十分ではないように選択されることから、ピボットピンを有する案内片は、最小幅の経路を有する圧縮部をピボットピンが通過可能な一つの方向において単に取り外し可能である。この発明に従い、これは、案内片が伸展部に属する案内通路の位置に位置する場合にのみである。案内通路における他の位置では、ピボットピンの幅が圧縮部の幅よりも大きいので案内片はロックされ、ピボットピンは圧縮部を通して取り外すことができない。したがって、角度に基づいた方法で制御され、それによって分離が一つの特定位置だけで生じることを保証する、単純で強健な急動作用カップリングが生産される。案内片は、案内通路の伸展部中へ、正確な位置において挿入されねばならないだけなので、案内片は同様に容易に組み立てられる。ここでは、最小幅の経路を有するピボットピンは、ピボット軸受スリーブの中へ圧縮部を通して容易に案内される。よって、単純なロック機構は、ツールなしでその位置に案内片を挿入することによって達成される。
【0014】
エルボーレバーは、好ましくは同様に移動可能に本体に装着される。よって全ての可動部品を取り除くことが可能になる。このことは、装具の洗浄に好都合なだけでなく、既に述べたように、傷つきやすい案内装置を損傷することなく、困難な場合において本体の組み立てにおいても好都合である。
エルボーレバーは、固定デバイスを介して好ましくは装着され、その結果、意図した位置からの意図しない分離に対して保護される。特に、ネジが好都合な固定デバイスであることが分かった。
【0015】
その装着によって、案内通路に沿って移動可能な案内片は、研削ツール用の軸を規定する。その軸は、案内片のピボット平面に配置されるように配向可能であるが、斜角にあるのが好ましい。さらにこの軸は、フォロアーとピボット軸受との間のラインに斜角で同様に配置されるのが好ましい。この目的のために、10度と35度との間の範囲、より好ましくは15度と30度との間の範囲が好都合であると分かった。よって、曲がった蓄え部が
エルボーレバーに作製され、案内通路のコースに沿った半径の連続的な変化を許可する。
【0016】
案内片における研削ツール用の受け口は、好ましくは深さ止めと協働する。この場合、深さ止めは、ワークピース、つまりこの場合ではこの発明による装具が使用される骨、への研削ツールの貫入深さの範囲を定めるデバイスを意味すると理解される。階段状の座部であるような方法における深さ止めの実施例は、好ましくは片側の方向へ開いているのが好都合であると分かった。目盛付けの結果、深いミリングカッターに配置された肉厚部はその上に置かれ、よって支持ツールの貫入深さに対して停止部を形成する。側面の開口は、厄介な方法で挿入する必要なしに、側面から直接受け口へ研削ツールを挿入可能であることを保証する。
【0017】
原則として、案内片に1つのみの受け口を設けることは実際には十分であるが、2つの関節丘を形成するために案内片に2つの受け口が形成される場合、それは特に人工膝関節に関して有利である。よって、一旦、1つの関節丘が形成されると、他の位置に第2の関節丘を形成するために、研削ツールが変更可能である。したがって、曲線状のミリングゲージの分解あるいは変更は必要ではなく、よって、正確な位置決めが維持される。
【0018】
末広がりの軸が生成されるように2つの受け口が案内片に形成される場合、好都合なことが分かった。この場合、末広がりは、研削ツールの切削ヘッドが挿入された状態で外側を向くことを意味すると理解される。よって関節丘は、生理学的傾斜を提供することができ、これは生体の膝関節に存在する自己センタリング機能を支援する。
【0019】
しかしながら、2つの受け口は絶対に必要ではない。ピボット軸受を有する案内片の分解及び適用が可能な場合、本体の片側から
エルボーレバーを有する案内片を他方側に再組立することも可能かもしれない。よって関節丘は、最初に一方側に準備することができ、他方側に案内片における同じ受け口とともに再組立した後、他の関節丘を準備することができる。この場合、その本体とともに曲線状のミリングゲージの位置決めは、本来変更する必要がないことから、正確な位置決めが維持される。
【0020】
固定する穴は、本体及び/又は案内通路に好都合に提供される。それらは、曲線状のミリングゲージの位置決めを確保することを可能にし、さらに、独立してベースプレートへのそれを入れることを可能にする。しっかりと固定すること、及び最終的に位置決め精度の質が向上し、特に、それはベースフレームを除去することを可能にする。
【0021】
発明の具体的な態様に従い、これはまた独立した保護にふさわしいかもしれない、ベースフレームに関する様々な挿入物が提供される。よって整列用挿入物は、ベースフレームに交換可能に設けられてもよい。この整列用挿入物は、規定位置に整列本体を受け入れるように設計される。整列本体は、特に骨ブローチング・ツールであってもよく、髄腔を開けるための、特に突錐あるいはやすりであってもよい。
【0022】
先の段落で述べた案内片は、放射状の配向を有するように研削ツール用の受け口の軸が配向されるように通常形成される。これは、それが曲率中心に実質的に向けられることを意味する。あるいは、その軸はまた曲率によって規定された平面に交差して配向されてもよい。これは、側面から受け口へ研削ツールを挿入することができるという利点を提供する。十分に大きな研削ツールでは、2つの関節丘形状は、このように案内通路に沿った動きを有する大腿骨に形成することができる。しかしながら、ピボット軸受及び、適用可能なところで
