特許第6047557号(P6047557)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ カール オットー ブラウン ゲーエムベーハー ウント コンパニー コマンディトゲゼルシャフトの特許一覧

特許6047557人間または動物の身体に適用するための圧迫包帯
<>
  • 特許6047557-人間または動物の身体に適用するための圧迫包帯 図000002
  • 特許6047557-人間または動物の身体に適用するための圧迫包帯 図000003
  • 特許6047557-人間または動物の身体に適用するための圧迫包帯 図000004
  • 特許6047557-人間または動物の身体に適用するための圧迫包帯 図000005
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6047557
(24)【登録日】2016年11月25日
(45)【発行日】2016年12月21日
(54)【発明の名称】人間または動物の身体に適用するための圧迫包帯
(51)【国際特許分類】
   A61F 13/00 20060101AFI20161212BHJP
【FI】
   A61F13/00 355D
【請求項の数】12
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2014-513095(P2014-513095)
(86)(22)【出願日】2012年5月2日
(65)【公表番号】特表2014-515293(P2014-515293A)
(43)【公表日】2014年6月30日
(86)【国際出願番号】EP2012058023
(87)【国際公開番号】WO2012163616
(87)【国際公開日】20121206
【審査請求日】2015年3月10日
(31)【優先権主張番号】102011076596.4
(32)【優先日】2011年5月27日
(33)【優先権主張国】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】507401096
【氏名又は名称】カール オットー ブラウン ゲーエムベーハー ウント コンパニー コマンディトゲゼルシャフト
(74)【代理人】
【識別番号】100079049
【弁理士】
【氏名又は名称】中島 淳
(74)【代理人】
【識別番号】100084995
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 和詳
(74)【代理人】
【識別番号】100085279
【弁理士】
【氏名又は名称】西元 勝一
(72)【発明者】
【氏名】ジュン ハラルド
(72)【発明者】
【氏名】クロエッペルス ミヒャエル
【審査官】 北村 龍平
(56)【参考文献】
【文献】 特表2009−501033(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2009/0099497(US,A1)
【文献】 特開平06−272103(JP,A)
【文献】 米国特許第05507682(US,A)
【文献】 特開2010−229584(JP,A)
【文献】 実開平04−018512(JP,U)
【文献】 特開昭60−110951(JP,A)
【文献】 米国特許第04640317(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61F 13/00 − 13/14
15/00 − 17/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
人間または動物の身体に適用するための圧迫包帯であって、縦方向(L)および横方向(Q)ならびに縦方向(L)で向かい合う2つの横エッジ(11a,11b)および横方向(Q)で向かい合う2つの縦エッジを有する平坦な帯状材料(11)を含んでおり、前記帯状材料(11)は経糸システム(20)および緯糸システム(30)を有する織物でできており、これらの糸システム(20,30)の少なくとも一方は弾性的な糸を含んでいる、そのような圧迫包帯において、前記経糸システムおよび/または緯糸システム(20,30)における糸密度が包帯(10)の縦方向(L)で変化しており、それにより、隣接する領域とは異なる経糸密度および/または緯糸密度を有している前記包帯(10)の少なくとも1つの領域(A,B,C)が縦方向(L)に存在するようになっていることを特徴とする圧迫包帯。