エルボーレバーを有する案内片が本体の一方側から分解可能であり、他方側で再組立可能である変形例は好ましい。この場合、1つの顆路だけが、特に最も接近しているものが形成されるように、研削ツールが寸法付けされる。このことは、より正確なコントロールという利点を提供し、また、顆路の案内片の受け口におけるあるいはわずかに傾けられた軸により、傾斜を提供することを可能にする。よって、2つの受け口を有する上述の案内片における末広がりの軸で達成可能であるものと比較可能な結果が得られる。
【0023】
機械加工される骨に曲線状のミリングゲージの独立固定を達成するために、固定穴は本体及び/又は案内通路に好都合に設けられてもよい。それらは、骨に固定されるベースフレームへ配向デバイスによって固定するための代替品として主に使用され、その結果、ベースフレームは必要に応じて削除され得る。
【0024】
この発明のさらなる態様に従い、これは独立した保護にふさわしいかもしれず、挿入物のアンサンブルは、ベースフレームに設けられ、また案内板において交換可能に受け入れ可能である。この場合、挿入物は、特に、整列用挿入物、前部切断挿入物、第1ミリング挿入物、第2ミリング挿入物、及び溝付リンクガイドを有する第3ミリング挿入物によって形成されてもよい。
【0025】
整列用挿入物は、案内板の規定位置において交換可能に配置されるように設計されており、整列本体用の受け口を有する。したがって、ベースプレートは、整列本体に対して明確に配置することができる。整列用挿入物は、便宜上、左右依存性がある。つまり、左側人工関節埋め込み用の整列用挿入物「L」、及び右側人工関節埋め込み用の整列用挿入物「R」があるということである。左右対称的な補助の整列用挿入物、したがってこれは左右どちらでも同様に使用することができる、もまた補足としてさらに提供可能であることが注目される。
【0026】
整列用挿入物における整列本体用の受け口は、片側で便宜上開いている。これは、圧縮部によって好ましくは実施される。よって整列本体は、これは一般的にここでは突錐またはミリングカッターのような骨の髄腔に挿入された器具である、側方から受け口へ容易に挿入可能であり、またそこから取り外し可能である。
【0027】
挿入物のアンサンブルは、さらに前部切断挿入物を備える。これは、互いに関してV形状で、相反する固定において整列される切り溝を有する。相反する固定は、2つの別の固定位置を規定する固定を意味するように理解される。これらの固定位置は、切り溝が左側人工関節の埋め込み用の一方のケースに、及び右側人工関節の埋め込み用の他方のケースに配置されるように選択される。このような相反する固定用の好都合な実施形態は、終止点がそれぞれの相反する固定位置を規定する2つの個々の固定穴、あるいは好ましくは溝であってもよい。
【0028】
装具一式は、異なる高さに関するスペーサーをさらに備えるのが好ましく、これは案内板の端にて両側の配置用に設計される。骨からの案内板の特定距離は、スペーサーによって調節することができる。これは、骨物質が先の手術により既に除去されている場合に特に適している。よって、物質の損失を補うことが可能である。異なる寸法を有するスペーサーは、装具一式に含まれるのが好ましい。
【0029】
上記アンサンブルは、第1ミリング挿入物をさらに備える。それは案内板に交換可能に取り付けることができる。それは、ブローチミリングカッター用の規定の受け口を形成し、その受け口は、また、ブローチミリングカッター用の深さ止めを形成する。したがって、ミル処理が正確な方法で行なわれることが保証される。したがって特に、ブローチミリングカッターは、側方にドリフトせず、よって望まない方法において骨物質を横に、前面に、あるいは背部に除去しない。さらに深さ止めは、骨物質が埋め込みに必要な深さだけ除去されることを保証する。受け口と主ゲージとの間の距離は、ブローチミリングカッターが挿入されるとき、膝蓋骨の前面側に残されることになっている壁の厚さに対応した距離が残るように寸法付けされる。これは、具体的に言うとそれほど経験を積んでいない外科医を含む、混乱した手術環境でさえ、強制的な案内例えばブローチミリングカッターの強制的な案内のおかげで達成される。
【0030】
装具一式は、好ましくはさらに隙間ゲージを備える。これは、ベースフレームにおけるプラグ受け口に正確な角度で取り付け可能である。人工関節の旋回中心の位置は、この隙間ゲージによって、より具体的には好ましくは2つの基準平面によって示すことができる。
【0031】