【請求項2】
前記経糸システム(20)は弾性的に構成されていることを特徴とする、請求項1に記載の圧迫包帯。
【請求項3】
前記弾性的な糸は木綿弾性糸であることを特徴とする、請求項1に記載の圧迫包帯。
【請求項4】
縦方向(L)で隣接する2つの前記領域(A,B,C)の緯糸密度は同じであって経糸密度は異なっていることを特徴とする、請求項1〜3のうちいずれか1項に記載の圧迫包帯。
【請求項5】
縦方向(L)で隣接する2つの前記領域は、経糸密度は同じであって緯糸密度が異なっていることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の圧迫包帯。
【請求項6】
縦方向(L)で隣接する2つの前記領域の緯糸密度および経糸密度は異なっていることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の圧迫包帯。
【請求項7】
異なる糸密度の前記領域は横方向(Q)に異なる長さを有していることを特徴とする、請求項1〜4、及び6のうちいずれか1項に記載の圧迫包帯。
【請求項8】
異なる糸密度の前記領域は横方向(Q)に異なる長さを有していることを特徴とする、請求項1〜3、5、及び6のうちいずれか1項に記載の圧迫包帯。
【請求項9】
経糸密度の低い領域(14)の経糸密度は経糸密度の高い領域の経糸密度に対して4:5の比率を有しており、10cmにつき170本から220本の糸を有していることを特徴とする、請求項1〜4、6及び7のうちいずれか1項に記載の圧迫包帯。
【請求項10】
緯糸密度の低い領域の緯糸密度は緯糸密度の高い領域の緯糸密度に対して0.8:1.2の比率を有しており、10cmにつき130本から180本の糸を有していることを特徴とする、請求項1〜3、5、6及び8のうちいずれか1項に記載の圧迫包帯。
【請求項11】
平坦な前記帯状材料の少なくとも1つの側はコーティングを有していることを特徴とする、請求項1〜10のうちいずれか1項に記載の圧迫包帯。
【請求項12】
前記コーティングは凝集性または粘着性である、請求項11に記載の圧迫包帯。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、人間または動物の身体に適用する(Zum Anlegen)ための圧迫包帯に関するものであり、縦方向および横方向ならびに縦方向で向かい合う2つの横エッジおよび横方向で向かい合う2つの縦エッジを有する平坦な帯状材料を含んでおり、帯状材料は経糸システムおよび緯糸システムを有する織物でできており、これらの糸システムの少なくとも一方は弾性的な糸を含んでいる。圧迫包帯は従来技術で多くのものが知られている。
【背景技術】
【0002】
たとえば織られた、または編まれた弾性的な包帯が、粘着性の形態でも非粘着性の形態でも用いられており、特に、さまざまな状態の静脈の処置(verschiedener venoser Zustande)において利用されている。織られた、または編まれた従来の弾性的な包帯は、経糸システムと緯糸システムとを有しており、特に、経糸は弾性的に構成されている。その際に重要なのは、包帯の下で希望どおりの圧迫力を所定の期間にわたって維持するために、包帯が正しい張力で装着されることである。たとえば圧迫療法では、長さ全体にわたって所定の伸長能力を有し、たとえばかかと、くるぶし、下腿部、および場合によりひざや上腿部を介して、遠位から近位に向かって足に適用される包帯が利用される。このとき、巻き付けられた領域の幾何学形態がそれぞれ異なっていることや、適用時の挙動および圧迫作用に関わる相違などから問題が生じる。その際には、このような包帯が包帯全体にわたって最低圧迫圧力を保証することが必要である。
【0003】
このような圧迫包帯の従来式の構成では、たとえばかかと領域に適用するときに困難が生じる場合があり、巻き付けられるべき領域のそれぞれ異なる幾何学形態を十分に考慮に入れることができない。そのため、点ごとまたは領域ごとに変更可能ないし調節可能でない、それぞれ異なる圧迫作用が生じてしまう。したがって従来、巻き付けられるべき幾何学形態の相違に対処するために、それぞれ異なる幅をもつ包帯が提供されている。それには個別包帯ばかりでなく、相並んで、ないしは相上下して巻き取られた、異なる幅の複数の包帯を含んでいる複合型パックもある。
【0004】
これに加えてたとえば特許文献1より、織られた、または編まれた弾性的なバンデージ材料からなる、身体部位に適用するための圧迫バンデージがすでに知られており、その場合、バンデージの少なくとも1つのエッジに対して平行に延びるのではない、適用をするための案内線が意図されている。特にこのバンデージは、縦方向に配置された一方の端部から、縦方向でこれと間隔をおく他方の端部にかけて台形に構成されていてよく、幅の狭いほうの端部は、たとえばくるぶしの領域のように高い圧迫力が必要とされる個所に位置するように四肢に適用され、バンデージの幅の広いほうの領域は、たとえば低い圧迫力が意図されるべきふくらはぎ領域に適用される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】国際公開第98/47452号パンフレット
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の課題は、四肢のさまざまに異なる寸法や幾何学形態、および四肢の種々の領域に印加されるべきさまざまに異なる圧迫力が適用のときに考慮される圧迫包帯を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、経糸システムおよび/または緯糸システムにおける各糸の密度がバンデージの縦方向で変化しており、それにより、隣接する領域とは異なる経糸密度および/または緯糸密度を有しているバンデージの少なくとも1つの領域が縦方向に存在するようになっている圧迫包帯によって、この課題を解決する。
【0008】
本件の構成により、長さ全体にわたって同一の特性を有する、圧迫療法で通常用いられている包帯と比べて、巻き付けられる領域のそれぞれ異なる幾何学形態、適用挙動、および圧迫作用から生じる相違が臨機応変に考慮される。たとえば、縦方向で連続する少なくとも2つの領域で経糸ないし緯糸の相違する密度を設けることによって、さまざまに異なる足領域に合わせて適合化された特性を縦方向に有する包帯を製作することができる。このようにして、圧迫包帯の適用挙動と作用を改善することができる。
【0009】
このとき経糸密度および/または緯糸密度の変化を通じて、包帯またはバンデージの単位面積あたり重量、ならびに伸長能力と圧迫力を調整することができ、その場合、包帯全体にわたって最低圧迫力が確保されるように保たれることが意図されていてよい。
【0010】
特に、前述した3つのパラメータに関して、包帯の長さにわたって包帯の特性を可変に調整可能、かつ個別に適合化可能である。それにより、改善された適用挙動を実現することができ、巻き付けられるべき四肢の長さにわたって圧迫圧力を部分的に調整することができる。その際には、四肢の計測に基づいて、包帯をそれぞれの患者について個別に適合化することが考えられる。
【0011】
このとき、経糸システムまたは緯糸システムにおける経糸および/または緯糸の本数を変えることで経糸密度または緯糸密度を変え、すなわち、バンデージ幅ないしバンデージ長の1センチメートルあたりの糸の本数を変えることが意図される。
【0012】
さらに、経糸は弾性的に構成されているが、緯糸は非弾性的に構成されていることが意図されていてよい。別案として、経糸と緯糸が両方とも弾性的であってもよく、それにより、縦方向でも横方向でも曲げ弾性的な包帯が製作される。このとき、弾性的な糸は木綿弾性糸であるのが特別に好ましく、特に、木綿クレープ糸を利用することができる。
【0013】
バンデージないし包帯の伸長性は、緯糸密度を通じて、ないしは緯糸ヤーンの太さを通じて、ある程度の範囲内で制御、計算することができる。
【0014】