上記アンサンブルは、第2ミリング挿入物をさらに備える。これは、案内板に交換可能に取り付けることができる。これは、カッターがいずれの受け口へも差し込むことができる形態でバルクミリングカッターを受け入れる2重の受け口を有する。この場合、2つの受け口は、異なる深さ止め及び追加の横へのオフセットを有するように、形成されるのが好ましい。この場合、横へのオフセットは、バルクミリングカッターが、横の/中央の方向における2つの受け口の一方の位置において、2つの受け口の他方の位置以外で異なって位置決めされることを意味すると理解される。深さ止めに関しても同じことが言える。具体的には、バルクミリングカッターが、2つの位置のうちの一方において、他方の位置のものよりも大きなミリング深さに達するということである。2重の受け口は、その領域が重なるように形成されるのが好ましい。ミル処理後、関連する中空部が骨の中でこのように生成される。このことは、正確な埋め込み用の規定された形状を生成可能なように、さらなる造成の基礎を形成する。したがって、最大サイズの空間が、周囲の骨壁を傷つけるリスクを同時にもたらすことなくミル可能である。
【0032】
同様に2つの受け口を有する補助のミリング挿入物も第2ミリング挿入物として提供されてもよいことが注目される。しかしながら、この2つの受け口は、好ましくはそれが同一深さの停止部を有し、及び/又は横へのオフセットを有しないという点で単純化される。したがって、中空部用の単純な構造が作製可能である。この補助のミリング挿入物は、特に、比較的小さな中空部のみを形成しなければならない場合に好都合である。
【0033】
上記アンサンブルは、第3ミリング挿入物をさらに備える。これは、案内板に取り付けることができる。これは、深さミリングカッター用の溝付リンクガイドを形成する。これは、溝付リンクスライダに受け取られるのが好ましい。溝付リンクガイドにより、中空部は、深さミリングカッターによって精密に形成することができる。この場合、溝付リンクは、横の/中央の方向において深さミリングカッターの移動の限界を定める。さらに、前部の/背部の方向におけるミリングカッターの動きは、溝付リンク窓によって制限される。スライダは、好ましくはハンドルを有し、それは深さミリングカッターを同軸状に囲む。したがって、深さ切断ミリングカッターは、より正確にガイドされることができる。溝付リンクガイドは、ミル処理を視覚的にチェックするために窓を有してもよい。
【0034】
溝付リンクガイドは、好ましくは深さ止めを有する。よって、第2の深さミリングカッターも設けられてもよく、その結果、2つの異なるミリング深さが形成される。このことは、複雑な中空部でさえ、安全で、より正確な形成を可能にする。
【0035】
別の実施形態に従い、溝付リンクガイドはまた、蝶番の形態で互いに接続された2つの案内レバーを備えてもよい。この場合、深さミリングカッター用の受け口は、一方端に配置されてもよい。一方、案内板における挿入物のピボット装着は、蝶番の形態で相互接続した案内レバーの他端に設けられる。よって、ミリングカッターは、強制的な案内という意味でより正確にガイドされる。さらに、この実施形態は、傾斜のリスクが低下するという利点を有するかもしれない。ミリングツール器具が挿入されない場合、蝶番の形態で接続している案内レバーが単に取り付けられ分離されるように、挿入物への装着が設計されるのが好ましい。
【0036】
挿入ガイドは、好ましくは案内板に設けられ、特に、ありガイド(ダブテールガイド)として形成される。したがって上述したように、アンサンブルの異なる挿入物は、案内板に対して容易に挿入でき、かつ正確に位置決めすることができる。
【0037】
装具の一式は、有利にさらに曲線状のミリングゲージ用の一対の挿入トングを備える。これらのトングは、規定の位置においてはめられた形態を有する曲線状のミリングゲージを把持する。挿入トングが明確な位置を有し、よってその挿入トングによって明確な位置にはめられた形態を有する保持された曲線状のミリングゲージもまた案内板に関して明確に位置決めされるように、一対の挿入トングは、整列突起を介して整列装置と協働する。一般的に、比較的大きな寸法を有する曲線状のミリングゲージは、このように安全にかつ正確に位置決めすることができることから、ハンドリングは相当に単純化される。したがって、誤った位置決めが除外される。
【0038】
装具一式は、互いから離れて向くような方法でベースフレームにおいて横配置用の整列ロッドをさらに好都合に備える。整列する穴は、これらの整列ロッドのアセンブリ用のベースフレームの側面に設けられる。
【0039】
装具一式は、さらに、深さ止めを有するドリルを備える。それは、位置的に正確で単純な方法で骨に受け口を形成することを意図しており、その受け口は体内プロテーゼのピンを固定することを意図している。
【0040】
装具一式は、骨における空胴、特に大腿骨の髄腔、に穴を空けるための様々な突錐をさらに備える。それは、好都合にやすり/ブローチング突錐、シャフトが凹部を有するものをさらに備える。これは停止板を受け入れるように形成され、これは特に深さ止めとして作用する。やすり/ブローチング突錐は、2、3あるいは4つの刃先があるように好都合に設計される。この場合、歯は、互いに関して垂直方向のオフセットを有する刃先に配列される。歯が回転したとき、骨物質は様々なポイントで除去され、その結果、骨表面は平滑化される。
【0041】
装具一式は、さらに方向ゲージを好都合に備え、これはベースプレートの位置決め用に提供され、整列装置において作動する。特に、それは、髄腔に挿入されたやすり/ブローチング突錐において作動し、かつそれに対してベースプレートを正確に位置決めすることを意図している。