強撚された木綿ヤーンないし木綿より糸によって、希望どおりの伸長性と圧迫力を調整することが可能である。好ましくは木綿からなる強撚されたより糸またはヤーンは、水や界面活性剤での処理によって縮み、それにより弾性化されることによって、余剰のエネルギーを織物に放出する。
【0015】
木綿弾性クレープ糸は、圧迫包帯の有効性に顕著な影響を及ぼす。特に木綿弾性クレープ糸は、その繊維構成と繊維構造に基づき、希望どおりの作業圧力で、静止圧力が低い完成品包帯をもたらす。
【0016】
これに加えて、永久弾性的または永続弾性的な材料も、その他の種類のヤーンおよび/またはファイバとの組み合わせで採用することができる。たとえば、一例としてPaul Hartmann AG社(ハイデンハイム、ドイツ)の包帯”Lastodur straff”のように、従来技術ですでに永続弾性的な高伸縮性包帯や永久弾性的な包帯で利用されている、繊維化された熱可塑性の材料を利用することができる。
【0017】
ここで経糸とは、包帯の縦方向に延びる糸のことを意味しており、緯糸とは、これに対して横方向に延びる糸である。
【0018】
ここでは「包帯」および「バンデージ」という用語は、定義上、同義語として用いることとする。
【0019】
このとき、縦方向に隣接する2つの領域の経糸密度は、同じ緯糸密度で、それぞれ異なっていると特別に好ましい。別案として、これと逆の実施形態が意図されていてもよく、すなわち、縦方向で隣接する2つの領域の緯糸密度は、同じ経糸密度で、それぞれ異なっている。緯糸密度を追加的に変えることで、圧迫圧力をいっそう希望に合わせて調整するために伸長を制御することが可能である。しかしながら一般的には、特に包帯の異なる領域および/または同じ領域で、経糸密度と緯糸密度を両方とも変えることができる。
【0020】
縦弾性的な包帯での経糸領域における稠密化によって、圧迫力の向上が実現される。このことは、たとえばくるぶしの領域やふくらはぎの下側領域で望ましい。稠密化は飛躍的に行われるのではないので、経糸密度に関して変更された織り方をするだけで、遠位から近位にかけての圧迫力低減が実現される。それと同時に緯糸密度を下げれば伸長性が高くなり、緯糸密度を上げれば伸長性が低くなる。
【0021】
さらに、異なる糸密度の各領域がそれぞれ幅方向に異なる長さを有していると、特別に好ましい場合がある。このとき、たとえば特に経糸密度が低い領域は、経糸密度が高い領域よりも広い幅を有していてよい。このようにして、たとえば経糸の糸数は同じままで、密度を変えることができる。
【0022】
これに加えて圧迫包帯はさらに別の層を有していてよく、特に、特に粘着性のコーティングの形態で包帯材料の織物に塗布される粘着性の層が設けられていてよい。このとき粘着性のコーティングは、接着性の性質であっても純粋に凝集性の性質であってもよく、すなわち、装着者の皮膚や毛ならびに衣服にではなく、それ自体に付着するように構成されているだけでもよい。
【0023】
特に、経糸密度ないし緯糸密度が異なる2つを超える領域が設けられていることが意図される。特に、経糸密度および/または緯糸密度の低い2つの領域が、経糸密度および/または緯糸密度の高い1つの領域を縦方向にそれぞれの間で囲んでいることが意図されていてよい。このとき、糸密度の変更と同時に、幅方向における包帯の長さの変更も行われることが意図される場合には、この包帯は、糸密度が一定の領域の内部で、互いに横方向で向かい合う縦エッジが実質的に平行に構成され、1つの糸密度から次の糸密度への移行領域でのみ縮小または拡大が生じるように構成されていてよく、それにより、圧迫包帯の台形の領域が生じることになる。
【0024】
1つの特別に好ましい実施形態の要諦は、幅と圧迫圧力が交代する低伸縮性包帯にあり、この場合、経糸密度および/または緯糸密度の低い領域が、縦方向に設けられた包帯の各端部領域の領域にそれぞれ設けられるとともに、これらの間に経糸密度および/または緯糸密度の高い領域が設けられる。このとき、経糸密度がそれぞれ異なる各領域は、緯糸密度がそれぞれ異なる各領域と合同であってよいが、互いに一致しなくてもよく、もしくは部分的にのみ一致してもよい。
【0025】
さらに、経糸密度の低い領域の経糸密度は、経糸密度の高い領域の経糸密度に対して4:5の比率を有していてよく、特に、10cmにつき170本から220本の糸、特に10cmにつき172本から192本の糸を有していてよい。
【0026】
緯糸密度の低い領域の緯糸密度は、緯糸密度の高い領域の緯糸密度に対して0.8:1.2の比率を有していてよく、特に、10cmにつき130本から180本の糸、特に10cmにつき140本から150本の糸を有していてよい。
【0027】
最後に、圧迫包帯は平坦な帯状材料の少なくとも1つの側にコーティング、特に凝集性または接着性のコーティングを有することが意図されているのが好ましい。
【0028】
このとき、このような低伸縮性バンデージは次のように構成されていてよい。
【0029】
例1:変化する経糸密度
縦方向におけるバンデージの区域1および区域3
材料:木綿クレープ糸、25tex×2T/N 約2000S+Z
経糸の本数:86本−S+86本−Z
経糸の繰返しパターン:2S−2Z
1cmあたりの経糸密度 :17.2
包帯幅:10cm
50%の伸びと2層の巻回のときの圧迫圧力:27mmHg
脚の直径:12cm
【0030】
縦方向におけるバンデージの区域2(区域1と3の間)
材料:木綿クレープ糸、25tex×2T/N 約2000S+Z
経糸の本数:86本−S+86本−Z
経糸の繰返しパターン:2S−2Z
1cmあたりの経糸密度:21.5
包帯幅:8cm
50%の伸びと2層の巻回のときの圧迫圧力
脚の直径:12cm
圧迫圧力:34mmHg
区域1と区域3における包帯の長さ:伸長時約3m
区域2における包帯の長さ:伸長時約2m
【0031】
例2:包帯の縦方向で変化する緯糸密度
縦方向のすべて領域について:
包帯幅:10cm
材料:太さ36texの木綿糸、一重
区域1および3における緯糸密度(緯糸密度変化の前後):10cmにつき146本
50%の伸びと2層の巻回、および12cmの脚直径のときの圧迫圧力:27mmHg
区域2における緯糸密度(緯糸密度の変化中、区域1と3の間):10cmにつき180本
50%の伸びと2層の巻回、および12cmの脚直径のときの圧迫圧力:33mmHg
【0032】
例3:1つの領域で経糸密度と緯糸密度が変化
すべての長さ領域について:
経糸の材料:木綿クレープ糸、25tex×2T/N 約2000S+Z
緯糸の材料:木綿糸 36tex×1
経糸の繰返パターン:86本S+86本Z
長さ領域の区域1および区域3(経糸密度と緯糸密度の変化の前後、包帯の縦方向):
包帯幅 10cm
経糸密度:10cmにつき172本
緯糸密度:10cmにつき146本
50%の伸びと2層の巻回、および12cmの脚直径のときの圧迫圧力:27mmHg
長さ領域の区域2(経糸密度と緯糸密度とが変化し、区域1と3の間):
包帯幅8cm
経糸密度 10cmにつき215本
緯糸密度 10cmにつき180本
50%の伸びと2層の巻回、および12cmの脚直径のときの圧迫圧力:41mmHg
【0033】
このような種類の包帯を、定義されたおさ幅とおさ密度とを有する電子制御式の製織機械で織る。装填と製作はエンドレスベルトで連続式に行う。このような種類の圧迫バンデージの好ましい実施形態に関して上に掲げた指定事項を見ると、包帯幅を変えることで1cmあたりの経糸本数を調整することによって、圧迫圧力をどのように変えることができるかを理解することができる。この包帯を用いて生成可能な圧迫圧力は、Kikuhime社の圧力測定器を用いて、静止している人間の脚で静止圧力として生体で計測することができる。その際には、圧力測定器の圧力センサを、巻き付けられた包帯と皮膚の間でアキレス腱からヒラメ筋への移行部(規格RAL GZ387に定める測定点B1に相当)に配置し、2本の包帯を回して巻きながら、巻き付け完了後に4つの層が圧力センサの上に位置するように相上下して巻き付ける。
【0034】
次に、図面を参照しながら本発明について詳しく説明する。図面は次のとおりである:
【図面の簡単な説明】
【0035】
図1図1は、本発明による圧迫包帯を示す部分図である。
図2図2は、異なる経糸密度を有する本発明による包帯の2つの領域を示す大幅に模式化した図である。
図3図3は、異なる緯糸密度を有する本発明による包帯の2つの領域を示す大幅に模式化した図である。
図4図4は、異なる経糸密度と緯糸密度を有する2つの領域を示す大幅に模式化した図である。
【発明を実施するための形態】
【0036】
図1は、縦方向Lと横方向Q、ならびに2つの縦エッジ11aおよび11b、および図示しない同じく向かい合う2つの横エッジを有する平坦な帯状材料11を含む、本発明による圧迫包帯10の部分図を示している。
【0037】
経糸は弾性的に、特に木綿で弾性的に(baumwollelastisch)構成されている。緯糸は非弾性的である。ここでは包帯は実質的に3つの領域A,B,Cに区分されており、経糸密度12の高い領域Bが、経糸密度14の低い2つの領域A,Cによって囲まれている。領域A,BおよびCは、縦方向Lで互いに接している。このとき領域A,B,Cの領域では、横方向Qで互いに向かい合う包帯10の縦エッジ11a,11bが、実質的に互いに平行に配置されている。経糸密度14が低い領域A,Cから経糸密度12が高い領域Bへの移行部の領域には、包帯10の縮小ないし拡大が生じており、それによってここに台形の区域16ができている。
【0038】
ここでは同じ経糸数のままで包帯幅を変えることで、経糸密度に関する変化が生じている。
【0039】
たとえば人間の脚に適用するとき、包帯10の領域Bでは、領域AおよびCにおけるよりも高い圧迫力を実現することができる。これに加えてそれぞれ異なる包帯幅も、これと結びついた高い圧迫力のほかに、たとえば足領域やくるぶし領域のように円筒や円錐と著しく相違する人間の身体の領域への簡単な適用を可能にする。
【0040】
そのようにして、相互に組み合わせなければならない、幅の異なる包帯10を使わずにすませることができる。
【0041】
図2は、領域CおよびBならびに移行区域16からなる包帯10の部分図を示している。経糸は符号20が付されており、緯糸は符号30が付されている。緯糸方向は記号Sで表されており、経糸方向は記号Kで表されている。ここでは、緯糸30の密度は包帯の長さL全体を通じて一定であり、経糸20の密度は、経糸密度14の低い領域Cから経糸密度の高い領域Bへと増加しており、それは、横方向Qの包帯幅が、領域Bで領域Cよりも狭いことによっている。それにより、特に領域Cを起点として領域Bにかけて狭まっていく、実質的に台形の形状を有する移行区域16が生じている。このとき領域Cでそれぞれの経糸は間隔Kを有しており、領域Bでは経糸の間隔Kであり、KはKよりも小さい。
【0042】
図3は、経糸20の密度およびこれに伴って間隔が包帯10の長さL全体を通じて一定に保たれており、緯糸30の密度が長さLを通じて変化する構成を示しており、それぞれの緯糸30の間隔は、ここでは同じく記号Cとして表した領域では記号Sが付されており、同じく記号Bとして表された低い緯糸密度を有する領域では、記号Sが付されている。このときS<Sである。このケースでは、包帯は長さ全体を通じて同じ幅Qを有している。経糸密度を変えることによって圧迫力を調節することができ、緯糸密度を変えることによって伸長性を変えることができる。これに加えて、低い密度の領域Cから高い密度の領域Bへと緯糸密度を変えていくことで、包帯の単位面積あたり重量も変化する。
【0043】
最後に図4は、緯糸密度と経糸密度の低い領域Bを起点として、高い経糸密度と緯糸密度を有する領域Cへと、両方の糸システムがそれぞれの密度に関して変わっていく構成を示している。このように領域Cでは、包帯10はそれぞれの経糸の間の間隔Kを有するとともに、2本の緯糸の相互の間隔Sを有しており、高い経糸密度と緯糸密度を有する領域Bでは、緯糸は間隔Sを有するとともに経糸は間隔Kを有している。このときSはSよりも小さく、KはKよりも小さい。
【0044】
この場合にも、間隔Kから間隔Kへの経糸密度の変更は、横方向Qで包帯を狭めることによって実現されており、それにより、同じく領域Cを起点として、領域Bに向かって先細になる形状を有する移行区域16が形成される。
【0045】
経糸システムと緯糸システムをそれぞれの密度に関して両方とも変えることで、あらゆる自由なパラメータを任意に調整することができ、所与の条件に合わせて、希望される場合には装着者にも合わせて、個別的かつ最善に適合化された包帯を創出することができる。
【0046】
本発明の上記以外の実施形態は、残りの出願書類から明らかとなる。
図1
図2
図3
図4